JP2012017665A - インペラの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧縮応力の発生による原材料部品の形状変化を予測する形状変化予測工程と、形状変化予測工程の予測に基づいて原材料部品を加工する前加工工程と、前加工工程が施された原材料部品に対して圧縮応力を発生させる圧縮応力発生工程とを有する。
【選択図】図2
Description
ところで、このようなインペラでは、回転駆動の際の遠心力による引張応力に対する見かけ上の強度を向上させるために、予め圧縮応力を発生させておく場合がある。圧縮応力の発生は、インペラの圧縮応力を発生させる領域を局所的に塑性変形させることによって行われる。
このため、圧縮応力が生じているインペラを製造する場合には、まず原材料部品を大まかにインペラ形状に加工する前加工を行い、その後、例えば特許文献1に示すように圧縮応力を発生させ、当該圧縮応力の発生による変形を整えるために、最後に例えば特許文献2に示すように最終製品形状に仕上るための後加工を行っている。
このため、本発明によれば、従来、行われていた圧縮応力の発生後の後加工を省略あるいは簡略化することができる。
したがって、本発明によれば、加工工程を簡素化し、加工時間を短縮し、製造コストを削減することが可能となる。
このラジアルインペラ1は、図1に示す回転軸Lを中心として回転駆動されることによって、回転軸L方向から取込まれた流体を圧縮して半径方向に吐出するものである。
より詳細には、ベース部2は、先端が回転軸Lに向けて窄まり、周面が回転軸Lに向けて凹む湾曲形状を有している。
そして、ベース部2は、嵌合孔4に嵌合される不図示のシャフトの回転によって回転軸Lを中心として回転する。
これらのコンプレッサ翼3は、ベース部2の回転によって回転軸Lを中心として回転され、回転軸L方向のリーディングエッジ側から流れ込んだ流体を叩いて圧縮した後、トレーリングエッジ(trailing edge)側から圧縮した流体を吐出する。
この嵌合孔4は、回転軸Lに重ねて設けられており、回転軸Lに沿ってベース部2を貫通して設けられている。
強化領域は、ラジアルインペラ1に対して遠心力が作用していない場合(すなわちラジアルインペラ1が停止している場合)に圧縮応力が作用している領域である。
つまり、ラジアルインペラ1が回転駆動した際の強化領域の強度が実質的に増加することとなる。
そして、本実施形態のラジアルインペラ1の製造方法は、形状変化予測工程S1と、前加工工程S2と、圧縮応力発生工程S3とを有している。
圧縮応力発生工程S3は、後に詳説するが、冶具やスピン試験装置を用いて原材料部品に対して圧縮応力を発生させる工程であり、原材料部品の形状変化が伴う工程である。
そして、形状変化予測工程S1では、圧縮応力発生工程S3における原材料部品の形状変化を実験あるいはシミュレーションによって予め予測する。
なお、前加工工程S2では、圧縮応力発生工程S3後の原材料部品の形状が、最終製品(ラジアルインペラ1)形状の許容公差内に収まるように原材料部品を加工することが好ましい。
具体的には、上述のように冶具やスピン試験装置を用いて圧縮応力を発生させる。
このため、圧縮応力の発生後における原材料部品の形状は、最終製品形状(すなわちラジアルインペラ1)そのものとなる。
よって、本実施形態のラジアルインペラ1の製造方法によれば、従来、行われていた圧縮応力の発生後の後加工を省略あるいは簡略化することができる。
したがって、本実施形態のラジアルインペラ1の製造方法によれば、加工工程を簡素化し、加工時間を短縮し、製造コストを削減することが可能となる。
このため、従来と比較すれば、後加工工程S4の作業工程を大幅に削減することが可能となる。
このため、理想的には、後加工工程S4を行うことなく、ラジアルインペラ1を製造することができる。
このように、有限要素法を用いたシミュレーション解析にて予測を行うことにより、パラメータを変化させての予測を短時間で行うことが可能となり、より最適な予測を行うことが可能となる。
このような本実施形態のラジアルインペラ1の製造方法によれば、加工工程を簡素化し、加工時間を短縮し、製造コストを削減してコンプレッサインペラを製造することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、軸流インペラの製造方法に適用することもできる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、タービンインペラ等の他のインペラの製造方法に適用することもできる。
Claims (4)
- 回転軸となるシャフトが嵌合される嵌合孔周りに圧縮応力が生じているインペラを原材料部品から製造するインペラの製造方法であって、
前記圧縮応力の発生による原材料部品の形状変化を予測する形状変化予測工程と、
前記形状変化予測工程の前記予測に基づいて前記原材料部品を加工する前加工工程と、
前記前加工工程が施された原材料部品に対して前記圧縮応力を発生させる圧縮応力発生工程と
を有することを特徴とするインペラの製造方法。 - 前記前加工工程は、前記圧縮応力発生工程後の前記原材料部品の形状が、最終製品形状の許容公差内に収まるように前記原材料部品を加工する工程であることを特徴とする請求項1記載のインペラの製造方法。
- 前記形状変化予測工程は、有限要素法を用いたシミュレーション解析にて前記予測を行う工程であることを特徴とする請求項1または2記載のインペラの製造方法。
- 前記インペラは、コンプレッサインペラであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のインペラの製造方法。
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JP2010154190A JP2012017665A (ja) | 2010-07-06 | 2010-07-06 | インペラの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI491813B (zh) * | 2012-10-30 | 2015-07-11 | Hiwin Tech Corp | 交叉滾柱軸承及其保持器 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58150098A (ja) * | 1982-02-11 | 1983-09-06 | ベ−・ベ−・ツエ−・アクチエンゲゼルシヤフト・ブラウン・ボヴエリ・ウント・コンパニイ | 回転試験時の塑性的な材料流れに起因してタ−ボ機械部分のハブ孔に拡張が生じるのを防ぐための方法 |
JP2006321276A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Jtekt Corp | ステアリング装置 |
JP2008129728A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Kanto Auto Works Ltd | 自動車のドア吸い出され現象の解析方法 |
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2010
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