JP2012033077A - 入金装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬貨の繰出し不良が発生した場合、それまでの計数結果を生かしつつ、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を解決する。
【解決手段】硬貨の鑑別、計数中に繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生した場合、鑑別、計数を中断して、トップカバー8を開けて繰出し不良の原因を除去させ、その後トップカバー8を閉めると、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に搬送部23が動かされたか否かを判断し、動かされなかった場合は鑑別、計数の中断時における搬送部23の硬貨の状態が保たれているものとして、鑑別、計数を再開し、搬送部23が動かされた場合、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スーパーマーケットやショッピングセンター、パチンコ店等の店舗に設置され、店舗の売上金や釣銭準備金等の入金処理を行う入金装置に関するものである。
従来のこの種の入金装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。
この入金装置では、硬貨の入金処理において、硬貨入金口に硬貨を投入すると、硬貨入金口の下部に設けられた繰出し部により硬貨が一枚ずつ繰出されて搬送部により鑑別部に搬送され、この鑑別部で正常と鑑別された硬貨は金種別に計数されて、一時保留部に一時保留された後、収納金庫内に収納され、鑑別部でリジェクトと鑑別された硬貨はリジェクト部に送られて集積されるものとなっている。
このような入金装置において、繰出し部により繰出された硬貨の搬送、鑑別を行う装置として、例えば特許文献2に示されるものがある。
この装置は、モーターにより回転する円板状の搬送部の外周に複数の切欠部を設け、繰出し部により繰出された硬貨を一枚ずつ切欠部に送り込んで搬送すると共に、搬送途中で鑑別部により鑑別を行い、真と鑑別された硬貨を硬貨通過孔を介して一時保留部に送込み、リジェクトと鑑別された硬貨はリジェクト孔を介してリジェクト部に送込むことができるようになっている。
特開2005−1413271号公報 特開平08−229513号公報
しかしながら、上述した従来の技術においては、以下の問題がある。
例えば、投入硬貨にクリップ等の異物が混入し、この異物により繰出し部に硬貨が引っかかって搬送部への繰出しができなくなるという繰出し不良が生じた場合、装置の動作を中断してオペレータが装置のトップカバーを開き、異物を除去することで繰出し不良の原因を排除した後、入金等の処理を再開できるようにしているが、オペレータがトップカバーを開いたとき、搬送部が露出していると、操作ミスにより搬送部が回転して鑑別、計数されていない硬貨が正常硬貨用の穴に運ばれて一時保留部に集積されてしまうという不都合を生じる結果となる。
そこでこのような不都合を解消するため、トップカバーとは別に搬送部を含むユニットを覆う開閉可能なユニットカバーを設けて、トップカバーを開いたとき搬送部が露出しないようにする構造が考えられているが、その場合、搬送部でジャムが生じたときにジャム硬貨を除去するためユニットカバーは開閉可能にする必要があり、更に搬送部でジャムが生じても、搬送部を手動で回転すればジャムを解消できる場合もあるので、搬送部を手動で回転させるための操作ノブ等を付加することも必要となる。
このような構造にあっては、前記のように繰出し部での繰出し不良の発生によりトップカバーを開いた状態で、ユニットカバーが開かれたことをセンサが検知した場合、この状態では、操作ミスにより計数されていない硬貨を正常硬貨用の通過孔に落としてしまう可能性があって、一時保留部に集積されている硬貨の金種、枚数を確定することができないため、トップカバーを開いた状態で、ユニットカバーが開かれたことをセンサが検知した場合は障害発生として扱い、一時保留部及びリジェクト部に集積されている硬貨をすべて返却し、繰出し不良の原因を排除してトップカバーを閉じるまで、ユニットカバーが開かれない場合は、鑑別、計数の中断時における搬送部の硬貨の状態が保たれているので、中断時までの計数結果を生かして入金等の処理を再開、継続できるようにすることが考えられるが、ユニットカバーを開かず閉じたままの状態で操作ノブ等により手動で搬送部を回転させてしまうと、鑑別、計数されていない硬貨が正常硬貨用の通過孔に運ばれて一時保留部に集積され、最終的に収納金庫に収納されてしまうため、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
そのため、本発明は、硬貨投入部から投入された硬貨を繰出し部により1枚ずつ繰出して硬貨搬送部により硬貨鑑別部に搬送し、該硬貨鑑別部で真と鑑別した硬貨を計数した後、硬貨一時貯留部に一時貯留し、リジェクトと鑑別された硬貨を硬貨リジェクト部から返却する硬貨入金機と、装置上部を覆うトップカバーを備え、前記繰出し部で硬貨の繰出し不良が発生した場合、前記トップカバーを開けて繰出し不良の原因を排除することが可能な入金装置において、硬貨搬送方向における前記硬貨鑑別部の下流側にリジェクト硬貨を硬貨リジェクト部に導くリジェクト孔を設けると共に、更にこのリジェクト孔の下流側に前記硬貨鑑別部で計数された真の硬貨を前記一時貯留部に導く硬貨通過孔を設け、硬貨の鑑別、計数時に発生した硬貨繰出し不良の原因を排除する際、前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記硬貨搬送部が動かされなかった場合は、前記トップカバーが閉められた後、硬貨の鑑別計数を再開し、前記硬化搬送部が動かされた場合は、障害発生として前記硬貨投入部から投入されたすべての硬貨を返却することを特徴とする。
このようにした本発明は、硬貨の鑑別、計数時に発生した硬貨繰出し不良の原因を排除する際、前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記硬貨搬送部が動かされなかった場合は、前記トップカバーが閉められた後、硬貨の鑑別計数を再開し、前記硬化搬送部が動かされた場合は、障害発生として前記硬貨投入部から投入されたすべての硬貨を返却するようにしているため、トップカバーを開けた場合でも、硬貨搬送部が動かされなかった場合は、それまでの計数結果を生かすことができ、そして硬貨搬送部が動かされた場合は、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を解決できるという効果が得られる。
第1の実施例を示す内部構成を示す概略図 実施例における紙幣入金機の内部構成を示す概略側面図 実施例における硬貨入金機の要部平面図 実施例を用いた入金システムの構成図 第1の実施例の作用を示すフローチャート メニュー画面の例を示す図 カード要求画面の例を示す図 現金投入画面の例を示す図 計数中画面の例を示す図 選択画面の例を示す図 カバー開誘導画面の例を示す図 繰出し不良除去画面の例を示す図 第2の実施例の作用を示すフローチャート 第3の実施例の作用を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明による入金装置の実施例を説明する。
図1は第1の実施例を示す内部構成を示す概略図、図2は実施例における紙幣入金機の内部構成を示す概略側面図、図3は実施例における硬貨入金機の要部平面図、図4は実施例の入金装置を用いた入金システムの構成図である。
まず、図4のシステム構成について説明すると、1は入金装置、2はホストコンピュータで、このホストコンピュータ2に通信回線3を介して複数の入金装置1が接続されている。
各入金装置1は、それぞれスーパーマーケットやショッピングセンター、パチンコ店等の店舗内の事務室等に設置され、店舗の売上金や釣銭準備金等の入金処理、計数処理、選別計数処理を行う装置であって、ここで、入金処理とは各店舗における売上金や釣銭準備金を金種別に鑑別計数して一時集積した後、収納金庫に収納する処理、計数処理は投入された硬貨や紙幣を金種別に鑑別計数して一時集積した後、その硬貨や紙幣を硬貨返却部や紙幣返却部から返却する処理、選別計数処理は投入された硬貨や紙幣を金種別に鑑別計数して予め指定された金種、枚数の硬貨や紙幣を一時集積し、その硬貨や紙幣を硬貨返却部や紙幣返却部から返却する処理で、特定の金種の硬貨や紙幣を指定枚数毎に分けたい場合に使用する機能である。
ホストコンピュータ2は現金管理センタに設置されていて、各入金装置1と電文の授受を行い、入金処理成立の判断を行うと共に、入金データ等の管理を行う機能を備えている。
次に、本実施例の入金装置1と紙幣入金機6及び硬貨入金機7の構成を図1〜図3により説明する。
本実施例の入金装置1は、図1に示すように操作表示部4、カードリーダ部(カード読取部)5、紙幣入金機6、及び硬貨入金機7を備えている。ここで、操作表示部4は、LCD等による表示部とその表示部上に配置されたタッチパネル等の操作部により構成されていて、操作誘導の表示や、紙幣及び硬貨の計数結果の表示等を行うと共に、各種のキー等を表示して装置使用者に入力を行わせる機能を有しており、またカードリーダ部5は、カードの情報を非接触で読取る機能を有している。
紙幣入金機6は、図1及び図2に示すように入金処理時に店舗の売場等に設置された図示しないレジスタから回収した紙幣を一括して投入する紙幣投入部11と、この紙幣投入部11に受け入れた紙幣を1枚ずつ分離して繰出す図示しない繰出し部と、紙幣の真偽、金種等を鑑別すると共に鑑別した真券の紙幣を金種毎に計数する紙幣鑑別部12と、この紙幣鑑別部12で鑑別、計数された紙幣を集積して一時保留する紙幣一時保留部13と、この紙幣一時保留部13に集積された紙幣を入金確定後に収納する紙幣収納金庫14と、紙幣鑑別部12で金種不明等のためにリジェクトと鑑別されたリジェクト紙幣を排出する紙幣リジェクト部15と、紙幣を搬送ベルト等で挟持して搬送する搬送部(紙幣搬送路)17と、紙幣検知センサ18を備えている。
ここで、搬送部17は紙幣投入部11から紙幣鑑別部12を経て紙幣一時保留部13、紙幣リジェクト部15に至るように設けられており、紙幣一時保留部13への分岐部には紙幣の搬送方向を切替える切替えブレードが設けられている。また、紙幣一時保留部13は紙幣収納金庫14の上方に設けられていて、集積した紙幣を紙幣収納金庫14内に直接落下させることができるようになっている。この紙幣一時保留部13は入金が取消されたとき等に紙幣一時保留部13に集積された紙幣をオペレータに返却する紙幣返却部を兼ねており、紙幣の返却を可能にするための紙幣返却扉16が設けられている。紙幣検知センサ18は紙幣一時保留部13の手前に設けられ、紙幣一時保留部13に集積される紙幣がこの紙幣検知センサ18により検知されることで、その紙幣について紙幣鑑別部12での計数が確定するものとなっている。
一方、硬貨処理機2は、図1及び図3に示すように前記レジスタから回収した硬貨を一括して投入する硬貨投入部21と、この硬貨投入部21の下部に設けられた繰出し部22と、繰出し部22から繰出した硬貨を1枚ずつ引き取って搬送する搬送部(硬貨搬送部)23と、硬貨の真偽、金種等を鑑別すると共に真と鑑別した硬貨を金種毎に計数する硬貨鑑別部24と、この硬貨鑑別部24で鑑別、計数された硬貨を集積して一時保留する硬貨一時保留部25と、この硬貨一時保留部25に集積された硬貨を入金確定後に収納する硬貨収納金庫26と、硬貨鑑別部24で金種不明等のためにリジェクトと鑑別されたリジェクト硬貨を排出する硬貨リジェクト部27、入金が取消されたとき等に硬貨一時保留部25に集積された硬貨を返却する硬貨返却部28と、硬貨鑑別部24での計数を確定する硬貨検知センサ29を備えている。
ここで繰出し部22は、図示しないモーターにより矢印で示した反時計回り方向に回転するように設けられていて、回転により繰出し口から硬貨を1枚ずつ分離して繰出すように構成されている。また、繰出し部22の上方にある硬貨投入部21は所定の位置に設けた支点を中心に上方に回転して開閉するように設けられ、硬貨投入部21を開くことにより繰出し部22は開放されるものとなっている。
搬送部23は円板状に形成され、外周に複数の切欠部23aが設けられていて、モーターにより矢印で示した時計回り方向に回転するものとなっている。この搬送部23は繰出し部22により繰出された硬貨が一枚ずつ切欠部23aに送り込まれ、時計回り方向に回転することで硬貨を搬送する。硬貨鑑別部24は、硬貨の形状(大きさ)、材質、厚さ等を検出する複数のセンサを備え、搬送部23による硬貨搬送経路に設けられている。
硬貨検知センサ29は搬送部23による硬貨搬送経路の硬貨鑑別部24より後方側(下流側)に位置するリジェクト孔31と硬貨通過孔32の間に設けられ、このリジェクト孔31と硬貨通過孔32は、リジェクト孔31が硬貨通過孔32よりも手前側(上流側)に位置するように搬送部23の下面側に配置された固定板に設けられている。
尚、リジェクト孔31には図示しない開閉機構が設けられていて、硬貨鑑別部24で真と鑑別された硬貨が送られてきたときは開閉機構によりリジェクト孔31を閉じ、リジェクトと鑑別された硬貨が送られてきたときは開閉機構によりリジェクト孔31を開いてリジェクト硬貨を硬貨リジェクト部27に落下させるように制御するものとなっている。
このような構成を有する紙幣入金機6及び硬貨入金機7は入金装置1の筺体内に隣接するように並べて配置され、その上面は図2に示す入金装置1のトップカバー8で覆われている。このトップカバー8は後部側の支点8aを中心に回転して開閉するように設けられ、紙幣入金機6の紙幣投入部11及び硬貨入金機7の硬貨投入部21と対応する部分は開口している。
また、トップカバー8の内側(下方)には図2に示す紙幣入金機6の搬送部17を覆うユニットカバー19が支点19aを中心に回転して開閉するように設けられ、同様に硬貨入金機7の搬送部23を覆う図示しない開閉可能なユニットカバーが設けられている。
尚、紙幣入金機6の搬送部17と硬貨入金機7の搬送部23は、ジャム紙幣やジャム硬貨除去のためトップカバー8を開いた状態で図示しない操作ノブ等の操作手段により動かすことができるようになっている。
図5は第1の実施例の作用を示すフローチャートで、図中のSで示したステップに従って説明する。尚、以下に説明する各部の動作は、図示しない記憶部に格納されたプログラムに基づいて図示しない制御部により制御されるものとする。
S1:オペレータが操作表示部4で処理(取引)を選択する。図6は処理を選択するための操作表示部4に表示されたメニュー画面の例を示す図で、「入金」、「計数」、「選別計数」のボタンが表示されており、ここではオペレータが「入金」のボタンを押下して、入金処理を選択したものとする。
S2:操作表示部4にカードの提示を要求する画面が表示される。図7はこのときのカード要求画面の例を示す図で、例えば「カードを置いて下さい」等のメッセージと共に、カードを載置する位置を示すイラストが表示され、それに従ってオペレータは入金装置1を利用するためのカードをカードリード部5に載置する。
S3:カードリード部5は載置されたカードからカード情報を読取る。
S4:カードリード部5が読取ったカード情報はホストコンピュータ2に送られ、ホストコンピュータ2で登録済みカードか否か、つまり有効なカードか否かが判断されて、その判断結果が入金装置1に返送される。尚、入金装置1にカードの登録情報を持たせて、入金装置1の制御部により登録済みカードか否かを判断させることも可能である。
S5:カードが登録済みカードでない場合、操作表示部4にカードが無効である旨のメッセージを配したカードエラー画面が表示され処理終了となる。
S6:カードが登録済みの有効なカードの場合、操作表示部4に現金投入画面が表示される。図8は現金投入画面の例を示す図で、例えば「投入部に現金を投入し、スタートボタンを押して下さい」等のメッセージ、紙幣及び硬貨を投入する位置を示すイラストと共に「スタート」ボタン、「取消」ボタンが表示される。
S7:現金投入画面に従ってオペレータは紙幣及び硬貨を紙幣投入部11及び硬貨投入部21に投入する。
S8:更にオペレータは「スタート」ボタンを押下する。
S9:オペレータが「スタート」ボタンを押下すると、紙幣入金機6及び硬貨入金機7の動作が開始され、紙幣及び硬貨の鑑別、計数が開始され、紙幣投入部11に投入された紙幣は図示しない繰出し部により1枚ずつ搬送部17に繰出されて紙幣鑑別部12に搬送される。そして紙幣鑑別部12で真偽、金種等の鑑別が行われ、偽あるいは金種不明等によりリジェクトと鑑別された紙幣は紙幣リジェクト部15に搬送されて、オペレータに返却され、そして真と鑑別された紙幣は金種毎に計数された後、紙幣返却部を兼ねている紙幣一時保留部13に搬送されて集積され、一時保留されるが、その紙幣は紙幣一時保留部13の手前で紙幣検知センサ18により通過が検知され、紙幣鑑別部12での計数が確定される。
一方、硬貨投入部21に投入された硬貨は繰出し部22により1枚ずつ搬送部23に繰出されて硬貨鑑別部24に搬送される。そして硬貨鑑別部24で真偽、金種等の鑑別が行われ、偽あるいは金種不明等によりリジェクトと鑑別された硬貨は硬貨リジェクト孔31の位置に搬送されて、このとき開いている硬貨リジェクト孔31により硬貨リジェクト部27に導かれ、硬貨リジェクト部27からオペレータに返却される。また、真と鑑別された硬貨は金種毎に計数された後、硬貨通過孔32の位置に搬送され、この硬貨通過孔32により硬貨一時保留部25に導かれて集積され、一時保留されるが、その硬貨は硬貨通過孔32の手前で硬貨検知センサ29により通過が検知され、硬貨鑑別部24での計数が確定される。
S10:前記のように鑑別、計数が開始されると、操作表示部4に計数中画面が表示される。図9は計数中画面の例を示す図で、紙幣及び硬貨の金種毎の枚数が表示され、計数が確定する毎に計数枚数が更新される。この画面には「中止」ボタンが表示され、この「中止」ボタンが押下された場合は、紙幣及び硬貨の繰出し、鑑別、計数が中止され、紙幣返却部を兼ねている紙幣一時保留部13に一時保留された紙幣は紙幣返却扉16を開いてオペレータに返却され、硬貨一時保留部25に一時保留された硬貨は硬貨返却部28に送られてオペレータに返却される。
S11:前記のように鑑別、計数が開始されると、繰出し部22に設けられた図示しないセンサにより硬貨の繰出し状態が監視され、搬送部23への硬貨の繰出しができなくなるという繰出し不良が発生したか否かが制御部により判断されて、繰出し不良が発生したと判断された場合はS17へ移行し、繰出し不良が発生していないと判断された場合は次のS12へ進む。
S12:制御部により鑑別、計数が終了したか否かが判断され、鑑別、計数が終了していない場合は鑑別、計数が継続され、鑑別、計数が終了した場合は次のS13へ進む。
S13:操作表示部4に選択画面が表示される。図10は選択画面の例を示す図で、紙幣及び硬貨の金種毎の枚数が表示されると共に「確定」ボタン、「返却」ボタン、及び「追加投入」ボタンが表示される。
S14:この画面を見てオペレータが「確定」ボタン、「返却」ボタン、「追加投入」ボタンのいずれかを押下すると、どのボタンが押下されたかが制御部により判断される。ここで「追加投入」ボタンが押下された場合は、S6からの処理が繰り返され、「確定」ボタンが押下された場合はS15へ進み、「返却」ボタンが押下された場合はS16へ移行する。
S15:「確定」ボタンが押下された場合、紙幣一時保留部13に一時保留されている紙幣が紙幣収納金庫14に収納され、硬貨一時保留部25に一時保留されている硬貨が硬貨収納金庫26に収納されて処理終了となる。
S16:「返却」ボタンが押下された場合は、紙幣一時保留部13に一時保留された紙幣は紙幣返却扉16を開いてオペレータに返却され、硬貨一時保留部25に一時保留された硬貨は紙幣返却部16及び硬貨返却部28に送られ、オペレータに返却されて処理終了となる。
S17:前記S11で繰出し不良が発生したと判断された場合、紙幣入金機6及び硬貨入金機7の繰出し、搬送、鑑別、計数動作が中断され、操作表示部4にカバー開誘導画面が表示される。図11はカバー開誘導画面の例を示す図で、例えば「硬貨が詰まりました、レバーを掴んでトップカバーを開けて下さい」等の操作を促すメッセージ、トップカバーを開けた状態とレバーの位置を示すイラストと共に「レバー解除を行ってトップカバーを持ち上げてください」等の具体的操作方法を教えるメッセージが表示される。
S18:この画面に従ってオペレータはレバーを掴んでトップカバー8を開けるが、このときトップカバー8が開けられたか否かが図示しないセンサの出力に基づいて制御部により判断される。
S19:トップカバー8が開けられると操作表示部4に繰出し不良除去画面が表示される。図12は繰出し不良除去画面の例を示す図で、例えば「硬貨投入部を開けて、異物または変形硬貨等があれば除去して下さい」等の繰出し不良の原因除去の操作を促すメッセージ、硬貨投入部の開け方の手順を示すイラストと共に「除去後、硬貨投入部を閉め、トップカバーを閉めてください」等の硬貨投入部閉とトップカバー閉を促すメッセージ、及び「確認」ボタンが表示される。
S20:この画面に従ってオペレータは硬貨投入部21を開いて繰出し部22を開放し、繰出し部22の異物または変形硬貨等を取除くことで繰出し不良の原因を除去した後、硬貨投入部21を閉めてからトップカバー8を閉めるが、このとき「確認」ボタンが押下されたか否かによってトップカバー8が閉められたか否かが制御部により判断される。
S21:トップカバー8が閉められると、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられず、かつ硬貨検知センサ29の出力に変化があったか否かが制御部により判断される。硬貨検知センサ29の出力に変化がない場合、制御部は搬送部23が動かされず、鑑別、計数の中断時における搬送部23の硬貨の状態が保たれているものと判断し、中断時までの計数結果を生かすためS9に戻って鑑別、計数の処理を再開させる。
S22:硬貨検知センサ29の出力に変化があった場合、制御部は図示しない操作ノブ等により搬送部23が回転させられた(動かされた)ものと判断し、この場合は鑑別、計数されていない硬貨が硬貨通過孔32に運ばれて硬貨一時保留部25に集積され、最終的に硬貨収納金庫26に収納されて、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなる等の可能性があるため、操作表示部4に障害が発生した旨を知らせる障害発生画面が表示され、投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却して処理終了となる。
尚、トップカバー8が開けられた状態で、紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられたことが図示しないセンサにより検知された場合は障害とし、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却する。
以上説明したように、第1の実施例では、硬貨の鑑別、計数中に繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生した場合、鑑別、計数を中断して、トップカバー8を開けて繰出し不良の原因を除去させ、その後トップカバー8を閉めると、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に搬送部23が動かされたか否かを判断し、動かされなかった場合は鑑別、計数の中断時における搬送部23の硬貨の状態が保たれているものとして、鑑別、計数を再開し、搬送部23が動かされた場合、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却するようにしているため、繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生して、トップカバー8を開けた場合でも、搬送部23が動かされなかった場合は、それまでの計数結果を生かすことができ、そして搬送部23が動かされた場合は、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を解決できるという効果が得られる。
次に第2の実施例について説明する。この第2の実施例の構成は第1の実施例と同様である。図13は第2の実施例の作用を示すフローチャートで、図中のSで示したステップに従って上述した構成の作用について説明する。
尚、以下に説明する各部の動作は、第1の実施例と同様に図示しない記憶部に格納されたプログラムに基づいて図示しない制御部により制御されるものとする。
図13においてS1からS20までは第1の実施例(図5のS1からS20)と同様に処理が行われる。
S21:繰出し不良の原因を除去した後トップカバー8が閉められると、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられず、かつ紙幣検知センサ18の出力に変化があったか否かが制御部により判断される。紙幣検知センサ18の出力に変化がない場合、制御部は搬送部17が動かされず、鑑別、計数の中断時における搬送部17の紙幣の状態が保たれているものと判断し、中断時までの計数結果を生かすためS9に戻って鑑別、計数の処理を再開させる。
S22:紙幣センサ18の出力に変化があった場合、制御部は図示しない手動操作等により搬送部17が動かされたものと判断し、この場合は鑑別、計数されていない紙幣が一時保留部13に搬送されて集積され、最終的に紙幣収納金庫14に収納されて、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなる等の可能性があるため、操作表示部4に障害が発生した旨を知らせる障害発生画面が表示され、投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却して処理終了となる。
尚、この第2の実施例においてもトップカバー8が開けられた状態で、紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられたことが図示しないセンサにより検知された場合は障害とし、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却する。
以上説明したように、第2の実施例では、硬貨の鑑別、計数中に繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生した場合、鑑別、計数を中断して、トップカバー8を開けて繰出し不良の原因を除去させ、その後トップカバー8を閉めると、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に搬送部17が動かされたか否かを判断し、動かされなかった場合は鑑別、計数の中断時における搬送部17の紙幣の状態が保たれているものとして、鑑別、計数を再開し、搬送部17が動かされた場合、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却するようにしているため、繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生して、トップカバー8を開けた場合でも、搬送部17が動かされなかった場合は、それまでの計数結果を生かすことができ、そして搬送部17が動かされた場合は、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を解決できるという効果が得られる。
次に第3の実施例について説明する。この第3の実施例の構成は第1の実施例と同様である。図14は第3の実施例の作用を示すフローチャートで、図中のSで示したステップに従って上述した構成の作用について説明する。
尚、以下に説明する各部の動作は、第1の実施例と同様図示しない記憶部に格納されたプログラムに基づいて図示しない制御部により制御されるものとする。
図14においてS1からS16までは第1の実施例(図5のS1からS16)と同様に処理が行われる。
S17:S11で繰出し不良が発生したと判断された場合、紙幣入金機6及び硬貨入金機7の繰出し、搬送、鑑別、計数動作が中断され、そして図示しない開閉機構によりリジェクト孔31が開かれる。また、紙幣についても、紙幣が紙幣リジェクト15に導かれるように搬送部17に設けられた切替えブレードの搬送方向が切替えられる。
S18:操作表示部4に図11に示したカバー開誘導画面が表示される。このカバー開誘導画面には、第1の実施例と同様に、例えば「硬貨が詰まりました、レバーを掴んでトップカバーを開けて下さい」等の操作を促すメッセージ、トップカバーを開けた状態とレバーの位置を示すイラストと共に「レバー解除を行ってトップカバーを持ち上げてください」等の具体的操作方法を教えるメッセージが表示される。
S19:この画面に従ってオペレータはレバーを掴んでトップカバー8を開けるが、このときトップカバー8が開けられたか否かが図示しないセンサの出力に基づいて制御部により判断される。
S20:トップカバー8が開けられると操作表示部4に図12に示した繰出し不良除去画面が表示される。この繰出し不良除去画面には、第1の実施例と同様に、例えば「硬貨投入部を開けて、異物または変形硬貨等があれば除去して下さい」等の繰出し不良の原因除去の操作を促すメッセージ、硬貨投入部の開け方の手順を示すイラストと共に「除去後、硬貨投入部を閉め、トップカバーを閉めてください」等の硬貨投入部閉とトップカバー閉を促すメッセージ、及び「確認」ボタンが表示される。
S21:この画面に従ってオペレータは硬貨投入部21を開いて繰出し部22を開放し、繰出し部22の異物または変形硬貨等を取除くことで繰出し不良の原因を除去した後、硬貨投入部21を閉めてからトップカバー8を閉めるが、このとき「確認」ボタンが押下されたか否かによってトップカバー8が閉められたか否かが制御部により判断される。
S21:トップカバー8が閉められると、S9に戻って鑑別、計数の処理が再開される。
この場合、トップカバー8が開けられてから閉められるまでの間に紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられなければ、図示しない操作ノブ等により搬送部17、23が回転させられ(動かされ)ても、計数が確定していない紙幣は紙幣リジェクト部15に送られ、またリジェクト孔31に落ちて硬貨リジェクト部27に導かれることになる。計数が確定していない硬貨はリジェクト孔31に落ちて硬貨リジェクト部27に導かれることになる。
また、リジェクト孔31を既に通過した真の硬貨は硬貨検知センサ29に検知されて計数が確定しているので、この硬貨が搬送部23の回転により硬貨通過孔32から落ちて硬貨一時保留部25に送られても、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を生じることはなく、中断時までの計数結果を生かして鑑別、計数の処理を再開させることが可能になる。紙幣についても同様である。
尚、この第3の実施例においてもトップカバー8が開けられた状態で、紙幣入金機6のユニットカバー19及び硬貨入金機7の図示しないユニットカバーを開けられたことが図示しないセンサにより検知された場合は障害とし、それまでの計数結果を無効として投入されたすべての紙幣、硬貨をオペレータに返却する。
以上説明したように、第3の実施例では、硬貨の鑑別、計数中に繰出し部22で硬貨の繰出し不良が発生した場合、鑑別、計数を中断して、リジェクト孔31を開くと共に、紙幣が紙幣リジェクト15に導かれるように搬送部17に設けられた切替えブレードの搬送方向が切替え、この状態でトップカバー8を開けて繰出し不良の原因を除去させ、その後トップカバー8を閉めると、鑑別、計数を再開するようにしているため、搬送部17が動かされたとしても、計数が確定していない硬貨や紙幣を硬貨リジェクト部27や紙幣リジェクト部15に排除することができ、そのため鑑別、計数の中断時までの計数結果を生かすことができ、計数結果と金庫内の現金とが一致しなくなるという問題を解決できるという効果が得られる。
尚、上述した各実施例は紙幣及び硬貨の入金処理を例にして説明したが、計数処理、選別計数処理についても同様に制御することが可能であり、同様の効果が得られる。
1 入金装置
2 ホストコンピュータ
3 通信回線
4 操作表示部
5 カードリーダ部
6 紙幣入金機
7 硬貨入金機
8 トップカバー
11 紙幣投入部
12 紙幣鑑別部
13 紙幣一時保留部
14 紙幣収納金庫
15 紙幣リジェクト部
16 紙幣返却扉
17 搬送部
18 紙幣検知センサ
19 ユニットカバー
21 硬貨投入部
22 繰出し部
23 搬送部
23a 切欠部
24 硬貨鑑別部
25 硬貨一時保留部
26 硬貨収納金庫
27 硬貨リジェクト部
28 硬貨返却部
29 硬貨検知センサ
31 リジェクト孔
32 硬貨通過孔

Claims (4)

  1. 硬貨投入部から投入された硬貨を繰出し部により1枚ずつ繰出して硬貨搬送部により硬貨鑑別部に搬送し、該硬貨鑑別部で真と鑑別した硬貨を計数した後、硬貨一時貯留部に一時貯留し、リジェクトと鑑別された硬貨を硬貨リジェクト部から返却する硬貨入金機と、装置上部を覆うトップカバーを備え、前記繰出し部で硬貨の繰出し不良が発生した場合、前記トップカバーを開けて繰出し不良の原因を排除することが可能な入金装置において、
    硬貨搬送方向における前記硬貨鑑別部の下流側にリジェクト硬貨を硬貨リジェクト部に導くリジェクト孔を設けると共に、更にこのリジェクト孔の下流側に前記硬貨鑑別部で計数された真の硬貨を前記一時貯留部に導く硬貨通過孔を設け、
    硬貨の鑑別、計数時に発生した硬貨繰出し不良の原因を排除する際、前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記硬貨搬送部が動かされなかった場合は、前記トップカバーが閉められた後、硬貨の鑑別計数を再開し、前記硬化搬送部が動かされた場合は、障害発生として前記硬貨投入部から投入されたすべての硬貨を返却することを特徴とする入金装置。
  2. 請求項1記載の入金装置において、
    紙幣投入部から投入された紙幣を繰出し部により1枚ずつ繰出して紙幣搬送部により紙幣鑑別部に搬送し、該紙幣鑑別部で真と鑑別した紙幣を計数した後、紙幣一時貯留部に一時貯留し、リジェクトと鑑別された紙幣を紙幣リジェクト部から返却する紙幣入金機を有し、
    前記硬貨繰出し不良の原因を排除する際、前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記紙幣搬送部が動かされなかった場合は、前記トップカバーが閉められた後、前記紙幣の鑑別計数を再開し、前記紙幣搬送部が動かされた場合は、障害発生として前記硬貨投入部から投入されたすべての紙幣を返却することを特徴とする入金装置。
  3. 硬貨投入部から投入された硬貨を繰出し部により1枚ずつ繰出して硬貨搬送部により硬貨鑑別部に搬送し、該硬貨鑑別部で真と鑑別した硬貨を計数した後、硬貨一時貯留部に一時貯留し、リジェクトと鑑別された硬貨を硬貨リジェクト部から返却する硬貨入金機と、装置上部を覆うトップカバーを備え、前記繰出し部で硬貨の繰出し不良が発生した場合、前記トップカバーを開けて繰出し不良の原因を排除することが可能な入金装置において、
    硬貨搬送方向における前記硬貨鑑別部の下流側にリジェクト硬貨を硬貨リジェクト部に導く開閉可能なリジェクト孔を設けると共に、更にこのリジェクト孔の下流側に前記硬貨鑑別部で計数された真の硬貨を前記一時貯留部に導く硬貨通過孔を設け、
    硬貨の鑑別、計数時に硬貨繰出し不良が発生したとき、前記リジェクト孔を開けて前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記硬貨搬送部が動かされた場合、それにより搬送された硬貨を前記リジェクト孔により前記硬貨リジェクト部に導くようにしたことを特徴とする入金装置。
  4. 請求項3記載の入金装置において、
    紙幣投入部から投入された紙幣を繰出し部により1枚ずつ繰出して紙幣搬送部により紙幣鑑別部に搬送し、該紙幣鑑別部で真と鑑別した紙幣を計数した後、紙幣一時貯留部に一時貯留し、リジェクトと鑑別された紙幣を紙幣リジェクト部から返却する紙幣入金機を有し、
    硬貨の鑑別、計数時に硬貨繰出し不良が発生したとき、前記トップカバーが開けられてから閉められるまでの間に前記紙幣搬送部が動かされた場合、それにより搬送された紙幣を前記紙幣リジェクト部に導くようにしたことを特徴とする入金装置。
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