JP2012023082A - 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル - Google Patents

太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル Download PDF

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Abstract

【課題】良好な印刷性を保持しつつ、体積抵抗率を低く、かつ、アスペクト比を高くすることができ、また、シリコン基板との密着性にも優れる電極を形成することができる太陽電池電極用ペーストを提供する。
【解決手段】銀粉(A)と、脂肪酸銀塩(B)と、溶媒(C)とを含有し、上記脂肪酸銀塩(B)が、カルボキシ銀塩基(−COOAg)を1個有し、かつ、水酸基(−OH)を1個または2個有する化合物であり、酸化銀の含有量が、上記溶媒(C)100質量部に対して10質量部以下である、太陽電池電極用ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セルに関する。
太陽光のような光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池は、地球環境問題に対する関心が高まるにつれ、積極的に種々の構造・構成のものが開発されている。その中でも、シリコンなどの半導体基板を用いた太陽電池は、その変換効率、製造コストなどの優位性により最も一般的に用いられている。
このような太陽電池の電極を形成する材料としては、樹脂系のペースト材料が知られている。
例えば、特許文献1には、「銀粉末、ガラスフリット、樹脂および有機溶剤を少なくとも含み、ガラスフリットが、開口径24〜100μmの篩で分級した残留分であることを特徴とする銀電極用ペースト。」が記載されている。
また、特許文献2には、「結晶子径が58nm以上である第1銀粉末、前記銀粉末と結晶子径の異なる第2銀粉末、ガラスフリット、および樹脂バインダーを含む、太陽電池電極用ペースト。」が記載されている。
また、特許文献3には、「比表面積が0.20〜0.60m2/gである銀粒子、ガラスフリット、樹脂バインダー、およびシンナー、を含む、太陽電池受光面電極用ペースト。」が記載されている。
また、特許文献4には、「銀粉と、ガラスフリットと、有機ビヒクルとを含んだ、太陽電池用半導体基板に電極を形成するための導電性ペーストであって、上記銀粉は、BET径が0.10μmより大きく、0.50μm以下であり、平均粒子径(D50)が0.2μmより大きく、2.0μm未満であり、平均粒子径(D50)/BET径が10以下であることを特徴とする導電性ペースト。」が記載されている。
特開2004−146154号公報 特開2007−194581号公報 特開2007−235082号公報 特許第3800108号公報
特許文献1〜4に記載されたような樹脂系のペースト材料は、樹脂バインダーやビヒクルが印刷性を高める役割を果たしている。
しかし、このような樹脂系のペースト材料を用いて電極を形成すると、焼成温度によっては樹脂バインダーやビヒクル中の樹脂が残存して電極自体の体積抵抗率(比抵抗)が高くなる場合があり、また、電極の断面の高さと幅の比率(高さ/幅)(以下、「アスペクト比」という。)が小さく、電極とシリコン基板との密着性が劣ることが明らかとなった。
そこで、本発明は、良好な印刷性を保持しつつ、体積抵抗率を低く、かつ、アスペクト比を高くすることができ、また、シリコン基板との密着性にも優れる電極を形成することができる太陽電池電極用ペーストおよびそれを用いた太陽電池セルを提供することを目的とする。
本発明者は、銀粉と所定の脂肪酸銀塩とを含有する太陽電池電極用ペーストが、良好な印刷性を保持しつつ、体積抵抗率を低く、かつ、アスペクト比を高くすることができ、また、シリコン基板との密着性にも優れる電極を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)銀粉(A)と、脂肪酸銀塩(B)と、溶媒(C)とを含有し、上記脂肪酸銀塩(B)が、カルボキシ銀塩基(−COOAg)を1個有し、かつ、水酸基(−OH)を1個または2個有する化合物であり、酸化銀の含有量が、上記溶媒(C)100質量部に対して10質量部以下である、太陽電池電極用ペースト。
(2)上記脂肪酸銀塩(B)が、下記式(I)〜(III)のいずれかで表される化合物である、上記(1)に記載の太陽電池電極用ペースト。
(式(I)中、nは1または2を表し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。nが1である場合、複数のR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。nが2である場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(II)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(III)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
(3)上記脂肪酸銀塩(B)が、前記カルボキシ銀塩基に対するα位および/またはβ位の炭素原子に前記水酸基を有している、上記(1)または(2)に記載の太陽電池電極用ペースト。
(4)さらに、炭素数8以上の脂肪酸銀塩を含有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
(5)さらに、ガラスフリットを含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
(6)上記脂肪酸銀塩(B)の含有量が、上記銀粉(A)100質量部に対して、1〜100質量部である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
(7)受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、上記表面電極および/または上記裏面電極が、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の太陽電池電極用ペーストを用いて形成される、太陽電池セル。
本発明によれば、良好な印刷性を保持しつつ、高温(700〜800℃程度)焼成のみならず、中温(350〜450℃程度)焼成であっても、体積抵抗率を低く、かつ、アスペクト比を高くすることができ、また、シリコン基板との密着性にも優れる電極を形成することができる太陽電池電極用ペーストおよびそれを用いた太陽電池セルを提供することができる。
図1は太陽電池セルの好適な実施態様の一例を示す断面図である。 図2は実施例で使用する銀粉(AgC−103、福田金属箔社製)を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真である。 図3は銀粉(AgC−2011、福田金属箔社製)を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真である。
本発明の太陽電池電極用ペーストは、銀粉(A)と、脂肪酸銀塩(B)と、溶媒(C)とを含有し、上記脂肪酸銀塩(B)が、カルボキシ銀塩基(−COOAg)を1個有し、かつ、水酸基(−OH)を1個または2個有する化合物であり、酸化銀の含有量が、上記溶媒(C)100質量部に対して10質量部以下である、太陽電池電極用ペーストである。
以下、本発明の太陽電池電極用ペーストに含有される各成分について説明する。
<銀粉(A)>
本発明の太陽電池電極用ペーストで用いる銀粉(A)は特に限定されず、従来公知の導電性ペーストで配合されているものを使用することができる。
上記銀粉(A)は、印刷性がより良好となり、体積抵抗率のより小さい電極を形成することができるという理由から、平均粒子径が0.5〜10μmの球状の銀粉末であるのが好ましい。
ここで、球状とは、長径/短径の比率が2以下の粒子の形状をいう。
また、平均粒子径とは、球状の銀粉末の粒子径の平均値をいい、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)をいう。なお、平均値を算出する基になる粒子径は、球状の銀粉末の断面が楕円形である場合はその長径と短径の合計値を2で割った平均値をいい、正円形である場合はその直径をいう。
例えば、後述する実施例で使用する銀粉(AgC−103、福田金属箔社製)の写真(図2)で示されるものは球状の銀粉末に該当するが、銀粉(AgC−2011、福田金属箔社製)の写真(図3)で示されるものは球状の銀粉末には該当せず、フレーク(鱗片)状の銀粉末に該当するものである。
上記銀粉(A)の平均粒子径は、印刷性がさらに良好となる理由から、0.7〜5μmであるのが好ましく、焼結速度が適当となり作業性に優れる理由から、1〜3μmであるのがより好ましい。
上記銀粉(A)の含有量は、印刷性がより良好となり、比抵抗のより小さい電極を形成することができるという理由から、後述する上記溶媒(C)100質量部に対して300〜700質量部であるのが好ましく、400〜600質量部であるのがより好ましい。
上記銀粉(A)としては、市販品を用いることができ、その具体例としては、AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔社製)、AG4−8F(形状:球状、平均粒子径:2.2μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG2−1C(形状:球状、平均粒子径:1.0μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG3−11F(形状:球状、平均粒子径:1.4μm、DOWAエレクトロニクス社製)、EHD(形状:球状、平均粒子径:0.5μm、三井金属社製)、AgC−2011(形状:フレーク状、平均粒子径:2〜10μm、福田金属箔社製)等が挙げられる。
さらに、本発明においては、上記銀粉(A)として、球状の銀粉末とフレーク状の銀粉末とを併用することができる。フレーク状の銀粉末を併用する場合の含有量は、上記銀粉(A)の総質量のうち50質量%以下であるのが好ましい。
<脂肪酸銀塩(B)>
本発明の太陽電池電極用ペーストに含有される脂肪酸銀塩(B)は、カルボキシ銀塩基(−COOAg)を1個有し、かつ、水酸基(−OH)を1個または2個有する化合物である。
上記脂肪酸銀塩(B)としては、銀塩の還元が速やかに行われ銀粒子が生成しやすいという理由から、上記カルボキシ銀塩基に対するα位および/またはβ位の炭素原子に上記水酸基を有している脂肪酸銀塩であることが好ましく、還元が開始する温度が低温であり、還元が終了する時間が短時間であるという理由から、下記式(B1)で表される2−ヒドロキシイソ酪酸銀、下記式(B2)で表されるグリコール酸銀、および下記式(B3)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
上記脂肪酸銀塩(B)は、カルボキシ基を1個有し、かつ、水酸基を1個または2個有する脂肪酸と酸化銀とを反応させて得ることができる。上記反応に用いられる脂肪酸は、カルボキシ基を1個有し、かつ、水酸基を1個または2個有する脂肪酸であれば特に限定されず、例えば、下記式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
式(1)中、nは1または2を表し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。nが1である場合、複数のR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。nが2である場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(2)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(3)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(1)〜(3)中、R1の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基が挙げられる。R1としては、水素原子、メチル基、エチル基であるのが好ましい。
また、上記式(1)中、R2の炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ヘプタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基が挙げられる。R2としては、メチレン基、エチレン基であるのが好ましい。
また、上記式(3)中、R3の炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ヘプタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基が挙げられる。R2としては、メチレン基、エチレン基であるのが好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、具体的には、例えば、下記式(1a)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸、下記式(1b)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、下記式(1c)で表されるヒドロキシピバリン酸、下記式(1d)で表されるβ−ヒドロキシイソ酪酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(2)で表される化合物としては、具体的には、例えば、下記式(2a)で表される2−ヒドロキシ−2−メチル−n−酪酸、下記式(2b)で表される2−ヒドロキシイソ酪酸、下記式(2c)で表されるグリコール酸、下記式(2d)で表されるDL−2−ヒドロキシ酪酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(3)で表される化合物としては、具体的には、例えば、下記式(3a)で表されるDL−3−ヒドロキシ酪酸、下記式(3b)で表されるβ−ヒドロキシ吉草酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。
これらのうち、上記脂肪酸銀塩(B)として、カルボキシ銀塩基に対するα位および/またはβ位の炭素原子に水酸基を有している脂肪酸銀塩を得られるという理由から、カルボキシ基に対するα位および/またはβ位の炭素原子に水酸基を有している脂肪酸を用いることが好ましい。
特に、上記脂肪酸銀塩(B)として、上記式(B1)で表される2−ヒドロキシイソ酪酸銀、上記式(B2)で表されるグリコール酸銀、および上記式(B3)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀からなる群から選ばれる少なくとも1種を得られるという理由から、2−ヒドロキシイソ酪酸、グリコール酸、および2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。
一方、上記反応に用いられる酸化銀は、Ag2Oである。
上記脂肪酸銀塩(B)は、上述した水酸基を1個以上有する脂肪酸と酸化銀とを反応させて得られ、以下に示す反応式中の下記式(I)〜(III)で表される化合物であるのが好ましい。
この反応は、例えば、上記式(1)〜(3)で表される化合物を用いた場合は以下に示す反応式で表される反応が進行するものであれば特に限定されないが、上記酸化銀を粉砕しつつ進行させる方法や、上記酸化銀を粉砕した後に上記脂肪酸を反応させる方法が好ましい。前者の方法としては、具体的には、上記酸化銀と、溶剤により上記脂肪酸を溶液化したものとを、ボールミル等により混練し、固体である上記酸化銀を粉砕させながら、室温で、1〜24時間程度反応させるのが好ましい。
式(I)中、nは1または2を表し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。nが1である場合、複数のR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。nが2である場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(II)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(III)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記脂肪酸を溶液化する溶媒としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記脂肪酸銀塩(B)の含有量は、体積抵抗率をより低くできるという理由から、上記銀粉(A)100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、2〜80質量部であることがより好ましい。
本発明においては、上記銀粉(A)および上記脂肪酸銀塩(B)を用い、酸化銀の含有量を後述する上記溶媒(C)100質量部に対して10質量部以下とした太陽電池電極用ペーストを用いることにより、良好な印刷性を保持しつつ、高温(700〜800℃程度)焼成のみならず、中温(350〜450℃程度)焼成であっても、体積抵抗率を低く、かつ、アスペクト比を高くすることができ、また、シリコン基板との密着性にも優れる電極を形成することができる。
これは、熱処理により上記脂肪酸銀塩(B)から分解される銀が融解する際に上記銀粉(A)を連結することにより高い導電性が発現し、上記脂肪酸銀塩(B)が有する水酸基の存在により、熱処理による銀への分解(還元)が非常に促進されるため、高温焼成のみならず中温焼成であっても、体積抵抗率を低くすることができると考えられる。
また、上記脂肪酸銀塩(B)が太陽電池電極用ペーストに適度なチクソ性を付与し、印刷時の流動性を確保しつつ塗布面の広がりを抑制できるため、印刷性が良好となり、アスペクト比を高くすることができると考えられる。
そして、熱処理により上記脂肪酸銀塩(B)から分解される銀が融解する際にシリコン基板に適度に濡れ広がるため、シリコン基板との密着性が向上すると考えられる。
さらに、本発明においては、太陽電池電極用ペーストのチクソ性がより良好となり、アスペクト比をより高くすることができる理由から、酸化銀の含有量は後述する上記溶媒(C)100質量部に対して5質量部以下であるのが好ましく、1質量部以下であるのがより好ましく、実質的に酸化銀を含有していない態様が最も好ましい。
<炭素数8以上の脂肪酸銀塩>
本発明の太陽電池電極用ペーストは、アスペクト比をより高くできるという理由から、さらに、炭素数8以上の脂肪酸銀塩を含有することが好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩は、下記式(4)で表され、直鎖状および分岐状のいずれでもよく、不飽和結合を有することができる。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩の炭素数は、チクソ性により優れるという点から、8〜22が好ましく、10〜18がより好ましい。
R−(COOAg)n (4)
上記式(4)中、Rは、炭素数2以上の脂肪族炭化水素基であり、nは、1以上の整数であり、Rの炭素数とnとの和が8以上である。nは、1〜4の整数であるのが好ましい。
Rとしての脂肪族炭化水素基の炭素数は、2以上であり、4以上であるのが好ましく、4〜21であるのがより好ましく、6〜21がより好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩としては、例えば、カプリル酸銀、カプリン酸銀、ラウリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀等のモノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩;下記式(5)で表される化合物の銀塩等の多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩;オレイン酸銀、リノール酸銀、リノレン酸銀、アラキドン酸銀、エイコサペンタエン酸銀、ドコサヘキサエン酸銀等の不飽和脂肪酸銀塩;等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
中でも、チクソ性により優れるという点から、モノカルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩、多価カルボン酸含有飽和脂肪族炭化水素化合物の銀塩が好ましく、カプリン酸銀、ラウリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、上記式(5)で表される化合物の銀塩がより好ましい。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩の製造方法は、特に限定されず、上記脂肪酸銀塩(B)と同様の方法を用いることができる。
上記炭素数8以上の脂肪酸銀塩の含有量は、アスペクト比をさらに高くできるという理由から、上記銀粉(A)100質量部に対して、1〜50質量部以下であるのが好ましく、1〜25質量部であるのがより好ましい。
<溶媒(C)>
上記溶媒(C)は、本発明の太陽電池電極用ペーストを基板上に塗布することができるものであれば特に限定されない。
上記溶媒(C)としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
<ガラスフリット>
本発明の太陽電池電極用ペーストは、形成される電極とシリコン基板との密着性がより良好となる理由から、ガラスフリットを含有するのが好ましい。
上記ガラスフリットとしては、軟化温度が300℃以上で、焼成温度(熱処理温度)以下のものを用いるのが好ましい。このようなガラスフリットとしては、具体的には、例えば、軟化温度300〜800℃のホウケイ酸ガラスフリット等が挙げられる。
上記ガラスフリットの形状は特に限定されず、球状でも破砕粉状でもよい。球状のガラスフリットの平均粒子径(D50)は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜3μmであることがより好ましい。さらに、10μm以上の粒子を除去した、シャープな粒度分布を持つガラスフリットを用いることが好ましい。
上記ガラスフリットの含有量は、上記銀粉(A)100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
<その他の添加剤等>
本発明の太陽電池電極用ペーストは、必要に応じて、上述した銀粉(A)以外の金属粉、還元剤等の添加剤を含有していてもよい。
上記金属粉としては、具体的には、例えば、銅、アルミニウム等が挙げられ、中でも、銅であるのが好ましい。また、0.01〜10μmの粒径の金属粉であるのが好ましい。
上記還元剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール類等が挙げられる。
<製造方法>
本発明の太陽電池電極用ペーストの製造方法は特に限定されず、上記銀粉(A)、上記脂肪酸銀塩(B)および上記溶媒(C)ならびに所望により含有していてもよいガラスフリットや添加剤を、ロール、ニーダー、押出し機、万能かくはん機等により混合する方法が挙げられる。
<太陽電池セル>
本発明の太陽電池セルは、受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、上記表面電極および/または上記裏面電極が、上述した本発明の太陽電池電極用ペーストを用いて形成される太陽電池セルである。
ここで、本発明の太陽電池セルは、上述した本発明の太陽電池電極用ペーストが全裏面電極型(いわゆるバックコンタクト型)太陽電池の裏面電極の形成にも適用することができるため、全裏面電極型の太陽電池にも適用することができる。
以下に、本発明の太陽電池セルの構成について図1を用いて説明する。
図1に示すように、太陽電池セル1は、受光面側の表面電極4と、p層5およびn層2が接合したpn接合シリコン基板7と、裏面電極6とを具備するものである。
また、図1に示すように、太陽電池セル1は、反射率低減のため、例えば、ウェハー表面にエッチングを施して、ピラミッド状のテクスチャを形成し、反射防止膜3を具備するのが好ましい。
<表面電極/裏面電極>
本発明の太陽電池セルが具備する表面電極および裏面電極は、いずれか一方または両方が本発明の太陽電池電極用ペーストを用いて形成されていれば、電極の配置(ピッチ)、形状、高さ、幅等は特に限定されない。なお、電極の高さは、通常、数〜数十μmに設計されるが、本発明の太陽電池電極用ペーストを用いて形成した電極のアスペクト比は、0.4以上となる。
ここで、表面電極および裏面電極は、図1に示すように、通常、複数個有するものであるが、本発明においては、例えば、複数の表面電極の一部のみが本発明の太陽電池電極用ペーストで形成されたものであってもよく、複数の表面電極の一部と複数の裏面電極の一部が本発明の太陽電池電極用ペーストで形成されたものであってもよい。
<反射防止膜>
本発明の太陽電池セルが具備していてもよい反射防止膜は、受光面の表面電極が形成されていない部分に形成される膜(膜厚:0.05〜0.1μm程度)であって、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化チタン膜、これらの積層膜等から構成されるものである。
<シリコン基板>
本発明の太陽電池セルが具備するシリコン基板は特に限定されず、太陽電池を形成するための公知のシリコン基板(板厚:100〜450μm程度)を用いることができ、また、単結晶または多結晶のいずれのシリコン基板であってもよい。
また、上記シリコン基板はpn接合を有するが、これは、第1導電型の半導体基板の表面側に第2導電型の受光面不純物拡散領域が形成されていることを意味する。なお、第1導電型がn型の場合には、第2導電型はp型であり、第1導電型がp型の場合には、第2導電型はn型である。
ここで、p型を与える不純物としては、ホウ素、アルミニウム等が挙げられ、n型を与える不純物としては、リン、砒素等が挙げられる。
本発明の太陽電池セルは、表面電極および/または裏面電極が本発明の太陽電池電極用ペーストを用いて形成されているため、電極のアスペクト比が0.4以上となり、受光により発生した起電力を電流として効率良く取り出すことができる。
本発明の太陽電池セルの製造方法は特に限定されないが、本発明の太陽電池電極用ペーストをシリコン基板上に塗布して配線を形成する配線形成工程と、得られた配線を熱処理して電極(表面電極および/または裏面電極)を形成する電極形成工程とを有する方法が挙げられる。
なお、本発明の太陽電池セルが反射防止層を具備する場合、反射防止膜は、プラズマCVD法等の公知の方法により形成することができる。
以下に、配線形成工程、熱処理工程について詳述する。
<配線形成工程>
上記配線形成工程は、本発明の太陽電池電極用ペーストをシリコン基材上に塗布して配線を形成する工程である。
ここで、塗布方法としては、具体的には、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。
<熱処理工程>
上記熱処理工程は、上記配線形成工程で得られた塗膜を熱処理して導電性の配線(電極)を得る工程である。
配線を熱処理することにより、脂肪酸銀塩(B)から分解される銀が融解する際に銀粉(A)が連結され、電極(銀膜)が形成される。
本発明においては、上記熱処理は特に限定されないが、350〜800℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱(焼成)する処理であるのが好ましい。温度および時間がこの範囲であると、シリコン基板上に反射防止膜を形成した場合であっても、ファイヤースルー法により容易に電極を形成することができる。
また、本発明においては、本発明の太陽電池電極用ペーストを用いているため、高温(700〜800℃程度)のみならず、中温(350〜450℃程度)であっても、良好な熱処理(焼成)を施すことができる。
なお、本発明においては、上記配線形成工程で得られた配線は、紫外線または赤外線の照射でも電極を形成することができるため、上記熱処理工程は、紫外線または赤外線の照射によるものであってもよい。
以下に、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
ボールミルに、下記第1表に示す銀粉等を下記第1表中に示す組成比となるように添加し、これらを混合することにより太陽電池電極用ペーストを調製した。
調製した太陽電池電極用ペーストをシリコン基板(単結晶シリコンウェハー、LS−25TVA、156mm×156mm×200μm、信越化学工業社製)上に、スクリーン印刷で塗布して配線を形成した。
その後、オーブンにて、700℃で10分間、または、450℃で10分間焼成し、導電性の配線(電極)を形成させた太陽電池セルのサンプルを作製した。
<体積抵抗率(比抵抗)>
作製した各太陽電池セルのサンプルについて、電極の体積抵抗率を抵抗率計(ロレスターGP、三菱化学社製)を用いた4端子4探針法により測定した。結果を下記第1表に示す。
<アスペクト比>
作製した各太陽電池セルのサンプルについて、電極をレーザー顕微鏡で観察し、高さと幅とを測定し、アスペクト比(高さ/幅)を求めた。結果を下記第1表に示す。
<密着性>
作製した各太陽電池セルのサンプルの表面上に、1mmの基盤目100個(10×10)を作り、基盤目上にセロハン粘着テープ(幅18mm)を完全に付着させ、直ちにテープの一端をサンプル表面に対して直角に保ちながら瞬間的に引き離し、シリコン基板から完全に剥がれないで残った電極(印刷パターン)の数を調べた。結果を第1表に示す。
<光電変換効率>
作製した各太陽電池セルのサンプルについて、光源としてソーラーシミュレーターを用い、AM1.5の擬似太陽光を100mW/cm2の光強度で光電極側から照射し、電流電圧測定装置(ケースレーインスツルメンツ社製デジタルソースメーター2400)を用いて変換効率を求めた。結果を下記第1表に示す。
<印刷性>
スクリーン印刷後のウェット状態(焼成前)の配線について、断線の有無、ニジミの有無、ラインの蛇行の有無、スクリーンメッシュ跡の有無を光学顕微鏡で観察した。断線、ニジミ、ラインの蛇行、メッシュ跡のいずれも確認されなかったサンプルを印刷性が良好なものとして「○」と評価し、断線、ニジミ、ラインの蛇行、メッシュ跡のいずれかが確認されたサンプルを印刷性が劣るものとして「×」と評価した。結果を下記第1表に示す。
第1表中の各成分は、以下のものを使用した(単位は、質量部)。
・銀粉1:AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔社製)
・銀粉2:Ag−4−8F(形状:球状、平均粒子径:2.2μm、DOWAエレクトロニクス社製)
・銀粉3:Ag−2−1C(形状:球状、平均粒子径:1.0μm、DOWAエレクトロニクス社製)
・銀粉4:AgC−2011(形状:フレーク状、平均粒子径:2〜10μm、福田金属箔社製)
・2−ヒドロキシイソ酪酸銀:まず、酸化銀(東洋化学工業社製、以下同じ)50g、2−ヒドロキシイソ酪酸(東京化成工業社製)45g、および、メチルエチルケトン(以下「MEK」という)300gを、ボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることによって、白色の2−ヒドロキシイソ酪酸銀を得た。
・グリコール酸銀:まず、酸化銀50g、グリコール酸(東京化成工業社製)32.8g、および、MEK300gを、ボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることによって、白色のグリコール酸銀を得た。
・2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀:まず、酸化銀50g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸(東京化成工業社製)57g、および、MEK300gを、ボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることによって、白色の2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀を得た。
・ピバル酸銀:まず、酸化銀50g、ピバル酸(関東化学社製)44.1g、および、MEK300gを、ボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることによって、白色のピバル酸銀(下記式(X)で表される)を得た。
・ステアリン酸銀:まず、酸化銀50g、ステアリン酸(関東化学社製)122.7g、および、MEK300gを、ボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることによって、白色のステアリン酸銀を得た。
・溶媒:α−テルピネール
・ガラスフリット:硼珪酸鉛ガラス粉末
・銀ペースト:樹脂系銀ペースト(DWP−025、東洋紡績社製)
第1表に示す結果から、従来公知の樹脂系の銀ペーストで調製した比較例1は、高温焼成および中温焼成のいずれにおいても、体積抵抗率が高く、アスペクト比が低く、密着性にも劣ることが分かった。
また、ピバル酸銀を用いた比較例2は、高温焼成および中温焼成のいずれにおいても、体積抵抗率が高くなることが分かった。
また、酸化銀を、溶媒100質量部に対して10質量部を超えて用いた比較例3は、高温焼成および中温焼成のいずれにおいても、アスペクト比が低くなることが分かった。
これに対して、実施例1〜8は、印刷性が優れ、高温焼成のみならず中温焼成においても、体積抵抗率が低く、アスペクト比が高く、密着性にも優れることが分かった。
また、実施例1〜8は、いずれも太陽電池電極用途に十分な光電変換効率を示すことが分かった。
さらに、実施例2と比較例2との対比により、脂肪酸銀塩(B)としてカルボキシ銀塩基を1個有し、かつ、水酸基を1個または2個有する脂肪酸銀塩を用いることで、高温焼成および中温焼成のいずれにおいても体積抵抗率が低くなることが分かった。
また、実施例2,4,5を対比すると、銀粉(A)として平均粒子径が0.5〜10μmの球状の銀粉末を用いていれば、平均粒子径によらず、印刷性が優れることが分かった。
また、実施例1〜5と実施例6,7とを対比すると、銀粉(A)として平均粒子径が0.5〜10μmの球状の銀粉末を用いていれば、平均粒子径の異なる銀粉(A)を併用しても、印刷性に優れることが分かった。
また、2−ヒドロキシイソ酪酸銀の含有量のみが異なる実施例1〜3を対比すると、実施例3は、高温焼成における体積抵抗率が実施例1,2よりも低く、また、高温焼成および中温焼成のいずれにおいてもアスペクト比が実施例1,2よりも高いことが分かった。
また、実施例6と実施例7とを対比すると、炭素数8以上の脂肪酸銀塩であるステアリン酸銀を含有する実施例6は、これを含有しない実施例7よりも、アスペクト比が高くなることが分かった。
また、実施例2と実施例8とを対比すると、銀粉1と銀粉4とを併用している実施例8よりも、銀粉1のみを用いている実施例2の方が、アスペクト比が高くなることが分かった。
1 太陽電池セル
2 n層
3 反射防止膜
4 表面電極
5 p層
6 裏面電極
7 シリコン基板

Claims (7)

  1. 銀粉(A)と、脂肪酸銀塩(B)と、溶媒(C)とを含有し、
    前記脂肪酸銀塩(B)が、カルボキシ銀塩基(−COOAg)を1個有し、かつ、水酸基(−OH)を1個または2個有する化合物であり、
    酸化銀の含有量が、前記溶媒(C)100質量部に対して10質量部以下である、太陽電池電極用ペースト。
  2. 前記脂肪酸銀塩(B)が、下記式(I)〜(III)のいずれかで表される化合物である、請求項1に記載の太陽電池電極用ペースト。
    (式(I)中、nは1または2を表し、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。nが1である場合、複数のR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。nが2である場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    式(II)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    式(III)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  3. 前記脂肪酸銀塩(B)が、前記カルボキシ銀塩基に対するα位および/またはβ位の炭素原子に前記水酸基を有している、請求項1または2に記載の太陽電池電極用ペースト。
  4. さらに、炭素数8以上の脂肪酸銀塩を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
  5. さらに、ガラスフリットを含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
  6. 前記脂肪酸銀塩(B)の含有量が、前記銀粉(A)100質量部に対して、1〜100質量部である、請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池電極用ペースト。
  7. 受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、
    前記表面電極および/または前記裏面電極が、請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池電極用ペーストを用いて形成される、太陽電池セル。
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