JP2012010620A - 発泡性飲料及びその製造方法 - Google Patents

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徹 潮井
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智 伊東
Yoichi Kamimae
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由香里 井上
Hiroki Nishizawa
裕樹 西澤
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Abstract

【課題】従来にない香味を有する発泡性飲料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る発泡性飲料の製造方法は、炭焼き麦芽を含む原料を使用することを特徴とする。この発泡性飲料の製造方法は、前記炭焼き麦芽を含む前記原料を使用して発酵前液を調製する工程(10)と、前記発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程(20)と、を含むこととしてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、発泡性飲料及びその製造方法に関し、特に、原料の一部として麦芽を使用する発泡性飲料及びその製造方法に関する。
従来、高温で焙燥して得られた濃色の麦芽を使用することにより、黒ビール等の香ばしさが高められたビールを製造することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−043292号公報
一方、本発明の発明者らは、従来にない方法で焙燥して得られた麦芽を使用することにより、従来にない香味を実現することができるのではないかと考え、独自に鋭意検討を重ねた。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、従来にない香味を有する発泡性飲料及びその製造方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る発泡性飲料の製造方法は、炭焼き麦芽を含む原料を使用することを特徴とする。本発明によれば、従来にない香味を有する発泡性飲料の製造方法を提供することができる。
また、前記発泡性飲料の製造方法は、前記炭焼き麦芽を含む前記原料を使用して発酵前液を調製する工程と、前記発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程と、を含むこととしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る発泡性飲料は、前記いずれかの方法により製造されたことを特徴とする。本発明によれば、従来にない香味を有する発泡性飲料を提供することができる。
本発明によれば、従来にない香味を有する発泡性飲料及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る発泡性飲料の製造方法の一例に含まれる主な工程を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において製造された発泡性アルコール飲料の官能検査結果の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に係る発泡性飲料の製造方法(以下、「本方法」という。)は、炭焼き麦芽を含む原料を使用して発泡性飲料を製造する方法である。炭焼き麦芽は、炭を使用した焙燥により得られた麦芽であれば特に限られない。
炭焼き麦芽の製造においては、まず炭焼きされていない麦芽(未処理麦芽)を準備する。未処理麦芽としては、例えば、焙燥されていない麦芽(いわゆる緑麦芽)を使用することができる。緑麦芽は、発芽していない大麦又は小麦(好ましくは大麦)に水を吸収させ(いわゆる浸麦工程)、次いで、吸水した大麦又は小麦を適度に発芽させること(いわゆる発芽工程)により製造される。また、未処理麦芽としては、例えば、緑麦芽を焙燥して得られた淡色麦芽を使用することもできる。
そして、加熱源として炭を使用して、未処理麦芽を焙燥すること(いわゆる焙燥工程)により、炭焼き麦芽が得られる。炭は、有機物を炭化させて得られたものであれば特に限られず、例えば、植物を炭化して得られた炭(例えば、木炭、竹炭)を使用することができる。
炭を使用した焙燥の温度及び時間は、炭焼き麦芽に所望の特性を付与できる範囲で適宜設定することができる。すなわち、炭を使用した焙燥温度は、例えば、70〜300℃とすることができ、200〜280℃とすることが好ましい。炭を使用した焙燥時間は、例えば、5〜600分とすることができ、10〜200分とすることが好ましく、15〜45分とすることがより好ましい。
炭焼き麦芽の製造においては、他の加熱源を炭と併用することもできる。すなわち、炭と、他の加熱源と、を使用して炭焼き麦芽を製造することができる。具体的に、例えば、炭と、バーナー(例えば、ガスバーナー)等の他の加熱源と、を同時に使用して、麦芽を加熱する。この場合、例えば、他の加熱源と麦芽との間に炭を配置して、当該他の加熱源と当該炭とで当該麦芽を焙燥する。この焙燥は、例えば、バーナー等の他の加熱源の上に炭を配置し(例えば、バーナーの上に設けられた網の上に炭を置く)、さらに当該炭の上に麦芽を配置することにより行うことができる。焙燥に使用する設備は、特に限られず、例えば、麦芽の焙燥に使用される装置(いわゆるロースター装置)を利用することができる。
炭焼き麦芽は、上述のように炭を使用した焙燥に起因して、炭焼きに特有の特性を有する従来にない麦芽である。すなわち、炭焼き麦芽は、後述するように、発泡性飲料の原料の一部として使用することにより、当該発泡性飲料に当該炭焼き麦芽に由来する特有の香味を付与する。また、炭焼き麦芽は、焙燥に起因する比較的濃い色を有する。すなわち、炭焼き麦芽の色は、例えば、麦芽色度で10〜1500EBC、好ましくは800〜1200EBCとすることができる。また、炭焼き麦芽としては、粉砕されたものを使用することもできる。
本実施形態に係る発泡性飲料(以下、「本飲料」という。)は、本方法により製造される。すなわち、本飲料は、炭焼き麦芽を含む原料を使用して製造された発泡性飲料である。そして、本飲料は、炭焼き麦芽の使用に起因する特有の香味を有する。
ここで、本実施形態において、発泡性飲料は、炭酸ガスを含有する飲料であって、例えば、グラス等の容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性と、を有する飲料である。
具体的に、発泡性飲料は、例えば、EBC(European Brewery Convention:欧州醸造協会)法によるNIBEM値が50秒以上を示す飲料である。NIBEM値は、ビール等の発泡性アルコール飲料の泡持ちを示す指標値として使用されている。NIBEM値は、発泡性飲料を所定の容器に注いだ際に形成された泡の高さが所定量減少するまでの時間(秒)として評価される。NIBEM値が高いほど、発泡性飲料の泡持ち特性が高い(泡持ちが優れている)ことになる。
本飲料は、例えば、発泡性アルコール飲料とすることができる。本実施形態において、発泡性アルコール飲料は、上述のような泡特性を有する発泡性飲料であって、例えば、エタノールを1体積%以上の濃度で含有する飲料である。
本飲料は、例えば、麦芽を含む原料を使用して製造される発泡性アルコール飲料であって、当該麦芽の一部又は全部として炭焼き麦芽を使用して製造される飲料である。この場合、本飲料は、例えば、麦芽及びホップを含む原料を使用して製造される発泡性アルコール飲料である。また、本飲料は、例えば、麦芽を含む原料を使用し、且つホップを使用することなく製造される発泡性アルコール飲料である。
具体的に、発泡性アルコール飲料としては、例えば、麦芽及びホップを含む原料を使用して製造されるビール、当該ビールに比べて少ない量の麦芽とホップとを含む原料を使用して製造される発泡酒、当該発泡酒とスピリッツとを混合することにより製造される発泡性アルコール飲料(日本の酒税法で定義されるリキュール(発泡性))が挙げられる。
また、本飲料は、例えば、発泡性ノンアルコール飲料とすることもできる。本実施形態において、発泡性ノンアルコール飲料は、上述のような泡特性を有する発泡性飲料であって、例えば、エタノールの濃度が1体積%未満の飲料である。
図1は、本方法の一例に含まれる主な工程を示す説明図である。図1に示すように、本方法は、炭焼き麦芽を含む原料を使用して発酵前液を調製する工程(以下、「発酵前工程10」という。)と、当該発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程(以下、「発酵工程20」という。)と、を含む。
発酵前工程10においては、まず、発酵前液の原料を準備する。この原料は、上述の炭焼き麦芽を含む。原料に占める炭焼き麦芽の比率は、本飲料に所望の特性を付与できる範囲で適宜設定することができる。
すなわち、原料の総重量に対する炭焼き麦芽の重量の割合は、例えば、0.1〜20重量%とすることができ、0.2〜8.0重量%とすることができ、0.3〜3.0重量%とすることができる。
また、原料が、炭焼き麦芽と他の麦芽とを含む場合、当該原料に含まれる麦芽(炭焼き麦芽及び他の麦芽)に占める炭焼き麦芽の比率は、本飲料に所望の特性を付与できる範囲で適宜設定することができる。なお、他の麦芽としては、例えば、淡色麦芽、濃色麦芽、カラメル麦芽、クリスタル麦芽、黒麦芽等を使用することができる。
原料は、ホップを含むこととしてもよい。ホップは、特に限られず任意の1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。ホップの形態は特に限られず、保存や輸送等の目的に応じて適切に加工された任意の形態のものを使用することができる。すなわち、例えば、乾燥させたホップの毬花を圧縮して得られるプレスホップ、乾燥させたホップの毬花を粉砕して得られるホップパウダー、当該ホップパウダーをペレット状に圧縮成形して得られるホップペレットを使用することができる。
原料は、ホップを含まないこととしてもよい。この場合、ホップの代わりに、原料の一部としてハーブ類を使用することができる。ハーブとしては、任意のものを使用でき、例えば、ローズマリー、コリアンダー、カモミールを使用することができる。
原料は、着色、香味の付与、泡持ちの向上、発酵効率の向上等、本方法で製造される発泡性飲料に所望の特性を付与し、又は本方法の生産性を向上させるために有効な他の材料をさらに含むこととしてもよい。
例えば、発泡性飲料の泡立ちや泡持ち等の泡特性を向上させる材料を使用することができる。すなわち、例えば、タンパク質を使用することができる。タンパク質としては、例えば、上述のタンパク分解物の原料となるものと同様の穀物由来のタンパク質を使用することができる。より具体的に、例えば、エンドウ由来のタンパク質、大豆由来のタンパク質、コーン由来のタンパク質を使用することができる。
また、例えば、酵母エキスを使用することができる。酵母エキスは、酵母から抽出されたタンパク質、ペプチド及びアミノ酸を含有する。また、酵母エキスは、酵母に含有されているタンパク質又はペプチドを分解酵素や酸を用いて分解することにより調製された、より分子量の小さいペプチドやアミノ酸を含有することもできる。
また、例えば、後述する発酵工程20における酵母によるアルコール発酵を促進する酵母活性化剤を使用することができる。酵母活性化剤としては、例えば、ビタミン類、イノシトール、ミネラルを使用することができる。
また、例えば、カラメル色素等の色素を使用することができる。また、例えば、ビールの副原料としても使用される、米、コーン、こうりゃん、馬鈴薯、デンプンを使用することができる。
そして、発酵前工程10においては、上述の炭焼き麦芽を含む原料と水とを使用して発酵前液を調製する。すなわち、まず、原料の全部又は一部と水とを混合することにより原料液(いわゆるマイシェに相当)を調製する。具体的に、原料液は、例えば、炭焼き麦芽と水とを含むことができ、また、炭焼き麦芽と他の麦芽と水とを含むことができる。水としては、醸造用水を好ましく使用することができる。水の温度は、例えば、25〜80℃の範囲とすることができる。
次いで、原料液中で麦芽に含まれる分解酵素を作用させる処理(いわゆる糖化処理)を行う。すなわち、原料液の温度を段階的に上昇させて、麦芽(炭焼き麦芽、又は炭焼き麦芽及び他の麦芽)に含まれるタンパク質分解酵素やデンプン分解酵素による酵素分解反応を行う。糖化処理は、例えば、原料液の一部を煮沸する方法(いわゆるデコクチオン法)又は原料液を煮沸しない方法(いわゆるインフュージョン法)により行うことができる。この糖化処理の過程で、残りの原料を添加することもできる。
さらに、糖化処理後の原料液(いわゆる麦汁に相当)を、濾過し、煮沸する。原料の一部としてホップを使用する場合、この煮沸の際に、当該ホップを添加することができる。すなわち、例えば、糖化処理後の原料液にホップを添加し、さらに加熱して当該原料液を煮沸させる。この煮沸処理により、ホップに含有される成分を原料液中に抽出するとともに、原料液に含有される酵素を失活させる。
その後、原料液から不溶性成分を除去し、当該原料液を冷却する。こうして、発酵前工程10においては、最終的に、続く発酵工程20における酵母の添加に適した無菌状態の冷却された発酵前液(いわゆる冷麦汁に相当)を調製する。
発酵工程20においては、発酵前工程10で調製された発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う。発酵工程20においては、前発酵と後発酵(貯酒)とを行う。すなわち、まず、予め温度が所定の範囲内(例えば、0℃〜40℃の範囲)に調整された無菌状態の発酵前液に酵母を添加して発酵液を調製する。
酵母は、アルコール発酵を行うことができるものであれば特に限られず、任意の種類のものを適宜選択して使用することができる。すなわち、例えば、下面発酵酵母や上面発酵酵母等のビール酵母を使用することができ、下面発酵酵母を好ましく使用することができる。発酵開始時の発酵液における酵母の密度は適宜調節することができ、例えば、1×10個/mL〜3×10個/mLの範囲内とすることができる。
そして、この発酵液を所定の温度で所定の時間だけ維持することにより前発酵を行う。前発酵の温度は適宜調節することができ、例えば、0℃〜40℃の範囲内とすることができ、好ましくは、6℃〜15℃の範囲内とすることができる。前発酵において、酵母は、発酵前液に含有される窒素源及び炭素源、さらに必要に応じて添加されるビタミンやミネラル等の栄養源を消費しながらアルコール発酵等の代謝活動を行う。この結果、発酵液中では酵母によって、エタノール、炭酸ガス、香味成分(エステル等)が生成される。
後発酵は、前発酵後の発酵液をさらに所定の温度で所定の時間だけ維持することにより行う。すなわち、例えば、下面発酵酵母を用いた場合には、前発酵を終えて酵母が沈降した発酵液の上澄みを回収する。そして、回収された上澄みをさらにマイナス3℃〜20℃の範囲内の温度で、1日〜150日の範囲内の時間維持する。この後発酵により、発酵液中の不溶物を沈殿させて濁りを取り、また、熟成により香味を向上させることができる。また、後発酵においては、発酵液中に炭酸ガスをさらに溶解させることもできる。
こうして発酵工程20においては、酵母により生成されたエタノールや香味成分を含有する発酵後液を得ることができる。発酵後液に含まれるエタノールの濃度は、例えば、1〜20体積%とすることができ、好ましくは、1〜10体積%とすることができ、より好ましくは、3〜10体積%とすることができる。
本方法においては、上述の発酵工程20により得られた発酵後液にろ過や殺菌等の所定の処理を施すことにより、最終的に本飲料(例えば、ビールや発泡酒)を得る。
また、本方法において、発泡酒とスピリッツとを混合して発泡性アルコール飲料を製造する場合には、本方法は、発酵工程20で得られた当該発泡酒にスピリッツを添加する工程を含むことができる。
スピリッツとしては、穀物を原料として製造されたものを好ましく使用することができる。すなわち、例えば、大麦、小麦、米、蕎麦、馬鈴薯、サツマイモ、トウモロコシ、サトウキビを原料として製造された蒸留酒を使用することができ、特に好ましくは、大麦又は小麦を原料として製造された蒸留酒を使用することができる。スピリッツに含有されるアルコール濃度は、例えば、20〜90体積%の範囲内とすることができる。
また、本方法においては、発酵工程20で得られた発泡性アルコール飲料に含まれるエタノールの濃度を低減する処理や、当該発泡性アルコール飲料からエタノールを除去する処理を行うこともできる。
なお、本方法において炭焼き麦芽を使用するタイミングは、特に限られない。すなわち、炭焼き麦芽は、上述のように発酵前工程10で(すなわち、発酵工程20前に)使用することが好ましい。この場合、炭焼き麦芽は、例えば、糖化工程前、糖化工程の途中、糖化工程後であって煮沸前に添加することが好ましく、糖化工程前又は糖化工程の途中で添加することが特に好ましい。
本方法によれば、炭焼き麦芽を使用することにより、当該炭焼き麦芽の使用に起因する従来にない香味を有する発泡性飲料(本飲料)を製造することができる。すなわち、本飲料は、例えば、コクと爽快さとが両立した発泡性飲料である。例えば、従来の黒ビールは、特有のコクを有するものの、爽快さに欠けたものであった。これに対し、本飲料は、コクと爽快さとをバランスよく有する。すなわち、本飲料は、例えば、従来の黒ビールと同等以上のコクを有しながら、当該従来の黒ビールより優れた爽快さをも有する、従来にない発泡性飲料である。
また、本飲料は、例えば、従来の黒ビールが有するものとは質的に異なる好ましい焦げ香を有する。また、本飲料は、例えば、炭焼き麦芽の使用に特有の炭様の香りを有する。また、本飲料は、例えば、香ばしさ、熟成された香り、深みのある味わいを有する。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
原料として、麦芽及びホップを使用し、発泡性アルコール飲料を製造した。すなわち、いわゆる麦芽100%のビールを製造した。麦芽としては、炭焼き麦芽と通常の麦芽(通常のビールの製造に使用される淡色麦芽)とを使用した。麦芽の総重量に対する炭焼き麦芽の割合は1重量%、通常麦芽の割合は99重量%であった。
具体的に、炭焼き麦芽700gと、通常麦芽65000gと、を60℃の水と混合することにより、321Lの原料液を調製した。次いで、この原料液の糖化処理を行った。その後、原料液にホップ425gを添加するとともに、当該原料液を90分間煮沸した。そして、煮沸後の原料液を、酵母の添加に適した温度に冷却した。こうして、370Lの発酵前液を調製した。すなわち、原料に対して1重量%の炭焼き麦芽を使用した。
次いで、発酵前液に酵母を添加して発酵液を調製した。この発酵液を13℃の温度で7日間維持することにより前発酵を行った。その後、さらに発酵液を0℃の温度で20日間維持することにより貯酒を行った。得られた発酵後液をろ過し、殺菌した。こうして、炭焼き麦芽を使用したビールを製造した。
そして、得られたビールについて、熟練した7人のパネリストによる官能検査を行った。また、比較として、市販の麦芽100%淡色ビール及び市販の麦芽100%黒ビールについても、同様の官能検査を行った。なお、炭焼き麦芽を使用して製造したビールの色は、市販の淡色ビールよりも濃く、市販の黒ビールよりも薄かった。
図2には、官能検査の結果を示す。図2において、「実施例」は炭焼き麦芽を使用して製造されたビールを示し、「比較例1」は市販の淡色ビールを示し、「比較例2」は市販の黒ビールを示す。また、図2には、3段階の総合評価において、「A」、「B」及び「C」のそれぞれの評価を付けたパネリストの人数を示す。総合評価において、「A」は最も優れた評価であり、「B」が次に優れた評価である。
図2に示すように、炭焼き麦芽を使用したビール(実施例)については、6人が「A」と評価し、市販の淡色ビール(比較例1)及び市販の黒ビール(比較例2)に比べて高い評価が得られた。
また、官能検査においては、炭焼き麦芽を使用したビールは、市販の淡色ビールに比べて優れたコクと、当該市販の黒ビールに比べて優れた爽快さと、を有し、コクと爽快さが好ましく両立しているとの評価が得られた。
また、炭焼き麦芽を使用したビールは、市販の淡色ビールにはなく、市販の黒ビールとは質的に異なる好ましい焦げ香を有するとの評価が得られた。また、炭焼き麦芽を使用したビールは、当該炭焼き麦芽の使用に特有の炭様の香りを有するとの評価が得られた。また、炭焼き麦芽を使用したビールは、香ばしさ、熟成された香り、深みのある味わいを有するとの評価も得られた。
このように、炭焼き麦芽を含む原料を使用して製造された麦芽100%ビールは、当該炭焼き麦芽の使用に特有の従来にない優れた香味を有する、従来にないビールであることが確認された。
10 発酵前工程、20 発酵工程。

Claims (3)

  1. 炭焼き麦芽を含む原料を使用する
    ことを特徴とする発泡性飲料の製造方法。
  2. 前記炭焼き麦芽を含む前記原料を使用して発酵前液を調製する工程と、
    前記発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載された発泡性飲料の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載された方法により製造された
    ことを特徴とする発泡性飲料。
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