JP2018082289A - 無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法 - Google Patents

無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制すること。
【解決手段】アンテナ共用器107は、入力された送信信号をフィルタリングして送受信アンテナ110へ出力し、送受信アンテナ110から出力された受信信号をフィルタリングして出力する。制御部126は、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号と、アンテナ共用器107から出力された受信信号と、に基づく補正情報を生成する。受信信号分岐合成部111は、制御部126によって生成された補正情報と、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号と、に応じたキャンセル信号を受信信号に合成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法に関する。
従来、自局の送信信号がアンテナ廻りから隣接する周波数の受信機へ干渉を起こす無線装置において、アンテナから廻り込み干渉波を除去する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、相互変調で生じる相互変調ノイズによる3次歪を示すレプリカ信号を生成し、レプリカ信号をフィルタし、3次歪を除去するために、フィルタされたレプリカ信号を受信信号から減ずる技術が知られている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
特開平2−94821号公報 特開2015−233279号公報
しかしながら、上述した従来技術では、たとえば、アンテナを送信と受信で共用するための共用器を用いる構成において、共用器における周波数分離性能に応じた送信波の回り込みによる受信特性の劣化を抑制することができないという問題がある。
1つの側面では、本発明は、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、1つの実施態様では、信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタとを備える無線通信装置において、第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部が第1の状態を示す時、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出し、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と前記フィルタへ入力される前の送信信号とに基づいて前記送信信号の成分に応じた補正情報を生成し、前記切替部が前記第2の状態を示す時、前記補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と合成する無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法が提案される。
本発明の一側面によれば、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる基地局および干渉抑制回路の一例を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる基地局のアンテナ共用器における信号の特性の一例を示す図である。 図3は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第1状態の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第2状態の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第3状態の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1にかかる基地局の制御部による処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態1にかかる基地局の制御部による更新処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの振幅の一例を示す図である。 図9は、実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの位相の一例を示す図である。 図10は、実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える振幅特性の一例を示す図である。 図11は、実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える位相特性の一例を示す図である。 図12は、実施の形態1にかかる基地局のハードウェアの一例を示す図である。 図13は、実施の形態2にかかる基地局および干渉抑制回路の一例を示す図である。 図14は、実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第1状態の一例を示す図である。 図15は、実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第2状態の一例を示す図である。 図16は、実施の形態2にかかる基地局の制御部による処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態2にかかる基地局の制御部による更新処理の一例を示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、本発明にかかる無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる基地局および干渉抑制回路)
図1は、実施の形態1にかかる基地局および干渉抑制回路の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる基地局100は、送信ベースバンド信号処理部101(TX)と、送信DAC102(DAC)と、ローカル信号発振器103と、直交変調器104と、送信高周波増幅器105と、を含む。DACはDigital/Analog Converter(ディジタル/アナログ変換器)の略である。
また、基地局100は、送信信号分岐部106と、アンテナ共用器107と、送受信アンテナ110と、LNA112と、受信高周波フィルタ114と、ローカル信号発振器115と、直交復調器116と、受信ADC117(ADC)と、を含む。LNAはLow Noise Amplifier(低雑音増幅器)の略である。ADCはAnalog/Digital Converter(アナログ/ディジタル変換器)の略である。また、基地局100は、受信ベースバンド信号処理部118と、送信制御部127と、干渉抑制回路140と、を含む。
基地局100は、移動局との間で無線通信を行う基地局装置である。また、基地局100は、アンテナ共用器107を用いることによって送受信アンテナ110を無線信号の送信と受信で共用し、FDD方式による双方向の無線通信を行う。FDDはFrequency Division Duplex(周波数分割複信)の略である。
また、基地局100は、CPRI(Common Public Radio Interface)などのインタフェースによって自装置と接続された無線制御装置からの制御により制御される無線装置であってもよい。このような無線装置には、たとえばRRH(Remote Radio Head)などがある。
実施の形態1にかかる干渉抑制回路140は、受信信号分岐合成部111と、受信信号分岐部113と、を含む。また、干渉抑制回路140は、直交復調器124と、フィードバック信号用ADC125(ADC)と、制御部126と、ディジタルフィルタ128と、送信DAC129(DAC)と、直交変調器130と、を含む。
送信ベースバンド信号処理部101は、入力されたデータに基づいてベースバンド帯の送信信号を生成する。そして、送信ベースバンド信号処理部101は、生成した送信信号を送信DAC102およびディジタルフィルタ128へ出力する。また、送信ベースバンド信号処理部101は、送信制御部127から出力された補正信号に基づいて、生成した送信信号の補正を行う。これにより、後段の送信高周波増幅器105における非線形性をディジタル処理で補償するDPD(Digital PreDistortion:ディジタルプリディストーション)を行うことができる。
送信DAC102は、送信ベースバンド信号処理部101から出力された送信信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、アナログ信号に変換した送信信号を直交変調器104へ出力する。送信DAC102から出力される送信信号は、たとえば互いに直交するI信号およびQ信号である。
ローカル信号発振器103は、高周波(送信周波数)の送信ローカル信号(クロック信号)を発振する。そして、ローカル信号発振器103は、発振した送信ローカル信号を直交変調器104,130および直交復調器124へ出力する。
直交変調器104は、ローカル信号発振器103から出力された送信ローカル信号を、送信DAC102から出力された送信信号によって直交変調し、直交変調により得られた高周波の送信信号を送信高周波増幅器105へ出力する。直交変調器104は、たとえば乗算器により実現することができる。
送信高周波増幅器105は、直交変調器104から出力された送信信号を所定の電力になるように増幅する。そして、送信高周波増幅器105は、増幅した送信信号を送信信号分岐部106へ出力する。
送信信号分岐部106は、送信高周波増幅器105から出力された送信信号を分岐する。そして、送信信号分岐部106は、分岐した各送信信号をそれぞれアンテナ共用器107および検出合成切替回路119へ出力する。
アンテナ共用器107は、送受信アンテナ110を送信と受信で共用するためのフィルタ回路である。たとえば、アンテナ共用器107は、送信フィルタ108および受信フィルタ109を含む。送信フィルタ108は、送信信号分岐部106から出力された送信信号に含まれる送信帯域以外の信号成分を減衰させ、送信帯域以外の信号成分を減衰させた送信信号を送受信アンテナ110へ出力する。また、送信フィルタ108から出力された送信信号は受信フィルタ109にも出力される。
受信フィルタ109は、送受信アンテナ110から出力された受信信号に含まれる受信帯域以外の信号成分を減衰させ、受信帯域以外の信号成分を減衰させた受信信号を受信信号分岐合成部111へ出力する。また、受信フィルタ109には送信フィルタ108から出力された送信信号も入力される。このため、受信フィルタ109が受信信号分岐合成部111へ出力する受信信号には、受信フィルタ109において減衰した送信信号の成分も含まれる。
送受信アンテナ110は、アンテナ共用器107から出力された送信信号を他の無線通信装置(たとえば移動局)へ無線送信する。また、送受信アンテナ110は、他の無線送信装置から無線送信された信号を受信し、受信した信号を受信信号としてアンテナ共用器107へ出力する。
受信信号分岐合成部111は、受信フィルタ109から出力された受信信号に、検出合成切替回路119から出力された信号(後述のキャンセル信号)を合成する。そして、受信信号分岐合成部111は、合成した受信信号を分岐し、分岐した各受信信号をそれぞれLNA112および検出合成切替回路119へ出力する。受信信号分岐合成部111は、たとえば通過損失による受信感度性能を重視して方向性結合器により実現することができる。ただし、受信信号分岐合成部111は、方向性結合器に限らず、ウィルキンソン型などのハイブリッドの合成器やその他の分岐合成器により実現することができる。
LNA112は、受信信号分岐合成部111から出力された受信信号を増幅する低雑音増幅器である。LNA112は、増幅した受信信号を受信信号分岐部113へ出力する。受信信号分岐部113は、LNA112から出力された受信信号を分岐し、分岐した各受信信号をそれぞれ受信高周波フィルタ114および検出合成切替回路119へ出力する。
受信高周波フィルタ114は、受信信号分岐部113から出力された受信信号に含まれるイメージ妨害波を抑圧する。そして、受信高周波フィルタ114は、イメージ妨害波を抑圧した受信信号を直交復調器116へ出力する。
ローカル信号発振器115は、高周波の受信ローカル信号(クロック信号)を発振し、発振した受信ローカル信号を直交復調器116へ出力する。直交復調器116は、受信高周波フィルタ114から出力された受信信号を、ローカル信号発振器115から出力された受信ローカル信号によって直交復調し、直交復調により得られたベースバンド帯の受信信号を受信ADC117へ出力する。直交復調器116は、たとえば乗算器により実現することができる。
受信ADC117は、直交復調器116から出力された受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。そして、受信ADC117は、ディジタル信号に変換した受信信号を受信ベースバンド信号処理部118へ出力する。
受信ベースバンド信号処理部118は、受信ADC117から出力された受信信号のベースバンドの受信処理を行う。そして、受信ベースバンド信号処理部118は、受信処理により得られたデータを出力する。受信ベースバンド信号処理部118による受信処理には、たとえば受信信号の復号が含まれる。
検出合成切替回路119は、第1状態、第2状態および第3状態に切替可能である。検出合成切替回路119の第1状態、第2状態および第3状態は、たとえば制御部126からの制御によって切替可能である。検出合成切替回路119の第1状態、第2状態および第3状態については後述する(たとえば図3〜図5参照)。たとえば、検出合成切替回路119は、切替器120〜123を含む。
切替器120は、受信信号分岐合成部111の入力と切替器121とを接続する状態と、切替器121と受信信号分岐合成部111の出力とを接続する状態と、を切替可能である。切替器121は、直交変調器130と切替器120とを接続する状態と、切替器120と切替器122を接続する状態と、を切替可能である。
切替器122は、送信信号分岐部106と切替器123とを接続する状態と、切替器121と切替器123とを接続する状態と、を切替可能である。切替器123は、切替器122と直交復調器124とを接続する状態と、受信信号分岐部113と直交復調器124とを接続する状態と、を切替可能である。
直交復調器124は、検出合成切替回路119から出力された信号を、ローカル信号発振器103から出力された受信ローカル信号によって直交復調する。そして、直交復調器124は、直交復調により得られたベースバンド帯の信号をフィードバック信号としてフィードバック信号用ADC125へ出力する。直交復調器124は、たとえば乗算器により実現することができる。
フィードバック信号用ADC125は、直交復調器124から出力されたフィードバック信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号に変換したフィードバック信号を制御部126へ出力する。
制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されたフィードバック信号のベースバンドの受信処理を行う。そして、制御部126は、受信処理に基づくフィードバック処理を行う。たとえば、制御部126は、受信処理を行ったフィードバック信号を送信制御部127へ出力する。また、制御部126は、検出合成切替回路119における切替器120〜123の各状態を制御することにより、検出合成切替回路119の第1状態、第2状態および第3状態を切り替える。
また、制御部126は、検出合成切替回路119を第1状態にした期間において得られたフィードバック信号をAとして保持する。また、制御部126は、検出合成切替回路119を第2状態にした期間において得られたフィードバック信号をBとして保持する。そして、制御部126は、保持したA,Bの差を算出し、算出結果に基づく補正情報によってディジタルフィルタ128の特性を補正する。制御部126によるディジタルフィルタ128の特性の補正については後述する(たとえば図5,図6参照)。
送信制御部127は、制御部126から出力されたフィードバックに基づく補正信号を生成し、生成した補正信号を送信ベースバンド信号処理部101へ出力することによりDPDを行う。また、送信制御部127は、制御部126から出力されたフィードバック信号に基づいて、送信ベースバンド信号処理部101が出力する送信信号の電力を制御する送信電力制御を行ってもよい。
ディジタルフィルタ128は、送信ベースバンド信号処理部101から出力された送信信号に対してベースバンドのディジタルフィルタリング処理を行う。そして、ディジタルフィルタ128は、ディジタルフィルタリング処理を行った送信信号を送信DAC129へ出力する。また、ディジタルフィルタ128は、制御部126からの制御によって、ディジタルフィルタリング処理における特性を変化させる。
送信DAC129は、ディジタルフィルタ128から出力された送信信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、アナログ信号に変換した送信信号を直交変調器130へ出力する。送信DAC129は、たとえば送信DAC102と同じ特性のDACにより実現することができる。
直交変調器130は、ローカル信号発振器103から出力された送信ローカル信号を、送信DAC129から出力された送信信号によって直交変調する。そして、直交変調器130は、直交変調により得られた高周波の送信信号をキャンセル信号として検出合成切替回路119へ出力する。直交変調器130は、たとえば直交変調器130と同じ特性の乗算器により実現することができる。
図1において、無線による信号の送受信を行うアンテナは、たとえば送受信アンテナ110により実現することができる。また、入力された送信信号をフィルタリングしてアンテナへ出力し、アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタは、たとえばアンテナ共用器107により実現することができる。
また、フィルタへ入力される前の送信信号と、フィルタから出力された受信信号と、に基づく補正情報を生成する生成部は、たとえば制御部126により実現することができる。補正情報と送信信号とに応じたキャンセル信号を受信信号に合成する合成部は、たとえば、ディジタルフィルタ128、送信DAC129、直交変調器130、検出合成切替回路119および受信信号分岐合成部111により実現することができる。
(実施の形態1にかかる基地局のアンテナ共用器における信号の特性)
図2は、実施の形態1にかかる基地局のアンテナ共用器における信号の特性の一例を示す図である。図2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。また、図2においては、図1に示した基地局100のうちの送信高周波増幅器105、アンテナ共用器107、送受信アンテナ110およびLNA112を図示している。
スペクトラム210は、送信高周波増幅器105から送信信号分岐部106(たとえば図1参照)を介してアンテナ共用器107へ出力される信号(送信波)を示している。スペクトラム210には、送信高周波増幅器105によって増幅された送信信号211(TX)が含まれる。送信フィルタ特性212は、アンテナ共用器107の送信フィルタ108における周波数通過特性である。
スペクトラム220は、アンテナ共用器107と送受信アンテナ110との間の信号を示している。スペクトラム220には、アンテナ共用器107から出力された送信信号211(TX)と、送受信アンテナ110から出力された受信信号221(RX)と、妨害波222(Blocker)と、が含まれる。
受信信号221は、基地局100と対向する無線通信装置(たとえば移動局)から無線送信された希望波である。移動体通信システムにおいては、受信信号221は送信信号211と比べて低い電力になる。妨害波222は、受信信号221に対する外来の妨害波である。妨害波は通常は広い帯域を有する無線成分であるが、図2に示す妨害波222は、送信信号211の帯域と受信信号221の帯域との間の特定周波数における強い妨害波としている(スペクトラム230,240においても同様)。
スペクトラム230は、アンテナ共用器107から受信信号分岐合成部111(たとえば図1参照)を介してLNA112へ出力される信号を示している。スペクトラム230には、アンテナ共用器107から出力された送信信号211(TX)および受信信号221(RX)と、妨害波222と、が含まれる。受信フィルタ特性231は、アンテナ共用器107の受信フィルタ109における周波数通過特性である。送信信号211は、受信フィルタ109の受信フィルタ特性231により減衰している。
スペクトラム240は、LNA112から受信信号分岐部113へ出力される信号を示している。スペクトラム240には、LNA112から出力された送信信号211(TX)および受信信号221(RX)と、IM241,242と、妨害波222と、が含まれる。IMはInter Modulation(相互変調)の略である。
IM241,242は、送信信号211および妨害波222の存在と、LNA112の非線形性と、に起因して発生する3次以上のIM歪である。妨害波222が送信信号211の帯域と受信信号221の帯域との間に存在することにより、IM242は受信信号221と同じ帯域に発生する。このため、IM242は、LNA112の後段における受信信号221のSNR(Signal to Noise Ratio:信号対雑音比)を悪化させ、それにより受信感度の劣化を引き起こす。
また、IM242の要因のうち、妨害波222は基地局100の設置環境により変わるが、受信フィルタ109からの出力に残存する送信信号211の大きさは受信フィルタ109の性能によって変わる。また、受信フィルタ109からの出力に残存する送信信号211に起因して発生するIM242の大きさは、LNA112などのアクティブデバイスのリニアリティ性能によって変わる。すなわち、受信感度の劣化は、受信フィルタ109やLNA112の性能によって変わる。
これに対して、実施の形態1にかかる基地局100は、受信フィルタ109からの出力に残存する送信信号211をキャンセル信号により打ち消して減衰させることができる。これにより、たとえば受信フィルタ109やLNA112の性能を高くしなくても、受信フロントエンドでの非線形歪み(たとえばIM242)の発生を抑制して受信感度を向上させることができる。
(実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第1状態)
図3は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第1状態の一例を示す図である。図3において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。検出合成切替回路119は、制御部126からの制御によって、たとえば図3に示す第1状態になる。
切替器120は、第1状態において、切替器121から出力された信号を受信信号分岐合成部111(たとえば図1参照)へ出力する。切替器121は、第1状態において、直交変調器130(たとえば図1参照)から出力された信号を切替器120へ出力する。切替器122は、第1状態において、送信信号分岐部106(たとえば図1参照)から出力された信号を切替器123へ出力する。切替器123は、第1状態において、切替器122から出力された信号を直交復調器124(たとえば図1参照)へ出力する。
これにより、送信信号分岐部106から検出合成切替回路119へ出力された、アンテナ共用器107を通過する前の送信信号をフィードバック信号として制御部126へ出力することができる。また、直交変調器130から検出合成切替回路119へ出力されたキャンセル信号を受信信号分岐合成部111へ出力することができる。
第1状態において、制御部126は、得られたフィードバック信号(復調結果)をAとして保持する。また、制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されたフィードバック信号を送信制御部127へ出力してもよい。これにより、送信信号分岐部106によって分岐されたフィードバックされた送信信号に基づいて、送信制御部127によってDPDや送信電力制御が行われる。また、第1状態においては、後述のキャンセル信号を受信信号分岐合成部111へ出力することにより、受信信号分岐合成部111において自送波のキャンセルが行われる。
(実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第2状態)
図4は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第2状態の一例を示す図である。図4において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。検出合成切替回路119は、制御部126からの制御によって、たとえば図4に示す第2状態になる。
切替器120は、第2状態において、受信信号分岐合成部111から出力された信号を切替器121へ出力する。切替器121は、第2状態において、切替器120から出力された信号を切替器122へ出力する。切替器122は、第2状態において、切替器121から出力された信号を切替器123へ出力する。切替器123は、第2状態において、切替器122から出力された信号を直交復調器124へ出力する。
これにより、アンテナ共用器107を通過して受信信号分岐合成部111から検出合成切替回路119へ出力された送信信号をフィードバック信号として制御部126へ出力することができる。第2状態において、制御部126は、得られたフィードバック信号(復調結果)をBとして保持する。第2状態においては、受信信号分岐合成部111を信号分岐に用いるため、受信信号分岐合成部111における自送波のキャンセルは行われない。
制御部126は、検出合成切替回路119を第1状態にして保持したAと、検出合成切替回路119を第2状態にして保持したBと、の差分(B−A)を算出する。これにより、アンテナ共用器107の入力と出力の差分を得ることができる。この差分は、アンテナ共用器107へ入力され受信信号分岐合成部111(受信系)へ回り込む送信信号におけるアンテナ共用器107での変化を示す。
制御部126は、ディジタルフィルタ128における振幅特性および位相特性が、算出した差分の逆特性となるようにディジタルフィルタ128のパラメータを更新する。これにより、ディジタルフィルタ128は、送信ベースバンド信号処理部101から出力された送信信号に対してアンテナ共用器107とは逆の特性を与えるフィルタになる。
ディジタルフィルタ128を通過した送信信号は、直交変調器104により変調される送信信号と同様に直交変調器130により変調される。そして、直交変調器130により変調された送信信号は、第1状態および第2状態において、キャンセル信号として、検出合成切替回路119の切替器121および切替器120を介して受信信号分岐合成部111へ出力される。これにより、受信フィルタ109からの出力に残存する送信信号をキャンセル信号により打ち消して減衰させることができる。
(実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第3状態)
図5は、実施の形態1にかかる検出合成切替回路の第3状態の一例を示す図である。図5において、図3,図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。検出合成切替回路119は、制御部126からの制御によって、たとえば図5に示す第3状態になる。
切替器120は、第3状態において、切替器121から出力された信号を受信信号分岐合成部111へ出力する。切替器121は、第3状態において、直交変調器130から出力された信号を切替器120へ出力する。切替器122には、第3状態において信号が入力されない。切替器123は、第3状態において、受信信号分岐部113(たとえば図1参照)から出力された信号を直交復調器124へ出力する。
これにより、受信信号分岐部113から検出合成切替回路119へ出力されたキャンセル信号を受信信号分岐合成部111へ出力することができる。また、アンテナ共用器107とLNA112を通過して受信信号分岐部113から検出合成切替回路119へ出力された受信信号をフィードバック信号として直交復調器124(制御部126)へ出力することができる。
このとき直交復調器124へ出力されるフィードバック信号(受信信号)には、受信信号分岐合成部111におけるキャンセル後に残存した送信信号が含まれている。そして、直交復調器124は、ローカル信号発振器103から出力された送信ローカル信号に基づいて送信周波数の信号のみを復調(ダウンコンバート)する。したがって、受信信号分岐合成部111におけるキャンセル後に残存した送信信号の復調結果を制御部126へフィードバックすることができる。
制御部126は、第3状態において得られたフィードバック信号に基づいて、受信信号分岐合成部111におけるキャンセルの結果が所定条件を満たしているか否かを判定する。そして、制御部126は、判定結果に基づいて、ディジタルフィルタ128のパラメータを維持するか更新するかを判断する。第3状態においては、キャンセル信号が合成されるように検出合成切替回路119の経路を設定するとともに、キャンセル後の信号の制御部126における解析動作が可能である。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部による処理)
図6は、実施の形態1にかかる基地局の制御部による処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態1にかかる基地局100の制御部126は、たとえば図6に示す各ステップを実行する。まず、制御部126は、検出合成切替回路119を第1状態(たとえば図3参照)に設定する(ステップS601)。つぎに、制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されるフィードバック信号の電力を検出する(ステップS602)。これにより、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の電力を検出することができる。
つぎに、制御部126は、ステップS602によって検出した電力が所定の閾値X1を超えているか否かを判断する(ステップS603)。電力が閾値X1を超えている場合(ステップS603:Yes)は、制御部126は、ステップS605へ移行する。電力が閾値X1を超えていない場合(ステップS603:No)は、制御部126は、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新する更新処理を行う(ステップS604)。ステップS604における更新処理については後述する(たとえば図7参照)。
つぎに、制御部126は、検出合成切替回路119を第3状態(たとえば図5参照)に設定する(ステップS605)。つぎに、制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されるフィードバック信号の電力を検出する(ステップS606)。これにより、受信信号分岐合成部111における送信信号のキャンセル後に残存した送信信号の電力を検出することができる。
つぎに、制御部126は、ステップS606によって検出した電力が所定の閾値X2を超えているか否かを判断する(ステップS607)。電力が閾値X2を超えている場合(ステップS607:Yes)は、受信信号分岐合成部111における送信信号のキャンセル量が適切でないと判断することができる。この場合は、制御部126は、ステップS601へ戻り、ディジタルフィルタ128のパラメータの更新処理をやり直す。
ステップS607において、電力が閾値X2を超えていない場合(ステップS607:No)は、受信信号分岐合成部111における送信信号のキャンセル量が適切であると判断することができる。この場合は、制御部126は、ステップS606へ戻り、現在のディジタルフィルタ128のパラメータを維持する。
図6に示した各ステップにより、受信信号分岐合成部111における送信信号のキャンセル量が適切でない場合にディジタルフィルタ128のパラメータの更新処理を行うことができる。また、ディジタルフィルタ128のパラメータの更新処理を行わない期間では、DPDや送信電力制御などの送信信号の制御(第1状態)と、受信信号分岐合成部111における送信信号のキャンセル量の監視(第3状態)と、を時分割で実行できる。
また、ステップS603により、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の電力が小さい場合にディジタルフィルタ128の更新処理を行うことができる。また、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の電力が大きい場合はディジタルフィルタ128の更新処理を行わないようにすることができる。
これにより、送信信号のキャンセルの停止を伴うディジタルフィルタ128の更新処理を、送信電力が小さく受信系への回り込み電力が小さい期間に行うことができる。これにより、ディジタルフィルタ128の更新処理に伴う送信信号のキャンセルの停止による受信性能の低下を抑制することができる。なお、基地局100の送信電力は、基地局100との間で無線通信を行う移動局の移動等によって変動する。
ただし、ディジタルフィルタ128の更新処理は、送信電力が小さい場合に限らず、たとえば、起動時の通信前の期間や、定期的な保守期間において行われてもよい。または、ディジタルフィルタ128の更新処理は、基地局100によるアップリンクの信号の受信がスケジューリングされていない期間において行われてもよい。この場合はステップS603を省き、送信電力に関わらずステップS604に移行してディジタルフィルタ128の更新処理を行ってもよい。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部による更新処理)
図7は、実施の形態1にかかる基地局の制御部による更新処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態1にかかる基地局100の制御部126は、図6に示したステップS604において、ディジタルフィルタ128の更新処理として、たとえば図7に示す各ステップを実行する。
まず、制御部126は、前回の更新処理を行った時刻と、前回の更新処理を行った際の基地局100の温度と、を基地局100のメモリから読み出す(ステップS701)。つぎに、制御部126は、現在の時刻とステップS701により読み出した時刻との差分(絶対値)が所定の閾値X3より小さいか否かを判断する(ステップS702)。
現在の時刻は、たとえば基地局100の内部時計に基づいて取得することができる。また、制御部126は、取得した現在の時刻を、次回の更新処理において前回の時刻として使用するために基地局100のメモリに記憶しておく。
ステップS702において、時刻の差分が閾値X3より小さくない場合(ステップS702:No)は、制御部126は、前回の更新処理から長時間が経過したと判断することができる。この場合は、制御部126は、ステップS704へ移行してディジタルフィルタ128のパラメータを更新する。
ステップS702において、時刻の差分が閾値X3より小さい場合(ステップS702:Yes)は、制御部126は、前回の更新処理から長時間が経過していないと判断することができる。この場合は、制御部126は、現在の基地局100の温度とステップS701により読み出した温度との差分(絶対値)が所定の閾値X4より小さいか否かを判断する(ステップS703)。
現在の基地局100の温度は、たとえば基地局100に設けられた温度センサによって取得することができる。また、制御部126は、取得した現在の基地局100の温度を、次回の更新処理において前回の基地局100の温度として使用するために基地局100のメモリに記憶しておく。
ステップS703において、温度の差分が閾値X4より小さい場合(ステップS703:Yes)は、前回の更新処理からの基地局100の温度の変化が小さいと判断することができる。この場合は、前回の更新処理から長時間が経過しておらず温度も大きく変化していないため、アンテナ共用器107やLNA112における特性変化は小さく、前回の更新処理により設定したパラメータは現在でも適切であると判断することができる。したがって、制御部126は、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新せずに一連の更新処理を終了する。
ステップS703において、温度の差分が閾値X4より小さくない場合(ステップS703:No)は、前回の更新処理からの基地局100の温度の変化が大きいと判断することができる。この場合は、制御部126は、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新する。すなわち、制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されたフィードバック信号に基づく送信波の解析結果(第1状態での解析結果)をAとして保持する(ステップS704)。フィードバック信号に基づく送信波の解析結果は、たとえば、フィードバック信号の周波数ごとの振幅と、フィードバック信号の周波数ごとの位相と、を示す情報である。
つぎに、制御部126は、検出合成切替回路119を第2状態に設定する(ステップS705)。つぎに、制御部126は、フィードバック信号用ADC125から出力されたフィードバック信号に基づく送信波の解析結果(第2状態での解析結果)をBとして保持する(ステップS706)。つぎに、制御部126は、ステップS704によって保持したAと、ステップS706によって保持したBと、の差分(B−A)を算出する(ステップS707)。AとBとの差分の算出は、たとえば、Aの振幅とBの振幅との周波数ごとの差分と、Aの位相とBの位相との周波数ごとの差分と、の算出である。
つぎに、制御部126は、ステップS707によって算出した差分(B−A)が正であるか否かを判断する(ステップS708)。たとえば、制御部126は、(Bの振幅)−(Aの振幅)を周波数ごとに算出する。そして、制御部126は、周波数ごとに算出した値の少なくともいずれかが正である場合は差分(B−A)が正であると判断し、周波数ごとに算出した値がすべて負である場合は差分(B−A)が正でないと判断する。
ステップS708において、差分が正である場合(ステップS708:Yes)は、制御部126は、送信波の解析結果に対する外来による影響が大きいと判断することができる。この場合は、制御部126は、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新せずに一連の更新処理を終了する。これにより、送信波の解析結果に対する外来による影響が大きい状況においては、その状況における解析結果に基づくディジタルフィルタ128のパラメータの更新を行わないようにし、受信特性の低下を抑制することができる。
ステップS708において、差分が正でない場合(ステップS708:No)は、制御部126は、送信波の解析結果に対する外来による影響が小さいと判断することができる。この場合は、制御部126は、ステップS707によって算出した差分(B−A)に基づいて振幅および位相の補正情報を生成する(ステップS709)。つぎに、制御部126は、ステップS709によって生成した補正情報に基づいて、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新し(ステップS710)、一連の更新処理を終了する。
ステップS708のように、制御部126は、アンテナ共用器107から出力された受信信号に含まれる送信信号の振幅が、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の振幅より大きい場合は、補正情報をキャンセル信号に反映させない。これにより、送信波の解析結果に対する外来による影響が大きい状況においては、その状況における解析結果に基づく補正情報をキャンセル信号に反映させないようにし、受信特性の低下を抑制することができる。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの振幅)
図8は、実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの振幅の一例を示す図である。図8において、横軸は周波数を示し、縦軸は振幅を示す。送信帯域801は、基地局100の送信信号の帯域である。
たとえば、図7に示したステップS704において、制御部126は、たとえば図8に示す解析結果811をA(振幅)として保持する。解析結果811は、検出合成切替回路119が第1状態である期間にフィードバック信号用ADC125から制御部126へ出力されたフィードバック信号の周波数ごとの振幅である。
また、図7に示したステップS706において、制御部126は、たとえば図8に示す解析結果812をB(振幅)として保持する。解析結果812は、検出合成切替回路119が第2状態である期間にフィードバック信号用ADC125から制御部126へ出力されたフィードバック信号の周波数ごとの振幅である。
また、図7に示したステップS707において、制御部126は、振幅の差分(B−A)として、図8に示す振幅差分813を算出する。たとえば、制御部126は、解析結果811が示す振幅と、解析結果812が示す振幅と、の差分を周波数ごとに算出することにより振幅差分813を算出する。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの位相)
図9は、実施の形態1にかかる基地局の制御部が保持するA,Bの位相の一例を示す図である。図9において、図8に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば、図7に示したステップS704において、制御部126は、たとえば図9に示す解析結果911をA(位相)として保持する。解析結果911は、検出合成切替回路119が第1状態である期間にフィードバック信号用ADC125から制御部126へ出力されたフィードバック信号の周波数ごとの位相である。
また、図7に示したステップS706において、制御部126は、たとえば図9に示す解析結果912をB(位相)として保持する。解析結果912は、検出合成切替回路119が第2状態である期間にフィードバック信号用ADC125から制御部126へ出力されたフィードバック信号の周波数ごとの位相である。
また、図7に示したステップS707において、制御部126は、位相の差分(B−A)として、図9に示す位相差分913を算出する。たとえば、制御部126は、解析結果911が示す位相と、解析結果912が示す位相と、の差分を周波数ごとに算出することにより位相差分913を算出する。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える振幅特性)
図10は、実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える振幅特性の一例を示す図である。図10において、図8,図9に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば、図7に示したステップS709,S710において、制御部126は、たとえば図10に示す振幅特性1010をディジタルフィルタ128に設定する。振幅特性1010は、図8に示した振幅差分813である。
(実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える位相特性)
図11は、実施の形態1にかかる基地局の制御部がディジタルフィルタに与える位相特性の一例を示す図である。図11において、図9に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図11に示す位相特性1111(φ)は、図9に示した位相差分913である。図11に示す位相特性1112(φ−180)は、位相特性1111を180度位相変化させた位相特性である。たとえば、図7に示したステップS709,S710において、制御部126は、位相特性1112をディジタルフィルタ128に設定する。
図10,図11に示したように、ディジタルフィルタ128に対して図10の振幅特性1010と図11の位相特性1112を設定することにより、ディジタルフィルタ128が送信信号に対してアンテナ共用器107とは逆の特性を与えるフィルタになる。これにより、受信信号分岐合成部111において送信信号を打ち消すキャンセル信号を生成することができる。
(実施の形態1にかかる基地局のハードウェア)
図12は、実施の形態1にかかる基地局のハードウェアの一例を示す図である。図12において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図12に示すように、送信ベースバンド信号処理部101、受信ベースバンド信号処理部118、制御部126、送信制御部127およびディジタルフィルタ128は、たとえばディジタル回路1200により実現することができる。ディジタル回路1200は、一例としてはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。
このように、実施の形態1によれば、アンテナ共用器107でフィルタリングされた受信信号とアンテナ共用器107へ入力される前の送信信号とに基づいて、アンテナ共用器107でフィルタリングされた受信信号に含まれる送信信号の成分に応じた補正情報を生成することができる。そして、生成した補正情報に応じたキャンセル信号と107でフィルタリングされた受信信号とを合成することができる。これにより、受信信号に含まれる送信波の回り込み成分を減衰させ、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。
また、アンテナ共用器107の周波数分離性能に製造ばらつきや経時変化があっても、アンテナ共用器107から出力された受信信号に含まれる送信信号に対してアンテナ共用器107が与えた特性の逆特性を有するキャンセル信号を生成することができる。このため、アンテナ共用器107の周波数分離性能に製造ばらつきや経時変化があっても、受信信号に含まれる送信波の回り込み成分を減衰させ、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。
また、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の分岐信号を出力する第1状態と、アンテナ共用器107から出力された受信信号の分岐信号を出力する第2状態と、を切替可能な検出合成切替回路119を設けてもよい。そして、制御部126は、第1状態にした検出合成切替回路119によって出力された送信信号の分岐信号と、第2状態にした検出合成切替回路119によって出力された受信信号の分岐信号と、に基づく補正情報を生成する。これにより、無線信号の送信や受信を行う期間においても補正情報を生成することが可能になる。
また、制御部126は、送信信号の電力が所定電力以上である場合は検出合成切替回路119を第2状態にし、送信信号の電力が所定電力未満である場合に検出合成切替回路119を第2状態にする。これにより、送信電力が小さく受信系への回り込み電力が小さい期間に検出合成切替回路119を第2状態にして補正情報を生成することができる。このため、補正情報の生成に伴うキャンセル信号の合成の停止による受信性能の低下を抑制することができる。
また、検出合成切替回路119は、第1状態および第2状態に加えて、アンテナ共用器107から出力されキャンセル信号と合成された受信信号の分岐信号を出力する第3状態にも切替可能である。そして、制御部126は、第3状態にした検出合成切替回路119によって出力された受信信号の分岐信号に含まれる送信信号の電力が所定の電力未満である場合は検出合成切替回路119を第2状態にしない。また、制御部126は、第3状態にした検出合成切替回路119によって出力された受信信号の分岐信号に含まれる送信信号の電力が所定電力以上である場合に検出合成切替回路119を第2状態にする。これにより、生成済みの補正情報が適切であり受信信号における送信信号のキャンセルが適切に行われている場合は検出合成切替回路119を第2状態にせず、キャンセル信号の合成の停止による受信性能の低下を抑制することができる。
また、制御部126は、アンテナ共用器107から出力された受信信号に含まれる送信信号の振幅が、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の振幅より大きい場合は、補正情報をキャンセル信号に反映させない。これにより、送信信号の解析結果に対する外来による影響が大きい状況においては、その状況における解析結果に基づく補正情報をキャンセル信号に反映させないようにし、受信特性の低下を抑制することができる。
また、受信フィルタ109の後段すなわち受信信号分岐合成部111において受信信号とキャンセル信号とを合成することにより自送波のキャンセルを行う構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、切替器120から出力されたキャンセル信号と、受信フィルタ109の前段において受信信号と、を合成する構成としてもよい。受信フィルタ109の前段は、たとえば、送信フィルタ108と送受信アンテナ110との間の経路と、受信フィルタ109と、の間である。
また、干渉抑制回路140を基地局100に適用する構成について説明したが、干渉抑制回路140は基地局100に限らず、送信と受信でアンテナを共用する中継局や移動局などの各種の無線通信装置に適用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1よりも簡単な構成によって送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制する例について説明する。
(実施の形態2にかかる基地局および干渉抑制回路)
図13は、実施の形態2にかかる基地局および干渉抑制回路の一例を示す図である。図13において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図13に示すように、実施の形態2にかかる基地局100は、図1に示した検出合成切替回路119および受信信号分岐部113に代えてフィルタ切替回路1310を備える。フィルタ切替回路1310は切替器1311,1312を含む。
切替器1311は、制御部126からの制御により、LNA112から出力された受信信号を受信高周波フィルタ114へ出力する状態と、LNA112から出力された受信信号を切替器1312へ出力する状態と、を切替可能である。切替器1312は、制御部126からの制御により、切替器1311から出力された受信信号を直交復調器116へ出力する状態と、LNA112から出力された受信信号を直交復調器116へ出力する状態と、を切替可能である。
受信高周波フィルタ114は、切替器1311から出力された受信信号に含まれるイメージ妨害波を抑圧する。そして、受信高周波フィルタ114は、イメージ妨害波を抑圧した受信信号を切替器1312へ出力する。直交変調器130は、変調により得られたキャンセル信号を受信信号分岐合成部111へ出力する。
制御部126は、ローカル信号発振器115が出力するローカル信号の周波数を、受信周波数と送信周波数とに切り替える。受信周波数は、図1に示したローカル信号発振器115が出力する受信ローカル信号の周波数である。送信周波数は、ローカル信号発振器103が出力する送信ローカル信号の周波数である。また、実施の形態2にかかる制御部126は、フィルタ切替回路1310の切替器1311,1312の切替を制御する。制御部126によるローカル信号発振器115の切替器1311,1312の制御については後述する(たとえば図14,図15)。
また、制御部126は、受信信号分岐合成部111へのキャンセル信号の出力のオン/オフを切り替える。図13に示す例では、制御部126は、送信DAC129の出力のオン/オフを切り替えることにより、受信信号分岐合成部111へのキャンセル信号の出力のオン/オフを切り替える。
(実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第1状態)
図14は、実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第1状態の一例を示す図である。図14において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。フィルタ切替回路1310およびローカル信号発振器115は、制御部126からの制御によって、たとえば図14に示す第1状態になる。
切替器1311は、第1状態において、LNA112から出力された受信信号を受信高周波フィルタ114へ出力する。切替器1312は、第1状態において、受信高周波フィルタ114から出力された受信信号を直交復調器116へ出力する。
また、第1状態において、ローカル信号発振器115が出力するローカル信号の周波数は、受信周波数のXX[Hz]になる。第1状態においては、基地局100の受信信号が、図1に示した状態と同様に、直交復調器116により復調され受信ベースバンド信号処理部118により受信される。
(実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第2状態)
図15は、実施の形態2にかかるフィルタ切替回路およびローカル信号発振器の第2状態の一例を示す図である。図15において、図14に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。フィルタ切替回路1310およびローカル信号発振器115は、制御部126からの制御によって、たとえば図15に示す第2状態になる。
切替器1311は、第2状態において、LNA112から出力された受信信号を切替器1312へ出力する。切替器1312は、第2状態において、切替器1311から出力された受信信号を直交復調器116へ出力する。
また、第2状態において、ローカル信号発振器115が出力するローカル信号の周波数は、ローカル信号発振器103が出力する送信ローカル信号の周波数と同じ送信周波数のYY[Hz]になる。第2状態において、直交復調器116は、ローカル信号発振器115から出力された送信周波数のローカル信号に基づいて、切替器1312から出力された受信信号に含まれる送信周波数の信号のみをダウンコンバートして復調する。
また、第2状態において、受信ベースバンド信号処理部118は、受信ADC117から出力された受信信号をフィードバック信号として制御部126へ出力する。これにより、受信信号分岐合成部111におけるキャンセル後に残存した送信信号の復調結果を制御部126へフィードバックすることができる。制御部126は、受信ベースバンド信号処理部118から出力されたフィードバック信号に基づいて、ディジタルフィルタ128のパラメータの更新処理を行う。
(実施の形態2にかかる基地局の制御部による処理)
図16は、実施の形態2にかかる基地局の制御部による処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかる基地局100の制御部126は、たとえば図16に示す各ステップを実行する。
まず、制御部126は、基地局100における無線信号の受信中であるか否かを判断する(ステップS1601)。たとえば、制御部126は、基地局100の起動直後で無線信号の受信開始の前や、基地局100の保守期間においては、無線信号の受信中でないと判断する。また、制御部126は、基地局100の運用中であっても、基地局100へのアップリンクがスケジューリングされていない期間においては、無線信号の受信中でないと判断してもよい。
ステップS1601において、受信中である場合(ステップS1601:Yes)は、制御部126は、ディジタルフィルタ128のパラメータを更新せずにステップS1601へ戻る。受信中でない場合(ステップS1601:No)は、制御部126は、ステップS1602へ移行する。図16に示すステップS1602〜S1604は、図6に示したステップS602〜S604と同様である。ただし、ステップS1603において、電力が閾値X1を超えている場合(ステップS1603:Yes)は、制御部126は、ステップS1601へ戻る。
(実施の形態2にかかる基地局の制御部による更新処理)
図17は、実施の形態2にかかる基地局の制御部による更新処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態2にかかる基地局100の制御部126は、図16に示したステップS1604において、ディジタルフィルタ128の更新処理として、たとえば図17に示す各ステップを実行する。
図17に示すステップS1701〜S1710は、図7に示したステップS701〜S710と同様である。ただし、ステップS1705において、制御部126は、フィルタ切替回路1310および受信側のローカル信号発振器115を第2状態(たとえば図15参照)にし、受信信号分岐合成部111へのキャンセル信号の出力をオフにする制御を行う。これにより、受信信号が受信高周波フィルタ114を通過しない状態になり、ローカル信号発振器115から出力されるローカル信号が送信周波数に切り替わる。また、受信信号分岐合成部111においては送信信号のキャンセルが行われない状態になる。
ステップS1710のつぎに、制御部126は、フィルタ切替回路1310および受信側のローカル信号発振器115を第1状態(たとえば図14参照)にし、受信信号分岐合成部111へのキャンセル信号の出力をオンにする制御を行う(ステップS1711)。そして、制御部126は、一連の更新処理を終了する。これにより、受信信号が受信高周波フィルタ114を通過する状態になり、ローカル信号発振器115から直交復調器116へ出力されるローカル信号が受信周波数に切り替わる。また、受信信号分岐合成部111においては送信信号のキャンセルが行われる状態になる。
また、ステップS1706において得られるBは、LNA112などの受信回路を通過した受信信号に基づく解析結果である。このため、たとえばLNA112などの受信回路の特性を予めメモリに記憶しておき、制御部126は、得られたBに対して、LNA112などの受信回路の特性の逆特性を与える補正(校正)を行ってもよい。
制御部126が第1状態および第2状態の切替に合わせて送信DAC129からの出力をオン/オフすることにより受信信号分岐合成部111によるキャンセルを行うか否かを切り替える構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、ディジタルフィルタ128から受信信号分岐合成部111までの信号経路にオン/オフスイッチを設け、制御部126がそのオン/オフスイッチを切り替える構成としてもよい。
このように、実施の形態2によれば、簡単な回路によって、受信信号に含まれる送信波の回り込み成分を減衰させ、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。たとえば、基地局100は、第1状態と第2状態とを切替可能な復調部(たとえばローカル信号発振器115および直交復調器116)を備える。この復調器は、第1状態においては、アンテナ共用器107から出力された受信信号に含まれる、送受信アンテナ110から出力された受信信号を復調する。また、この復調器は、第2状態においては、アンテナ共用器107から出力された受信信号に含まれる送信信号を復調する。
そして、制御部126は、アンテナ共用器107へ入力される前の送信信号の分岐信号と、復調部を第2状態にしキャンセル信号を受信信号に合成しない状態で復調部によって復調された送信信号と、に基づく補正情報を生成する。これにより、基地局100がデータ信号を受信しない期間であれば、アンテナ共用器107から出力されキャンセル信号を合成していない受信信号を、データ信号を復調するための受信系を用いて復調し、補正情報を生成することができる。このため、たとえば図1に示した検出合成切替回路119を用いない簡単な回路においても、受信信号に含まれる送信波の回り込み成分を減衰させ、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。
以上説明したように、無線通信装置、干渉抑制回路および干渉抑制方法によれば、送信波の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。
たとえば、従来、FDD方式においては、アンテナ共振器で周波数分離を行うことで、自装置の送信波による受信系への干渉影響を軽減させるが、この周波数分離の性能はアンテナ共用器の内部のフィルタの性能に依存する。このため、アンテナ共用器の内部のフィルタにおいて減衰しきれない送信波の成分はそのまま受信系に回り込む。したがって、従来、周波数分離が高いフィルタやリニアリティ性能が高いLNAを含むフロントエンドの回路が求められていた。このため、装置の大型化や高コスト化などが問題になっていた。なお、周波数分離が高いフィルタは、たとえばタップ段数が多いフィルタである。
これに対して、上述した各実施の形態によれば、アンテナ共用器へ入力される前の送信信号と、アンテナ共用器から出力された受信信号と、に基づいて、受信系へ回り込む送信信号に対してアンテナ共用器が与える特性に応じた補正情報を生成することができる。また、生成した補正情報と、アンテナ共用器へ入力される前の送信信号と、に応じて、受信系へ回り込む送信信号をキャンセルするためのキャンセル信号を生成することができる。
そして、生成したキャンセル信号を受信信号に合成することで、受信信号に含まれる送信信号の回り込み成分を減衰させ、送信信号の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。これにより、周波数分離が高いフィルタやリニアリティ性能が高いLNAを用いなくても、送信信号の回り込み等による受信特性の劣化を抑制することができる。このため、装置の大型化や高コスト化などを抑制することができる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタと、を備える無線通信装置において、
第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部と、
前記第1の状態のとき、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出する検出部と、
前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と前記フィルタへ入力される前の送信信号とに基づいて前記送信信号の成分に応じた補正情報を生成する生成部と、
前記第2の状態のとき、前記補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号とを合成する合成部と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。
(付記2)前記キャンセル信号は、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号に対して前記フィルタが与えた特性の逆特性を前記フィルタへ入力される前の送信信号に対して与えることにより得られた信号であることを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
(付記3)前記生成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号の振幅と、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の振幅と、の周波数ごとの差を算出し、前記フィルタへ入力される前の送信信号の位相と、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の位相と、の周波数ごとの差を算出することにより前記補正情報を生成することを特徴とする付記1または2に記載の無線通信装置。
(付記4)前記合成部は、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の振幅が、前記フィルタへ入力される前の送信信号の振幅より大きい場合は、前記補正情報を前記キャンセル信号に反映させないことを特徴とする付記3に記載の無線通信装置。
(付記5)前記合成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号に対して前記補正情報に基づく周波数ごとの振幅および周波数ごとの位相の特性を与えることにより生成された前記キャンセル信号を前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に合成することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記6)前記生成部は、前記切替部が第2の状態の時における前記フィルタへ入力される前の送信信号の分岐信号と、前記第1の状態の時における前記フィルタから出力され前記キャンセル信号と合成される前の前記フィルタでフィルタリングされた受信信号の分岐信号と、に基づく補正情報を生成する、
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記7)前記切替部は、前記送信信号の電力が所定電力以上である場合は前記切替部を前記第2の状態にし、前記送信信号の電力が前記所定電力未満である場合に前記切替部を前記第1の状態にし、前記生成部で前記補正情報を生成する、
ことを特徴とする付記6に記載の無線通信装置。
(付記8)前記切替部は、前記第2の状態においては前記キャンセル信号を前記受信信号に合成し、前記第1の状態においては前記キャンセル信号を前記受信信号に合成せず、前記フィルタから出力され前記キャンセル信号と合成された受信信号の分岐信号を出力し前記キャンセル信号を前記受信信号に合成する第3の状態に切替可能であり、
前記生成部は、前記第3の状態にした前記切替部によって出力された受信信号の分岐信号に含まれる前記送信信号の電力が所定の電力未満である場合は前記切替部を前記第1の状態にし、前記第3の状態にした前記切替部によって出力された受信信号の分岐信号に含まれる前記送信信号の電力が前記所定の電力以上である場合に前記切替部を前記第2の状態にして前記補正情報を生成する、
ことを特徴とする付記6または7に記載の無線通信装置。
(付記9)前記第2の状態の時に、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号を復調し、前記第1の状態の時に前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を復調する復調部をさらに備え、
前記生成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号の分岐信号と、前記第1の状態における前記キャンセル信号を前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に合成しない状態で前記復調部によって復調された送信信号と、に基づく補正情報を生成する、
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記10)信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタと、を備える無線通信装置の干渉抑制回路であって、
第1の状態と第2の状態と、を切り替える切替部と、
前記第1の状態のときに、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出する検出部と、
前記第2の状態のときに、前記検出部によって検出された前記送信信号の成分に基づいた補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号とを合成する合成部と、
を備えることを特徴とする干渉抑制回路。
(付記11)信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタとを備える無線通信装置において、
第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部が第1の状態を示す時、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出し、
前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と前記フィルタへ入力される前の送信信号とに基づいて前記送信信号の成分に応じた補正情報を生成し、
前記切替部が前記第2の状態を示す時、前記補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と合成することを特徴とする干渉抑制方法。
100 基地局
101 送信ベースバンド信号処理部
102,129 送信DAC
103,115 ローカル信号発振器
104,130 直交変調器
105 送信高周波増幅器
106 送信信号分岐部
107 アンテナ共用器
108 送信フィルタ
109 受信フィルタ
110 送受信アンテナ
111 受信信号分岐合成部
112 LNA
113 受信信号分岐部
114 受信高周波フィルタ
116,124 直交復調器
117 受信ADC
118 受信ベースバンド信号処理部
119 検出合成切替回路
120〜123,1311,1312 切替器
125 フィードバック信号用ADC
126 制御部
127 送信制御部
128 ディジタルフィルタ
140 干渉抑制回路
210,220,230,240 スペクトラム
211 送信信号
212 送信フィルタ特性
221 受信信号
222 妨害波
231 受信フィルタ特性
241,242 IM
801 送信帯域
811,812,911,912 解析結果
813 振幅差分
913 位相差分
1010 振幅特性
1111,1112 位相特性
1200 ディジタル回路
1310 フィルタ切替回路

Claims (8)

  1. 信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタと、を備える無線通信装置において、
    第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部と、
    前記第1の状態のとき、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出する検出部と、
    前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と前記フィルタへ入力される前の送信信号とに基づいて前記送信信号の成分に応じた補正情報を生成する生成部と、
    前記第2の状態のとき、前記補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号とを合成する合成部と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記生成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号の振幅と、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の振幅と、の周波数ごとの差を算出し、前記フィルタへ入力される前の送信信号の位相と、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の位相と、の周波数ごとの差を算出することにより前記補正情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記合成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号に対して前記補正情報に基づく周波数ごとの振幅および周波数ごとの位相の特性を与えることにより生成された前記キャンセル信号を前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に合成することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記生成部は、前記切替部が第2の状態の時における前記フィルタへ入力される前の送信信号の分岐信号と、前記第1の状態の時における前記フィルタから出力され前記キャンセル信号と合成される前の前記フィルタでフィルタリングされた受信信号の分岐信号と、に基づく補正情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
  5. 前記切替部は、前記送信信号の電力が所定電力以上である場合は前記切替部を前記第2の状態にし、前記送信信号の電力が前記所定電力未満である場合に前記切替部を前記第1の状態にし、前記生成部で前記補正情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記第2の状態の時に、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号を復調し、前記第1の状態の時に前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を復調する復調部をさらに備え、
    前記生成部は、前記フィルタへ入力される前の送信信号の分岐信号と、前記第1の状態における前記キャンセル信号を前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に合成しない状態で前記復調部によって復調された送信信号と、に基づく補正情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
  7. 信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタと、を備える無線通信装置の干渉抑制回路であって、
    第1の状態と第2の状態と、を切り替える切替部と、
    前記第1の状態のときに、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出する検出部と、
    前記第2の状態のときに、前記検出部によって検出された前記送信信号の成分に基づいた補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号とを合成する合成部と、
    を備えることを特徴とする干渉抑制回路。
  8. 信号の送受信を行うアンテナと、入力された送信信号をフィルタリングして前記アンテナへ出力し、前記アンテナから出力された受信信号をフィルタリングして出力するフィルタとを備える無線通信装置において、
    第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部が第1の状態を示す時、前記フィルタでフィルタリングされた受信信号に含まれる前記送信信号の成分を検出し、
    前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と前記フィルタへ入力される前の送信信号とに基づいて前記送信信号の成分に応じた補正情報を生成し、
    前記切替部が前記第2の状態を示す時、前記補正情報に応じたキャンセル信号と前記フィルタでフィルタリングされた受信信号と合成することを特徴とする干渉抑制方法。
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