JP2012018056A - 重量選別機 - Google Patents

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Abstract

【課題】滑走式の重量選別機において、被計量物の計量台上での滞在時間の大きさに応じて重量測定値を補正して計量精度を高める。
【解決手段】計量台上を滑走させることによって被計量物の重量値を測定する重量選別機において、
被計量物の一部又は全部が計量台上に負荷されている間の時間を測定し、この測定された時間の長さに応じて被計量物の重量測定値を補正演算する補正演算処理手段21を備える構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、計量台上を滑走させることによって被計量物の重量値を測定する重量選別機に関するものである。
従来、重量選別機として、被計量物を搬送手段で搬送しながらその搬送途中に設けられた計量台にて被計量物の重量を計量し、その計量結果に基づいて被計量物を適量重量範囲にあるものと適量重量範囲にないものとに振り分けるようにした構成のものが知られている。ここで、被計量物の搬送手段としては、ベルトコンベヤやチェーンコンベヤを用いたものが一般的である。
しかし、被計量物の搬送のために計量台にコンベヤベルト等の搬送手段を装着し、コンベア回転用のモータやローラなどの部品を搭載した場合には、計量部の質量が大きくなって固有振動数が低くなり、また、計量台の構造が複雑化して計量台の剛性が低下することによっても計量部の固有振動数が低くなり、これによって荷重信号の過渡応答が遅くなって高速計量に適さなくなるという問題点がある。
また、計量台に搭載したモータによってコンベヤベルト回転用のプーリーを回転させた際に、モータやプーリーなどの回転体に存在する偏芯荷重によって荷重信号の中に振動ノイズ信号が発生する。これらのノイズ信号の振動数は計量部の固有振動数に比べて低いため、フィルタによって十分小さく減衰させようとすれば、荷重信号にさらに遅れが生じて重量測定誤差の原因になってしまう。
一方、重量選別機の他の構成として、計量台の質量を減らすために、計量台上にはモータを設置せずに、計量台の外部にモータを設置し、このモータによって計量台上のコンベヤを駆動するようにしたものもあるが、このような構成のものでは、外部に設置されたモータからの駆動力が、荷重センサに支持された計量台上を走行するコンベヤに加わるため、計量台と外部との間に張力が発生し、この張力による外力が重量値の測定誤差を引き起こすという問題点がある。
そこで、高速に高精度な重量測定を行うとともに、構成の簡素化を図ることを目的として、上述のような強制搬送手段を設けず、計量部を、計量台とその計量台を支持する荷重センサと取り付け金具とのみから構成し、計量台の前段に配置した送り込みコンベヤの駆動力によって被計量物に与えられた慣性力のみによって被計量物を計量台上を滑走させるようにするか(特許文献1参照)、あるいは少なくとも計量台を傾斜姿勢に配置して、被計量物に対して計量台の傾斜面に沿う分力を発生させることによって滑走させるようにした(特許文献2,3参照)重量選別機が提案され、また実用に供されている。
特開昭58−61878号公報 特開2003−214933号公報 特開昭57−158523号公報
しかしながら、これら滑走式の重量選別機の場合、計量台に強制搬送力がないため、計量台の滑走面と被計量物の滑走面(被計量物の滑走台との接触面)との間の摩擦係数が大きかったり、摩擦係数の変化によって被計量物の計量台上での滞在時間が変化することによって、同じ重量の被計量物を測定してもその時々の摩擦係数の違いによって重量測定値にばらつきが生じるという問題点がある。
また、図7に示されるように、計量台51が傾斜面を持つ構成の重量選別機50において、計量台51の前段に配置される送り込み台52も、被計量物53を計量台51上へ送り込むために傾斜した滑走面を備えることになるが、計量台51の滑走面だけでなく、この送り込み台52の滑走面の摩擦係数が大きかったり、摩擦係数の変化によって被計量物53の計量台上での滞在時間が変化することによって、同じ重量の被計量物を測定してもその時々の摩擦係数の違いによって重量測定値にばらつきが生じてしまう(その理由については後述する。)。
摩擦係数を減少させるための対策として、特許文献2のものでは、計量台の滑走面に複数の溝を設けて滑走面と被計量物の底面との間の接触面積を減じることによって、滑走面に作用する摩擦力を小さくするようにし、これによって被計量物の計量台滑走面における滑走時の速度変化を小さくして計量精度を高めるようにしている。
しかし、このような構成のものでは、使用中において計量台又は送り込み台の滑走面に被計量物からの異物が付着したり、長期使用中に次第に傷の量が増え、また、空気中の水蒸気の結露による水分付着も発生する。また、被計量物の底面の状態が必ずしも一定でないので、被計量物底面の凹凸の違いなどによっても摩擦係数が異なり、程度の差こそあっても、被計量物の計量台上の滞在時間のばらつきを回避することはできない。
一方、特許文献1のものでは、送り込みコンベヤから計量台へ載り移る際の、計量台との間に作用する摩擦力による被計量物の減速を回避するため、計量台の前段にスクリュー式の定間隔搬送装置を設けて、被計量物を一定間隔にした上で、一定間隔で移動する爪形状の押し込み装置を設けて被計量物の大部分が計量台上に載り込むまでは押し込み力を低下させないようにして計量台上の摩擦力による減速を防止するようにしている。
しかし、このような構成では、装置が大掛かりになってコスト高が避けられず、また、被計量物は計量台上の大部分を自力滑走しなければならないので、上述したのと同様の問題点がある。特に、被計量物が缶やガラス瓶、金属塊など重量の大きい固い物体であると、これらの被計量物が繰り返し数多く計量台の滑走面を通過した場合に、滑走面をSUS等の材質の金属製にしたとしても、計量台上の滑走面が傷付き、摩擦係数が大きくなって次第に減速の程度が大きくなり安定した重量測定ができなくなるという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、少なくとも計量台上を滑走搬送することによって被計量物の重量値を測定する重量選別機において、被計量物の計量台上での滞在時間の大きさに応じて重量測定値を補正し、それによって計量精度を高めることのできる重量選別機を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による重量選別機は、
計量台上を滑走させることによって被計量物の重量値を測定する重量選別機において、
前記被計量物の一部及び/又は全部が前記計量台上に負荷されている間の時間を測定する負荷時間測定手段と、前記負荷時間測定手段により測定された時間の長さに応じて前記被計量物の重量測定値を補正する重量測定値補正手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明において、前記重量測定値補正手段は、前記被計量物の一部及び/又は全部が前記計量台上に負荷されている時間の長さと、前記被計量物の種類に応じて設定されている重み係数との積によって構成される誤差推定式を用いて前記被計量物の重量測定値を補正するものであるのが好ましい。
ここで、前記誤差推定式における前記被計量物が前記計量台上に負荷されている時間の長さは、前記被計量物が前記計量台へ載り込む過程の時間と、前記被計量物が前記計量台へ載り込んだ後の時間とよりなり、それぞれの時間の長さと、前記被計量物の種類に応じて前記それぞれの時間の長さについて設定されているそれぞれの重み係数との積の和によって前記誤差推定式が構成されるものとすることができる。
本発明によれば、被計量物を滑走させて計量することができるので、高速に高精度に重量測定を行うことでき、しかも、搬送力を必要としないので、構成の簡素化を図ることができる。また、被計量物の重量、搬送方向寸法、表面の材質等によって被計量物と計量台滑走面との間の摩擦係数が変化しても、被計量物の計量台上での滞在時間の大きさに応じて重量測定値が補正されるので、計量精度をより高めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る重量選別機の側面図 本発明の一実施形態に係る重量選別機の平面図(a)及びそのH−H断面図(b) 計量台上を移動する被計量物の位置を示す図(a)及び計量台へ搬入される被計量物の荷重センサへ加わる負荷荷重の変化と、フィルタ通過後の概略の過渡応答信号を示す図(b)(c) 本実施形態の重量選別機における測定回路のブロック図(a)(b) 被計量物が計量台を通過するときの物品センサの出力信号を示す図 滞在時間測定方法の他の例を説明する荷重信号図(a)及び測定回路のブロック図(b) 計量台が傾斜面を持つ従来の重量選別機を示す図
次に、本発明による重量選別機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1、図2に示されるように、本実施形態において、重力選別機1は、中央部に滑走式計量台(以下、「計量台」という。)2を備え、この計量台2に隣接して、搬入側に第1のチェーンコンベヤ3が、搬出側に第2のチェーンコンベヤ4が、それぞれ配されている。第1のチェーンコンベヤ3は、図示されないモータにて駆動され、被計量物を計量台2上へ搬入する。また、第2のチェーンコンベヤ4は、図示されないモータにて駆動され、被計量物を計量台2上から搬出して、さらに後段へ搬送する。各チェーンコンベヤ3,4は、チェーンガイド5,5′によって搬送チェーン6,6′がそれぞれ支持された構造とされている。
計量台2は、ロードセルもしくはフォースバランス等の荷重センサ7と、この荷重センサ7の一端部に接続される計量台支持具8と、この計量台支持具8の上端部に着脱金具9を介して着脱可能に支持されるレール支持具10と、このレール支持具10上に支持される2本の平行なレール11とにより構成されている。なお、計量台2を洗浄したりメンテナンスする際には、着脱金具9によって計量台支持具8からレール支持具10を容易に着脱することができる。
各レール11は、図2(b)に示されるように、頭頂部の断面が曲線状に形成されており、このレール11上を被計量物が滑走するように構成されている。このレール11の頭頂部と搬送チェーン6,6′の搬送面とは同一平面上となるように設置される。こうして、被計量物は、図1、図2(a)で左方から第1のチェーンコンベヤ3の動力によって搬送され、レール11の基端部であるA位置から次第に計量台2のレール11上に移動する。
〔被計量物の重量測定値にばらつきが発生する要因について〕
被計量物が計量台2付近にまで到達したタイミングを検出するため、計量台2の基端位置であるA位置に物品センサPが設置される。また、被計量物が計量台2上から出る直前の位置(A″位置)に物品センサP″が設置される。そして、この物品センサP″が被計量物を検出した時点で重量測定値を得るようにされる。図3(a)には、計量台2上を移動する被計量物Mの位置が示されている。Mの位置(A位置)は計量台2上への載り込み開始位置、Mの位置(A′位置)は載り込み完了位置、Mの位置(A″位置)は重量測定位置である。
ここで、被計量物Mの質量をm、搬送チェーン6の速度をv、レール11の摩擦係数をμとし、計量台2上で摩擦のために時間tの間に被計量物Mの速度がvに変化するものとすれば、被計量物Mに作用する摩擦力fは、f=μF=μ・mg(g:重力加速度)で表され、また、運動量変化は力積に等しいので、f・t=m・(v−v)が成り立つ。これら2式より、次式が成り立つ。
μ・mg・t=m・(v−v
μ=(v−v)/(g・t)
この式より、所定の経過時間tにおいて、摩擦係数μが大きいほどvxの値が小さい、つまり速度低下の度合いが大きくなることがわかる。したがって、被計量物MがMの位置からMの位置及びMの位置に到達する時間はレール11の摩擦係数μの大小によって変化する。
なお、本実施形態のような構成の重量選別機の被計量物としては、鉄缶、ガラス製容器、硬質プラスチック製容器に封入されたものが多く用いられる。
一般に、重量選別機は、高度な計量処理、つまり短い時間の間に多くの被計量物の重力測定が要求されるので、被計量物Mが計量台2に載り込んで以降の荷重信号に対して、測定回路や演算回路に設けられたフィルタがほぼ最終値に応答するまで待てず、過渡応答途上にあるフィルタの出力信号を取得することによって被計量物Mの重量測定値を得るように構成されている。
図3(b)には、計量台の滑走面と被計量物の滑走面との間の摩擦係数が相対的に小さい場合の、計量台へ搬入される被計量物の荷重センサへ加わる負荷荷重の変化Wと、この負荷荷重信号がフィルタを通過した後の概略の過渡応答信号Wとが示されている。また、図3(c)には、上記摩擦係数が相対的に大きい場合の、計量台へ搬入される被計量物の荷重センサへ加わる負荷荷重の変化Wと、この負荷荷重信号がフィルタを通過した後の概略の過渡応答信号Wとが示されている。
これらのグラフにおいて、時間軸の0(原点)を被計量物が計量台へ載り込む直前位置A位置に取る。A′位置は被計量物が完全に計量台へ載り込んだ位置で、図3(b)の場合はA位置から時間t、図3(c)の場合はA位置から時間tを要している(t<t)。また、A″位置は被計量物が計量台の出力端であるB位置(図3(a)参照)に至る直前の位置で、被計量物がこのA″位置に到達した時点におけるフィルタの過渡応答信号から重量測定値が得られる。このA″位置は、図3(b)の場合はA′位置から時間t′、図3(c)の場合はA′位置から時間t′を要している(t′<t′)。
いま、被計量物の計量台上における滞在時間を、被計量物が計量台の入力端(A位置)に到達してから重量測定値の取得位置(A″位置)までに要する時間とすると、被計量物は次々と短い時間間隔でもって計量台へ送り込まれるので、計量台と被計量物との間の摩擦係数が大きくなることによって計量台上での滞在時間が長引いても、後続の被計量物が計量台上に達するまでに(A位置に到達するまでに)重量測定を終えていなければならない。勿論、計量台上で停止することがあってはならないことは言うまでもない。したがって、被計量物の計量時間間隔との関係で上記滞在時間には許容される最大時間がある。
図3(c)に示される場合が滞在時間についての許容最大時間であるとすると、正しく計量できるのは、図3(b)の場合など、t+t′≧t+t′となるt、t′のような所要時間の場合である。
図4(a)は、本実施形態の重量選別機における測定回路のブロック図であり、図4(b)は、該測定回路における中央演算処理回路の詳細構成を示す図である。図示のように、本実施形態の重量選別機1の測定回路は、ロードセル等の荷重センサ7にて検出された歪み量に応じたアナログ荷重信号を増幅する演算増幅器12と、そのアナログ荷重信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器(A/D変換器)13と、デジタル信号が入出力回路14を介して入力され所定プログラムを実行して所要の演算処理を行う中央演算処理回路(CPU)15と、前記プログラム及び各種データを記憶するROM,RAM,EEPROM等からなるメモリ回路16と、入出力回路14に接続され演算結果等を出力する表示器17と、各種データの入力等を行うキースイッチ18等により構成されている。
また、A/D変換器13から出力された荷重信号Wa′は中央演算処理回路15における平滑処理手段(フィルタ)19にてフィルタリング(平滑処理)されて荷重信号Waとなり、物品センサP″からの物品認識信号が入力されると、検出タイミングにおけるWaを取得して重量測定値演算処理手段20にて被計量物の重量測定値Wnとすべく、次の演算が実行される。
すなわち、取得するWaの値には計量台の荷重など初期荷重も含まれるので、予め調整時点で初期荷重に相当するWaの値を測定してメモリに記憶させて初期荷重値Wiとし、Wnが計量台上の被計量物のみの重量を表すように重量測定値演算処理手段20による演算処理によって前記初期荷重値Wiを差し引き、適切にスパン係数kを設定し、Wnが計量台上にある被計量物のみの重量値を表すようにする。Wnを求める式は、次式で与えられる。
Wn=k・(Wa−Wi)−Wz
ここで、Wzは零点変動量の記憶値で、Wn≠0である場合に零点調整キースイッチを操作することにより手動零点補正操作を実行したり、あるいは計量台上に被計量物が存在しないことを物品センサPによって認識することによって自動零点補正操作を実行したとき、Wnの値をWzに加算する操作を実行する。
図3(b)(c)に示されるように、フィルタ通過後の出力信号(過渡応答信号)W,Wは、滞在時間の許容範囲内で図3(c)の場合を最長として、計量部の機械的構造による応答遅れと、フィルタ特性による応答遅れによって、時間経過に応じて最終値に向かって漸増する。
被計量物が計量台上への載り込みを開始してから(A位置)、重量測定値が取得される位置、言い換えれば重量測定される位置(A″位置)までに要する時間(滞在時間)は、計量台上の滑走面と被計量物の滑走面との間の摩擦係数の大小によって種々の値を取るので、重量測定値の取得タイミングにおけるフィルタの応答出力は、被計量物が同じ形状で同じ重量であっても異なる値を取り、被計量物の真の重量値との偏差は、図3(b)の場合はEa、図3(c)の場合はEbとなり、Ea≠Ebとなる。すなわち、滞在時間の長さに応じて被計量物の真の重量値が同じでも測定値が摩擦係数の大きさによってばらつくことになる。この現象が、滑走式計量台を持つ重量選別機における重量測定に生じるばらつき誤差の大きな要因となっている。
〔ばらつき誤差の補正方法について〕
図5には、本実施形態の重量選別機において、被計量物が計量台を通過するときの物品センサP及びP″の出力信号が示されている。ここで、物品センサP,P″はいずれも光式の物品センサ(超音波センサであっても良い。)であり、被計量物が該物品センサの光軸を遮断したときはL信号、遮断していないときはH信号を出力するものとする。また、被計量物の計量台上での滞在時間は、物品センサPの出力信号がHからLになったタイミングから、物品センサP″の出力信号がHからLになるタイミングまでを、滞在時間に比べ十分に短い周期のパルス信号でカウントすることによってそのカウント数を測定することにより得る。この値を滞在時間Txとする。
計量運転時点で取り扱う被計量物の真の重量値を別途に計量器で測定し、得られた重量値をWsとする。この被計量物を調整運転において本実施形態の重量選別機の計量台上を滑走させた場合に、計量台上にある被計量物のみによる荷重信号Wnから取得される重量測定値をWxとすると、被計量物の真の重量値Wsと、過渡応答過程における重量値取得タイミングにおいて取得したWaから導かれるWn(=被計量物の重量測定値Wx)との差(誤差)Ws−Wxは滞在時間Txの大きさと相関するので、この誤差Eは関数fを用いて次式で近似的に表すことができる。
E=Ws−Wx=f(Tx) ・・・・・(1)
ここで、関数fとしては、例えば重量測定値の取得付近ではフィルタの過渡応答出力信号が時間経過に比例して増加しているので、Txの一次関数を選択することができる。また、フィルタの特性などとの関係で、まだ最終値の十分手前の応答過程も含まれるのであれば、2次以上の関数を選択することもできる。
また、Ws−Wxの値は、被計量物が完全に計量台上に載り込んだA′位置からA″位置までの所要時間(被計量物が完全に計量台上に存在する状態の時間)Tyを用いて、次式によって表すこともできる。
E=Ws−Wx=f(Ty) ・・・・・(2)
ここで、Tyは、図5に示されるように、物品センサPの出力信号がLからHになったタイミングから、物品センサP″の出力信号がHからLになるタイミングまでを、上記と同様にして測定すれば良い。
また、被計量物が計量台への載り込みに要した時間(載り込み時間)は、物品センサPの出力信号がLである時間を測定することにより得られるが、この時間をTzとすると、誤差EはTzを用いて次式の形によって近似的に表すこともできる。
E=Ws−Wx=f(Tz) ・・・・・(3)
誤差要因をさらに詳細に分析すると、被計量物の計量台への載り込み時間の長さと荷重信号に発生するピーク信号の大きさとは相関し、ピーク信号の大きさはフィルタの応答出力に影響を与えるので、誤差を推定する式として、被計量物が完全に計量台上に存在する時間Tyについての重み係数をK1、載り込み過程にある時間Tzについての重み係数をK2、固定の偏差成分をK3として、次式
E=Ws−Wx=f(Ty,Tz)=K1・Ty+K2・Tz+K3 ・・・(4)
を用い、実際の計量運転時に使用する被計量物をテストサンプルにして上記関数式及び重み係数K1、K2及び定数項K3を定めるようにすることができる。なお、上記(4)式において、Tyの代わりにTxを用いても良い。
上述のようにして誤差Eの値が推定されると、被計量物の精確な重量測定値は、次式により補正算出することができる。
Wx+E ・・・・・(5)
〔誤差推定式の設定方法について〕
テストサンプルとして、計量運転時に使用する被計量物を使用する。この場合、被計量物の重量、搬送方向の寸法、表面の形状などで摩擦係数や応答遅れ量は異なるので、被計量物の種類毎のサンプルを用いて、その種類毎に推定式を設定する。
サンプルによっては調整の期間中ぐらいの短時間では摩擦係数が安定し、重量測定値の誤差にばらつきの出にくい場合もある。したがって、摩擦係数の変化によって滞在時間が変化する範囲として、被計量物の計量が可能である許容時間間隔よりは短い値と、生じると考え得る滞在時間の最短の範囲を予め定め、テスト運転時にその間で滞在時間が変動するように、図1、図2に示される重量選別機1において第1のチェーンコンベヤ3の速度を変化させる。また、テストに使用する被計量物の底面に適宜、計量台滑走面との間の摩擦係数が異なる種々の材質のシート、すなわち摩擦係数が被計量物の底面より小さいものから大きいものまでの各種シートを貼付し、外形上は被計量物と同じ形状で、被計量物の基準とする重量と同じ重量のサンプルを作成してテストを行う。
図1、図2に示される重量選別機1を用いてテストを行う場合、p回のテストの中で第1のチェーンコンベヤ3の速度を種々の値に変化させ、サンプルとして被計量物が物品センサP″を遮光した時点で取得した重量測定値の真の重量値に対する誤差Eと、その場合の滞在時間Txとの毎回のテスト毎のデータの組である、(E1,Tx1)、(E2,Tx2)、・・・・・、(Ep,Txp)のデータをメモリに記憶させておき、テスト終了時に推定式の設定用キースイッチを操作すれば、最小2乗法などの方法によって上記(1)式のf(Tx)を例えば一次式として、
E=f(Tx)=K1・Tx+K2
と設定し、式中の重み係数K1、定数項K2を推定決定するようにする。
また、上記(4)式による誤差の推定が適切である場合には、つまり誤差がTyとTzの両方の影響を受けている場合には、測定した誤差Eと、測定した滞在時間Txと載り込み時間Tzとのデータの組である、(E1,Tx1,Tz1)、(E2,Tx2,Tz2)、・・・・・、(Ep,Txp,Tzp)を用いて重回帰分析における係数決定の手法を用いて、次式の係数K1、K2、K3を推定決定するようにする。
E=f(Tx,Tz)=K1・Tx+K2・Tz+K3
上記の各誤差推定式の重み係数は、被計量物の種類によってその被計量物の形状や底面の摩擦係数がそれぞれ異なるので、被計量物の種類毎にテストを行って設定する。なお、上記のTx,Ty,Tzの各時間は、いずれも被計量物の一部又は全体が計量台に負荷された状態における時間であるから、とりまとめて被計量物の計量台への負荷時間と称する。
〔他の滞在時間測定方法について〕
被計量物が計量台上に存在する状態の時間は必ずしも物品センサの出力信号を使用しなくても次のようにして測定することができる。
図6(b)に示されるように、滞在時間を導出するための荷重信号として、A/D変換器13の出力点の荷重信号Wa′を用い、この荷重信号Wa′による被計量物の重量測定値を次式によって求める。
Wn′=k・(Wa′−Wi)−Wz
この式は図6(b)に示される重量測定値演算処理手段22に用意される。ただし、初期荷重値Wi、スパン係数kは調整時点でフィルタ出力点の荷重信号Waによって重量測定値を求める式を決定するときの値をそのまま適用する。その理由は、フィルタを通過した後の荷重信号でなければ安定に定められないからである。また、零点重量値であるWzの値にはWnの式におけるWzをそのまま使用する。また、運転時に手動又は自動でWnにおける零点重量値Wzが更新された際も、このWzの値を使用する。
図6(a)には、被計量物が計量台上に載り込み、滞在して、降りたときのWn′の波形が示されている。この波形には、荷重信号がフィルタを通っていないため振動信号が重畳している。
図6(b)の滞在時間測定処理手段において閾値Wtを用意する。このWtの値は、選別対象とされる被計量物の基準重量値の例えば1/2〜1/3の値に選定する。このようにすれば、被計量物が計量台への載り込み過程において、Wn′>Wtが成立するとともに、計量台上に滞在中にWn′<Wtの成立することはない。また、Wn′>Wtが初めて成立するWn′の値に対応する時刻taを測定する。実際にはtaのタイミングを0にとって(起点にして)時間をカウントする。ここで、Wn′はA/D変換器13からの出力に同期して作成されるので、A/D変換器13のサンプリング時刻に対応付けられる。
また、被計量物が計量台から降りる過程においてWn′<Wtが成立する。Wn′>Wtが成立した後にWn′の値が初めてWn′<Wtになるとき、このWn′に対応する時刻をtbとすると、滞在時間Tx′を次式にて求めることができる。
Tx′=tb−ta
この滞在時間Tx′は正確に被計量物の計量台への載り込み開始タイミングから重量値の測定(重量値の取得)タイミングまでの時間ではないが、摩擦係数の大小に対応する上記の滞在時間Txと強い相関のある値である。
また、上述の載り込み時間Tzに強い相関のある時間として、Wn′の値についてWn′>Wtが初めて成立した後に最初の極大値を取るタイミングtcを測定し、次式によりTz′を求めることができる。
Tz′=tc−ta
また、上述の被計量物が計量台上に存在する状態の時間Tyに対応するTy′は次式により求めることができる。
Ty′=tb−tc
ここで、最初の極大値を認識するタイミングtcは次のようにして定める。
荷重信号はA/D変換器13による所定の時間間隔Δt毎にサンプリングされ、デジタル荷重信号Wa′として出力され、このWa′が出力される毎にWn′が算出されるので、Δt毎に算出されるWn′を、・・・、Wn′(k−1)、Wn′(k)、Wn′(k+1)、・・・と置くと、Wn′>Wtが成立した後はWn′は極大値に至るまでは単調に増加するので常にWn′(k)<Wn′(k+1)となるが、極大値に到達してWn′が減少を開始すると、Wn′(k)>Wn′(k+1)が成立するので、Wn′>Wtが成立した後に初めてWn′(k)>Wn′(k+1)になるWn′(k+1)が得られた時点をtcと定める。
本発明は、計量台上を滑走搬送することによって被計量物の重量値を測定する重量選別機において、滑走面の摩擦係数の変化にかかわらず高精度な計量を行うことができるので、種々の被計量物に対して適用することが可能である。
1 重力選別機
2 滑走式計量台
3 第1のチェーンコンベヤ
4 第2のチェーンコンベヤ
5,5′ チェーンガイド
6,6′ 搬送チェーン
7 荷重センサ
8 計量台支持具
9 着脱金具
10 レール支持具
11 レール
12 演算増幅器
13 アナログ・デジタル変換器(A/D変換器)
14 入出力回路
15 中央演算処理回路
16 メモリ回路
17 表示器
18 キースイッチ
19 平滑処理手段(フィルタ)
20,22 重量測定値演算処理手段
21 補正演算処理手段
23 滞在時間測定処理手段

Claims (3)

  1. 計量台上を滑走させることによって被計量物の重量値を測定する重量選別機において、
    前記被計量物の一部及び/又は全部が前記計量台上に負荷されている間の時間を測定する負荷時間測定手段と、前記負荷時間測定手段により測定された時間の長さに応じて前記被計量物の重量測定値を補正する重量測定値補正手段とを備えることを特徴とする重量選別機。
  2. 前記重量測定値補正手段は、前記被計量物の一部及び/又は全部が前記計量台上に負荷されている時間の長さと、前記被計量物の種類に応じて設定されている重み係数との積によって構成される誤差推定式を用いて前記被計量物の重量測定値を補正するものである請求項1に記載の重量選別機。
  3. 前記誤差推定式における前記被計量物が前記計量台上に負荷されている時間の長さは、前記被計量物が前記計量台へ載り込む過程の時間と、前記被計量物が前記計量台へ載り込んだ後の時間とよりなり、それぞれの時間の長さと、前記被計量物の種類に応じて前記それぞれの時間の長さについて設定されているそれぞれの重み係数との積の和によって前記誤差推定式が構成される請求項2に記載の重量選別機。
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