JP2012002751A - プローブの製造方法 - Google Patents
プローブの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012002751A JP2012002751A JP2010139571A JP2010139571A JP2012002751A JP 2012002751 A JP2012002751 A JP 2012002751A JP 2010139571 A JP2010139571 A JP 2010139571A JP 2010139571 A JP2010139571 A JP 2010139571A JP 2012002751 A JP2012002751 A JP 2012002751A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal layer
- probe
- auxiliary mold
- mold body
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 239000000523 sample Substances 0.000 title claims abstract description 126
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 58
- 238000000034 method Methods 0.000 title abstract description 32
- 239000010410 layer Substances 0.000 claims abstract description 299
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims abstract description 244
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims abstract description 244
- 239000011241 protective layer Substances 0.000 claims abstract description 76
- 238000007747 plating Methods 0.000 claims abstract description 30
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 105
- 238000009713 electroplating Methods 0.000 claims description 28
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 18
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 18
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 claims description 10
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 8
- 239000007769 metal material Substances 0.000 claims description 8
- 238000007689 inspection Methods 0.000 claims description 7
- 238000000576 coating method Methods 0.000 claims description 4
- -1 auxiliary body Substances 0.000 claims description 2
- 239000004020 conductor Substances 0.000 claims description 2
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 17
- 230000008569 process Effects 0.000 description 17
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 16
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 15
- 239000010408 film Substances 0.000 description 14
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N Nickel Chemical compound [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- 239000000463 material Substances 0.000 description 10
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 9
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 6
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 5
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 4
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 4
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910000990 Ni alloy Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 3
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 3
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- KDLHZDBZIXYQEI-UHFFFAOYSA-N Palladium Chemical compound [Pd] KDLHZDBZIXYQEI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 238000002955 isolation Methods 0.000 description 2
- 238000000059 patterning Methods 0.000 description 2
- 238000012805 post-processing Methods 0.000 description 2
- 229910000679 solder Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 2
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- QXZUUHYBWMWJHK-UHFFFAOYSA-N [Co].[Ni] Chemical compound [Co].[Ni] QXZUUHYBWMWJHK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 1
- 239000012670 alkaline solution Substances 0.000 description 1
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 238000004090 dissolution Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010292 electrical insulation Methods 0.000 description 1
- 238000005868 electrolysis reaction Methods 0.000 description 1
- 239000012467 final product Substances 0.000 description 1
- PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N gold Chemical compound [Au] PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000010931 gold Substances 0.000 description 1
- 229910052737 gold Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000000227 grinding Methods 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000001459 lithography Methods 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229910052763 palladium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000004381 surface treatment Methods 0.000 description 1
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910001174 tin-lead alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Measuring Leads Or Probes (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】 厚さに比べて幅が大きく、且つ立体的に変化に富んだ形状部分を有するプローブを製造対象として、メッキで適切にプローブとなる金属層を形成できる、プローブの製造方法を提供する。
【解決手段】 基板10上に補助型体11を形成し、この補助型体11の露出面にメッキで金属層12を形成してから、金属層12に隣接させて保護層13を形成し、金属層12の補助型体11側面に隣接していない不要部分を除去した後、金属層12から基板10や補助型体11等を分離して、金属層12のプローブをなす部分を取得することにより、製造にあたりプローブの厚さ方向を基板10上の横方向に一致させることとし、且つ補助型体11側面をプローブの表面形状に対応する所望の形状とすれば、この補助型体11側面へのメッキでプローブの複雑な形状部分も形成できることとなり、所望の特性を備えたプローブを高精度に製造できる。
【選択図】 図5
【解決手段】 基板10上に補助型体11を形成し、この補助型体11の露出面にメッキで金属層12を形成してから、金属層12に隣接させて保護層13を形成し、金属層12の補助型体11側面に隣接していない不要部分を除去した後、金属層12から基板10や補助型体11等を分離して、金属層12のプローブをなす部分を取得することにより、製造にあたりプローブの厚さ方向を基板10上の横方向に一致させることとし、且つ補助型体11側面をプローブの表面形状に対応する所望の形状とすれば、この補助型体11側面へのメッキでプローブの複雑な形状部分も形成できることとなり、所望の特性を備えたプローブを高精度に製造できる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、電子デバイスの検査等に用いるプローブを製造する方法に関する。
半導体等のデバイスにおける回路の検査を行う検査装置は、デバイス上の複数の電極に複数のプローブをそれぞれ接触させ、各プローブと電極を通じてデバイスと信号をやり取りして、回路の検査が実行される仕組みとなっている。この検査装置におけるプローブについては、デバイス上の回路の微細化の進展に伴って同様に微細化が要求されており、微細なプローブの製造においては、機械加工の代りに、微細化に適したリソグラフィとメッキを用いた手法が採られるようになっている。すなわち、マスクを用いて基板上のレジスト膜を露光、現像して、プローブに対応する領域に開口部を有する状態とし、この基板上の開口部へのメッキにより、開口部に金属材料層を堆積させた後、レジスト膜を除去し、さらに基板を分離してプローブを得る、といった製造過程を経て製造されるようになっている。このようなプローブの製造方法の例としては、特開平11−337575号公報や特開2001−343397号公報、特開2006−3338号公報に開示されるものがある。
従来のプローブの製造方法は前記各特許文献に示される構成となっており、基板上へのレジスト膜の配置で多様な形状の金属層を得られるものの、基板上に形成する関係上、金属層として得られるプローブは二つの平行な平面を有して一様な厚さとなる板形状とならざるを得ず、立体的な変化に富む形状とすることが難しいという課題を有していた。
近年、新たなプローブとして、例えば、弾性等で長手方向について所望の特性を付与するために、厚さに比べて横幅の大きい、すなわち断面のアスペクト比の大きい点はそのままに、長手方向の中間の箇所に板を屈曲させたり湾曲させたりしたような立体的な形状部分を有するものが求められている。従来の製造方法では、基板上における基板と平行な横方向についてはレジスト膜の配置で所望の形状が得られるため、プローブの厚さ方向をこの基板上の横方向に一致させるようにして、こうしたプローブを形成することも考えられる。しかしながら、厚さに比べて幅の大きいプローブとするためには、基板上にレジスト膜を配置してプローブ厚さに相当する狭小幅で且つプローブ幅に相当する深い開口部を生じさせると共に、この開口部にメッキを施す必要が生じ、現実的には基板上にこのような狭小幅で深い開口部を生じさせ、さらにこれにメッキで金属部を形成するのは極めて困難であることから、従来の製造方法では前記立体的な形状を有するプローブを形成することはできないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、厚さに比べて幅が大きく、且つ立体的に変化に富んだ形状部分を有するプローブを製造対象として、メッキで適切にプローブとなる金属層を形成できる、プローブの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るプローブの製造方法は、検査対象物の電極部分への電気的接触に使用されるプローブを製造する方法において、基板上に、製造するプローブ形状に沿った側面形状の補助型体を形成する工程と、少なくとも補助型体の露出した面にメッキで金属層を形成する工程と、前記金属層に隣接する保護層を形成する工程と、前記金属層のうち、補助型体の側面に隣接していない部分を除去する工程と、金属層に対し前記基板、補助型体、及び保護層をそれぞれ分離して、金属層のみを得る工程とを備えるものである。
このように本発明によれば、基板上に補助型体を形成し、この補助型体の露出面にメッキで金属層を形成してから、金属層に隣接させて保護層を形成し、金属層の補助型体側面に隣接していない不要部分を除去した後、金属層から基板や補助型体等を分離して、金属層のプローブをなす部分を取得することにより、製造にあたりプローブの厚さ方向を基板上の横方向に一致させることとし、且つ補助型体側面をプローブの表面形状に対応する所望の形状とすれば、この補助型体側面へのメッキでプローブの複雑な形状部分も形成できることとなり、所望の特性を備えたプローブを高精度に製造できる。また、金属層が保護層で覆われて、補助型体側面に沿う金属層のプローブ相当部分にも隣接して保護層が存在し、金属層のプローブ相当部分が補助型体と保護層に横から挟まれて支持される状態を確保できることにより、金属層のうち不要部分を除去する際に、補助型体と金属層、保護層が並んだ横方向に平行な平面を得るように研磨等により除去を実行すると、金属層のプローブ相当部分を適切に保護しつつ、金属層の不要部分を周囲の保護層及び/又は補助型体と共に除去して、無理に力を加えることなく精度よく安定的に除去を進められ、金属層におけるプローブ相当部分の損傷を防いで歩留りを高めると共に、プローブとしての形状精度も向上させられる。
また、本発明に係るプローブの製造方法は、前記保護層を、流動性のある樹脂コート剤の金属層表面へのコーティング及び前記樹脂コート剤の硬化により形成するものである。
このように本発明によれば、保護層を樹脂層として形成し、金属層表面に流動性のある状態で配置後、硬化させて保護層としての機能を果す状態とすることにより、流動性に基づいて凹部に入り込みやすい樹脂剤の性質に伴い、補助型体の横の金属層に隣接する部分に樹脂剤を確実に充填配置でき、硬化後は保護層として金属部を保護させる一方、より上方の補助型体の上面側における金属層の表面には、樹脂剤が補助型体の横に向いやすい分薄く配置されて、保護層を薄く形成でき、補助型体の側面に隣接せずプローブとならない不要部分である補助型体の上面側の金属層を除去する工程で、金属層除去に至るまでに除去すべき保護層をできるだけ少なくして、保護層形成後の金属層の不要部分を除去する工程を効率よく実行できる。また、金属層から保護層を分離する際には、樹脂製の保護層を金属層に影響を与えることなく容易に溶かして速やかに除去でき、作業効率を向上させられる。
また、本発明に係るプローブの製造方法は必要に応じて、前記基板が導電性を有する材質とされ、前記補助型体を前記金属層と異なる金属材で形成し、さらに基板と補助型体に通電して電解メッキで金属層を形成するものである。
このように本発明によれば、基板と補助型体を通電可能とし、金属層と異なる金属からなる補助型体の露出した面に電解メッキで金属層を形成し、補助型体側面形状に沿う金属層を得られることにより、確実に補助型体に沿わせて金属層を形成させられ、製造するプローブが複雑な形状でも対応できると共に、基板と補助型体の位置関係に伴い、金属層のうち、その形成過程で生じることのある、後で除去すべき不要部分を、補助型体の側面に隣接する部分以外に位置させることができ、除去が行いやすい。また、基板や補助型体に対し絶縁性のレジスト層等による被覆で、金属層を設ける部分と設けない部分を容易に設
定でき、金属層不要部分の除去やプローブの後加工等の作業能率の向上も図れる。
定でき、金属層不要部分の除去やプローブの後加工等の作業能率の向上も図れる。
また、本発明に係るプローブの製造方法は必要に応じて、前記補助型体の側面の所定箇所に、電気絶縁性を有する遮蔽体を密着状態で形成した後、前記金属層を形成し、金属層形成後に前記遮蔽体を金属層から除去するものである。
このように本発明によれば、補助型体の側面における金属層の配置を企図しない部分に、遮蔽体を形成してから、電解メッキを実行することにより、遮蔽体配置部分でメッキが進行せず、メッキで形成される金属層が、この遮蔽体配置部分では形成されない状態となって、全体として金属層をより変化に富んだ形状とすることができ、例えば遮蔽体を補助型体側面にその上下にわたる配置で設けた場合には金属層をこの遮蔽体位置で分割状態とすることができ、また遮蔽体を補助型体側面の上下方向の中間に一部設けた場合は、金属層に孔が生じた状態とすることができるなど、プローブとなる金属層への後加工を省略でき、製造効率を高められる。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るプローブの製造方法を図1ないし図7に基づいて説明する。
以下、本発明の第1の実施形態に係るプローブの製造方法を図1ないし図7に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るプローブの製造方法は、導電性を有する基板10上に、製造するプローブ形状に沿った側面形状の補助型体11を形成する工程と、補助型体11の露出した面に電解メッキで金属層12を形成する工程と、金属層12に隣接する保護層13を形成する工程と、前記金属層12のうち、補助型体11の側面に隣接していない部分を除去する工程と、金属層12に対し基板10、補助型体11、及び保護層13をそれぞれ分離して、プローブをなす金属層12のみを得る工程とを備えるものである。
本実施形態に係るプローブの製造方法で用いる前記基板10は、ステンレス材(SUS430等)やアルミニウム等の金属板(例えば、厚さ約0.1mm)で形成されるものである。補助型体11の形成の際には、この導電性を有する基板10を介した通電がなされることで、基板10の露出した通電可能な部分に電解メッキで補助型体11が形成されることとなる。また、金属層12の電解メッキの際も、この基板10を介して通電がなされる。この基板10には、製造工程の進行につれて、表面側にレジスト層14、補助型体11、金属層12、保護層13が形成され、また裏面側にもレジスト層(図示を省略)が配設されることとなる。
前記補助型体11は、金属層12、すなわち最終製品のプローブをなすニッケル又はニッケル合金等とは異なる金属材、例えば、銅又は銅合金など、からなり、基板10上のレジスト層14等のない露出部分に、電解メッキで形成される構成である。この補助型体11は、製造しようとするプローブの長手方向を基板10と平行とし、且つプローブの厚さ方向を基板上の横方向に一致させた場合の、プローブの立体的な形状に対応させた側面形状(例えば、波形)として形成され、その厚さは、プローブの横幅寸法にプローブの厚さ寸法を加えた値より大きいものとされる。なお、補助型体11は、基板10表面で、製造するプローブの数に対応させて、整列状態で多数並べられた形態で形成することができる。
前記金属層12は、電解メッキに適したニッケル、又はニッケル−コバルト等のニッケル合金からなり、基板10と補助型体11のレジスト層14等を配設されず露出している部分に、電解メッキで形成される構成である。この金属層12は、電解メッキによりその大部分をニッケルやニッケル合金等で形成されるが、金属層12の補助型体11に接する側には、プローブとして検査装置等に実装する際のハンダ付け等の処理を適切に行えるようにしたり、接触対象の電極に対する通電性を向上させたりするために、ニッケル等の主材質部よりハンダぬれ性の良好な、又は電気抵抗率の小さい金属、例えば金や錫、パラジウム、ハンダ(錫鉛合金)等の薄膜を配設する構成とすることもできる。この場合、あらかじめ薄膜が補助型体11の露出部分にメッキ等で形成された後、この薄膜上にさらに電解メッキによりニッケル等の主材質部が形成されることとなる。なお、形成した金属層12の表面側についても、上記同様の目的のために、他の金属の薄膜を配設することができ、金属層12の形成後、さらに金属層12表面にメッキ等で薄膜を形成することとなる。
前記保護層13は、金属層12へのコーティング性に優れた樹脂材で形成され、流動性のある液状又はペースト状の樹脂コート剤として、電解メッキで形成された金属層12の表面へのコーティングで配設され、流動状態から硬化して強度を高くした固定状態に移行し、プローブ相当部分となる金属層12の補助枠体11側面に隣接する部分を保護するものである。この保護層13をなす樹脂剤としては、流動性のある状態から硬化して十分な強度を有する状態に移行するものであればよく、例えば、感光性レジスト剤等を用いることができ、この場合、レジスト剤を流動性のある状態で基板10上に補助型体11とその上側の金属層12とを合わせた高さを超える所定の厚さ、例えば約60μmを超える厚さとなるようにしてコーティングした状態で、紫外線照射による露光で硬化させる処理を経ると、金属層12に隣接してこれを覆う固定状態の保護層13が形成されることとなる。
次に、本実施形態に係るプローブの製造方法における各製造工程について説明する。
最初の、基板10上に補助型体11を形成する工程として、まず、基板10上にあらかじめ設定される補助型体11の非配置部分に対応させて基板10にレジスト層を配設する。基板10の表面側には、感光性レジスト剤14aを、形成する補助型体11の高さに対応する所定厚さとなるようにして密着配設し(図3(A)参照)、補助型体11の配置位置に対応する所定パターンのマスクフィルム50を載せた状態で、紫外線照射による露光での硬化(図3(B)参照)、非照射部分のレジスト剤を除去する現像等の公知の処理を経て、補助型体11の非配置部分に対応させたレジスト層14を硬化形成する(図3(C)参照)。また、基板10の裏面側にも、感光性レジスト剤を表面側同様に配設し、これに対してはそのまま全面に対する露光等の処理を経て、裏面全面にわたりレジスト層(図示を省略)を硬化形成する。
こうして、補助型体11のメッキで使用するメッキ液に対する耐溶解性を備えたレジスト層14を形成したら、基板10表面のレジスト層14で覆われていない露出部分に対し、必要に応じて公知の表面酸化被膜除去や表面活性化処理を行った後、この露出部分に電解メッキにより銅又は銅合金等からなる補助型体11をあらかじめ設定された所定厚さ(例えば、厚さ約60μm)として形成する(図4(A)参照)。所望の厚さ及び形状の補助型体11が得られたら、基板10表面側のレジスト層14を溶解させて除去する(図4(B)参照)。
なお、このレジスト層14の除去後に、少なくとも補助型体11のプローブとなる金属層12が形成される側面を含む、補助型体11や基板10の金属層12を形成する表面には、いわゆるカバーメッキにより、ニッケルや銅等からなるメッキ膜を形成することが好ましい。これは、形成された補助型体11の表面、特に補助型体11の側面はレジスト形成面であるため粗面となっており、この補助型体11の表面に直接金属層12を形成すると、金属層12に補助型体11の粗面がそのまま転写されてしまうことに基づくもので、補助型体11等にカバーメッキを施した上で金属層12を形成すれば、上記の問題を解消して金属層12を滑らかな表面状態に形成できる。
続いて、金属層12を形成する工程として、補助型体11及び基板10の露出部分に、電解メッキで金属層12を所定の厚さ、例えば厚さ約10μmとなるように形成する(図4(C)参照)。この電解メッキに先立ち、基板10や補助型体11表面に必要に応じてレジスト層14を配設して用いると、補助型体11等必要箇所以外へのメッキ付着を防ぐことができる。また、この金属層12のメッキの際、基板10の裏面側はレジスト層で覆われていることから、メッキの付着は生じない。金属層12形成後は、基板10裏面側のレジスト層をアルカリ液等の溶剤により溶解除去してよいが、後の基板10を分離除去する工程で基板10と共に除去するようにしてもかまわない。
金属層12形成後の保護層13を形成する工程としては、金属層12のある基板10の表面側に、保護層13として、流動性のある樹脂コート剤、例えば、感光性レジスト剤を、基板10表面からの補助型体11の高さを超える所定厚さ(例えば約70μm)となるようにコーティングする。そして、基板10の表面の感光性レジスト剤に対し、そのまま全面に対する紫外線照射による露光等の処理を経て、全面にわたり保護層13を硬化形成する(図5(A)参照)。
硬化形成された保護層13は、十分な物理的強度を有して金属層12に隣接しており、特に補助型体11の側方で、補助型体11の側面に隣接する金属層12のプローブ相当部分を補助型体11と保護層13により両側から挟んだ状態としていることで、内部の金属層12に無理な力が加わりにくく、金属層12と補助型体11との一体化状態を維持できる。
保護層13の形成後、金属層12における補助型体11の側面に隣接していない不要部分を除去する工程は、金属層12の補助型体11上面側の不要部分を保護層13ごと除去する第一の除去工程と、金属層12の基板10に隣接して形成された不要部分を除去する第二の除去工程との、前後二つの工程に分けて実行される。
まず、金属層12の補助型体11上面側の不要部分を除去する第一の除去工程では、補助型体11上面を覆うように形成されてこれに隣接し、さらに上側を保護層13で覆われた金属層12を、その上側及び側方の保護層13と共に、公知の研磨技術により上方から補助型体11と金属層12、保護層13が並んだ横方向に平行な平面を得るように研磨して除去し、同時に金属層12で覆われていた補助型体11の上面が露出する状態を得る(図5(B)参照)。
この研磨による不要部分の除去の過程で、金属層12のプローブ相当部分を補助型体11と保護層13とで横方向の両側から挟み込んだ状態(図2、図5(A)、(B)参照)としていることで、除去の過程で除去部分近傍を除く金属層12各部には直接横向きの力が加わりにくい上、金属層12のプローブ相当部分は補助型体11と保護層13とで強固に支持されており、金属層12が補助型体11に対し横向きにずれて剥がれるような状況に至ることはなく、金属層12の補助型体11上面側部分に除去に係る力が加わっても、金属層12のプローブ相当部分を補助型体11と一体に保持できる。また、補助型体11の上面の端部においても、横に隣接して保護層13が広く存在することで、上方からの研磨を横に広く連続した面に対して実行する状態を確保でき、補助型体11上面側の金属層12不要部分の研磨除去をスムーズ且つ安定的に進められ、研磨除去後の金属層12における寸法精度を確保できる。
前記第一の除去工程で金属層12における補助型体11上面側の不要部分を除去したら、同一平面上に位置して露出している補助型体11と金属層12、保護層13の表面(図2参照)に、これらを基板10に代って支持するためのシート15を転写形成する(図5(C)参照)。そして、シート15の形成後、基板10側の拘束を解き、逆にシート15側を固定した上で、基板10を、補助型体11及び金属層12から剥がして分離し(図6(A)参照)、基板10に隣接していた金属層12の不要部分や補助型体11の元の下面が同一平面として露出した状態を得る。基板10に強度及び剥離性に優れるステンレス材等を用いていることで、補助型体11や金属層12の側から基板10を物理的に引き剥がして速やかに分離除去することができる。この他、基板10が他の金属材である場合には、基板10をエッチング液に浸漬して溶解させる方法を用いることもできる。このエッチングの場合、基板10は溶解するが補助型体11や金属層12の材質が冒されないような選択エッチング性を有するエッチング液を用いることとなる。
基板10を分離したら、さらに、金属層12のうち基板10に隣接して形成された部分で、基板10の分離に伴って露出した金属層12の不要部分を研磨で除去する、前記第二の除去工程を実行する。この第二の除去工程では、シート15側の固定を維持した状態で、基板10に隣接して形成されたことで補助型体11の基板10に面していた元の下面と同一平面上にある金属層12の不要部分を、隣接する補助型体11の一部と共に、前記第一の除去工程同様、公知の研磨技術により研磨して除去し、金属層12で覆われた状態となっていた保護層13が露出する状態を得る(図6(B)参照)。
この第二の除去工程においても、研磨による金属層12の不要部分の除去の過程で、金属層12のプローブ相当部分を補助型体11と保護層13とで横方向の両側から挟み込んだ状態としていることで、除去の過程で除去部分近傍を除く金属層12各部には直接横向きの力が加わりにくい上、金属層12のプローブ相当部分は補助型体11と保護層13とで強固に支持されており、金属層12が補助型体11に対し横向きにずれて剥がれるような状況に至ることはなく、横に連続する金属層12の不要部分に除去に係る力が加わっても、金属層12のプローブ相当部分を補助型体11と一体に保持できる。また、研磨対象の面は補助型体11と金属層12が横に隣接して連続した平面となっており、上方からの研磨を横に広く連続した面に対して実行する状態を確保でき、金属層12不要部分の研磨除去をスムーズ且つ安定的に進められ、研磨除去後の金属層12における寸法精度を確保できる。
前記第二の除去工程で金属層12の不要部分を除去したら、シート15上に支持されている補助型体11、金属層12、及び保護層13のうち、まず保護層13を、金属層12及びシート15から物理的に引き剥がすか、溶剤で溶解させるかして分離除去する(図6(C)参照)。続いて、補助型体11をエッチングにより溶解させて金属層12及びシート15から分離除去する(図7(A)参照)。このエッチングに際しては、補助型体11は溶解するが金属層12の材質が冒されないような選択エッチング性を有するエッチング液を用いることはいうまでもない。
こうしてシート15上に金属層12のプローブ相当部分のみ残った状態(図7(A)参照)が得られたら、この金属層12をシート15から剥離する形で金属層12とシート15とを分離すれば(図7(B)参照)、プローブとなる金属層12のみが得られることとなる。得られた単独の金属層12に対しては、プローブとして必要に応じて切断等の後加工やメッキ等の表面処理が行われる。
このように、本実施形態に係るプローブの製造方法では、基板10上に補助型体11を形成し、この補助型体11の露出面に電解メッキで金属層12を形成してから、金属層12に隣接させて保護層13を形成し、金属層12の補助型体11の側面に隣接していない不要部分を除去した後、金属層12に対し基板10や補助型体11等を分離して、金属層12のプローブをなす部分を得ることから、プローブに対応する所望の形状とされた補助型体11側面へのメッキでプローブの複雑な形状部分も形成できることとなり、所望の特性を備えたプローブを高精度に製造できる。また、金属層12が保護層13で覆われて、補助型体11側面に沿う金属層12のプローブ相当部分にも隣接して保護層13が存在し、金属層12のプローブ相当部分が補助型体11と保護層13に横から挟まれて支持されることで、補助型体11と金属層12、保護層13が並んだ横方向に平行な平面を得るように研磨して金属層12の不要部分を除去する際に、金属層12の除去せず残す部分を適切に保護しつつ研磨面を広く確保して精度よく安定的に研磨除去を進められ、金属層12におけるプローブ相当部分の損傷を防いで歩留りを高めると共に、プローブとしての形状精度も向上させられる。
なお、前記実施形態に係るプローブの製造方法においては、補助型体11を電解メッキ
で一度に形成するものとしているが、補助型体のうちプローブの立体形状を生じさせる形状部分以外の箇所、例えばプローブの先端部の形成に用いられる箇所等は、電解メッキで一度にまとめて形成する必要はなく、前記立体形状を生じさせる形状部分をメッキで形成後、残りの他部を追加のメッキで形成したり、残りの他部を既形成部分への圧接や溶接により配設したりすることもできる。また、金属層についても、補助型体11の露出面の全てに電解メッキで一度に形成するだけでなく、金属層のうちプローブの立体形状に対応する形状部分をメッキで形成後、残りの、例えばプローブの先端部に対応した箇所等他部を追加のメッキで形成したり、こうした他部を既形成部分への圧接や溶接により配設するようにしてかまわない。
で一度に形成するものとしているが、補助型体のうちプローブの立体形状を生じさせる形状部分以外の箇所、例えばプローブの先端部の形成に用いられる箇所等は、電解メッキで一度にまとめて形成する必要はなく、前記立体形状を生じさせる形状部分をメッキで形成後、残りの他部を追加のメッキで形成したり、残りの他部を既形成部分への圧接や溶接により配設したりすることもできる。また、金属層についても、補助型体11の露出面の全てに電解メッキで一度に形成するだけでなく、金属層のうちプローブの立体形状に対応する形状部分をメッキで形成後、残りの、例えばプローブの先端部に対応した箇所等他部を追加のメッキで形成したり、こうした他部を既形成部分への圧接や溶接により配設するようにしてかまわない。
また、前記実施形態に係るプローブの製造方法において、基板10上に独立したブロック状に形成された補助型体11の側面形状としては、プローブの変化に富む立体形状に対応する形状部分を側面のうち一側に配置する他は、特別な形状を採用していないが、この他、最終的に金属層のみとなった状態での取扱いを容易にするために、図8に示すように、金属層17の把持用部分17aを金属層17の一部として形成可能とする側面形状を、補助型体16に付加するようにしてもよい。この場合、金属層17の一部として形成された把持用部分17aは、不要となれば、後工程で除去されることとなる。
(本発明の第2の実施形態)
前記第1の実施形態においては、基板10上に独立したブロック状に形成された補助型体11の側面形状としては、製造するプローブに対応して、プローブの変化に富む立体形状に対応する形状部分を側面のうち一側に配置したものとし、この部分を含む補助型体11の全ての側面に隣接させて金属層12を形成するようにしているが、これに限らず、第2の実施形態として、製造する前記第1の実施形態と異なる形状のプローブに対応して、プローブの立体形状に対応する形状部分を側面の複数箇所に配置したもの、例えば、図9に示すように、立体形状に対応する形状部分を側面の対向する二箇所に対称形状として配置したものとすることもできる。この場合も、金属層22に隣接する保護層が形成される工程と、金属層22のうち補助型体21の側面に隣接していない、補助型体21上面側の不要部分、及び基板20に隣接して形成された不要部分をそれぞれ除去する工程と、金属層22に対し基板20、保護層、及び補助型体21を各々分離して金属層22のみを得る工程とが、それぞれ実行される点は、前記第1の実施形態同様である。また、補助型体21を形成する工程も、基板20上に配設するレジスト層の配置が補助型体21の形状に対応して変わる点を除いて、前記第1の実施形態同様に実行される。なお、補助型体21としては、一つのプローブに対応したものに限らず、図10に示すように、補助型体26を二つのプローブを一度に形成するのに対応させたものとして形成することもできる。この場合、得られた金属層27は、後工程で切断されて一部27aと他部27bの二つに分離され、それぞれプローブをなすこととなる。
前記第1の実施形態においては、基板10上に独立したブロック状に形成された補助型体11の側面形状としては、製造するプローブに対応して、プローブの変化に富む立体形状に対応する形状部分を側面のうち一側に配置したものとし、この部分を含む補助型体11の全ての側面に隣接させて金属層12を形成するようにしているが、これに限らず、第2の実施形態として、製造する前記第1の実施形態と異なる形状のプローブに対応して、プローブの立体形状に対応する形状部分を側面の複数箇所に配置したもの、例えば、図9に示すように、立体形状に対応する形状部分を側面の対向する二箇所に対称形状として配置したものとすることもできる。この場合も、金属層22に隣接する保護層が形成される工程と、金属層22のうち補助型体21の側面に隣接していない、補助型体21上面側の不要部分、及び基板20に隣接して形成された不要部分をそれぞれ除去する工程と、金属層22に対し基板20、保護層、及び補助型体21を各々分離して金属層22のみを得る工程とが、それぞれ実行される点は、前記第1の実施形態同様である。また、補助型体21を形成する工程も、基板20上に配設するレジスト層の配置が補助型体21の形状に対応して変わる点を除いて、前記第1の実施形態同様に実行される。なお、補助型体21としては、一つのプローブに対応したものに限らず、図10に示すように、補助型体26を二つのプローブを一度に形成するのに対応させたものとして形成することもできる。この場合、得られた金属層27は、後工程で切断されて一部27aと他部27bの二つに分離され、それぞれプローブをなすこととなる。
(本発明の第3の実施形態)
前記第1の実施形態において、補助型体11の側面に電解メッキで金属層12を形成する際は、補助型体11の側面全体を露出させて金属層12を設けるようにしているが、これに限らず、第3の実施形態として、金属層32を形成する工程の前に、補助型体31の側面における金属層32の配置を企図しない所定箇所に、電気絶縁性を有する遮蔽体、例えばレジスト層34を密着状態で形成した後、電解メッキによる金属層32の形成工程を実行することもでき、レジスト層34の配置部分では電解メッキが進行しないために、金属層32が形成されない状態となり、全体として金属層32をより変化に富んだ形状とすることができる。図11に示すように、細い仕切り状のレジスト層34を基板30上の補助型体31側面に上下にわたる配置で形成すると、電解メッキで形成される金属層32を分割状態とすることができ、二つ以上のプローブを一度に形成する場合にこれを採用すれば、金属層の形成時点で二つ以上のプローブ相当部分を分離した状態が得られ、後工程で
プローブを切離す作業を省略でき、製造の効率化が図れることとなる。なお、レジスト層34は最終的に金属層32から分離除去されるが、レジスト層34と保護層を同じレジスト剤で形成するようにすれば、金属層32に対し保護層を分離除去する工程でレジスト層34も同時に除去することができ、好適である。
前記第1の実施形態において、補助型体11の側面に電解メッキで金属層12を形成する際は、補助型体11の側面全体を露出させて金属層12を設けるようにしているが、これに限らず、第3の実施形態として、金属層32を形成する工程の前に、補助型体31の側面における金属層32の配置を企図しない所定箇所に、電気絶縁性を有する遮蔽体、例えばレジスト層34を密着状態で形成した後、電解メッキによる金属層32の形成工程を実行することもでき、レジスト層34の配置部分では電解メッキが進行しないために、金属層32が形成されない状態となり、全体として金属層32をより変化に富んだ形状とすることができる。図11に示すように、細い仕切り状のレジスト層34を基板30上の補助型体31側面に上下にわたる配置で形成すると、電解メッキで形成される金属層32を分割状態とすることができ、二つ以上のプローブを一度に形成する場合にこれを採用すれば、金属層の形成時点で二つ以上のプローブ相当部分を分離した状態が得られ、後工程で
プローブを切離す作業を省略でき、製造の効率化が図れることとなる。なお、レジスト層34は最終的に金属層32から分離除去されるが、レジスト層34と保護層を同じレジスト剤で形成するようにすれば、金属層32に対し保護層を分離除去する工程でレジスト層34も同時に除去することができ、好適である。
(本発明の第4の実施形態)
前記第3の実施形態においては、補助型体31の側面における金属層32の配置を企図しない所定箇所に、レジスト層34等の遮蔽体を形成して、電解メッキによる金属層32の形成工程で、レジスト層34の配置部分に金属層32を形成させないようにしているが、この他に、第4の実施形態として、図12に示すように、補助型体41を形成した後の基板40上に、絶縁性の膜、例えばレジスト層44を形成して、電解メッキによる金属層42の形成工程で、レジスト層44の配置された基板40上に金属層42を形成させないようにすることもでき、基板40に隣接して金属層42の不要部分が生じないことで、前記第1の実施形態で示した金属層の不要部分を除去する工程のうち、金属層の基板に隣接していた不要部分を除去する第二の除去工程を省略でき、製造の能率を高められる。
前記第3の実施形態においては、補助型体31の側面における金属層32の配置を企図しない所定箇所に、レジスト層34等の遮蔽体を形成して、電解メッキによる金属層32の形成工程で、レジスト層34の配置部分に金属層32を形成させないようにしているが、この他に、第4の実施形態として、図12に示すように、補助型体41を形成した後の基板40上に、絶縁性の膜、例えばレジスト層44を形成して、電解メッキによる金属層42の形成工程で、レジスト層44の配置された基板40上に金属層42を形成させないようにすることもでき、基板40に隣接して金属層42の不要部分が生じないことで、前記第1の実施形態で示した金属層の不要部分を除去する工程のうち、金属層の基板に隣接していた不要部分を除去する第二の除去工程を省略でき、製造の能率を高められる。
このレジスト層44の形成方法としては、基板40上に補助型体41を形成した後、基板40上にレジストパターンニングを行って形成する方法があるが、この他の方法として、補助型体41の形成に用いるレジスト層を組成の異なる2種のレジストで形成する、すなわち、前記レジスト層44に対応する部位と他の部位とをそれぞれ異なるレジストで積層形成する方法もあり、この場合、補助型体41を形成した後でレジストを除去する際に、基板40寄りに形成されたレジスト層44を残す一方、この上に積層された他のレジスト層のみを適切に除去できることとなる。なお、積層形成する2種のレジスト使用の具体例としては、ネガタイプとポジタイプのレジストの使用、レジスト除去剤の耐性(酸性・中性・アルカリ性)を異ならせたレジストの使用などが挙げられる。
また、金属層42形成後の保護層を形成する工程で、保護層として、前記基板40上に形成したレジスト層44と同じものを採用すれば、金属層42に対し保護層を分離除去する工程で、レジスト層44も同時に除去することができ、製造の能率の面で好都合である。
(本発明の第5の実施形態)
前記第4の実施形態においては、補助型体41を形成した後の基板40上に、絶縁性の膜としてのレジスト層44を形成しているが、さらに、第5の実施形態として、レジスト層44を、補助型体41周囲の基板40上だけでなく、図13に示すように、補助型体41の上面にも形成するようにすれば、金属層42の形成工程で、レジスト層44の配置された補助型体41上面に金属層42が形成されず、補助型体41の側面に沿ってのみ金属層42が形成されることとなり、補助型体41の上面側にも金属層42の不要部分が生じないことで、前記第1の実施形態で示した金属層の不要部分を除去する工程をいずれも省略できると共に、金属層のうち不要部分を除去するにあたって金属層の保護を図るために設けていた保護層についても、その存在理由がなくなることから、保護層を形成する工程も省略できることとなり、製造効率を向上させられる。
前記第4の実施形態においては、補助型体41を形成した後の基板40上に、絶縁性の膜としてのレジスト層44を形成しているが、さらに、第5の実施形態として、レジスト層44を、補助型体41周囲の基板40上だけでなく、図13に示すように、補助型体41の上面にも形成するようにすれば、金属層42の形成工程で、レジスト層44の配置された補助型体41上面に金属層42が形成されず、補助型体41の側面に沿ってのみ金属層42が形成されることとなり、補助型体41の上面側にも金属層42の不要部分が生じないことで、前記第1の実施形態で示した金属層の不要部分を除去する工程をいずれも省略できると共に、金属層のうち不要部分を除去するにあたって金属層の保護を図るために設けていた保護層についても、その存在理由がなくなることから、保護層を形成する工程も省略できることとなり、製造効率を向上させられる。
この場合、プローブの製造方法としては、導電性を有する材質の基板上に、製造するプローブ形状に沿った側面形状で且つ導電性を有する補助型体を形成する工程と、前記基板及び補助型体の側面以外の箇所に、電気絶縁性を有する膜を形成する工程と、前記基板と補助型体に通電して補助型体の露出した面に電解メッキで金属層を形成する工程と、金属層に対し前記基板、補助型体、及び膜をそれぞれ分離して、金属層のみを得る工程とを備える、ものであるといえる。
これら各製造工程について具体的に説明すると、まず、基板40上に補助型体41を形成する工程では、前記第1の実施形態と同様に、基板40上における補助型体11の非配置部分にレジスト層を形成した後に、基板40表面のレジスト層で覆われていない露出部分に、電解メッキにより補助型体41を形成する。所望の厚さ及び形状の補助型体41を得た後、レジスト層を除去して補助型体41を露出状態とする(図13(A)参照)。
続いて、電気絶縁性を有する膜、具体的にはレジスト層44を形成する工程では、基板40及び補助型体41上にレジストパターンニングを行って、レジスト層44を形成する(図13(B)参照)。なお、基板40上に形成するレジスト層44においては、補助型体41の下端部周縁(基板40上であって、補助型体41の側面に位置する部分)に、製造するプローブの厚み分の開口、すなわちレジスト層が形成されない部分、を有するように形成してもよく、これにより、補助型体41の側面全面に金属層42を形成することができ、補助型体41が形成された箇所を除く基板40全面にレジスト層44を形成する場合に比べて、形成する補助型体41の厚さをより小さくすることができると共に、レジスト層44除去時に残存し易い、金属層42と基板40との間に位置するレジスト層44を、より確実に除去することができる。
また、金属層42を形成する工程では、図13(C)に示すように、補助型体41のレジスト層44に覆われず露出した表面(補助型体41の側面の一部)に、電解メッキにより金属層42を形成する。さらに、金属層42のみを得る工程では、例えば、まず前記膜としてのレジスト層44を除去剤による溶解等で除去したら、続いて補助型体41をエッチングにより溶解させて金属層42及び基板40から分離除去する。こうして補助型体41を除去すると、補助型体41を介して一体となっていた基板40と金属層42の、この一体化状態も解かれることから、金属層42と基板40が分離されることとなり、プローブとなる金属層42のみを得られる。なお、前記金属層42のみを得る工程では、先にレジスト層44及び基板40を除去した後、残る金属層42と補助型体41を一体化状態のままで一時保管し、検査装置等に実装する際に、金属層42に対し補助型体41を分離除去して、プローブとなる金属層42を得るようにしてもよい。
このように、金属層42を形成する工程の前に、基板40上及び補助型体41上面にレジスト層44を形成するだけで、保護層を形成する工程及び金属層の不要部分を除去する工程が省略でき、ひいては、シートを転写形成する工程及び保護層を除去する工程も省略でき、生産効率の向上が期待できる。
なお、前記第1ないし第4の各実施形態に係るプローブの製造方法においては、保護層を、流動性のある樹脂剤を硬化させて得られるものとしているが、これに限らず、保護層を流動しにくい樹脂剤、例えばフィルム状のレジスト剤を、転写又は圧着後硬化させて形成することもできる。また、保護層を金属層と異なり問題なく金属層に対し分離除去できる金属材、特に、補助型体が金属の場合にはこれと同じ金属材、で形成することもでき、金属層の不要部分の研磨除去の際、金属層を挟む両側の保護層と補助型体の硬さ等の性質を一致させ又は極めて近いものとすることで、不要部分の除去の際に、金属層のプローブ相当部分により一層横向きの力が加わりにくい状態とすることができ、金属層のプローブ相当部分を確実に補助型体に沿った状態に保持でき、高い寸法精度を得られることとなる。そしてこの場合、金属層に対し保護層と補助型体をそれぞれ分離除去する工程を一括して行うこともでき、生産性の向上にも繋がる。
また、前記第1ないし第4の各実施形態に係るプローブの製造方法においては、金属層を補助型体の露出面に電解メッキで形成されるものとしているが、これに限らず、無電解メッキ等の他のメッキで金属層を形成することもできる。そして、金属層を電解メッキで形成せず、補助型体への通電を行わない場合には、補助型体を樹脂等の金属以外の材質と
して形成してもかまわない。さらにこの場合、補助型体と保護層を金属以外の同じ材質、例えば同じレジスト層等の樹脂材で形成することもでき、こうして補助型体と保護層を同じ材質とすれば、上記の保護層を補助型体と同じ金属材で形成する場合と同じく、金属層の不要部分の研磨除去の際、金属層を挟む両側の保護層と補助型体の硬さ等の性質を一致させることで、金属層のプローブ相当部分に横向きの力が加わりにくく、金属層のプローブ相当部分を確実に補助型体に沿った状態に保持でき、高い寸法精度を得られると共に、金属層に対し保護層と補助型体をそれぞれ分離除去する工程を一括して行え、生産性向上に繋げられる、といった効果を見込めることとなる。
して形成してもかまわない。さらにこの場合、補助型体と保護層を金属以外の同じ材質、例えば同じレジスト層等の樹脂材で形成することもでき、こうして補助型体と保護層を同じ材質とすれば、上記の保護層を補助型体と同じ金属材で形成する場合と同じく、金属層の不要部分の研磨除去の際、金属層を挟む両側の保護層と補助型体の硬さ等の性質を一致させることで、金属層のプローブ相当部分に横向きの力が加わりにくく、金属層のプローブ相当部分を確実に補助型体に沿った状態に保持でき、高い寸法精度を得られると共に、金属層に対し保護層と補助型体をそれぞれ分離除去する工程を一括して行え、生産性向上に繋げられる、といった効果を見込めることとなる。
10、20、30 基板
11、21、31 補助型体
12、22、32 金属層
13、23 保護層
14、34 レジスト層
15 シート
16、26 補助型体
17、27 金属層
17a 把持用部分
40 基板
41 補助型体
42 金属層
44 レジスト層
11、21、31 補助型体
12、22、32 金属層
13、23 保護層
14、34 レジスト層
15 シート
16、26 補助型体
17、27 金属層
17a 把持用部分
40 基板
41 補助型体
42 金属層
44 レジスト層
Claims (4)
- 検査対象物の電極部分への電気的接触に使用されるプローブを製造する方法において、
基板上に、製造するプローブ形状に沿った側面形状の補助型体を形成する工程と、
少なくとも補助型体の露出した面にメッキで金属層を形成する工程と、
前記金属層に隣接する保護層を形成する工程と、
前記金属層のうち、補助型体の側面に隣接していない部分を除去する工程と、
金属層に対し前記基板、補助型体、及び保護層をそれぞれ分離して、金属層のみを得る工程とを備えることを
特徴とするプローブの製造方法。 - 前記請求項1に記載のプローブの製造方法において、
前記保護層を、流動性のある樹脂コート剤の金属層表面へのコーティング及び前記樹脂コート剤の硬化により形成することを
特徴とするプローブの製造方法。 - 前記請求項1又は2に記載のプローブの製造方法において、
前記基板が導電性を有する材質とされ、
前記補助型体を前記金属層と異なる金属材で形成し、さらに基板と補助型体に通電して電解メッキで金属層を形成することを
特徴とするプローブの製造方法。 - 前記請求項3に記載のプローブの製造方法において、
前記補助型体の側面の所定箇所に、電気絶縁性を有する遮蔽体を密着状態で形成した後、前記金属層を形成し、
金属層形成後に前記遮蔽体を金属層から除去することを
特徴とするプローブの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010139571A JP2012002751A (ja) | 2010-06-18 | 2010-06-18 | プローブの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010139571A JP2012002751A (ja) | 2010-06-18 | 2010-06-18 | プローブの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012002751A true JP2012002751A (ja) | 2012-01-05 |
Family
ID=45534885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010139571A Withdrawn JP2012002751A (ja) | 2010-06-18 | 2010-06-18 | プローブの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012002751A (ja) |
-
2010
- 2010-06-18 JP JP2010139571A patent/JP2012002751A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI520241B (zh) | 引線接合墊系統及方法 | |
TW201044532A (en) | Method of forming substrate for semiconductor element and semiconductor device | |
WO2007086147A1 (ja) | 通電試験用プローブ、プローブ組立体およびその製造方法 | |
TW201709783A (zh) | 立體配線基板及立體配線基板的製造方法 | |
JP2009147241A (ja) | 回路基板およびその製造方法並びに回路モジュール | |
JP4312758B2 (ja) | 配線基板の製造方法、配線基板の中間製品 | |
CN110612452B (zh) | 用于电子器件的测试设备的探针卡多层结构的制造方法 | |
TW201703592A (zh) | 印刷電路板及製造印刷電路板之方法 | |
JP2024038334A (ja) | フレキシブルプリント配線板及びその製造方法 | |
JP6320879B2 (ja) | 印刷用マスク及びその製造方法 | |
JP2012002751A (ja) | プローブの製造方法 | |
JP2006202358A (ja) | 磁気ヘッドサスペンション及びその製造方法 | |
KR100990575B1 (ko) | 미세 패턴을 갖는 인쇄회로기판 및 그 제조 방법 | |
CN105990288B (zh) | 半导体衬底及其制造方法 | |
JP2015532010A (ja) | 導体パッドをプリント回路基板にゼロ・アンダーカット技術を用いて形成するための方法及び構造 | |
CN103813657B (zh) | 形成有局部镀铜的柔性印刷基板的厚度最小化方法 | |
JP7059139B2 (ja) | 半導体素子搭載用基板の製造方法 | |
JP4326014B2 (ja) | 回路基板とその製造方法 | |
JP4074297B2 (ja) | プローブユニットの製造方法 | |
JP6489615B2 (ja) | 半導体素子搭載用基板、半導体装置及びそれらの製造方法 | |
JP2008116284A (ja) | コンタクトプローブ、及びコンタクトプローブの製造方法 | |
US20140151897A1 (en) | Printed circuit board and method for manufacturing the same | |
CN104979733B (zh) | 连接器的制造方法 | |
JP7019657B2 (ja) | 配線回路基板の製造方法 | |
JP2002260753A (ja) | バンプ付きシートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20120507 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130903 |