JP2012015361A - 積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置 - Google Patents

積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変換効率の高い積層型光電変換装置を安定して製造することができる積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置を提供する。
【解決手段】凸部と凹部とを有する結晶質シリコン半導体層の表面上に絶縁性シリコン系化合物を形成した後に結晶質シリコン半導体層の表面上に導電性結晶質シリコン系半導体を形成する、積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法、および積層型光電変換装置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置に関する。
近年、光エネルギを電気エネルギに変換することが可能な光電変換装置が注目されており、光電変換装置の変換効率を向上させることを目的として、2つ以上の光電変換ユニットを積層した構造の積層型光電変換装置が特に注目されている。
積層型光電変換装置の変換効率を高くするためには、光電変換ユニットに入射する光を有効利用する技術が有用である。その技術の1つとして光閉じ込め技術が挙げられる。光閉じ込め技術とは、光電変換ユニットと、光電変換ユニットとは屈折率が異なる材料との界面に、光を散乱・屈折させる構造を形成することで、光電変換ユニットの実質的な光路長を伸ばして、光吸収量を増加させる技術である。
また、積層型光電変換装置においては、各光電変換ユニットは電気的に直列に接続されているため、積層型光電変換装置の短絡電流密度は各光電変換ユニット中の最小値で律される。そのため、各光電変換ユニットの電流値が均一であることが好ましい。そこで、積層型光電変換装置において、光電変換ユニット間に光透過性と光反射性とを有する導電性の中間層を介在させることによって光入射量を制御し、各光電変換ユニットの電流値が均一にすることが試みられている。
特許文献1(特開2009−60149号公報)に記載の積層型光電変換装置は、前面透明導電層に凹凸を形成することで光閉じ込め効果を有している。
さらに、特許文献1に記載の積層型光電変換装置は、酸化亜鉛膜からなる中間層を有し、中間層の開口部のサイズまたは密度などを調節することによって、ガラス基板側から中間層に到達した光は高い透過率で中間層を透過する。これにより、ボトムセル内への入射光量を調節することができ、トップセルとボトムセルとの短絡電流密度を等しくすることができるため、高い変換効率の積層型光電変換装置を得ることができる。
図21に、特許文献1に記載されている従来の積層型光電変換装置の模式的な断面図を示す。ここで、図21に示す積層型光電変換装置は、ガラス基板301上に、酸化亜鉛膜302、ボロンドープのp型アモルファスシリコン層3031、i型アモルファスシリコン層3032、リンドープのn型アモルファスシリコン層3033、開口部307を有する酸化亜鉛膜からなる中間層304、ボロンドープのp型微結晶シリコン層3051、i型微結晶シリコン層3052、リンドープのn型アモルファスシリコン層3053、酸化亜鉛膜3061、および銀膜3062がこの順に積層された構造を有している(特許文献1の段落[0276]〜[0282])。
図21に示す積層型光電変換装置においては、p型アモルファスシリコン層3031、i型アモルファスシリコン層3032およびn型アモルファスシリコン層3033によりトップセル303が形成されている。また、p型微結晶シリコン層3051、i型微結晶シリコン層3052およびn型アモルファスシリコン層3053によりボトムセル305が形成されている。さらに、酸化亜鉛膜3061および銀膜3062により裏面透明電極層306が形成されている。
特許文献2(特開2006−319068号公報)に記載の多接合型シリコン系薄膜光電変換装置は、中間層を介して直列接続されたシリコン系薄膜光電変換ユニットを備えている(図22参照)。特許文献2において、中間層は1以上のn型μc−Si層と2以上の導電性SiOx層とからなり、n型μc−Si層の両方の面が導電性SiOx層と接するように配置された多層膜となっている。導電性SiOx層は、その層中に結晶構造を有するSiを含んでいる。
図22に、特許文献2に記載されている従来の多接合型シリコン系薄膜光電変換装置の模式的な断面図を示す。ここで、図22に示す多接合型シリコン系薄膜光電変換装置は、ガラス基板101上に、SnO2膜102、ボロンドープのp型SiC層1031、ノンドープのi型非晶質Si層1032、リンドープのn型μc−Si層1033、n型の導電型を示す導電性SiOx層1041、n型μc−Si層1042、n型の導電型を示す導電性SiOx層1043、ボロンドープのp型μc−Si層1051、ノンドープのi型結晶質Si層1052、リンドープのn型μc−Si層1053、および、ZnO膜とAg膜との積層体106がこの順に積層された構造を有している(特許文献2の段落[0031]〜[0035])。
図22に示す多接合型シリコン系薄膜光電変換装置においては、p型SiC層1031、i型非晶質Si層1032およびn型μc−Si層1033により非晶質光電変換ユニット103が形成されている。また、導電性SiOx層1041、n型μc−Si層1042および導電性SiOx層1043により中間層104が形成されている。さらに、p型μc−Si層1051、i型結晶質Si層1052およびn型μc−Si層1053により結晶質シリコン光電変換ユニット105が形成されている。
特許文献3(特開2005−45129号公報)に記載の積層型光電変換装置は、pin接合からなる光電変換ユニットを複数含み、光入射側に近い側から第1の光電変換ユニット、一導電型のシリコン複合層、第2の光電変換ユニットで順次構成された部分を1つ以上含む。特許文献3において、シリコン複合層が中間層であり、シリコン複合層はシリコンと酸素との非晶質合金中にシリコン結晶層を含むことを特徴としている(図23参照)。
図23に、特許文献3に記載されている従来の積層型光電変換装置の模式的な断面図を示す。ここで、図23に示す積層型光電変換装置は、ガラス基板201上に、SnO2膜202、p型非晶質SiC層2031、i型非晶質Si層2032、n型μc−Si層2033、n型シリコン複合層204、p型μc−Si層2051、i型結晶質Si層2052、n型μc−Si層2053、および、ZnO膜とAg膜との積層体206がこの順に積層された構造を有している(特許文献3の段落[0090]および[0095])。
図23に示す積層型光電変換装置においては、p型非晶質SiC層2031、i型非晶質Si層2032およびn型μc−Si層2033により前方光電変換ユニット203が形成されている。また、p型μc−Si層2051、i型結晶質Si層2052およびn型μc−Si層2053により後方光電変換ユニット205が形成されている。
特開2009−60149号公報 特開2006−319068号公報 特開2005−45129号公報
特許文献2および特許文献3に記載の積層型光電変換装置においては、中間層がシリコン薄膜層であるため、光電変換ユニットと同じプラズマCVD装置により中間層を形成することができる(特許文献2の段落[0032]および特許文献3の段落[0061])。したがって、光電変換ユニットと別の装置で別途中間層を形成する必要のある特許文献1に記載の積層型光電変換装置と比べて製造効率を高くすることができる。
特許文献2に記載の積層型光電変換装置の中間層は、導電性SiOx層/n型μc−Si層/導電性SiOx層の積層体から構成されている(特許文献2の段落[0032])。
ここで、導電性SiOx層は、導電性を有する結晶性のSiを含んでいるために導電性を有するが、基本的に絶縁物であるSiOxを主成分としているので、電気抵抗が大きい。したがって、特許文献2に記載の多接合型シリコン系薄膜光電変換装置は、中間層の電気抵抗により変換効率を高くするのが困難であった。
特許文献3に記載の積層型光電変換装置の中間層として機能するn型シリコン複合層204は、シリコンと酸素の非晶質合金中にシリコン結晶相が含まれている構造を有している(特許文献3の段落[0058])。そして、n型シリコン複合層204においては、n型シリコン複合層204の断面方向にシリコン結晶相が所々つながっている部分があり、これが中間層に接する2つの光電変換ユニット間の電流経路になることが記載されている(特許文献3の段落[0069])。
しかしながら、特許文献3に記載の積層型光電変換装置のn型シリコン複合層204のように、シリコンと酸素との非晶質合金と、シリコン結晶層とを同時に成膜する方法においては、n型シリコン複合層204の断面方向にシリコン結晶相のつながりを安定して形成することができず、シリコン結晶層が途切れる部分も多々存在し、変換効率の高い積層型光電変換装置を安定して製造することができないという問題があった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、変換効率の高い積層型光電変換装置を安定して製造することができる積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置を提供することにある。
本発明は、凸部と凹部とを有する結晶質シリコン半導体層の層上に絶縁性シリコン系化合物をプラズマCVD法を用いて形成する第1工程と、第1工程の後の結晶質シリコン半導体層の層上に導電性結晶質シリコン系半導体をプラズマCVD法を用いて形成する第2工程と、を含む、積層型光電変換装置用中間層の製造方法である。
ここで、本発明の積層型光電変換装置用中間層の製造方法においては、第1工程において凸部に絶縁性シリコン系化合物を選択的に形成し、第2工程において凹部に導電性結晶質シリコン系半導体を選択的に形成することが好ましい。
また、本発明は、透光性基板上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、第1の光電変換ユニット上に上記の積層型光電変換装置用中間層の製造方法を用いて積層型光電変換装置用中間層を形成する工程と、積層型光電変換装置用中間層上に第2の光電変換ユニットを形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法である。
ここで、本発明の積層型光電変換装置の製造方法は、透光性基板に積層された第1の透明導電膜上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、をさらに含むことが好ましい。
また、本発明の積層型光電変換装置の製造方法においては、第1の透明導電膜上に凹凸構造が形成されており、第1の光電変換ユニットを第1の透明導電膜上に均一な厚さで形成することで第1の光電変換ユニットの結晶質シリコン半導体層上に凸部と凹部とが形成されることが好ましい。
また、本発明は、透光性基板に積層された、凹凸構造を有する第1の透明導電膜上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、第1の光電変換ユニット上に第1の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第1の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第1のシリコン複合層を形成する工程と、第1のシリコン複合層上に第3の導電性結晶質シリコン系半導体層を積層する工程と、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層上に第2の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第2の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第2のシリコン複合層を形成する工程と、第2のシリコン複合層上に第2の光電変換ユニットを形成する工程と、第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法である。
また、本発明は、透光性基板に積層された、凹凸構造を有する第1の透明導電膜上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、第1の光電変換ユニット上に第1の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第1の導電型を有する第1の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第1のシリコン複合層を形成する工程と、第1のシリコン複合層上に第1の導電型を有する第3の導電性結晶質シリコン系半導体層を形成する工程と、第3の導電性結晶質シリコン系半導体上に第2の導電型を有する第4の導電性結晶質シリコン系半導体層を形成する工程と、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層上に第2の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第2の導電型を有する第2の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第2のシリコン複合層を形成する工程と、第2のシリコン複合層上に第2の光電変換ユニットを形成する工程と、第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法である。
また、本発明は、凹凸構造を有する透明導電膜が積層された透光性基板と、透光性基板上に設けられた第1の光電変換ユニットと、第1の光電変換ユニット上に設けられた積層型光電変換装置用中間層と、積層型光電変換装置用中間層上に設けられた第2の光電変換ユニットと、第2の光電変換ユニット上に設けられた透明導電膜および金属膜と、を備え、積層型光電変換装置用中間層は、絶縁性シリコン系化合物と、導電性結晶質シリコン系半導体と、を含む、積層型光電変換装置である。
ここで、本発明の積層型光電変換装置においては、積層型光電変換装置用中間層において、導電性結晶質シリコン系半導体が面内方向において絶縁性シリコン系化合物によって分断されていることが好ましい。
また、本発明の積層型光電変換装置においては、積層型光電変換装置用中間層において、導電性結晶質シリコン系半導体が第1の光電変換ユニットおよび第2の光電変換ユニットの両方に接していることが好ましい。
本発明によれば、面内方向は絶縁性シリコン化合物により分断されることで漏れ電流を低減し、断面方向は導電性シリコン系半導体の直列接続によって電気的損失を抑えることができる積層型光電変換装置用中間層を備えた積層型光電変換装置を提供することができる。
したがって、本発明によれば、変換効率の高い積層型光電変換装置を安定して製造することができる。
実施の形態1の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 (a)は実施の形態1の積層型光電変換装置用中間層の模式的な断面図であり、(b)は(a)のVIIIb−VIIIbに沿った実施の形態1の積層型光電変換装置用中間層の面内方向の模式的な平面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 実施の形態3の製造方法の製造工程の他の一部を図解する模式的な断面図である。 特許文献1に記載されている従来の積層型光電変換装置の模式的な断面図である。 特許文献2に記載されている従来の積層型光電変換装置の模式的な断面図である。 特許文献3に記載されている従来の積層型光電変換装置の模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1>
図1〜図7に、実施の形態1の積層型光電変換装置の製造方法の製造工程を図解する模式的な断面図を示す。以下、図1〜図7を参照して、実施の形態1の積層型光電変換装置の製造方法について説明する。
まず、図1の模式的断面図に示すように、透光性基板1上に第1の透明導電膜2を積層する。
透光性基板1としては、たとえば、ガラス基板、ポリイミド樹脂などの透明樹脂を含む樹脂基板、またはこれらの基板の複数を積層した基板などの光を透過させることができる透光性基板を用いることができる。
第1の透明導電膜2としては、たとえば、酸化錫膜、ITO(Indium Tin Oxide)膜、酸化亜鉛膜、若しくはこれらの膜に微量の不純物を添加した膜の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層などの光を透過させることができるとともに導電性である膜を用いることができる。第1の透明導電膜2が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる材料から形成されていてもよい。
第1の透明導電膜2は、たとえば、スパッタリング法、熱CVD法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、スプレー法または電析法などにより積層することができる。
なお、透光性基板1上に第1の透明導電膜2が予め積層されていてもよい。
次に、図2の模式的断面図に示すように、第1の透明導電膜2の表面に凹凸を形成する。
第1の透明導電膜2の表面に凹凸を形成する方法としては、たとえば、エッチング法やサンドブラストのような機械加工による方法、または第1の透明導電膜2の結晶成長を利用する方法などを用いることができる。
第1の透明導電膜2の表面の凹凸の凸部の間隔dは0.5μm以上1μm以下とすることが好ましく、凸部の高さhは0.1μm以上0.5μm以下とすることが好ましい。凸部の間隔dを0.5μm以上1μm以下とし、かつ凸部の高さhを0.1μm以上0.5μm以下とした場合には、後述する導電性の結晶質シリコン系半導体を積層型光電変換装置用中間層の厚さ方向へのつながりをより安定して形成することができるため、変換効率の高い積層型光電変換装置をより安定して製造することができる。
また、第1の透明導電膜2の表面に凹凸が形成されていることによって、透光性基板1側から入射した入射光を散乱および/または屈折させて光路長を伸ばすことができ、後述する第1の光電変換ユニットにおける光閉じ込め効果を高めることができるため積層型光電変換装置の短絡電流密度を増大させることができる傾向にある。
なお、第1の透明導電膜2の表面に予め凹凸構造が形成されていてもよい。
次に、図3の模式的断面図に示すように、第1の透明導電膜2の凹凸を有する表面上に、第1のp型シリコン系半導体層31、第1のi型シリコン系半導体層32および第1のn型シリコン系半導体層33をこの順序で積層する。これにより、第1のp型シリコン系半導体層31と、第1のi型シリコン系半導体層32と、第1のn型シリコン系半導体層33とからなる第1の光電変換ユニット3が形成される。第1のp型シリコン系半導体層31、第1のi型シリコン系半導体層32および第1のn型シリコン系半導体層33は、それぞれ、プラズマCVD法により形成することができる。
本発明において、後述する積層型光電変換装置用中間層4を除くシリコン系薄膜の積層時においては、下地に対して均一な厚さに成膜を行なうことができる条件で処理を行なう。具体的には、成膜チャンバ内の圧力を低くしたり、反応ガスを希釈する水素ガスの比率を上げたり、高い投入電力での処理を行なうことなどの方法で、下地の結晶状態や形状に影響を受けにくくすることができ、それによって凹凸部などに均一な厚さの成膜を実施することができる。なお、本明細書において「均一」は、必ずしも完全に均一である必要はなく、実質的に均一であればよい。
第1の透明導電膜2の表面には凹凸が形成されているため、第1の透明導電膜2上に形成される第1の光電変換ユニット3にも凸部33aと凹部33bとを有する凹凸が形成される。
第1のp型シリコン系半導体層31としては、たとえば、p型非晶質シリコン層、p型結晶質シリコン層などのp型シリコン層の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層を用いることができる。
第1のp型シリコン系半導体層31が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の半導体材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる半導体材料から形成されていてもよい。第1のp型シリコン系半導体層31にドープされるp型不純物としては、たとえばボロンなどを用いることができる。
第1のi型シリコン系半導体層32としては、たとえば、非晶質シリコン層の単層または複数層などを用いることができる。第1のi型シリコン系半導体層32は、p型不純物およびn型不純物のいずれもドープされないノンドープ層である。
第1のn型シリコン系半導体層33としては、たとえば、n型非晶質シリコン層、またはn型結晶質シリコン層などのn型シリコン層の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層を用いることができる。
本発明において、第1の光電変換ユニット3の表面、すなわち本実施の形態においては、第1のn型シリコン系半導体層33は結晶質シリコン系半導体層となる。したがって、第1のn型シリコン系半導体層33にn型非晶質シリコン層を用いる場合には、n型シリコン層を複数層とし、n型非晶質シリコン層上に結晶質シリコン系半導体層を形成することによって、第1の光電変換ユニット3の表面を結晶質シリコン系半導体層とすることができる。
第1のn型シリコン系半導体層33が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の半導体材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる半導体材料から形成されていてもよい。第1のn型シリコン系半導体層33にドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどを用いることができる。
第1のn型シリコン系半導体層33のn型不純物濃度が1×1019個/cm3以上2×1021個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。
第1のn型シリコン系半導体層33のn型不純物濃度は、第1のn型シリコン系半導体層33中に含まれているn型不純物の総数を第1のn型シリコン系半導体層33の体積で割った値に相当する。ここで、第1のn型シリコン系半導体層33中にn型不純物が2種類以上含まれている場合には、n型不純物の総数は、2種類以上のn型不純物の総数となる。また、第1のn型シリコン系半導体層33のn型不純物濃度は、たとえば、第1のn型シリコン系半導体層33の気相成長時に導入されるドーパントガスの流量によって設定することができるが、第1のn型シリコン系半導体層33の形成後はたとえばSIMS(Secondary Ion Mass Spectro-metry)などにより測定することができる。
なお、第1のp型シリコン系半導体層31および第1のn型シリコン系半導体層33としては、第1のi型シリコン系半導体層32と同一の半導体材料および結晶構造を用いてもよく、異なる半導体材料および結晶構造を用いてもよい。たとえば、第1のp型シリコン系半導体層31および第1のi型シリコン系半導体層32にそれぞれp型非晶質シリコン層および非晶質シリコン層を用いるとともに、第1のn型シリコン系半導体層33にn型結晶質シリコン層を用いてもよい。また、たとえば、第1のp型シリコン系半導体層31にp型非晶質炭化シリコン層を用い、第1のi型シリコン系半導体層32に非晶質シリコン層を用い、第1のn型シリコン系半導体層33にn型結晶質シリコン層を用いてもよい。
積層型光電変換装置の受光面側となる第1の光電変換ユニット3には、バンドギャップの大きい半導体層を用いることで効率の良い光電変換を実現することができるので、非晶質シリコンや結晶質/非晶質SiCを用いることがより好ましい。
次に、図4の模式的断面図に示すように、第1のn型シリコン系半導体層33上に絶縁性シリコン系化合物41を形成する。
本実施の形態においては、絶縁性シリコン系化合物41として、非晶質の酸化シリコンを用いた場合を想定して説明するが、絶縁性シリコン系化合物41の材質はこれに限定されるものではなく、窒化シリコンなどを用いてもよい。
非晶質の酸化シリコンからなる絶縁性シリコン系化合物41は、たとえば、シラン(SiH4)ガスと二酸化炭素(CO2)ガスとを含む反応ガスを用いたプラズマCVD法により形成することができる。
シラン(SiH4)ガスと二酸化炭素(CO2)ガスとからなる反応ガスを用いたプラズマCVD法により絶縁性シリコン系化合物41を形成する場合には、シラン(SiH4)ガスと二酸化炭素(CO2)ガスとの流量比(SiH4流量/CO2流量)は2未満であることが好ましい。
プラズマCVD法の非晶質の薄膜積層時のプロセスとして、(1)プラズマ中における反応ガス分子の電子衝突解離と反応種(ラジカルイオン)の生成、(2)反応種の膜成長表面への輸送、(3)膜表面反応による薄膜形成、の段階を経る。ここで、反応種が衝突した表面に薄膜が形成されるので、成膜表面に凹凸が存在する場合、より反応種の衝突しやすい凸部33a上に薄膜が形成されやすい。また、排気による反応ガスの流れやプラズマCVDチャンバ内の圧力を制御することで、凹部33bに反応種が入りにくくすることができ、凹部33bに薄膜が形成されにくい条件とすることができる。
よって、本実施の形態において、プラズマCVD法によって、凹凸構造を有する第1のn型シリコン系半導体層33の表面上に絶縁性シリコン系化合物41を形成する場合、凸部33aに選択的に絶縁性シリコン系化合物41を形成することができる。
次に、図5の模式的断面図に示すように、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上にn型の導電性結晶質シリコン系半導体42を形成する。これにより、絶縁性シリコン系化合物41と、導電性結晶質シリコン系半導体42とが含まれる積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
本実施の形態においては、導電性結晶質シリコン系半導体42として、n型結晶質シリコンを用いた場合について説明するが、導電性結晶質シリコン系半導体42はこれに限定されるものではない。導電性結晶質シリコン系半導体42にドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどが挙げられる。
n型の導電性結晶質シリコン系半導体42は、たとえば、シラン(SiH4)ガスと水素(H2)ガスとホスフィン(PH3)ガスとを含む反応ガスを用いたプラズマCVD法により形成することができる。
一般にプラズマCVD法による結晶性の薄膜積層時の特性として、非晶質の薄膜積層時のプロセス(1)〜(3)に加えて、(4)結晶核の形成、(5)結晶核の凝集、(6)結晶成長、という段階を経る。一方、結晶性薄膜を積層する表面層が結晶性である場合には、その表面層を結晶核として成長させることができるので、上記の(4)および(5)の工程をスキップして(6)の結晶成長の工程からとなる。よって、本実施形態において、n型の導電性結晶質シリコン系半導体42は、非晶質の酸化シリコンからなる絶縁性シリコン系化合物41が形成された凸部33aには成長しにくく、第1のn型シリコン系半導体層33の表面が露出している凹部33bでは成長しやすい。また、プラズマCVD法における水素ガスでの反応ガス希釈率を低減したり、投入電力を低くするなどの方法で、結晶核の発生を抑制することができる。
そのため、結晶核が発生しにくい条件で導電性結晶質シリコン系半導体42をプラズマCVD法で成長させることによって、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上のみに選択的に導電性結晶質シリコン系半導体42を成長させることができる。
以上の方法により、絶縁性シリコン系化合物41と、導電性結晶質シリコン系半導体42とからなる積層型光電変換装置用中間層4を形成することができる。
導電性結晶質シリコン系半導体42のn型不純物濃度が3.95×1018個/cm3以上2×1022個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1022個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。
実施の形態1における積層型光電変換装置用中間層4の厚さは、特には限定されないが、たとえば0.01μm以上0.1μm以下とすることができる。
次に、図6の模式的断面図に示すように、積層型光電変換装置用中間層4上に、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53と、をこの順序で積層する。これにより、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53とからなる第2の光電変換ユニット5が形成される。
第2のp型シリコン系半導体層51としては、たとえば、p型結晶質シリコン層、p型結晶質シリコンゲルマニウム層などのp型層の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層を用いることができる。第2のp型シリコン系半導体層51が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の半導体材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる半導体材料から形成されていてもよい。第2のp型シリコン系半導体層51にドープされるp型不純物としては、たとえばボロンなどを用いることができる。
第2のp型シリコン系半導体層51のp型不純物濃度が1×1018個/cm3以上2×1022個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。
第2のi型シリコン系半導体層52としては、たとえば、結晶質シリコン層の単層または複数層などを用いることができる。第2のi型シリコン系半導体層52は、p型不純物およびn型不純物のいずれもドープされないノンドープ層である。
第2のn型シリコン系半導体層53としては、たとえば、n型非晶質シリコン層、またはn型結晶質シリコン層などのn型層の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層などを用いることができる。第2のn型シリコン系半導体層53が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の半導体材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる半導体材料から形成されていてもよい。第2のn型シリコン系半導体層53にドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどを用いることができる。
積層型光電変換装置の裏面側となる第2の光電変換ユニット5には、バンドギャップの小さい半導体層を用いることで効率の良い光電変換を実現することができるので、結晶質シリコンや結晶質/非晶質SiGeを用いることがより好ましい。
次に、図7の模式的断面図に示すように、第2のn型シリコン系半導体層53上に、第2の透明導電膜61および金属膜62をこの順に積層することによってなる、裏面電極6を形成する。
第2の透明導電膜61としては、たとえば酸化錫膜、ITO膜、酸化亜鉛膜、若しくはこれらの膜に微量の不純物を添加した膜の単層またはこれらを複数重ね合わせた複数層などの光を透過させることができるとともに導電性である膜を用いることができる。第2の透明導電膜61が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる材料から形成されていてもよい。第2の透明導電膜61は、たとえば、スパッタリング法、CVD法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、スプレー法または電析法などの方法によって形成することができる。
金属膜62としては、たとえばAg(銀)層、Al(アルミニウム)層またはこれらの層の積層体などの導電性を有する層を用いることができる。金属膜62は、たとえば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スプレー法、スクリーン印刷法または電析法などの方法によって形成することができる。
第2の透明導電膜61は、入射光に対する光閉じ込め向上効果および光反射率向上効果が得られることに加えて、第2の透明導電膜61の存在によって、金属膜62を構成する原子が第2の光電変換ユニット5に拡散をするのを抑制することができる。そのため、裏面電極6には第2の透明導電膜61が含まれていることが好ましい。
金属膜62は、第1の光電変換ユニット3および第2の光電変換ユニット5で吸収されなかった光を反射して第1の光電変換ユニット3および第2の光電変換ユニット5に戻すことができるため、変換効率の向上に寄与する。
以上により、実施の形態1の積層型光電変換装置を製造することができる。実施の形態1においては、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凸部33a上に選択的に絶縁性シリコン系化合物41を形成し、その後、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上に選択的に導電性結晶質シリコン系半導体42を形成することによって、積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
そのため、シリコンと酸素の非晶質合金とシリコン結晶相とを同時に形成することによって中間層であるn型シリコン複合層204を形成する従来の特許文献3の方法と比較して、第1のn型シリコン系半導体層33と第2のp型シリコン系半導体層51との間の電流経路となる導電性の結晶質シリコン系半導体42を積層型光電変換装置用中間層4の厚さ方向により安定して形成することができる。
これにより、導電性結晶質シリコン系半導体42による断面方向7への電流の導通をより確実なものにすることができるとともに、絶縁性シリコン系化合物41による面内方向8における電流の拡散をより確実に防止することができるため、漏れ電流をより安定して低減することができ、高い変換効率を有する積層型光電変換装置を簡便にかつ安定して製造することができる。
図8(a)に実施の形態1の積層型光電変換装置用中間層の模式的な断面図を示し、図8(b)に(a)のVIIIb−VIIIbに沿った実施の形態1の積層型光電変換装置用中間層の面内方向の模式的な平面図を示す。
図8(a)に示すように、下地である第1のn型シリコン系半導体層33の凸部33aに選択的に絶縁性シリコン系化合物41が形成された後、下地の第1のn型シリコン系半導体層33の露出する凹部33bに選択的に導電性結晶質シリコン系半導体42が結晶成長することにより積層型光電変換装置用中間層4が形成される。これにより、第1の光電変換ユニット3と第2の光電変換ユニット5との両方に積層型光電変換装置用中間層4の導電性結晶質シリコン系半導体42が接触する構造となり、第1の光電変換ユニット3と第2の光電変換ユニット5との間の導電性を高くすることができるため、電気的損失を抑えることができる。
また、図8(b)に示すように、導電性結晶質シリコン系半導体42の結晶粒の周囲を絶縁性シリコン系化合物41が取り囲む構造を有しており、導電性結晶質シリコン系半導体42が面内方向8において絶縁性シリコン系化合物41によって分断されている。この構造によって、積層型光電変換装置用中間層4の面内方向8に電流が流れて積層型光電変換装置の端面より外部に漏れる漏れ電流の発生を低減することができる。したがって、本実施の形態の積層型光電変換装置用中間層4は、その断面方向7と面内方向8の両方の電気的損失を低減することにより、変換効率の高い積層型光電変換装置を実現することができる。
上述したように、積層型光電変換装置用中間層4の断面方向7における電流の導通は導電性結晶質シリコン系半導体42により担保され、面内方向8における電流の拡散は絶縁性シリコン系化合物41により抑制される。
また、積層型光電変換装置用中間層4に入射した光の透過は導電性結晶質シリコン系半導体42により担保され、積層型光電変換装置用中間層4に入射した光の反射は絶縁性シリコン系化合物41により担保される。これにより、積層型光電変換装置用中間層4は光透過性および光反射性の双方の特性を有する。
したがって、積層型光電変換装置用中間層4に到達した光の一部を第1の光電変換ユニット3側に反射させることができ、積層型光電変換装置用中間層4よりも光入射側に位置する第1の光電変換ユニット3における光吸収量を増加させることができるため、第1の光電変換ユニット3で発生する電流量を増大させて積層型光電変換装置の変換効率などの特性を向上させることができる。
このように、実施の形態1の積層型光電変換装置用中間層の製造方法および積層型光電変換装置の製造方法によれば、変換効率の高い積層型光電変換装置を安定して製造することができる。
<実施の形態2>
図9〜図15に、実施の形態2の積層型光電変換装置の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図を示す。実施の形態2においては、積層型光電変換装置用中間層4の構成が実施の形態1と異なっていることを特徴とする。
まず、図1〜図3に示すように、透光性基板1上に、第1の透明導電膜2、第1のp型シリコン系半導体層31、第1のi型シリコン系半導体層32および第1のn型シリコン系半導体層33をこの順序で積層する。ここまでの工程は実施の形態1と同様である。
次に、図9の模式的断面図に示すように、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凸部33a上に第1の絶縁性シリコン系化合物41aを形成する。
本実施の形態においては、第1の絶縁性シリコン系化合物41aとして非晶質の酸化シリコンを用いた場合を想定して説明するが、第1の絶縁性シリコン系化合物41aの材質はこれに限定されるものではなく、窒化シリコンなどを用いてもよい。第1の絶縁性シリコン系化合物41aは実施の形態1の絶縁性シリコン系化合物41と同様にして形成することができる。
次に、図10の模式的断面図に示すように、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上に第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aをプラズマCVD法により形成する。ここで、第1のn型シリコン系半導体層33の表面は実施の形態1と同様に結晶質シリコン半導体層である。
本実施の形態においては、第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aとして、n型結晶質シリコンを用いた場合について説明するが、第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aの材質はこれに限定されるものではない。第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aにドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどが挙げられる。
第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aのn型不純物濃度が3.95×1018個/cm3以上2×1022個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1022個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aのn型不純物濃度は、実施の形態1の導電性結晶質シリコン系半導体42と同様に設定することができる。
以上により、第1の絶縁性シリコン系化合物41aと第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aとから第1のシリコン複合層45aが形成される。
次に、図11の模式的断面図に示すように、第1の絶縁性シリコン系化合物41aおよび第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aの表面上に、n型の第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43を積層する。
第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43は、たとえばプラズマCVD法で積層することができる。n型の第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43にドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどが挙げられる。ここで、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の積層時は、光電変換ユニットの各層と同様に均一な厚さに成膜を行なうことができる条件で処理を行なう。具体的には、反応ガスを希釈する水素ガスの比率を上げたり、高い投入電力での処理を行なうことなどの方法で、結晶核を発生させやすくすることができ、それによって凹凸部に影響されにくい均一な厚さの成膜を実施することができる。
第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43のn型不純物濃度が3.95×1018個/cm3以上2×1022個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1022個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。
なお、第1の絶縁性シリコン系化合物41aおよび第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aの形成後の表面は凹凸を有しているため、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面にも凸部43aと凹部43bとを有する凹凸が形成される。
次に、図12の模式的断面図に示すように、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面の凸部43a上に第2の絶縁性シリコン系化合物41bを形成する。
本実施の形態においては、第2の絶縁性シリコン系化合物41bとして非晶質の酸化シリコンを用いた場合を想定して説明するが、第2の絶縁性シリコン系化合物41bの材質はこれに限定されるものではなく、窒化シリコンなどを用いてもよい。第2の絶縁性シリコン系化合物41bは第1の絶縁性シリコン系化合物41aと同様にして形成することができる。
次に、図13の模式的断面図に示すように、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面の凹部43b上に第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bをたとえばプラズマCVD法により形成する。
本実施の形態においては、第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bとして、n型結晶質シリコンを用いた場合について説明するが、第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bの材質はこれに限定されるものではない。第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bにドープされるn型不純物としては、たとえばリンなどが挙げられる。
第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bのn型不純物濃度が3.95×1018個/cm3以上2×1022個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1022個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性が向上する傾向にある。第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bのn型不純物濃度は第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aと同様に設定することができる。
以上により、第2の絶縁性シリコン系化合物41bと第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bとから第2のシリコン複合層45bが形成される。
以上により、第1のシリコン複合層45a、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43および第2のシリコン複合層45bからなる積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
なお、実施の形態2における積層型光電変換装置用中間層4の厚さは、特には限定されないが、たとえば0.01μm以上0.1μm以下とすることができる。
次に、図14の模式的断面図に示すように、積層型光電変換装置用中間層4上に、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53と、をこの順序で積層する。これにより、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53とからなる第2の光電変換ユニット5が形成される。
次に、図15の模式的断面図に示すように、第2のn型シリコン系半導体層53上に、第2の透明導電膜61および金属膜62をこの順に積層することによって裏面電極6を形成する。
以上により、実施の形態2の積層型光電変換装置を製造することができる。実施の形態2においては、以下の(1)〜(3)のようにして積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
(1)第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凸部33a上に選択的に第1の絶縁性シリコン系化合物41aを形成し、その後、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上に選択的に第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aを形成する。
(2)続いて、第1の絶縁性シリコン系化合物41aおよび第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aの表面上に第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43を形成する。
(3)そして、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面の凸部43a上に選択的に第2の絶縁性シリコン系化合物41bを形成し、その後、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面の凹部43b上に選択的に第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bを形成する。
そのため、実施の形態2においても、シリコンと酸素の非晶質合金とシリコン結晶相とを同時に形成する従来の特許文献3の方法と比較して、第1のn型シリコン系半導体層33と第2のp型シリコン系半導体層51との間の電流経路となる第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aおよび第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bを積層型光電変換装置用中間層4の断面方向により安定して形成することができる。
これにより、実施の形態2においても、第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aおよび第2の導電性結晶質シリコン系半導体42bによる断面方向7への電流の導通をより確実なものにすることができ、高い変換効率を有する積層型光電変換装置を簡便にかつ安定して製造することができる。
なお、実施の形態2の積層型光電変換装置においては、積層型光電変換装置用中間層4の光反射性の特性を司る絶縁性シリコン系化合物が、第1の絶縁性シリコン系化合物41aと、第2の絶縁性シリコン系化合物41bとの二段に設置されているため、実施の形態1の積層型光電変換装置よりも、積層型光電変換装置用中間層4の光反射性の特性をより自由に設定することができる。それによって、第1の光電変換ユニット3と第2の光電変換ユニット5の光吸収量を実施の形態1よりも最適化することができ、変換効率の向上に寄与する。
実施の形態2における上記以外の説明は実施の形態1と同様であるため、その説明については省略する。
<実施の形態3>
図16〜図20に、実施の形態3の積層型光電変換装置の製造方法の製造工程の一部を図解する模式的な断面図を示す。実施の形態3においては、積層型光電変換装置用中間層4の構成が実施の形態1および実施の形態2と異なっていることを特徴とする。
まず、図1〜図3に示すように、透光性基板1上に、第1の透明導電膜2、第1のp型シリコン系半導体層31、第1のi型シリコン系半導体層32および第1のn型シリコン系半導体層33をこの順序で積層する。
次に、図9〜図11に示すように、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凸部33a上に第1の絶縁性シリコン系化合物41aを形成し、その後、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上に第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aを形成する。これにより、第1の絶縁性シリコン系化合物41aと第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aとからなる第1のシリコン複合層45aが形成される。
そして、第1のシリコン複合層45aの表面上に、n型の第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43を積層する。ここまでの工程は実施の形態2と同様である。
次に、図16の模式的断面図に示すように、n型の第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面上にp型の第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44を積層する。
第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44は、たとえばプラズマCVD法で積層することができる。p型の第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44にドープされるp型不純物としては、たとえばボロンなどが挙げられる。
第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44のp型不純物濃度が3.76×1019個/cm3以上2×1021個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1021個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。
第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44のp型不純物濃度は、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44中に含まれているp型不純物の総数を第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の体積で割った値に相当する。ここで、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44中にp型不純物が2種類以上含まれている場合には、p型不純物の総数は、2種類以上のp型不純物の総数となる。また、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44のp型不純物濃度は、たとえば、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の気相成長時に導入されるドーパントガスの流量によって設定することができるが、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の形成後はたとえばSIMSなどにより測定することができる。
なお、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43の表面は凸部43aと凹部43bとを有する凹凸が形成されているため、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の表面にも凸部44aと凹部44bとを有する凹凸が形成される。
次に、図17の模式的断面図に示すように、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の表面の凸部44a上に第2の絶縁性シリコン系化合物41bをプラズマCVD法により形成する。
次に、図18の模式的断面図に示すように、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の表面の凹部44b上に第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cををたとえばプラズマCVD法により形成する。
本実施の形態においては、第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cとして、p型の結晶質シリコン系半導体を用いた場合について説明するが、第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cの材質はこれに限定されるものではない。第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cにドープされるp型不純物としては、たとえばボロンなどが挙げられる。
第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cのp型不純物濃度が3.76×1019個/cm3以上2×1021個/cm3以下であり、特に5×1019個/cm3以上2×1021個/cm3以下である場合には、積層型光電変換装置の変換効率などの特性がさらに向上する傾向にある。第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cのp型不純物濃度は、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44と同様に設定することができる。
以上により、第2の絶縁性シリコン系化合物41bと第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cとから第2のシリコン複合層45bが形成される。
以上により、第1のシリコン複合層45a、第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44および第2のシリコン複合層45bからなる積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
なお、実施の形態3における積層型光電変換装置用中間層4の厚さは、特には限定されないが、たとえば0.01μm以上0.1μm以下とすることができる。
次に、図19の模式的断面図に示すように、積層型光電変換装置用中間層4上に、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53と、をこの順序で積層する。これにより、第2のp型シリコン系半導体層51と、第2のi型シリコン系半導体層52と、第2のn型シリコン系半導体層53とからなる第2の光電変換ユニット5が形成される。
次に、図20の模式的断面図に示すように、第2のn型シリコン系半導体層53上に、第2の透明導電膜61および金属膜62をこの順に積層することによって裏面電極6を形成する。
以上により、実施の形態3の積層型光電変換装置を製造することができる。実施の形態3においては、以下の(1)〜(3)のようにして積層型光電変換装置用中間層4が形成される。
(1)第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凸部33a上に選択的に第1の絶縁性シリコン系化合物41aを形成し、その後、第1のn型シリコン系半導体層33の表面の凹部33b上に選択的に第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aを形成する。
(2)続いて、第1の絶縁性シリコン系化合物41aおよび第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aの表面上に第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43を積層し、その後、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44を積層する。
(3)そして、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の表面の凸部44a上に選択的に第2の絶縁性シリコン系化合物41bを形成し、その後、第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44の表面の凹部44b上に選択的に第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cを形成する。
そのため、実施の形態3においても、シリコンと酸素の非晶質合金とシリコン結晶相とを同時に形成する従来の特許文献3の方法と比較して、第1のn型シリコン系半導体層33と第2のp型シリコン系半導体層51との間の電流経路となる第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aおよび第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cを積層型光電変換装置用中間層4の断面方向7により安定して形成することができる。
これにより、実施の形態3においても、第1の導電性結晶質シリコン系半導体42aおよび第2の導電性結晶質シリコン系半導体42cによる断面方向7への電流の導通をより確実なものにすることができ、高い変換効率を有する積層型光電変換装置を簡便にかつ安定して製造することができる。
なお、実施の形態3の積層型光電変換装置においても、積層型光電変換装置用中間層4の光反射性の特性を司る絶縁性シリコン系化合物が、第1の絶縁性シリコン系化合物41aと、第2の絶縁性シリコン系化合物41bとの二段に設置されているため、実施の形態1の積層型光電変換装置よりも、積層型光電変換装置用中間層4の光反射性の特性をより自由に設定することができる。
さらに、実施の形態3の積層型光電変換装置においては、第1の光電変換ユニット3と積層型光電変換装置用中間層4とがn型シリコン系半導体同士の接合を構成し、積層型光電変換装置用中間層4と第2の光電変換ユニット5とがp型シリコン系半導体同士の接合を構成する。これにより、実施の形態3の積層型光電変換装置においては、中間層と光電変換ユニットとの接合がn型シリコン系半導体とp型シリコン系半導体との接合によって行なわれている従来の特許文献2および特許文献3に記載の積層型光電変換装置と比べて、積層型光電変換装置用中間層4と光電変換ユニット3,5との接触がオーミック性を有しやすくなり、その接触抵抗も低減することができる傾向にある。
なお、実施の形態3の積層型光電変換装置においては、積層型光電変換装置用中間層4の内部において、n型シリコン系半導体とp型シリコン系半導体とのヘテロ接合が形成されているが、この接合は全面において結晶質シリコン系半導体同士の接合であるため、実施の形態1や実施の形態2のように、接合を構成する片方の層が絶縁性シリコン系化合物と導電性結晶質シリコン半導体との複合層である場合と比較して、接触抵抗も低減することができる傾向にある。
さらに、実施の形態3の積層型光電変換装置の積層型光電変換装置用中間層4の内部においては、n型の第3の導電性結晶質シリコン系半導体層43とp型の第4の導電性結晶質シリコン系半導体層44との接触抵抗が低くなるように設計する一方で、その設計とは独立して、積層型光電変換装置用中間層4の反射率などの特性を設計することができる。これにより、第1の光電変換ユニット3および第2の光電変換ユニット5のそれぞれにより多くの光が入射するように、積層型光電変換装置用中間層4の反射率などの特性を調整することができるため、第1の光電変換ユニット3および第2の光電変換ユニット5のそれぞれにおいて発生する電流量を増大させることができる。
実施の形態3における上記以外の説明は実施の形態1および2と同様であるため、その説明については省略する。
<実施例1>
まず、幅1100mm×長さ1400mm×厚さ4mmのガラス基板の表面上にSnO2膜を800nmの厚さに熱CVD法によって形成した。
次に、SnO2膜の表面をドライエッチングすることによって、SnO2膜の表面に凹凸を形成した。ここで、SnO2膜の表面の凹凸の凸部の間隔dはおおよそ1μmであり、凸部の高さhはおおよそ0.5μmであった。
次に、SnO2膜上に、p型非晶質シリコンカーバイド層、i型非晶質シリコン層およびn型結晶質シリコン層をこの順序にプラズマCVD法で積層して第1の光電変換ユニットを形成した。
p型非晶質シリコンカーバイド層は、SiH4:H2:CH4:B26=1:12:2:0.002の流量比の反応ガス、150Paの反応ガス圧力、185℃の基板温度、および0.03W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で10nmの厚さに形成した。
i型非晶質シリコン層は、SiH4:H2=1:0の流量比の反応ガス、40Paの反応ガス圧力、185℃の基板温度、および0.03W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で300nmの厚さに形成した。
n型結晶質シリコン層は、SiH4:H2:PH3=1:200:0.02の流量比の反応ガス、400Paの反応ガス圧力、185℃の基板温度、および0.2W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で20nmの厚さに形成した。なお、SnO2膜の表面の凹凸に起因して、n型結晶質シリコン層の表面にも凹凸が形成された。
次に、n型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の酸化シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、非晶質の酸化シリコンは、SiH4とCO2との流量比(SiH4流量/CO2流量)が2未満となる条件でSiH4とCO2との反応ガスを流し、500Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.1W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。なお、反応ガスの導入は、n型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の酸化シリコンが成長する時間で停止した。
次に、n型結晶質シリコン層の凹部上のみに導電性のn型結晶質シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、n型結晶質シリコンは、SiH4:H2:PH3=1:100:0.02の流量比の反応ガス、1000Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.3W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で100nmの厚さに形成した。
以上により、第1の光電変換ユニット上に、導電性結晶質シリコン系半導体の結晶粒が連なって積層型光電変換装置用中間層の厚さ方向に貫く複数の導電性結晶質シリコン系半導体の周囲を絶縁性シリコン系化合物が取り囲み、導電性結晶質シリコン系半導体が面内方向において絶縁性シリコン系化合物によって分断されている構造の積層型光電変換装置用中間層が形成された。
次に、積層型光電変換装置用中間層上に、p型結晶質シリコン層、i型結晶質シリコン層、およびn型結晶質シリコン層をこの順序にプラズマCVD法で積層して第2の光電変換ユニットを形成した。
p型結晶質シリコン層は、SiH4:H2:B26=1:200:0.01の流量比の反応ガス、300Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.2W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で15nmの厚さに形成した。
i型結晶質シリコン層は、SiH4:H2=1:90の流量比の反応ガス、900Paの反応ガス圧力、170℃の基板温度、および0.15W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で1700nmの厚さに形成した。
n型結晶質シリコン層は、SiH4:H2:PH3=1:200:0.02の流量比の反応ガス、900Paの反応ガス圧力、170℃の基板温度、および0.15W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で20nmの厚さに形成した。
その後、スパッタリング法によって、n型結晶質シリコン層上に、80nmの厚さの酸化亜鉛膜を形成した後に、300nmの厚さの銀膜を形成することによって、実施例1の積層型光電変換装置を作製した。
実施例1の積層型光電変換装置の第1の光電変換ユニットのp型非晶質シリコンカーバイド層中のp型不純物濃度は1×1020個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
また、実施例1の積層型光電変換装置の積層型光電変換装置用中間層のn型結晶質シリコンのn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
さらに、実施例1の積層型光電変換装置の第2の光電変換ユニットのp型結晶質シリコン層中のp型不純物濃度は5×1019個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
なお、上記の各層のn型不純物濃度およびp型不純物濃度は、それぞれ、上記と同じ条件で別途作製した積層型光電変換装置についてSIMSで測定することにより求めた。これは下記の実施例2〜3および比較例でも同様である。
そして、上記のようにして作製した実施例1の積層型光電変換装置に対して、ソーラシミュレータを用いてAM1.5の光を1kW/m2のエネルギ密度で25℃のもとで照射することによって、実施例1の積層型光電変換装置の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、フィルファクタ(FF)、および変換効率(Eff)をそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1の積層型光電変換装置の開放電圧は1.40Vであって、短絡電流密度は13.00mA/cm2であって、フィルファクタは0.73であって、変換効率は13.30%であった。
<実施例2>
まず、実施例1と同一の方法および同一の条件で、ガラス基板の表面上にSnO2膜を形成し、SnO2膜の表面に凹凸を形成して、SnO2膜上に、p型非晶質シリコンカーバイド層、i型非晶質シリコン層およびn型結晶質シリコン層をこの順序にプラズマCVD法で積層して第1の光電変換ユニットを形成した。
次に、第1の光電変換ユニットのn型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の第1の酸化シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、非晶質の第1の酸化シリコンは、SiH4とCO2との流量比(SiH4流量/CO2流量)が2未満となる条件でSiH4とCO2との反応ガスを流し、500Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.1W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。なお、反応ガスの導入は、n型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに非晶質の第1の酸化シリコンが成長する時間で停止した。
次に、n型結晶質シリコン層の凹部上のみに導電性の第1のn型結晶質シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、第1のn型結晶質シリコンは、SiH4:H2:PH3=1:100:0.02の流量比の反応ガス、1000Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.3W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。
次に、上記の第1の酸化シリコンおよび第1のn型結晶質シリコンを有する層上に、n型結晶質シリコン層をプラズマCVD法で積層した。
n型結晶質シリコン層は、SiH4:H2:PH3=1:200:0.02の流量比の反応ガス、400Paの反応ガス圧力、185℃の基板温度、および0.2W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で20nmの厚さに積層した。なお、SnO2膜の表面の凹凸に起因して、n型結晶質シリコン層の表面にも凹凸が形成された。
n型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の第2の酸化シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、非晶質の第2の酸化シリコンは、SiH4とCO2との流量比(SiH4流量/CO2流量)が2未満となる条件でSiH4とCO2との反応ガスを流し、500Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.1W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。なお、反応ガスの導入は、n型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに非晶質の第2の酸化シリコンが成長する時間で停止した。
次に、n型結晶質シリコン層の凹部上のみに導電性の第2のn型結晶質シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、第2のn型結晶質シリコンは、SiH4:H2:PH3=1:100:0.02の流量比の反応ガス、1000Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.3W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。
以上により、第1の光電変換ユニット上に、導電性結晶質シリコン系半導体の結晶粒が連なって積層型光電変換装置用中間層の厚さ方向に貫く複数の導電性結晶質シリコン系半導体の周囲を絶縁性シリコン系化合物が取り囲み、導電性結晶質シリコン系半導体が面内方向において絶縁性シリコン系化合物によって分断されている構造を有する層がn型結晶質シリコン層を介して二段に形成された積層型光電変換装置用中間層を形成した。
その後、実施例1と同一の方法および同一の条件で、積層型光電変換装置用中間層上に、p型結晶質シリコン層、i型結晶質シリコン層、およびn型結晶質シリコン層をこの順序で積層して第2の光電変換ユニットを形成し、第2の光電変換ユニット上に酸化亜鉛膜および銀膜をこの順序で形成することによって、実施例2の積層型光電変換装置を作製した。
実施例2の積層型光電変換装置の第1の光電変換ユニットのp型非晶質シリコンカーバイド層中のp型不純物濃度は1×1020個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
また、実施例2の積層型光電変換装置の積層型光電変換装置用中間層の第1のn型結晶質シリコン、n型結晶質シリコン層および第2のn型結晶質シリコンのそれぞれのn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
さらに、実施例2の積層型光電変換装置の第2の光電変換ユニットのp型結晶質シリコン層中のp型不純物濃度は5×1019個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
そして、実施例1と同様にして、実施例2の積層型光電変換装置の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、フィルファクタ(FF)、および変換効率(Eff)をそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例2の積層型光電変換装置の開放電圧は1.43Vであって、短絡電流密度は13.00mA/cm2であって、フィルファクタは0.74であって、変換効率は13.75%であった。
<実施例3>
まず、実施例1および実施例2と同一の方法および同一の条件で、ガラス基板の表面上にSnO2膜を形成し、SnO2膜の表面に凹凸を形成して、SnO2膜上に、p型非晶質シリコンカーバイド層、i型非晶質シリコン層およびn型結晶質シリコン層をこの順序にプラズマCVD法で積層して第1の光電変換ユニットを形成した。
次に、実施例2と同一の方法および同一の条件で、第1の光電変換ユニットのn型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の第1の酸化シリコンをプラズマCVD法で形成し、n型結晶質シリコン層の凹部上のみに導電性の第1のn型結晶質シリコンをプラズマCVD法で形成した。
次に、実施例2と同一の方法および同一の条件で、非晶質の第1の酸化シリコンおよび第1のn型結晶質シリコンの表面上にn型結晶質シリコン層を積層した。ここまでの工程は実施例2と同一である。
次に、n型結晶質シリコン層の表面上にp型結晶質シリコン層をプラズマCVD法で積層した。
p型結晶質シリコン層は、SiH4:H2:B26=1:200:0.01の流量比の反応ガス、300Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.2W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で30nmの厚さに形成した。なお、SnO2膜の表面の凹凸に起因して、p型結晶質シリコン層の表面にも凹凸が形成された。
次に、p型結晶質シリコン層の表面の凹凸の凸部上のみに絶縁性の非晶質の第2の酸化シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、非晶質の第2の酸化シリコンは、SiH4とCO2との流量比(SiH4流量/CO2流量)が2未満となる条件でSiH4とCO2との反応ガスを流し、500Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.1W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。なお、反応ガスの導入は、p型結晶質シリコン層の凹凸の凸部上のみに非晶質の第2の酸化シリコンが成長する時間で停止した。
次に、p型結晶質シリコン層の凹部上のみに導電性の第2のp型結晶質シリコンをプラズマCVD法で形成した。ここで、第2のp型結晶質シリコンは、SiH4:H2:PH3=1:100:0.02の流量比の反応ガス、1000Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および0.3W/cm2の高周波放電電力密度の条件下で40nmの厚さに形成した。
以上により、第1の光電変換ユニット上に、導電性結晶質シリコン系半導体の結晶粒が連なって積層型光電変換装置用中間層の厚さ方向に貫く複数の導電性結晶質シリコン系半導体の周囲を絶縁性シリコン系化合物が取り囲み、結晶質シリコン系半導体が面内方向において絶縁性シリコン系化合物によって分断されている構造を有する層がn型結晶質シリコン層とp型結晶質シリコン層とを介して二段に形成された積層型光電変換装置用中間層を形成した。
その後、実施例2と同一の方法および同一の条件で、積層型光電変換装置用中間層上に、p型結晶質シリコン層、i型結晶質シリコン層、およびn型結晶質シリコン層をこの順序で積層して第2の光電変換ユニットを形成し、第2の光電変換ユニット上に酸化亜鉛膜および銀膜をこの順序で形成することによって、実施例3の積層型光電変換装置を作製した。
実施例3の積層型光電変換装置の第1の光電変換ユニットのp型非晶質シリコンカーバイド層中のp型不純物濃度は1×1020個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
また、実施例3の積層型光電変換装置の積層型光電変換装置用中間層の第1のn型結晶質シリコンおよびn型結晶質シリコン層のそれぞれのn型不純物濃度は1×1021個/cm3であり、p型結晶質シリコン層および第2のp型結晶質シリコンのそれぞれのp型不純物濃度は1×1020個/cm3であった。
さらに、実施例3の積層型光電変換装置の第2の光電変換ユニットのp型結晶質シリコン層中のp型不純物濃度は5×1019個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
そして、実施例1および実施例2と同様にして、実施例3の積層型光電変換装置の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、フィルファクタ(FF)、および変換効率(Eff)をそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例3の積層型光電変換装置の開放電圧は1.45Vであって、短絡電流密度は13.00mA/cm2であって、フィルファクタは0.75であって、変換効率は14.10%であった。
<比較例>
まず、実施例1〜3と同一の方法および同一の条件で、ガラス基板の表面上にSnO2膜を形成し、SnO2膜の表面に凹凸を形成して、SnO2膜上に、p型非晶質シリコンカーバイド層、i型非晶質シリコン層およびn型結晶質シリコン層をこの順序にプラズマCVD法で積層して第1の光電変換ユニットを形成した。
次に、第1の光電変換ユニットの表面上にn型シリコン系複合層を積層した。
n型シリコン系複合層は、SiH4:CO2:H2:PH3=1:2:200:0.02の流量比の反応ガス、100Paの反応ガス圧力、200℃の基板温度、および100mW/cm2の高周波放電電力密度の条件下で30nmの厚さに形成した。これにより、n型結晶質シリコンと、非晶質の酸化シリコンと、を含むn型シリコン系複合層が形成された。
その後、実施例1〜3と同一の方法および同一の条件で、n型シリコン系複合層上に、p型結晶質シリコン層、i型結晶質シリコン層、およびn型結晶質シリコン層をこの順序で積層して第2の光電変換ユニットを形成し、第2の光電変換ユニット上に酸化亜鉛膜および銀膜をこの順序で形成することによって、比較例の積層型光電変換装置を作製した。
比較例の積層型光電変換装置の第1の光電変換ユニットのp型非晶質シリコンカーバイド層中のp型不純物濃度は1×1020個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
また、比較例の積層型光電変換装置のn型シリコン系複合層のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
さらに、比較例の積層型光電変換装置の第2の光電変換ユニットのp型結晶質シリコン層中のp型不純物濃度は5×1019個/cm3であって、n型結晶質シリコン層中のn型不純物濃度は1×1021個/cm3であった。
そして、実施例1〜3と同様にして、比較例の積層型光電変換装置の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、フィルファクタ(FF)、および変換効率(Eff)をそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。
表1に示すように、比較例の積層型光電変換装置の開放電圧は1.40Vであって、短絡電流密度は13.00mA/cm2であって、フィルファクタは0.71であって、変換効率は12.90%であった。
Figure 2012015361
<評価>
表1に示すように、実施例1〜3の積層型光電変換装置は、比較例の積層型光電変換装置と比較して、変換効率などの特性に優れる結果となった。これは、実施例1〜3の積層型光電変換装置においては、絶縁性の非晶質の酸化シリコンを形成した後に、導電性の結晶質シリコンを形成することによって積層型光電変換装置用中間層を形成しているため、比較例のn型シリコン系複合層とは異なり、導電性の結晶質シリコンによる積層型光電変換装置用中間層の厚さ方向への電流の導通をより確実なものとし、積層型光電変換装置用中間層の面内方向への電流の拡散を抑制できたことによる漏れ電流の発生を抑制できたことによるものと考えられる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
たとえば、積層型光電変換装置用中間層の下地となる光電変換ユニットに凹凸構造を設けることで、第1の透明導電膜に凹凸構造を設けない積層型光電変換装置にも本発明を適用することができる。
本発明は、たとえば太陽電池、光センサまたはディスプレイなどの様々な用途の積層型光電変換装置に用いられる積層型光電変換装置用中間層の製造方法、積層型光電変換装置の製造方法および積層型光電変換装置に利用することができる。
1 透光性基板、2 第1の透明導電膜、3 第1の光電変換ユニット、4 積層型光電変換装置用中間層、5 第2の光電変換ユニット、6 裏面電極、7 断面方向、8 面内方向、31 第1のp型シリコン系半導体層、32 第1のi型シリコン系半導体層、33 第1のn型シリコン系半導体層、33a,43a,44a 凸部、33b,43b,44b 凹部、41 絶縁性シリコン系化合物、41a 第1の絶縁性シリコン系化合物、41b 第2の絶縁性シリコン系化合物、42 導電性結晶質シリコン系半導体、42a 第1の導電性結晶質シリコン系半導体、42b,42c 第2の導電性結晶質シリコン系半導体、43 第3の導電性結晶質シリコン系半導体層、44 第4の導電性結晶質シリコン系半導体層、45a 第1のシリコン複合層、45b 第2のシリコン複合層、51 第2のp型シリコン系半導体層、52 第2のi型シリコン系半導体層、53 第2のn型シリコン系半導体層、61 第2の透明導電膜、62 金属膜、101 ガラス基板、102 SnO2膜、103 非晶質光電変換ユニット、104 中間層、105 結晶質シリコン光電変換ユニット、106 積層体、201 ガラス基板、202 SnO2膜、203 前方光電変換ユニット、204 n型シリコン複合層、205 後方光電変換ユニット、206 積層体、301 ガラス基板、302 酸化亜鉛膜、303 トップセル、304 中間層、305 ボトムセル、306 裏面透明電極層、307 開口部、1031 p型SiC層、1032 i型非晶質Si層、1033 n型μc−Si層、1041 導電性SiOx層、1042 n型μc−Si層、1043 導電性SiOx層、1051 p型μc−Si層、1052 i型結晶質Si層、1053 n型μc−Si層、2031 p型非晶質SiC層、2032 i型非晶質Si層、2033 n型μc−Si層、2051 p型μc−Si層、2052 i型結晶質Si層、2053 n型n型μc−Si層、3031 p型アモルファスシリコン層、3032 i型アモルファスシリコン層、3033 n型アモルファスシリコン層、3051 p型微結晶シリコン層、3052 i型微結晶シリコン層、3053 n型アモルファスシリコン層、3061 酸化亜鉛膜、3062 銀膜。

Claims (10)

  1. 凸部と凹部とを有する結晶質シリコン半導体層上に絶縁性シリコン系化合物をプラズマCVD法を用いて形成する第1工程と、
    前記第1工程の後の前記結晶質シリコン半導体層上に導電性結晶質シリコン系半導体をプラズマCVD法を用いて形成する第2工程と、を含む、積層型光電変換装置用中間層の製造方法。
  2. 前記第1工程において前記凸部に前記絶縁性シリコン系化合物を選択的に形成し、
    前記第2工程において前記凹部に前記導電性結晶質シリコン系半導体を選択的に形成する、請求項1に記載の積層型光電変換装置用中間層の製造方法。
  3. 透光性基板上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第1の光電変換ユニット上に請求項1または2に記載の積層型光電変換装置用中間層の製造方法を用いて積層型光電変換装置用中間層を形成する工程と、
    前記積層型光電変換装置用中間層上に前記第2の光電変換ユニットを形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法。
  4. 前記透光性基板に積層された第1の透明導電膜上に前記第1の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、
    前記第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、をさらに含む、請求項3に記載の積層型光電変換装置の製造方法。
  5. 前記第1の透明導電膜上に凹凸構造が形成されており、前記第1の光電変換ユニットを前記第1の透明導電膜上に均一な厚さで形成することで前記第1の光電変換ユニットの前記結晶質シリコン半導体層上に前記凸部と前記凹部とが形成される、請求項4に記載の積層型光電変換装置の製造方法。
  6. 透光性基板に積層された、凹凸構造を有する第1の透明導電膜上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第1の光電変換ユニット上に第1の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第1の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第1のシリコン複合層を形成する工程と、
    前記第1のシリコン複合層上に第3の導電性結晶質シリコン系半導体層を積層する工程と、
    前記第3の導電性結晶質シリコン系半導体層上に第2の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第2の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第2のシリコン複合層を形成する工程と、
    前記第2のシリコン複合層上に第2の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、
    前記第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法。
  7. 透光性基板に積層された、凹凸構造を有する第1の透明導電膜上に第1の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第1の光電変換ユニット上に第1の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第1の導電型を有する第1の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第1のシリコン複合層を形成する工程と、
    前記第1のシリコン複合層上に第1の導電型を有する第3の導電性結晶質シリコン系半導体層を形成する工程と、
    前記第3の導電性結晶質シリコン系半導体上に第2の導電型を有する第4の導電性結晶質シリコン系半導体層を形成する工程と、
    前記第4の導電性結晶質シリコン系半導体層上に第2の絶縁性シリコン系化合物を形成した後に第2の導電型を有する第2の導電性結晶質シリコン系半導体を形成することによって第2のシリコン複合層を形成する工程と、
    前記第2のシリコン複合層上に第2の光電変換ユニットを形成する工程と、
    前記第2の光電変換ユニット上に第2の透明導電膜を形成する工程と、
    前記第2の透明導電膜上に金属膜を形成する工程と、を含む、積層型光電変換装置の製造方法。
  8. 凹凸構造を有する透明導電膜が積層された透光性基板と、
    前記透光性基板上に設けられた第1の光電変換ユニットと、
    前記第1の光電変換ユニット上に設けられた積層型光電変換装置用中間層と、
    前記積層型光電変換装置用中間層上に設けられた第2の光電変換ユニットと、
    前記第2の光電変換ユニット上に設けられた透明導電膜および金属膜と、を備え、
    前記積層型光電変換装置用中間層は、絶縁性シリコン系化合物と、導電性結晶質シリコン系半導体と、を含む、積層型光電変換装置。
  9. 前記積層型光電変換装置用中間層において、前記導電性結晶質シリコン系半導体が面内方向において前記絶縁性シリコン系化合物によって分断されている、請求項8に記載の積層型光電変換装置。
  10. 前記積層型光電変換装置用中間層において、前記導電性結晶質シリコン系半導体が前記第1の光電変換ユニットおよび前記第2の光電変換ユニットの両方に接している、請求項8または9に記載の積層型光電変換装置。
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