JP2012031758A - 油圧ポンプ・モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】連通孔などを介して吐出ポートとシリンダポートとが連通する際に生じるシリンダボア内壁やピストンに対する壊食を低減することができる油圧ポンプ・モータを提供すること。
【解決手段】回転軸まわりに複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックが、弁板吐出ポートと弁板吸込ポートとを有した弁板7に対して摺動し、斜板の傾斜によって各シリンダボア内のピストンの往復動の量を制御するアキシャル型の油圧ポンプであって、弁板7は、シリンダボアのポートであるシリンダポート25aが弁板吐出ポートと連通することによりシリンダボアが吐出工程に移行する直前に弁板吐出ポートの圧力をシリンダボアに導入する小径の連通孔51を備え、連通孔51は、シリンダボア側が、弁板7の径方向外周側に向かって傾斜して設けられる。
【選択図】図6

Description

この発明は、低圧工程から高圧工程に移行する際に発生するキャビテーションによるシリンダボアなどのエロージョン(壊食)を低減することができるアキシャル型の油圧ポンプ・モータ(油圧ポンプあるいは油圧モータ)に関するものである。
従来から、建設機械などでは、エンジンによって駆動されるアキシャル型の油圧ピストンポンプや高圧の作動油によって駆動されるアキシャル型の油圧ピストンモータが多用されている。
たとえば、アキシャル型の油圧ピストンポンプは、ケース内に回転自在に設けられた回転軸と一体に回転するように設けられ、周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され、このシリンダブロックの回転に伴って軸方向に移動して作動油を吸込・吐出する複数のピストンと、ケースとシリンダブロック端面との間に設けられ、各シリンダと連通する吸込ポートと吐出ポートとが形成された弁板とを有している。そして、この油圧ポンプは、駆動軸が回転駆動すると、ケース内で作動軸とともにシリンダブロックが回転し、シリンダブロックの各シリンダでピストンが往復動し、吸込ポートからシリンダ内に吸い込まれた作動油をピストンによって加圧して吐出ポートに高圧の作動油として吐出する。
ここで、各シリンダのシリンダポートが弁板の吸込ポートと連通するとき、吸込ポートの始端から終端にかけてピストンがシリンダから突出する方向に移動して吸込ポートからシリンダ内に作動油を吸い込む吸込工程が行われる。一方、各シリンダのシリンダポートが吐出ポートと連通するとき、吐出ポートの始端から終端にかけてピストンがシリンダ内に進入する方向に移動してシリンダ内の作動油を吐出ポート内に吐出する吐出工程が行われる。そして、吸込工程および吐出工程を繰り返すようにシリンダブロックを回転することによって、吸込工程で吸込ポートからシリンダ内に吸い込んだ作動油を、吐出工程で加圧して吐出ポートに吐出するようにしている。
実開平5−14568号公報 実開平5−187352号公報 特開2000−345955号公報
ところで、上述した従来の油圧ポンプなどでは、吸込工程で弁板の吸込ポートを介して作動油を吸い込んだシリンダ内は低圧となっており、各シリンダのシリンダポートが吐出ポートと連通するとき、この吐出ポート内の高圧となった作動油がシリンダポートを介して低圧のシリンダ内に急激に流入して大きな圧力変動を生じてしまい、この圧力変動によって脈動を発生し、結果として振動や騒音を発生していた。このため、吐出ポートに連通する直前に吐出ポートとシリンダポートとを連通するための切欠溝や連通孔を設け、シリンダ内の圧力変化を緩和して、振動や騒音の発生を低減していた。
しかしながら、上述した切欠溝や連通孔を介して吐出ポートとシリンダポートとが連通する際の圧力差は大きく、吐出ポート内の作動油は噴流状態でシリンダ(シリンダボア)内に流入する。この噴流状態でシリンダボア内に流入した作動油は、シリンダボア内でキャビテーションが生じ、このキャビテーションによるシリンダボア内壁やピストンに対するエロージョン(壊食)が発生する。この壊食は、油圧ポンプあるいは油圧モータの効率を劣化させ、寿命を低下させることになる。
このため、上述した特許文献1〜3では、シリンダボア内への噴流がシリンダポート(シリンダブロック)の回転方向に対して斜めに吐出するようにし、シリンダボア内壁やピストンに対する壊食が生じないようにしている。
しかし、上述した特許文献1〜3では、シリンダボア内への噴流がシリンダブロックの回転方向に沿って傾斜しているのみであり、シリンダブロックの半径方向への傾斜については何ら考慮されておらず、シリンダボア内壁のうち、シリンダブロックの半径方向の内周側および外周側に対する壊食を確実に低減することが困難である。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、連通孔などを介して吐出ポートとシリンダポート(シリンダボア)とが連通する際に生じるシリンダボア内壁やピストンに対する壊食を低減することができる油圧ポンプ・モータを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる油圧ポンプ・モータは、回転軸まわりに複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックが、高圧側ポートと低圧側ポートとを有した弁板に対して摺動し、斜板の傾斜によって各シリンダボア内のピストンの往復動の量を制御するアキシャル型の油圧ポンプ・モータであって、前記弁板は、前記シリンダボアが前記高圧側ポートと連通することにより該シリンダボアが吐出工程に移行する直前に前記高圧側ポートの圧力を該シリンダボアに導入する小径の連通孔を備え、該連通孔は、前記シリンダボア側が、前記弁板の径方向外周側に向かって傾斜して設けられることを特徴とする。
また、この発明にかかる油圧ポンプ・モータは、上記の発明において、前記連通孔は、前記シリンダボア側の開口に自己圧絞りを設けていることを特徴とする。
また、この発明にかかる油圧ポンプ・モータは、上記の発明において、前記連通孔は、前記シリンダボア側が、前記高圧ポート側から前記ピストンの下死点に向けて前記弁板の周方向に傾いていることを特徴とする。
また、この発明にかかる油圧ポンプ・モータは、上記の発明において、前記連通孔は、下死点近傍のピストンの端部の中心方向に傾斜していることを特徴とする。
また、この発明にかかる油圧ポンプ・モータは、上記の発明において、前記ピストンの端部の内周は、テーパ形状を成していることを特徴とする。
この発明によれば、弁板に、シリンダボアが高圧側ポートと連通することにより該シリンダボアが吐出工程に移行する直前に前記高圧側ポートの圧力を該シリンダボアに導入する小径の連通孔を設け、該連通孔は、前記シリンダボア側が、前記弁板の径方向外周側に向かって傾斜しているので、連通孔などを介して吐出ポートとシリンダボアとが連通する際に生じるシリンダボア内壁やピストンに対する壊食を低減することができる。
図1は、この発明の実施の形態にかかる油圧ポンプの概要構成を示す断面図である。 図2は、図1に示した油圧ポンプのA−A線断面図である。 図3は、弁板とシリンダブロックとの摺動面側から弁板をX方向にみた構成を示す図である。 図4は、シリンダブロックにおける弁板との摺動面をX方向にみた構成を示す図である。 図5は、図3に示した連通孔近傍のシリンダブロックおよび弁板のB−B線断面図である。 図6は、図3に示した連通孔近傍のシリンダブロックおよび弁板のC−C線断面図である。 図7は、図6に対応し、シリンダブロックの半径方向に沿った従来の連通孔近傍のシリンダブロックおよび弁板の断面図である。 図8は、連通孔を切欠溝とした変形例の構成を示す図である。
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態である油圧ポンプ・モータについて説明する。
図1は、この発明の実施の形態にかかる油圧ポンプの概要構成を示す断面図である。また、図2は、図1に示した油圧ポンプのA−A線断面図である。図1および図2に示した油圧ポンプは、シャフト1に伝達されたエンジン回転とトルクとを油圧に変換し、吸込ポートP1から吸い込まれた油を、高圧の作動油として吐出ポートP2から吐出するものであり、斜板3の傾斜角aを変化させることによってポンプからの作動油の吐出量を可変にすることができる可変容量型の油圧ポンプである。
以下、シャフト1の軸に沿った軸をX軸、斜板3が傾斜する際の支点を結ぶ線である傾斜中心軸に沿った軸をZ軸、X軸,Z軸に直交する軸をY軸とする。また、シャフト1の入力側端部から反対側端部に向かう方向をX方向とする。
この油圧ポンプは、ケース2およびエンドキャップ8に、ベアリング9a,9bを介して回転自在に軸支されるシャフト1と、このシャフト1にスプライン構造11を介して連結され、ケース2およびエンドキャップ8内でシャフト1と一体に回転駆動するシリンダブロック6と、ケース2の側壁とシリンダブロック6との間に設けられる斜板3とを有する。シリンダブロック6は、シャフト1の軸を中心に周方向に等間隔かつシャフト1の軸に平行に配置された複数のピストンシリンダ(シリンダボア25)が設けられている。複数のシリンダボア25内にはシャフト1の軸に平行に往復動可能なピストン5が挿入されている。
各シリンダボア25から突出する各ピストン5の先端には球面状の凹球が設けられる。球面状の凹部には、シュー4の球面状の凸部がはまりあい、各ピストン5と各シュー4とは球面軸受けを形成している。なお、ピストン5の球面状の凹部はかしめられ、シュー4との離間が防止される。
斜板3は、シリンダブロック6を臨む側には、平坦な摺動面Sを有する。各シュー4は、シャフト1の回転に連動するシリンダブロック6の回動に伴って、この摺動面S上に押圧されながら円状ないし楕円状に摺動する。シャフト1の軸まわりには、シリンダブロック6のX方向側内周に設けられたリング14に支持されたばね15と、このばね15によって押される可動リング16およびニードル17と、ニードル17に当接するリング状の押圧部材18とが設けられる。この押圧部材18によって、シュー4が摺動面Sに押圧される。
ケース2の側壁には、斜板3側に臨んで突出した半球状の2つの軸受け20,21が、シャフト1の軸心を挟んで対称な位置に設けられている。一方、斜板3のケース2の側壁側には、軸受け20,21の配置位置に対応した部分に2つの凹球が形成され、軸受け20,21と斜板3の2つの凹球とが当接することによって斜板3の軸受けが形成される。この軸受け20,21は、Z軸方向に配置される。
斜板3は、図2に示すように軸受け20,21を結ぶ線を軸(Z軸に平行な軸)にしてX−Y平面に垂直な平面内で傾く。この斜板3の傾きは、ケース2の側壁側から斜板3の一端をX方向に沿って押圧しつつ往復動するピストン10によって決定される。このピストン10の往復動によって、斜板3は、軸受け20,21を結ぶ線を支点として傾く。この斜板3の傾きによって摺動面Sも傾き、シャフト1の回転に伴ってシリンダブロック6が回転し、たとえば、図1,2に示すように、X−Z平面からの傾斜角がaのとき、シリンダブロックがX方向にみて反時計回りに回転すると、各シュー4が摺動面S上を円状もしくは楕円状に摺動し、これに伴って各シリンダボア25内のピストン5が往復動を行う。ピストン5が斜板3側に移動したときに弁板7を介して吸込ポートP1からシリンダボア25内に油が吸引され、ピストン5が弁板7側に移動したときにシリンダボア25内の油は弁板7を介して吐出ポートP2から高圧の作動油として吐出される。そして、この斜板3の傾きを調整することによって、吐出ポートP2から吐出される作動油の容量を可変制御することができる。
ここで、エンドキャップ8側に固定された弁板7と、回転するシリンダブロック6とは、摺動面Saを介して接している。図3は、摺動面Sa側から弁板7をX方向にみた構成を示す図である。また、図4は、シリンダブロック6における弁板7との摺動面SaをX方向にみた構成を示す図である。図3および図4に示した弁板7の摺動面Sa側の端面とシリンダブロック6の摺動面Sa側の端面とは、シリンダブロック6が回転することによって互いに摺動する。
図3に示すように、弁板7は、吸込ポートP1に連通する弁板吸込ポートPB1と、吐出ポートP2に連通する弁板吐出ポートPB2とを有する。弁板吸込ポートPB1と弁板吐出ポートPB2とは、同一円弧上に設けられ、周方向に延びる繭形形状をなす。一方、図4に示すように、シリンダブロック6の摺動面Sa側には、各ピストン5が往復動する9つのシリンダボア25のポート(シリンダポート25a)が、弁板吸込ポートPB1および弁板吐出ポートPB2が配置される同一円弧上に、等間隔で繭形形状をなして設けられる。ここで、図3および図4において、シリンダブロック6が、X方向に向かう方向にみて反時計回りに回転すると、図3において、紙面上側の弁板吐出ポートPB2側において吐出工程が行われ、紙面下側の弁板吸込ポートPB1側において吸込工程が行われることになる。従って、この場合、図3の紙面左端側が、吐出工程から吸込工程に切り替わり、シリンダボア25内でピストン5が摺動面Sa側に最も進入した上死点となり、図3の紙面右端側が、吸込工程から吐出工程に切り替わり、シリンダボア25内でピストン5が摺動面Sa側から最も離れた下死点となる。この下死点をシリンダポート25aが通過する場合、低圧状態から瞬時に高圧状態に移行することになる。
また、弁板7には、図3に示すように、シリンダポート25aが通過する周上であって、シリンダポート25aが弁板吐出ポートPB2に連通する直前に、弁板吐出ポートPB2とシリンダポート25a(シリンダボア25)とを連通する小径の連通孔51が設けられる。この連通孔51によって、吸込工程から吐出工程に移行する際、この移行の直前にシリンダボア25内の圧力を上昇させておき、移行時の急激な圧力上昇を低減し、振動や騒音の発生を抑制する。
さらに、弁板7には、シリンダポート25aが通過する周上であって、シリンダポート25aが弁板吸込ポートPB1に連通する直前に、弁板7とケース2との間に形成されるほぼ常圧の空間と、シリンダポート25a(シリンダボア25)とを連通する位置にドレンポート61が設けられる。このドレンポート61は、キリ孔62によって、弁板7の摺動面Sa側から、弁板7とケース2との空間に連通される。このドレンポート61によって、吐出工程から吸込工程に移行するシリンダボア25内の圧力が減圧される。
ここで、図5および図6を参照して、連通孔51近傍の詳細構成および動作について説明する。図5は、図3に示した連通孔51近傍のシリンダブロック6および弁板7のB−B線断面図である。また、図6は、図3に示した連通孔51近傍のシリンダブロック6および弁板7のC−C線断面図である。
図5に示すように、連通孔51は、弁板7に設けられ、摺動面Saに対向する面側で弁板吐出ポートPB2に通じる孔54と、孔54に通じ中心軸がシリンダボア25の回転方向逆向きに傾いたキリ孔53と、キリ孔53とシリンダポート25aとを連通する自己圧絞り52とを有し、弁板吐出ポートPB2とシリンダポート25aとを連通させる。一方、図6に示すように、連通孔51のキリ孔53の中心軸は、シリンダボア25側が、弁板7の内周側から径方向外周側に傾いて、弁板吐出ポートPB2とシリンダポート25aとを連通させている。すなわち、キリ孔53の中心軸は、シリンダボア25側が、シリンダボア25の回転方向逆向きに傾き、かつ弁板7の内周側から径方向外周側に傾いている。もちろん、自己圧絞り52の中心軸は、シリンダボア25側が、シリンダボア25の回転方向逆向きに傾き、かつ弁板7の内周側から径方向外周側に傾いている。ここで、自己圧絞り52の開口は、摺動面Saのうち、シリンダポート25aの開口面が弁板7に接する軌跡であるリング状の摺動面Sb(図3参照)の径方向(幅方向)中心に位置させるようにしている。そして、自己圧絞り52の開口から噴出した作動油が、図6に示した太い矢印のように、下死点近傍のピストン5の端部の中心方向に進むように、連通孔51は、弁板7の内周側から径方向外周側に傾いている。このため、自己圧絞り52の開口から噴出した作動油は、シリンダボア25内においてシリンダブロック6の径方向内壁側に進行しないため、シリンダボア25内の急激な圧力低下が生じない。この結果、シリンダボア25内ではキャビテーションの発生が抑えられ、少なくとも、シリンダボア25内におけるシリンダブロック6の径方向内壁の壊食が低減される。
なお、図6に示すように、シリンダポート25aは、摺動面Sa側がシリンダブロック6の回転軸CE方向に傾き、シリンダポート25a開口は、シリンダボア25よりもシリンダブロック6の回転軸CE側に配置されている。また、弁板7は、シリンダブロック6側に凸となる球面となっており、弁板7の中心から外周に向けて薄くなっている。このように、弁板7とシリンダブロック6とを球面で摺動させることによって、シリンダブロック6内のピストン5の回転力による位置ズレを抑えることができ、安定したシリンダブロック6の回転を得ることができる。換言すれば、シリンダブロック6の自動調芯を容易に行うことができる。ここで、シリンダブロック6の摺動面Sa側端部のリング状外周面Scは平面となっている。また、シリンダポート25aと弁板7とのリング状の摺動面Sbは、球面で接触しているため、シリンダポート25aの開口面積を大きくとることもできる。なお、弁板7とシリンダブロック6との摺動面Saは、球面に限らず、平面であってもよい。
このような連通孔51を設けることにより、自己圧絞り52の開口から噴出した作動油は、従来と同様に、キリ孔53の中心軸がシリンダボア25の回転方向逆向きに傾いているため、下死点近傍のピストン5の端部の中心方向に進み、急激な圧力低下を生じさせないことからシリンダボア25内壁の壊食を低減することができる(図5参照)。さらに、この実施の形態では、図6に示すように、キリ孔53の中心軸が弁板7の内周側から径方向外周側に傾いているため、自己圧絞り52の開口から噴出した作動油は、下死点近傍のピストン5の端部の中心方向に進み、急激な圧力低下が生じないことから、シリンダボア25内壁の壊食をさらに低減することができる。
ここで、図7は、従来の連通孔151近傍の構成を示している。この連通孔151は、孔54と同様に、弁板吐出ポートPB2に通じる孔154を有する。この孔154に通じるキリ孔153の中心軸は、シリンダボア25の回転方向逆向きに傾いているが、弁板7の径方向外周側には傾いていない。この結果、図7に示すように、自己圧絞り152から噴出した作動油は、シリンダボア25の内壁の近傍を進む場合があり、この場合、端部が筒状であるピストン5の存在によって急激な圧力低下が生じやすく、キャビテーションによる壊食が生じやすい。特に、気泡は、シリンダブロック6の回転による遠心力によって、シリンダボア25の、弁板7の径方向内周側の内壁に集まり易いため、弁板7の径方向内周側におけるシリンダボア25の内壁の壊食が発生し易くなる。これに対し、この実施の形態では、図6に示したように、キリ孔53の中心軸が弁板7の内周側から径方向外周側に傾いているため、噴出した作動油は、下死点近傍のピストン5の端部の中心方向に進み、急激な圧力低下なく、ピストン5の筒状内部に進むため、シリンダボア25壁面の壊食を低減することができる。
さらに、この実施の形態では、ピストン5の端部の筒状先端部内周にテーパ面5aを形成しているため、図6に示すように、自己圧絞り52の開口から噴出した作動油の一部が分流して下死点近傍のピストン5の端部の外周(シリンダボア25との摺動面)に進んだとしても、この作動油はピストン5の円筒の内部に抵抗なく進むことから急激な圧力低下が生じにくく、キャビテーションが発生しにくくなり、ピストン5およびシリンダボア25内壁の壊食を低減することができる。なお、テーパ面5aは、平面状に形成しているが、これに限らず、曲面状に形成してもよい。
さらに、この実施の形態では、連通孔51を用いていたが、これに替えて図8に示すように、切欠溝であるノッチ70を用いてもよい。
また、この実施の形態では、弁板吸込ポートPB1の半径方向の幅とシリンダポート25aの半径方向の幅とはほぼ同じに設定し、弁板吐出ポートPB2の半径方向の幅を、シリンダポート25aの半径方向の幅よりも狭く設定している。これによって吸込と吐出との油圧バランスを保つことができる。
さらに、上述した実施の形態では、油圧ポンプを一例として説明したが、これに限らず、油圧モータにも適用することができる。油圧モータの場合、高圧側が油圧ポンプの吐出側に対応し、低圧側が油圧ポンプの吸込側に対応することになる。
また、上述した実施の形態では、斜板式の油圧ポンプ・モータの一例を示したが、これに限らず、斜軸式の油圧ポンプ・モータであっても適用される。
1 シャフト
2 ケース
3 斜板
4 シュー
5,10 ピストン
5a テーパ面
6 シリンダブロック
7 弁板
8 エンドキャップ
9a,9b ベアリング
11 スプライン構造
14 リング
15 ばね
16 可動リング
17 ニードル
18 押圧部材
20,21 軸受け
25 シリンダボア
25a シリンダポート
51 連通孔
52 自己圧絞り
53,62 キリ孔
54 孔
61 ドレンポート
P1 吸込ポート
P2 吐出ポート
PB1 弁板吸込ポート
PB2 弁板吐出ポート
S,Sa,Sb 摺動面

Claims (5)

  1. 回転軸まわりに複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックが、高圧側ポートと低圧側ポートとを有した弁板に対して摺動し、斜板の傾斜によって各シリンダボア内のピストンの往復動の量を制御するアキシャル型の油圧ポンプ・モータであって、
    前記弁板は、前記シリンダボアが前記高圧側ポートと連通することにより該シリンダボアが吐出工程に移行する直前に前記高圧側ポートの圧力を該シリンダボアに導入する小径の連通孔を備え、該連通孔は、前記シリンダボア側が、前記弁板の径方向外周側に向かって傾斜して設けられることを特徴とする油圧ポンプ・モータ。
  2. 前記連通孔は、前記シリンダボア側の開口に自己圧絞りを設けていることを特徴とする請求項1に記載の油圧ポンプ・モータ。
  3. 前記連通孔は、前記シリンダボア側が、前記高圧ポート側から前記ピストンの下死点に向けて前記弁板の周方向に傾いていることを特徴とする請求項1または2に記載の油圧ポンプ・モータ。
  4. 前記連通孔は、下死点近傍のピストンの端部の中心方向に傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
  5. 前記ピストンの端部の内周は、テーパ形状を成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の油圧ポンプ・モータ。
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