JP2012009389A - 蓄電モジュールおよび蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃、振動などにより電池セルが破損し、電池セル内部のミスト状のガスが漏れた場合にも耐えられる蓄電装置を提供する。
【解決手段】ケーシング110を構成する一対の側板250、251には、それぞれ、電池セル140を保持する正極、負極の端子受部205、206が形成されている。側板250、251の各端子受部205、206の内側には貫通孔201が形成され、その周囲には、環状の溝205a、206aが形成されている。環状の溝205a、206a内部およびその周囲に接着剤が接着され、電池セル140に接着される。環状の溝205a、206a内に充填された接着剤により、ミスト状のガスがケーシング110の内部に流入することが防止される。
【選択図】図7

Description

本発明は、複数の蓄電器を備える蓄電モジュールおよび蓄電装置に関する。
複数の円筒形電池セルを直列に連結した電池モジュールを複数個、電池容器内に収納し、電池容器に装着された保護電子回路によって電池モジュールの電池セルを保護するように構成された電源装置がある。このような電源装置においては、ホルダーケースの左右に配置した一対のエンドプレート間に電池セルが複数列、複数段に配列された状態に保持する。各電池モジュールは、バスパーと言われる端子板により、複数の電池セルの正極および負極の電極端子を、適宜、横方向または縦方向に接続することにより、全体を直列に接続する。各エンドプレートには、バスパーを電池セルの電極端子に連結する開口窓が形成され、各電池セルを開口窓に嵌入して、電池セルを固定する(例えば、特許文献1段落[0035]、[0036]参照)。
特開2000−223160号公報
特許文献1に開示された装置では、各電池セルは、バスパーに連結された状態で開口窓内に保持される構造である。このため、エンドプレートと電池セルの電極端子との間には隙間がある。また、組付け時にエンドプレートが変形したり、あるいは衝撃や振動によって変形したりして電池セルの電極端子との間に隙間が生じる。
このため、衝撃、振動等により電池セルが破損し、あるいは電池セルの内圧が上昇して電池セル内部から電解液を含むミスト状のガスが漏れると、このガスが、エンドプレートと電池セルの電極端子との間の隙間から、ホルダーケース内部、さらには蓄電モジュール内部全体に浸入する。
本発明の蓄電モジュールは、電池セルの正極端子面および負極端子面に対応する複数の貫通孔が形成された一対の側板を含むケース部材と、ケース部材に収納された各電池セルを電気的に接続する導電部材とを備え、各側板における電池セルの正極端子面が接着される正極端子受部および電池セルの負極端子面が接着される負極端子受部に前記電池セルを接着する蓄電装置であって、正極端子受部および負極端子受部に環状の溝を設け、環状の溝内に電池セルの正極端子面または負極端子面の周囲全体に接着されるように接着剤が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電池セルの全周囲に環状の溝を設け、この溝内に接着剤を設けたので、電池セルの周囲を外部から確実に隔離することができる。
本発明の一実施の形態による蓄電装置が用いられた車載電機システムの構成を示すブロック図。 本発明の一実施の形態によるリチウムイオンバッテリ装置全体の外観構成を示す斜視図。 図2に示すリチウムイオンバッテリ装置を冷却媒体入口側から観た斜視図。 一実施の形態によるリチウムイオンバッテリ装置を構成する蓄電モジュールの外観構成を示す斜視図。 図4に示す蓄電モジュールの分解斜視図。 図5に示す蓄電モジュールの本発明の要部の一部切断拡大斜視図。 図5のVII−VII線切断拡大断面図。 電圧検出導体の構成を示す平面図。 電圧検出導体を側板に組み込んだ状態を示す平面図。 側板に導電部材を装着した状態を示す蓄電モジュールの斜視図。 側板に導電部材を装着した状態の拡大斜視図。 (a)は図6の平面図、(b)は図11(a)のB−Bの断面図、(c)は図11(a)のC−C断面図。 リチウムイオンバッテリ装置の製造手順を説明するフローチャート。
以下、本発明の一実施の形態による蓄電モジュールおよび蓄電装置について図面を参照して詳細に説明する。
以下では、一実施の形態による蓄電モジュールを、電動車両、特に電気自動車の車載電源装置を構成する蓄電装置に適用した場合を例として説明する。電気自動車は、内燃機関であるエンジンと電動機とを車両の駆動源として備えたハイブリッド電気自動車、および電動機を車両の唯一の駆動源とする純正電気自動車等を含む。
まず、図1を用いて、一実施の形態による蓄電モジュールを含む車載電機システム(電動機駆動システム)の構成について説明する。
車載電機システムは、モータジェネレータ10、インバータ装置20、車両全体を制御する車両コントローラ30、および車載電源装置を構成する蓄電装置1000等を備える。蓄電装置1000は、例えば、複数の電池セル等を備えたリチウムイオンバッテリ装置として構成される。
モータジェネレータ10は、三相交流同期機である。モータジェネレータ10は、車両の力行時及び内燃機関であるエンジンを始動する時など、回転動力が必要な運転モードでは、モータ駆動し、発生した回転動力を車輪及びエンジンなどの被駆動体に供給する。この場合、車載電機システムは、モータジェネレータ10に、蓄電装置1000から電力変換装置であるインバータ装置20を介して、直流電力を三相交流電力に変換して供給する。
また、モータジェネレータ10は、車両の減速時や制動時などの回生時及び蓄電装置1000の充電が必要な時など、発電が必要な運転モードでは、車輪或いはエンジンからの駆動力によって駆動し、ジェネレータとして三相交流電力を発生させる。この場合、車載電機システムは、モータジェネレータ10からの三相交流電力をインバータ装置20を介して直流電力に変換し、蓄電装置1000に供給する。これにより、蓄電装置1000には電力が蓄積される。
インバータ装置20は、前述した電力変換、すなわち直流電力から三相交流電力への変換、及び三相交流電力から直流電力への変換をスイッチング半導体素子の作動(オン・オフ)によって制御する電子回路装置である。インバータ装置20は、パワーモジュール21、ドライバ回路22、モータコントローラ23を備えている。
パワーモジュール21は、6つのスイッチング半導体素子を備え、この6つのスイッチング半導体素子のスイッチング動作(オン・オフ)によって、前述した電力変換を行う電力変換回路である。
直流正極側モジュール端子は直流正極側外部端子に、直流負極側モジュール端子は直流負極側外部端子にそれぞれ電気的に接続されている。直流正極側外部端子及び直流負極側外部端子は、蓄電装置1000との間において直流電力を授受するための電源側端子であり、蓄電装置1000から延びる電源ケーブル610、620が電気的に接続されている。交流側モジュール端子は交流側外部端子に電気的に接続されている。交流側外部端子は、モータジェネレータ10との間において三相交流電力を授受するための負荷側端子であり、モータジェネレータ10から延びる負荷ケーブルが電気的に接続されている。
モータコントローラ23は、電力変換回路を構成する6つのスイッチング半導体素子のスイッチング動作を制御するための電子回路装置である。モータコントローラ23は、上位制御装置、例えば車両全体を制御する車両コントローラ30から出力されたトルク指令に基づいて、6つのスイッチング半導体素子に対するスイッチング動作指令信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号)を生成する。この生成された指令信号はドライバ回路22に出力される。
蓄電装置1000は、電気エネルギーを蓄積及び放出(直流電力を充放電)するための蓄電モジュール100、及び蓄電モジュール100の状態を管理及び制御するための制御装置900(図2参照)を備えている。
蓄電モジュール100は、それぞれ、電気的に直列に接続される高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bから構成されている。各蓄電モジュールには、複数のリチウムイオン電池セル(以下、「電池セル」とする)が直列に接続されて収納されている。複数の電池セルおよびこれらの電池セルを直列に接続する接続体により組電池が構成される。各蓄電モジュール100の構成については後述する。
高電位側蓄電モジュール100aの負極側(低電位側)と低電位側蓄電モジュール100bの正極側(高電位側)との間にはSD(サービスディスコネクト)スイッチ700が設けられている。SDスイッチ700は蓄電装置1000の保守、点検の時の安全性を確保するために設けられた安全装置であり、スイッチとヒューズとを電気的に直列に接続した電気回路から構成され、サービスマンによって保守、点検時に操作される。
制御装置900は、上位(親)に相当するバッテリコントローラ300及び下位(子)に相当するセルコントローラ310から構成されている。
バッテリコントローラ300は、蓄電装置1000の状態を管理及び制御すると共に、上位制御装置である車両コントローラ30やモータコントローラ23に蓄電装置1000の状態や許容充放電電力などの充放電制御指令を通知する。蓄電装置1000の状態の管理及び制御には、蓄電装置1000の電圧及び電流の計測、蓄電装置1000の蓄電状態(SOC:State Of Charge)及び劣化状態(SOH:State Of Health)などの演算、各蓄電モジュールの温度の計測、セルコントローラ310に対する指令(例えば各電池セルの電圧を計測するための指令、各電池セルの蓄電量を調整するための指令など)の出力などがある。
セルコントローラ310は、バッテリコントローラ300からの指令によって複数のリチウムインオン電池セルの状態の管理及び制御を行う、いわゆるバッテリコントローラ300の手足であり、複数の集積回路(IC)によって構成されている。複数の電池セルの状態の管理及び制御には、各電池セルの電圧の計測、各電池セルの蓄電量の調整などがある。すなわち、図示はしないが、セルコントローラ310は各電池セルの電圧を計測する電圧センサを有する。各集積回路は、対応する複数の電池セルが決められており、対応する複数の電池セルに対して状態の管理及び制御を行う。
セルコントローラ310を構成する集積回路の電源には、対応する複数の電池セルを用いている。このため、セルコントローラ310と蓄電モジュール100の両者は接続線800を介して電気的に接続されている。各集積回路には、対応する複数の電池セルの最高電位の電圧が接続線800を介して印加されている。
高電位側蓄電モジュール100aの正極端子とインバータ装置20の直流正極側外部端子との両者は正極側電源ケーブル610を介して電気的に接続されている。低電位側蓄電モジュール100bの負極端子とインバータ装置20の直流負極側外部端子との間は負極側電源ケーブル620を介して電気的に接続されている。
電源ケーブル610、620の途中にはジャンクションボックス400、負極側メインリレー412が設けられている。ジャンクションボックス400の内部には、正極側メインリレー411及びプリチャージ回路420から構成されたリレー機構が収納されている。リレー機構は、蓄電モジュール100とインバータ装置20との間を電気的に導通及び遮断するための開閉部であり、車載電機システムの起動時には蓄電モジュール100とインバータ装置20との間を導通、車載電機システムの停止時及び異常時には蓄電モジュール100とインバータ装置20との間を遮断する。このように、蓄電装置1000とインバータ装置20との間をリレー機構によって制御することにより、車載電機システムの高い安全性を確保できる。
リレー機構の駆動はモータコントローラ23により制御される。モータコントローラ23は、車載電機システムの起動時には、蓄電装置1000の起動完了の通知をバッテリコントローラ300から受けることにより、リレー機構に対して導通の指令信号を出力してリレー機構を駆動させる。また、モータコントローラ23は、車載電機システムの停止時にはイグニションキースイッチからオフの出力信号を受けることにより、また、車載電機システムの異常時には車両コントローラからの異常信号を受けることにより、リレー機構に対して遮断の指令信号を出力してリレー機構を駆動させる。
メインリレーは正極側メインリレー411及び負極側メインリレー412から構成されている。正極側メインリレー411は正極側電源ケーブル610の途中に設けられ、蓄電装置1000の正極側とインバータ装置20の正極側との間の電気的な接続を制御する。負極側メインリレー412は負極側電源ケーブル620の途中に設けられ、蓄電装置1000の負極側とインバータ装置20の負極側との間の電気的な接続を制御する。
プリチャージ回路420は、プリチャージリレー421及び抵抗422を電気的に直列に接続した直列回路であり、正極側メインリレー411に電気的に並列に接続されている。
車載電機システムの起動時にあたっては、まず、負極側メインリレー412が投入され、この後に、プリチャージリレー421が投入される。これにより、蓄電装置1000から供給された電流が抵抗422によって制限された後、インバータ搭載の平滑コンデンサに供給されて充電される。平滑コンデンサが所定の電圧まで充電された後、正極側メインリレー411が投入され、プリチャージリレー421が開放される。これにより、蓄電装置1000から正極側メインリレー411を介してインバータ装置20に主電流が供給される。
また、ジャンクションボックス400の内部には電流センサ430が収納されている。電流センサ430は、蓄電装置1000からインバータ装置20に供給される電流を検出するために設けられたものである。電流センサ430の出力線はバッテリコントローラ300に電気的に接続されている。バッテリコントローラ300は、電流センサ430から出力された信号に基づいて、蓄電装置1000からインバータ装置20に供給された電流を検出する。この電流検出情報は、バッテリコントローラ300からモータコントローラ23や車両コントローラ30などに通知される。
電流センサ430はジャンクションボックス400の外部に設置しても構わない。蓄電装置1000の電流の検出部位は、正極側メインリレー411のインバータ装置20側のみらならず、正極側メインリレー411の蓄電モジュール100側であってもよい。
セルコントローラ310に備えられた蓄電装置1000の電圧を検出するための電圧センサを、ジャンクションボックス400の内部に収納してもよい。ジャンクションボックス400の内部に電圧センサを収納する場合には、電圧センサの出力線は電流センサ430と同様にバッテリコントローラ300に電気的に接続される。バッテリコントローラ300は、電圧センサの出力信号に基づいて蓄電装置1000の全体の電圧を検出する。この電圧検出情報はモータコントローラ23や車両コントローラ30に通知される。蓄電装置1000の電圧の検出部位は、リレー機構の蓄電モジュール100側或いはインバータ装置20側のどちらでもよい。
次に、図2〜図10を用いて、蓄電装置1000の構成について説明する。図2、3に、蓄電装置1000の全体構成を表す斜視図を示す。図4に蓄電装置1000を構成する蓄電モジュールの斜視図を示し、図5に、図4に示す蓄電モジュールの分解斜視図を示す。
蓄電装置1000は大きく分けて、蓄電モジュール100及び制御装置900の二つのユニットから構成されている。まず、蓄電モジュール100の構成について説明する。
上述したように、蓄電モジュール100は、高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bから構成され、蓄電モジュール100a、100bには、それぞれ、電気的に直列に接続され複数の電池セルが収納されている。図2に示すように、高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bは、各ブロックの長手方向同士が平行となるように互いに隣接して並列に配置される。
高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bは、モジュールベース101上に並置され、ボルトなどの固定手段により固定されている。モジュールベース101は、短手方向に三分割された剛性のある薄肉の金属板(例えば鉄板)により構成され、車両に固定されている。すなわち、モジュールベース101は、短手方向の両端部と中央部に配置された3つの部材から構成されている。このような構成により、モジュールベース101の面を各蓄電モジュール100a、100bの下面と面一にでき、蓄電モジュール100の高さ方向の寸法をさらに低減することができる。
高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bの上部は、後述する制御装置900の筐体910によって固定されている。
なお、高電位側蓄電モジュール100aと低電位側蓄電モジュール100bは、基本的の同一の構造を有している。このため、図4、5においては、高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bを代表して、蓄電モジュール100として説明する。
図5に示すように、蓄電モジュール100は、ケーシング110、ケーシング110内に収納された16個の電池セル140、および16個の電池セル140を電気的に直列に接続する、後述する、複数の導電部材により構成されている。
ケーシング110は、略六面体状のブロック筐体を構成している。具体的には、入口流路形成板111、出口流路形成板118、入口側案内板112(図3参照)、出口側案内板113、及びサイドプレートと呼ばれる対をなす二つの側板250、251により構成されている。ケーシング110の内部空間は、複数の電池セル140が収納される収納室として機能するとともに、これらの電池セル140を冷却するための冷却媒体(冷却空気)が流通する冷却通路として機能する。
なお、以下の説明において、ケーシング110の長さが最も長い方向、および、冷却媒体入口114(図3参照)側から冷却媒体出口115側に至る方向を、長手方向と定義する。
また、二つの側板250、251が対向する方向を、短手方向と定義する。電池セル140の中心軸方向(正極端子及び負極端子の二つの電極が対向する方向)は短手方向に向いている。
さらに、入口流路形成板111と出口流路形成板118とが対向する方向を、蓄電モジュール100の設置方向に関係なく高さ方向と定義する。
入口流路形成板111はケーシング110の上面を形成する長方形状の平板である。出口流路形成板118はケーシング110の底面を形成する平板である。入口流路形成板111及び出口流路形成板118は、剛性のある薄肉の金属板から構成されている。入口流路形成板111と出口流路形成板118とは全長がほぼ同じ長さであるが、その長手方向端部の位置は、相互に、長手方向にずれている。
入口側案内板112(図3参照)は、ケーシング110の長手方向に対向する側面の一方側を形成する板状部材である。出口側案内板113は、ケーシング110の長手方向に対向する側面の他方側を形成する板状部材である。入口側案内板112及び出口側案内板113は、剛性のある薄肉の金属板から構成されている。
入口流路形成板111と入口側案内板112との間には、冷却媒体である冷却空気のケーシング110内部への導入口を構成する冷却媒体入口114(図3参照)が形成されている。冷却媒体入口114には、冷却空気を冷却媒体入口114まで導くための冷却媒体入口ダクト116が設けられている。上述したように、入口流路形成板111と出口流路形成板118とは互いに長手方向端部が長手方向にずれて配置されている。この長手方向端部のずれ量は、1個電池セル140の直径より僅かに小さい寸法であり、ケーシング110の入口側端部には、このずれ量分の段差が形成されている。このため、長手方向において冷却媒体入口114と入口側案内板112との間に空間が形成される。この空間には、ガス排出管139(図3参照)が収納される。
図3に示すように、入口側案内板112は、ガス排出管139の後方に配置される。このような構成により、蓄電モジュール100の長手方向の寸法を短縮することができる。出口流路形成板118と出口側案内板113との間には、冷却空気をケーシング110内部から導出する冷却媒体出口115が形成されている。冷却媒体出口115には、冷却空気を冷却媒体出口115から外部に導くための冷却媒体出口ダクト117が設けられている。
冷却媒体入口114及び冷却媒体出口115は高さ方向(入口流路形成板111と出口流路形成板118との対向方向)に位置がずれている。すなわち冷却媒体入口114は入口流路形成板111側に位置し、冷却媒体出口115は出口流路形成板118側に位置している。
蓄電モジュールの組立性を考慮して、入口流路形成板111、出口側案内板113、冷却媒体入口114及び冷却媒体入口ダクト116が一体に形成されるとともに、出口流路形成板118、入口側案内板112、冷却媒体出口115及び冷却媒体出口ダクト117が一体に形成されている。
入口流路形成板111、出口流路形成板118、入口側案内板112、出口側案内板113、冷却媒体入口114及び冷却媒体出口115と、側板250、251との結合はネジ或いはボルト若しくはリベットなどの締結部材により行われる。これらの結合部位の締結部材間には、ケーシング110の内部の気密性を高め、冷却媒体入口114からケーシング110の内部に導入された冷却媒体が外部に漏れずに冷却媒体出口115から排出されるように、シール部材(図示省略)が設けられている。
側板250、251は、ケーシング110の短手方向に対向して配置されている。側板250、251は、それぞれ、ほぼ平板状の部材であり、電気的な絶縁性を有するPBTなどの樹脂からなる成型体である。側板250、251の肉厚は入口流路形成板111、出口流路形成板118、入口側案内板112及び出口側案内板113の肉厚よりも厚い。側板250、251の詳細な構成については、後述する。
側板250、251の外側、すなわち電池セル140が収容される収納室と反対側には、サイドカバーと呼ばれる覆い部材160が設けられている。図5には、側板250の外側の覆い部材160のみが図示されているが、側板251の外側にも覆い部材160が設置される。覆い部材160は、ボルト或いはリベットなどの締結部材161によって側板250に固定されている。
覆い板160は、鉄或いはアルミニウムなどの金属板をプレス加工した平板、又はPBTなどの樹脂を成型して形成した平板であり、側板250の平面形状とほぼ同じ形状に構成されている。覆い板160は、後述する側板250の貫通孔201に対応する部位を含む領域が側板250とは反対側に、すなわちケーシング110の外側に向けて一様に膨らんでいる。これにより、覆い板160と側板250との間には空間が形成される。この空間は、電池セル140から噴出したミスト状のガスが、冷却通路を流通する冷却媒体とは分離して放出されるガス放出室として機能する。
複数の電池セル140は、ケーシング110の内部に形成された収納室に整列して収納されていると共に、短手方向から側板250、251により挟持され、バスバーと呼ばれる複数の導電部材150との接合によって電気的に直列に接続されている。
電池セル140は、円柱形状の構造体であり、電解液が注入された電池容器の内部に電池素子および安全弁等の構成部品が収納されて構成されている。正極側の安全弁は、過充電などの異常によって電池容器の内部の圧力が所定の圧力になったときに開裂する開裂弁である。安全弁は、開裂によって電池蓋と電池素子の正極側との電気的な接続を遮断するヒューズ機構として機能するとともに、電池容器の内部に発生したガス、すなわち電解液を含むミスト状の炭酸系ガスを電池容器の外部に噴出させる減圧機構として機能する。
電池容器の負極側にも開裂溝が設けられており、過充電などの異常によって電池容器の内部の圧力が所定の圧力以上になったときに開裂する。これにより、電池容器の内部に発生したガスを負極端子側からも噴出させることができる。電池セル140の公称出力電圧は3.0〜4.2ボルト、平均公称出力電圧は3.6ボルトである。
一実施の形態においては、円筒形の電池セル140が16個、ケーシング110の内部に整列配置されている。具体的には、電池セル140の中心軸が短手方向に沿って延在するように横倒しした状態で、8本の電池セル140を上段側に並列に配置して第1電池セル列121を構成する。また、第1電池セル列121と同様に8本の電池セル140を下段側に並列に配置して第2電池セル列122を構成する。すなわち、ケーシング110の内部には、電池セル140が長手方向に8列、高さ方向に二段並べて構成される。
第1電池セル列121及び第2電池セル列122は互いに長手方向にずれている。すなわち第1電池セル列121は、第2電池セル列122よりも入口流路形成板111側であって、冷却媒体入口114側にずれて配置されている。一方、第2電池セル列122は、第1電池セル列121よりも出口流路形成板側であって、冷却媒体出口115側にずれて配置されている。
図5に示すように、一実施の形態では、例えば第1電池セル列121の最も冷却媒体出口115側に位置する電池セル140の中心軸の長手方向の位置が、第2電池セル列122の最も冷却媒体出口115側に位置する電池セル140の中心軸と、それに隣接する電池セル140の中心軸との間の中間位置になるように、第1電池セル列121及び第2電池セル列122が長手方向にずれて配置されている。
第1電池セル列121を構成する電池セル140は端子の向きが交互に逆向きになるように並置されている。第2電池セル列122を構成する電池セル140も同様に、端子の向きが交互に逆向きになるように並置されている。ただし、第1電池セル列121を構成する電池セル140の端子の冷却媒体入口114側から冷却媒体出口115側への並び順は、第2電池セル列122を構成する電池セル140の端子の並び順と異なる。
すなわち、第1電池セル列121は、側板250側に面する電池セル140の端子が、冷却媒体入口114側から冷却媒体出口115側に向かって負極端子、正極端子、負極端子、…、正極端子の順に配置されている。一方、第2電池セル列122は、側板250側に面する電池セル140の端子が、冷却媒体入口114側から冷却媒体出口115側に向かって正極端子、負極端子、正極端子、…、負極端子の順に配置されている。
このように、第1電池セル列121と第2電池セル列122とを長手方向にずらして配置することにより、ケーシング110の高さ方向の寸法を低くでき、蓄電モジュール100を高さ方向に小型化することができる。
次に、第1電池セル列121および第2電池セル列122を両側から挟持する一対の側板250、251の構成について詳細に説明する。ここでは、簡単のため、一方の側板250の構成のみを説明するが、他方の側板251も基本的には側板250と同様に構成されている。
ただし、第1電池セル列121の一端側に配列された電池セル140の正極側に電気的に接続されたセル正極側接続端子180、及びそれに隣接する第1電池セル列121の電池セル140の負極側に電気的に接続されたセル負極側接続端子181は、側板250のみに設けられている。接続端子180、181には、蓄電モジュール100とは別にサブアセンブリ185として形成された正極側入出力端子183および負極側入出力端子184がそれぞれ接続される。
ここで、図1に戻り、蓄電モジュール100を、高電位側蓄電モジュール100aと低電位側蓄電モジュール100bとに分けて説明する。
高電位側蓄電モジュール100aの正極側入出力端子183には正極側電源ケーブル610の端子が接続され、負極側入出力端子184には、SDスイッチ700の一端側に電気的に接続されたケーブルの端子が接続される。低電位側蓄電モジュール100bの正極側入出力端子183には、SDスイッチ700の他端側に電気的に接続されたケーブルの端子が接続される。低電位側蓄電モジュール100bの負極側入出力端子184には負極側電源ケーブル620の端子が接続される。なお、図2において、高電位側蓄電モジュール100aのサブアセンブリ185は端子カバーで覆われた状態を示し、低電位側蓄電モジュール100bのサブアセンブリ185は端子カバーを取り外した状態を示している。
側板250は、図5に示すように、略長方形の平板形状に形成されている。側板250には、短手方向に貫通する16個の円形の貫通孔201が形成されている。16個の貫通孔201は、16個の電池セル140が、上述した如く、上下段の第1電池セル列121および第2電池セル列122が、一方のセル列の電池セル140の中心軸が他方のセル列の電池セル140の中間位置となるように長手方向にずれて配列されるように、各電池セル140の位置に合わせて設けられている。
16個の電池セル140がケーシング110内に収納されると、側板250の16個の貫通孔201は、すべて、電池セル140の正極端子面140aまたは負極端子面140bで塞がれる。同様に、側板251側の16個の貫通孔201は、すべて、いずれかの電池セル140の端子面で塞がれる。但し、側板250の貫通孔201が塞がれる電池セル140の端子面と、これに対応する側板251の貫通孔201とが塞がれる電池セル140の端子面とは、正極と負極が逆である。
図6は、図5に図示された側板250(251)の要部の一部を切断した状態の拡大図であり、図7は図5のVII―VII線切断拡大断面図である。図6および図7において、側板250の一面250a側が電池セル140に対面する。
側板250(251)は、周囲に所定の厚さの側部204を有し、側部204の内側には、電池セル140を収納するための16個の貫通孔201が形成されている。各貫通孔201の周囲には、電池セル140の外径より僅かに大きい開口部202aが設けられたリング状の壁部202が形成されている。壁部202は、電池セル140を収納する際の案内部材である。上段側に配列された貫通孔201と下段側に配列された貫通孔201とは、相互に、中心が相手側の中間に位置するように配置されている。リング状の壁部202は、隣接する貫通孔201に対応するリング状の壁部202と一部において連結され、全体が一体的に形成されている。上段側のリング状の壁部202と上部側の側部204との間および下段側の壁部202と下部側の側部204との間は、陥没しており、この領域における側板250の厚さは薄くなっている。
各貫通孔201とリング状の壁部202との間は、電池セル140の正極端子を保持する正極端子受部205または負極端子を保持する負極端子受部206のいずれかが形成されている。正極端子受部205と負極端子受部206は、ケーシング110の長手方向に沿って交互に配列されている。この場合、側板251に形成される正極端子受部205および負極端子受部206は、対応する1つの貫通孔201に対して、側板250とは反対の極性の端子受部が対応するように形成されている。
正極端子受部205には、壁部202の内側に、壁部202より遥かに高さが低い環状の突出部205bが形成されている。突出部205bと壁部202との間には溝205aが形成されている。正極端子受部205の突出部205bと開口部201との間には、正極端子受面205cが形成されている。環状の溝205aの底面は正極端子受面205cの底面より少し高い位置に形成されている。環状の溝205aの幅および面積は、それぞれ、正極端子受面205cの幅および面積より小さく形成されている。
図7において二点鎖線で示されるように、突出部205bの上面、環状の溝205a内、および正極端子受面205c内には、常温硬化型の接着剤220が塗布される。接着剤220は、上面がほぼ平面となるように、全体に、一様に、ベタ状に塗布される。このため、接着剤220は、環状の溝205a内に隙間なく充填され、突出部205bの上面より環状の溝205a内において厚い層として形成される。
このように形成された接着剤220の上面に、点線で図示されるように電池セル140の正極端子面140aが接着される。正極端子面140aは正極端子受面205c上に形成された接着剤220を押し潰して側板250に接着される。また、電池セル140の正極端子面140aの周縁部140a1は正極端子面140aより少し低い段差部となっているが、この周縁部140a1が溝205c内に形成された接着剤220により側板250に接着される。溝205c内に形成された接着剤220は、正極端子面140aの周縁部140a1の全周囲に確実に付着し、溝205cよりも内側の空間と外側の空間を確実に分離する。この状態は、接着後においても維持される。
負極端子受部206には、壁部202の内側に、環状の溝206aが形成されている。環状の溝206aと開口部201との間には、負極端子受面206bが形成されている。環状の溝206aの幅および面積は、それぞれ、負極端子受面206bの幅および面積より小さく形成されている。
図7において二点鎖線で示されるように、溝206a内および負極端子受面206bには、常温硬化型の接着剤221が塗布される。接着剤221は、上面がほぼ平面となるように、全体に、一様に、ベタ状に塗布される。このため、接着剤221は、環状の溝206a内に隙間なく充填され、負極端子受面206bの上面より環状の溝206a内において厚い層として形成される。
このように形成された接着剤221の上面に、点線で図示されるように電池セル140の負極端子面140bが接着される。負極端子面140bは負極端子受面206b上に形成された接着剤220を押し潰して側板250に接着される。また、電池セル140の負極端子面140bの周縁部は溝206a内に形成された接着剤220により側板250に接着される。溝206a内に形成された接着剤220は、負極端子面140bの周縁部の全周囲に確実に付着し、溝206aよりも内側の空間と外側の空間を確実に分離する。この状態は、接着後においても維持される。
上述した如く、正極端子受部205の環状の溝205aに充填された接着剤220は、正極端子面140aの周縁部140a1の全周囲に確実に付着し、負極端子受部206の環状の溝206aに充填された接着剤221は、負極端子面140bの周縁部の全周囲に確実に付着する。しかも、この状態は、接着後も維持される。
このため、ケーシング110内を、冷却媒体入口114から冷却媒体出口115に向かって流通する冷却媒体は、正極端子受部205の環状の溝205aに充填された接着剤220および負極端子受部206の環状の溝206aに充填された接着剤221に遮断され、側板250(251)の外面側に流出することはない。
また、衝突などによって、蓄電装置100に過剰な衝撃や振動が発生して電池セル140が破損したり、電池セル140の過充電、不所望の短絡により電池セル140内の内圧が上昇することにより、電池セル140に設けられた開裂弁(図示せず)を押し上げ、或いは破断して電池セル140の内部からミスト状のガス(電解液などを含む液体と気体とが混じったガス)が噴出あるいはリークしても、ミスト状のガスは、正極端子受部205の環状の溝205aに充填された接着剤220および負極端子受部206の環状の溝206aに充填された接着剤221に遮断され、側板250(251)の内部側に流入することはない。
この場合、正極端子受面205cおよび負極端子受面206bが平坦であり、環状の溝205aまたは206aが形成されていないと、接着剤220または221の幅方向に横断する未塗布部が形成される。あるいは、電池セル140の端子面を接着する際に、接着剤220または221の幅方向に横断する剥離部が生じる。このため、接着剤220または221の未塗布部または剥離部を介して電池セル140から噴出あるいはリークしたミスト状のガスが、側部250(251)の内側に流入し、ケーシング110内から蓄電装置1000全体に飛散する虞がある。
これに対して、本発明では、環状の溝140内に充填された接着剤により、電池セル140から噴出あるいはリークしたミスト状のガスが側板250(251)の内側に流入することを確実に防止することができる。
図5および図7に示すように、側板250の一面250aとは反対側の他面250bには、貫通孔201の周囲を部分的に取り囲むように突起部207が形成されている。さらに、他面250bには、貫通孔201同士の間に、電池セル140と接続される導電部材150を配置するための複数の固定ガイド130aが形成されている。突起部207および固定ガイド130aは、それぞれ、他面250bから突出し、覆い部材160と導電部材150との接触を防止するように構成されている。これにより、覆い部材160が、例えば鉄等の金属製の平板から構成されている場合に、覆い部材160と導電部材150との間の短絡を防止することができる。
側板250には、側板250と覆い部材160との間のガス放出室に放出されたミスト状のガスを蓄電モジュール100の外部に排出するためのガス排出通路138が設けられている。ガス排出通路138の開口部は、ガスに含まれる電解液などを液体の排出を考慮して側板250の下部に形成されている。具体的には、側板250の冷却媒体入口140側、かつ出口流路形成板118側の側板250に形成されている。ガス排出通路138の先端部分は管状に形成されており、ガス排出通路138から排出されたガスを外部に導くためのガス排出管139(図3参照)が接続されている。
側板250の上面、すなわち入口流路形成板111側の面には、2つの接続端子810が長手方向に並んで設けられている。接続端子810は、側板250と同じ成形材料によって側板250に一体に成形され、側板250の上面において冷却媒体入口114側に配置されている。
各接続端子810は、電流遮断部811(後述の図8、図9参照)を備えており、制御装置900の電圧検出用コネクタ912(図3参照)から延びる配線(接続線)800と、後述する電圧検出導体805とを電流遮断部811を介して電気的に接続している。
電圧検出用コネクタ912は、制御装置900の短手方向両端部にそれぞれ設置されている。高電位側蓄電モジュール100aに設けられた接続端子810に接続された接続線800は、高電位側蓄電モジュール100aの上方に配置された制御装置900のコネクタ912に接続される。一方、低電位側蓄電モジュール100bに設けられた接続端子810に接続された接続線800は、低電位側蓄電モジュール100bの上方に配置された制御装置900のコネクタ912に接続される。接続線800の長さは、配線ミスを防止するために、各接続端子810と対応するコネクタ912までの距離に相当するように設定されている。例えば、高電位側蓄電モジュール100aの接続端子810に接続された接続線800は、低電位側蓄電モジュール100b用のコネクタ912まで到達しないような短さに設定されている。電流遮断部811は、ヒューズワイヤを備え、制御回路900や配線800の異常時に溶断して各電池セル140からの電流を遮断し、製品を保護する機能を有している。
電圧検出導体805は、複数の電池セル140についてそれぞれ電圧を検出するために、電池セル140を直列に接続する導電部材150に接続されている。電圧検出導体805は側板250と一体化されている。具体的には側板250に埋め込まれている。図8に、電圧検出導体805の形状の一例を示す平面図を示し、図9に、図8に示す
電圧検出導体805を側板250に埋め込んだ状態の平面図を示す。
電圧検出導体805は、例えば銅などの金属製の薄板をプレス加工等により成形することにより、図8に示すように、細長い平角線状の検出線806を形成している。電圧検出導体805は、検出線806が側板250に形成された複数の貫通孔201から突出しないように延在され、検出線806の先端部800aは、所定の貫通孔201の内方に延出され、当該貫通孔201から露出されている。検出線806の各先端部800aは、側板250の外側に向けて折り曲げられており、導電部材150と接続される。電圧検出導体805の先端部800aと反対の他端部は、電流遮断部811を介して接続端子810と電気的に接続されている。
電圧検出導体805の形状は、側板250を小型化して蓄電モジュール100全体を小型化するように、側板250の利用可能なスペースを効率的に利用するように設計されている。また、複数の電池セル140は、導電部材150を介して直列に接続されているため、電圧検出導体805が接続される複数の導電部材150の間で電位差が発生することとなる。そこで、電圧検出導体805は、隣接する検出線806間の電位差ができるだけ小さくなるように検出線806の配置が決定されている。
電圧検出導体805は、プレス加工等により所定の形状に成形された後、例えば側板250と同様の樹脂からなる樹脂部807によって形状が固定される。具体的には、樹脂部807によって、複数の検出線806をそれぞれ分離した状態にするとともに、各検出線806の形状を保つように固定する。図7に示す電圧検出導体805は、樹脂部807によって複数の部位で検出線806を固定した2つのサブユニットから構成されている。
図8に示すように樹脂部807によって固定された電圧検出導体805は、例えば側板250を構成する樹脂によるインサートモールド成形により側板250と一体化して形成される。検出線806同士はそれぞれ分離して固定されているので、電圧検出導体805が側板250と一体化されると、検出線806の短絡は実質的に発生しない。しかしながら、電圧検出導体805同士の短絡に対する更なる信頼性の向上の為に、電圧検出導体805間の距離を、このシステムで必要とされる絶縁沿面距離の2〜2.5倍以上としている。それにより、信頼性の高い側板250を供給することを可能としている。また、その距離は大きければ大きいほど汚染された環境に対し効果がある。
図10は、蓄電モジュール100の部分斜視図であり、導電部材150を側板250に取り付けて電池セル140と接続した状態を示す。導電部材150は、電池セル140の間を電気的に接続する金属製、例えば銅製の板状部材であり、側板250とは別体に構成されている。ただし、図5に示すように、接続端子180と一体に形成された導電部材150a及び接続端子181と一体形成された導電部材150bは、側板250と一体化して形成されている。
導電部材150は、帯状に延在する中央部156と、中央部156の両端側に位置する端部157とから構成される。中央部156と端部157とは、それぞれ屈曲部158を介して連続している。すなわち、導電部材150は、折り曲げられてステップ状に形成されている。導電部材150の各端部157には、貫通孔151、電池セル140の端子面との接合部位152、および電圧検出導体805の先端部800aと接続される溶接部位154が形成されている。
貫通孔151は、後述するように電池セル140からガスが噴出した場合に、噴出したガスが通るように設けられている。導電部材150の中央部156には、側板250に設けられた固定ガイド130aを挿入するための2つの貫通孔155が形成されている。貫通孔151は、この場合楕円形であるが、円形でも良い。
導電部材150は、中央部156の2つの貫通孔155が、側板250に設けられた2つの固定ガイド130aに嵌合するように側板250に装着される。導電部材150が側板250に装着されると、導電部材150の両端部157は、貫通孔201に入り込んだ状態となり、電池セル140の端子面と当接する。また、導電部材150の溶接部位154は、側板250に形成された貫通孔201から露出した電圧検出導体805の先端部800aと当接する。なお、電池セル140の接続構造上、図8に示すように、一部の貫通孔201からは先端部800aが露出していない。
図11は、側板に導電部材を装着した状態の拡大斜視図であり、導電材部150の側板250への取り付け状態と導電部材150の詳細形状を示す。図11に示すように、導電部材150は、各端部157に立ち上がり部158を持つ。立ち上がり部158は、接合部位152を溶接する際に溶接時の熱を十分に逃がす効果がある。仮に、立ち上がり部158が導電材部150に無い場合、溶接条件を厳しくすると接合部位152に隣接する角部あるいは、貫通孔151が溶接時の熱により溶けてしまうことがある。この対応として、本実施形態では、接合部位152間に貫通孔151を設けると共に、貫通孔151の形状を接合部位152の直径全体に対応するように楕円形としている。これにより、接合部位152間で熱が放出され、熱の集中が拡散される。また、立ち上がり部158を設けることにより接合部位152から角部までの距離を大きくして、角部が熱の影響を受けにくいようにしている。このようにすることにより、溶接条件に裕度を持たせることができる。
図12(a)は図6の平面図、図12(b)は図11(a)のB−Bの断面図、図12(c)は図11(a)のC−C断面図である。
図12において導電材部150と電池セル140の関係を示す。図10において説明したように導電材部150は、接合部位152を各端部157に2箇所、計4箇所有する。各端部157は1つの電池セル140の正極および負極の端子面に対応するので、言い換えれば、1つの電池セル140に対し2箇所で溶接される。接合部位152の数は、蓄電モジュールによって異なりこの蓄電モジュールでは2つである。
接合部位152は、電池セル140に対して凸部となっており円形を成している。この円形は、溶接時の電池セル140との溶接起点となる役割があり、円形のサイズは、溶接設備のトーチ位置のばらつき、また蓄電装置1000を構成する各部品の組み合わせによるばらつきを考慮して大きさが決められている。円形はいずれの方向のばらつきに対しても同一の公差を有し、円形の大きさを、必要とされる溶接強度の最小面積が確保できるサイズとすることにより、いかなる場合でも、安定した高品質な蓄電装置1000とすることが可能となる。
制御装置900は、蓄電モジュール100の上に載置されている。具体的には、制御装置900は高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bの上に跨って載置された電子回路装置であり、筐体910、及び筐体910の内部に収納された一つの回路基板を備えている。
筐体910は、扁平な直方体状の金属製箱体であり、高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bに対して、ボルト或いはネジなどの固定手段により固定されている。これにより、高電位側蓄電モジュール100a及び低電位側蓄電モジュール100bは互いの短手方向の端部同士が制御装置900によって接続されて固定される。すなわち、制御装置900が支持具の機能を兼ねているので、蓄電モジュール100の強度をより向上させることができる。
筐体910の側面、すなわち、制御装置900の短手方向の両端面には複数のコネクタが設けられている。複数のコネクタとしては電圧検出用コネクタ912、温度検出用コネクタ913、および外部接続用コネクタ911を備えている。電圧検出用コネクタ912には、32個の電池セル140に電気的に接続された接続線800のコネクタが結合される。温度検出用コネクタ913には、蓄電モジュール100の内部に配置された複数の温度センサ(図示省略)の信号線941のコネクタが結合される。
外部接続用コネクタ911には、バッテリコントローラ300に駆動電源を供給するための電源線、イグニションキースイッチのオンオフ信号を入力するための信号線、及び車両コントローラ30やモータコントローラ23とCAN通信するための通信線などのコネクタ(図示省略)が結合される。
以上説明した蓄電モジュール100および制御装置900から構成される蓄電装置1000の製造方法、とくに組み立て方法について、図13のフローチャートを用いて説明する。
図13において、ステップS1〜S6が蓄電モジュール100を作製する工程である。蓄電装置1000は、高電位側蓄電モジュール100aおよび低電位側蓄電モジュール100bを備えているが、高電位側蓄電モジュール100aと低電位側蓄電モジュール100bとは構造は同一であり、各蓄電モジュールを制御装置900に接続する際の接続方法により、いずれかに確定する。つまり、蓄電モジュール100の組立方法は同一であり、以下に説明する蓄電モジュール100の作成方法は、高電位側および低電位側に共通する。
ステップS1およびステップS3は、ケーシング110を作製する工程である。
ステップS1において、入口流路形成板111、出口側案内板113、冷却媒体入口114及び冷却媒体入口ダクト116、さらに、出口流路形成板118、入口側案内板112、冷却媒体出口115及び冷却媒体出口ダクト117を一体に形成する。そして、側板250、251の一方を、図示はしないがシール部材(図示省略)を介して、ボルト、ネジ、リベットなどの締結手段により固定し、ケース組立体を作製する。この場合、側板250、251は、図8に図示されるように、予め、2個の接続端子810および電圧検出導体805が成形により一体化して形成されている。この実施形態では一方の側板を側板250の場合で説明するが、側板251であっても差し支えない。但し、この段階では、他方の側板251はケース組立体には組付けない。この他方の側板が組み付けられていないケース組立体を、一方の側板250側を下にして支持部材上に載置する。
ステップS2において、電池セル140を上記ケース組立体に収納して接着する。側板250に、図7に図示されるように接着剤220および221を塗布する。そして、上記ケース組立体の側板250の各壁部202内に電池セル140を順次差し込む。そして、電池セル140を適度な押圧力で押えて、各電池セル140の正極端子面140aまたは負極端子面140bを側板250に接着する。ここで、接着剤250、251は、適度な柔軟性を有するものであり、側板250と電池セル140とを接着する機能と、接着部の両側の「空間とを封止する機能とを有している。
柔軟性を有する接着剤を用いることにより、正極端子受部205の環状の溝205aに充填された接着剤220は、正極端子の全周囲に確実に付着し、負極端子受部206の環状の溝206aに充填された接着剤221は、負極端子面140bにおける周縁部の全周囲に確実に付着する。しかも、この状態は、接着後も維持される。これにより、側板250を含む筐体110の内側の冷却通路と外側のガス放出室との間の気密性及び液密性を確保するとともに、例えば蓄電モジュール100に振動が加えられた場合でも、その振動を吸収しながら側板250と電池セル140との接続状態を保持することができる。なお、接着剤250、251として、上記機能を有する液状ガスケットを用いることも可能である。
ステップS3において、上記ケース組立体に側板251を組付け、ケーシング110を作製する。側板251には、予め、接着剤250、251を塗布しておく。そして、側板250を組付ける場合と同様に、ボルト、ネジ、リベットなどの締結手段により固定する。これにより、内部に16個の電池セル140が収納されたケーシング110が作製される。
この状態では、ケーシング110内に収納された各電池セル14は、正極端子面140aが環状の溝205a内に充填された接着剤220により全周囲が接着され、負極端子面140bの周縁部の全周囲が接着剤221により確実に接着されている。
ステップS4では、各電池セル140と導電部材150とを接続する。
図12に示すように、側板250、251の一方、例えば側板250の固定ガイド130aに導電部材150の貫通孔155を嵌合させ、側板250に導電部材150を装着する(図10、図12参照)。そして、導電部材150の溶接部位152と、対応する電池セル140の端子面とをTIG(Titan Inert Gas)溶接により接合する。同様に、側板250、251の他方、すなわち側板251にも導電部材150を装着し、導電部材150の溶接部位152と電池セル140とをTIG溶接により接合する。
ステップS5では、導電部材150と、電圧検出導体805の先端部800aとを接続する。具体的には、導電部材150の溶接部位154が電圧検出導体805の先端部800aと当接した状態で、これらをTIG溶接により接合する。
ステップS6では、覆い部材160を側板250、251のそれぞれにシール部材135(図5参照)を介して組み付け、ボルト、ネジ、リベットなどの締結手段161により固定する。シール部材135は、弾性を有する円環状のシール部材(例えばゴム製のOリング)であり、側板250に形成された溝134に嵌め込まれている。シール部材135には液状ガスケットを用いても構わない。ステップS6が完了すると蓄電モジュール100が作製される。
なお、蓄電モジュール100を形成する各構成部材の組立順は、上述したものには限定されず、各構成部材の固定順番を変更してもよい。
ステップS7では、ステップS6で製作した2つの蓄電モジュール100を、それぞれの長手方向が平行になるように並置した状態で、各蓄電モジュール100にモジュールベース101を組み付ける。モジュールベース101は、ボルト、ネジ、リベットなどの締結定手段によりケーシング110の底部に固定される。2つの蓄電モジュール100の長手方向中央部に制御装置900の筐体を、それぞれ、ボルト、ネジ、リベットなどの締結手段により固定する。
次に、締結手段により固定された2つの蓄電モジュール100上に跨るように制御装置900を搭載し、制御装置900の筐体910を、ボルト、ネジ、リベットなどの締結定手段により固定し、2つの蓄電モジュール100と制御装置900とを一体的に固定する。そして、各蓄電モジュール100の接続線800のコネクタを各蓄電モジュール100の接続端子810および制御装置900のコネクタ912にそれぞれ接続する。制御装置900には、一端が一方の蓄電モジュール100の高電位側に接続され、他端が他方の蓄電モジュール100の負極側に接続されたSDスイッチ700が設けられている。このため、高電位側がSDスイッチ700の一端に接続された蓄電モジュール100は低電位側蓄電モジュール100bとして機能する。また、負極側がSDスイッチの他端に接続された蓄電モジュール100は高電位側蓄電モジュール100aとして機能する。
各蓄電モジュール100a、100bに設けられた複数の温度センサ(図示省略)から延びる信号線のコネクタを制御装置900のコネクタ913に接続する。さらに、上位制御装置、例えば車両コントローラ30およびモータコントローラ23と通信するための通信線のコネクタを制御装置900のコネクタに接続する。
以上のステップS1〜S7の組み立て作業により、蓄電装置1000が完成する。
以上説明した一実施の形態による蓄電モジュール100および蓄電装置1000によると、以下の効果を奏することができる。
(1)蓄電モジュール100は、複数の電池セル140と、複数の電池セル140を収納するケーシング110と、複数の電池セル140を電気的に接続するための複数の導電部材150と、複数の電池セル140のそれぞれの電圧を検出するための電圧検出導体805とを備える。ケーシング110は、少なくとも、複数の電池セル140を両側から挟みこんで支持する一対の樹脂製の側板250、251を有する。図8、9に示すように、電圧検出導体805は、所定の形状に成形されて、側板250、251と一体化されている。これにより、電圧検出用のリード線を手作業で側板250、251に引回して設置するためのスペースおよび煩雑な製造工程が不要となり、蓄電モジュール100を効率的に製造することができる。とくに、小型化が要求される蓄電モジュール100に対する電圧検出導体805の設置を容易に行うことができる。
(2)複数の導電部材150は、複数の電池セル140を接続するためにケーシング110の外側から側板250、251に取り付けられる。これにより、導電部材150と各電池セル140との接続を容易に行うことができる。なお、上述した一実施の形態においては、導電部材150と各電池セル140とをTIG溶接により接合している。
(3)電圧検出導体805の先端部800aは、複数の導電部材150に接続され、電圧検出導体805の他端部には、電池セル140からの電流を遮断する電流遮断装置(電流遮断部)811が設けられている。電流遮断部811は、制御回路900や配線800の異常時にヒューズワイヤを溶断して電池セルからの電流を遮断し、製品を保護する。電流遮断部811を電圧検出導体805の他端部に設けることにより、例えば、配線800に短絡が発生した場合に、電流遮断部811が電圧検出導体805の他端部で電流が遮断されることになる。これにより、蓄電モジュール100全体を保護することができる。こ
の場合、配線800および電流遮断部811を取り替えることにより、蓄電モジュール100を再利用することが可能となる。なお、電圧検出導体805は、所定の形状に成形されたうえで側板250、251と一体化されているため、電圧検出導体805自体では実質的に短絡が発生しない。
(4)電圧検出導体805は、樹脂材料(樹脂部)807によって所定の形状に維持された状態で樹脂製の側板250、251にインサートモールドされることによって、側板250、251と一体化されている。具体的には、電圧検出導体805を、成形された形状を維持するように樹脂部807で固定してサブユニットを作製し、サブユニットをインサートモールドして側板250、251を作製する。サブユニットを作成することにより、電圧検出導体805の形状維持を確実に行うことができ、製造工程において電圧検出導体805の検出線806同士が誤って接触してしまうことを防止できる。
(5)側板250、251には、複数の電池セル140に対応する位置に貫通孔201が形成され、さらに側板250、251には電池セル140を接着する接着剤220、221の厚さを確保するための環状の溝205a、206aが形成されている。複数の電池セル140は、貫通孔201を密に塞ぐように接着剤220、221を用いて側板250、251に取り付けられている。これにより、ケーシング110の内部と外部の空間をより確実に分離することができ、信頼性が向上する。また、蓄電モジュール100に加えられる外力、例えば振動等を接着剤により吸収しながら、側板250、251と電池セル140との接続状態を維持することができる。
(6)ケーシング110に対して、一対の側板250、251の外側を覆うように設けられた金属製の覆い部材160をさらに備え、側板250、251は、覆い部材160と導電部材150との接触を防止するための衝突防止用の固定ガイド130a、突起部207を有する。例えば、覆い部材160に外力が加わってケーシング110の内側に変形した場合、覆い部材160は、最初に、側板250、251の表面から突出した固定ガイド130aまたは突起部207に接触する。これにより、例えば鉄製の覆い部材160と導電部材150とが接触して短絡が発生することを防止できる。また、突起部207は、先端部800a付近を除く導電部材150の全周囲を囲んでいるため様々な外力に耐えられる。
(7)蓄電装置1000は、蓄電モジュール100と、電圧検出導体150と接続された複数の電池セル140の電圧を検出し、複数の電池セル140の蓄電量を制御する制御装置900とを備える。上述したように煩雑な電圧検出線の配線作業を行うことなく蓄電モジュール100を製造することができるので、蓄電装置1000全体を効率的に製造することができる。
以上説明した一実施の形態では、所定の形状に成形した電圧検出導体805をインサートモールドして側板250、251と一体成形したが、電圧検出導体805と側板250、251との一体化の方法はこれに限定されない。例えば、側板250、251をそれぞれ2つの部材から構成し、これらの2つの部材の間に所定の形状に成形した電圧検出導体805をはめ込むことにより、一体化してもよい。ただし、電圧検出導体805をはめ込んで側板250、251と一体化すると、インサートモールドにより成形した側板250、251に対して側板250、251の厚みが増加する傾向にあるため、インサートモールド成形により側板250、251と電圧検出導体805を一体成形することが好ましい。
以上説明した一実施の形態では、16個の電池セル140を接続した2つの蓄電モジュール100a、100bから構成される蓄電モジュール100を例示した。しかし、本発明は上述した蓄電モジュール100の構成や接続方式(直列、並列)に限定されるものではなく、電池セル140の数や電池セル列の数や配列、方向を変えたものに関しても適用される。
また、以上説明した一実施の形態では、電池セル140として円筒形電池を例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、電池セル140の形状が、角型蓄電池やラミネート封止の電池に関しても適用され、また、リチウムイオン電池以外に、ニッケル水素電池などの他の電池に関しても適用される。
以上説明した一実施の形態による蓄電装置1000を、他の電動車両、例えばハイブリッド電車などの鉄道車両、バスなどの乗合自動車、トラックなどの貨物自動車、バッテリ式フォークリフトトラックなどの産業車両などの車両用電源装置に利用することもできる。
また、一実施の形態による蓄電装置1000を、コンピュータシステムやサーバシステムなどに用いられる無停電電源装置、自家用発電設備に用いられる電源装置など、電動車両以外の電源装置を構成する蓄電装置にも適用しても構わない。
その他、本発明の蓄電モジュール―140は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、電池セルの正極端子面および負極端子面に対応する複数の貫通孔が形成された一対の側板を含むケース部材と、ケース部材に収納された各電池セルを電気的に接続する導電部材とを備え、各側板における電池セルの正極端子面が接着される正極端子受部および電池セルの負極端子面が接着される負極端子受部に前記電池セルを接着する蓄電装置であって、正極端子受部および負極端子受部に環状の溝を設け、環状の溝内に電池セルの正極端子面または負極端子面の周囲全体に接着されるように接着剤が設けられているものであればよい。
100、100a、100b 蓄電モジュール、
110 ケーシング、
140 電池セル
150 導電部材
201 貫通孔
205 正極端子受部
205a 溝
205b 突起部
205c 正極端子受面
206 負極端子受部
206a 溝
206b 負極端子受面
220、221 接着剤
250、251 側板、
900 制御装置
1000 蓄電装置


Claims (6)

  1. 電池セルの正極端子面および負極端子面に対応する複数の貫通孔が形成された一対の側板を含むケース部材と、前記ケース部材に収納された各電池セルを電気的に接続する導電部材とを備え、
    前記各側板における前記電池セルの正極端子面が接着される正極端子受部および前記電池セルの負極端子面が接着される負極端子受部に前記電池セルを接着する蓄電装置であって、
    前記正極端子受部および負極端子受部に環状の溝を設け、前記環状の溝内に前記電池セルの正極端子面または負極端子面の周囲全体に接着されるように接着剤が設けられていることを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、前記ケース部材の内部に冷媒通路が形成され、前記ケース部材の側板の外面側に電池セルからのガスまたは電解液の通路が形成され、前記冷媒通路と前記電池セルからのガスまたは電解液の通路とが、前記環状の溝内に設けられた接着剤により分離されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、前記正極端子受部における前記環状の溝の内側に前記接着剤により正極端子面に接着される正極端子受面が形成され、前記負極端子受部における前記環状の溝の内側に前記接着剤により負極端子面に接着される負極端子受面が形成されていることを特徴とする蓄電モジュール。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、前記正極端子受部は、前記環状の溝と前記正極端子受面との間に突起部を有することを特徴とする蓄電モジュール。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、前記環状の溝の幅は、前記正極端子受面または前記負極端子受面の幅よりも小さいことを特徴とする蓄電モジュール。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された蓄電モジュールの電池セルに接続され、前記電池セルの電圧の計測回路を有する制御装置を備えることを特徴とする蓄電装置。

















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