JP2012007558A - 流量制御装置及びポンプユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出流量を精度良く制御することができる流量制御装置及びポンプユニットを提供する。
【解決手段】絞り部65を有する送出路61が形成された筒状のユニオン53に、軸方向におけるスプール弁側端部81を閉塞する閉塞部82を形成するとともに、送出路61における絞り部65よりも上流側と導入室55とを連通する連通孔62を形成した。また、導入室55を、スプール弁54が配置される第1導入室85と、連通孔62が開口するとともにフランジ部86により第1導入室85から隔てられた第2導入室87とに区画した。そして、供給路56を、ポンプ部に接続されるとともに第1導入室85に開口する第1供給路83と、第1供給路83から分岐されて第2導入室87内に開口する第2供給路84とから構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、流量制御装置、及び該流量制御装置を備えた車両用のポンプユニットに関する。
エンジンの回転により回転駆動される車両用のポンプユニットにおいては、エンジン回転数が最も低くなるアイドル時に合わせてポンプ装置のポンプ容量を決定するのが一般的である。しかしながら、このようにアイドル時において十分な吐出流量を確保すべく、ポンプ容量を大とすれば、車両走行時には、そのエンジン回転の上昇に伴って作動流体(オイル等)の吐出流量が過剰になってしまう。そこで、ポンプ装置から吐出される過剰なオイルを同ポンプ装置の吸込側に還流させることにより、外部機器(例えば油圧パワーステアリング装置等)へ送出するオイルの送出流量が所定流量を超えないように流量制御する流量制御装置を備えたポンプユニットが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
図8に示す例では、こうした流量制御装置101は、一端側(図8における左側)が開口する収容穴102が形成されたハウジング103と、収容穴102を閉塞するように設けられる筒状のユニオン104と、収容穴102内に移動可能に設けられるスプール弁105とを備えている。このハウジング103には、収容穴102内においてユニオン104及びスプール弁105により区画された導入室106に、ポンプ装置から吐出されたオイルを供給する供給路107、及び導入室106内のオイルをポンプ装置の吸込側に還流するバイパス路108が形成されている。
ユニオン104には、導入室106内のオイルを外部機器に送出するための送出路109が形成されるとともに、この送出路109には、その内径を絞った絞り部(オリフィス)111が形成されている。また、ユニオン104は、その内周面104aと外周面104bとに開口して、送出路109における絞り部111よりも上流側(図8における右側)と導入室106とを連通する複数の連通孔112が形成されており、この連通孔112を介して導入室106内のオイルが送出路109に流入するようになっている。
一方、スプール弁105は、絞り部111の前後におけるオイルの差圧(前後差圧)に応じて収容穴102内を移動することにより、上記バイパス路108の導入室106に開口する開口面積(開度)を調整するようになっている。また、スプール弁105は、収容穴102の底部102aとの間に設けられた付勢部材113によりユニオン104側に付勢されており、同ユニオン104に当接した状態でバイパス路108を閉じるように形成されている。そして、ポンプ装置から吐出されるオイルの吐出流量の増大に伴って、絞り部111の前後差圧が大きくなると、付勢部材113の付勢力に抗して底部102a側(図8における右側)に移動し、バイパス路108の開度を大きくするようになっている。
従って、ポンプ装置からの吐出流量が所定流量以下であり、バイパス路108が閉じた状態では、導入室106に供給されたオイルは、連通孔112を介してユニオン104の送出路109内に流入し、外部機器に送出される。そして、図9に示すように、ポンプ装置からの吐出流量が所定流量を超える状態では、絞り部111の前後差圧が大きくなってスプール弁105が移動し、余剰のオイルがバイパス路108を介してポンプ装置の吸込側へ還流されることにより、ポンプユニットから外部機器へ送出されるオイルの送出流量が制御されるようになっている。
特開2002−331950号公報 特開2009−299495号公報
ところで、絞り部111の前後差圧が大きくなってスプール弁105が移動し、バイパス路108の開度が大きくなると、導入室106内においては、送出路109に流入する流れに加え、バイパス路108に流入する流れが生じることにより、同導入室106内でのオイルの流れが乱れる。また、ポンプ装置からの吐出流量の増大に伴って、供給路107から導入室106内に流入するオイルの流速も速くなることから、導入室106内でのオイル流れが乱れ易くなる。このように導入室106内での流れが乱れると、その影響を受けて送出路109内に流入したオイルの流れも乱れる虞がある。
そして、このように送出路109内での流れが乱れると、絞り部111の前後差圧が不安定になり、これに伴ってスプール弁105の移動も不安定になる。その結果、送出路109から外部機器に送出される送出流量を精度良く制御することが困難になるという問題があり、この点においてなお改善の余地があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、送出流量を精度良く制御することができる流量制御装置及びポンプユニットを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、収容穴が形成されたハウジングと、前記収容穴に設けられ、絞り部を有する送出路が形成された筒状のユニオンと、前記収容穴内に移動可能に設けられるスプール弁と、前記収容穴において前記ユニオンと前記スプール弁とにより区画される導入室内にポンプ装置から吐出された作動流体を供給する供給路と、前記導入室内の作動流体を前記ポンプ装置の吸込側に還流させるバイパス路とを備え、前記スプール弁は前記送出路に形成された絞り部前後の作動流体の差圧に基づいて移動するものであり、前記スプール弁の移動によって前記バイパス路の開度を調整することにより、前記送出路から外部に送出する作動流体の流量制御を行う流量制御装置において、前記ユニオンには、軸方向における前記スプール弁側端部を閉塞する閉塞部が形成されるとともに、前記送出路における前記絞り部よりも上流側と前記導入室とを連通する連通孔が形成され、前記導入室は、前記スプール弁が配置される第1導入室と、前記連通孔が開口するとともに仕切り手段により前記第1導入室から隔てられた第2導入室とを含み、前記供給路は、前記第1導入室内に開口する第1供給路と、前記第2導入室内に開口する第2供給路とを含むことを要旨とする。
上記構成によれば、ユニオンのスプール弁側端部は、閉塞部により閉塞されているため、連通孔を介してのみ作動流体が流入するようになる。そして、この連通孔が開口した第2導入室と、スプール弁の移動に応じてバイパス路が開口することになる第1導入室との間での作動流体の移動は、仕切り手段によって遮られる。そのため、バイパス路の開度が変更されて第1導入室内での作動流体の流れが乱れても、第2導入室内での作動流体の流れは乱れ難くなる。また、ポンプ装置からの吐出流量が増大しても、バイパス路が開口した第1導入室へ供給される流量が増え、バイパス路を介して還流される作動流体が増えるため、第2導入室内に供給される作動流体の流速は速くなり難い。従って、バイパス路の開度が変更されても、第2導入室内のオイルの流れは乱れ難く、送出路内での作動流体の流れが乱れることが抑制される。その結果、絞り部の前後差圧が不安定になることが抑制され、スプール弁が安定して移動するようになる。従って、ポンプ装置から吐出された作動流体の余剰分を、精度良くバイパス路を介してポンプ装置の吸込側に還流させることができ、送出流量を精度良く制御することができる。
さらに、供給路は第1供給路と第2供給路とを含むため、供給路が1つだけの場合に比べ、容易に供給路の流路断面積を大きくしてポンプ装置の内圧が高くなることを抑制できるようになる。これにより、ポンプ装置の内圧が高くなることに起因して発生する異音を低減できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流量制御装置において、前記仕切り手段は、前記第1導入室と前記第2導入室との間を液密に封止するシール部材を備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、第1導入室と第2導入室との間が液密に封止されるため、これら第1導入室と第2導入室との間での作動流体の移動が確実に遮断されるようになる。その結果、第1導入室での作動流体が乱れることにより、第2導入室での作動流体の流れが乱れることを確実が抑えられる。これにより、送出路内での作動流体の流れが乱れること確実に抑制でき、送出流量をより精度良く制御することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の流量制御装置において、前記ユニオンには、複数の前記連通孔が形成され、前記第2導入室は、該第2導入室内に前記各連通孔が開口するように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、第2導入室は、各連通孔が開口するように形成されるため、第1供給路から分岐する1つの第2供給路により各連通孔に作動流体を供給することができる。これにより、簡易な構造で、作動流体が複数の連通孔から送出路内に流入する構成とすることができる。
請求項4に記載の発明は、収容凹部が形成されたハウジング、及び前記収容凹部に回転可能に設けられ、回転に伴い作動流体を吐出口から吐出するロータを有するポンプ装置と、請求項1〜3のいずれか一項に記載の流量制御装置と、を備えたポンプユニットであることを要旨とする。
上記構成によれば、流量制御装置により精度良く吐出流量を制御することができるため、外部機器に対して所定流量の作動流体を精度良く供給可能なポンプユニットを提供することができる。
本発明によれば、吐出流量を精度良く制御することが可能な流量制御装置及びポンプユニットを提供することができる。
ポンプユニットの断面図。 カバーを取り外した状態のポンプユニットの正面図。 流量制御部におけるA−A断面図。 導入室におけるB−B断面図。 バイパス路が閉じた状態において、第1供給路、第2供給路及びバイパス路を含む導入室近傍の断面を示す概略構成図。 バイパス路が開いた状態において、第1供給路、第2供給路及びバイパス路を含む導入室近傍の断面を示す概略構成図。 別の流量制御部における導入室近傍の拡大断面図。 従来の流量制御装置においてバイパス路が閉じた状態の断面図。 従来の流量制御装置においてバイパス路が開いた状態の断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、ポンプユニット1は、油圧式パワーステアリング装置等の外部機器に作動流体としてのオイル(作動油)を供給するためのベーンポンプとして構成されている。このポンプユニット1は、エンジン回転により駆動されるポンプ装置としてのポンプ部2と、同ポンプ部2から吐出されたオイルの流量制御を行う流量制御装置としての流量制御部3とを備えている。
先ず、ポンプ部2の構成について説明する。
ポンプ部2は、収容凹部11が形成された筐体12と、収容凹部11内に回転可能に設けられたロータ13と、同ロータ13を回転駆動するための回転軸14とを備えている。
筐体12は、略椀形状(カップ状)に形成されるフロントハウジング21と、同フロントハウジング21の開口端側(図1における右側)を覆うカバー22と、収容凹部11内に設けられるサイドプレート23とを備えている。
これらフロントハウジング21及びサイドプレート23には、上記回転軸14が挿通される貫通孔24,25が同軸上に形成されるとともに、カバー22には、貫通孔24,25と対向する位置に凹部26が形成されている。そして、回転軸14は、貫通孔24に設けられたすべり軸受27及び凹部26に設けられたすべり軸受28によって回転可能に支持されている。なお、回転軸14の一端(図1における左端)は筐体12外に露出されており、図示しないエンジンのクランクシャフトにベルトを介して駆動連結されている。
フロントハウジング21には、供給源(図示略)から供給されるオイルの入口となる吸込通路31が形成されており、同吸込通路31には同供給源に連結された吸込筒32が接続されている。また、カバー22には、吸込通路31と収容凹部11とを連通する吸込連通路33が形成されている。そして、カバー22は、ボルト34によりフロントハウジング21に締結されている。
一方、サイドプレート23は、フロントハウジング21の内面に嵌合するようにして収容凹部11内に配置されている。また、フロントハウジング21の底部21aには、回転軸14の周方向に延びる略環状の環状溝36が形成されており、この環状溝36とサイドプレート23とにより略環状の吐出室37が形成されている。そして、サイドプレート23には、軸方向両側に開口し、収容凹部11と吐出室37とを連通する複数の吐出口38が形成されている。なお、サイドプレート23と底部21aにおける環状溝36の径方向両側部分との間には、シール部材39が介在されており、吐出室37内の高圧のオイルが漏洩することを防止している。また、この吐出室37には、後述する上記流量制御部3にオイルを供給する供給路56が接続されている。
収容凹部11内には、断面楕円環状のカムリング41が、サイドプレート23とカバー22との間に挟持されるようにして設けられている。また、ロータ13は、カムリング41内において回転軸14と一体回転可能に設けられるロータ本体42と、同ロータ本体42に放射状に形成された複数のスリット43内において径方向に摺動可能に支持されるベーン44とを備えている。本実施形態では、各ベーン44は油圧により径方向外側に向かって付勢されており、その先端は、カムリング41の壁面に当接されている。そして、各ベーン44によって区画される空間のうち、吸込連通路33に連通する空間の体積は、吐出口38に連通する空間の体積よりも大きくなるように形成されている。このように構成されたポンプ部2は、エンジン回転に伴うロータ13の回転により、吸込通路31及び吸込連通路33を介してオイルを上記ベーン44により区画される空間内に吸い込み、各ベーン44が同空間内のオイルをサイドプレート23の吐出口38から吐出室37に吐出して、流量制御部3にオイルを圧送するようになっている。
次に、流量制御部3の構成について説明する。
図1及び図3に示すように、フロントハウジング21の吸込通路31近傍には、一端側(図3における左側)に開口した収容穴51が形成されている。そして、流量制御部3は、収容穴51に設けられる筒状のユニオン53と、同収容穴51内に移動可能に設けられるスプール弁54とを備えている。すなわち、本実施形態では、フロントハウジング21は、流量制御部3を構成するハウジング、及びポンプ部2を構成するハウジングとして構成されており、流量制御部3とポンプ部2とは一体的に形成されている。
図3に示すように、フロントハウジング21には、上記吐出室37(図1参照)に開口するとともに、収容穴51内に形成された導入室55に開口する供給路56が形成されている。そして、この供給路56により、ポンプ部2から吐出されるオイルが流量制御部3の導入室55内に供給されるようになっている。また、フロントハウジング21には、収容穴51の内面に開口するとともに、上記吸込通路31に連通するバイパス路57が形成されている(図1参照)。そして、導入室55内のオイルは、このバイパス路57を介して吸込通路31に流入可能になっている。すなわち、導入室55内のオイルは、バイパス路57を介してポンプ部2の吸込側に還流されるようになっている。
ユニオン53は、収容穴51の開口端を閉塞するようにしてフロントハウジング21に固定されている。具体的には、ユニオン53における軸方向の略中央部分の外周には、螺子部58が形成されている。一方、収容穴51の内周面には、ユニオン53の螺子部58と対応する螺子部59が形成されている。そして、ユニオン53は、その螺子部58が収容穴51の螺子部59に螺合することにより、フロントハウジング21に固定されている。また、ユニオン53における螺子部58よりも一端側には、同ユニオン53と収容穴51との間を液密にシールするシール部材60が設けられている。
また、ユニオン53には、導入室55内に導入されたオイルを油圧パワーステアリング装置に送出する送出路61が形成されている。さらに、ユニオン53には、導入室55内に配置されるとともに内周面53aと外周面53bとに開口して該ユニオン53の内外を連通する連通孔62が形成されており、この連通孔62を介して導入室55から送出路61内にオイルが流入するようになっている。なお、ユニオン53における連通孔62が形成された孔形成部63は、収容穴51の内径よりも小さく形成されており、同孔形成部63及びスプール弁54により収容穴51内に導入室55が区画されている。
そして、送出路61には、その流路断面積が小さくなる絞り部(オリフィス)65が連通孔62よりも下流側(図3における左側)に設けられている。具体的には、送出路61内には、その内径よりも小径の絞り孔66が形成された略円板状の絞り部材67が圧入されており、同絞り部材67により絞り部65が形成されている。
一方、スプール弁54は、略円柱状に形成されており、収容穴51の底部51aとの間に配設されたコイルスプリング等の付勢部材68により、ユニオン53側に付勢されている。このスプール弁54は、ユニオン53に当接した状態で、導入室55に対してバイパス路57を閉じるように形成されている。そして、スプール弁54は、絞り部65の前後におけるオイルの差圧(前後差圧)に応じて収容穴51内を移動するようになっており、同収容穴51内での位置に応じてバイパス路57の開度(導入室55に開口する開口面積)を調整するようになっている。
詳述すると、ユニオン53には、送出路61における絞り部65よりも下流側(図3における左側)の位置で、その径方向に貫通する貫通孔71が形成されている。また、フロントハウジング21には、貫通孔71に接続されるとともに、付勢部材68が配置された背圧室72に開口する背圧通路73が形成されている。これにより、スプール弁54の軸方向一端側(図3における左側)は、導入室55内のオイルの圧力を受けるのに対し、スプール弁54の軸方向他端側(図3における右側)は、絞り部65を通過したオイルの圧力を受けるようになる。そして、スプール弁54は、ポンプ部2から吐出されるオイルの流量が所定流量を超えて絞り部65の前後差圧が大きくなると、付勢部材68の付勢力に抗して底部51a側に移動し、バイパス路57が導入室55に対して開いた状態となる(開度が大きくなる)ように構成されている。
なお、本実施形態では、スプール弁54には、バイパス路57が導入室55に対して閉じた状態で流量制御部3内の圧力が過大になることを防ぐ、リリーフ弁機能が設けられている。具体的には、スプール弁54には、背圧室72側に開口するリリーフ通路74が形成されるとともに、バイパス路57を閉じた状態で、リリーフ通路74とバイパス路57とを連通する側孔75が形成されている。また、リリーフ通路74には環状の弁座76が固定されるとともに、同弁座76に対して接離することによりリリーフ通路74を開閉可能な弁体77が設けられている。そして、弁体77は、コイルスプリング等の付勢部材78により、同弁座76側に付勢されている。
これにより、流量制御部3(背圧室72)内の圧力が大きくなると、弁体77が付勢部材68の付勢力に抗して移動し、リリーフ通路74が開状態となる。そして、同リリーフ通路74を介してオイルがバイパス路57に流入することにより、背圧室72内の圧力が低下する。この結果、スプール弁54が移動してバイパス路57が導入室55に対して開いた状態となり、導入室55内のオイルがポンプ部2の吸込側に還流することで、流量制御部3内の圧力が過大になることが防止されるようになっている。
(差圧安定化構造)
次に、本実施形態の流量制御部における絞り部の前後差圧を安定化させる差圧安定化構造について説明する。
図3に示すように、ユニオン53の孔形成部63には、その軸方向におけるスプール弁側端部81を閉塞する閉塞部82が形成されている。本実施形態では、閉塞部82はユニオン53と一体に形成されており、同ユニオン53は有底円筒状に形成されている。これにより、送出路61には連通孔62を介してのみオイルが流入するようになっている。なお、スプール弁54は、付勢部材68に付勢されて閉塞部82の先端に当接した状態で、バイパス路57を閉じた状態にするように形成されている。
また、供給路56は、吐出室37に開口し、同吐出室37を介してポンプ部2の吐出口38(図1参照)に接続された第1供給路83と、第1供給路83の途中から分岐された第2供給路84とから構成されている。一方、導入室55は、スプール弁54が配置される第1導入室85と、ユニオン53の連通孔62が開口するとともに仕切り手段としてのフランジ部86により第1導入室85から隔てられた第2導入室87とから構成されている。そして、第1供給路83は第1導入室85に開口し、第2供給路84は第2導入室87に開口している。
具体的には、フランジ部86は、孔形成部63における連通孔62よりもスプール弁54側の位置から径方向外側に延出された円環状に形成されている。なお、本実施形態では、フランジ部86の外周面には、上記した収容穴51の螺子部59に対応する螺子部88が形成されている。そして、ユニオン53を収容穴51に挿入する際に、上記螺子部58とともに収容穴51の螺子部59と螺合するようになっている。
また、図4に示すように、第1供給路83は、その中心線が収容穴51における開口位置での径方向線に対して傾斜するように、すなわち第1供給路83は収容穴51の軸心からずれた位置に形成されている。このため、同第1供給路83から供給されたオイルは、同図において太線で示すように、第1導入室85内で収容穴51の周方向に旋回する旋回流となる。同様に、第2供給路84は、その中心線が収容穴51における開口位置での径方向線に対して傾斜するように形成されており、第2供給路84から供給されたオイルは、第2導入室87内で収容穴51の周方向に旋回する旋回流となる。
さらに、本実施形態では、孔形成部63には、連通孔62が複数(本実施形態では4つ)形成されている。これら各連通孔62は、ユニオン53の周方向に等角度間隔で孔形成部63に形成されている。そして、第2導入室87は、各連通孔62がそれぞれ開口する環状に形成されている。
このように構成された流量制御部3は、ポンプ部2からのオイルの吐出流量が予め設定された所定流量以下の場合には、図5に示すように、第1供給路83から第1導入室85へと供給されたオイルは、同第1導入室85内で旋回流となって留まる。一方、第2供給路84から第2導入室87内に供給されたオイルは、各連通孔62を介してユニオン53の送出路61内に流入する。そして、送出路61内に流入したオイルは、外部機器へと送出される。
一方、ポンプ部2からのオイルの吐出流量が所定流量よりも大きくなった場合には、図6に示すように、絞り部65の前後差圧が大きくなることにより、スプール弁54が底部51a側(図6における右側)に移動し、バイパス路57の開度が大きくなる。これにより、第1導入室85内のオイルがバイパス路57を介してポンプ部2の吸込側に還流される。なお、図5及び6において、オイルの流れを太線で示す。
ここで、バイパス路57が開くことで、第1導入室85内においては、同第1導入室85内を旋回する流れに加え、バイパス路57に流入する流れが生じる結果、同第1導入室85内でのオイルの流れが乱れることになる。一方、連通孔62の開口する第2導入室87は、フランジ部86により第1導入室85から隔てられているため、第1導入室85と第2導入室87との間でのオイルの移動は遮られ、第2導入室87内の流れは乱れ難い。なお、フランジ部86は、その外周面に形成された螺子部88が収容穴51の螺子部59に螺合しており、これら第1導入室85と第2導入室87との間で僅かながらオイルが移動することになるが、第1導入室85内の乱れは第2導入室87内のオイルの流れにほとんど影響しない。さらに、ポンプ部2からの吐出流量が増大しても、バイパス路57を介して還流されるオイルが増える(バイパス路57が開口した第1導入室85へ供給される流量が増える)ため、第2導入室87内に供給されるオイルの流量は増え難く、その流速も速くなり難い。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)絞り部65を有する送出路61が形成された筒状のユニオン53に、軸方向におけるスプール弁側端部81を閉塞する閉塞部82を形成するとともに、送出路61における絞り部65よりも上流側と導入室55とを連通する連通孔62を形成した。また、導入室55を、スプール弁54が配置される第1導入室85と、連通孔62が開口するとともにフランジ部86により第1導入室85から隔てられた第2導入室87とに区画した。そして、供給路56を、ポンプ部2の吐出口38に接続されるとともに第1導入室85に開口する第1供給路83と、第1供給路83から分岐されて第2導入室87内に開口する第2供給路84とから構成した。
上記構成によれば、ユニオン53のスプール弁側端部81は、閉塞部82により閉塞されているため、送出路61には連通孔62を介してのみオイルが流入するようになる。そして、この連通孔62が開口した第2導入室87と、スプール弁54の移動に応じてバイパス路57が開口することになる第1導入室85との間でのオイルの移動はフランジ部86によって遮られる。そのため、バイパス路57の開度が変更されて第1導入室85内でのオイルの流れが乱れても、第2導入室87でのオイルの流れは乱れ難くなる。また、ポンプ部2からの吐出流量が増大しても、バイパス路57が開口した第1導入室85に供給されるオイルの流量が増えるため、第2導入室87内に供給されるオイルの流速は速くなり難い。従って、バイパス路57の開度が変更されても、第2導入室87内のオイルの流れは乱れ難く、送出路61内でのオイルの流れが乱れることが抑制される。その結果、絞り部65の前後差圧が不安定になることが抑制され、スプール弁54が安定して移動するようになる。従って、これにより。ポンプ部2から吐出されたオイルの余剰分を、精度良くバイパス路57を介してポンプ部2の吸込側に還流させることができ、送出流量を精度良く制御することができる。そして、外部機器に対して所定流量のオイルを精度良く供給可能なポンプユニット1を提供できる。
さらに、供給路56は、第1供給路83と第2供給路84とから構成されるため、供給路が1つだけの場合に比べ、容易に供給路56の流路断面積を大きくしてポンプ部2の内圧が高くなることを抑制できるようになる。これにより、ポンプ部2の内圧が高くなることに起因して発生する異音を低減できる。
(2)ユニオン53に、複数の連通孔62を形成し、第2導入室87を各連通孔62が開口する環状に形成した。上記構成によれば、第1供給路83から分岐する1つの第2供給路84により各連通孔62にオイルを供給することができる。これにより、簡易な構成で、オイルが複数の連通孔62から送出路61内に流入する構成とすることができる。
(3)ポンプ部2の収容凹部11が形成されたフロントハウジング21に、ユニオン53及びスプール弁54が設けられる収容穴51を形成し、ポンプ部2と流量制御部3とを一体的に構成した。そのため、ポンプ部2と流量制御部3とを分離してポンプユニット1を構成する場合に比べ、同ポンプユニット1のコンパクト化や部品点数の削減を図ることができる。
(4)第2供給路84を、フロントハウジング21内部で第1供給路83から分岐して形成した。ここで、上記のようにフロントハウジング21をポンプ部2及び流量制御部3のハウジングとして構成し、これらポンプ部2と流量制御部3とを一体的に構成することにより、ポンプユニット1のコンパクト化を図ることができるが、この場合には、フロントハウジング21の形状上の制約が厳しくなる。その結果、第1供給路83と第2供給路84とが、それぞれポンプ部2の吐出室37に開口する構成にしようとすると、フロントハウジング21を大型化しなければならなくなって、ポンプユニット1のコンパクト化を十分に図れない虞が生じる。この点、上記構成によれば、第2供給路84は、フロントハウジング21内部で第1供給路83から分岐されるため、フロントハウジング21を大型化することなく、容易に第1及び第2供給路83,84を形成することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、フランジ部86の外周面に形成された螺子部88が収容穴51の螺子部88に螺合するようにしたが、これに限らず、フランジ部86と収容穴51との間を液密に封止するようにしてもよい。具体的には、例えば図7に示すように、フランジ部86と収容穴51との間に、シール部材91を介在させることにより、これらの間を液密に封止するようにしてもよい。なお、この場合には、フランジ部86及びシール部材91により仕切り手段が構成される。このように構成することで、第1導入室85と第2導入室87との間が液密に封止されるため、これら第1導入室85と第2導入室87との間でのオイルの移動が確実に遮断されるようになる。その結果、第1導入室85でのオイルが乱れることにより、第2導入室87でのオイルの流れが乱れることを確実が抑えられる。これにより、送出路61内でのオイルの流れが乱れること確実に抑制でき、送出流量をより精度良く制御することができる。
・上記実施形態では、第1供給路83が吐出室37内に開口するとともに、第2供給路84が第1供給路83から分岐するようにしたが、これに限らず、第2供給路84が吐出室37内に開口するとともに、第1供給路83が第2供給路84から分岐するようにしてもよい。また、第1供給路83と第2供給路84とがそれぞれ吐出室37内に開口するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ユニオン53に複数の連通孔62を形成し、第2導入室87を各連通孔62が開口する環状に形成した。しかし、これに限らず、各連通孔62が開口する第2導入室87を複数形成し、各第2導入室87に接続される複数の第2供給路84を第1供給路83から分岐させてもよい。また、ユニオン53に連通孔62を1つだけ形成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、孔形成部63から径方向外側に延出される環状のフランジ部86を仕切り手段として構成したが、これに限らず、例えば孔形成部63における連通孔62よりもスプール弁54側に配置され、収容穴51から径方向内側に延出されるフランジ部により仕切り手段を構成してもよい。また、仕切り手段をユニオン53又はフロントハウジング21と一体に形成せず、別部材からなる仕切り部材により構成してもよい。
・上記実施形態では、フロントハウジング21が、流量制御部3を構成するハウジング、及びポンプ部2を構成するハウジングとして構成されたが、これに限らず、ポンプ部2のハウジングと流量制御部3のハウジングとを別体としてポンプユニット1を構成してもよい。
1…ポンプユニット、2…ポンプ部、3…流量制御部、11…収容凹部、13…ロータ、21…フロントハウジング、22…カバー、23…サイドプレート、31…吸込通路、37…吐出室、38…吐出口、39,60,91…シール部材、41…カムリング、51…収容穴、53…ユニオン、53a…内周面、53b…外周面、54…スプール弁、55…導入室、56…供給路、57…バイパス路、61…送出路、62…連通孔、65…絞り部、81…スプール弁側端部、82…閉塞部、83…第1供給路、84…第2供給路、85…第1導入室、86…フランジ部、87…第2導入室。

Claims (4)

  1. 収容穴が形成されたハウジングと、
    前記収容穴に設けられ、絞り部を有する送出路が形成された筒状のユニオンと、
    前記収容穴内に移動可能に設けられるスプール弁と、
    前記収容穴において前記ユニオンと前記スプール弁とにより区画される導入室内にポンプ装置から吐出された作動流体を供給する供給路と、
    前記導入室内の作動流体を前記ポンプ装置の吸込側に還流させるバイパス路とを備え、
    前記スプール弁は前記送出路に形成された絞り部前後の作動流体の差圧に基づいて移動するものであり、前記スプール弁の移動によって前記バイパス路の開度を調整することにより、前記送出路から外部に送出する作動流体の流量制御を行う流量制御装置において、
    前記ユニオンには、軸方向における前記スプール弁側端部を閉塞する閉塞部が形成されるとともに、前記送出路における前記絞り部よりも上流側と前記導入室とを連通する連通孔が形成され、
    前記導入室は、前記スプール弁が配置される第1導入室と、前記連通孔が開口するとともに仕切り手段により前記第1導入室から隔てられた第2導入室とを含み、
    前記供給路は、前記第1導入室内に開口する第1供給路と、前記第2導入室内に開口する第2供給路とを含むことを特徴とする流量制御装置。
  2. 請求項1に記載の流量制御装置において、
    前記仕切り手段は、前記第1導入室と前記第2導入室との間を液密に封止するシール部材を備えたことを特徴とする流量制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の流量制御装置において、
    前記ユニオンには、複数の前記連通孔が形成され、
    前記第2導入室は、該第2導入室内に前記各連通孔が開口するように形成されたことを特徴とする流量制御装置。
  4. 収容凹部が形成されたハウジング、及び前記収容凹部に回転可能に設けられ、回転に伴い作動流体を吐出口から吐出するロータを有するポンプ装置と、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の流量制御装置と、
    を備えたことを特徴とするポンプユニット。
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