JP2011530532A - 固体分子分散物中のhcvプロテアーゼインヒビターの薬学的処方物 - Google Patents

固体分子分散物中のhcvプロテアーゼインヒビターの薬学的処方物 Download PDF

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Abstract

本発明は、賦形剤を伴った固体分散物中のHCVプロテアーゼインヒビターの薬学的処方物を提供する。この薬学的処方物は、HCV感染を抑制または治療するための有利な薬物動態特性を提供した。好ましい実施態様において、この賦形剤は少なくとも1つのポリマーである。本発明は、そのような処方物を製造するためのプロセスならびに、HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において前記処方物を用いて治療または改善するための医薬の製造のための上述の組成物の使用も提供する。

Description

(発明の分野)
本発明は、賦形剤とともに固体分子分散物中のC型肝炎ウイルス(HCV)プロテアーゼインヒビターを含む新規な薬学的処方物に関し、前記賦形剤は、好ましくは少なくとも1つのポリマーを含む。本発明は、そのような処方物を製造するためのプロセス、ならびにHCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において前記処方物を用いて治療または改善するための方法にも関する。
(発明の背景)
この出願の本節またはいずれの節におけるいずれの出願または刊行物の引用または参照も、そのような文書が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものではない。
肝硬変および肝細胞癌の誘導に関連するとされるHCV感染は、HCV感染と関連する免疫または寛解の欠如のため治療するのが他の形の肝炎より難しい。HCV感染にかかっている患者は、予後不良に直面し、約50%が現在のケアの標準、すなわちpeg化インターフェロンまたはpeg化インターフェロン/リバビリン複合療法に応えることができない。一般に、北米および欧州における最も普通のHCVのサブタイプであるHCV遺伝子型1に感染した患者は、そのような療法に応えることができない。その上、これらの療法は高価であり、多くの場合に許容性が低く、特定の患者集団に適さない。従って、HCV感染患者のための新しい療法を提供する緊急の満たされていない医療上の求めが残っている。
参照によって本明細書に開示全体が組み込まれる特許文献1(例えば299頁の実施例792から355頁の実施例833まで参照)に、次の化学構造式
を有する化合物(本明細書中で化合物Iと称される)またはその溶媒和物を含む、HCVプロテアーゼインヒビターおよびそれを作る方法が記載されている。特許文献1はまた、全体として、化合物Iまたはその溶媒和物を含むHCVプロテアーゼインヒビターの薬学的組成物を記載している。特許文献2および特許文献3は、化合物Iまたはその溶媒和物を含むHCVプロテアーゼインヒビターの徐放性薬学的組成物を記載している。特許文献4は、少なくとも1つの界面活性剤を有する、化合物Iまたはその溶媒和物を含むHCVプロテアーゼインヒビターの薬学的組成物を記載している。特許文献5は、全体として、少なくとも1つのチトクロームP450イソ酵素3A4(CYP3A4)インヒビターと組み合わされた、化合物Iまたはその溶媒和物を含むHCVプロテアーゼインヒビターの投与を記載している。特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5はまた、それらの中に記載されている組成物を用いてHCV感染症を、必要とする被験体において治療する方法を記載している。
国際公開第2005/087731号 米国特許出願公開第2006/0275366号明細書 米国特許出願公開第2007/0237818号明細書 米国特許出願公開第2007/0010431号明細書 米国特許出願公開第2007/0287664号明細書
商業的に適している化合物Iまたはその溶媒和物の薬学的処方物の開発には、複数の物理化学上および薬物動態上の難問を解決する必要がある。特に、化合物Iは、エピマー化(化合物Iの不活性形への)、酸化、および加水分解を受けやすい。さらに、Biopharmaceutics Classification Systemによれば、化合物Iは、クラスIV化合物、すなわち低い溶解性および低い透過性を有する化合物である。従って、化合物Iは、比較的低いバイオアベイラビリティーを有する。従って、所望の治療血漿濃度を実現するために1日あたり投与される投薬回数を減らすことができるであろう治療計画についての許容される薬物保持量、溶解、安定性およびバイオアベイラビリティーを提供する化合物Iまたはその溶媒和物の薬学的処方物が求められている。そのような処方物は、投与量を減らし、製品のための商品コストを減らし、および/または投薬計画を縮小させる。そのような薬学的処方物は、患者のためにより大きな利便性も提供し、従って患者のコンプライアンスを推進し、それによって薬物抵抗性HCV株の蔓延の可能性を低くする。本発明の新規な薬学的処方物およびプロセスによってこれらの目的および他の目的が提供される。
(発明の概要)
本発明の薬学的処方物は、上記の求めにとりわけ対処する。特に、本発明の薬学的処方物は、微粒化された化合物Iまたは非晶質の化合物Iがラウリル硫酸ナトリウムとブレンドされた薬学的処方物と比較して高められた化合物Iのバイオアベイラビリティーを提供する。驚くべきことに、本発明の薬学的処方物はまた、BCSクラスIV化合物である化合物Iについてヒトにおける有利な薬物動態プロファイルを提供する。実際、本発明の薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて1日に1回(QD)または1日に2回(BID)の投薬計画において投与されると、所望の化合物Iの治療血漿濃度を実現するのに十分なバイオアベイラビリティーを提供する。さらに、本発明の薬学的処方物は、1日に3回(TID)の投薬計画において単独で(すなわちチトクロームP450インヒビターを投与せずに)投与されると、十分なバイオアベイラビリティーを提供する。その上、本発明の薬学的処方物は、周囲条件下で少なくとも1年と予測される商業的に許容される保存期間を提供する。実際、驚くべきことに、化合物1と賦形剤、好ましくは非膨潤性ポリマー、との緊密な分子分散物を含む本処方物は、化合物1単独より安定であることが見いだされた。
本発明は、(a)化合物I、および(b)賦形剤を含む薬学的処方物であって、(a)および(b)は固体分子分散物中にある薬学的処方物を提供する。好ましい実施態様において、賦形剤は、少なくとも1つのポリマーである。本発明によると、安定な非晶形の化合物1がポリマー中に一様に分散している。固体分散物は、後に行われるローラー圧密、磨砕、ブレンド、および錠剤圧縮のために必要な優れた機械的および物理的な特質を示す。特定の実施態様において、本発明の処方物は、任意選択として、1つ以上の追加の薬学的に許容される賦形剤をさらに含んでもよい。本発明の固体分散物は、薬学的処方物(例えば粉体または粒状体)として直接利用することができる。あるいは、そのような固体分散物を用いてカプセル、錠剤、および単位用量分包を含む他の形の薬学的処方物を調製することができる。実際、本明細書において提供される固体分散物は、単位投薬形あたり≧100mgの薬物を有する高薬物保持投薬形に適している。
一実施態様において、少なくとも1つのポリマーは、カルボマー(すなわちアクリル酸のポリマー)、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリアクリレートポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポロキサマー、ポビドン、ポリエチレン(polytheylene)グリコール、コポビドン、またはヒプロメロースアセテートスクシネート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、HPMCAS)、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせである。特定の好ましい実施態様において、少なくとも1つのポリマーは、ポロキサマー、ポビドン、ポリエチレングリコール、コポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはヒプロメロースアセテートスクシネート、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせである。1つの好ましい実施態様において、少なくとも1つのポリマーは、コポビドンである。固体分散剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約5重量%から約95重量%を構成してよい。特定の実施態様において、固体分散剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約10重量%から約90重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、固体分散剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約20重量%から約80重量%で存在する。
特定の実施態様において、(a)対(b)の重量比は、約10:1から約1:10の範囲にある。特定の好ましい実施態様において、(a)対(b)の重量比は、約2:1から約1:4、より好ましくは約1:1から約1:3の範囲にある。1つの好ましい実施態様において、(a)対(b)の重量比は、約1:1である。別の好ましい実施態様において、(a)対(b)の重量比は、約1:3である。特定の実施態様において、薬学的処方物は、1つ以上の追加の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。1つの好ましい実施態様において、薬学的処方物は、潤滑剤をさらに含む。別の好ましい実施態様において、薬学的処方物は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、油脂、ワックス、水素化植物油、ヒマシ油、グリセリンモノステアレート、グリセリルベヘネート、ナトリウムステアリルフマレート(fumurate)、ステアリン酸亜鉛、グリセリルパルミトステアレート、中鎖トリグリセリド、または鉱油、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせをさらに含む。特定の実施態様において、薬学的処方物は、希釈剤、崩壊剤、界面活性剤、滑剤、および/または潤滑剤、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせをさらに含む。
特定の実施態様において、非晶形の化合物Iは、40℃および75%相対湿度における少なくとも3ヶ月間の保管の後に本発明の固体分散物の中で安定である。
特定の実施態様において、本発明の薬学的処方物は、75RPMで動作するパドルを有し、0.05%酢酸中の0.5%ラウリル硫酸ナトリウムを含む37℃±0.5℃に保たれた900mLのpH3.5の溶解媒質で満たされたUSP Dissolution Apparatus IIを用いて試験されると、45分間に少なくとも約75%の化合物Iの放出を提供する。
本発明は、HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を治療または改善するための方法も提供する。この方法は、(a)化合物I、および(b)少なくとも1つの賦形剤、好ましくは1つのポリマーを含む薬学的処方物であって、(a)および(b)は固体分子分散物中にある薬学的処方物を、それを必要とする患者に投与するステップを含む。
特定の実施態様において、本発明の薬学的処方物は、1日に1回(QD)、1日に2回(BID)、または1日に3回(TID)投与される。HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において治療または改善するための一般的な推薦される1日の投薬計画は、約100mg/日から約4800mg/日の化合物Iの範囲であってよい。特定の好ましい実施態様において、HCVまたはHCVと関連した疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、約600mgのTIDから約1600mgのTIDの化合物Iの範囲であってよい。そのようなTIDの投薬計画は、チトクロームP450インヒビターを用いないで投与することができる。他の実施態様において、本発明の薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビター、好ましくはCYP3A4インヒビター(例えばリトナビル、好ましくはQDまたはBIDのどちらかで投与される100mgのリトナビルの投与量で)と組み合わされて投与される。
HCVまたはHCVと関連した疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、チトクロームP450インヒビター(例えば約100mgのリトナビルのBID)と組み合わされた、本発明の新規な処方物において約100mgのBIDから約400mgのBIDの化合物Iの範囲であってよい。さらにその他の実施態様において、HCVまたはHCVと関連した疾患の1つ以上の症状を、必要とする被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、チトクロームP450インヒビター(例えば約100mgのリトナビルQD)と組み合わされた、約100mgのQDから約600mgのQDの化合物Iの範囲であってよい。
本発明は、本発明の新規な薬学的処方物が、商業化にとって満足できるプロセス可能性を伴って容易にかつ信頼性高く調製されることを可能にする堅調な製造プロセスも提供する。好ましい実施態様において、本発明は、少なくとも1つの賦形剤、好ましくはポリマーとともに固体分散物中の化合物Iを含む薬学的処方物を調製するための方法を提供する。この方法は、(a)化合物Iまたはその溶媒和物、および少なくとも1つの賦形剤、好ましくはポリマーを有機溶媒に溶解させるステップ、および(b)有機溶媒を蒸発させるステップを含む。出発原料として、化合物Iは、結晶形であっても非晶形であってもよい。特定の実施態様において、溶解ステップは、約5℃から約70℃の範囲の温度において実行される。特定の実施態様において、蒸発ステップは、約20℃から約80℃の範囲の温度において実行される。特定の実施態様において、有機溶媒は、エタノール、メタノール、アセトン、塩化メチレン、ジクロロメタン、酢酸エチル、水、クロロホルム、トルエン、またはそれらの2つ以上の組み合わせである。本発明によれば、化合物Iまたはその溶媒和物、および少なくとも1つの賦形剤、好ましくはポリマーを有機溶媒中に溶解させ、次に溶媒を蒸発させると、非晶形の化合物Iと賦形剤、好ましくは非膨潤性ポリマーとの緊密な分子分散物を形成し、この分散物は、驚くほどに堅調な安定性および錠剤形成に付しやすい特性を有する。分散物は、結晶(または溶媒和)形の化合物Iを実質的に含まない(すなわち≦2%、≦3%、または≦5%)。
一様相において、本発明は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、約21,000hr−ng/mlである化合物Iの平均定常状態AUCを提供する、固体分散物中の化合物Iおよび少なくとも1つの賦形剤、好ましくはポリマーを含む薬学的処方物を提供する。本発明は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、化合物Iの相対平均定常状態AUCが21,000hr−ng/mlの80%から125%の範囲、すなわち約16,800ng−hr/mlから約26,250hr−ng/mlの範囲にあるような同様に生物利用可能である薬学的処方物も包含する。一実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、21,000hr−ng/mlの少なくとも80%、すなわち少なくとも16,800hr−ng/mlである化合物Iの平均定常状態AUCを提供する。特定の実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも21,000hr−ng/mlである化合物Iの平均定常状態AUCを提供する。
別の様相において、本発明は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも200ng/mlである化合物Iの平均定常状態Cminを提供する、固体分散物中の化合物Iを含む薬学的処方物を提供する。
一実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも2216ng/mlである化合物Iの平均定常状態Cmaxを提供する。平均Tmaxは、投与後約2時間から約6時間の範囲である。
一実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、約2770ng/mlである化合物Iの平均定常状態Cmaxを提供する。本発明は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、化合物Iの相対平均定常状態Cmaxが2770ng/mlの80%から125%の範囲、すなわち約2216ng/mlから約3463ng/mlの範囲にあるような同様に生物利用可能である薬学的処方物も包含する。一実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、2216ng/mLを提供する。特定の実施態様において、本薬学的処方物は、100mgのリトナビルと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも2770ng/mlである化合物Iの平均定常状態AUCを提供する。
特定の好ましい実施態様において、化合物Iの量は、300mgの化合物Iに相当する。
本発明はまた、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも16800hr−ng/mlである化合物Iの平均定常状態AUCを提供する、固体分散物の中にある化合物Iおよび少なくとも1つのポリマーを含む、好ましい薬学的処方物も提供する。
別の様相において、本発明は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも200ng/mlである化合物Iの平均定常状態Cminを提供する、固体分散物中の化合物Iおよび少なくとも1つのポリマーを含む、好ましい薬学的処方物を提供する。
特定の実施態様において、本薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量において1日に1回患者に投与されると、少なくとも2216ng/mlである化合物Iの平均定常状態Cmaxを提供する。特定の実施態様において、本薬学的処方物は、約0.5時間から約6時間の範囲の平均Tmaxを提供する。
特定の実施態様において、チトクロームP450インヒビターは、チトクロームP450イソ酵素3A4インヒビターである。特定の実施態様において、チトクロームP450インヒビターは、リトナビルである。一実施態様において、リトナビルは、100mgの投与量において1日に1回投与される。別の実施態様において、リトナビルは、100mgの投与量において1日に2回投与される。
図1は、絶食状態のイヌへのさまざまな比較処方物(1〜3)、ならびに本発明の例示処方物RおよびS中の200mgの化合物Iの単回経口投与後の化合物Iの平均血漿濃度/時間プロファイルのグラフである。(詳細については、本発明の例示処方物RおよびSに関しては下の実施例1、特に表3B参照、比較処方物1〜3に関しては下の実施例2、表5A参照)。 図2は、絶食状態のイヌへの比較処方物(8)、ならびに錠剤形またはカプセル形の本発明の例示処方物FおよびT中の400mgの化合物Iの単回経口投与後の化合物Iの平均血漿濃度/時間プロファイルのグラフである。詳細については、本発明の例示処方物FおよびTに関しては実施例1、特に表1Bおよび3Bをそれぞれ参照、比較処方物8に関しては実施例2、特に表5B参照。 図3は、摂食状態の健常なヒト被験体への200mgの化合物I(カプセル形または錠剤形のどちらか)の投与量における本発明の処方物(例示処方物G)または比較例(すなわち懸濁物)としての単回経口投与後の化合物Iの平均血漿濃度/時間プロファイルのグラフである。詳細については、下の実施例3参照。 図4は、絶食状態の健常なヒト被験体への200mgの化合物I(カプセル形または錠剤形のどちらか)の投与量における本発明の処方物(例示処方物G)または比較処方物(すなわち懸濁物)としての単回経口投与後の化合物Iの平均血漿濃度/時間プロファイルのグラフである。詳細については、下の実施例3参照。 図5(AおよびB)は、摂食状態の被験体への本発明の処方物(例示処方物G)上の300mgの化合物Iおよび100mgのリトナビルの1日に1回の10日間の経口投与後の8人の個別の健常なヒト被験体における化合物Iの血漿濃度/時間プロファイルおよび誤差バーを有する平均濃度/時間プロファイルのそれぞれのグラフである。基準として、化合物IのインビトロIC90(28ng/mL)。詳細については、下の実施例3参照。 図5(AおよびB)は、摂食状態の被験体への本発明の処方物(例示処方物G)上の300mgの化合物Iおよび100mgのリトナビルの1日に1回の10日間の経口投与後の8人の個別の健常なヒト被験体における化合物Iの血漿濃度/時間プロファイルおよび誤差バーを有する平均濃度/時間プロファイルのそれぞれのグラフである。基準として、化合物IのインビトロIC90(28ng/mL)。詳細については、下の実施例3参照。 図6は、それぞれ100mgの化合物Iを含む、本発明の2つの処方物のインビトロ溶解プロファイルを例示する。 図7は、本発明の2つの処方物、すなわち処方物UおよびV(下の表3C参照)のインビトロ溶解プロファイルを例示する。
(発明の詳細な説明)
(定義)
特に断らない限り、本明細書において用いられるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野における当業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施または試験において、本明細書に記載されているものと類似のまたは等価な方法および材料を用いることができるが、下記に適当な方法および材料を記載する。材料、方法および実施例は例示にすぎず、限定する意図はない。本明細書において言及されるすべての刊行物、特許、および他の文書は、参照によって全体が組み込まれる。
化合物の非晶形に関して本明細書において用いられる用語「安定な」は、例えばX線回折によって分析されたとき化合物の結晶形を実質的に含まない非晶形を指す。結晶形または溶媒和物形を「実質的に含まない」のように、化合物Iの非晶形に関して本明細書において用いられる「実質的に含まない」は、結晶形または溶媒和物形が化合物I全体の<5%、好ましくは化合物I全体の≦3%、より好ましくは化合物I全体の≦2%存在することを意味する。
本明細書において用いられる場合、「組み合わされて」投与されるとき、2つ(または3つ以上)の治療薬(例えば化合物1およびチトクロームpH50インヒビター)は、同じまたは異なる時間に投与される別々の組成物として処方されてもよく、あるいは2つ(または3つ以上)の治療薬は、組み合わされた一定の投薬形で処方され、単一の組成物として投与されてもよい。
(薬学的処方物)
本発明は、上記の高められた化合物Iのバイオアベイラビリティーへの求めを満たす、固体分子分散物中の化合物Iの薬学的処方物を提供する。本発明の処方物を調製するために、結晶形または非晶形の化合物Iあるいは化合物Iの溶媒和物を出発原料として用いることができる。固体分散物が形成されると、処方物は、化合物Iの結晶形および溶媒和物形を実質的に含まない。本明細書において提供される固体分散物中では、少なくとも1つの適当な賦形剤、好ましくは非膨潤性ポリマー中に安定な非晶形の化合物Iが一様に分散している。本明細書において提供される固体分散物は、磨砕、ブレンド化、および錠剤圧縮に必要な優れた機械的および物理的な特質を示す。本発明の固体分散物は、粉体または粒状体として直接利用することができる。あるいは、そのような固体分散物を用いてカプセル、錠剤、顆粒剤、粉体、および単位用量分包を含むさまざまな固体投薬形態の処方物を調製することができる。実際、本明細書において提供されている固体分散物は、単位投薬形あたり≧100mgの薬物を有する薬物保持投薬形に適している。本発明の薬学的処方物は、即時の放出溶解プロファイル、ならびに所望の化合物Iの治療血漿濃度を実現するために1日あたり投与される投与回数を減らすのに十分なバイオアベイラビリティーを提供する。
化合物Iは、次の構造
を有する。
化合物Iは、国際公開第2005/087731号(化合物Iは化合物484と称されている)に従って調製することができる。例えば、299頁の実施例792から355頁の実施例833までを参照。これらの頁は、参照によって本明細書に特に組み込まれる。
化合物Iは、結晶形または非晶形として存在する中性の化合物である。化合物Iはまた、化合物Iと1つ以上の溶媒分子との物理的会合物である結晶性溶媒和物に変換されてもよい。用語「溶媒和物」は、溶液相の溶媒和物、および単離可能な溶媒和物(例えば結晶固体の結晶格子中に1つ以上の溶媒分子が組み込まれているとき)の両方を包含する。適当な溶媒和物の非限定的な例は、エタノレート、メタノレート、および類似物を含む。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。溶媒和物の合成は、一般に、知られている。溶媒和物を調製するための一般的な非限定的プロセスは、化合物を所望量の所望の溶媒(有機溶媒または水、あるいはそれらの混合物)に周囲温度より高い温度で溶解させ、結晶を形成させるのに十分な速度で溶液を冷却し、次に、標準的な方法によって結晶を単離することを含む。分析技法(例えば、赤外分光法、X線回折等)が溶媒和物の結晶中の溶媒の存在を示す。
本発明の固体分子分散物および処方物は、実質的に結晶形および/または溶媒和物形を含まない非晶形の化合物Iを含む。
本発明の固体分散物において用いられる適当なポリマーは、カルボマー(すなわちアクリル酸ポリマー)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリレートポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポロキサマー、ポビドン、ポリエチレングリコール、コポビドン、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む。固体分散物薬剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約5重量%から約95重量%を構成してよい。特定の実施態様において、固体分散剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約10重量%から約90重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、固体分散剤として用いられるポリマーは、薬学的処方物の約20重量%から約80重量%で存在する。
特定の好ましい実施態様において、ポリマーは、コポビドンである。コポビドンは、例えばISPまたはBASFから市販されている。コポビドンは、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルとの3:2の質量比のコポリマーである。
特定の実施態様において、非晶形の化合物Iは、40℃および75%相対湿度における少なくとも3ヶ月間、好ましくは少なくとも6ヶ月間の保管の後に本明細書に開示されている固体分散物の中で安定である。
特定の好ましい実施態様において、固体分散物中の化合物I対ポリマーの重量比は、約10:1から約1:10の範囲にある。特定の他の好ましい実施態様において、固体分散物中の化合物I対ポリマーの重量比は、約1:1から約1:3の範囲にある。1つの好ましい実施態様において、固体分散物中の化合物I対ポリマーの重量比は、約1:1である。別の好ましい実施態様において、固体分散物中の化合物I対ポリマーの重量比は、約3:1である。
特定の実施態様において、本発明の固体分散物は、任意選択として、1つ以上の追加の薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含んでよい。好ましい実施態様において、本明細書に開示される本発明の固体分散物は、経口投与のためのさまざまな投薬形のいずれかの薬学的処方物に処方される。適当な薬学的投薬形は、カプセル、錠剤、顆粒剤、粉体、および単位用量分包を含むが、これに限定されるものではない。一実施態様において、本薬学的処方物は、カプセルの中に内包される。別の実施態様において、本薬学的処方物は、錠剤の形である。特定の実施態様において、本明細書において記載される投薬形は、経口単位投薬形あたり少なくとも100mg、少なくとも200mg、少なくとも300mg、または少なくとも400mgの薬物保持量を有する。
当該分野において、適当な薬学的に許容される賦形剤がよく知られている。下に、例示の希釈剤、界面活性剤、崩壊剤、滑剤、潤滑剤、およびコーティング剤が提供される。
希釈剤の例は、ラクトース、マンニトール、キシリトール、微結晶性セルロース、二リン酸カルシウム、デンプン、リン酸カルシウム、スクロース、アルファ化(pregelatinized)デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、粉末化セルロース、微結晶性セルロース(MCC、例えばケイ化MCC)、酢酸セルロース、圧縮性砂糖、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。希釈剤は、薬学的処方物の約5重量%から約95重量%を構成してよい。特定の実施態様において、希釈剤は、薬学的処方物の約10重量%から約90重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、希釈剤は、薬学的処方物の約20重量%から約80重量%で存在する。
界面活性剤の例は、水素化植物油、ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレンステアレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンエステル(例えばソルビタン脂肪酸エステル、Span)、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、クレムフォア(cremphor)、capryol90、ドキュセートナトリウム、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、クエン酸トリエチル、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。界面活性剤は、薬学的処方物の約0.2重量%から約20重量%を構成してよい。特定の実施態様において、界面活性剤は、薬学的処方物の約0.5重量%から約10重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、界面活性剤は、薬学的処方物の約2重量%から約7重量%で存在する。
崩壊剤の例は、デンプン、ナトリウムデンプングリコレート、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、メチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC、例えばLH−21、LH−B1)、クロスカルメロースナトリウム、キトサン、クロスポビドン、グアーガム、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。崩壊剤は、薬学的処方物の約0.5重量%から約50重量%を構成してよい。特定の実施態様において、崩壊剤は、薬学的処方物の約2重量%から約20重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、崩壊剤は、薬学的処方物の約5重量%から約15重量%で存在する。
滑剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、タルク、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。滑剤は、薬学的処方物の約0.1重量%から約10重量%を構成してよい。特定の実施態様において、滑剤は、薬学的処方物の約0.2重量%から約5重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、滑剤は、薬学的処方物の約0.5重量%から約3重量%で存在する。
潤滑剤の例は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、油脂、ワックス、水素化植物油、ヒマシ油、グリセリンモノステアレート、グリセリルベヘネート、ナトリウムステアリルフマレート、ステアリン酸亜鉛、グリセリルパルミトステアレート、中鎖トリグリセリド、鉱油、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。潤滑剤は、薬学的処方物の約0.1重量%から約10重量%を構成してよい。特定の実施態様において、潤滑剤は、薬学的処方物の約0.2重量%から約5重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、潤滑剤は、薬学的処方物の約0.5重量%から約3重量%で存在する。
コーティング剤の例は、カルボマー(すなわちアクリル酸のポリマー)、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピレセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリアクリレートポリマー、ポリビニルアルコール、ポビドン、ポリエチレングリコール、コポビドン、ヒプロメロースアセテートスクシネート、酢酸セルロース、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。コーティング剤は、薬学的処方物の約0.5重量%から約20重量%を構成してよい。特定の実施態様において、コーティング剤は、薬学的処方物の約1重量%から約15重量%で存在する。1つの好ましい実施態様において、コーティング剤は、薬学的処方物の約3重量%から約7重量%で存在する。
(固体分散物を調製する方法)
本発明の別の様相は、本発明による固体分散物および処方物を調製する方法を提供する。固体分散物は、ホットメルト押出し成形プロセス(hot melt extrusion process)、または好ましくは溶媒蒸発プロセス(例えばスプレー乾燥)によって調製してよい。
特定の実施態様において、本発明の固体分散物は、ホットメルト押出し成形を用いて調製してよい。本発明によれば、ホットメルト押出し成形は、機械的入力および熱入力によって1つ以上のポリマーおよび化合物Iまたはその溶媒和物を押出し成形機に通して融解させる無溶媒連続プロセスとして用いられる。特定の実施態様において、固体分散物が形成される元の混合物に、任意選択の可塑剤および/または任意選択の安定剤が加えられる。一実施態様において、固体分散物が形成される元の混合物に、酸性化成分(例えばアスコルビン酸)が加えられる。実施態様において、固体分散物が形成される元の混合物は、押出し成形機に供給される前にブレンドされる。特定の実施態様において、2つのスクリューが同時に回転してブレンドを搬送し、混合し、融解させて単一の均一な固体分散物にする2軸スクリュー押出し成形機が用いられる。
押出し成形温度は、化合物Iまたはその溶媒和物とポリマーとの両方が押出し成形プロセス中に完全に融解し、混合されるように設定される。特に、押出し成形温度、および押出し成形機中の混合物の滞留時間は、分解のレベルに影響を及ぼす重要な要因である。滞留時間は、供給速度(すなわち固体分散物が形成される元の材料が押出し成形機に供給される速度)、および押出し成形機のスクリューの回転速度によって調節される。特定の実施態様(例えば下記に詳述される例示処方物A〜E)において、押出し成形温度は約80℃から約95℃の間であり、供給速度は、約130RPMから約300RPMの間の範囲のスクリュー回転速度を用いて約1.4lb/分から約1.5lb/分の間の範囲にある。
代りの好ましい実施態様において、本発明の固体分散物は、化合物Iまたはその溶媒和物とポリマーとの両方を有機溶媒に溶解させた後、有機溶媒を蒸発させることによって調製される。化合物Iまたはその溶媒和物とポリマーとの有機溶媒中の溶解は、約5℃から約70℃の範囲の温度において実現されてよい。後に行われる有機溶媒の蒸発は、熱、真空、スプレー乾燥、またはそれらの2つ以上の組み合わせによって実現される。適当な温度は、約20℃から約80℃の範囲にあってよい。適当な有機溶媒は、エタノール、メタノール、アセトン、塩化メチレン、ジクロロメタン、酢酸エチル、水、クロロホルム、トルエン、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含むが、これに限定されるものではない。特定の実施態様において、エタノールおよびアセトン、またはメタノールおよびアセトンなどの有機溶媒の組み合わせを用いてよい。そのような組み合わせは、1:99から99:1の容積対容積の範囲の任意の適切な比であってよい。特定の好ましい実施態様において、本発明の固体分散物は、化合物Iまたはその溶媒和物とポリマーとの両方を有機溶媒に溶解させた後、高温におけるスプレー乾燥によって有機溶媒を蒸発させることによって調製される。好ましい実施態様において、化合物Iおよびコポビジンポリマー(1:1)がアセトンに溶解される。
スプレー乾燥の鍵となるプロセスパラメータは、入口N温度、出口N温度、溶液供給速度、百分率噴霧用N流量である。好ましくは、入口N温度は約50℃から約90℃の間であり、出口N温度は約25℃から約50℃の間である。好ましくは、溶液供給速度は約2.5kg/hから約3.5kg/hの間である。好ましくは、噴霧用N流量は約45%から約55%の間であった。
特定の好ましい実施態様において、化合物Iまたはその溶媒和物対ポリマーの重量比は、約10:1から約1:10の範囲にある。特定の実施態様において、化合物Iまたはその溶媒和物対ポリマーの重量比は、約2:1から約1:4、より好ましくは約1:1から約1:3の範囲にある。一実施態様において、化合物Iまたはその溶媒和物対ポリマーの重量比は、約1:1である。別の実施態様において、化合物Iまたはその溶媒和物対ポリマーの重量比は、約1:3である。
本発明の薬学的処方物は、次の例示スプレー乾燥プロセスを用いて調製することができる。
ステップ1:化合物Iまたはその溶媒和物と少なくとも1つのポリマー(例えばコポビドン)とを有機溶媒(例えばアセトン)に溶解させて溶液を形成させる。
ステップ2:ステップ1において調製された溶液をスプレー乾燥させてスプレー乾燥固体分散物を得る。
ステップ3:ステップ2から得られたスプレー乾燥固体分散物を適当な乾燥装置中で乾燥させ、スプレー乾燥固体分散物中の残留有機溶媒を最小限にして乾燥固体分散物を得る。
ステップ4:ステップ3からの乾燥固体分散物を1つ以上の賦形剤(例えば微結晶性セルロース、ラクトース(例えばラクトース1水和物)、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム)とブレンドしてブレンドを形成させる。
ステップ5:ステップ4からのブレンドを潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム)と混合して潤滑ブレンドを形成させる。
ステップ6:ステップ5からの潤滑ブレンドをローラー圧密してリボンとし、得られたリボンを磨砕して粒状体とする。
ステップ7:ステップ6からの粒状体を1つ以上の追加の賦形剤(例えばコロイド二酸化シリコーン、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム)とブレンドして粒状体のブレンドを形成させる。
ステップ8:潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム)をステップ7からのブレンドと混合する。
カプセル投薬形の場合、ステップ8からのブレンドがカプセル化される。錠剤投薬形の場合、ステップ8からのブレンドが圧縮されてコア錠剤とされる。錠剤コアは、任意選択として、例えば、コーター(coater)の中でコア錠剤の上にOpadry II White Y−30−18037またはOpadry II Yellowの水性分散物をスプレーすることによってフィルムコートしてもよい。一実施態様において、フィルムコーティングは、非被覆錠剤の全重量の約4%となる量である。特定の実施態様において、仕上げられた製品は、高密度ポリエチレン(HDPE)ビンの中に詰められる。
特定の代りの実施態様において、ステップ1および/または2から形成される固体分散物を薬学的処方物として直接用いてもよい。従って、これらの実施態様において、ステップ1および2の後に行われる各個別のステップは、薬学的処方物の形成にとって任意選択である。特定の実施態様において、粒剤化のフローを改善するために、固体分散物は、「そのまま」または1つ以上の賦形剤とブレンドした後にローラー圧密および磨砕を用いて乾式粒状化することができる。特定の他の実施態様において、固体分散物は、ローラー圧密および磨砕しないで加工される。特定の実施態様において、固体分散物は、高スループット製造を容易にするために潤滑剤とブレンドされる。同様に、特定の実施態様において、固体分散物は、適当な投薬形への加工を容易にするために希釈剤とブレンドされる。
あるいは、本発明の薬学的処方物は、本明細書において上記に記載されたものより少ないステップを有する、次の好ましい例示スプレー乾燥プロセスを用いて調製することができる。
ステップA:化合物Iまたはその溶媒和物と少なくとも1つのポリマー(例えばコポビドン)とを、好ましくは1:1の重量比において有機溶媒(例えばアセトン)に溶解させて溶液を形成させる。
ステップB:溶液をスプレー乾燥させてスプレー乾燥固体分散物を得る。
ステップC:ステップBで得られた固体分散物を乾燥させて乾燥分散物を得る。
ステップD:乾燥分散物をほぐす(delump)。
ステップE:乾燥分散物を1つ以上の賦形剤、好ましくはほぐされた賦形剤(例えば微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムクロスカルメロース(Ac−Di−Sol)、およびステアリン酸マグネシウム)とブレンドしてブレンドを形成させる。
ステップF:ブレンドを圧縮して錠剤コアを形成させる。最適には、
ステップG:錠剤コアにコーティング材料(例えばOpadry II)をコートする。
当業者によって理解されるように、ほぐすことは、共磨砕(co-milling)を含むが、これに限定されるものではないいかなる既知のプロセスによって実現されてもよい。
患者の安全のために、溶媒蒸発プロセス(例えばスプレー乾燥)によって調製された固体分散物中の残留溶媒(例えばアセトン)は、温度プログラム式GC法を用いて決定することができる。簡単に記すと、この分析は、1.3mL/分の流速のヘリウムをキャリヤーガスとして用いるDB−WAX、0.25μmフィルム、30mm×0.32mmのIDのカラムを用いて実行される。水:アセトニトリルの10:90のv/vの混合物中に試験試料を抽出することによって試料溶液が調製される。例えば、400mgの化合物I:コポビドン(1:1)のスプレー乾燥分散物が水:アセトニトリルの10:90のv/vの混合物中に抽出された。あるいは、10個の錠剤の化合物Iが水:アセトニトリルの10:90のv/vの混合物中に抽出された。標準試料も水:アセトニトリルの10:90のv/vの混合物中で調製される。外部標準法を用いてフレームイオン化検出によって有機溶媒を定量した。
(HCV感染またはHCV感染と関連する疾患の1つ以上の症状を治療または改善する方法)
本発明の別の様相は、HCV感染またはHCV感染と関連する疾患の1つ以上の症状を、必要とする患者において治療または改善する方法を提供し、この方法は、本発明の薬学的処方物を、それを必要とするこの患者に投与することを含む。好ましい実施態様において、薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて投与される。特定の好ましい実施態様において、薬学的処方物は、チトクロームP450イソ酵素3A4(CYP3A4)インヒビターと組み合わされて投与される。1つの好ましい実施態様において、薬学的処方物は、リトナビルと組み合わされて投与される。
(チトクロームP450インヒビター)
特定の実施態様において、以下の文書(参照によって本明細書に組み込まれる)において参照されているチトクロームP450インヒビターの群から少なくとも1つのチトクロームP450インヒビターが選ばれる。
(CYP3A4インヒビター)
一実施態様において、以下の文書(参照によって本明細書に組み込まれる)において参照されているCYP3A4インヒビターの群から少なくとも1つのCYP3A4インヒビターが選ばれる。
適当なCYP3A4インヒビターの非限定的な例は、ケトコナゾール(Janssen Pharmaceuticaから市販されているNizoralTM)、イトラコナゾール(Janssen−Cilagから市販されているSporanox(登録商標))、リトナビル(Abbottから市販されているNorvir(登録商標))、ネルフィナビル(Pfizerから市販されているViracept(登録商標))、インジナビル(Merck & Co.,Incから市販されているCrixivan(登録商標))、エリスロマイシン (Akne-Mycin(登録商標)、A/T/S(登録商標)、Emgel(登録商標)、Erycette(登録商標)、EryDerm(登録商標)、Erygel(登録商標)、Erymax(登録商標)、Ery−Sol(登録商標)、Erythra−Derm(登録商標)、ETS(登録商標)、Staticin(登録商標)、Theramycin Z(登録商標)、T−Stat(登録商標)、ERYC(登録商標)、Ery−Tab(登録商標)、Erythromycin Base Filmtab(登録商標)、PCE(登録商標)Dispertab(登録商標))、クラリスロマイシン(Biaxin(登録商標))、トロレアンドマイシン(Tao(登録商標))、サキナビル、ネファゾドン、フルコナゾール、グレープフルーツジュース、フルオキセチン(Eli Lilly and Companyから市販されているProzac(登録商標)、Pfizer Pharmaceuticalsから市販されているZoloft(登録商標)、Mallinckrodt Inc.から市販されているAnafranil(登録商標))、フルボキサミン(Luvox(登録商標))、Zyflo(Abbott Laboratoriesから市販されているZileuton(登録商標))、クロトリマゾール(Fungoid(登録商標)Solution、Gyne−Lotrimin(登録商標)、GyneLotrimin(登録商標)3、Gyne−Lotrimin(登録商標)3 Combination Pack、Gyne−Lotrimin(登録商標)−3、Lotrim(登録商標)AF Jock Itch Cream、Lotrimin(登録商標)、Lotrimin(登録商標)AF、Mycelex(登録商標)Troche、Mycelex(登録商標)−7)、ミダゾラム(Apotex Corp.から入手可能)、ナリンゲニン、ベルガモチン(bergamottin)、BAS 100(Bioavailability Systemsから入手可能)を含む。1つの好ましい実施態様において、CYP3A4インヒビターは、ケトコナゾール(NizoralTM)またはクラリスロマイシン(Biaxin(登録商標))である。別の好ましい実施態様において、CYP3A4インヒビターは、BAS 100(Bioavailability Systemsから入手可能)である。さらに別の好ましい実施態様において、CYP3A4インヒビターは、AVI−4557である。
NeuGene(登録商標)(AVI Biopharma,Inc.から入手可能)としても知られているAVI−4557は、リボソーム集合を妨げ、従って翻訳を妨げることによって標的とする遺伝子の発現を阻害するアンチセンスホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)である。詳しくは、AVI−4557は、CYP3A4を阻害する配列5’−CTGGGATGAGAGCCATCACT−3’を有する20-mer PMOである。AVI−4557は経口投与されると吸収され得る。特定の好ましい実施態様において、AVI−4557は、1日あたり約10mgの投薬量で経口投与される。あるいは、AVI−4557は、静脈内投与または皮下投与されてもよい。
好ましくは、クラリスロマイシンは、HCVプロテアーゼインヒビターのバイオアベイラビリティーを増加させるのに十分な単位投薬量で投与される。好ましくは、クラリスロマイシンは、1日あたり約5mgから約249mgの単位投薬量で投与される。好ましくは、クラリスロマイシンは、1日あたり5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、85mg、90mg、95mg、100mg、105mg、110mg、115mg、120mg、125mg、130mg、135mg、140mg、145mg、150mg、155mg、160mg、165mg、170mg、175mg、180mg、185mg、190mg、195mg、200mg、205mg、210mg、215mg、220mg、225mg、230mg、235mg、240mg、245mg、または249mgの単位投薬量で投与される。
さらに、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0209301号(3頁の[0025]節から5頁の[0071]節まで、および10頁の[0170]節から12頁の[0226]節まで)、ならびに米国特許出願公開第2005/0267074号(3頁の[0025]節、[0028]節から7頁の[0114]節まで、7頁の[0119]節から[0124]節まで、および図1〜3)にも、CYP3A4インヒビターとして特定されているHIVプロテアーゼを阻害する適当な化合物の非限定的な例が開示されている。以下は、米国特許出願公開第2005/0209301号に示されている特定の化合物のリストである。{1−ベンジル−3−[(3−ジメチルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−ジメチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イ−ンドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(エチル−メチル−アミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[1−(エチル−メチル−アミノ)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒド−ロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[(メチル−プロピル−アミノ)−メチレン−]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[1−(メチル−プロピル−アミノ)−エチリド−エン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−3−[(3−ジエチルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−ジエチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イン−ドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−3−[(3−ジプロピルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−−5−スルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−ジプロピルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イ−ンドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−ピペリジン−1−イルメチレン−2,−3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(1−ピペリジン−1−イル−エチリデ−ン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−ピペラジン−1−イルメチレン−2,−3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(3−モルホリン−4−イルメチレン−2−オキソ−2,−3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{3−[(3−アミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−イソブ−チル−アミノ]−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(3−{[3−(1−アミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−−イソブチル−アミノ}−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(3−メチルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−d−イヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(1−メチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−3−[(3−エチルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−s−ウルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−エチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インド−ル−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{2−オキソ−3−[(2,2,2−トリフルオロ−エチルアミ−ノ)−メチレン]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{2−オキソ−3−[1−(2,2,2−トリフルオロ−エチルア−ミノ)−エチリデン]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({3−[(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−メチレン]−2−オキソ−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({3−[1−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−エチリデン]−2−オ−キソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチレン−e]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[1−(2−メトキシ−エチルアミノ)−エチリ−デン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−エチリデン]−2−オキソ−2−,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミ−c酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(イソプロピルアミノ−メチレン)−2−オキソ−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(1−イソプロピルアミノ−エチリデン)−2−−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−プロピルアミノメチレン−2,3−d−イヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(1−プロピルアミノ−エチリデン)−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−ピロリジン−2−イリデン−2,3−d−イヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−3−[(3−ブチルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−s−ウルホニル)−イソブチル−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−ブチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インド−ル−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(イソブチルアミノ−メチレン)−2−オキソ−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[3−(1−イソブチルアミノ−エチリデン)−2−オ−キソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(tert−ブチルアミノ−メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イン−ドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジ
ル−3−{[3−(1−tert−ブチルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(2,2−ジメチル−プロピルアミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−ジ−ヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[1−(2,2−ジメチル−プロピルアミノ)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[(2−メチル−ブチルアミノ)−メチレン−]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[(3−メチル−ブチルアミノ)−メチレン−]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(3,3−ジメチル−ブチルアミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−ジh−イドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{3−[(1−イソプロピル−2−メチル−プロピルアミ−ノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルブ−アミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−フェニルアミノメチレン−2,3−d−イヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{([3−(ベンジルアミノ−メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−e−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;(1−ベンジル−3−{[3−(1−ベンジルアミノ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インド−オール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−ヒドロキシ−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(シクロヘキシルメチル−アミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒ−ドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(2−オキソ−3−{[(ピリジン−4−イルメチル)−アミ−ノ]−メチレン}−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3イルエステル;(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{イソブチル−[2−オキソ−3−(フェネチルアミノ−メチレン)−−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−3−({3−[(2−シクロヘキサ−1−エニル−エチルアミノ)−メチレン]−2−オキソ−2,−3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−イソブチル−アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{2−オキソ−3−[(2−ピリジン−2−イル−エチルアミン−o)−メチレン]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{2−オキソ−3−[(2−フェニル−プロピルアミノ)−メ−チレン]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;[1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−(イソブチル−{2−オキソ−3−[(4−フェニル−ブチルアミノ)−メト−ヒレン]−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル}−アミノ)−プロピル]−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;{1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[イソブチル−(3−ノニルアミノメチレン−2−オキソ−2,3−ジ−ヒドロ−1H−インドール−5−スルホニル)−アミノ]−プロピル}−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;および(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(1−ヒドロキシ−エチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−−1H−インドール−5−スルホニル]−イソブチル−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル;および単一の立体異性体、または立体異性体の混合物としての薬学的に許容されるそれらの塩。特に、米国特許出願公開第2005/0267074号は、ベンゾフラン部分を有する化合物が強力なCYP3A4のインヒビターであることを強調している。参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第20070287664号にもCYP3A4インヒビターとして有用なHIVインヒビターが開示されている。
一実施態様において、参照によってそれぞれの開示が本明細書に組み込まれるSequoia Pharmaceuticals,Inc.を出願人とする以下の特許出願、すなわち米国特許出願公開第2005/0209301号および米国特許出願公開第2005/0267074号の1つ以上に開示されている化合物から少なくとも1つのCYP3A4インヒビターが選ばれる。
一実施態様において、参照によってそれぞれの開示が本明細書に組み込まれるBioavailability Systems,LLCを出願人とする以下の特許および特許出願、すなわち米国特許出願公開第2004058982号、米国特許第6,248,776号、米国特許第6,063,809号、米国特許第6,054,477号、米国特許第6,162,479号、国際公開第2000054768号、米国特許第6,309,687号、米国特許第6,476,066号、米国特許第6,660,766号、国際公開第2004037827号、米国特許第6,124,477号、米国特許第5,820,915号、米国特許第5,993,887号、米国特許第5,990,154号、米国特許第6,255,337号の1つ以上に開示されている化合物から少なくとも1つのCYP3A4インヒビターが選ばれる。特に、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,063,809号のカラム5の30行からカラム12の65行;国際公開第2000054768号の10頁の11行から22頁の1行;および国際公開第2004037827号の4頁から17頁参照。
本発明の特定の好ましい実施態様によれば、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、リトナビル、ケトコナゾール、クラリスロマイシン、BAS 100、米国特許出願公開第2005/0209301号または米国特許出願公開第2005/0267074号に開示されている化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステル、あるいはAVI−4557である。一実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、リトナビル、あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステルである。別の実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、ケトコナゾール、あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステルである。別の実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、クラリスロマイシン、あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステルである。別の実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、米国特許出願公開第2005/0209301号または米国特許出願公開第2005/0267074号に開示されている化合物、あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステルである。一実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、AVI−4557である。別の実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、BAS 100、あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはエステルである。特に、Chemical Abstractインデックス名7H−フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン−7−オン、4−[[(2E)−5−[(4R)−4’−[[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]オキシ]−5,5−ジメチルスピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−[7H]フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン]−4−イル]−3−メチル−2−ペンテニル]オキシ]に対応するChemical Abstracts Services(CAS)ナンバー684217−04−7;Chemical Abstractインデックス名7H−フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン−7−オン、4−[[(2E)−5−[(4R)−4’−[[2E)−6,7−ジヒドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル]オキシ]−5,5−ジメチルスピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−[7H]フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン]−4−イル]−3−メチル−2−ペンテニル]オキシ]と一致するCASナンバー684217−03−6、またはChemical Abstractインデックス名7H−フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン−7−オン、4−[[(2E)−5−[(2R,4R)−4’−[[(2E,6R)−6,7−ジヒドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル]オキシ]−5,5−ジメチルスピロ[1,3−ジオキソラン−2,7’−[7H]フロ[3,2−g][1]ベンゾピラン]−4−イル]−3−メチル−2−ペンテニル]オキシ]と一致するCASナンバー267428−36−4によって少なくとも1つのCYP3A4インヒビターが特定され、これらのすべては国際公開第2004037827号にさらに記載されている。一実施態様において、少なくとも1つのCYP3A4インヒビターは、下図
に示される構造を有する。
CYP3A4インヒビターの有効な量は、HCVプロテアーゼインヒビターである化合物Iのバイオアベイラビリティーを増加させるのに有効な量である。いずれのCYP3A4インヒビターについても、有効な量は、細胞培養アッセイまたは関連する動物モデル、例えばサルにおいて最初に推定することができる。動物モデルを用いて適切な濃度範囲および投与の経路も決定してもよい。次に、そのような情報を用いてヒトにおける投与のための有用な投与量および経路を決定することができる。
化合物Iまたはその薬学的に許容される塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、状態、大きさならびに治療を受けている症状の重さのような要因を考慮した臨床主治医の判断に従って調節される。ほとんどの好ましい実施態様において、本明細書に記載されている化合物Iおよびポリマーを含む薬学的処方物は、1日に3回(TID)、1日に2回(BID)、または1日に1回(QD)、それを必要とする患者に投与される。一実施態様において、本明細書に記載されている化合物Iおよびポリマーを含む薬学的処方物は、8時間ごとに、12時間ごとに、または24時間ごとに、それを必要とする患者に投与される。HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を被験体において治療または改善するための一般的な推薦される1日の投薬計画は、約100mg/日から約4800mg/日の化合物Iの範囲であってよい。特定の好ましい実施態様において、HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、約600mgのTIDから約1600mgのTIDの化合物Iの範囲であってよい。そのようなTID投薬計画は、チトクロームP450インヒビターなしで投与することができる。他の実施態様において、本発明の薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビター、好ましくはCYP3A4インヒビター(例えばリトナビル、好ましくはQDまたはBIDのどちらかで投与される100mgのリトナビルの投与量)と組み合わされて投与される。
HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、チトクロームP450インヒビター(例えば約100mgのBIDのリトナビル)と組み合わされて、約100mgのBIDから約400mgのBIDの化合物Iの範囲であってよい。さらにその他の実施態様において、HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を被験体において治療または改善するための推薦される1日の投薬計画は、チトクロームP450インヒビター(例えば約100mgのQDのリトナビル)と組み合わされて、約100mgのQDから約600mgのQDの化合物Iの範囲であってよい。
特定のそのような実施態様において、投薬は、少なくとも1つの経口投薬形を含む。特定のそのような実施態様において、投薬は、最初の投薬形と同時に、または最初の経口投薬形の約5分以内、またはさらに10分以内に投与される少なくとも1つの追加の経口投薬形を含んでよい。
本発明の薬学的処方物は、投薬計画に従って患者に投与される。任意の特定の患者のための特定の投薬計画は、患者の人種、年齢、体重、体表面積、身長、全般的健康、性別、食べ物、投与の時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、治療を受ける特定の疾病、病状の重さ、腎および肝機能、使用される特定の活性成分、および治療にあたる医者の判断を含む、さまざまな要因によって決まることを理解すべきである。
本発明の他の特徴および実施態様は、以下の実施例によって明らかとなる。これらの実施例は、本発明の意図される範囲を限定するためでなく本発明の例示のために示される。
(実施例)
(実施例1 薬学的処方物の調製)
表1Aに、ホットメルト押出し成形によって調製された、本発明の例示固体分子分散物の詳細を示す。
同様に、ホットメルト押出し成形を用いて固体分散物(化合物I、コポビドンおよびクエン酸トリエチルが1:1:0.1の重量比で存在する例示固体分散物Aの場合と同じ)を形成させ、続いて表1Bに詳細が示されている残りの賦形剤とブレンドし、例示薬学的処方物Fを調製した。最終的なブレンドは、カプセル投薬形のためにカプセル化するか、または錠剤コアを形成させるために圧縮した。
表1Aおよび表1Bに記載されている固体分散物を、化合物Iおよびポリマーコポビドンならびに任意選択の可塑剤および/または任意選択の安定剤を用いて表2に記載されているホットメルト押出し成形条件下で調製した。
表3Aおよび3Bに、本発明のさらに別の例示薬学的処方物の詳細を示す。
本発明によって例示処方物G〜Tを調製するために用いられた化合物Iおよびコポビドンの固体分散物は、上記の「固体分散物を調製する方法」と題する節に記載されている溶媒蒸発(詳しくはスプレー乾燥)を用い、例示スプレー乾燥プロセスのステップ1〜8に従って調製した。固体分散物を、続いて、表3Aおよび3Bに詳細が示されている残りの賦形剤とブレンドした。最終的なブレンドは、カプセル投薬形のためにカプセル化するか、または圧縮して錠剤コアを形成した。
下の表3Cに示されている成分を用いて、上記の「固体分散物を調製する方法」という表題の節に記載されている溶媒蒸発を用い、例示スプレー乾燥プロセスのステップA〜Gに従って化合物Iおよびコポビドン(Plasdone S−630TMとしてISP,USAから市販されている)の固体分散物を調製した。
(固体分散物バルク粉体および薬学的処方物の安定性)
固体分散物を、例えば、下記に詳細が示されるようにX線回折(XRD)によって、結晶化度を評価した。簡単に記すと、XRDは以下の通りに行った。試料をゼロバックグラウンドシャローキャビティーX線試料ホルダー上で調製し、Rigaku D/Max 2200回折計を用いて分析した。回折計を、Bragg−Brentano配置で構成し、これはシータ補償発散および散乱線除去スリットならびに0.2mm固定受光スリットを備えていた。単色化は、回析ビームグラファイトモノクロメーターを用いて実現した。用いられた検出器は、パルス高分析器を有するシンチレーションカウンターであった。試料を、0.02°のステップサイズとステップあたり少なくとも5秒のスキャン速度で5〜30°の2シータから調べた。収集された回折パターンを、結晶度の存在を示す離散回折ピークの存在について目視により観察した。前述のXRD技法を用いると結晶性化合物Iに関する検出下限は2%であった。
ホットメルト押出し成形によって調製された、表1Aに詳細が示されている固体分散物のXRD分析によって、試験されたすべての試料において結晶性のないことを確認した。同様に、スプレー乾燥によって調製された、表3Aおよび3Bに詳細が示されている比で形成された化合物Iおよびコポビドンの固体分子分散物のいずれにおいても、XRDによって結晶性を検出しなかった。その上、さまざまな条件下(すなわち閉められたビン中5℃/周囲RH、開いたビンまたは閉められたビンのどちらかの中で25℃/60%相対湿度(RH)、閉められたビン中30℃/周囲RH、閉められたビン中40℃/75%RH、あるいは閉められたビン中50℃/周囲RH)で6ヶ月間保管された、スプレー乾燥によって調製された固体分散物バルク粉体の試料において、結晶性を検出しなかった。これらの結果は、非晶形の化合物Iが、商業的に許容される少なくとも1年の保存期間の間、本発明の固体分子分散物の中で安定であることを示している。
さまざまな時点(最大6ヶ月)において周囲条件下または加速条件下(accelerated condition)での、固体分散物バルク粉体ならびにそれから形成される薬学的処方物の水分含有率、および化合物Iのラベル強度および化合物I分解生成物の存在も評価した。
固体分散物バルク粉体および錠剤中の水分含有率は、カールフィッシャー滴定装置を用いて評価した。ホルムアミド:メタノール(2:1、v:v)中で試験試料を調製し(例えば、(i)500mg固体分散物バルク粉体の単独重量測定物、または(ii)10個の錠剤の単一複合材のどちらかから)、超音波処理し、回転させ、遠心分離した。試験試料溶液を、電量測定カールフィッシャー滴定装置を用いて滴定し、水分含有率(水)をパーセントで報告した。
錠剤中の化合物Iの含有均一性および同定を逆相HPLCを用いて評価した。分析は、30℃に維持されたXBridge 3.5μC18、4.6×50mmカラムを用いて実行した。1.5ml/分の流速を有する0.05%水酸化アンモニウム:メタノール(30:70、v/v)からなる移動相による定組成溶離を用いた。220nmにおける紫外線検出による外部標準定量法を用いた。試料および標準溶液は、1mg/mLの化合物Iを含むように、酸性化メタノール希釈剤中で調製した。錠剤中の化合物Iの同定を、試料と基準標準溶液との中の化合物IのHPLC保持時間比によって検証した。
同様に、固体分散物バルク粉体および錠剤の中の化合物Iの分解生成物の存在を、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて評価した。簡単に記すと、20℃に保たれたACE 3 C18(150×4.6mm、3μm)カラムを用いてグラジエント溶離によってHPLC分析を実行した。移動相Aは、メタノール:アセトニトリル:20mMリン酸緩衝液pH7.0(50:17:33、v/v/v)を含んでいた。移動相Bは、メタノール:アセトニトリル:20mMリン酸緩衝液pH7.0(55:35:10、v/v/v)を含んでいた。220nmにおける紫外線(UV)検出を用いた。バルク粉体または錠剤中の化合物I分解生成物の決定ならびにバルク粉体中の化合物Iの同定については、分析のために抽出溶媒(メタノール中0.01%のトリフルオロ酢酸)中の5mg/mL試料溶液を調製した。化合物Iの定量のために外部標準溶液を調製した。試料溶液中の化合物Iの同定を、試料と基準標準溶液との中の化合物IのHPLC保持時間比によって検証した。
ホットメルト押出し成形によって調製された固体分散物バルク粉体は、HPLCによって検出される、顕著なレベルの化合物Iの不活性エピマーを有していた。非晶質の化合物Iを用いるホットメルト押出し成形によって調製された固体分散物中のエピマー化のレベルが結晶化合物Iを用いて調製したものと比べて相対的に低かったとしても、両方の固体分散物は、依然として顕著なレベルの不活性エピマーを有していた。
これに対して、スプレー乾燥によって調製された固体分散物バルク粉体は、無視することができるレベルの化合物Iの不活性エピマーを有していた。その上、スプレー乾燥によって調製された固体分散物バルク粉体の試料は、閉められたビン中5℃/周囲RH、開いたビンまたは閉められたビン中のどちらでも25℃/60%相対湿度(RH)、閉められたビン中30℃/周囲RH、閉められたビン中40℃/75%RH、あるいは閉められたビン中50℃/周囲RHにおける6ヶ月間の保管後に、許容される水分含有率および許容されるレベルの化合物I分解生成物を有していた。
同様に、HDPEビンの中に保管された、スプレー乾燥によって調製された固体分散物を用いて形成された錠剤中の例示薬学的処方物Gの試料は、開いたビンまたは閉められたビンのどちらでも25℃/60%相対湿度(RH)、閉められたビン中40℃/75%RH、あるいは閉められたビン中50℃/周囲RHにおいて1ヶ月後に、初めの水分含有率2%と比較して、0.74%から3.7%の間の許容される水分含有率を有していた。同様に、これらの条件下で保管された試料は、100%の初めのラベル強度と同程度の98.3から99.8%の間の許容されるラベル強度を有していた。最後に、これらの条件下で保管された試料中の化合物I分解生成物の存在は、初めに存在したものと同程度であった。さまざまな保管条件下における前述の結果によれば、本薬学的処方物は、望ましい特質を示し、周囲条件下で少なくとも1年と予測される商業的に許容される保存期間を提供する。
(薬学的処方物の溶解)
表3Aに詳細が示されている本発明の薬学的処方物から調製される錠剤の溶解は、75rpmで動作するパドルを用い、USP Dissolution Apparatus IIによって測定した。900mlの溶解媒質中pH3.5において試料溶解プロファイルを得た。溶解媒質は、37℃に保たれた0.05%酢酸中の0.5%ラウリル硫酸ナトリウムを含んでいた。試料は、30℃に保たれたXBridge 3.5μC18、4.6×50mmカラムを用いる逆相HPLCシステムによって分析した。1.5ml/分の流速を有する0.05%水酸化アンモニウム:メタノール(30:70、v/v)からなる移動相による定組成溶離を用いた。220nmにおける紫外検出による外部標準定量法を用いた。
表3Aに詳細が示されているすべての薬学的処方物は、表4に例示されているように同程度の溶解プロファイルを示した。詳しくは、溶解は、30分までに完了した。従って、これらの処方物は、化合物Iについて即時放出溶解プロファイルを提供する。
同様に、初めに、あるいは閉められたビン中40℃/75%RH、または閉められたビン中50℃/周囲RHにおいてHDPEビン中1ヶ月の保管後に分析された、スプレー乾燥によって調製された固体分散物を用いて形成された錠剤の中の例示薬学的処方物Gの試料は、すべて同等な溶解プロファイルを有し、20分において80%が溶解し、45分において95%超が溶解した。本薬学的処方物は、加速条件下の保管の後でも化合物Iについて即時放出溶解プロファイルを保持し、従って、周囲条件下で少なくとも1年間の保管の後に同じ溶解プロファイルを示すと予測する。
表3Aの例示処方物Gおよび例示処方物U(表3C)の錠剤のインビトロ溶解プロファイルは、本明細書において上記に記載されたようにUSP Dissolution Apparatus IIを用いて測定した。図6に、得られた結果をグラフによって例示する。どちらの例示処方物の錠剤の溶解も30分までに完了した。例示処方物UおよびV(表3C)の錠剤のインビトロ溶解プロファイルを同様に測定し、図7に結果をグラフによって例示する。図7に示されるように、100mgの化合物Iを含む錠剤(処方物U)の溶解は、300mgの化合物Iを含む錠剤(処方物V)より速く起こった。後者の錠剤の溶解は、40分までに完了した。
(実施例2 薬学的処方物のバイオアベイラビリティー)
化合物Iおよび少なくとも1つのポリマーの固体分子分散物を含む薬学的処方物を、バイオアベイラビリティーを評価するためにイヌに投与した。本発明の固体分子分散物中で投与されるとき、化合物Iのバイオアベイラビリティーがそのような固体分散物をもたない化合物Iの比較薬学的処方物(詳しくは、自己乳化薬物送達システム(SEDDS)(表5AのNo.1)、非晶質処方物(表5AのNo.2)、および微細化処方物(MC、表5AのNo.3))と比較して増進されたかどうかを評価するために、以下の実験を行った。調べられた特定の比較処方物を表5Aに要約し、処方物1〜3と称し、表5Bにおいて処方物8と称している。RおよびSと称される本発明の処方物を表5Aに要約し、錠剤およびカプセル形のTと称されるものおよび錠剤形のFを表5Bに要約している。
SEDDS処方物(すなわち表5AのNo.1)を、以下の通りに調製した。最初に、Cremophor RH 40(ポリオキシ40水素化ヒマシ油)、プロピレングリコール、およびCapryol 90(プロピレングリコールモノカプリレート)をそれぞれ約2.9対1対約4.9の重量比で透明な溶液が得られるまで60℃において混合した。次に、透明な溶液が冷却された後、400mgの化合物Iを4gのこの溶液に溶解し、続いて20mlの水を加えた。得られた溶液を100mgの化合物Iの単位投与量でカプセル化した。特に、SEDDS処方物は、2℃から8℃において保管されるとき、再構成後24時間の期間安定であり、従って、その時間の範囲内で用いた。
化合物Iの非晶質および微細化結晶の処方物(すなわち表5AのそれぞれNo.2および3)は、非晶質または微細化結晶形の化合物Iをラウリル硫酸ナトリウムと約7対1の重量比でそれぞれブレンドすることによって調製した。得られたブレンドは、非晶質処方物については200mgの化合物Iの単位投与量、微細化結晶の処方物については50mgの化合物Iの単位投与量でカプセル化した。
本発明による処方物を、上記の実施例1において記載されたように調製した。
絶食させたオスのビーグル犬に200mgの化合物Iの単回経口投与を与え、表5Aに詳細が示されている5つの異なる処方物の1つを投与した。同様に、絶食させたオスのビーグル犬に400mgの化合物Iの単回経口投与を与え、表5Bに詳細が示されている4つの異なる処方物の1つを投与した。液体クロマトグラフィー−タンデム質量分析(LC−MS/MS)を用いて、それぞれのイヌからの血漿試料を化合物Iについて分析した。簡単に記すと、タンパク質沈殿抽出法を用いて試料を調製した。抽出物を、加熱ネブライザソースを備えたPE Sciex API 5000タンデム質量分析計で分析した。複数反応モニタリングモードを用いてイオンを検出した。
図1および2に、200mgまたは400mgの化合物Iの単回経口投与の後の化合物Iの薬物動態プロファイルをそれぞれ例示する。同様に、表6Aおよび6Bに、200mgまたは400mgの化合物Iを含むさまざまな処方物の投与の後の化合物Iについて得られた薬物動態パラメータをそれぞれ要約する。
絶食させたオスのビーグル犬への200mgの化合物Iの処方物の単回経口投与の後で、評価された5つの処方物を、次のように順位付けた。
・平均化合物ICmax値:SEDDSカプセル(1)>25%装填SDカプセル(S)>50%装填SDカプセル(R)>非晶質カプセル(2)>微細化結晶カプセル(3)。
・平均化合物ITmax値:25%装填SDカプセル(S)=50%装填SDカプセル(R)>微細化結晶カプセル(3)>非晶質カプセル(2)>SEDDSカプセル(1)。
・平均化合物I曝露値:SEDDSカプセル(1)>25%装填SDカプセル(S)>50%装填SDカプセル(R)>非晶質カプセル(2)>微細化結晶カプセル(3)。
SEDDS処方物は、調べられた処方物の投与量あたり最大のCmaxおよび曝露値を提供するが、SEDDS処方物は、2℃から8℃で保存されると再構成後24時間の期間しか安定でないので、商業化には実際的でない。これに対して、本発明による25%装填および50%装填固体分子分散物処方物は、イヌにおいて化合物Iの非晶質または結晶の比較処方物と比較して有意に高いバイオアベイラビリティーを提供するだけでなく、驚くべきことに、周囲条件下で商業的に許容される少なくとも1年の保存期間の間固体分散物の中で安定である非晶形の化合物Iを維持する。
絶食させたオスのビーグル犬への400mgの化合物Iの単回経口投与の後で、評価された4つの処方物を、次のように順位付けた。
・平均化合物ICmax値:SD錠剤(スプレー乾燥)(T)>SDカプセル(スプレー乾燥)(T)>SD錠剤(ホットメルト押出し成形)(F)>非晶質カプセル(8)。
・平均化合物ITmax値:SD錠剤(スプレー乾燥)(T)=SD錠剤(ホットメルト押出し成形)(F)>非晶質カプセル(8)>SDカプセル(スプレー乾燥)(T)。
・平均化合物I曝露値:SD錠剤(スプレー乾燥)(T)>SD錠剤(ホットメルト押出し成形)(F)≒SDIRカプセル(スプレー乾燥)(T)>非晶質カプセル(8)。
興味深いことに、非晶質カプセルの経口投与後のCmaxおよび曝露は、200から400mgの範囲にわたって投与量とともに増加したが、投与量補正したCmax値は、400mg非晶質カプセルの投与の後、200mgの同様な処方物と比較して低くなる傾向があった。
驚くべきことに、ホットメルト押出し成形プロセスによって調製された固体分散物中の化合物Iの顕著なエピマー化にもかかわらず、ホットメルト押出し成形またはスプレー乾燥のどちらかによって調製された固体分散物を含む薬学的処方物によって、化合物Iの比較非晶質処方物(8)と比較して高くなった化合物Iのバイオアベイラビリティーを得た。ホットメルト押出し成形によって調製されたSD錠剤のCmaxと曝露との両方が非晶質カプセルによって得られたものより少なくとも1.5倍大きかった。同様に、スプレー乾燥によって調製されたSDカプセルおよび錠剤のCmaxと曝露との両方が非晶質カプセルを用いて得られたものより少なくとも1.5倍大きかった。驚くべきことに、スプレー乾燥によって調製されたSD錠剤のCmaxおよび曝露は、ホットメルト押出し成形プロセスによって調製されたSD錠剤を用いて得られたものより約2倍大きかった。両方の固体分散物が、同じポリマーを同じ化合物I対ポリマーの比において利用したので、この結果は予想外であった。
(実施例3 臨床研究I−健常ボランティアにおいて摂食状態および絶食状態下、カプセルまたは錠剤としての投薬形の本発明の処方物(例示処方物G)で投与された化合物Iの、比較処方物すなわち懸濁物と比較した薬物動態プロファイル)
健常ボランティアにおいて摂食状態または絶食状態下、3つの異なる処方物(すなわち本発明のカプセルまたは錠剤の投薬形、あるいは比較例としての本発明の範囲内でない懸濁物)のそれぞれの投与の後の化合物Iの薬物動態プロファイルを確かめた。詳しくは、摂食状態(すなわち標準的な食事の後)または絶食状態(すなわち一夜絶食の後)のどちらかで、健常ボランティアに200mgの化合物I(2×100mgカプセル、2×100mg錠剤)を含む処方物G(上の表3A)、または200mgの化合物を20mlの10mg/mL懸濁物として含む比較処方物の単回経口投与量を投与した。詳しくは、被験体は、表3Aに記載されている例示処方物Gのカプセルまたは錠剤のどちらかを受け取った。比較剤として、被験体は、Ora−Sweet SFTM(Minneapolis、MinnesotaのPaddock Laboratories,Inc.から市販され、主として10%ソルビトール、9%グリセリン、および0.1%ナトリウムサッカリンを含むビヒクル)および0.25%のラウリル硫酸ナトリウムの20ml溶液の中に200mgの化合物Iを懸濁させることによって調製された比較懸濁物処方物を受け取った。血漿中の化合物Iの濃度を測定するために、および各処方物について薬物動態パラメータを計算するために、投与前、ならびに投与後0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、16、および24時間に各被験体から血液を集めた。
図3に、化合物Iのカプセル、錠剤、または懸濁物の処方物について、得られた摂食状態下の平均血漿濃度/時間プロファイルをグラフによって示している。同様に、図4に、化合物Iのカプセル、錠剤、または懸濁物の処方物について、得られた絶食条件下の平均血漿濃度/時間プロファイルをグラフによって示している。同様に、下の表7に、摂食状態および絶食状態で調べられた化合物Iの各処方物について、化合物Iの薬物動態パラメータの平均(変動係数(CV)、%)ならびに範囲、詳しくはTmax、Cmax、および曝露(AUC(l))を要約している。
食事は、化合物Iの相対経口バイオアベイラビリティーを増加させた。特に、絶食状態の場合と比較した摂食状態の健常ヒト被験体の化合物Iの相対経口バイオアベイラビリティーは、本発明による処方物のカプセル投薬形では149%、錠剤投薬形では182%であった。これに対して、比較処方物の相対経口バイオアベイラビリティーは、懸濁物で127%であった。従って、化合物Iを、好ましくは、食事とともに投与する。その上、カプセルおよび錠剤の投薬形の本発明による固体分子分散物処方物は、比較非晶質懸濁物処方物と比較すると、化合物Iの曝露を増加させた。実際、本発明のカプセルおよび錠剤の投薬形について、投与量が摂食状態(すなわち標準的な食事の後)で投与されると、AUC(l)の差は、非晶質懸濁物処方物と比較して約40から50%高かった。
(臨床研究2−摂食状態の健常ヒト被験体への、100mgのリトナビルと組み合わされた錠剤投薬形の本発明の処方物中の300mgの化合物Iの1日に1回、10日間の経口投与後の化合物Iの薬物動態プロファイル)
摂食状態(すなわち標準的な食事の後)の健常ヒト被験体への100mgのリトナビル(RTV、1×100mg、QD)と組み合わされた錠剤形の本発明の処方物(詳しくは表3Aに記載されている例示処方物G、3×100mg、QD)中の300mgの化合物Iの1日に1回、10日間の経口投与後の化合物Iの薬物動態プロファイルを測定した。特に、10日間の投薬の後、化合物Iの定常状態レベルが実現した。血漿中の化合物Iの濃度を測定するために、および各処方物について薬物動態パラメータを計算するために、投与前(7、8および9日目に)ならびに投与後(10日目に)0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、16、および24時間に各被験体から血液を集めた。
図5Aに、300mgの化合物Iおよび100mgのリトナビルを含む本発明の処方物の1日に1回10日間の、摂食状態の被験体への経口投与の後の8人の個別の健常ヒト被験体における、得られた化合物Iの血漿濃度/時間プロファイルをグラフによって示している。同様に、図5Bに、得られたこれらの同じ8人の被験体の平均血漿濃度/時間プロファイルおよび誤差バーをグラフによって示している。基準用に、図5Aおよび5Bに、化合物IのインビトロIC90(28ng/mL)もグラフによって例示している(…参照)。下の表8に、摂食状態の健常ヒト被験体への300mgの化合物Iおよび100mgのリトナビルを含む本発明の処方物の1日に1回、10日間の経口投与の後の化合物Iの薬物動態パラメータについての平均(変動係数(CV))ならびに範囲、詳しくはCmax、Cmin、および曝露(AUC(τ))を要約している。
これらの8人の被験体についての化合物Iの最小観測濃度(Cmin)範囲(167〜426ng/mL)は、化合物IのインビトロIC90(28ng/mL)より少なくとも6倍高かった。従って、標準的な食事を与えられているとき、100mgのリトナビルと組み合わされた300mgの化合物Iを含む本発明の処方物の1日に1回の投与は、治療的に有効である十分なバイオアベイラビリティーを提供する。
本発明は、本明細書に記載されている特定の実施態様によって範囲を限定されるものではない。実際に、上記の記載から、本明細書に記載されているものに加えてさまざまな本発明の変更形が当業者に明らかとなる。そのような変更形は、添付の請求項の範囲に属するものとする。

Claims (27)

  1. (a)化合物Iおよび(b)少なくとも1つの賦形剤を固体分子分散物中に含む薬学的処方物であって、前記薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量においてヒト被験体に1日に1回投与されると、少なくとも約16800hr−ng/mlの化合物Iの平均AUCを提供する、処方物。
  2. 少なくとも2216ng/mlの化合物Iの平均Cmaxを提供する、請求項1に記載の薬学的処方物。
  3. (a)化合物Iおよび(b)少なくとも1つの賦形剤を固体分子分散物中に含む薬学的処方物であって、前記薬学的処方物は、チトクロームP450インヒビターと組み合わされて300mgの化合物Iに相当する投与量においてヒト被験体に1日に1回投与されると、少なくとも200ng/mlの化合物Iの平均Cminを提供する、処方物。
  4. 前記チトクロームP450インヒビターが、チトクロームP450イソ酵素3A4インヒビターである、請求項1または請求項3に記載の薬学的処方物。
  5. 前記チトクロームP450インヒビターが、リトナビルである、請求項1または請求項3に記載の薬学的処方物。
  6. 前記賦形剤が、非膨潤性ポリマーである、請求項1または請求項3に記載の薬学的処方物。
  7. (a)化合物I、および
    (b)少なくとも1つの賦形剤
    を含む薬学的処方物であって、(a)および(b)は、固体分子分散物中にある、処方物。
  8. 前記賦形剤が、カルボマー、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリアクリレートポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポロキサマー、ポビドン、ポリエチレングリコール、コポビドン、またはヒプロメロースアセテートスクシネート、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせである少なくとも1つの非膨潤性のポリマーである、請求項7に記載の薬学的処方物。
  9. 少なくとも1つのポリマーが、ポロキサマー、ポビドン、ポリエチレングリコール、コポビドン、ヒドロキシポリメチルセルロース、またはヒプロメロースアセテートスクシネート、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせである、請求項8に記載の薬学的処方物。
  10. 前記賦形剤が、コポビドンである少なくとも1つのポリマーである、請求項7に記載の薬学的処方物。
  11. (a)対(b)の重量比が、約10:1から約1:10の範囲内にある、請求項1に記載の薬学的処方物。
  12. (a)対(b)の重量比が、約1:1から約1:3の範囲内にある、請求項1に記載の薬学的処方物。
  13. (a)対(b)の重量比が、約1:1である、請求項1に記載の薬学的処方物。
  14. (a)対(b)の重量比が、約1:3である、請求項1に記載の薬学的処方物。
  15. 1つ以上の追加の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項1または7に記載の薬学的処方物。
  16. 潤滑剤をさらに含む、請求項1または7に記載の薬学的処方物。
  17. ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、油脂、ワックス、水素化植物油、ヒマシ油、グリセリンモノステアレート、グリセリルベヘネート、ナトリウムステアリルフマレート、ステアリン酸亜鉛、グリセリルパルミトステアレート、中鎖トリグリセリド、または鉱油、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせをさらに含む、請求項1に記載の薬学的処方物。
  18. 希釈剤、崩壊剤、界面活性剤、滑剤、潤滑剤、またはそれらの2つ以上の組み合わせをさらに含む、請求項1または7に記載の薬学的処方物。
  19. 非晶形の化合物Iが40℃および75%相対湿度における少なくとも3ヶ月間の保管の後に前記固体分子分散物の中で安定である、請求項1に記載の薬学的処方物。
  20. 75RPMで動作しているパドルを有し、37℃±0.5℃に保たれた0.05%酢酸中の0.5%ラウリル硫酸ナトリウムを含むpH3.5の900mlの溶解媒質で満たされたUSP Dissolution Apparatus IIを用いて試験されるとき、45分間に少なくとも約75%の化合物Iの放出を提供する、請求項1または7に記載の薬学的処方物。
  21. (a)化合物I、および
    (b)クロスポピドン
    を含む薬学的処方物であって、
    (a)および(b)は、(a)対(b)の重量比が約1:1である固体分子分散物中にあり、前記処方物は、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムクロスカルメロース、二酸化ケイ素、およびステアリン酸マグネシウムをさらに含む、処方物。
  22. HCVまたはHCVと関連する疾患の1つ以上の症状を治療または改善するための方法であって、前記方法を必要とする患者に、
    (a)化合物I、および
    (b)少なくとも1つのポリマー、
    を含み、(a)および(b)は固体分子分散物中にある薬学的処方物を投与するステップを含む、方法。
  23. 前記薬学的処方物が、1日に1回、1日に2回、または1日に3回投与される、請求項22に記載の方法。
  24. 少なくとも1つのポリマーとともに固体分散物中の化合物Iを含む薬学的処方物を調製するための方法であって、
    (a)化合物Iまたはその溶媒和物および少なくとも1つのポリマーを有機溶媒中に溶解させるステップ、および
    (b)前記有機溶媒を蒸発させて非晶形の化合物Iおよび前記ポリマーの分子分散物を形成させるステップ
    を含む、方法。
  25. 前記溶解させるステップが、約5℃から約70℃の範囲の温度において行われる、請求項24に記載の方法。
  26. 前記蒸発させるステップが、約20℃から約80℃の範囲の温度において行われる、請求項24に記載の方法。
  27. 前記有機溶媒が、エタノール、メタノール、アセトン、塩化メチエン、ジクロロメタン、酢酸エチル、水、クロロホルム、またはトルエン、あるいはそれらの2つ以上の組み合わせである、請求項24に記載の方法。
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