以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種であるが、これに限定されず、保留機能を有する他の遊技機(例えば、従来の第1種、従来の第1種の機能を二つと従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)に応用された場合も本発明の範囲内である。また、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口2210、第2主遊技始動口2110、補助遊技入球口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230、演出表示装置2310、補助遊技図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、第1主遊技始動口2210は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口2210は、第1入球検出装置2211を備える。ここで、第1入球検出装置2211は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口2110は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口2110は、第2入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、第2入球検出装置2111は、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、第2主遊技始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、図1に示すように、第1主遊技始動口2210と第2主遊技始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1主遊技始動口2210の存在により、第2主遊技始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2主遊技始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
次に、補助遊技入球口2410は、入球検出装置2411を備える。ここで、入球検出装置2411は、補助遊技入球口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技入球口入球情報を生成する。尚、補助遊技入球口2410への遊技球の入球は、第2主遊技始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、第1主遊技図柄(第1特別図柄)又は第2主遊技図柄(第2特別図柄)が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1入賞検出装置2121(第2入賞検出装置2221)と、第1電動役物2122(第2電動役物2222)と、第1電動役物2122(第2電動役物2222)を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330(大入賞口ソレノイド12330)とを備える。ここで、第1入賞検出装置2121(第2入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1電動役物2122(第2電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1主遊技に基づく特別遊技と第2主遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
次に、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)と、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部2132(第2主遊技図柄保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2310は、主として、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われると共に、装飾図柄の保留球表示が行われる。具体的には、表示制御手段2323の表示制御により、画面上に、装飾図柄の変動表示及び停止表示が実行される装飾図柄表示領域2311と、第1主遊技図柄に対応した装飾図柄の保留表示が実行される第1保留表示部2312a及び第2主遊技図柄に対応した装飾図柄の保留表示が実行される第2保留表示部2312bと、が形成される。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。
次に、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄(普通図柄)の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置2420は、補助遊技図柄表示部2421と、補助遊技図柄保留表示部2422とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口2210(第2主遊技始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置2310上での各種演出に係る表示制御を行う演出表示制御手段2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置3000と情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000や演出表示制御手段2320等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出制御装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、第1主遊技・第2主遊技・特別遊技・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動大当たり、突然確率変動大当たり、突然時間短縮変動大当たり、小当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報、保留先読み情報等}を送信するための情報送信制御手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400とを有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2主遊技始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な各特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関する状態(通常遊技状態、確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、主遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、第1主遊技始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1主遊技始動口入球判定手段1111と、第2主遊技始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2主遊技始動口入球判定手段1112と、補助遊技入球口2410に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技入球口入球判定手段1113とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1主遊技始動口2210への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等)を取得する第1主遊技乱数取得判定実行手段1121と、第2主遊技始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等)を取得する第2主遊技乱数取得判定実行手段1122と、補助遊技図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための補助遊技乱数取得判定実行手段1123とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、第1主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1主遊技図柄保留手段1131と、第2主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2主遊技図柄保留手段1132と、補助遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで保留するための補助遊技図柄保留手段1133とを有している。ここで、第1主遊技図柄保留手段1131、第2主遊技図柄保留手段1132及び補助遊技図柄保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bとを、有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、第1主遊技図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第1主遊技用大当たり抽選テーブル1135b−1と、第2主遊技図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第2主遊技用大当たり抽選テーブル1135b−3と、を有している。尚、本最良形態においては、遊技状態及び図柄の種類に関わらず、大当たりの当選確率が同一に構成されている。以下の表1は、遊技状態毎の、第1主遊技用大当たり抽選テーブルと第2主遊技用大当たり抽選テーブルの例である。尚、本最良形態では、説明の便宜上、小当たり抽選テーブルは省略したが、このようなテーブルが別に存在していてもよい(この場合、先に大当たり抽選をして次に小当たり抽選をするか、先に小当たり抽選をして次に大当たり抽選をする)。或いは、大当たりと小当たりとが一緒になった一の抽選テーブルであってもよい。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)に基づき、第1主遊技図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1主遊技内容決定手段1141と、取得した遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)に基づき、第2主遊技図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2主遊技内容決定手段1142と、取得した補助遊技図柄当選乱数に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技内容決定手段1143とを有している。
ここで、第1主遊技内容決定手段1141は、第1主遊技図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141aを有しており、当該第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第1主遊技通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→第1主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→第1主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。また、第2主遊技内容決定手段1142は、第2主遊技図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第2主遊技通常遊技状態用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技→第2主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル1142a−2、時間短縮遊技→第2主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル1142a−3)。更に、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aを有しており、当該補助遊技内容決定用抽選テーブル1143aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→補助遊技通常用抽選テーブル1143a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→補助遊技時間短縮用抽選テーブル1143a−2)。ここで、表2は、当否結果・遊技状態毎の、第1主遊技内容決定用抽選テーブル及び第2主遊技内容決定用抽選テーブル(停止図柄)の例である。表2に示されるように、本最良形態では、大当たり図柄として複数の図柄が存在している。そして、この図柄の種類に基づいて、特別遊技時の利益状態や特別遊技後の遊技状態が決まるよう構成されている(これについては後述する)。また、表3は、当否結果・遊技状態毎の、第1主遊技内容決定用抽選テーブル及び第2主遊技内容決定用抽選テーブル(変動態様)の例である。尚、本最良形態では、説明の便宜上、保留球数に応じて異なるテーブルを有するよう構成しなかったが、保留球数に応じて異なるテーブルを有するように構成してもよいことはいうまでもない。また、本最良形態では、説明の便宜上、主遊技内容決定用抽選テーブル構成を第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで共通としたが、異なるテーブル構成としてもよい。
次に、表示制御手段1150は、第1主遊技図柄表示装置2130の第1主遊技図柄表示部2131上で、所定時間第1主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1主遊技図柄制御手段1151と、第2主遊技図柄表示装置2230の第2主遊技図柄表示部2231上で、所定時間第2主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2主遊技図柄制御手段1152と、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a及び第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aのいずれにも乱数が一時記憶されている場合には、いずれの乱数保留手段に一時記憶された乱数に基づく主遊技図柄の変動を優先するかを決定する主遊技図柄保留解除制御手段1154と、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段1153とを有している。
ここで、第1主遊技図柄制御手段1151は、前記第1主遊技内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2主遊技図柄制御手段1152は、前記第2主遊技内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2主遊技図柄変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技図柄表示装置2420の補助遊技図柄表示部2421上での補助遊技図柄の変動時間を管理するための補助遊技図柄変動時間管理手段1153aを有している。また、補助遊技図柄変動時間管理手段1153aは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマ1153a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2主遊技始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たりに当選している(当たりフラグが発生している)か否かの判定と共に、第1主遊技図柄が所定態様(所定態様「7A」〜「1A」)で停止したか否か又は第2主遊技図柄が所定態様(所定態様「7B」〜「1B」)で停止したか否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態とする大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1194中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2122又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。ここで、表4は、特別遊技内容参照テーブルの一例である。表4に示されるように、「7A、7B」は、多くの出球を獲得できる高利益特別遊技である。他方、「6A〜1A、6B〜1B」は、多くの出球を獲得できない低利益特別遊技である。ここで、表1及び表2に示される内容と照らし合わせると分かるように、高利益特別遊技が付される割合は、第1主遊技よりも第2主遊技の方が高くなっており、大当たり確率及び確率変動大当たりが付される割合は、第1主遊技と第2主遊技とで同一である。即ち、本最良形態では、第1主遊技の利益率よりも第2主遊技での利益率の方が総じて高くなるよう構成されているが、これには限定されず、第1主遊技と第2主遊技の利益率が同等であるよう構成されていてもよい。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
ここで、本最良形態においては、時短中には、非時短中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本最良形態における時短は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する(時短回数制限無しの確率変動遊技を除く)。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算される。ここで、表4に示されるように、本最良形態においては、当り図柄ごとに特定遊技内容が予め定められており、夫々の当り図柄に係る特別遊技終了時に、本テーブルを参照して特定遊技内容が決定される。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、第1主遊技(第1主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1主遊技状態一時記憶手段1191と、第2主遊技(第2主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第2主遊技状態一時記憶手段1192と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1193と、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1194とを有している。
ここで、第1主遊技状態一時記憶手段1191は、第1主遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第1フラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の第1主遊技図柄(変動開始条件が成立した第1主遊技図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1主遊技図柄情報一時記憶手段1191bとを有している。
また、第2主遊技状態一時記憶手段1192は、第2主遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第2フラグ一時記憶手段1192aと、現在変動中の第2主遊技図柄(変動開始条件が成立した第2主遊技図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第2主遊技図柄情報一時記憶手段1192bとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1193は、補助遊技に関する情報(例えば、補助遊技図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1193aと、現在変動中の補助遊技図柄(変動開始条件が成立した補助遊技図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための補助遊技図柄情報一時記憶手段1193bとを有している。
次に、情報送信制御手段1300は、第一主遊技乱数及び第二主遊技乱数について、当該乱数について抽選許可が下りていない状況下、当該乱数に関する情報(例えば、乱数値、乱数範囲に関するID情報)を副制御基板(演出表示制御手段2320)側に送信することの制御を司る保留先読み情報送信制御手段1310を更に有している。ここで、保留先読み情報送信制御手段1310は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a又は第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aの保留乱数を読み取り、当該乱数と対応した乱数関連情報をセットする制御を司る保留先読み用乱数情報セット制御手段1311を更に有している。そして、保留先読み用乱数情報セット制御手段1311は、副制御基板側に送信されるべき乱数関連情報がセットされる保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aと、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aにセットされた乱数関連情報を適宜(例えば、当該セットされた情報の送信が完了した際)消去するセット乱数情報消去手段1311bと、を更に有している。
ここで、図32は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aに乱数関連情報がセットされている状態を示した例である。まず、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aはn個のバッファ(一時格納領域)を有している。ここで、バッファ個数には特に限定されないが、(主遊技図柄の保留数×乱数種別数)個分確保しておくことが望ましい(本例では、第1主遊技図柄の保留数が4、第2主遊技図柄の保留数が4、乱数種別数が3であるので、8×3=24個)。また、n個のバッファ夫々には、保留先読み乱数関連情報として2バイト情報を格納できるよう構成されており、この2バイト情報の各ビットにて乱数関連情報が表現されている。次に、乱数関連情報が表現される各ビットは、(開始コード及び終了コードを除き)最上位ビットから順に、保留先読みコード(2ビット)、主遊技別コード(1ビット)、乱数種別コード(2ビット)、乱数値コード(9ビット)、として定義されている。ここで、乱数値コードが9ビットである理由は、主遊技乱数の乱数範囲が0〜511であるためであるが、これには限定されず、主遊技乱数の乱数範囲に応じて適宜ビット数を決定すればよく、他のビットについても同様である。最後に、乱数関連情報の一例として「第1主遊技の2番目の保留に係る、当選乱数(乱数値25)、図柄決定用乱数(乱数値230)、変動態様決定用乱(乱数値82)」の場合について示してあるが、図示されるように乱数関連情報はバッファ3個分に亘って格納されることとなる。
次に、図33は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aから乱数関連情報がサブ側に送信されている状態を示した例である。まず、本最良形態では、乱数関連情報はバッファ3個分に亘って格納されることとなるが、サブ側へ送信される際は、バッファ3個分の信号(即ち、保留1個分の乱数情報)を同時に送信するよう構成されている(送信パターンA)。また、所定条件を満たした場合には、複数個の保留分の乱数情報を同時に送信できるよう構成されている(送信パターンB)。尚、送信パターンBを実行するための所定条件については後述する。
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Dとを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口2210と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置2130とを有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口2110と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置2230とを有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、を有する。
次に、補助遊技周辺機器2400は、第2主遊技始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる補助遊技入球口2410と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置2420とを有している。
更に、主制御装置1000は、演出に係る一切の出力(表示を含む)制御を司る副制御基板(演出表示制御手段2320)と一方向的に情報伝達可能に接続している。そして、演出表示制御手段2320(所謂サブメイン基板やサブメイン手段)は、装飾図柄の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る出力を行う演出表示装置2310と情報伝達可能に接続している。尚、演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
ここで、演出表示制御手段2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2321と、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾表示制御手段2322と、装飾図柄の保留個数や保留先読みの決定処理及び表示処理を司る装図保留情報表示制御手段(保留先読み表示制御手段)2323と、予告演出・特別遊技中演出・装飾ランプや音声等の演出をはじめとする演出一般の情報を一時記憶するための演出一般情報一時記憶手段2324とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの第1主遊技及び第2主遊技に関する図柄情報や保留先読み情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。
次に、装飾図柄表示制御手段2322は、主制御装置1000側からの情報に基づいて、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する装図表示内容決定手段2322aと、装飾図柄の変動態様や図柄の画像・動画像データ等を記憶するための装図変動態様・図柄記憶手段2322bと、装飾図柄の図柄変動に係る各種情報(変動態様情報、停止図柄情報、各種フラグ等)を一時記憶するための装図表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322aは、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する際に参照される装図変動内容決定用抽選(参照)テーブル2322a−1を有している。表5は、停止図柄決定用参照テーブルであり、表6は、変動態様決定用参照テーブルである。これら表から分かるように、本最良形態においては、主制御装置1000側から送信される主遊技図柄情報(停止図柄情報や変動態様情報)に基づき、装飾図柄の停止図柄や変動態様が決定されるよう構成されている。尚、装飾図柄の停止図柄については、当たりの場合には主遊技図柄の属性情報を踏まえて抽選で決定し、ハズレの場合にはリーチか非リーチかに基づいて抽選で決定するよう構成し、装飾図柄の変動態様については、主遊技図柄の変動態様に基づき一義的に特定されるよう構成されているが、これには何ら限定されない。例えば、主遊技図柄の停止図柄に紐付いて装飾図柄が一義的に決定されるよう構成されていても、主遊技図柄の変動態様(又は変動時間)に基づいて装飾図柄の変動態様が抽選で決定されるよう構成されていてもよい。
次に、装図保留情報表示制御手段2323は、装飾図柄に係る保留に関する情報を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2323aと、主制御装置1000側から送信された保留先読みに係る乱数情報を用いて、当否・停止図柄・変動態様(これらの内、いずれか一つでもよい)について事前判定する際に参照される保留先読み用参照テーブル2323bと、特殊保留表示の内容を決定する際の一ファクタである信頼度差を算出するために参照される信頼度参照テーブル2323cと、を有している。ここで、保留先読み用参照テーブル2323bは、主制御装置1000での各テーブル(当否抽選用テーブル、主遊技内容決定用抽選テーブル等)を同一である。以下、信頼度参照テーブル2323cの内容例を挙げる。
次に、表7は、信頼度参照テーブル2323cの一例を示したものである。尚、この表では信頼度を1〜5と段階化しているが、これに限定されず、当該変動態様の信頼度であってもよい。
尚、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出表示制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置2130、第2主遊技図柄表示装置2230及び補助遊技図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出表示制御手段2320により制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4〜図23のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述の保留先読み情報送信制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図5は、図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、補助遊技入球口入球判定手段1113は、補助遊技入球口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、補助遊技乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、補助遊技図柄保留手段1133は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1300)に移行する。
次に、図6は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、補助遊技図柄図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aにアクセスし、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、補助遊技内容決定手段1143は、遊技状態一時記憶手段1190を参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技時間短縮用抽選テーブル1143a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、補助遊技内容決定手段1143は、補助遊技通常用抽選テーブル1143a−1をセットする。尚、補助遊技時間短縮用抽選テーブル1143a−2は、補助遊技通常用抽選テーブル1143a−1と比較し、当選確率が高く設定されている(例えば、前者の当選確率が9/10であり、後者の当選確率が1/10)。そして、ステップ1216で、補助遊技内容決定手段1143は、当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、補助遊技図柄変動時間管理手段1153aは、セットしたテーブルに基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマ1153a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、補助遊技図柄保留手段1133は、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技図柄変動管理用タイマ1153a−1をスタートした後、補助遊技図柄表示部2421上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、補助遊技図柄変動時間管理手段1153aは、補助遊技図柄変動管理用タイマ1153a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技図柄表示部2421上で、前記ステップ1216で補助遊技内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、補助遊技図柄制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、第2主遊技始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
次に、図7は、図4におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段1111は、第1主遊技始動口2210の第1入球検出装置2211から第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、第1主遊技乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)を取得する。次に、ステップ1312で、第1主遊技図柄保留手段1131は、当該遊技内容決定乱数を第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aに記憶する。次に、ステップ1313で、情報送信制御手段1300は、第1主遊技乱数が取得された旨の情報を送信する。そして、ステップ1350(1)で、保留先読み制御手段1134は、後述する保留先読み処理を実行する。次に、ステップ1314で、第2主遊技始動口入球判定手段1112は、第2主遊技始動口2110の第2入球検出装置2111から第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1316でYesの場合、ステップ1318で、第2主遊技乱数取得判定実行手段1122は、遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)を取得する。次に、ステップ1324で、第2主遊技図柄保留手段1132は、当該遊技内容決定乱数を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aに記憶する。次に、ステップ1325で、情報送信制御手段1300は、第2主遊技乱数が取得された旨の情報を送信する。そして、ステップ1350(2)で、保留先読み制御手段1134は、後述する保留先読み処理を実行し、次の処理(ステップ1800の保留先読み情報送信制御処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1314に移行し、ステップ1314及びステップ1316でNoの場合には次の処理(ステップ1800の保留先読み情報送信制御処理)に移行する。
次に、図8は、図7におけるステップ1350(1)及びステップ1350(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の保留先読み処理のフローチャートである。尚、本最良形態では、第1主遊技図柄の保留先読み処理と第2主遊技図柄の保留先読み処理の処理内容が同一であるため、第1主遊技図柄に係る処理内容を説明し、第2主遊技図柄に係る説明は括弧書きとする。ステップ1352(1){ステップ1352(2)}で、保留先読み用乱数情報セット制御手段1311は、図7のステップ1312(図7のステップ1324)で一時記憶した第1主遊技図柄(第1主遊技図柄)の保留に係る保留先読み情報(本最良形態においては、当否乱数等の乱数値)を、情報送信制御手段1300内の保留先読み情報用乱数情報一時記憶手段1311aにセットし、次の処理(ステップ1800の保留先読み情報送信制御処理)に移行する。尚、後述するように、当該保留先読み情報用乱数情報一時記憶手段1311aにセットされた場合、非特定遊技状態時にはただちに副制御基板側に送信されるが、特定遊技状態時には所定条件を充足するまで(具体的には特定遊技状態時→非特定遊技状態時に遷移するまで)は送信制御が実行されない(本例では、第2主遊技乱数については特定遊技状態時であってもただちに送信されるように構成されているが、第2主遊技乱数についても特定遊技状態時には送信制御されないように構成してもよい)。
次に、図9は、図4におけるステップ1800のサブルーチンに係る、保留先読み情報送信制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、「時間短縮遊技状態」においては、第1主遊技図柄の保留に基づく保留先読み情報をサブ側(演出表示制御手段2320側)へ送信せず、且つ「時間短縮遊技状態」終了時点で未消化となっている保留に基づく保留先読み情報をサブ側へ送信することを可能とすることである。まず、ステップ1802で、保留先読み情報送信制御手段1310は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1806で、保留先読み情報送信制御手段1310は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、乱数情報がセットされている場合には、セットされた乱数情報の内、第2主遊技図柄に係る乱数情報(何番目に取得された乱数かに関する情報、当選乱数に関する情報、図柄決定用乱数に関する情報、変動態様決定用乱数に関する情報等)をサブ側に送信する。次に、ステップ1807で、セット乱数情報消去手段1311bは、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、サブ側に送信した第2主遊技図柄に係る乱数値を削除し、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。以上が、時短遊技(本例では特に普通図柄の時短遊技)時における、保留先読み情報送信制御処理である。
次に、ステップ1808〜ステップ1811は、時短遊技が終了した直後における、保留先読み情報送信制御処理である。まず、ステップ1802でNoの場合、ステップ1808で、保留先読み情報送信制御手段1310は、遊技状態一時記憶手段1190内の時短終了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、時短終了フラグとは、時間短縮遊技の終了直後にオンとなるフラグであり、後述のステップ1809〜ステップ1811の処理を時間短縮遊技の終了直後に1度だけ実行することを担保するためのフラグである。ステップ1808でYesの場合、ステップ1809で、保留先読み情報送信制御手段1310は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311を参照し、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311にセットされている全ての保留先読み情報(即ち、「時間短縮遊技状態」終了時点で保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311に累積的にセットされている乱数情報)をサブ側に送信する。次に、ステップ1810で、セット乱数情報消去手段1311bは、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、サブ側に送信した全ての乱数情報を削除する。そして、ステップ1811で、保留先読み情報送信制御手段1310は、遊技状態一時記憶手段1190内の時短終了フラグをオフにして、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。
次に、ステップ1813〜ステップ1814は、非時短遊技時(例えば、非確率変動の通常遊技、時短遊技無しの確率変動遊技)における、保留先読み情報送信制御処理である。まず、ステップ1808でNoの場合、ステップ1813で、保留先読み情報送信制御手段1310は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1134aを参照し、セットされている主遊技用乱数に関する乱数情報をサブ側に送信する。そして、ステップ1814で、セット乱数情報消去手段1311bは、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、サブ側に送信した第1主遊技図柄もしくは第2主遊技図柄に係る乱数情報を削除し、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。
ここで、ステップ1800に係る一連の処理で示されるように、第2主遊技図柄に係る保留先読み情報が更新された場合は、時間短縮遊技状態であるか否かに係らず、該保留先読み情報が即時サブ側に送信される。他方、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報が更新された場合は、時間短縮遊技状態でない場合に限り、該保留先読み情報がサブ側に即時送信されるよう構成されている。そして、後述するように、第1主遊技図柄もしくは第2主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出(即ち、大当たり可能性の事前示唆)実行は、サブ側でのみ行われるよう構成されている。したがって、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出は発生しない。また、時間短縮遊技状態終了時に未消化となっている保留に係る保留先読み情報は、時間短縮遊技状態終了時点で即時サブ側に送信されるよう構成されている。したがって、時間短縮遊技状態において発生し得なかった第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出は、時間短縮遊技状態が終了となった時点で即時実行されることとなる。換言すれば、時間短縮遊技中に第1主遊技始動口への入球があった場合であっても、該入球に基づく保留先読み情報を一時記憶しておくことで、時間短縮遊技状態終了時には該一時記憶されている保留先読み情報を遡って演出を実行することができるのである。尚、大当たり確率が高い場合や、時間短縮遊技状態への移行頻度が高い場合(例えば、超甘デジタイプ)など、時間短縮遊技状態終了時に第1主遊技図柄に係る保留が未消化となり、該保留で大当たりとなる頻度が高くなるような場合にはより好適である。
次に、図10は、図4におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主遊技図柄保留解除制御手段1154は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。このように、本最良形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行する。
次に、図11は、図10におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。まず、ステップ1402で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、この変動開始条件は、特別遊技中や図柄変動中でないことが条件となる。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2(第2主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル1142a−2)をセットし、ステップ1414に移行する。尚、セットされるテーブルは、当否・保留数に基づいて決定される(以下も同様)。
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3(第2主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル1142a−3)をセットし、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1主遊技通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1(第2主遊技通常遊技状態用抽選テーブル1142a−1)をセットし、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1415で、セット乱数情報消去手段1311bは、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る保留先読み情報(乱数値)を消去する。ここで、時間短縮遊技状態においては第1主遊技図柄に係る保留先読み情報のサブ側への送信及び更新(削除)処理が実行されない(図9参照)。そのため、時間短縮遊技状態において第1主遊技図柄に係る保留が消化されたタイミングで、当該変動に係る保留先読み情報を更新するのである。次に、ステップ1403で、当否抽選手段1135は、ステップ1406、ステップ1410又はステップ1412でセットした、各遊技状態に対応する当否抽選テーブルである第1主遊技用大当たり抽選テーブル1135b−1(第2主遊技用大当たり抽選テーブル1135b−3)を参照し、遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。そして、ステップ1417で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の「当たりフラグ」をオンにする。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1416をスキップする。
そして、ステップ1416で、第1主遊技内容決定手段1141(第2主遊技内容決定手段1142)は、ステップ1406、ステップ1410又はステップ1412でセットした、各遊技状態に対応する変動内容(停止図柄、変動態様)抽選テーブルである第1主遊技内容決定用抽選テーブル1141a(第2主遊技内容決定用抽選テーブル1142a)を参照し、遊技内容決定乱数(例えば主遊技図柄決定乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば変動態様決定乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1主遊技図柄情報一時記憶手段1191b(第2主遊技図柄情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。
次に、ステップ1419で、情報送信手段1300は、ステップ1416で決定した主遊技図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態を演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1420で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1422で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)上で、第1主遊技図柄情報一時記憶手段1191b(第2主遊技図柄情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1446で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1434で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)が、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1434でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1438で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1主遊技図柄情報一時記憶手段1191b(第2主遊技図柄情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1440で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1442で、第1主遊技図柄変動時間管理手段1151a(第2主遊技図柄変動時間管理手段1152a)は、第1主遊技図柄変動管理用タイマ1151a−1(第2主遊技図柄変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1444で、第1主遊技図柄制御手段1151(第2主遊技図柄制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1444でYesの場合にはステップ1434に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図12は、図11におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグ及び第2フラグ一時記憶手段1192a中の時間短縮フラグをオフにする。次に、ステップ1462で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の時短終了フラグをオンにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図13は、図4におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、第1主遊技図柄表示装置2130(第2主遊技図柄表示装置2230)の第1主遊技図柄表示部2131(第2主遊技図柄表示部2231)上に表示された主遊技図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1505で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172a(前出の表参照)を参照することにより、当該特別遊技の内容をセットする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a及び第2フラグ一時記憶手段1192a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)する。そして、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の当たりフラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。
次に、図14は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1624に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120の第1電動役物2122又は第2大入賞口2220の第2電動役物2222を駆動して第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1624に移行する。
次に、ステップ1624で、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120の第1電動役物2122又は第2大入賞口2220の第2電動役物2222の駆動を停止して第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、確率変動大当たり及び時間短縮変動大当たりの場合は15ラウンド、突然確率変動大当たりの場合は2ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191を参照し、今回の特別遊技が確率変動大当たりであるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191内の確率変動フラグをオンにする。次に、ステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191を参照し、今回の特別遊技が時間短縮変動有りであるか否かを判定する。ステップ1656でYesの場合、ステップ1658で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191を参照し、今回の特別遊技が時短回数制限有りであるか否かを判定する。ステップ1658でYesの場合、ステップ1660で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aに所定回数(本最良形態では、30回)をセットして、ステップ1664に移行する。他方、ステップ1658でNoの場合、ステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aにカウンタ値として指定でき得る最大回数(例えば、65535回)をセットして、ステップ1664に移行する。次に、ステップ1664で、特定遊技制御手段1180は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193内の時間短縮フラグをオンにし、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1652でNoの場合には、ステップ1656へ移行し、ステップ1656でNoの場合には、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
次に、図16〜図23を参照して、サブ基板側で実行される制御処理を説明する。まず、図16は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。まず、ステップ7100で、演出表示制御手段2320は、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ7200で、演出表示制御手段2320は、後述するトリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理を実行する。次に、ステップ7500で、演出表示制御手段2320は、後述する保留・特殊保留表示制御処理を実行する。次に、ステップ6100で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ7600で、演出表示制御手段2320は、後述する保留・特殊保留消化時制御処理を実行する。次に、ステップ6700で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6300で、演出表示制御手段2320は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ7100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンを詳述する。
まず、図17は、図16でのステップ7100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ7102で、装図保留情報表示制御手段2323は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置側から新たな保留関連情報{第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報又は乱数情報(保留先読み情報)}を受信したか否かを判定する。ステップ7102でYesの場合、ステップ7104で、装図保留情報表示制御手段2323(保留先読み表示制御手段)は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御部側から新たな乱数情報(図9の処理で送信された保留先読み情報)を受信したか否かを判定する。ステップ7104でYesの場合、ステップ7106で、装図保留情報表示制御手段(保留先読み表示制御手段)2323は、受信した乱数情報から導かれた乱数値を装図保留情報一時記憶手段2323a内へ一時記憶し(消化順序も)、次の処理(ステップ7200のトリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理)に移行する。他方、ステップ7104でNoの場合、即ち、当該保留関連情報が保留が新たに出来た旨の情報である場合には、ステップ7112で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内の装図保留カウンタ(第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算し、次の処理(ステップ7200のトリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理)に移行する。他方、ステップ7102でNoの場合、ステップ7120で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置側から図柄変動開始信号(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る図柄変動開始信号)を受信したか否かを判定する。ステップ7120でYesの場合、ステップ7122で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ7200のトリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理)に移行する。尚、ステップ7120でNoの場合には、次の処理(ステップ7200のトリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理)に移行する。尚、本最良形態では、一時記憶される保留先読み情報は乱数値のみとしたが、これに限定されず、主制御部側から送信された乱数情報に基づき導かれた、変動態様先読み情報、当否先読み情報、変動時間先読み情報、停止図柄の先読み情報、遊技状態の先読み情報等、どのような情報を保留先読み情報として一時記憶してもよい。
次に、図18は、図16でのステップ7200のサブルーチンに係る、トリガ保留存在確認・特殊保留表示対象保留決定処理のフローチャートである。まず、ステップ7202で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、トリガ保留存在フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「トリガ保留存在フラグ」とは、特殊保留表示の契機となる保留が現在の保留の中に存在する場合にオンとなるフラグである。そして、ステップ7202でYesの場合、ステップ7204で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aを参照し、保留内に所定条件(トリガ保留抽選条件)を充足している保留が追加されたか否か、具体的には保留先読み用参照テーブル2323bを参照し、当選値が存在するか否か・該変動態様の信頼度が所定値以上(表7におけるL3以上)である場合を挙げることができる。そして、ステップ7204でYesの場合、ステップ7206で、装図保留情報表示制御手段2323は、乱数を取得した上、トリガ保留とすべきか否かを抽選する。そして、ステップ7208で、装図保留情報表示制御手段2323は、ステップ7206での抽選結果が当選であるか否かを判定する。ステップ7208でYesの場合、ステップ7210で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、トリガ保留存在フラグをオンにする。次に、ステップ7212で、装図保留情報表示制御手段2323は、当該保留が何番目の保留であるかを、装図保留情報一時記憶手段2323aのHt値カウンタにアクセスして「k値」として記憶する。次に、ステップ7214で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ7500の保留・特殊保留表示制御処理)に移行する。尚、ステップ7202、ステップ7204又はステップ7208でNoの場合にも、次の処理(ステップ7500の保留・特殊保留表示制御処理)に移行する。
次に、図19は、図16でのステップ7500のサブルーチンに係る、保留・特殊保留表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ7502で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内の装図保留カウンタ2323a−1にアクセスし、現在のカウンタ値を把握した上で、当該カウンタ値と同数の保留表示を実行する。次に、ステップ7504で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ7504でYesの場合、ステップ7506で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示内容決定フラグをオフにする。そして、ステップ7508で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのHt値カウンタにアクセスして「k値」を把握すると共に、当該k番目の保留表示を特殊保留表示に変更(例えば、第1保留表示部2312aもしくは第2保留表示部2312bに表示されている保留表示が白丸「○」であったものを、特殊保留表示の黒丸「●」へ変更)する。次に、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示中フラグをオンにし、次の処理(ステップ6100の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。尚、ステップ7504でNoの場合にも、次の処理(ステップ6100の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。
次に、図20は、図16でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322aは、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6103で、装図表示内容決定手段2322aは、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を装図表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、この処理で利用されるメイン側情報は、保留先読みに係る不確定情報(即ち、図9のステップ1806、ステップ1809、ステップ1813で送信される情報)ではなく、当該保留が消化される時点での確定情報(即ち、図11のステップ1419での情報)である。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、主遊技図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2320側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2320側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322aは、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ7600の保留・特殊保留消化時制御処理)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(ステップ7600の保留・特殊保留消化時制御処理)に移行する。
次に、図21は、図16でのステップ7600のサブルーチンに係る、保留・特殊保留消化時制御処理のフローチャートである。まず、ステップ7602で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、保留消化許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ7602でYesの場合、ステップ7604で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、保留消化許可フラグをオフにする。次に、ステップ7606で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内に一時記憶されている今回の保留に係る乱数の内容情報を消去し、以後の保留に係る乱数の内容情報をシフトする。そして、ステップ7608で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内の装図保留カウンタ2323a−1のカウンタ値を1減算する。次に、ステップ7610で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内のHt値カウンタ2323a−2のカウンタ値を1減算する。次に、ステップ7612で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ7612でYesの場合、ステップ7614で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内のHt値カウンタ2323a−2のカウンタ値が0であるか否か、即ち、今回消化される保留が特殊保留表示対象であるか否かを判定する。ステップ7614でYesの場合、ステップ7616及びステップ7618で、装図保留情報表示制御手段2323は、特殊保留表示を終了すると共に、装図保留情報一時記憶手段2323a内のフラグ領域にアクセスし、特殊保留表示中フラグをオフにする。そして、ステップ7620で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内のフラグ領域にアクセスし、トリガ保留存在フラグをオフにする。次に、装飾図柄表示制御手段2322は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、図柄変動許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ6700の装飾図柄表示制御処理)に移行する。
他方、ステップ7612でNoの場合、ステップ7624で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内のフラグ領域にアクセスし、トリガ保留存在フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ7624でYesの場合、ステップ7626で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323aを参照して、トリガ保留の契機となった保留がもはや存在しないか否かを判定する。ステップ7626でYesの場合、ステップ7620に移行し、トリガ保留存在フラグをオフにする。尚、ステップ7602でNoの場合には次の処理(ステップ6700の装飾図柄表示制御処理)に移行し、ステップ7614、ステップ7624又はステップ7626でNoの場合にはステップ7622に移行する。
次に、図22は、図16でのステップ6700のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、ステップ6706及びステップ6708で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄変動許可フラグをオフにする。次に、ステップ6710で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322c内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310上で装飾図柄の変動表示を開始する。
そして、ステップ6730で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6730でYesの場合、ステップ6732で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322c内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6734で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6900)に移行する。
尚、ステップ6702でNoの場合にはステップ6730に移行し、ステップ6704及びステップ6730でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6900)に移行する。
次に、図23は、図16でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310で、演出表示制御手段2320は、演出表示装置2310上で、主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する(確率変動大当たり又は時間短縮変動大当たりの場合のみ表示する)。ここで、突然確率変動大当たり及び小当たりである場合には、ラウンド数表示をすると、今回の当たりが「突然確率変動大当たり」及び「小当たり」のいずれであるかが遊技者に分かってしまうので、これらの当たりの場合には、当該処理においてラウンド数表示等を実行しない。次に、ステップ6312で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、演出表示制御手段2320は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(保留情報管理処理7100)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6310に移行し、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(保留情報管理処理7100)に移行する。
次に、図面を参照しながら、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の作用を説明することとする。
(通常遊技状態下における保留先読み演出処理)
まず、図24は、通常遊技状態下において、第1主遊技図柄側に信頼度が高い保留が存在するときの保留先読み演出処理の作用図である。はじめに、図の左部は主制御装置側の様子であり、図の右部は演出表示制御側の様子である。また、図の右部上段は演出表示装置2310上での様子を示した図であり、下段は装図保留情報一時記憶手段2323aの一時記憶内容を示した図である。本最良形態では、通常遊技状態下では第2主遊技始動口に入球することは稀であり、第2主遊技図柄に係る保留(延いては、第2主遊技図柄に係る保留先読み情報)が発生することも稀であるので、第1主遊技図柄に絞って説明するが、第2主遊技図柄についても同様の作用となる。本例では、(1)第1主遊技始動口に遊技球が入球すると、まず主制御装置側で第1主遊技図柄に係る各種乱数値が、保留先読み用乱数情報一時記憶手段に記憶される。次に、(2)主制御装置側の(1)で一時記憶されている各種乱数値は、即時演出表示制御側へ送信され、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶される。次に、(3)演出表示制御側の(2)で一時記憶されている各種乱数値に基づき主遊技図柄の当否、図柄内容、変動態様を先読みした上で、装飾図柄の変動態様及び信頼度を決定すると共に、保留先読み結果として信頼度に係る情報を一時記憶する。次に、(4)演出表示制御側の(3)で一時記憶されている信頼度に基づきトリガ保留が発生し、該トリガ保留が「特殊保留表示」の対象となったため、このトリガ保留自体の表示形態が、通常の表示形態とは異なる特殊保留表示形態となる。以上(1)〜(4)の処理により、遊技者は、保留3個目に係る保留が特殊保留表示であるから、保留3個目の消化の際に期待感を抱くことになる。
(時間短縮遊技状態下における保留先読み演出処理)
次に、図25は、時間短縮遊技状態下において、第2主遊技図柄側に信頼度が高い保留が存在するときの保留先読み演出処理の作用図である。本最良形態では、時間短縮遊技状態下では第2主遊技始動口に頻繁に入球するようになり、第2主遊技図柄に係る保留(延いては、第2主遊技図柄に係る保留先読み情報)も頻繁に発生するようになる。加えて、第1主遊技始動口にも通常遊技状態下と同等の頻度で入球するが、第2主遊技図柄に係る保留が全て消化されるまでは、第1主遊技図柄に係る保留に基づく図柄変動が開始されないため、時間短縮遊技がある程度進行すると、第1主遊技図柄に係る保留は上限個数まで蓄積されることとなる。本例では、(1)第2主遊技始動口(第1主遊技始動口)に遊技球が入球すると、通常遊技状態下と同様に、まず主制御装置側で第2主遊技図柄(第1主遊技図柄)に係る保留が保留先読み用乱数情報一時記憶手段に一時記憶される。次に、(2)主制御装置側の(1)で一時記憶されている、第2主遊技図柄に係る各種乱数値は即時演出表示制御側へ送信され、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶されるが、第1主遊技図柄に係る各種乱数値は演出表示制御側には送信されない。そのため、(3)演出表示制御側の(2)で一時記憶されている第2主遊技図柄においては通常遊技状態下と同様の処理が実行されるが、第1主遊技図柄においては何ら処理が実行されることはない。したがって、(4)の処理においても、第2主遊技図柄においてのみ通常遊技状態下と同様の処理が実行されることとなる。
尚、仮に(2)において、第1主遊技図柄に係る各種乱数値が演出表示制御側に送信され、(3)〜(4)の処理により、第1主遊技図柄側の保留4個目にも、特殊保留が表示されたと想定する。その場合には、遊技者は第1主遊技図柄側の保留4個目に大当たりへの期待感を抱くことになる。しかし、第2主遊技図柄に係る保留が全て消化されるまでは、第1主遊技図柄に係る保留に基づく図柄変動が開始されないため、遊技者は遊技球の発射を停止させ、第1主遊技図柄に係る保留に基づく図柄変動の開始を促すことが想定される。ここで、本最良形態では、第1主遊技での利益率よりも第2主遊技での利益率の方が総じて高くなるよう構成されているため、時間短縮遊技状態下で遊技球の発射を停止させ、第2主遊技図柄の変動表示の機会を減少させることは、直接的に遊技者の不利益につながってしまうのである。よって、そのような行為を助長してしまうことがないよう、時間短縮遊技状態下では第1主遊技図柄に係る保留先読み演出を発生させないのである。
(時間短縮遊技状態の終了後における保留先読み演出処理)
次に、図26は、時間短縮遊技状態終了前後において、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄側共に信頼度が高い保留が存在するときの保留先読み演出処理の作用図である。本最良形態では、時間短縮遊技状態終了後には第2主遊技始動口への入球が困難な状態となるが、時間短縮遊技状態終了前までに蓄積された、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る多数の保留が未消化であることが想定できる。本例では、(1)第2主遊技図柄に係る保留が優先消化され、該保留に係る図柄変動の終了により時間短縮遊技回数が上限値(30回)となった時点で時間短縮遊技状態が終了する。次に、(2)主制御装置側の(1)で一時記憶されている、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る全ての各種乱数値は時間短縮遊技が終了すると同時に演出表示制御側へ送信され、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶される。そのため、(3)演出表示制御側の(2)で一時記憶されている第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の全ての各種乱数値について通常遊技状態下と同様の処理が実行される。したがって、(4)の処理においても、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の全ての保留先読み演出処理が実行される。
以上の処理により、時間短縮遊技状態の終了後には、第2主遊技図柄側の保留2個目(時間短縮遊技状態の終了前では保留3個目として表示)においては、引き続き特殊保留表示が表示されることに加えて、第1主遊技図柄側の保留4個目において特殊保留表示が新たに表示される場合がある。その場合には、遊技者は引き続き第2主遊技図柄側の保留2個目に大当たりへの期待感を抱くことに加え、新たに発生した第1主遊技図柄側の保留4個目にも大当たりへの期待感を抱くことになる。したがって、第1主遊技図柄側の保留4個目が消化されるまで、即ち、時間短縮遊技状態の終了後に未消化となっている保留全てが消化されるまでの間は、時間短縮遊技終了後であっても引き続き大当たりへの期待感を抱くことができるのである。
本最良形態によれば、複合機であり且つ優先消化タイプのパチンコ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の夫々の保留に基づき保留先読み予告演出を発生させる場合において、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出が発生せず、且つ時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている保留に基づく保留先読み予告演出を発生させることができるよう構成されている。即ち、時間短縮遊技状態中に第1主遊技始動口への入球があった場合であっても、該入球に基づく保留先読み情報を一時記憶しておくことで、時間短縮遊技状態終了時には該一時記憶されている保留先読み情報を遡って演出を実行することができる可能となるため、遊技の興趣性を高めることができるという効果を奏する。
更に、時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている保留に基づく保留先読み予告演出を発生させる処理において、主制御装置側では時間短縮遊技状態中に生成及び一時記憶されている保留先読み情報を、時間短縮遊技状態の終了時点にまとめて送信するだけの簡易な処理となるため、時間短縮遊技状態終了時での主制御装置側の処理負担を軽減することができるという効果を奏する。
次に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の変更例を説明する。本最良形態では、図9のステップ1809において、時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている保留に係る保留先読み情報は、時間短縮遊技状態の終了時に即時サブ側に送信される。即ち、時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の保留先読み情報が同時に送信されるよう構成されている。しかしながら、これには限定されず、第1主遊技図柄の保留先読み情報の送信タイミングを遅延させてもよい。以下、本最良形態からの変更点について説明する。
まず、図27は、本最良形態の変更例におけるステップ1800のサブルーチンに係る、保留先読み情報送信制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、「時間短縮遊技状態」においては、第1主遊技図柄の保留に基づく保留先読み予告演出を発生させず、且つ「時間短縮遊技状態」終了時点で未消化となっている第2主遊技図柄の保留に基づく保留が存在しない場合に限り、第1主遊技図柄の保留に基づく保留先読み予告演出を発生させることを可能とすることである。次に、本最良形態におけるステップ1800のサブルーチン処理からの変更点である、ステップ1820、ステップ1822、ステップ1832及びステップ1834について説明する。まず、ステップ1820で、保留先読み情報送信制御手段1310は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、「時間短縮遊技状態」終了時点で未消化となっている保留に係る乱数情報の内、第2主遊技図柄に係る情報が存在しているか否かを判定する。ステップ1820でYesの場合、ステップ1822で、保留先読み情報送信制御手段1310は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2主遊技図柄の未消化保留がないか否かを判定する。ここで、ステップ1822でYesの場合には、ステップ1809〜ステップ1811の処理を実行するが、ステップ1822でNoの場合には、ステップ1809〜ステップ1811の処理を実行しない。尚、以下の処理は、「時間短縮遊技状態」終了時点で新たな第2主遊技図柄の保留が発生した場合の処理であるが、当該処理を実行しなくとも目的を達成することができることを補足しておく。他方、ステップ1820でNoの場合には、ステップ1832で、保留先読み情報送信制御手段1310は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aを参照し、セットされた第2主遊技図柄に係る乱数情報をサブ側に送信する。次に、ステップ1834で、セット乱数情報消去手段1311bは、サブ側に送信した第2主遊技図柄に係る乱数情報を保留先読み用乱数情報一時記憶手段1311aから削除する。
以上の処理を変更することにより、時間短縮遊技状態終了時に未消化となっている第2主遊技図柄に係る保留が存在している間は、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出は発生しない。即ち、時間短縮遊技状態終了後、第2主遊技図柄に係る保留が全て消化された時点で、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出が即時実行されることとなる。換言すれば、時間短縮遊技終了後の一定期間は第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出の発生が遅延することとなるのである。尚、時間短縮遊技終了後の一定期間を確保するという目的であれば、ステップ1822の処理内容に限定されない。例えば、ステップ1822の処理内容を「所定時間経過?」とし、タイマ等の任意の計時手段を設け、該計時手段により一定期間経過したか否かを判定する処理としてもよく、また、ステップ1822の処理内容を「電チュー閉鎖?」として、電チュー開放タイマを参照し、電チュー閉鎖タイミングと連動させて(即ち、図6のステップ1238の判定処理をステップ1809の判定処理とする)、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出を実行させてもよい。
本最良形態の変更例によれば、複合機であり且つ優先消化タイプのパチンコ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の夫々の保留に基づき保留先読み予告演出を発生させる場合において、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出が発生せず、且つ時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている第2主遊技図柄に係る保留が存在している間は、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出は発生しないよう構成されている。即ち、時間短縮遊技状態終了時点で補助遊技図柄が変動している場合や、電チューが開放動作を行っている場合のように、時間短縮遊技状態終了処理の完了が遅延する期間を考慮して、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出を発生することができる。したがって、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出の発生時点で、時間短縮遊技状態終了処理が完了していることを担保できるため、遊技の興趣性を高めると共に、処理の齟齬に起因して遊技者の誤解を招くことがないという効果を奏する。
次に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の別の変更例を説明する。本最良形態では、図8のステップ1350(1)/ステップ1350(2)において、第1主遊技図柄もしく第2主遊技図柄の保留が生起した場合には、無条件に保留先読み用乱数情報セット制御手段1311は、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1131aへ一時記憶するよう構成されているが、これには限定されない。以下、その場合の変更例について説明する。
図28は、本最良形態の別の変更例におけるステップ1350(1)/ステップ1350(2)のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の保留先読み処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄の保留に基づく保留情報を一時記憶手段に記憶させないことである。即ち、ステップ1354(1){ステップ1354(2)}及び1356(1){ステップ1356(2)}でYesの場合には、保留先読み用乱数情報セット制御手段1311は、ステップ1352(1){ステップ1352(2)}を実行しないよう構成されている。
次に、図29は、本最良形態の別の変更例におけるステップ1800のサブルーチンに係る、保留先読み情報送信制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、時間短縮遊技状態であるか否かに係らず保留先読み用乱数情報一時記憶手段1131aに保留先読み情報が一時記憶されている場合には、即時サブ側へ送信する一方、時間短縮遊技状態終了時には、第1主遊技図柄もしく第2主遊技図柄の保留情報一時記憶手段に記憶されている全ての乱数値を、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1131aへ一時記憶させると共に、該一時記憶されている情報を即時サブ側へ送信することである。次に、本最良形態におけるステップ1800のサブルーチン処理からの変更点は、(1)ステップ1802、ステップ1804、ステップ1806、ステップ1807、ステップ1815及びステップ1816が存在しないこと、(2)ステップ1850が存在していることである。即ち、(1)の変更点により、時間短縮遊技状態であるか否かに係らず、保留先読み用乱数情報一時記憶手段1131aに保留先読み情報が一時記憶されている場合には、該一時記憶されている情報は即時サブ側へ送信されることとなる。そして、(2)の変更点により、時間短縮遊技状態終了時には、第1主遊技図柄もしく第2主遊技図柄の保留情報一時記憶手段に記憶されている全ての乱数値を、保留先読み情報一時記憶手段1134aへ一時記憶させることとなる。
本最良形態の別の変更例によれば、前記効果に加え、特定遊技状態時には第一乱数に係る情報を第一乱数関連情報一時記憶手段にセットする処理を実行しないように構成されているので、特定遊技状態時における主遊技部側の処理負担を軽減することができるという効果を奏する。
次に、本発明に係るパチンコ遊技機の第二最良形態について説明する。本最良形態では、図8のステップ1352(1)/ステップ1352(2)において、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み情報を、保留先読み情報一時記憶手段1134aにセットしている。即ち、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み情報は、情報生成時に一度バッファに保存されるよう構成されている。しかしながら、保留先読み情報が乱数値である場合には、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留情報を直接サブ側へ送信してもよい。以下、第二最良形態における本最良形態からの変更点について説明する。
まず、図30は、第二最良形態におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。はじめに、本処理内容と本最良形態におけるステップ1300のサブルーチン処理(図8参照)との相違点は、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み処理{図8のステップ1350(1)}及び第2主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み処理{図8のステップ1350(2)}の存在有無のみである。即ち、第二最良形態では、第1主遊技始動口(第2主遊技始動口)への入球を契機として、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み処理を実行しない。
図31は、第二最良形態におけるステップ1800のサブルーチンに係る、保留先読み情報送信制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、「時間短縮遊技状態」においては、第1主遊技図柄の保留に基づく保留先読み予告演出を発生させず、且つ「時間短縮遊技状態」終了時点で未消化となっている第1主遊技図柄の保留に基づく保留先読み予告演出を発生させることを可能とすると共に、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留情報を直接サブ側へ送信することである。まず、ステップ1802で、保留先読み情報送信制御手段1310は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193内の時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、保留先読み情報送信制御手段1310は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2主遊技図柄に係る新たな保留情報が存在するか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、保留先読み情報送信制御手段1310は、図30のステップ1324で一時記憶した第2主遊技図柄の保留乱数値を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aから読み出すと共に、該読みだした乱数情報をサブ側に送信する。他方、ステップ1802でNoの場合、ステップ1808で、保留先読み情報送信制御手段1310は、遊技状態一時記憶手段1190内の時短終了フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1809で、保留先読み情報送信制御手段1310は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a及び第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、全ての保留先読み情報(即ち「時間短縮遊技状態」終了時点で未消化となっている保留全ての乱数値)をサブ側に送信する。そして、ステップ1811で、保留先読み情報送信制御手段1310は、遊技状態一時記憶手段1190内の時短終了フラグをオフにして、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。他方、ステップ1808でNoの場合、ステップ1812で、保留先読み情報送信制御手段1310は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a及び第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第1主遊技図柄もしくは第2主遊技図柄に係る保留情報が更新されたか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1813で、保留先読み情報送信制御手段1310は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131aもしくは第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aを参照し、更新された第1主遊技図柄もしくは第2主遊技図柄に係る保留乱数値をサブ側に送信し、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。尚、ステップ1804でNoの場合には、ステップ1815に移行し、ステップ1816及びステップ1812でNoの場合には、次の処理(ステップ1400の主遊技図柄表示処理)に移行する。
第二最良形態によれば、複合機であり且つ優先消化タイプのパチンコ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の夫々の保留に基づき保留先読み予告演出を発生させる場合において、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出が発生せず、且つ時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている保留に基づく保留先読み予告演出を発生させることができるよう構成されている。即ち、時間短縮遊技状態中に第1主遊技始動口への入球があった場合であっても、該入球に基づく保留先読み情報を一時記憶しておくことで、時間短縮遊技状態終了時には該一時記憶されている保留先読み情報を遡って演出を実行することができる可能となるため、遊技の興趣性を高めることができるという効果を奏する。
更に、前記効果に加え、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み情報を、情報生成時にバッファに保存することなくサブ側へ送信するよう構成されているため、主制御装置においてバッファ容量を削減することが可能となるという効果を奏する。
次に、第二最良形態に係るパチンコ遊技機の変更例を説明する。第二最良形態では、図31のステップ1809において、時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている第一主遊技図柄の保留に係る保留先読み情報は、時間短縮遊技状態の終了直後に即時サブ側に送信される。しかしながら、これには限定されず、第1主遊技図柄の保留先読み情報の送信タイミングを遅延させてもよい。その場合には、本最良形態における変更例と同様、ステップ1808の処理後に、ステップ1820及びステップ1822を設け、それら処理内容における保留情報の参照先を、保留先読み情報一時記憶手段1134aから第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段1131a及び第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段1132aへと変更すればよい。また、時間短縮遊技終了後の一定期間を確保する目的であれば、ステップ1822の処理内容に限定されない点、及びステップ1822の処理変更内容についても本最良形態における変更例と同様である。
第二最良形態の変更例によれば、複合機であり且つ優先消化タイプのパチンコ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の夫々の保留に基づき保留先読み予告演出を発生させる場合において、時間短縮遊技状態においては、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出が発生せず、且つ時間短縮遊技状態の終了時点で未消化となっている保留の内、第2主遊技図柄に係る情報が存在している間は、第1主遊技図柄に係る保留先読み情報に基づく演出は発生しないよう構成されている。即ち、時間短縮遊技状態終了時点で補助遊技図柄が変動している場合や、電チューが開放動作を行っている場合のように、時間短縮遊技状態終了処理の完了が遅延する期間を考慮して、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出を発生することができる。したがって、第1主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み予告演出の発生時点で、時間短縮遊技状態終了処理が完了していることを担保できるため、遊技の興趣性を高めると共に、処理の齟齬に起因して遊技者の誤解を招くことがないという効果を奏する。
更に、前記効果に加え、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄に係る保留に基づく保留先読み情報を、情報生成時にバッファに保存することなくサブ側へ送信するよう構成されているため、主制御装置においてバッファ容量を削減することが可能となるという効果を奏する。