JP2011526908A - 皮膚の粉っぽさ又は糊質の外観を低減するプロセス - Google Patents
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Abstract
透明な酸化鉄粒子と、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を皮膚に塗布することにより、皮膚の粉っぽい又は糊質な外観を低減するプロセス。これらのプロセスは、様々な種類の皮膚上の、皮膚の欠陥及び/又は皮膚の色調の変動及び/又は眼の周囲の皮膚の変色をカバーしながら、同時に皮膚の自然な外観を維持するのに有用である。
Description
第1の態様によると、本発明は、透明な酸化鉄粒子と、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を暗色皮膚に塗布することにより、暗色皮膚の粉っぽい外観を低減するプロセスに関する。第2の態様によると、本発明は、透明な酸化鉄粒子と、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を明色皮膚に塗布することにより、明色皮膚の糊質な外観を低減するプロセスに関する。本発明によるプロセスは、様々な種類の皮膚上の、皮膚の欠陥及び/又は皮膚の色調の変動及び/又は眼の周囲の皮膚の変色をカバーしながら、同時に皮膚の自然な外観を維持するのに有用である。
化粧品組成物を皮膚に塗布するプロセスは、皮膚の状態を整える及び/又は皮膚の外観を改善するために消費者に用いられている。ファンデーション等の化粧品組成物は、消費者の間で人気があるが、それは、皮膚の欠陥及び皮膚の色調の変動を隠すことができるためである。この能力は、「カバー力(coverage)」と呼ばれる。これらの組成物はまた、酸化鉄顔料及び二酸化チタン顔料等の従来の金属酸化物顔料を組成物に組み込むことにより皮膚を着色することができる。眼輪郭処理組成物等の化粧品組成物も消費者の間で人気があるが、それは、眼の周囲の皮膚の変色を補正することができるためである。
消費者の嗜好及び/又は皮膚の欠陥の程度及び/又は皮膚の色調の変動及び/又は眼の周囲の皮膚の変色によっては、高いカバー力が望ましい及び/又は必要な場合がある。高いカバー力は、高比率の顔料、特に顔料等級の二酸化チタン粒子を化粧品組成物に組み込むことにより得ることができる。しかし、高いカバー力をもたらす組成物を皮膚に塗布するプロセスは、通常皮膚の自然な外観を損なわせる。特に、高いカバー力をもたらす組成物を皮膚に塗布するプロセスは、通常皮膚全体に白/青の色相を生じさせる。白/青の色相は更に、暗色皮膚を有する消費者では「粉っぽさ(ashiness)」として、また明色皮膚を有する消費者では「糊質(pastiness)」としても知られている。
したがって、高いカバー力をもたらしながら、特に皮膚の欠陥及び/又は皮膚の色調の変動及び/又は眼の周囲の皮膚の変色を隠しながら、皮膚の自然な外観を維持するの化粧プロセスを提供することが必要とされている。また、暗色皮膚に対する高いカバー力を得ながら、粉っぽい外観を防ぐ化粧プロセスを提供することも必要とされている。最後に、高いカバー力を得ながら、糊質な外観を防ぐ化粧プロセスを提供することが必要とされている。
粉っぽさ及び/又は糊質、すなわち皮膚全体の白/青い色相、より一般的には皮膚の不自然な外観は、一般に紫及び青色光の反射率に関連している。この効果は、X−Rite MA68 II、5角度分光光度計で110°の角度で測定したとき特に顕著である(具体的には、青及び紫色光後方散乱と呼ばれる)。従来の二酸化チタンを用いるとき、可視光線スペクトルの紫及び青色領域(380〜495nmの波長を有する電磁波)で観測される高い反射率が存在する。この望ましくない効果は、低比率の顔料等級の二酸化チタン粒子を化粧品組成物に組み込むことにより低減できるが、それを行うと皮膚にもたらされるカバー力低下という不利点が生じる。したがって、高いカバー力をもたらしながら、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えるための化粧プロセスを提供する必要がある。
第1の態様によると、本発明は、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を暗色皮膚に塗布することにより、暗色皮膚の粉っぽい外観を低減するプロセスに関する。
第2の態様によると、本発明は、請求項2に定義するように、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を明色皮膚に塗布することにより、明色皮膚の糊質な外観を低減するプロセスに関する。
これらのプロセスは、高いカバー力をもたらしながら、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えるのに有用である。
定義
本明細書で使用するとき、「化粧品組成物」という用語は、皮膚の状態を整える及び/又は皮膚の外観を改善するために、消費者の皮膚、特に顔面の皮膚又は顔面の皮膚の眼の周囲の領域に塗布することを意図する組成物を意味する。
本明細書で使用するとき、「化粧品組成物」という用語は、皮膚の状態を整える及び/又は皮膚の外観を改善するために、消費者の皮膚、特に顔面の皮膚又は顔面の皮膚の眼の周囲の領域に塗布することを意図する組成物を意味する。
「ファンデーション」という用語は、カバー力をもたらす、並びに/又は皮膚の凹凸及び/若しくは皮膚の欠陥及び/若しくは皮膚の色調の変動を隠すために、消費者の皮膚、特に顔面の皮膚に塗布することを意図する化粧品組成物を意味する。
「眼輪郭処理組成物」という用語は、皮膚の変色を補正するために、消費者の眼の周囲の皮膚領域に塗布することを意図する組成物を意味する。
「明色皮膚」という用語は、10°の観測角でD65照明を用いた(D65/10として報告)平均明度L*が少なくとも60である(L*値は、CIE 1976比色空間に存在する)皮膚を意味する。平均明度L*は、Datacolor(Datacolor International,WA14 5UA,United Kingdom)により供給されているd/8携帯用積分球分光光度計等の装置を用いて測定することができる。
「暗色皮膚」という用語は、10°の観測角でD65照明を用いた(D65/10として報告)平均明度L*が60未満である(L*値は、CIE 1976比色空間に存在する)皮膚を意味する。平均明度L*は、Datacolor(Datacolor International,WA14 5UA,United Kingdom)により供給されているd/8携帯用積分球分光光度計等の装置を用いて測定することができる。
「粉っぽさ」という用語は、皮膚、特に暗色皮膚上に高いカバー力をもたらす化粧品組成物を塗布した後に皮膚上で見られる白/青の色相を意味する。
「糊質」という用語は、皮膚、特に明色皮膚上に高いカバー力をもたらす化粧品組成物を塗布した後に皮膚上で見られる白/青の色相を意味する。
「紫及び青色光後方散乱」という用語は、X−Rite(商標)MA68 II分光光度計を用いて測定される、110°の角度において、380nm〜495nm、より好ましくは420nm〜450nmの反射された光を意味する。
「透明な酸化鉄粒子」という用語は、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子、好ましくは30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有し、且つ100nm未満の平均一次粒径を有する酸化鉄粒子を指す。
鉄含有二酸化チタン粒子の「平均一次粒径」という用語は、元素の鉄を含有している二酸化チタン結晶の等価体積平均一次粒径を意味し、等価体積平均は、D[4,3]としても知られている。平均一次粒径は、コーティングされる前の鉄含有二酸化チタン粒子で測定される。
30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子の「平均一次粒径」という用語は、元素酸化鉄結晶の数−長さ平均一次粒径を意味し、数−長さ平均は、D[1,0]としても知られている。平均一次粒径は、コーティングされる前のこれら酸化鉄粒子で測定される。
「平均表面積」という用語は、平方メートル/グラムで表される粒子の平均表面積を意味する。一般的な方法の1つは、窒素吸着を使用し、BET(Brunauer−Emmett−Teller)の等式を用いて、表面積を決定する。この方法は、粒子の表面に吸着される気体(N2)の体積の、分圧の範囲にわたる測定から成る。表面積は、吸着される気体の体積に比例する。本方法を実行するのに適切なデバイスは、Micromeriticsにより提供されているASAP 2020N装置である。
成分の「重量パーセント」及び「重量によるパーセント」という用語は、特に指定のない限り、活性成分の百分率を意味し、活性物質を含む原材料の百分率を意味するものではない(実施例を参照)。
特に指定のない限り、本明細書の百分率、比率、及び割合は、全て重量基準である。列挙された成分に関する全てのかかる重量は、特に指定のない限り、活性物質の濃度に基づく。
本発明によるプロセスは、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含む化粧品組成物を皮膚上に塗布することを含む。
本発明者らは、驚くべきことに、これらのプロセスが、皮膚をカバーしながら、皮膚の自然な外観を維持することができることを見出した。具体的には、この組成物を暗色皮膚に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、粉っぽさの付与を最低限に抑える、又は更には粉っぽさを付与しないことが可能であることが見出された。同様に、この組成物を明色皮膚(例えば白人の皮膚)に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、糊質の付与を最低限に抑える、又は更には糊質を付与しないことが可能であることも見出されている。より一般的には、この組成物を皮膚に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、白/青の色相の付与を最低限に抑える、又は更には白/青の色相を付与しないことが可能であることが見出された。また、眼の周囲の皮膚領域に塗布したとき、皮膚の変色を補正し得ることも見出された。理論に縛られるものではないが、本発明による鉄含有二酸化チタン粒子と組み合わせて透明な酸化鉄粒子を組み込むことにより、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えると考えられている。より具体的には、これらの粒子の組み合わせは、先ず反射される紫及び青色光の比率を限定することにより、また2番目に反射された残りの紫及び青色光の一部を、少なくとも部分的に吸収することにより、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えることを可能にすると考えられている。
紫及び青色光の反射率は、45°の角度の入射光線で化粧品組成物の呈色を測定することにより、及び反射スペクトルを分析することにより、決定することができる。この呈色は、CMC(Colour measurement Committee)の許容差方法(tolerancing method)を用いて、DataColor(DataColor International,UK)により供給されているSpectraflash600分光光度計を用いて測定することができる。CMC許容差方法は、人間の目に対する視覚的許容性応答にほぼ一致している。
紫及び青色光の後方散乱は、45°の角度の入射光線で化粧品組成物の呈色を測定することにより、及び正反射から離れて110°において反射した光を分析することにより、決定することができる。後方散乱効果は、X−Rite(商標)MA68 II、5角度分光光度計を用いて測定することができる。
鉄含有二酸化チタン粒子
本発明によるプロセスは、1m2/g〜30m2/g、好ましくは1m2/g〜20m2/g、より好ましくは1m2/g〜15m2/gの平均表面積を有する鉄含有二酸化チタン粒子を含む化粧品組成物を塗布することを含む。鉄含有二酸化チタン粒子は、顔料等級の粒子である。
本発明によるプロセスは、1m2/g〜30m2/g、好ましくは1m2/g〜20m2/g、より好ましくは1m2/g〜15m2/gの平均表面積を有する鉄含有二酸化チタン粒子を含む化粧品組成物を塗布することを含む。鉄含有二酸化チタン粒子は、顔料等級の粒子である。
鉄含有二酸化チタン粒子は、二酸化チタンの1重量%〜15重量%、好ましくは5重量%〜10重量%の鉄を含む。これらの粒子が二酸化チタンの1重量%未満の鉄を含む場合、これらの粒子と透明な酸化鉄粒子との組み合わせは、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えることはできない。これらの粒子が二酸化チタンの15重量%超の鉄を含む場合、これらの粒子と透明な酸化鉄粒子との組み合わせは、紫及び青色光の反射率を更に最低限に抑えることはできず、鉄含有二酸化チタン粒子は、化粧品組成物及び/又は皮膚に黄色を付与する場合がある。
鉄含有二酸化チタン粒子は、少なくとも105nm、好ましくは120nm〜500nm、より好ましくは140nm〜375nmの平均一次粒径を有してもよい。これらの粒子の平均一次粒径は、透過電子顕微鏡の後、粒径分析又はレーザー回折を行うことにより測定できる。例えば、平均一次粒径は、Carl Zeiss Inc.により提供されている装置Zeiss Particle Analyser TGZ−3を用いて粒径分析を行うことにより測定できる。
鉄含有二酸化チタン粒子は、従来の処理を用いて、表面処理及び/又はコーティングされていてもよい。金属酸化物粒子の表面処理及び/又はコーティングを用いて、表面の反応性を低下させ、またこれらの粒子に特定の性質、例えば疎水性、親水性粒子、分散性等をもたらすことができる。表面処理及び/又はコーティングの例は、チタン酸塩、シラン、アミノシリコーン、メチコン、ジメチコン、シリカ、ミリスチン酸マグネシウム、キトサン、ラウロイルリジン、及びレシチンである。粒子がコーティングされたとき、コーティングされた粒子は、粒子自体及び外層(コーティング)を含む。粒子は、従来の方法を用いて、無機化合物及び/又は有機化合物でコーティングすることができる。
鉄含有二酸化チタン粒子は、追加の金属元素を更に含んでもよい。この金属元素は、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン等から選択することができる。
二酸化チタンは、ルチル、アナターゼ(anastase)、又はこれらの混合物から選択することができる。好ましくは、二酸化チタンは、ルチルである。
好ましくは、鉄は、二酸化チタン粒子全体に分布する。透明な酸化鉄粒子とこれらの粒子との併用は、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を最低限に抑えるために特に有益である。より好ましくは、これらの粒子は、実質的に鉄を含まない疎水性コーティングを含み、鉄は、二酸化チタン粒子全体に分布する。あるいは、これらの粒子は、実質的に鉄を含まない親水性コーティングを含み、鉄は、二酸化チタン粒子全体に分布する。本明細書で使用するとき、「実質的に含まない」という用語は、コーティングが1%未満の鉄を含む、好ましくは0.5%未満の鉄を含む、より好ましくは鉄を含まないことを意味する。好適な原材料は、商品名FX50としてIshihara Sangyo Kaisha Ltdにより製造されている。この原材料は、二酸化チタン及び鉄を含む鉄含有二酸化チタン粒子を含み、これらの粒子は、酸化アルミニウムAl2O3として存在する水酸化アルミニウムで表面処理され、所望によりジメチコン及びメチコンで疎水的にコーティングされる。この原材料は、全粒子の86重量%〜92重量%の二酸化チタン、全粒子の1重量%〜3重量%のAl2O3、二酸化チタンの5重量%〜10重量%の鉄を含み、10m2/g〜15m2/gの平均表面積及び150nm〜190nmの平均一次粒径を有する。この原材料は、本明細書に参照することにより組み込まれる、1993年8月24日出願の特願平5−231041号に詳述されているプロセスに従って製造することができる。
代わりの好適な原材料は、商品名Fincera(登録商標)としてNikko Rica Corporationにより製造されている。
化粧品組成物は、全組成物の0.05重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜15重量%、より好ましくは2重量%〜12.5重量%、更により好ましくは3重量%〜10重量%の鉄含有二酸化チタン粒子を含んでもよい。これらの粒子の比率は、所望の水準のカバー力及び/又は製品の色合いによって変化してもよい。例えば、粉っぽさを最低限に抑えるために、組成物が高いカバー力を得るために暗色皮膚上で用いられることが予想されるとき、この組成物が、高比率、例えば全組成物の5重量%〜10重量%の鉄含有二酸化チタン粒子を含むことが好ましい。
酸化鉄粒子
本発明によるプロセスは、30m2/g〜150m2/g、好ましくは50m2/g〜150m2/g、より好ましくは60m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子を含む化粧品組成物を塗布することを含む。これらの粒子は、化粧品組成物で従来用いられている透明な粒子である。これらの粒子は、顔料等級の粒子ではない。
本発明によるプロセスは、30m2/g〜150m2/g、好ましくは50m2/g〜150m2/g、より好ましくは60m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子を含む化粧品組成物を塗布することを含む。これらの粒子は、化粧品組成物で従来用いられている透明な粒子である。これらの粒子は、顔料等級の粒子ではない。
酸化鉄粒子は、100nm以下の平均一次粒径を有してもよい。これらの粒子の平均一次粒径は、透過電子顕微鏡により測定できる。
酸化鉄粒子は、透明な黄酸化鉄粒子、透明な赤酸化鉄粒子、透明な黒酸化鉄粒子、又はこれらの混合物から選択することができる。好ましくは、酸化鉄粒子は、透明な黄酸化鉄粒子、透明な赤酸化鉄粒子、又はこれらの混合物から選択される。透明な黄酸化鉄は、針鉄鉱、酸化第二鉄水和物、又はCI 77492としても知られている。透明な赤酸化鉄は、赤鉄鉱、酸化第二鉄、及びCI 77491としても知られている。透明な黒酸化鉄は、磁鉄鉱、酸化第一鉄−第二鉄、及びCI 77499としても知られている。市販の透明な酸化鉄粒子の例としては、Koboにより供給されているCM3F30TRR、CM3F40TRR、CM3F30TRY、及びCM3F40TRY;Noviant製のTrionix(登録商標)材料;並びにSun Chemicals製のSunChroma(登録商標)材料が挙げられる。
化粧品組成物は、全組成物の0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、より好ましくは0.1重量%〜4重量%の、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子を含んでもよい。
化粧品組成物は、3:1〜300:1、好ましくは4:1〜150:1、より好ましくは5:1〜70:1の重量比の、鉄含有二酸化チタン粒子:透明な酸化鉄粒子を含んでもよい。
化粧用として許容可能なキャリア
本発明によるプロセスは、化粧用として許容可能なキャリアを含む化粧品組成物を塗布することを含む。このキャリアは、当業者に知られている任意の従来の化粧用として許容可能なキャリアであってもよい。このキャリアは、無水キャリア又はエマルションであってもよい。好ましくは、このキャリアは、水中油型エマルション又は油中水型エマルションである。より好ましくは、このキャリアは、水中シリコーン型エマルション又はシリコーン中水型エマルションである。更により好ましくは、このキャリアはシリコーン中水型エマルションである。
本発明によるプロセスは、化粧用として許容可能なキャリアを含む化粧品組成物を塗布することを含む。このキャリアは、当業者に知られている任意の従来の化粧用として許容可能なキャリアであってもよい。このキャリアは、無水キャリア又はエマルションであってもよい。好ましくは、このキャリアは、水中油型エマルション又は油中水型エマルションである。より好ましくは、このキャリアは、水中シリコーン型エマルション又はシリコーン中水型エマルションである。更により好ましくは、このキャリアはシリコーン中水型エマルションである。
好ましいシリコーン中水型エマルションは、不連続水相及び連続シリコーン相を含む。シリコーン中水型エマルションは、全エマルションの0.1重量%〜70重量%、好ましくは1重量%〜50重量%、より好ましくは5重量%〜40重量%の水相を含んでもよい。
酸化鉄粒子及び鉄含有二酸化チタン粒子は連続相に組み込まれることが好ましい。例えば、キャリアがシリコーン中水型エマルションであるとき、透明な酸化鉄粒子及び鉄含有二酸化チタン粒子は、連続シリコーン相に組み込まれることが好ましい。
化粧品組成物は、桂皮酸誘導体である少なくとも1つの疎水性有機UV日焼け止め剤を更に含んでもよい。本発明者らは、驚くべきことに、桂皮酸誘導体である少なくとも1つの疎水性有機UV日焼け止め剤を更に含む化粧品組成物を皮膚上に塗布することを含む本発明によるこれらのプロセスが、皮膚をカバーしながら、皮膚の自然な外観を維持することができることを見出した。具体的には、この組成物を暗色皮膚に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、粉っぽさの付与を最低限に抑える、又は更には粉っぽさを付与しないことが可能であることが見出された。同様に、この組成物を明色皮膚(例えば白人の皮膚)に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、糊質の付与を最低限に抑える、又は更には糊質を付与しないことが可能であることも見出されている。より一般的には、この組成物を皮膚に塗布したとき、皮膚をカバーしながら、白/青の色相の付与を最低限に抑える、又は更には白/青の色相を付与しないことが可能であることが見出された。理論に縛られるものではないが、本発明による透明な酸化鉄粒子及び鉄含有二酸化チタン粒子と組み合わせて、桂皮酸誘導体である少なくとも1つの疎水性有機UV日焼け止め剤を組み込むことにより、紫及び青色光の反射率、特に紫及び青色光の後方散乱を更に最低限に抑えると考えられている。
桂皮酸誘導体日焼け止め剤の好適な例としては、Wenning及びMc Ewen編、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,7thedition volume 2,pp.1672(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.,Washington,D.C.1997)に見出すことができる。
好ましくは、桂皮酸誘導体は、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート、ジエタノールアミンメトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、又はこれらの混合物から選択することができる。より好ましくは、桂皮酸誘導体は、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメートである。
市販のエチルヘキシル−p−メトキシシンナメートの例としては、BASF製のUvinul MC 80が挙げられる。
組成物は、全組成物の0.1重量%〜16重量%、好ましくは0.2重量%〜12重量%、より好ましくは0.5重量%〜10重量%、最も好ましくは1重量%〜7.5重量%の、桂皮酸誘導体である少なくとも1つの疎水性有機UV日焼け止め剤を含んでもよい。
化粧品組成物は、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを更に含んでもよい。架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、非乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマー又はこれらの混合物から選択される。本明細書で使用するとき、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーに関連して使用される場合の「非乳化性」という用語は、ポリオキシアルキレン又はポリグリセリル単位を含まない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを含む。本明細書で使用するとき、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーに関して使用される場合の用語「乳化性」は、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)又はポリグリセリル単位を含む架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを含む。
本発明による化粧品は、全組成物の0.01重量%〜15重量%、好ましくは1重量%〜12.5重量%、より好ましくは2重量%〜10重量%の架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを含んでもよい。存在する場合、組成物は、全組成物の0.01重量%〜15重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%の乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、及び全組成物の0.01重量%〜15重量%、好ましくは2重量%〜10重量%の非乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを含んでもよい。
架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの出発物質として機能し得る硬化性オルガノポリシロキサン組成物の種類には、特に制限はない。これに関連する例は、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサンとの付加反応により白金金属触媒下で硬化する付加反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物;ヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサンとの脱水素反応により有機スズ化合物の存在下で硬化する縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物;ヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンと加水分解性オルガノシランの縮合反応により有機スズ化合物又はチタン酸エステルの存在下で硬化する縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物;オルガノペルオキシド触媒の存在下で熱硬化するペルオキシド硬化性オルガノポリシロキサン組成物;及びガンマ線、紫外線、又は電子ビームのような高エネルギー放射線により硬化されるオルガノポリシロキサン組成物である。
好ましい非乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーである。市販のジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーの例としては、Dow Corning Corporation製のDC 9040、DC 9045、及びDC 9041;General Electric製のSFE 839;Shin Etsu Chemical Company Ltd製のKSG−15、KSG−16、及びKSG−18;並びにGrant Industries製のGransil(商標)ラインの物質が挙げられる。市販のラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーの例としては、Shin Etsu Chemical Company Ltd.製のKSG−31、KSG−32、KSG−41、KSG−42、KSG−43、及びKSG−44が挙げられる。
好ましい乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、ジビニル化合物から形成されるポリオキシアルキレン変性エラストマー、特に、ポリシロキサン主鎖上でSi−H結合と反応する、少なくとも2つの遊離ビニル基を有するシロキサンポリマーである。市販されている乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの例としては、Shin−Etsu Chemical Company Ltd.製のKSG−21、KSG−210及びKSG−320が挙げられる。ポリグリセリル単位を含む市販の乳化性架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの例としては、Shin−Etsu Chemical Company Ltd.製のKSG710及びKSG−800が挙げられる。
化粧品組成物は、油を更に含んでもよい。この油は、揮発性油、非揮発性油、又はこれらの混合物から選択することができる。本明細書で使用するとき、油に関連して使用される場合の「不揮発性」という用語は、以下の定義の少なくとも1つを満たす油を含む:(a)油が25℃及び1気圧にて26.7Pa(0.2mmHg)以下の蒸気圧を示す、(b)油が1気圧で少なくとも約300℃の沸点を有する。本明細書で使用するとき、油と関連して用いられる場合の用語「揮発性」とは、本明細書で既に定義された「不揮発性」ではない物質を含む。
この組成物は、全組成物の1重量%〜80重量%、好ましくは10重量%〜70重量%、より好ましくは15重量%〜65重量%の油を含んでもよい。存在する場合、化粧品組成物は、全組成物の0.1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜10重量%の不揮発性油を含んでもよい。
不揮発性油は、不揮発性シリコーン油、不揮発性炭化水素油、及びこれらの混合物から選択されることができる。好適な不揮発性シリコーン油としては、直鎖ポリメチルシロキサンが挙げられ、好ましくは不揮発性シリコーン油は、高分子量ジメチコンである。市販の直鎖ポリメチルシロキサンの例としては、Dow Corning Corporation製のDC 200 Fluid 20Cst、DC 200 Fluid 100Cst、DC 200 Fluid 350Cstが挙げられる。
好適な不揮発性炭化水素油としては、ジグリセリン若しくはトリグリセリンの分枝状エステル、あるいは1,2,3,4ブタントリオール又はエリスリトール、ジエリスリトール若しくはトリエリスリトールのエステルが挙げられる。好ましくは、不揮発性炭化水素油は、エリスリチルトリエチルヘキサノエート(Nisshin OilioからSalacos E−38として入手可能)、及びポリグリセリル−2トリイソステアレート(Nisshin OilioからCosmol 43Vとして入手可能)、ジエチルヘキシルカーボネート(DegussaからTegosoft DECとして入手可能)、ジカプリルエーテル(Cognis AGからCetiol OEとして入手可能)、ジカプリルカーボネート(Cognis AGからCetiol CCとして入手可能)、イソノニルイソノナノエート(SeppicからLanol99として入手可能)、トリデシルネオペンタノエート(International Speciality ProductsからCeraphyl 55として供給されている)、又はこれらの混合物を含む。
揮発性油は、揮発性シリコーン油、官能性及び非官能性の両方の揮発性炭化水素油、並びにこれらの混合物から選択することができる。本発明で有用な揮発性油は、次の性質の1つ以上を示し得る:飽和又は不飽和であってもよく、直鎖又は分枝鎖又は環状構造を有し得る。
揮発性炭化水素油の例としては、イソドデカン及びイソデカン(例えば、Presperse Inc.から入手可能なPermethyl−99A)などのポリデカン、並びにC7〜C15のイソパラフィン(例えば、Exxon Chemicalsから入手可能なIsoparシリーズ)が挙げられる。
揮発性シリコーン油は、以下の式に対応する揮発性環状シリコーン油:
以下の式に対応する揮発性直鎖シリコーン油:
(CH3)3Si−O−[Si(CH3)2−O]m−Si(CH3)3
(式中、mは1〜20、好ましくは3〜12である)、又はこれらの混合物から選択することができる。
(CH3)3Si−O−[Si(CH3)2−O]m−Si(CH3)3
(式中、mは1〜20、好ましくは3〜12である)、又はこれらの混合物から選択することができる。
好ましくは、環状揮発性シリコーン油は、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、又はこれらの混合物から選択される。市販の揮発性環状シリコーン油の例としては、Dow Corning Corp.製のDC 244、DC 245、DC 344、及びDC 345;Momentive Performance Materials製のSF−1204及びSF−1202シリコーン流体;General Electric Co.製のGE 7207及び7158;並びにSWS Silicones Corp.製のSWS−03314が挙げられる。
好ましくは、直鎖揮発性シリコーン油は、直鎖ポリメチルシロキサンである。市販の直鎖ポリメチルシロキサンの例としては、Dow Corning Corp.製のDC 200 Fluid,5Cstが挙げられる。
組成物は、乳化剤を更に含んでもよい。乳化剤は、非イオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、双極性乳化剤、両性乳化剤、又はこれらの混合物から選択することができる。乳化剤は当該技術分野で既知である。例えば、Allured Publishing Corporationにより出版されているMcCutcheon’s,Detergents and Emulsifiers,North American Edition(1986)を参照。
化粧用として許容可能なキャリアがシリコーン中水型エマルションであるとき、乳化剤は、好ましくは、ポリオキシアルキレンコポリマー、ポリグリセリルコポリマー、又はこれらの混合物から選択される。シリコーンポリエーテルとしても知られているポリオキシアルキレンコポリマーは、米国特許第4,268,499号に詳述されている。市販のポリオキシアルキレンコポリマーの例としては、Dow Corning Corp.製のDC5225C又はDC2−5185C(シクロペンタシロキサンとのブレンドとして入手可能なPEG/PPG−18/18ジメチコン);及びShin−Etsu Inc.製のKF6017又はKF6028(PEG−9ジメチコン)が挙げられる。市販のポリグリセリル乳化剤の例としては、Shin−Etsu Inc.製のKF6100及びKF6104が挙げられる。
組成物は、全組成物の0.01重量%〜15重量%、より好ましくは0.1重量%〜10重量%、更により好ましくは1.0重量%〜5重量%、最も好ましくは1.0重量%〜3重量%の乳化剤を含んでもよい。
化粧品組成物は、少なくとも1つの追加の有機日焼け止め活性物質を更に含んでもよい。本明細書で使用するとき、「追加の有機日焼け止め活性物質」という表現は、桂皮酸誘導体である疎水性有機UV日焼け止め剤以外の有機日焼け止め活性物質を意味する。追加の有機日焼け止め活性物質は、親水性有機日焼け止め活性物質、疎水性有機日焼け止め活性物質、又はこれらの混合物から選択することができる。日焼け止め剤の好適な例としては、Wenning及びMc Ewen編、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,7thedition volume 2,pp.1672(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.,Washington,D.C.1997)に見出すことができる。
追加の疎水性有機日焼け止め活性物質は、アルキルβ,β−ジフェニルアクリレート誘導体、α−シアノβ,β−ジフェニルアクリレート誘導体、アントラニレート誘導体、ベンゾフェノン誘導体、カンファー誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、p−アミノ安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、トリアジン誘導体、又はこれらの混合物から選択することができる。より好ましくは、疎水性有機日焼け止め活性物質は、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン;4−イソプロピルジベンゾイルメタン;4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、又はこれらの混合物から選択することができる。
ブチルメトキシジベンゾイルメタン又はアボベンゾンとしても知られている市販の4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンの例としては、Givaudan Roure S.A.製のParsol TM 1789及びMerck & Co.,Inc.製のEusolex TM 9020が挙げられる。イソプロピルジベンゾイルメタンとしても知られている市販の4−イソプロピルジベンゾイルメタン(isoproplydibenzoylmethane)の例としては、Merck & Co.,Inc.製のEusolex TM 8020が挙げられる。オクトクリレンとしても知られている市販の2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートの例としては、BASF製のUvinul N539 SG、及びRona/Merck製のEusolex OCRが挙げられる。
好ましくは、親水性有機日焼け止め活性物質は、2−フェニルベンズイミダゾール(phenylbenzimidaole)−5−スルホン酸である。PBSAとしても知られている市販の2−フェニルベンズイミダゾール(phenylbenzimidaole)−5−スルホン酸の例としては、Rona/Merck製のEusolex 232が挙げられる。
組成物は、全組成物の0.1重量%〜16重量%、好ましくは0.2重量%〜12重量%、より好ましくは0.5重量%〜10重量%の少なくとも1つの追加の日焼け止め活性物質を含んでもよい。
化粧品組成物は、0.001〜100μm、好ましくは0.001〜75μmの平均一次粒径を有する粒子を更に含んでもよい。本明細書で使用するとき、「0.001〜100μmの平均一次粒径を有する粒子」という表現は、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子、及び1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子以外の、粒子を意味する。これらの粒子の一次平均粒径は、任意の従来の方法により測定することができる。
市販の粒子としては、Momentive Performance Materials製のTospearl 145A又はTospearl 2000(メチルシルセスキオキサン樹脂微小球);Seppic製のMicropearl M 100(ポリメチルメタクリレートの微小球);Dow Corning Toray Silicone製のTrefil E 506C又はTrefil E 505C(架橋ポリジメチルシロキサンの粒子)、Atochem製のOrgasol 2002D Nat C05(ポリアミドの粒子)、Dyno Particles製のDynospheres(ポリスチレン微小球)、Koboにより販売されているFloBead(エチレンアクリレートコポリマー)、Microthene(ポリエチレン)、Micropoly 220(ポリエチレン)、シリカ、又はこれらの混合物が挙げられる。
組成物は、全組成物の0.01重量%〜40重量%、好ましくは1重量%〜30重量%、より好ましくは1重量%〜20重量%の、0.001〜100μmの平均一次粒径を有する粒子を含んでもよい。
化粧品組成物はまた、追加の金属酸化物粒子を含んでもよい。本明細書で使用するとき、「追加の金属酸化物粒子」という表現は、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子、及び1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子以外の、金属酸化物粒子を意味する。追加の金属酸化物粒子は、顔料等級の酸化鉄粒子、日焼け止め等級の金属酸化物粒子、又はこれらの混合物から選択することができる。
顔料酸化鉄粒子は、100nm超、好ましくは100nm超〜500nmの平均一次粒径を有する。これらの粒子は、1m2/g〜30m2/g未満、好ましくは1m2/g〜25m2/g、より好ましくは1m2/g〜20m2/gの平均表面積を有してもよい。これらの粒子は、顔料黄酸化鉄粒子、顔料赤酸化鉄粒子、顔料黒酸化鉄粒子、又はこれらの混合物から選択することができる。好ましくは、酸化鉄粒子は、顔料黄酸化鉄粒子、顔料赤酸化鉄粒子、又はこれらの混合物から選択される。顔料黄酸化鉄は、針鉄鉱、酸化第二鉄水和物、又はCI 77492としても知られている。顔料赤酸化鉄は、赤鉄鉱、酸化第二鉄、及びCI 77491としても知られている。顔料黒酸化鉄は、磁鉄鉱、酸化第一鉄−第二鉄、及びCI 77499としても知られている。これらの粒子は、従来の処理を用いて表面処理及び/又はコーティングされてもよい。市販の顔料酸化鉄粒子の例としては、LCW−Sensient Cosmetic Technologies製の化粧品赤酸化鉄C7054、化粧品黄酸化鉄C7055、Unipure Black LC989 AS−EMが挙げられる。組成物は、全組成物の0.05重量%〜15重量%、好ましくは0.1重量%〜12重量%、更により好ましくは0.5重量%〜10重量%の顔料酸化鉄粒子を含んでもよい。
日焼け止め剤金属酸化物粒子は、100nm以下、好ましくは5nm〜80nm、より好ましくは10nm〜75nmの平均一次粒径を有する。これらの粒子は、30m2/g超、好ましくは40m2/g〜150m2/gの平均表面積を有してもよい。これらの粒子は、日焼け止め等級の二酸化チタン、日焼け止め等級の酸化亜鉛、又はこれらの混合物から選択することができ、好ましくは日焼け止め等級の二酸化チタン粒子である。これらの粒子は、従来の処理を用いて表面処理及び/又はコーティングされてもよい。市販の日焼け止め剤金属酸化物粒子の例としては、Kemira Corp.製のM262、Ishihara Corp.製のTTO S−3及びTTO S−4が挙げられる。組成物は、全組成物の0.05重量%〜15重量%、好ましくは0.5重量%〜10重量%、より好ましくは1重量%〜5重量%の日焼け止め剤等級の金属酸化物粒子を含んでもよい。
化粧品組成物は、全組成物の1重量%〜20重量%、好ましくは2.5重量%〜17.5重量%、より好ましくは5重量%〜15重量%の全金属酸化物粒子を含むことが有利である。本明細書で使用するとき、「全金属酸化物粒子」という表現は、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子、1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子、及び存在する場合は、追加の金属酸化物粒子を意味する。
化粧品組成物は、皮膚コンディショニング剤を更に含んでもよい。皮膚コンディショニング剤は、保湿剤、剥離剤、皮膚軟化剤、又はこれらの混合物から選択することができる。保湿剤としては、多価アルコールが挙げられる。好ましくは、多価アルコールは、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、へキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセリン、プロポキシル化グリセリン、又はその混合物から選択することができる。より好ましくは、多価アルコールはグリセリンである。組成物は、全組成物の0.01重量%〜30重量%、好ましくは1重量%〜20重量%、より好ましくは1重量%〜15重量%の皮膚コンディショニング剤を含んでもよい。
種々の追加的な任意成分が本発明の組成物に組み込まれてもよい。これらの追加的な成分の非限定例としては、ペプチド(例えば、マトリキシル[ペンタペプチド誘導体])、ファルネソール、ビサボロール、フィタントリオール、尿素、グアニジン(例えば、アミノグアニジン)のような追加のスキンケア活性物質;アスコルビン酸、ビタミンA(例えば、レチニルパルミテート又はレチニルプロプリオネートのようなレチノイド誘導体)、ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール)、ビタミンB3(例えば、ナイアシンアミド)及びビタミンB5(例えば、パンテノール)など、並びにこれらの混合物のようなビタミン及びその誘導体;ヘキサミニジン化合物、その塩又は誘導体;糖アミン;セルフタンニング剤(例えば、デヒドロキシアセトン);構造剤;親水性ゲル化剤;抗ニキビ薬剤(レゾルシノール、サリチル酸など);酸化防止剤(例えば、フィトステロール、リポ酸);フラボノイド(例えば、イソフラボン、フィトエストロゲン);アロエベラ抽出物、アラントインなどのような皮膚鎮静及び回復剤;キレート化剤及び金属イオン封鎖剤;並びに精油、芳香剤、皮膚感覚剤、乳白剤、芳香族化合物(例えば、丁子油、メントール、カンファー、ユーカリ油、及びオイゲノール)のような審美的な目的に好適な剤が挙げられる。
本発明によるプロセスは、好ましくは着色化粧品組成物として用いられる化粧品組成物を塗布することを含む。より好ましくは、化粧品組成物は、ファンデーションとして用いられる。糊質又は粉っぽさを付与することなしに皮膚の凹凸及び/又は皮膚の欠陥及び/又は皮膚の色調の変動をカバーする及び/又は隠すために、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、化粧用として許容可能なキャリアと、を含むファンデーションを提供することが有利である。0.25mg/cm2〜3mg/cm2の化粧品組成物を皮膚に塗布することが好ましい。
別の実施形態では、本発明によるプロセスは、好ましくは眼の周囲の皮膚の変色を補正するための組成物として用いられる化粧品組成物を塗布することを含む。処理の標的領域は、典型的には、眼窩(すなわち、眼を収容している頭蓋骨の空洞)を覆っている皮膚である。この変色は、一般的に「眼の周りのくま」と呼ばれる。この変色は、特に眼の下の皮膚において青色を有していると知覚されることが多い。上記のように、本化粧品組成物は、「粉っぽさ」(すなわち、白/青の色相)を付与することなしに暗色皮膚をカバーする。本化粧品組成物は、皮膚をカバーしながら、典型的にはかかる眼の変色により知覚される青の色相を最低限に抑えるために、眼の周囲の皮膚に選択的に塗布することができる。1つの実施形態では、化粧品組成物は、眼の周囲の皮膚に塗布される。
方法
対照及び/又は比較組成物に対する、本発明による組成物からの紫及び青色光の後方散乱は、45°の角度の入射光線においてX−Rite MA68 II 5角度分光光度計を用い、正反射から110°の角度で組成物の反射率曲線を評価することにより、測定することができる。
対照及び/又は比較組成物に対する、本発明による組成物からの紫及び青色光の後方散乱は、45°の角度の入射光線においてX−Rite MA68 II 5角度分光光度計を用い、正反射から110°の角度で組成物の反射率曲線を評価することにより、測定することができる。
本発明による組成物を対照及び/又は比較組成物と比較するとき、反射率を測定し、分析し、データを比較する前に、異なる組成物間で標準化(例えば、CMCΔ値、及び明度比)を実施することが好ましい。
CMCΔE値
組成物の呈色は、積分球分光光度計(例えば、DataColor International,UKにより供給されているSpectraflash 600分光光度計)及びCMC(Colour measurement Committee)許容差方法−例えば、CMC(2,1)等式(英国工業規格BS:6923参照)を用いて測定することができる。光源は、平均的な日光を示し、約6500K(ISO 10526:1999により標準値として認められている)の相関温度を有することを意図し得る、例えば10°の標準観測者において、鏡面包括モード(specular inclusive mode)を用いて行われる測定値を有するD65光源である。組成物は、約0.15mm(0.006”)(6mil)の厚さの湿潤フィルムに一致する、0.3mm(0.012”)(12mil)の切断深さを有するBirdアプリケータ(例えば、Paul N.Gardner Company Inc.,FL 33060,USAにより供給されている)を用いて隠蔽力チャート(例えばSheen Instruments Ltd,UKにより供給されているchart ref:301/2A)の領域上に塗布してもよい。捕捉領域は、カードの黒及び白色領域の中央に存在する。読み取りは、組成物の塗布直後(すなわち、読み取りが行われるとき組成物は濡れている)、及び組成物の塗布の24時間後(すなわち、読み取りが行われるとき組成物は乾いている)に行われる。試験される組成物は、好ましくは、濡れているときの最大CMC(2,1)ΔE(以下の等式を参照)が1.0及び乾燥しているときの最大CMC(2,1)ΔEが1.1の濃淡において互いに同程度である。L*、C*、及びh°は、3D色空間における座標を指し、L*はどの位明るい〜暗い色であるかを示し、C*は表面の色相(h°)の強度の相対測定値であり、h°は色の色相角を示す。
組成物の呈色は、積分球分光光度計(例えば、DataColor International,UKにより供給されているSpectraflash 600分光光度計)及びCMC(Colour measurement Committee)許容差方法−例えば、CMC(2,1)等式(英国工業規格BS:6923参照)を用いて測定することができる。光源は、平均的な日光を示し、約6500K(ISO 10526:1999により標準値として認められている)の相関温度を有することを意図し得る、例えば10°の標準観測者において、鏡面包括モード(specular inclusive mode)を用いて行われる測定値を有するD65光源である。組成物は、約0.15mm(0.006”)(6mil)の厚さの湿潤フィルムに一致する、0.3mm(0.012”)(12mil)の切断深さを有するBirdアプリケータ(例えば、Paul N.Gardner Company Inc.,FL 33060,USAにより供給されている)を用いて隠蔽力チャート(例えばSheen Instruments Ltd,UKにより供給されているchart ref:301/2A)の領域上に塗布してもよい。捕捉領域は、カードの黒及び白色領域の中央に存在する。読み取りは、組成物の塗布直後(すなわち、読み取りが行われるとき組成物は濡れている)、及び組成物の塗布の24時間後(すなわち、読み取りが行われるとき組成物は乾いている)に行われる。試験される組成物は、好ましくは、濡れているときの最大CMC(2,1)ΔE(以下の等式を参照)が1.0及び乾燥しているときの最大CMC(2,1)ΔEが1.1の濃淡において互いに同程度である。L*、C*、及びh°は、3D色空間における座標を指し、L*はどの位明るい〜暗い色であるかを示し、C*は表面の色相(h°)の強度の相対測定値であり、h°は色の色相角を示す。
ΔE値は、以下の等式を用いて計算される:
項目l及びcは、行われる評価の種類によってその値が決定される2つの定数を表す。CMC(2,1)値が必要であるとき、l=2であり、c=1である。
明度比
試験される組成物は、好ましくは、類似の明度比を有する、すなわち組成物間の明度比の最大差が0.05である。明度比は、好ましくは、積分球分光光度計(上記)を用いて三刺激値を測定し、黒及び白色カード上におけるY三刺激値の比を計算することにより計算される。光源は、10°の標準観測者でD65光源である。この明度比を計算するために、約0.025mm(0.001”)(1mil)の厚さの湿潤フィルムに一致する、0.05mm(0.002”)(2mil)の切断深さを有するBirdアプリケータ(上記)を用いて、組成物を隠蔽力チャート(上記)の領域上に塗布してもよい。組成物を24時間乾燥させ、黒色カード上、次いで白色カード上で読み取りを行う。
試験される組成物は、好ましくは、類似の明度比を有する、すなわち組成物間の明度比の最大差が0.05である。明度比は、好ましくは、積分球分光光度計(上記)を用いて三刺激値を測定し、黒及び白色カード上におけるY三刺激値の比を計算することにより計算される。光源は、10°の標準観測者でD65光源である。この明度比を計算するために、約0.025mm(0.001”)(1mil)の厚さの湿潤フィルムに一致する、0.05mm(0.002”)(2mil)の切断深さを有するBirdアプリケータ(上記)を用いて、組成物を隠蔽力チャート(上記)の領域上に塗布してもよい。組成物を24時間乾燥させ、黒色カード上、次いで白色カード上で読み取りを行う。
紫及び青色光の後方散乱の測定
後方散乱は、コーティングされていない隠蔽力チャート(例えばSheen Instruments Ltdにより供給されているchart ref:301/2AU)の黒色領域上にてインビトロにおける全組成物で測定することができる。組成物は、0.006mm(0.25mil)の厚さの湿潤フィルムを形成するのに好適なバー(例えば、RK Print Coat Instruments Ltd,UKにより供給されている番号1Kのバー)を用いて塗布することができる。好ましくは、組成物を24時間乾燥させる。紫及び青色光の後方散乱は、X−Rite(商標)MA68 II、5角度分光光度計を用いて製品フィルムの反射率を測定することにより評価できる。入射光線はカード表面に対して45°であり、正反射から15°、25°、45°、75°、及び/又は110°離れた角度の反射光は、分光光度計により分析することができる。好ましくは、110°の角度におけるデータのみを解釈する。
後方散乱は、コーティングされていない隠蔽力チャート(例えばSheen Instruments Ltdにより供給されているchart ref:301/2AU)の黒色領域上にてインビトロにおける全組成物で測定することができる。組成物は、0.006mm(0.25mil)の厚さの湿潤フィルムを形成するのに好適なバー(例えば、RK Print Coat Instruments Ltd,UKにより供給されている番号1Kのバー)を用いて塗布することができる。好ましくは、組成物を24時間乾燥させる。紫及び青色光の後方散乱は、X−Rite(商標)MA68 II、5角度分光光度計を用いて製品フィルムの反射率を測定することにより評価できる。入射光線はカード表面に対して45°であり、正反射から15°、25°、45°、75°、及び/又は110°離れた角度の反射光は、分光光度計により分析することができる。好ましくは、110°の角度におけるデータのみを解釈する。
かかる薄膜厚さを用いるインビトロにおけるデータの固有変動性を踏まえると、各製品は3枚の別々のカード上に(3回繰り返し)引き出されるべきである。
各組成物の110°の角度におけるスペクトル曲線は、好ましくはプロットされ、データは、好ましくは400nm〜500nmの範囲の青色領域、より好ましくは420nm〜450nmの範囲の紫及び青色領域で調べられる。
以下の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態を更に説明し、実証する。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変更が可能であるため、実施例は例示の目的でのみ提示されており、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
これらの実施例の重量は全て、市販されている材料の重量であり、活性物質及び/又は溶媒及び/又は副生成物を含む。
(実施例1〜5)
本発明のリキッドファンデーションを以下の通りに調製する。好適な容器内に、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム及びベンジルアルコールを加え、透明な水相が得られるまで従来の技術を使用して混合する。水相が透明になったら、メチルパラベンを加え、再び透明になるまで混合する。得られた相を、Silverson SL2T又は類似の機器により高速(8,000rpm、標準ヘッド)で混合する。別の容器に、ジメチコン及びジメチコンコポリオールクロスポリマー、シクロペンタシロキサン、顔料分散液、その他の油、分散剤、並びにパラベンを加え、均質な混合物が形成されるまでSilverson SL2Tを高速設定で用いてその混合物を粉砕する。
本発明のリキッドファンデーションを以下の通りに調製する。好適な容器内に、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム及びベンジルアルコールを加え、透明な水相が得られるまで従来の技術を使用して混合する。水相が透明になったら、メチルパラベンを加え、再び透明になるまで混合する。得られた相を、Silverson SL2T又は類似の機器により高速(8,000rpm、標準ヘッド)で混合する。別の容器に、ジメチコン及びジメチコンコポリオールクロスポリマー、シクロペンタシロキサン、顔料分散液、その他の油、分散剤、並びにパラベンを加え、均質な混合物が形成されるまでSilverson SL2Tを高速設定で用いてその混合物を粉砕する。
この工程の後、水相及びシリコーン相を合わせ、Silverson SL2Tを高速設定で使用して、水が完全に組み込まれエマルションが形成されるまで粉砕する。次いで、ジメチコンクロスポリマー及びシクロペンタシロキサンを加え、Silversonを高速設定で使用して、混合物を再び混合して、最終生成物を生成する。
(実施例6〜10):
本発明のリキッドファンデーションを以下の通りに調製する。好適な容器に、水、プロピレングリコール、メチルパラベン、塩化ナトリウム、及びポリビニルピロリドンを加え、透明な水相が得られるまで従来の技術を用いて加熱し、混合する。得られる相を室温まで冷却する。別の容器に、シクロペンタシロキサン、顔料分散液、その他の油、分散剤、プロピルパラベン、鉄含有二酸化チタン、透明な酸化鉄、及びワックスを加え、加熱しながら混合物を混合する。ワックスが十分分散したら、高速設定のSilverson SL2Tを用いて混合物を粉砕し、粉末、トリヒドロキシステアリン、及び直鎖シリコーンを加えるときに55℃に冷却する。両方の相が室温になったら、水相及びシリコーン相を合わせ、Silverson SL2Tを高速設定で使用して、水が完全に組み込まれエマルションが形成されるまで粉砕する。
本発明のリキッドファンデーションを以下の通りに調製する。好適な容器に、水、プロピレングリコール、メチルパラベン、塩化ナトリウム、及びポリビニルピロリドンを加え、透明な水相が得られるまで従来の技術を用いて加熱し、混合する。得られる相を室温まで冷却する。別の容器に、シクロペンタシロキサン、顔料分散液、その他の油、分散剤、プロピルパラベン、鉄含有二酸化チタン、透明な酸化鉄、及びワックスを加え、加熱しながら混合物を混合する。ワックスが十分分散したら、高速設定のSilverson SL2Tを用いて混合物を粉砕し、粉末、トリヒドロキシステアリン、及び直鎖シリコーンを加えるときに55℃に冷却する。両方の相が室温になったら、水相及びシリコーン相を合わせ、Silverson SL2Tを高速設定で使用して、水が完全に組み込まれエマルションが形成されるまで粉砕する。
(実施例11)
本発明の眼輪郭処理組成物は、化粧品組成物を調製するための従来の方法により調製される。
本発明の眼輪郭処理組成物は、化粧品組成物を調製するための従来の方法により調製される。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
Claims (15)
- 暗色皮膚に化粧品組成物を塗布することにより、暗色皮膚の粉っぽい外観を低減するプロセスであって、前記化粧品組成物が、
(a)30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、
(b)1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、
(c)化粧用として許容可能なキャリアと、
を含む、プロセス。 - 明色皮膚に化粧品組成物を塗布することにより、明色皮膚の糊質な外観を低減するプロセスであって、前記化粧品組成物が、
(a)30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子と、
(b)1m2/g〜30m2/gの平均表面積を有し、二酸化チタンの1重量%〜15重量%の鉄を含む、鉄含有二酸化チタン粒子と、
(c)化粧用として許容可能なキャリアと、
を含む、プロセス。 - 前記鉄含有二酸化チタン粒子が、1m2/g〜20m2/g、好ましくは1m2/g〜15m2/gの平均表面積を有する、請求項1又は2に記載のプロセス。
- 前記鉄含有二酸化チタン粒子が、前記二酸化チタンの5重量%〜10重量%の鉄を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記鉄含有二酸化チタン粒子が、少なくとも105nm、好ましくは120nm〜500nm、より好ましくは140nm〜375nmの平均一次粒径を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記組成物が、全組成物の0.05重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜15重量%、より好ましくは2重量%〜12重量%、更により好ましくは5重量%〜10重量%の鉄含有酸化チタン粒子を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記鉄含有二酸化チタン粒子が、実質的に鉄を含まないコーティングを含み、前記鉄が、二酸化チタン粒子全体に分布している、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記酸化鉄粒子が、50m2/g〜150m2/g、好ましくは60m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記酸化鉄粒子が、100nm以下の平均一次粒径を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記組成物が、全組成物の0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、より好ましくは0.1重量%〜4重量%の、30m2/g〜150m2/gの平均表面積を有する酸化鉄粒子を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記化粧用として許容可能なキャリアが、エマルション、好ましくは油中水型エマルション又は水中油型エマルション、より好ましくはシリコーン中水型エマルションである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記組成物が、桂皮酸誘導体である少なくとも1つの疎水性有機日焼け止め活性物質を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
- 2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメートを含む、請求項12に記載のプロセス。
- 前記組成物が、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のプロセス。
- 前記組成物が、ファンデーション及び/又は眼の周囲の皮膚の変色を補正するための組成物である、請求項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130423 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131029 |