JP2012025291A - インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造 - Google Patents

インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ径の制限や、車輪ホイール径の拡大を伴うことなく、インホイールモータに対してブレーキユニットを取り付け得るようにしたモータ取り付け構造を提供する。
【解決手段】キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bに穿設した透孔が、モータハウジング一側面4aに立設したボス部11,12の先端面開口ねじ孔に整列するようキャリパ支持ブラケット6を、車幅方向外側(ホイール側)からボス部11,12の先端面にあてがった状態で、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bにおける透孔にボルト13,14を車幅方向外側(ホイール側)から挿通し、これらボルト13,14の先端をボス部11,12の先端面開口ねじ孔に螺合することにより、インホイールモータ1のモータハウジング一側面4aに対するフローティングキャリパ型ブレーキユニット2の取り付けを行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車のうち、車輪を個々の電動モータにより駆動して走行可能な電気自動車に関し、特に、車輪ごとの駆動ユニットであるインホイールモータに対しブレーキユニットを取り付ける構造の改良提案に関するものである。
ブレーキユニットとしては様々な型式のものがあるが、インホイールモータに取り付けて用いるブレーキユニットとしてはフローティングキャリパ型ブレーキユニットが有力である。
このフローティングキャリパ型ブレーキユニットは一般的に、例えば特許文献1に記載のように構成される。
つまり、キャリパ支持ブラケット上にスライドピンを介してディスクロータの回転軸線方向へスライド可能に浮動支持されたキャリパ本体を具え、
フローティングキャリパ型ブレーキユニットは、キャリパ支持ブラケットを介し車体側に取り付けて実用に供する。
上記のキャリパ本体は、全体をディスクロータの外周の一部に跨るコ字状とし、ディスクロータ回転軸線方向一方側におけるキャリパ本体の作用端にピストンを内蔵し、反対側のディスクロータ回転軸線方向他方側における該キャリパ本体の端部を反作用端として機能させる。
そして、ピストンおよびディスクロータ間と、反作用端およびディスクロータ間とにブレーキパッドを介在させる。
ピストンをディスクロータに向けストローク作動させるとき、その反力を受けてキャリパ本体(反作用端)が反対方向へストロークされ、これによりピストンおよび反作用端が相互に接近する結果、
これらピストンおよび反作用端間にブレーキパッドを介しディスクロータを挟圧してこのディスクロータを制動することができる。
なお、上記のフローティングキャリパ型ブレーキユニットを車体側に取り付けるに当たっては、特許文献1に記載のごとくキャリパ支持ブラケットにねじ孔を設けておき、車体側の取り付けボス部に挿通したボルトの先端をキャリパ支持ブラケットのねじ孔に螺入させることにより当該取り付けを行う。
特開2005−282758号公報
しかし、かかるブレーキユニットの車体側取り付け構造だと、ブレーキユニットを車体に対し脱着するに当たって、その作業を車幅方向内側から行わなければならない。
ブレーキユニットを、車体側のインホイールモータに対し脱着する場合も同様に、その脱着作業をインホイールモータの車幅方向内側から行わなければならない。
しかし、ブレーキユニットを車体側のインホイールモータに対し車幅方向内側から脱着する場合に十分な作業スペースを確保するためには、インホイールモータのモータハウジング外周部に前記の取り付けボス部を設ける必要が生じる。
ところで、これら取り付けボス部を含めたインホイールモータの収納スペースには限りがあり、モータハウジング外周部に取り付けボス部を設ける場合、取り付けボス部の出っ張り分だけインホイールモータの最大径が制限され、モータ出力を大きくできなくなるという問題を生ずる。
また、モータ出力が要求通りのものになるようインホイールモータの直径を決定すると、モータハウジング外周部からの取り付けボス部の出っ張り分だけ車輪のホイール径を拡大しなければならない。
この場合、サスペンション装置のバネ下質量が増大して、乗り心地の悪化を招いてしまうだけでなく、ブレーキユニット取り付けスパンの増大でブレーキユニットの取り付け剛性が低下して、大幅な補強(リブの追加等)が必要になる。
上記したモータ径の制限や、ホイール径の拡大を伴わずに、ブレーキユニットの脱着作業スペースを十分に確保するためには、ブレーキユニットとインホイールモータとの間に十分な軸線方向スペースを設定し、これをブレーキユニットの脱着作業スペースとすることが考えられる。
しかしこの場合、インホイールモータが車輪のホイールから大きく軸線方向内方へはみ出して、インホイールモータ収納空間の拡大により他の空間が犠牲になるという問題を生ずる。
本発明は、ブレーキユニットをインホイールモータに対し脱着する作業を車幅方向内側から行わなければならない限り上記の問題を避けて通れないとの事実認識に基づき、
ブレーキユニットを車幅方向外側からインホイールモータに対し脱着し得るようにして、上記の問題をことごとく解消可能にしたインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を提供することを目的とする。
この目的のため、本発明によるインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造は、以下のごとくにこれを構成する。
先ず、本発明の前提となるインホイールモータを説明するに、これは、
モータハウジングの軸線方向一側面から突出するモータ出力軸により車輪を駆動し、該モータ出力軸と共に回転する被制動回転体を、上記モータハウジングに取着したブレーキユニットで掴締することにより上記車輪を制動するようにしたものである。
本発明は、かかるインホイールモータへ上記のブレーキユニットを取り付けるための構造を、特に以下のごときものとする。
つまり上記ブレーキユニットを、上記被制動回転体の外周縁よりも径方向外方位置において、モータハウジングの上記軸線方向一側面に取着したことを特徴とする。
かかる本発明のインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造によれば、
ブレーキユニットを、被制動回転体の外周縁よりも径方向外方位置において、モータハウジングの上記軸線方向一側面に取着する構造であるため、
ブレーキユニットをインホイールモータに対し脱着する作業を車幅方向外側から行い得ることとなり、当該脱着のための作業スペースについて考慮する必要がなく、以下のごとくに前記の問題を回避することができる。
つまり、ブレーキユニットの脱着作業スペースについて考慮する必要がないということは、当該スペースの確保のためにインホイールモータのモータハウジング外周部に、ブレーキユニット用の前記した取り付けボス部を設ける必要がなくなるということを意味し、
当該取り付けボス部の出っ張り分だけインホイールモータの最大径が制限されてモータ出力を大きくできなくなるという問題を回避することができる。
また同様な理由から、つまりモータハウジング外周部にブレーキユニット用の取り付けボス部を設ける必要がなくなったため、
モータハウジング外周部からの取り付けボス部の出っ張り分だけ車輪のホイール径を拡大しなければならないということもなくなり、当該ホイール径の拡大によるバネ下質量の増大で乗り心地が悪化するという問題も回避することができる。
なお、モータハウジング外周部に取り付けボス部を設け、これを介してブレーキユニットを取り付けると、ブレーキユニット取り付けスパンの増大でブレーキユニットの取り付け剛性が低下して、大幅な補強(リブの追加等)が必要になるが、
本発明のように、ブレーキユニットをインホイールモータに対し車幅方向外側から脱着可能な構造にあっては、ブレーキユニットの取り付けスパンが短くて、ブレーキユニットの取り付け剛性が低下するという問題を生ずることがなく、大幅な補強(リブの追加等)が必要になるという問題も回避し得る。
更に、ブレーキユニットをインホイールモータに対し車幅方向外側から脱着可能な本発明の構造にあっては、ブレーキユニットとインホイールモータとの間にブレーキユニット脱着作業用の軸線方向スペースを設定する必要がなく、
インホイールモータが車輪のホイールから大きく軸線方向内方へはみ出して、インホイールモータ収納空間の拡大により他の空間が犠牲になるという問題を回避することができる。
本発明の一実施例になるインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す要部縦断側面図である。 図1の実施例になるインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す全体斜視図である。 図1の実施例になるインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す要部背面図である。 本発明の第1比較例である、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す全体斜視図である。 図4に示す比較例の要部拡大斜視図である。 本発明の第2比較例である、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す要部拡大斜視図である。 本発明の第3比較例である、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示す要部縦断側面図である。 図4,5に示した比較例に係わるブレーキユニット取り付け構造の諸元説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<構成>
図1〜3は、本発明の一実施例になるインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造を示し、図1はその要部縦断側面図、図2はその全体斜視図、図3はその要部背面図である。
これらの図において、1は、図示せざる車体に取り付けたインホイールモータ、2は、このインホイールモータ1に取り付けたブレーキユニットをそれぞれ示し、インホイールモータ1およびブレーキユニット2の組み立て体を、図1のごとく車輪のホイール3内に収納する。
インホイールモータ1は、円筒形のモータハウジング4内にモータ主要部を内蔵させて構成する。
インホイールモータ1は、モータハウジング4の軸線方向一側面4aから突出するモータ出力軸(図示せず)を具え、このモータ出力軸によりホイール3を介して車輪を駆動するものとする。
このモータ出力軸には更に、これと共に回転するようディスクロータ5(被制動回転体)を結着して設ける。
上記のブレーキユニット2は、該ディスクロータ5の外周部分を軸線方向両側から挟圧することによりホイール3(車輪)を制動する、以下のごときフローティングキャリパ型ブレーキユニットとする。
つまりフローティングキャリパ型ブレーキユニット2は、キャリパ支持ブラケット6を具え、このキャリパ支持ブラケット6上にスライドピン7を介しディスクロータ5の回転軸線方向へスライド可能に浮動支持したキャリパ本体8を設ける。
このキャリパ本体8は、全体をディスクロータ5の外周部分に跨るコ字状とし、ディスクロータ回転軸線方向一方側におけるキャリパ本体8の作用端8aにピストン(図示せず)を内蔵し、反対側のディスクロータ回転軸線方向他方側における該キャリパ本体8の端部8bを反作用端として構成する。
そして、上記ピストンおよびディスクロータ5間にブレーキパッド9を介在させ、反作用端8bおよびディスクロータ5間にブレーキパッド10を介在させる。
<ブレーキユニット取り付け構造>
フローティングキャリパ型ブレーキユニット2をインホイールモータ1に取着するに際しては、
このブレーキユニット2を、ディスクロータ5の外周縁よりも径方向外方位置において、モータハウジング4の前記した軸線方向一側面4aに取着する。
このため、モータハウジング4の外周壁4bと交差するモータハウジング一側面4aの箇所にボス部11,12を立設し、これらボス部11,12の先端面に開口させてねじ孔(図1〜3では見えていない)を刻設する。
これらボス部11,12の間隔は、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6b間の距離に同じとし、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bにはそれぞれ、ボス部11,12の先端面開口ねじ孔と整列する透孔(図1〜3では見えていない)を穿設する。
フローティングキャリパ型ブレーキユニット2をインホイールモータ1に取り付けるに当たっては、
キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bをそれぞれ、車幅方向外側(ホイール3側)からボス部11,12の先端面にあてがって、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bに穿設した透孔をボス部11,12の先端面開口ねじ孔に整列させる。
この状態でキャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bにおける透孔にボルト13,14を車幅方向外側(ホイール3側)から挿通し、これらボルト13,14の先端をボス部11,12の先端面開口ねじ孔に螺合して緊締する。
以上により、インホイールモータ1(モータハウジング一側面4a)に対するフローティングキャリパ型ブレーキユニット2の取り付けを完了する。
ところで、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bをそれぞれ、対応するスライドピン7の直近に位置させ、これによりモータハウジング一側面4aに対するフローティングキャリパ型ブレーキユニット2の取り付け点(ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点)を、フローティングキャリパ型ブレーキユニット2の対応するスライドピン7に隣接させる。
<作用効果>
キャリパ本体8の作用端8aに内蔵させたピストン(図示せず)をディスクロータ5に向けストローク作動させるとき、その反力を受けてキャリパ本体8(反作用端8b)が反対方向へストロークされる。
これにより当該ピストンおよび反作用端8bが相互に接近する結果、これらピストンおよび反作用端8b間にブレーキパッド9,10を介しディスクロータ5を挟圧して、ディスクロータ5およびホイール3(車輪)を制動することができる。
ところで本実施例においては、フローティングキャリパ型ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し、以下の要領で取着することができる。
キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bに穿設した透孔がボス部11,12の先端面開口ねじ孔に整列するようキャリパ支持ブラケット6を、車幅方向外側(ホイール3側)からボス部11,12の先端面にあてがった状態で、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bにおける透孔にボルト13,14を車幅方向外側(ホイール3側)から挿通し、これらボルト13,14の先端をボス部11,12の先端面開口ねじ孔に螺合することにより、インホイールモータ1(モータハウジング一側面4a)に対するフローティングキャリパ型ブレーキユニット2の取り付けを行うことができる。
つまり本実施例においては、ブレーキユニット2を、ディスクロータ5の外周縁よりも径方向外方位置において、モータハウジング4の出力軸突出側側面(車輪側側面)4aに取り付ける構造であるため、
ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し脱着する作業を車幅方向外側から行い得ることとなり、インホイールモータ1の搭載状態でこれにブレーキユニット2を脱着し得ると共に、当該脱着のための作業スペースについて考慮する必要がなくなる。
ちなみに、ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し脱着する作業を車幅方向内側から行う場合は、図4,5の比較例に図1〜3におけると同じ符号を付して示すごとく、当該脱着のための作業スペースを車幅方向内側に確保する必要があるため、インホイールモータ1のモータハウジング外周部4bにブレーキユニット取り付けボス部11,12を設け、これらボス部11,12に車幅方向内側からボルト13,14を挿通してキャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bをねじ止めすることになる。
かように、インホイールモータ1のモータハウジング外周部4bにブレーキユニット取り付けボス部11,12を設ける必要がある場合、これら取り付けボス部11,12の出っ張りによりインホイールモータ1の最大径が制限されて、モータ出力を大きくできなくなるという問題を生ずる。
ところで本実施例においては、ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し脱着する作業を車幅方向外側から行い得ることから、当該脱着のための作業スペースについて考慮する必要がなくなる。
従って、図4,5の比較例におけるようにインホイールモータ1のモータハウジング外周部4bにブレーキユニット取り付けボス部11,12を設ける必要がなくなり、取り付けボス部11,12の径方向出っ張りによりインホイールモータ1の最大径が制限されて、モータ出力を大きくできなくなるという上記の問題を回避することができる。
なお、図6の比較例に図1〜3におけると同じ符号を付して示すごとく、インホイールモータ1の最大径を要求モータ出力にマッチした大きさのままにし、モータハウジング外周部4bにブレーキユニット取り付けボス部11,12を設けると、
これらブレーキユニット取り付けボス部11,12を含めたインホイールモータ1の収納直径がかなり大きなものとなり、ブレーキユニット取り付けボス部11,12の径方向出っ張り分だけ車輪のホイール径を拡大しなければならない。
この場合、サスペンション装置のバネ下質量が増大して、乗り心地の悪化を招いてしまうだけでなく、ブレーキユニット取り付けスパンの増大でブレーキユニットの取り付け剛性が低下して、大幅な補強(リブの追加等)が必要になる。
しかし本実施例では、上記した通りモータハウジング外周部4bにブレーキユニット取り付けボス部を設ける必要がなくなったため、
モータハウジング外周部4bからのブレーキユニット取り付けボス部の出っ張り分だけ車輪のホイール径を拡大しなければならないということもなくなり、当該ホイール径の拡大によるバネ下質量の増大で乗り心地が悪化するという上記の問題を回避することができる。
また本実施例では、ブレーキユニット2をモータハウジング4の出力軸突出側側面(車輪側側面)4aに取り付ける構造であるため、
図6の比較例におけるようにモータハウジング外周部4bに設けたボス部11,12を介してブレーキユニット2を取り付ける場合に較べ、ブレーキユニット2の取り付けスパンが遙かに小さく、ブレーキユニット2の取り付け剛性が低下することがなく、ブレーキユニット取り付け部の大幅な補強(リブの追加等)が不要である。
なお、ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し脱着する作業を車幅方向内側から行う場合において、上記したインホイールモータ1の直径制限(出力低下)や、ホイール径の拡大を伴わずに、ブレーキユニット2の脱着作業スペースを十分に確保するためには、
図7の比較例に図1〜3におけると同じ符号を付して示すごとく、ブレーキユニット2とインホイールモータ1(モータハウジング一側面4a)との間に十分な軸線方向スペースLを設定し、これをブレーキユニット2の脱着作業スペースとすることが考えられる。
しかしこの場合、インホイールモータ1が車輪のホイール3から大きく軸線方向内方へはみ出して、インホイールモータ収納空間の拡大により他の空間が犠牲になるという問題を生ずる。
ところで本実施例においては、ブレーキユニット2をインホイールモータ1に対し車幅方向外側から脱着可能であるため、ブレーキユニット2とインホイールモータ1(モータハウジング一側面4a)との間に、図7のLで示すごとき大きなブレーキユニット脱着作業用軸線方向スペースを設定する必要がない。
従って、インホイールモータ1が車輪のホイール3から図7のごとく大きく軸線方向内方へはみ出すことがなく、インホイールモータ収納空間の拡大により他の空間が犠牲になるという問題を回避することができる。
また本実施例においては、ブレーキユニット2をモータハウジング一側面4aに取り付けるためのボス部11,12を、モータハウジング4の外周壁4bと交差するモータハウジング一側面4aの箇所に立設したため、
モータハウジング一側面4aに対するブレーキユニット2の取り付け点が、モータハウジング一側面4aの最外周部近傍位置であることとなり、以下の作用効果を奏し得る。
つまりモータハウジング4は、一般にインホイールモータの小型、軽量化に鑑み、薄肉構造となっており、モータハウジング一側面4aのブレーキユニット取り付け箇所(ブレーキユニット取り付けボス部11,12)は、ブレーキユニット2からの制動反力によっても倒れ変形することのないよう補強する必要である。
ところで、モータハウジング4の外周壁4bは円筒形状に起因して側面4aよりも剛強であり、このモータハウジング外周壁4bと交差するモータハウジング一側面4aの箇所にブレーキユニット取り付けボス部11,12を立設した本実施例によれば、
ブレーキユニット取り付けボス部11,12が倒れ変形に対して大きな抗力を持つこととなり、上記の補強が殆ど必要でないか、必要であったとしても極僅かな補強で、ブレーキユニット2からの制動反力に抗し得て、インホイールモータ1の軽量化に寄与する。
本実施例においては更に、キャリパ支持ブラケット6の両端6a,6bをそれぞれ、対応するスライドピン7の直近に位置させ、これによりモータハウジング一側面4aに対するブレーキユニット2の取り付け点(ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点)を、ブレーキユニット2の対応するスライドピン7に隣接させたため、以下の作用効果が得られる。
ブレーキユニット2の作動によるディスクロータ5の制動時、ディスクロータ5からブレーキパッド9,10への摩擦制動力はキャリパ支持ブラケット6に伝達され、その後ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点を経て、インホイールモータ1のモータハウジング4に至って、車体により受け止められる。
従って、キャリパ支持ブラケット6はトルク受けメンバとして作用し、このキャリパ支持ブラケット6をインホイールモータ1(モータハウジング一側面4a)に取り付けるためのボルト13,14はそれぞれ、図3に矢Fsで示す剪断力を受ける。
図4,5に示すようにボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点が、ブレーキパッド9,10よりもディスクロータ5の回転中心に近い場合につき、図8を参照しつつ上記のボルト剪断力Fsを説明するに、
車輪制動力をFTとし、車輪有効径をrtとし、ディスクロータ回転中心からボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点までの半径をrbとした時、ボルト剪断力Fsは、
Fs=(1/2)・FT・rt/rb
で表される。
図4,5に示すようにボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点が、ブレーキパッド9,10よりもディスクロータ5の回転中心に近い場合、
ディスクロータ回転中心からボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点までの半径rbが小さいため、小さいモーメントスパンでトルクを受けなければならず、上式における(rt/rb)が大きくなってボルト剪断力Fsが大きくなるという耐久性の問題を生ずる。
しかし本実施例では、モータハウジング一側面4aに対するブレーキユニット2の取り付け点(ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点)を、ブレーキユニット2の対応するスライドピン7に隣接させたため、
ディスクロータ回転中心からボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点までの半径rbが大きい。
このため、大きなモーメントスパンでトルクを受けることとなって、上式における(rt/rb)が小さいことによりボルト剪断力Fsを低下させることができ、上記した耐久性の問題を解消することができる。
また図4,5に示すようにボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点が、ブレーキパッド9,10よりもディスクロータ5の回転中心に近い場合、
ブレーキパッド9,10(キャリパ支持ブラケット6へのトルク入力点)からディスクロータ回転中心までの距離(図8におけるキャリパ有効半径BER)と、ディスクロータ回転中心からボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点までの半径rbとの差が図8のように大きくなる。
このためキャリパ支持ブラケット6が、ブレーキパッド9,10からの入力時に、ボルト13,14による取り付け点を中心とした大きな曲げモーメントを受けて変形し易くなることから、これによっても変形することのないようキャリパ支持ブラケット6を頑丈に造る必要があって、重量増やコスト高になるという問題を生ずる。
しかし本実施例においては、モータハウジング一側面4aに対するブレーキユニット2の取り付け点(ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点)を、ブレーキユニット2の対応するスライドピン7に隣接させたため、
ブレーキパッド9,10(キャリパ支持ブラケット6へのトルク入力点)と、ボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点とが略同一円周上に位置することとなる。
このためキャリパ支持ブラケット6が、ブレーキパッド9,10からの入力時に受ける、ボルト13,14による取り付け点周りの曲げモーメントを小さくされ、
キャリパ支持ブラケット6が当該曲げモーメントに抗し辛く、開く方向の剛性に欠ける図3のようなコ字状であっても、このキャリパ支持ブラケット6をそれほど頑丈に造る必要がなくて、重量増やコスト高に関した上記の問題を回避することができると共に、キャリパ支持ブラケット6の鳴きを誘起する開きモード変形を抑制することができる。
また本実施例のように、モータハウジング一側面4aに対するブレーキユニット2の取り付け点(ボス部11,12およびボルト13,14によるブレーキユニット取り付け点)を、ブレーキユニット2の対応するスライドピン7に隣接させる場合、キャリパ支持ブラケット6の取り付け剛性自体も高くなり、結果としてフローティングキャリパ型ブレーキユニット2の軽量化に寄与する。
1 インホイールモータ
2 フローティングキャリパ型ブレーキユニット
3 車輪ホイール
4 モータハウジング
4a モータハウジング一側面
4b モータハウジング外周壁
5 ディスクロータ(被制動回転体)
6 キャリパ支持ブラケット
7 スライドピン
8 キャリパ本体
8a 作用端
8b 反作用端
9,10 ブレーキパッド
11,12 ブレーキユニット取り付けボス部
13,14 ブレーキユニット取り付けボルト

Claims (4)

  1. モータハウジングの軸線方向一側面から突出するモータ出力軸により車輪を駆動し、該モータ出力軸と共に回転する被制動回転体を、前記モータハウジングに取着したブレーキユニットで掴締することにより前記車輪を制動するようにしたインホイールモータにおいて、
    前記ブレーキユニットを、前記被制動回転体の外周縁よりも径方向外方位置において、モータハウジングの前記軸線方向一側面に取着したことを特徴とするインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造。
  2. 請求項1に記載された、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造において、
    前記ブレーキユニットを、モータハウジングの前記軸線方向一側面に対し、車輪側から取り付けるよう構成したことを特徴とするインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造。
  3. 請求項1または2に記載された、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造において、
    モータハウジングの前記軸線方向一側面に対する前記ブレーキユニットの取り付け点を、該モータハウジング一側面の最外周部近傍位置としたことを特徴とするインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造。
  4. 前記ブレーキユニットが、スライドピンを介して前記被制動回転体の回転軸線方向へスライド可能に浮動支持されたキャリパ本体を有し、該キャリパ本体の作用端におけるピストンと、該キャリパ本体の反作用端との間に前記被制動回転体を挟圧して該被制動回転体を制動するフローティングキャリパ型ブレーキユニットである、請求項1〜3のいずれか1項に記載された、インホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造において、
    モータハウジングの前記軸線方向一側面に対する前記ブレーキユニットの取り付け点を、前記フローティングキャリパ型ブレーキユニットのスライドピンに隣接させたことを特徴とするインホイールモータへのブレーキユニット取り付け構造。
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