JP2012023875A - 系統連系インバータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】並列接続されたインバータ装置間に循環電流が流れるための電流経路が形成される場合に、過渡時の循環電流を抑制することができる系統連系インバータシステムを提供する。
【解決手段】直流電源10a〜10cと、これらにそれぞれ接続され、変換した交流電力を変圧器を介さずに出力するインバータ装置20a〜20cと、インバータ装置20a〜20cが互いに並列に接続された出力側の接続点と電力系統40との間に設けられている変圧器30と、各直流電源10a〜10cの一対の出力端の一方をそれぞれ接地する接地線LG1a〜LG1cとを備えている系統連系インバータシステムAにおいて、各接地線LG1a〜LG1cにインピーダンスを増加させるための抵抗Ra〜Rcを設けた。インバータ装置10a〜10c間に循環電流の電流経路が形成されるが、抵抗Ra〜Rcのために過渡時の循環電流が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、並列接続された複数のインバータ装置を備えている系統連系インバータシステムに関する。
従来、太陽電池などによって生成される直流電力を交流電力に変換して、電力系統に供給する系統連系インバータシステムが開発されている。
近年の世界情勢の変化(洞爺湖サミットでの福田ビジョンやオバマ政権のグリーンニューディール政策等)により、太陽電池等に代表される分散型電源の大容量化が必要となっている。したがって、系統連系インバータシステムをメガワットレベルにまで大容量化するために、図9に示すように、複数台(図9では3台)のインバータ装置200a〜200cを並列接続した系統連系インバータシステムA100が製作されている。
なお、図9のインバータ装置200a内のインバータ回路202は、直流電源10aから入力される直流電圧をスイッチング素子(図示しない)のスイッチングにより交流電圧に変換する回路である。インバータ回路202は、各センサ(図示しない)から電流信号および電圧信号を入力され、内蔵する制御回路(図示しない)が生成するPWM信号に基づいてスイッチング素子のスイッチングを行う。また、フィルタ回路203はインバータ回路202から出力される交流電圧に含まれるスイッチング周波数成分を除去する回路であり、変圧器208は、フィルタ回路203から出力される交流電圧を電力系統40の系統電圧に昇圧(または降圧)すると同時にインバータ装置200aと電力系統40とを電気的に絶縁するためのものである。
直流電源10aの出力ラインの負極は、接地線LG1aによって接地されている。近年普及傾向にある薄膜系太陽電池は、負極を接地しないと劣化する。また、例えばアメリカなどの国では、太陽電池の一方の極を接地することが義務付けられている。また、地絡電流を検出するためにも、直流電源10aの一方の出力ライン(一般的には負極側)を接地する必要がある。なお、電力系統40も接地線LG2によって接地されているが、インバータ装置200a内に設けられた変圧器208によってインバータ装置200aと電力系統40とが絶縁されているので電流経路が形成されず、直流電流が電力系統400に流出しないようになっている。
インバータ装置200bおよび200cの構成も、インバータ装置200aと同様である。インバータ装置200a,200b,200cは並列接続されて、電力系統40に接続されている。
図9に示す系統連系インバータシステムA100では、インバータ装置200a,200b,200cにそれぞれ変圧器208が内蔵されているので、各インバータ装置200a,200b,200cから電力系統40への直流電流の流出や、インバータ装置200a,200b,200c間の循環電流を防止することができる利点がある。しかし、各インバータ装置200a,200b,200cにそれぞれ変圧器208が設けられるので、3台の変圧器208が必要になる。変圧器208は、商用周波数(50Hzまたは60Hz)で使用されるものであるため、一般的に、サイズが大きく、重量が重く、単価が高い。したがって、この変圧器208を3台必要とする系統連系インバータシステムA100は、全体のサイズが大きくなる、重量が重くなる、製造コストが高くなるなどの不都合がある。この不都合は、並列接続されるインバータ装置の数が増加するほど、さらに顕著となる。
また、変圧器208では、巻線抵抗や鉄芯の渦電流による電力ロスが発生する。各インバータ装置200a,200b,200cの変圧器208でそれぞれ電力ロスが発生するので、系統連系インバータシステムA100全体での電力変換効率が低下するという不都合もある。
これらの問題点を解決するための発明について、本願の出願人は、平成21年8月3日に特許出願(特願2009−180457)を行った。当該特許出願に係る発明(以下、「先願発明」という。)は、複数のインバータ装置を並列接続した場合でも、必要な変圧器の数を抑制することができる系統連系インバータシステムに関するものである。
図10は、先願発明に係る系統連系インバータシステムを説明するためのブロック図である。
系統連系インバータシステムA200はインバータ装置20a〜20cを並列接続したものであるが、各インバータ装置20a〜20cに変圧器208が設けられておらず、インバータ装置20a〜20cの出力側の接続点と電力系統40との間に変圧器30が設けられている点が、図9に示す系統連系インバータシステムA100と異なる。
系統連系インバータシステムA200は、各インバータ装置20a〜20cに変圧器208が設けられていないので、従来の系統連系インバータシステムA100(図9参照)と比較して、全体のサイズを小さくし、重量を軽減し、製造コストを抑制することができる。また、電力ロスを削減して電力変換効率を向上することができる。また、変圧器30がインバータ装置20a〜20cの出力側の接続点と電力系統40との間に設けられ、インバータ装置20a〜20cが電力系統40から電気的に絶縁されているので、各インバータ装置20a,20b,20cから電力系統40への直流電流の流出を防止することができる。
なお、系統連系インバータシステムA200には、例えば、インバータ装置20aとインバータ装置20bとの間で電流が循環する電流経路が形成される。図11はインバータ装置20aとインバータ装置20bとの間に形成される電流経路を説明するための図である。同図に示すように、直流電源10aの負極aと直流電源10bの負極bとがそれぞれグランドGに接地されて電気的に接続されているので、インバータ装置20aとインバータ装置20bとは入力側で電気的に接続されている。また、例えば、インバータ装置20aのU相の出力ラインとインバータ装置20bのU相の出力ラインとは接続点cで接続されているので、インバータ装置20aとインバータ装置20bとは出力側でも電気的に接続されている。これにより、負極a、インバータ装置20a、接続点c、インバータ装置20b、負極bという電流経路I(同図に示す太線の経路)が形成されている。
当該電流経路Iを流れる循環電流を抑制するために、本願の出願人は先願発明に示す循環電流の抑制制御(高周波成分抑制制御、直流成分抑制制御、および3次成分抑制制御であるが、詳細の説明は省略する。)を開発した。この循環電流の抑制制御によって、電流経路Iを流れる循環電流は抑制される。したがって、循環電流によって各インバータ装置20a,20b,20cの出力電力が低下することを抑制することができる。
特開2008−182836号公報
しかしながら、太陽電池の急激な出力電力変動、瞬低などの電力系統40の急激な電圧変動、インバータ装置の起動および停止時の出力電圧変動などが生じた場合、循環電流の抑制制御が追従できずに、循環電流が急激に増加する場合がある。また、実際に系統連系インバータシステムA200を電力系統40に連系させるためには、各インバータ装置20a,20b,20cに地絡事故や過電流を検出して運転を停止するための構成を設ける必要がある。したがって、過渡時に循環電流の抑制制御が追従できず循環電流が急激に増加した場合、循環電流による電流の増加が地絡事故によるものと判断されたり、過電流として検出されたりすることがある。この場合、安全のために、地絡事故や過電流を検出したインバータ装置は停止し、系統連系インバータシステムA200から切り離される。
図12は、系統連系インバータシステムA200に設けられる、地絡事故検出のための構成を説明するための図である。なお、同図においては、インバータ装置20a、直流電源10a、および接地線LG1aのみを記載しており、それ以外の構成(インバータ装置20b,20c、直流電源10b,10c、接地線LG1b,LG1c、変圧器30、および電力系統40)の記載を省略している。なお、インバータ装置20b,20cおよび接地線LG1b,LG1cの構成も、それぞれインバータ装置20aおよび接地線LG1aと同様である。
インバータ装置20aには遮断器24および地絡判定回路25が設けられており、接地線LG1aには遮断器Saが設けられ、地絡判定回路25の電流センサ25aが配置されている。
地絡判定回路25は、地絡事故を検出するものである。地絡判定回路25は、電流センサ25aによって接地線LG1aを流れる電流を検出し、検出した電流値と所定の閾値とを比較して、検出した電流値が閾値を超えた場合に地絡事故が発生したと判定する。地絡判定回路25は、地絡事故が発生したと判定した場合に、DC/DCコンバータ回路21、インバータ回路22、遮断器24、および遮断器Saに検出信号を出力する。DC/DCコンバータ回路21およびインバータ回路22は、地絡判定回路25から検出信号(停止信号)を入力されると停止する。また、遮断器24および遮断器Saは、地絡判定回路25から検出信号(遮断信号)を入力されると接続を遮断する。これにより、地絡事故の影響が波及することを防止することができる。
系統連系インバータシステムA200において循環電流が流れた場合(図11参照)、先願発明に示す循環電流の抑制制御(高周波成分抑制制御、直流成分抑制制御、および3次成分抑制制御)が働いて、循環電流は抑制される。しかし、過渡時に当該抑制制御が追従できずに接地線LG1aを流れる循環電流が急激に増加すると、接地線LG1aに配置された電流センサ25a(図12参照)によって検出される電流値が地絡判定回路25に設定されている閾値を越えてしまい、地絡判定回路25が地絡事故を誤検出してしまう場合がある。この場合、インバータ装置20aは停止して、電力系統40から切り離されてしまう。
図13は、定常運転中に太陽電池の出力が急激に変動した場合のシミュレーションにおける、系統連系インバータシステムA200の各出力波形を説明するための図である。なお、当該シミュレーションは、インバータ装置が2台並列接続されている場合(すなわち、インバータ装置20aとインバータ装置20bのみが並列接続されている場合)のものであり、時刻t1で直流電源10aの出力電力を1/3に急変させたものである。
同図(a)は、直流電源10aの出力電圧の波形E1および直流電源10bの出力電圧の波形E2を示している。直流電源10aの出力電圧、直流電源10bの出力電圧ともに、時刻t1から低下している。同図(b)はインバータ装置20aの各相の出力電流の波形を示しており、同図(c)はインバータ装置20bの各相の出力電流の波形を示している。また、同図(d)はインバータ装置20aの地絡判定回路25の電流センサ25a(図12参照)の検出電流(以下、「地絡判定電流」とする。)の波形を示しており、同図(e)はインバータ装置20bの地絡判定電流の波形を示している。なお、同図(d)および(e)では、接地側に電流が流れる場合をプラスとして示している。
時刻t1以降、インバータ装置20aの各相の出力電流の波形はマイナス側(同図において下側)に推移し、インバータ装置20bの各相の出力電流の波形はプラス側(同図において上側)に推移している(同図(b)、(c)参照)。また、インバータ装置20aの地絡判定電流の大きさおよびインバータ装置20bの地絡判定電流の大きさは、時刻t1以降増加している(同図(d)、(e)参照)。これは、直流電源10aの出力電力が急減したことでインバータ装置20aのフィルタ回路23の両端電圧がインバータ装置20bのフィルタ回路23の両端電圧より低くなり、その電位差によって図11に示す電流経路Iの矢印の逆方向に循環電流が流れたことによるものである。すなわち、インバータ装置20aの各相の出力電流には図11において右から左に流れる循環電流が重畳されることで出力電流がマイナス側に推移し、インバータ装置20bの各相の出力電流には左から右に流れる循環電流が重畳されることで出力電流がプラス側に推移している。また、接地線LG1aには接地側に向かって循環電流が流れることで、インバータ装置20aの地絡判定回路25の電流センサ25aがプラスの電流を検出し、接地線LG1bには接地側から循環電流が流れることで、インバータ装置20bの地絡判定回路25の電流センサ25aがマイナスの電流を検出する。
過渡時には循環電流の抑制制御が追従できないので循環電流が急激に増加し、時刻t2で地絡判定電流が閾値を超えたことにより地絡事故が誤検出されている。その結果、時刻t3でインバータ装置20aおよびインバータ装置20bは停止し、各相の出力電流および地絡判定電流は「0」になっている。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、並列接続されたインバータ装置間に循環電流が流れるための電流経路が形成される場合に、過渡時の循環電流を抑制することができる系統連系インバータシステムを提供することをその目的としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明によって提供される系統連系インバータシステムは、複数の直流電源と、前記各直流電源にそれぞれ接続され、接続された直流電源からの直流電力を交流電力に変換してこの交流電力を変圧器を介さずに出力する複数のインバータ装置と、前記複数のインバータ装置が互いに並列に接続された出力側の接続点と電力系統との間に設けられている変圧器と、前記直流電源のうちの少なくとも2つの直流電源の一対の出力端の一方をそれぞれ接地する複数の接地線とを備えており、前記各接地線には、当該接地線のインピーダンスを増加させるためのインピーダンス部が設けられていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記インピーダンス部は抵抗素子である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記インピーダンス部はリアクトルである。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記インピーダンス部に並列に接続されたコンデンサをさらに備えている。
本発明の好ましい実施の形態においては、地絡事故を検出する地絡検出装置をさらに備えている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記地絡検出装置は前記接地線を流れる電流を所定の閾値と比較して地絡事故を検出する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記インバータ装置から出力される電流が過電流であることを検出する過電流検出装置をさらに備えている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記直流電源は2つであり、これら2つの直流電源の接地線のいずれか一方にのみ、前記インピーダンス部が設けられている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記直流電源は太陽電池を備えている。
本発明によれば、複数のインバータ装置、接地線、および接続点によって循環電流の電流経路が形成される。しかし、接地線にインピーダンス部が設けられているので、過渡変動時の循環電流のピーク値を抑制することができる。したがって、地絡検出装置や過電流検出装置が設けられている場合でも、循環電流によって地絡事故や過電流が誤検出されることを抑制することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る系統連系インバータシステムの第1実施形態を説明するためのブロック図である。 形成される電流経路を説明するための図である。 シミュレーションにおける、系統連系インバータシステムの各出力波形を説明するための図である。 本発明に係る系統連系インバータシステムの第2実施形態を説明するためのブロック図である。 本発明に係る系統連系インバータシステムの第3実施形態を説明するためのブロック図である。 形成される電流経路を説明するための図である。 別の地絡判定回路を設けた例を説明するためのブロック図である。 過電流を検出する構成を説明するためのブロック図である。 従来の系統連系インバータシステムを説明するための図である。 先願発明に係る系統連系インバータシステムを説明するためのブロック図である。 形成される電流経路を説明するための図である。 インバータ装置に設けられる、地絡事故検出のための構成を説明するための図である。 シミュレーションにおける、系統連系インバータシステムの各出力波形を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る系統連系インバータシステムの第1実施形態を説明するためのブロック図である。
同図に示すように、系統連系インバータシステムAは、3台の直流電源10a,10b,10c、3台のインバータ装置20a,20b,20c、および1台の変圧器30を備えている。直流電源10a,10b,10cは、それぞれインバータ装置20a,20b,20cに接続されている。インバータ装置20a,20b,20cの出力端は、それぞれ互いに並列に接続されている。変圧器30は、インバータ装置20a,20b,20cの接続点と電力系統40との間に接続されている。したがって、系統連系インバータシステムAは、直流電源及びインバータ装置からなる3台の分散型電源が1台の変圧器30を介して電力系統40に並列に接続される構成を備え、直流電源10a,10b,10cが出力する直流電力を交流電力に変換して電力系統40に供給する。なお、電力系統40は三相3線式(又は三相4線式)の電力系統で、いずれか一相(例えば、V相)が接地線LG2によって接地されている。
なお、第1実施形態では、分散型電源の台数を3台としているが、これは一例であって、並列接続する台数は2台でも、4台以上でもよく、任意に設定することができる。
直流電源10a,10b,10cは、系統連系インバータシステムAに直流電力を供給するものであり、太陽電池を備えている。太陽電池は薄膜系太陽電池であり、直流電源10a,10b,10cの各出力ラインの一方(図1では、負極の出力ライン)が接地線LG1a,G1b,G1cによって接地されている。なお、太陽電池は、薄膜系太陽電池に限定されるものではなく、他の種類の太陽電池であってもよい。太陽電池は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換することで、直流電力を生成する。直流電源10a,10b,10cが出力する直流電圧は、それぞれインバータ装置20a,20b,20cに入力される。
接地線LG1aには、遮断器Saおよび抵抗Raが設けられており、地絡判定回路25(後述する)の電流センサ25aが配置されている。遮断器Saは、地絡事故が発生したときに、直流電源10aの出力ラインと接地線LG1aとの接続を遮断するものである。遮断器Saは、通常は直流電源10aの出力ラインと接地線LG1aとを接続しているが、地絡判定回路25から検出信号(遮断信号)を入力されたときには当該接続を遮断する。これにより、地絡事故の影響が波及することを防いでいる。なお、接地線LG1bに設けられている遮断器Sbおよび接地線LG1cに設けられている遮断器Scも、接地線LG1aに設けられている遮断器Saと同様の構成である。
抵抗Raは、循環電流の上昇を抑制するためのものであり、本実施形態では数10Ωの抵抗素子を使用している。なお、抵抗Raは抵抗素子に限られず、接地線LG1aを電気抵抗率の高い物質にしたり、接地線LG1aの断面積を小さくしたりすることにより、抵抗値を大きくすることも含まれる。なお、接地線LG1bに設けられている抵抗Rbおよび接地線LG1cに設けられている抵抗Rcも、接地線LG1aに設けられている抵抗Raと同様、循環電流の上昇を抑制するためのものである。
図2は、インバータ装置20aとインバータ装置20bとの間に形成される電流経路を説明するための図であり、先述した図11に相当するものである。同図に示すように、インバータ装置20aとインバータ装置20bとは入力側および出力側で電気的に接続されており、負極a、インバータ装置20a、接続点c、インバータ装置20b、負極bという電流経路I(同図に示す太線の経路)が形成されている。しかし、電流経路I上の負極aと負極bとの間には抵抗Raおよび抵抗Rbが設けられているので、電流経路I上に発生した電位差によって流れる循環電流が抑制される。これにより、系統連系インバータシステムAの過渡時の運転特性が向上する。
なお、循環電流の抑制制御によって循環電流は抑制されるので薄膜系太陽電池で問題となっている電食による劣化は抑制されるが、抵抗Raの抵抗値が大きすぎると負極aとグランドGとの間の電位の振れ幅が大きくなり、電食による劣化が無視できなくなる。したがって、抵抗Ra,Rb,Rcの抵抗値は小さくする必要がある。一方、抵抗Ra,Rb,Rcの抵抗値が小さすぎる場合は、循環電流を適切に抑制することができない。電食による劣化が発生せず、かつ、循環電流を適切に抑制できるように、システム毎に抵抗Ra,Rb,Rcの抵抗値を決定する必要がある。
図1に戻って、電流センサ25aは、接地線LG1aに流れる電流を検出するものである。なお、接地線LG1bおよび接地線LG1cにも、それぞれ、インバータ装置20bおよびインバータ装置20cの地絡判定回路25の電流センサ25aが配置されている。
インバータ装置20a,20b,20cは、それぞれ直流電源10a,10b,10cから入力される直流電圧を交流電圧に変換して、変圧器30に出力するものである。
同図に示すように、インバータ装置20aは、DC/DCコンバータ回路21、インバータ回路22、フィルタ回路23、遮断器24、および、地絡判定回路25を備えている。
DC/DCコンバータ回路21は、昇圧形コンバータであり、直流電源10aから入力される直流電圧を昇圧してインバータ回路22に出力する。DC/DCコンバータ回路21は、内蔵する制御回路(図示しない)が生成するPWM信号に基づいてスイッチング素子(図示しない)のオンとオフとを切り替えることで、直流電源10aから入力される直流電圧を所定の電圧レベルに昇圧して出力する。なお、DC/DCコンバータ回路21の構成はこれに限定されず、周知の昇圧形コンバータであればよい。また、DC/DCコンバータ回路21は、地絡判定回路25(後述)から検出信号(停止信号)を入力された場合、制御回路によるPWM信号の生成を停止することで、昇圧動作を停止する。これにより、地絡事故の影響が波及することを防止することができる。
インバータ回路22は、DC/DCコンバータ回路21から入力される直流電圧を交流電圧に変換して出力するものである。第1実施形態では、電力系統40が三相3線式の電力系統であるので、インバータ回路22は、三相フルブリッジインバータを備えている。したがって、インバータ回路22からフィルタ回路23、遮断器24および変圧器30を介して電力系統40までは、U相、V相、W相の出力電圧の3本の出力ラインによって接続されている。なお、インバータ回路22の構成は、三相フルブリッジインバータに限られず、接続される電力系統40やその他の条件に合わせて、適宜決定すればよい。すなわち、インバータ回路22は、三相インバータではなく、単相インバータを備えていてもよいし、フルブリッジインバータではなく、ハーフブリッジインバータを備えていてもよい。
インバータ回路22は、2個のスイッチング素子が直列に接続されたアームを3個含む三相ブリッジ回路(図示しない)を有しており、図示しない制御回路が生成するPWM信号に基づいて各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えることで、DC/DCコンバータ回路21から入力される直流電圧を交流電圧に変換する。インバータ回路22から出力される交流電圧はフィルタ回路23に入力される。
インバータ回路22の制御回路は、指令値信号を三角波のキャリア信号と比較する三角波比較法によりPWM信号を生成する。指令値信号は、電力系統40の周波数(50Hz又は60Hz)に近い周波数を有する正弦波信号である。指令値信号は、DC/DCコンバータ回路21に入力される直流電流および直流電圧、DC/DCコンバータ回路21から出力される(インバータ回路22に入力される)直流電圧(以下、「バス電圧」とする。)、インバータ回路22から出力される交流電流、フィルタ回路23から出力される交流電流および交流電圧、およびこれらの目標値を用いて生成される。なお、同図においては、上記のDC/DCコンバータ回路21への入力電流及び入力電圧、バス電圧、インバータ回路22の出力電流、フィルタ回路23に出力電流及び出力電圧を検出するための検出回路の記載を省略している。キャリア信号は、指令値信号に対して数倍若しくは数十倍の周波数(例えば、4kHz)を有する三角波である。インバータ回路22は、PWM信号で各スイッチング素子のオンとオフの切り替えを制御することにより、インバータ回路22の出力電圧を調整する。
また、インバータ回路22は、地絡判定回路25(後述)から検出信号(停止信号)を入力された場合、制御回路によるPWM信号の生成を停止することで、電力変換動作を停止する。これにより、地絡事故の影響が波及することを防止することができる。
フィルタ回路23は、インバータ回路22より入力される交流電圧から、スイッチング周波数成分を除去するものである。フィルタ回路23は、図示しないリアクトルとキャパシタからなるローパスフィルタを備えている。フィルタ回路23でスイッチング周波数成分を除去された交流電圧は、変圧器30に出力される。なお、フィルタ回路23の構成はこれに限定されず、スイッチング周波数成分を除去するための周知のフィルタ回路であればよい。
遮断器24は、地絡事故が発生したときに、インバータ装置20aの出力ラインと変圧器30との接続を遮断するものである。遮断器24は、通常はインバータ装置20aの出力ラインと変圧器30とを接続しているが、地絡判定回路25(後述)から検出信号(遮断信号)を入力されたときには当該接続を遮断する。これにより、インバータ装置20aが系統連系インバータシステムAから切り離され、地絡事故の影響が波及することを防いでいる。
地絡判定回路25は、地絡事故を検出するものである。地絡判定回路25は、電流センサ25aによって接地線LG1aを流れる電流を検出し、検出した電流値と所定の閾値とを比較して、検出した電流値が閾値を超えた場合に地絡事故が発生したと判定する。地絡判定回路25は、地絡事故が発生したと判定した場合に、DC/DCコンバータ回路21、インバータ回路22、遮断器24、および遮断器Saに検出信号を出力する。DC/DCコンバータ回路21およびインバータ回路22は、地絡判定回路25から検出信号(停止信号)を入力されると停止する。また、遮断器24および遮断器Saは、地絡判定回路25から検出信号(遮断信号)を入力されると接続を遮断する。これにより、地絡事故の影響が波及することを防止することができる。
同図においては省略して記載されているが、インバータ装置20b,20cの内部構成は、インバータ装置20aと同様である。
変圧器30は、インバータ装置20a,20b,20cから出力される交流電圧を電力系統40に供給するための電圧に昇圧するものである。また、変圧器30は、相互に接続された3台のインバータ装置20a,20b,20cの出力側の接続点と電力系統40との間に接続されており、インバータ装置20a,20b,20cを電力系統40から電気的に絶縁している。したがって、インバータ装置20a,20b,20cから電力系統40への直流電流の流出を防止することができる。
3台のインバータ装置20a,20b,20cは、出力側の接続点で相互に電気的に接続されており、各接地線LG1a,LG1b,LG1cおよび大地(グランド)によって入力側も電気的に接続されている。したがって、各インバータ装置20a,20b,20cの間に電流が循環する電流経路が形成される。しかし、循環電流の抑制制御によって循環電流は抑制されるし、抑制制御が追従できない過渡変動時には各接地線LG1a,LG1b,LG1cにそれぞれ設けられている抵抗Ra,Rb,Rcによって循環電流のピーク値が抑制される。したがって、各接地線LG1a,LG1b,LG1cに流れる循環電流が地絡判定回路25に設定されている閾値を越えてしまうことを抑制することができるので、地絡判定回路25が地絡事故を誤検出することを抑制することができる。
図3は、系統連系インバータシステムAにおいて図13におけるシミュレーションと同様のシミュレーションを行った場合の、系統連系インバータシステムAの各出力波形を説明するための図である。なお、当該シミュレーションは図13におけるシミュレーションと同じ条件で行ったものであり、インバータ装置20aとインバータ装置20bのみが並列接続されている状態で、時刻t1に直流電源10aの出力電力を1/3に急変させたものである。
同図(a)は、直流電源10aの出力電圧の波形E1および直流電源10bの出力電圧の波形E2を示している。直流電源10aの出力電圧は、時刻t1から低下している。同図(b)はインバータ装置20aの各相の出力電流の波形を示しており、同図(c)はインバータ装置20bの各相の出力電流の波形を示している。また、同図(d)はインバータ装置20aの地絡判定回路25の地絡判定電流(電流センサ25aの検出電流)の波形を示しており、同図(e)はインバータ装置20bの地絡判定電流の波形を示している。なお、同図(d)および(e)では、接地側に電流が流れる場合をプラスとして示している。時刻t1以降でも、インバータ装置20aの各相の出力電流の波形およびインバータ装置20bの各相の出力電流の波形はほとんど変化せず、インバータ装置20aの地絡判定電流およびインバータ装置20bの地絡判定電流も大きく変化していない。すなわち、直流電源10aの出力電力を1/3に急変させた場合でも、循環電流が抑制されて地絡判定電流が大きく変化せず、地絡判定回路25が地絡事故を誤検出することはなかった。
図4は、本発明に係る系統連系インバータシステムの第2実施形態を説明するためのブロック図である。
なお、同図においては、インバータ装置20a、直流電源10a、および接地線LG1aのみを記載しており、それ以外の構成(インバータ装置20b,20c、直流電源10b,10c、接地線LG1b,LG1c、変圧器30、および電力系統40)の記載を省略している。なお、インバータ装置20b,20cおよび接地線LG1b,LG1cの構成も、それぞれインバータ装置20aおよび接地線LG1aと同様である。なお、同図において、図1に示す系統連系インバータシステムAと同一または類似の要素には、同一の符号を付している。第2実施形態に係る系統連系インバータシステムA’は、接地線に設けられている抵抗および遮断器と並列にコンデンサが設けられている点が、第1実施形態に係る系統連系インバータシステムAとは異なる。
図4に示すように、系統連系インバータシステムA’の接地線LG1aには、コンデンサCaが抵抗Raおよび遮断器Saと並列に接続されている。したがって、循環電流の高周波成分(主に、インバータ回路22のスイッチング周波数成分)はコンデンサCaに流れて、地絡判定回路25の電流センサ25aに検出されないので、地絡事故の誤検出をさらに抑制することができる。また、循環電流の直流成分および低周波成分については循環電流抑制制御で抑制し、循環電流の高周波成分についてはコンデンサCaを通過させることにより、直流電源10aの負極と大地(グランド)との間の電位差を小さくすることができるので、電食による劣化をさらに抑制することができる。
上記第1および第2実施形態においては、直流電源およびインバータ装置をそれぞれ3台ずつ備えている場合について説明したが、これに限られない。直流電源およびインバータ装置をそれぞれ2台ずつ備えている場合や、4台ずつ以上備えている場合でも、本発明を適用することができる。特に、2台ずつの場合は、いずれか一方の接地線にのみ抵抗を設けるようにしてもよい。以下に、直流電源およびインバータ装置をそれぞれ2台ずつ備えており、一方の接地線にのみ抵抗を設けている場合を、第3実施形態として説明する。
図5は、本発明に係る系統連系インバータシステムの第3実施形態を説明するためのブロック図である。
なお、同図において、図1に示す系統連系インバータシステムAと同一または類似の要素には、同一の符号を付している。第3実施形態に係る系統連系インバータシステムA”は、直流電源10c、インバータ装置20c、および接地線LG1cが設けられていない点と、接地線LG1bに抵抗Rbが設けられていない点とで、第1実施形態に係る系統連系インバータシステムAとは異なる。
図6は、系統連系インバータシステムA”(インバータ装置20aとインバータ装置20bとの間)に形成される電流経路を説明するための図であり、先述した図2に相当するものである。図6に示すように、電流経路I上の負極aと負極bとの間には抵抗Ra’が設けられているので、電流経路I上に発生した電位差によって流れる循環電流が抑制される。この場合、抵抗Ra’の抵抗値は、第1実施形態における抵抗Raと抵抗Rb(図1および図2参照)の抵抗値を加算した抵抗値にする必要がある。
なお、直流電源およびインバータ装置をそれぞれ4台ずつ以上備えている場合や、3台ずつ備えている場合(第1実施形態)でも、すべての接地線に必ずしも抵抗を設ける必要はない。各インバータ装置間に形成される電流経路における合計抵抗値が、それぞれ、電食による太陽電池の劣化が発生せず、かつ、循環電流を適切に抑制できるような抵抗値の範囲(以下、「適正抵抗値範囲」とする。)内となればよい。例えば、図1に示す第1実施形態の場合(直流電源およびインバータ装置をそれぞれ3台ずつ備えている場合)、抵抗Raの抵抗値、抵抗Rbの抵抗値、および、抵抗Raと抵抗Rbの合計抵抗値がすべて適正抵抗値範囲内となるように抵抗Raおよび抵抗Rbの抵抗値を設定することで、接地線LG1cの抵抗Rcを省略することができる。
上記第1ないし第3実施形態においては、接地線に抵抗を設けた場合について説明したが、これに限られない。抵抗の代わりにリアクトルを設けた場合でも、各インバータ装置間に形成される電流経路を流れる循環電流を適切に抑制することができる。
上記第1ないし第3実施形態は、地絡判定回路25が接地線を流れる電流を検出して地絡事故を検出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、地絡判定回路が零相電流を検出して地絡事故を検出するものであってもよい。
図7は、地絡判定回路が零相電流を検出して地絡事故を検出する場合の例を説明するためのブロック図である。
なお、同図においては、インバータ装置20a、直流電源10a、および接地線LG1aのみを記載しており、それ以外の構成(インバータ装置20b,20c、直流電源10b,10c、接地線LG1b,LG1c、変圧器30、および電力系統40)の記載を省略している。なお、インバータ装置20b,20cおよび接地線LG1b,LG1cの構成も、それぞれインバータ装置20aおよび接地線LG1aと同様である。なお、同図において、図1に示す系統連系インバータシステムAと同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図7に示す例では、地絡判定回路25’が零相電流を検出して地絡事故を検出する点が、第1実施形態に係る系統連系インバータシステムAの地絡判定回路25とは異なる。地絡判定回路25’の零相電流センサ25bは、直流電源10aの2本の出力ラインに配置されている。この場合でも循環電流が抑制されるので、零相電流の発生が抑制され、地絡事故の誤検出を抑制することができる。
上記第1ないし第3実施形態は、地絡判定回路25による地絡事故の誤検出が抑制できることを説明しているが、本発明は過電流の誤検出も抑制することができる。
図8は、第1ないし第3実施形態において説明を省略していた過電流を検出する構成を説明するためのブロック図である。
なお、同図においては、インバータ装置20a、直流電源10a、および接地線LG1aのみを記載しており、それ以外の構成(インバータ装置20b,20c、直流電源10b,10c、接地線LG1b,LG1c、変圧器30、および電力系統40)の記載を省略している。なお、インバータ装置20b,20cおよび接地線LG1b,LG1cの構成も、それぞれインバータ装置20aおよび接地線LG1aと同様である。なお、同図において、図1に示す系統連系インバータシステムAと同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図8に示すように、インバータ装置20aには過電流判定回路26および論理和回路27が設けられている。なお、上述した第1ないし第3実施形態においては記載および説明を省略していたが、系統連系インバータシステムA、A’,A”におけるインバータ装置20a(図1,図4,図5,図7参照)にも、過電流を検出するための構成は設けられている。
過電流判定回路26は、インバータ装置20aから出力される電流が過電流となっていることを検出するものである。過電流判定回路26は、電流センサ26aによって各相の出力ラインを流れる電流を検出し、検出した電流値と所定の閾値とを比較して、検出した電流値が閾値を超えた場合に過電流であると判定する。過電流判定回路26は、過電流を検出した場合に、論理和回路27(後述)に検出信号(例えば、ハイレベル信号)を出力する。なお、地絡判定回路25も、地絡事故を検出した場合に論理和回路27に検出信号(例えば、ハイレベル信号)を出力する。
論理和回路27は、地絡判定回路25からの入力信号と過電流判定回路26からの入力信号とに基づいて検出信号を出力する。すなわち、地絡判定回路25から検出信号を入力された場合、または、過電流判定回路26から検出信号を入力された場合に、DC/DCコンバータ回路21、インバータ回路22、遮断器24、および遮断器Saに検出信号(例えば、ハイレベル信号)を出力する。つまり、地絡判定回路25による検出信号および過電流判定回路26による検出信号をハイレベル信号としている場合、論理和回路27は地絡判定回路25および過電流判定回路26からの入力信号の論理和を出力する。DC/DCコンバータ回路21およびインバータ回路22は、論理和回路27から検出信号(停止信号)を入力されると停止する。また、遮断器24および遮断器Saは、論理和回路27から検出信号(遮断信号)を入力されると接続を遮断する。これにより、地絡事故が発生した場合、または、過電流が検出された場合に、これらの影響が波及することを防止することができる。
過電流判定回路26は電流センサ26aによって検出された電流値を所定の閾値と比較することで過電流を検出するので、例えば図2に示す電流経路Iの矢印の向きに循環電流が流れた場合、出力電流に循環電流が重畳されて電流センサ26aによる検出値が大きくなる場合がある。しかし、上述したように、各インバータ装置20a,20b,20cの間に形成される電流経路を流れる循環電流は抑制されるので、各インバータ装置20a,20b,20cの出力ラインを流れる電流が過電流判定回路26に設定されている閾値を越えてしまうことを抑制することができる。したがって、過電流判定回路26が過電流を誤検出することを抑制することができる。
上記第1ないし第3実施形態においては、直流電源10a,10b,10cが太陽電池により直流電力を生成する場合について説明したが、これに限られない。例えば、直流電源10a,10b,10cは、燃料電池、蓄電池、電気二重層コンデンサやリチウムイオン電池であってもよいし、ディーゼルエンジン発電機、マイクロガスタービン発電機や風力タービン発電機などにより生成された交流電力を直流電力に変換して出力する装置であってもよい。
本発明に係る系統連系インバータシステムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る系統連系インバータシステムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A,A’,A” 系統連系インバータシステム
10a,10b,10c 直流電源
20a,20b,20c インバータ装置
21 DC/DCコンバータ回路
22 インバータ回路
23 フィルタ回路
24 遮断器
25,25’ 地絡判定回路
25a 電流センサ
25b 零相電流センサ
26 過電流判定回路
26a 電流センサ
30 変圧器
40 電力系統
G1a,LG1b,LG1c,LG2 接地線
Sa,Sb,Sc 遮断器
Ra,Rb,Rc 抵抗
Ca,Cb,Cc コンデンサ

Claims (9)

  1. 複数の直流電源と、
    前記各直流電源にそれぞれ接続され、接続された直流電源からの直流電力を交流電力に変換してこの交流電力を変圧器を介さずに出力する複数のインバータ装置と、
    前記複数のインバータ装置が互いに並列に接続された出力側の接続点と電力系統との間に設けられている変圧器と、
    前記直流電源のうちの少なくとも2つの直流電源の一対の出力端の一方をそれぞれ接地する複数の接地線と、
    を備えており、
    前記各接地線には、当該接地線のインピーダンスを増加させるためのインピーダンス部が設けられている、
    ことを特徴とする系統連系インバータシステム。
  2. 前記インピーダンス部は抵抗素子である、請求項1に記載の系統連系インバータシステム。
  3. 前記インピーダンス部はリアクトルである、請求項1に記載の系統連系インバータシステム。
  4. 前記インピーダンス部に並列に接続されたコンデンサをさらに備えている、請求項1ないし3のいずれかに記載の系統連系インバータシステム。
  5. 地絡事故を検出する地絡検出装置をさらに備えている、請求項1ないし4のいずれかに記載の系統連系インバータシステム。
  6. 前記地絡検出装置は前記接地線を流れる電流を所定の閾値と比較して地絡事故を検出する、請求項5に記載の系統連系インバータシステム。
  7. 前記インバータ装置から出力される電流が過電流であることを検出する過電流検出装置をさらに備えている、請求項1ないし6のいずれかに記載の系統連系インバータシステム。
  8. 前記直流電源は2つであり、
    これら2つの直流電源の接地線のいずれか一方にのみ、前記インピーダンス部が設けられている、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の系統連系インバータシステム。
  9. 前記直流電源は太陽電池を備えている、請求項1ないし8のいずれかに記載の系統連系インバータシステム。
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