JP2012029517A - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれた状態で非接触電力伝送が行われても金属異物の温度上昇を抑制することのできる非接触電力伝送装置を提供する。
【解決手段】非接触電力伝送装置1は、電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイル20を有する充電装置2と、2次コイル50を有する電動歯ブラシ3とを含む。そして、1次コイル20と2次コイル50との間の電磁誘導により非接触で充電装置2から電動歯ブラシ3に電力を伝送する。そして、1次コイル20と2次コイル50との間には、熱変形することにより1次コイル20と2次コイル50と間の距離を大きくさせることが可能な変形部材13が設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイルを含み、この1次コイルと電子機器に設けられた2次コイルとの間の電磁誘導により非接触で電子機器に電力を伝送する非接触電力伝送装置に関する。
上記非接触電力伝送装置として、例えば特許文献1のものが知られている。
この種の非接触電力伝装置は、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれたか否かに基づいて、非給電側部材に非接触電力伝送を行うか否かを制御している。具体的には、1次コイルに設けられた負荷検出回路の負荷検出信号が殆ど現れないことに基づいて、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれている旨を検出する。
特開平10−215530号公報
ところで、上記非接触電力伝送装置では、金属異物が1次コイルと2次コイルとの間の一部のみに挟まれたとき、負荷検出信号が現れる場合があるため、金属異物が挟まれていない旨判定してしまう場合がある。このため、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれた状態であっても非接触電力伝送が行われることにより、金属異物に生じる渦電流により金属異物が加熱されてしまう。そしてこの場合、非接触電力伝送が開始された後でも金属異物が挟まれていない旨判定されるため、非接触電力伝送が継続して行われてしまう。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれた状態で非接触電力伝送が行われても金属異物の温度上昇を抑制することのできる非接触電力伝送装置を提供することにある。
本発明の非接触電力伝送装置は、ことを特徴とする。
この非接触電力伝送装置は、電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイルを有する本体と、前記1次コイルと対向する2次コイルを有する電子機器とを含み、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の電磁誘導により非接触で前記本体から前記電子機器に電力を伝送し、前記1次コイルと前記2次コイルとの間には、熱変形することにより前記1次コイルと前記2次コイルと間の距離を大きくすることが可能な変形部材が設けられることが好ましい。
この非接触電力伝送装置は、前記本体と前記電子機器との認証動作を行うとともに、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に異常が生じているか否かを判定することが好ましい。
この非接触電力伝送装置は、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に異常が生じていると判定したとき、前記1次コイルへの電力供給を停止する、または前記1次コイルへ供給する電力量を小さくすることが好ましい。
この非接触電力伝送装置は、前記変形部材が熱変形した状態を保持する変形保持部が設けられることが好ましい。
この非接触電力伝送装置は、前記変形部材が樹脂材料にて形成されることが好ましい。
この非接触電力伝送装置は、前記変形部材が形状記憶樹脂にて形成されることが好ましい。
本発明によれば、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれた状態で非接触電力伝送が行われても金属異物の温度上昇を抑制することのできる非接触電力伝送装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は同装置を構成する充電装置および電動歯ブラシを模式的に示す模式図、(b)は(a)の1次コイルと2次コイルの周辺の断面構造を示す断面図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、1次コイルの平面構造を示す平面図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は変形部材の斜視構造を示す斜視図、(b)は保持部に変形部材が取り付けられる前の状態の斜視構造を示す分解斜視図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、1次側回路および2次側回路の回路構成を示すブロック図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は金属異物が挟まれた状態において変形部材が変形する前の状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図、(b)は変形部材が変形した状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、変形部材の熱変形を元に戻す状態を模式的に示す断面図。 本発明の第2実施形態の非接触電力伝送装置について、1次側回路および2次側回路の回路構成を示すブロック図。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、「充電制御処理」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の非接触電力伝送装置について、「充電制御処理」の一実行態様を示すタイムチャート。 本発明のその他の実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は金属異物が挟まれた状態において変形部材が変形する前の状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図、(b)は変形部材が変形した状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図。 本発明のその他の実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は金属異物が挟まれた状態において変形部材が変形する前の状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図、(b)は変形部材が変形した状態の1次コイルおよび2次コイルの周辺の断面構造を模式的に示す断面図。 本発明のその他の実施形態の非接触電力伝送装置について、1次側回路および2次側回路の回路構成を示すブロック図。 本発明のその他の実施形態の非接触電力伝送装置について、(a)は変形部材の斜視構造を示す斜視図、(b)は(a)の底面構造を示す底面図。
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置1は、電気機器を構成する電動歯ブラシ3と、本体を構成するとともに電動歯ブラシ3の二次電池63(図2参照)を充電するための充電装置2とにより構成されている。
充電装置2には、非磁性体の樹脂成形にて形成された装置本体部10が設けられている。この装置本体部10には、凹形状に形成されるとともに電動歯ブラシ3を保持可能な保持部11が設けられている。装置本体部10の内部には、1次コイル20と、このコイル20が接続される回路基板44とを含む1次側回路30が設けられている。1次コイル20は、保持部11の底部12に近接して設けられている。保持部11の底部12には、加熱されることにより弾性変形する変形部材13が取り付けられている。変形部材13は、ポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂(樹脂材料)を射出成形することにより形成されている。
電動歯ブラシ3は、樹脂成形にて形成されるとともに使用者が把持するための把持本体部41と、同本体部41に着脱可能に設けられたブラシ本体部42とを含む。把持本体部41には、電動歯ブラシ3の使用モードや充電状態等を表示する表示部43が設けられている。また、把持本体部41の内部には、2次コイル50を含む2次側回路60が設けられている。2次コイル50は、把持本体部41の下端部に近接して設けられている。
1次コイル20は、2次コイル50に向けて開口する断面凹形状の1次側ヨーク21と、このヨーク21に収容される1次側導線22と、1次側ヨーク21の外部に設けられるとともに1次側導線22の端部が接続される1次側接続台23(図2参照)とを含む。
2次コイル50は、1次コイル20に向けて開口する断面凹形状の2次側ヨーク51と、このヨーク21に収容される2次側導線52と、2次側導線52の端部が接続される2次側接続台(不図示)とを含む。2次側ヨーク51、2次側導線52および2次側接続台の形状は、1次側ヨーク21および1次側導線22とそれぞれ概ね共通である。2次側接続台は、例えばフレキシブルプリント配線板により構成されている。
図2に示すように、1次側ヨーク21は、円環形状にて形成されている。1次側導線22は、ヨーク21内に巻かれて渦巻状に形成されている。1次側接続台23は、1次側ヨーク21よりも外方に突出する平板状に形成されている。この接続台23は、例えばフレキシブルプリント配線板により構成されている。また、この接続台23は、装置本体部10の内部に設けられた回路基板44(図1参照)に固定されるとともに、回路基板44と1次側導線22の端部とを電気的に接続している。
1次側ヨーク21の内側には、装置本体部10の保持部11の底部12(図1参照)の一部を構成するとともに、変形部材13を支持する支持部14が設けられている。この支持部14は、装置本体部10と同様に非磁性体の樹脂材料にて形成されている。
変形部材13は、支持部14において1次側導線22および1次側ヨーク21の内側にその両端部77のみが固定されている。すなわち、変形部材13の中央部72は、支持部14に対して変位可能である。
図3(a)に示すように、変形部材13には、長方形状の平板である本体部71と、本体部71の中央部72において、本体部71の下方に突出する円柱形状の柱状部73とが設けられている。柱状部73の外周面には、変形保持部を構成する2つの大径部74が設けられている。大径部74の上面には、外方に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜部75が設けられている。大径部74の下面には、柱状部73の径方向に沿った平面部76が設けられている。
図3(b)に示すように、保持部11には、本体部71が嵌合する凹部81と、凹部81と連通するとともに柱状部73が挿入される中空部82とが設けられている。この中空部82には、変形保持部を構成するとともに2つの突起部83が設けられている。突起部83は、大径部74と干渉するとともに、柱状部73の外周面とは離間する。突起部83の下面には、内方に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜部84が設けられている。突起部83の上面には、平面部76と平行となる平面部85が設けられている。
変形部材13が保持部11に取り付けられるとき、本体部71の長手方向の両端部77のみが凹部81に溶着等により固定されている。この状態において、大径部74が突起部83よりも下方に位置している(図5(a)参照)。また、各大径部74は、柱状部73の周方向において突起部83と対応したところに設けられている。
図4を参照して、1次側回路30および2次側回路60の詳細について説明する。
1次側回路30は、商用電源ACに接続される電源回路31と、電源回路31および1次コイル20に接続される電力伝送回路32とを含む。
電源回路31には、商用電源ACの交流電流を直流電流に整流する整流回路33と、整流回路33から供給される直流電流を所定の周波数の交流電流に変換する発振回路34とが設けられている。発振回路34の交流電流は、電力伝送回路32に供給される。
電力伝送回路32は、発振回路34から供給される交流電流を電動歯ブラシ3の二次電池63の充電状態に応じて制御している。具体的には、上記充電状態が充電完了状態および充電停止状態のとき、1次コイル20への交流電流の供給を停止する。また、上記充電状態が充電未完了状態(充電可能状態)のとき、1次コイル20に交流電流を供給する。1次コイル20に交流電流を供給した状態において、1次コイル20と2次コイル50とが互いに近接したとき、1次コイル20に生じている交番磁束が2次コイル50に影響を及ぼすことにより、1次コイル20と2次コイル50との間に電磁誘導が生じる。その結果、2次コイル50には、1次コイル20に供給された所定の周波数の交流電流に対応した交流電流(誘導電流)が生じる。
2次側回路60は、2次コイル50に接続される整流回路61と、整流回路61に接続される充電回路62と、整流回路61および充電回路62にそれぞれ接続される二次電池63とを含む。
整流回路61は、2次コイル50に生じた誘導電流を直流電流に整流する。この直流電流は二次電池63に供給される。また、この直流電流の一部は、表示部43に供給される。表示部43は、LEDを含めて構成されている。このため、電動歯ブラシ3が充電中にわたり表示部43が発光する。これにより、表示部43は使用者に電動歯ブラシ3が充電中である旨を表示している。
充電回路62は、二次電池63の充電状態を検知するとともに、その検知結果を電力伝送回路32に送信する。すなわち、充電回路62は、二次電池63の充電完了状態および充電停止状態を検知したとき、充電停止信号を電力伝送回路32に送信する。一方、二次電池63の充電許可状態を検知したとき、充電許可信号を電力伝送回路32に送信する。これら信号は、充電回路62において変調処理を行なった状態で送信する。
充電装置2による電動歯ブラシ3の充電動作について説明する。
電動歯ブラシ3を充電するとき、電動歯ブラシ3は、把持本体部41(図1参照)の下端部が充電装置2の保持部11(図1参照)に取り付けられる。そして、二次電池63が充電可能状態であるとき、充電許可信号が電力伝送回路32に送信される。ここで、電力伝送回路32は充電許可信号に基づいて1次コイル20に交流電流を供給する。このとき、1次コイル20と2次コイル50とが近接するため、2次コイル50には誘導電流が生じる。この誘導電流は整流回路61を介して直流電流として二次電池63に供給される。すなわち、電動歯ブラシ3は充電される。
一方、二次電池63が充電完了状態または充電停止状態であるとき、充電停止信号が電力伝送回路32に送信される。そして、電力伝送回路32は充電停止信号に基づいて1次コイル20に交流電流を停止するため、1次コイル20と2次コイル50との間に電磁誘導が生じない。その結果、二次電池63に電力が供給されない。すなわち、電動歯ブラシ3の充電が停止される。
ところで、二次電池63が充電可能状態において、図5(a)に示すように、把持本体部41の下端部と保持部11の底部12との間、すなわち1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれる場合がある。このとき、1次コイル20の交番磁束により金属異物4には渦電流が生じる。この渦電流により金属異物4は加熱されてしまう。
このような問題に対して、本実施形態では、金属異物4が加熱されたときにおいて、1次コイル20と2次コイル50の間の距離を大きくすることにより、1次コイル20と2次コイル50との間の磁気抵抗を増大させている。これにより、金属異物4に生じる渦電流を小さくすることができるため、金属異物4の温度上昇を抑制することができる。
具体的には、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれた状態において金属異物4が温度上昇したときには、金属異物4から変形部材13に伝熱される。このため、図5(b)に示すように、変形部材13の本体部71の両端部77のみが固定されていることにより、本体部71の中央部72が電動歯ブラシ3に向けて突状となるように撓む。このため、1次コイル20と2次コイル50との距離D2は、金属異物4の温度上昇前の1次コイル20と2次コイル50との距離D1(図5(a)参照)よりも大きい。このため、1次コイル20と2次コイル50との間の磁気抵抗が増大するため、金属異物4に生じる渦電流が小さくなり、金属異物4の温度上昇が抑制される。なお、距離D2は、1次コイル20と2次コイル50との間の磁束が金属異物4を通過しても金属異物4の温度上昇が殆どない程度の距離である。
また、本体部71が図5(b)のように変形した状態においては、大径部74が突起部83よりも上方に位置している。そして、渦電流の減少に起因する変形部材13の温度低下に伴い本体部71の撓み量が減少しようとするとき、大径部74の平面部76と突起部83の平面部85とが接触する。これにより、本体部71の撓み量の減少が抑制される、すなわち本体部71の撓んだ状態(以下、「変形状態」)が保持される。このため、距離D2の減少が抑制されるため、金属異物4の温度上昇が抑制される。
また、本体部71の変形状態を変形部材13が熱変形する前の状態に戻すには、図6に示すように、使用者が本体部71の中央部72を下方に向けて押圧する。これにより、本体部71の撓み量が減少するとともに大径部74が突起部83を乗り越えて下方に移動するため、変形部材13は、図5(a)に示す状態となる。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、1次コイル20と2次コイル50との間に変形部材13が設けられている。このため、電動歯ブラシ3の充電中において金属異物4が1次コイル20と2次コイル50との間に挟まれた後、金属異物4が温度上昇したとき、変形部材13の本体部71が変形することにより、1次コイル20と2次コイル50との距離が大きくなる。これにより、2次コイル50の誘起電流が小さくなるため、金属異物4に生じる渦電流が小さくなる。したがって、金属異物4の温度上昇を抑制することができる。
(2)本実施形態では、変形部材13が樹脂材料である。このため、1次コイル20と2次コイル50との間の磁束が変形部材13を通過したときに渦電流が生じない。したがって、上記磁束に起因して変形部材13が加熱されることを抑制することができる。
(3)本実施形態では、本体部71が熱変形したとき、変形部材13の大径部74の平面部76と保持部11の突起部83の平面部85とが互いに接触することにより、本体部71の変形状態が保持される。このため、本体部71の熱変形である撓み量が減少することにより、金属異物4が再加熱されることを抑制することができる。また、本体部71の変形状態が保持されることにより、電動歯ブラシ3が浮いた状態となることを視認することができるため、非接触電力伝送装置1に異常が生じていることを容易に把握することができる。
(4)1次コイル20の構成として、磁性体のコアとこのコアの周囲に巻きつけられた導線とにより構成されたものが考えられる。この場合、導線に電流が供給されたとき、コアを介して磁束が2次コイルに向けて流れるため、コアに渦電流が生じる。このため、コアが加熱されてしまう。
このような構成において、コアに対応する位置に変形部材13を設けた場合には、コアから変形部材13に伝熱されることにより、本体部71が変形してしまう。したがって、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれたか否かにかかわらず本体部71が変形してしまう。
その点、本実施形態では、1次コイル20が円環形状の1次側ヨーク21とこのヨーク21に収容される1次側導線22とにより構成されている。そして、1次側ヨーク21の内側には、変形部材13を支持するための非磁性体の支持部14が設けられている。このため、1次コイル20と2次コイル50との間の磁束により支持部14が加熱されることがないため、変形部材13が加熱されることを抑制することができる。
(第2実施形態)
図7〜図9を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と比較して異なる部分について詳細に説明するとともに、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態は、第1実施形態の1次側回路30および2次側回路60に1次側認証回路35および2次側認証回路64がそれぞれ追加されている。これら認証回路35,64は、認証動作として、この充電装置2の充電対象となる電動歯ブラシであるか否かの判定、および充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられたか否かの判定を行う。
1次側認証回路35は、認証部36と、変調部37と、復調部38とを含む。
認証部36は、予め記憶されたデータ「0」とデータ「1」との組み合わせからなるデジタル信号である応答要求信号を所定周期毎に変調部37に送信する。また、認証部36は、2次側認証回路64から送信された応答信号を受信したことに基づいて、充電装置2の充電対象となる電動歯ブラシ3であるか否か、および充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられたか否かの両方を判定する。そしてこれらの判定に基づいて、認証部36は電力伝送回路32にデジタル信号である充電許可信号または充電停止信号を送信する。
変調部37は、応答要求信号に応じて負荷変調処理を行う。すなわち、応答要求信号に応じて負荷(内部の抵抗値)を変化させることにより、2次コイル50の誘起電圧を変化させる。この変調部37は、低負荷状態と高負荷状態との間で負荷状態を切り替え可能である。具体的には、応答要求信号のデータ「0」を送信するときには低負荷状態とし、応答要求信号のデータ「1」を送信するときには高負荷状態とする。このとき、低負荷状態では電圧波形の振幅が相対的に小さく、高負荷状態では電圧波形の振幅が相対的に大きくなる。
復調部38は、負荷変調処理が行われた応答信号を復調して、デジタル信号に変換する。このデジタル信号は、認証部36に送信される。
2次側認証回路64は、認証部65と、変調部66と、復調部67とを含む。
認証部65は、応答要求信号を受信したことに基づいて、予め記憶されたデータ「0」とデータ「1」との組み合わせからなるデジタル信号である応答信号を1次側認証回路35に送信する。
変調部66は、応答信号に応じて負荷変調処理を行う。この処理は、変調部37の負荷変調処理と同様である。
復調部67は、負荷変調処理が行われた応答要求信号を復調して、デジタル信号に変換する。このデジタル信号は、認証部65に送信される。
1次側認証回路35および2次側認証回路64による認証動作について説明する。ここでは特に電動歯ブラシ3の充電開始前の状態について説明する。
1次側認証回路35は1次コイル20を介して所定周期TK毎に負荷変調処理が行われた応答要求信号を2次コイル50に送信している。ここで、1次コイル20と2次コイル50とが近接していない場合、2次コイル50に応答要求信号に応じた誘起電圧が変化しない。これにより、2次側認証回路64は、応答要求信号が受信されないため、応答信号を1次側認証回路35に送信しない。このため、認証部36が電力伝送回路32に充電許可信号を送信しない。このため、電動歯ブラシ3の充電は開始されない。
一方、1次コイル20と2次コイル50とが近接している場合、2次コイル50に応答要求信号に応じた誘起電圧が変化するため、2次側認証回路64に応答要求信号が受信される。これに基づいて2次側認証回路64は、2次コイル50を介して負荷変調処理が行われた応答信号を1次コイル20に送信する。この応答信号が1次側認証回路35に受信されることに基づいて充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられた旨判定する。加えて、認証部36は、この応答信号と予め記憶された充電対象の応答信号とを照合する。この照合にて一致した場合、電動歯ブラシが充電装置2の充電対象となる電動歯ブラシ3である旨判定する。そして、認証部36は充電許可信号を電力伝送回路32に送信する。これにより、電動歯ブラシ3の充電が開始される。なお、電動歯ブラシ3の充電は、第1実施形態に記載したように充電回路62からの充電許可信号および充電停止信号に基づいて行われる。
また、上記照合にて一致しなかった場合、電動歯ブラシが充電装置2の充電対象となる電動歯ブラシ3ではない旨判定する。このとき、認証部36は電力伝送回路32に充電許可信号が送信されない。このため、電動歯ブラシ3の充電は開始されない。
ところで、1次コイル20と2次コイル50との間に挟まれた金属異物4の温度が上昇したとき、変形部材13の変形により1次コイル20と2次コイル50との間の距離が大きくなる。すなわち上記距離が図5(b)に示す距離D2となる。加えて、金属異物4に1次コイル20の交番磁束が流れる。このとき、1次側認証回路35と2次側認証回路64との間で応答要求信号または応答信号の送受信ができなくなる場合がある。すなわち、1次コイル20と2次コイル50との間に異常(以下、「コイル間異常」)が生じている場合がある。
本実施形態は、このような点に鑑み、認証部36に応答信号が受信されない期間が前回の応答信号が受信された時刻から所定時間以上が経過したとき、コイル間異常が生じている旨判定するとともに、電動歯ブラシ3の充電を停止する充電制御処理を行う。
図8を参照して、充電制御処理の具体的な手順について説明する。本処理は、認証部36により電動歯ブラシ3の充電時において所定周期毎に繰り返し実行されている。
ステップS11では、応答信号を受信したか否かを判定する。
ステップS11において応答信号を受信したとき、コイル間異常が生じていない旨判定する。そして一旦処理を終了する。
ステップS11において応答信号を受信していないとき、ステップS12において前回の応答信号の受信から異常判定時間TL以上が経過したか否かを判定する。
異常判定時間TLは、応答信号が送信される所定周期TKよりも長い時間として設定される。例えば、前回の応答信号を受信した時刻から応答信号が連続して複数回送信された期間として設定される。
ステップS12において異常判定時間TL以上が経過していない場合、コイル間異常が生じたか否かの判定を保留する。そして一旦処理を終了する。
ステップS12において異常判定時間TL以上が経過した場合、コイル間異常が生じている旨判定する。そして、ステップS13において充電停止信号を電力伝送回路32に送信する。これにより、電動歯ブラシ3の充電が停止される。
図9を参照して、充電制御処理の一実行態様について説明する。
時刻t11において、認証部36(図7参照)が応答要求信号を送信する。そして認証部65(図7参照)が応答要求信号を受信するとともに応答信号を認証部36に送信する。そして認証部36は応答信号を受信するとともにこの応答信号を照合する。そして応答信号の照合が一致したとして認証部36は充電許可信号を電力伝送回路32(図7参照)に送信する。これにより、電動歯ブラシ3(図7参照)の充電状態は充電停止状態から充電許可状態に切り替えられるとともに充電が開始される。このとき、表示部43(図7参照)のLEDが点灯する。
時刻t11から所定周期TKが経過した時刻t12において、認証部36の応答要求信号および認証部65の応答信号の送受信が行われる。そして時刻t11と同様に応答信号の照合が一致したとして認証部36は充電許可信号を電力伝送回路32に送信するため、充電状態として充電許可状態が維持されるとともに表示部43のLEDは点灯が維持される。
時刻t13において、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4(図5参照)が挟まれたとき、金属異物4に渦電流が生じるため、金属異物4の温度が上昇する。この金属異物4の熱は変形部材13(図5参照)に伝わる。
時刻t12から所定周期TKが経過した時刻t14において、変形部材13は変形しているが1次コイル20と2次コイル50との距離を大きく変更していない。そのため、認証部36の応答要求信号および認証部65の応答信号の送受信が行われる。これにより、充電状態として充電許可状態が維持されるとともに表示部43のLEDは点灯が維持される。時刻t12から時刻t14の間にも金属異物4は加熱されるとともに金属異物4から変形部材13に伝熱される。
時刻t15において、変形部材13の本体部71の変形により、1次コイル20と2次コイル50との距離が大きく変更される(変形状態)。これにより、認証部36の応答要求信号および認証部65の応答信号の送受信が遮断される。このため、時刻t14から所定周期TKが経過した時刻t16において、認証部65が応答要求信号を受信しないため、認証部65は応答信号を認証部36に送信しない。このため、認証部36は、充電許可信号を電力伝送回路32に送信しない。
時刻t14から異常判定時間TLが経過した時刻t17において、認証部36は、異常判定時間TLにわたり応答信号を受信していないことに基づいてコイル間異常が生じている旨判定する。そして、認証部36は充電停止信号を電力伝送回路32に送信する。これに基づいて、電動歯ブラシ3の充電状態が充電許可状態から充電停止状態に切り替えられるとともに充電が停止される。このとき、表示部43のLEDが消灯する。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果を奏することができる。
(5)本実施形態では、コイル間異常が生じたか否かを判定する充電制御処理を行う。この処理により、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれているか否かを容易に判定することができる。
ところで、充電制御処理として、金属異物4が1次コイル20と2次コイル50との間に挟まれたか否かを判定する時期を充電装置2から電動歯ブラシ3に電力が伝送される前、すなわち認証動作時のみに行う処理も考えられる。しかしながら、このような処理では、何らかの原因により認証動作後に1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれた場合、コイル間異常が生じている旨判定することができない。
その点、本実施形態の充電制御処理では、充電装置2から電動歯ブラシ3に電力の送電中においても金属異物4が1次コイル20と2次コイル50との間に挟まれたか否かを判定している。したがって、認証動作後に金属異物4が挟まれた場合においてもコイル間異常が生じている旨判定することができる。
(6)本実施形態では、充電制御処理において、コイル間異常が生じたとき、認証部36が充電停止信号を送信して1次コイル20への電力供給を停止する。これにより、1次コイル20に供給される電流に起因する1次コイル20と2次コイル50との間の磁束が発生しなくなるため、金属異物4の渦電流が生じなくなる。したがって、金属異物4の温度上昇を抑制することができる。
(7)本実施形態では、1次側認証回路35と2次側認証回路64とによりコイル間異常が生じているか否かの判定が行われる。したがって、充電制御処理を行うための回路を各別に設ける必要がないため、1次側回路30および2次側回路60の回路構成の簡略化を図ることができる。
(8)金属異物4として板厚が厚いものであれば、把持本体部41の下端部と保持部11の底部12との間に挟まれたとき、充電装置2に対して電動歯ブラシ3が浮いた状態となる。このため、使用者は1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれていることを把握することができる。
しかしながら、金属異物4として金属箔等の板厚が非常に薄いものである場合、1次コイル20と2次コイル50との間に挟まれたとき、充電装置2に対して電動歯ブラシ3が浮いた状態とはならない。このため、使用者は1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれていることを把握することは困難である。これにより、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれた状態で電動歯ブラシ3が充電され続けてしまう場合がある。
その点、本実施形態では、電動歯ブラシ3が充電されるとき、金属異物4が加熱されるとともにその熱が変形部材13に伝わることにより変形部材13が変形状態となる。これにより、充電装置2に対して電動歯ブラシ3が浮いた状態となるため、使用者は1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が挟まれていることを把握することができる。加えて、変形部材13が変形状態となるとき、コイル間異常である旨判定されるとともに電動歯ブラシ3の充電は停止される。これにより、金属異物4の温度上昇を抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明の非接触電力伝送装置の具体的な構成は、上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・第1実施形態では、変形部材13として熱可塑性樹脂を用いたが、変形部材13の材料はこれに限られない。例えば、変形部材13として、予め形状を記憶させるとともに加熱することにより記憶させた形状に変形する形状記憶樹脂を用いることもできる。この形状記憶樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合体やポリウレタンが挙げられる。
・また、熱可塑性樹脂に代えて、バイメタルを用いることもできる。このバイメタルは、支持部14に接触する低膨張金属と低膨張金属に貼り付けられた高膨張金属とにより構成されている。この構成によれば、バイメタルを加熱したとき、低膨張金属よりも高膨張金属が大きく膨張することにより、変形部材13は、本体部71の中央部72が2次コイル側に向けて、すなわち支持部14から離間するように変形する。また、変形部材13が1次側ヨーク21および1次側導線22の内側、かつ2次側ヨーク51および2次側導線52の内側に設けられている。このため、1次コイル20と2次コイル50との間の磁束は、1次側ヨーク21と2次側ヨーク51との間を流れるため、1次側ヨーク21および2次側ヨーク51の内側に流れる磁束が少なくなる。このため、変形部材13の渦電流の発生を抑制することができる。また、低膨張金属としては、例えばFe−Ni−Mn合金が用いられ、高膨張金属としては、例えばFe−Ni−Cr−Mn合金が用いられる。
・第1実施形態では、変形部材13の本体部71が平板状に形成されたが、本体部71は例えばコイル状に形成することもできる。要するに、変形部材13が変形することにより1次コイル20と2次コイル50との間の距離が大きくなるような形状であれば他の形状であってもよい。
・第2実施形態では、1次コイル20および2次コイル50を介して応答要求信号および応答信号が1次側認証回路35および2次側認証回路64に送受信されたが、これら信号の送受信はこれに限られない。1次側認証回路35および2次側認証回路64のそれぞれに信号送受信用のコイルを設けることもできる。これにより、これらコイルを介して1次側認証回路35および2次側認証回路64は応答要求信号および応答信号の送受信が行われる。
・第2実施形態では、充電制御処理として、ステップS12においてコイル間異常と判定したとき、ステップS13において充電停止信号を電力伝送回路32に送信したが、充電停止信号に代えて電力低下信号を送信することもできる。この信号は、1次コイル20に供給される電力を小さくさせるためのものである。この信号を電力伝送回路32が受信することにより、2次コイル50の誘起電流を小さくさせる。このため、1次コイル20と2次コイル50との間に金属異物4が存在するとき、金属異物4の温度上昇を抑制することができる。
・第2実施形態では、充電制御処理において、前回の応答信号の受信から異常判定時間TL以上が経過したか否かに基づいてコイル間異常が生じているか否かを判定したが、コイル間異常の判定の仕方は次の(a)および(b)ように変更することもできる。
(a)応答信号の電流値が所定の異常判定閾値X1よりも小さいことに基づいてコイル間異常が生じている旨判定し、上記電流値が異常判定閾値X1以上であることに基づいてコイル間異常が生じていない旨判定する。
(b)応答信号の電圧値が所定の異常判定閾値X2よりも小さいことに基づいてコイル間異常が生じている旨判定し、上記電圧値が異常判定閾値X2以上であることに基づいてコイル間異常が生じていない旨判定する。
上記(a)では、1次側回路30に応答信号の電流値を検出するための電流検出回路が設けられる。上記(b)では、1次側回路30に応答信号の電圧値を検出するための電圧検出回路が設けられる。
異常判定閾値X1は、コイル間異常が生じていないと予測されるときの応答信号の電流値であり、実験等により予め設定される。異常判定閾値X2は、コイル間異常が生じていないと予測されるときの応答信号の電圧値であり、実験等により予め設定される。
・第2実施形態では、変調部37,66は負荷変調処理をそれぞれ行ったが、負荷変調処理に代えて周波数変調処理を行うこともできる。要するに、1次コイル20と2次コイル50との信号の伝達のために変調処理を行うものであれば、他の変調処理を行ってもよい。
・第2実施形態では、認証部36が応答信号を受信することに基づいて充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられたか否かを判定したが、電動歯ブラシ3が充電装置2に取り付けられたか否かの判定を行うための構成はこれに限られない。例えば、図10(a)に示すように電動歯ブラシ3の把持本体部41の下端部に永久磁石90が設けられ、かつ充電装置2の支持部14にホール素子等の磁気検出部91が設けられる構成とすることもできる。詳細には、永久磁石90は、把持本体部41において2次側ヨーク51の内方に固定されている。磁気検出部91は、支持部14において1次側ヨーク21の内方に固定されている。この場合、磁気検出部91に永久磁石90が近接するとき、磁気検出部91がその磁束を検出することにより、充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられていることを検出することができる。
このような構成によれば、図10(b)に示すように、変形部材13の変形によって永久磁石90と磁気検出部91との距離が大きくなるとき、永久磁石90の磁束を磁気検出部91が検出できなくなる。これにより、コイル間異常が生じている旨判定することができる。
・また、図11に示すように、変形部材13に接触するように1次コイル20側に設けられたメカニカルスイッチ100と、このスイッチ100のオン状態およびオフ状態を検出する検出回路101とを含む構成とすることもできる。詳細には、メカニカルスイッチ100は、中空部82の下端部、すなわち変形部材13の柱状部73の下端部に固定されている。この場合、コイル間異常が生じていないとき、すなわち本体部71が変形していないとき、図11(a)に示すように、メカニカルスイッチ100は変形部材13の柱状部73の下端面に接触することによりオン状態となる。一方、コイル間異常が生じているとき、すなわち本体部71が変形したとき、図11(b)に示すように、メカニカルスイッチ100から柱状部73が離れることによりオフ状態となる。そして検出回路101は、メカニカルスイッチ100がオフ状態になることに基づいて充電停止信号を電力伝送回路32送信する。
・また、図11に示す構造の場合、メカニカルスイッチ100は、変形部材13に対応するところ以外に設けることもできる。具体的には、装置本体部10の保持部11の底部12において、把持本体部41の下端面と接触するところにメカニカルスイッチ100が設けられていればよい。この場合、保持部11に電動歯ブラシ3が取り付けられることにより、把持本体部41の下端面によりメカニカルスイッチ100が押操作される。このため、メカニカルスイッチ100はオン状態となる。一方、保持部11に電動歯ブラシ3が取り外されることにより、把持本体部41の下端面はメカニカルスイッチ100から離間するため、同スイッチ100はオフ状態となる。このようなメカニカルスイッチ100のオン状態およびオフ状態の切り替えに基づいて、充電装置2に電動歯ブラシ3が取り付けられたか否かの判定およびコイル間異常が生じているか否かの判定を行うことができる。
・第2実施形態では、電動歯ブラシ3に表示部43が設けられたが、充電装置2に表示部43を設けることもできる。
・第2実施形態では、1次側認証回路35と2次側認証回路64とにより充電制御処理を行ったが、充電制御処理を行う回路構成はこれに限られない。例えば、これら認証回路35,64とは各別に異常検出回路を1次側回路30および2次側回路60に設けることもできる。具体的には、図12に示すように、1次側異常検出回路110が予め設定された応答要求信号を2次側異常検出回路111に送信する。2次側異常検出回路111は、応答要求信号を受信したときに応答信号を1次側異常検出回路110に送信する。1次側異常検出回路110は、応答信号を受信したとき、コイル間異常が生じていない旨判定する。一方、1次側異常検出回路110は、応答要求信号を送信してから所定時間にわたり応答信号を受信しないとき、コイル間異常が生じている旨判定する。この所定時間は、異常判定時間TLと同様である。
・上記各実施形態において、変形部材13の柱状部73の大径部74は、柱状部73の径方向に突出する突形状であったが、大径部74の形状はこれに限定されることはない。例えば、図13に示すように、大径部74として、径方向に突出する突部78と、突部78に連結するとともに柱状部73の周方向に延びる腕部79とを含む形状のものとすることもできる。この場合、周方向において保持部11の突起部83(図5参照)に対応するところに腕部79の先端部79Aが位置する。このような構成によれば、変形部材13が熱変形するとき、腕部79が突起部83と接触して内方および下方に撓むことにより、腕部79が突起部83を容易に乗り越えることができる。また、熱変形した変形部材13を熱変形する前に状態に戻すとき、使用者が変形部材13を押圧する力を小さくすることができる。
・上記各実施形態において、柱状部73の大径部74の平面部76に代えて、外方に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜部を設けることもできる。この傾斜部と径方向との成す角は、傾斜部75と径方向との成す角よりも小さい。また同様に保持部11の突起部83の平面部85に代えて、内方に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜部を設けることもできる。この傾斜部と径方向との成す角は、傾斜部84と径方向との成す角よりも小さい。
・上記各実施形態において、大径部74の傾斜部75に代えて、径方向に沿った平面を有する平面部を設けることもできる。また、突起部83の傾斜部84に代えて、径方向に沿った平面を有する平面部を設けることもできる。
・上記各実施形態において、柱状部73の大径部74および保持部11の突起部83を省略することもできる。また、変形部材13の柱状部73および保持部11の中空部82を省略することもできる。
・上記各実施形態において、コイル間異常が生じている旨を使用者に報知する報知手段を追加することもできる。報知手段としては、光、音および振動等が挙げられる。すなわち、コイル間異常が生じたとき、発光や点滅、ブザー音や振動を発生させることにより使用者にその旨を報知する。また報知手段は、充電装置2または電動歯ブラシ3の少なくとも一方に設けられる。
・上記各実施形態において、充電装置2の保持部11に変形部材13が取り付けられたが、電動歯ブラシ3の把持本体部41の下端部に変形部材13を取り付けることもできる。また、保持部11および把持本体部41の両方に変形部材13を設けることもできる。
・上記各実施形態では、非接触電力伝送装置として、充電装置2とこれに充電される電動歯ブラシ3との構成としたが、電動歯ブラシ3に代えて、腕時計、携帯電話、コードレス電話機、電気かみそり、ノートパソコン等の種々の電子機器に適用することができる。
・上記各実施形態では、非接触電力伝送装置として、充電装置2と電動歯ブラシ3との非接触充電に適用したが、その他の非接触電力伝送を行うための電子機器に適用することもできる。
(付記)
上記実施形態から把握できる技術的思想を以下に付記する。
(イ)電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイルを有する本体と、前記1次コイルと対向する2次コイルを有する電子機器とを含み、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の電磁誘導により非接触で前記本体から前記電子機器に電力を伝送する非接触電力伝送装置において、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の温度を検出する温度検出手段と、前記1次コイルと前記2次コイルとの間のコイル間距離を変更する距離変更手段とを含み、前記温度検出手段により検出された温度が高くなるにつれて、前記距離変更手段は、前記コイル間距離を大きくすることを特徴とする非接触電力伝送装置。
この構成によれば、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれて金属異物が加熱されたとき、距離変更手段によりコイル間距離が大きくなるため、金属異物の温度上昇を抑制することができる。またこの場合、温度検出手段として温度センサを設けるとともに、温度センサにより検出された1次コイルと2次コイルとの間の温度に応じて距離変更手段がコイル間距離を大きくする。
(ロ)電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイルを有する本体と、前記1次コイルと対向する2次コイルを有する電子機器とを含み、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の電磁誘導により非接触で前記本体から前記電子機器に電力を伝送する非接触電力伝送装置において、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の異常を検出する1次側異常検出手段および2次側異常検出手段を含み、前記1次側異常検出手段は、前記2次側異常検出手段に応答要求信号を送信し、前記2次側異常検出手段は、前記応答要求信号を受信したことに基づいて応答信号を前記1次側異常検出手段に送信し、前記1次側異常検出手段は、前記応答信号を受信しない時間が所定時間以上のとき、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に異常が生じている旨判定し、前記1次側異常検出手段が前記異常が生じている旨判定したとき、前記1次コイルへの電力供給を停止する、または前記1次コイルへ供給する電力量を小さくすることを特徴とする非接触電力伝送装置。
この構成によれば、異常が生じている旨判定したときに1次コイルへの電力供給を停止する、または1次コイルへ供給する電力量を少なくするため、1次コイルと2次コイルとの間の磁束が発生しなくなる、または磁束量が少なくなる。このため、1次コイルと2次コイルとの間に金属異物が挟まれた場合には、金属異物の渦電流が生じなくなる、または渦電流が小さくなる。したがって、金属異物の温度上昇を抑制することができる。
1…非接触電力伝送装置、2…充電装置(本体)、3…電動歯ブラシ(電子機器)、13…変形部材、20…1次コイル、50…2次コイル、74…大径部(変形保持部)、83…突起部(変形保持部)。

Claims (6)

  1. 電力が供給されることにより交番磁束が発生する1次コイルを有する本体と、前記1次コイルと対向する2次コイルを有する電子機器とを含み、前記1次コイルと前記2次コイルとの間の電磁誘導により非接触で前記本体から前記電子機器に電力を伝送する非接触電力伝送装置において、
    前記1次コイルと前記2次コイルとの間には、熱変形することにより前記1次コイルと前記2次コイルと間の距離を大きくすることが可能な変形部材が設けられる
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  2. 請求項1に記載の非接触電力伝送装置において、
    前記本体と前記電子機器との認証動作を行うとともに、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に異常が生じているか否かを判定する
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  3. 請求項2に記載の非接触電力伝送装置において、
    前記1次コイルと前記2次コイルとの間に異常が生じていると判定したとき、前記1次コイルへの電力供給を停止する、または前記1次コイルへ供給する電力量を小さくする
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置において、
    前記変形部材が熱変形した状態を保持する変形保持部が設けられる
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置において、
    前記変形部材は、樹脂材料にて形成される
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  6. 請求項5に記載の非接触電力伝送装置において、
    前記変形部材は、形状記憶樹脂にて形成される
    ことを特徴とする非接触電力伝送装置。
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