JP2012029377A - 負荷制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リプル電流を低減可能な簡単な構成の負荷制御装置を提供すること。
【解決手段】負荷制御装置は、直流電圧を出力する電力供給部と、直流電圧を3相の交流電圧に変換して複数の電機子を有する回転型誘導性負荷に交流電圧を印加する複数の電力変換部と、電力供給部と複数の電力変換部の間に並列に設けられ、直流電圧を平滑化する平滑部と、複数の電力変換部の各々を、周期が同じ個別のキャリア信号に基づいて、2相変調方式でPWM制御する制御部とを備える。制御部は、回転型誘導性負荷の回転子の電気角度を検出する回転子角度検出部と、複数の電力変換部が出力するdq軸上の各電圧に基づいて、当該各出力電圧のdq軸上の位相を算出する出力電圧位相算出部と、複数の電力変換部のdq軸上の出力電圧位相及び回転型誘導性負荷の回転子の電気角度に応じて、キャリア信号の位相差を設定する位相設定部とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、インバータを2相変調方式でPWM制御する負荷制御装置に関する。
電動機等の複数の負荷を駆動するための駆動負荷システムは、直流電源と、直流電力を交流電力に変換する、負荷と同数のインバータと、直流電源とインバータの間に設けられた直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記複数の負荷とを備える。当該駆動負荷システムの内、平滑コンデンサ及びインバータをモジュール化すると、各々のインバータから平滑コンデンサへの電流が影響し合って、平滑コンデンサを流れるリプル電流が増大する。しかし、平滑コンデンサの寿命や平滑コンデンサで発生する損失、モジュールのサイズ等を鑑みると、リップル電流は低い方が望ましい。
特許文献1には、直流電源に接続される平滑コンデンサのリプル電流を減らすことができるインバータ装置が開示されている。当該インバータ装置は、第1のモータの1つの相の指令値とキャリア信号である三角波を比較し、同時に別の相の指令値と前記三角波の反転信号である別のキャリア信号としての三角波を比較してPWM信号を算出する。同様に、インバータ装置は、第2のモータの1つの相の指令値とキャリア信号である三角波を比較し、同時に別の相の指令値と前記三角波の反転信号である別のキャリア信号としての三角波を比較してPWM信号を計算する。インバータ装置は、これらのPWM信号により第1のモータ及び第2のモータのそれぞれに対応する2つのインバータブリッジのスイッチングタイミングを2相変調方式でPWM制御することで平滑コンデンサのリプル電流を減少させる。
特開2008−148395号公報 特開2002−300800号公報 特開2006−352951号公報
上記説明したインバータ装置は、モータ毎に2種類のキャリア信号(三角波)を利用する。なお、複数の電機子を有するモータの場合、当該インバータ装置は、電機子毎に2種類のキャリア信号を利用する。このため、当該2種類のキャリア信号を生成する回路が複雑化する。しかし、簡便なシステムの点では回路の複雑化は好ましくない。すなわち、リプル電流を低減可能な簡単な構成の装置が望ましい。
本発明の目的は、リプル電流を低減可能な簡単な構成の負荷制御装置を提供することである。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明の負荷制御装置は、直流電圧を出力する電力供給部(例えば、実施の形態でのコンバータ101)と、前記直流電圧を3相の交流電圧に変換して複数の電機子(例えば、実施の形態での電機子A1,A2)を有する回転型誘導性負荷(例えば、実施の形態での電動機10)に前記交流電圧を印加する複数の電力変換部(例えば、実施の形態でのインバータ103a,103b)と、前記電力供給部と前記複数の電力変換部の間に並列に設けられ、前記直流電圧を平滑化する平滑部(例えば、実施の形態での平滑コンデンサC)と、前記複数の電力変換部の各々を、周期が同じ個別のキャリア信号に基づいて、2相変調方式でPWM制御する制御部(例えば、実施の形態でのECU105)と、を備えた負荷制御装置であって、前記制御部は、前記回転型誘導性負荷の回転子(例えば、実施の形態での回転子R)の電気角度を検出する回転子角度検出部(例えば、実施の形態でのレゾルバ113)と、前記複数の電力変換部が出力するdq軸上の各電圧に基づいて、当該各出力電圧のdq軸上の位相を算出する出力電圧位相算出部(例えば、実施の形態での出力電圧位相算出部121)と、前記複数の電力変換部のdq軸上の出力電圧位相及び前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度に応じて、前記キャリア信号の位相差を設定する位相設定部(例えば、実施の形態でのキャリア位相オフセット指令生成部123)と、を有することを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明の負荷制御装置では、前記位相設定部は、前記複数の電力変換部の内、任意の1つの電力変換部のdq軸上の出力電圧位相及び前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度に基づいて、前記出力電圧位相を基準とした前記回転子の電気角度である出力電圧基準電気角度を導出する出力電圧基準電気角度導出部(例えば、実施の形態でのリプル切替判定処理部145)と、前記複数の電力変換部のdq軸上の出力電圧位相の差である出力電圧位相差を算出する出力電圧位相差算出部(例えば、実施の形態での出力電圧位相差算出部147)と、前記出力電圧基準電気角度に基づいて、前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度を前記キャリア信号と同周期のカウント値に変換するカウント値生成部(例えば、実施の形態でのリプル切替判定処理部145)と、を有し、前記任意の1つの電力変換部に対するキャリア信号の位相と前記他の電力変換部に対するキャリア信号の位相の差を、前記出力電圧位相差及び前記カウント値に基づいて変更することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明の負荷制御装置では、前記位相設定部は、前記キャリア信号の位相差を変更する場合、前記回転型誘導性負荷が有する電機子の数で前記出力電圧基準電気角度の周期を割った角度の整数倍の位相をオフセットすることを特徴としている。
請求項1〜3に記載の発明の負荷制御装置によれば、簡単な構成でリプル電流を低減できる。
電動機10の構成を示す図 一実施形態の負荷制御装置を含むシステムを示す図 (a)インバータ103a,103bを3相変調方式でPWM制御を行った際の各相電圧及び各相間電圧を示すグラフ、及び(b)インバータ103a,103bを2相変調方式でPWM制御を行った際の各相電圧及び各相間電圧を示すグラフ インバータ103a,103bが2相変調方式でPWM制御を行う際の、インバータキャリア信号に対する各相指令電圧から得られる各相のPWM信号及び平滑コンデンサCを流れるリプル電流、並びに、いずれかの相のデューティ信号を示すグラフ インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相が一致する場合に発生するリプル電流のタイミングとその対応策を示す図 インバータ制御部105Iの内部構成を示すブロック図 制御部125の内部構成を示すブロック図 出力電圧位相算出部121の内部構成を示すブロック図 d軸基準の出力電圧位相と出力電圧位相算出部121が出力するq軸基準の出力電圧位相との関係を示す図 インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相が電気角度で30度ずれている場合に発生するリプル電流のタイミングを示す図 キャリア位相オフセット指令生成部123の内部構成を示すブロック図 出力電圧基準電気角θvsa、出力電圧基準電気角θvsb及び出力電圧位相差θcの関係、並びに、リプル位相切替りカウント値CA,CBの関係の一例を示す図 出力電圧位相差θcが0度、30度、60度、90度及び120度のときのリプル位相切替りカウント値CA,CBの各位相関係を示す図 キャリア位相差選択処理部149の動作を示すフローチャート θc=40度の場合のリプル位相切替りカウント値CAと出力電圧位相θva,θvbの位相関係を示す図 θc=80度の場合のリプル位相切替りカウント値CAと出力電圧位相θva,θvbの位相関係を示す図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図2は、一実施形態の負荷制御装置を含むシステムを示す図である。図2に示す負荷制御装置は、力行駆動時には電動機として動作し、回生動作時には発電機として動作する永久磁石同期モータ等の回転型誘導性負荷(以下「電動機」という)10の運転を制御する装置である。なお、電動機10は、1つの回転子Rと、当該回転子Rに対応した2つの電機子A1,A2とを有する。図1は、電動機10の構成を示す図である。図1に示すように、電機子A1,A2は、回転子Rの回転軸上に、回転子Rを挟んで設けられている。本実施形態では、当該2つの電機子A1,A2を有する電動機10を例に説明するが、1つの電機子に2本の巻線W1,W2が並列に設けられた電動機であっても良い。この場合、電機子A1を巻線W1、電機子A2を巻線W2と読み替える。
図2に示すように、負荷制御装置は、コンバータ101と、平滑コンデンサCと、電動機10の電機子A1に対応するインバータ103aと、電動機10の電機子A2に対応するインバータ103bと、ECU105と、電圧センサ109と、電機子A1に対応する相電流センサ111ua,111waと、電機子A2に対応する相電流センサ111ub,111wbと、レゾルバ113とを備える。コンバータ101、平滑コンデンサC及びインバータ103a,103bは、蓄電器等の直流電源Bと電動機10の間に設けられている。インバータ103a,103bは、コンバータ101と並列に設けられている。平滑コンデンサCは、コンバータ101とインバータ103a,103bの間にコンバータ101と並列に設けられている。
コンバータ101は、直流電源Bの出力電圧V1を昇圧又は降圧する。平滑コンデンサCは、直流電圧を平滑化する。インバータ103a,103bは、上下2段に直列接続された各相(U相、V相、W相)に対応するトランジスタと、各トランジスタと並列に接続された還流ダイオードとを有する。インバータ103a,103bは、それぞれ設定された周波数のキャリア信号に応じたPWM信号によるトランジスタのスイッチング動作によって、コンバータ101の出力電圧V2を3相交流に変換する。なお、インバータ103a,103bは、2相変調方式でPWM制御される。また、電動機10が回生した際、インバータ103a,103bは、トランジスタのスイッチング動作によって、電動機10が発生した3相の交流電圧を直流に変換する。
以下、インバータ103a,103bに対して行われる2相変調について簡単に説明する。図3(a)は、インバータ103a,103bを3相変調方式でPWM制御を行った際の各相電圧及び各相間電圧を示すグラフであり、図3(b)は、インバータ103a,103bを2相変調方式でPWM制御を行った際の各相電圧及び各相間電圧を示すグラフである。図3に示すように、各相間電圧は3相変調時と2相変調時とで変わらないため、インバータ103a,103bの負荷(電動機10)に対する出力は変わらない。しかし、2相変調時には、図3(b)に示すように、3相の内のいずれか1相のデューティが0%又は100%のままであり、かつ、このような状態を各相で交互に繰り返す。図3(b)に示した例では、出力電圧位相基準で電気角60度毎に、V相のデューティ100%→U相のデューティ0%→W相のデューティ100%→V相のデューティ0%→U相のデューティ100%→W相のデューティ0%と変化している。デューティが変わらない相に対してはスイッチングが行われない。
図4は、インバータ103a,103bが2相変調方式でPWM制御を行う際の、インバータキャリア信号に対する各相指令電圧から得られる各相のPWM信号及び平滑コンデンサCを流れるリプル電流、並びに、いずれかの相のデューティ信号を示すグラフである。図4に示すように、いずれかの相のデューティ信号は電気角60度毎に周期性を有し、平滑コンデンサCには、インバータキャリア信号(以下、単に「キャリア信号」という)の山と谷で入れ替わり発生する。すなわち、図4に示した例では、位相Aの期間は、キャリア信号が谷となるときにリプル電流が発生し、位相Bの期間は、キャリア信号が山となるときにリプル電流が発生する。
図5は、インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相が一致する場合に発生するリプル電流のタイミングとその対応策を示す図である。図5に示した例では、インバータ103aに対するキャリア信号の位相とインバータ103bに対するキャリア信号の位相とが一致するため、同じタイミングで発生したリプル電流が重畳されてしまう。しかし、いずれか一方のキャリア信号の位相を180度オフセットすることにより、インバータ103a,103bの各々に対応するリプル電流が互いに干渉しない状態となる。
図2に示した負荷制御装置が備える電圧センサ109は、コンバータ101の出力電圧V2を検出する。相電流センサ111ua,111waは、インバータ103aから出力されるu相電流Iua及びw相電流Iwbをそれぞれ検出する。同様に、相電流センサ111ub,111wbは、インバータ103bから出力されるu相電流Iua及びw相電流Iwbをそれぞれ検出する。レゾルバ113は、電動機10の回転子Rの電気角度を検出する。電圧センサ109、相電流センサ111ua,111wa,111ub,111wb及びレゾルバ113によって検出された値を示す信号はECU105に送られる。また、電動機10の電機子A1側に対するトルク指令値Ta及び電動機10の電機子A2側に対するトルク指令値Tbも、外部からECU105に入力される。
ECU105は、例えばCPUであり、コンバータ101及びインバータ103a,103bを構成する各トランジスタのスイッチングを2相変調方式でPWM制御する。ECU105は、コンバータ制御部105C及びインバータ制御部105Iを有する。コンバータ制御部105Cは、コンバータ101を構成する各トランジスタのスイッチングをPWM制御する。また、インバータ制御部105Iは、インバータ103a,103bを構成する各トランジスタのスイッチングを2相変調方式でPWM制御する。
図6は、インバータ制御部105Iの内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、インバータ制御部105Iは、出力電圧位相算出部121と、キャリア位相オフセット指令生成部123と、制御部125とを有する。以下、各構成要素について詳細に説明する。
図7は、制御部125の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、制御部125は、第1制御部125aと、第2制御部125bとを有する。第1制御部125a及び第2制御部125bは、角速度算出部151と、電流指令算出部153と、3相−dq変換部155と、電流FB制御部157と、dq−3相変換部159と、PWM制御部161とをそれぞれ含む。
なお、第1制御部125aには、トルク指令値Ta、レゾルバ113が検出した電動機10の回転子Rの電気角度θの検出値、相電流センサ111ua,111waが検出したu相電流Iua及びw相電流Iwaの各値、電圧センサ109が検出したコンバータ101の出力電圧V2の値、及びキャリア位相オフセット指令生成部123が生成したキャリア位相オフセット指令が入力される。同様に、第2制御部125bには、トルク指令値Tb、電動機10の回転子Rの電気角度θの検出値、相電流センサ111ub,111wbが検出したu相電流Iub及びw相電流Iwbの各値、電圧センサ109が検出したコンバータ101の出力電圧V2の値、及びキャリア位相オフセット指令生成部123が生成したキャリア位相オフセット指令が入力される。
以下、第1制御部125a及び第2制御部125bがそれぞれ備える各構成要素について説明する。なお、図7中の符号に付された「a」は第1制御部125aに対応し、「b」は第2制御部125bに対応するが、第1制御部125a及び第2制御部125bの動作は共通するため、以下の説明では「a」及び「b」を省略する。
角速度算出部151は、電動機10の回転子Rの電気角度θの検出値を時間微分することによって、電動機10の回転子Rの角速度ωを算出する。角速度算出部151によって算出された角速度ωは、電流指令算出部153に入力される。電流指令算出部153は、トルク指令値Tと、電動機10の回転子Rの角速度ωとに基づいて、d軸側の電機子(以下「d軸電機子」という。)に流す電流(以下「d軸電流」という。)の指令値Id_c及びq軸側の電機子(以下「q軸電機子」という。)に流す電流(以下「q軸電流」という。)の指令値Iq_cを算出する。
3相−dq変換部155は、相電流センサ111u,111wが検出したu相電流Iu及びw相電流Iwの各値と、電動機10の回転子Rの電気角度θの検出値とに基づいて3相−dq変換を行って、d軸電流の検出値Id_s及びq軸電流の検出値Iq_sを算出する。電流FB制御部157は、d軸電流の指令値Id_cと検出値Id_sの偏差ΔId及びq軸電流の指令値Iq_cと検出値Iq_sの偏差ΔIqが減少するよう、d軸電機子の端子間電圧(以下「d軸電圧」という。)の指令値Vd_c及びq軸電機子の端子間電圧(以下「q軸電圧」という。)の指令値Vq_cを決定する。
dq−3相変換部159は、電流FB制御部157によって決定されたd軸電圧の指令値Vd_c及びq軸電圧の指令値Vq_cと、電動機10の回転子Rの電気角度θの検出値とに基づいてdq−3相変換を行って、3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値を導出する。PWM制御部161は、dq−3相変換部159が導出した3相電圧Vu,Vv,Vwの各指令値及びキャリア位相オフセット指令に基づいて、インバータ103a,103bを構成する各トランジスタのスイッチングをPWM制御する。
インバータ制御部105Iが有する出力電圧位相算出部121は、電動機10の電機子A1に対するd軸電圧の指令値Vda_c及びq軸電圧の指令値Vqa_cに基づいて、出力電圧位相θvaを算出する。また、同様に、出力電圧位相算出部121は、電動機10の電機子A2に対するd軸電圧の指令値Vdb_c及びq軸電圧の指令値Vqb_cに基づいて、出力電圧位相θvbを算出する。図8は、出力電圧位相算出部121の内部構成を示すブロック図である。図8に示すように、出力電圧位相算出部121は、d軸基準の出力電圧位相θvaを算出する手段131と、d軸基準の出力電圧位相θvbを算出する手段133と、90度シフター135とを含む。90度シフター135は、d軸基準の出力電圧位相θva及びd軸基準の出力電圧位相θvbの位相をそれぞれ90度遅らせる。したがって、図9に示すように、出力電圧位相算出部121が出力する出力電圧位相θva,θvbは、q軸を基準とした出力電圧の位相である。
インバータ制御部105Iが有するキャリア位相オフセット指令生成部123は、制御部125に入力するキャリア位相オフセット指令を導出する。図10は、インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相が電気角度で30度ずれている場合に発生するリプル電流のタイミングを示す図である。図10に示した例では、リプル信号の発生タイミングの組み合わせが(1)〜(4)の4通りあり、各組み合わせは電気角30度の周期で訪れる。位相(1)及び位相(3)では、一方のキャリア信号が山となるときにリプル電流が発生し、他方のキャリア信号が谷となるときにリプル電流が発生するが、各キャリア信号におけるリプル電流の発生タイミングは重複しない。一方、位相(2)では、一方のキャリア信号が山となるときにリプル電流が発生し、他方のキャリア信号も山となるときにリプル電流が発生するため、リプル電流の発生タイミングが一致する。また、位相(4)では、一方のキャリア信号が谷となるときにリプル電流が発生し、他方のキャリア信号も谷となるときにリプル電流が発生するため、リプル電流の発生タイミングが一致する。
図10に示した例では、電気角30度毎に、位相(2)及び位相(4)の期間で、いずれか一方のキャリア信号の位相を180度オフセットすることによりリプル電流の重複を防ぐことができる。なお、オフセットする際のオフセット位相角は、電動機10が有する電機子の数で360度を割った数である。本実施形態では、電動機10が2つの電機子A1,A2を有するため、360/2=180度がオフセット位相角である。
キャリア位相オフセット指令生成部123は、インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相と電気角の関係に応じて、どの位相の期間にオフセットするかを決定する。すなわち、当該決定に応じて、キャリア位相オフセット指令生成部123は、キャリア位相オフセット指令を出力する。図11は、キャリア位相オフセット指令生成部123の内部構成を示すブロック図である。図11に示すように、キャリア位相オフセット指令生成部123は、出力電圧基準電気角導出部141と、リプル切替判定処理部145と、出力電圧位相差算出部147と、キャリア位相差選択処理部149とを含む。以下、図11〜図12を参照して、各構成要素について詳細に説明する。なお、図12は、出力電圧基準電気角θvsaとリプル位相切替りカウント値CAの関係の一例を示す図である。
出力電圧基準電気角導出部141は、出力電圧位相θvaに電動機10の回転子Rの電気角度θを加算して出力電圧基準電気角度θvsaを導出する。出力電圧基準電気角度θvsaは、出力電圧位相θvaを基準とした電動機10の回転子Rの電気角度θである。なお、出力電圧基準電気角度θvsaの周期は360度である。
リプル切替判定処理部145は、出力電圧基準電気角度θvsaに基づいて、電動機10の回転子Rの電気角度θを60度周期のカウント値(リプル位相切替りカウント値CA)に変換する。リプル位相切替りカウント値CAの範囲は、0度〜60度である。出力電圧位相差算出部147は、出力電圧位相θvaと出力電圧位相θvbの差(以下「出力電圧位相差」という)θcを算出する。
なお、図4に示したように、キャリア信号に対するリプル電流の発生タイミングは、電気角60度毎に異なる。したがって、出力電圧位相θva,θvb上でもリプル電流の発生タイミングは60度毎に異なり、その周期は電気角120度である。このため、出力電圧位相差θcの範囲は0度〜120度である。図13に、出力電圧位相差θcが0度、30度、60度、90度及び120度のときの出力電圧位相θva,θvbの各位相関係を示す。
キャリア位相差選択処理部149は、リプル切替判定処理部145が導出したリプル位相切替りカウント値CA及び出力電圧位相差θcに応じて、インバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相のオフセットに関する指令(キャリア位相オフセット指令)を生成する。図14は、キャリア位相差選択処理部149の動作を示すフローチャートである。
図14に示すように、キャリア位相差選択処理部149は、出力電圧位相差θcが60度(θc=60度)か否かを判断し(ステップS103)、θc=60度であればステップS105に進み、θc=60度でなければ(θc≠60度)ステップS107に進む。θc=60度のときは、図10の位相(1)又は位相(3)に示すように、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングがキャリア位相上で180度ずれている。したがって、ステップS105では、キャリア位相差選択処理部149は、2つのキャリア信号の位相差を0度とするキャリア位相オフセット指令(キャリアオフセット0)を生成する。
ステップS107では、キャリア位相差選択処理部149は、出力電圧位相差θcが60度未満(θc<60度)か否かを判断し、θc<60度であればステップS109に進み、θc>60度であればステップS115に進む。ステップS109では、キャリア位相差選択処理部149は、リプル位相切替りカウント値CAが出力電圧位相差θc未満(CA<θc)か否かを判断し、CA<θcであればステップS111に進み、CA>θcであればステップS113に進む。図15は、θc=40度の場合のリプル位相切替りカウント値CAと出力電圧位相θva,θvbの位相関係を示す図である。図15に示す位相(1)ではCA<θcであり、位相(2)ではCA>θcである。
θc<60度であってCA<θcのときは、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングがキャリア位相上で180度ずれている。したがって、ステップS111では、キャリア位相差選択処理部149は、2つのキャリア信号の位相差を0度とするキャリア位相オフセット指令(キャリアオフセット0)を生成する。一方、θc<60度であってCA>θcのときは、図10の位相(2)又は位相(4)に示すように、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングが同じである。したがって、ステップS113では、キャリア位相差選択処理部149は、いずれか一方のキャリア信号の位相を180度オフセットしてリプル電流の重複を防止するキャリア位相オフセット指令(キャリアオフセット180)を生成する。
ステップS115では、キャリア位相差選択処理部149は、リプル位相切替りカウント値CAが「出力電圧位相差θc−60」未満(CA<θc−60)か否かを判断し、CA<θc−60であればステップS117に進み、CA>θc−60であればステップS119に進む。図16は、θc=80度の場合のリプル位相切替りカウント値CAと出力電圧位相θva,θvbの位相関係を示す図である。図16に示す位相(3)ではCA<θc−60であり、位相(4)ではCA>θc−60である。
θc>60度であってCA<θc−60のときは、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングが同じである。したがって、ステップS117では、キャリア位相差選択処理部149は、いずれか一方のキャリア信号の位相を180度オフセットしてリプル電流の重複を防止するキャリア位相オフセット指令(キャリアオフセット180)を生成する。一方、θc>60度であってCA>θc−60のときは、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングがキャリア位相上で180度ずれている。したがって、ステップS119では、キャリア位相差選択処理部149は、2つのキャリア信号の位相差を0度とするキャリア位相オフセット指令(キャリアオフセット0)を生成する。
キャリア位相差選択処理部149が生成したキャリア位相オフセット指令は、キャリア位相オフセット指令生成部123から出力され、インバータ制御部105Iの制御部125に入力される。
以上説明したように、2相変調方式でPWM制御されるインバータ103a,103bの各々に対するキャリア信号の位相上で、電気角60度毎にリプル電流の発生タイミングが切り替わる。本実施形態では、こうした特性を鑑みて、出力電圧位相差θc及びリプル位相切替りカウント値CAに応じて、2つのキャリア信号の位相におけるリプル電流の発生タイミングが重複しているか否かが判断される。当該判断の結果、リプル電流の発生タイミングが重複していれば、いずれか一方のキャリア信号の位相をオフセットすることによってリプル電流の重複を防止する。このように、リプル電流の重複を防止することによって、キャリア信号の種類を増やすことなくリプル電流を低減できる。
なお、本実施形態では、インバータ103a,103bに対するデューティの切替期間(デューティが0%又は100%の期間)が電気角60度であるため、リプル電流の発生タイミングが切り替わる周期が電気角度で60であるが、デューティの切替期間は0〜120度の任意の値であっても良い。
なお、本実施形態では、電動機10に設けられた電機子の数が2つであった。しかし、電機子の数は2つに限られず、3つ以上であっても良い。
10 回転型誘導性負荷(電動機)
A1,A2 電機子
R 回転子
B 直流電源
101 コンバータ
C 平滑コンデンサ
103a,103b インバータ
105 ECU
109 電圧センサ
111ua,111wa,111ub,111wb 相電流センサ
113 レゾルバ
105C コンバータ制御部
105I インバータ制御部
121 出力電圧位相算出部
123 キャリア位相オフセット指令生成部
125 制御部
125a 第1制御部
125b 第2制御部
151 角速度算出部
153 電流指令算出部
155 3相−dq変換部
157 電流FB制御部
159 dq−3相変換部
161 PWM制御部
131 d軸基準の出力電圧位相θvaを算出する手段
133 d軸基準の出力電圧位相θvbを算出する手段
135 90度シフター
141 出力電圧基準電気角導出部
145 リプル切替判定処理部
147 出力電圧位相差算出部
149 キャリア位相差選択処理部

Claims (3)

  1. 直流電圧を出力する電力供給部と、
    前記直流電圧を3相の交流電圧に変換して複数の電機子を有する回転型誘導性負荷に前記交流電圧を印加する複数の電力変換部と、
    前記電力供給部と前記複数の電力変換部の間に並列に設けられ、前記直流電圧を平滑化する平滑部と、
    前記複数の電力変換部の各々を、周期が同じ個別のキャリア信号に基づいて、2相変調方式でPWM制御する制御部と、を備えた負荷制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度を検出する回転子角度検出部と、
    前記複数の電力変換部が出力するdq軸上の各電圧に基づいて、当該各出力電圧のdq軸上の位相を算出する出力電圧位相算出部と、
    前記複数の電力変換部のdq軸上の出力電圧位相及び前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度に応じて、前記キャリア信号の位相差を設定する位相設定部と、
    を有することを特徴とする負荷制御装置。
  2. 請求項1に記載の負荷制御装置であって、
    前記位相設定部は、
    前記複数の電力変換部の内、任意の1つの電力変換部のdq軸上の出力電圧位相及び前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度に基づいて、前記出力電圧位相を基準とした前記回転子の電気角度である出力電圧基準電気角度を導出する出力電圧基準電気角度導出部と、
    前記複数の電力変換部のdq軸上の出力電圧位相の差である出力電圧位相差を算出する出力電圧位相差算出部と、
    前記出力電圧基準電気角度に基づいて、前記回転型誘導性負荷の回転子の電気角度を前記キャリア信号と同周期のカウント値に変換するカウント値生成部と、を有し、
    前記任意の1つの電力変換部に対するキャリア信号の位相と前記他の電力変換部に対するキャリア信号の位相の差を、前記出力電圧位相差及び前記カウント値に基づいて変更することを特徴とする負荷制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の負荷制御装置であって、
    前記位相設定部は、前記キャリア信号の位相差を変更する場合、前記回転型誘導性負荷が有する電機子の数で前記出力電圧基準電気角度の周期を割った角度の整数倍の位相をオフセットすることを特徴とする負荷制御装置。
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