JP6827312B2 - 飲料の製造方法及び、ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法 - Google Patents

飲料の製造方法及び、ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、飲料の製造方法及び、ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法に関する。
特許文献1には、ビールまたはビール様飲料の製造方法であって、(a)ホップペレットおよびホップエキスの少なくとも一方を水系溶媒と一緒に煮沸し、その液相としてホップ溶液を得ること、および(b)原料液汁を煮沸して原料煮沸液状物を得ることをそれぞれ別個に実施し、工程(b)より得られた原料煮沸液状物を少なくとも冷却、発酵、熟成および濾過に順次付すことを含んで成り、工程(a)より得られたホップ溶液を、工程(b)より得られた原料煮沸液状物に、冷却後かつ濾過前の1つまたはそれ以上の段階で添加することにより、泡持ちの向上したビールまたはビール様飲料を製造する方法が記載されている。
特開2010−178628号公報
一方、本発明の発明者らは、ホップ原料を使用する飲料の製造において、製造上の効率を高め、且つ最終的に得られる飲料の特性をも向上させる技術的手段について検討を行った。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、ホップ原料からの苦味成分の移行率を向上させるとともに、飲料の香味をも向上させる飲料の製造方法、及びホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る飲料の製造方法は、ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、前記アルコール発酵の開始時以降に、前記原料液100体積部に対して12体積部以上の前記ホップ液を添加することと、を含む。本発明によれば、ホップ原料からの苦味成分の移行率を向上させるとともに、飲料の香味をも向上させる飲料の製造方法が提供される。
前記ホップ原料は、ホップエキスを含むこととしてもよい。この場合、前記ホップ原料は、さらにホップペレット及び/又はホップパウダーを含むこととしてもよい。さらに、この場合、前記ホップ原料は、前記ホップ液の調製において、α酸含有量基準で、10重量部以上、99重量部以下の前記ホップエキスと、1重量部以上、90重量部以下の前記ホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよい。また、前記アルコール発酵中、発酵液の仮性エキスが、前記アルコール発酵開始時の仮性エキスに対して90%以下になった時点以降に、前記ホップ液を添加することとしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係るホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法は、ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、を含む飲料の製造において、前記アルコール発酵の開始時以降に、前記原料液100体積部に対して12体積部以上の前記ホップ液を添加することにより、前記ホップ原料から前記飲料への苦味成分の移行率を向上させるとともに、前記飲料の香味を向上させる。本発明によれば、飲料の製造におけるホップ原料から当該飲料への苦味成分の移行率を向上させるとともに、飲料の香味を向上させる方法が提供される。
本発明によれば、ホップ原料からの苦味成分の移行率を向上させるとともに、飲料の香味をも向上させる飲料の製造方法、及びホップ原料から飲料への苦味成分の移行率及び飲料の香味を向上させる方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る実施例1において飲料を製造した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例2において飲料を製造した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例3において飲料を製造した結果を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に係る方法(以下、「本方法」という。)の一側面は、ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、当該アルコール発酵の開始時以降に、当該原料液100体積部に対して12体積部以上の当該ホップ液を添加することと、を含む飲料の製造方法である。
本方法の他の側面は、ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、を含む飲料の製造において、当該アルコール発酵の開始時以降に、当該原料液100体積部に対して12体積部以上の当該ホップ液を添加することにより、当該ホップ原料から当該飲料への苦味価の移行率を向上させる方法である。
すなわち、本発明の発明者らは、ホップ原料を使用する飲料の製造において、当該ホップ原料から当該飲料への苦味成分の移行率を向上させる技術的手段について鋭意検討を行った結果、意外にも、アルコール発酵の開始時以降に、原料液に対する体積比率が所定値以上のホップ液を添加することにより、当該ホップ原料から当該飲料への苦味成分の移行率が顕著に向上することを独自に見出し、本発明を完成するに至った。
ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率は、例えば、苦味価(BU:Bitter Unit)の移行率(BU移行率)で評価される。BUは、文献(「改訂 BCOJビール分析法 2013年増補改訂、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編、公益財団法人日本醸造協会発行」の「7.12 苦味価」又は「8.15 苦味価(IM)」)に記載の方法に従い測定される。
また、BU移行率は次のようにして算出される。すなわち、まず最終的に得られた飲料のBUを上述の文献に記載の方法に従い測定する。一方、ホップ原料のBUについては、単位重量(例えば、1g)のホップ原料を含む溶液(例えば、ホップ原料を水と混合して得られる溶液)を煮沸して、当該溶液のBUを、上述の飲料と同様に測定することで、当該単位重量あたりのホップ原料によって飲料に付与されると推定されるBU(以下、「ホップ原料あたり推定BU」という。)が求められる。そして、ホップ原料から飲料へのBU移行率は、ホップ原料あたり推定BUに対する、当該飲料のBUの割合(%)として算出される。
ホップ原料は、ホップに由来するα酸及び/又はイソα酸を含む原料であれば特に限られないが、例えば、ホップエキス、ホップパウダー、ホップペレット、プレスホップ、生ホップ、イソ化ホップ、ローホップ、テトラホップ及びヘキサホップからなる群より選択される1以上であることとしてもよい。
ホップエキスは、ホップの毬花に含まれる成分(例えば、α酸)を溶媒抽出することによって得られる。ホップパウダーは、乾燥させたホップの球果を粉砕して得られる。ホップペレットは、ホップパウダーをペレット状に圧縮成形して得られる。プレスホップは、乾燥させたホップの球果を圧縮して得られる。生ホップは、収穫後に乾燥させることなく使用するホップである。イソ化ホップは、ホップにアルカリ処理や加熱処理等のイソ化処理を施してα酸をイソ化することで得られる。ローホップ、テトラホップ及びヘキサホップ等の還元イソα酸製品は、イソα酸を化学修飾することによって得られる。
ホップ原料は、ホップエキスを含むことが好ましい。この場合、ホップ原料液は、ホップ原料の少なくとも一部としてホップエキスを含む。すなわち、ホップ原料は、ホップエキスそのものであってもよいし、ホップエキスと、他のホップ原料とを含んでもよい。ホップ原料がホップエキスを含むことにより、高いBU移行率が達成される。
ホップエキスは、上述のとおり、ホップの抽出により得られる組成物である。すなわち、ホップエキスは、例えば、ホップと溶剤との混合液からホップ粕を除去して得られる。ホップエキスの調製に使用される溶剤は、ホップに含まれる成分(例えば、α酸)の抽出に適したものであれば特に限られないが、例えば、エタノール又は炭酸ガスが使用される。ホップエキスとしては、市販のホップエキスを使用してもよい。
ホップエキスは、ホップに由来する成分(例えば、α酸及び/又はイソα酸)を含有する。ホップエキスは、液体であってもよいし、固体(例えば、粉末)であってもよい。ホップエキスは、未だイソ化処理(例えば、90℃以上での加熱処理)が施されていないホップエキスであることが好ましいが、既にイソ化処理が施されたホップエキスであってもよい。
ホップエキスは、α酸の含有量とイソα酸の含有量との合計に対する、当該イソα酸の含有量の割合が10重量%未満であることとしてもよく、5重量%未満であることとしてもよく、1重量%未満であることとしてもよい。
なお、本実施形態において、ホップ原料中のα酸の含有量は、文献(Analytica-EBC, 7.7 α- and β-Acids in Hops and Hop Products by HPLC (1997))に記載の方法に従い、HPLCを使用して、α酸の総含有量(コフムロンの含有量と、フムロンの含有量と、アドフムロンの含有量との合計)を測定することにより得られる。ホップ原料中のイソα酸の含有量は、文献(Analytica-EBC, 7.9 Iso-α-Acids and reduced iso-α-Acids in Hop Products by HPLC (1997))に記載の方法に従い、HPLCを使用して、イソα酸の総含有量(trans型及びcis型の、イソコフムロンの含有量と、イソフムロンの含有量と、イソアドフムロンの含有量との合計)を測定することにより得られる。
ホップ原料がホップエキスを含む場合、当該ホップ原料は、さらにホップペレット及び/又はホップパウダーを含むことが好ましい。この場合、ホップ原料液は、ホップ原料の少なくとも一部として、ホップエキスと、ホップペレット及び/又はホップパウダーとを含む。すなわち、ホップ原料は、ホップエキスと、ホップペレット及びホップパウダーとから構成されることとしてもよいし、当該ホップエキスと、ホップペレット及び/又はホップパウダーと、さらに他のホップ原料とを含んでもよい。
ホップ原料がホップエキスと、ホップペレット及び/又はホップパウダーとを含む場合、当該ホップ原料は、ホップ液の調製において、例えば、α酸含有量基準で、10重量部以上、99重量部以下の当該ホップエキスと、1重量部以上、90重量部以下の当該ホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよい。
すなわち、例えば、ホップ原料が、α酸含有量基準で、99重量部のホップエキスと、1重量部のホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むとは、ホップ液の調製に使用する当該ホップ原料中のホップエキスに含まれるα酸の総量(当該ホップエキスの使用量あたりのα酸含有量)が99重量部であり、当該ホップ原料中のホップペレット及び/又はホップパウダーに含まれるα酸の総量(ホップペレット及び/又はホップパウダーの使用量あたりのα酸含有量)が1重量部であることを意味する。
また、ホップ原料は、例えば、α酸含有量基準で、15重量部以上、99重量部以下のホップエキスと、1重量部以上、85重量部以下のホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよく、20重量部以上、99重量部以下のホップエキスと、1重量部以上、80重量部以下のホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよく、30重量部以上、99重量部以下のホップエキスと、1重量部以上、70重量部以下のホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよく、35重量部以上、99重量部以下のホップエキスと、1重量部以上、65重量部以下のホップペレット及び/又はホップパウダーとを含むこととしてもよい。
ホップ原料がホップエキスに加えてホップペレット及び/又はホップパウダーを含む場合、当該ホップ原料が当該ホップエキスを含み、当該ホップペレット及びホップパウダーを含まない場合に比べて、最終的に得られる飲料の香味(特に、味の厚み)が優れたものとなる。
また、ホップ原料は、α酸の含有量とイソα酸の含有量との合計に対する、当該イソα酸の含有量の割合が10重量%未満であることとしてもよく、5重量%未満であることとしてもよく、1重量%未満であることとしてもよい。
ホップ原料液は、水系溶媒を含むことが好ましい。この場合、ホップ原料液は、ホップ原料と水系溶媒とを混合して調製される。すなわち、ホップ原料液は、ホップ原料と水系溶媒との混合液であることが好ましい。
水系溶媒は、イソα酸の溶解に適した溶媒であれば特に限られず、例えば、水、原料液及び液糖からなる群より選択される1以上であることとしてもよい。水系溶媒は、そのエキスが10%以下であることとしてもよく、5%以下であることとしてもよく、1%以下であることとしてもよい。
エキスは、文献「改訂 BCOJビール分析法 2013年増補改訂(編集:ビール酒造組合 国際技術委員会(分析委員会)、発行所:公益財団法人日本醸造協会)」の「7.2 エキス」に記載の方法により測定される。
ホップ液は、ホップ原料液を90℃以上の温度で加熱して調製される。ホップ原料液を加熱する温度は、90℃以上であれば特に限られないが、例えば、91℃以上であることとしてもよく、95℃以上であってもよく、98℃以上であってもよい。ホップ原料液を加熱する温度は、例えば、100℃以下であることとしてもよい。
ホップ液は、ホップ原料液を煮沸して調製されることとしてもよい。ホップエキスに加えてホップペレット及び/又はホップパウダーを含むホップ原料液を煮沸してホップ液を調製する場合、ホップ原料液が当該ホップエキスを含み当該ホップペレット及びホップパウダーを含まない場合に比べて、突沸の発生を効果的に抑制することができる。
ホップ原料液を加熱する時間は、特に限られないが、例えば、10分以上であることとしてもよく、20分以上であってもよく、30分以上であってもよく、40分以上であってもよく、50分以上であってもよく、60分以上であってもよく、70分以上であってもよく、80分以上であってもよい。ホップ原料液を加熱する時間は、例えば、180分以下であることとしてもよい。
ホップ液は、加熱後のホップ原料液そのままであってもよいが、加熱後のホップ原料液の上清であることが好ましい。加熱後のホップ原料液の上清は、例えば、当該加熱後のホップ原料液から固形分の少なくとも一部を除去して得られる。
ホップ液は、イソα酸を含む。すなわち、ホップ液は、例えば、α酸の含有量とイソα酸の含有量との合計に対する当該イソα酸の含有量が、20重量%以上であることとしてもよく、30重量%以上であることが好ましく、40重量%以上であることがより好ましく、50重量%以上であることがより一層好ましく、60重量%以上であることが特に好ましい。
原料液は、酵母が資化可能な炭素源及び窒素源を含む。炭素源は、例えば、酵母が資化できる糖類である。糖類は、例えば、グルコース、フルクトース、シュクロース(ショ糖)、マルトース(麦芽糖)及びマルトトリオースからなる群より選択される1種以上である。窒素源は、例えば、アミノ酸及び/又はペプチドである。この場合、原料液は、アミノ酸及び/又はペプチドとして、タンパク質酵素分解物を含むこととしてもよい。
原料液は、植物原料を使用して調製されることとしてもよい。この場合、原料液は、植物原料由来成分を含む。植物原料由来成分は、例えば、酵母が資化可能な、植物原料由来の炭素源及び窒素源である。
植物原料は、飲料の製造に使用される、植物由来の原料であれば特に限られないが、例えば、次の(i)、(ii)及び(iii)からなる群より選択される1以上を含むことが好ましい:(i)穀類(例えば、麦類、米類及びトウモロコシからなる群より選択される1以上)、豆類及びイモ類からなる群より選択される1以上;、(ii)当該群より選択される1以上を発芽させたもの;、及び(iii)当該(i)及び/又は当該(ii)に由来する成分。
上記(i)及び/又は(ii)の植物原料を使用して調製される原料液は、当該(i)及び/又は(ii)の植物原料に由来する成分を含む。上記(iii)の植物原料を使用して調製された原料液は、当該(iii)の成分を含む。
麦類は、大麦、小麦、燕麦及びライ麦からなる群より選択される1以上であることが好ましい。麦類を発芽させたものは、麦芽と呼ばれる。麦芽は、大麦、小麦、燕麦及びライ麦からなる群より選択される1以上の麦芽であることが好ましい。
上記(iii)の成分は、上記(i)及び/又は(ii)の植物原料に由来する成分であれば特に限られないが、例えば、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、糖類、脂質、ビタミン及びミネラルからなる群より選択される1以上である。
植物原料は、ホップ原料を含むこととしてもよい。すなわち、この場合、原料液は、ホップ原料を使用して調製される。ホップ原料を使用して調製された原料液は、ホップ由来成分を含む。ホップ由来成分は、例えば、ホップ由来の苦味成分及び/又は香気成分である。
植物原料は、上記(i)、(ii)及び(iii)からなる群より選択される1以上と、ホップ原料とを含むこととしてもよい。すなわち、この場合、原料液は、上記(i)、(ii)及び(iii)からなる群より選択される1以上と、ホップ原料とを使用して調製される。
原料液は、原料を調合することにより調製される。すなわち、原料液が、植物原料を使用して調製される場合、当該原料液は、当該植物原料と水とを混合して調製される。原料液は、まず植物原料と水とを混合し、次いで、糖化を行って調製されることとしてもよい。
糖化は、植物原料と水とを混合して調製された混合液を、多糖類分解酵素及び/又はタンパク質分解酵素で処理することにより行う。多糖類分解酵素及び/又はタンパク質分解酵素は、植物原料(例えば、麦芽)に含まれる酵素であってもよいし、及び/又は、植物原料とは別に外的に添加される酵素であってもよい。糖化は、多糖類分解酵素及び/又はタンパク質分解酵素が働く温度(例えば、30℃以上、80℃以下)で行う。
原料液が、ホップ原料を使用して調製される場合、当該原料液は、当該ホップ原料と水とを含む混合液を煮沸して調製されることとしてもよい。原料液がホップ原料と他の植物原料とを使用して調製される場合、当該原料液は、まず当該植物原料と水とを混合して糖化を行い、その後、当該ホップを添加して煮沸することにより調製されることとしてもよい。
本方法は、上述のようにして原料液を調製することを含んでもよいし、又は原料液の調製を行うことは含まず、予め調製された原料液を用意し(例えば、予め調製された原料液を購入し)、当該用意された原料液を使用することとしてもよい。
本実施形態において、アルコール発酵(ビール製造における、いわゆる主発酵、又は前発酵に相当)は、原料液に酵母を添加することにより開始する。すなわち、アルコール発酵は、原料液に酵母を添加して発酵液を調製することにより開始される。
アルコール発酵開始時の発酵液における酵母の密度は特に限られないが、例えば、1×10個/mL以上、3×10個/mL以下であることが好ましい。酵母は、アルコール発酵を行う酵母であれば特に限られないが、例えば、ビール酵母、ワイン酵母、焼酎酵母及び清酒酵母からなる群より選択される1以上であることが好ましい。
アルコール発酵の条件は、発酵液中において酵母によるアルコール発酵が行われる条件であれば特に限られないが、例えば、当該発酵液を0℃以上、40℃以下の温度で、1日以上、14日以下の時間維持することにより行う。
ここで、本方法において特徴的なことの一つは、アルコール発酵の開始時以降に、原料液100体積部に対して12体積部以上のホップ液を添加することである。添加するホップ液の量は、原料液100体積部に対して12体積部以上であれば特に限られないが、例えば、13体積部以上であることとしてもよく、14体積部以上であることが好ましく、15体積部以上であることがより好ましく、16体積部以上であることが特に好ましい。添加するホップ液の量の上限値は、特に限られないが、例えば、原料液100体積部に対して100体積部以下の当該ホップ液を添加することとしてもよい。
ホップ液を添加するタイミングは、アルコール発酵の開始時以降(すなわち、添加すべき酵母の全量を原料液に添加してアルコール発酵を開始した時点、又はその後)であれば特に限られないが、当該アルコール発酵の終了時以前であることが好ましい。
アルコール発酵の開始時以降に、原料液に対する体積比率が上記閾値以上のホップ液を添加することにより、当該ホップ液の添加量が当該閾値未満の場合に比べて、ホップ原料から、最終的に製造される飲料への苦味成分の移行率を効果的に向上させる(すなわち、BU移行率を増大させる)ことができる。
ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率が向上することにより、当該飲料の製造に必要な当該ホップ原料の量及び/又はコストを効果的に低減することができる。すなわち、例えば、所望のBUを有する飲料を製造する場合において、BU移行率が増大することにより、ホップ原料の使用量を低減することができる。また、その結果、飲料の製造に必要なコストを効果的に低減することができる。
本方法においては、アルコール発酵中、発酵液の仮性エキスが、アルコール発酵開始時の仮性エキスに対して90%以下になった時点以降に、ホップ液を添加することが好ましい。すなわち、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対する、ホップ液添加時(すなわち、ホップ液を添加する直前)の発酵液の仮性エキスの比率は、90%以下であることが好ましい。
この場合、ホップ液を添加するタイミングは、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対する、当該ホップ液添加時の発酵液の仮性エキスの比率が90%以下になった時点以降であれば特に限られないが、例えば、当該比率が70%以下になった時点以降であることがより好ましく、60%以下になった時点以降であることがより一層好ましく、50%以下になった時点以降であることが特に好ましい。
このように、アルコール発酵開始後、時間が経過して、発酵液の仮性エキスが上記閾値以下に低下した時点以降に、ホップ液を添加することにより、当該時点より前に当該ホップ液を添加した場合に比べて、ホップ原料から、最終的に製造される飲料への苦味成分の移行率を効果的に向上させる(すなわち、BU移行率を効果的に増大させる)ことができる。
なお、ホップ液を添加するタイミングは、例えば、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対する、当該ホップ液添加時の発酵液の仮性エキスの比率が、15%以下になる前であることとしてもよく、17%以下になる前であることとしてもよく、20%になる前であることとしてもよい。
本方法において得られる飲料は、特に限られないが、例えば、発泡性飲料であることとしてもよい。発泡性飲料は、泡立ち特性及び泡持ち特性を含む泡特性を有する飲料である。すなわち、発泡性飲料は、例えば、炭酸ガスを含有する飲料であって、グラス等の容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性とを有する飲料であることが好ましい。
発泡性飲料の炭酸ガス圧は、1.0kg/cm以上であることとしてもよく、2.0kg/cm以上であることとしてもよい。発泡性飲料の炭酸ガス圧の上限値は、特に限られないが、当該炭酸ガス圧は、3.0kg/cm以下であることとしてもよい。また、発泡性飲料のNIBEM値は、50秒以上であることとしてもよい。
なお、NIBEM値は、発泡性飲料を所定の容器に注いだ際に形成された泡の高さが所定量減少するまでの時間(秒)として評価される。具体的に、発泡性飲料のNIBEM値は、文献「改訂 BCOJビール分析法 2013年増補改訂(編集:ビール酒造組合 国際技術委員会(分析委員会)、発行所:公益財団法人日本醸造協会)」の「8.29 泡−NIBEM−Tを用いた泡持ち測定法−」に記載の方法により測定される。
また、本方法において得られる飲料は、アルコール飲料であることとしてもよい。アルコール飲料は、アルコール含有量が1体積%以上(アルコール分1度以上)の飲料である。アルコール飲料のアルコール含有量は、1体積%以上であれば特に限られないが、例えば、1体積%以上、20体積%以下であってもよい。
また、本方法において得られる飲料は、ノンアルコール飲料であることとしてもよい。ノンアルコール飲料は、アルコール含有量が1体積%未満の飲料である。ノンアルコール飲料のアルコール含有量は、1体積%未満であれば特に限られないが、例えば、0.5体積%未満であってもよく、0.05体積%未満であってもよく、0.005体積%未満であってもよい。本方法においては、アルコール発酵後の発酵液に、アルコール含有量を低減する処理を施して、ノンアルコール飲料を製造することとしてもよい。
また、発泡性飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。本実施形態において、ビールテイスト飲料は、ビール様の香味を有する発泡性飲料である。すなわち、ビールテイスト飲料は、例えば、ビール、発泡酒、又は、発泡酒とアルコール成分(例えば、スピリッツ)とを含有する発泡性飲料であることとしてもよいが、アルコール含有量、麦芽の使用の有無、及びアルコール発酵の有無に関わらず、ビール様の香味を有する発泡性飲料であれば特に限られない。ビールテイスト飲料は、発泡性アルコール飲料であってもよいし、発泡性ノンアルコール飲料であってもよい。発泡性アルコール飲料は、ビール、発泡酒、又は、発泡酒とスピリッツ等のアルコール成分とを含有する発泡性飲料からなる群より選択される発泡性アルコール飲料であってもよい。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
まずホップ原料を含むホップ原料液を調製した。すなわち、例1−1〜例1−7においては、ホップエキスと、ホップペレットと、水とを混合して、ホップ原料液を調製した。このホップ原料液の調製には、α酸含有量基準で、99重量部のホップエキスと、1重量部のホップペレットとを使用した。なお、使用されたホップエキスは、44.9重量%のα酸を含み、使用されたホップペレットは、2.6重量%のα酸を含んでいた。
次に、ホップ原料液を煮沸してホップ液を調製した。すなわち、ホップ原料液を加熱して90分間煮沸し、煮沸後の上清を、ホップ液として得た。
一方、麦芽及びホップ原料を使用して原料液を調製した。すなわち、まず大麦麦芽と水とを混合して得られた混合液の糖化を行った。次いで、糖化後の混合液にホップペレットを添加して90分間煮沸を行った。煮沸後の混合液を冷却して原料液(いわゆる麦汁)を得た。
そして、原料液に酵母を添加することにより、アルコール発酵を開始した。その後、例1−1、例1−2、例1−3、例1−4、例1−5、例1−6及び例1−7において、アルコール発酵の開始から所定の時間が経過した時点で、原料液100体積部に対して、それぞれ81.8体積部、50.0体積部、33.3体積部、25.0体積部、16.7体積部、14.3体積部及び11.1体積部のホップ液を発酵液に添加した。なお、原料液に添加された酵母の体積は、当該原料液の体積とホップ液の体積との合計(2500mL)に対して無視し得る程度に小さかった。
アルコール発酵後には、さらに熟成を行った。そして、熟成後の発酵液を遠心分離し、さらにカーボネーションタンクを用いてガス付けを行った。こうして、アルコール含有量が約5体積%の発泡性アルコール飲料(ビール)を得た。
そして、例1−1〜例1−7においては、得られた飲料のBUを測定するとともに、ホップ原料から当該飲料へのBU移行率を評価した。
図1には、例1−1〜例1−8のそれぞれについて、飲料の製造条件、及び得られた飲料を評価した結果を示す。図1において、「発酵開始時の原料液量に対するホップ液添加量の比率A/B(体積%)」は、添加されたホップ液の体積(「ホップ液の使用された液量A(mL))を、アルコール発酵開始時の原料液の体積(「原料液の使用された液量B(mL)」)で除して算出した。すなわち、「発酵開始時の原料液量に対するホップ液添加量の比率A/B(体積%)」の値は、アルコール発酵開始時の原料液100体積部に対する、当該ホップ液の体積部の値と同一である。
また、図1において、「発酵開始時に対するホップ液添加時の仮性エキスの割合D/C(%)」は、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスC(%)に対する、ホップ液添加時(すなわち、ホップ液を添加する直前)の当該発酵液の仮性エキスD(%)の割合(%)である。
具体的に、例1−1〜例1−7においては、アルコール発酵中、発酵液の仮性エキスが、当該アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対して、25.5%〜27.4%になった時点で、ホップ液を添加した。
図1に示すように、ホップ液添加量の比率が11.1体積%であった例1−7においては、BU移行率が15.3%であった。これに対し、ホップ液添加量の比率が14.3体積%〜81.8体積%であった例1−1〜例1−6においては、BU移行率が56.4%〜80.4%であった。
すなわち、ホップ液添加量の比率を11.1体積%超(具体的には、14.3体積%以上)とすることにより、ホップ原料から飲料へのBU移行率が顕著に増大した。特に、ホップ液の比率が14.3体積%超(具体的には、16.7体積%以上)であった例1−1〜例1−5においては、BU移行率が極めて顕著に増大した。
なお、比較の対照として、ホップ液を添加することなく、ホップエキス0.49gとホップペレット0.036gとを使用して調製された原料液2500mLを使用したこと以外は上述の例1−1〜例1−7と同様にして、アルコール含有量が約5体積%の発泡性アルコール飲料(ビール)を製造したところ、当該発泡性アルコール飲料のBUは20.2であり、BU移行率は34.7%であった。
ホップ原料に含まれるホップエキスの割合(α酸含有量基準)を変化させたこと以外は、上述の実施例1と同様にして、ホップ原料液を調製した。次に、上述の実施例1と同様に、ホップ原料液を煮沸してホップ液を調製した。
一方、上述の実施例1と同様に、原料液を調製した。なお、原料液の仮性エキスは13.8%であった。また、原料液のBUは5.6であった。
そして、原料液2000mLに酵母を添加することにより、アルコール発酵を開始した。その後、アルコール発酵の6日目に、ホップ液500mL(すなわち、原料液100体積部に対して、25体積部のホップ液)を発酵液に添加した。なお、原料液に添加された酵母の体積は、当該原料液の体積とホップ液の体積との合計(2500mL)に対して無視し得る程度に小さかった。
アルコール発酵後には、上述の実施例1と同様、さらに熟成、遠心分離、及びガス付けを行い、最終的に、アルコール含有量が約5体積%の発泡性アルコール飲料(ビール)を得た(例2−1〜例2−5)。また、例2−6として、上述の実施例1において比較の対照として製造した、アルコール含有量が約5体積%の発泡性アルコール飲料(ビール)も用意した。
上述の実施例1と同様に、ホップ原料から飲料へのBU移行率を評価した。また、飲料の官能検査を行った。すなわち、例2−1〜例2−6で得られた飲料について、5人の熟練したパネラーが、ホップ香、味の厚み(ボリューム)、余韻及び総合評価の各項目について評価し、点数を付与した。
具体的に、各パネラーは、例2−5で得られた飲料の各項目を「3点」と評価する場合における、相対的な点数として、他の例の飲料の各項目について、1.0点から5.0点まで、0.5点刻みの点数を付与した。官能検査においては、飲料の香味が優れているほど、大きな点数が付与された。
図2には、例2−1〜例2−6のそれぞれについて、飲料の製造条件、及び得られた飲料を評価した結果を示す。図2において、「ホップエキスの使用割合(α酸含有量基準)E/(E+F)(%)」は、各例のホップ液の調製において、使用されたホップ原料のα酸含有量(使用されたホップエキスのα酸含有量E(g)と、使用されたホップペレットのα酸含有量F(g)との合計)に対する、当該使用されたホップエキスのα酸含有量E(g)の割合(%)である。また、図2に示す「官能検査」に示す数値は、5人のパネラーから付与された点数の合計を当該パネラーの人数(すなわち「5」)で除して算出された平均値である。
図2に示すように、例2−1、例2−2、例2−3、例2−4及び例2−5において、ホップエキスの使用割合は、それぞれ0%、37%、70%、99%及び100%であった。そして、ホップ液を添加して飲料を製造した例2−1〜例2−5のいずれにおいても、ホップ液を添加せずに飲料を製造した例2−6に比べて、顕著に高いBU移行率が達成された。
一方、官能検査においては、ホップ液を添加して製造された例2−1〜例2−5の飲料の総合評価の点数(3.0〜3.9)は、ホップ液を添加することなく製造された例2−6の飲料のそれ(2.1)より高かった。また、ホップエキスの使用割合が0%〜99%であった例2−1〜例2−4において、ホップエキスの使用割合が100%であった例2−5と同等以上の評価が得られた。
特に、飲料の味の厚みについては、ホップエキスの使用割合が所定の範囲内であることにより高い評価が得られた。すなわち、ホップエキスの使用割合が0%及び100%であった例2−1及び例2−5において、それぞれ味の厚みは2.9点及び3.0点と評価されたのに対し、ホップエキスの使用割合が20%〜99%であった例2−2〜例2−4においては、味の厚みが3.5点〜3.8点と評価された。
したがって、ホップ原料として、ホップエキスの使用割合が所定範囲内となるように、ホップエキスとホップペレットとを併用することにより、当該ホップエキスのみ又は当該ホップペレットのみを使用する場合に比べて、最終的に得られる飲料の味の厚みが顕著に向上することが確認された。
上述の実施例1と同様にして、ホップ原料を含むホップ原料液を煮沸してホップ液を調製した。また、上述の実施例1と同様に、原料液を調製した。なお、原料液の仮性エキスは14.70%であった。また、原料液のBUは3.9であった。
そして、原料液2000mLに酵母を添加することにより、アルコール発酵を開始した。その後、例3−1、例3−2、例3−3、例3−4及び例3−5において、それぞれアルコール発酵の4日目、5日目、6日目、7日目及び10日目に、ホップ液500mL(すなわち、アルコール発酵開始時の原料液100体積部に対して25体積部のホップ液)を発酵液に添加した。なお、原料液に添加された酵母の体積は、当該原料液の体積とホップ液の体積との合計(2500mL)に対して無視し得る程度に小さかった。
アルコール発酵後には、上述の実施例1と同様、さらに熟成、遠心分離、及びガス付けを行い、最終的に、アルコール含有量が約5体積%の発泡性アルコール飲料(ビール)を得た。上述の実施例1と同様に、ホップ原料から飲料へのBU移行率を評価した。
図3には、例3−1〜例3−5のそれぞれについて、飲料の製造条件、及び得られた飲料を評価した結果を示す。図3において、「発酵開始時に対するホップ液添加時の仮性エキスの割合D/C(%)」は、上述の図1と同様、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスC(%)に対する、ホップ液添加時(すなわち、ホップ液を添加する直前)の当該発酵液の仮性エキスD(%)の割合(%)である。
すなわち、例3−1、例3−2、例3−3、例3−4及び例3−5においては、アルコール発酵中、発酵液の仮性エキスが、当該アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対して、それぞれ43.5%、36.4%、27.1%、19.7%及び15.3%になった時点で、ホップ液を添加した。
なお、図3には示していないが、例3−1において、ホップ液を添加する前の発酵液の仮性エキスを経時的に測定したところ、当該仮性エキスは、アルコール発酵の1日目で13.03%、2日目で10.91%、3日目で8.69%であった。
すなわち、アルコール発酵開始時の発酵液の仮性エキスに対する、アルコール発酵の1日目、2日目及び3日目における当該発酵液の仮性エキスの割合(%)は、それぞれ88.6%、74.2%及び59.1%であった。
図3に示すように、アルコール発酵中、ホップ液添加時の発酵液の仮性エキスが低くなるにつれて、ホップ原料から飲料への苦味成分の移行率が向上する(すなわち、BU移行率が増大する)傾向が確認された。

Claims (6)

  1. ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、
    原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、
    前記アルコール発酵の開始時以降に、前記原料液100体積部に対して14体積部以上の前記ホップ液を添加することと、
    を含む、
    飲料の製造方法。
  2. 前記ホップ原料は、ホップエキスを含む、
    請求項1に記載の飲料の製造方法。
  3. 前記ホップ原料は、さらにホップペレット及び/又はホップパウダーを含む、
    請求項2に記載の飲料の製造方法。
  4. 前記ホップ原料は、前記ホップ液の調製において、α酸含有量基準で、10重量部以上、99重量部以下の前記ホップエキスと、1重量部以上、90重量部以下の前記ホップペレット及び/又はホップパウダーとを含む、
    請求項3に記載の飲料の製造方法。
  5. 前記アルコール発酵中、発酵液の仮性エキスが、前記アルコール発酵開始時の仮性エキスに対して90%以下になった時点以降に、前記ホップ液を添加する、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の飲料の製造方法。
  6. ホップ原料を含むホップ原料液を90℃以上の温度で加熱してホップ液を調製することと、原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことと、を含む飲料の製造において、前記アルコール発酵の開始時以降に、前記原料液100体積部に対して14体積部以上の前記ホップ液を添加することにより、前記ホップ原料から前記飲料への苦味成分の移行率を向上させるとともに、前記飲料の香味を向上させる、方法。
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