JP2012033798A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子面積の増大を抑制しつつ、信頼性に優れた構造を有する半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置100は、化合物半導体基板12と、化合物半導体基板12に埋め込まれた埋込電極と、を備え、化合物半導体基板12の主面に溝22、24が設けられており、少なくとも溝22、24の側壁上に設けられた第一の金属膜10a、10bと、少なくとも溝22、24の底面上に設けられており、第一の金属膜10a、10bと異種材料で構成される第二の金属膜9a、9bと、を含む積層体により溝22、24を埋め込むことで、上記埋込電極が構成されており、第一の金属膜10a、10bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なり、第二の金属膜9a、9bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
近年、化合物半導体を用いた高出力の電界効果トランジスタが開発されている。このような電解トランジスタにおいて、n型トランジスタの例では、高いドレイン電圧が印加したオフ動作時に、インパクトイオン化によって発生した電子・正孔対のうち、電子はドレイン電極から外部に抜けていくが、一方、正孔はチャネル内に蓄積しやすい。
特許文献1には、上記の電解トランジスタにおいて、発生した正孔を外部に排出する技術が記載されている。同文献には、メタルからなるソース電極を高濃度p型半導体層(電荷吸収層)に接触させて、トンネル電流機構を用いて正孔の接触抵抗を下げることにより、正孔をソース電極から抜くことが記載されている。
また、特許文献2から特許文献5には、ソース電極とは別に正孔を抜くために、ソース電極とは別の電極(所謂、基板電極)をチャネルに設置する技術が記載されている。
特開2000−349096号公報 特許3316537号公報 特開2010−28038号公報 特開2007−329205号公報 特開2000−286428号公報
しかし、上記特許文献1に記載の技術においては、例えば化合物半導体基板にGaNを用いた場合、不純物の活性化エネルギーが高いために、高濃度のp型半導体層の形成が困難となる。これにより、トンネル電流が阻害されることで正孔の排出効率が低くなることがあった。
上記特許文献2から特許文献5に記載の技術においては、ソース電極とは別に基板電極を形成する必要があるため、素子面積が増大し製造コストが高くなることがあった。
本発明によれば、
化合物半導体基板と、
前記化合物半導体基板に埋め込まれた埋込電極と、を備え、
前記化合物半導体基板の主面に溝が設けられており、少なくとも前記溝の側壁上に設けられた第一の金属膜と、少なくとも前記溝の底面上に設けられており、前記第一の金属膜と異種材料で構成される第二の金属膜と、を含む積層体により前記溝を埋め込むことで、前記埋込電極が構成されており、
前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なり、
前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なる、半導体装置が提供される。
本発明によれば、
化合物半導体基板の主面に溝を形成する工程と、
前記溝に2種以上の金属膜の積層体を埋め込む工程と、を備え、
埋め込む前記工程は、
少なくとも前記溝の側壁上に第一の金属膜を形成する工程と、
少なくも前記溝の底面上に第二の金属膜を形成する工程と、を有しており、
前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なり、
前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なる、半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、埋込電極は、異種の第一の金属膜および第二の金属膜の積層体で構成されている。これらの第一の金属膜および第二の金属膜のフェルミエネルギーは、それぞれ化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なる。つまり、第一の金属膜を多数キャリアにとって低抵抗な構成しかつ、第二の金属膜を少数キャリアにとって低抵抗な構成とすることができる。これにより、埋込電極は電子および正孔の両方にとって低抵抗な構成となる。このため、この埋込電極は、通常のチャネルに多数キャリアを供給するとともに、基板内部に発生した少数キャリアを引き抜くことができる。したがって、埋込電極が少数キャリアを引き抜くことにより、素子動作中にインパクトイオン化現象によって発生した少数キャリアが素子内蓄積することを抑制できるので、信頼性に優れた半導体装置が得られる。
また、本発明によれば、1つの埋込電極により、チャネルに多数キャリアを供給しつつ、基板の内部に発生した少数キャリアを抜くことができる。これにより、従来技術のように、チャネルに多数キャリアを供給するソース電極とは別に、少数キャリアを抜くための電極を設ける必要がなくなるので、素子面積の増加を抑制できる。
本発明によれば、素子面積の増大を抑制しつつ、信頼性に優れた構造を有する半導体装置およびその製造方法が提供される。
本発明の第一の実施の形態における半導体装置を示す断面図である。 本発明の第一の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第一の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第一の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第二の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第三の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第三の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。 本発明の第四の実施の形態における半導体装置の製造手順を示す工程断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第一の実施の形態>
まず、第一の実施の形態の半導体装置100について説明する。ここでは、半導体装置100がN型のパワーMISFETである場合を示す。図1は第一の実施の形態の半導体装置100の断面図を示す。
第一の実施の形態の半導体装置100は、化合物半導体基板12と、化合物半導体基板12に埋め込まれた埋込電極と、を備え、化合物半導体基板12の主面に溝22、24が設けられており、少なくとも溝22、24の側壁上に設けられた第一の金属膜10a、10bと、少なくとも溝22、24の底面上に設けられており、第一の金属膜10a、10bと異種材料で構成される第二の金属膜9a、9bと、を含む積層体により溝22、24を埋め込むことで、上記埋込電極が構成されており、第一の金属膜10a、10bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なり、第二の金属膜9a、9bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なる。また、半導体装置100においては、化合物半導体基板12は、支持基板1と、支持基板1上に設けられた第一の半導体層(GaN層2)と、GaN層2上に設けられた第二の半導体層(AlGaN層3)と、を有しており、溝22、24は、少なくともAlGaN層3を貫通してGaN層2まで達しており、第一の金属膜10a、10bは、少なくともAlGaN層3に接触しており、かつAlGaN層3の真性フェルミエネルギーと異なるフェルミエネルギーを有しており、第二の金属膜9a、9bは、少なくともGaN層2に接触しており、かつGaN層2の真性フェルミエネルギーと異なるフェルミエネルギーを有している。
本実施の形態の半導体装置100は、化合物半導体基板12上に設けられたゲート絶縁層6と、ゲート絶縁層6上に設けられたゲート電極7と、ゲート電極7の両側に設けられたソース電極30とドレイン電極32とを備える。これらのソース電極30およびドレイン電極32は上記埋込電極で構成されている。
上記化合物半導体基板12は、Ga含有窒化物半導体を含む。この化合物半導体基板12は、支持基板1と、支持基板1上に設けられた緩衝層(図示せず)と、緩衝層上に設けられた第一の半導体層(GaN層2)と、第一の半導体層上に設けられた第二の半導体層(AlGaN層3)を有する。つまり、化合物半導体基板12としては、サファイア、SiCまたはSi等で構成される支持基板1上に、絶縁性を有する緩衝層、GaN層2およびAlGaN層3をエピタキシャル成長で形成した基板を用いる。緩衝層は、例えば、AlN層とGaN層の積層構造で形成される。このAlNはバンドギャップが広いことから絶縁体として作用する。このように、本実施の形態においては、GaN層2とAlGaN層3との不純物濃度が低い、一般にノンドープと呼ばれる基板(化合物半導体基板12)を用いる。
また、上記ソース電極30は、AlGaN層3を貫通し、GaN層2の底部近傍までに達する溝22に、第二の金属膜9aおよび第一の金属膜10aからなる積層体を埋め込むことにより構成される埋込電極である。第二の金属膜9aは、溝22の底部の少なくとも一部または全面に形成されており、GaN層2に接触している。一方、第一の金属膜10aは、溝22の側壁の少なくとも一部または全面に形成されており、AlGaN層3に接触している。このように、本実施の形態では、ソース電極30は、第二の金属膜9a上に第一の金属膜10aが積層する積層電極となる。
また、上記ドレイン電極32は、AlGaN層3を貫通し、GaN層2の底部近傍までに達する溝22に、第二の金属膜9bおよび第一の金属膜10bからなる積層体を埋め込むことにより構成される埋込電極である。第二の金属膜9bは、溝22の底部の少なくとも一部または全面に形成されており、GaN層2に接触している。一方、第一の金属膜10bは、溝22の側壁の少なくとも一部または全面に形成されており、AlGaN層3に接触している。このように、本実施の形態では、ドレイン電極32は、第二の金属膜9b上に第一の金属膜10bが積層する積層電極となる。また、ドレイン電極32はソース電極30と同様の構造とすることができる。
ここでは、第二の金属膜9a、9bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーよりも低い。一方、第一の金属膜10a、10bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーよりも高い。つまり、第二の金属膜9a、9bは、少なくとも第一の半導体層(GaN層2)に接触しており、かつGaN層2の真性フェルミエネルギーよりも低いフェルミエネルギーを有している。一方、第一の金属膜10a、10bは、少なくとも第二の半導体層(AlGaN層3)に接触しており、かつAlGaN層3の真性フェルミエネルギーよりも高いフェルミエネルギーを有している。具体的には、第二の金属膜9a、9bはNiまたはPtで構成されており、第一の金属膜10a、10bはAlまたはAlおよびTiの積層体で構成される。これにより、第二の金属膜9a、9bは、正孔にとって低抵抗となる。一方、第一の金属膜10a、10bは電子にとって低抵抗となる。つまり、第一の金属膜10a、10bおよび第二の金属膜9a、9bを含む積層体からなる電極(例えばソース電極30)は、チャネルに電子を供給しつつ、基板の内部に発生した正孔を抜くことができる。
また、上記ゲート電極7は、AlGaN層3の主面に設けられた溝を埋め込むように形成されている。素子分離領域4は、GaN層2およびAlGaN層3に設けられている。素子分離領域4の間に、化合物半導体基板12上に設けられた上記ゲート電極7、ソース電極30およびドレイン電極32により構成されるN型トランジスタが形成されている。また、半導体装置100は、AlGaN層3上に設けられたフィールドプレート層5と、フィールドプレート層5上に設けられており、ゲート電極7、ソース電極30およびドレイン電極32を覆う層間膜8とを有する。
続いて、本実施の形態の半導体装置100の各構成について更に詳細に説明する。
(電極構造)
通常の高耐圧MISFETにおいては、ゲートがオフ状態でドレイン電圧を印加する待機状態が発生する。待機状態ではゲート−ドレイン電極間の電界が高まる。このため、インパクトイオン化現象によって電子・正孔対が発生する。そのうち、電子はドレイン電極に流れ出すが、正孔はソース電極が正孔にとって障壁が高いためソース側で蓄積する。更にソース側のGaN基板内ではポテンシャル勾配によってGaN基板の表面(AlGaN)側ではなく、GaNと緩衝層との界面近傍に集められる。以上のことから、正孔を効率よく排出する電極を設置する位置は、GaNと緩衝層との界面近傍に設置することが望ましいことが分かる。本実施の形態においては、化合物半導体基板12をエッチングして、GaN層2と緩衝層(図示せず)との界面近傍まで達する溝22が設けられている。このため、GaN層2と緩衝層(図示せず)との界面近傍にソース電極30の底部を配置することができるので、正孔を効率よく排出することができる。
(積層電極の構造)
また、本実施の形態に係る積層電極(ソース電極30)は、化合物半導体基板12中に形成した溝22の内部に埋め込まれて形成される。積層電極のうち、ソース・ドレイン間を流れるチャネル電流を供給する上層の電極(第一の金属膜10a)を構成する金属としては、チャネルキャリア(N型MISFETの例では電子、P型MISFETでは正孔)にとって低接触抵抗の金属が用いられる。一方、積層電極の下層の電極(第二の金属膜9a)を構成する金属としては、素子の動作時にインパクトイオン化で発生した、チャネルとは別の極性を持つキャリア(N型MISFETの例では正孔、P型MISFETでは電子)にとって抵抗が低い金属が用いられる。このような構造とすることで、正孔排出による電気特性の安定化と素子の抵抗の低減による低損失化を両立した高耐圧MISFETを実現することが可能となる。
(積層電極を構成する金属元素)
また、金属膜とGaを主成分とする窒化物半導体基板(化合物半導体基板12)とが接触する場合において、電子にとって低抵抗な金属膜(第一の金属膜10a、10b)は、例えばAlの単膜またはTi/Alの積層構造で構成される。ここで、TiとAlを順に堆積し、熱処理を施すことでGaN基板表面の酸化層が半金属化し低抵抗化することが知られている。一方、上記場合において、正孔にとって低抵抗な金属膜(第二の金属膜9a、9b)は、例えばNiまたはPtで構成される。このように金属膜を電子または正孔にとってショットキー障壁が低い金属で構成することにより、電子または正孔にとって金属膜とGaN基板等の窒化物半導体基板との接触面での抵抗を低くすることができる。これにより、電子および正孔にとって低抵抗な埋込電極(第二の金属膜9aおよび第一の金属膜10aを有するソース電極30、または第二の金属膜9bおよび第一の金属膜10bを有するドレイン電極32)が得られる。
(電極の構成と基板不純物)
本実施の形態に係る半導体装置100は、チャネル領域の活性化不純物濃度(例えば、1×1015cm−3以下)が十分低いAlGaN/GaN基板を用いたMISFETである。このMISFETにおいては、チャネル領域にはオフ状態(ゲート電圧がしきい値電圧以下の状態)においても、ソース−ドレイン間でのリークパスの影響が弱い。このため、図1に示すように、電子と正孔の両方に抵抗が低い両極性のコンタクト(ソース電極30およびドレイン電極32)を形成しても、オフ状態におけるリーク電流は無視できる。
一方、不純物をドープした基板上の場合、ソース電極だけを両極性の電極とし、ドレイン電極にはチャネルを形成する少数キャリアには抵抗が低く、基板の多数キャリアには抵抗が高い従来の電極を用いると良い。このような構造により、ドレイン電極接合においてリーク電流の原因となる多数キャリア電流の抑制が可能となる。
以上のように、基板不純物とソース及びドレイン電極との接触形態の相性を見定めて設計することで、正孔排出効果による素子動作の安定化とオフリーク電流の抑制の両立を実現できる。
続いて、第一の実施の形態の半導体装置100の製造方法について説明する。図2〜4は、第一の実施の形態における半導体装置の製造手順の工程断面図示す。
第一の実施の形態の半導体装置100の製造方法は化合物半導体基板12の主面に溝22、24を形成する工程と、溝22、24に2種以上の金属膜(第一の金属膜10a、10bおよび第二の金属膜9a、9b)の積層体を埋め込む工程と、を備え、埋め込む工程は、少なくとも溝22、24の側壁上に第一の金属膜10a、10bを形成する工程と、少なくも溝22、24の底面上に第二の金属膜9a、9bを形成する工程と、を有しており、第一の金属膜10a、10bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なり、第二の金属膜9a、9bのフェルミエネルギーは化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なる。また、本実施の形態に係る埋め込む工程は、溝22、24の底面上の第二の金属膜9a、9bの第一の膜厚を、側壁上の第二の金属膜9a、9bの第二の膜厚より厚く形成する工程と、除去する厚みを、第二の膜厚より厚く、かつ第一の膜厚する条件下で、側壁上の第二の金属膜9a、9bを除去する工程と、側壁上の第一の金属膜10a、10bを形成する工程と、をこの順で行う。そして、この第二の金属膜9a、9bを除去する上記工程は、さらに溝22、24の側壁の表面を清浄化する工程を含む。
まず、図2(a)のように、絶縁性の支持基板1上にGaN層2とAlGaN層3とをエピタキシャル成長した半導体基板(化合物半導体基板12)を形成する。絶縁性の支持基板1としては、Si基板上に絶縁性の緩衝層をエピタキシャル成長で形成した基板を用いた。GaN層とAlGaN層の厚さは特に制約はないが、それぞれ2μm、30nmとする。
続いて、図2(b)のように、GaN層2およびAlGaN層3中に素子分離領域4を形成する。素子分離領域4は、例えば、リソグラフィー技術を用いて、素子分離領域4以外のAlGaN層3表面にレジスト膜を形成し、イオン注入技術を用いて、GaN層2およびAlGaN層中に窒素元素を導入することで形成する。
続いて、図2(c)のように、AlGaN層3上にフィールドプレート膜5した後、フィールドプレート層5を貫通してAlGaN層3にリセス(溝20)を形成する。フィールドプレート層5は、まず基板を希塩酸洗浄し、例えばPECVD(plasma enhanced chemical vapor deposition)法を用いて、AlGaN層3上の全面にシリコン窒化膜を形成することで構成する。フィールドプレート膜5の厚みは特に制約はないが、100nmとする。引き続き、リソグラフィー技術を用いて、開口部を有する不図示のレジスト膜のパターンを形成した後、レジスト膜のパターンをマスクとして、フィールドプレート膜5およびAlGaN層3をエッチングする。AlGaN層3のエッチング深さは特に制約はなく、所望のしきい値電圧となるように決定する。また、溝20は、AlGaN層3を貫通して、GaN層2まで到達していてもよい。本実施の形態では、溝20の底部におけるAlGaN層3の残厚は5nmとする。このようにして、本実施の形態では、チャネルとなる領域における溝20の溝深さを調整することにより、しきい値電圧を制御する。
続いて、図3(a)に示すように、溝20を埋め込むようにゲート絶縁膜6およびゲート電極7を形成する。ここでは、ゲート絶縁膜6の形成の前に、基板を希塩酸洗浄する。ゲート絶縁膜6及びゲート電極7の材料は特に制約はない。ゲート絶縁膜6には、ALD(Atomic layer deposition)法を用いて、ステップカバレッジの高い条件で形成したAl膜を用いる。また、ゲート電極7には、LPCVD(Low pressure CVD)法を用いて、p型不純物をドーピングした厚さ100nmの多結晶シリコン膜を用いる。ゲート電極7の形成には、リソグラフィー技術を用いてゲート形状のパターンを有するレジスト膜を形成し、ドライエッチング技術を用いて加工をする手法を用いる。なお、ゲート電極7は所謂フィールドプレート構造をしているが、フィールドプレート構造の適用または非適用によらず、本実施の形態の効果は得られる。
引き続き、フィールドプレート層5およびゲート電極7を埋め込むように層間膜8を形成する。層間膜8はCMP(Chemical mechanical polishing)法を用いて、表面段差を平坦化しておくことが好ましい。層間膜8の材料についても特に制約はないが、PECVD技術を用いて形成したシリコン酸化膜を用いる。また、シリコン酸化膜の上にシリコン窒化膜を例えば50nm堆積しておいてもよい。このシリコン窒化膜は、後述するソース及びドレイン電極を形成する際のCMP工程において、CMPストップ膜として作用する。本実施の形態では、まずシリコン酸化膜を600nm堆積し、続いてCMP法を用いて、300nmのシリコン酸化膜を平坦化研磨する。その後、図示していないが、ゲート電極の外部配線用のパッドとなる領域を開口するために、リソグラフィー技術を用いて層間膜8をエッチングする。
続いて、図3(b)に示すように、ソース領域及びドレイン領域において、少なくともGaN層2を貫通する溝(溝22および溝24)を形成する。まず、リソグラフィー技術を用いて、レジスト膜に溝のパターンを形成し、ドライエッチング技術を用いて層間膜8とフィールドプレート膜5とAlGaN層3とGaN層を順にエッチングする。溝22、24の深さは支持基板1に到達する深さとしても良いが、基板に蓄積する正孔を効率よく排出するためには、電極との接触面積を拡げる方がより好ましい。このため、本実施の形態では、溝22の底部におけるGaN層2を例えば100nm残すことにより、溝底部の全面を電極とする構造とする。溝の形状は、例えばテイパー形状(断面視において、下底幅が上底幅より短い台形形状)とすることができる。溝の形成条件としては、溝底面に対する溝側壁面の角度が75度以上の比較的垂直性高い条件が好ましい。本実施の形態では、80度の条件を用いる。
続いて、図3(c)のように、少なくとも溝22、24の底部上に第二の金属膜9a、9bを形成する。第二の金属膜9a、9bを構成する金属は、基板に蓄積する正孔を排出する金属が用いられ、例えばNiを用いる。詳細には、まず、垂直性の高いスパッタ条件を用いて、溝22、24の底面上および層間膜8上の全面に、Niを100nm堆積する。このとき、溝22、24の側壁上には20nm以下のNi膜が堆積する。溝22、24の側壁におけるNiとGaNとの接触部分では、電子にとってショットキー障壁が高い。そこで、本実施の形態では、チャネルに電子を効率よく供給するに、溝22、24の側壁上のNi膜を除去する。まず、側壁上のNi除去に対する製造マージンを確保するため、つまり、側壁上のNi膜を確実に除去するために、側壁上のNi膜より厚くウェットエッチングする条件を用いた。薬液としては例えば希塩酸を用いる。希塩酸を用いることで、側壁上のGaの酸化物が除去され、次の工程で溝の側壁上に第一の金属膜10a、10bを形成する際に、清浄な界面を持つ金属半導体接触を形成できる。本実施の形態では、40nmのNiをエッチングする条件を用いる。このとき、溝の底部上には60nmのNiが残り、これが第二の金属膜9a、9bとなる。層間膜8上にもNi膜が残されているが、このNi膜は以降の工程で除去される。
続いて、図4(a)のように、少なくとも溝22、24を第一の金属膜10で埋め込む。第一の金属膜10を構成する金属としては、チャネルを流れる電子にとって低抵抗の金属が用いられ、例えば、Alを用いる。また、Al膜の堆積方法には特に制約はないが、スパッタ法を用いて、溝22、24および層間膜8上の全面にAl膜を形成する。Al膜の厚さは例えば3μmとする。
続いて、図4(b)のように、ソース電極30及びドレイン電極32を形成する。例えば、まず、CMP法を用いて、上層のAl膜とNi膜を研磨し除去する。その後、プロセスダメージを除去するため、必要に応じてアニール処理を行っても良い。例えば、窒素雰囲気で400℃、1時間の熱処理を行う。これにより、第一接触金属10a、10bを、溝22、24内に同時に形成することができる。以上のようにして、本実施の形態の半導体装置100が得られる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の半導体装置100では、埋込電極は、異種の第一の金属膜10a、10bおよび第二の金属膜9a、9bの積層体で構成されている。これらの第一の金属膜10a、10bおよび第二の金属膜9a、9bのフェルミエネルギーは、それぞれ化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーと異なる。つまり、第一の金属膜10a、10bを多数キャリアにとって低抵抗な構成しかつ、第二の金属膜9a、9bを少数キャリアにとって低抵抗な構成とすることができる。これにより、埋込電極は電子および正孔の両方にとって低抵抗な構成となる。したがって、この埋込電極は、通常のチャネルに多数キャリアを供給するとともに、基板内部に発生した少数キャリアを引き抜くことができる。
また、本実施の形態において、N型MISFETの場合には、化合物半導体基板12の真性フェルミエネルギーより、第二の金属膜9a、9bは低いフェルミエネルギーを有し、一方、第一の金属膜10a、10bは高いフェルミエネルギーを有する。これにより、埋込電極は電子および正孔にとって低抵抗な構成となる。したがって、この埋込電極は、チャネルに電子を供給しつつ、基板の内部に発生した正孔を抜くことができる。
以上によれば、埋込電極が正孔(少数キャリア)を引き抜くことにより、素子動作中にインパクトイオン化現象によって発生した正孔(少数キャリア)が素子内蓄積することを抑制できるので、信頼性に優れた半導体装置が得られる。また、埋込電極は電子および正孔の両方にとって低抵抗な構成となるので、素子抵抗を低減でき、低損失性に優れた半導体装置が得られる。
また、本実施の形態では、埋込電極は、電子にとって低抵抗な金属膜と正孔にとって低抵抗な金属膜との積層構造を有している。つまり、1つの埋込電極により、チャネルに電子を供給しつつ、基板の内部に発生した正孔を抜くことができる。これにより、従来技術のように、チャネルに電子を供給するソース電極とは別に、正孔を抜くための電極を設ける必要がなくなるので、素子面積の増加を抑制できる。したがって、本実施の形態では、素子面積メリットによる製造コストの低減を実現できる。
<第二の実施の形態>
次に、第二の実施の形態について説明する。
図5は、第二の実施の形態における半導体装置100の製造手順の工程断面図示す。
第二の実施の形態における半導体装置100の製造工程は、先に溝側壁上に電子にとって抵抗が低い第一接触金属を形成後、溝底部上に正孔にとって抵抗が低い第二接触金属を形成する工程以外は、基本的に第一の実施の形態と同様である。
この半導体装置の製造方法において、埋め込む上記工程は、少なくとも溝22、24の底面上および側壁上に第一の金属膜10a、10bを形成する工程と、溝22、24の底面上の第一の金属膜10a、10bを除去する工程と、少なくも溝22、24の底面上に第二の金属膜9a、9bを形成する工程とを、この順で行う。
まず、図2(a)〜図3(b)と同様の工程により、図5(a)に示す構造を得る。続いて、図5(b)に示すように、溝22、24の側壁上に、第一の金属膜10a、10bを形成する。第一の金属膜10a、10bには、Al膜を用いた。具体的には、まず、斜めスパッタ法を用いて、溝22、24の側壁上、溝22、24の底面上および層間膜8の表面上にAl膜を成膜する。成膜条件としては、基板を回転ステージ上で回転させつつ、基板表面に対しスパッタターゲット中心が例えば60〜70度の位置に設置された状態でAl膜を堆積する。Al膜の厚さは特に制約はないが、溝の側壁上の厚さが50nmとする。引き続き、垂直性の高いドライエッチング技術を用いて、Al膜をエッチングすることで、溝22、24の側壁上だけにAl膜を残す。このようにして、溝22、24の側壁上のみに、第一の金属膜10a、10bが形成される。
続いて、図5(c)のように、第二の金属膜9を、全面に堆積する。例えば、スパッタ法により、Ni膜を、溝22、24の側壁上、溝22、24の底面上および層間膜8の表面上に堆積する。Ni膜の膜厚は特に制約はないが、溝の底面上の膜厚が50nmとする。なお、Ni膜は溝22、24の側壁上のAl膜(第一の金属膜10a、10b)上に堆積されてもよい。
以降の工程は、図4(a)に示した工程と同様の工程を行う。これにより、図5(d)に示すように、溝22、24に第一の金属膜11a、11bを埋め込む。以上により、埋込電極として、ソース電極30(第二の金属膜9a、第一の金属膜10a、第一の金属膜11a)およびドレイン電極32(第二の金属膜9b、第一の金属膜10b、第一の金属膜11b)を形成する。ここでは、例えば、スパッタにより、3μmのAl膜で溝22、24を埋め込み、その後、CMP法を用いて、上層のAl膜とNi膜を研磨し除去する。必要に応じて、プロセスダメージを除去するため、アニール処理を行っても良く、例えば、窒素雰囲気で400℃、1時間の熱処理を行う。
以上により、第二の実施の形態の半導体装置100が得られる。なお、第二の実施の形態の半導体装置100は、泰一の実施の形態と同様の効果が得られる。
<第三の実施の形態>
次に、第三の実施の形態について説明する。
図6および図7は、第三の実施の形態における半導体装置100の製造手順の工程断面図示す。
第三の実施の形態における半導体装置100は、しきい値電圧を高めるためにp型不純物をドープしたpGaN層2'を用いる点、ソース電極30のみ上記積層電極とする点以外は、基本的に第一の実施の形態と同様である。
第三の実施の形態の半導体装置100は、n型AlGaN/GaNのMISFETである。この半導体装置100は、化合物半導体基板12の一部が、pGaN層2'で構成されている。
また、本実施の形態では、ソース電極30を、チャネルに電子を供給しつつ、基板の内部に発生した正孔を抜くことができる上記積層電極で構成し、一方、ドレイン電極(第一の金属膜10b)には電子にとって障壁が低いが正孔にとっては障壁が高い従来の電極を用いている。これにより、pGaN層2'を通じてゲート電圧がオフ状態においても、ソース電極からドレイン電極に流れるオフリーク電流を抑制することができる。ソース電極30の金属膜の形成は、第一の実施の形態及び第二の実施の形態で示した方法のいずれも適用できる。ここでは、第一の実施の形態で述べた方法を用いた例について示す。
まず、図2(a)〜図3(b)と同様の工程により、図6(a)に示す構造を得る。続いて、図6(b)に示すように、溝22、24の側壁上、溝22、24の底面上および層間膜8の表面上に第二の金属膜9を堆積する。このとき、第一の実施の形態で述べた条件と同様にして、溝の底面よりも溝の側面の膜厚が薄く堆積する垂直性の高いスパッタ法を用いて、Ni膜を形成する。
続いて、図6(c)のように、ドレイン領域の第二の金属膜9を除去して、ソース領域のみに第二の金属膜9を残す。すなわち、リソグラフィー技術を用いて、ドレイン領域を開口したレジストパターンを形成し、ウェットエッチング法を用いて、ドレイン領域のNi膜を全て除去する。薬液には希塩酸を用いる。続いて、図7(a)に示す、ソース電極領域の溝22の側壁上に残るNi膜を除去する。このとき、第一の実施の形態と同様の手法を用いる。
以降の工程は、第一の実施の形態の図4(a)に示す工程を行うことにより、図7(b)の構造が得られる。このようにして、正孔用の第二の金属膜9aがソース電極30のみに形成された、半導体装置100が得られる。
第三の実施の形態では、p型不純物をドープしたpGaN層2'を用いることで、しきい値電圧を高め、オフリーク電流を抑制し、且つ、正孔蓄積による素子動作上の問題を改善することができる。なお、第三の実施の形態の半導体装置100は、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
<第四の実施の形態>
次に、第四の実施の形態について説明する。
図8は、第三の実施の形態における半導体装置100の製造手順の工程断面図示す。
第四の実施の形態における半導体装置100の製造方法は、しきい値電圧を高めるためにp型不純物をドープしたpGaN層2'を用い、埋込電極を第二の実施の形態で示した方法で形成する点以外は、基本的に第三の実施の形態と同様である。
まず、第二の実施の形態の図4(a)〜図4(c)に示す工程と同様の工程を行うことにより、図8(a)に示す構造を得る。続いて、図8(b)のように、ドレイン領域の溝24内の第一の金属膜10bおよび第二の金属膜9を除去する。例えば、リソグラフィー技術を用いて、ドレイン領域を開口したレジストパターンを形成し、ウェットエッチング法を用いてドレイン領域のNi膜(第二の金属膜9)とAl膜(第一の金属膜10b)を全て除去する。薬液には希塩酸を用いる。
以降の工程は、第二の実施の形態の埋込電極を形成する工程から最終工程までを実施することにより、図8(c)に示す構造が得られる。なお、ソース電極30は、第一の金属膜10a、第二の金属膜9aおよび第一の金属膜11aで構成される埋込電極である。一方、ドレインで極は、第一の金属膜11bで構成される埋込電極である。これらの第一の金属膜11a、11bとしては、Al膜が用いられる。
第四の実施の形態では、p型不純物をドープしたpGaN層2'を用いることで、しきい値電圧を高め、オフリーク電流を抑制し、且つ、正孔蓄積による素子動作上の問題を改善することができる。なお、第四の実施の形態の半導体装置100は、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。例えば、本実施の形態の半導体装置は、N型MISFETの場合について説明したが、これに限定されず、P型MISFETでもよい。本変形例の半導体装置がP型MISFETの場合には、第一金属膜のフェルミエネルギーは化合物半導体基板または第二の半導体層の真性フェルミエネルギーよりも高く、第二の金属膜のフェルミエネルギーは化合物半導体基板または第一の半導体層の真性フェルミエネルギーよりも低くなる。これにより、電子および正孔にとって低抵抗な埋込電極(ソース電極およびまたはドレイン電極)を構成できる。つまり、この埋込電極は、チャネルに正孔を供給しつつ、基板の内部に発生した電子を抜くことができる。以上により、本変形例の半導体装置がP型MISFETの場合にも、本実施の形態と同様の効果が得られる。なお、同一の化合物半導体基板上に、本実施の形態のN型MISFETと本変形例のP型MISFETとを形成しても良い。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
1 支持基板
2 GaN層
2' pGaN層
3 AlGaN層
4 素子分離領域
5 フィールドプレート層
6 ゲート絶縁層
7 ゲート電極
8 層間膜
9、9a、9b 第二の金属膜
10、10a、10b 第一の金属膜
11a、11b 第一の金属膜
12 化合物半導体基板
20 溝
22 溝
24 溝
30 ソース電極
32 ドレイン電極
100 半導体装置

Claims (14)

  1. 化合物半導体基板と、
    前記化合物半導体基板に埋め込まれた埋込電極と、を備え、
    前記化合物半導体基板の主面に溝が設けられており、少なくとも前記溝の側壁上に設けられた第一の金属膜と、少なくとも前記溝の底面上に設けられており、前記第一の金属膜と異種材料で構成される第二の金属膜と、を含む積層体により前記溝を埋め込むことで、前記埋込電極が構成されており、
    前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なり、
    前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なる、半導体装置。
  2. 前記化合物半導体基板上に設けられたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側に設けられたソース電極およびドレイン電極と、を備え、
    前記ソース電極が前記埋込電極で構成されている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーよりも高く、
    前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーよりも低い、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記化合物半導体基板は、基板と、前記基板上に設けられた第一の半導体層と、前記第一の半導体層上に設けられた第二の半導体層と、を有しており、
    前記溝は、少なくとも前記第二の半導体層を貫通して前記第一の半導体層まで達しており、
    前記第一の金属膜は、少なくとも前記第二の半導体層に接触しており、かつ前記第二の半導体層の真性フェルミエネルギーと異なるフェルミエネルギーを有しており、
    前記第二の金属膜は、少なくとも前記第一の半導体層に接触しており、かつ前記第一の半導体層の真性フェルミエネルギーと異なるフェルミエネルギーを有している、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記化合物半導体基板は、Ga含有窒化物半導体を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記第一の半導体層はGaN層であり、前記第二の半導体層はAlGaN層である、請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記第一の金属膜はAlまたはAlおよびTiの積層体で構成されており、前記第二の金属膜はNiまたはPtで構成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極によりn型トランジスタが構成されている、請求項3から7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーよりも低く、
    前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーよりも高い、請求項1に記載の半導体装置
  10. 前記化合物半導体基板上に設けられたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側に設けられたソース電極およびドレイン電極と、を備え、
    前記ソース電極が前記埋込電極で構成されており、
    前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極によりp型トランジスタが構成されている、請求項9に記載の半導体装置。
  11. 化合物半導体基板の主面に溝を形成する工程と、
    前記溝に2種以上の金属膜の積層体を埋め込む工程と、を備え、
    埋め込む前記工程は、
    少なくとも前記溝の側壁上に第一の金属膜を形成する工程と、
    少なくも前記溝の底面上に第二の金属膜を形成する工程と、を有しており、
    前記第一の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なり、
    前記第二の金属膜のフェルミエネルギーは前記化合物半導体基板の真性フェルミエネルギーと異なる、半導体装置の製造方法。
  12. 埋め込む前記工程は、
    前記溝の前記底面上の前記第二の金属膜の第一の膜厚を、前記側壁上の前記第二の金属膜の第二の膜厚より厚く形成する工程と、
    除去する厚みを、前記第二の膜厚より厚く、かつ前記第一の膜厚する条件下で、前記側壁上の前記第二の金属膜を除去する工程と、
    前記側壁上の前記第一の金属膜を形成する工程と、をこの順で行う、請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記第二の金属膜を除去する前記工程は、さらに前記側壁の表面を清浄化する工程を含む、請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 埋め込む前記工程は、
    少なくとも前記溝の前記底面上および前記側壁上に前記第一の金属膜を形成する工程と、
    前記溝の前記底面上の前記第一の金属膜を除去する工程と、
    少なくも前記溝の前記底面上に第二の金属膜を形成する工程と、をこの順で行う、請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
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WO2020166215A1 (ja) * 2019-02-13 2020-08-20 株式会社ジャパンディスプレイ 半導体装置および半導体装置の製造方法

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