JP2012031810A - ターボチャージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】スラスト軸受部材の組み付けによるコンプレッサホイールの回転バランス変化を低減するターボチャージャを提供する。
【解決手段】ターボチャージャ1のコンプレッサホイール32は、本体部32aから突出して同軸に設けられ外周にスラストベアリング溝33bが形成される突出部33を有する。スラストベアリングは、スラストベアリング溝33bに嵌合する上分割要素55と下分割要素56とが周方向に結合して形成される。スラストベアリングにおいて、突出部33の外径よりも径方向内側に位置する荷重受け部がスラストベアリング溝33bの内壁に接触することで、シャフト61の軸方向にかかるスラスト荷重Fsを受ける。突出部33がコンプレッサホイール32と同軸であることにより、スラストベアリング54の組み付けによって生じるコンプレッサホイール32のバランス変化を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの過給システムに用いられるターボチャージャに関する。
一般に、ターボチャージャは、排気流のもつエネルギーによってタービンホイールを回転させ、このタービンホイールにシャフトを介して連結されるコンプレッサホイールを回転させることにより、吸気通路内の空気をエンジンの燃焼室に過給する。
ここで、例えばタービンホイールに吹き付けられる排気流の圧力が増加すると、スラスト軸受部に、タービンホイール側からコンプレッサホイール側へシャフトの軸方向にスラスト荷重が作用する。
従来、スラスト軸受部は、シャフトの径方向外側に嵌合するスラストブッシュ、及び、センターハウジングに固定されるスラストベアリング等の部材を含むものが知られている。例えば特許文献1に記載のターボチャージャでは、スラストブッシュの外周に形成される溝に略円板状のスラストベアリングが嵌合する。そして、スラストベアリングの板面とスラストブッシュの溝内壁との間でスラスト荷重を受ける。
特開2008−223569号公報
特許文献1のターボチャージャは、スラストブッシュがコンプレッサホイールと別体に設けられるため、スラストブッシュの内径とシャフトの外径とのクリアランスに応じて、スラストブッシュとコンプレッサホイールとの軸がずれる場合がある。すると、コンプレサホイール単体で回転バランスを調整した後、スラストブッシュを組み付けることによってコンプレサホイールの回転バランスが変化するおそれがある。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、スラスト軸受部材の組み付けによるコンプレッサホイールの回転バランス変化を低減するターボチャージャを提供することを目的とする。
請求項1に記載のターボチャージャは、センターハウジング、センターハウジングの一方の側に設けられるタービンハウジング、センターハウジングの他方の側に設けられるコンプレッサハウジング、タービンホイール、コンプレッサホイール、タービンホイールとコンプレッサホイールとを同軸に連結するシャフト、及び、スラスト軸受部材を備える。
タービンホイールは、タービンハウジングに収容され、排気流のもつエネルギーによって回転する。コンプレッサホイールは、本体部および突出部を有し、タービンホイールと一体に回転して吸気を圧縮する。本体部は、コンプレッサハウジングに収容される。突出部は、本体部からセンターハウジング側に突出して同軸に設けられ外周に嵌合溝が形成される。
スラスト軸受部材は、センターハウジングに固定され、突出部の嵌合溝に嵌合する複数の分割要素が周方向に結合して環状に形成される。
そして、スラスト軸受部材において突出部の外周面よりも径方向内側に位置する荷重受け部が嵌合溝の内壁に規制されることで、シャフトの軸方向にかかるスラスト荷重を受容可能である。
この構成によると、突出部はコンプレッサホイールと一体に同軸に設けられる。また、スラスト軸受部材は分割要素に分割して嵌合溝へ組み付け可能であるため、組み付けのために突出部を軸方向に分割して構成する必要がない。突出部がコンプレッサホイールと同軸であることにより、コンプレッサホイール単体で回転バランスを調整した後スラスト軸受部材の組み付けによって生じるバランス変化を低減することができる。また、ターボチャージャ個体毎のバランスのばらつきを低減することができる。
請求項2に記載の発明によると、スラスト軸受部材は、中心角が180°である2個の分割要素が結合して形成される。スラスト軸受部材は、例えば天地方向に2つに分割してもよく、水平方向に2つに分割してもよい。
これにより、分割要素の部品点数を最小限にすることができる。
請求項3に記載の発明によると、スラスト軸受部材は、潤滑油が注入されるオイル注入口と嵌合溝とを連通し嵌合溝に潤滑油を供給するための内部油路を有する。
これにより、固定されたスラスト軸受部材に対してコンプレッサホイールの突出部が回転するとき、スラスト軸受部材の荷重受け部と嵌合溝の内壁との間に潤滑油が供給されるため、回転摩擦を軽減することができる。
さらに請求項4に記載の発明によると、嵌合溝に供給された潤滑油をオイル排出口まで案内して排出可能なオイル排出部材を備える。
これにより、潤滑油の回収率を向上し、潤滑油供給部位以外の部位へのオイル漏れ等を低減することができる。
請求項5に記載の発明によると、ターボチャージャはさらに中間ハウジングを備える。中間ハウジングは、コンプレッサホイールに対して同軸の円柱状に形成され、スラスト軸受部材を保持するとともに、センターハウジングおよびコンプレッサハウジングに設けられるインロー穴に嵌合する。
これにより、中間ハウジングは、スラスト軸受部材を保持する機能とセンターハウジングおよびコンプレッサハウジングを位置決めする機能とを兼ね備える。したがって、センターハウジングとコンプレッサハウジングとの組み付け時に、所定の同軸度を維持した組み付けが可能となる。
本発明の第1実施形態によるターボチャージャの全体構成図である。 本発明の第1実施形態のターボチャージャのスラスト軸受部の組立手順を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の中間ハウジングの部品図であり、(a)は(b)のIIIa−IIIa断面図である。 本発明の第1実施形態のオイルドレンプレートの部品図であり、(a)は(c)のIVa−IVa断面図、(b)は(c)のIVb−IVb断面図である。 本発明の第1実施形態のスラストベアリングを構成する分割要素の部品図であり、(a)は(b)のVa−Va断面図、(c)は分割要素を結合した状態の図である。 (a):本発明の第1実施形態のスラスト軸受部の要部拡大図である。(b):比較例のスラスト軸受部の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態のスラストベアリングを構成する分割要素の部品図であり、(a)は(b)のVIIa−VIIa断面図、(c)は分割要素を結合した状態の図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
最初に図1を参照して、ターボチャージャの全体構成を説明する。ターボチャージャ1は、センターハウジング21の一方の側にタービン4を設けており、他方の側にコンプレッサ3を設けている。
タービン4は、タービンハウジング41とタービンホイール42とを備える。
タービンハウジング41の内部には、センターハウジング21の軸方向反対側に排気出口通路82が形成される。また、タービンハウジング41の内部には、渦巻き状の排気入口通路81が形成される。
タービンホイール42は、タービンハウジング41に収容され、周方向に複数枚のタービンブレード42bが環状に配置される。タービンホイール42は、シャフト61と同軸に接続されて回転可能である。
コンプレッサ3は、コンプレッサハウジング31とコンプレッサホイール32とを備える。
コンプレッサハウジング31の内部には、センターハウジング21の軸方向反対側に吸気入口通路71が形成される。また、コンプレッサハウジング31の内部には、渦巻き状のコンプレッサ通路73、及び、吸気入口通路71とコンプレッサ通路73とを連通する
送出通路72が形成される。
コンプレッサホイール32は、本体部32a、及び、本体部32aからセンターハウジング21側に突出して同軸に設けられる突出部33を有する。本体部32aは、コンプレッサハウジング31に収容され、周方向に複数枚のコンプレッサブレード32bを設けている。コンプレッサホイール32は、シャフト61によりタービンホイール42と同軸に連結され、タービンホイール42と一体に回転可能である。
センターハウジング21には、潤滑油が供給されるオイル注入口23が天方向に設けられ、潤滑油が排出されるオイル排出口27が地方向に設けられる。油路24、25、26は、オイル注入口23から分岐する。
潤滑油は、油路24、25を経由してラジアル軸受64、65に供給される。ラジアル軸受64、65は、シャフト61を回転可能に支持する。また、潤滑油は、油路26、後述するスラストベアリング54の上半パーツ55の内部を経由して突出部33のスラストベアリング溝33b(図2参照)に供給される。
センターハウジング21には、また、第1インロー穴21aが形成される。第1インロー穴21aの内周には第1Oリング22を装着する第1Oリング溝21bが形成される。
コンプレッサハウジング31には、センターハウジング21の第1インロー穴21aと対向する第2インロー穴31aが形成される。センターハウジング21の第1インロー穴21aとコンプレッサハウジング31の第2インロー穴31aとに後述する中間ハウジング51が嵌合することで、センターハウジング21とコンプレッサハウジング31とは同軸に位置決めされる。
コンプレッサホイール32、中間ハウジング51等は、シャフト61の軸方向にかかるスラスト荷重Fsを受けるためのスラスト軸受部を構成する。
図2は、スラスト軸受部50の分解図であり、また、スラスト軸受部50を組み立てる組立手順を示す。図3、図4、図5は、スラスト軸受部50を構成する主要部品の部品図である。以下、スラスト軸受部50の構成部品について順に説明する。
まず、図2(a)を参照して、コンプレッサホイール32およびシールリング34について説明する。
コンプレッサホイール32は、センターハウジング21側の本体背面32cから同軸に突出する突出部33が形成される。突出部33の外周面33aには、「嵌合溝」としてのスラストベアリング溝33b、およびシールリング溝33cが形成される。スラストベアリング溝33bは、軸に略直交して形成され、かつ溝幅寸法が高精度に形成される。
コンプレッサホイール32には、また、本体部32aの端面32dから突出部33の反対側の端面33dに貫通するシャフト孔32eが設けられる。シャフト孔32eは、真円度および同軸度が高精度に形成され、かつ、シャフト孔32eの内径とシャフト61の挿通部61bの外径とのクリアランスが極めて小さく形成される。
シールリング34は、弾性を有し、シールリング溝33cの底面と中間ハウジング51の穴51hの内周面との間に挟持されて、センターハウジング21側とコンプレッサハウジング31側との潤滑油の連通を遮断する。
次に、図3に示すように、中間ハウジング51は、略同軸の多段の環状凹部を有する略円柱状であり、軸に沿って穴51hが貫通する。
中間ハウジング51の第1当接面51aは、センターハウジング21側の周縁部を構成する。第1段面51bは、第1当接面51aの径方向内側に形成される。第1段面51bには、4箇所のタップ孔51jが形成される。第2段面51cは、第1段面51bの径方向内側に形成される。第2段面51cの径方向内側には収容空間51dが形成される。
中間ハウジング51の第2当接面51eは、コンプレッサハウジング31側の周縁部を構成する。第2当接面51eの径方向内側には、第2当接面51eに対して凸となるホイール面51iが形成される。
中間ハウジング51の外周面51fには、第2Oリング溝51gが形成される。
図4に示すように、「オイル排出部材」としてのオイルドレンプレート53は、例えば金属板をプレス加工して形成される。オイルドレンプレート53は、図4(c)の下側に示す一方の側のみが略四角形であり、それ以外は略円形である。
オイルドレンプレート53の略円形部分の縁部は平坦なフランジ部53aを形成する。略円形部分の中央部である底部53bは、フランジ部53aからテーパ状に接続される。底部53bには、剛性を保つための浮き彫り部53cが中央の穴53dの外側に円弧状に形成される。フランジ部53aを含む仮想平面と底部53bとに囲まれる空間は、オイル室53eを形成する。
オイルドレンプレート53の略四角形部分のオイル排出部53fは、フランジ部53aよりも底部53bと反対側に延出する。オイル排出部53fの両方の側辺53gは略平行である。
図5に示すように、「スラスト軸受部材」としてのスラストベアリング54は、天地方向に2分割された「分割要素」としての上半パーツ55および下半パーツ56が周方向に結合して環状に形成される。中心角が180°である上半パーツ55および下半パーツ56は、一方の端面55a、56aがセンターハウジング21に対向し、他方の端面55b、56bがコンプレッサハウジング31に対向する。
上半パーツ55の側面は、外周面55c、分割面55dおよび内周面55eから構成される。また、上半パーツ55には、板厚方向に貫通するねじ穴55gが設けられる。端面55aには有底凹状のオイル入口55jが形成される。オイル入口55jから内周面55eに内部油路55kが貫通する。
下半パーツ56の側面は、外周面56c、分割面56dおよび内周面56eを含む。また、下半パーツ56には、板厚方向に貫通するねじ穴56gが設けられる。
下半パーツ56の分割面56dと反対側には逃がし壁56hが設けられる。逃がし壁56hの両側には、分割面56dに略直交する内側壁56iが形成される。内側壁56iの間隔は、オイルドレンプレート53の側辺53g間の幅より少し広く設定されている。
次に、図2に戻り、スラスト軸受部50の組立手順を説明する。
まず、図2(a)に示すように、コンプレッサホイール32の突出部33のシールリング溝33cにシールリング34を装着した後、突出部33を中間ハウジング51の穴51hに挿入する。このとき、シールリング34の外周は穴51hの内周に精度良く、かつ突出部33が中間ハウジング51に対して回転可能となるように接触する。
続いて、突出部33をオイルドレンプレート53の穴53dに挿入するとともに、オイルドレンプレート53のフランジ面53aを中間ハウジング51の第1段面51bに当接させる。このとき、オイルドレンプレート53の底部53bは、中間ハウジング51の収容空間51dに収容される。また、オイルドレンプレート53の穴53dの内周と突出部33の外周面33aとのクリアランスは微小となるように設定される。
その後、図2(b)に示すように、中間ハウジング51の第1段面51bにスラストベアリング54の上半パーツ55および下半パーツ56を当接させる。このとき、オイルドレンプレート53のオイル排出部53fと下半パーツ56の逃がし壁56hとの位置を合わせ、側辺53gが内側壁56iにガイドされるように組み合わせる。
また、上半パーツ55および下半パーツ56を第1段面51bに当接させる際には、上半パーツ55および下半パーツ56を、内周面55e、56eが突出部33の外周面33aに干渉しない位置まで中心軸よりも径方向外側にオフセットした状態で組み付ける。
続いて、上半パーツ55および下半パーツ56を径方向内側へスライドさせて突出部33のスラストベアリング溝33bに嵌合させるとともに、分割面55d、56d同士を突き当てる。そして、ねじ69をねじ穴55g、56gに挿通して中間ハウジング51のタップ孔51jに締結する。
また、中間ハウジング51の第2Oリング溝51gに第2Oリング52を装着する。
さらに、シャフト61をコンプレッサホイール32のシャフト孔32eに挿通する。段部61aが突出部33の端面33dに当接する位置で、シャフト61の先端部61cにワッシャー62を通してナット63を締結する。
シャフト61は、先にラジアル軸受64、65に支持されていてもよい。その場合、センターハウジング21から突出したシャフト61を、コンプレッサホイール31と中間ハウジング51とのサブアセンブリに挿入させるとともに、中間ハウジング51の第1当接面51a側の外周面51fをセンターハウジング21のインロー穴21aに嵌合させる。そして、第1当接面51aをインロー穴21aの底面に当接させる。
その後、中間ハウジング51の第2当接面51e側の外周面51fをコンプレッサハウジング31のインロー穴31aに嵌合させながら、コンプレッサハウジング31をセンターハウジング21に組み付ける。このとき、第2当接面51eをインロー穴31aの底面に当接させる。これにより、センターハウジング21とコンプレッサハウジング31とは同軸に位置決めされる。
(作用)
次に、本発明の第1実施形態によるターボチャージャ1の作用を説明する。
排気入口通路81から流入した排気は、タービンブレード42bに吹き付けられてタービンホイール42を回転させ、排気出口通路82から排出される。排気流のもつエネルギーによりタービンホイール42が回転すると、シャフト61とともにコンプレッサホイール32のコンプレッサブレード32bが回転し、吸気入口通路71から吸入した空気を加圧圧縮して、送出通路72、コンプレッサ通路73を経由してエンジンの燃焼室に送り込む。
コンプレッサホイール32の回転時、固定されたスラストベアリング54に対してコンプレッサホイール32の突出部33が回転する。ここで、例えばタービンホイール42に吹き付けられる排気流の圧力が増加すると、タービンホイール42側からコンプレッサホイール32側へシャフト61の軸方向にスラスト荷重Fsがかかる。
すると、スラストベアリング54において突出部33の外周面33aよりも径方向内側に位置する荷重受け部55f、56f(図5参照)がスラストベアリング溝33bの内壁に規制されることで、スラスト荷重Fsを受容可能である。
シャフト61の回転時、オイル注入口23から油路24、25を経由してラジアル軸受64、65に潤滑油が供給されるため、シャフト61の回転による摩擦が軽減される。
また、オイル注入口23から油路26、スラストベアリング54のオイル入口55jおよび内部油路55kを経由してスラストベアリング溝33bに潤滑油が供給されるため、荷重受け部55f、56fとスラストベアリング溝33bの内壁との間の摩擦が軽減される。
スラストベアリング溝33bから流出した潤滑油は、スラストベアリング54とオイルドレンプレート53との間に形成されるオイル室53eに溜まり、オイルドレンプレート53のオイル排出部53fに沿って、オイル排出口27から外部に排出される。
(効果)
上記の構成により、第1実施形態のターボチャージャ1は、以下の効果を奏する。
(1)突出部33はコンプレッサホイール32と一体に同軸に設けられる。また、スラストベアリング54は分割要素55、56に分割してスラストベアリング溝33bへ組み付け可能であり、組み付けのために突出部33を軸方向に分割して構成する必要がない。
図6(a)は、スラスト軸受部50の要部を示す。コンプレッサホイール32のシャフト孔32eの内径φDcとシャフト61の挿通部61bの外径φdsとのクリアランスは極めて小さく、例えば数μmとなるように形成される。また、突出部33の回転軸は、コンプレッサホイール32単体での回転軸Zcと一致する。
このように、突出部33がコンプレッサホイール32と同軸であることにより、コンプレッサホイール32単体で回転バランスを調整した後スラストベアリング54の組み付けによって生じるバランス変化を低減することができる。また、ターボチャージャ個体毎のバランスのばらつきを低減することができる。
(2)スラストベアリング54は、「中心角が180°である2個の分割要素」である上半パーツ55と下半パーツ56とが結合して形成されるため、分割要素の部品点数を最小限にすることができる。
(3)スラストベアリング54は、オイル注入口23とスラストベアリング溝33bとを連通しスラストベアリング溝33bに潤滑油を供給するための内部油路55kを有する。これにより、荷重受け部55f、56fとスラストベアリング溝33bの内壁との間に潤滑油が供給され、回転摩擦を軽減することができる。
(4)オイルドレンプレート53は、スラストベアリング溝33bに供給された潤滑油をオイル排出口27まで案内して排出する。これにより、潤滑油の回収率を向上し、潤滑油供給部位以外の部位へのオイル漏れ等を低減することができる。
(5)中間ハウジング51は、コンプレッサホイール32に対して同軸の円柱状に形成され、スラストベアリング54を保持するとともに、センターハウジング21のインロー穴21aおよびコンプレッサハウジング31のインロー穴31aに外周面51fが嵌合して、センターハウジング21およびコンプレッサハウジング31を位置決めする。したがって、センターハウジング21とコンプレッサハウジング31との組み付け時に、所定の同軸度を維持した組み付けが可能となる。
(比較例)
次に、比較例のターボチャージャのスラスト軸受部について図6(b)を参照して説明する。
比較例では、スラスト軸受部を構成する第1スラストブッシュ93および第2スラストブッシュ94は、コンプレッサホイール本体92と別体に設けられる。ここで、非分割式の環状のスラストベアリング95をスラストベアリング溝94bに組み付けるため、第1スラストブッシュ93と第2スラストブッシュ94は軸方向に分割される必要がある。
第1スラストブッシュ93および第2スラストブッシュ94の内径φDbとシャフト61の挿通部61bの外径φdsとの間には、クリアランスCLが生じる。第1スラストブッシュ93および第2スラストブッシュ94にシャフト61の挿通部61bを挿通すると、第1スラストブッシュ93および第2スラストブッシュ94はクリアランスCL分、重力方向に下がるため、第1スラストブッシュ93および第2スラストブッシュ94の回転軸Zbは、コンプレッサホイール92単体での回転軸Zcに対してずれる。
したがって、コンプレッサホイール92単体で回転バランスを調整した後、第1スラストブッシュ93、第2スラストブッシュ94およびスラストベアリング95を組み付けるとバランスが変化する。よって、ターボチャージャ個体毎のバランスのばらつきを増加させる要因となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図7に基づいて説明する。第2実施形態は、スラストベアリングを除く構成については第1実施形態と同様である。
図7に示すように、「スラスト軸受部材」としてのスラストベアリング57は、水平方向に2分割された「分割要素」としての左半パーツ58および右半パーツ59から構成される。中心角が180°である左半パーツ58と右半パーツ59は対称の構成であるので、代表として右半パーツ59について説明する。
右半パーツ59は、一方の端面59aがセンターハウジング21に対向し、他方の端面59bがコンプレッサハウジング31に対向する。
右半パーツ59の側面は、外周面59c、分割面59d、内周面59e、逃がし壁59hおよび内側壁59iから構成される。また、右半パーツ55には、板厚方向に貫通するねじ穴59gが設けられる。端面59aには有底凹状のオイル入口59jが形成される。オイル入口59jから内周面59eに内部油路59kが貫通する。
左半パーツ58および右半パーツ59が結合したスラストベアリング57は、第1実施形態のスラストベアリング54に対し、2組のオイル入口58j、59jおよび内部油路58k、59kを有する点が異なる。オイル入口58j、59jは、それぞれオイル注入口23から分岐する油路26に連通する。
また、スラストベアリング57の両方の内側壁58i、59iは略平行である。内側壁58i、59iの間隔は、オイルドレンプレート53の側辺53g間の幅よりもわずかに広く設定されている。
第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、左半パーツ58と右半パーツ59は、オイル入口58j、59jおよび内部油路58k、59kを加工する前の一次加工形状を同一とすることができるので、生産効率を向上することができる。
(その他の実施形態)
(ア)上記の実施形態において、スラストベアリングは、天地方向または水平方向に2分割された2個の分割要素で構成される。しかし、スラストベアリングは、3つ以上の分割要素で構成されてもよい。
(イ)スラストベアリングを中間ハウジングに固定するための締結部材として、ねじ69に代えてリベット等を用いてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1 ・・・ターボチャージャ、
21 ・・・センターハウジング、
21a・・・インロー穴、
23 ・・・オイル注入口、
27 ・・・オイル排出口、
31 ・・・コンプレッサハウジング、
31a・・・インロー穴、
32 ・・・コンプレッサホイール、
33 ・・・突出部、
33a・・・外周面、
33b・・・スラストベアリング溝(嵌合溝)、
41 ・・・タービンハウジング、
42 ・・・タービンホイール、
51 ・・・中間ハウジング、
53 ・・・オイルドレンプレート(オイル排出部材)、
54 ・・・スラストベアリング(スラスト軸受部材)、
55 ・・・上半パーツ(分割要素)、
55f、56f・・・荷重受け部、
55k・・・内部油路、
56 ・・・下半パーツ(分割要素)、
57 ・・・スラストベアリング(スラスト軸受部材)、
58 ・・・左半パーツ(分割要素)、
59 ・・・右半パーツ(分割要素)、
61 ・・・シャフト、
Fs ・・・スラスト荷重。

Claims (5)

  1. センターハウジングと、
    前記センターハウジングの一方の側に設けられるタービンハウジングと、
    前記センターハウジングの他方の側に設けられるコンプレッサハウジングと、
    前記タービンハウジングに収容され、排気流のもつエネルギーによって回転するタービンホイールと、
    前記コンプレッサハウジングに収容される本体部、及び、前記本体部から前記センターハウジング側に突出して同軸に設けられ外周に嵌合溝が形成される突出部を有し、前記タービンホイールと一体に回転して吸気を圧縮するコンプレッサホイールと、
    前記タービンホイールと前記コンプレッサホイールとを同軸に連結するシャフトと、
    前記センターハウジングに固定され、前記突出部の前記嵌合溝に嵌合する複数の分割要素が周方向に結合して環状に形成されるスラスト軸受部材と、
    を備え、
    前記スラスト軸受部材において前記突出部の外周面よりも径方向内側に位置する荷重受け部が前記嵌合溝の内壁に規制されることで、前記シャフトの軸方向にかかるスラスト荷重を受容可能であることを特徴とするターボチャージャ。
  2. 前記スラスト軸受部材は、中心角が180°である2個の分割要素が結合して形成されることを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 前記スラスト軸受部材は、潤滑油が注入されるオイル注入口と前記嵌合溝とを連通し前記嵌合溝に潤滑油を供給するための内部油路を有することを特徴とする請求項1または2に記載のターボチャージャ。
  4. 前記嵌合溝に供給された潤滑油をオイル排出口まで案内して排出可能なオイル排出部材を備えることを特徴とする請求項3に記載のターボチャージャ。
  5. 前記コンプレッサホイールに対して同軸の円柱状に形成され、前記スラスト軸受部材を保持するとともに、前記センターハウジングおよび前記コンプレッサハウジングに設けられるインロー穴に嵌合する中間ハウジングを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャ。
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