JP2012028991A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】TDD方式等、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう方式を採用する構成において、クロック等の周波数変換信号による干渉を防ぐことにより、送信無線信号を高い精度で測定することが可能な無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信装置101は、送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、分岐回路から受けた無線信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部55と、受信期間以外の期間のうち少なくとも送信信号測定処理を行なうべき測定期間において、受信データ処理部53へ供給される周波数変換信号の周波数を、測定期間において送信信号測定部55へ供給される周波数変換信号の周波数以上に設定するための周波数変換信号制御部74とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信装置に関し、特に、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置に関する。
IEEE802.16規格に従うWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)では、TDD(時分割複信:Time Division Duplex)方式が採用されている。すなわち、WiMAXシステムでは、無線端末装置から無線基地局装置へ通信データを送信するための上り送信期間と、無線基地局装置から無線端末装置へ通信データを送信するための下り送信期間とが切り替えられ、交互に繰り返される。
WiMAXにおける無線通信装置の一例として、たとえば、特開2009―71496号公報には、以下のような構成が開示されている。すなわち、送信信号と受信信号とを時分割複信方式で切り替えて通信するとともに、上記受信信号に格納されている同期信号に基づいて送受信の切替時刻を示す送受信切替信号を生成する切替信号生成部を備えた無線通信装置に用いられる利得調整回路であって、上記無線通信装置が受信する受信信号から検出される検波電圧を検出する検出部と、上記検波電圧に基づいて、上記受信信号の利得調整を行なう利得調整部と、上記送受信切替信号に基づいて、検波電圧を参照する検波時刻を設定し、この検波時刻で検波電圧を取り込むとともに、上記利得調整部に上記受信信号の利得調整を行なわせる調整時刻を設定し、上記取り込んだ検波電圧に基づいて、上記利得調整部に上記調整時刻で利得調整を行なわせる制御を行なう制御部とを含む。
特開2009―71496号公報
ブロードバンド無線通信を実現するために、高速デジタル信号処理の役割は非常に重要である。そして、高速デジタル信号処理を実現するためには高速なクロックが必要である。昨今の無線通信においては、デジタル信号処理に用いられるクロックの高速化がますます進んでいる。
具体的には、無線通信においてベースバンド信号として処理されるデータが従来の音声データからパケットデータに代わるにつれて、ベースバンド信号が広帯域化されてきた。この広帯域化を実現するために、デジタル信号処理部ではより高速な動作クロックが必要となる。具体的な数値を用いて説明すると、従来の音声データ用の帯域では数100kHz級のクロック周波数で十分であったが、パケットデータ用の帯域では数100MHz級のクロック周波数が必要となっている。
また、無線通信装置では、送信データを補正することで送信アンプ等の歪みを補償するDPD(Digital Pre Distortion)を行なうために、分岐された送信無線信号を受信処理してベースバンドのデジタル信号に変換することにより、当該送信無線信号を測定する送信信号測定部が設けられる場合がある。
このような構成においては、クロックの高速化に伴い、送信信号測定部における主信号と、他の装置からの無線信号を処理する受信系において用いられるクロックの周波数とが同じような周波数帯に存在することも珍しくなくなっている。
そうすると、受信系において用いられるクロックが送信信号測定部に漏えいすることにより、送信信号測定部の測定精度が低下してしまう場合がある。
しかしながら、特許文献1には、このような問題点を解決するための構成は開示されていない。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、TDD方式等、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう方式を採用する構成において、クロック等の周波数変換信号による干渉を防ぐことにより、送信無線信号を高い精度で測定することが可能な無線通信装置を提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線通信装置は、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、送信すべき通信データを生成し、生成した上記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、上記送信データ処理部から受けた上記アナログ信号を無線信号に変換して上記他の装置へ送信するための無線送信部と、上記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、上記無線受信部によって受信された上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、上記無線送信部は、上記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、上記無線通信装置は、さらに、上記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、上記分岐回路から受けた上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、上記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信データ処理を行なうべき受信期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ上記受信期間以外の期間のうち少なくとも上記測定期間において、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数以上に設定するための周波数変換信号制御部とを備える。
このような構成により、受信データ処理部に供給される周波数変換信号が送信信号測定部へ漏えいし、この漏えい周波数変換信号を用いて送信信号測定部が周波数変換を行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
(2)好ましくは、上記受信データ処理部は、上記周波数変換信号として供給されるクロックに基づいて、上記無線受信部によって受信された上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、さらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換するための第1のアナログ/デジタル変換器を含み、上記送信信号測定部は、上記周波数変換信号として供給されるクロックに基づいて、上記分岐回路から受けた上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号をさらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換するための第2のアナログ/デジタル変換器を含み、上記周波数変換信号制御部は、上記測定期間において上記第2のアナログ/デジタル変換器へ供給される上記クロックの周波数を、上記受信期間において上記第1のアナログ/デジタル変換器へ供給される上記クロックの周波数よりも高く設定し、かつ上記受信期間以外の期間のうち少なくとも上記測定期間において、上記第1のアナログ/デジタル変換器へ供給される上記クロックの周波数を、上記測定期間において上記第2のアナログ/デジタル変換器へ供給される上記クロックの周波数以上に設定する。
このような構成により、第1のアナログ/デジタル変換器へ供給されるクロックが第2のアナログ/デジタル変換器へ漏えいし、この漏えいクロックを用いて第2のアナログ/デジタル変換器がサンプリングを行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
また、受信期間を含む全期間において第1のアナログ/デジタル変換器へ供給されるクロックの周波数を、第2のアナログ/デジタル変換器へ供給されるクロックの周波数以上に設定しておく構成と比べて、第1のアナログ/デジタル変換器のコストを低減することができる。
(3)好ましくは、上記周波数変換信号制御部は、上記送信データ処理を行なうべき送信期間における、上記測定期間の開始時から所定時間前のタイミングにおいて、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数以上に変更する。
このような構成により、測定期間において送信信号測定部へ供給される周波数変換信号の周波数以上の周波数変換信号(干渉防止用の周波数変換信号)を、測定期間の開始時から受信データ処理部へ供給する構成と比べて、送信信号測定部への干渉を早期に防止し、送信信号測定処理を確実に安定して開始することができる。
(4)好ましくは、上記周波数変換信号制御部は、上記送信データ処理を行なうべき送信期間における、上記測定期間の終了時から所定時間後のタイミングにおいて、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信期間において上記受信データ処理部へ供給すべき上記周波数変換信号の周波数に変更する。
このような構成により、送信データ処理を行なうべき期間と受信データ処理を行なうべき期間との間に設けられた切り替え期間において干渉防止用の周波数変換信号の供給を停止する構成と比べて、時間軸で見た場合における受信データ処理部の消費電力を低減することができる。
(5)好ましくは、上記周波数変換信号制御部は、上記送信データ処理を行なうべき期間と上記受信データ処理を行なうべき期間との間に設けられた切り替え期間において、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を変更する。
このように、送信期間および受信期間ではなく、切り替え期間において周波数変換信号の周波数を変更する構成により、周波数変換信号の制御処理の簡易化を図ることができる。
(6)好ましくは、上記送信データ処理部は、上記送信信号測定部によって変換された上記ベースバンドのデジタル信号に基づいて上記通信データを補正し、補正した上記通信データをアナログ信号に変換して出力する。
このように、周波数変換信号の周波数制御によって得られる送信無線信号の高精度な測定結果を用いて通信データを補正する構成により、TDD方式等、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう方式を採用する構成において、無線通信装置の送信特性を向上させることができる。
(7)またこの発明の別の局面に係わる無線通信装置は、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、送信すべき通信データを生成し、生成した上記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、上記送信データ処理部から受けた上記アナログ信号を無線信号に変換して上記他の装置へ送信するための無線送信部と、上記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、上記無線受信部によって受信された上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、上記無線送信部は、上記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、上記無線通信装置は、さらに、上記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、上記分岐回路から受けた上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、上記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信データ処理を行なうべき受信期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ上記受信期間以外の期間のうち少なくとも上記測定期間において、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数より高く設定するための周波数変換信号制御部とを備える。
このような構成により、受信データ処理部に供給される周波数変換信号が送信信号測定部へ漏えいし、この漏えい周波数変換信号を用いて送信信号測定部が周波数変換を行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
(8)またこの発明の別の局面に係わる無線通信装置は、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、送信すべき通信データを生成し、生成した上記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、上記送信データ処理部から受けた上記アナログ信号を無線信号に変換して上記他の装置へ送信するための無線送信部と、上記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、上記無線受信部によって受信された上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、上記無線送信部は、上記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、上記無線通信装置は、さらに、上記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、上記分岐回路から受けた上記無線信号または上記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した上記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、上記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信データ処理を行なうべき受信期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ上記受信期間以外の期間のうち少なくとも上記測定期間において、上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数を、上記受信期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数より低く設定するための周波数変換信号制御部とを備える。
このような構成により、受信データ処理部に供給される周波数変換信号が送信信号測定部へ漏えいし、この漏えい周波数変換信号を用いて送信信号測定部が周波数変換を行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
(9)好ましくは、上記受信期間以外の期間のうち少なくとも上記測定期間において上記受信データ処理部へ供給される上記周波数変換信号の周波数は、上記測定期間において上記送信信号測定部へ供給される上記周波数変換信号の周波数と、上記無線送信部から送信される上記無線信号の帯域幅とに基づいて定められている。
このような構成により、受信データ処理部へ供給される周波数変換信号の周波数を、測定期間において送信信号測定部へ供給される周波数変換信号の周波数以上に設定する方法以外の方法を提供することが可能となり、周波数変換信号の周波数選択の自由度を高めることができる。
本発明によれば、TDD方式等、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう方式を採用する構成において、クロック等の周波数変換信号による干渉を防ぐことにより、送信無線信号を高い精度で測定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置における各信号の周波数配置を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なわないと仮定した場合におけるクロックの分周数を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なわないと仮定した場合における各信号の周波数配置を示す図である。 送信信号測定部におけるアナログ/デジタル変換器の入出力信号の周波数を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置によるクロック周波数制御を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置における各信号の周波数配置を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置によるクロック周波数制御の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例1における各信号の周波数配置を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例2における各信号の周波数配置の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例3における各信号の周波数配置の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置による周波数変換信号の周波数制御を示す図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
図1を参照して、無線通信システム301は、たとえばWiMAXシステムであり、無線基地局装置(無線通信装置)101と、複数の無線端末装置(無線通信装置)201とを備える。
無線基地局装置101は、通信データを生成して無線端末装置201へ送信する。この通信データには、上位ネットワークから受信したデータも含まれる。また、無線基地局装置101は、無線端末装置201から受信した通信データの全部または一部を上位ネットワークへ送信する。
また、無線基地局装置101は、無線端末装置201との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう。ここで、無線基地局装置101および無線端末装置201においてそれぞれ生成された通信データは、無線基地局装置101および無線端末装置201によってそれぞれ種々の信号処理が施され、最終的に無線信号に変換された後、無線端末装置201および無線基地局装置101へそれぞれ送信される。
また、無線通信システム301では、たとえば、無線基地局装置101から送信される無線信号の1または複数種類のキャリア周波数と無線端末装置201から送信される無線信号の1または複数種類のキャリア周波数とが略一致しており、無線基地局装置101から送信される無線信号の変調帯域幅と無線端末装置201から送信される無線信号の変調帯域幅とが略同じである。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。
図2を参照して、無線基地局装置(無線通信装置)101は、送信データ処理部51と、無線送信部52と、受信データ処理部53と、無線受信部54と、送信信号測定部55と、送受信切り替えスイッチ18と、アンテナ19と、クロック生成部91と、バッファ22〜24とを備える。送信データ処理部51は、通信データ生成部75と、データ補正部76と、デジタル/アナログ変換器(DAC)12とを含む。無線送信部52は、ミキサ14と、発振器31と、送信アンプ15と、カプラ(分岐回路)32とを含む。受信データ処理部53は、ベースバンド変換部72と、通信データ生成部73と、アナログ/デジタル変換器(ADC)13とを含む。無線受信部54は、ミキサ16と、発振器34と、受信アンプ17と、BPF(Band Pass Filter)33とを含む。送信信号測定部55は、ミキサ37と、発振器38と、BPF36と、アナログ/デジタル変換器(ADC)35と、ベースバンド変換部71とを含む。クロック生成部91は、発振器20と、矩形波変換回路21と、分周器41〜43とを含む。信号処理部11は、たとえばDSP(Digital Signal Processor)であり、少なくとも通信データ生成部75、データ補正部76、ベースバンド変換部72、通信データ生成部73、ベースバンド変換部71、およびクロック制御部(周波数変換信号制御部)74の機能を実行する。
送信データ処理部51は、供給されるクロックに基づいて動作することにより、送信すべき通信データを生成し、生成した通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なう。
無線送信部52は、送信データ処理部51から受けたアナログ信号を無線信号に変換して無線端末装置201へ送信する。
無線受信部54は、無線端末装置201から無線信号を受信してIF(Intermediate Frequency)信号に変換し、変換した信号を受信データ処理部53へ出力する。
受信データ処理部53は、供給されるクロックに基づいて動作することにより、無線受信部54から受けたIF信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なう。
送信信号測定部55は、供給されるクロックに基づいて動作することにより、無線送信部52から受けた無線信号を中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なう。
クロック生成部91は、送信データ処理部51、受信データ処理部53および送信信号測定部55を動作させるためのクロックを少なくとも生成する。
より詳細には、発振器20は、アナログ信号である基準クロックを生成して出力する。矩形波変換回路21は、発振器20から受けた基準クロックをデジタル信号のクロックに変換し、分周器41〜43へ出力する。
分周器41は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n3(n3は1以上の整数)に分周し、バッファ22へ出力する。分周器42は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n2(n2は1以上の整数)に分周して周波数fs2のクロックを生成し、バッファ23へ出力する。分周器43は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n1(n1は1以上の整数)に分周して周波数fs1のクロックを生成し、バッファ24へ出力する。
分周器41〜43は、クロック制御部74から受けたシリアル制御データが示す分周数に従い、分周数1/n3、1/n2および1/n1をそれぞれ決定する。
バッファ22は、分周器41から受けたクロックをデジタル/アナログ変換器12へ出力する。バッファ23は、分周器42から受けたクロックをアナログ/デジタル変換器35へ出力する。バッファ24は、分周器43から受けたクロックをアナログ/デジタル変換器13へ出力する。
通信データ生成部75は、たとえば上位ネットワークから受信したデータを含む通信データを生成し、生成した通信データに対してたとえばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式におけるIFFT(Inverse First Fourier Transform)等の信号処理を行い、この信号処理後のデジタル信号をデータ補正部76へ出力する。
デジタル/アナログ変換器12は、データ補正部76を介して信号処理部11から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、ミキサ14へ出力する。ここで、デジタル/アナログ変換器12は、分周器41から受けたクロックに基づいて動作する。より詳細には、デジタル/アナログ変換器12は、分周器41から受けたクロックに同期して、当該クロックの周波数に応じた速さで動作する。
発振器31は、周波数fTXを有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ14へ出力する。
ミキサ14は、デジタル/アナログ変換器12から受けたベースバンドのアナログ信号と発振器31から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、デジタル/アナログ変換器12から受けたアナログ信号をたとえば直交変調して無線信号すなわちRF(Radio Frequency)帯の信号に変換し、送信アンプ15へ出力する。
送信アンプ15は、ミキサ14から受けた無線信号を増幅し、カプラ32へ出力する。
カプラ32は、送信アンプ15から受けた無線信号を分岐して出力する。カプラ32によって分岐された一方の無線信号は、送受信切り替えスイッチ18およびアンテナ19を介して無線端末装置201へ送信される。また、カプラ32によって分岐された他方の無線信号は、送信信号測定部55におけるミキサ37へ出力される。ここで、カプラ32からミキサ37へ出力される無線信号の電力は、カプラ32から送受信切り替えスイッチ18へ出力される無線信号の電力と比べてかなり小さくなるように、カプラ32における結合度が設定される。
発振器38は、周波数fRX2を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ37へ出力する。
ミキサ37は、カプラ32から受けた無線信号と発振器38から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、カプラ32から受けた無線信号を中心周波数fIF2のIF信号に周波数変換し、バンドパスフィルタ36へ出力する。
バンドパスフィルタ36は、ミキサ37から受けたIF信号の周波数成分のうち、所定の周波数帯域外の成分を減衰させた信号をアナログ/デジタル変換器35へ出力する。
アナログ/デジタル変換器35は、バンドパスフィルタ36から受けたIF信号をサンプリング周波数fs2でアナログ/デジタル変換する、すなわちバンドパスフィルタ36から受けたIF信号を中心周波数(fIF2−fs2)のデジタル信号に変換し、信号処理部11におけるベースバンド変換部71へ出力する。ここで、アナログ/デジタル変換器35は、分周器42から受けたクロックに基づいて動作する。
ベースバンド変換部71は、アナログ/デジタル変換器35から受けたIF帯のデジタル信号をたとえば直交復調してベースバンドのデジタル信号に変換し、データ補正部76へ出力する。このベースバンドのデジタル信号が、無線送信部52から出力される送信無線信号の測定結果を示している。
データ補正部76は、ベースバンド変換部71から受けたデジタル信号に基づいて、通信データ生成部75によって生成された通信データを補正し、デジタル/アナログ変換器12へ出力する。より詳細には、データ補正部76は、たとえば、無線送信部52から受けたデジタル信号が示す送信無線信号の測定結果から、当該送信無線信号の変調帯域外の成分すなわちサイドローブを測定し、このサイドローブが所定レベル以下になるように通信データを補正する。
送受信切り替えスイッチ18は、信号処理部11から受けた図示しない制御信号に基づいて、送信アンプ15から受けた無線信号をアンテナ19へ出力するか、アンテナ19から受けた無線信号を受信アンプ17へ出力するかを切り替える。
信号処理部11は、たとえば後述する切り替え期間Gにおいて、送受信切り替えスイッチ18の接点の切り替えを行なう。
受信アンプ17は、アンテナ19および送受信切り替えスイッチ18を介して無線端末装置201から無線信号を受信し、受信した無線信号を増幅してミキサ16へ出力する。
発振器34は、周波数fRX1を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ16へ出力する。
ミキサ16は、受信アンプ17から受けた無線信号と発振器34から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、受信アンプ17から受けた無線信号を中心周波数fIF1のIF信号に変換し、バンドパスフィルタ33へ出力する。
バンドパスフィルタ33は、ミキサ16から受けたIF信号の周波数成分のうち、所定の周波数帯域外の成分を減衰させた信号をアナログ/デジタル変換器13へ出力する。
アナログ/デジタル変換器13は、バンドパスフィルタ33から受けたIF信号をサンプリング周波数fs1でアナログ/デジタル変換する、すなわちバンドパスフィルタ33から受けたIF信号を中心周波数(fIF1−fs1)のデジタル信号に変換し、信号処理部11におけるベースバンド変換部72へ出力する。ここで、アナログ/デジタル変換器13は、分周器43から受けたクロックに基づいて動作する。
ベースバンド変換部72は、アナログ/デジタル変換器13から受けたIF帯のデジタル信号をたとえば直交復調してベースバンドのデジタル信号に変換し、通信データ生成部73へ出力する。
通信データ生成部73は、ベースバンド変換部72から受けたデジタル信号に対してたとえばOFDM方式におけるFFT(First Fourier Transform)等の信号処理を行なうことにより、無線端末装置201が送信した通信データを復元する。
信号処理部11は、通信データ生成部73によって復元された通信データを上位ネットワークへ送信するか、または自ら用いて種々の動作を行なう。
[動作]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なわないと仮定した場合の動作について図面を用いて説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置における各信号の周波数配置を示す図である。
図3において、横軸が周波数を示し、縦軸がレベルを示す。また、fIF1は、ミキサ16が出力するIF信号の中心周波数を示し、BWは、ミキサ16が出力するIF信号の変調帯域幅を示し、fs1は、アナログ/デジタル変換器13におけるサンプリング周波数すなわちアナログ/デジタル変換器13が用いるクロックの周波数を示している。また、fIF2は、ミキサ37が出力するIF信号の中心周波数を示し、fs2は、アナログ/デジタル変換器35におけるサンプリング周波数すなわちアナログ/デジタル変換器35が用いるクロックの周波数を示している。また、受信データ処理部53が受信データ処理を行なうべき受信期間における各信号を点線で示し、送信データ処理部51が送信データ処理を行なうべき送信期間における各信号を実線で示している。
また、図3は、fIF1:fIF2=1:2であり、fs1:fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図3を参照して、受信データ処理部53において、アナログ/デジタル変換器13がサンプリング周波数fs1で中心周波数fIF1のIF信号をサンプリングすることにより、DC(0Hz)〜fs1/2のナイキスト領域内に、当該IF信号が周波数変換された中心周波数(fIF1−fs1)かつバンド幅BWのデジタル信号が生成される。
なお、サンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器13の使用可能帯域を上限とした値に設定される。そして、DC(0Hz)〜fs1/2のナイキスト領域内にバンド幅BWのデジタル信号を生成できるように、中心周波数fIF1およびサンプリング周波数fs1の値が設定される。
送信信号測定部55において、アナログ/デジタル変換器35がサンプリング周波数fs2で中心周波数fIF2のIF信号をサンプリングすることにより、DC(0Hz)〜fs2/2のナイキスト領域内に、当該IF信号が周波数変換された中心周波数(fIF2−fs2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(希望波)が生成される。これにより、当該IF信号の変調帯域外の成分すなわちサイドローブSDを測定することが可能となる。
なお、サンプリング周波数fs2は、アナログ/デジタル変換器35の使用可能帯域を上限とした値に設定される。そして、DC(0Hz)〜fs2/2のナイキスト領域内にバンド幅(BW×5)のデジタル信号を生成できるように、中心周波数fIF2およびサンプリング周波数fs2の値が設定される。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なわないと仮定した場合におけるクロックの分周数を示す図である。
図4を参照して、1つのフレーム周期は、送信期間と、受信期間と、受信期間から送信期間への切り替え期間Gと、送信期間から受信期間への切り替え期間Gとを有する。すなわち、信号処理部11は、送信データ処理部51が送信データ処理を行なうべき送信期間と、受信データ処理部53が受信データ処理を行なうべき受信期間と、送信期間および受信期間を切り替えるために送信アンプ15および受信アンプ17の起動および停止、ならびに各種レジスタの設定変更等を行なうための2つの切り替え期間Gとを1フレーム周期において設ける。また、信号処理部11は、送信無線信号を測定するための測定期間を送信期間中に設ける。
無線通信システム301では、たとえば、無線基地局装置101から無線端末装置201への下り方向の通信量が、無線端末装置201から無線基地局装置101への上り方向の通信量よりも多く定されることから、上記各期間の設定例は以下のようになる。すなわち、1フレームの長さが5ミリ秒に設定され、この1フレームにおいて、送信期間が3.6ミリ秒、受信期間が1.3ミリ秒、2つの切り替え期間Gがそれぞれ0.05ミリ秒に設定される。
DPD等を行なうために送信無線信号をモニタする場合には、送信無線信号のサイドローブを測定するために、送信無線信号の変調帯域幅の数倍の帯域を復調する必要がある。このため、一般的に、通常の受信処理を行なう受信系におけるアナログ/デジタル変換器13のクロックの周波数fs1に比べて、送信信号測定部55におけるアナログ/デジタル変換器35のクロックの周波数fs2を高く設定する必要がある。
すなわち、無線通信装置101がクロック周波数制御を行なわない場合には、送信期間、受信期間および切り替え期間のすべてを通じて、受信系ADCへのクロックの分周数すなわち分周器43の分周数はたとえば1/2に設定され、測定用ADCへのクロックの分周数すなわち分周器42の分周数はたとえば1/1に設定される。すなわち、送信信号測定部55におけるアナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数fs2は、受信データ処理部53におけるアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数fs1のたとえば2倍に設定される。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なわないと仮定した場合における各信号の周波数配置を示す図である。図の見方は図3と同様である。
図5は、fIF1:fIF2=1:2であり、fs1:fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図2において示すように、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックがアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような問題が生じる。
すなわち、図5を参照して、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2の1/2に相当する。このため、アナログ/デジタル変換器35がサンプリング周波数fs1で中心周波数fIF2のIF信号をサンプリングすることにより、測定すべきIF信号が周波数変換された中心周波数(fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号を、周波数軸上でDCを中心に折り返した成分が生成される。すなわち、希望波と無相関の、中心周波数(fIF2−fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号が生成される。
さらに、アナログ/デジタル変換器35がサンプリング周波数fs1でこのデジタル信号をサンプリングすることにより、当該デジタル信号が周波数変換された中心周波数(fIF2−2×fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号が生成される。
すなわち、アナログ/デジタル変換器35の出力するデジタル信号において、希望波とは無相関の信号が、周波数軸上で当該希望波と重なった状態で存在することになる(妨害波1)。
また、図2において示すように、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックの3倍波がアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような問題が生じる。
すなわち、図5を参照して、周波数fs1のクロックの3倍波は、中心周波数fIF2よりも周波数が高いことから、アナログ/デジタル変換器35がサンプリング周波数(fs1×3)で中心周波数fIF2のIF信号をサンプリングすることにより、中心周波数fIF2のIF信号のうち、ナイキスト条件を満たしていない成分が、周波数軸上で周波数(fs1×3/2)を中心に折り返され、アナログ/デジタル変換器35のナイキスト領域内に混入してしまう。すなわち、希望波と無相関の、中心周波数(3×fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号が生成される。
このように、アナログ/デジタル変換器35の出力するデジタル信号において、希望波とは無相関の信号が周波数軸上で当該希望波と重なった状態で存在することになる(妨害波2)。
図6は、送信信号測定部におけるアナログ/デジタル変換器の入出力信号の周波数を示す図である。
図6を参照して、理想的な場合では、アナログ/デジタル変換器35は、周波数fs2のクロックに基づいて、中心周波数fIF2のIF信号を中心周波数(fIF2−fs2)のIF帯のデジタル信号に変換する。しかしながら、実際には、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックおよびこのクロックの3倍波である周波数3×fs1のクロックがアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子に漏えいすることにより、中心周波数(fIF2−2×fs1)の妨害波1および中心周波数(3×fs1−fIF2)の妨害波2が生成される。
このように、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックおよび3倍波がアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、周波数軸上で希望波と重なる妨害波1および妨害波2が発生することにより、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度が低下してしまう。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、以下のようなクロック周波数制御を行なうことにより、上記問題点を解決する。次に、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置がクロック周波数制御を行なう際の動作について図面を用いて説明する。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置によるクロック周波数制御を示す図である。
図7を参照して、クロック制御部74は、アナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数を、受信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数よりも高く設定する。そして、クロック制御部74は、送信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、アナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数と等しくなるように設定する。
より詳細には、クロック制御部74は、受信期間の途中でたとえば1/1を示すシリアル制御データの分周器43への出力を開始し、受信期間の次の切り替え期間Gにおいて分周数切り替えタイミング信号を分周器43へ出力する。
分周器43は、この分周数切り替えタイミング信号に応答して、分周数をたとえば1/2からシリアル制御データが示す1/1に変更する。これにより、送信期間において、矩形波変換回路21から出力されるクロックを1/1に分周した干渉防止用クロックがアナログ/デジタル変換器13に供給される。
次に、クロック制御部74は、送信期間の途中でたとえば1/2を示すシリアル制御データの分周器43への出力を開始し、送信期間の次の切り替え期間Gにおいて分周数切り替えタイミング信号を分周器43へ出力する。
分周器43は、この分周数切り替えタイミング信号に応答して、分周数を1/1からシリアル制御データが示す1/2に変更する。これにより、受信期間において、矩形波変換回路21から出力されるクロックを1/2に分周した通常クロックがアナログ/デジタル変換器13に供給される。
クロック制御部74が上記のような動作を繰り返すことにより、送信期間および受信期間において、干渉防止用クロックおよび通常クロックがそれぞれアナログ/デジタル変換器13へ供給される動作が繰り返される。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置における各信号の周波数配置を示す図である。図の見方は図3と同様である。図8では、fIF1:fIF2=1:2であり、(受信期間におけるfs1):fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図8を参照して、無線基地局装置101では、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックがアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような状態になる。すなわち、無線基地局装置101では、測定期間において、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2と等しくなるように設定されることから、希望波と無相関の、中心周波数(fIF2−2×fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波1)が生成されなくなる。したがって、希望波が妨害波1によって干渉されることがなく、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
また、無線基地局装置101では、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックの3倍波がアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような状態になる。すなわち、無線基地局装置101では、測定期間において、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2と等しくなるように設定されることから、周波数fs1のクロックの3倍波は、サンプリング周波数fs2と比べて大幅に高くなる。
そうすると、当該3倍波はアナログ/デジタル変換器35の使用可能帯域外のクロックとなり、アナログ/デジタル変換器35が測定対象のIF信号を当該3倍波でサンプリングできない。このため、希望波と無相関の、中心周波数(3×fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波2)は生成されなくなる。したがって、希望波が妨害波2によって干渉されることがなく、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
なお、測定期間における送信信号測定部55への干渉を防ぐために、受信期間を含む全期間においてサンプリング周波数fs1をサンプリング周波数fs2と等しくなるように設定しておく方法も考えられる。しかしながら、このような方法では、より高速なクロックで動作可能なデバイスをアナログ/デジタル変換器13として選択する必要が生じるため、コストが増大してしまう。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置によるクロック周波数制御の他の例を示す図である。
図9を参照して、クロック制御部74は、送信データ処理を行なうべき送信期間における、測定期間の開始時から所定時間前のタイミングにおいて、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、アナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数と等しくなるように変更する。
また、クロック制御部74は、送信データ処理を行なうべき送信期間における、測定期間の終了時から所定時間後のタイミングにおいて、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、受信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給すべきクロックの周波数に変更する。
より詳細には、クロック制御部74は、受信期間の途中でたとえば1/1を示すシリアル制御データの分周器43への出力を開始し、測定期間の開始時から所定時間前の送信期間中のタイミングにおいて分周数切り替えタイミング信号を分周器43へ出力する。
分周器43は、この分周数切り替えタイミング信号に応答して、分周数をたとえば1/2からシリアル制御データが示す1/1に変更する。これにより、測定期間の開始時から所定時間前において、矩形波変換回路21から出力されるクロックを1/1に分周した干渉防止用クロックがアナログ/デジタル変換器13に供給される。すなわち、測定期間の開始時に干渉防止用クロックの供給を開始する構成と比べて、送信信号測定部55への干渉を早期に防止し、送信信号測定処理を確実に安定して開始することができる。
次に、クロック制御部74は、送信期間の途中でたとえば1/2を示すシリアル制御データの分周器43への出力を開始し、測定期間の終了時から所定時間後の送信期間中のタイミングにおいて分周数切り替えタイミング信号を分周器43へ出力する。
分周器43は、この分周数切り替えタイミング信号に応答して、分周数を1/1からシリアル制御データが示す1/2に変更する。これにより、送信期間の終了時から所定時間前において、矩形波変換回路21から出力されるクロックを1/2に分周した通常クロックがアナログ/デジタル変換器13に供給される。すなわち、切り替え期間Gにおいて干渉防止用クロックの供給を停止する構成と比べて、時間軸で見た場合におけるアナログ/デジタル変換器13の消費電力を低減することができる。
ところで、昨今の無線通信においては、デジタル信号処理に用いられるクロックの高速化がますます進んでいる。また、無線通信装置では、DPD等を行なうために、分岐された送信無線信号を受信処理してベースバンドのデジタル信号に変換することにより、当該送信無線信号を測定する送信信号測定部が設けられる場合がある。
このような構成においては、クロックの高速化に伴い、送信信号測定部における主信号と、他の装置からの無線信号を処理する受信系において用いられるクロックの周波数とが同じような周波数帯に存在することも珍しくなくなっている。そして、受信系において用いられるクロックが送信信号測定部に漏えいすることにより、送信信号測定部の測定精度が低下してしまう場合がある。
特に、近年は、高速なクロックで動作可能なA/Dコンバータが開発されており、IF信号を高速なクロックで直接サンプリングするIFサンプリングと呼ばれる手法も取り入れられている。送信信号測定部において、送信無線信号をIF信号に周波数変換し、このIF信号に対してIFサンプリングを行なう構成では、IF信号およびサンプリングクロックが同じような周波数帯に存在し、当該クロックがIF信号に干渉する場合が少なくない。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、クロック制御部74は、送信データ処理を行なうべき送信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、測定期間においてアナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数と等しくなるように設定する。
このような構成により、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックがアナログ/デジタル変換器35へ漏えいし、この漏えいクロックを用いてアナログ/デジタル変換器35がサンプリングを行っても、希望波が妨害波によって干渉されることを防ぐことができる。このため、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。すなわち、クロック等の周波数変換信号による干渉を防ぐことにより、送信無線信号を高い精度で測定することができる。
また、受信期間を含む全期間においてサンプリング周波数fs1をサンプリング周波数fs2と等しくなるように設定しておく構成と比べて、アナログ/デジタル変換器13のコストを低減することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、送信データ処理部51は、送信信号測定部55によって変換されたベースバンドのデジタル信号に基づいて通信データを補正し、補正した通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なう。
このように、クロック周波数制御によって得られる送信無線信号の高精度な測定結果を用いて通信データを補正する構成により、TDD方式等、他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう方式を採用する構成において、無線通信装置の送信特性を向上させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、クロック制御部74は、送信データ処理部51が送信データ処理を行なうべき送信期間と受信データ処理部53が受信データ処理を行なうべき受信期間との間に設けられた切り替え期間Gにおいて、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を変更する。
このように、送信期間および受信期間ではなく、切り替え期間Gにおいてクロックの周波数を変更する構成により、クロック制御処理の簡易化を図ることができる。
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2と等しくなるように設定される構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、以下のようなクロック周波数制御を行なう構成であってもよい。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例1における各信号の周波数配置を示す図である。図の見方は図3と同様である。図10では、fIF1:fIF2=1:2であり、(受信期間におけるfs1):fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図10を参照して、この無線基地局装置では、測定期間において、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1を、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2よりも高く設定する。たとえば、fs1は、以下の式を満たすように設定される。
(fIF2−fs2)−(fIF2−2×fs1)>5×BWすなわち2×fs1−fs2>5×BW
この無線基地局装置では、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックがアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような状態になる。すなわち、希望波と無相関の、中心周波数(fIF2−2×fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波1)は、周波数軸上で希望波と重ならなくなる。したがって、希望波が妨害波1によって干渉されることがなく、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
また、無線基地局装置101では、アナログ/デジタル変換器13へ供給される周波数fs1のクロックの3倍波がアナログ/デジタル変換器35のクロック入力端子へ漏えいすると、以下のような状態になる。すなわち、無線基地局装置101では、測定期間において、アナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1は、アナログ/デジタル変換器35のサンプリング周波数fs2よりも高く設定されることから、周波数fs1のクロックの3倍波は、サンプリング周波数fs2と比べて大幅に高くなる。
そうすると、当該3倍波はアナログ/デジタル変換器35の使用可能帯域外のクロックとなり、アナログ/デジタル変換器35が測定対象のIF信号を当該3倍波でサンプリングできない。このため、希望波と無相関の、中心周波数(3×fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波2)は生成されなくなる。したがって、希望波が妨害波2によって干渉されることがなく、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例2における各信号の周波数配置の例を示す図である。図の見方は図3と同様である。図11では、fIF1:fIF2=1:2であり、(受信期間におけるfs1):fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図11を参照して、この無線通信装置では、クロック制御部74は、測定期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、受信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数より高く設定する。
すなわち、測定期間におけるサンプリング周波数fs1を、たとえば中心周波数(fIF2−2×fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波1)および中心周波数(3×fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波2)が、希望波である中心周波数(fIF2−fs2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号と周波数軸上で重ならないような値に設定する。これにより、希望波が妨害波1および妨害波2によって干渉されることを防ぐことができる。
具体的には、たとえば以下の2つの式を満たすようにfs1を設定する。
妨害波1について、fs2−2×fs1>5×BW
妨害波2について、3×fs1−fIF2―(fIF2−fs2)>5×BW
したがって、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックがアナログ/デジタル変換器35へ漏えいし、この漏えいクロックを用いてアナログ/デジタル変換器35がサンプリングを行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例3における各信号の周波数配置の例を示す図である。図の見方は図3と同様である。図12では、fIF1:fIF2=1:2であり、(受信期間におけるfs1):fs2=1:2であると仮定した場合を示している。
図12を参照して、この無線通信装置では、クロック制御部74は、送信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数を、受信期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数より低く設定する。すなわち、クロック制御部74は、送信期間におけるアナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1を、受信期間におけるアナログ/デジタル変換器13のサンプリング周波数fs1よりも低く設定する。
すなわち、測定期間におけるサンプリング周波数fs1を、たとえば中心周波数(fIF2−2×fs1)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波1)および中心周波数(3×fs1−fIF2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号(妨害波2)が、希望波である中心周波数(fIF2−fs2)かつバンド幅(BW×5)のデジタル信号と周波数軸上で重ならないような値に設定することにより、希望波が妨害波1および妨害波2によって干渉されることを防ぐことができる。
具体的には、たとえば以下の2つの式を満たすようにfs1を設定する。
妨害波1について、2×fs1−fs2>5×BW
妨害波2について、fIF2−fs2―(3×fs1−fIF2)>5×BW
したがって、アナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックがアナログ/デジタル変換器35へ漏えいし、この漏えいクロックを用いてアナログ/デジタル変換器35がサンプリングを行なうことにより妨害波が発生しても、発生した妨害波が希望波に干渉することを防ぐことができる。このため、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度の低下を防ぐことができる。
このように、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の変形例2および変形例3では、少なくとも測定期間においてアナログ/デジタル変換器13へ供給されるクロックの周波数fs1は、測定期間においてアナログ/デジタル変換器35へ供給されるクロックの周波数fs2と、無線送信部52から送信される無線信号の帯域幅BWとに基づいて定められている。
このような構成により、図7、図8、図10および図11で示される周波数設定方法以外の方法を提供することが可能となり、クロックの周波数選択の自由度を高めることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、クロック制御部74は、送信期間のすべてにおいてアナログ/デジタル変換器13へ干渉防止用クロックを供給する構成であるとしたが、これに限定するものではない。クロック制御部74は、受信期間以外の少なくとも測定期間においてアナログ/デジタル変換器13へ干渉防止用クロックを供給する構成であればよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、送信信号測定部55は、送信期間の一部において送信信号測定処理を行なう構成であるとしたが、これに限定するものではない。送信信号測定部55は、送信期間の全部において送信信号測定処理を行なう構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、フレーム中に切り替え期間Gが設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。切り替え期間Gは理想的には設ける必要はなく、フレーム中に測定期間を含む送信期間と、受信期間とが設けられる構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、送信信号測定部55は、カプラ32から受けた無線信号をミキサ37によって中間周波信号に変換し、変換された中間周波信号をアナログ/デジタル変換器35によってさらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号をベースバンド変換部71によってベースバンドのデジタル信号に変換する構成であるとしたが、これに限定するものではない。送信信号測定部55は、カプラ32から受けた無線信号を直接、アナログ/デジタル変換器35によって中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号をベースバンド変換部71によってベースバンドのデジタル信号に変換する構成であってもよい。
同様に、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置では、受信データ処理部53は、無線受信部54によって受信された無線信号をミキサ16によって中間周波信号に変換し、変換された中間周波信号をアナログ/デジタル変換器13によってさらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号をベースバンド変換部72によってベースバンドのデジタル信号に変換する構成であるとしたが、これに限定するものではない。受信データ処理部53は、無線受信部54によって受信された無線信号を直接、アナログ/デジタル変換器13によって中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号をベースバンド変換部72によってベースバンドのデジタル信号に変換する構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置は、DPDを行なう構成であるとしたが、これに限定するものではない。DPDに限らず、送信無線信号の測定結果を外部へ出力したり、内部のメモリに蓄積したりする等、単に送信無線信号を測定する構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムはWiMAXシステムであるとしたが、これに限定するものではない。無線通信装置間の通信データの送信および受信が時間的に切り替えられる無線通信システムであれば、どのような方式を採用する無線通信システムであってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る無線通信装置と比べてIFサンプリングを行なわない構成とした無線通信装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る無線通信装置と同様である。
図13は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。
図13を参照して、無線基地局装置(無線通信装置)102は、送信データ処理部51と、無線送信部52と、受信データ処理部83と、無線受信部54と、送信信号測定部85と、送受信切り替えスイッチ18と、アンテナ19と、クロック生成部91と、バッファ22〜24とを備える。送信データ処理部51は、通信データ生成部75と、データ補正部76と、デジタル/アナログ変換器(DAC)12とを含む。無線送信部52は、ミキサ14と、発振器31と、送信アンプ15と、カプラ(分岐回路)32とを含む。受信データ処理部83は、ミキサ65,66と、発振器67,68と、通信データ生成部73と、アナログ/デジタル変換器(ADC)13とを含む。無線受信部54は、ミキサ16と、発振器34と、受信アンプ17と、BPF(Band Pass Filter)33とを含む。送信信号測定部85は、ミキサ37と、発振器38と、BPF36と、ミキサ61,62と、発振器63,64と、アナログ/デジタル変換器(ADC)35とを含む。クロック生成部91は、発振器20と、矩形波変換回路21と、分周器41〜43とを含む。信号処理部11は、たとえばDSP(Digital Signal Processor)であり、少なくとも通信データ生成部75、データ補正部76、通信データ生成部73および周波数変換信号制御部77の機能を実行する。
送信データ処理部51は、供給されるクロックに基づいて動作することにより、送信すべき通信データを生成し、生成した通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なう。
無線送信部52は、送信データ処理部51から受けたアナログ信号を無線信号に変換して無線端末装置201へ送信する。
無線受信部54は、無線端末装置201から無線信号を受信してIF信号に変換し、変換した信号を受信データ処理部83へ出力する。
受信データ処理部83は、たとえば正弦波である周波数変換信号、および供給されるクロックに基づいて動作することにより、無線受信部54から受けたIF信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なう。
送信信号測定部85は、たとえば正弦波である周波数変換信号、および供給されるクロックに基づいて動作することにより、無線送信部52から受けた無線信号を中間周波帯のデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なう。
クロック生成部91は、送信データ処理部51、受信データ処理部83および送信信号測定部85を動作させるためのクロックを少なくとも生成する。
より詳細には、発振器20は、アナログ信号である基準クロックを生成して出力する。矩形波変換回路21は、発振器20から受けた基準クロックをデジタル信号のクロックに変換し、分周器41〜43へ出力する。
分周器41は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n3(n3は1以上の整数)に分周し、バッファ22へ出力する。分周器42は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n2(n2は1以上の整数)に分周して周波数fs2のクロックを生成し、バッファ23へ出力する。分周器43は、矩形波変換回路21から受けたクロックを1/n1(n1は1以上の整数)に分周して周波数fs1のクロックを生成し、バッファ24へ出力する。
バッファ22は、分周器41から受けたクロックをデジタル/アナログ変換器12へ出力する。バッファ23は、分周器42から受けたクロックをアナログ/デジタル変換器35へ出力する。バッファ24は、分周器43から受けたクロックをアナログ/デジタル変換器13へ出力する。
通信データ生成部75は、たとえば上位ネットワークから受信したデータを含む通信データを生成し、生成した通信データに対してたとえばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式におけるIFFT(Inverse First Fourier Transform)等の信号処理を行い、この信号処理後のデジタル信号をデータ補正部76へ出力する。
デジタル/アナログ変換器12は、データ補正部76を介して信号処理部11から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、ミキサ14へ出力する。ここで、デジタル/アナログ変換器12は、分周器41から受けたクロックに基づいて動作する。より詳細には、デジタル/アナログ変換器12は、分周器41から受けたクロックに同期して、当該クロックの周波数に応じた速さで動作する。
発振器31は、周波数fTXを有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ14へ出力する。
ミキサ14は、デジタル/アナログ変換器12から受けたベースバンドのアナログ信号と発振器31から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、デジタル/アナログ変換器12から受けたアナログ信号をたとえば直交変調して無線信号すなわちRF(Radio Frequency)帯の信号に変換し、送信アンプ15へ出力する。
送信アンプ15は、ミキサ14から受けた無線信号を増幅し、カプラ32へ出力する。
カプラ32は、送信アンプ15から受けた無線信号を分岐して出力する。カプラ32によって分岐された一方の無線信号は、送受信切り替えスイッチ18およびアンテナ19を介して無線端末装置201へ送信される。また、カプラ32によって分岐された他方の無線信号は、送信信号測定部85におけるミキサ37へ出力される。ここで、カプラ32からミキサ37へ出力される無線信号の電力は、カプラ32から送受信切り替えスイッチ18へ出力される無線信号の電力と比べてかなり小さくなるように、カプラ32における回路定数が設定される。
発振器38は、周波数fRX2を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ37へ出力する。
ミキサ37は、カプラ32から受けた無線信号と発振器38から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、カプラ32から受けた無線信号を中心周波数fIF2のIF信号に周波数変換し、バンドパスフィルタ36へ出力する。
バンドパスフィルタ36は、ミキサ37から受けたIF信号の周波数成分のうち、所定の周波数帯域外の成分を減衰させた信号をミキサ61へ出力する。
発振器63は、たとえば正弦波である周波数fs2の周波数変換信号を生成してミキサ61へ出力する。発振器63は、たとえばVCO(Voltage Control Oscillator)であり、周波数変換信号制御部77から受けた制御電圧に応じて周波数変換信号の周波数fs2を変更する。
ミキサ61は、バンドパスフィルタ36から受けたIF信号と発振器63から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、バンドパスフィルタ36から受けたIF信号を中心周波数(fIF2−fs2)のIF信号に周波数変換し、ミキサ62へ出力する。
発振器64は、周波数(fIF2−fs2)を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ62へ出力する。
ミキサ62は、ミキサ61から受けたIF信号と発振器64から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、ミキサ61から受けたIF信号をベースバンド信号に周波数変換し、アナログ/デジタル変換器35へ出力する。
アナログ/デジタル変換器35は、ミキサ62から受けたベースバンド信号をデジタル信号に変換し、信号処理部11におけるデータ補正部76へ出力する。このベースバンドのデジタル信号が、無線送信部52から出力される送信無線信号の測定結果を示している。ここで、アナログ/デジタル変換器35は、分周器42から受けたクロックに基づいて動作する。より詳細には、アナログ/デジタル変換器35は、分周器42から受けたクロックに同期して、当該クロックの周波数fs2に応じた速さで動作する。
データ補正部76は、アナログ/デジタル変換器35から受けたデジタル信号に基づいて、通信データ生成部75によって生成された通信データを補正し、デジタル/アナログ変換器12へ出力する。より詳細には、データ補正部76は、たとえば、無線送信部52から受けたデジタル信号が示す送信無線信号の測定結果から、当該送信無線信号の変調帯域外の成分すなわちサイドローブを測定し、このサイドローブが所定レベル以下になるように通信データを補正する。
送受信切り替えスイッチ18は、信号処理部11から受けた図示しない制御信号に基づいて、送信アンプ15から受けた無線信号をアンテナ19へ出力するか、アンテナ19から受けた無線信号を受信アンプ17へ出力するかを切り替える。
信号処理部11は、たとえば後述する切り替え期間Gにおいて、送受信切り替えスイッチ18の接点の切り替えを行なう。
受信アンプ17は、アンテナ19および送受信切り替えスイッチ18を介して無線端末装置201から無線信号を受信し、受信した無線信号を増幅してミキサ16へ出力する。
発振器34は、周波数fRX1を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ16へ出力する。
ミキサ16は、受信アンプ17から受けた無線信号と発振器34から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、受信アンプ17から受けた無線信号を中心周波数fIF1のIF信号に変換し、バンドパスフィルタ33へ出力する。
バンドパスフィルタ33は、ミキサ16から受けたIF信号の周波数成分のうち、所定の周波数帯域外の成分を減衰させた信号をミキサ65へ出力する。
発振器67は、たとえば正弦波である周波数fs1の周波数変換信号を生成してミキサ65へ出力する。発振器67は、たとえばVCOであり、周波数変換信号制御部77から受けた制御電圧に応じて周波数変換信号の周波数fs1を変更する。
ミキサ65は、バンドパスフィルタ33から受けたIF信号と発振器67から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、バンドパスフィルタ33から受けたIF信号を中心周波数(fIF1−fs1)のIF信号に周波数変換し、ミキサ65へ出力する。
発振器67は、周波数(fIF1−fs1)を有するたとえば正弦波である周波数変換信号を生成してミキサ66へ出力する。
ミキサ66は、ミキサ65から受けたIF信号と発振器68から受けた周波数変換信号とを乗算することにより、ミキサ65から受けたIF信号をベースバンド信号に周波数変換し、アナログ/デジタル変換器13へ出力する。
アナログ/デジタル変換器13は、ミキサ65から受けたベースバンド信号をデジタル信号に変換し、信号処理部11における通信データ生成部73へ出力する。ここで、アナログ/デジタル変換器13は、分周器43から受けたクロックに基づいて動作する。より詳細には、アナログ/デジタル変換器13は、分周器43から受けたクロックに同期して、当該クロックの周波数fs1に応じた速さで動作する。
通信データ生成部73は、アナログ/デジタル変換器13から受けたデジタル信号に対してたとえばOFDM方式におけるFFT(First Fourier Transform)等の信号処理を行なうことにより、無線端末装置201が送信した通信データを復元する。
信号処理部11は、通信データ生成部73によって復元された通信データを上位ネットワークへ送信するか、または自ら用いて種々の動作を行なう。
[動作]
ここで、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置が周波数変換信号の周波数制御を行なわないと仮定した場合、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置と同様に、送信信号測定部55における送信無線信号の測定精度が低下してしまう。すなわち、ミキサ65へ供給される周波数変換信号がミキサ61へ漏えいし、ミキサ61が、バンドパスフィルタ36から受けたIF信号と漏えいした周波数変換信号とを乗算することにより妨害波が発生し、当該妨害波が希望波に干渉してしまう。
そこで、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置では、以下のような周波数変換信号の周波数制御を行なうことにより、上記問題点を解決する。次に、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置が周波数変換信号の周波数制御を行なう際の動作について図面を用いて説明する。
図14は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置による周波数変換信号の周波数制御を示す図である。
図14を参照して、周波数変換信号制御部77は、発振器63が出力する周波数変換信号の周波数を、受信期間において発振器67が出力する周波数変換信号の周波数よりも高く設定する。そして、周波数変換信号制御部77は、送信期間において発振器67が出力する周波数変換信号の周波数を、発振器63が出力する周波数変換信号の周波数と等しくなるように設定する。
より詳細には、周波数変換信号制御部77は、発振器63がミキサ61へ出力する周波数変換信号の周波数を2×fに設定する。
また、周波数変換信号制御部77は、発振器67へ出力する制御電圧のレベルを受信期間の次の切り替え期間Gにおいて変更することにより、たとえば発振器67がミキサ65へ出力する周波数変換信号の周波数を2×fに設定する。これにより、送信期間において、周波数2×fの干渉防止用の周波数変換信号がミキサ65に供給される。
次に、周波数変換信号制御部77は、発振器67へ出力する制御電圧のレベルを送信期間の次の切り替え期間Gにおいて変更することにより、たとえば発振器67がミキサ65へ出力する周波数変換信号の周波数をfに設定する。これにより、受信期間において、周波数fの通常用の周波数変換信号がミキサ65に供給される。
周波数変換信号制御部77が上記のような動作を繰り返すことにより、送信期間および受信期間において、干渉防止用の周波数変換信号および通常用の周波数変換信号がそれぞれミキサ65へ供給される動作が繰り返される。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る無線通信装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
したがって、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置では、ミキサ65へ供給される周波数変換信号がミキサ61へ漏えいし、ミキサ61が、バンドパスフィルタ36から受けたIF信号と漏えいした周波数変換信号とを乗算しても、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置と同様に、希望波が妨害波によって干渉されることを防ぐことができる。すなわち、周波数変換信号による干渉を防ぐことにより、送信無線信号を高い精度で測定することができる。
さらに、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置では、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置と同様に、図10〜図12に示すような周波数変換信号の周波数制御を行なうことにより、妨害波が希望波に干渉することを防ぐことも可能である。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 信号処理部
12 デジタル/アナログ変換器
13 アナログ/デジタル変換器
14 ミキサ
15 送信アンプ
16 ミキサ
17 受信アンプ
18 送受信切り替えスイッチ
19 アンテナ
20 発振器
21 矩形波変換回路
22〜24 バッファ
31 発振器
32 カプラ(分岐回路)
33 BPF
34 発振器
35 アナログ/デジタル変換器
36 BPF
37 ミキサ
38 発振器
41〜43 分周器
51 送信データ処理部
52 無線送信部
53 受信データ処理部
54 無線受信部
55 送信信号測定部
61,62,65,66 ミキサ
63,64,67,68 発振器
71 ベースバンド変換部
72 ベースバンド変換部
73 通信データ生成部
74 クロック制御部(周波数変換信号制御部)
75 通信データ生成部
76 データ補正部
77 周波数変換信号制御部
83 受信データ処理部
85 送信信号測定部
91 クロック生成部
101 無線基地局装置(無線通信装置)
201 無線端末装置(無線通信装置)
301 無線通信システム

Claims (9)

  1. 他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、
    送信すべき通信データを生成し、生成した前記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、
    前記送信データ処理部から受けた前記アナログ信号を無線信号に変換して前記他の装置へ送信するための無線送信部と、
    前記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、
    前記無線受信部によって受信された前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、
    前記無線送信部は、前記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、
    前記無線通信装置は、さらに、
    前記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、前記分岐回路から受けた前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、
    前記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信データ処理を行なうべき受信期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ前記受信期間以外の期間のうち少なくとも前記測定期間において、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数以上に設定するための周波数変換信号制御部とを備える、無線通信装置。
  2. 前記受信データ処理部は、前記周波数変換信号として供給されるクロックに基づいて、前記無線受信部によって受信された前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、さらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換するための第1のアナログ/デジタル変換器を含み、
    前記送信信号測定部は、前記周波数変換信号として供給されるクロックに基づいて、前記分岐回路から受けた前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号をさらに周波数の低い中間周波帯のデジタル信号に変換するための第2のアナログ/デジタル変換器を含み、
    前記周波数変換信号制御部は、前記測定期間において前記第2のアナログ/デジタル変換器へ供給される前記クロックの周波数を、前記受信期間において前記第1のアナログ/デジタル変換器へ供給される前記クロックの周波数よりも高く設定し、かつ前記受信期間以外の期間のうち少なくとも前記測定期間において、前記第1のアナログ/デジタル変換器へ供給される前記クロックの周波数を、前記測定期間において前記第2のアナログ/デジタル変換器へ供給される前記クロックの周波数以上に設定する、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記周波数変換信号制御部は、前記送信データ処理を行なうべき送信期間における、前記測定期間の開始時から所定時間前のタイミングにおいて、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数以上に変更する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記周波数変換信号制御部は、前記送信データ処理を行なうべき送信期間における、前記測定期間の終了時から所定時間後のタイミングにおいて、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信期間において前記受信データ処理部へ供給すべき前記周波数変換信号の周波数に変更する、請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  5. 前記周波数変換信号制御部は、前記送信データ処理を行なうべき期間と前記受信データ処理を行なうべき期間との間に設けられた切り替え期間において、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を変更する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
  6. 前記送信データ処理部は、前記送信信号測定部によって変換された前記ベースバンドのデジタル信号に基づいて前記通信データを補正し、補正した前記通信データをアナログ信号に変換して出力する、請求項1から5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、
    送信すべき通信データを生成し、生成した前記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、
    前記送信データ処理部から受けた前記アナログ信号を無線信号に変換して前記他の装置へ送信するための無線送信部と、
    前記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、
    前記無線受信部によって受信された前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、
    前記無線送信部は、前記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、
    前記無線通信装置は、さらに、
    前記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、前記分岐回路から受けた前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、
    前記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信データ処理を行なうべき受信期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ前記受信期間以外の期間のうち少なくとも前記測定期間において、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数より高く設定するための周波数変換信号制御部とを備える、無線通信装置。
  8. 他の装置との間の通信データの送信および受信を時間的に切り替えて行なう無線通信装置であって、
    送信すべき通信データを生成し、生成した前記通信データをアナログ信号に変換して出力する送信データ処理を行なうための送信データ処理部と、
    前記送信データ処理部から受けた前記アナログ信号を無線信号に変換して前記他の装置へ送信するための無線送信部と、
    前記他の装置から無線信号を受信するための無線受信部と、
    前記無線受信部によって受信された前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号からデジタル信号である通信データを生成する受信データ処理を行なうための受信データ処理部とを備え、
    前記無線送信部は、前記無線信号を分岐して出力するための分岐回路を含み、
    前記無線通信装置は、さらに、
    前記送信データ処理を行なうべき期間の全部または一部において、前記分岐回路から受けた前記無線信号または前記無線信号が周波数変換された中間周波信号を、供給される周波数変換信号を用いてさらに周波数の低い中間周波信号に変換し、変換した前記中間周波信号をベースバンドのデジタル信号に変換する送信信号測定処理を行なうための送信信号測定部と、
    前記送信信号測定処理を行なうべき測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信データ処理を行なうべき受信期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数よりも高く設定し、かつ前記受信期間以外の期間のうち少なくとも前記測定期間において、前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数を、前記受信期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数より低く設定するための周波数変換信号制御部とを備える、無線通信装置。
  9. 前記受信期間以外の期間のうち少なくとも前記測定期間において前記受信データ処理部へ供給される前記周波数変換信号の周波数は、前記測定期間において前記送信信号測定部へ供給される前記周波数変換信号の周波数と、前記無線送信部から送信される前記無線信号の帯域幅とに基づいて定められている、請求項7または8に記載の無線通信装置。

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