JP2011527350A - 塗料、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックにおける粘着防止剤および防汚剤としてのポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン、その製法ならびに使用 - Google Patents

塗料、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックにおける粘着防止剤および防汚剤としてのポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン、その製法ならびに使用 Download PDF

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Abstract

【課題】改善された抗粘着作用および/または防汚(dirt-repellent)作用を示す塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックを提供すること。
【解決手段】分岐ポリグリシドールポリエーテルラジカルを含むポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を調製する方法であって、初めに、少なくとも1種のアリルまたはメタリル出発化合物を少なくとも1種のグリシドールまたは炭酸グリシドールと反応させて、1つ以上の分岐ポリグリシドールラジカルで変性されているアリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルを形成させ、次いで、こうして調製された一つ以上のアリルポリエーテルまたは一つ以上のメタリルポリエーテルを、酸緩衝剤の存在下で、Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの付加反応に供することを特徴とする方法、同方法により得られるポリシロキサン、および同ポリシロキサンからなる塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチック用の添加剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテルとアルキルヒドロシロキサン類との付加反応により調製することができるポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンに関する。
ある種の品質、例えば、家具用ワニスおよびビヒクル上塗りの場合には改善された耐引掻性または改善されたレベリングを達成するために、塗料およびポリマー成形材料にポリシロキサン類を加えることは知られている。ポリシロキサン類の使用は普及しており、非常に多様である。
ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類は原則として、数多くの特許明細書から知られている。
特許文献1は、ポリヒドロキシ官能性アリル化合物類とSi−H官能性ポリシロキサン類とを反応させることによるシロキサンアルコールエーテル類の調製を記載している。生じた化合物は、泡安定剤として、および水性系のための消泡剤として記載されている。
特許文献2は、ポリオール末端シリコーン類の調製および放射線硬化性組成物を包含する硬化性組成物における遊離水酸基を有するこれらの化合物またはその誘導体の使用を記載している。
特許文献3および特許文献4は、第1級水酸基を有するポリシロキサンポリオール類を、またこれらのポリシロキサンポリオール類を含む硬化性塗料を記載している。これらの塗料は、改善された付着、耐引掻性および高い光沢を特徴とすると記載されている。
特許文献5は、アルコール系ヒドロキシル基を有するオルガノシロキサン類の調製を記載している。メチルヒドロシロキサン類および末端アリル基を有するポリグリセリン類をヒドロシリル化することにより、この化合物は調製される。こうして得られた化合物は、非イオン界面活性ポリシロキサンとして使用することができる。
特許文献6は、特許文献5に記載のものと非常に類似しているメチルヒドロシロキサン類とアリルポリグリセリン類との反応生成物を頭髪化粧料として記載している。
特許文献7は、乳化剤として使用するためのポリグリセリン変性ポリシロキサン類の合成を記載している。これらの乳化剤は、膨潤と共に化粧品に混和することにより、オイルを貯蔵するために適している。
特許文献8は、ポリシロキサン類とポリグリセリンの交互(AB)nコポリマーの合成および化粧品におけるその使用を記載している。ソフトフィール(soft-feel)効果の付与、湿潤化およびつやの付与が、有利であると記載されている。
特許文献9は、不飽和オルガノポリシロキサン樹脂、Si−H官能性架橋剤および不飽和ポリグリセリンの反応を介して、化粧品用途のためのオルガノポリシロキサンゲルを調製することを開示している。
特許文献10は、化学農薬配合物用の展着剤としてのグリセリン変性ポリシロキサンの調製およびその使用を開示している。開示されている生成物は、農薬製品の表面張力を低下させて、葉表面での農薬および殺虫剤の付着を改善する。
特許文献11は、分岐ポリグリセリン類で変性されているポリシロキサン類の合成を記載している。元素のカリウムまたはカリウムの塩基性化合物を使用して、重合を活性化ヒドロキシル基から出発させる方法を使用することにより、ヒドロキシ官能性ポリシロキサンは変性されている。しかしながら、この種の反応戦略で製造された生成物は、平衡生成物および除去生成物を包含し、このことが、例えば、自動車仕上げなどの高レベルの生成物均質性が重要である用途における目的化合物の使用を制限している。したがって明らかに、特許文献11はより詳細には、ファブリック/テキスタイルにおける、および化粧品配合物における変性シリコーンの用途に関している。示されている利点は、濡れおよび様々な基材での吸着の改善、より低いレベルの黄変ならびに皮膚刺激である。先行技術に関して、特許文献11は、アリル基により変性された線状ポリグリセリン類とシリコーン水素化物類との反応において、得られる生成物はゲル状であり、再生産可能な粘度を示さないことを認めている。
上記のポリグリセリン変性ポリシロキサン類は主に、乳化および湿潤化特性に関して、およびソフトフィール特性を付与するためにそれらが有利である化粧品配合物中で使用される。
特許文献12は、ヒドロキシオキセタンをベースとするポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテル類とアルキル−水素−シロキサン類との付加反応により調製することができる分岐ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を開示している。しかしながら、非常に極性を有する塗料系、より詳細には、水性塗料系における分岐ポリ(ヒドロキシオキセタン)をベースとするポリシロキサン類の使用は、一定の制限を受け、その一部は、該ポリシロキサン類の溶解性に起因し得る。したがって、極性系にも特に適している添加剤に対する需要があった。
米国特許第3,381,019号明細書 米国特許第4,640,940号明細書 米国特許第5,916,992号明細書 米国特許第5,939,491号明細書 米国特許第4,431,789号明細書 特開平10−316540号 米国特許出願公開第2006/0034875号明細書 米国特許出願公開第2005/0008600号明細書(欧州特許第1496080号明細書) 米国特許第6365670号明細書 米国特許出願公開第2005/0261133号明細書 欧州特許第1489128A1号明細書 ドイツ特許第10 2006 031 152A1号明細書
本発明の目的は、塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックの特性を改善することであった。より詳細には、目的は、改善された抗粘着作用および/または防汚(dirt-repellent)作用を示す塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックを提供することであった。さらに、これらの改善された特性を付与するために加えられる添加剤は、可能な限り、塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチックの他の特性を損なうべきではない。加えられる添加剤はまた、比較的少量で、その活性を発現させ得るべきである。塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックはさらに、数年の長期間にわたって、屋外の気象条件下でも、その抗粘着性および/または防汚作用を実際に維持すべきである。この特性維持にはまた、複数回の洗浄サイクルにわたっての抗粘着作用および/または防汚作用の永続性も包含されるべきである。
総じて意外にも、少なくとも1種のグリシドールをベースとする分岐ポリヒドロキシ−官能性アリルポリエーテルを酸性緩衝剤の存在下に、Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンと付加反応させることにより調製することができるポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類により、上記の目的が達成されることが判明した。このことに関連して、線状ポリグリセリン類とシリコーン水素化物類とを反応させる際の特許文献11において報告された欠点は、グリシドールをベースとする分岐ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテ類ルを使用する場合には生じず、したがって、線状ポリグリセリン類で変性されたシリコーンと構造的に変わらないだけでなく、高レベルの生成物均質性をも示す生成物を得ることができることは、特に意外であった。
さらに、ポリグリシドールブロックの水酸基がバインダーの反応性基と架橋し得るので、持続作用を確保することは、有利であることが判明した。
これらの付加生成物を加えられた塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチックは、優れた抗粘着特性および防汚特性を示す。本発明の付加生成物はまた、塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチックの他の特性を実質的に損なわない。これらのポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンは、塗料組成物またはポリマー成形材料に比較的少量(添加剤程度の量)で加えることができる。添加剤が低い濃度であることにより、例えば、腐食制御、光沢保持および気候安定性に関する元の塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックの物理的特性は、影響を受けない。また、本発明の付加生成物を含む塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックは通常、数年間にわたって望ましい特性を示し、また、これらの特性を複数回の洗浄サイクルにわたって維持する。
塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックに加えることができる本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンは、少なくとも1種の分岐ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテルをSi−H官能性ポリシロキサンと付加反応させることを介して調製することができる。これに関連して「分岐ポリエーテル」との表現は、主鎖および少なくとも1つの側鎖がポリエーテル橋を含有するポリエーテルを指す。好ましくは、少なくとも1つの分岐ポリエーテルが、多分岐構造を有する。分岐は、例えば、NMR分析により検出することができる。
Si−H官能性ポリシロキサンは、鎖状ポリマー、環状ポリマー、分岐ポリマーまたは架橋ポリマーであってよい。好ましくは、鎖状ポリマーまたは分岐ポリマーである。特に好ましいのは、鎖状ポリマーである。Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンは好ましくは、対応するC1〜C14アルキレン、アリーレンまたはアラルキレンにより置換されているアルキルヒドロポリシロキサンである。好ましくは、アルキルヒドロポリシロキサンは、メチルヒドロポリシロキサンである。
本発明の好ましい対象は、下記の一般式(I)により表し得るポリヒドロキシ官能性鎖状ポリシロキサンである:
Figure 2011527350
式中、
Z=C1〜C14アルキレン、
RK=1〜6個の炭素原子を有するアルキレンオキシド単位から構成される非分岐ポリエーテルラジカルおよび/または200から4000g/モルの重量平均分子量を有する脂肪族および/もしくは脂環式および/もしくは芳香族ポリエステルラジカル、
R=分岐ポリグリシドール基からなるか、それを含有するポリヒドロキシ官能性分岐ポリグリシドールポリエーテルラジカル、
2およびR3は、相互に独立に、C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル、−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OCO(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−O−CO−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OSO2(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−H、−Cl、−F、−OH、−R、−RKであり、
4=C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A=0〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8であり、
B=2〜300、好ましくは10〜200、より好ましくは15〜100であり、
C=0〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8であり、
C=0である場合、R3=Rおよび/またはR2=Rである。
単位−[SiR4(Z−R)]−O−が存在する場合、即ち、Cが少なくとも1である場合、R2およびR3は、Rとは異なってよい。
重量平均および数平均分子量を本発明では、使用される出発化合物および最終生成物に関して、標準ポリスチレンに対するゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより決定する。
相溶性適合を必要とする系においては、Aが少なくとも1である一般式(I)の化合物を使用することが有利である。
上記の構造式に対応するコポリマーは、ランダムコポリマー、交互コポリマーまたはブロックコポリマーであってよい。加えて、シリコーン主鎖に沿った側鎖の配列により、勾配を形成することができる。式−[SiR4(Z−RK)]−O−のA単位、B単位−Si(R42−O−およびC単位−[SiR4(Z−R)]−O−を、任意の順序でポリシロキサン鎖に配置することができる。
式(I)の構造から、ならびにA、BおよびCに関する対応する定義から結論づけ得る通り、本発明の鎖状ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類は、4から342個のシロキサン単位からなる。好ましくは、本発明の鎖状ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類は、10から100個のシロキサン単位、より好ましくは、20から80個のシロキサン単位、特に好ましくは、30から70個のシロキサン単位からなる。
ポリヒドロキシ官能性分岐ポリエーテルアルキルラジカル−Z−RをSi−H官能性ポリシロキサンに組み込むために、グリシドールまたは炭酸グリセリンを1種または複数のヒドロキシ含有アリル出発化合物で開環重合することにより調製することができる1種または複数の分岐ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテル類を使用することが好ましい。これらの分岐ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテルを付加反応により、ポリシロキサンに組み込むことができる。これらは一般に、正確に1個のアリル基を有する。即ち、これらは、モノアリルであるので、2個以上のSi−H官能性ポリシロキサンの間で架橋剤または連結剤として作用することはない。
これらのアリル出発化合物は、ヒドロキシル基については単官能性であってよい。
アリルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテル、アリルポリエチレングリコール、アリルポリプロピレングリコール、アリルポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー(エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドがランダム構造またはブロックで配置されていてよい)からなる群からのモノヒドロキシ官能性アリル出発化合物を使用するのが有利である。
モノヒドロキシ官能性アリル出発化合物として、アリルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテルおよびアリルポリエチレングリコールを使用するのが特に好ましい。アリルアルコールが特に好ましい。
また、例えば、メタリルアルコール、メタリルポリエチレングリコールなどの対応するメタリル化合物を使用することもできる。アリル出発化合物に対する本発明に関連しての言及はまた、それが別段に述べられていることを何ら必要とせずに、メタリル類似体を包含する。「(メタ)アリル」という用語が使用されている場合、この用語も同様に、「アリル」および「メタリル」の両方を包含する。
例えば、アリルフェノールなどの他のモノヒドロキシ官能性アリルおよびメタリル出発化合物も使用することができる。さらなる可能性は、例えば、アミノ基(−NH2、−NH(アルキル))またはチオール基(−SH)などの、ヒドロキシル基以外の活性水素基を伴う(メタ)アリル出発化合物の使用である。
また、多分散性および一定の物理的特性に関して利点を示す、ジ−、トリ−または多官能性出発化合物を使用することも可能である。二官能性または多官能性モノアリル出発化合物のヒドロキシル基は好ましくは、ジオール、トリオールまたはポリオールで、例えば、ジヒドロキシ−、トリヒドロキシ−もしくはポリヒドロキシ−エステルもしくは−ポリエステルまたはジヒドロキシ−、トリヒドロキシ−もしくはポリヒドロキシ−エーテルもしくはポリエーテルで、例えば、5,5−ジヒドロキシアルキル−1,3−ジオキサン、5,5−ジ(ヒドロキシアルコキシ)−1,3−ジオキサン、5,5−ジ(ヒドロキシアルコキシアルキル)−1,3−ジオキサン、2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジヒドロキシ−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシアルキル−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ(ヒドロキシアルコキシ)−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシアルコキシ−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ(ヒドロキシアルコキシ)−1,3−プロパンジオール、2−(ヒドロキシアルコキシアルキル−2−アルキル−1,3−プロパンジオールまたは2,2−ジ(ヒドロキシアルコキシアルキル)−1,3−プロパンジオールなどでエーテル化されている。
前記2官能性または多官能性モノアリル出発化合物の好ましい実施形態は、5,5−ジヒドロキシアルキル−1,3−ジオキサン、5,5−ジ(ヒドロキシアルコキシ)−1,3−ジオキサン、5,5−ジ(ヒドロキシアルコキシアルキル)−1,3−ジオキサン、2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジヒドロキシ−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシアルキル−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ(ヒドロキシアルキル)−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシアルコキシ−2−アルキル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ(ヒドロキシアルコキシ)−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシアルコキシアルキル−2−アルキル−1,3−プロパンジオールおよび2,2−ジ(ヒドロキシアルコキシアルキル)−1,3−プロパンジオールのダイマー、トリマーまたはポリマーでエーテル化されている。
前記アルキルラジカルは好ましくは、線状または分岐C1〜C24、例えば、C1〜C12またはC1〜C8アルキルまたはアルケニルである。特に好ましいアルキルラジカルは、メチルおよびエチルラジカルである。「アルコキシ」という表現は好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、フェニルエトキシを指し、20個までのアルコキシ単位または2つ以上のアルコキシ単位の組み合わせを含む。
少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアリル出発化合物のさらなる好ましい実施形態には、グリセリン、トリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパンのモノアリルエーテルまたはモノメタリルエーテル、ジ(トリメチロール)エタン、ジ(トリメチロール)プロパンおよびペンタエリトリトールの、ならびに、また、例えば、モノ−、ジ−、トリ−およびポリエチレングリコール、モノ−、ジ−、トリ−およびポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノールおよびその相応するアルキル−、アルキルアルコキシ−およびアルコキシアルキル−置換類似体ならびにその誘導体などの1,Ω−ジオールのモノアリルまたはモノ(メタリル)エーテルが包含される。「アルキル」および「アルコキシ」との表示はこの場合、上記の定義に対応する。
特に好ましくは、少なくとも2個のヒドロキシ基を有するアリル出発化合物は、5,5−ジヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジ(トリメチロールエタン)、ジ(トリメチロールプロパン)、ペンタエリトリトール、ジ(ペンタエリトリトール)、アンヒドロエンネアヘプチトール、ソルビトールおよびマンニトールからなる群からの化合物に由来する。
使用されるジ−またはポリ−ヒドロキシ官能性アリル出発化合物が、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルまたはグリセリンモノアリルエーテルであるのが、特に好ましい。
この種のアリル出発化合物では、グリシドールで、またはグリシドールとグリシジルエーテルおよび/またはアルキレンオキシドとの混合物で、開環重合が生じる。この場合、グリシドールとグリシジルエーテルおよび/またはアルキレンオキシドとの混合物の重合を、ランダム構造またはブロックで行うことができる。グリシジルエーテルは、アルキル−またはアルコキシ−置換されていてよい。
この場合の「アルキル」という表現は好ましくは、線状または分枝鎖C1〜C24、例えば、C1〜C12またはC1〜C8アルキルまたはアルケニルを指す。特に好ましくは、「アルキル」という表現は、メチル、エチル、プロピルおよびブチルを指す。「ポリアルコキシ」という表現は好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、フェニルエトキシを指し、20個までのアルコキシ単位または2種以上のアルコキシ単位の組み合わせを含む。
グリシドールまたは炭酸グリセリンを主なモノマーとして使用することが好ましい。このことは、ラジカルRの好ましくは少なくとも50モル%、より好ましくは少なくとも70モル%、特に好ましくは少なくとも80モル%が、開環グリシドールまたは炭酸グリセリンから合成されていることを意味する。
アリル−官能性多分岐ポリグリシドールは、開環重合手順を介して調製することができる。十分に規定される構造を得るために、モノマーのゆっくりとした付加を伴うアニオン開環重合が特に好ましい。
次の方法を使用することが好ましい:アリル官能性出発化合物のヒドロキシル基をアルカリ金属水酸化物またはアルコキシドにより部分的に脱プロトン化し、続いて、蒸留により水またはアルコールを除去し、開始剤および開始剤アルコラートの混合物を得る。次いで、グリシドールを80℃から100℃の温度で、開始剤/開始剤アルコラート混合物に滴加する。リビングアニオン開環重合を、アルコール基と成長鎖のアルコラート基との間でのプロトンの迅速な交換を介して制御する。反応の後に、例えば、酸性イオン交換体で処理することにより、アルカリを除去する。反応、反応成分および手順に関するさらなる詳細は、次の刊行物に見出すことができる:Sunder A、Hanselmann R、Frey H、Muellhaupt R.:Macromolecules 1999年;32:4240〜6頁、欧州特許第1785410号明細書または米国特許出願公開第2003/0120022号明細書。
グリシドールを、炭酸グリセリンに置き換えることができる。炭酸グリセリンの合成およびこれらが反応して多分岐ポリグリシドールになる反応条件は、例えば、Rokickiら、Green Chemistry、2005年、7、529〜539頁から当業者には知られている。
本明細書において多分岐ポリグリシドールに関して言及する場合、これらは通常、グリシドールまたは炭酸グリセリンを開環重合することにより得ることができる。本明細書において、グリシドールの開環重合に関して言及する場合、これは通常、炭酸グリセリンを開環反応に供する変法も包含し、その際、当業者は反応条件を、Rockickiら(上記)に記載されている条件に合わせるのが適切である。
本発明のより環境に良好な一実施形態では、多分岐ポリグリシドール構造を調製するために、炭酸グリセリンを使用する。炭酸グリセリンは、グリシドールよりも環境に優しい方法で調製することができ、現段階の知識では、グリシドールの発癌性を有さない。
ヒドロキシル基は、遊離なままであってもよいし、または適用された配合物で設定される最適な相溶性を可能にするために、全部もしくは一部、変性されてもよい。
ポリヒドロキシ官能性アリル化合物類は、少なくとも1つの分岐世代、好ましくは、少なくとも2つの分岐世代を有する。「世代」という表現は、WO02/40572号パンフレットにおいての通り、この場合には、疑似世代を称するためにも使用される。分岐は例えば、NMR分析により検出することができる。分岐アリル化合物類の多分散性(Mw/Mn)は、好ましくは、<3、より好ましくは、<2、最も好ましくは、<1.5である。
下記の式(II)は、エチレングリコールモノアリルエーテルおよびグリシドール類から3世代で得られる好ましく得られたデンドリマー反応生成物を示している。しかしながら、得られた生成物は実際には、せいぜい疑似デンドリマーまたは多分岐アリル−官能性ポリグリシドール類として記載されるにすぎない。
Figure 2011527350
少なくとも1種のアリル出発化合物を少なくとも1種のグリシドールまたは炭酸グリセリンと反応させ、続いて、酸緩衝剤の存在下でSi−H官能性アルキルポリシロキサンと付加反応させることにより、ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を調製することができる。少なくとも1種のアリル出発化合物と、グリシドールまたは炭酸グリセリンとの反応および引き続くSi−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの付加反応が好ましい。
ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類の合成を好ましくは、アリル出発化合物と少なくとも1種のグリシドールとの反応により得られたアリルポリエーテルと、Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの付加反応を介して達成する。
これらのポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテルから調製されるポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類の相溶性を改善するために、Si−H官能性ポリシロキサンとのヒドロシリル化反応の前またはその後に、アリルポリエーテルの遊離ヒドロキシル基をアルコキシ化することも可能である。好ましくは、基を、エトキシ化および/またはプロポキシ化および/またはブトキシ化および/またはスチレンオキシドでアルコキシ化する。この場合、純粋なアルコキシレートまたは混合アルコキシレートを調製することが可能である。アリルポリエーテルの遊離ヒドロキシル基を、ヒドロシリル化反応の前にエトキシ化することが特に好ましい。
加えて、アルコキシ化とは別に、遊離ヒドロキシル基を他の方法で化学的に変性することもできる。例には、メチル化、アクリル化(acrylization)、アセチル化、エステル化およびイソシアネートとの反応によるウレタンへの転化が包含される。後者の反応の例は、ヒドロキシル基と、例えば、ポリエーテルモノオール類とTDI(トルエンジイソシアネート)との反応により調製され得るTDIモノ付加生成物との反応である。
ヒドロキシル基に関して知られている他の全ての変性可能性も、使用することができる。前記の化学的転化は、完全である必要はない。例えば、遊離ヒドロキシル基の一部のみ、即ち特には、少なくとも1個のヒドロキシル基が化学的に変性されていることも可能である。
変性を好ましくは、ヒドロシリル化反応の前に実施する。この場合、遊離ヒドロキシル基の変性が、後続のヒドロシリル化反応に対して有利な作用を有することもある。
ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテル中の遊離ヒドロキシル基の一部を介して、バインダーへのポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンの組み込みおよび/または架橋密度を制御することも可能である。元のヒドロキシ官能性の多くまたは全部が保持されている場合、より高い架橋密度が得られ、これは、一部の塗料系に対して改善された硬度をもたらし得る。対照的に、実質的に全てのヒドロキシル基がブロックされている場合、分子は一定の移動性を有し、重ね塗り塗料系の場合には、複数の塗膜を介しての移動を可能にするので、中塗り付着に不利な影響を及ぼさない。
ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類と塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックとの相溶性を適合させることができるように、本発明で使用されるポリヒドロキシ官能性アリル化合物類と組み合わせて、アリルアルコールまたは1個もしくは複数のヒドロキシル基を有するモノアリルエーテルをアルキレンオキシド、より詳細にはエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドおよび/またはスチレンオキシドでアルコキシル化することにより調製されるアリルポリエーテルを使用することも、賢明であり得る。これらの既に十分に確立されているアリルポリエーテルは下記では、より明確にするために、「非分岐アリルポリエーテル」と称され、これらは、ポリシロキサンにおいて「非分岐ポリエーテル基」Z−RKをもたらす。これに関連して、純粋なアルコキシレートだけでなく、混合アルコキシレートを調製することも可能である。混合アルコキシレートでは、アルコキシル化は、ブロック、交互またはランダムであってよい。混合アルコキシレートはまた、アルコキシル化に関して、分布勾配を含有してもよい。
非分岐アリルポリエーテルの1つまたは複数の末端基は、ヒドロキシ官能性であるか、または他に、上記の通り、例えばメチル化またはアセチル化により変換されていてもよい。
非分岐ポリエーテルラジカルRKは好ましくは、下記の式(III)のエチレンオキシド([EO])、プロピレンオキシド([PO])またはエチレンオキシド−プロピレンオキシド−コポリマーである
RK=−O−[EO]V−[PO]W−R6 (III)
[式中、v=0〜70;v=0の場合、w=1;
w=0〜50;w=0の場合、v=1;
6は、Hまたは脂肪族、芳香族、芳香脂肪族基であり、これらはまた、ヘテロ原子または例えば、エステル、ウレタンなどの官能基を含有してもよい]。
([EO])および([PO])の割合の違いにより、本発明のポリシロキサンの特性に影響を及ぼすことが可能である。したがって、[EO]単位に対して、[PO]単位のより大きな疎水性を特に考慮すると、本発明のポリシロキサンの疎水性を、適切な[EO]:[PO]比を選択することを介して制御することが可能である。
上記の構造式に対応するコポリマーは、ランダムコポリマー、交互コポリマーまたはブロックコポリマーであってよい。アルキレンオキシド単位の配列により、勾配を形成することも可能である。
非分岐アリルポリエーテル類を1種に限らず使用することも可能である。相溶性の制御を改善するために、様々な非分岐アリルポリエーテル類の混合物を使用することも可能である。
非分岐アリルポリエーテルおよび分岐アリルポリエーテルを連続して、Si−H官能性アルキルポリシロキサンとの付加反応に供するように、反応を実施することができる。別段に、アリルポリエーテルを、付加反応の前に混合して、アリルポリエーテル混合物をSi−H官能性アルキルポリシロキサンとの付加反応に供することもできる。
ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンと塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックとの相溶性を適合させるために、本発明で使用されるポリヒドロキシ官能性アリル化合物と組み合わせて、アリル二重結合を有するアルコール(1−ヘキセノールなどの1−アルケノールまたはエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチルグリコールモノアリルエーテルもしくは高級同族体などのヒドロキシ官能性アリルポリエーテル)をヒドロキシカルボン酸でエステル化することにより得ることができるアリルポリエステルおよび/または環式エステルを使用することが現実的である。エステル化を好ましくは、プロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトンまたはドデカラクトンおよびその誘導体での開環重合により行う。開環重合をカプロラクトンで行うのが特に好ましい。これに関連して、純粋なポリエステルだけでなく、混合ポリエステルを調製することも可能である。混合ポリエステルの場合には、エステル化は、ブロック、交互またはランダムであってよい。混合ポリエステルはまた、エステル化に関連して分布勾配を含有してもよい。
アリルポリエステルの末端基は、ヒドロキシ官能性であってもよいし、または他に、例えばメチル化またはアセチル化により変換されていてもよい。
アリルポリエステルまたはメタリルポリエステルの重量平均分子量は好ましくは、300から2000g/モル、特に好ましくは、400から1000g/モルである。
線状アリルポリエステル、メタリルポリエステル、アリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルおよび分岐アリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルを連続して、Si−H官能性アルキルポリシロキサンとの付加反応に供するように、反応を実施することができる。別段には、分岐および非分岐アリルおよびメタリル化合物を、付加反応の前に混合して、次いで、この混合物を、Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの付加反応に供することもできる。
ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類と塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックとの相溶性を適合させるために、本発明で使用されるポリヒドロキシ官能性アリル化合物と組み合わせて、前記非分岐アリルポリエーテルおよびアリルポリエステルの混合物を使用することが現実的である。
詳細には、易洗浄性用途では、少なくとも1個のSi−H官能性基が非分岐モノアリルポリエーテル、非分岐モノメタリルポリエーテル、非分岐モノアリルポリエステルまたは非分岐モノメタリルポリエステルと反応しており、少なくとも1個のさらなるSi−H官能性基がモノアリルまたはモノメタリルポリヒドロキシ官能性分岐ポリグリシドールポリエーテルと反応しているポリシロキサン類が、特に好ましい。
易洗浄性用途でのさらに特に好ましい実施形態では、A=0から20、好ましくは1から8およびB=10から200の場合、ラジカルRのうちの少なくとも1個は、線状ポリアルコキシレン基によりラジカルZに結合している分岐ポリグリシドール基またはアルコキシル化により延長されている分岐ポリグリシドール基である。
また、A=1から8、B=10から200およびC=0から20である上記一般式(I)のポリシロキサン類が特に好ましい。勿論、ラジカルRのうちの少なくとも1個が、分岐ポリグリシドール基を含むか、それからなり、分岐ポリグリシドール基がZに直接結合しているものが好ましい。
より詳細には、本発明のポリシロキサン類中で線状アルコキシレン基を介してラジカルZに結合しているRK構造および/または分岐ポリグリシドール基は、易洗浄性用途に特に適した添加剤をもたらすことが判明している。
しかしながら一般に、本発明のポリシロキサン類は全て、離型剤として適しており、そのまま使用することができる。
一般的に述べると、ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類の相溶性を、非常に幅広い様々なマトリックスのいずれにも適合させることができる。例えば、ポリカーボネート中でポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用するためには、相応するポリカーボネート変性を、例えば、米国特許第6,072,011号に記載されている通り、ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類に組み込むことができる。
相溶性の問題なしに、塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチック中で使用するためには、一般式(IV)のポリシロキサンが特に好ましい。
Figure 2011527350
式中、
Z=C1〜C14アルキレンであり、
2およびR3からなる基からの少なくとも一方の置換基がRであり、他方がC1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル、−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OCO(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−O−CO−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OSO2(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−H、−Cl、−F、−OH、−Rまたは−RKであり、
RK=1〜6個の炭素原子を有するアルキレンオキシド単位からなる非分岐ポリエーテルラジカルまたは200から4000g/モルの重量平均分子量を有する脂肪族および/または環式脂肪族および/または芳香族ポリエステルラジカル
R=分岐ポリグリシドール基からなるか、またはそれを含有するポリヒドロキシ官能性分岐ポリグリシドールポリエーテルラジカル、
4=C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル、
B=2〜300、好ましくは、10〜200、より好ましくは、15〜100である。
これらの化合物は、A=0およびC=0であり、2個の置換基R2またはR3のうちの少なくとも一方が、分岐ポリグリシドール基からなるか、それを含有するポリヒドロキシ官能性分岐ポリグリシドール−ポリエーテルラジカルである場合の一般式(I)で表される化合物に対応する。
特に好ましい化合物は、R2=R3=Rである一般式(IV)の化合物である。末端ポリヒドロキシ官能性分岐ポリエーテルラジカルを元に、これらは、多くの場合において活性の改善を示し得る。これらは、塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックにおいて有利に使用することができ、ラジカルRKによる相溶性適合を何ら必要としない。
使用されるSi−H官能性アルキル−ポリシロキサン類はまた、厳密に単官能性であってよく、言い換えると、これらは、ただ1個のシラン水素原子を有すればよい。これらの化合物を用いると、基R2またはR3の正確に一方がラジカルRである好ましい化合物を製造することが可能である。Si−H官能性アルキルポリシロキサン類は例えば、下記の一般式(V)により表すことができる
Figure 2011527350
式中、R4およびBについては上記の定義が当てはまる。
これらの化合物は、下記一般式(VI)のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類をもたらす
Figure 2011527350
これらの線状単官能性ポリシロキサンの合成は例えば、環式ポリシロキサンのリビングアニオン重合を介して合成することができる。この方法は特に、T.Suzuki、Polymer、30(1989年)、333頁に記載されている。反応は、下記の反応スキームで例示される。
Figure 2011527350
末端基のSiH(R42官能化は、例えば官能性クロロシラン、ジアルキルクロロシランを用いて、下記の反応スキームと同様に、当業者に知られている方法により行うことができる。
Figure 2011527350
線状単官能性ポリシロキサン類を調製するためのさらなる可能性は、Noll(Chemie und Technologie der Silicone、VCH、Weinhelm、1984年)に記載されている通り、環式および開鎖ポリジアルキルシロキサン類と末端Si−H2官能性ポリジアルキルシロキサン類との平衡である。統計的な理由で、反応生成物は、環式、2官能性、単官能性および非官能性シロキサンの混合物からなる。反応混合物中での線状シロキサンの割合を、低級環式種を蒸留により除去することにより高めることができる。線状ポリシロキサンのうち、平衡反応生成物中においてSiH(R42単官能性ポリシロキサン類の割合が、極めて高くあるべきである。線状ポリシロキサン類の混合物を使用する場合、本発明の後の生成物の活性は、本発明の単官能性最終生成物の割合が高まるほど、この活性が高まるという規則に従う。混合物を使用する場合、本発明の単官能性最終生成物の割合は好ましくは、混合物中において最大割合であるべきであり、より好ましくは、40重量%を超える量であるべきである。環式不純物を除去された典型的な平衡生成物は好ましくは、2官能性ポリシロキサン40重量%未満および非官能性線状ポリシロキサン15重量%未満を含有し、その際、後者は特には、5重量%未満で存在し、全く存在しないことが理想的である。
末端Si−H基を有するポリシロキサンを含む末端官能化を伴う本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンの一例は、下記の式(VII)により示される:
Figure 2011527350
分岐ポリエーテルラジカルを有する単官能性シリコーンの反応例は、下記の式(VIII)により示される:
Figure 2011527350
典型的には、ヒドロシリル化を下記の条件下で実施する:Si−H官能性アルキルポリシロキサンを室温で導入する。次いで、酸緩衝剤を加えて、何らかの二次的な縮合反応を抑制する。酸緩衝剤は例えば、25から200ppmの量の酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムであってよい。反応により放出されると予期される熱に応じて、アリル化合物を一部または全部加える。アリル化合物とSi−H官能性ポリシロキサンとの均質な混合を可能にする溶媒を追加的に使用するのが有利である。1種または複数の溶媒を好ましくは、本発明により使用されるアリルおよび/またはメタリル化合物と、Si−Hアルキル−ポリシロキサンとの両方の均質な溶液が反応混合物中で得られるように選択するのが好ましい。適切な溶媒の例には、環式エーテル、グリコールエーテル、アルコールおよび/または脂肪族および/もしくは芳香族炭化水素とのこれらの溶媒の混合物が包含される。これらのうち、第2級アルコール、例えば、イソプロパノール、イソブタノールおよび/またはプロピレングリコールメチルエーテルなどが特に好ましい。均質化作用を介して、溶媒はさらに、特殊な均質性を有する生成物の製造に寄与する。次いで、窒素雰囲気下に、反応器の内容物を例えば75℃から80℃に加熱する。この時点で、遷移金属、例えば、ニッケル、ニッケル塩、イリジウム塩または好ましくは、ヘキサクロロ白金酸またはシスジアミン白金(II)ジクロリドなどのVIII族からの貴金属の化合物などの触媒を加える。次いで生じる発熱反応が温度を上昇させる。通常、温度を90℃から120℃の範囲内に維持するように試みる。さらにアリル化合物の一部を秤量導入する場合、添加を、温度が90℃から120℃を超えないように、しかしまた、温度が70℃未満に低下しないように行う。添加が完了したら、温度を90℃から120℃で一定時間保持する。反応経過を、残りのSi−H基のガス量決定により、または水素化ケイ素吸収帯(Si−H:2150cm-1)の消失に関する赤外分光法により監視することができる。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類をまた、例えば、バインダーとのある種の相溶性をもたらすために、後続で化学的に変性することもできる。変性は、アセチル化、メチル化またはモノイソシアネートとの反応であってよい。加えて、カルボン酸無水物、例えば無水フタル酸または無水コハク酸などとの反応により、酸官能基を導入することが可能である。この場合、ヒドロキシル基は、一部または全部反応してよい。対応する不飽和無水物、例えば、無水マレイン酸との反応により、カルボキシル基だけでなく、1個または複数の反応性二重結合も分子に導入することができる。この場合のヒドロキシル官能基をまた、構造的に異なる無水物と反応させることもできる。水へのより良好な可溶性を達成するために、カルボキシル基をまた、アルカノールアミンで塩に変化させることもできる。さらなる可能性は、ヒドロキシル基での後続のアクリル化またはメタクリル化を介して、UV硬化および電子線硬化などの放射線硬化操作でも塗料系に確実に組み込むことができる生成物を得ることである。ヒドロキシル基をまた、プロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトンまたはドデカラクトンおよびその誘導体での開環重合によりエステル化することもできる。開環重合をカプロラクトンで行うのが特に好ましい。純粋なポリエステルおよび混合ポリエステルの両方をこの場合には調製することができる。混合ポリエステルの場合、エステル化は、ブロック、交互またはランダムであってよい。また、混合ポリエステルが、エステル化に関して分布勾配を含有することも可能である。
本発明はさらに、本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を含む塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックを提供する。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンを使用して製造された塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックは、着色または無着色の形態で使用することができ、また、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス繊維、炭素繊維およびアラミド繊維などの強化繊維などの充填材を含むこともできる。さらに、本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造された塗料組成物、ポリマー成形材料および熱可塑性プラスチックは、例えば、湿潤剤および分散剤、光安定剤、老化防止剤などの他の慣用の添加剤を含んでよい。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造された塗料組成物は少なくとも1種のバインダーを含むことが好ましい。本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造された塗料組成物は好ましくは、落書き防止塗料、剥離塗料、自己洗浄性ファサード用塗料、撥氷塗料(例えば、飛行機用)、車輪用塗料、防汚性機械および装置用塗料、船舶用塗料(防汚塗料)および防汚家具用塗料および剥離紙塗料を製造するための塗料組成物である。ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類の非常に良好な相溶性により、これらはまた、透明なコーティングを製造するために殊に適している。
本発明の塗料組成物およびポリマー成形材料は、ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン添加剤を、塗料組成物またはポリマー成形材料の固形分に対して0.1から10重量%、好ましくは0.5から7.5重量%、特に好ましくは1から5重量%の量で含有する。ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を好ましくは、溶液またはエマルションとして、本発明の塗料組成物またはポリマー成形材料に加える。
本発明の熱可塑性プラスチックは、ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン添加剤を、熱可塑性プラスチックの固形分に対して、0.1重量%から5重量%、好ましくは0.2重量%から2.0重量%、非常に特に好ましくは0.5重量%から1重量%の量で含有する。ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を好ましくは、本発明の熱可塑性プラスチックに固体として加える。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造された塗料組成物は、例えば、木材、紙、ガラス、セラミック、石膏、コンクリートおよび金属などの数多くの基材に適用することができる。重ね塗りプロセスにおいて塗料を、プライマー、プライマーサーフェーサーまたは下塗に適用することもできる。塗料組成物の硬化は、架橋の個々の種類に左右され、例えば、−10℃から250℃の幅広い温度範囲内で起こり得る。意外にも、本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンを使用して製造された塗料組成物は、室温で硬化させた場合であっても、非常に良好な抗粘着性防汚特性を示す。さらに、本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造された塗料組成物は、良好な帯電防止特性を示す。
本発明の塗料組成物の極めて良好な抗粘着作用により、例えば、鉱油、植物油または油性配合物などの油性の物質であってもはじかれるので、相応にコーティングされたオイル含有容器からそれらを完全に排出させることができる。したがって、このように添加剤として適用される塗料組成物はまた、缶内部用塗料およびドラム内部用塗料にも適している。こうして添加剤として適用される塗料組成物の帯電防止特性を元に、これらは、静電荷電により生じる不利な作用を避けるべき場合に使用するために適している。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造されるポリマー成形材料は好ましくは、ラッカー樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、PVC、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニルまたはこれらのポリマーのブレンドである。
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を使用して製造される熱可塑性プラスチックは、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、スチレン系プラスチックス(例えば、ABS、SEBS、SBS)、ポリエステル、ポリビニルエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリ塩化ビニル、ポリオキシメチレン、ポリエチレンまたはポリプロピレンである。熱可塑性プラスチックに充填材および/または顔料を添加することができる。「熱可塑性プラスチック」という用語はまた、本発明の意味では、様々な種類の熱可塑性プラスチックのブレンドも包含する。例えば、熱可塑性プラスチックはまた、例えばポリエステル繊維またはポリアミド繊維などの当業者に知られている可紡性熱可塑性繊維であってもよい。
下記の実施例で、本発明を説明するが、これは、制限的な効果を有さない。
<出発化合物A:非分岐アリルポリエーテルの調製>
アルコキシル化すべきアルコール(例えば、アリルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテル)を適切なオートクレーブに、アルコキシル化のために慣用の触媒と共に移す。慣用の触媒は例えば、KOHまたはNaOHである。脱水を、減圧下、適切な温度で行うことができる。続いて、窒素で十分にフラッシュした後に、約120〜140℃の温度で、所望の量の酸化物(例えば、酸化エチレンまたは酸化プロピレン)を、反応器中の圧力が最大5バールを超えないように加える。この量の酸化物の添加が終了し、後反応のための後続の時間の後に、存在する未反応の酸化アルキレンをいずれも減圧下で除去する。続いて、生成物を冷却し、触媒を、適切な酸、例えば酢酸で中和し、適宜、形成した塩を濾過により除去する。
<出発化合物BおよびB’:分岐アリルポリグリシドールポリエーテル(線状ポリエーテルスペーサーを伴うものおよび伴わないもの)の調製>
<平均式アリル−(EO)4−H(アリルテトラエチレングリコール)を有するアリルポリエーテルとグリシドールとの反応(化合物B;アリルポリエーテル6)
攪拌機、温度計および蒸留ブリッジを備えた250mlの4つ口フラスコに室温で、アリルテトラエチレングリコール76.0gおよびカリウムtert−ブトキシド1.82gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下に90℃に加熱し、60mbarの減圧下で1時間撹拌する。続いて、温度を110℃に上げ、グリシドール72.18gを、滴下漏斗を用いて3時間にわたって滴加する。秤量供給の終了後に、撹拌を110℃でさらに3時間続ける。NMRを介して転化率をチェックすると、100%の転化率が見出された。50℃に冷却した後に、イオン交換体を介して生成物を中和する。
<2−プロペン−1−オール(アリルアルコール)とグリシドールとの反応(化合物B’)>
アリルアルコールから出発してポリグリシドールを調製するが、アリルポリエーテルから出発して調製されたものに関してと同様の方法で合成する。アリルポリエーテルに比較して、アリルアルコールの沸点は低いので、触媒としてカリウムまたはナトリウムアルコキシド(例えばカリウムメトキシド)を使用して処理することがより実際的である。それというのも、放出されるアルコール(例えばメタノール)の除去が、そのより低い沸点により容易であるためである。
〔実施例1〕
<平均式MH22Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテル1の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH22Hを有するメチルヒドロシロキサンの90.5gおよびアリルポリエーテル1の40.80gおよび酢酸カリウム溶液の0.09g(エタノール中濃度10%)を投入し、窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.066g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。温度を110℃に上げ、混合物をこれらの条件下で120分間保持した。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例2〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテルRKおよびアリルポリエーテル3の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの67.4gおよびアリルポリエーテルRK31.4gおよびアリルポリエーテル3の21.1gおよび酢酸カリウム溶液の0.18g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの80.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.042g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、4時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、完全な転化が示されている。
〔実施例3〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテルRKおよびアリルポリエーテル2の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの71.5gおよびアリルポリエーテル2の15.1gおよび酢酸カリウム溶液の0.18g(エタノール中重量10%)およびDowanol PMの80.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.042g(イソプロパノール中濃度6%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、0.5時間保持する。アリルポリエーテルRKの33.3gを加え、100℃でさらに3.5時間撹拌する。残りのSi−H基のガス量決定により、完全な転化が示されている。
〔実施例4〕
<平均式BuD18Hを有するメチルヒドロシロキサン(D3の開環重合により調製)およびアリルポリエーテル6の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式BuD18Hを有するメチルヒドロシロキサンの108.9g、アリルポリエーテル6の41.1g、Dowanol PMの50.0gおよび酢酸カリウム溶液の0.3g(エタノール中10重量%)を投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.045g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、2時間保持する。この時間の経過後、残りのSi−H基のガス量決定により、完全な転化が示されている。
〔実施例5〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテルRKおよびアリルポリエーテル4の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの69.8g、アリルポリエーテル4の17.6g、酢酸カリウム溶液の0.18g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの80.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.042g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、0.5時間保持する。アリルポリエーテルRKの32.5gを加え、100℃でさらに4.5時間撹拌する。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例6〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテルRKおよびアリルポリエーテル5の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの64.2g、アリルポリエーテル5の25.7g、酢酸カリウム溶液の0.18g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの80.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.042g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、0.5時間保持する。アリルポリエーテルRKの29.9gを加え、100℃でさらに4.5時間撹拌する。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例7〕
<平均式MH75Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテル6の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH75Hを有するメチルヒドロシロキサンお125.0g、アリルポリエーテル6の25.0g、酢酸カリウム溶液の0.3g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの50.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.045g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、3時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例8〕
<平均式BuD68Hを有するメチルヒドロシロキサン(D3の開環重合により調製)およびアリルポリエーテル3の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式BuD68Hを有するメチルヒドロシロキサンの116.7g、アリルポリエーテル3の13.3g、酢酸カリウム溶液の0.26g(エタノール中10重量%)およびトルエンの70.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)0.039gを加える。この後、温度を100℃に上げ、2時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例9〕
<平均式MH46Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテル2の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH46Hを有するメチルヒドロシロキサンの100.9g、アリルポリエーテル2の29.1g、酢酸カリウム溶液の0.26g(エタノール中10重量%)およびトルエンの70.0gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.039g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、2時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、100%の転化率が示されている。
〔実施例10〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテル8の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの72.5g、アリルポリエーテル8の57.5gおよびまた、酢酸カリウム溶液の0.19g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの43.3gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.045g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、2時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、完全な転化が示されている。
〔実施例11〕
<平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンおよびアリルポリエーテル7の反応>
攪拌機、温度計および還流凝縮器を備えた250mlの3つ口フラスコに室温で、平均式MH66H 2Hを有するメチルヒドロシロキサンの84.6g、アリルポリエーテル7の45.4gおよびまた、酢酸カリウム溶液の0.19g(エタノール中10重量%)およびDowanol PMの43.3gを投入し、この当初投入物を窒素雰囲気下で80℃に加熱する。この温度に達したら、Speier触媒0.045g(イソプロパノール中濃度6重量%の溶液)を加える。この後、温度を100℃に上げ、2時間保持する。残りのSi−H基のガス量決定により、完全な転化が示されている。
説明:
上記で示されたメチルヒドロシロキサンに関して、示されている略語の定義を下記の通り定義する:
M=−O0.5Si(CH33
H=−O0.5SiH(CH32
D=−O0.5Si(CH320.5
H=−O0.5SiH(CH3)O0.5
D3=ヘキサメチルシクロトリシロキサン
Bu=ブチル−
追加的に使用されている略語:
アリルポリエーテル1=
グリシドール平均3.3モルを有するアリルアルコール
OH価=791mg KOH/g
ヨウ素価=84.1g I2/100g
アリルポリエーテル2=
グリシドール平均3.4モルを有するアリルグリコール
OH価=704mg KOH/g
ヨウ素価=72.6g I2/100g
アリルポリエーテル3=
グリシドール平均7.4モルを有するアリルグリコール
OH価=730mg KOH/g
ヨウ素価=38.9g I2/100g
アリルポリエーテル4=
グリシドール平均6.4モルを有するアリルアルコール
OH価=766.8mg KOH/g
ヨウ素価=48.3g I2/100g
アリルポリエーテル5=
グリシドール平均10.7モルを有するアリルアルコール
OH価=764.3mg KOH/g
ヨウ素価=30.4g I2/100g
アリルポリエーテル6=
グリシドール平均3.2モルを有するアリルテトラエチレングリコール
OH価=502mg KOH/g
ヨウ素価=52.6g I2/100g
アリルポリエーテル7=
グリシドール平均4モルを有するアリルアルコール
EO5モルでエトキシ化
(水酸基1個当たりEO1モル)
OH価=522mg KOH/g
ヨウ素価=45g I2/100g
アリルポリエーテル8=
グリシドール平均4モルを有するアリルアルコール
EO10モルでエトキシ化
(水酸基1個当たりEO2モル)
OH価=426mg KOH/g
ヨウ素価=30.5g I2/100g
アリルポリエーテルRK=
非分岐アリルポリエーテル、エチレンオキシド75モル%およびプロピレンオキシド25モル%を伴うアリルアルコールから出発して調製されたエチレンオキシド−プロピレンオキシドポリエーテル、
分子量約750g/モル
OH価=74.5mg KOH/g
ヨウ素価=30.5g I2/100g
Speier触媒=H2[PtCl6]・6H2
Dowanol PM=1−メトキシ−2−プロパノール
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンの性能試験:
本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンを、いくつかのワニス系において性能試験した。
Bayhydrol VP LS 2235/Bayhydur 3100をベースとする水性2成分系
成分1(ベースワニス):
Bayhydrol VP LS 22351) 70.90
BYK−0112) 1.40、
水 1.10
撹拌により、混合物を均質化する。
成分2(硬化剤):
Bayhydur 31003) 22.00
Dowanol PMA 4.60
撹拌により、混合物を均質化する。
1) ポリアクリレート分散液、Bayer Material Science AG、D−Leverkusen
2) 消泡剤、BYK−Chemie GmbH、D−Wesel
3) イソシアネートをベースとする硬化成分、Bayer Material Science AG、D−Leverkusen
ベースのワニスおよび硬化溶液を相互に独立に調製する。本発明の添加剤および比較生成物を、全ワニスに対して活性物質1重量%の濃度でベースのワニスに撹拌導入する。施与の直前に、ベースワニスおよび硬化溶液を100:36.2の比で混合する。水を加えることにより、粘度を、DIN4mmカップで30秒の流動度まで調節する。混和の後に、巻き線型コーティングロッドを使用して、添加剤を加えられたワニスを、プライマー処理されたアルミニウムパネルに100μm未乾燥塗膜で施与する。その後、パネルを室温で60時間乾燥させる。乾燥させたパネルを続いて、下記に規定されている試験に供する。
Neocryl XK101およびCymel 303をベースとする水希釈可能なアクリレート/メラミン焼き付け系
Neocryl XK 1014) 78.90
水 6.20
Cymel 3033) 8.30
NMP 6.20
DMEA 0.40
4) アクリレートエマルション、DSM neoresins、NL−Wallwijk
5) 架橋剤、Cytec Industries Inc.、USA−West Paterson、NJ
全ての成分を混合し、溶解機を用いて5m/秒の周速で、混合物を10分間均質化する。Scandex振盪機を使用して、試験するための添加剤を活性物質1%の濃度で、10分間にわたってワニスに混和する。混和の後に、巻き線型コーティングロッドを使用して、添加剤を加えられたワニスを、プライマー処理されたアルミニウムパネルに100μm未乾燥塗膜で施与する。室温での30分間のフラッシュオフ時間の後に、パネルを、強制空気炉中、130℃で30分間焼き付ける。
得られた塗膜を、その防汚性、撥水性および撥オイル性に関して、下記の基準に従って試験する。
Edding試験:
塗膜表面にEdding 400パーマネントマーカーで記し、表面に書くことができたかどうかの視覚的な評価を行う。インキが表面で広がったか、または縮まったかの評価を行う。インキが乾燥した後に、乾燥したクロスで拭くことによりインキを除去することを試みる。
評価:1〜5
1=インキが縮まって、ペーパークロスを使用して残渣無く除去することができる
5=インキが基材上にかなり広がって、除去することは事実上不可能である
ビチューメン試験:
十分に液化して、塗膜表面に適用することができるようになるまで、ビチューメンを加熱する。ビチューメン物質が冷却したら、どの程度効果的に、残渣無く手で表面から再び除去することができるかを視覚的に評価する。
評価:1〜5
1=ビチューメンを容易に、および残渣無く除去することができる
5=ビチューメンが表面にしっかりと粘着し、除去することは事実上不可能である
Bayferrox粉末での着色:
Bayer AGからのBayferrox 130M酸化鉄顔料スプーン3杯を、塗膜表面に散布し、洗浄びんを用いて、蒸留水を5回の噴射で使用して再びすすぎ落とす。可能な限り残渣の無い表面を視覚的に評価する。
評価:1〜5
1=Bayferrox粉末を水で残渣無く洗浄除去することができる
5=水ですすいでも、洗浄効果がない;大きな赤いシミが残る
水流れ試験:
水1滴を表面に置く。次いで、コーティングされた塗膜表面を、滴が流れるまで傾斜させる。滴が流れる角度と、残渣無く滴が流れるかどうかを視覚的に評価する。
評価:1〜5:
1=露を形成することなく、滴を残すことなく、滴が完全に流れるのに、僅かな角度で十分である
5=滴が流れるまでには、コーティングされたパネルを鋭角に傾斜させる必要があり、残りの水が、塗膜表面に残り得る。
鉱油流れ試験:
市販の慣用の鉱油1滴を塗膜表面に置く。次いで、コーティングされた塗膜表面を、滴が約10cm流れるまで傾斜させる。5分後に、鉱油の跡または滴の再形成を視覚的に評価する。
評価:1〜5:
1=鉱油の跡は、個別の滴へと直ちに再形成される
5=鉱油の跡は、再形成されず、代わりに、さらに広がり得る
Bayhydrol VP LS2235/Bayhydur 3100をベースとする水性2成分系:
Figure 2011527350
Neocryl XK101およびCymel 303をベースとする水希釈可能なアクリレート/メラミン焼き付け系:
Figure 2011527350
ポリマー成形材料中での本発明のポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンの性能試験
実施例2、5および9からのポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンから、1−メトキシ−2−プロパノール中50%濃度の溶液を調製する。このポリシロキサン溶液を、下記の表に従って、ポリマー成形材料AおよびB(ゲルコート混合物Aおよびゲルコート混合物B)に変える。
ゲルコート配合物:
Palatal 400−01 84.75%、ポリエステル樹脂、DSM樹脂
Aerosil 200 1.25%、ヒュームドシリカ、Degussa
Tronox R−KB−2 10.00%、二酸化チタン、Tronox
Beschleuniger NL−49 P 1.00%、オクタン酸コバルト(反応促進剤)、1%濃度、Akzo Nobel
スチレン 8.00%
Palatal 400−01、Tronox R−KB−2およびAerosil 200を、溶解機を使用して約2800rpmで5分間予備混合する。その後、Beschleuniger NL49 Pを使用する前に、スチレンを900rpmで混合する。ゲルコート混合物Aでは、実施例3からのポリシロキサン溶液も加える。
試験されるゲルコート混合物での配合(重量パーセントで):
Figure 2011527350
これらのゲルコート混合物の抗粘着特性を、ガラスプレートへのこれらのゲルコートの粘着により決定する。このために先ず、酢酸エチルで洗浄することにより、40×10×0.05cmの寸法のガラスプレートを完全に脱脂する。
続いて、フレームタイプのコーティングバー(750μmスロット)を使用して、ゲルコート混合物AおよびBをガラスプレートに施与する。ゲルコートを全て、室温で一晩硬化させる。硬化の後に、カーペットナイフを使用して、ゲルコートをプレートから除去する。
結果
ゲルコート混合物Bは、ガラスプレートから除去することができない。内部用離型剤を備えたゲルコート混合物Aは、洗浄されたガラスプレートから容易に除去される。洗浄されたガラスプレートからの、内部用離型剤を備えたゲルコート混合物Aの表面は、全く平滑であり、高い光沢を示す。
熱可塑性プラスチック中での本発明のポリヒドロキシ−官能性ポリシロキサンの性能試験
実施例2、5、8および9からの各生成物0.05gを、酢酸n−エチル中10%濃度のポリメチルメタクリレート溶液100gにそれぞれ溶かした。200μm厚の塗膜を寸法100×250mmのガラスプレート上にそれぞれ生じさせた。溶媒を除去すると、約20μmの膜厚を有するコーティングが得られた。比較のための試料として、添加剤を伴わないガラス上の対応するコーティングを使用した。滑動抵抗を測定するために、一定の速度で進む電気式フィルムアプリケーターデバイスを使用した。コンピューターを介して、滑動体に対抗するいかなる抵抗も記録する引張力変換器をフィルムアプリケーターデバイスのためのマウント上に固定した。測定される表面上で、滑動体を引張方向に移動させる。使用される滑動体は、規定のフェルト底部層を有する500gの錘であった。コーティングの透明性/曇りを、単に肉眼により評価した。
Figure 2011527350

Claims (18)

  1. 分岐ポリグリシドールポリエーテルラジカルを含むポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン類を調製する方法であって、初めに、少なくとも1種のアリルまたはメタリル出発化合物を少なくとも1種のグリシドールまたは炭酸グリシドールと反応させて、1つ以上の分岐ポリグリシドールラジカルで変性されているアリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルを形成させ、次いで、こうして調製された一つ以上のアリルポリエーテルまたは一つ以上のメタリルポリエーテルを、酸緩衝剤の存在下で、Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの付加反応に供することを特徴とする方法。
  2. 前記アリルまたはメタリル出発化合物がアリルアルコール、メタリルアルコール、アルコキシル化アリルアルコールまたはメタリルアルコールおよびジオールまたはポリオールでエーテル化されたアリルアルコールまたはメタリルアルコールからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルコキシル化アリルアルコールまたはメタリルアルコールがエトキシ化、プロポキシ化またはブトキシ化または混合してエトキシ化およびプロポキシ化されたアリルアルコールまたはメタリルアルコールであり、前記ジオールまたはポリオールが、ジヒドロキシ化およびポリヒドロキシ化エーテル、エステル、ポリエーテルおよびポリエステルからなる群から選択される請求項2に記載の方法。
  4. 続いて、非分岐アリルポリエーテル、メタリルポリエーテル、アリルポリエステルおよび/またはメタリルポリエステルを、前記ポリシロキサンとの付加反応に供することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 非分岐アリルポリエーテル、メタリルポリエーテル、アリルポリエステルおよび/またはメタリルポリエステルを前記分岐アリルポリエーテルおよび/またはメタリルポリエステルと混合して、またはその前に、またはその後に、前記ポリシロキサンとの付加反応に供することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  6. 前記アリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルと前記Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンとの前記付加反応を、前記アリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルおよび前記Si−H官能性アルキル−ポリシロキサンの両方の反応混合物中での均質な溶解を可能にする溶媒の存在下で実施する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. ポリグリシドール−ポリエーテルラジカルを含む分岐ポリシロキサン類を調製する方法であって、請求項1から6に記載の方法により得られる前記ポリヒドロキシ官能性ポリシロキサンを、ヒドロキシル基の少なくとも一部をアルコキシル化、エステル化、エーテル化および/またはウレタン化することにより変性することを特徴とする方法。
  8. 請求項1から7のいずれかの方法により得られることを特徴とするポリシロキサン。
  9. 前記少なくとも1種の分岐ポリヒドロキシ官能性アリルポリエーテルまたはメタリルポリエーテルが樹枝状構造を有することを特徴とする請求項8に記載のポリシロキサン。
  10. 前記アルキルポリシロキサンがメチルヒドロポリシロキサンであることを特徴とする請求項8または9に記載のポリシロキサン。
  11. 請求項8から10のいずれかに記載のポリシロキサンであって、下記一般式:
    Figure 2011527350
    [式中、
    Z=C1〜C14アルキレン、
    RK=1〜6個の炭素原子を有するアルキレンオキシド単位から構成される非分岐ポリエーテルラジカルおよび/または200から4000g/モルの重量平均分子量を有する脂肪族および/または脂環式および/もしくは芳香族ポリエステルラジカル、
    R=分岐ポリグリシドール基からなるか、それを含有するポリヒドロキシ官能性分岐ポリグリシドールポリエーテルラジカル、
    2およびR3は、相互に独立に、C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル、−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OCO(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−O−CO−O(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−OSO2(C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキル)、−H、−Cl、−F、−OH、−R、−RKであり、
    4=C1〜C14アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
    A=0〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8であり、
    B=2〜300、好ましくは10〜200、より好ましくは15〜100であり、
    C=0〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜8であり、
    C=0である場合、R3=Rおよび/またはR2=Rである]
    により表されることを特徴とするポリシロキサン。
  12. 10から100個のシロキサン単位、好ましくは20から80個のシロキサン単位、より好ましくは、30から70個のシロキサン単位からなることを特徴とする請求項11に記載のポリシロキサン。
  13. AおよびCが0であり、前記基R2およびR3の少なくとも一方が、ラジカルRである請求項11または12に記載のポリシロキサン。
  14. 前記基R2およびR3の正確に1個がラジカルRである請求項11または12に記載のポリシロキサン。
  15. 塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチック中の添加剤としての、請求項8から14のいずれかに記載されているか、または請求項1から7に記載の方法により調製されるポリシロキサンの使用。
  16. 請求項8から14のいずれかに記載されているか、または請求項1から7に記載の方法により調製されるポリシロキサンを含む塗料組成物、ポリマー成形材料または熱可塑性プラスチック。
  17. 請求項8から14のいずれかに記載されているか、または請求項1から7に記載の方法により調製されるポリシロキサン0.1重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜7.5重量%、より好ましくは1重量%〜5重量%を含有する塗料組成物またはポリマー成形材料。
  18. 請求項8から14のいずれかに記載されているか、または請求項1から7に記載の方法により調製されるポリヒドロキシ官能性ポリシロキサン0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.2重量%〜2重量%、より好ましくは0.5重量%〜1重量%を含有する熱可塑性プラスチック。
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