JP2012017371A - ガス化炉燃料供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】亜瀝青炭や褐炭を用いて二段噴流床式ガス化炉によってガスを製造することができるようにする。
【解決手段】下段用燃料5を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタ2と該コンバスタ2の燃焼熱を利用して上段用燃料4をガス化する上段のリダクタ3との二段構造のガス化炉1の、コンバスタ2に、ガス化反応に必要な燃焼熱を発生し得る燃料を下段用燃料5として供給すると共に、リダクタ3に、下段用燃料5よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を上段用燃料4として供給するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス化炉燃料供給方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、石炭を原料としてガスを製造する二段噴流床式ガス化炉に適用して好適な燃料の供給方法に関する。
石炭(微粉炭)を原料としてガスを製造する二段噴流床式ガス化炉は、図3に示すように、熱エネルギーを発生させるコンバスタ102と、その熱エネルギーによりガス化反応を行わせるリダクタ103とにより構成される。コンバスタ102及びリダクタ103には、その目的に応じてそれぞれ1本又は2本以上のコンバスタバーナ104,リダクタバーナ105(図中ではそれぞれ1本のみ図示)が備えられる。また、コンバスタバーナ104の下方にはスラグの排出口107が設けられて溶融スラグが下方へ落下する。そして底部には落下したスラグを冷却する冷却水108が溜められている。燃料となる石炭はガス化に適正な粒度に粉砕された微粉炭としてリダクタバーナ105に導入されると共にコンバスタバーナ104にも微粉炭が導入される。また、コンバスタバーナ104には空気又は酸素が供給されて微粉炭と共にコンバスタ102に投入され、主に石炭の燃焼により高温燃焼ガスが発生する。そして、リダクタ103では、コンバスタ102で発生した高温燃焼ガスと混合して高温の還元雰囲気場においてガス化反応が行われ、可燃性ガスが生成される(特許文献1)。
そして、例えば上述のようなガス化炉においては、発熱量が大きい瀝青炭が燃料用の石炭(微粉炭)として用いられることが多い。なお、このようなガス化炉によって製造されたガスは、例えば、発電設備で稼働するガスタービンの燃料ガスとして用いられたり、合成プロセスの原料ガスとして用いられたりする。
特開2009−179790号
上述のように二段噴流床式ガス化炉は石炭を原料としてガスを製造するものであるところ、新興国の急激な発展もあり、化石燃料特に石炭の需給状態が厳しいものになりつつある。今後、発電用燃料を確保するためには、従来から用いられてきた高品位の瀝青炭だけでなく、水分が多く瀝青炭と比較して発熱量の小さい亜瀝青炭や褐炭の使用を拡大する必要がある。
しかしながら、亜瀝青炭や褐炭は揮発分が多いと共に灰分が少ないものがある一方で発熱量が瀝青炭と比べると小さいことから、さらに褐炭は60%もの水分を含むものがあることなどから、従来使用されてきた瀝青炭と単純に入れ替えるだけでは亜瀝青炭や褐炭の使用は困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、高品位とは言えない亜瀝青炭や褐炭を用いて二段噴流床式ガス化炉によってガスを製造することができるガス化炉燃料供給方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載のガス化炉燃料供給方法は、下段用燃料を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタと該コンバスタの燃焼熱を利用して上段用燃料をガス化する上段のリダクタとの二段構造のガス化炉の、コンバスタに、ガス化反応に必要な燃焼熱を発生し得る燃料を下段用燃料として供給すると共に、リダクタに、下段用燃料よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を上段用燃料として供給するようにしている。
したがって、このガス化炉燃料供給方法によると、上段のリダクタにおけるチャーの発生が抑制されると共に、下段のコンバスタにおいては上段のリダクタにおけるガス化反応と下段のコンバスタにおける溶融スラグの排出とに十分な燃焼熱が発生する。なお、燃料比は、揮発分に対する固定炭素の比率のことであり、固定炭素を揮発分で除したものである。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のガス化炉燃料供給方法において、上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であるようにしている。この場合には、亜瀝青炭及び褐炭は燃料比が小さく且つ灰分が少ないので、上段のリダクタにおけるチャーの発生が確実に抑制される。
また、請求項3記載のガス化炉燃料供給方法は、下段用燃料を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタと該コンバスタの燃焼熱を利用して上段用燃料をガス化する上段のリダクタとの二段構造のガス化炉の、コンバスタに、上段用燃料よりも発熱量が大きい燃料を下段用燃料として供給すると共に、リダクタに、下段用燃料よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を上段用燃料として供給するようにしている。
したがって、このガス化炉燃料供給方法によると、上段のリダクタにおけるチャーの発生が抑制されると共に、下段のコンバスタにおいては上段のリダクタにおけるガス化反応と下段のコンバスタにおける溶融スラグの排出とに十分な燃焼熱が発生する。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のガス化炉燃料供給方法において、上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であり、下段用燃料が少なくとも瀝青炭を含むようにしている。また、請求項5記載の発明は、請求項3記載のガス化炉燃料供給方法において、上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であり、下段用燃料が少なくとも石油コークスを含むようにしている。この場合には、亜瀝青炭及び褐炭は燃料比が小さく且つ灰分が少ないので上段のリダクタにおけるチャーの発生が確実に抑制されると共に、瀝青炭や石油コークスは発熱量が大きいので下段のコンバスタにおける燃焼熱の発生が十分に促進される。
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか一つに記載のガス化炉燃料供給方法において、上段用燃料若しくは下段用燃料として褐炭を用いる場合に、褐炭を乾燥し粉砕して微粉状態の乾燥褐炭を製造する微粉炭機と該微粉炭機に乾燥適温に加熱された乾燥用ガスを供給する加熱部とを更に備え、ガス化炉の熱を吸熱させることによって昇温させた蒸気若しくはIGCC(Integrated coal Gasification Combined Cycle の略:石炭ガス化複合発電)系統内の蒸気と熱交換させて加熱部が乾燥用ガスを乾燥適温に加熱するようにしている。この場合には、ガス化炉におけるガス製造によって生じる熱がガス製造の系内で有効に利用される。
本発明のガス化炉燃料供給方法によれば、上段のリダクタにおけるチャーの発生を抑制することができると共に、下段のコンバスタにおいて上段のリダクタにおけるガス化反応と下段のコンバスタにおける溶融スラグの排出とに十分な燃焼熱を発生させることができるので、チャーの回収装置にかかる負荷を低減して当該装置自体の整備費用や当該装置の保守の手間・費用の低減を図ることが可能になる。しかも、上段用燃料として亜瀝青炭や褐炭を用いることにより、高品位とは言えない石炭の使用拡大を図ることができ、燃料の有効利用が可能になる。
また、本発明のガス化炉燃料供給方法によれば、ガス化炉におけるガス製造によって生じる熱をガス製造の系内で有効に利用することができ、燃料として褐炭を用いる場合の当該褐炭の乾燥のために別途の燃料を必要としないので、コストを低減することが可能になる。そして、この点からも、高品位とは言えない石炭の使用拡大を図ることができ、燃料の有効利用が可能になる。
本発明のガス化炉燃料供給方法の実施形態の一例を説明する図で、二段噴流床式ガス化炉の概略構成図である。 本発明のガス化炉燃料供給方法の他の実施形態を説明する図で、二段噴流床式ガス化炉の概略構成図である。 従来から用いられている二段噴流床式ガス化炉の概略構成図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1に、本発明のガス化炉燃料供給方法の実施形態の一例を示す。このガス化炉燃料供給方法は、下段用燃料5を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタ2と該コンバスタ2の燃焼熱を利用して上段用燃料4をガス化する上段のリダクタ3との二段構造のガス化炉1の、コンバスタ2に、ガス化反応に必要な燃焼熱を発生し得る燃料を下段用燃料5として供給すると共に、リダクタ3に、下段用燃料5よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を上段用燃料4として供給するようにしている。
本発明のガス化炉燃料供給方法が適用され得るガス化炉1は、図1に示すように、二段噴流床式ガス化炉とも呼ばれるものであり、連通する下段のコンバスタ2と上段のリダクタ3との二段構造として構成される。そして、ガス化炉1は、コンバスタ2で下段用燃料5を燃焼してガス化反応及びスラグの溶出に必要な熱を発生させ、当該コンバスタ2の燃焼熱を利用してリダクタ3で上段用燃料4をガス化反応させてガスを生成する。
ここで、本発明のガス化炉燃料供給方法が適用されるためには、ガス化炉として、コンバスタ2とリダクタ3とに種類が異なる燃料を供給する仕組みを有していれば、その他に特別な構造・構成は必要ではない。すなわち、本発明のガス化炉燃料供給方法は、従来から用いられている二段噴流床式ガス化炉に対して適用可能である。
コンバスタ2には下段用燃料5をコンバスタ2内に噴出して供給するための噴出ノズル(図示せず)が設けられ、リダクタ3の下部には上段用燃料4を空気等のガス化剤と一緒にリダクタ3内に噴出して供給するための噴出ノズル(図示せず)が設けられる。
また、コンバスタ2の底部には溶融スラグ9を排出するための排出口が設けられ、リダクタ3の頂部には生成ガスを取り出すためのラインが設けられると共に当該ラインと接続するチャー回収装置8が備えられる。なお、下段用燃料5を燃焼させるためにコンバスタ2へは空気又は酸素富化空気などを投入するが、下段用燃料5の水分が多いためにコンバスタ2内における燃焼熱が低下してしまう場合にはコンバスタ2へ投入する酸素の濃度を上げるようにしても良い。
上段用燃料4はリダクタ3でガス化し、チャーを含んだガス(符号6,7)が生成される。ガス化炉後流にはラインが設けられ、リダクタ3で生成されたガス(符号6,7)は前記ラインを経由してチャー回収装置8へ流れる。そして、前記ガス(符号6,7)はチャー回収装置8で生成ガス6とチャー7とに分離されて回収される。
チャー回収装置8で分離され回収された生成ガス6は、図示していない貯蔵設備に一旦貯められ、製品ガスとして取り引きされたり、発電設備で稼働するガスタービンの燃料ガスとして用いられたりする。
また、チャー回収装置8とコンバスタ2との間にもラインが設けられ、チャー回収装置8で分離され回収されたチャー7はコンバスタ2へ再供給(言い換えるとリサイクル)されて下段用燃料5と共に燃焼する。なお、チャー回収装置(サイクロンとも呼ばれる)8としては、チャーを集塵する仕組みとして従来から用いられている例えばポーラスフィルタなどが用いられる。
ガス化炉1におけるチャー7は殆どが上段用燃料4から生成されるチャーである。また、上段用燃料4の灰分はチャー7中に含まれ、チャー回収装置8によって回収されてチャー7と共にリサイクルされる。したがって、上段用燃料4として灰分が少ない燃料を用いることによってチャー回収装置8にかかる負荷を低減させることが可能であり、チャー回収装置8自体の整備費用や当該装置の保守の手間・費用を低減させることができる。
なお、コンバスタ2で燃焼する下段用燃料5及びチャー7中の灰分は溶融スラグ9となってコンバスタ2底部の排出口から排出されて水中に落下して回収される。
本発明のガス化炉燃料供給方法における下段用燃料5と上段用燃料4との組み合わせは、下段用燃料5がリダクタ3におけるガス化反応に必要な燃焼熱をコンバスタ2において発生し得るものであると共に上段用燃料4の方が下段用燃料5よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ないものであれば良く、種々の組み合わせが考えられる。なお、本発明では、下段用燃料5や上段用燃料4として単一種類の燃料を用いる場合に限らず、複数種類の燃料全体として上記の条件が満たされるようにしても良い。また、コンバスタ2においては当該コンバスタ2の表面をスラグコーティングする必要があるので、ある程度の灰分を含む燃料が下段用燃料5として用いられる。
上記の条件を満たす組み合わせとしては具体的には例えば表1に示すものが考えられる。なお、例えば組み合わせBの下段用燃料の欄に瀝青炭と亜瀝青炭との二つの燃料が記載されているところ、この場合には、二つの燃料を予め混合して投入するか、若しくは二つの燃料のそれぞれに対応する二つの供給ラインから同時に投入するようにすれば良い。
Figure 2012017371
表1の燃料のうち亜瀝青炭と褐炭には、他の燃料と比べると灰分〔%〕が少ないものがありガス化炉の燃料として用いた場合のチャーの発生が少ないので、上段用燃料4として用いることによってリダクタ3におけるチャーの発生が抑制される。
また、亜瀝青炭と褐炭は、他の燃料と比べると燃料比が小さく揮発分〔%〕が多いので、上段用燃料4として用いればチャーの発生が少なくリダクタ3において効率的に生成ガスが発生する。
また、瀝青炭と石油コークス(ペトコークとも呼ばれる)とは、他の燃料と比べると発熱量〔MJ/kg〕が大きいので、下段用燃料5として用いることによってコンバスタ2においてガス化反応及び灰溶融のために必要な熱が発生する。
そして、発熱量が大きい瀝青炭や石油コークスと一緒に亜瀝青炭,褐炭,高灰分炭を下段用燃料5として用いることによって、高品位とは言えない石炭の有効利用が図られる。
なお、本発明のガス化炉燃料供給方法における下段用燃料5と上段用燃料4との組み合わせは、下段用燃料5がリダクタ3におけるガス化反応に必要な燃焼熱をコンバスタ2において発生し得るものであると共に上段用燃料4の方が下段用燃料5よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ないものであれば良く、様々な組み合わせが考えられ、表1のものには限られない。
ここで、表1の組み合わせのうちA,B,C,Dは、上段用燃料4としての亜瀝青炭は揮発分量が多いと共に灰分が少ないものがあり、且つ、下段用燃料5としての瀝青炭は発熱量が大きいので上段用燃料4と下段用燃料5との組み合わせとして好ましい。すなわち、上段用燃料4は燃料比が小さく且つ灰分が少ないのでリダクタ3におけるチャーの発生が抑制され、また、上段用燃料4の揮発分が多いので生成ガスが効率的に発生し、さらに、下段用燃料5の発熱量が大きいのでガス化反応及び灰溶融に必要な燃焼熱が十分に発生するので好ましい。なお、組み合わせB,Cについては、下段用燃料5として瀝青炭に加えて亜瀝青炭,高灰分炭を用いるところ、石炭性状とガス化炉1毎の仕様・性能に基づいて下段のコンバスタ2における十分な燃焼熱が確保されるように瀝青炭と亜瀝青炭,高灰分炭との混合比が決定される。
また、表1の組み合わせのうちD,Eは、上段用燃料4としての亜瀝青炭は揮発分量が多いと共に灰分が少ないものがあり、且つ、下段用燃料5としての石油コークスは発熱量が大きいので上段用燃料4と下段用燃料5との組み合わせとして好ましい。すなわち、上段用燃料4は燃料比が小さく且つ灰分が少ないのでリダクタ3におけるチャーの発生が抑制され、また、上段用燃料4の揮発分が多いので生成ガスが効率的に発生し、さらに、下段用燃料5の発熱量が大きいのでガス化反応及び灰溶融に必要な燃焼熱が十分に発生するので好ましい。なお、組み合わせEについては、下段用燃料5として石油コークスに加えて高灰分炭を用いるところ、ガス化炉1毎の仕様・性能に基づいて下段のコンバスタ2における十分な燃焼熱が確保されるように石油コークスと高灰分炭との混合比が決定される。
また、表1の組み合わせのうちF,G,H,I,Jは、上段用燃料4としての褐炭は揮発分量が多いと共に灰分が少ないものがあり、且つ、下段用燃料5としての瀝青炭は発熱量が大きいので上段用燃料4と下段用燃料5との組み合わせとして好ましい。すなわち、上段用燃料4は燃料比が小さく且つ灰分が少ないのでリダクタ3におけるチャーの発生が抑制され、さらに、下段用燃料5の発熱量が大きいのでガス化反応及び灰溶融に必要な燃焼熱が十分に発生するので好ましい。なお、組み合わせG,H,Iについては、下段用燃料5として瀝青炭に加えて亜瀝青炭,褐炭,高灰分炭を用いるところ、石炭性状とガス化炉1毎の仕様・性能に基づいて下段のコンバスタ2における十分な燃焼熱が確保されるように瀝青炭と亜瀝青炭,褐炭,高灰分炭との混合比が決定される。
また、表1の組み合わせのうちJ,Kは、上段用燃料4としての褐炭は揮発分量が多いと共に灰分が少ないものがあり、且つ、下段用燃料5としての石油コークスは発熱量が大きいので上段用燃料4と下段用燃料5との組み合わせとして好ましい。すなわち、上段用燃料4は燃料比が小さく且つ灰分が少ないのでリダクタ3におけるチャーの発生が抑制され、さらに、下段用燃料5の発熱量が大きいのでガス化反応及び灰溶融に必要な燃焼熱が十分に発生するので好ましい。なお、組み合わせKについては、下段用燃料5として石油コークスに加えて高灰分炭を用いるところ、ガス化炉1毎の仕様・性能に基づいて下段のコンバスタ2における十分な燃焼熱が確保されるように石油コークスと高灰分炭との混合比が決定される。
ここで、褐炭を乾燥し粉砕した微粉状態の乾燥褐炭を下段用燃料5又は上段用燃料4としてコンバスタ2やリダクタ3に供給する場合には、褐炭を乾燥し粉砕する仕組みを、例えば図2に示すように、ガス化炉1によるガス製造の系内に組み込むようにしても良い。なお、図2に示す例では、微粉状態の乾燥褐炭を上段用燃料4としてリダクタ3に供給するようにしているが、これに限られず、微粉状態の乾燥褐炭を下段用燃料5としてコンバスタ2に供給するようにしても良く、その場合も褐炭を乾燥し粉砕する仕組みとしては以下に説明するものと同様に構成される。
褐炭を乾燥し粉砕する仕組みとして、本発明では具体的には、微粉状態の乾燥褐炭を製造する微粉炭機10と当該微粉炭機10に供給する乾燥用ガス14を加熱する仕組みとをガス化炉1によるガス製造の系内に組み込むようにする。
微粉炭機10は、褐炭12を原料とし、乾燥用ガス14を導入した環境で原料を乾燥し粉砕して微粉状態の乾燥褐炭を製造する装置である。微粉炭機10に供給される乾燥用ガス14は、酸素濃度が低く抑えられると共に、微粉炭機10に供給される褐炭14を乾燥させるのに適した温度(乾燥適温という)に加熱される。なお、乾燥適温は例えば200℃程度である。
乾燥適温に加熱した乾燥用ガス14を微粉炭機10に供給するために加熱部11としてのエアヒータが設けられる。エアヒータ11は、空気及び例えば窒素ガスを所望の割合に混合して低酸素濃度にした空気等13と、ガス化炉1を経由させて昇温させた蒸気15若しくはIGCC系統内の蒸気の一部とを熱交換させて空気等13の温度を上昇させるための熱交換器である。図2に示す例では、蒸気15がガス化炉1の熱交換部1aで吸熱すると共にエアヒータ11の熱交換部11aで放熱することによって空気等13がエアヒータ11において乾燥適温に加熱されて乾燥用ガス14として微粉炭機10に供給される。なお、蒸気15の供給源は特定のものには限定されない。具体的には例えばガス化炉炉壁管蒸気を用いるようにしても良いし(図2)、IGCC系統内の蒸気の一部を利用するようにしても良い。
上述のように構成された褐炭12を乾燥し粉砕してガス化炉1に供給する仕組みでは、ガス化炉1の熱で昇温させた蒸気15若しくはIGCC内の蒸気と熱交換させることによって空気等13を乾燥適温まで加熱して乾燥用ガス14を製造することができる加熱部としてのエアヒータ11を備えるようにしているので、ガス製造によって生じるガス化炉1の熱が有効に利用される。すなわち、ガス製造のためとは別途の燃料を燃焼させることなく、ガス化炉1におけるガス製造の熱を有効に利用して高温の乾燥用ガス14を得ることができる。
以上のように構成された本発明のガス化炉燃料供給方法によれば、上段のリダクタ3におけるチャー7の発生を抑制することができると共に、下段のコンバスタ2において上段のリダクタ3におけるガス化反応と下段のコンバスタ2における溶融スラグ9の排出とに十分な燃焼熱を発生させることができるので、チャー回収装置8にかかる負荷を低減して当該装置8自体の整備費用や当該装置8の保守の手間・費用の低減を図ることが可能になる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 ガス化炉
2 コンバスタ
3 リダクタ
4 上段用燃料
5 下段用燃料
6 生成ガス
7 チャー
8 チャー回収装置
9 溶融スラグ

Claims (6)

  1. 下段用燃料を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタと該コンバスタの燃焼熱を利用して上段用燃料をガス化する上段のリダクタとの二段構造のガス化炉の、前記コンバスタに、前記ガス化反応に必要な燃焼熱を発生し得る燃料を前記下段用燃料として供給すると共に、前記リダクタに、前記下段用燃料よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を前記上段用燃料として供給することを特徴とするガス化炉燃料供給方法。
  2. 前記上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であることを特徴とする請求項1記載のガス化炉燃料供給方法。
  3. 下段用燃料を燃焼させてガス化反応に必要な熱を発生させる下段のコンバスタと該コンバスタの燃焼熱を利用して上段用燃料をガス化する上段のリダクタとの二段構造のガス化炉の、前記コンバスタに、前記上段用燃料よりも発熱量が大きい燃料を前記下段用燃料として供給すると共に、前記リダクタに、前記下段用燃料よりも燃料比が小さく且つ灰分が少ない燃料を前記上段用燃料として供給することを特徴とするガス化炉燃料供給方法。
  4. 前記上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であり、前記下段用燃料が少なくとも瀝青炭を含むことを特徴とする請求項3記載のガス化炉燃料供給方法。
  5. 前記上段用燃料が亜瀝青炭若しくは褐炭であり、前記下段用燃料が少なくとも石油コークスを含むことを特徴とする請求項3記載のガス化炉燃料供給方法。
  6. 前記上段用燃料若しくは前記下段用燃料として褐炭を用いる場合に、該褐炭を乾燥し粉砕して微粉状態の乾燥褐炭を製造する微粉炭機と該微粉炭機に乾燥適温に加熱された乾燥用ガスを供給する加熱部とを更に備え、前記ガス化炉の熱を吸熱させることによって昇温させた蒸気若しくはIGCC系統内の蒸気と熱交換させて前記加熱部が前記乾燥用ガスを前記乾燥適温に加熱することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のガス化炉燃料供給方法。
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