JP2011529024A - 歯磨剤用の透明なシリカゲル/沈降シリカ複合材料 - Google Patents

歯磨剤用の透明なシリカゲル/沈降シリカ複合材料 Download PDF

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Abstract

歯磨剤組成物で使用するためのゲル/沈降シリカ複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを有し;かつ、20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、当該歯磨剤は、多くとも130のRDA(相対的象牙質磨耗)値;0.7〜1.3のPCR(ペリクル清浄比):RDA比;および約50%未満の24時間後のヘイズ値を有する。
【選択図】なし

Description

(関連出願)
本願は、2008年6月3日出願の、発明の名称「歯磨剤用シリカ材料(Silica Materials for Dentrifices)」の米国仮特許出願第61/058,409号の優先権の利益を主張する。この仮特許出願の開示は、その全体を参照により本願明細書に援用したものとする。
本発明は、シリカゲルおよび沈降シリカ複合材料に関し、より具体的には、歯磨剤用途に適した特性を有するそのような複合材料に関する。
歯の表面から薄膜(pellicle film)を含めた種々の沈着物を除去するために、研磨剤物質が従来の歯磨剤組成物の中に含められてきた。薄膜はしっかりと固着しており、見苦しい外観を歯に与える褐色または黄色い色素を含有することが多い。清浄は重要であるが、研磨剤は、歯を損なうほどに侵襲的であってはならない。理想的には、効果的な歯磨剤の研磨剤材料は、硬い歯の組織に対する最小の磨耗および損傷しか引き起こさずに、薄膜の除去を最大にする。結果として、とりわけ、歯磨剤の性能は、研磨剤成分によって引き起こされる磨耗の程度に大きく影響される。
このような目的のために合成の低次構造(low−structure)シリカが利用されてきた。これは、合成の低次構造シリカが研磨剤としてもたらす有効性、ならびに低毒性という特徴および他の歯磨剤成分(1つの例としてはフッ化ナトリウム)との適合性に起因している。合成シリカを調製するとき、目的は、硬い歯の表面には最小の衝撃しか与えずに最大の清浄をもたらすシリカを得ることである。歯科分野の研究者は、このような目的を満たす研磨剤を特定することに絶えず関わっている。
合成の高次構造(high−structure)シリカは、粘度上昇、形状保持(stand up)、歯ブラシでの垂れ(brush sag)などの制御の改善のためにレオロジー特性を補助および調整するために、歯磨剤およびペースト材料のような他のもののための増粘剤として利用されてきた。例えば練り歯磨き配合物については、寸法安定性があるペーストとして圧力(すなわち、そのチューブをしぼること)によって容器(チューブなど)から外へ移される能力およびそのような圧力が除去された際の以前の状態に戻る能力、このような様式で容易に、かつこのような移し替えの間および移し替えの後でチューブから流れ出すことなくブラシヘッドに移し替えられる能力、使用に先立ってブラシの上でおよびブラッシングに先だって標的の歯に付与されたときに寸法安定性がある状態で留まる傾向、ならびに消費者の好みに基づく適正な口あたりを含めた(これらに限定されない)いくつかの消費者の要求を満たすことができる安定なペーストを提供するというニーズがある。
一般に、歯磨剤は、標的の歯科対象物との適正な接触を許容するための湿潤剤(ソルビトール、グリセリン、ポリエチレングリコールなど)、対象の歯の適正な清浄および薄膜のすり減らしのための研磨剤(沈降シリカなど)、水、ならびに他の有効成分(虫歯予防の恩恵のためのフッ化物系化合物など)で大部分が構成される。適正なレオロジーの恩恵をこのような歯磨剤に与える能力は、このような重要な湿潤剤、研磨剤、および虫歯予防成分を適正に含有する支持体の適正なネットワークを形成するための増粘剤(水和シリカ、親水コロイド、ガムなど)の適正な選択および利用を通して与えられる。
いくつかの水不溶性の、研磨艶出し材が歯磨剤組成物用に使用されまたは記載されてきた。これらの研磨艶出し材としては、天然および合成の研磨剤微粒子材料が挙げられる。一般に公知の合成研磨艶出し材としては、非晶質沈降シリカおよびシリカゲルおよび沈降炭酸カルシウム(PCC)が挙げられる。歯磨剤用の他の研磨艶出し材は、白亜、炭酸マグネシウム、リン酸二カルシウムおよびその二水和物形態、ピロリン酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、メタリン酸カリウム、オルトリン酸マグネシウ、リン酸三カルシウム、パーライトなどを含んできた。
合成により製造された沈降低次構造シリカは、その清浄力、比較的安全であること、および湿潤剤、増粘剤、着香剤、虫歯予防剤などの典型的な歯磨剤成分との適合性に起因して、特に、歯磨剤配合物の中で研磨剤成分として使用されてきた。公知のように、合成沈降シリカは、最初に形成される一次粒子が互いと会合して三次元的なゲル構造への合着なしに複数の凝集体(すなわち、一次粒子の個別のクラスター)を形成する傾向がある条件下での鉱酸および/または酸性ガスの添加による、可溶性のアルカリケイ酸塩からの非晶質シリカの不安定化および沈殿により、一般に生成される。得られた沈殿物は、濾過、洗浄、および乾燥手順により反応混合物の水系の画分から分離され、次いで乾燥された生成物は、適切な粒径および粒度分布を与えるために、機械的に粉砕される。シリカ乾燥手順は、従来は、ノズル(例えば、塔もしくは注入管(fountain))または回転盤(wheel)を用いた噴霧乾燥、気流乾燥(flash drying)、オーブン/流動床乾燥などを使用して成し遂げられる。
しかし実情は、このような従来の研磨剤材料は、ある程度は、清浄を最大にすることおよび象牙質磨耗を最小にすることに関連した限界という問題を抱えている。過去には、このような特徴を最適化する能力は、一般に、このような目的で利用される個々の成分の構造を制御することに限られていた。このような歯磨剤目的のための沈降シリカ構造の改質の例は、Wasonらの特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4、Aldcroftらの特許文献5および特許文献6、Newtonらの特許文献7、ならびにMcGillらの特許文献8および特許文献9などの刊行物に記載されている。シリカゲルの改質も、McGillらの特許文献10、DeWoIf,IIらの特許文献11、Seybertの特許文献12、およびPaderらの特許文献13などの刊行物に記載されている。
上述の問題の多くは、特許文献14(McGillら)、特許文献15(McGillら)などの先行技術文献によって対処されてきた。これらの特許文献の開示は、その全体を参照により本願明細書に援用したものとする。これらの特許は、イン・サイチュ反応製造技術によって調製された特有のゲル/沈降シリカの組み合わせを開示する。これらの特許に従って製造されるゲル/沈降シリカ複合材料(組み合わせ)は、歯科用シリカ産業の中でこれまで提供されてきたレベルよりも著しく高いペリクル清浄比(本願明細書中でさらに定義され、そして「PCR」と呼ばれる)レベル 対 相対的象牙質磨耗(本願明細書中でさらに定義され、そして「RDA」と呼ばれる)レベルを呈する、より安全な研磨剤を生じる。
さらには、これらの特許で開示されるイン・サイチュプロセスは、ゲル材料および沈殿物材料を別々に生成し、次いで適正な目標レベルに向けてそれらを計量するという必要性をなくす。このような別々の生成は、製造手順にコストおよびプロセス工程を付加する。
特許文献14および特許文献15などの特許は高清浄、低磨耗シリカを得ることを実質的に達成すると記載しているが、それらは、シリカの歯磨剤に関連する機能的特徴のすべてに対処しているわけではない。特に、これらの特許は、透明な歯磨剤に含めるために有用なゲル/沈降シリカの組み合わせを製造するために必要な光学特性に対処していない。これは特に重要である。なぜなら、透明な練り歯磨き製品は、一部の消費者へのそのより大きい魅力に起因してここ数年ますます一般的になってきたため、およびそれら練り歯磨き製品により製造業者は自分たちの製品に増大した独自性を賦与することができるようになるためである。
しかしながら、高含水の透明な練り歯磨きに含めるのに適したシリカを調製することは、別の課題を提示する。シリカの屈折率が練り歯磨きマトリクスの屈折率と密に合致することが必要である。水は、一般に、シリカおよび湿潤剤(グリセリンおよびソルビトールなど)よりもはるかに小さい屈折率を有する。従って、練り歯磨きの配合業者が(湿潤剤の濃度を減少させ、従って配合物コストを下げるために)練り歯磨きの中の水の量を増やすにつれて、シリカの屈折率が高含水の練り歯磨き配合物の屈折率に合致するために、より低い屈折率をもつシリカを提供することが必要である。低屈折率をもつシリカを求めるこのニーズは、低次構造シリカの使用によって満たされる可能性がある。しかしながら、低次構造シリカは、透明な練り歯磨きの製造を複雑にする可能性がある。なぜなら、低次構造シリカは、光の透過率の程度が低い可能性がより高いからである。低次構造シリカが練り歯磨きの中に組み込まれる場合、その練り歯磨きは、低次構造シリカの光の透過率の程度が低いことにより引き起こされる透明性の減少を有する傾向がある。
歯科用途用シリカの別の重要な特徴は、その香料適合性である。香料は、歯磨剤の特に重要な特徴であり、歯磨剤製造業者にとっては、消費者の心によい印象を与え、かつその製品を競合他社から区別するために、非常に重要である。従って、シリカ材料が香料の特徴と干渉せず香料を吸収してその効力を消し去りもしないことが重要である。
米国特許第3,967,563号明細書 米国特許第3,988,162号明細書 米国特許第4,420,312号明細書 米国特許第4,122,161号明細書 米国特許第4,992,251号明細書 米国特許第5,035,879号明細書 米国特許第5,098,695号明細書 米国特許第5,891,421号明細書 米国特許第5,419,888号明細書 米国特許第5,647,903号明細書 米国特許第4,303,641号明細書 米国特許第4,153,680号明細書 米国特許第3,538,230号明細書 米国特許第7,267,814号明細書 米国特許第7,306,788号明細書
従って、比較的高濃度の水を有する透明な練り歯磨き組成物の中にシリカを含めることができるほどに十分低い屈折率においてさえも、良好な清浄、低磨耗性、改善された香料適合性、および比較的高い程度の透過率を具える機能的性能プロファイルを有するシリカを求めるニーズが当該技術分野にある。本発明が主に関連するのは、このようなものを提供することである。
本発明は、ゲル/沈降シリカ複合材料であって、この複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%、好ましくは少なくとも40%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを呈し;かつ、20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、当該歯磨剤は多くとも130、好ましくは多くとも120の相対的象牙質磨耗(RDA)値;0.7〜1.3のペリクル清浄比:相対的象牙質磨耗(PCR:RDA);および約50%未満の24時間後のヘイズ(haze)値を有する、ゲル/沈降シリカ複合材料に関する。
本発明は、さらに、当該ゲル/沈殿物複合材料(組み合わせ)を含む歯磨剤に関する。
本発明はまた、ゲル/沈降シリカ複合材料を製造する方法であって、前記方法は、(a)電解質、アルカリケイ酸塩、および酸性化剤(acidulating agent)を混合して反応媒体中でシリカゲルを形成する工程であって、このシリカゲルを最初に洗浄も、変性も、精製もしない工程と、(b)その後、工程(a)の当該シリカゲルを含む当該反応媒体に、十分な量のアルカリケイ酸塩および酸性化剤を導入して、沈降シリカを形成し、これによりゲル/沈降シリカ複合材料を製造する工程と、の逐次的な工程を含む方法に関する。
本願明細書で使用されるすべての部数、百分率および比は、特段の記載がない限り、重量に基づいて表される。本願明細書で引用されるすべての文書は、参照により援用したものとする。
イン・サイチュでゲル/沈降シリカ複合材料を製造するためのプロセスを改変することで、改善された透明性、光学性能および香料適合性を含めたいくつかの重要な機能的特徴を有する、歯磨剤組成物において使用するためのゲル/沈降シリカ複合材料の製造をもたらすことができるということが本発明において見出された。1つの実施形態では、これらの改善された機能的特徴は、他の加工パラメータの中でもとりわけ、電解質およびせん断力の使用によって制御することができる。用語「イン・サイチュ(で)(in situ)」は、本願明細書では、当該プロセスにおいて、ゲル形成段階の後に、最初に生成されたシリカゲルをまったく変性させずに同じ反応器の中で沈殿物形成段階が行われるということを意味するために使用される。換言すれば、この最初に生成されたシリカゲルは、沈殿物形成段階の開始の前には、洗浄、精製、浄化などはされない。
米国特許第7,306,788号明細書に開示されるように、および本発明においてさらに提示されるように、特定のイン・サイチュで形成されたゲル/沈降シリカ複合材料は、より良好な歯の保護のための著しく低い象牙質の磨耗を有して非常に高いレベルの薄膜清浄特性を呈する。McGillらの米国特許第7,270,803号で明らかにされたように、このようなゲル/沈降シリカ複合材料を製造するための改善されたプロセスは、最初のゲル生成段階が成し遂げられた後で沈殿物形成段階の間に高せん断処理工程を組み込む。これにより、改善された研磨剤特性および明るさという特徴を有するゲル/沈降シリカ複合材料が得られる。ゲル/沈降シリカ複合材料をさらに改良するために本発明によって見出されたことは、シリカゲルの形成の間、および任意に沈殿物の形成の間に電解質(硫酸ナトリウムなど)を反応媒体(ケイ酸塩溶液または水)に加えることの重要性である。結果として、本発明の材料は、これまでの先行技術の参考文献で見られた改善された機能的性能(象牙質またはエナメルの磨耗の増加を伴わない改善された清浄)だけでなく、比較的高濃度の水を有する透明な練り歯磨き組成物の中にシリカを含めることができるほどに十分低い屈折率においてさえも、改善された香料適合性(下記の香料特徴および性能に反映される)および比較的高い程度の透過率をもたらす。
本発明は、イン・サイチュでシリカゲルおよび沈降シリカ複合材料を製造するための方法を包含する。この方法は、以下の順序の、a)十分な量の電解質、アルカリケイ酸塩および酸性化剤を一緒に混合して反応媒体の中でシリカゲルを形成する工程と、b)シリカゲル形成の後に、任意に高せん断条件下で、工程a)の反応媒体に十分な量のアルカリケイ酸塩および酸性化剤を導入して沈降シリカを形成し、これによりゲル/沈降シリカ複合材料を生成する工程と、によって要約することができる。
本発明の必須の要素は、電解質が工程(a)で導入されるということである。任意に、さらなる電解質を工程(b)で導入してもよい。本発明のプロセスで利用される必要がある電解質は、水系環境の中で容易に解離するいずれの典型的な種類の塩化合物であってもよい。アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩は、この点で潜在的に好ましい。より具体的には、このような化合物はナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩などであってもよい。さらにより具体的には、このような化合物は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどであってもよい。粉末形態で反応液内に導入するため、またはケイ酸塩との反応の前に酸成分の中に溶解されて導入するためのいずれのためにも、最も好ましいのは硫酸ナトリウムである。
このようなプロセスの生成物も同様に本発明に包含される。この生成物の中に存在するシリカゲル量は生成されたバッチ全体の5〜60重量%である。さらに、このような材料を含む歯磨剤配合物が本発明に包含される。磨剤組成物で使用するための当該ゲル/沈降シリカ複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%、好ましくは少なくとも40%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを有し、かつ、20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、この歯磨剤は多くとも130、好ましくは多くとも120のRDA値;0.7〜1.3のPCR:RDA比;および約50%未満の24時間後のヘイズ値を有する。
これより、当該組成物の必須および任意の成分ならびに関連する本発明の組成物の製造方法が、より詳細に記載される。
本発明のゲル/沈降シリカ複合材料は、シリカゲルが第1段階で形成され沈降シリカが第2段階で形成される以下の2段階プロセスに従って調製される。このプロセスでは、均質な混合物を確実にするのに十分な混合手段を具える反応器の中にケイ酸ナトリウムなどのアルカリケイ酸塩の水溶液が入れられ、この反応器の中のアルカリケイ酸塩の水溶液は約40℃〜約90℃の温度に予熱され、そして維持される。好ましくは、このアルカリケイ酸塩水溶液は、およそ3.0〜35重量%、好ましくは約3.0〜約25重量%、およびより好ましくは約3.0〜約15重量%のアルカリケイ酸塩濃度を有する。好ましくは、このアルカリケイ酸塩は、約1〜約4.5、より好ましくは約1.5〜約3.4のSiO2:Na2O比をもつケイ酸ナトリウムである。反応器に入れられるアルカリケイ酸塩の量は、そのバッチの中で使用されるケイ酸塩全体の約10体積%〜60体積%である。硫酸ナトリウム溶液などの電解質は、この時点でこの反応媒体(ケイ酸塩溶液または水)に加えられる。
次に、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸など(好ましくは硫酸)の水系の酸性化剤または酸が、その希薄溶液として(例えば、約4〜35重量%、より典型的に約9.0〜15.0重量%の濃度で)このケイ酸塩に加えられ、ゲルが形成される。シリカゲルが生成されpHが約3〜10などの所望のレベルに調整されると、酸添加は止められ、このゲルは反応温度、好ましくは約65℃〜約100℃へと調整される。
この第1段階が完結した後に、生成されたシリカゲルは、ゲルをその最初に生成された形態から変性するために高せん断条件にかけられてもよいということに留意することは重要である。このような高せん断条件処理は、液体の流量の増加、ブレンド設備での物理的混合などいずれの公知の様式で実施されてよい。高せん断条件処理は、簡単に最初の生成後のゲル成分の変性をもたらす。このような変性は、このような高せん断処理が行われた後の当該ゲル物質の平均粒径の減少によって測定することができるであろう。得られたゲルは、第2段階の開始の前には、これ以外はどんな他の態様においても洗浄も、精製も浄化もされない。
次に、ゲル反応温度が上昇した後に第2段階が開始し、任意に、この時点でさらなる電解質がこの反応器に加えられる。次いで、(1)それまでに使用された酸性化剤の水溶液および(2)追加量の、反応器の中にあるものと同じアルカリケイ酸塩を含む水溶液が、この反応器に同時に加えられる(すべて、せん断速度がずっと実質的に同じレベルに留まる間に)。この水溶液は約65℃〜約100℃の温度に予熱される。酸性化剤およびケイ酸塩の添加の速度は、第2段階反応の間の同時添加pHを制御するように調整することができる。すでに存在する高せん断条件に加えて、高せん断再循環を利用してもよく、そして酸溶液添加は、反応器バッチpHが約3〜約10に低下するまで続く。
酸性化剤およびアルカリケイ酸塩の流入が止められた後、この反応器バッチは、5分以上、典型的に10〜45分間熟成または「温浸」され、反応器の内容物は一定pHで維持される。温浸の完結後、高せん断混合などが弱められ、得られた反応バッチは濾過され、そしてこのシリカ濾過ケーキからの洗浄水が、電気伝導率によって測定した場合のせいぜい5%の塩副生成物含有量を生じるまで、水で洗浄され、過剰の副生成物の無機塩が除去される。
このシリカ濾過ケーキは水の中でスラリーにされ、次いで噴霧乾燥などのいずれかの従来の乾燥技術によって乾燥され、約3重量%〜約50重量%の水分を含有する非晶質シリカが生成する。次いでこのシリカは、約3μm〜25μm、好ましくは約3μm〜約20μmの所望のメジアン粒径を得るために粉砕される。さらにより狭いメジアン粒径範囲の分級により、さらに、清浄の恩恵の増大の提供が支援される可能性がある。
上記のように、電解質は、上記のようにゲル形成の間、またはゲル形成および沈殿物形成の両方で使用される。いずれの適切な電解質を使用してよく、硫酸ナトリウムが特に好ましい。電解質がゲル形成工程で添加される場合、この電解質は(バッチ水溶液全体に基づいて)約0.5%〜約2.5%の濃度で導入される。この電解質は、当該反応液に加えるのに先立ちプロセス成分のうちの1つと直接予め混合されてもよく、例えばこの電解質はケイ酸ナトリウムと予め混合されてもよい。別の代替の実施形態では、この電解質は、反応液の中へと連続的に計量供給されてもよい。
合成非晶質シリカを沈殿させる上記の製造プロセスの方法論に加えて、当該シリカ生成物の調製は、必ずしもそれらに限定されず、一般に、例えば、先行技術の米国特許第3,893,840号明細書、同第3,988,162号明細書、同第4,067,746号明細書、同第4,340,583号明細書、および同第5,891,421号明細書(これらの特許文献のすべては、参照により本願明細書に援用したものとする)に記載された方法論が電解質添加を組み込むように適切に改変される限り、このような方法に従って成し遂げることも可能である。当業者なら分かるように、得られるゲル/沈降シリカ複合材料の特徴に影響を及ぼす反応パラメータとしては、種々の反応物質が加えられる速度およびタイミング;種々の反応物質の濃度のレベル;反応pH;反応温度;製造の間の反応物質の撹拌;および/またはいずれかの電解質が加えられる速度が挙げられる。
本発明の材料の製造の代替の方法としては、スラリー形態として、McGillらの米国特許第6,419,174号明細書に教示される手順など(これに限定されない)、およびHuangの米国特許第6860913号明細書の中およびこの明細書全体にわたって記載されるフィルタープレススラリープロセス(filter press slurry process)が挙げられる。
本発明のシリカゲルおよび沈殿物のイン・サイチュで発生された複合材料(「組み合わせ」とも呼ばれる)は、相関して低い磨耗性をもつ(多くとも約130、例えば、および約70もの低さの低RDA測定値をもつ)高清浄の、歯科用研磨剤として有用である。驚くべきことに、本発明のイン・サイチュプロセスは、選択性の程度は反応pH、反応物質濃度、ゲル成分の量、高せん断の製造条件、および、結果として、本発明のイン・サイチュプロセスから製造される得られるゲル/沈降シリカ複合材料の全体的構造に依存するが、範囲中央の生成物(より低い磨耗レベルを有する比較的高い清浄レベル)複合材料を製造するための方法を与えた。従って、比較的高い薄膜清浄結果を上記の高清浄材料と比較してより低い研磨剤特性と調和させるために、とりわけ様々な濃度、pHレベル、最終のゲル比率の選択により、範囲中央の清浄性の研磨剤のゲル/沈降シリカ複合材料を製造することができる。
この清浄材料について、当該ゲル成分は、最終的に形成されるゲル/沈降シリカ複合材料の5重量%〜60重量%の量で存在する(従って当該沈降シリカ成分は、結果として40重量%〜95重量%の量で存在する)。しかしながら、ゲル/沈殿物複合材料の性質およびその製造プロセスに起因して、上記の百分率は成分の最終量の具体的な決定値ではなく単に最良の見積もりであるということに留意することが重要である。
一般に、このような特定の範囲中央の清浄用研磨剤は、最初にシリカゲルを形成するための、適切な酸および適切なケイ酸塩物質を混合する方法を通して製造されてもよい(水溶液内の酸濃度は5〜25%、好ましくは10〜20%、より好ましくは10〜12%であり、水溶液内のケイ酸塩出発物質の濃度は、4〜35%である)ということが明らかにされている。
ゲル形成の後に、十分なケイ酸塩および酸が、形成されるべき範囲中央の清浄の複合材料にとって所望される適正に構造化された沈降シリカ成分のさらなる製造のために、この形成されたゲルに加えられる。反応全体のpHは、3〜10の範囲のどこに制御されてもよい。最初に形成されるゲルの量に依存して、沈降シリカ成分の量および構造が導かれてもよい。このプロセスを通して範囲中央の清浄、低い研磨剤をもたらすために、製造の間に存在するゲルの量は、そのバッチの10体積%〜60体積%(好ましくは20%〜33%)であり、沈降シリカの量は、そのバッチの40体積%〜90体積%(好ましくは67%〜80%)であるということが実感された。
大まかに言えば、本発明の範囲中央の清浄ゲル/沈降シリカ組み合わせは、一般には、試験歯磨剤配合物の範囲内で以下の特性を有する(下記の実施例の中で提示されるとおり):多くとも130、好ましくは約80〜約120のRDA(相対的象牙質磨耗、Relative Dentin Abrasion)値、かつ0.7〜1.3の範囲のPCR:RDAの比。
本発明のゲル/沈降シリカ複合材料は、約30〜約120、好ましくは約40〜約110、より好ましくは約50〜約90、さらにより好ましくは約60〜約80の範囲の油吸収値を呈する。
本発明のゲル/沈降シリカ複合材料は、約40未満、好ましくは約9〜約35、好ましくは約12〜約25の範囲のCTAB値を有する。同様に、当該ゲル/沈降シリカの組み合わせはまた、約1.432〜約1.455の屈折率の範囲内で少なくとも25%、好ましくは少なくとも40%の最大光透過などの改善された光学特性および透明性も有する。加えて、光学性能に関しては、当該ゲル/沈降シリカの組み合わせは、比較的高濃度の水を有する透明な練り歯磨き組成物の中にシリカを含めることができるほどに十分低い屈折率を有する。このような屈折率は、約1.432〜約1.455、好ましくは約1.435〜約1.445の範囲にある。
さらに、当該ゲル/沈降シリカ複合材料は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも85%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性を有する。
本願明細書に記載される本発明のイン・サイチュで生成されたゲル/沈降シリカ複合材料は、本発明の歯磨剤組成物において提供される清浄剤成分として単独で、または本発明の歯磨剤組成物の中の他の研磨剤材料とともに添加剤として利用されてもよい。本発明の複合材料と、適切な歯磨剤配合物の中でこれらと物理的にブレンドされた他の研磨剤との混合物は、所望の保護レベルで目標とされた歯の清浄および磨耗結果に一致させるために、この点に関して潜在的に好ましい。従って、多くの数の他の従来の種類の研磨剤添加剤が、本発明に係る歯磨剤の範囲内で本発明のシリカと組み合わせて存在してもよい。
他のこのような研磨剤粒子としては、例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)、重質炭酸カルシウム(GCC)、リン酸二カルシウムまたはその二水和物形態、シリカゲル(それ自体、および任意の構造のもの)、非晶質沈降シリカ(それ自体、および任意の構造のものも同様)、パーライト、二酸化チタン、ピロリン酸カルシウム、水和アルミナ、か焼アルミナ、不溶性のメタリン酸ナトリウム、不溶性のメタリン酸カリウム、不溶性の炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸アルミニウム、白亜、ベントナイト、微粒子状熱硬化性樹脂および当業者に公知の他の適切な研磨剤材料が挙げられるが、これらに限定されない。
上記のゲル/沈降シリカの組み合わせは、研磨剤として歯磨剤組成物に組み込まれるとき、約5重量%〜約50重量%のレベルで存在し、特にこの歯磨剤が練り歯磨きである場合は、より好ましくは約10重量%〜約35重量%で存在する。本発明の研磨剤組成物を組み込む歯磨剤または口腔洗浄剤配合物全体は、簡便には、以下の使用されうる成分およびそれらの相対量(すべての量は重量%単位)を含むことができる:
Figure 2011529024
加えて、上に記載したように、本発明の研磨剤は、沈降シリカ、シリカゲル、リン酸二カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、メタケイ酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、アルミナ、か焼アルミナ、ケイ酸アルミニウム、沈降炭酸カルシウムおよび重質炭酸カルシウム、白亜、ベントナイト、微粒子状熱硬化性樹脂および当業者に公知の他の適切な研磨剤材料などの他の研磨剤材料と併用して使用されてもよい。
研磨剤成分に加えて、この歯磨剤は、1以上の感覚受容性増進剤を含有してもよい。感覚受容性増進剤としては、湿潤剤、甘味料、界面活性剤、香料、着色料および増粘剤、(結合剤、ガム、または安定剤としても知られることがある)が挙げられる。湿潤剤は、この歯磨剤が乾ききることを防ぐとともに、粘り(body)または「口あたり」を歯磨剤に加える働きをする。適切な湿潤剤としては、ポリエチレングリコール(様々な異なる分子量のもの)、プロピレングリコール、グリセリン(グリセロール)、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、および水素化デンプン加水分解物、ならびにこれらの化合物の混合物が挙げられる。湿潤剤の典型的なレベルは、練り歯磨き組成物の約20重量%〜約30重量%である。
心地よい食味を製品に与えるために、甘味料が、当該練り歯磨き組成物に加えられてもよい。適切な甘味料としては、サッカリン(サッカリンナトリウム、サッカリンカリウムまたはサッカリンカルシウムなど)、シクラマート(cyclamate)(ナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩として)、アセスルファム−K、タウマチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、アンモニウム化グリチルリジン、デキストロース、果糖、ショ糖、マンノース、およびグルコースが挙げられる。
界面活性剤は、当該組成物をより美容上許容できるものにするために本発明の組成物で使用される。この界面活性剤は、当該組成物に洗浄特性および泡立ち特性を与える洗浄剤物質であることが好ましい。適切な界面活性剤は、安全かつおよび有効な量のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、両性界面活性剤およびベタイン界面活性剤であり、例としてはラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、パルミトイルサルコシン、ステアロイルサルコシンおよびオレオイルサルコシンのアルカリ金属またはアンモニウム塩、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、イソステアレートおよびラウレート、ナトリウムラウリルスルホアセテート、N−ラウロイルサルコシン、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、またはN−パルミトイルサルコシンのナトリウム、カリウム、およびエタノールアミン塩、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、ココアミドプロピルベタイン(cocoamidopropyl betaine)、ラウルアミドプロピルベタイン(lauramidopropyl betaine)、パルミチルベタインなどが挙げられる。ラウリル硫酸ナトリウムは好ましい界面活性剤である。この界面活性剤は、典型的には、本発明の口腔ケア組成物の中に、約0.1〜約15重量%、好ましくは約0.3重量%〜約5重量%、例えば約0.3重量%〜約2重量%の量で存在する。
着香剤は、任意に歯磨剤組成物に加えることができる。適切な着香剤としては、ウィンターグリーンの油、ペパーミントの油、スペアミントの油、サッサフラスの油、およびチョウジの油、シナモン、アネトール、メントール、チモール、オイゲノール、オイカリプトール、レモン、オレンジならびに果物の香気、香辛料の香気を加えるための他のこのような香料化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの着香剤は、化学的には、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、酸、ならびに脂肪族、芳香族および他のアルコールの混合物からなる。
着色料は、生成物の審美的外観を改善するために加えられてもよい。適切な着色料は、FDAなどの適切な規制当局によって承認された着色料および欧州食品医薬品指令(European Food and Pharmaceutical Directives)に列挙されるものから選択され、例としては色素(TiO2など)、および着色料(FD&CおよびD&C染料など)が挙げられる。
増粘剤は、相分離に対して当該練り歯磨きを安定化させるゲル状構造を与えるために、本発明の歯磨剤組成物において有用である。適切な増粘剤としては、シリカ増粘剤;デンプン;デンプンのグリセライト(glycerite);カラヤゴム(ステルクリアガム(sterculia gum))、ガムトラガント、アラビアガム、ガッティガム、アカシアゴム、キサンタンガム、グアーガムおよびセルロースガムなどのガム;ケイ酸マグネシウムアルミニウム(Veegum);カラゲナン;アルギン酸ナトリウム;寒天;ペクチン;ゼラチン;セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、および硫酸化セルロースなどのセルロース化合物;ヘクトライトクレーなどの天然および合成のクレー;ならびにこれらの化合物の混合物が挙げられる。増粘剤または結合剤の典型的なレベルは、練り歯磨き組成物の約0重量%〜約15重量%である。
治療薬は、デンタルケア、歯周疾患および温度感受性の予防および治療を提供するために、任意に本発明の組成物で使用される。限定する意図はないが、治療薬の例は、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化第一スズ、フッ化カリウム、フルオロケイ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウムなどのフッ化物源;ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸一水素三ナトリウム、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、トリメタリン酸塩およびピロリン酸塩などの縮合リン酸塩;トリクロサン、ビグアニド類(アレキシジン、クロルヘキシジンおよびグルコン酸クロルヘキシジンなど)などの抗菌剤;パパイン、ブロメライン、グルコアミラーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ、ミュータナーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、タナーゼ(tanase)、およびプロテアーゼなどの酵素;塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BTC)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、および臭化ドミフェンなどの第四級アンモニウム化合物;クエン酸亜鉛、塩化亜鉛、およびフッ化第一スズなどの金属塩;サングイナリアエキスおよびサンギナリン;オイカリプトール、メントール、チモール、およびサリチル酸メチルなどの揮発油;フッ化アミン;過酸化物などである。治療薬は、歯磨剤配合物の中で、治療上安全かつ有効なレベルで単独でまたは組み合わせて使用されてもよい。
防腐剤もまた、細菌の増殖を防止するために本発明の組成物に任意に加えられてもよい。経口組成物での使用のために承認されている適切な防腐剤、メチルパラベン、プロピルパラベンおよび安息香酸ナトリウムなどは、安全かつ有効な量で加えられてもよい。
本願明細書に開示される歯磨剤は、減感剤、治療薬、他の虫歯予防剤、キレート剤/金属イオン封鎖剤、ビタミン、アミノ酸、タンパク質、他のプラーク防止/歯石予防剤、乳白剤、抗生物質、抗酵素、酵素、pH調整剤、酸化剤、抗酸化物質などの様々なさらなる成分を含んでもよい。
水は、上述の添加剤に加えて、当該組成物の残部を与える。この水は脱イオン化されており、不純物を含まないことが好ましい。歯磨剤の中の水の全量は、通常、約5重量%〜約35重量%の水である。このような練り歯磨き配合物の中で利用するための有用なシリカ増粘剤としては、限定を意図しない例として、ZEODENT(登録商標) 165シリカなどの非晶質沈降シリカが挙げられる。他の好ましい(しかし、限定を意図しない)シリカ増粘剤は、ZEODENT 163および/または167およびZEOFREE(登録商標) 153、177、および/または265シリカであり、すべて、J.M.Huber Corporation(米国、メリーランド州、ハーバー・デ・グレイス(Havre de Grace))から入手可能である。
本発明の目的のために、「歯磨剤」は、Oral Hygiene Products and Practice,Morton Pader,Consumer Science and Technology Series、第6巻、Marcel Dekker、NY 1988年、200頁に定義される意味を有する(この文献は、参照により本願明細書に援用したものとする)。つまり、「歯磨剤」は、「...歯の接近できる表面を清浄にするために歯ブラシとともに使用される物質である。歯磨剤は、主に水、界面活性剤、湿潤剤、結合剤、着香剤、および主成分としての微細な粉末にされた研磨剤から構成される。...歯磨剤は、虫歯予防剤を歯に送達するための研磨剤含有剤形であると考えられる。」歯磨剤配合物は、歯磨剤配合物の中へ組み込む前に溶解されていなければならない成分(例えばフッ化ナトリウム、リン酸ナトリウムなどの虫歯予防剤、サッカリンなどの着香剤)を含む。
本願明細書に記載される種々のシリカおよび練り歯磨き(歯磨剤)の特性は、特段の記載がない限り、以下のようにして測定された。シリカの外表面積は、シリカ表面上でのCTAB(臭化セチルトリメチルアンモニウム)の吸着によって決定され、過剰分は遠心分離によって分離され、界面活性剤電極を使用してラウリル硫酸ナトリウムによる滴定によって測定された。具体的に言うと、約0.5gのシリカが正確に秤量され、100.00mlのCTAB溶液(5.5g/L、pH 9.0±0.2に調整されたもの)とともに250mlのビーカーの中に入れられ、電気撹拌プレート上で30分間混合され、次いで10,000rpmで15分間遠心分離された。1mlの10% TRITON X−100(登録商標)が、100mlのビーカーの中でその透明な上澄み5mlに加えられる。このpHは0.1N HClを用いて3.0〜3.5に調整され、この試料は、界面活性剤電極(Brinkan SURI501−DL)を使用して0.0100M ラウリル硫酸ナトリウムで滴定され、終点が決定される。次いでCTAB値は、CTAB原液と吸収後の試料溶液との間の差から算出される。
油吸収値は、ASTM D281に記載される練り合わせ(rub out)法を使用して測定される。この方法は、堅いパテのようなペーストが形成されるまでヘラを用いて滑らかな表面上でこすることによりアマニ油をシリカと混合するという原理に基づく。広げたときに巻き上がることになるペースト混合物を手にするために必要とされた油の量を測定することにより、そのシリカの油吸収値(シリカの収着容量を飽和させるために、単位重量のシリカあたりに必要とさ次の構造を示す。同様に、低い値は、低次構造沈降シリカであると考えられるものを示す。油吸収値の算出は以下のようにして行われる:
Figure 2011529024
メジアン粒径は、Horiba Instruments(ペンシルヴェニア州、ブースウィン(Boothwyn))から入手できるModel LA−300または等価なレーザー光散乱機器を使用して測定される。
本発明のシリカの% 325メッシュ残渣は、44ミクロン(44μm)または0.0017インチ(約44μm)の目(ステンレス鋼線材のクロス)を有する米国標準ふるい325番を利用して以下のようにして測定される。10.0gの試料を0.1g単位まで1クォート(約1.1リットル)のHamilton混合機 モデル番号30のカップの中に秤量し、およそ170mの蒸留水または脱イオン水を加え、そしてこのスラリーを少なくとも7分間撹拌する。この混合物を325メッシュのスクリーンに移し、このカップを洗浄し、洗浄液をこのスクリーンに加える。水スプレーを20psi(約138kPa)に調整し、直接スクリーン上に2分間噴霧する(スプレーヘッドは、このスクリーンクロスの約4〜6インチ(約10〜15cm)上に保持するべきである)。洗浄瓶からの蒸留水または脱イオン水を使用して蒸発皿の中へと洗浄することにより、この残渣をスクリーンの片側へと洗浄し、移す。2〜3分間静置し、この透明な水を傾瀉する。乾燥し(150℃の対流式オーブンまたは赤外線オーブン下でおよそ15分間)、冷却し、化学天秤上で残渣を秤量する。
水分または乾燥減量(Loss on Drying、LOD)は、105℃で2時間での測定されたシリカ試料の重量減少である。本発明で直面する反応混合物(5重量%スラリー)のpH値は、いずれの従来のpH感受性の電極によってモニターできる。
硫酸ナトリウム含有量は、既知濃度のシリカスラリーの電気伝導率により測定された。具体的に言えば、38gのシリカ湿ケーキ(または13.3gの乾燥物)試料をHamilton Beach Mixer、モデル番号30の1クォート(約1.1リットル)の混合機カップの中へ秤量し、140ml(乾燥試料については170ml)の脱イオン水を加えた。このスラリーを5〜7分間混合し、次いでこのスラリーを250mlのメスシリンダーに移し、混合機カップをリンスするために水を使用してこのシリンダーを脱イオン水で250mlの印のところまで満たした。このメスシリンダーを(蓋をして)数回反転させることによりこの試料を混合した。Cole Palmer CON 500モデル番号19950−00などの導電率計を使用して、このスラリーの電気伝導率を測定した。硫酸ナトリウム含有量は、試料の電気伝導率と、既知の添加方法の硫酸ナトリウム/シリカ組成物スラリーから生成した標準曲線との比較によって決定した。
本発明で使用されるシリカ組成物を含有する歯磨剤の相対的象牙質磨耗(RDA)値は、Hefferen、Journal of Dental Res.、1976年7月−8月,55(4)、563−573頁に示される方法、ならびにWasonの米国特許第4,340,583号明細書、同第4,420,312号明細書および同第4,421,527号明細書(これらの刊行物および特許は、参照により本願明細書に援用したものとする)に記載される方法に従って測定した。
歯磨剤組成物の清浄特性は、典型的には、ペリクル清浄比(「PCR」)値によって表される。このPCR試験は、歯磨剤組成物が一定のブラッシング条件下で歯から薄膜を除去する能力を測定する。このPCR試験は、「In Vitro Removal of Stain With Dentifrice」、G.K.Stookeyら、J.Dental Res.、61、1236−9、1982に記載されている。PCRおよびRDAの結果は、ともに、歯磨剤組成物の成分の性質および濃度に依存して変わる。PCRおよびRDA値は、無次元(unitless)である。
屈折率およびヘイズなどのゲル練り歯磨きの透明性に関する特性は以下のようにして測定した。
屈折率(「RI」)および光透過度を測定する際の第1の工程として、ある範囲のグリセリン/水の原液(約10)を、これらの溶液の屈折率が1.428〜1.46にあるように調製した。必要とされる正確なグリセリン/水比は、使用される正確なグリセリンに依存し、この比は測定をする技能者によって決められる。典型的には、これらの原液は、水の中の70重量%〜90重量%のグリセリンの範囲を対象にすることになる。屈折率を測定するために、各標準溶液の1滴または2滴を屈折計(Abbe 60 Refractometer Model 10450)の固定されたプレートの上に別々に置く。被覆用プレートを固定し、定位置に係止する。光源および屈折計のスイッチを入れ、各標準溶液の屈折率を読み取る。
本発明のゲル/沈降シリカ生成物の2.0±0.01mlを別々の20mlの瓶の中に正確に秤量し、各原液のグリセリン/水溶液18.0±0.01mlを加えた(測定された油吸収が150を超える生成物については、この試験では1gの本発明のゲル/沈降シリカ生成物および19gの原液のグリセリン/水溶液を使用した)。次いでこれらの瓶を激しく振盪してシリカ分散液を形成し、ストッパーを瓶から取り外し、これらの瓶をデシケータの中に置いた。次いでこのデシケータを、真空ポンプを用いて120分間排気し(約24インチHg(約81kPa))、完全な脱気について目視検査した。590nm(Spectronic 20 D+)での%透過率(「%T」)を、この試料が室温まで戻った(約10分間)後に、機器製造業者の操作説明書に従って測定した。
各分散液の一定量を石英のキュベットの中に入れて各試料について0〜100目盛りで590nm波長の%Tを読み取ることにより、%透過率を本発明の生成物/グリセリン/水分散液について測定した。使用した原液の%透過率 対 RIを曲線上にプロットした。本発明の生成物の屈折率を、%透過率 対 RI曲線上のプロットされたピーク最大値(縦座標またはX−値)の位置として定義した。そのピーク最大値のY値(または横座標)が%透過率であった。
当該透明なゲル練り歯磨きの「%ヘイズ」は、BYK−Gardner Haze−Gard plus機器によって測定した。このHaze−Gard plusは、ガラスの外観、ならびにプラスチックおよび他の透明な材料でできたフィルム、包装材料などの外観を測定するために設計された静止機器である。試験片表面は垂直に照らされ、透過光が、積分球(0°/拡散形状)を使用して光電測光により測定される。この機器は、最初に製造業者の指示書に従って較正される。次に、38×75mmの寸法、および0.96〜1.06mmの厚さを有する2つの顕微鏡用スライドを平坦な表面の上に置く。1つのスライドをプレキシグラスのスペーサ(38×75mm、厚さ3mmで24×47mmの開口領域を有する)で覆う。ゲル練り歯磨きをこのプレキシグラスのスペーサの開口領域の中へと搾り出す。第2のスライドをこの練り歯磨きの上に置き、手で圧力を加え、過剰の練り歯磨きおよび空気を排除する。この試料を予め較正したメーターの光学部分に置き、ヘイズ値を得る。より低いヘイズ値は、より大きい透明性を有する練り歯磨きであることを示した。
香料性能分析は、Hewlett Packard GC/MS 5890/5972装置を使用して、ガスクロマトグラフィ/質量分析法によって行った。2.5mlのスタティックヘッドスペースシリンジ(static headspace syringe)を具えるGerstel MPS2をこのGC/MSで使用した。0.25mm内径および0.25μm膜厚を有するStabilwax 60mクロマトグラフィカラムを使用した。試験した香料は、スペアミント油、具体的に言うとAldrich番号W30322−4であった。
クロマトグラフィのプロセスパラメータは以下のとおりであった:シリンジ温度は65℃であった。撹拌機温度は60℃であった。ヘッド圧力は27psi.(約186kPa)であった。スプリットフローは1分間のスプリットレス注入を用いて30ml/分であった。インジェクター温度は250℃であった。検出器温度は280℃であった。オーブンの温度は6℃/分で40℃から230℃まで上げた。
シリカ試料は105℃で4時間乾燥し、次いでデシケータの中で4時間平衡化させた。0.5000gのシリカ材料を20mlのバイアルの中へと計量し、10μLの香料をこのバイアルに加え、次いでこのバイアルにすぐに蓋をした。各試料を10秒間ボルテックスにかけ、一晩平衡化させた。次いで各試料が振盪しながら60℃で60分間インキュベーションされるようにこの機器の運転時間を設定し、そのインキュベーションの直後に1mlのヘッドスペースをGC/MSの中へと注入した。
これより上記の装置、材料および方法を用いて実施した以下の限定を意図しない実施例に関連して、本発明をより詳細に説明する。
ゲル/沈降シリカ複合材料の製造
いくつかの実施例1〜5を、本発明に従って(すなわち、硫酸塩の添加あり)および先行技術に従って(硫酸塩なし)調製した。このプロセスでは、これらの実施例は、29体積%のゲル、従って約71体積%の沈降シリカを含有していた。
第1段階において、3.3のSiO:NaO比をもつケイ酸ナトリウムの6%水溶液174Lを反応器に入れ、その中で50rpmの速度で撹拌し、85℃の温度まで加熱したところ、シリカゲルが生成した。実施例1および実施例2については、ゲル形成の間に10Kgの無水硫酸ナトリウムを加えた。実施例3については、ゲル形成の間に5Kgの無水硫酸ナトリウムを加えた。実施例4および5については、ゲル形成の間、電解質を加えなかった。次いで11.4%硫酸を、4.09L/分の速度で7分間加えた。7分後、この酸添加を止め、ゲル形成段階を終わりにした。
第2段階では、第一段階で得たスラリーを次に93℃の温度に加熱し、この温度をこのバッチの間ずっと維持した。次いで撹拌機速度を80rpmに上昇させた。また、再循環ラインフロー(recirculation line flow)および(高せん断を提供する)ロータ−ステータ混合機を、ともに60Hzで起動した。次いで沈殿物形成が起こった。ここで実施例2および実施例5については、10Kgの無水硫酸ナトリウムを加え、実施例3については、5Kgの無水硫酸ナトリウムを加え、実施例1および実施例4については、さらなる硫酸塩は添加しなかった。(3.2L/分の速度での)酸およびケイ酸塩溶液(85℃の温度に予熱してあり、16.21%の濃度を有し、8.88L/分の速度で添加した)を反応器の中のスラリーに同時に加えることにより、沈降シリカが生成した。この同時の添加を48分間継続した。48分後,ケイ酸塩のフローを止めた。pHが7.0まで下がるまで酸のフローを3.2L/分の速度で継続し、この時点で、この酸のフローを1L/分に下げた。pHが5.3〜5.5に近づくまで、酸のフローを1L/分で継続した。次いで、酸のフローを止め、93℃の温度に維持しながらこのバッチを10分間温浸した。この間、pHを5.3〜5.5に維持した。
次いで得られたスラリーを濾過により回収し、約5%未満(好ましくは4%未満、および最も好ましくは2%未満)の硫酸ナトリウム濃度まで洗浄し、次いで約5%水分のレベルまで噴霧乾燥した。次いでこの乾燥した生成物を均一なサイズに粉砕した。上記のように、5つの異なる試料を上記の手順に従って調製した。3つは本発明に従って調製し(実施例1〜3、硫酸塩を利用する)、2つは比較例であり、1つは塩を含まないものであり(実施例4)およびゲル形成段階で塩を含まないものであった(実施例5)。次いでこれらの材料のいくつかの特性を測定し、結果を下の表1に示す。
Figure 2011529024
香料保持試験を、これまでに記載した手順に従って実施した。けい砂(SIL−CO−SIL(登録商標) 63、US Silica Company)を基準物質として試験した。
Figure 2011529024
表2から分かるように、本発明に従って調製したシリカは、けい砂と比較して優れた香料保持性能を与える。
歯磨剤配合物の実施例
次いで、表1に示すシリカ材料を組み込んで練り歯磨き−歯磨剤配合物を調製した。歯磨剤を調製するために、グリセリン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコールおよびソルビトールを一緒に混合し、これらの成分が溶解するまで撹拌して第1の混合物を形成した。脱イオン水、フッ化ナトリウム、およびサッカリンナトリウムも一緒に混合し、これらの成分が溶解するまで撹拌して、第2の混合物を形成した。次いで、これらの2つの混合物を、撹拌しながら合わせた。この後、任意の着色料を撹拌しながら加え、「プレミックス」を得た。このプレミックスをRoss混合機(Model DPM−1)の中に入れ、シリカ増粘剤、研磨剤シリカおよび二酸化チタンを、真空を用いずに混ぜ込んだ。30インチの真空に引き、得られた混合物をおよそ15分間撹拌した。最後に、ラウリル硫酸ナトリウム、着色料、および香料を加え、この混合物を低下させた混合速度でおよそ5分間撹拌した。得られた歯磨剤をプラスチックのラミネート練り歯磨きチューブに移し、将来の試験のために保存した。各々上に示した研磨剤実施例1〜4のうちの1つを使用する4つの異なる歯磨剤配合物を、以下の表3に示す配合に従って調製した。利用した歯磨剤配合物は、本発明のおよび比較例の清浄用研磨剤のPCRおよびRDA測定値を求めるための適切な試験歯磨剤配合物と考えられる。
Figure 2011529024
いくつかの歯磨剤配合物を、表4に示す異なるシリカ研磨剤を含む表3の歯磨剤配合物を使用して、調製した。
Figure 2011529024
次いで、これらの歯磨剤を、上記の方法に従ってPCRおよびRDA特性ならびにヘイズ値について評価した。各歯磨剤配合物についての結果を、下の表5に提示する。下記の配合物1〜3は本発明に関するものであり、配合物4は比較例である。
Figure 2011529024
上記の表の中のデータは、本発明のシリカはすべての性能のカテゴリーにおいて優れているというわけではないが、本発明のシリカは、比較的高濃度の水を有する透明な練り歯磨き組成物の中にシリカを含めることができるほどに十分低い屈折率においてさえも、良好な清浄、低磨耗性、改善された香料適合性、および比較的高い程度の透過率を含めた非常に望ましい機能的性能プロファイルを与えるということを実証する。本発明のシリカは際立つ香料適合性性能を呈するということを特に強調しておきたい。
広範にわたる本発明の技術思想から逸脱せずに上記の実施形態に変更を加えることができるということは、当業者なら分かるであろう。それゆえ、本発明は開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって画定される本発明の技術思想および範囲内での変更態様を包含することが意図されているということを理解されたい。

Claims (20)

  1. 歯磨剤組成物で使用するためのゲル/沈降シリカ複合材料であって、前記複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを有し;かつ、20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、前記歯磨剤は多くとも130のRDA(相対的象牙質磨耗)値;0.7〜1.3のPCR(ペリクル清浄比):RDA比;および約50%未満の24時間後のヘイズ値を有する、ゲル/沈降シリカ複合材料。
  2. 前記複合材料の前記最大光透過は少なくとも40%である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  3. 前記屈折率範囲は約1.435〜約1.445である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  4. 前記複合材料の前記最大光透過は少なくとも40%であり、前記屈折率範囲は約1.435〜約1.445である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  5. 前記けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性は少なくとも75%である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  6. 前記けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性は少なくとも85%である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  7. 前記複合材料の前記CTABは約9〜約35である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  8. 前記複合材料の前記CTABは約12〜約25である、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  9. 前記歯磨剤は多くとも120のRDAを有する、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  10. 前記歯磨剤は0.8〜1.0のPCR:RDA比を呈する、請求項1に記載のゲル/沈降シリカ複合材料。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲル/沈殿物複合材料を含む歯磨剤。
  12. 歯磨剤組成物で使用するためのゲル/沈降シリカ複合材料を製造する方法であって、前記複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを有し、かつ20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、前記歯磨剤は、多くとも130のRDA値;0.7〜1.3のPCR:RDA比;および約50%未満の24時間後のヘイズ値を有し、前記方法は、
    a)電解質、アルカリケイ酸塩、および酸性化剤を混合して反応媒体中でシリカゲルを形成する工程であって、前記シリカゲルを最初に洗浄も、変性も、精製もしない工程と、
    b)その後、工程(a)の前記シリカゲルを含む前記反応媒体に、十分な量のアルカリケイ酸塩および酸性化剤を導入して、沈降シリカを形成し、これによりゲル/沈降シリカ複合材料を製造する工程と、
    を含む方法。
  13. 工程(a)の後に、前記反応媒体は高せん断条件にかけられる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記電解質はアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記電解質は硫酸ナトリウムである、請求項12に記載の方法。
  16. 工程(a)で、前記電解質は前記バッチ水溶液全体に基づいて約0.5%〜約2.5%の濃度の重量比で導入される、請求項12に記載の方法。
  17. 電解質は工程(b)で導入される、請求項12に記載の方法。
  18. 工程(b)の前記電解質は硫酸ナトリウムである、請求項17に記載の方法。
  19. 歯磨剤組成物で使用するためのゲル/沈降シリカ複合材料を製造する方法であって、前記複合材料は、約1.432〜約1.455の屈折率範囲内で少なくとも25%の最大光透過;少なくとも50%の、けい砂と比較したときの相対的香料利用可能性;約40未満のCTABを有し、かつ20重量%の量で歯磨剤組成物の中に組み込まれるときに、前記歯磨剤は、多くとも130のRDA値;0.7〜1.3のPCR:RDA比;および約50%未満の24時間後のヘイズ値を有し、前記方法は、
    a)電解質、約3%〜約35%の濃度を有するアルカリケイ酸塩の水溶液、および約4%〜約35%の酸濃度を有する酸性化剤の水溶液を一緒に約40〜約90℃の温度で、撹拌下で混合して反応媒体中でシリカゲルを形成する工程であって、前記シリカゲルを最初に洗浄も、変性も、精製もしない工程と、
    b)その後、工程(a)の前記シリカゲルを含む前記反応媒体に、十分な量のアルカリケイ酸塩および酸性化剤を導入して、沈降シリカを形成し、これによりゲル/沈降シリカ複合材料を製造する工程であって、反応全体のpHは3〜10の範囲にある工程と、
    を含む方法。
  20. 工程(a)の後に、前記反応媒体は高せん断条件にかけられる、請求項19に記載の方法。
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