JP2012002454A - 吸収ヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 被加熱流体ガスを発生する吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することのできる吸収ヒートポンプを提供すること。
【解決手段】 冷媒ガスを吸収して発生する吸収熱で被加熱流体液103を加熱して、被加熱流体ガスを発生する吸収器A1を備え、吸収器A1は、水平に配置された複数の伝熱管からなる伝熱管群12であって、外側に吸収液を散布し、内側に前記被加熱流体液を流す複数の伝熱管からなる伝熱管群12と、伝熱管群12の被加熱流体液供給側に、前記被加熱流体液を供給する被加熱流体室121とを有し、被加熱流体室121は、伝熱管群12を上下方向に均等な本数ずつの分割伝熱管群12a、12bに分割する仕切り122と、各分割伝熱管群12a、12bに均等に前記被加熱流体液を供給する供給口131a−1、131b−1を有する、吸収ヒートポンプ100A。
【選択図】図1

Description

本発明は蒸気を発生する吸収ヒートポンプに関し、特に伝熱管の本数が多い吸収器を備える吸収ヒートポンプに関する。
蒸発器で発生させた冷媒蒸気を吸収器に導き、吸収器において冷媒蒸気を吸収溶液に吸収させる際に発生する吸収熱で水を加熱して水蒸気を得る吸収ヒートポンプがある(例えば、特許文献1参照)。近年このような吸収ヒートポンプで、大型化の要請が目立つようになってきた。
特開2006−138614号公報
しかしながら、吸収ヒートポンプを大型化しようとすると、いきおい吸収器の伝熱管の本数が増大する。すると、伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じ、伝熱管の有効面積割合が減少する。特に、上下方向の管配置の段数が増えると顕著になる。特に水蒸気を得ようとする吸収ヒートポンプで、管群が管板部で流れ方向が反転する複数パス構造では、ターンして新たな管群に入るとき、下部管群に液が多く、上部管群は蒸気が多くなり、質量流量にすると下部に多くの流量が流れ、上部は蒸気が殆どの割合を占めて伝熱が悪くなるという問題があった。
本発明は上述の課題に鑑み、被加熱流体ガスを発生する吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することのできる吸収ヒートポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプ100Aは、例えば図1に示すように、冷媒ガスを吸収して発生する吸収熱で被加熱流体液103を加熱して、被加熱流体ガスを発生する吸収器A1を備え;吸収器A1は、水平に配置された複数の伝熱管からなる伝熱管群12であって、外側に吸収液を散布し、内側に前記被加熱流体液を流す複数の伝熱管からなる伝熱管群12と;伝熱管群12の被加熱流体液供給側に、前記被加熱流体液を供給する被加熱流体室121とを有し;被加熱流体室121は、伝熱管群12を上下方向に均等な本数ずつの分割伝熱管群12a、12bに分割する仕切り122と;各分割伝熱管群12a、12bに均等に前記被加熱流体液を供給する供給口131a−1、131b−1を有する。
本態様のように構成すると、吸収器は伝熱管群を有し、伝熱管群の被加熱流体室は、伝熱管群を上下方向に均等な本数ずつの分割伝熱管群に分割する仕切りと、各分割伝熱管群に均等に前記被加熱流体液を供給する供給口を有するので、吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る吸収ヒートポンプは、第1の態様に係る吸収ヒートポンプにおいて、例えば、図1に示すように、供給口131a−1、131b−1は、分割管群12a、12bに前記被加熱流体液を均等に分配する分配機構132a、132bを有する。
本態様のように構成すると、供給口は、分割管群に前記被加熱流体液を均等に分配する分配機構を有するので、さらに確実に、伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することができる吸収ヒートポンプを提供することができる。
本発明の第3の態様に係る吸収ヒートポンプは、第1の態様又は第2の態様に係る吸収ヒートポンプ100A、100Bにおいて、例えば、図4、図5に示すように、各分割伝熱管群12a、12bはそれぞれ複数パスに構成される(図4、図5では3パス)。
本態様のように構成すると、各分割伝熱管群はそれぞれ複数パスに構成されるので、吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りを生じさせず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制しつつ、伝熱管の長さを短く抑えることができる。言い換えれば、複数パスであるので、伝熱管の本数は増える。そして複数パスであるので、一つのパスが終わったときに流れ方向が反転し、下部と上部の伝熱管群で液とガスの配分が不均等になりがちであるが、分割伝熱管群に分割する仕切りと、各分割伝熱管群に均等に前記被加熱流体液を供給する供給口を有するので、吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りを生じさせずに、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することができる。
本発明の第4の態様に係る吸収ヒートポンプは、第1の態様乃至第3の態様のいずれか1の態様に係る吸収ヒートポンプ100A、100Bにおいて、例えば、図4、図5に示すように、吸収器A1−1、A1−2で発生した被加熱流体ガスを導入して、前記被加熱流体ガスと前記被加熱流体ガスに同伴する被加熱流体液とを分離する気液分離器22を備え;分割伝熱管群12a、12bの全体が前記被加熱流体液に浸るように、分割管群12a、12bの出口側の吸収器A1−1、A1−2と気液分離器22の接続口22a、22b、又は分割管群12a、12bの被加熱流体出口側の被加熱流体室128を形成する。
本態様のように構成すると、分割伝熱管群の全体が前記被加熱流体液に浸るように構成されるので、被加熱流体のガスの吹き抜けを抑制することができる。
本発明によれば、被加熱流体ガスを発生する吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じず、伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することのできる吸収ヒートポンプを提供することが可能となる。
本発明の実施の形態である単段昇温の吸収ヒートポンプの模式的系統図である。 本発明の実施の形態である二段昇温の吸収ヒートポンプの模式的系統図である。 本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの吸収器と気液分離器を抽出して示した模式的部分系統図である。 本発明の第一の実施の形態の吸収器を説明する模式的断面図である。 本発明の第二の実施の形態の吸収器を説明する模式的断面図である。 本発明の第一の実施の形態の吸収器の変形例を説明する模式的断面図である。 気泡ポンプ機能を利用して被加熱流体を吸収器と気液分離器との間に循環させる場合を説明する模式的断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1の模式的系統図を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る吸収ヒートポンプ100Aを説明する。図示のように、本吸収ヒートポンプは、吸収器A1、蒸発器E1、再生器G、凝縮器C、及び溶液熱交換器X1を主要構成機器として備える。本実施の形態では、典型的には吸収液(希溶液、濃溶液)としてリチウムブロマイド水溶液、冷媒として水を用いる。
前記主要構成機器の作用は以下の通りである。吸収器A1は、冷媒蒸気を溶液が吸収するときに発生する吸収熱で被加熱流体としての水を加熱して蒸発させる。蒸発器E1は、熱源としての温水102で冷媒液としての水を加熱して蒸発させ吸収器A1に冷媒蒸気としての水蒸気を送る。再生器Gは、吸収器A1で冷媒蒸気を吸収して濃度の低下した希溶液を加熱して冷媒蒸気を発生させ、溶液を再生する(濃溶液とする)。凝縮器Cは、再生器Gで発生した冷媒蒸気を冷却水101で冷却し凝縮する。溶液熱交換器X1は、吸収器A1からの希溶液と再生器Gからの濃溶液とを熱交換させる。
吸収ヒートポンプ100Aは、さらに再生器Gからの濃溶液を溶液ポンプ1により吸収器A1に導く濃溶液管2と、吸収器A1からの希溶液を再生器Gに導く希溶液管4と、冷媒液を冷媒ポンプ5により凝縮器Cから蒸発器E1に導く冷媒管6と、蒸発器E1で蒸発しなかった冷媒液を冷媒ポンプ5の吸い込み側に戻す冷媒管6aを備え、これらが各機器を接続している。冷媒管6と冷媒管6aには、熱交換器X2が挿入配置されており、凝縮器Cから蒸発器E1に送られる冷媒液と蒸発器E1からポンプ5の吸い込み側に戻される冷媒液の間で熱交換させる。このようにして、冷媒液を凝縮器Cから蒸発器E1に送るポンプ5は蒸発器E1に冷媒液をスプレーするポンプを兼ねているのでポンプを1台省略することができる。なお冷媒管6aは凝縮器Cに直接接続してもよい。また、蒸発器E1と吸収器A1との間には、蒸発器E1で蒸発した冷媒蒸気を吸収器A1に導く流路7が設けられ、再生器Gと凝縮器Cとの間には、再生器Gにて発生した冷媒蒸気を凝縮器Cに導く流路8とが設けられている。
凝縮器Cには冷却水101を導く冷却水管9、蒸発器E1と再生器Gとにはそれぞれ熱源温水102を導く温水管10、11、吸収器A1には所望の高温の蒸気を得るための伝熱管(伝熱管群)12が備えられている。
一方、本実施の形態の吸収ヒートポンプ100Aは、吸収器A1で加熱された被加熱流体としての水を、液体である水と水蒸気に分離する気液分離器22を備える。気液分離器22には、補給水管3が接続されている。補給水管3には、補給水ポンプ16と補給水加熱器15が配置されている。補給水加熱器15には温水102が供給され被加熱流体液としての水103を加熱(予熱)する。
気液分離器22には液面計L3を設けられ、該液面計L3の検出出力で補給水ポンプ16を制御することにより、気液分離器22内の液面の液位を所定レベルに維持する。
吸収器A1の伝熱管12の入口には、被加熱流体液としての水103を気液分離器22から補給する補給管3aが接続され、伝熱管12の出口側には、気液分離器22に吸収器A1で蒸発した水蒸気を戻す戻し管3b(3b−1、3b−2、3b−3)が接続されている。
気液分離器22からは、蒸発量の1〜3倍(より好ましくは1.5〜2倍)程度の水103が吸収器A1の伝熱管12に導入される。このようにして、被加熱流体である水側の伝熱係数を上げることができる。気液分離器22は、圧力検出器P1と制御器CONTを備える。圧力検出器P1で検出した、気液分離器22の内部圧力が所定の設定値に維持されるように、制御器CONTは制御弁41の開度を調節する。
上記構成の吸収ヒートポンプにおいて、再生器Gの温水管11に熱源温水102を供給することにより、再生器Gの中の溶液は蒸発して濃溶液となる。該濃溶液は溶液ポンプ1により溶液熱交換器X1を通って加熱され、吸収器A1に送られ、伝熱管12の伝熱面上に散布される。一方冷媒ポンプ5により蒸発器E1に送られた冷媒は、温水管10を通る熱源温水102により加熱され蒸発する。該冷媒蒸気は流路7を経て吸収器A1に達し前記散布された濃溶液に吸収され、濃溶液は希溶液となる。この際の吸収熱により濃溶液は加熱され高温度になり、伝熱管12の伝熱面を加熱し、伝熱管12を通る水103を加熱し、蒸気104が発生し、伝熱管12から排出される。
吸収器A1の希溶液は希溶液管4を通り、溶液熱交換器X1で濃溶液管2を通る濃溶液を加熱し再生器Gに戻る。再生器Gで発生した蒸気は流路8を通って凝縮器Cに達し、冷却水管9を通る冷却水101により冷却され凝縮し、サイクルが繰り返される。
吸収器A1には、その底部に溜まった溶液の液面を検出する液面計L1が設けられている。底部には溶液の出口が設けられている。液面計L1の検出出力を溶液ポンプ1を駆動するインバータ18に送り、該溶液ポンプ1を制御する。これにより、再生器Gから吸収器A1に送る濃溶液の流量を制御して、吸収器A1の底部に溜まった溶液の液面の液位を指定レベルに維持する。
また、蒸発器E1にも底部に溜まった冷媒液の液面を検出する液面計L2が設けられている。底部には冷媒液の出口が設けられている。液面計L2の検出出力を制御弁20に出力し、該制御弁20を制御して、凝縮器Cから供給される冷媒流量を制御して、蒸発器E1の冷媒液の液面を維持する。
吸収器A1の具体的な構造は、図3、図4、図5を参照して、後で詳しく説明する。
図2を参照して、本発明に係る吸収ヒートポンプの他の構成例を説明する。本吸収ヒートポンプは2段昇温の例である。本図に示すように、高温吸収器AHと気液分離器EHSが設けられている。ここで図1における吸収器A1に対応する吸収器A2は低温吸収器となり、蒸発器E1に対応する蒸発器E2は低温蒸発器となる。また、高温蒸発器EHは低温吸収器A2の被加熱側となる。
凝縮器Cから冷媒管6を通って送られる冷媒液は制御弁32及び冷媒分岐管30を通って気液分離器EHSに供給される。一方高温蒸発器EHからの冷媒蒸気は冷媒管34−1を通って気液分離器EHSに送られる。これにより気液分離器EHSで凝縮器Cからの冷媒液は加熱蒸発される。気液分離された冷媒液は冷媒管34−2を通って低温吸収器A2に戻る。気液分離器EHS内にはバッフル板33が設けられている。バッフル板33は、ここに気液を衝突させることにより、冷媒液を冷媒ガスから分離して、冷媒液が高温吸収器AHに流れないようにする。
再生器Gからの濃溶液は溶液ポンプ1により、溶液熱交換器X1、及び熱交換器X3を通って加熱(予熱)され高温吸収器AHに送られる。ここで気液分離器EHSからの冷媒蒸気は濃溶液に吸収され、濃溶液は希溶液となる。この際の吸収熱により濃溶液は加熱され高温度になり、伝熱管35の伝熱面を加熱し、伝熱管35を通る水103は加熱され蒸気となる。該水蒸気は気液分離器22に導入され、気液分離され、水蒸気104が蒸気管13から排出される。
高温吸収器AHの希溶液は希溶液管37を通って、熱交換器X3で高温吸収器AHに送られる濃溶液を加熱して、制御弁40を通って低温吸収器A2に流入する。低温吸収器A2の底部に溜まった溶液の液面を検出する液面計L1の出力で制御弁40を制御し、低温吸収器A2の底部の溶液の液面の液位を所定レベルに維持する。また、高温吸収器AHには底部の溶液の液面を検出する液面計L4が設けられている。該液面計L4の検出出力を溶液ポンプ1を駆動するインバータ18に送り、該溶液ポンプ1の回転速度を調節することにより、高温吸収器AHに送る濃溶液の流量を調節して、高温吸収器AHの底部の溶液の液面の液位を所定レベルに維持する。
また、気液分離器EHSには底部に溜まった冷媒液の液面を検出する液面計L5が設けられており、該液面計L5の検出出力で制御弁32を調節して、気液分離器EHSの液面の液位を所定レベルに維持する。また、低温蒸発器E2の底部に溜まった冷媒液の液面位も液面計L2の検出出力で制御弁20を調節して凝縮器Cからの冷媒液供給量を調整して所定レベルに維持する。
なお、図1と図2に示す構成の吸収ヒートポンプ100A、100Bは、蒸発器E1、E2を熱源温水102を導く伝熱管上に凝縮器Cからの冷媒液を散布する散布式の蒸発器として説明したが、冷媒液中に熱源温水102を導く伝熱管を配設した構成としてもよい。前者は、比較的低い温度で作動する蒸発器に適しており、後者は比較的高い温度で作動する蒸発器に適している。本実施の形態のような昇温型の吸収ヒートポンプでは、吸収冷凍機と異なり、蒸発器は比較的高い温度で作動するので後者を使うことができる場合が多い。そのように構成すると、2段昇温の吸収ヒートポンプにおいて、高温吸収器AHだけでなく、低温吸収器A2も、被加熱流体ガスを発生する吸収器の伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じないため、両吸収器の伝熱管の有効面積割合の減少を抑制することのできる吸収ヒートポンプ、すなわち、吸収ヒートポンプ全体として、COPが高く、また高温の蒸気を得やすいものとすることができる。
図3を参照して、本発明の実施の形態が備える吸収器A1の構成を説明する。図1、図2では、吸収器A1、AHの構成は吸収ヒートポンプ100A、100Bの全体構成の中でどのような作用を有するかを説明するに十分な程度に示しただけであるが、以下詳細に具体的な構造を説明する。図2の高温吸収器AHも、図1の吸収ヒートポンプ100Aの吸収器A1と全く同様な構造を有するが、以下吸収器A1として説明する。なお図2の低温吸収器A2も、伝熱管内で冷媒の蒸発が起こるので、同じ構成が適用し得る。
本発明の実施の形態に適した吸収器A1は、具体的には、水平に配置された複数の伝熱管からなる伝熱管群12を備える。伝熱管群12は、これを均等に分割して分割伝熱管群12a、12b、12cとする。本図では分割伝熱管群の数が3の場合を示す。しかしながら、分割伝熱管群の数は2であってもよく、4以上であってもよい。伝熱管群12(12a、12b、12c)には、その外側に吸収液を散布し、各伝熱管の内側に被加熱流体液としての水を流す。
被加熱流体の流量の偏りは、特に上下方向に配置される伝熱管の本数が増えると顕著になる。したがって、伝熱管群12の分割は、上下方向で複数に分割する。
図4を参照して、吸収器A1のさらに具体的な構造を説明する。ここでは、第一の実施の形態として、分割伝熱管群の数が2の場合の吸収器A1−1で説明する。伝熱管群12の被加熱流体液としての水を供給する側に、該水を供給する被加熱流体室としての第一の水室121を有する。第一の水室121は、伝熱管群12を上下方向に均等な本数ずつの分割伝熱管群12a、12bに分割する仕切り122を有する。ここで被加熱流体室を具体的に水室と呼ぶ。この水室には蒸気だけが集まる場合もあるが、便宜上その場合も水室と呼ぶ。
ここで均等な本数とは、典型的には同一本数であるが、ほぼ同数であればよい。すなわち、分割伝熱管群12a、12bの伝熱管の本数がそれぞれ過大でなく各伝熱管に流入する被加熱流体である水の流量に大きな偏りが生じない程度の均等本数であればよい。例えば、170本を越えると流量に偏りが生じてしまう場合であって(縦と横の配分、伝熱管の口径、吸収器で得ようとする水蒸気の温度等により偏りが生じるか生じないかの限界の本数あるいは縦方向段数は異なるが、ここでは本数で表現する)、要求される吸収器の管の本数が480本である場合を想定する。
この場合、2の分割伝熱管群に分割すると、各分割伝熱管群の管の本数は240本となる。これは流量に偏りが生じない限界の本数の170本より多い。次に3の分割伝熱管群に分割すると、各分割伝熱管群の管の本数は160本となる。これは流量に偏りが生じない限界の本数の170本より少ない。したがって3分割すればよいことが分かる。この場合、均等な本数は典型的には160であるが、150本、160本、170本に3分割してもよい。これも均等な本数の概念に含まれる。流れに偏りが生じないという効果を奏する範囲の本数だからである。
ここでは、仕切り122により仕切られることにより、第一の水室121は2つの分割水室121a、121bに分割される場合で説明する。分割水室121a、121bは、それぞれ分割伝熱管群12a、12bをカバーする。
2つの分割水室121a、121b、ひいては分割伝熱管群12a、12bは、典型的には、上下方向に並ぶように分割される(3以上の分割水室、分割伝熱管群の場合も同様に上下方向に並ぶように分割される)。このように分割すると、各分割伝熱管群が縦方向に長く配列されることを避けることができる。
さらに、分割水室121a、121bに均等に水を供給する、ひいては分割伝熱管群12a、12bに均等に水を供給する供給口131a−1、131b−1が分割水室121a、121bにそれぞれ設けられている。この供給口131a−1、131b−1に、供給管131a、131bが、それぞれ接続されている。なお、供給管131a、131bは、供給管131から分岐される。言い換えれば、被加熱流体としての水は、供給管131から、供給管131aと131bを経由して、分割水室121a、121bに並列且つ均等に供給される。供給管131a、131bには、分割伝熱管群12a、12bに水を均等に分配する分配機構としてのオリフィス132a、132bが、供給口131a−1、131b−1の一部としてそれぞれ設けられている。
これらは、開口の大きさが圧力損失を分割管群12a、12bの位置ヘッド(及び配管の流れ損失)の差を相殺するように調整されたオリフィスである。したがって例えば、下方に配置されるオリフィス132bの開口は、上方に配置されるオリフィス132aの開口よりも小さい。下方の方が位置ヘッドが大きいので、相対的に小さい開口で済むからである。
両系統にオリフィスを入れる理由は、配管及び伝熱管群での損失が小さい場合、両系統の圧力損失のわずかな違い(例えば曲がり部の有無)で、流量配分が大きく変わることがあるので、ある程度の抵抗をオリフィスで付けておき、他の圧力損失の違いの影響を抑えるためである。その際、位置ヘッドの考慮が必要であれば、オリフィス毎の抵抗を変えることで調整する。
なお、水を均等に分配する分配機構として、オリフィスのような明確に目に見える形でこれを設けなくても、例えば配管のサイズや長さで同等な効果を与えるものを分配機構としてもよい。また、さきに150本、160本、170本に3分割して、これも均等な本数の概念に含まれる場合を説明したが、分割伝熱管群に均等に被加熱流体液を供給する供給口とは、前記のようにいわゆる均等に配分された伝熱管群のそれぞれに見合うように被加熱流体液を供給するようにすればよい。したがって、分割管群の位置ヘッドが問題とならない程度であれば、単に配管サイズを等しくする、あるいは多少の差がある伝熱管群の本数に見合う配管サイズとすればよい。
なお、被加熱水を循環するポンプを無くして、気泡ポンプ機能で循環させる場合(図7参照)は、オリフィスを設けず、各分割水室出口から気液分離器22への配管を別々に設け、出口から気液分離器入口までの高さ(ha、hb、hc)を調節することで、均等分配を行う。高さ調節が難しい場合は、気液分離室を別個に設けて均等分配を目指してもよい。この場合は、各分離器の蒸気側を連通し、液面は各分離器で調節する。なお、気泡ポンプ能力は、液の押し込みと気液二相部の高さで決まる。
図4の第一の実施の形態の吸収器では、伝熱管群12は、上下方向に12本(水平方向(図中奥行き方向)の本数は示されていないが、例えば15本)が配置されている。これを、分割伝熱管群12aと分割伝熱管群12bに、縦方向(鉛直方向)に2分割している。第一の水室121は、仕切り122により、分割伝熱管群12aと分割伝熱管群12bをそれぞれカバーする分割水室121a、121bに分割されている。
伝熱管群12は、2枚の対向する管板125、126に両端がそれぞれ拡管されて、シェルアンドチューブ熱交換器を構成している。第一の水室121は、管板125に溶接・接続されて、水室を形成している。第一の水室121の反対側には、第二の水室123が、管板126に溶接・接続されており、水室を形成している。
縦方向に12本が配列された伝熱管群12は、第一の水室121と第二の水室123で両端がそれぞれカバーされている。第二の水室123には、第一の水室の仕切り122に対応する仕切り124が設けられ、第二の水室は、分割伝熱管群12aと分割伝熱管群12bをそれぞれカバーする分割水室123a、123bに分割されている。よって、仕切り122、124により、伝熱管群12は分割伝熱管群12a、12bに分割されているということができる。2つに分割された分割伝熱管群12a、12bのそれぞれは、6本をさらに下方から、1本、2本、3本に分割されている。このようにして、本実施の形態の吸収器A1−1では、分割管群12a、12bがそれぞれ3パスに形成されている。
1本、2本、3本の伝熱管群に分割された、分割伝熱管群12bに注目する。分割伝熱管群12bは、分割水室121b内の仕切り122−1bにより、下段の1本からなる伝熱管群と中段の2本からなる伝熱管群・上段の3本からなる伝熱管群とに分割され、分割水室123b内の仕切り124−1bにより下段の1本からなる伝熱管群・中段の2本からなる伝熱管群と上段の3本からなる伝熱管群とに分割されている。
すなわち、第一の水室121b内では、下段の1本からなる伝熱管群は分割水室121b−1でカバーされ、中段の2本からなる伝熱管群と上段の3本からなる伝熱管群は分割水室121b−2でカバーされている。また第二の水室123b内では、下段の1本からなる伝熱管群と中段の2本からなる伝熱管群とは分割水室123b−1でカバーされ、上段の3本からなる伝熱管群は分割水室123b−2でカバーされている。
言い換えれば、伝熱管群12bは、分割水室121b内の仕切り122−1bと分割水室123b内の仕切り124−1bにより、それぞれ下段の1本からなる伝熱管群、中段の2本からなる伝熱管群、上段の3本からなる伝熱管群とに分割されている。このようにして吸収器A1−1の分割伝熱管群12bは、3パスの熱交換器として構成されている。
分割伝熱管群12bの上方の分割伝熱管群12aについても全く同様である。
第二の水室の分割水室123bの分割水室123b−2は、配管133bにより気液分離器22の接続口22bに接続されており、第二の水室の分割水室123aの分割水室123a−2は、配管133aにより気液分離器22の接続口22aに接続されている。接続口22bは分割水室123b−2の出口よりも鉛直方向上方、ひいては伝熱管群12bよりも鉛直方向上方に配置され、接続口22aは分割水室123a−2の出口よりも鉛直方向上方、ひいては伝熱管群12aよりも鉛直方向上方に配置されている。したがって、伝熱管群12a、12bの最上段分割伝熱管群の最上部に配列された伝熱管(蒸気が集まり勝ち)から、配管133a、133bを通して蒸気だけが吹き抜けることがない。
気液分離器22は、縦長に形成されており、上部の空間には縦方向に邪魔板22eが配設されている。接続口22a、22bは、邪魔板22eに対向するように設けられている。したがって、接続口22a、22bから気液分離器22内に吹き込まれる液体の水混じりの水蒸気は、邪魔板22eに衝突して、液体の水が分離される。邪魔板22eの下方には、気液分離器22の底部の水面との間に開放された通路がある。したがって、邪魔板22eに沿って下方に流れた水蒸気と水は、ここで水面に衝突しさらに気液が分離される。完全に液体の水から分離された水蒸気は、邪魔板22eに沿って上方に流れ、気液分離器22の最上部に接続された蒸気管13から導出される。蒸気から分離された水は、気液分離器22の底部に集まる。
図4を参照して、第一の実施の形態で用いる吸収器A1−1の作用を説明する。供給管131から供給される被加熱流体としての液体の水は、供給管131から分岐する供給管131aと供給管131bに分流する。供給管131aと供給管131bには、それぞれオリフィス132a、132bが挿入配設されているので、分流した水は供給管131aと供給管131bに均等に流れる。ここで均等とは、伝熱に著しい偏りが生じない程度に等しいことをいう。
供給管131bに流入した水は、下段の縦方向に1本(水平方向には例えば15本)の管群に流入する。この管群では、伝熱管の外側の吸収液(溶液)から吸収熱が主として顕熱として与えられ被加熱流体としての水の温度が上昇する。ここで一部は蒸発する。
下段の伝熱管群から分割水室123b−1に流入した液状の水と水蒸気は、分割水室123b−1で反転して、中段の縦方向2本の伝熱管群に流入する。この伝熱管群ではかなりの量の水が水蒸気になる。
中段の伝熱管群から分割水室121b−2に流入した液状の水と水蒸気は、分割水室121b−2で反転して、上段の縦方向3本の伝熱管群に流入する。この伝熱管群で、それまでに蒸発しなかった水が蒸発して水蒸気になる。本実施の形態では、供給管131から供給される水の量は、蒸発すべき水の量の1〜3倍(より好ましくは1.5〜2倍)である。すなわち、供給水の蒸発水に対する供給水比は1〜3倍乃至は1.5〜2倍である。供給水比が1倍のときは、供給された水のほぼ全てが、吸収器A1−1で蒸発するので、上段の伝熱管群からは水蒸気だけが気液分離器22に出てゆく。供給水比が2倍のときは、半分の量の水が、また3倍のときは、供給された水の7割近くの量の水が、気液分離器22に出てゆく。いずれにしても、体積では、圧倒的に水蒸気が多い状態である。
なお、伝熱管群の本数を下段1本、中段2本、上段3本と増やすのは、以上説明したように上段方向に行くにつれて蒸気の割合が増え、体積流量が増えるからである。
このように、本実施の形態によれば上段でも伝熱管群の縦方向の本数が3本であるので、流れる水混じりの水蒸気の流れの偏りを抑えることができる。同一構造の伝熱管群12aでも作用は同様である。
本実施の形態に対応する従来技術、すなわち伝熱管群12a、12bと分割しない従来技術では、3パスの上段の伝熱管群の本数は6本となる。そして管板125側の水室のなかの、中段と上段をカバーする分割水室が縦方向に長いので、この中で気液が分離されてしまい、管群6本に流入する気液が偏る。悪くすると6本の管群の中でも最上段の1本はほとんど水蒸気だけが流れ勝ちになる。すなわち、吹き抜けが起こってしまう。その結果下方の管に流れる気液は、液の割合が多くなり、流れが悪くなる。したがって吸収器全体の伝熱効率が低くならざるを得ない。
これに対して、本発明の実施の形態によれば、伝熱管群を分割するので、伝熱管内を流れる水混じりの水蒸気の流れの偏りを抑えることができ、吸収器A1−1全体の伝熱効率を高く維持することができ、ひいては吸収ヒートポンプのCOPを高く維持することができる。また生成できる蒸気の温度を高くすることができる。
なお以上の実施の形態では、各分割水室出口から気液分離器22への配管を別々に設けたが、図6のように、各出口室(図4の第一の実施の形態の吸収器で言えば、分割水室123a−2と分割水室123b−2)を一体化して、出口から気液分離器入口まで共通の1本の配管133eとすることもできる。この場合、被加熱水を均等分配して供給するためには、オリフィスの抵抗を多めにしておくことが望ましい。
次に、図5を参照して、第二の実施の形態に係る吸収ヒートポンプに使用する吸収器A1−2の構造と作用を説明する。本実施の形態の吸収器A1−2は、第二の水室128の構造を除き、第一の実施の形態の吸収器A1−1と同様である。ここでは、吸収器A1−1と異なる点を中心に説明する。
第二の水室128が管板126に溶接、接続されて設けられている。第二の水室128は、伝熱管群12a、12bの両方をカバーするように、一つの空間を形成している。第二の水室128の内部空間には、伝熱管群12aの下段の縦方向が1本の伝熱管群と中段の縦方向が2本の伝熱管群をカバーする内部水室128a−1が設けられている。その上部に隣接して、上段の縦方向が3本の伝熱管群をカバーする内部水室128a−2が設けられている。
内部水室128a−2は、その上部が第二の水室128内で開放されている。内部水室128a−2は、ここに蒸発しなかった被加熱流体である水が溜まる液溜まりを形成している。開放された上部には縁128cが形成されている。開放された上部の縁128cは、溜まった水が、これを越えてオーバーフローするように形成されている。縁の高さは、溜まった水が縦方向3本の最上部の伝熱管群までを完全に覆うように決められている。
内部水室128a−2が、以上のように構成されているので、ここに溜まった水が上段の伝熱管群を覆い、上段の伝熱管群の中でも上方に位置する伝熱管を通して蒸気が吹き抜けるのを抑えることが可能となる。本実施の形態では、伝熱管群を分割伝熱管群に分割しているので、被加熱流体である水の流量に大きな偏りは生じないものの、内部水室128a−2を形成することにより、さらに確実に吹き抜けを抑えることが可能となる。
同様に、第二の水室128の内部空間には、内部水室128a−1に対応する内部水室128b−1が設けられ、内部水室128a−2に対応する内部水室128b−2が設けられている。内部水室128b−2は、上部の縁128cに対応する上部の縁128dを有する。
第二の水室128の上方には、気液分離器22に向けて蒸気を送る蒸気通路133cが設けられ、蒸気通路133cは供給口22cで気液分離器22に接続されている。さらに、第二の水室128の下方には、気液分離器22に向けて吸収器A1−2で蒸発しなかった液体の水を送る水通路133dが設けられ、水通路133dは供給口22dで気液分離器22に接続されている。
内部水室128a−2に溜まった水を泡状になって通過した水蒸気は、第二の水室128の空間内に出た後、蒸気通路133cを通って気液分離器22に導かれる。内部水室128a−2の縁128cをオーバーフローした高温水は、第二の水室128の空間内に出た後、その底部に溜まり、水通路133dを通って気液分離器22に導かれる。内部水室128b−2についても同様である。なお本実施の形態では、第二の水室128は気液分離器としての機能を備えるので、気液分離器22を省略するか、または簡易なものとすることもできる。
このように構成するので、吸収器A1−2では、伝熱管群を分割伝熱管群に分割しているので、被加熱流体である水の流量に大きな偏りは生じず、蒸気の吹き抜けを抑えることができる。さらに、内部水室128a−2、128b−2に溜まった水がそれぞれ上段の伝熱管群を覆うので、上段の伝熱管群の中でも上方に位置する伝熱管を通して蒸気が吹き抜けるのを、さらに確実に抑えることが可能となる。
以上の実施の形態では、分割伝熱管群を下段、中段、上段に分割する3パスの場合で説明したが、2パスでも同様である。その場合は吸収器A1−1で説明すれば、分割水室121b−2が気液分離器22に接続される。また4パス以上にも適用できる。
以上説明したように、吸収ヒートポンプが大容量になり、蒸気を生成する吸収器の伝熱管本数が増大すると、伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じ、伝熱管の有効面積割合が減少する。特に、上下方向の管配置の段数が増えると顕著になる。特に、管群が管板部で流れ方向が反転する複数パス構造では、ターンして新たな管に入るとき、下部管に液が多く、上部は蒸気が多くなり、質量流量にすると下部に多くの流量が流れ、上部は蒸気が殆どの割合を占めて伝熱が悪くなる。しかしながら、本発明の実施の形態によれば、吸収器の伝熱管群を分割するので、吸収器の伝熱管本数が増大しても、伝熱管内の被加熱流体流量に大きな偏りが生じるのを抑制でき、伝熱管の有効面積割合の減少を防止できる。言い換えれば、蒸気が伝熱管群の上部を占めるのを抑制でき、伝熱を良好に維持することができる。
1 溶液ポンプ
2 濃溶液管
3 補給水管
3a 補給管
3b、3b−1、3b−b−3 戻し管
4 希溶液管
5 冷媒ポンプ
6 冷媒管
7、8 (冷媒蒸気)流路
9 冷却水管
10、11 温水管
12 伝熱管(伝熱管群)
12a、12b、12c 分割伝熱管群
13 蒸気管
15 補給水加熱器
16 補給水ポンプ
18 インバータ
20 制御弁
22 気液分離器
22a、22b、22c、22d 接続口
22e 邪魔板
30 冷媒分岐管
32 制御弁
33 バッフル板
34−1、34−2 冷媒管
35 伝熱管
40、41 制御弁
100A、100B 吸収ヒートポンプ
101 冷却水
102 熱源温水
103 被加熱流体(水)
104 蒸気(水蒸気)
121 第一の水室
121a、121b 分割水室
121a−1、121a−2、121b−1、121b−2 分割水室
122、122−1a、122−1b 仕切り
123 第二の水室
123a、123b 分割水室
123a−1、123a−2、123b−1、123b−2 分割水室
124、124−1a、124−1b 仕切り
125、126 管板
131、131a、131b 供給管
132a、132b オリフィス
133c 蒸気通路
133d、133e 水通路
A1、A2 吸収器
AH 高温吸収器
C 凝縮器
CONT 制御器
E1、E2 蒸発器
EH 高温蒸発器
EHS 気液分離器
G 再生器
L1、L2、L3、L4、L5 液面計
P1 圧力検出器
X1、X2、X3 熱交換器

Claims (4)

  1. 冷媒ガスを吸収して発生する吸収熱で被加熱流体液を加熱して、被加熱流体ガスを発生する吸収器を備え;
    前記吸収器は、水平に配置された複数の伝熱管からなる伝熱管群であって、外側に吸収液を散布し、内側に前記被加熱流体液を流す複数の伝熱管からなる伝熱管群と;
    前記伝熱管群の被加熱流体液供給側に、前記被加熱流体液を供給する被加熱流体室とを有し;
    前記被加熱流体室は、前記伝熱管群を上下方向に均等な本数ずつの分割伝熱管群に分割する仕切りと;
    前記各分割伝熱管群に均等に前記被加熱流体液を供給する供給口を有する;
    吸収ヒートポンプ。
  2. 前記供給口は、前記分割管群に前記被加熱流体液を均等に分配する分配機構を有する、請求項1に記載の、吸収ヒートポンプ。
  3. 前記各分割伝熱管群はそれぞれ複数パスに構成された、請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  4. 前記吸収器で発生した被加熱流体ガスを導入して、前記被加熱流体ガスと前記被加熱流体ガスに同伴する被加熱流体液とを分離する気液分離器を備え;
    前記分割伝熱管群の全体が前記被加熱流体液に浸るように、前記分割管群の出口側の前記吸収器と前記気液分離器の接続口、又は前記分割管群の被加熱流体出口側の被加熱流体室を形成した、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の、吸収ヒートポンプ。
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