JP2011529384A - 静止型混合装置/凝集装置を使用して転相する方法と装置 - Google Patents

静止型混合装置/凝集装置を使用して転相する方法と装置 Download PDF

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Abstract

分散液を転相させる方法とシステムが開示され、該分散液は、分散相を形成する第1流体と連続相を形成する第2流体とから成っている。分散液は、流体供給装置から転相装置へ供給される。これにより、第1流体は分散相から連続相へ、第2流体は連続相から分散相へ変換される。この転相装置は、流れ方向で凝集させるための流体接触面を備えた構成要素を含んでいる。

Description

本発明は、特に分散液の転相方法および該方法を実施するシステムに関するものである。分散液とは、分散相を形成する第1流体と、連続層を形成する第2流体とから成る混和不能の流体の混合液を意味する。また転相とは、分散相から連続相への第1流体の変換または連続相と分散相との組み合わせと、連続相から分散相への第2流体の変換または連続相と分散相との組み合わせとを行う処理段階を意味する。この転相の方法およびシステムの可能な使用分野は、油と水とを分離する作業分野である。
特許文献1には、転相を、地表下または海底下の生成物から流体を抽出することと関連して、水と油の分離の改善に使用することが開示されている。大半の場合、油が、水滴を含有する連続相を形成している。これらの水滴は分散相を構成している。この先行技術による方法は、供給管または搬送管内の流体を、管状の分離体または重力タンクの形式の分離装置へ搬送する段階を含んでいる。流体は、分離装置の上流でせん断力に曝されるため、供給流内の水滴は砕かれて、極めて小さな水滴を生じ、これにより界面が概して新しくなり、界面活性剤による「汚染の無い」状態となる。水滴の破砕によって発生する新たな界面は、極めて不安定で、水滴は、強力で集中的な凝集過程を開始し、せん断力を発生させる弁の下流の管内の何処かの段階で転相するに至る。
水滴が、凝集過程の結果として連続層を生成する一方、油は分散相の役割を担うが、これを、一般に水中油型分散液と呼ぶ。この転相が好ましいのは、水中油型分散液が、油中水型分散液、つまり水が分散相を形成し油が連続層を形成している分散液に比較して、概して遥かに安定性の低い分散液を生じるからである。したがって、広く知られていることは、油と水との分離は、油が分散相で、水が連続相の場合の方が、遥かに容易であるということである。特に、粘度の高い油の場合には、油相から水滴を分離するのは極度に難しい。
先行技術による方法を使用した場合、弁の使用により分散液内に大きい局所的せん断力が発生し、それによって、液滴寸法が大幅に変動することが観察される。これらの大きい局所的せん断力は、液滴の安定的な表面を破壊して、油相内の水滴の安定性の原因である表面張力の克服を補助しよう。弁を通過するさい、分散液の液滴は、せん断力を受けることで破砕され、小液滴となり、おおむね界面は新しくなり、界面活性剤に汚染されていないものとなる。この界面活性剤とは、一般的に、液滴を安定化する手段の意味である。この安定化によって、より安定的な分散液となり、続く分散液分離が、不可能ではないが難しくなる。先行技術によれば、せん断力が液滴に加えられる。界面活性剤を含む界面は、これらのせん断力に曝される。この結果、界面活性剤は、界面から取り去られる。界面活性剤を奪われた液滴界面は、より急速に凝集する結果、転相が促進される。
しかし、転相の開始とその進行は精密には制御できない。つまり、弁の下流で、何時、何処で転相が生じるかは予側できない。転相の開始時点と水相対油相の体積比とは、かなり変動を受ける。転相の開始点は検出できず、転相設備の寸法上の何処で開始されるかは精密には突き止められない。加えて、水相対油相の体積比に変動が観察され、弁下流での転相を達成するには、大量の水を分散液に添加せねばならない結果となる。先行技術に開示された設備により現時点で得られる実験成績によるこの水の画分は、弁を使用する場合、40〜50%に及ぶ。
WO 2005/005776号明細書
本発明の目的は、分散相をなす第1流体と、連続層をなす第2流体との分離のための転相の方法およびシステムを得ることである。そのさい、特に、前記第1流体が水であり、第2流体が油であることにより、転相の開始が、より一層予側可能である。更に本発明の別の目的は、転相が、分散相をなす第1流体の体積比がより低い値の時に生じ得るようにすることである。
先行技術に関連する問題は、分散相をなす第1流体と、連続層をなす第2流体とから成る分散液の転相のための本発明の方法により解決された。該方法は、流体供給装置内の分散液を転相装置へ供給する複数段階を含み、これにより第1流体が分散相から連続層に変換され、かつ第2流体が連続層に変換され、第1流体の液滴が、流体接触面を備えた構成要素のところで流れ方向に凝集する。流体の接触面は、少なくとも400m/mの比表面積を有している。第1流体と第2流体とは、静止型混合装置で混合するのが好ましい。
この方法は、分散相をなす第1流体と、連続層をなす第2流体とから成る混和不能な流体の分散液を転相させるためのシステムで実施され、該システムは、第1流体と第2流体とを転相装置へ供給する流体供給装置を含み、これにより第1流体を分散相から連続層へ変換でき、かつ第2流体を連続相から分散相へ変換できる。転相装置は、流れ方向に凝集させるための流体接触面を備えた構成要素を含んでいる。流体接触面は、400m/mを超える比表面積を有している。該流体接触面は、特に、750m/mを超える比表面積、好ましくは1000m/mを超える比表面積を有している。比表面積は、流体接触面の表面積を流体通路の容積で除した値と定義される。流体通路には、流体接触面が組み込まれている。流体接触面を備えた構成要素は第1流体を第2流体と混合するための静止型混合装置を含むことができる。静止型混合装置の表面積は、該装置を形成する流体接触面の表面積と、流体通路の流体接触面積との合計である。
前記構成要素の流体接触面は、好ましくは、分散相をなす第1流体の凝集が促進されるように構成される。その形状により、該構成要素は、分散相を形成する第1流体の液滴が安定的に留まるように、小さいせん断力しか発生させない。
この上限以下にせん断力を維持することによって、小液滴の発生が避けられる。意外なことに、これらの小さいせん断力は、液滴をより小さい液滴に分割するには小さ過ぎるだけではなく、実際に凝集を促進させる。凝集は、したがって、転相の主要な推進要因と考えられる。
静止型混合装置の使用により、混合のための、大きな分散液用表面が得られ、液滴の凝集を促進させる多数の個所が得られる。これによって、次の利点が得られる:
転相に至る第1流体の臨界体積分率が、より低い値に移動する。このため、転相は、先行技術より低い体積分率で達せられる。特に、原油からの水の分離に適用する場合、普通、油井または海底から得られる分散液を使用するのが好まれる。水の添加は、処理流を増大させる結果となるため、大型のポンプ、タンク等々を必要とし、システムのコストが著しく増大する。そのような場合には、本発明のシステムにより、エネルギーおよび材料費を節減できる。
静止型混合装置の使用により、第1および第2の流体にせん断力が作用すると考えられる。混合作業が一定の液圧直径と一定の混合長さとを有する静止型混合装置内で行われることにより、せん断力が全混合直径と全混合長さにわたって作用し、その結果、静止型混合装置内で転相が生じる。意外なことに、先行技術により示唆されたような小液滴の発生は必要ない。せん断力の局所的なピークは、静止型混合装置の使用により避けることができる。先行技術を使用した場合、このせん断力の局所的ピークが観察される。混合長さとは、静止型混合装置の長さを意味し、直径とは管の直径を意味する。静止型混合装置は、液圧直径Dを有することを特徴とする。液圧直径とは、非円形の管内および通路内の流れを処理するさいに、通常、用いられる用語である。液圧直径D=4A/Uであり、この式において、Aは断面積、Uは断面の濡れぶちである。液圧直径は、好ましくは100mm未満であり、より好ましくは50mm未満、最も好ましくは15mm未満である。
意外なことに、第1と第2の流体との接触面が金属製である静止型混合装置を用いた場合、転相の開始点を、先行技術より予想外かつ未知の程度まで引き下げることができる。流体接触面は、また異なる濡れ振る舞いを有する材料で構成することもできる。それにより、さらに凝集度は静止型混合装置内で調節できる。異なる濡れ振る舞いの複数流体接触面は、交互の順序に配置することができる。複数流体接触面が、例えばクロスバーまたはプレート、例えば波形板の場合、それらの接触面の幾つかは、現存する相の1つに対し良好な湿潤性を示す材料に設け、他の接触面は、より低いまたはより乏しい湿潤性を示す材料に設けることができる。このことは、油中水分散液の場合、良好な湿潤性を有する接触面の幾つかは金属製にし、他の接触面は、より乏しい湿潤性を有するプラスチック材料製にすることを意味する。異なる湿潤性を有する複数接触面は、流れ方向で見て平行に配置することができる。あるいはまた、第1組の接触面を良好な湿潤性の材料で作り、前記第1組の接触面に隣接して上流または下流に配置する第2組の接触面を、より湿潤性の低い材料で作ることもできる。
複数の静止型混合装置またはハイブリッド構成の静止型混合装置を備えることもできる。ハイブリッド構成とは、幾何形状の異なる静止型混合装置またはそれらの変化形を組み合わせたものを意味する。複数の静止型混合装置を使用することによって、特に安定的な分散液の場合に、凝集を強化する付加的な個所が得られる。この構成は、重油から成る分散液の場合に特に有効である。
一好適変化形の場合、静止型混合装置は軸線を有し、さらに該軸線に対して或る角度で配置された複数プレートを含むことにより、流体流が前記軸線と平行の主流方向から前記角度の流れ方向へ偏向される。前記角度は、好ましくは10°〜80°、より好ましくは20°〜75°、最も好ましくは30°〜60°である。第2変化形によれば、プレートは波形板である。静止型混合装置は、別の変化形では、管内に第1組と第2組のクロスバーまたはウエブが配置され、しかも、これらのクロスバーまたはウエブが主流れ方向に対して傾斜し、第1組のクロスバーまたはウエブは第1平面内に配置され、第2組のクロスバーまたはウエブは第2平面内に配置され、しかも、第1平面と第2平面とが互いに交差し、両平面間には、好ましくは少なくとも30°、最も好ましくは少なくとも50°の角度が形成される。
転相装置の上流の流体供給装置内には前調整装置を配置でき、該転送装置は、流れ方向での凝集用の流体接触面を備えた構成要素、例えば静止型混合装置を含んでいる。前調整装置は、好ましくは、せん断力を発生させる構成要素を含んでいる。該構成要素は、特許文献1に開示された類の弁、または脱乳化器、または静電沈殿器でよい。弁または静止型混合装置を前調整装置として使用する場合には、更に多数の液滴の量が低減される。前調整装置を出た分散液は、したがって、該装置に入る分散液より小さい液滴から成っている。前調整した分散液が静止型混合装置に入ると、より制御された形式で転相が行われる。この前調整装置は、分散液の転相を、混合不能な少なくとも2流体を入れた容器の界面層から行うような場合に使用できる。界面層とは、これらの流体のうちの重い方の流体を軽い方の流体から分離している層を言う。この分散液は、油水分離器または沈降容器から供給できる。この界面層は特に高安定性を特徴とする。このような安定的な分散液を分離するには、転相装置を、特に、容器出口と転相装置との間に配置された前調整装置と組み合わせるのが好ましい。
分散液の流速は、最大3.5m/sであるのが好ましい。特に、0.02Pas未満の動的粘度を有する分散液の場合、流速は最大2m/sであるのが好ましい。0.1Pasを超える動的粘度を有する分散液の場合は、流速が最大1m/sであるのが好ましい。
流速を低く抑えることにより、分散液内への高せん断力の導入が避けられる。こうすることによって、特に、水を第1流体とし、油を第2流体とする分散液の場合、微細液滴の発生が防止される。
静止型混合装置使用に係わる別の利点は、転相制御が改善されることである。可能な前調整装置の後方に、先行技術が示唆するように空の管を使用した場合、転相が実際に行われる体積分率が大幅なゆらぎを生じる。これらのゆらぎは、第1流体の広い体積分率範囲を特徴とするアンビヴァレントな区域で発生する。広い体積分率範囲は、処理を効果的に制御するのをかなり難しくする。
流れ方向での凝集を生じさせる流体接触面を備えた構成要素、例えば静止型混合装置を使用する別の利点は、特に転相に影響を与える化学添加剤を添加できる点である。これらの化学添加剤は、容易に供給でき、静止型混合装置内で混合され、均質な混合液を得ることができる。
均質な混合液の転相は予測可能性がより高いため、流れ方向で凝集させる流体接触面を備えた構成要素、例えば静止型混合装置を用いた場合、処理制御を改善できる。第2流体の体積分率を更に低減する場合、補給流体の添加および/または化学添加剤の添加によって転相の促進が補助される。例えば、補給流体の添加には、油中水分散液への水の添加が含まれる。比較的少量の水流を油中水混合液に添加することで、静止型混合装置内で転相が促進される。化学添加剤の添加は、安定的な油中水分散液の場合、特に有用である。化学添加剤は、細滴表面の脱汚染化に役立つので、細滴の凝集速度が高められる。液滴表面は、分散相を形成する第1流体と、連続層を形成する第2流体との界面である。化学添加剤は、この界面に集中して表面張力を低減するので、分散液中の液滴の安定性が減少する。液滴は、静止型混合装置内で互いに接触して、凝集し、より大きい液滴を形成し、これらの液滴が、最終的には、静止型混合装置の出口で連続層を形成する。このように、化学添加剤は、液滴の凝集促進を助け、静止型混合装置出口での転相をもたらす。
転相は、通常、更に分離装置で処理される。この点で、転相は、分離装置の装入条件を変更することによって第2流体からの第1流体の分離を促進させる手段と見ることもできる。油の流動性は、油中水分散液内でより水中油分散液内での方が大なので、分散液の分離促進のため、分離装置内へ投入されるエネルギーが低減される。可能な分離装置の中で、例として挙げられるのは、重力式分離装置または遠心分離装置である。更に、配管系による分散液給送は、分散液の流動性が増すことで容易になるため、所要エネルギーの投入が低減される。複数静止型混合装置が配管系内の流体流に沿って一定間隔で配置される場合、転相の安定化(逆転相の防止)が増強される。
静止型混合装置を使用する別の利点は、多重分散液生成の制御が改善されることである。多重分散液という用語は、第1流体の大きい液滴、つまり分散相が、連続層の小液滴、つまり第2流体を包含していることを意味している。これらの小液滴は、大部分が大きい液滴の寸法の約1/2〜1/100である。このような多重分散液は、特に、分離が他の分散液より難しく、小さい比表面を有する器具、例えば空の管の使用により、この多重分散液の傾向がより強く現われる。空の管という用語は、流体流に影響を与える何らかの組み付け部材を備えていない管、例えば弁、撹拌部材、静止型または動的の混合部材、バッフルを意味する。
結果として、転相を達成するためには、第1流体の体積分率を増大させねばならないが、これには、必然的に既述の不都合を伴う。静止型混合装置により分散液が利用できる表面積値が増大することで、多重分散液の生成が、よりよく制御され、かつ完全に防止されないまでも制限はされる。このような多重分散液の転相を達成するには、分散相を形成するかなり多くの流体を、転相開始前に分散液に添加せねばならないことが観察された。その場合、静止型混合装置によって混合される分散液に添加を要する分散流体量は、意外なことに、転相開始のために空の管を通過する分散液に対して要求される量よりも少ない。
本システムの別の利点は、不純物、特に、第1および第2の流体の少なくとも一方に含まれる固体粒子に対して不感の点である。
静止型混合装置の使用により、また詰りが防止され、このことは、固体を含有する流体の処理の場合に重要である。
本発明の既述の目的およびその他の目的と利点は、添付図面と関連して以下で行う詳細な説明によって更に明らかになろう。
先行技術による弁を有する転相システムの略示流れ図。 本発明の第1実施例の流れ図。(実施例1) 第1実施例の第1変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 第2変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 本発明による転相システムの第2実施例の図。(実施例2) 第2実施例の第1変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 第2実施例の第2変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 第2実施例の第3変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 第2実施例の第4変化形による流体排出装置を通る流れを示す略示図。 第1変化形による静止型混合装置の図。 図4aの静止型混合装置の断面図。 第2変化形による静止型混合装置の図。 第3変化形による静止型混合装置の図。 第2と第3の変化形を組み合わせたハイブリッド構造を有する静止型混合装置の図。 第4変化形による本発明のシステムを示す図。 図5aの静止型混合装置をA−A線に沿って截断した断面図。 図5aの静止型混合装置をB−B線に沿って截断した断面図。 第5変化形による本発明のシステムを示す図。 第6変化形による本発明のシステムを示す図。 先行技術と本発明とによる異なる混合装置に関する試験成績を示す図。 第1変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 第1変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 第1変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 第2変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 第2変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 第2変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液の図。 図12〜図14の変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液のその後の図。 図12〜図14の変化形の静止型混合装置を含むシステムによる分散液のその後の図。 第1流速の場合の、異なる静止型混合装置の成績を比較した図。 第2流速の場合の、異なる静止型混合装置の成績を比較した図。 第3流速の場合の、異なる静止型混合装置の成績を比較した図。
図1には、特許文献1の方法による弁を有する先行技術の転相システムの略示流れ図が示されている。油と水の2相分散液の転相用システム101内には、分散相を形成する水である第1流体102と、連続層を形成する油である第2流体とが存在している。流体供給装置104は、水102と油10とを弁105に供給するために備えられている。弁105は、油相と水相とに大きなせん断力を導入し、その結果、より細かな液滴が造り出される。せん断力は液滴表面に作用する。それから生じる結果の1つは、液滴表面に存在する界面活性剤が液滴表面から取り去られることである。界面活性剤は、液滴に対する安定化作用を有すると考えられるが、このことは、液滴表面に界面活性剤が存在する限り、液滴自体が安定的であり続けることを意味する。その結果、分散液も安定的であり続ける。せん断力を導入することによって、細滴が発生することで、表面積が増大する。
水滴と油の連続相との間に形成される新たに発生した表面積は、大部分が界面活性剤に汚染されていない。新たな界面は、したがって、極めて不安定であり、液滴は、著しく集中的な凝集過程を開始し、それにより、水102は分散相から連続層へ変換でき、油103は、連続相から分散相へ変換でき、これにより転相が達せられる。更に、特許文献1により、安定的な転相は、原液滴が原液滴直径の約10%未満の寸法に縮小した場合に達せられることが判明している。しかし、問題は残る。つまり、転相の位置は精密に決定できない。転相は、弁の下流の、空の管内の行程の何処かで、おそらくは、また油中の水の含有量に応じて、発生するのだろうが、転相の正確な時点と位置とは予側できない。
図2aは、本発明の第1実施例による発明性のある解決策を略示した図である。混和不能な流体の2相分散液の転相用システム1には、分散相を形成する第1流体2と、連続相を形成する第2流体3とが包含されている。流体供給装置4は第1流体2と第2流体3とを、静止型混合装置5へ供給するために備えられ、静止型混合装置内で、第1流体2が第2流体3と混合され、それにより第1流体2は分散相から連続層へ、第2流体は連続相から分散相へ変換可能である。言い換えると、転相は、静止型混合装置5内で行われ、等画分(isofractional)転相とも名づけられよう。等画分転相とは、第3流体の添加なしに、または第1流体と第2流体との当初の体積分率を、どちらか一方の流体を添加して変更することなしに、第1流体2と第2流体3のみが関与する転相と定義される。
第1流体と第2流体とは、静止型混合装置5の下流で該装置5に付加配置された流体排出装置6により分離装置へ送られる。そのさい、2つの場合が可能であり、第1の場合は図2bに示され、第2の場合は図2cに示されている。図2bは、流体排出装置6の略示図で、管形式の最も簡単な場合である。この場合、第1流体2が連続層を形成し、第2流体3が分散相を形成している。これに加えて、第1流体2の一部分が、第2流体3の液滴内に分散相として存在できる。図2cは、後続の分離段階に対して、より好ましい変化形を示しており、第2流体3が第1流体2の液滴を事実上包含していない。図示はされていないが、図2cの変化形は、好都合なことに、分離装置により第1流体と第2流体とを互いに分離するのに1段階を必要とするだけである。特に、第1流体は、水または高含水量のスラリまたは水溶液であり、第2流体は油である。
図3aは、本発明による転相システム1の第2実施例を示している。この場合も、流体供給装置4が、分散相を形成する第1流体と連続層を形成する第2流体とを静止型混合装置5に供給するために備えられている。加えて、流体供給装置4には補給流体34が添加される。補給流体34は、第1流体と同じ組成を有している。補給流体34は、添加されて静止型混合装置内で転相を誘発するので、この実施例は強制転相と呼べよう。静止型混合装置内で第1流体2と第2流体3とを補給流体34と一緒に混合するさい、第1流体2は分散相から連続層へ変換され、第2流体3は連続層から分散相へ変換される。この転相は、図2aに開示された本発明の第1実施例でのように、静止型混合装置4内で行われる。静止型混合装置5の下流に配置された流体排出装置6では、第1、第2の流体、補給流体34の複数相の多くの組み合わせが可能であり、それらの幾つかは図3b、図3c、図3d、図3eに示されている。それらのすべてに共通する点は、第1流体2および/または補給流体34の少なくとも一部は、連続相となり、第2流体3は分散相を形成する点である。
図3bに示した事例は、補給流体34が連続層のままであり、その中で第2流体3が液滴を形成する状態を示している。これらの液滴内部には、第1流体2が、未だ分散相として存在している。第1流体2の液滴は、このシナリオのもとでは相互作用しないので、凝集は生じない。
図3cに示す流体排出装置6には、補給流体34が連続相として含まれ、加えて第1流体の幾らかが連続相として含まれている。この略示図では、連続層の補給流体34と第1流体2とは混合されない。しかし、等しい流体を第1流体2と補給流体34として使用することは、極めて普通のことである。特に、油‐水分散液の場合、第1流体2と補給流体の両方が水または水溶液またはスラリである。したがって、補給流体34と、連続層を形成する第1流体2とは混和可能である。第1流体2の幾らかは、第2流体3の液滴内で、依然として分散相のままである。この現象は、「多重細滴」(multiple droplets)とも呼ばれよう。この状況下では,液滴の部分凝集が生じる。このため、補給流体34と第1流体2の凝集液滴とは、連続相を形成する。
図3dは、第1流体2が連続相で存在する変化形を示している。この場合、補給流体34と第1流体2とが連続層を形成し、第2流体3が分散相を形成している。この場合も、好ましくは補給流体34と第1流体2とが単一相を形成する。この変化形は、続く分離段階で極めて容易に分離されるが、これは、第1流体2の液滴が、もはや第2流体の液滴内に存在しないからである。このように、第1流体の液滴は静止型混合装置内で完全に凝集する。この場合、多重細滴は残っていない。
図3eに示した変化形では、第2流体3が分散相を形成している。第2流体3の液滴内には、第1流体2の一部と補給流体34の一部とが存在している。これらの液滴は部分的に凝集している。補給流体34の一部と第1流体2の凝集液滴とが連続相を形成している。このことは、静止型混合装置を通過する間に、補給流体34の液滴が形成されることを意味する。これらの液滴が、分散相を形成する第2流体3の液滴内に残っている。
図4aおよび図4bに示した第1変化形による静止型混合装置5は、図2a〜図2cの第1実施例、または図3a〜図3eの第2実施例と一緒に使用するためのものである。この静止型混合装置は、流体供給装置4の軸線と合致する軸線7を有している。この静止型混合装置は、また装置のハウジング内37に配置された複数の管35内にらせん構造の複数の静止型混合部材36を含んでいる。
静止型混合装置5の混合部材を構成するプレート8の構造を見やすくするために、図4cには、第2変化形による静止型混合装置5の管状ハウジングは示されていない。プレート8は、複数列40,41,42,43に配置されている。好ましくは、同列のプレート8は互いに平行な平面内に延びている。プレート8は、一方では、分散液流の案内として役立ち、他方では、通常、流れの内部に境界効果を作り出す。この壁面の直近での流速は、プレート表面ではゼロまで減少する。これにより、層流には概ね放物線状の輪郭が、2つの隣接プレート間に延びる通路44内の流れの主方向と直角方向の平面内に形成される。この放物線の対称軸上の1点での流速は最高であるのに対して、放物線の2個の脚での流速は、プレートの各々1つの壁面に相当する脚端部に向かって連続的に減少する。開放通路内で形成される流れのこれらの輪郭のために、第1、第2の流体2,3と任意の補給流体34との混合が生じる。
この混合により、第1流体2の液滴の凝集が誘発されるが、これは壁面効果のゆえと考えられる。プレート表面の材料特性が液滴の凝集に驚くほど寄与し、それにより転相に至ることが観察される。したがって、液滴の凝集は、プレート壁に沿って進行すると思われるが、これは、壁面に付着した液滴が、転相前に部分的に壁面に曝露され、かつ第2流体3が形成する連続相に部分的に変るためである。乱流条件下では、流れの輪郭は放物線状にはならないが、前述の凝集機序は、その場合も適用できる。
図4dには、第1実施例の第3変化形による静止型混合装置が示されている。必須条件ではないが、プレート8の少なくとも幾つかは、軸線7と直角の平面に対し或る角度19で配置するのが好ましい。傾斜の角度19は、0°〜90°がよいが、好ましくは0°〜80°、最も好ましくは30°〜60°である。傾斜角度19を大きくすることで流体の偏向が大きくなることが予想される。したがって、液滴は、傾斜角度が増せば、それだけ静止型混合装置を通過する間に壁面と接触しやすくなる。混合装置5を通過する経路で液滴の凝集が観察された。傾斜角度は30°〜60°が好ましく、この角度範囲で、流体は静止型混合装置の軸線7と平行方向の主流から偏向する。同時に、圧力低下およびせん断力が大きくないため、図1に示す先行技術で観察されるように、せん断力により多くの細滴が発生して安定化効果をもたらし、転相の発生を阻害することがない。
図4eに示す静止型混合装置は、第2変化形と第3変化形とよる混合部材を組み合わせたハイブリッド構成を有している。静止型混合装置4は、図4cによる混合部材と図4dによる混合部材とから構成されている。これらの混合部材の両方が、共通のハウジング11を有している。直列の混合部材配置は、一例に過ぎず、具体的に開示された実施例に限定されると解釈すべきではない。
図5aに示すシステムは、実質的には図2a〜図3eに示したシステムと等しい。静止型混合装置5は静止混合部材9,10から成り、図5aには、この2つの部材が示されている。静止混合部材9は、一列に直列配置された複数プレートを含んでいる。これらのプレートは、前記軸線と平行の主流れ方向から流体流を偏向させるために平行位置に設置される場合、水平面に対し傾斜配置される。プレート8を互いに間隔をおいて配置することで、図5bに示すように、流体は、プレートの間を通過できる。図5bは、軸線7と直角のA−A平面に沿った混合部材9の断面図である。静止混合部材9は、好ましくは互いに間隔をおいて配置された複数列を含んでいる。したがって、分散液は、部分的にこれらの列間を通過し、部分的にプレートによって変向される。これらのプレートは、液滴の付着を助けることで、液滴の凝集促進を助ける。
図5cに示す静止混合部材10は、幾分異なる構造を有している。これらのプレートは、図5cに示すように波形板18として構成するのが好ましい。図5cは、図5aの混合部材10のB−B線に沿った断面図である。波形板18は、複数の頂部と谷とを交互に含んでいる。波形板の頂部と谷とは、開放流体通路を形成している。波形板は、また互いに留め合わせて、ハウジング一杯に混合部材を配置できる。言い換えると、各混合部材は複数波形板から成り、隣接波形板が互いに対し或る角度で配置されている。更に言い換えると、波形板は、互いに十字形に交差して留め合わせるのが好ましい。隣接波形板の通路は、交差し、通路内を流れる流体を変向させることで、これら流体の混合が改善される。
図5aに示した静止混合部材の組み合わせは、静止型混合装置5を形成するための一例に過ぎない。等しい型の多数の混合部材を直列に配置するか、または図5aに示すように、異なる型の混合部材を配置してハイブリッド構造を形成することができる。本発明の範囲内の他の変化形では、例えば図5bに示した種類の第1混合部材が、同種類の第2混合部材に対して、第1混合部材列が第2混合部材列に対して或る角度で位置するよう配置される。第1流体2と第2流体3とは、流体排出装置6に流入する。該装置6は、図5aには示されていない分離装置等の別の処理装置へ通じる導管またはパイプでよい。今や連続層を形成した第1流体と、今や分散相を形成した第2流体とが、分離装置へ流入し、互いに分離される。
図6に示す静止型混合装置5は管内に配置された第1組と第2組のクロスバー12,13で形成された静止混合部材9を含み、その場合、各組のクロスバー12,13は、流れの主方向に対して傾斜し、第1組のクロスバー12は第1平面14内に、第2組のクロスバー13は第2平面内に配置され、しかも、第1平面と第2平面とが、互いに或る角度16で交差している。第1と第2の平面間に形成されるこの角度16は、少なくとも30°、好ましくは少なくとも50°、最も好ましくは約90°である。静止混合部材のこのような構成は、既にスイス特許第642564号に開示され、該文書の内容は、ここに引用することで本明細書に組み入れられるものである。複数の静止混合装置が直列配置されるか、またはハイブリッド構成の静止混合装置を備えることができる。ハイブリッド構成とは、図2〜図7に開示したいずれかの種類の個々の静止混合装置のいずれかを管内に直列配置または組み合わせ配置するように構成したものを意味する。ハイブリッド構成の場合、個々の静止混合部材の少なくとも1個が、他の静止混合部材とは異なる構造を有している。
好ましくは、静止型混合装置のプレート8,18またはクロスバー12,13は、金属製、特に鋼製である。金属は、コーティングとして被着させてもよいが、最も好ましくは静止型混合装置全体を金属製にして、頑丈さと安定性を増すことである。静止型混合装置によって処理すべき分散液は固体を含有することがあり、このため摩耗が生じる。この理由から、十分な硬度を有する金属が好ましい。加えて、図6には、補給流体34の添加用導管20が示されている。補給流体34は、第1流体および第2流体が静止型混合装置5に流入する前に、流体供給装置4に送入される。この補給流体流は、分散液が静止型混合装置を通過する間に転相促進のために添加できる。この補給流体は、また安定的な乳濁液の転相を達成せねばならない場合、特に効果的である。補給流体は、静止型混合装置5内で分散液と混合される。補給流体は、図6のクロスバー、または図4a〜図4e図5a〜図5cに開示した他の混合部材のいずれかにより、第1流体2および第2流体3の分散液と混合される。
図7に示す静止型混合装置5は、また管40内に配置された第1組と第2組のウエブ42,43から成る混合部材39を含んでおり、この場合、第1組のウエブ42は、流れの主方向に対し傾斜し、かつ第1平面44内に配置され、第2組のウエブ43が、流れ方向に対し傾斜し、かつ第2平面45内に配置されている。その場合、第1平面44と第2平面45とは、互いに少なくとも30°、好ましくは少なくとも50°、最も好ましくは約90°の角度で交差している。第1組のウエブ42には第3組のウエブ47が続き、ウエブ47は、好ましくは第3平面49内に配置され、第3平面は、第1平面44の下流に第1平面と平行に位置している。第2組のウエブ43には、第4組のウエブ48が続き、ウエブ48は、好ましくは第4平面50内に配置され、その場合、第4平面は、第2平面と平行に第2平面の下流に位置している。更に、同じようにウエブを配置することができる。
第1平面44と第3平面49との間隔は、第2平面45と第4平面50との間隔に等しくするのが好ましい。第1組のウエブ42は、第2組のウエブ43と交差するのみでなく、第3組のウエブ47とも交差する。この実施例の特別の利点は、静止型混合装置が、3組以上の交差ウエブによる多重交差結合箇所を有しているため、全体として機械的により安定的な点である。静止混合部材39の有利な構造に加えて、流体供給管4および流体排出装置6の管40の直径が、管40の直径と事実上等しいことが示されている。これにより、おおむね混合品質を阻害するデッドゾーンが避けられる。
図8は、水‐油系の転相を誘発またはモニタするための異なる装置の性能を示す図である。これらの装置は、内部に何も配置されていない空の管22、プラスチック製の静止型混合装置23、金属製の静止型混合装置24を含んでいる。図中のバーの高さは、水‐油系での転相に要する水のパーセンテージを表している。図8からは、水を最も多量に、つまり転相の誘発に必要とされる水を最も多量に添加せねばならないのは、何も配置されていない管22の場合であることが分かる。この点が、プラスチック製静止型混合装置では改善されている。しかし、同種類の金属製静止型混合装置の方が、さらに転相の開始点が低いことが明らかに見て取れる。これらの成績だけで既に、転相が、一方では、選択した装置の種類の関数であること、他方では、装置に使用された材料に依存することが推測できる。驚くことに、転相の開始点は、第1流体および第2流体と接触する少なくとも表面が金属製の静止型混合装置を使用した場合、先行技術の場合より予想外かつ未知の程度に引き下げることができる。
試験によって明らかになった点は、水の含有量が40%未満、好ましくは35%未満、特に30%未満で転相が達せられる点である。図には、更に線分31,32,33が示されている。これらの線分の各々は、各バーに所属し、各混合装置で観察された転相開始点の範囲を示している。何も配置されていない空の管に対応する線分31は、際立って広い範囲を示している。プラスチック材料製静止型混合装置23の線分32が示す開始点範囲は、より狭くなっているが、金属製静止型混合装置24の開始点範囲は極めて狭い。当然の結果として、静止型混合装置を使用することで転相の開始点が正確に予測できる。このようなことは、内部に何も配置されていない管を従来式に転相に用いる場合には全く不可能なことである。特に金属製静止型混合装置の使用により達せられるこの予想外の利点は、処理制御システムの費用を低く抑える助けになる。各分散液について、静止型混合装置内で生じる転相開始点を予想できるので、最適開始点からの偏差が制御システムによって直ちに検出される。その結果、制御システムの応答性が高くなる。したがって、安定的なプロセス制御が容易に達せられる。
図9〜図11は、表1に示すパラメータによる或るシステムでの転相の成績を示している。試験設備には、DisPPP分散装置を有する転相用hIPP混合装置が含まれる。第1流体2は水であり、第2流体3は油である。油中水分散液が、分散相には不十分な濡れ振る舞いを有する空の管または静止型混合装置により転相される。油中水分散液は、流体供給装置により転相装置に供給される流体として使用される。
Figure 2011529384
流入分散液の水の画分x、ザウター直径d32、流速vinvは、一定に維持された。ザウター直径、つまりd32は、液滴の直径を表し、当該液滴と等しい体積/表面積比を有する球の直径と定義される。ザウター直径は、分析すべきシステムの全液滴の体積合計を、同じシステムの全液滴の表面積合計で除すことで計算される。分散液には水が添加される。その結果、静止型混合装置内の水の全量xinvが増す。図9に示す第1の事例では、転相は生じていない。図10では、部分的に転相が行われている。分散液の一部は、依然として油中水分散液として存在する一方、分散液の別の部分は、水中油分散液に変換されている。しかし、この部分の油相は、細滴状の水の画分を含有し、この場合、水中油分散液内の水は、多重液滴が残っているためである。
図11は水中油分散液内の水を示す。この場合には、転相が達せられている。注目すべき点は、転相が高いxinv値で生じた点である。xinvが57%まで増大することで、転相が静止型混合装置内で行われる。水の値が57%の場合、転相の結果、油中水分散液内の水が容易に分離できるのは部分的に過ぎない。このため、連続する水の画分2のみが油滴から分離される。油滴内に含有される水2は、分散液が空の管内へ供給される前に、流体供給装置内に存在した分散液と同じ分離上の問題を依然として抱えている。したがって、転相した分散液部分のみが、より容易に分離されるのに対して、残りの部分、つまり多重液滴については、安定的な油中水分散液にかかわる分離上の問題が残る。しかし、この成績は、それでも、油中水分散液の特性を変換するのに空の管を使用する先行技術に比較すれば好ましいものである。分散液の或る部分の転相が静止型混合装置により達せられる場合、少なくともこの部分は、より容易に分離できる。このため、湿潤性が十分でない静止型混合装置を使用しても、流体排出装置の下流での分離コストの低減が達せられる結果となる。
図12、図13、図14は、第2変化形により、分散相に対する良好な湿潤性を有する静止型混合装置を使用することで達成される転相例を示している。混合装置は、金属製であり、高い比表面積を有している。試験設備は、PhIS2混合装置とDisPP分散装置とを含んでいる。
Figure 2011529384
表2は、図12、図13、図14に示す成績を得るために使用したパラメータを示している。図12は、油中水分散液の比較例を示している。図12で分散相を形成している第1流体2は、この場合、水であり、連続層を形成している第2流体3は油である。水の画分が0.19の場合、金属表面を有するウエブを備えた図7に示す種類の静止型混合装置を通過した後、転相は観察されなかった。
図13には、水中油分散液が示されており、この場合、転相は、図12で使用されたのと同じ実験設定で行われた。液滴内の分散相は、第2流体3、この場合は油であり、他方、連続相は水である。とくに注目すべき点は、転相が、図12の場合に対して、001という極めて小さい水画分変化で行われている点である。その上、転相が行われたさいの水の画分0.2は、図9〜図11の実験で達せられた水の画分0.5を超える値と比較してかなり低い値である。このことは、静止型混合装置の幾何形状および長さが先行技術と等しいことを考えると、更に驚くべきことである。したがって、湿潤性の良好な静止型混合装置の使用により達せられたかなりの改善は予想外のことであり、驚くことに、転相点が水の画分0.2に移動することになる。
図14は、水の画分が、補給流体である水を添加することにより増加するか、または水含有量0.3の油中水分散液の処理により増加する場合にも、転相が生じることを示している。
図12〜図14の成績の各々からは、更に、別の興味ある意外な効果が観察される。既述の種類の静止型混合装置を使用する場合、多重液滴の発生は避けることができる。したがって、図12では水、図13および図14では油が分散相の場合、連続相の痕跡は、特に図10および図11の場合のような細滴としては、ほとんど含まれていない。このため、図12〜図14の成績は、静止型混合装置に流入する前に水が添加された場合、図2cまたは図3dに示した状況に対応する。幾つかの場合、図3cに示した状況が生じるが、図12〜図14は、明らかに油滴内に小水滴が存在する現象は示していない。
図15には、図12〜図14の場合と等しい装置を使用した場合の更に別の成績が示されている。図15では、水の画分が0.18であり、この場合、転相は生じなかった。第1流体2、すなわち水は、この場合、分散相で存在し、第2流体3、つまり油は連続層で存在している。図16は、水の画分0.2の場合の成績を示している。図12〜図14の成績から予測されるように、転相が観察され、この場合も、図2cまたは図3dに示した状況に似た状況が、大半の液滴の場合に見られる。このことは、大半の液滴の場合に、多重液滴があまり見られないことを意味する。少数の液滴のみに、図2bまたは図4cに見られる状況が生じている。この結果、水中油分散液の分離が、先行技術の分散液に比較して、はるかに容易になり、かつまた図9〜図11の分散液に比較しても、より容易になる。
図17および図18は、図2aによる等画分転相での静止型混合装置の仕事を示す図である。使用したのは3種類の静止型混合装置である。ズルツァーSMVTMの混合部材を有するPhIPP混合装置、例えば米国特許第3785620号に開示された濡れ振る舞いが不十分なもの。更に、最滴な濡れ振る舞いを有するPhIS2型の静止型混合装置。このPhIS2型混合装置は、鋼製で、比表面積が大きい。PhIS1型も鋼製だが、性能は少し劣るように思われる。しかし、転相は認められる。これに比較して、プラスチック材料製のPhIPP型混合装置では、水の画分53%未満での、水中油分散液への油中水分散液の転相は行われなかった。図17または図18の成績を得るために、特にズルツァーSMVTMの静止型混合装置を使用した、言い換えると、各試験には、等しい幾何形状の静止型混合装置を使用した。しかし、図17または図18の各々の静止型混合装置は、異なる材料製、すなわちポリプロピレン製と2種類の異なるステンレス鋼製とであり、このうち1種は1.4306である。
図の横軸には、ウェーバー数が示されているが、これは無次元数であり、2つの異なる流体間に界面が存在する流体流の特徴付け、特に、例えば分散液等の著しく湾曲した界面を有する多重相流の特徴付けに使用した。ウェーバー数は、表面張力と比較した流体慣性の相対的な重要性の基準と考えることができる。この量は細滴および泡の発生の分析に有用である。
縦軸には、xcrit_i−xcrit_dの差が示されている。xcrit_iは、静止型混合装置で水中油分散液に転相可能な油中水分散液の臨界的な水画分である。xcrit_dは、静止型混合装置を使用することなく、分散液がそれ自体で転相したような場合の水の画分である。xcrit_i−xcrit_dの差は、実験手続きにより明らかになったものである。諸値<0は、油中水分散液から水中油分散液への転相が静止型混合装置によって促進されたことを示している。
静止型混合装置のすべてに、異なる流速値で作業させた。図17に示す第1組の曲線51,52,53,54,55は、0.75m/sの流速の場合に得られたものである。転相混合装置の上流には、DisS分散装置またはDisPP分散装置を使用した。分散装置は、実験設定のための分散液を発生させるのに使用した。2体の分散装置は、互いに異なっており、DisSは鋼製、DisPPはポリプロピレン製である。これらの分散装置では異なる寸法の液滴が得られ、DisS分散装置では小寸法の液滴が、DisPP分散装置では、より大きい液滴が得られる。
図17を参照すると、次の基準数値が得られるが、この場合、等画分転相システムは0.75m/sで処理された:
曲線51,54 PhIPP混合装置の場合
曲線52 PhIS1混合装置の場合
曲線53,55 PhIS2混合装置の場合
“PP”の語は、プラスチック製静止混合部材を表し、この特定の事例では、ポリプロピレン製である。
“S”の語は、ステンレス鋼製静止混合部材を表す。特に1.4306型のステンレス鋼が静止混合部材に使用され、これにより最上の成績が得られた。
第2組の曲線の数値56,57,58,59,60は、図18に示す1m/sの流速で得られたものである。
曲線56,59 PhIPP混合装置の場合
曲線57 PhIS1混合装置の場合
曲線58,60 PhIS2混合装置の場合
図17および図18は、流速をより高い値に移動させることで、転相の開始点がかなり影響を受けることを示している。流速が低い場合、転相は、分散相の少量のほうの画分に生じる。この図では、静止型混合装置、特に異なる2つの種類のステンレス鋼で作られた静止型混合装置の一方の装置で得られた複数の成績が比較されている。
図17または図18による分散装置は、前調整装置の1例であり、流体供給装置内に配置された弁または静止型混合装置でよい。この前調整装置は、既述の実施例のどれにも付加することができる。先行技術との関連で概説したように、前調整装置は細滴を発生させるために使用できる。しかし、この装置は、既述の実施例のいずれかと接続して全く異なる目的にも使用される。弁または静止型混合装置である前調整装置を使用することで、多重液滴量を更に低減できることが観察された。前調整装置を出た分散液は、前調整装置に入る分散液より小さい液滴で構成される。前調整装置により得られた分散液が静止型混合装置に入ると、転相が、より制御された形式で行われる。流体供給装置には、任意に補給流体を前調整装置の前方に、または前調整装置と静止型混合装置との間に添加できる。
0.02Pas未満の動的粘度を有する分散液の流速は、好ましくは最大3.5m/sであり、0.02〜0.1Pasの動的粘度を有する分散液の流速は、好ましくは最大2m/sであり、0,1Pasを超える動的粘度を有する分散液の流速は、好ましくは最大1m/sである。
流速は、円形断面の空の管を基準にして計算する。流速は、円形断面の空の管の断面積[m]で体積流量[m/s]を除した値と定義される。
動的粘度および流速の各々に関しては、次の静止型混合装置を使用した。材料の仕様は、既述の静止型混合装置に対応しており、この場合、PhIPPは、ポリプロピレン製の流体接触面を有するSMVTM型の静止型混合装置であり、PhIS1は、汎用鋼製の流体接触面を有するSMVTM型の静止型混合装置であり、PhIS2は、1.4306ステンレス鋼製の流体接触面を有するSMVTM型の静止型混合装置である。
特に、表3に示した幾何的特性を有する静止型混合装置が用いられた。
Figure 2011529384
表3は、第1流体、この場合は水だが、に対して良好な湿潤性を有するどの材料の場合も、臨界水画分xcrit_iの減少の著しい改善が、意外にも静止型混合装置の比表面積に関係することを示している。特に金属製静止型混合装置の場合、図8による転相画分は30%未満である。
流体流内に配置されたプレート数を増すことによって、比表面積を増すことができる。例えば、静止型混合装置ShIS2の場合、1524[m/m]の比表面積が得られる。これらのプレートは、主流れ方向と事実上平行に配置される。主流れ方向は、静止型混合装置の軸線、例えば図5aの静止型混合装置の場合の軸線7と平行である。これらのプレートは、波形板であるのが好ましい。波形は、主流れ方向に対して傾斜しているのが好ましい。軸線に対する波形の傾斜角度は、10〜80°、好ましくは20〜75°、最も好ましくは30〜60°である。隣接プレートの波形は、交差状に配置でき、これにより交差波形構造が得られる。その場合、プレートは、波形方向が隣のプレートと逆になるように並べて積み重ねられる。これにより、プレートは、第1流体と第2流体とが流れることのできる複数の交差通路を画設する。
本発明は、油と水の系に限定されるものではない。混和不能の流体のどの系にも、同じように適用可能である。
本発明は、混和不能の2流体の使用に限定されない。3成分以上から成る混合物、ならびに固相および/または気相を含有する混合物にも、同じように適用可能である。

Claims (23)

  1. 分散相を形成する第1流体と、連続層を形成する第2流体とから成る分散液を転相する方法であって、第1流体が分散相から連続相へ、第2流体が連続相から分散相へ変換されるように、流体供給装置内の分散液が転相装置へ供給される複数段階が含まれ、それによって、第1流体の液滴が、流体接触面を備えた部材に接触して流れ方向に凝集する形式のものにおいて、
    第1流体(2)と第2流体(3)とが、流体接触面のところを通過するさいに混合され、しかも、該流体接触面が、少なくとも400m/mの比表面積を有している、分散液を転相する方法。
  2. 分散相を形成する第1流体(2)と、連続相を形成する第2流体(3)とから成る混和不能の流体の分散液を転相するシステム(1)であって、第1流体(2)および第2流体(3)を転相装置へ供給する流体供給装置(4)を含み、これにより第1流体(2)の一部が分散相から連続相へ変換され、第2流体(3)が連続相から分散相へ変換される形式のものにおいて、
    前記転相装置が、流れ方向での凝集用の流体接触面を備えた構成要素を含み、しかも、該流体接触面が、少なくとも400m/mの比表面積有することを特徴とする、混和不可能の流体の分散液を転相するシステム。
  3. 前記構成要素の流体接触面が、分散相を形成する第1流体がせん断力に曝されるように構成され、しかも、分散相を形成する第1流体のどの液滴も安定的のままであることができる、請求項2記載のシステム。
  4. 前記流体接触面が、750m/mを超える比表面積、好ましくは1000m/mを超える比表面積を有している、請求項2または請求項3記載のシステム。
  5. 前記構成要素が、第1流体(2)を第2流体(3)と混合するための静止型混合装置(5,23,24)を含む、請求項2から請求項4までのいずれか1項記載のシステム。
  6. 前記静止型混合装置(5,23,24)が、100mm未満の、好ましくは50mm未満の、最も好ましくは15mm未満の液圧直径を有する、請求項5記載のシステム。
  7. 前記構成要素が金属製流体接触面を含む、請求項2から請求項6までのいずれか1項記載のシステム。
  8. 前記流体接触面が、第2流体(3)に対してよりも第1流体(2)に対して、より良好な湿潤性を有している、請求項2から請求項7までのいずれか1項記載のシステム。
  9. 前記流体接触面が、異なる濡れ振る舞いを有する材料から成る、請求項2から請求項8までのいずれか1項記載のシステム。
  10. 前記異なる濡れ振る舞いの流体接触面が、交互の順序で配置されている、請求項9記載のシステム。
  11. 複数の静止型混合装置(5,23,24)またはハイブリッド構成の静止型混合装置が備えられている、請求項2から請求項10までのいずれか1項記載のシステム。
  12. 前記静止型混合装置(5,23,24)が、軸線(7)を有し、更に、軸線(19)に対して或る角度で配置された複数プレート(8)を含み、これにより流体流が、前記軸線と平行な主流れ方向から前記角度での流れ方向へ偏向される、請求項2から請求項11までのいずれか1項記載のシステム。
  13. 前記角度が10−80°、好ましくは20−75°、最も好ましくは30−60°である、請求項12記載のシステム。
  14. 前記プレートが波形板である、請求項12または請求項13記載のシステム。
  15. 前記静止型混合装置が、管(40)内に配置された第1組と第2組のクロスバー(12,13)またはウエブ(42,43)を含み、しかも、該クロスバー(12,13)またはウエブ(42,43)が主流れ方向に対して傾斜し、かつ第1組のクロスバー(12)またはウエブ(42)が第1平面(14,44)内に配置され、第2組のクロスバー(13)またはウエブ(43)が第2平面(15,45)内に配置されており、更に、第1平面(14,44)と第2平面(15,45)とが互いに交差し、第1平面(14,44)と第2平面(15,45)との間には、少なくとも30°、好ましくは少なくとも50°、最も好ましくは約90°の角度が形成される、請求項2から請求項11までのいずれか1項記載のシステム。
  16. 転相装置の上流の流体供給装置内に前調整装置が配置されている、請求項2から請求項15までのいずれか1項記載のシステム。
  17. 前記前調整装置が、せん断力を発生させる構成要素を含む、請求項16記載のシステム。
  18. 前記分散液の流速が最大3.5m/sである、請求項2から請求項17までのいずれか1項記載のシステム。
  19. 前記分散液が0.02Pas未満の動的粘度を有する、請求項18記載のシステム。
  20. 分散液の前記流速が最大2m/sである、請求項2から請求項17までのいずれか1項記載のシステム。
  21. 前記分散液が0.02Pas−0.1Pasの動的粘度を有する、請求項20記載のシステム。
  22. 分散液の前記流速が最大1m/sである、請求項2から請求項17までのいずれか1項記載のシステム。
  23. 前記分散液が0.1を超える動的粘度を有している、請求項22記載のシステム。
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