JP2012035229A - 振動ふるい機用起振機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来からあるさまざまな振動ふるい機のうち、小粒径の固体や大小差の小さな固体の分級分離(精密分離)を大量処理するためのより発展的な方法を提示する。
【解決手段】複数の子回転軸と子回転子を有する回転子からなる回転子ユニッを回転軸に固定した打撃ユニットを、該子回転子が該スクリーンに衝突して加振する振動機構を用い、該回転軸の断面を正多角形とし、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、同一の該回転軸に固定した複数の該回転子ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度がずれるよう、それぞれの該回転子ユニットの勘合固定の相対の弧度をずらすことで、1組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該回転子ユニットが発生する振動波相の数以上に多くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業廃棄物、土木、食用素材などの分野で広く行われる固体選別工程に用いるふるい機において、大小粒径の被選別物を、高速に分離・分級することを目指すものである。
固体選別工程は主に、異物の分離除去、有効品の分離回収、および大小粒径の分級を目的に行われるが、それぞれ次のような条件下で行われる。
第1に、被選別物の固体の大きさに極端な差があり、大きいものから小さいものまで様々な大きさの固体が混ざり合う中から、必要な大きさの目的物を選別する場合がある。
例えば、掘削土の中から粒が小さく整地作業などにすぐに利用できる土砂と、粒の大きな岩石や抜根くずなど後工程で破砕加工や、焼却処分しなければならないものとを選別する場合などである。また、破解砕ロールに大型の個体が挟み込まれることによって、機械装置が損傷することがないよう、あらかじめ除去する場合もある。そのほか、磁選機や人手による手選別などの効率を上げるため、あらかじめ大型の個体とその他のものを分離しておく場合もある。
第2に、被選別物の固体の大きさにはあまり差がないが、有効な粒度のものを分離回収したり、大小粒径に分級する場合がある。例えば、製粉・整粉工程において穀物粉や塗料粉など、微妙な粒度差でその後の製品の品質に影響が及ぶため、粒度調整上の選別を行う必要がある場合などである。
以上、一部を紹介したように、固体選別の分野では、被選別物の状態、選別目的、および回収物の要求品質に応じて適正なふるい装置を選択する必要があった。ここで、従来提案されている様々な方式のふるい装置について紹介する。
まず初めに、特許文献1に示すものは、トロンメル式ふるい機の応用提案である。基本的な機能は、スクリーンを張設した回転ドラム内に被選別物を投入し、ドラムが回転することで内部の被選別物が撹拌され、重力と遠心力によって徐々にふるい分けていくものである。ドラムは全体として、投入口から排出口へ向けて下がるよう緩やかな傾斜をつけるのが一般的である。
トロンメル式ふるい機は、ドラムの内容積を大きくしやすく大容量の被選別物を一度に投入し通過させることができる。ただ、短時間に大容量の分離をする、すなわち分離効率を上げるためには、被選別物に含まれる固体群をすべてスクリーンに接触させるようよく撹拌し、しかもスクリーンの目詰まりを防ぐ必要がある。そのために、ドラム内部に撹拌羽根などを設け、またドラムに振動を与えるなど、分離を促す工夫がなされることが多い。またドラムを二重にして、内筒のスクリーンの目開きを大きくして粗分離し、外筒のスクリーンの負担を軽くする方法も見受けられる。
ただ、トロンメル式ふるい機はその構造上、分離効率の向上に限界がある。例えば、次のような問題点があった。
1つ目は、被選別物がスクリーンにより多く接するための撹拌は、ドラムの回転速度の向上やドラム内の撹拌羽根の工夫による流動と、必要に応じて加振された装置フレームおよびドラムを通じた振動波が被選別物に伝達されてなるため、振動加速度が小さくなりがちである。すなわち撹拌機能が劣るため短時間に大容量を分離することは難しい。従って、時間当たりの処理能力を上げるためには、ドラムの径を大きくしたり長くするなど大型化する必要がある。大型化した場合は機体コストの負担が重いだけでなく、揺動や振動機構の能力も乗数的に大きくなることによって外部への振動・騒音、機体自身の耐久性の面での課題が生じやすい。
2つ目は、ドラムの外周にあるスクリーンが分離に対して有効に働いているのは、ドラムの外周方向でかつスクリーンに略直角に近い方向に重力が働く範囲、すなわちドラムの円形断面の底部のみとなる。要するに、処理能力の割に機体が大きくなりがちなため、設置容積や機体コストの負担が重い。
3つ目は、ドラム内面の回転とともに被選別物がスクリーン面で円転し、吸湿性のある粉粒体や、繊維質など絡みやすいものは雪だるま状に再凝集を生じ、結果的にスクリーンの目開きを通過できなくなったり、目詰まりの原因となる割合が高くなる。解砕など前工程で被選別物をある程度小さい粒径に抑えても、ドラム内で再凝集し、結果として分離効率を落とすという課題が生じやすい。
従って、特許文献1に示すようなトロンメル式ふるい機は、前記第1の条件において利用される場合に向いている。
例えば次のような利用が多い。1つには、掘削土に混入している岩石、伐根くずや、解体残土に混入している木くず、コンクリートくず、電気ケーブルくず、配管くずなど、土砂と極端に大きさのことなる固体を分離除去する場合である。この場合、スクリーンの目開きは十分に大きくして分離効率を高め、比較的小さな異物は土砂に混入しても構わないとする考え方で利用する。主には、後工程で破解砕や土砂の粒度選別といった処理において、破解砕機を傷めたり、選別効率を落とすなどの支障がある異物を、前もって除去したいときに用いられる。
別の利用では、生活系・産業系の非焼却廃棄物に含まれる大型の容器、金属片、その他荒物などを、あらかじめ分離除去する場合である。この場合も、スクリーンの目開きはある程度大きくして分離効率を高める。様々なものが混入している被選別物をリサイクル用途や材質別に仕分けする前段階で、大型品を先に除去するという考え方で利用する。主には、磁選機や人手による手選別工程において、重すぎたり大きすぎて吸引や人手による扱いが困難なものを、前もって除去したいときに用いられる。
そのほかの条件、つまり前記第2の条件で利用される場合においては、前記に指摘した再凝集による目詰まり等の障害が生じやすいため、投入量が過大になりすぎないよう調節して分離精度を確保する必要がある。すなわち、機体の大きさの割に処理量を大きくすることは難しい。
別の方式、特許文献2に示すものは、ロールスクリーン式ふるい機の応用提案である。基本的な機能は、若干のすき間が生じるようかみ合わせたロールを多数配した回転軸を並設したことで、全体としてスクリーンをなすものであって、各ロールを一定方向へ回転させることで被選別物を一方向に送りながら、重力によって徐々にふるい分けていくものである。ロールスクリーン上を移動する被選別物は、ロールの回転により多少は撹拌されるが、それだけではふるい分けの効果が出にくいので、一般にロールスクリーン機構全体を揺動または振動させ、分離を促すよう構成されている。
ロールスクリーン式ふるい機は、被選別物の搬送手段を備えているため、水平配置でも効果を発揮する。また、被選別物のかみ込み障害を避けるため、各ロール間のすき間はそれほど小さくなく、またロールの回転によって強制的にスクリーン下方へ送り出す効果があるため、被選別物が水和結合などで強粘性を帯びないものであれば、水分を多く含むもの、例えば水を含んだ土砂などであってもふるい分けが可能である。一般に土砂採取や土壌改良における土砂仕分け、あるいはペットボトルのようなリサイクル廃棄物から小片異物を分離除去する場合などに多く利用されている。
ただ、ロールスクリーン式ふるい機はその構造上、分離効率の向上に限界がある。例えば、次のような問題点があった。
1つ目は、被選別物がロールスクリーンにより多く接するための撹拌は、ロールの回転による流動と、加振された装置フレームおよびロールスクリーンを通じた振動波が被選別物に伝達されてなるため、振動加速度が小さくなりがちである。すなわち撹拌機能が劣るため短時間に大容量を分離することは難しいし、時間当たりの処理能力を上げるためには、幅を広くしたり、全体を長くするなど大型化する必要がある。大型化した場合は機体コストの負担が重いだけでなく、揺動や振動機構の能力も乗数的に大きくなることによって外部への振動・騒音、機体自身の耐久性の面での課題が生じやすい。
2つ目は、回転するロールどうしのすき間がスクリーンの目開きに相当するため、小さな粒径の固体だけを分離するような精密なふるい分けには向かない。
3つ目は、ロールどうしのすき間に被選別物が巻き込まれかみ込む可能性もあり、非快砕性の粘っこい材質、例えば不定形の金属や樹脂などが混入している場合は、装置を傷める可能性も高い。そのため、様々なものが混入しやすい解体建設廃棄物など産業廃棄物の場合では、粗選別やあらかじめ仕分けされたものでなければ処理が難しい。
従って、特許文献2に示すようなロールスクリーン式ふるい機は、前記第1の条件において利用される場合に向いている。すなわち前述の通り、岩石等が混入した土砂や、リサイクル廃棄物から小片異物を分離するときなどに利用されている。そのほかの条件、つまり前記第2の条件においては、ほとんど利用されることがない。
別の方式、特許文献3に示すものは、振動スクリーンコンベア式ふるい機の応用提案である。基本的な機能は、エンドレスのベルト状スクリーンを有する装置全体を加振し、被選別物を一方向に送りながら、重量と振動によって徐々にふるい分けていくものである。スクリーン上の被選別物は、装置フレームおよびスクリーンを通じて加振され撹拌されつつ進行するため、分離が促進される。
振動スクリーンコンベア式ふるい機は、被選別物の搬送手段を備えているため、水平配置ないしは昇り勾配であっても効果を発揮する。また、スクリーンはパンチングメタルや織金網など比較的目開きの小さなものが採用できるので、被選別物から微妙な大きさの固体をふるい分けるのにも使用できる。例えば、解砕した砕石やコンクリート塊などの異物除去や分級分離、1次破砕した産業廃棄物内に含まれるポリ袋やひもなど柔らかい未破砕物と金属やガラスなどの硬い破砕物の分離など、主に異物除去や分級に利用されることが多い。
ただ、振動スクリーンコンベア式ふるい機はその構造上、分離効率の向上に限界がある。例えば、次のような問題点があった。
1つ目は、被選別物がスクリーンにより多く接するための撹拌は、加振された装置フレームおよびスクリーンを通じた振動波が被選別物に伝達されてなるため、振動加速度が小さくなりがちである。すなわち撹拌機能が劣るため短時間に大容量を分離することは難しいし、時間当たりの処理量を上げるためには、幅を広くしたり、全体を長くするなど大型化する必要がある。大型化した場合は機体コストの負担が重いだけでなく、揺動や振動機能の能力も乗数的に大きくなることによって外部への振動・騒音、機体自身の耐久性の面で課題が生じやすい。
2つ目は、被選別物の撹拌手段が小さな振動加速度による加振でしかなく、比重の軽い固体の場合、その起振効果が十分に得られず、特にスクリーンの目開きが小さいと目詰まりを起こして分離効率を落としやすくなる。そのため、残渣の中に有効な大きさの固体を多く混入させないよう分離精度を高めるためには、被選別物中の固体がまんべんなくスクリーンに接するよう、処理量を抑える必要がある。
従って、特許文献3に示すような振動スクリーンコンベア式ふるい機は、次のようなときに利用しやすい。
まず前記第1の条件において利用される場合、すなわち大きな異物が混入した土砂や砕石、リサイクル廃棄物から大小差の大きな固体を分離するときなどでは、ある程度、時間当たり処理能力が高められる。
また前記第2の条件において利用される場合では、時間当たり処理量を抑えてスクリーンの目詰まりを防げば、比較的大小差の小さな固体を分離すること、例えば破解砕した砕石や粒体の分級分離なども可能である。
別の方式、特許文献4に示すものは、振動フレームスクリーン式ふるい機の応用提案である。基本的な機能は、パンチングメタルや織金網などを用いた平板状のスクリーンを張設したスクリーン枠を有する装置全体またはスクリーン枠を加振し、被選別物を一方向に送りながら、重量と振動によって徐々にふるい分けていくところにある。スクリーン上の被選別物は、スクリーン枠およびスクリーンを通じて加振され撹拌されるため、分離が促進される。
被選別物の搬送には2つの考え方がある。1つの方法は特許文献4に示すように、スクリーン面を傾斜させ被選別物の撹拌を行いながら、重力で下方へ流動させる方法。もう1つは装置全体をある程度大きな振幅で、しかも流動方向の要素を加えた振動波により加振して被選別物をスクリーン上で円転およびジャンプさせ、被選別物の円転およびジャンプの開始点と終着点の相対位置の差を利用して、少しずつ流動させる方法である。後者の場合は、スクリーン面が水平であっても被選別物を搬送することができる。
振動フレームスクリーン式ふるい機では、スクリーンはパンチングメタルや織金網など比較的目開きの小さなものが採用できるので、被選別物から微妙な大きさの固体をふるい分けるのにも使用できる点で、特許文献3と同じである。しかも、スクリーンにより近いスクリーン枠を加振するため振動加速度がスクリーンに比較的伝播しやすい。従って特許文献1〜3に比べ、途中の振動加速度の減衰が少なく、比較的大きな振動加速度がスクリーンを通じて被選別物に伝達され、撹拌が促進されるとともに目詰まりが生じにくくなり、分離効率が高まる利点がある。
ただ、振動フレームスクリーン式ふるい機はその構造上、さらなる分離効率の向上には限界がある。例えば、次のような問題点があった。
1つ目は、加振されたスクリーン枠からスクリーンを通じて伝わる振動波は、スクリーン枠に近い被選別物が吸収することにより、スクリーン枠から離れたところへ向け減衰するため、中央部にある被選別物に対しては大きな振動加速度や大きな振幅をもった振動波を伝えにくくなる。すなわちフレームスクリーンの中央部では、撹拌効果の減退による分離不足や目詰まりが生じやすくなる。このようにある程度大きなスクリーン枠によるスクリーンを使用する際には、相反する次の工夫を加えなければならない。それはそれぞれ得失がある。
例えば、スクリーンの剛性を高め振動波が減衰しにくくする方法がある。その1つの方法としてスクリーンそのものの剛性を高めるために、パンチングメタルでは板厚を、織金網では線形を太くする方法がある。しかし、これらはいずれもスクリーンの製作加工上、目開きを小さくすることが難しく、小粒径の粉体などの分離には不向きである。また別の方法としてスクリーン面の剛性を高めるために、中間に補強枠を入れ実質的にフレーム枠から遠い距離になる部分を減らす方法がある。しかし、フレーム枠が増えることによってスクリーンの有効面積が減少したり、フレーム枠そのものの重量化につながり起振装置を含む装置全体のコスト負担になる。
そのため、ある程度大きな時間当たり処理量を確保したい場合は、フレームスクリーンを大きくし装置全体を大きくする代わりに、大小差の大きな固体や比較的粒径の大きな固体を分離する大きな目開きで剛性のあるスクリーンを使用する。逆に、微妙な大小差の固体や微小粒径の固体を分級分離する場合は、フレームスクリーンをコンパクトにして処理量を抑える代わりに、剛性は小さくても目開きを小さくしたスクリーンを使用する。いずれにしても効率の高い分離が難しい。
2つ目は、流動方向の要素を加えた振動波による場合にあっては、被選別物がスクリーン面で円転し、吸湿性のある粉粒体や、繊維質など絡みやすいものは雪だるま状に再凝集を生じ、結果的にスクリーンの目開きを通過できなくなったり、目詰まりの原因となる割合が高くなる。解砕など前工程で被選別物をある程度小さい粒径に抑えても、スクリーン上で再凝集し、結果として分離効率を落とすという課題が生じやすい。
また、スクリーンを傾斜させて被選別物の流動させる場合にあっては、振動加速度が低いため有効な回収物を分離しきれないうちに排出され歩留まりを上げられないという課題が生じやすい。
従って、特許文献4に示すような振動フレームスクリーン式ふるい機は、特許文献3と同様に、次のようなときに利用しやすい。
まず前記第1の条件において利用される場合、すなわち土砂や砕石およびリサイクル廃棄物から、比較的大きな異物を除去する際や、粗解砕した砕石や金属がらを分級分離する際など、大小差の大きな固体の分離や比較的粒径の大きな固体を分級分離するときなどでは、ある程度、時間当たり処理能力が高められる。
また前記第2の条件において利用される場合、前記2つ目に指摘した課題を考慮すれば、粉砕した土砂、産業廃棄物、および穀物粉などの分級整粒では、時間当たり処理量を抑えてスクリーンへの振動波伝達を確実にすれば目詰まりが防げ、精度の高い分級分離なども可能である。再凝集しやすい被選別物においては特許文献3よりも比較適格性がある。
別の方式、特許文献5に示すものは、振動円形スクリーン式ふるい機の応用提案である。基本的な機能は、パンチングメタルや織金網などを用いたスクリーンを、中央が高く外周部が低くなるよう緩傾斜をなすよう張設した円形スクリーン枠を有する装置全体またはスクリーン枠を加振し、被選別物を外周方向に送りながら、重量と振動によって徐々にふるい分けていくものである。スクリーン上の被選別物は、スクリーン枠およびスクリーンを通じて加振され撹拌されるため、分離が促進される。
被選別物はスクリーン中央部に上方から投入され、被選別物の撹拌を行いながら、重力で外周へ流動させる。最終的には円形のスクリーン枠の一部に開口を設け、外周部に集まった残渣が排出される。外周部の残渣は開口から円滑に流動排出できるよう、上下方向だけでなくスクリーン面に平行な円周方向の要素をもつ振動波を与えるのが一般的である。また、スクリーンは多段にすることで、被選別物を複数種の粒径に分ける分級分離も容易に行うことができる。
振動円形スクリーン式ふるい機では、スクリーンはパンチングメタルや織金網など比較的目開きの小さなものが採用できるので、被選別物から微妙な大きさの固体をふるい分けるのにも使用できる点で、特許文献3〜4と同じである。しかも、被選別物は残渣として排出される前に、必ず外周のスクリーン枠に接近するため、スクリーン枠を加振するため振動加速度がスクリーンを通じて被選別物に伝わりやすい。従って特許文献1〜4に比べ、比較的大きな振動加速度がスクリーンを通じて被選別物に伝達され、撹拌が促進されるとともに目詰まりが生じにくくなり、分離効率が高まる利点がある。
ただ、振動円形スクリーン式ふるい機はその構造上、さらなる分離効率の向上には限界がある。それは次のような問題点があるからである。
1つ目は、加振されたスクリーン枠から遠い中央部では、投入口に近いため被選別物が集中しかつ被選別物に振動波が伝わりにくく目詰まりによる滞留が生じやすい。投入量が多くなると、一度発生した滞留はさらなる目詰まりを誘発し、全体の振動とともに外周へ拡大波及して、結果として滞留の解消が難しくなる。
2つ目は、円周方向の要素を加えた振動波により被選別物がスクリーン面で円転しやすくなり、吸湿性のある粉粒体や、繊維質など絡みやすいものは雪だるま状に再凝集を生じ、結果的にスクリーンの目開きを通過できなくなったり、目詰まりの原因となる割合が高くなる。解砕など前工程で被選別物をある程度小さい粒径に抑えても、スクリーン上で再凝集し、結果として分離効率を落とすという課題が生じやすい。
従って特許文献4と同様に、ある程度大きな時間当たり処理量を確保したい場合は、円形スクリーンを大きくし装置全体を大きくする代わりに、大小差の大きな固体や比較的粒径の大きな固体を分離する大きな目開きで剛性のあるスクリーンを使用する。逆に、微妙な大小差の固体や微小粒径の固体を分級分離する場合は、フレームスクリーンをコンパクトにして処理量を抑える代わりに、剛性は小さくても目開きを小さくしたスクリーンを使用する。
すなわち、特許文献5に示すような振動円形スクリーン式ふるい機は、特許文献4と同様に、次のようなときに利用しやすい。
まず前記第1の条件において利用される場合、すなわち土砂や砕石およびリサイクル廃棄物から、比較的大きな異物を除去する際や、粗解砕した砕石や金属がらを分級分離する際など、大小差の大きな固体の分離や比較的粒径の大きな固体を分級分離するときなどでは、ある程度、時間当たり処理能力が高められる。
また前記第2の条件において利用される場合、前記2つ目に指摘した課題を考慮すれば、粉砕した土砂、産業廃棄物、および穀物粉などの分級整粒では、時間当たり処理量を抑えてスクリーンへの振動波伝達を確実にすれば目詰まりが防げ、精度の高い分級分離なども可能である。この点では特許文献4よりも適格性がある。
以上のように、これまでのふるい装置に関する技術はさまざまな条件下でそれぞれに適正な形式のふるい機が利用されてきた。どちらかといえば、特許文献1のトロンメル式ふるい機は汎用性が高く、特許文献2から特許文献5まではそれぞれ紹介した順に、冒頭の第1の条件下から第2の条件下へと適格性が移行する傾向にある。しかしながら、いずれの形式のふるい機においても高速(または大容量)かつ精密な分級分離を行うには、被選別物の円転による再凝集の防止や撹拌の促進、スクリーンに接する機会増進など、目詰まりを生じない工夫という点で課題が多い。
以上の課題を克服する方法として、これまでいくつかの提案がなされてきた。それは主に、小型の装置であっても精密な分級分離を高速(または大容量)で実現することを目指すものである。こういった従来の関連技術を以下に挙げる。いずれも解決のポイントは、振動波を被選別物にいかに効率よく伝達して撹拌を促し、同時に再凝集粒の発生を抑えつつスクリーンの目詰まりを防止するかにある。
まず示す特許文献6は、振動フレームスクリーン式の改良案である。スクリーンを張設したスクリーン枠を固定した振動フレーム全体を加振するモーター式の大型バイブレータとともに、スクリーンにロッドを介して直結した電磁式などの小型バイブレータによってスクリーンを直接加振するものである。スクリーン下には分離した固体回収用の受け板があるため、実際の小型バイブレータは受け板の裏面に取り付け、かつ受け板とスクリーンを振動波を伝播させるためのロッドで接続する構造となっている。スクリーン枠は全体として緩く傾斜しており、加振によって被選別物が勾配下流へ流動する仕組みである。
本提案は、ロッドを介してスクリーンをほぼ直接的に加振するため、被選別物へ伝達される振動波や振動加速度が減衰しにくく、撹拌によるスクリーン上での流動と目詰まり防止に寄与する。結果として、小粒径の固体や大小差の小さなものであっても、分級分離が効率よく行えるとみられる。
やや不利な点として、スクリーン加振用の小型バイブレータは1台で加振できる範囲が限られ、広いスクリーン全体を面的にカバーするためには、多くの台数を用いる必要がある。また、スクリーンとともに受け板も加振することになるため、小型バイブレータはある程度の出力が必要になる。すなわち装置コストの面でも不利になる。
また個別に動作するスクリーン加振用の小型バイブレータが多数になると、個々の異なる振動波相が乱発されスクリーンに伝達される振動波が重なるなどして、振動を打ち消す減殺作用を生むことにより効率が低下する。従って接近して多くの小型バイブレータを設置することが難しい。結果的に、スクリーンへの加振作用は限定的となる。
次に示す特許文献7は、特許文献6と同様、振動フレームスクリーン式の改良案である。全体の構成は特許文献6と同じだが、スクリーンを加振する方法としてスクリーン下方に別のスクリーンを配して設けた閉じた空間内に封入した多数の加振球を用いる。加振球は、スクリーン枠を固定した振動フレーム全体の加振によって動き、被選別物を濾すためのスクリーンにランダムに衝突して加振する仕組みである。
ただ、加振球はやたらに大きくできないため個々のスクリーンへの衝突力には限界があり、振動波相も乱発生するため振動の減殺作用も著しくなる。すなわち特許文献6と同様、結果的に、スクリーンへの加振作用は限定的となる。
次に示す特許文献8は、特許文献6および7と同様、振動フレームスクリーン式の改良案である。全体の構成は特許文献6および7と同じだが、スクリーンを加振する方法として、スクリーン枠または装置全体を振動させる機構の一部作用を取り出したリンクと、それに接続した、スクリーンの下面を打撃する加振ロッドを用いる。
加振ロッドは、リンク機構の振動周波数に応じて往復動するため、リンクと加振ロッドの取り付け条件を変えるだけで振動波相が制御でき、隣り合う加振ロッド、グループごとの加振ロッドを同一の振動波相を生じるよう調整して加振力を高めたり、振動波が減殺されない程度に振動波相をずらし見かけ上の周波数を高めたりもできる。
ただ、加振ロッドの往復動のストロークは条件が一度設定されると変えられず、衝突によるスクリーンへのストレスは、加振ロッドがスクリーンに接触し始めてから、スクリーンを最大押し上げるまで続き、リンクの回転数に応じて繰り返される。衝突で発生させる振動加速度を大きくするためにはスクリーンの押し上げ量を大きくせざるを得ず、加振による分級分離効果を上げようとするとスクリーンへのストレスも大きくなる。
特に、目開きの小さな精密分級を目的とした頑丈でないスクリーンでは、耐久性の問題が生じやすいため、ストレスを抑える必要が生じる。すなわちスクリーンの押し上げ量を小さくするために、振動加速度を小さくせざるを得ず、結果的に、スクリーンへの加振作用は限定的となる。
次に示す特許文献9は、フレームスクリーン式であればフレームを加振するしないにかかわらず、スクリーン下面に設けた回転子の外周を、回転によってスクリーンに直接的かつ断続的に衝突させ、特許文献8と同様の加振効果が得られる。
本提案の大きな特長は、請求項3に示された回転子に偏心回転する子回転子を設けたことであり、この場合は子回転子の外周がスクリーン下面に衝突する仕組みとなる。従って、子回転子の衝突力やスクリーンに与えるストレスは、回転子を含む回転機構本体が生み出すパワーではなく、回転子の回転が生む子回転子自身の重量に由来する慣性モーメントによるもののみとなる。なぜなら、子回転子は偏心回転するため、スクリーン下面に衝突した後、自由回転できる領域までは、スクリーンにストレスを継続して与えることなく、退避状態に維持されるからである。
すなわち本提案は、スクリーンに直接加振できるため、減殺されることなく大きな振動加速度で、スクリーン面に直角方向に作用する振動波を被選別物に伝播でき、被選別物の円転を抑えながらスクリーンを通じた下からの突き上で被選別物を弾くため、撹拌流動を促しかつ目詰まりを防止できる。しかも、スクリーンに大きなストレスを生じさせることもなく、スクリーンの耐久性を損なわない。従って、小粒径の固体や大小差の小さな固体の分級分離、いわゆる精密分離が効率化され、時間当たりの処理量を高めることが可能となる。
以上のように、従来において少なくとも一般的には、特許文献1〜5の提案にある基本構成に示された方式の振動ふるい機が採用されてきた。様々な改良提案(例えば特許文献6〜8に代表されるもの)はあるがほとんど実用に至っていない。結果として、高速かつ高精度な振動ふるい機はほとんど開発されることなく現在に至っている。唯一、建築廃棄物である廃石膏ボード分別処理の分野において、解砕された廃石膏ボードを石膏粉と、紙片など残渣に分別するための振動ふるい機への利用について、特許文献9の提案にある方式の振動ふるい機が、性能的に高い評価を受けているにすぎない。
廃石膏ボード分別処理における高効率の分別・分級の難しさは、被選別物全体のほとんどの量をスクリーンを通じて回収しなければならない点にある。すなわち、比較的性能の優れた解砕機を用いた場合、解砕された廃石膏ボードには、3ミリメートル以下の有効な石膏粉粒が95%以上含まれ、かつ残り5%が残渣として除去すべき比較的大きな粒径のものとなっているからである。ここでいう残渣とは、未解砕の石膏塊、紙片、およびくぎなどの異物などである。
しかも石膏粉粒は粒子が小さいほど吸湿性が高く、吸湿時に水和結合で再凝集しやすい。また細かく破砕された紙の繊維も絡み合い同様に凝集しやすい。これらはスクリーン上の撹拌流動性を阻害したり、目詰まりの原因になる。従って、スクリーン上での石膏粉粒の再凝集を抑制し、目開きより大きな未解砕石膏塊、紙片、紙の凝集繊維くず、およびその他の異物と、有効な石膏粉粒とを、効果的な加振で撹拌流動させながら分離していくことが求められる。特に、石膏粉粒や紙の繊維くずはスクリーン上で円転されるときに雪だるまの形成と同じく凝集しやすく、スクリーンをスクリーン面に沿った方向の揺動や振動を加えることは、凝集粒を生じやすくなる点で非常に不利になる。特許文献9の提案は、これらの課題を解決するものである。
ただ、特許文献9の提案においては、回転子および子回転子による回転打撃式の加振機構を提示しているのみであり、これを応用したさらに効率的な分離が可能である発展的な提案が待たれていた。
特開平6−335566号公報 特開平9−1068号公報 特開平6−343928号公報 特開2010−42357号公報 特開平7−275801号公報 特開平5−68945号公報 特開平8−155396号公報 特開平8−182964号公報 特開2010−58020号公報
解決しようとする課題は、従来からあるさまざまな振動ふるい機のうち、小粒径の固体や大小差の小さな固体の分級分離(精密分離)を大量処理するためのより発展的な方法を提示しようとするものである。
本発明は前記課題の解決を可能とするために提案するもので、以下に本発明の特徴とともにその作用を説明する。
請求項1によれば、スクリーンを用いる粉粒体用ふるい装置において、外周付近に弧度を変えて取り付けた複数の子回転軸を有する回転子、および該子回転軸を中心に回転する複数の子回転子からなる回転子ユニットと、該回転子の中心部を貫通しつつ、該回転子ユニットを1組または複数組固定した回転軸とによる打撃ユニットを1組または複数組備え、該回転子ユニットの回転中心から該スクリーンの下面までの距離が、該回転軸の回転時に生じる遠心力によって描く該子回転子外周の最遠周半径よりも短く、かつ該回転軸の回転時に描く該回転子外周の最遠周半径よりも長いことで、それぞれの該子回転子の外周のみが該スクリーンに対して該回転軸の回転に応じた周期で繰り返し衝突して加えた衝撃力によって、該スクリーンを加振する振動機構を用い、該回転軸の断面および該回転軸を貫通勘合させるための該回転子の中央部に設けた開口を正多角形とし、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、同一の該回転軸に固定した複数の該回転子ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度がずれるよう、それぞれの該回転子ユニットの勘合固定の相対の弧度をずらすことで、1組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該回転子ユニットが発生する振動波相の数以上に多くなる、といった特徴をなす。
また請求項2によれば、該打撃ユニットを複数組備えた該振動機構を用い、該回転軸の断面および該回転軸を貫通勘合させるための該回転子の中央部に設けた開口を正多角形とし、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、複数組ある該打撃ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度をずらすことで、複数組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該打撃ユニットが発生する振動波相の数以上に多くなる、といった特徴をなす。
これらの特徴により、次に示す各構成ごとの作用を説明する。
第1に、外周付近に弧度を変えて取り付けた複数の子回転軸を有する回転子、および該子回転軸を中心に回転する複数の子回転子からなる回転子ユニットと、該回転子の中心部を貫通しつつ、該回転子ユニットを1組または複数組固定した回転軸とによる打撃ユニットを1組または複数組備え、該回転子ユニットの回転中心から該スクリーンの下面までの距離が、該回転軸の回転時に生じる遠心力によって描く該子回転子外周の最遠周半径よりも短く、かつ該回転軸の回転時に描く該回転子外周の最遠周半径よりも長いことで、それぞれの該子回転子の外周のみが該スクリーンに対して該回転軸の回転に応じた周期で繰り返し衝突して加えた衝撃力によって、該スクリーンを加振する振動機構を用いることにより、先行技術である特許文献9と同様の機能、すなわち、回転子ユニットが回転する際に生じる遠心力で、子回転子は子回転軸から重心が遠心方向へ偏る姿勢で偏心回転し、スクリーンに衝突する際に子回転子の重量に由来する慣性モーメントが生む衝撃力のみが加振源になる。その結果、次の3つの作用をなす。
1つ目の作用は、スクリーンに直接加振できるため、小さなエネルギーで大きな加振効果を得ることができる。また振動波を被選別物に直接的に伝達できる。
2つ目の作用は、該子回転子は該子回転軸により偏心回転できるため、該子回転子がスクリーン下面に衝突した後、自由回転できる領域までは、スクリーンに余分なストレスを継続して与えることなく、退避状態に維持される。従って、衝突時に大きな振動加速度をもって発生したスクリーンへのストレスは、短時間で減衰する。つまり該子回転子が発生する振動波は、クロックパルス(瞬間的に発生する脈動)状である。
3つ目の作用は、振動波がクロックパルス状のため、被選別物への加振作用が大きいだけでなく、接近した相の振動波があっても干渉することが少なく、別々の振動波による加振力の減殺が生じにくい。
4つ目の作用は、加振力の方向はスクリーン面にほぼ直角であり、スクリーン上の被選別物に対しスクリーン面に沿った方向の流動作用を与えないため、被選別物に含まれる粉粒体や繊維がスクリーン上で円転することが少ない。
第2に請求項1においては、同一の該回転軸に固定した複数の該回転子ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度がずれるよう、それぞれの該回転子ユニットの勘合固定の相対の弧度をずらすことで、1組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該回転子ユニットが発生する振動波相の数以上に多くすることで、スペース的に該子回転子の数を増やすことが難しい場合でも、該回転ユニット1回転で発生させられる振動波相の数を増やすことで、見かけ上、該子回転子の数が増えた状態、または回転数を高くした状態を作り出すことができる。
また請求項2においては、複数組ある該打撃ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度をずらすことで、複数組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該打撃ユニットが発生する振動波相の数以上に多くすることで、スペース的に該子回転子の数を増やすことが難しい場合でも、連結同調して回転する各該打撃ユニット1回転で発生させられる振動波相の数を増やすことで、見かけ上、該子回転子の数が増えた状態、または回転数を高くした状態を作り出すことができる。
これらの結果、次の2つの作用をなす。
1つ目の作用は、同じ回転数でも振動波相の数が多いため、スクリーンに与える振動波の周波数が増えたのと同じ状態が得られる。
2つ目の作用は、回転数を上げなくても高い周波数の振動を発生させることができるため、該回転ユニットだけでなく駆動源や伝達機構などへのストレスが少ない。
第3に、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、該回転子ユニットの勘合固定の相対の弧度をずらすことで、1組の該打撃ユニットが1回転で発生させる多数の振動波相の差、すなわち位相差を一定間隔に保つことができる。その結果、次の2つの作用をなす。
1つ目の作用は、別々の該回転子ユニットが生み出す振動波相において確実な位相差を確保できるため、接近する相の振動波が互いに干渉するといった、加振力の減殺が生じない。
2つ目の作用は、別々の該回転子ユニットが生み出す振動波相を確実に同調させることができる、すなわち位相差をゼロにすることができるため、1つの相の振動波による加振力を高めることができる。
第4に、該回転軸の断面および該回転軸を貫通勘合させるための該回転子の中央部に設けた開口を正多角形としたことにより、次の3つの作用をなす。
1つ目の作用は、特別な圧入勘合や、キーまたはスプラインなどのトルク伝達機構を用いずとも、回転軸からの回転トルクを回転子ユニットに伝達することができる。また同様に、駆動源から回転軸への回転トルクの伝達にも利用できる。
2つ目の作用は、複数組の該打撃ユニットが駆動源から回転トルクを伝達される際、それぞれの該打撃ユニットに固定された該回転子ユニットが生み出す振動波相において確実な位相差を確保できるため、接近する相の振動波が互いに干渉するといった、加振力の減殺がない。
3つ目の作用は、複数組の該打撃ユニットが駆動源から回転トルクを伝達される際、それぞれの該打撃ユニットに固定された該回転子ユニットが生み出す振動波相を確実に同調(位相差ゼロ)させて1つの相の振動波による加振力を、スクリーンの面的に高めることができる。
本発明の振動ふるい機用起振機構は、次の効果を生む。
第1に、スクリーンに直接加振できるため、減殺されることなく大きな振動加速度で、しかもスクリーン面に直角方向の振動波を被選別物に伝達でき、円転による粉粒体や繊維の再凝集を防ぎつつ撹拌流動を促しかつ目詰まりを防止できる。
第2に、回転数に比して見かけ上、高い周波数の振動波を加振力を減殺することなく発生させることができ、被選別物の撹拌流動を促しかつ目詰まりを防止できる。
第3に、スクリーンに大きなストレスを生じさせることがなく、スクリーンの耐久性を損なわない。
すなわち本発明は、相互減殺を生じない複雑かつ多岐にわたる振動波相による起振力を、スクリーンを通じてほぼ直接的に被選別物へ伝播でき、しかもスクリーン上の石膏粉粒や紙の繊維は、スクリーン面に対し直角方向に弾かれるため、円転による凝集を生じにくい。従って、小粒径の固体や大小差の小さな固体、および再凝集しやすい固体の分級分離、いわゆる精密分離が効率化され、時間当たりの処理量をより高めることが可能となる。本発明はこのように、スクリーンを通過して分離する有効な石膏粉粒の量を劇的に増大し得る点で、特許文献9の提案をさらに発展改良を実現する。
また、本発明の振動ふるい機用起振機構は、スクリーンを使用するふるい機であれば利用可能であり、他の方式、例えば、特許文献1〜5に紹介した先行技術に示されたふるい機にも追加装着できる。
図1は請求項1を反映した振動ふるい機用起振機構を使用した振動ふるい機である。(実施例1) 図2は回転子ユニット4が回転する際の子回転子7の回動軌跡を示す。(実施例1) 図3は回転軸3に固定した回転子ユニット4を示す。(実施例1) 図4は回転軸3に固定した回転子ユニット4を示す。(実施例1) 図5は回転軸3に固定した回転子ユニット4を示す。(実施例1) 図6は1組の回転子ユニット4がスクリーン11に対し発生させる振動波を示す。(実施例1) 図7は1組の打撃ユニット2aがスクリーン11に対し発生させる振動波を示す。(実施例1) 図8は請求項2を反映した振動ふるい機用起振機構を使用した振動ふるい機である。(実施例2) 図9は隣り合う2組の打撃ユニット4がスクリーン11に対し発生させる振動波を示す。(実施例2) 図10は実施例1と実施例2を融合発展させた振動ふるい機である。(実施例3)
第1の実施例を図1〜図7に示す。本実施例は、本発明請求項1を反映したものである。
図1は全体の斜視図、図2は回転子ユニット4が回転する際の子回転子7の回動軌跡を示す回転断面図である。図3〜図5は回転軸3に固定した回転子ユニット4を示しており、それぞれ斜視図、側断面図、回転断面図である。特に図5は、図4におけるα−α断面およびβ−β断面を示している。図6は1組の回転子ユニット4がスクリーン11に対し発生させる振動波を示すパルスチャート、図7は1組の打撃ユニット2aがスクリーン11に対し発生させる振動波を示すパルスチャートである。
まず、本実施例の構成について説明する。
大きな構成としては図1に示すとおり、被選別物である粉粒体を濾すためのスクリーン11をスクリー枠12に張設し、全体として傾斜したスクリーンユニット1と、その下方に配置する複数の打撃ユニット2aからなる。1組の打撃ユニット2aは、1本の回転軸3と、複数組の回転子ユニット4と、により構成され、両者は回転子5の中央に設けられた開口および回転軸3の断面が互いに略同じ正6角形をなすことで貫通勘合により固定されている。
このとき、回転子ユニット4と回転軸3の勘合は、圧入が必要なきつい“しまりばめ”でもよいし、ゆるい“中間ばめ”または“すきまばめ”でもよい。後者の場合は、回転子ユニット4が回転軸3のスラスト方向へずれる恐れがあるため、別の固着方法を追加する必要がある。例えば、スナップリングやカラーなどである。
回転子ユニット4は、2枚の板状のフレームからなる回転子5と、回転子5の外周付近に等弧度(120度)間隔で3カ所設けた子回転軸6と、子回転軸6を支点に回転可能な子回転子7からなる。子回転子7は全体として洋梨形をなし、先細側の外周に近い部分に子回転軸6を貫通させることで、その重心は子回転軸6と適当な距離を確保する。
次に、子回転子7がスクリーン11に衝突して加振する際の、子回転子7の回動軌跡と作用について、図2を用いて説明する。回転子ユニット4が回転すると、子回転子7は洋梨形をしているため、遠心力により重心が子回転軸6より遠心方向にずれるよう偏心して回転する。
ここで回転軸3および回転子ユニット4の回転中心31からスクリーン11までの距離13は、回転軸3の回転時に生じる遠心力によって描く子回転子7の外周のうちの子回転軸6から最も遠い部分、すなわち先太側の外周がなす最遠周線71の半径よりも短く、かつ回転子5の外周の最遠周線51の半径よりも長くしておく。このことによって、回転子ユニット4が回転する際、スクリーン11に衝突および接触するのは子回転子7のみとなる。
また子回転子7は、先細側の外周に近い部分に子回転軸6を貫通させているため、子回転子7が仮に先細側の外周を最遠方向に向けた状態で、回転子ユニット4が回転したとしてもスクリーン11に衝突および接触することはない。
従って、回転子ユニット4が回転したときの子回転子7は、自由空間においては先太側の外周を最遠方向に向けた状態で回転し、スクリーン11に衝突後もなお、略、先太側の外周付近をスクリーン11に接触させつつ回動を続けることになる。回転子ユニット4が回転方向Cへ回転した際に生じる、子回転子7の回動軌跡を示すのが図2である。
図2に示すように、子回転子7は衝突位置72までは自由空間における姿勢を保つが、それ以後は上部のスクリーン11に規制され、先太側の外周が回転方向Cと反する方向へ引きずられるようにして傾きながら回動する。そのまま回動を続け、スクリーン11の規制が解除された後、すなわち自由空間へと解放されるともとの姿勢に戻る。つまり、子回転子7はスクリーン11に衝突後、遠心力によってスクリーン11に接触し続けるだけである。
次に、スクリーン11へ加振の構図を説明する。スクリーン11へは子回転子7の衝突による衝撃力Dが加わり、これが振動となって被選別物へ伝播する。このときの振動は打撃的であるため、スクリーン11は突き上げられるように加速度の大きな加振を受ける。従って、スクリーン11の目開きより小さな固体は慣性が働いてスクリーン11を通過しやすくなり、また大きな固体はスクリーン11の上でジャンプし、被選別物の撹拌流動を促す。
ところで、スクリーン11を突き上げる力は、子回転子7の重量に由来する慣性モーメントが生む最初の衝突位置72における衝撃力Dのみであり、回転子ユニット4など回転機構全体を含む他の機構からの突き上げは受けない。そのため、衝突位置72で発生した衝撃力Dによる加振作用は、回転子ユニット4の回転とともにたちまち減衰する。すなわち短時間のみ振動波を生む、クロックパルス状の振動波形を示すことになる。
このクロックパルス状波形がなす加振により、スクリーン11に対する余分な突き上げがないためストレスが小さくて済み、耐久性を延ばすことができる。もっともスクリーン11は、子回転子7が衝突する面において傷みやすいため、耐摩耗性があり振動波を伝播させやすい硬質の打撃受板をスクリーン11の下面の衝突位置付近をカバーする程度の大きさで、取り付けておくと有利である。
このようにして子回転子7が1回転するごとに1つの振動波相を伴う加振を行うため、1組の回転子ユニット4は1回転の間に3つの振動波相を伴う加振を行うことになる(図6に示す振動波A1〜A3)。時間当たりの加振の回数を調節するには、回転軸3を通じて回転子ユニット4の回転数を調節することでなし得る。例えば、回転数が1000rpmの場合、加振数は毎分3000回、すなわち発生する振動波相の数は毎秒50となり、実質的に50Hzの周波数を持つ振動を与えたのに等しくなる。
ところで、スクリーン11を突き上げる衝撃力Dは、同時に相応の反力を回転子ユニット4に生じさせる。これが回転軸3に伝達されるが、細長い回転軸3はたわみやすいため、この反力を受けることで回転振動によるストレスにさらされる。子回転子7の重量を大きくして慣性モーメントを高くし、衝撃力Dを高めることは、回転軸3へのストレスも高めることにつながる。回転数を大きくして、時間当たりの加振数を上げることは、振動ふるいの効率を高めると裏腹に回転軸3の耐久性の面で不利な状況を生み出す。
そこで本実施例は、図3〜図5に示すように、隣り合う回転子ユニット4の固定位置を弧度で60度ずつずらし、回転軸3が1回転で生じる振動波相の数、すなわち加振数を2倍に増やす構成を採用する。このように構成すると、回転数が1000rpmの場合、振動波相の数および加振数は毎分6000回、実質的な振動周波数は100Hzに倍増することになる。逆に言えば、回転数を半分の500rpmに減速しても、振動周波数は50Hzを維持できる。
それぞれの回転子ユニット4が同一弧度に固定された場合に生じる振動は図6に示すパルスチャートと同じになり、隣り合う回転子ユニット4が60度ずつずれて固定された場合に生じる振動は図7に示すパルスチャートとなる。このように、加振力を示すパルスの高さは、加振が分散する図7のほうが小さいが、1回転に2倍の6回の振動波相を伴う加振を実現できる(図7に示す振動波A1〜A3およびA1’〜A2’)。
加振力は大きければそれだけ分離効果が高いが、スクリーン11や回転軸3へのストレスも大きくなる。加振力が小さくても、時間当たりの加振数、つまり周波数を上げることでも高い分離効果を得ることができるため、装置の耐久性に負担を与えずに振動ふるいの効率を高めることができる。
また本実施例による加振の振動波形は、前述のとおり、ほぼ1波のクロックパルス状をなす(図6〜図7)。従って、振動パワーは短時間で収束するため、1組の回転子ユニット4の子回転子7による断続的な加振は、子回転子7の数を増やしても、互いに干渉することがない。従って、かなり短い間隔で子回転子7を配し、多くの振動波を発生させることにより、実質的に高周波の振動波を有効に生み出すことも可能である。本実施例では、1組の回転子ユニット4に設けた子回転子7は3個であったが、もっと増やしてもよい。
ただ、回転軸3を含め、回転子ユニット4は機構的あるいはスペース的な制約で、大きくできない場合があり、1組の回転子ユニット4に設けられる子回転子7の数にも制約が生じる。そこで、本実施例の特徴である、1組の打撃ユニット2aにおけるそれぞれの回転子ユニット4で子回転子7の取り付け弧度が相対的にずれるよう配置すれば、子回転子7の数を増やさなくても実質的に高周波の振動波を有効に生み出すことが可能となる。
しかも回転軸3、および回転子5における回転軸3を貫通勘合するための開口を正6角形にしたことで、回転子ユニット4を固定する弧度位置を60度ずつ一定の間隔でずらすことができ、ランダムな弧度位置に固定した場合に生じる恐れがある隣り合う回転子ユニット4の子回転子7が生み出す振動波の相互干渉を防止し、高周波でありながら効率的な振動波を確保することが可能となる。
従って、子回転子7の数や、隣り合う回転子ユニット4の弧度位置の調整は、打撃ユニット2aの他の各部の仕様とともに、被選別物の性状、必要な処理能力、機械的な制約など様々な条件を加味して適正なものを見いだす必要がある。つまり本実施例に示すように回転軸3は正6角形であることも、回転子ユニット4に設ける子回転子7が3個であることも、必ずしもこだわる必要はない。
すなわち必要に応じて、振動波が相互干渉しない程度に接近した間隔の短い振動波を生じさせられるよう、正多角形の端辺の数や子回転子の数を調整すればよい。また、本実施例では、隣り合う回転子ユニット4を交互に弧度位置をずらして固定したが、もちろん複数のグループごとに行ってもよい。本実施例は、以上のような構成でなす振動機構のため、前述したごとくの効果を得ることが可能となる。
ここで本実施例1による実証実験で得た性能の一例を紹介する。直径3ミリメートルの目開きを有する約1メートル四方(約1平方メートル)のパンチングメタルを30〜35度に傾斜させたスクリーンに採用し、他方式の振動ふるいと併用しない本実施例のみの単独利用において、解砕された廃石膏ボードを毎時5〜6トン(かさ容積で約10立方メートル)投入してもなお、有効な石膏粉粒を80%以上の歩留まりで回収することができた。
実証実験ではこれを応用し、2〜3段階の目開きの違うスクリーンを連結するなどすれば、同投入速度でほぼ100%の歩留まりが実現可能な、高速かつ精密なふるい機が得られることが確認されている。これは石膏粉粒や紙の繊維くずが、スクリーン直下から突き上げられるよう働く加振によって弾かれることとともに、スクリーンを傾斜させることで、円転による凝集を抑制し、かつ撹拌流動が促進された効果によるものである。
比較例として、精度の高い分別・分級が可能であるとして従来から多く利用されている特許文献5(円形振動スクリーン方式)で同じ条件の被選別物を100%に近い歩留まりでの回収を目指した例を紹介する。本実施例の実証実験と同様、2〜3段階の目開きの違うほぼ同じ面積(約1平方メートル)のスクリーンを連結した場合においてもなお、処理できる量は毎時1〜2トンが限界であることが知られている。裏返せば投入量を増やすと歩留まりを大きく減じることになる。
すなわち特許文献9を除く旧来の振動ふるい機が、振動波の被選別物への伝播性能の低さや、被選別物の円転による再凝集などで目詰まりを生じやすいなどの欠陥を克服できていないことを表している。しかも本実施例は、特許文献9の振動ふるい機をより発展させ、振動波が相互干渉しない複雑かつ多岐にわたる振動波相をなす加振が可能となり、より一層分離効率を高めることが可能となる。
第2の実施例を図8〜図9に示す。本実施例は、本発明請求項2を反映したものである。
図8は全体の斜視図、図9は打撃ユニット2bがスクリーン11に対し発生させる振動波を示すパルスチャートである。
まず、本施例の構成について説明する。
大きな構成としては図8に示すとおりである。スクリーンユニット1、回転軸3、回転子ユニット4などすべての構成要素は単体として、実施例1と同じである。従って、それぞれの構成要素が持つ機能もすべて同じ作用と効果を有する。
本実施例の実施例1との違いは、1組の打撃ユニット2bに固定された回転子ユニット4に設けた子回転子7の弧度位置はすべて同じであるが、隣り合う打撃ユニット2bにおいては、子回転子7の弧度位置がずれるよう取り付けられている。これにより、それぞれの打撃ユニット2bが生み出す振動波の相をずらし、全体としてスクリーン11に与える振動波の相の数を増やし、見かけ上の振動周波数を大きくすることができる(図9に示すB1〜B2およびB1’〜B2’)。
本実施例でも隣り合う打撃ユニット2bの生ずる振動波が互いに干渉することがないよう、60度ずつ弧度位置をずらす方法を採る。従って、振動波形は図9に示すようになる。これは、隣り合う同じ条件で組み立てられた打撃ユニット2bを互いに同調回転できるよう駆動機構で連結し、しかも正6角形の回転軸3を利用して60度ずつ弧度位置をずらしておくことで、実現できる。弧度位置の調整は、例えばスプロケットやプーリなどの内径に同様の正6角形の勘合形状を設け、同一のチェンやベルトで複数の打撃ユニット2bを同調回転させる方法、などである。
以上のような構成で、本実施例は実施例1と同様の効果を得ることができる。
第3の実施例を図10に示す。本実施例は、実施例1および実施例2を融合変形させたもので、図10は全体の斜視図である。
本実施例では実施例1で用いたように隣り合う子回転子7の弧度位置がずれた打撃ユニット2aと、ずれ方の順序の違う打撃ユニット2a’との2種の打撃ユニットを用い、交互に配置するといった方法をとる。これにより同じ相の振動波を生じさせる子回転子7は千鳥状に配列されることになる。
実施例1ではスクリーンユニット1の流動方向Yに、実施例2ではスクリーンユニット1の横断方向Xに同じ相の振動波が生じるよう、子回転子7の配列されていた。しかし、本実施例ではその配列を千鳥状にすることで、スクリーン11は面的に細かい範囲で多数の振動波相を伴う加振を受けるため、ふるい効率をさらに高めることが可能となる。
本発明は、産業廃棄物、土木、食用素材などの分野で広く行われる固体選別工程に用いるふるい機において、大小粒径の被選別物を、高速に分離・分級することを可能とするため、あらゆる選別分野において応用が可能である。特に、穀物、薬剤、鉱石などの粉粒体に対する異物の分離、および分級や整粒工程において、被選別物の固体の大きさにはあまり差がないが、有効な粒度のものを分離回収したり、微妙な粒度差の分級を行うなど、高速で高精度なふるい機が求められる分野において有効性が高い。
以上のように本発明は、様々な分野に応用可能である一方で、実証実験を多方面にわたって実施するのは困難ではある。しかし、少なくとも前出のとおり、条件の厳しい廃石膏ボード分別処理における解砕石膏の分別・分級に大きな効果を有することが確認されている。従って、他分野における実証を待たずとも、高速であることと高精度であることの相反条件を満たす点で、あらゆる分野で高い性能を発揮できる可能性を十分に有するとみられる。
1 スクリーンユニット
2a、2a’、2b 打撃ユニット
3 回転軸
4 回転子ユニット
5 回転子
6 子回転軸
7 子回転子
11 スクリーン
12 スクリーン枠
13 回転中心31からスクリーン11までの距離
31 回転中心
51 回転子5の外周が描く最遠周線
71 子回転子7の外周が描く最遠周線
72 子回転子7の衝突位置
A1〜A3、A1’〜A3’ 振動波(実施例1)
B1〜B3、B1’〜B3’ 振動波(実施例2)
C 回転方向
D 衝撃力
X スクリーンユニット1の横断方向
Y スクリーンユニット1の流動方向

Claims (2)

  1. スクリーンを用いる粉粒体用ふるい装置において、外周付近に弧度を変えて取り付けた複数の子回転軸を有する回転子、および該子回転軸を中心に回転する複数の子回転子からなる回転子ユニットと、該回転子の中心部を貫通しつつ、該回転子ユニットを1組または複数組固定した回転軸とによる打撃ユニットを1組または複数組備え、該回転子ユニットの回転中心から該スクリーンの下面までの距離が、該回転軸の回転時に生じる遠心力によって描く該子回転子外周の最遠周半径よりも短く、かつ該回転軸の回転時に描く該回転子外周の最遠周半径よりも長いことで、それぞれの該子回転子の外周のみが該スクリーンに対して該回転軸の回転に応じた周期で繰り返し衝突して加えた衝撃力によって、該スクリーンを加振する振動機構を用い、該回転軸の断面および該回転軸を貫通勘合させるための該回転子の中央部に設けた開口を正多角形とし、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、同一の該回転軸に固定した複数の該回転子ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度がずれるよう、それぞれの該回転子ユニットの勘合固定の相対の弧度をずらすことで、1組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該回転子ユニットが発生する振動波相の数以上に多くなることを特徴とする振動ふるい機用起振機構。
  2. 該打撃ユニットを複数組備えた該振動機構を用い、該回転軸の断面および該回転軸を貫通勘合させるための該回転子の中央部に設けた開口を正多角形とし、該回転中心から前記正多角形の各端辺を直交する線のそれぞれの弧度の違いを利用して、複数組ある該打撃ユニットのうち、隣り合う個々に、または複数のグループごとに該子回転軸および該子回転子の相対の弧度をずらすことで、複数組の該打撃ユニットの該スクリーンに与える振動波相の数が、1組の該打撃ユニットが発生する振動波相の数以上に多くなることを特徴とする振動ふるい機用起振機構。
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