JP2012033385A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態によれば、第1電極と、第2電極と、誘電体部材と、比誘電率制御部と、を備えたプラズマ処理装置が提供される。第1電極と第2電極との間にプラズマが生起される。誘電体部材は、第1電極と第2電極との間に設けられる。比誘電率制御部は、誘電体部材の比誘電率を、第1電極から第2電極に向かう方向に対して交叉する面内で変える。
【選択図】図1
Description
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
実施形態に係るプラズマ処理装置は、プラズマを用いたドライエッチング装置や、プラズマCVD装置などのプラズマを用いた成膜装置など、プラズマを用いた任意の処理装置に適用できる。以下では、実施形態に係るプラズマ処理装置が、プラズマを用いたドライエッチング装置に応用される例として説明する。そして、ドライエッチング装置の中でも、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)処理装置の例について説明する。
図2(a)〜図2(l)は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の動作を例示する模式図である。
第1電極10は、例えば、処理容器5の内部の下部に設けられる。第2電極20は、例えば第1電極10に対向する。本具体例では、第2電極20は、処理容器5の内部の上部に配置される。ただし、第1電極10及び第2電極20の処理容器5における配置は任意である。
この様に、第1電極10と第2電極20との間にプラズマが生起される。
本具体例では、上記のように、第2電極20は第1電極10の上方に設けられており、第1電極10と誘電体部材30との間にウェーハ60(被処理物)が配置されてプラズマ処理が可能になっている。すなわち、ウェーハ60が配置される位置よりも上方(第2電極20の側)に誘電体部材30が配置されている。
図2(a)は、誘電体部材30の温度特性をモデル的に例示するグラフである。すなわち、同図の横軸は誘電体部材30の温度Tdであり、縦軸は誘電体部材30の比誘電率εrである。
なお、上記においては、X軸方向に沿った特性に関して説明したが、Y軸方向に沿った特性も同様である。すなわち、本実施形態によれば、プラズマ密度CpのX−Y平面における特性を制御できる。
図2(g)は、誘電体部材30の温度特性をモデル的に例示するグラフである。図2(h)及び図2(i)は、比誘電率制御部40の制御動作をモデル的に例示している。図2(j)〜図2(l)は、比誘電率制御部40の制御動作によって得られるプラズマ処理装置110の状態をモデル的に例示している。
このように、比誘電率εrが負の温度依存性110bを有する場合においても、本実施形態に係るプラズマ処理装置110により、プラズマ密度Cpの面内分布を補償し、プラズマ密度Cpの不均一性を低減できる。
なお、プラズマ密度Cpの面内分布は、例えばラングミュアプローブなどによって測定することができる。
すなわち、同図は、誘電体部材30にチタン酸バリウムなどの強誘電体を用いた場合の誘電体部材30の特性を例示するグラフ図であり、横軸は温度Tdであり、縦軸は比誘電率εrである。
図4は、第1の実施形態に係るプラズマ処理装置に用いられる誘電体部材の別の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図は、誘電体部材30にポリアミド樹脂を用いた場合の誘電体部材30の特性を例示するグラフ図である。
図4に表したように、この場合には、比誘電率εrは、正の温度依存性を有している。
図5(a)に表したように、プラズマ処理装置111は、誘電体部材30と第1電極10との間に設けられたカバー部材32をさらに備えている。カバー部材32は、ウェーハ60が設置される位置と誘電体部材30との間に設けられている。カバー部材32は、プラズマが生起される空間50と誘電体部材30との間に設けられている。カバー部材32は、例えば生起されるプラズマに対して耐性を有する。カバー部材32を設けることで、誘電体部材30がプラズマによって損傷することを抑制できる。
図6(a)は、比誘電率制御部40によって制御される誘電体部材30の比誘電率εrの面内分布110cを例示し、図6(b)は、面内分布110cに対応するプラズマ密度Cpを例示している。図6(c)は、比誘電率制御部40によって制御される誘電体部材30の比誘電率εrの別の面内分布110dを例示し、図6(d)は、面内分布110dに対応するプラズマ密度Cpを例示している。
図7に表したように、本実施形態に係る別のプラズマ処理装置120においては、比誘電率制御部40は、誘電体部材30に印加する圧力を、Z軸方向に対して交叉する面内(例えばX−Y平面であり、誘電体部材30の面内)で変える。
図8(a)は、誘電体部材30の比誘電率εrの圧力依存性(正の依存性)をモデル的に例示するグラフである。図8(b)及び図8(c)は、比誘電率制御部40の制御動作をモデル的に例示している。図8(b)の縦軸は、比誘電率制御部40によって制御される誘電体部材30に印加される圧力Fdである。図8(c)の縦軸は、誘電体部材30の比誘電率εrである。
この場合も、プラズマ密度Cpは、面内で均一化される。
さらに、図6(a)〜図6(d)に関して説明したように、プラズマ処理装置120によれば、プラズマ密度Cpを任意の特性に制御することができ、これにより、より所望の処理が実施できる。
図9に表したように、本実施形態に係るプラズマ処理装置130は、誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma)処理装置である。
第2電極20には、高周波電源71が接続されている。第2電極20はアンテナとして機能する。
本具体例では、誘電体部材30及び比誘電率制御部40は、ウェーハ60が配置される位置よりも上方(第2電極20の側)に配置されているが、プラズマ処理装置113のように、誘電体部材30及び比誘電率制御部40は、第1電極10と、ウェーハ60が配置される位置と、の間に設けられても良い。
ICP型のプラズマ処理装置においても、比誘電率制御部40により、誘電体部材30の比誘電率εrを誘電体部材30の面内で変えることにより、プラズマ密度Cpを所望の状態(例えば面内で均一)にすることができる。
図10は、第2の実施形態に係るプラズマ処理方法を例示するフローチャート図である。
図10に表したように、本実施形態に係るプラズマ処理方法は、第1電極10と第2電極20との間に設けられた誘電体部材30の比誘電率εrを第1電極10から第2電極20に向かう方向に対して交叉する面内で変化させた第1分布で、第1電極10と第2電極20との間の空間50に第1プラズマを生起させて、第1プラズマでウェーハ60(被処理物)を処理する第1工程(ステップS110)を備える。
図11に表したように、本実施形態に係る別のプラズマ処理は、誘電体部材30の比誘電率εrを上記の第1分布とは異なる第2分布として、上記の空間50に第2プラズマを生起させて、第2プラズマでウェーハ60を処理する第2の工程(ステップS120)をさらに備える。
すなわち、この処理方法においては、第1工程と第2工程とで、誘電体部材30の比誘電率εrの面内分布を互いに異ならせて、処理を行う。
すなわち、図12(a)は、第1工程における比誘電率εrの面内分布(第1分布141)を例示しており、図12(b)は、第2工程における比誘電率εrの面内分布(第2分布142)を例示している。これらの図において、横軸はX軸方向に沿った位置であり、縦軸は誘電体部材30の比誘電率εrである。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
Claims (5)
- 第1電極と、
前記第1電極との間にプラズマが生起される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた誘電体部材と、
前記誘電体部材の比誘電率を、前記第1電極から前記第2電極に向かう方向に対して交叉する面内で変える比誘電率制御部と、
を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記比誘電率制御部は、前記誘電体部材の温度及び前記誘電体部材に加わる圧力の少なくともいずれかを前記面内で変えることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2電極は前記第1電極の上方に設けられ、
前記第1電極と前記誘電体部材との間に被処理物が配置されて処理が行われることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。 - 第1電極と第2電極との間に設けられた誘電体部材の比誘電率を前記第1電極から前記第2電極に向かう方向に対して交叉する面内で変化させた第1分布で、前記第1電極と前記第2電極との間の空間に第1プラズマを生起させて、前記第1プラズマで被処理物を処理する第1の工程を備えたことを特徴とするプラズマ処理方法。
- 前記誘電体部材の前記比誘電率を前記第1分布とは異なる第2分布として、前記空間に第2プラズマを生起させて、前記第2プラズマで被処理物を処理する第2の工程をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理方法。
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