JP2012033966A - パワーモジュール用ヒートシンク - Google Patents

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Hideto Kubo
秀人 久保
Masahiko Kanehara
雅彦 金原
Takashi Fuji
敬司 藤
Kota Otoshi
浩太 大年
Eiji Kono
栄次 河野
Katsuaki Tanaka
勝章 田中
Nobuhiro Wakabayashi
信弘 若林
Shintaro Nakagawa
信太郎 中川
Yuichi Furukawa
裕一 古川
Shinobu Yamauchi
忍 山内
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Resonac Holdings Corp
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Abstract

【課題】放熱性能の一層の向上を実現可能なパワーモジュール用ヒートシンクを提供する。
【解決手段】パワーモジュール用ヒートシンク10は、表面側にパワーデバイスが搭載され、パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路10d内を流通する冷却媒体により放熱するものである。冷媒流路10d内には櫛歯部材310が配設されている。櫛歯部材310は、表面と平行な基板310aと、基板310aから表面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁310bとからなる。櫛歯部材310は、冷媒流路10d内で各立壁310bが冷却媒体の流通方向に延びている。各立壁310bには、各立壁310b間で冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる複数の案内部310cが冷却媒体の流通方向に沿って整列して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明はパワーモジュール用ヒートシンクに関する。
例えば特許文献1に従来のパワーモジュール用ヒートシンクが開示されている。このパワーモジュール用ヒートシンクは、アルミニウムや銅からなる(この明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。また、「銅」という用語には、純銅の他に銅合金を含むものとする。)。また、このパワーモジュール用ヒートシンクは、内部に水等の冷却媒体を流通させる冷媒流路が形成されている。より詳しくは、パワーモジュール用ヒートシンクは横長の矩形断面をなしており、その内部には横長の矩形断面をなす冷媒流路が形成されている。冷媒流路内には上下方向に延びる複数のフィンが形成され、これらによって冷媒流路が冷却媒体と接触する接触面積が増やされている。
このパワーモジュール用ヒートシンクの一面側には、例えば、半導体チップ等のパワーデバイスが実装された絶縁回路基板が搭載される。パワーデバイスが搭載される前の構成物は、パワーモジュール用ヒートシンク及び絶縁回路基板からなるパワーモジュール用基板とされる。
絶縁回路基板は、例えば、アルミニウム製の配線層と、配線層の他方の面に接合された絶縁性セラミック製の絶縁基板と、絶縁基板の他方の面に接合されたアルミニウム製の放熱層とからなる。配線層には、パワーモジュール用基板が使用される際、半導体チップ等のパワーデバイスが実装される。絶縁回路基板とパワーモジュール用ヒートシンクとの間には、3〜10mm程度のアルミニウム製の放熱板が介在するように配設されている。
このような構成である従来のパワーモジュール用ヒートシンクは、その一面側に例えば、半導体チップ等のパワーデバイスが実装された絶縁回路基板が搭載されてパワーモジュールを構成する。そして、このパワーモジュールは、例えば、電動モータを駆動源の一部とするハイブリッドカー等の移動体のインバータ回路に適用されることにより、移動体の運転状況に応じて電動モーター等に供給する電力を制御する。そして、このパワーモジュールでは、パワーデバイスが発する高熱を配線層、絶縁基板、放熱層及び放熱板を介してパワーモジュール用ヒートシンクに伝え、冷媒流路内を流通する冷却媒体によりその熱を放熱する。
特開2003−86744号公報
しかし、上記従来のパワーモジュール用ヒートシンクでは、パワーデバイスが発する高熱を冷媒流路やフィンの表面から、冷媒流路内を流通する冷却媒体に効率よく伝えることに関して、下記の通り問題があった。
すなわち、上記従来のパワーモジュール用ヒートシンクでは、冷媒流路と冷却媒体との間の接触面積を増やすために、冷媒流路内に上下方向に延びる複数のフィンが形成されてはいる。しかしながら、このようにフィンを設けたパワーモジュール用ヒートシンクであっても、パワーデバイスに熱的に近い領域ほど冷却媒体の温度が上昇して不均一な温度分布となってしまう。このため、冷却媒体は、冷却能力の一部しか有効に発揮することができず、放熱効率が低下してしまう。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンクでは、冷媒流路の内面やフィンの表面から冷却媒体への熱伝達が阻害されることとなり、放熱性能の一層の向上が難しかった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、放熱性能の一層の向上を実現可能なパワーモジュール用ヒートシンクを提供することを解決すべき課題としている。
第1発明のパワーモジュール用ヒートシンクは、少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
前記冷媒流路内には櫛歯部材が配設され、該櫛歯部材は、前記一面と平行な基板と、該基板から該一面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁とからなるものであって、該冷媒流路内で各該立壁が前記冷却媒体の流通方向に延びており、
各該立壁には、各該立壁間で該冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる複数の案内部が該冷却媒体の流通方向に沿って整列して形成されていることを特徴とする。
このような構成である第1発明のパワーモジュール用ヒートシンクは、その一面側に例えば、半導体チップ等のパワーデバイスが実装された絶縁回路基板が搭載されてパワーモジュールを構成する。そして、このパワーモジュールは、例えば、電動モータを駆動源の一部とするハイブリッドカー等の移動体のインバータ回路に適用されることにより、移動体の運転状況に応じて電動モーター等に供給する電力を制御する。そして、このパワーモジュールでは、パワーデバイスが発する高熱を絶縁回路基板等を介してパワーモジュール用ヒートシンクに伝え、冷媒流路内を流通する冷却媒体によりその熱を放熱する。
第1発明のパワーモジュール用ヒートシンクでは、櫛歯部材の立壁間を流通する冷却媒体が複数の案内部によって少なくとも旋回する。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなり、冷媒流路内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなる。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となり、放熱効率が向上する。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンクでも、冷媒流路の内面や立壁の表面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われる。
したがって、第1発明のパワーモジュール用ヒートシンクによれば、放熱性能の一層の向上を実現することができる。
第1発明において、冷媒流路を形成する本体はアルミニウムや銅からなり得る。櫛歯部材もアルミニウムや銅からなり得る。
第1発明において、互いに向かい合う対をなす立壁間の各案内部は、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在していることが好ましい。この場合、立壁間を例えば一面側の立壁に沿って流通する冷却媒体は、その一面側の案内部に案内され、他面側の立壁に至り、その他面側の案内部に案内されることとなる。こうして、冷却媒体が旋回されやすくなる。
第1発明において、各案内部は、各立壁に凸設された凸部であってもよく、各立壁に凹設された凹部であってもよく、各立壁に貫設された貫通孔であってもよい。
第2発明のパワーモジュール用ヒートシンクは、少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
平坦な接合面に互いに平行な複数本の溝が凹設された板状をなす複数枚の流路板が各該接合面によって積層されることにより、各該溝によって前記冷媒流路が形成される積層体からなるものであって、
各該流路板には、各該溝の底部を貫通する複数の貫通孔が該冷却媒体の流通方向に沿って整列して形成され、各該貫通孔は、各該溝で該冷却媒体をその流通によって攪拌する複数の案内部とされていることを特徴とする。
第2発明のパワーモジュール用ヒートシンクは、複数枚の流路板の積層体からなる。各流路板は、板状であり、平坦な接合面に互いに平行な複数本の溝が凹設されたものである。また、各流路板には、各溝で冷却媒体をその流通によって攪拌する無数の案内部が形成されている。このような流路板が各接合面によって積層されることにより、流路板の各溝がそれらの溝側に位置する他の流路板によって蓋をされ、冷媒流路が形成される。そして、冷媒流路内には冷却媒体をその流通によって攪拌する無数の案内部が配設されることとなる。
このような構成である第2発明のパワーモジュール用ヒートシンクも、パワーモジュールを構成する。
第2発明のパワーモジュール用ヒートシンクでは、溝によって形成された冷媒流路内を流通する冷却媒体が案内部によって攪拌される。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなり、冷媒流路内における冷却媒体の温度分布の不均一な温度分布が生じ難くなる。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となり、放熱効率が向上する。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンクでも、冷媒流路の内面や流路板の表面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われる。
したがって、第2発明のパワーモジュール用ヒートシンクによっても、放熱性能の一層の向上を実現することができる。
第2発明において、流路板はアルミニウム、銅等の金属又は窒化アルミニウム等のセラミック材料等からなり得る。
第2発明において、流路板の各溝で前記冷媒流路の幅方向に並んで対をなす各貫通孔は、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在していることが好ましい。この場合、溝内を例えば一面側の流路板に沿って流通する冷却媒体は、対をなす案内部の一方に案内され、その他面側の案内部に案内され、他面側の流路板に沿って流通する冷却媒体は、対をなす案内部の他方に案内され、その一面側の案内部に案内されることとなる。こうして、冷却媒体が旋回されやすくなる。
第2発明において、各案内部は、各溝に凸設された凸部を有していてもよい。
第3発明のパワーモジュール用ヒートシンクは、少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
前記冷媒流路内には、一方の面側の前記冷却媒体を他方の面側に移動させる傾斜面と、該他方の側の該冷却媒体を該一方の面側に移動させる傾斜面と、各該傾斜面の終端に連続する水平面とを有する入れ替え装置が設けられ、
該入れ替え装置は、該冷却媒体の流通方向に沿って並ぶ複数の該パワーデバイスの間に配置されていることを特徴とする。
このような構成である第3発明のパワーモジュール用ヒートシンクも、パワーモジュールを構成する。
第3発明のパワーモジュール用ヒートシンクでは、冷媒流路内に設けられた入れ替え装置が一方の面側の冷却媒体を他方の面側に移動させ、かつ他方の面側の冷却媒体を一方の面側に移動させることができる。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなり、冷媒流路内における冷却媒体の温度分布の不均一な温度分布が生じ難くなる。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となり、放熱効率が向上する。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンクでも、冷媒流路の内面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われる。
したがって、第3発明のパワーモジュール用ヒートシンクによっても、放熱性能の一層の向上を実現することができる。
第3発明において、冷媒流路を形成する本体はアルミニウムや銅からなり得る。入れ替え装置もアルミニウムや銅からなり得る。
第3発明において、入れ替え装置は、冷媒流路内における一方の面側の冷却媒体を他方の面側に移動させる第1通路と、他方の面側の冷却媒体を一方の面側に移動させる第2通路とを冷媒流路の幅方向に交互に有するものであり得る。このような入れ替え装置は、第1通路が形成された第1板と、第2通路が形成された第2板とが冷媒流路の幅方向に交互に積層されたものであり得る。
実施例1のパワーモジュール用ヒートシンクの概略正面図である。 実施例1のパワーモジュール用ヒートシンクの概略側面図である。 実施例1のパワーモジュール用ヒートシンクの概略底面図である。 実施例2のパワーモジュール用ヒートシンクの概略正面図である。 実施例2のパワーモジュール用ヒートシンクの概略側面図である。 実施例2のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、櫛歯部材の立壁及び凹部を示す概略斜視図である。 実施例3のパワーモジュール用ヒートシンクの概略正面図である。 実施例3のパワーモジュール用ヒートシンクの概略側面図である。 実施例3のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、櫛歯部材の立壁及び凹部を示す概略斜視図である。 実施例4のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、櫛歯部材の立壁及び貫通孔を示す概略斜視図である。 実施例5のパワーモジュール用ヒートシンクの概略斜視図である。 実施例5のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、流路板の概略上面図である。 実施例5のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図12のJ−J断面を示す概略断面図である。 実施例6のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、流路板の概略上面図である。 実施例6のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図14のK−K断面を示す概略断面図である。 実施例6のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図14のL−L断面を示す概略断面図である。 実施例7のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、流路板の概略上面図である。 実施例7のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図17のM−M断面を示す概略断面図である。 実施例7のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図17のN−N断面を示す概略断面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクの概略上面断面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクの概略側面断面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、図20のO−O断面を示す概略断面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクの要部拡大断面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、(a)は第1板を示す三面図であり、(b)は第2板を示す三面図であり、(c)は積層体を示す三面図である。 実施例8のパワーモジュール用ヒートシンクに係り、(a)は積層体の側面図であり、(c)は積層体を切断して得られた入れ替え装置の側面図である。 実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクの入れ替え装置の概略斜視図である。 実施例10のパワーモジュール用ヒートシンクの入れ替え装置の概略斜視図である。
以下、第1〜3発明を具体化した実施例1〜10を図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において、上側を表面、下側を裏面とする。
(実施例1)
実施例1は第1発明を具体化したものである。
図1〜図3に示すように、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10は、表面側にパワーデバイス(図示しない)が搭載され、パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路10d内を流通する冷却媒体により放熱するものである。
このパワーモジュール用ヒートシンク10において、冷媒流路10dは、表面部10b、裏面部10c及びその両側に設けられた側面部10eにより囲まれた矩形断面の空間であり、図1の手前側から奥側に向けて、冷却媒体を流通可能とされている。
冷媒流路10d内には、アルミニウム押出型材製の櫛歯部材310が配設されている。櫛歯部材310は、パワーデバイスが搭載される表面と平行な基板310aと、基板310aから表面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁310bとからなるものである。各立壁310bは、冷媒流路10d内で冷却媒体の流通方向に延びている。
各立壁310bの側面には、図2及び図3に示すように、所定の間隔をあけて、回転刃310eにより円弧状に切削されてなる凸部310d及び凹部310cが形成されている。これら凸部310d及び凹部310cは、各立壁310b間で冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる無数の案内部とされている。また、図3に示すように、回転刃310eは立壁310bに対して、傾斜角を有して回転し、互いに向かい合う対をなす立壁310bを同時に切削する。このため、互いに向かい合う対をなす立壁310b間の各凸部310d及び各凹部310cは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。
このような構成である実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10では、櫛歯部材310の立壁310b間を流通する冷却媒体が凸部310d及び凹部310cからなる無数の案内部によって少なくとも旋回する。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなっており、冷媒流路10d内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなっている。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となっており、放熱効率が向上している。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンク10でも、冷媒流路10dの内面や立壁310bの表面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われることを実現できている。
したがって、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10によれば、放熱性能の一層の向上を実現することができている。
また、このパワーモジュール用ヒートシンク10では、互いに向かい合う対をなす立壁310b間の各凸部310d及び各凹部310cが冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在していることから、立壁310b間を例えば一面側の立壁310bに沿って流通する冷却媒体は、その一面側の各凸部310d及び各凹部310cに案内され、他面側の立壁310bに至り、その他面側の各凸部310d及び各凹部310cに案内されることとなっている。こうして、冷却媒体が旋回されやすくなっている。
なお、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10では、表面部10bと櫛歯部材310とが別体とされているが、当然に一体のものであってもよい。
(実施例2)
実施例2も第1発明を具体化したものである。
実施例2のパワーモジュール用ヒートシンク11は、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10の櫛歯部材310の代わりに、図4及び図5に示す櫛歯部材311を適用したものである。他の構成は、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10と同様であるので、説明は省く。
冷媒流路10d内には、アルミニウム押出型材製の櫛歯部材311が配設されている。櫛歯部材311は、パワーデバイスが搭載される表面と平行な基板311aと、基板311aから表面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁311bとからなるものである。各立壁311bは、冷媒流路10d内で冷却媒体の流通方向に延びている。
各立壁311bの側面には、図6に示すように、ブローチ工具311eによって矩形断面の溝状にブローチ加工されてなる凹部311cが所定の間隔をあけて形成されている。この凹部311cは、各立壁311b間で冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる無数の案内部とされている。また、図5に示すように、互いに向かい合う対をなす立壁311b間の各凹部311cは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。
このような構成である実施例2のパワーモジュール用ヒートシンク11でも、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10と同様に、櫛歯部材311の立壁311b間を流通する冷却媒体が凹部311cからなる無数の案内部によって少なくとも旋回する。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなっており、冷媒流路10d内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなっている。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となっており、放熱効率が向上している。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンク11でも、冷媒流路10dの内面や立壁311bの表面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われることを実現できている。このため、このパワーモジュール用ヒートシンク11も、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10と同様の作用効果を奏することができている。
(実施例3)
実施例3も第1発明を具体化したものである。
実施例3のパワーモジュール用ヒートシンク12は、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10の櫛歯部材310の代わりに、図7及び図8に示す櫛歯部材312を適用したものである。他の構成は、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク10と同様であるので、説明は省く。
冷媒流路10d内には、アルミニウム押出型材製の櫛歯部材312が配設されている。櫛歯部材312は、パワーデバイスが搭載される表面と平行な基板312aと、基板312aから表面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁312bとからなるものである。各立壁312bは、冷媒流路10d内で冷却媒体の流通方向に延びている。
各立壁312bの側面には、図9に示すように、ドリル刃(図示しない)によって半円断面の溝状に切削加工されてなる凹部312cが所定の間隔をあけて形成されている。この凹部312cは、各立壁312b間で冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる無数の案内部とされている。また、図8に示すように、互いに向かい合う対をなす立壁312b間の各凹部312cは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。
このような構成である実施例3のパワーモジュール用ヒートシンク12でも、櫛歯部材312の立壁312b間を流通する冷却媒体が凹部312cからなる無数の案内部によって攪拌される。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなっており、冷媒流路10d内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなっている。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となっており、放熱効率が向上している。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンク12も、実施例1、2のパワーモジュール用ヒートシンク10、11と同様の作用効果を奏することができている。
(実施例4)
実施例4も第1発明を具体化したものである。
実施例4のパワーモジュール用ヒートシンクは、実施例3のパワーモジュール用ヒートシンク12の櫛歯部材312の各立壁312bの側面に形成された凹部312cの代わりに、図10に示すように、貫通孔313cが形成されたものである。他の構成は、実施例1のパワーモジュール用ヒートシンク12と同様であるので、説明は省く。
図10に示すように、各立壁312bには、無数の貫通孔313cが各立壁312bの側面の垂直方向に対して傾斜角を有して貫設されている。このため、冷媒流路10d内を流通する冷却媒体は、ある立壁312bの側面側から貫通孔313cを介して、他の立壁312bに側面側に移動するが可能となっている。これらの貫通孔313cが無数の案内部とされている。
このような構成である実施例4のパワーモジュール用ヒートシンクでも、櫛歯部材312の立壁312b間を流通する冷却媒体が貫通孔313cからなる無数の案内部によって少なくとも旋回するため、実施例1〜3のパワーモジュール用ヒートシンク10〜12と同様の作用効果を奏することができている。
(実施例5)
実施例5は第2発明を具体化したものである。
図11に示すように、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14は、複数枚の流路板314a、314b、314cの積層体からなる。各流路板314a、314b、314cは、アルミニウム合金製の板である。最上層の流路板314cは、単なる平板であり、最下層の流路板314bと中間層の複数の流路板314aは、平坦な接合面214aに互いに平行な複数本の溝214bが凹設されたものである。また、中間層の各流路板314aには、各溝214bで冷却媒体をその流通によって攪拌する無数の案内部としての貫通孔214c、214dが形成されている。
図11〜図13に示すように、貫通孔214cの流通方向に並ぶ側面214e、214fと、貫通孔214dの流通方向に並ぶ側面214g、214hとは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。こうして、貫通孔214c、214dにより構成される各案内部は、中間層の各流路板314aの各溝214bで対をなしている。
このような流路板314a、314b、314cが各接合面214aによって積層されることにより、流路板314a、314bの各溝214bがそれらの溝214b側に位置する他の流路板314a、314cによって蓋をされ、冷媒流路14dが形成される。この際、各流路板314a、314b、314cを接合する方法としては、ロウ付け等が適用される。
このような構成である実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14では、溝214bによって形成された冷媒流路14d内を流通する冷却媒体が案内部としての貫通孔214c、214dによって攪拌される。このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなっており、冷媒流路14d内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなっている。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となっており、放熱効率が向上している。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンク14でも、冷媒流路14dの内面や流路板314a、314b、314cの表面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われることを実現できている。
したがって、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14によっても、放熱性能の一層の向上を実現することができている。
特に、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14において、貫通孔214cの流通方向に並ぶ側面214e、214fと、貫通孔214dの流通方向に並ぶ側面214g、214hとは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在している。このため、溝214b内を例えば表面側の流路板314aに沿って流通する冷却媒体は、対をなす案内部の一方の貫通孔214cに案内され、その裏面側の流路板314aに案内され、裏面側の流路板314aに沿って流通する冷却媒体は、対をなす案内部の他方の貫通孔214dに案内され、その表面側の流路板314aに案内されることとなる。こうして、このパワーモジュール用ヒートシンク14では、冷却媒体が旋回されやすくなっており、放熱性能をより確実に向上させることができている。
(実施例6)
実施例6も第2発明を具体化したものである。
実施例6のパワーモジュール用ヒートシンク15は、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14の流路板314aの貫通孔214c、214dに対して、図14〜図16に示すように、流路板315aの貫通孔215c、215dの一部が折り曲げられて凸部215e、215gとされている点が異なる。他の構成は、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14と同様であるので、説明は省く。
実施例6のパワーモジュール用ヒートシンク15は、複数枚の流路板315a、315b、315cの積層体からなる。各流路板315a、315b、315cは、アルミニウム合金製の板である。最上層の流路板315cは、単なる平板であり、最下層の流路板315bと中間層の複数の流路板315aは、平坦な接合面215aに互いに平行な複数本の溝215bが凹設されたものである。また、中間層の各流路板315aには、各溝215bで冷却媒体をその流通によって攪拌する無数の案内部としての貫通孔215c、215dが形成されている。
貫通孔215c、215dには、切り欠きが折り曲げられることにより、溝215b内に突出する凸部215e、215gが形成されている。凸部215eと凸部215gとは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。こうして、貫通孔215c、215d及び凸部215e、215gにより構成される各案内部は、中間層の各流路板315aの各溝215bで対をなしている。
このような流路板315a、315b、315cが各接合面215aによって積層されることにより、流路板315a、315bの各溝215bがそれらの溝215b側に位置する他の流路板315a、315cによって蓋をされ、冷媒流路15dが形成される。
このような構成である実施例6のパワーモジュール用ヒートシンク15では、溝215bによって形成された冷媒流路15d内を流通する冷却媒体が案内部としての貫通孔215c、215dだけでなく、冷媒流路15d内に突出する凸部215e、215gによっても攪拌されるため、実施例5のパワーモジュール用ヒートシンク14と同様の作用効果をより確実に奏することができている。
(実施例7)
実施例7も第2発明を具体化したものである。
実施例7のパワーモジュール用ヒートシンク16は、実施例6のパワーモジュール用ヒートシンク15とほぼ同様の構成であるが、図17〜図19に示すように、冷媒流路16d内にコルゲートフィン216jを配設したものである。他の構成は、実施例6のパワーモジュール用ヒートシンク14と同様であるので、説明は省く。
実施例7のパワーモジュール用ヒートシンク16は、複数枚の流路板316a、316b、316cの積層体からなる。各流路板316a、316b、316cは、アルミニウム合金製の板である。最上層の流路板316cは、単なる平板であり、最下層の流路板316bと中間層の複数の流路板316aは、平坦な接合面216aに互いに平行な複数本の溝216bが凹設されたものである。
中間層及び最下層の各流路板316a、316bの溝216b内には、冷却媒体の流通方向に沿って、複数のコルゲートフィン216jが配設されている。コルゲートフィン216jはアルミニウム薄板が細かい波状に折り曲げられたものである。
また、中間層の各流路板316a内には、各溝216bで冷却媒体をその流通によって攪拌する無数の案内部としての貫通孔216c、216dが各コルゲートフィン216jの間に位置するように形成されている。
貫通孔216c、216dには、切り欠きが折り曲げられることにより、溝216b内に突出する凸部216e、216gが形成されている。凸部216eと凸部216gとは、冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在するように形成されている。こうして、貫通孔216c、216d及び凸部216e、216gにより構成される各案内部は、中間層の各流路板316aの各溝216bで対をなしている。
このような流路板316a、316b、316cが各接合面216aによって積層されることにより、流路板316a、316bの各溝216bがそれらの溝216b側に位置する他の流路板316a、316cによって蓋をされ、冷媒流路16dが形成される。この際、コルゲートフィン216j、貫通孔216c、216d及び凸部216e、216gにより構成される各案内部は、図18に示すように、積層方向で同じ位置となるように配設されている。
このような構成である実施例7のパワーモジュール用ヒートシンク16では、コルゲートフィン216jにより冷媒流路16内の表面積が大幅に増加していることから、冷媒流路16d内を流通する冷却媒体により多くの熱を伝えることができている。また、冷媒流路16d内を流通する冷却媒体は、案内部としての貫通孔216c、216dだけでなく、冷媒流路16d内に突出する凸部216e、216gによっても攪拌されつつ、コルゲートフィン216jに沿って流通するため、実施例5、6のパワーモジュール用ヒートシンク14、15と同様の作用効果を一層確実に奏することができている。
(実施例8)
実施例8は第3発明を具体化したものである。
図20〜図23に示すように、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17は、表面側にパワーデバイス95が搭載され、パワーデバイス95からの熱を内部に設けられた冷媒流路17d内を流通する冷却媒体により放熱するものである。パワーモジュール用ヒートシンク17の一端側には、冷却媒体を供給する供給配管96が接続されている。
このパワーモジュール用ヒートシンク17において、冷媒流路17dは、表面部17b、裏面部17c及びその両側に設けられた側面部17eにより囲まれた矩形断面の空間である。供給配管96により供給される冷却媒体は、図20、図21及び図23の左側から右側に向けて、冷媒流路17d内を流通可能とされている。
冷媒流路17d内には、冷却媒体の流通方向に沿って、複数の櫛歯部材317が配設されている。櫛歯部材317は、アルミニウム押出型材製であり、パワーデバイス95が搭載される表面と平行な基板317aと、基板317aから表面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁317bとからなるものである。各立壁317bは、冷媒流路17d内で冷却媒体の流通方向に延びている。
複数の各櫛歯部材317の間には、入れ替え装置217が設けられている。この入れ替え装置217は、図20及び図23に示すように、冷媒流路17内における表面側の冷却媒体を裏面側に移動させる第1通路217aと、裏面側の冷却媒体を表面側に移動させる第2通路217bとを冷媒流路17dの幅方向に交互に有するものである。
このような入れ替え装置217は、例えば、下記に示すような製造方法により製造される。
すなわち、図24(a)〜(c)に示すように、第1通路217aが形成されたアルミニウム合金製の第1板418aと、第2通路217bが形成されたアルミニウム合金製の第2板418bとを幅方向に交互に積層して、複数の入れ替え装置217の集合体である積層体418cを製造する。次に、図25(a)及び(b)に示すように、積層体418cを切断することにより、各々の入れ替え装置217が完成する。こうした製造方法を採用することで、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17は、製造コストの低廉化を図ることができる。
このような構成である実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17も、その表面側にパワーデバイス95が搭載されてパワーモジュールを構成する。
ここで、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17では、冷媒流路17d内に設けられた入れ替え装置217が表面側の冷却媒体を裏面側に移動させ、かつ裏面側の冷却媒体を表面側に移動させることができている。このため、このため、パワーデバイスに熱的に近い領域と熱的に遠い領域との間で冷却媒体が流動し易くなっており、冷媒流路17d内における冷却媒体の不均一な温度分布が生じ難くなっている。このため、冷却媒体は、冷却能力を有効に発揮することが可能となっており、放熱効率が向上している。その結果、このパワーモジュール用ヒートシンク17でも、冷媒流路17dの内面から冷却媒体への熱伝達が好適に行われることを実現できている。
したがって、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17によっても、放熱性能の一層の向上を実現することができている。
(実施例9)
実施例9も第3発明を具体化したものである。
実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクは、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17の入れ替え装置217の代わりに、図26に示す入れ替え装置418を適用したものである。他の構成は、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17と同様であるので、説明は省く。
入れ替え装置218は、図26に示すように、帯状の金属薄板の両側の長辺に無数の切り込みをいれ、一方の長辺側において、隣り合う切片218a同士を互いに逆向きの傾斜角を有するように折り曲げた後、一方の長辺側の各切片218aに対向する他方の長辺側の切片218bを逆向きの傾斜角を有するように折り曲げることにより得られる。こうした製造方法を採用することで、実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクも、製造コストの低廉化を図ることができている。
このような入れ替え装置218を適用した実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクでも、入れ替え装置218により表面側の冷却媒体を裏面側に移動させ、かつ裏面側の冷却媒体を表面側に移動させることができている。このため、実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクでも、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17と同様の作用効果を奏することができている。
(実施例10)
実施例10も第3発明を具体化したものである。
実施例10のパワーモジュール用ヒートシンクは、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17の入れ替え装置217の代わりに、図26に示す入れ替え装置219を適用したものである。他の構成は、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17と同様であるので、説明は省く。
入れ替え装置219は、図27に示すように、帯状の金属薄板がプレス加工により互いに逆向きに傾斜を有する凸部219a、219bが交互に形成されている。こうした製造方法を採用することで、実施例9のパワーモジュール用ヒートシンクも、製造コストの低廉化を図ることができている。
このような入れ替え装置219を適用した実施例10のパワーモジュール用ヒートシンクでも、入れ替え装置219により表面側の冷却媒体を裏面側に移動させ、かつ裏面側の冷却媒体を表面側に移動させることができている。このため、実施例10のパワーモジュール用ヒートシンクでも、実施例8のパワーモジュール用ヒートシンク17と同様の作用効果を奏することができている。
以上において、本発明を実施例1〜10に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜10に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明はパワーモジュール用ヒートシンクに利用可能である。
10、11、12、14、15、16、17…パワーモジュール用ヒートシンク
10d、14d、15d、16d、17d…冷媒流路
313c、214c、214d、215c、215d、216c、216d…貫通孔
95…パワーデバイス
310、311、312、317…櫛歯部材
310a、311a、312a、317a…基板
310b、311b、312b、317b…立壁
310c、311c、312c、310d、313c、214c、214d、215c、215d、216c、216d…案内部(310c、311c、312c…凹部、310d、215e、215g、216e、216g…凸部、313c、214c、214d、215c、215d、216c、216d…貫通孔)
214a、215a、216a…接合面
214b、215b、216b…溝
314a、314b、314c、315a、315b、315c、316a、316b、316c…流路板
217、218、219…入れ替え装置
217a…第1通路
217b…第2通路
418a…第1板
418b…第2板
+α…第1角度
−α…第2角度

Claims (10)

  1. 少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
    前記冷媒流路内には櫛歯部材が配設され、
    該櫛歯部材は、前記一面と平行な基板と、該基板から該一面と交差する方向に延びて凸設された複数の立壁とからなるものであって、該冷媒流路内で各該立壁が前記冷却媒体の流通方向に延びており、
    各該立壁には、各該立壁間で該冷却媒体をその流通によって少なくとも旋回させる複数の案内部が該冷却媒体の流通方向に沿って整列して形成されていることを特徴とするパワーモジュール用ヒートシンク。
  2. 互いに向かい合う対をなす前記立壁間の各前記案内部は、前記冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在していることを特徴とする請求項1記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  3. 各前記案内部は各前記立壁に凸設された凸部であることを特徴とする請求項1又は2記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  4. 各前記案内部は各前記立壁に凹設された凹部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  5. 少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
    平坦な接合面に互いに平行な複数本の溝が凹設された板状をなす複数枚の流路板が各該接合面によって積層されることにより、各該溝によって前記冷媒流路が形成される積層体からなるものであって、
    各該流路板には、各該溝の底部を貫通する複数の貫通孔が該冷却媒体の流通方向に沿って整列して形成され、各該貫通孔は、各該溝で該冷却媒体をその流通によって攪拌する複数の案内部とされていることを特徴とするパワーモジュール用ヒートシンク。
  6. 前記流路板の各溝で前記冷媒流路の幅方向に並んで対をなす各前記貫通孔は、前記冷却媒体の流通方向に対して、互いに逆方向である斜めの角度で延在していることを特徴とする請求項5記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  7. 各前記案内部は各前記溝に凸設された凸部を有することを特徴とする請求項5又は6記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  8. 少なくとも一面にパワーデバイスが搭載され、該パワーデバイスからの熱を内部に設けられた冷媒流路内を流通する冷却媒体により放熱するパワーモジュール用ヒートシンクにおいて、
    前記冷媒流路内には、一方の面側の前記冷却媒体を他方の面側に移動させる傾斜面と、該他方の側の該冷却媒体を該一方の面側に移動させる傾斜面と、各該傾斜面の終端に連続する水平面とを有する入れ替え装置が設けられ、
    該入れ替え装置は、該冷却媒体の流通方向に沿って並ぶ複数の該パワーデバイスの間に配置されていることを特徴とするパワーモジュール用ヒートシンク。
  9. 前記入れ替え装置は、前記冷媒流路内における前記一方の面側の前記冷却媒体を前記他方の面側に移動させる第1通路と、該他方の面側の該冷却媒体を該一方の面側に移動させる第2通路とを該冷媒流路の幅方向に交互に有するものであることを特徴とする請求項8記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
  10. 前記入れ替え装置は、前記第1通路が形成された第1板と、前記第2通路が形成された第2板とが前記冷媒流路の幅方向に交互に積層されたものであることを特徴とする請求項9記載のパワーモジュール用ヒートシンク。
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