JP2012021886A - 女性体温計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 衛生的な管理が可能であり、かつ利便性の高い女性体温計を提供する。
【解決手段】 本体部110の一部が、収納ケース150に収納される女性体温計100であって、収納状態で外部から視認可能な表示部113と、収納状態で操作可能な入力ボタン114と、リードスイッチのON/OFFに基づいて、本体部110が収納状態にあるか否かを判断する演算制御部と、を備え、前記判断部の判断結果に応じて、体温測定処理の実行許否を決定するとともに、入力ボタン114の操作により選択可能な機能を変更することを特徴とする。
【選択図】 図1B
【解決手段】 本体部110の一部が、収納ケース150に収納される女性体温計100であって、収納状態で外部から視認可能な表示部113と、収納状態で操作可能な入力ボタン114と、リードスイッチのON/OFFに基づいて、本体部110が収納状態にあるか否かを判断する演算制御部と、を備え、前記判断部の判断結果に応じて、体温測定処理の実行許否を決定するとともに、入力ボタン114の操作により選択可能な機能を変更することを特徴とする。
【選択図】 図1B
Description
本発明は、女性体温計に関するものである。
女性の基礎体温は高温相と低温相とが周期的に変化する2相性を有しており、女性体温計はその基礎体温を測定するために利用される。ユーザは当該女性体温計を用いて測定した基礎体温を記録し、トレンドグラフを作成・表示させることで、高温相と低温相の周期を知ることができる。
一般に、女性体温計には、作成されたトレンドグラフに基づいて、次回生理日や次回排卵日を予測する予測機能や、当該トレンドグラフと対応付けて日々の体調を入力するメモ入力機能といった各種機能が搭載されている。
また、女性体温計は、舌下体温の測定を前提としており、衛生的な管理が必要であることから、不使用時に、本体部を収納する収納ケースが備えられている。
しかしながら、従来の女性体温計に備えられている収納ケースは、本体部全体を覆う構成となっており、一旦、収納ケースに入れてしまうと、ユーザは、本体部に対して操作を行うことができず、それゆえ上記各種機能を利用することもできない。このため、従来は、例えば、基礎体温の測定を行わず、メモ入力機能のみを利用しようとした場合であっても、本体部を収納ケースから取り出す必要があり、ユーザにとって利便性がよいとはいえなかった。
また、収納ケースから取り出した状態で、所望の機能を利用しようとすると、不用意に本体部の先端(温度計測部)に触れてしまった場合に、ユーザの意図に反して、体温測定処理が開始されてしまうといった事態も生じえた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、衛生的な管理が可能であり、かつ、利便性の高い女性体温計を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る女性体温計は以下のような構成を備える。即ち、
温度計測部を含む本体部の一部が、収納ケースに収納される女性体温計であって、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から視認される位置に配された表示部と、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から操作可能な位置に配された操作部と、
前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にあるか否かを判断する判断部と、を備え、
体温測定処理の実行許否を、前記判断部における判断結果に応じて決定するとともに、前記女性体温計が有する機能として前記表示部に表示される機能のうち、前記操作部によって選択することが可能な機能を、前記判断部における判断結果に応じて変更することを特徴とする。
温度計測部を含む本体部の一部が、収納ケースに収納される女性体温計であって、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から視認される位置に配された表示部と、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から操作可能な位置に配された操作部と、
前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にあるか否かを判断する判断部と、を備え、
体温測定処理の実行許否を、前記判断部における判断結果に応じて決定するとともに、前記女性体温計が有する機能として前記表示部に表示される機能のうち、前記操作部によって選択することが可能な機能を、前記判断部における判断結果に応じて変更することを特徴とする。
本発明によれば、衛生的な管理が可能であり、かつ、利便性の高い女性体温計を提供することが可能となる。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
1.女性体温計の外観構成
はじめに、本発明の一実施形態に係る女性体温計の外観構成について図1A及び図1Bを用いて説明する。女性体温計は、本体部110と、該本体部110を収納する収納ケース150とを備えており、図1Aの(a)は、収納ケース150の正面図及び平面図を、図1Aの(b)は、本体部110の平面図をそれぞれ示している。
1.女性体温計の外観構成
はじめに、本発明の一実施形態に係る女性体温計の外観構成について図1A及び図1Bを用いて説明する。女性体温計は、本体部110と、該本体部110を収納する収納ケース150とを備えており、図1Aの(a)は、収納ケース150の正面図及び平面図を、図1Aの(b)は、本体部110の平面図をそれぞれ示している。
図1Aの(a)に示すように、収納ケース150は、開口部152を有しており、本体部110の一部(先端部分)のみを覆うように構成されている。これにより、ユーザは、収納ケース150に本体部110を収納した状態であっても、本体部110上に配された表示部113を視認可能であり、かつ、入力ボタン114を操作可能である。
収納ケース150の先端位置には、φ2.5〜3mmの通気孔153が設けられており、これにより、収納ケース150内の通気性が確保されている。また、収納ケース150内に水が溜まった場合には、当該通気孔153を介して、外部に排出させることができる。なお、収納ケース150の内側は、銀イオンが含まれる抗菌材により塗装されており、収納ケース150に収納された本体部110の衛生面が保たれている。
収納ケース150の底面には磁性体151が配されており、本体部110が収納ケース150に収納された状態で、該磁性体151に対応する位置に配された本体部110内のリードスイッチ(後述)をOFF状態にする。これにより、本体部110では、収納ケース150に収納中であることを認識することができる。
続いて、図1Aの(b)を参照しながら本体部110について説明する。図1Aの(b)において、111は耐衝撃性、耐薬品性を備えた合成樹脂によって形成された本体ケースであり、後述する演算制御部や、ブザー部、電池(電源部)等が収納されている。
112はステンレス製の金属キャップであり、内部にはサーミスタ(後述)等の温度計測部が接着剤により固定して収納されている(つまり、金属キャップ112は、サーミスタに対して体温(温度)を伝熱させるとともに、サーミスタを外部の衝撃等から保護する役割を担っている)。
113は表示部であり、数字・文字・図形(キャラクター、アイコン等)を表示可能な、ドットマトリックス液晶部等により構成されている。なお、表示部113に表示される表示内容の詳細は後述する。
本体ケース111上には、更に、表示部113上に表示された表示内容に基づいて、女性体温計100の本体部110に各種指示を入力するための入力ボタン(操作部)114が設けられている。
入力ボタン114は、表示部113上に表示されたメニュー項目等の選択対象が選択状態にあることを示す識別子(カーソル)を移動させるための指示(移動指示)を与える左ボタン121、右ボタン122を備える。また、カーソルの移動先の選択対象について、設定値を変更したりするための指示(変更指示)を与える上ボタン131、下ボタン132を備える。更に、カーソルの移動先の選択対象(またはカーソルの移動先の選択対象について、変更された設定値)を決定するための決定ボタン140を備える。なお、決定ボタン140は、女性体温計100の本体部110の電源ON/OFFスイッチとしての役割も担っている(決定ボタン140を長押しすることにより、電源がON状態またはOFF状態となる)。
さらに、図示しないが、女性体温計100の本体部110には、パーソナルコンピュータ(PC)などをホストとして接続するための外部通信部(コネクタ等を含む)も備えられている。また、定時測定を促すための目覚まし機能も備えられており、別途設定された時刻になると目覚まし音を鳴らしてユーザに体温測定を促すよう構成されているものとする。
図1Bの(a)は、女性体温計100の本体部110が収納ケース150に収納された様子を示している。図1Bの(a)に示すように、収納ケース150は、本体部110上に配された表示部113より先端部側(金属キャップ112側)のみを覆うよう構成されており、本体部110が収納ケース150に収納された状態であっても、ユーザは、表示部113に表示された表示内容を視認することができる。
また、入力ボタン114は、表示部113よりも更に後端部側に配されており、本体部110が収納ケース150に収納された状態であっても、ユーザは、入力ボタン114を自由に操作することができる。つまり、基礎体温の測定を行わず、後述する次回生理日表示機能やメモ入力機能等の各種機能のみを利用する場合においては、ユーザは、収納ケース150から本体部110を取り出すことなく、本体部110に対して各種指示を入力することができる。
なお、収納ケース150の内部には、本体部110の先端部側を収納する際に、本体部110を収納ケース150に滑らかに挿入できるようにするとともに、挿入後に、本体部110の先端部を収納ケース150内において固定できるようにするための、複数のリブが設けられている。
図1Bの(b)は、収納ケース150の断面構成を示しており、収納ケース150内部に設けられたリブの配置を示している。図1Bの(b)において、161は、本体部110が収納ケース150に挿入される際に、本体部110の先端部側の摺動路を規定し、本体部110を収納ケース150に滑らかに挿入するための案内リブである。また、162は、本体部110が収納ケース150に収納された状態で、本体部110の金属キャップ112を支持するための支持リブである。
2.女性体温計のシステム構成
次に、女性体温計100の本体部110のシステム構成について図2を参照しながら説明する。図2は、女性体温計100の本体部110のシステム構成を示す図である。
次に、女性体温計100の本体部110のシステム構成について図2を参照しながら説明する。図2は、女性体温計100の本体部110のシステム構成を示す図である。
図2に示すように、女性体温計100の本体部110は、温度を計測しそれをデジタル値として出力する温度計測部210と、計測された温度から予測温度を演算すると共に女性体温計100全体を制御する演算制御部220と、測定結果を表示する、バックライト用のLED231を備えた表示部230と、目覚まし音等の音声を出力するブザー部240と、ユーザからの操作を受け付ける入力部250と、各部に電源を供給する電源部260と、収納ケース150に収納されたか否かを検知するリードスイッチ270とを備える。
温度計測部210は、並列に接続された感温部に設置されたサーミスタ及びコンデンサと、測温用CR発振回路とから構成され、サーミスタの温度に対応するカウンタ226のカウント量の変化に従い、温度をデジタル量として出力する。なお、温度計測部210の構成は一例であって、これに限定されるものではない。
演算制御部220は、1日1回の測定から得られた測定値(基礎体温データ)及び入力部250により入力された各種入力値を日付及び時刻と対応付けて所定日数分(例えば240日分)記憶するとともに、月経周期ごと(生理初日から次の生理初日の前日まで)の中間データ等を一時記憶するRAM223と、体温測定処理に必要なパラメータや予測式プログラム等を格納したROM(コンピュータ読取可能な記憶媒体)222と、時刻及び日付を管理するタイマ224とを備える。更に、表示部230を制御するための表示制御部227と、測温用CR発振回路の発振信号をカウントするカウンタ226と、ROM222の予測式プログラムに従い予測演算等を行う演算処理部221とを備える。更に、カウンタ226や演算処理部221、表示制御部227を制御する制御回路225を備える。なお、測定値などを記憶する一時記憶領域には、不揮発性であって書き換え可能なメモリ等を用いるように構成してもよい。
入力部250には、上述した左ボタン121、右ボタン122、上ボタン131、下ボタン132、決定ボタン140などが含まれ、ユーザからの各種指示を受け付ける。
リードスイッチ270は、本体部110が収納ケース150に収納された場合に、収納ケース150内部に配された磁性体151により引きつけられることでOFF状態となる一方、本体部110が収納ケース150から取り出された場合に、ON状態となるよう構成されている。リードスイッチ270は演算処理部221と接続されており、演算処理部221では、リードスイッチ270のON/OFF状態を監視することで、本体部110が収納ケース150に収納された状態にあるのか、本体部110が収納ケース150から取り出された状態にあるのかを判断することができる(つまり、演算処理部221は判断部として機能する)。
3.表示部の表示内容
次に、女性体温計100の本体部110上に配された表示部113に表示される表示内容について説明する。図3は、女性体温計100の本体部110上に配された表示部113に表示される表示内容の一例を示す図である。
次に、女性体温計100の本体部110上に配された表示部113に表示される表示内容について説明する。図3は、女性体温計100の本体部110上に配された表示部113に表示される表示内容の一例を示す図である。
図3において、301は女性体温計100の各種機能を選択するための選択機能表示領域である。選択機能表示領域301に表示された各絵文字(アイコン)は、左から順に、メモ入力機能、次回生理日表示機能、次回排卵日表示機能、選択機能、目覚まし時刻設定機能、音量設定機能、時刻設定機能を選択するためのアイコンである。
302はメモ入力機能が選択された際に、入力されるメモ項目を選択するための選択メモ表示領域である。選択メモ表示領域302に表示された各絵文字(アイコン)は、左から順に、生理日、発熱を示すアイコンである。
303は測定データ表示領域であり、測定された基礎体温データを表示したり、過去の所定日数分の基礎体温データをトレンドグラフとして表示したりする。
304は設定情報表示領域であり、目覚まし時刻設定機能や音量設定機能等を用いてユーザが設定した設定内容を表示する。
305は現在日時表示領域であり、現在の日付(年月日)または時刻(時分)を表示する。306は内部状態表示領域であり、女性体温計100の本体部110の内部状態を示す情報(例えば、電池の残量等)を表示する。
307は状態表示領域であり、次回排卵日が近づいていること、次回生理日が近づいていること、ならびに、低温相期であること、をそれぞれ示すマークが表示される。
なお、女性体温計100の本体部110の各種機能(メモ入力機能、次回生理日表示機能、次回排卵日表示機能、目覚まし時刻設定機能、音量設定機能、時刻設定機能)の詳細については、例えば、上記特許文献1に既に開示されているため、ここでは説明を省略する。
4.女性体温計の動作モード
次に、女性体温計100の本体部110における動作モードについて説明する。図4は、女性体温計100の本体部110の動作モードの遷移を示すモード遷移図である。本実施形態に係る女性体温計100の本体部110は、図4に示すモード遷移図に従って動作モードが遷移する。それぞれの動作モードは演算処理部221がROM222に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。以下、図4に示す各動作モードについて図3の表示内容を参照しながら詳細に説明する。
次に、女性体温計100の本体部110における動作モードについて説明する。図4は、女性体温計100の本体部110の動作モードの遷移を示すモード遷移図である。本実施形態に係る女性体温計100の本体部110は、図4に示すモード遷移図に従って動作モードが遷移する。それぞれの動作モードは演算処理部221がROM222に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。以下、図4に示す各動作モードについて図3の表示内容を参照しながら詳細に説明する。
(i)測定値表示モード:
決定ボタン140の長押しや目覚まし設定時刻の到来により、女性体温計100の電源がON状態になるとデータ処理モードを経て測定値表示モードに遷移する。測定値表示モードでは、初期状態で現在日時や最近の測定値を表示する。また、左ボタン121および右ボタン122の操作により、指定された日の測定値とともに、指定された日に対応付けられたメモ項目が表示される。
決定ボタン140の長押しや目覚まし設定時刻の到来により、女性体温計100の電源がON状態になるとデータ処理モードを経て測定値表示モードに遷移する。測定値表示モードでは、初期状態で現在日時や最近の測定値を表示する。また、左ボタン121および右ボタン122の操作により、指定された日の測定値とともに、指定された日に対応付けられたメモ項目が表示される。
なお、測定値表示モードではリードスイッチ270のON/OFF状態と、温度計測部210による測定値の変化とを監視しており、リードスイッチ270がON状態となり、かつ、測定値の変化が体温測定開始条件を満たすと、測定モードに遷移する(つまり、リードスイッチ270がON状態にあるのかOFF状態にあるのかについての判断結果は、体温測定処理の実行許否を決定する際の条件となっている)。
また、測定値表示モードでは、選択機能表示領域301に表示されたアイコンのいずれかが選択されると、当該アイコンに対応する機能を実現すべく、対応するモード(メモモード、予測生理日表示モード、予測排卵日表示モード)に遷移する。
(ii)測定モード
測定モードでは、体温測定処理を実行する。なお、体温測定処理の詳細については後述する。また、体温測定処理が終了すると測定値表示モードに遷移する。
測定モードでは、体温測定処理を実行する。なお、体温測定処理の詳細については後述する。また、体温測定処理が終了すると測定値表示モードに遷移する。
(iii)メモモード
女性体温計100の本体部110の電源がON状態で、体温測定処理が終了し、かつ、測定された基礎体温が表示部113に表示された状態で、メモ入力機能が選択されると、メモモードに遷移する。
女性体温計100の本体部110の電源がON状態で、体温測定処理が終了し、かつ、測定された基礎体温が表示部113に表示された状態で、メモ入力機能が選択されると、メモモードに遷移する。
メモモードに遷移した直後は、選択メモ表示領域302の各絵文字(アイコン)のうち、「生理日」を示すアイコンが選択状態となって表示される。このため、ユーザは、左ボタン121および右ボタン122を押圧することにより、メモ入力したいメモ項目に対応するアイコンを選択する。
更に、決定ボタン140が押圧されることで、メモ入力が完了する。入力されたメモ項目は日付と対応付けられてRAM223に記憶され、その後、測定値表示モードに遷移する。
(iii)予測日表示モード:
選択機能表示領域301において“次回生理日表示機能”または“次回排卵日表示機能”を示すアイコンが選択されると予測生理日表示モードまたは予測排卵日表示モードに遷移する。これらの予測日表示モードでは、後述するデータ処理モードにより導出され、RAM223に記憶された予測日(処理結果)が表示部113に表示される。具体的には、次回生理日、次回排卵日が表示部113に表示される。その後、ユーザによって決定ボタン140が押圧されると、測定値表示モードに遷移する。
選択機能表示領域301において“次回生理日表示機能”または“次回排卵日表示機能”を示すアイコンが選択されると予測生理日表示モードまたは予測排卵日表示モードに遷移する。これらの予測日表示モードでは、後述するデータ処理モードにより導出され、RAM223に記憶された予測日(処理結果)が表示部113に表示される。具体的には、次回生理日、次回排卵日が表示部113に表示される。その後、ユーザによって決定ボタン140が押圧されると、測定値表示モードに遷移する。
(iv)データ処理モード:
データ処理モードは、測定モードにおいて測定された基礎体温の時系列データに対してデータ処理を実行するモードである。決定ボタン140の長押しにより電源がON状態になるたびに、あるいは、目覚まし設定時刻の到来により電源がON状態になった際に遷移する。
データ処理モードは、測定モードにおいて測定された基礎体温の時系列データに対してデータ処理を実行するモードである。決定ボタン140の長押しにより電源がON状態になるたびに、あるいは、目覚まし設定時刻の到来により電源がON状態になった際に遷移する。
(v)停止モード:
データ処理モードにおけるデータ処理終了後、あるいは、測定モードにおいて入力ボタン114の未入力状態が所定時間以上継続した場合には、停止モードに遷移する。なお、女性体温計100の本体部110は、停止モードの状態であっても、回路全体の電源を断つわけではなく、目覚まし音等の音声出力を実行するために、タイマ224や演算処理部221等に対しては微弱ながら電力を供給する。
データ処理モードにおけるデータ処理終了後、あるいは、測定モードにおいて入力ボタン114の未入力状態が所定時間以上継続した場合には、停止モードに遷移する。なお、女性体温計100の本体部110は、停止モードの状態であっても、回路全体の電源を断つわけではなく、目覚まし音等の音声出力を実行するために、タイマ224や演算処理部221等に対しては微弱ながら電力を供給する。
女性体温計100の本体部110の動作モードには以上の5つのモードがある。なお、(ii)(iii)の各モードにおいては、入力ボタン114の入力がないまま所定時間が経過すると決定ボタン140が押圧された場合と同様に、測定値表示モードに遷移する。さらに、測定値表示モードにおいては、入力ボタン114の入力がないまま所定時間が経過すると停止モードに遷移する。
5.体温測定処理の流れ
次に、女性体温計100の本体部110における体温測定処理の流れについて説明する。なお、ここでは、平衡温予測式の体温測定処理の流れについて説明するが、本発明はこれに限定されず、実測式、予測/実測を併用するタイプであってもよい。
次に、女性体温計100の本体部110における体温測定処理の流れについて説明する。なお、ここでは、平衡温予測式の体温測定処理の流れについて説明するが、本発明はこれに限定されず、実測式、予測/実測を併用するタイプであってもよい。
決定ボタン140の長押し等により電源がON状態になると、図5に示す体温測定処理が開始される。なお、図5に示す体温測定処理は、例えば、演算処理部221において実行される。
ステップS501では、リードスイッチ270がON状態であるか否かを判定する。ステップS501において、リードスイッチがON状態であると判定された場合には、本体部110が収納ケース150から取り出されていると判断し、ステップS502に進む。
ステップS502では、女性体温計100の本体部110の初期化が行われ、サーミスタによる温度計測が開始される。演算処理部221では、所定間隔、例えば、0.5秒おきに温度データの演算が行われる。
ステップS503では、体温計測開始条件が成立したか否かを判断する。具体的には、前回の温度計測により演算された温度データの値(つまり、0.5秒前の温度データの値)からの上昇度が、所定の値(例えば、1℃)以上となったか否かを判断する。
上昇度が所定の値以上となったと判断した場合には、体温測定開始条件が成立したと判断し、当該温度データを計測したタイミングを、予測体温演算の基準点(t=0)として設定する。つまり、女性体温計100では、急激な温度上昇が計測されると、舌下に女性体温計100の本体部110の先端(金属キャップ112)が当てられたものとみなす。
ステップS503において、体温測定開始条件が成立したと判断した場合には、ステップS504に進み、温度データの取り込みを開始する。具体的には、出力された温度データと、当該温度データを計測したタイミングとを、時系列データとしてRAM223に記憶する。
ステップS505では、ステップS504において記憶された温度データを用いて、所定の予測式により、予測体温を演算する。
ステップS506では、基準点(t=0)から所定時間(例えば25秒)、経過した後に、ステップS505において算出された一定区間(例えば、t=25〜30秒)における予測値が、予め設定された予測成立条件を満たすか否かを判断する。具体的には、所定の範囲(例えば、0.1℃)以内に収まっているか否かを判断する。
ステップS506において、予測成立条件を満たすと判断された場合には、ステップS507に進み、温度計測を終了するとともに、ステップS509に進み、予測体温の演算が終了した旨の音声を出力し、表示部113に、演算された予測体温を表示する。
一方、ステップS506において、予測成立条件を満たさないと判断された場合には、ステップS508に進む。ステップS508では、基準点(t=0)から所定時間(例えば45秒)経過したか否かを判断し、経過したと判断された場合には、温度計測を強制終了する。なお、強制終了した場合には、その際に演算されていた予測体温を、表示部113に表示する(ステップS509)。
ステップS510では、体温測定終了指示を受け付けたか否かを判断する。なお、体温測定終了指示には、例えば、決定ボタン140の長押しによる電源のOFF指示や、リードスイッチ270のOFF状態の検出が含まれるものとする。
ステップS510において、体温測定終了指示を受け付けていないと判断された場合には、ステップS503に戻る。一方、ステップS510において、体温測定終了指示を受け付けたと判断された場合には、体温測定処理を終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る女性体温計100では、本体部110を収納ケース150に収納した状態であっても、本体部110上に配された表示部113を視認することができ、かつ、入力ボタン114を操作することができるように、収納ケース150を構成し、かつ表示部113及び入力ボタン114を配置することとした。
これにより、従来の女性体温計では、一旦、収納ケースに収納してしまうと、各種機能を利用することができなかったところ、本実施形態に係る女性体温計100では、収納ケースから取り出すことなく、各種機能を利用することができるようになった。
また、本実施形態に係る女性体温計100では、本体部110の電源がON状態となった場合において、測定表示モードから測定モードに遷移するための遷移条件として、リードスイッチ270がON状態であることを付加する構成とした。
これにより、女性体温計100の本体部110の電源がON状態になった場合であっても、本体部110が収納ケース150から取り出されない限り、ユーザの意図に反して体温測定処理が開始されてしまうといったことがなくなる。
つまり、従来の女性体温計では、各種機能を利用している間に、ユーザが女性体温計の先端部に触れてしまった場合、ユーザの意図に反して、自動的に体温測定処理が開始されていたところ、本実施形態に係る女性体温計100では、本体部110が収納ケース150から取り出されない限り、体温測定処理が開始されることがなくなるため、ユーザにとっての利便性が向上する。
この結果、衛生的な管理が可能であり、かつ、利便性が高く使い勝手のよい女性体温計を提供することが可能となった。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、本体部110が収納ケース150に収納されているか否かを判断するにあたり、リードスイッチ270を利用する構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、他のスイッチまたはセンサを利用する構成であってもよい。
上記第1の実施形態では、本体部110が収納ケース150に収納されているか否かを判断するにあたり、リードスイッチ270を利用する構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、他のスイッチまたはセンサを利用する構成であってもよい。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、体温測定処理(図5)の終了を条件として、測定モードから測定値表示モードに遷移する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、体温測定処理の終了に加えてリードスイッチ270のOFF状態を条件として付加するようにしてもよい。
上記第1の実施形態では、体温測定処理(図5)の終了を条件として、測定モードから測定値表示モードに遷移する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、体温測定処理の終了に加えてリードスイッチ270のOFF状態を条件として付加するようにしてもよい。
このような条件を付加した場合、リードスイッチ270がOFF状態の場合にのみ、即ち、本体部110が収納ケース150に収納された場合にのみ、データ処理モード、停止モード、メモモード、予測表示モード(予測生理日表示モード、予測排卵日表示モード)へ遷移することとなる。
反対に、リードスイッチ270がON状態の場合、即ち、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合には、測定モードにのみ遷移することとなる。つまり、本体部110を収納ケースから150から取り出した後は、体温測定が可能となる一方で、各機能(メモ入力機能、次回生理日表示機能、次回排卵日表示機能、目覚まし時刻設定機能、音量設定機能、時刻設定機能)の利用を制限することができる。
[第4の実施形態]
上記第3の実施形態では、リードスイッチ270がON状態の場合、即ち、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合に、各機能の利用を制限する構成としたが、本発明はこれに限定されず、本体部110が収納ケース150に収納されている場合と、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合とで、利用可能な機能を変更する構成としてもよい。
上記第3の実施形態では、リードスイッチ270がON状態の場合、即ち、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合に、各機能の利用を制限する構成としたが、本発明はこれに限定されず、本体部110が収納ケース150に収納されている場合と、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合とで、利用可能な機能を変更する構成としてもよい。
図6(a)は、本体部110が収納ケース150から取り出されている場合に、選択機能表示領域301に表示されるアイコンの一例を示した図である。図6(a)に示すように、本体部110が収納ケース150から取り出されている状態では、メモ入力機能、次回生理日表示機能、次回排卵日表示機能を選択するためのアイコンのみが表示され、選択機能、目覚まし時刻設定機能、音量設定機能、時刻設定機能を選択するためのアイコンは表示されない(つまり、ユーザはこれらの機能を選択することができない)。
一方、図6(b)は、本体部110が収納ケース150に収納されている場合に、選択機能表示領域301に表示されるアイコンの一例を示した図である。図6(b)に示すように、本体部110が収納ケース150に収納されている状態では、すべての機能に対応するアイコンが表示される(つまり、ユーザはすべての機能を選択することができる)。
このように、本体部110が収納ケース150に収納されている場合と、取り出されている場合とで、利用可能な機能を変更する構成とすることで(つまり、必要に応じて特定のアイコンのみを表示する構成とすることで)、ユーザが、アイコンを選択する際の操作性を向上させることが可能となる。
[その他の実施形態]
上記第1の実施形態では、女性体温計の電源がON状態になるとデータ処理モードに遷移するよう構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、電源がオフにされたとき、あるいは、目覚まし設定時刻から所定時間(例えば、5時間)経過した際に遷移するように構成してもよい。
上記第1の実施形態では、女性体温計の電源がON状態になるとデータ処理モードに遷移するよう構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、電源がオフにされたとき、あるいは、目覚まし設定時刻から所定時間(例えば、5時間)経過した際に遷移するように構成してもよい。
また、上記第1の実施形態では、データ処理モードにおいてデータ処理が行われる回数について特に言及しなかったが、例えば、データ処理は1日に1回のみ行われるように構成してもよい。この場合、1日に2回以上データ処理モードに遷移したとしても、2回目以降においては実際のデータ処理は行われず、次のモードに遷移することとなる。
100・・・女性体温計、111・・・本体ケース、112・・・金属キャップ、113・・・表示部、114・・・入力ボタン、121・・・左ボタン、122・・・右ボタン、131・・・上ボタン、132・・・下ボタン、140・・・決定ボタン、150・・・収納ケース、151・・・磁性体、152・・・開口部、153・・・通気孔、161・・・案内リブ、162・・・支持リブ
Claims (4)
- 温度計測部を含む本体部の一部が、収納ケースに収納される女性体温計であって、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から視認される位置に配された表示部と、
前記本体部上であって、前記収納ケースに該本体部の一部が収納された状態において、外部から操作可能な位置に配された操作部と、
前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にあるか否かを判断する判断部と、を備え、
体温測定処理の実行許否を、前記判断部における判断結果に応じて決定するとともに、前記女性体温計が有する機能として前記表示部に表示される機能のうち、前記操作部によって選択することが可能な機能を、前記判断部における判断結果に応じて変更することを特徴とする女性体温計。 - 前記判断部において、前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にあると判断された場合には、少なくとも、前記体温測定処理の実行が制限されることを特徴とする請求項1に記載の女性体温計。
- 前記判断部において、前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にないと判断された場合には、少なくとも前記本体部が日付と対応付けて記憶している基礎体温データを用いて実行する処理の処理結果を表示する機能が制限されることを特徴とする請求項1に記載の女性体温計。
- 前記本体部は、前記収納ケースに収納された場合に、該収納ケースに設けられた磁性体によりOFF状態となるリードスイッチを備え、前記判断部は、該リードスイッチがON状態にあるかOFF状態にあるかに基づいて、前記本体部が前記収納ケースに収納された状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の女性体温計。
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