JP2012020307A - シェイクアウトマシン及びこれを用いたばらし回収砂の散水冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シェイクアウトマシンにより回収された高温のばらし回収砂に対して、最適量のプレ散水を精度よく行なうことができるシェイクアウトマシン及びこれを用いた鋳造ばらし回収砂の散水冷却方法を提供する。
【解決手段】鋳型ばらしを行なうシェイクアウトマシンの鋳型投入位置11から遠い素材出口部4の付近のみに砂落下格子1を設け、鋳型投入位置から砂落下格子までの平板部13において鋳型に振動を与えて素材から砂を分離する。分離したばらし回収砂を砂落下格子から集中的にベルトコンベヤ6上に落下させて搬出し、ベルトコンベヤの出側に設置された砂温度計8で測定した砂温度に応じて散水装置7のバルブに指示を出し散水量を変化させてプレ散水を行なう。
【選択図】図2
【解決手段】鋳型ばらしを行なうシェイクアウトマシンの鋳型投入位置11から遠い素材出口部4の付近のみに砂落下格子1を設け、鋳型投入位置から砂落下格子までの平板部13において鋳型に振動を与えて素材から砂を分離する。分離したばらし回収砂を砂落下格子から集中的にベルトコンベヤ6上に落下させて搬出し、ベルトコンベヤの出側に設置された砂温度計8で測定した砂温度に応じて散水装置7のバルブに指示を出し散水量を変化させてプレ散水を行なう。
【選択図】図2
Description
本発明は、鋳造ばらしを行なうことにより回収された砂を、精度よく散水冷却することができるシェイクアウトマシン及びこれを用いたばらし回収砂の散水冷却方法に関するものである。
鋳物の生産工程においては、鋳型から鋳造された素材を分離して取り出す作業が不可欠であり、この目的のために従来から特許文献1に示されるようなシェイクアウトマシンが用いられている。このシェイクアウトマシンは図1に示すように、グレートと呼ばれる砂落下格子1を備えた振動トラフ2を発振機3により振動させ、グレート上に投入された鋳型を振動により素材出口部4に向けて移動させながら破砕して砂と素材とに分離し、素材を取り出す一方、砂落下格子1で分離された砂はシュート5を介してベルトコンベヤ6上に落下させ、回収する装置である。
このシェイクアウトマシンにより回収されたばらし回収砂は90℃〜100℃の高温であるため、砂処理装置で温度を40℃まで低下させる必要がある。しかし、90℃以上の高温の砂温度をサンドクーラのみで40℃まで下げるのはむずかしく、高温砂の場合はサンドクーラを複数台設ける必要がある。このとき、ばらし直後で回収砂の永久値を高めることにより搬送途中での砂温度を下げることができるため、ばらし直後で回収砂にプレ散水装置7で散水することが好ましい。
この散水は、ベルトコンベヤ6上の砂層内に設置された砂温度計8で測定された砂温度に応じて行われる。しかし従来のシェイクアウトマシンでは、ベルトコンベヤ6上の砂の量及び砂温度のばらつきは非常に大きい。このため、過注水になることをふせぐため、必要量より少なく散水する傾向となり、水分値を高めるプレ散水効果が減少するという問題があった。
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、シェイクアウトマシンにより回収された高温のばらし回収砂に対して、最適量のプレ散水を精度よく行なうことができるシェイクアウトマシン及びこれを用いたばらし回収砂の散水冷却方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明者は従来のシェイクアウトマシンから排出される砂の量及び砂温度のばらつきが大きい原因を調査検討した。その結果、ばらし直後の砂の水分値はサンドメタル比及び砂型内冷却時間で大きく変化するのであるが、水分が低い乾燥砂はすぐに格子より落下しベルトコンベヤ上に乗り搬送され一方、水分が高くなると、ある程度の振動をかけて格子目よりくぐる砂まで細かく砕く作業を必要とするため、水分値により落下する位置が大幅に変動することが確認された。また、鋳型投入位置に近い位置から落下する砂は高温であるのに対し、素材出口部付近から落下した砂は低温であり、様々な温度の砂が量的にも不規則に入り混じってベルトコンベヤから排出されるため、砂の量及び砂温度のばらつきが大きくなることが確認された。
本発明はこの知見に基づいて完成されたものであり、請求項1のシェイクアウトマシンは、鋳型に振動を与えて鋳造ばらしを行なう振動トラフの鋳型投入位置から遠い素材出口部付近のみに砂落下格子を設け、振動トラフの鋳型投入位置から砂落下格子までの床面を平板部としたことを特徴とするものである。なお請求項2のように、砂落下格子を振動トラフの全長の1/2以下の範囲に設けることが好ましい。
また請求項3の鋳造ばらし回収砂の散水冷却方法は、鋳型ばらしを行なうシェイクアウトマシンの鋳型投入位置から遠い素材出口部付近のみに砂落下格子を設け、鋳型投入位置から砂落下格子までの平板部において鋳型に振動を与えて素材から砂を分離し、分離したばらし回収砂をこの砂落下格子から集中的にベルトコンベヤ上に落下させて搬出し、ベルトコンベヤの出側で測定した砂温度に応じてプレ散水を行なうことを特徴とするものである。
本発明によれば、シェイクアウトマシンの鋳型投入位置から遠い素材出口部付近のみに砂落下格子を設けたので、素材から分離された高温のばらし回収砂は平板部を移動し、砂落下格子から集中的にベルトコンベヤ上に落下する。このためベルトコンベヤの出側では砂温度は比較的安定する。また、1ヶ所より砂が落下し連続して砂が流れる状態になるために砂の落下量もほぼ安定する。この結果、ばらし回収砂の温度・水分・量を従来よりも均一化することができるので、プレ散水制御を精度よく行なうことが可能となる。
以下に本発明の実施形態を示す。
図2に示される本発明のシェイクアウトマシンの基本的構成は図1に示した従来のものと同様であり、2は振動トラフ、3は振動トラフ2を振動させるための発振機、4は素材出口部である。注湯ずみの鋳型は鋳型投入位置11において金枠からパンチダウンされて振動トラフ2の上に投入され、素材出口部4に向けて移動しながら振動により破砕され、ばらし回収砂と素材12とに分離される。
図2に示される本発明のシェイクアウトマシンの基本的構成は図1に示した従来のものと同様であり、2は振動トラフ、3は振動トラフ2を振動させるための発振機、4は素材出口部である。注湯ずみの鋳型は鋳型投入位置11において金枠からパンチダウンされて振動トラフ2の上に投入され、素材出口部4に向けて移動しながら振動により破砕され、ばらし回収砂と素材12とに分離される。
振動トラフ2はその全長にわたりグレートと呼ばれる砂落下格子を設けるのが一般的であるが、本発明では振動トラフ2の鋳型投入位置11から遠い素材出口部4の付近のみに砂落下格子1を設け、振動トラフ2の鋳型投入位置11から砂落下格子1までの床面を平板部13としたものである。この実施形態では砂落下格子1は振動トラフ2の全長の約1/3の区間に設けられ、残りの2/3は平板部13となっているが、砂落下格子1の長さは振動トラフ2の全長の1/2以下であれば本発明の範囲に含まれるものとする。
このように構成された本発明のシェイクアウトマシンも、発振機3により振動される振動トラフ2の鋳型投入位置11から鋳型を投入し、振動トラフ2上を振動させながら移送して素材12から高温の砂を分離し、素材出口部4から素材12を取り出す一方、分離された砂は砂落下格子1の格子目を通過させて落下させ、シュート5を介してベルトコンベヤ6上にばらし回収砂を回収することは従来と同様である。
しかし本発明では、砂落下格子1を振動トラフ2の素材出口部付近のみに設け、振動トラフ2の鋳型投入位置11から砂落下格子1までの床面は平板部13となっている。このため、素材12から分離されたばらし回収砂は平板部13を移動し、砂落下格子1から集中的にベルトコンベヤ6上に落下する。落下したばらし回収砂はベルトコンベヤ6により振動トラフ2における移動方向とは逆方向(図2の右方向)に移送される。ベルト上の砂層を一定にするためにシュート砂出口部にゲート14を設けて砂層の厚さを一定とすることが好ましい。
ベルトコンベヤ6の出側には、砂有を確認するための砂有確認リミットスイッチ15のほか、砂温度計8、プレ散水装置7が設けられている。砂有確認リミットスイッチ15と砂温度計8とは砂層の内部となる高さに設置されている。本発明では砂落下格子1から集中的に砂が落下し、連続して砂が流れる状態になるためにばらし回収砂の落下量砂温度は比較的安定する。また、従来のように振動トラフ2の各部分から温度や水分値の異なる砂が落下することもない。このため砂温度計8により測定される砂温度は安定する。
砂温度計8により連続測定された砂温度のデータに基づいてプレ散水装置7のバルブに指示を出し、砂温に応じて散水量を変化させてプレ散水を行なう。本発明では砂の量と砂温度を従来よりも安定化することができるので、プレ散水制御を精度よく行なうことが可能となる。このため、砂温に応じた散水制御が精度よく行なえることとなり、従来のように必要量より少なく散水することがなくなり、プレ散水効果を向上させることができる。またばらし回収砂の砂温度が高いと水分が低いため搬送途中で粉塵が飛び環境悪化をまねくが、本発明によれば高水分回収砂となるので、粉塵が立ちにくい利点がある。なお、プレ散水されたばらし回収砂はサンドクーラでさらに砂温を40℃程度まで下げられ、再使用される。
図3は従来におけるばらし回収砂の水分値と砂温度との関係を示すグラフであり、水分値と砂温度が広い範囲にばらついていたことが分る。これに対して本発明によれば、図4に示すように水分値と砂温度のばらつきは大幅に減少したことが確認された。
1 砂落下格子
2 振動トラフ
3 発振機
4 素材出口部
5 シュート
6 ベルトコンベヤ
7 散水装置
8 砂温度計
11 鋳型投入位置
12 素材
13 平板部
14 ゲート
15 砂有確認リミットスイッチ
2 振動トラフ
3 発振機
4 素材出口部
5 シュート
6 ベルトコンベヤ
7 散水装置
8 砂温度計
11 鋳型投入位置
12 素材
13 平板部
14 ゲート
15 砂有確認リミットスイッチ
Claims (3)
- 鋳型に振動を与えて鋳造ばらしを行なう振動トラフの鋳型投入位置から遠い素材出口部付近のみに砂落下格子を設け、振動トラフの鋳型投入位置から砂落下格子までの床面を平板部としたことを特徴とするシェイクアウトマシン。
- 砂落下格子を、振動トラフの全長の1/2以下の範囲に設けたことを特徴とする請求項1記載のシェイクアウトマシン。
- 鋳型ばらしを行なうシェイクアウトマシンの鋳型投入位置から遠い素材出口部付近のみに砂落下格子を設け、鋳型投入位置から砂落下格子までの平板部において鋳型に振動を与えて素材から砂を分離し、分離したばらし回収砂をこの砂落下格子から集中的にベルトコンベヤ上に落下させて搬出し、ベルトコンベヤの出側で測定した砂温度に応じてプレ散水を行なうことを特徴とする鋳造ばらし回収砂の散水冷却方法。
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JP2010159323A JP2012020307A (ja) | 2010-07-14 | 2010-07-14 | シェイクアウトマシン及びこれを用いたばらし回収砂の散水冷却方法 |
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2010
- 2010-07-14 JP JP2010159323A patent/JP2012020307A/ja active Pending
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