JP2012002137A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】プッシュロッドの上面付近での気泡の発生を抑えて、スプリングのエロージョンの発生を低減することができる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】ノズルボディと、ノズルニードルと、ノズルホルダと、スプリングと、スプリングとノズルニードルとの間に介在するプッシュロッドと、を備え、スプリングの付勢力に抗してノズルニードルを後端側に付勢する燃料の圧力がスプリングの付勢力を上回ったときに開弁される構成の燃料噴射弁において、プッシュロッドが、スプリング側の端面に、スプリングの内部開口に係入される軸頭部を備えるとともに、軸頭部からさらに軸線方向に延在し、軸頭部の直径よりも小さい直径の構成部分を含む頂部を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の気筒内に燃料を噴射するための燃料噴射弁に関するものである。特に、高圧ポンプから供給される燃料の圧力が開弁圧を超えたときに燃料が噴射される構成の燃料噴射弁に関するものである。
従来、内燃機関の燃料噴射装置として、高圧ポンプから供給される燃料の圧力が所定の開弁圧を超えたときに開弁して、内燃機関の気筒内に燃料を噴射する構成の燃料噴射弁を用いたものがある。
図10は、そのような燃料噴射弁401の構成の一例を示す軸線方向断面図である。この燃料噴射弁401では、高圧ポンプから供給される高圧燃料が、ノズルホルダ402の燃料入口から燃料通路413を介してノズルボディ403の燃料溜り室414に導かれるとともに、ノズルニードル404の先端部まで充満する。そして、ノズルボディ403内の燃料圧力が開弁圧を超えると、燃料圧力によるノズルニードル404の付勢力がスプリング406による付勢力を上回ってノズルニードル404がリフトし、燃料が噴射孔416を介して気筒内に噴射される。その後、高圧ポンプからの高圧燃料の供給が終了し、ノズルボディ403内の燃料の圧力が閉弁圧を下回ると、ノズルニードル404はスプリング406の付勢力によってシート部に着座する(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−257008号公報 (図1及び図3)
ここで、図10に示す燃料噴射弁401では、スプリング室402A内は低圧領域として構成されている。そのため、使用燃料の粘性が低い場合には、燃料噴射後において、スプリング406の付勢力によってノズルニードル404及びプッシュロッド405が閉弁方向に移動する際に、プッシュロッド405の上面付近の燃料の密度が低下して気泡が発生する場合がある。
すなわち、従来の燃料噴射弁401に備えられるプッシュロッド405の上端面は、軸線方向に直交する平面で構成されており、使用燃料の粘性やプッシュロッド405の移動速度によっては、プッシュロッド405と燃料との界面に作用する接線応力が低下しやすいものとなっている。そのため、プッシュロッド405との界面に存在する燃料がプッシュロッド405に追従することが困難になって、図11に示すようにプッシュロッド405の上面付近に気泡を生じやすくなる。この気泡がプッシュロッド405とスプリング406とが近接する部分において圧潰すると、スプリング406にエロージョンを生じて燃料噴射弁401の故障につながるおそれがある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、プッシュロッドの形状に改良を加えてプッシュロッドの移動時にその上面付近での燃料の密度の低下が抑えられるようにすることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、プッシュロッドの上面付近での気泡の発生を抑えて、スプリングのエロージョンの発生を低減することができる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
本発明によれば、内部にニードル摺動孔を有するとともに先端部にニードル摺動孔に連通する噴射孔を有するノズルボディと、ニードル摺動孔内を軸線方向に移動して噴射孔を開閉するノズルニードルと、内部に軸方向孔を有しノズルボディが連結されるノズルホルダと、軸方向孔内に収容されノズルニードルを先端側に付勢するスプリングと、スプリングとノズルニードルとの間に介在するプッシュロッドと、を備え、スプリングの付勢力に抗してノズルニードルを後端側に付勢する燃料の圧力がスプリングの付勢力を上回ったときに開弁される構成の燃料噴射弁において、プッシュロッドが、スプリング側の端面に、スプリングの内部開口に係入される軸頭部を備えるとともに、軸頭部からさらに軸線方向に延在し、軸頭部の直径よりも小さい直径の構成部分を含む頂部を備える燃料噴射弁が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の燃料噴射弁を構成するにあたり、頂部のうち軸頭部から連続する部分は、その外周面の直径が徐々に縮径するように構成されることが好ましい。
また、本発明の燃料噴射弁を構成するにあたり、頂部を円錐状、円錐台状又は球面状とすることが好ましい。
また、本発明の燃料噴射弁を構成するにあたり、プッシュロッドが、軸線方向の両端側に開口する貫通孔を有することが好ましい。
本発明の燃料噴射弁によれば、プッシュロッドにおけるスプリング側の端面に、スプリングに係入される軸頭部からさらに軸線方向に延在する所定の頂部を設けることにより、プッシュロッドとスプリング室内の燃料との接触面積が増大する。その結果、プッシュロッドが閉弁方向に移動する際に、プッシュロッドと燃料との界面に作用する接線応力によって燃料が追従しやすくなり、プッシュロッドの近傍での燃料の密度の低下を低減することができる。したがって、燃料の密度の低下に起因する気泡の発生が抑えられ、スプリングのエロージョンを低減することができる。
本発明の実施の形態にかかる燃料噴射弁の構成を説明するための軸方向断面図である。 プッシュロッドの構成を説明するための径方向側面図である。 プッシュロッド下降時の燃料の状態を説明するための図である。 第1の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 第2の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 第3の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 第4の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 第4の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 第4の変形例にかかるプッシュロッドの径方向側面図である。 従来の燃料噴射弁の構成を説明するための軸方向断面図である。 従来の燃料噴射弁におけるプッシュロッド下降時の燃料の状態を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明にかかる燃料噴射弁の実施の形態について具体的に説明する。ただし、以下の実施の形態は、本発明の一態様を示すものであってこの発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することができる。なお、各図中、同じ符号が付されているものは同一の部材ないし部分を示しており、適宜説明が省略されている場合がある。
1.燃料噴射弁の全体的構成
図1は、燃料噴射弁1を軸線に沿って切断した部分断面図であって、本実施形態にかかる燃料噴射弁1の構成の一例を示している。この燃料噴射弁1は、ノズルホルダ2と、ノズルボディ3と、ノズルニードル4と、プッシュロッド5と、スプリング6とを主たる要素として備えている。
ノズルボディ3は、その先端部に燃料の噴射孔16を任意の数だけ備えており、噴射孔16につながるシート部17にノズルニードル4の先端部がシートすることによって噴射孔16が閉じられる。一方、ノズルニードル4がリフトしてシート部17からリフトすることにより、噴射孔16が開放されて燃料が噴射されるようになっている。
このノズルボディ3は、ノズルナット9を用いてノズルホルダ2の先端側に固定されている。また、ノズルホルダ2の中間部にはインレットコネクタ8が連結されており、高圧ポンプによって圧送される高圧燃料が、インレットコネクタ8を介して燃料噴射弁1に供給されるようになっている。インレットコネクタ8からノズルホルダ2及びノズルボディ3にかけて燃料通路13が形成されており、供給される高圧燃料はノズルニードル4の受圧部4Aに対向して形成された燃料溜り室14に導かれる。
また、ノズルホルダ2の内部には、スプリング室2A、摺動孔2B及びスクリュ挿入孔2Cが軸線方向に連続して互いに同軸上に形成されている。上述した燃料通路13は、これらのスプリング室2Aや摺動孔2Bの外側位置に形成されている。このノズルホルダ2のスプリング室2A内には、ノズルニードル4の上方に位置してノズルニードル4を閉弁方向に付勢するスプリング6が収容されている。また、スプリング室2Aには、スプリング6とノズルニードル4との間に介在するプッシュロッド5が収容されている。このプッシュロッド5のガイド部5Bは、ノズルホルダ2の摺動孔2B内に摺動自在に挿入されている。
また、ノズルホルダ2の後端側において、スクリュ挿入孔2C内にアジャスティングスクリュ7が挿入されて固定されている。このアジャスティングスクリュ7は、スクリュ挿入孔2Cに挿入され、ねじ込み量によってその先端部7Aの位置が変えられるようになっている。アジャスティングスクリュ7の先端部7Aには、スプリング6の後端側端部6bに当接するスプリングシート部材10が備えられており、アジャスティングスクリュ7のねじ込み量によって、高圧燃料の噴射圧を決定する要因となるスプリング6のセット力が決定される。
また、ノズルホルダ2には、スクリュ挿入孔2Cからノズルホルダ2の外部へ通じる燃料排出路2Dが形成されている。この燃料排出路2Dは、スプリング室2A内の燃料を逃がす機能を有している。
この燃料噴射弁1では、高圧ポンプから供給される高圧燃料が、インレットコネクタ8から燃料通路13を介して燃料溜り室14に供給される。燃料溜り室14に供給された燃料はノズルニードル4の受圧部4Aに圧力的に作用する。燃料溜り室14内の圧力が開弁圧に到達するまでの間、ノズルニードル4は、プッシュロッド5を介してスプリング6の付勢力を受けてノズルボディ3のシート部17にシートされ、噴射孔16が閉じられている。
一方、燃料溜り室14内の圧力が開弁圧を上回ると、ノズルニードル4はスプリング6の付勢力に抗してシート部17からリフトし、噴射孔16が開放されて燃料が噴射される。噴射孔16から燃料が噴射されると、燃料溜り室14内の圧力が低下し、この圧力が閉弁圧を下回った場合には、スプリング6の付勢力によってノズルニードル4がシート部17にシートさせられる。これによって噴射孔16が閉じられ、燃料噴射が終了する。
また、燃料溜り室14に供給された燃料の一部は、ノズルボディ3とノズルニードル4との間隙、及び、ノズルホルダ2とプッシュロッド5との間隙を介して、ノズルホルダ2のスプリング室2A内にリークする。スプリング室2Aに流れ込んだリーク燃料がスプリング室2A内に充満すると、スプリング室2Aの燃料の一部は、アジャスティングスクリュ7とノズルホルダ2との間隙を介して、燃料排出路2Dを通じてノズルホルダ2の外部に排出される。
2.プッシュロッドの構成
図2は、図1の燃料噴射弁1に備えられたプッシュロッド5の径方向側面図を示している。
このプッシュロッド5は、スプリング受け部5Aとガイド部5Bとを有している。スプリング受け部5Aはノズルホルダ2のスプリング室2A内に位置するように備えられ、スプリング6の一端を受けるようになっている。ガイド部5Bは摺動孔2B内に位置するように備えられ、外周面が摺動孔2Bの内周面に摺動する摺動面として構成されている。スプリング室2A及び摺動孔2Bの直径に対応して、スプリング受け部5Aの外周面の直径はガイド部5Bの摺動面の直径よりも大きくなっている。
また、スプリング受け部5A側の端面には軸頭部5Cが設けられている。この軸頭部5Cは、その断面の直径がスプリング6の内部開口の直径よりも若干小さくなっており、スプリング6の内部開口に係入される。スプリング受け部5Aは、軸頭部5Cよりも径方向外側の面でスプリング6の一端と当接するようになっている。
また、軸頭部5Cにおけるスプリング受け部5Aの反対側には、軸頭部5Cからさらに軸線方向に延在する頂部5Dが設けられている。頂部5Dは、軸頭部5Cの直径よりも小さい直径の構成部分を含んでなる形状を有しており、図2のプッシュロッド5の頂部5Dは円錐状に形成されている。
頂部5Dが軸頭部5Cの直径よりも小さい直径の構成部分を含んでいることにより、プッシュロッド5の端面に軸頭部5Cのみが設けられている場合に比べて、スプリング6から離間して存在するプッシュロッド5の外周面の面積が増大されている。そのため、プッシュロッド5の下降時(閉弁方向への移動時)において、頂部5Dと燃料との界面に作用する接線応力によって燃料を追従させやすくなっている。
より具体的に説明すると、軸頭部5Cの外周面はスプリング室2A内の燃料と接してはいるものの、スプリング6と近接しているために、軸頭部5Cと燃料との界面に作用する接線応力が燃料の追従性に与える影響は比較的小さい。一方で、軸頭部5Cよりも小さい直径の構成部分を含む頂部5Dがプッシュロッド5に備えられていることによって、スプリング6から離間して存在しスプリング室2A内の燃料と接するプッシュロッド5の外周面の面積が増大し、図3に示すように燃料の追従性が高められるようになる。
また、図2のプッシュロッド5は頂部5Dが円錐状をなしており、軸頭部5Cと頂部5Dとの境界部分において、頂部5Dの外周面がプッシュロッド5の移動方向に対して傾斜するように形成されている。そのため、プッシュロッド5の移動時においてスプリング6の近傍のプッシュロッド5の上面に燃料が停滞しにくくなって、仮にプッシュロッド5の上面に気泡が発生していたとしても、スプリング6の近傍に気泡が停滞しにくくなっている。
このように、本実施形態の燃料噴射弁1は、プッシュロッド5のスプリング側の端面において、軸頭部5Cからさらに軸線方向に延在し、軸頭部5Cよりも小さい直径の構成部分を含む円錐状の頂部5Dを備えていることにより、プッシュロッド5の上面側における気泡の発生を低減することができるとともに、気泡がスプリング6付近に停滞することを防ぐことができる。したがって、発生した気泡が圧潰することによるスプリング6のエロージョンの発生が抑えられ、燃料噴射弁1の故障を防ぐことができる。
3.プッシュロッドの形状の変形例
プッシュロッドの形状は、上述した例に限られるものではない。以下、プッシュロッドの変形例について説明する。
(1)第1の変形例
図4は、第1の変形例にかかるプッシュロッド40の径方向側面図を示している。このプッシュロッド40もスプリング受け部40A、ガイド部40B、軸頭部40C及び頂部40Dを有しており、頂部40Dは軸頭部40Cの直径よりも小さい直径の構成部分を有する球面状をなしている。
このような頂部40Dを有するプッシュロッド40であっても、スプリングから離間して存在しスプリング室内の燃料と接するプッシュロッド40の外周面の面積が増大し、燃料の追従性が高められる。また、このプッシュロッド40の頂部40Dも、軸頭部40Cと頂部40Dとの境界部分において、頂部40Dの外周面がプッシュロッド40の移動方向に対して傾斜するように形成されている。そのため、仮にプッシュロッド40の上面に気泡が発生していたとしても、プッシュロッド40の移動時に、スプリングの近傍に気泡が停滞しにくくなっている。
(2)第2の変形例
図5は、第2の変形例にかかるプッシュロッド50の径方向側面図を示している。このプッシュロッド50もスプリング受け部50A、ガイド部50B、軸頭部50C及び頂部50Dを有しており、頂部50Dは、軸頭部50Cから軸線方向に離れるにつれて外周面の直径が小さくなるように形成されたテーパ部50Daと、軸頭部50Cの直径よりも小さい直径を有し、テーパ部50Daから軸線方向に連続して形成された円柱部50Dbとからなっている。
このような頂部50Dを有するプッシュロッド50であっても、スプリングから離間して存在しスプリング室内の燃料と接するプッシュロッド50の外周面の面積が増大し、燃料の追従性が高められる。また、このプッシュロッド50の頂部50Dも、軸頭部50Cと頂部50Dとの境界部分において、頂部50Dの外周面がプッシュロッド50の移動方向に対して傾斜するように形成されている。そのため、仮にプッシュロッド50の上面に気泡が発生していたとしても、プッシュロッド50の移動時に、スプリングの近傍に気泡が停滞しにくくなっている。
(3)第3の変形例
図6は、第3の変形例にかかるプッシュロッド55の径方向側面図を示している。このプッシュロッド55もスプリング受け部55A、ガイド部55B、軸頭部55C及び頂部55Dを有しており、頂部55Dは軸頭部55Cの直径よりも小さい直径の構成部分を有する円錐台状をなしている。
このような頂部55Dを有するプッシュロッド55であっても、スプリングから離間して存在しスプリング室内の燃料と接するプッシュロッド55の外周面の面積が増大し、燃料の追従性が高められる。また、このプッシュロッド55の頂部55Dも、軸頭部55Cと頂部55Dとの境界部分において、頂部55Dの外周面がプッシュロッド55の移動方向に対して傾斜するように形成されている。そのため、仮にプッシュロッド55の上面に気泡が発生していたとしても、プッシュロッド55の移動時に、スプリングの近傍に気泡が停滞しにくくなっている。
(4)第4の変形例
図7(a)は、第4の変形例にかかるプッシュロッド60の径方向側面図を示している。このプッシュロッド60の基本的な形状は図2に示すプッシュロッド5と同様に構成されている。そして、プッシュロッド60には、頂部60Dから軸頭部60C、スプリング受け部60Aにわたって形成され、軸線方向の両端側に開口する貫通孔61が設けられている。
このプッシュロッド60においては、図2のプッシュロッド5と同様の作用効果が得られるだけでなく、プッシュロッド60の下降時に、スプリング受け部5Aよりもガイド部側に存在する燃料が貫通孔61を流れてスプリング室側に移動できるようになるため、プッシュロッド60の上面側の燃料の密度の低下が防止される。したがって、プッシュロッド60の上面側における気泡の発生をさらに低減することができる。さらに、プッシュロッド60内に貫通孔61が設けられることによって、プッシュロッド60の軽量化が図られるために、開弁時及び閉弁時の応答性の向上にも繋げられる。
軸線方向の両端側が開口する貫通孔61を備えるプッシュロッドの形態は、図7(a)の例に限られるものではない。例えば、図7(b)に示すように、基本的な形状が図4のプッシュロッド40と同様に構成されたプッシュロッド63に対して、軸線方向の両端側に開口する貫通孔64を形成してもよい。
また、貫通孔61は、一端側の開口が頂部に設けられることが必要ではあるが、他端側の開口は、スプリング受け部の外周面よりもガイド部側であれば、開口位置は制限されない。例えば、図8に示すように、スプリング受け部65Aとガイド部65Bとの間の軸部65Eに他端側の開口を有する貫通孔66としてもよい。
なお、図9に示すように、頂部を備えないプッシュロッド67において、軸頭部67Cからスプリング受け部67Aにわたって形成され、軸線方向の両端側に開口する貫通孔68を備える場合であっても、プッシュロッド67の下降時に、スプリング受け部67Aよりもガイド部側に存在する燃料が貫通孔68を流れてスプリング室側に移動できるようになるため、プッシュロッド67の上面側の燃料の密度の低下が抑制される。
以上説明したように、プッシュロッドの形状を改良することで、プッシュロッドの下降時に、上面側近傍に発生し得る気泡が抑制されることにより、気泡の圧潰によるスプリングのエロージョンの発生が防止される。その結果、燃料噴射弁の故障を低減することができるようになる。
1:燃料噴射弁、2:ノズルホルダ、2A:スプリング室、2B:摺動孔、2C:スクリュ挿入孔、2D:燃料排出路、3:ノズルボディ、4:ノズルニードル、4A:受圧部、5:プッシュロッド、5A:スプリング押え部、5B:ガイド部、5C:軸頭部、5D:頂部、6:スプリング、7:アジャスティングスクリュ、7A:先端部、8:インレットコネクタ、9:ノズルナット、10:スプリングシート部材、13:燃料通路、14:燃料溜り室、16:噴射孔、17:シート部、40・50・55・60・63・65・67:プッシュロッド、61・64・68:貫通孔

Claims (4)

  1. 内部にニードル摺動孔を有するとともに先端部に前記ニードル摺動孔に連通する噴射孔を有するノズルボディと、前記ニードル摺動孔内を軸線方向に移動して前記噴射孔を開閉するノズルニードルと、内部に軸方向孔を有し前記ノズルボディが連結されるノズルホルダと、前記軸方向孔内に収容され前記ノズルニードルを先端側に付勢するスプリングと、前記スプリングと前記ノズルニードルとの間に介在するプッシュロッドと、を備え、前記スプリングの付勢力に抗して前記ノズルニードルを後端側に付勢する燃料の圧力が前記スプリングの付勢力を上回ったときに開弁される構成の燃料噴射弁において、
    前記プッシュロッドが、前記スプリング側の端面に、前記スプリングの内部開口に係入される軸頭部を備えるとともに、前記軸頭部からさらに軸線方向に延在し、前記軸頭部の直径よりも小さい直径の構成部分を含む頂部を備えることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記頂部のうち前記軸頭部から連続する部分は、その外周面の直径が徐々に縮径するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記頂部を円錐状、円錐台状又は球面状とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記プッシュロッドが、軸線方向の両端側に開口する貫通孔を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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