JP2012020873A - シート反転搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの反転タイミングの誤差を少なくする。
【解決手段】シート反転搬送装置は、定着器12、案内パス61、両面搬送パス20、反転センサ34、反転ローラ対19、定着器12が反転ローラ対19と協働してシートを搬送するとき、反転センサ34がシートの先端を検知してからシートが定着器を通過する間の定着器の反転ローラ対に対するシート搬送距離誤差を算出する搬送誤差算出部、及びシート搬送距離誤差に応じて反転ローラ対19の反転タイミングを修正する反転タイミング修正部を備えている。定着器12のニップ抵抗が反転ローラ対19のニップ抵抗より強く設定されている。反転センサ34は、シートの先端を検知するようになっている。シート搬送距離誤差に応じて反転タイミング修正部が反転ローラ対19の反転タイミングを修正するので、反転タイミングの誤差を少なくすることができる。
【選択図】図2
【解決手段】シート反転搬送装置は、定着器12、案内パス61、両面搬送パス20、反転センサ34、反転ローラ対19、定着器12が反転ローラ対19と協働してシートを搬送するとき、反転センサ34がシートの先端を検知してからシートが定着器を通過する間の定着器の反転ローラ対に対するシート搬送距離誤差を算出する搬送誤差算出部、及びシート搬送距離誤差に応じて反転ローラ対19の反転タイミングを修正する反転タイミング修正部を備えている。定着器12のニップ抵抗が反転ローラ対19のニップ抵抗より強く設定されている。反転センサ34は、シートの先端を検知するようになっている。シート搬送距離誤差に応じて反転タイミング修正部が反転ローラ対19の反転タイミングを修正するので、反転タイミングの誤差を少なくすることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、シートを反転搬送するシート反転搬送装置と、このシート反転搬送装置を備えた画像形成装置とに関する。
従来、シートに画像を形成する複写機、プリンタ、あるいは、ファクシミリ装置等の画像形成装置がある。この画像形成装置には、シートにトナー像を転写する画像形成部と、トナー像を転写されたシートを過熱してトナー像をシートに定着する定着器等備えたタイプのものがある。このタイプの画像形成装置は、シートの両面にトナー像を形成できるようになっているものが多く、シートをスイッチバック搬送してシートを裏返しにする反転パスを有するシート反転搬送装置を備えている場合がある。
シート反転搬送装置として、特許文献1に開示されたものがある。
しかし、特許文献1に記載のシート反転搬送装置は、シートの先端を検知するセンサを用いて、シートの反転タイミングを計っている。このため、特許文献1に記載のシート反転搬送装置は、センサの上流に位置する定着装置におけるシート搬送速度の相違によって、シートを停止させるタイミングに誤差が生じて、反転タイミングに誤差が生じる課題を備えている。
また、反転タイミングに誤差を生じるシート反転搬送装置を備えた画像形成装置は、反転されてきたシートに画像を形成する場合、反転タイミングの誤差を解消してからシートに画像を形成する必要がある。このため、従来の画像形成装置は、反転タイミングの誤差を考慮したシートの搬送管理をする必要があり、その分、シートの速度管理が困難になるという課題を備えている。
本発明は、シートの反転タイミングの誤差を少なくしたシート反転搬送装置と、このシート反転搬送装置を備えた画像形成装置とを提供することにある。
本発明のシート反転搬送装置は、シートを挟持し回転して搬送する搬送回転体対と、前記搬送回転体対によって搬送されるシートを案内する案内パスと、前記搬送回転体対のシート搬送方向の下流側で前記案内パスから分岐してシートを案内する分岐パスと、前記案内パスから前記分岐パスが分岐する分岐点よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する案内パスセンサと、前記案内パスセンサに検知されたシートを挟持し回転してシートを搬送し、シートの後端が前記分岐点を通過した後、反転してシートを前記分岐パスに搬送する反転回転体対と、を備え、前記搬送回転体対のニップ抵抗が前記反転回転体対のニップ抵抗より強く、かつ前記案内パスセンサは、シートの先端を検知するようになっており、さらに、前記搬送回転体対が前記反転回転体対と協働してシートを搬送するとき、前記案内パスセンサがシートの先端を検知してからシートが前記搬送回転体対を通過する間における前記搬送回転体対の、所定のシート搬送速度でシートを搬送可能に回転している前記反転回転体対に対するシート搬送距離誤差を算出する搬送誤差算出手段と、前記シート搬送距離誤差に応じて前記反転回転体対の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段と、を備えた、ことを特徴としている。
本発明の画像形成装置は、シートにトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像をシートに定着する定着手段と、前記定着手段でトナー像を定着されたシートを前記画像形成手段に反転搬送するシート反転搬送装置と、を備え、前記シート反転搬送装置は上記のシート反転搬送装置であり、前記シート反転搬送装置の前記搬送回転体対は前記定着手段であり、前記分岐パスは前記画像形成手段の前記シート搬送方向の上流側に通じている、ことを特徴としている。
本発明のシート反転搬送装置は、シートを挟持し回転して搬送する搬送回転体対と、前記搬送回転体対によって搬送されるシートを案内する案内パスと、前記搬送回転体対のシート搬送方向の下流側で前記案内パスから分岐してシートを前記搬送回転体対のシート搬送方向の上流側に案内する反転パスと、前記案内パスから前記反転パスが分岐する分岐点よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する案内パスセンサと、前記案内パスセンサに検知されたシートを挟持し回転して搬送し、シートの後端が前記分岐点を通過した後、反転してシートを前記反転パスに搬送する反転回転体対と、を備え、さらに、前記分岐点より前記反転パスのシート搬送方向の下流側で、前記反転回転体対によって前記反転パスを搬送されるシートの先端を検知する反転パスセンサと、前記反転回転体対が反転してからシートの先端が前記反転パスセンサに検知されるまでの前記反転回転体対によるシートの反転搬送距離を算出して、所定の反転位置から前記反転パスセンサまでの反転パス距離と前記反転搬送距離との差から前記反転回転体対の反転搬送距離誤差を算出する反転距離誤差算出手段と、前記反転搬送距離誤差に応じて後続のシートに対する前記反転回転体対の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段と、を備えた、ことを特徴としている。
本発明の画像形成装置は、シートにトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像をシートに定着する定着手段と、前記定着手段でトナー像を定着されたシートを前記画像形成手段に反転搬送するシート反転搬送装置と、を備え、前記シート反転搬送装置は上記直前のシート反転搬送装置であり、前記シート反転搬送装置の前記搬送回転体対は前記定着手段であり、前記反転パスは前記画像形成手段の前記シート搬送方向の上流側に通じている、ことを特徴としている。
本発明のシート反転搬送装置は、シート搬送距離誤差に応じて反転タイミング修正部手段が反転回転体対の反転タイミングを修正するので、反転タイミングの誤差を少なくすることができる。この結果、シート反転搬送装置は、反転回転対が、シートを常時所定の反転位置で反転することができて、シートの搬送間隔を詰めることができ、搬送効率を高めることができる。
本発明のシート反転搬送装置は、反転タイミングの修正を、後続のシートに対して行うので、前回修正した反転タイミングをさらに修正することができて、反転タイミングの精度を高めることができる。この結果、シート反転搬送装置は、実際のシートの反転位置を所定の反転位置に近づけることができる。
本発明の画像形成装置は、シートの反転タイミングが正確なシート反転搬送装置を備えて、シートの両面にトナー像を形成するので、トナー像の形成位置を正確にすることができる。また、シート反転搬送装置によって、シートの搬送間隔を詰めることができるので、単位時間当たりの画像形成枚数を高めることができる。
以下、本発明の実施形態に係るシート反転搬送装置と、このシート反転搬送装置を備えた画像形成装置とを図面を参照して説明する。なお、本実施形態において使用する数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態における画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面図であり、概略図である。
画像形成装置110は、装置本体110Aの上部に自動原稿給送装置1が装備されている。自動原稿給送装置1は、原稿トレイ41にユーザによってセットされた原稿を画像読取装置2のプラテンガラス42上に自動給送した後、原稿排出トレイ43に排出する。画像読取装置2は、プラテンガラス42上を通過する原稿の画像を光学的に読み取り、デジタル信号に変換して装置本体110A内の露光部8に送信する。露光部8は、レーザ光を感光体ドラム9に照射して、感光体ドラム9の表面に、画像読取装置2が読み取った画像の静電潜像を形成する。静電潜像は、現像器10によってトナー現像されて、トナー像となる。
一方、装置本体110Aの下部にセットされたカセット3内から、シートPが、給送ローラ4及び分離ローラ対5によって1枚ずつ分離されて送り出される。シートは、不図示のいくつかのローラ対を経てレジストローラ対6に搬送される。レジストローラ対6は、シートの斜行を補正した後、シートを感光体ドラム9と転写器7との間に送り込む。シートは、転写器7によって、感光体ドラム9上のトナー像が転写される。そして、トナー像が転写されたシートは、定着器12に搬送されて、加熱され、トナー像を定着される。
このようにして片面にトナー像を形成されたシートは、第1排出ローラ対13及び第2排出ローラ対14によって排出口15から処理トレイ16に排出される。シートは、処理トレイ16上で、整合、ステープル等の処理をされた後、スタックトレイ17に排出される。
他方の面にもトナー像を形成されるシートは、シート反転搬送装置50によって、スイッチバック搬送されて表裏反転され、感光体ドラム9のシート搬送方向の上流側に位置するレジストローラ対6へ搬送される。その後、シートは、他方の面に、感光体ドラム9上のトナー像を転写され、定着器12でトナー像を定着され、スタックトレイ17に排出される。
以上の構成において、感光体ドラム9、現像器10等は、画像形成手段としての画像形成部11を構成している。
なお、画像形成装置110は、外部のファックスやパソコンから送信されてくる画像情報に基づいて、シートに画像を形成することができるようになっている。このため、画像形成装置110は、自動原稿給送装置1、画像読取装置2を必ずしも必要としない。
シート反転搬送装置
図2は、本発明の実施形態におけるシート反転搬送装置50の概略図である。
図2は、本発明の実施形態におけるシート反転搬送装置50の概略図である。
シート反転搬送装置50は、片面にトナー像を形成されたシートの他方の面にもトナー像を形成するようになっている。シート反転搬送装置50は、画像形成部11よりもシート搬送方向下流側にシートの表裏反転を行う反転部60と、反転されたシートを、再度、画像形成部11へ搬送する両面搬送部70とによってシートの両面にトナー像を形成することができるようにしている。
反転部60は、画像形成部11の感光体ドラム9から反転口18まで、シートを案内する案内パス61を有している。案内パス61の中間部分は、排出パス62によって分岐されている。案内パス61の終端近くの部分は、両面搬送パス20によって分岐されている。
案内パス61のシート搬送方向の上流側から順に、ループセンサ32、定着器12、定着排出ローラ対30、定着排出センサ33、内排出ローラ対31、第1排出ローラ対13、反転センサ34及び反転ローラ対19が配設されている。排出パス62には、第2排出ローラ対14が設けられている。
案内パス61と排出パス62との分岐点B1には、シートを案内パス61から排出パス62に案内する切替部材23が設けられている。案内パス61と両面搬送パス20との分岐点B2には、分岐点B2を通過したシートが反転ローラ対19によって逆送されるとき、両面搬送パス20に案内する切替部材24が設けられている。
排出パス62の排出口15の上方にはシートを反転させるとき、シートが突出する反転口18が設けられている。反転口18の近くには反転ローラ対19が設けられている。反転ローラ対19は正逆回転可能なローラである。反転センサ34は、案内パス61を搬送されてくるシートの先端を検知するようになっている。
両面搬送パス20は、分岐点B2と、レジストローラ対6のシート搬送方向の上流側とを接続して、シート案内するようになっている。両面搬送パス20には、シート搬送方向の上流側から順に、両面入口センサ36、両面搬送ローラ対21及び給送ローラ対22が設けられている。両面搬送パス20は、分岐点B3で排出パス72が分岐されている。分岐点B3には、シートを両面搬送パス20から排出パス72に案内する切替部材25が設けられている。排出パス72の終端近くには、第3排出ローラ対26が設けられている。
(駆動系)
図3は、反転ローラ対19、両面搬送ローラ対21等を駆動する駆動系の説明用の図である。第1排出ローラ対13、第2排出ローラ対14及び定着器12の定着ローラ29は定着モータM1によって回転するようになっている。反転ローラ対19と両面搬送ローラ対21は反転モータM2(ステッピングモータ)によって回転するようになっている。給送ローラ対22とレジストローラ対6はメインモータM3によって回転するようになっている。レジストローラ対6は、感光体ドラム9上のトナー像の位置にシートを合わせるため、回転を停止してシートの先端を受け止めるようになっている。このため、レジストローラ対6とメインモータM3との間には、レジストローラ対6の回転と停止をするクラッチ44が設けられている。
図3は、反転ローラ対19、両面搬送ローラ対21等を駆動する駆動系の説明用の図である。第1排出ローラ対13、第2排出ローラ対14及び定着器12の定着ローラ29は定着モータM1によって回転するようになっている。反転ローラ対19と両面搬送ローラ対21は反転モータM2(ステッピングモータ)によって回転するようになっている。給送ローラ対22とレジストローラ対6はメインモータM3によって回転するようになっている。レジストローラ対6は、感光体ドラム9上のトナー像の位置にシートを合わせるため、回転を停止してシートの先端を受け止めるようになっている。このため、レジストローラ対6とメインモータM3との間には、レジストローラ対6の回転と停止をするクラッチ44が設けられている。
なお、第1排出ローラ対13と第2排出ローラ対14は、定着器12の定着ローラ29を回転させる定着モータM1とは、別のモータによって回転するようになっていてもよい。
また、両面搬送ローラ対21には、反転モータM2の駆動力がワンウェイクラッチ40を介して伝達されるようになっている。両面搬送ローラ対21は、ワンウェイクラッチ40によって、反転モータM2が一方向に回転するときのみ駆動力が伝達され、他方向に回転するときは駆動力が伝達されないようになっている。具体的には、反転モータM2が正転駆動したとき、反転ローラ対19はシートを反転口18から排出する矢印A方向に回転する。このとき、両面搬送ローラ対21へはワンウェイクラッチ40によって、駆動力が伝達されない。反転モータM2が逆転したとき、反転ローラ対19はシートを反転口18から両面搬送パス20へ送るように矢印B方向に回転する。このとき、両面搬送ローラ対21は、ワンウェイクラッチ40によって、反転モータM2の駆動力が伝達され、シートを給送ローラ対22へ送るように矢印C方向に回転する。
(排出部)
シートを排出する場合、シートに腰を付け、排出シートの積載性を向上させることが望ましい。このため、図4に示すように、第2排出ローラ対14の小径ローラ14aの軸14bに、円板27が設けられている。円板27は、大径ローラ14cの間に進入して、第2排出ローラ対14で排出されるシートPを排出方向に対して直交する断面形状が凹凸状なるようにしている。これにより、排出口15(図1)から排出されるシートは、腰を付けられて、シートの積載性が向上する。
シートを排出する場合、シートに腰を付け、排出シートの積載性を向上させることが望ましい。このため、図4に示すように、第2排出ローラ対14の小径ローラ14aの軸14bに、円板27が設けられている。円板27は、大径ローラ14cの間に進入して、第2排出ローラ対14で排出されるシートPを排出方向に対して直交する断面形状が凹凸状なるようにしている。これにより、排出口15(図1)から排出されるシートは、腰を付けられて、シートの積載性が向上する。
一方、反転口18には、円板27が設けられていない。それは、シートの両面にトナー像を形成する場合の生産性向上のため、搬送スピードを上げる場合があり、円板27が設けられていると、シートの反転時に、シートに腰を付ける騒音が大きくなるという問題が発生するからである。そこで、図1に示すように、反転口18には、反転口18から一旦送り出されたシートの送り出された部分を支えるための補助トレイ(反転トレイ)28を設けてあり、シート反転搬送装置50が安定して、シートの反転搬送を行えるようにしてある。
(シートの流れ)
次にシートの流れについて、図5のタイミングチャート及び、図6、図7のフローチャート、図8の制御ブロック図、及び図9のシートの搬送状態図を参照して説明する。
次にシートの流れについて、図5のタイミングチャート及び、図6、図7のフローチャート、図8の制御ブロック図、及び図9のシートの搬送状態図を参照して説明する。
図5のタイミングチャートにおいて、e、a、b、cは、図3において案内パス61上のある部分の長さと領域を示している。eは、ループセンサ32と定着排出センサ33との間の長さと領域である。aは、定着排出センサ33と第1排出ローラ対13との間の長さと領域である。bは、第1排出ローラ対13と所定の反転位置35との間の長さと領域である。cは、所定の反転位置35と反転センサ34との間の長さと領域である。dは、両面搬送パス20上の、所定の反転位置35から両面入口センサ36までの長さと領域である。
所定の反転位置35は、定着器12と反転ローラ対19とが共に、所定のシート搬送速度V3(137mm/sec)で搬送して、反転ローラ対19が所定の反転タイミングでシートを反転させるときの、シートの後端の位置である。所定の反転位置35は、反転センサ34からと分岐点B2との間に設定されている。
本発明のシート反転搬送装置50は、反転センサ34に、光学的な高価なセンサを使用しないで、低価格の機械的センサを使用している。機械的センサである反転センサ34は、検知片34aと検知片34aの動きを検知するフォトセンサ34bとで構成されている。検知片34aは、通常、自重によって(或いは、不図示のばねによって)直立しており、シートに押されると回転するようになっている。図2において、検知片34aは、右から左に移動するシートの先端に押されると、右回転して、右側に位置するフォトセンサ34bに検知される。これによって、反転センサ34は、シートを検知したことになる。検知片34aは、シートが反転して左から右に移動するときも、シートに乗ったままの右回転したままの状態に保持されている。そして、シートが検知片34aを通過すると、検知片34aは、自重により元の直立状態に戻り、フォトセンサ34bに検知されなくなり、分岐点B2の周囲にシートがいないことを検知することができる。
ここで、定着器12と反転ローラ対19とのシート搬送条件について説明する。
定着器12は、定着ローラ29と従動ローラ38とで、シートを挟持した状態で加熱加圧し、シートにトナー像を定着するようになっている。このため、定着ローラ29と従動ローラ38は、温度により径が変化して、シートを一定のシート搬送速度で搬送することが困難である。これに対して、反転ローラ対19は、なんら、外的要因によって径の変化が生じることがないので、略一定のシート搬送速度でシートを搬送することができる。この、反転ローラ対19のシート搬送速度を所定のシート搬送速度V3(137mm/sec)とする。
また、定着器12は、定着ローラ29と従動ローラ38でシートを加圧するため、シートを挟持する力が、単にシートを挟持して搬送する反転ローラ対19よりも、自ずと強くなっている。
このように、シート搬送速度が一定でない定着器12と、シート搬送速度が一定の反転ローラ対19とで共通のシートを搬送すると、その速度差に応じて、シートが弛んだり、引っ張られたりする。この場合、シートを挟持する力(ニップ抵抗)の強い定着器12のシート搬送速度でシートを搬送することになる。この結果、シート反転搬送装置50は、シートを所定のシート搬送速度で搬送することができないで、シートを反転搬送するときの反転位置に誤差が生じて、常時、所定の反転位置35でシートを反転することができない。
そこで、シートを常時所定の反転位置35でシートを反転できるようにするには、反転センサ34で通過し終わるシートの後端を検知すればよい。仮に、機械的センサである反転センサ34でシートの後端を検知する場合には、検知片34aがシートに押されて傾いている状態から自重により(或いは、ばねにより)直立状態になる必要がある。しかし、検知片34aは、自重で(或いは、ばねにより)直立状態になるよりも、シートの先端に押されて回転する方が、シートを正確に検知することができる。
したがって、機械的センサである反転センサ34は、シートの先端を検知するようにした方が好ましい。ところが、シートの先端を検知してから、シートの後端がシートを反転する位置に到達するまでの間、上記のように、定着器12のシート搬送速度に斑が生じるため、搬送誤差が生じる。このため、反転ローラ対19は、常時、所定の反転位置35でシートを反転させることができない。
そこで、本シート反転搬送装置50は、機械的センサである反転センサ34でシートの先端を検知し、定着器12によるシート搬送誤差分を反転ローラ対19の反転動作のタイミングで修正をして、常時、所定の反転位置35でシートを反転できるようにした。
シートが定着器12に搬送されると、CPU100は、シートの搬送速度管理を始める。すなわち、CPU100は、感光体ドラム9と転写器7とのニップと、定着器12の従動ローラ38と定着ローラ29とのニップとに跨っているシートの弛みや張りに基づいて、定着器12のシート搬送速度を制御する。なお、感光体ドラム9と、反転ローラ対19は、所定のシート搬送速度V3(137mm/sec)でシートを搬送できるように回転しているものとする。
シートの弛みや引張は、ループセンサ32によって検知される。ループセンサ32は、シートが弛んでいるときONになり、シートが張っているときOFFになる。仮に、ループセンサ32がOFFであるとすると、CPU100は、定着ローラ29が所定のシート搬送速度V3より、低速のV1(132mm/sec)のシート搬送速度で搬送できるように、定着モータM1を回転制御する。定着ローラ29は、V1のシート搬送速度でシートを搬送する。定着ローラ29が、ある程度の時間(t1)、V1のシート搬送速度でシートを搬送して、張り無くなりシートが弛んだ状態になると、ループセンサ32がONになる。なお、CPU100は、シートの種類やサイズに応じて、定着モータM1の平均回転速度を変更することもできるようになっている。
すると、CPU100は、定着ローラ29が所定のシート搬送速度V3より、高速のV2(140mm/sec)のシート搬送速度で搬送できるように、定着モータM1を回転制御する。定着ローラ29は、V2のシート搬送速度でシートを搬送する。定着ローラ29が、ある程度の時間(t2)、V2のシート搬送速度でシートを搬送して、弛みが無くなりシートが張った状態になると、ループセンサ32がOFFになる。
すると、CPU100は、定着ローラ29が、低速のV1(132mm/sec)のシート搬送速度で搬送できるように、定着モータM1を回転制御する。定着ローラ29は、V1のシート搬送速度でシートを搬送する。定着ローラ29が、ある程度の時間(t1)、V1のシート搬送速度でシートを搬送すると、張り無くなりシートが弛んだ状態になる。
このように、CPU100は、定着ローラ29のシート搬送速度変化をシートの張り具合によって検知して、定着モータM1の回転速度を制御し、定着ローラ29が所定のシート搬送速度V3でシートを搬送できるように、シートの搬送速度管理をする。CPU100によるシートの搬送速度管理は、シートが定着器12に送られたときから、シートの後端が定着器12を抜けるまで、行なわれる。すなわち、シートが定着器12を通過する間、行なわれる。
シートの後端が定着器12を抜けたか否かは、CPU100が次のようにして判断する。すなわち、予め、シートの長さ(LP)は分かっている。また、案内パス61における定着器12と反転センサ34との間隔(LA)も分かっている。そして、定着器12はシートを所定のシート搬送速度V3で搬送するものとする。これらの条件から、反転センサ34がシートの先端を検知してから、シートの後端が定着器12を抜ける時間TAは、((LP−LA)/V3)となる。時間TAは、定着モータ制御部101で算出する。したがって、CPU100は、シートの先端が反転センサ34に検知されてから時間TA経過したとき、シートの後端が定着器12を抜けたものと判断する。
ここで、図8に基づいて、画像形成装置の制御関係を説明する。なお、反転距離誤差算出部131と反転タイミング修正部132は、後述する。
CPU100には、次の制御部が接続されている。定着モータM1を回転制御する定着モータ制御部101。反転モータ(パルスモータ)M2を回転制御する反転モータ制御部102。メインモータM3を回転制御するメインモータ制御部103。
また、CPU100には、次のセンサが接続されている。シートの弛みと張りを検知するループセンサ32。定着器12を通過しているシートの下流側の部分の弛みを検知してジャムの発生を防止する定着排出センサ33。シートの先端を検知する反転センサ34。両面搬送パス20に搬送されてきたシートの先端を検知する両面入口センサ36。
さらに、CPU100には、搬送誤差算出部111と、反転タイミング修正部112とが接続されている。
次に、搬送誤差算出手段としての搬送誤差算出部111が反転ローラ対19に対する定着器12のシート搬送距離誤差を算出して、反転タイミング修正手段としての反転タイミング修正部112がシートの反転タイミングを修正する動作を説明する。
まず、搬送誤差算出部111が、定着器12が反転ローラ対19と協働してシートを搬送するとき、反転センサ34がシートの先端を検知してからシートが定着器12を通過する間の定着器12の反転ローラ対19に対するシート搬送距離誤差を算出する。
搬送誤差算出部111がシート搬送距離誤差を算出する順序を説明する。
速度制御部としての定着モータ制御部101が、定着器12のシート搬送速度の遅速を検知する遅速検知部としてのループセンサ32が検知したシート搬送速度が遅い場合、定着モータM1を制御して、定着器12のシート搬送速度を第1の速度にする。そして、速い場合、第1の速度より遅い第2の速度にする。第1の速度は、高速のV2(140mm/sec)である。第2の速度は、低速のV1(132mm/sec)である。
そして、平均速度算出部121が、速度V1と、速度V2と、定着器12が速度V2で搬送させられていた時間(t2)と、速度V1で搬送させられていた時間(t1)とから定着器12の平均シート搬送速度V5を式1に基づいて算出する。
V5=((T1×V1)/(T1+T2))+((T2×V2)/(T1+T2)) 式1
V5=((T1×V1)/(T1+T2))+((T2×V2)/(T1+T2)) 式1
なお、式1におけるT1は低速の速度V1の合計時間(t1+t1+・・)であり、T2は高速の速度V2の合計時間(t2+t2+・・)である。また、t1同士は同一時間とは限らない。t2同士も同一時間とは限らない。
また、通過時間算出部122が、シートの先端が反転センサ34に検知されてから定着器12を通過する間の実際の通過時間T12を式2に基づいて算出する。
T12=(t1+t1+・・)+(t2+t2+・・)
=T1+T2 式2
T12=(t1+t1+・・)+(t2+t2+・・)
=T1+T2 式2
そして、速度誤差算出部123が、平均シート搬送速度V5と所定のシート搬送速度V3(137mm/sec)との差(式3)から定着器12の速度誤差VSを算出する。
VS=V5−V3 式3
VS=V5−V3 式3
最後に、距離誤差算出部124が、通過時間T12と速度誤差VSとの積(式4)から、シートの搬送距離誤差αを算出する。
α=T12×VS 式4
=T12×(V5−V3)
α=T12×VS 式4
=T12×(V5−V3)
式4で算出したシートの搬送距離誤差αは、所定のシート搬送速度V3で搬送できるように回転している反転ローラ対19に対して、定着器12のシート搬送速度が一定していないことによって生じる定着器12のシート搬送誤差である。
ここで、所定の反転タイミングについて説明する。
定着器12が、反転ローラ対19と共に、シートを所定のシート搬送速度V3で搬送した場合、反転ローラ対19がシートを所定の反転位置35で反転させるには、反転ローラ対19がシートを距離L1(式5)だけ搬送した時点で反転すればよい。
L1=シートの長さ−c−(反転ローラ対19ニップ部から反転センサ34までの距離) 式5
L1=シートの長さ−c−(反転ローラ対19ニップ部から反転センサ34までの距離) 式5
すなわち、反転ローラ対19がシートを距離L1だけ搬送した時点が、反転ローラ対の所定の反転タイミングになる。所定の反転タイミングは、反転センサ34がシートの先端を検知してから、(L1/V3)sec後である。
しかし、反転ローラ対19が所定のシート搬送速度V3でシートを搬送するように回転していても、定着器12にはαだけシート搬送誤差がある。このため、反転センサ34がシートの先端を検知してから、(L1/V3)sec後の所定の反転タイミングで反転ローラ対19が反転したのでは、反転ローラ対19は、シートを所定の反転位置35で反転させることができない。
αの値が正(+)の場合、定着器12のシートの送り量が、反転ローラ対19よりもα分だけ多いことになる。逆に、αの値が負(−)の場合、定着器12のシートの送り量が、反転ローラ対19よりもα分だけ少ないことになる。この送り量の差は、定着器12がシートを挟持している力(ニップ抵抗)が、反転ローラ対19がシートを挟持している力(ニップ抵抗)よりも強いため、反転ローラ対19に対するシートの滑り現象として表われている。すなわち、定着器12は、αの値が正(+)の場合、α分だけシートを反転ローラ対19に押し込み、負(−)の場合、α分だけシートを引っ張っていることになる。
したがって、このままの状態で反転ローラ対19が、シートを反転させると、α分だけ、所定の反転位置35からずらしてシートを反転させることになる。
そこで、反転タイミング修正部112が、シートの反転タイミングを修正する。
反転タイミング修正部112は、αの値が正(+)の場合、反転モータ制御部102を制御して、αの距離分だけ反転ローラ対19の反転タイミングを所定の反転タイミングより早くする。また、負(−)の場合、αの距離分だけ反転ローラ対19の反転タイミングを所定の反転タイミングより遅くする。この結果、シートは、常時、所定の反転タイミングで、所定の反転位置35(図3)でシートを反転させることができる。
以上の動作を図6のフローチャートに基づいて説明する。
定着器12にシートが搬送されるとループセンサ32の検知状態によって定着モータ制御部101が定着モータM1の回転制御を行う。定着モータ制御部101は、ループセンサ32がONのとき、高速のV2で、ループセンサ32がOFFのとき、低速のV1でシートを搬送できるように定着モータM1を制御する。シートの先端が反転センサ34に近づくと反転モータ制御部102が、反転モータ107を正転させて、反転ローラ対19にシートを搬送させる。シートは、定着器12と反転ローラ対19とに跨って搬送される(図9(A))。
CPU100は、反転センサ34がON(S102でYES)になると、シートの後端が定着器12を抜けるまで(S104でYES)、ループセンサ32のON/OFFを監視する(S106)。搬送誤差算出部111は、ループセンサがONの場合の(S106でYES)、低速搬送時間t1をインクリメント(t1+t1+・・)する(S108)。また、OFFの場合の(S106でNO)、高速搬送時間t2をインクリメント(t2+t2+・・)する(S110)。シートがさらに搬送されて、シートの後端が定着器12を抜けると(S104でNO)、平均速度算出部121が、時間の加算を止めて、式1に基づいて、平均シート搬送速度V5を算出する(S112)。
その後、通過時間算出部122が、シートの先端が反転センサ34に検知されてから定着器12を通過する間の通過時間T12を式2に基づいて算出する(S114)。そして、速度誤差算出部123が、式3から定着器12の速度誤差VSを算出する(S116)。さらに、距離誤差算出部124が、式4から、シートの搬送距離誤差αを算出する(S118)。
最後に、反転タイミング修正部112が、反転モータ制御部102を制御して、シートの搬送距離誤差α分だけ反転ローラ対19の反転タイミングを所定の反転タイミングより早くするか、遅くするかして、シートを所定の反転位置35で反転させる(S120)。
以上の説明した、反転ローラ対19は、常時、所定のシート搬送速度V3でシートを搬送できる回転数で回転するようになっていた。しかし、反転ローラ対19のシート搬送速度は、シートの後端が定着器12を抜けた後、画像形成部11のシート搬送速度よりも速くなるように設定して、シートの両面にトナー像を形成する場合の生産性を向上させてもよい。本実施形態では、図5のタイミングチャートの反転モータに示しているように、所定のシート搬送速度V3からV4(530mm/sec)に加速している。加速する時点は、シートの後端が定着器12を抜けた後、反転ローラ対19が定着器12の影響を受けることなくシートを搬送する時点であるので、式4のシートの搬送距離誤差αになんら影響与えることがない。ただし、シート搬送速度をV3からV4に加速すると、加速した分、反転ローラ対19の反転タイミングを早める必要がある。この反転タイミングが早まった分だけ、シートの両面にトナー像を形成する場合の生産性を向上させことができる。
以上の説明は、本シート反転搬送装置50が搬送されてきたシート毎に反転タイミングを調整することができる説明であったが、次に、本シート反転搬送装置50は、反転タイミングの調整自体をさらに調整できることを説明する。
図8に基づいて、画像形成装置の制御関係を説明する。CPU100には、反転距離誤差算出手段としての反転距離誤差算出部131と、反転タイミング修正手段としての反転タイミング修正部132とが接続されている。
反転距離誤差算出部131は、反転ローラ対19が反転してから反転パスセンサとしての両面入口センサ36に検知されるまでシートを搬送した反転搬送距離を算出する反転搬送距離算出部141を有している。
図7のフローチャートにおいて、反転ローラ対19は、反転するとき、反転モータM2の静定時間経過後に、反転モータM2の逆転方向への起動によって、シートをスイッチバック搬送して、両面搬送パス20へ送り込む。
反転搬送距離算出部141は、反転ローラ対19が、反転を開始して(S122でYES)、シートを両面入口センサ36に向けて加速搬送した搬送距離L9と、等速V4になってからシートが両面入口センサ36に検知されるまで搬送した搬送距離L10を足す。これによって、反転ローラ対19の両面入口センサ36までの反転搬送距離L6を算出(式8)できる(S124)。この場合、反転ローラ対19が逆転してシートの搬送を開始してからシートを等速搬送するまでの時間をT11、等速になってから両面入口センサ36に検知されるまでの時間をT10とする。
反転ローラ対19が逆転してシートの搬送を開始してからシートを等速搬送するまでのシートの搬送距離L9は、式6に基づいて算出され、等速になってから両面入口センサ36に検知されるまでのシートの搬送距離L10は、式7に基づいて算出される。
L9=T11×(V4/2) 式6
L10=T10×V4 式7
L6=L9+L10 式8
L9=T11×(V4/2) 式6
L10=T10×V4 式7
L6=L9+L10 式8
一方、所定の反転位置35から両面入口センサ36までの両面搬送パス距離(反転パス距離)L7(又は、d)は、予め、測定されている。
そこで、反転距離誤差算出部131は、所定の反転位置35から両面入口センサ36までの両面搬送パス距離(反転パス距離)L7と反転搬送距離L6との差(式9)から反転ローラ対19の反転搬送距離誤差L8を算出する(S126)。
L8=L7−L6 式9
L8=L7−L6 式9
この反転搬送距離誤差L8は、反転ローラ対19のシート搬送速度誤差による影響よりも、反転ローラ対19の正規の反転タイミングに対する実際の反転タイミングの誤差による影響が大きい。
そこで、反転タイミング修正手段としての反転タイミング修正部132が、反転搬送距離誤差L8に応じて後続のシートに対する反転ローラ対19の反転タイミングを修正する(S128)。この結果、反転ローラ対19は、シートを常時所定の反転位置35で反転できることができる。
後続のシートに対する反転タイミングの修正は、搬送誤差算出部111と反転タイミング修正部112とによる反転タイミングの修正を行わないで、反転距離誤差算出部131と反転タイミング修正部132とで行う(S122へ移行)。なお、最初のシートのときから、搬送誤差算出部111と反転タイミング修正部112とによる反転タイミングの修正を行わないで、反転距離誤差算出部131と反転タイミング修正部132とで反転タイミングの修正を行っても良い。この場合、図6において、スタートから処理S122へ移行する。
このようにして、シート反転搬送装置50は、最後のシートまで(S130でYES)、処理S122から処理S130までを繰返す。
このように、処理S122から処理S130までを繰返すと、繰返す度に前回修正した反転タイミングをさらに修正することができ、実際のシートの反転位置を所定の反転位置35に近づけることができる。このような、反転タイミングの修正は、特に、同じサイズで、同じ材質の複数枚のシートに画像を形成する場合には有効である。
なお、シート反転搬送装置50は、図9(A)に示すように、一方の面にトナー像を形成された第1のシートP1を、反転して、図9(B)に示すように、両面搬送パス20で反転搬送している間に、第2のシートP2にトナー像が形成できるように搬送している。
このとき、反転ローラ対19は、正転して第2のシートP2を搬送している。これに鯛いて、両面搬送ローラ対21は、反転ローラ対19とは、逆方向に回転して第1のシートをレジストローラ対6に送り込み、他方の面にトナー像を形成できるようにしなければない。ところが、反転ローラ対19と両面搬送ローラ対21は、共通の反転モータM2で回転するようになっている。このため、両面搬送ローラ対21は、第2のシートを給送ローラ対22に搬送するまで、回転している。このとき、反転ローラ対19は、両面搬送ローラ対21と共に、第1のシートP1を搬送している。そして、第1のシートP1が給送ローラ対22に到達すると、両面搬送ローラ対21は、ワンウェイクラッチ40によって、反転モータM2の回転を断たれて、回転自在の状態になる。この結果、第2のシートP2は、給送ローラ対22によって、レジストローラ対6へ搬送されていく。
なお、以上の実施形態ではシート反転搬送装置によってシートを反転搬送することで、シートの両面に画像を形成する画像形成装置を例示した。しかし、前述したシート反転搬送装置は両面に画像が記載された原稿を画像読取装置に供給する自動原稿給送装置において、原稿を反転させる場所にも用いることができる。したがって、本発明のシート反転搬送装置は、画像形成装置の装置本体のみの使用に限定されるものではない。
以上説明したシート反転搬送装置50は、主に、次の構成要素から成り立っている。
シートを挟持し回転して搬送する搬送回転体対としての定着器12。定着器12によって搬送されるシートを案内する案内パス61。定着器12のシート搬送方向の下流側で案内パスから分岐してシートを案内する分岐パスとしての両面搬送パス20。案内パス61から両面搬送パス20が分岐する分岐点B2よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する案内パスセンサとしての反転センサ34。反転センサ34に検知されたシートを挟持し回転して搬送し、シートの後端が分岐点B2を通過した後、反転してシートを両面搬送パス20に搬送する反転回転体対としての反転ローラ対19。定着器12が反転ローラ対19とで共通のシートを搬送するとき、反転センサ34がシートの先端を検知してからシートが定着器を通過する間の定着器の反転ローラ対に対するシート搬送距離誤差を算出する搬送誤差算出手段としての搬送誤差算出部111。シート搬送距離誤差に応じて反転ローラ対19の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段としての反転タイミング修正部112。
なお、搬送誤差算出部111が、定着器の反転ローラ対に対するシート搬送距離誤差を算出する場合、反転ローラ対19は、所定のシート搬送速度でシートを搬送可能な状態で回転している。
これらの各要素に内、定着器12のニップ抵抗が反転ローラ対19のニップ抵抗より強く設定されている。また、反転センサ34は、シートの先端を検知するようになっている。
このような構成要素を備えたシート反転搬送装置50は、シート搬送距離誤差に応じて反転タイミング修正部112が反転ローラ対19の反転タイミングを修正するので、反転タイミングの誤差を少なくすることができる。
この結果、シート反転搬送装置50は、反転ローラ対19が、シートを常時所定の反転位置35で反転することができる。また、シートを同じ位置で反転できることによって、シートを反転し損なって分岐点B2に引っ掛け、シートにジャムを発生させることを防止することができる。また、シートの搬送間隔を詰めて、搬送効率を高めることもできる。
以上説明したシート反転搬送装置50は、主に、次の構成要素からも成り立っている。
シートを挟持し回転して搬送する定着器12。定着器12によって搬送されるシートを案内する案内パス61。定着器12のシート搬送方向の下流側で案内パス61から分岐してシートを定着器12のシート搬送方向の上流側に案内する反転パスとしての両面搬送パス20。案内パス61から両面搬送パス20が分岐する分岐点B2よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する反転センサ34。反転センサ34に検知されたシートを挟持し回転して搬送し、シートの後端が分岐点B2を通過した後、反転してシートを両面搬送パス20に搬送する反転ローラ対19。分岐点B2より両面搬送パス20のシート搬送方向の下流側で、反転ローラ対19によって両面搬送パス20を搬送されるシートの先端を検知する反転パスセンサとしての両面入口センサ36。反転ローラ対19が反転してからシートの先端が両面入口センサ36に検知されるまでの反転ローラ対19による反転搬送距離誤差L8を算出する反転距離誤差算出手段としての反転距離誤差算出部131。反転搬送距離誤差に応じて後続のシートに対する反転ローラ対19の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段としての反転タイミング修正部132。
反転距離誤差算出部131は、反転ローラ対19が反転してからシートの先端が両面入口センサ36に検知されるまでの反転ローラ対19によるシートの反転搬送距離L6を算出する。そして、反転距離誤差算出部131は、反転パス距離L7と反転搬送距離L6との差から反転ローラ対19の反転搬送距離誤差L8を算出する。
このような構成要素を備えたシート反転搬送装置50は、シート搬送距離誤差に応じて反転タイミング修正部132が反転ローラ対19の反転タイミングを修正するので、反転タイミングの誤差を少なくすることができる。しかも、反転タイミングの修正は、後続のシートに対して行うので、今回修正した反転タイミングをさらに修正することができて、反転タイミングの精度を高めることができる。
この結果、シート反転搬送装置50は、実際のシートの反転位置を所定の反転位置35に近づけることができる。
また、シート反転搬送装置50は、シートを同じ位置で反転できるので、シートを反転し損なって、分岐点B2に引っ掛け、シートのジャムの発生を防止することができる。さらに、シートの搬送間隔を詰めて、搬送効率を高めることができる。
以上、説明した、シートの反転タイミングが正確なシート反転搬送装置50を備えて、シートの両面にトナー像を形成する画像形成装置は、トナー像の形成位置を正確にすることができる。また、シート反転搬送装置50によって、シートの搬送間隔を詰めることができるので、単位時間当たりの画像形成枚数を高めることができる。
B1乃至B3:分岐点、M1:定着モータ、M2:反転モータ、M3:メインモータ、
P:シート、1:自動原稿給送装置、2:画像読取装置、11:画像形成部(画像形成手段)、12:定着器(搬送回転体対)、13:第1排出ローラ対、19:反転ローラ対(反転回転体対)、20:両面搬送パス(分岐パス、反転パス)、21:両面搬送ローラ対、29:定着ローラ、32:ループセンサ(遅速検知部)、33:定着排出センサ、34:反転センサ(案内パスセンサ)、35:所定の反転位置、36:両面入口センサ(反転パスセンサ)、50:シート反転搬送装置、60:反転部、61:案内パス61、62:排出パス
70:両面搬送部、100:CPU、101:定着モータ制御部(速度制御部)、102:反転モータ制御部、103:メインモータ制御部、110:画像形成装置、110a:画像形成装置の装置本体、111:搬送誤差算出部(搬送誤差算出手段)、112:反転タイミング修正部(反転タイミング修正)、121:平均速度算出部、122:通過時間算出部
123:速度誤差算出部、124:距離誤差算出部、131:反転距離誤差算出部(反転距離誤差算出手段)、132:反転タイミング修正部(反転タイミング修正手段)、141:反転搬送距離算出部
P:シート、1:自動原稿給送装置、2:画像読取装置、11:画像形成部(画像形成手段)、12:定着器(搬送回転体対)、13:第1排出ローラ対、19:反転ローラ対(反転回転体対)、20:両面搬送パス(分岐パス、反転パス)、21:両面搬送ローラ対、29:定着ローラ、32:ループセンサ(遅速検知部)、33:定着排出センサ、34:反転センサ(案内パスセンサ)、35:所定の反転位置、36:両面入口センサ(反転パスセンサ)、50:シート反転搬送装置、60:反転部、61:案内パス61、62:排出パス
70:両面搬送部、100:CPU、101:定着モータ制御部(速度制御部)、102:反転モータ制御部、103:メインモータ制御部、110:画像形成装置、110a:画像形成装置の装置本体、111:搬送誤差算出部(搬送誤差算出手段)、112:反転タイミング修正部(反転タイミング修正)、121:平均速度算出部、122:通過時間算出部
123:速度誤差算出部、124:距離誤差算出部、131:反転距離誤差算出部(反転距離誤差算出手段)、132:反転タイミング修正部(反転タイミング修正手段)、141:反転搬送距離算出部
Claims (6)
- シートを挟持し回転して搬送する搬送回転体対と、
前記搬送回転体対によって搬送されるシートを案内する案内パスと、
前記搬送回転体対のシート搬送方向の下流側で前記案内パスから分岐してシートを案内する分岐パスと、
前記案内パスから前記分岐パスが分岐する分岐点よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する案内パスセンサと、
前記案内パスセンサに検知されたシートを挟持し回転してシートを搬送し、シートの後端が前記分岐点を通過した後、反転してシートを前記分岐パスに搬送する反転回転体対と、を備え、
前記搬送回転体対のニップ抵抗が前記反転回転体対のニップ抵抗より強い、シート反転搬送装置において、
前記案内パスセンサは、シートの先端を検知するようになっており、
前記搬送回転体対が前記反転回転体対と協働してシートを搬送するとき、前記案内パスセンサがシートの先端を検知してからシートが前記搬送回転体対を通過する間における前記搬送回転体対の、所定のシート搬送速度でシートを搬送可能に回転している前記反転回転体対に対するシート搬送距離誤差を算出する搬送誤差算出手段と、
前記シート搬送距離誤差に応じて前記反転回転体対の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段と、を備えた、
ことを特徴とするシート反転搬送装置。 - 前記搬送誤差算出手段は、
前記搬送回転体対のシート搬送速度の遅速を検知する遅速検知部が検知したシート搬送速度が遅い場合、前記搬送回転体対のシート搬送速度を第1の速度にし、速い場合、前記第1の速度より遅い第2の速度にする速度制御部と、
前記第1の速度と、前記第2の速度と、前記搬送回転体対が前記第1の速度で搬送させられていた時間と、前記第2の速度で搬送させられていた時間とから前記搬送回転体対の平均シート搬送速度を算出する平均速度算出部と、
シートの先端が前記案内パスセンサに検知されてから前記搬送回転体対を通過する間の通過時間を算出する通過時間算出部と、
前記平均シート搬送速度と前記所定のシート搬送速度との差を前記搬送回転体対の速度誤差として算出する速度誤差算出部と、
前記通過時間と前記速度誤差との積から前記搬送回転体対のシート搬送距離誤差を算出する距離誤差算出部と、を有している、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート反転搬送装置。 - シートにトナー像を形成する画像形成手段と、
前記トナー像をシートに定着する定着手段と、
前記定着手段でトナー像を定着されたシートを前記画像形成手段に反転搬送するシート反転搬送装置と、を備え、
前記シート反転搬送装置は請求項1又は2に記載のシート反転搬送装置であり、前記シート反転搬送装置の前記搬送回転体対は前記定着手段であり、前記分岐パスは前記画像形成手段の前記シート搬送方向の上流側に通じている、
ことを特徴とする画像形成装置。 - シートを挟持し回転して搬送する搬送回転体対と、
前記搬送回転体対によって搬送されるシートを案内する案内パスと、
前記搬送回転体対のシート搬送方向の下流側で前記案内パスから分岐してシートを前記搬送回転体対のシート搬送方向の上流側に案内する反転パスと、
前記案内パスから前記反転パスが分岐する分岐点よりシート搬送方向の下流側でシートを検知する案内パスセンサと、
前記案内パスセンサに検知されたシートを挟持し回転して搬送し、シートの後端が前記分岐点を通過した後、反転してシートを前記反転パスに搬送する反転回転体対と、を備えたシート反転搬送装置において、
前記分岐点より前記反転パスのシート搬送方向の下流側で、前記反転回転体対によって前記反転パスを搬送されるシートの先端を検知する反転パスセンサと、
前記反転回転体対が反転してからシートの先端が前記反転パスセンサに検知されるまでの前記反転回転体対によるシートの反転搬送距離を算出して、所定の反転位置から前記反転パスセンサまでの反転パス距離と前記反転搬送距離との差から前記反転回転体対の反転搬送距離誤差を算出する反転距離誤差算出手段と、
前記反転搬送距離誤差に応じて後続のシートに対する前記反転回転体対の反転タイミングを修正する反転タイミング修正手段と、を備えた、
ことを特徴とするシート反転搬送装置。 - 前記反転距離誤差算出手段は、
前記反転回転体対が反転してから前記反転パスセンサに検知されるまでシートを搬送した反転搬送距離を算出する反転搬送距離算出部を備え、
前記反転パス距離と前記反転搬送距離算出部が算出した反転搬送距離との差から前記反転回転体対の反転搬送距離誤差を算出する反転距離誤差算出部と、を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載のシート反転搬送装置。 - シートにトナー像を形成する画像形成手段と、
前記トナー像をシートに定着する定着手段と、
前記定着手段でトナー像を定着されたシートを前記画像形成手段に反転搬送するシート反転搬送装置と、を備え、
前記シート反転搬送装置は請求項4又は5に記載のシート反転搬送装置であり、前記シート反転搬送装置の前記搬送回転体対は前記定着手段であり、前記反転パスは前記画像形成手段の前記シート搬送方向の上流側に通じている、
ことを特徴とする画像形成装置。
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---|---|---|---|---|
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-
2010
- 2010-07-16 JP JP2010162090A patent/JP2012020873A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019094149A (ja) * | 2017-11-20 | 2019-06-20 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
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