JP2012039692A - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次側回路を共振状態にして電力伝送効率を高めることができる非接触電力伝送装置を提供する。
【解決手段】非接触電力伝送装置1は、交流電源11の電力を電磁誘導作用によって送信する送電コイル12を有する一次側回路ユニット10と、送電コイル12から送信された電力を受信する受電コイル22と該受電コイル22に直列接続された負荷24とを有する二次側回路ユニット20と、を有している。そして、二次側回路ユニット20が、受電コイル22に並列に存在する静電容量CP2を有し、この静電容量CP2が、以下の式を満たしている。
P2=(Z0±√(Z0 2−4ω22 2))/2ω202
但し、Z0≧2ωL2、ω=2πf、Z0は負荷24のインピーダンス[Ω]、ωは角速度[rad/秒]、L2は受電コイル22の自己インダクタンス[H]、fは交流電源11の周波数[Hz]である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁誘導作用によって一次側回路から二次側回路に電力を伝送する非接触電力伝送装置に関するものである。
従来の非接触電力伝送装置として、例えば、特許文献1に開示された、図8に示すワイヤレス伝送装置(図中、符号901で示す)がある。このワイヤレス伝送装置901は、一次側回路装置930と、二次側回路装置950と、で構成されている。一次側回路装置930は、電力誘導コイル903の一端と電力電源902の一方の出力端とに接続された共振キャパシタ951を備えている。二次側回路装置950は、電力受信コイル904に並列に接続された共振キャパシタ952を備えている。
そして、一次側回路装置930において、以下の式(i)を満たし、二次側回路装置950において、以下の式(ii)を満たすように各回路構成部材のパラメータを設定することにより、各回路装置において共振状態を生じさせて、電力を二次側回路装置950に供給していた。
ωL1−1/(ωC1)=0(即ち、f=1/(2π√(L11))・・・(i)
ωL2−1/(ωC2)=0(即ち、f=1/(2π√(L22))・・・(ii)
但し、ω=2πf、L1は電力誘導コイル903の自己インダクタンス、C1は共振キャパシタ951の静電容量、L2は電力受信コイル904の自己インダクタンス、C2は共振キャパシタ952の静電容量、fは電源周波数である。
特開平10−322247号公報
しかしながら、二次側回路装置950においては、整流回路905、平滑キャパシタ913及び二次側負荷906などから構成される負荷が電力受信コイル904に直列に接続されているところ、上記式(ii)では、これら負荷のインピーダンスが考慮されていないので、この式(ii)を満たすように、電力受信コイル904の自己インダクタンスL2及び共振キャパシタ952の静電容量C2を設定しても、二次側回路装置950全体として共振状態にはならず、つまり、電力受信コイル904のリアクタンス等が残存してしまい、そのため、インピーダンスを整合できず、電力伝送効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、二次側回路を共振状態にして電力伝送効率を高めることができる非接触電力伝送装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、交流電源による電力を電磁誘導作用によって送信する送電コイルを有する一次側回路ユニットと、前記送電コイルから送信された前記電力を受信する受電コイルと該受電コイルに直列接続された負荷とを有する二次側回路ユニットと、を有する非接触電力伝送装置において、前記二次側回路ユニットが、前記受電コイルに並列に存在する静電容量CP2を有し、そして、前記静電容量CP2が、以下の式(A)を満たすことを特徴とする非接触電力伝送装置である。
P2=(Z0±√(Z0 2−4ω22 2))/2ω202 ・・・(A)
但し、Z0≧2ωL2、ω=2πf、Z0は前記負荷のインピーダンス[Ω]、ωは角速度[rad/秒]、L2は前記受電コイルの自己インダクタンス[H]、fは前記交流電源の周波数[Hz]である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記静電容量CP2が、前記受電コイルに並列接続されたキャパシタによるものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記静電容量CP2が、前記受電コイルの寄生静電容量によるものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された発明において、前記送電コイルの巻き数と前記受電コイルの巻き数との巻き数比nが、以下の式(B)を満たすことを特徴とするものである。
n=N1/N2≧1 ・・・(B)
但し、N1が前記送電コイルの巻き数[回]、N2が前記受電コイルの巻き数比[回]である。
請求項1に記載された発明によれば、二次側回路ユニットが、受電コイルに並列に存在する静電容量CP2を有し、そして、この静電容量CP2が、上記式(A)を満たすので、受電コイルに直列に接続された負荷を含めた二次側回路ユニット全体で共振状態にすることができ、そのため、受電コイルのリアクタンス等を打ち消すことができ、インピーダンスを整合させて電力伝送効率を高めることができる。
請求項2に記載された発明によれば、静電容量CP2が、受電コイルに並列に接続されたキャパシタによるものであるので、上記式を満たす静電容量CP2を容易に設定することができる。
請求項3に記載された発明によれば、静電容量CP2が、受電コイルの寄生静電容量によるものであるので、部品を追加することなく、簡素な構成で電力伝送効率を高めることができる。
請求項4に記載された発明によれば、送電コイルの巻き数と受電コイルの巻き数との巻き数比が、上記式(B)を満たすので、巻き数比を調整することによりインピーダンス整合を容易に行うことができるとともに、受電コイルの巻き数を小さくして二次側回路ユニットを軽量化することができる。
本発明に係る非接触電力伝送装置の一実施形態の回路図である。 図1の非接触電力伝送装置に用いられる受電コイルにおける巻き数と自己インダクタンスとの関係を示すグラフである。 図1の非接触電力伝送装置の変形例の構成を示す回路図である。 図1の非接触電力伝送装置において、二次側回路ユニットが備える共振キャパシタを、受電コイルと負荷との間に直列に接続した構成を示す回路図である。 図1の非接触電力伝送装置において、一次側回路ユニットが備える共振キャパシタを、交流電源と並列に接続し、且つ、二次側回路ユニットが備える共振キャパシタを、受電コイルと負荷との間に直列に接続した構成を示す回路図である。 共振キャパシタの接続形態が異なる複数の非接触電力伝送装置における、送電コイル及び受電コイルの間隔と電力伝送効率との関係を示すグラフである。 コイルの巻き数が異なる複数の非接触電力伝送装置における、送電コイル及び受電コイルの間隔と電力伝送効率との関係を示すグラフである。 従来の非接触電力伝送装置の回路図である。
以下、本発明の非接触電力伝送装置の一実施形態を、を図1〜図7を参照して説明する。
本発明の非接触電力伝送装置1は、図1に示すように、一次側回路ユニット10と、二次側回路ユニット20と、を有している。
一次側回路ユニット10は、周波数f[Hz]の交流電圧V1[V](即ち、交流電力)を出力する交流電源11と、交流電源11に直列に接続された送電コイル12と、交流電源11と送電コイル12との間に直列に挿入された一次側共振キャパシタ13と、を備えている。
送電コイル12は、例えば、銅からなる細線が環状に密に巻回されてなる平面型一様らせんコイルである。送電コイル12は、抵抗値R1となる内部抵抗15を含んでいる。送電コイル12は、交流電源11から交流電圧V1が与えられると、電磁誘導作用により電力を後述する受電コイル22に送信する。一次側共振キャパシタ13は、例えば、プラスチックフィルム型やセラミック型のキャパシタ等が用いられる。なお、一次側共振キャパシタ13は、交流電源11に並列に接続されていてもよく、また、一次側共振キャパシタを設けない構成でもよい。
送電コイル12の自己インダクタンスL1、及び、一次側共振キャパシタ13の静電容量CS1は、次の式(1)を満たすように設定されている。
Figure 2012039692
このように、送電コイル12の自己インダクタンスL1、及び、一次側共振キャパシタ13の静電容量CS1を設定することによって、一次側回路ユニット10を共振状態にすることができる。
二次側回路ユニット20は、受電コイル22と、受電コイル22に直列に接続された負荷24と、受電コイル22に並列に接続された二次側共振キャパシタ23と、を備えている。
受電コイル22は、例えば、銅からなる細線が環状に密に巻回されてなる、上述した送電コイル12と同一構成の平面型一様らせんコイルである。勿論、受電コイル22は、送電コイル12と異なる構成(材料、形状、巻き数など)であってもよく、特に、受電コイル22の巻き数N2を、送電コイルの巻き数N1以下(即ち、巻き数比n=N1/N2≧1)とすることが望ましい。受電コイル22は、抵抗値R2となる内部抵抗25を含んでいる。受電コイル22と送電コイル12との間には相互インダクタンスMが存在する。受電コイル22は、送電コイル12に対向して配置されることにより電磁誘導作用を受けて、送電コイル12から送信された電力を受信する(即ち、誘導電圧及び誘導電流が誘起される)。なお、本実施形態において、送電コイル12及び受電コイル22は平面型一様らせんコイルを用いているが、これに限定されるものではなく、本発明の目的に反しない限り、送電コイル12及び受電コイル22の構成は任意である。
二次側共振キャパシタ23は、上述した一次側共振キャパシタ13と同様に、例えば、プラスチックフィルム型やセラミック型のキャパシタ等が用いられる。負荷24は、そのインピーダンスZ0が、例えば、50Ωに設定されている。
ここで、図1において、受電コイル22から二次側共振キャパシタ23及び負荷24側を見たインピーダンスをZとすると、このインピーダンスZは、次の式(2)で示される。
Figure 2012039692
式(2)に示すように、インピーダンスZは、一般的に、実数項と虚数項との和で与えられ(Z=Re[Z]+jIm[Z])、インピーダンスZに含まれる虚数項(Im[Z])を0にして、インピーダンスZを実数項(Re[Z])のみにすることで、インピーダンス値を低下させて電力のロスを小さくできる。そして、この式(2)から、インピーダンスZの虚数項Im[Z]は次の式(3)で示される。
Figure 2012039692
そして、この虚数項Im[Z]と受電コイル22のリアクタンスωL2との和が0となる方程式を立てる。この方程式は次の式(4)で示される。
Figure 2012039692
そして、この式(4)を、二次側共振キャパシタ23の静電容量CP2について解くと、次の式(5)になる。
Figure 2012039692
但し、Z0≧2ωL2、ω=2πf、Z0は負荷24のインピーダンス[Ω]、ωは角速度[rad/秒]、L2は受電コイル22のインダクタンス[H]、fは交流電源11の交流電圧V1の周波数[Hz]である。
そして、この式(5)を満たすように受電コイル22の自己インダクタンスL2、二次側共振キャパシタ23の静電容量CP2、及び、負荷24のインピーダンスZ0を設定することにより、二次側回路ユニット20が共振状態となって、リアクタンスωL2と虚数項Im[Z]とが互いに打ち消される。
次に、二次側回路ユニット20の各回路構成部材の値(パラメータ)の設定方法について説明する。
上述した非接触電力伝送装置1の二次側回路ユニット20の負荷24のインピーダンスZ0を50Ωとし、交流電源11の交流電圧V1の周波数を100kHzとする。このとき、上記式(5)の但し書きから、受電コイル22の自己インダクタンスL2は次の式
2≦Z0/2ω
を満足する必要があり、この式に上記値を代入すると、受電コイル22の自己インダクタンスL2は40μH未満の値となる。この自己インダクタンスL2は、伝送距離を伸ばすためには大きい値の方がよい。そして、この算出した自己インダクタンスL2を、図2に示すコイルの巻き数と自己インダクタンスとの関係を示すグラフに当てはめると、受電コイル22の巻き数は3回が適切であることが判る。そして、巻き数が3回の受電コイル22の自己インダクタンスL2を図2のグラフから求めて、これらf、Z0、L2と上記式(5)とを用いて二次側共振キャパシタ23の静電容量CP2をさらに求めて、これら値を各回路構成部材に設定する。
以上より、本発明によれば、二次側回路ユニット20が、受電コイル22に並列に存在する静電容量CP2を有し、そして、この静電容量CP2が、上記式(5)を満たすので、受電コイル22に直列に接続された負荷24を含めた二次側回路ユニット20全体で共振状態にすることができ、そのため、受電コイル22のリアクタンスωL2を打ち消すことができ、インピーダンスを整合させて電力伝送効率を高めることができる。
また、静電容量CP2が、受電コイル22に並列に接続された二次側共振キャパシタ23によるものであるので、上記式(5)を満たす静電容量CP2を容易に設定することができる。
また、送電コイル12の巻き数N1と受電コイル22の巻き数N2との巻き数比nが1以上(即ち、n=N1/N2≧1)であるので、巻き数比を調整することによりインピーダンス整合を容易に行うことができるとともに、受電コイル22の巻き数を小さくして二次側回路ユニット20を軽量化することができる。
上述した本実施形態によれば、静電容量CP2が、受電コイル22に並列に接続された二次側共振キャパシタ23によるものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記構成において二次側共振キャパシタ23に代えて、上記静電容量CP2を受電コイル22の寄生静電容量によるものとしてもよく、このようにすることで、部品を追加することなく、簡素な構成で電力伝送効率を高めることができる。
また、本実施形態によれば、一次側回路ユニット10の送電コイル12と二次側回路ユニット20の受電コイル22とが直接対向して配置されることにより電力を伝送するものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図3に示す構成の非接触電力伝送装置2であってもよい。
非接触電力伝送装置2は、第1回路ユニット40と中継回路ユニット60とを有する第1回路装置31と、第2回路ユニット50を有する第2回路装置32と、を備えている。
第1回路ユニット40は、内部抵抗45を含む平面型一様らせんコイルである第1コイル42と、第1コイル42に直列に接続された第1負荷44と、第1コイル42に並列に接続された第1共振キャパシタ43と、第1コイル42に交流電圧を印加する図示しない交流電源と、を備えている。第1回路ユニット40において、第1コイル42の自己インダクタンスL1、第1共振キャパシタ43の静電容量CP1、第1負荷44のインピーダンスZ1が、上記式(5)を満たす値に設定されている(但し、式(5)において、L2をL1、CP2をCP1、Z0をZ1に読み替えて適用)。つまり、第1回路ユニット40は、交流電源の周波数fにおいて共振状態となる。
中継回路ユニット60は、内部抵抗65を含む平面型一様らせんコイルである中継コイル62と、中継コイル62に直列に接続された共振キャパシタ63と、を備えている。中継回路ユニット60において、中継コイル62の自己インダクタンスL3、共振キャパシタ63の静電容量C3が、上記式(1)を満たす値に設定されている(但し、式(1)において、L1をL3、CS1をC3に読み替えて適用)。つまり、中継回路ユニット60は、交流電源の周波数fにおいて共振状態となる。共振キャパシタ63に代えて、中継コイル62の寄生静電容量が上記静電容量C3となるようにしてもよい。
第2回路ユニット50は、第1回路ユニット40と同様に、内部抵抗55を含む平面型一様らせんコイルである第2コイル52と、第2コイル52に直列に接続された第2負荷54と、第2コイル52に並列に接続された第2共振キャパシタ53と、第2コイル52に交流電圧を印加する図示しない交流電源と、を備えている。第2回路ユニット50において、第2コイル52の自己インダクタンスL2、第2共振キャパシタ53の静電容量CP2、第2負荷54のインピーダンスZ0が、上記式(5)を満たす値に設定されている。つまり、第2回路ユニット50は、交流電源の周波数fにおいて共振状態となる。
第1コイル42と第2コイル52と中継コイル62とはそれぞれ同軸に重ねられて、且つ、第1コイル42と第2コイル52との間に中継コイル62を挟むようにして配置されている。第1回路装置31から第2回路装置32に電力伝送を行うとき、第1コイル42が送電コイルとして、第2コイル52が受電コイルとして機能する。また、第2回路装置32から第1回路装置31に電力伝送を行うとき、第1コイル42が受電コイルとして、第2コイル52が送電コイルとして機能する。
このように、第1コイル42と第2コイル52との間に挟むように配置される中継コイル62とこの中継コイル62に直列に接続された共振キャパシタ63とを備えた、交流電源の周波数fにおいて共振状態となる、中継回路ユニット60を設けることにより、中継回路ユニット60が備える中継コイル62によって第1コイル42と第2コイル52との間で伝送される電力を中継して、第1コイル42と第2コイル52との伝送距離を伸ばすことができる。また、中継コイル62の巻き数を増やすことで、各コイル間の相互インダクタンスM13、M23が増加し、伝送距離をさらに伸ばすことができる。また、第1回路ユニット40及び第2回路ユニット50共に交流電源を備えており、双方向の電力伝送ができる。また、第1負荷44のインピーダンスZ1及び第2負荷54のインピーダンスZ0がそれぞれ50Ωになるように調整することにより、一般的な50Ω線路を使用することができ、インピーダンスの整合が容易にできる。
(検証1)
本発明者は、上述した非接触電力伝送装置1の一次側回路ユニット10及び二次側回路ユニット20に設けられる各共振キャパシタの接続形態と電力伝送効率との関係について検証を行った。
(実施例1)
図1の非接触電力伝送装置1において、一次側回路ユニット10について、送電コイル12として、直径0.5mmの銅線からなる、巻き数10回、平均一辺長さ(即ち、外縁の一辺長さDoutと内縁の一辺長さDinとの平均一辺長さDavg;Davg=(Dout+Din)/2)が5cmの正方形環状密巻の平板型一様らせんコイルを用い、そして、交流電源11の出力する交流電圧V1の周波数fを100kHzとし、送電コイル12の自己インダクタンスL1と一次側共振キャパシタ13の静電容量CP1とが上記式(1)を満たすようにそれぞれの値を設定した。また、二次側回路ユニット20について、受電コイル22として、送電コイル12と同一構成の平板型一様らせんコイルを用い、そして、受電コイル22の自己インダクタンスL2と二次側共振キャパシタ23の静電容量CP2と負荷24のインピーダンスZ0とが、上記式(5)を満足するようにそれぞれの値を設定した。なお、図1の回路構成では、共振キャパシタを一次側に直列、二次側に並列に設けており、以下、「SP共振回路」という。
(実施例2)
実施例1において、送電コイル12及び受電コイル22の平均一辺長さを10cmに変更した以外は、実施例1と同一構成とした。
(比較例1)
図4に示す非接触電力伝送装置4は、図1の非接触電力伝送装置1の二次側回路ユニット20が備える二次側共振キャパシタ23に代えて、受電コイル22と負荷24との間に直列に挿入された二次側共振キャパシタ27を備えている。これ以外は図1と同様の回路構成であり、同一部材には同一符号を付して示す。なお、図4の回路構成では、共振キャパシタを一次側に直列、二次側に直列に設けており、以下、「SS共振回路」という。そして、このSS共振回路において、一次側回路ユニット10について、実施例1と同一構成とし、二次側回路ユニット20について、受電コイル22及び負荷24は実施例1と同一構成とし、受電コイル22の自己インダクタンスL2と二次側共振キャパシタ27の静電容量CS2とが、次の式(6)を満たすように、それぞれの値を設定した。
Figure 2012039692
(比較例2)
比較例1において、送電コイル12及び受電コイル22の平均一辺長さを10cmに変更した以外は、比較例1と同一構成とした。
(比較例3)
図5に示す非接触電力伝送装置5は、図1の非接触電力伝送装置1の一次側回路ユニット10が備える一次側共振キャパシタ13に代えて、交流電源11と並列に接続された一次側共振キャパシタ17を備え、且つ、図1の非接触電力伝送装置1の二次側回路ユニット20が備える二次側共振キャパシタ23に代えて、受電コイル22と負荷24との間に直列に挿入された二次側共振キャパシタ27を備えている。これ以外は図1と同様の回路構成であり、同一部材には同一符号を付して示す。なお、図5の回路構成では、共振キャパシタを一次側に並列、二次側に直列に設けており、以下、「PS共振回路」という。このPS共振回路において、一次側回路ユニット10について、交流電源11及び送電コイル12は実施例1と同一構成とし、送電コイル12の自己インダクタンスL2と一次側共振キャパシタ17の静電容量CP1とが、次の式(7)を満たすようにそれぞれの値を設定し、また、二次側回路ユニット20について、受電コイル22及び負荷24は実施例1と同一構成とし、受電コイル22の自己インダクタンスL2と二次側共振キャパシタ27の静電容量CS2とが、上記式(6)を満たすようにそれぞれの値を設定した。
Figure 2012039692
(比較例4)
比較例3において、送電コイル12及び受電コイル22の平均一辺長さを10cmに変更した以外は、比較例3と同一構成とした。
上述した実施例1、2、比較例1〜4について、一次側回路ユニット10及び二次側回路ユニット20のそれぞれに電力計を接続して、送電コイル12と受電コイル22とを同心で密に重ねた状態(つまり、間隔0)から徐々に間隔(即ち、伝送距離)を広げていったときの各回路ユニットにおける電力を測定し、これら測定した電力の比率から電力伝送効率を算出した。この結果を図6に示す。
図6に示すグラフから、二次側回路ユニット20において受電コイル22に並列に二次側共振キャパシタ23を接続したSP共振回路の方が、受電コイル22に直列に二次側共振キャパシタを接続したSS共振回路及びPS共振回路より電力伝送効率が高いことが判明した(実施例1、2、比較例1〜4)。また、比較例1と比較例3、及び、比較例2と比較例4、のグラフがそれぞれ重なっていることから、一次側回路ユニット10については、一次側共振キャパシタを直列又は並列のいずれの接続で設けても、電力伝送効率に変化はなかった(比較例1〜4)。また、各コイルの一辺長さが大きい方が、各コイルの間隔が広がった場合でも、電力伝送効率を高く維持できることが判明した(実施例1、2)。これら結果から、本発明の効果を確認することができた。
(検証2)
また、本発明者は、送電コイル12と受電コイル22との巻き数と電力伝送効率との関係について検証を行った。
上述した非接触電力伝送装置1において送電コイル12と受電コイル22とのそれぞれの巻き数が異なる構成において、各コイル間の間隔(即ち、伝送距離)を変化させて電力伝送効率を測定した結果を図7に示す。
図7のグラフのP1は、送電コイル12の巻き数N1を10回、受電コイル22の巻き数N2を3回、負荷24のインピーダンスを50Ωとしたときを示し、P2は、送電コイル12の巻き数N1を3回、受電コイル22の巻き数N2を3回、負荷24のインピーダンスを50Ωとしたときを示し、P3は、送電コイル12の巻き数N1を15回、受電コイル22の巻き数N2を3回、負荷24のインピーダンスを50Ωとしたときを示し、P4は、送電コイル12の巻き数N1を10回、受電コイル22の巻き数N2を10回、負荷24のインピーダンスを350Ωとしたときを示す。各構成において、送電コイル12及び受電コイル22の平均一辺長さは50cmとした。
図7のグラフより、受電コイル22の巻き数N2が同じであれば、送電コイル12の巻き数N1が多いほど電力伝送効率を高めることができることが判明した(P1〜P3)。また、負荷24のインピーダンスZ0が高い場合でも、送電コイル12及び受電コイル22のそれぞれの巻き数を多くすることで電力伝送効率を高めることができることが判明した(P2、P4)。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1、2 非接触電力伝送装置
10 一次側回路ユニット
11 交流電源
12 送電コイル
13 一次側共振キャパシタ
20 二次側回路ユニット
22 受電コイル
23 二次側共振キャパシタ(キャパシタ)
24 負荷

Claims (4)

  1. 交流電源による電力を電磁誘導作用によって送信する送電コイルを有する一次側回路ユニットと、前記送電コイルから送信された前記電力を受信する受電コイルと該受電コイルに直列接続された負荷とを有する二次側回路ユニットと、を有する非接触電力伝送装置において、
    前記二次側回路ユニットが、前記受電コイルに並列に存在する静電容量CP2を有し、そして、
    前記静電容量CP2が、以下の式を満たすことを特徴とする非接触電力伝送装置。
    P2=(Z0±√(Z0 2−4ω22 2))/2ω202
    但し、Z0≧2ωL2、ω=2πf、Z0は前記負荷のインピーダンス[Ω]、ωは角速度[rad/秒]、L2は前記受電コイルの自己インダクタンス[H]、fは前記交流電源の周波数[Hz]である。
  2. 前記静電容量CP2が、前記受電コイルに並列接続されたキャパシタによるものであることを特徴とする請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記静電容量CP2が、前記受電コイルの寄生静電容量によるものであることを特徴とする請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  4. 前記送電コイルの巻き数と前記受電コイルの巻き数との巻き数比nが、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置。
    n=N1/N2≧1
    但し、N1が前記送電コイルの巻き数[回]、N2が前記受電コイルの巻き数比[回]である。
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