JP2011521825A - 特に航空機の分野における複合体および構造体 - Google Patents

Abstract

本発明は、特に航空機や宇宙航行機の分野における複合体１であって、冠部６を有するオメガ形状ストリンガー３と、一端９がオメガ形状ストリンガー３の冠部６に接続され、他端２４が標準継手部材２６に接続可能な接続部材８と、を有する複合体を提供する。本発明の基礎となるアイデアは、オメガ形状ストリンガー３を接続領域に形成すること、すなわち、一方がオメガ形状ストリンガー３の冠部６に接続され、このようにして比較的高負荷を変換することを可能にし、他方が、オメガ形状ストリンガー３を他のストリンガーに、例えばＴ形状ストリンガーまたは他のオメガ形状ストリンガーを接続する時に、このタイプの標準継手部材２３のアドバンテージを利用するように標準継手部材２６に接続されることにある。
【選択図】図１

Description

本発明は、特に航空機の分野における複合体、および宇宙航行機の胴体の構造にも関連する。

本発明は、どのような航空機や宇宙航行機にも適用できるが、従来における、より大きな胴体における問題点について説明を行う。

特にオメガ形状ストリンガーを用いて外殻（シェル）を補強することは、一般的になってきた。オメガ形状ストリンガーは、冠部と、相互に冠部とは反対側の２つの脚部を有している。冠部は、通常、台形または半環状に近い。その形状のために、オメガ形状ストリンガーは、折れたりすることなく、胴体の外殻の補強材に適している。

近年、例えば、胴体を形成するため、または荷重導入（例えば長手サポート部材）のために、複数の胴体部分を接続する時に必要があるように、更なるストリンガーまたは他の長手方向部材、例えば縦方向支持部材をこのタイプのオメガ形状ストリンガーの長手方向に沿って接続することが課題になっている。フォーマに、クリップまたは推進翼を介して、このタイプのオメガ形状ストリンガーを接続することも課題になっている。こうした問題点は、冠部が接続のみしかできないことが、上記の幾何学的配置の結果として、他の部材に重大な困難性を伴うという要素によって起きている。

例えば、オメガ形状ストリンガーを、他のストリンガーに、双方共に、それらの脚部を介して接続することも知られている。しかしながら、このようなアプローチでは、更なるストリンガーまたはオメガ形状ストリンガーの脚部を、比較的低荷重に変換することしかできない点において、不利となる。

本発明の目的は、このように、オメガ形状ストリンガーを、特に他のストリンガーへの縦方向支持部材、フォーマ、クリップおよび／または推進翼への接続を容易にすることである。

この目的は、特徴を有する請求項１および／または請求項７の特徴の構造を有する複合体を持つ本発明によって達成される。

特に航空機や宇宙航行機の分野における複合体は、しかるべく、冠部および、一端がオメガ形状ストリンガーの冠部に接続され、他端が標準継手部材に接続され得る接続部材を有するオメガ形状ストリンガーを提供する。

特に機体の構造は、本発明の複合体が、ストリンガー、および複合体の接続部材をストリンガーへ接続する標準継手部材を含むことによっても提供される。本発明の他の配置形態では、他の長手方向の部材も、ストリンガーの代わりに使用される。

本発明の基礎となるアイデアは、オメガ形状ストリンガーを接続領域に形成すること、すなわち、一方がオメガ形状ストリンガーの冠部に接続され、このようにして比較的高負荷を変換することを可能にし、他方が、オメガ形状ストリンガーを他のストリンガーに、例えばＴ形状ストリンガーまたは他のオメガ形状ストリンガーを接続する時に、このタイプの標準継手部材のアドバンテージを利用するように標準継手部材に接続されることにある。特に、これらのアドバンテージは、このタイプの高可用性の標準継手部材、これらの部材の表面のシンプルな接続性、フォーマにある凹部を通したこれらの部材シンプルなガイド性、幾何学的構造の一致の結果として、更なるストリンガー、例えばＴ字形状ストリンガーまたはＬ字形状ストリンガーへのこれらの部材のシンプルな接続形態、およびオメガ形状ストリンガーと更なるストリンガーとの間において、長手方向においてそれらが接続されるシンプルな補償耐性を含む。

本発明を発達させ向上させるアドバンテージは、従属項によって実現される。

本発明の複合体の好ましい実施形態によれば、接続部は、一端では、２つのフランジ部およびそれらを接続するウエブ部を有するＩ形状の断面を有しており、一方のフランジ部が、オメガ形状ストリンガーの冠部に接続されている。とても高い荷重容量を伴う接続が、このようにして、接続部とオメガ形状ストリンガーとの間に生成される。

本発明の複合体の好ましい実施形態によれば、オメガ形状ストリンガーの冠部は、天井部と、天井部の対向端に接続されている２つの傾斜部で構成されている。冠部は、このように、通常、冠部がルールアウトしないように（例えば、おおよそ長方形の断面においても）、おおよそ台形状断面（一方端が開いている台形状）をしている。フランジ部の一方が全幅で、天井部に覆われるように好ましく接続される。フランジ部に一体成型された傘が、傾斜部の一部と重なるように接続されている。とても広大な接続領域が、このように、オメガ形状ストリンガーと、特に接続部がオメガ形状ストリンガーに接着されることにより最大の荷重伝達性にプラスの効果をもつ接続部との間に形成される。

例えば、傾斜部は、天井部に対して約３０°〜７０°の傾斜を有しても良い。

本発明の複合体の好ましい実施形態によれば、複合体は、平面部をさらに有している。オメガ形状ストリンガーは、冠部の反対側の端部に２つの脚部を備えており、実質的に相互に反対側に配置されている。オメガ形状ストリンガーの脚部と、接続部の他方部分とが、平面部に接続されている。平面部は、好ましくは航空機または宇宙航行機の表面部、特に胴体の表面である。しかしながら、表面部は、例えば、航空機の過渡デッキの要素であっても良い。

本発明の複合体の好ましい実施形態によれば、接続部は、他端で、平面部に接続される少なくともＬ形状の断面部と、少なくともＬ形状の断面部が、Ｉ形状の断面（二重のＴ字形状ともみなされる）をトリミングすることにより形成さているウエブ部とを有している。「少なくともＬ形状」の意味合いは、接続部の断面が、少なくとも１つのＬ字形状の要素を含んだ形をしていることを意味すると理解されるべきである。好ましくは、接続部の断面は、Ｌ字、Ｃ字、Ｚ字、またはＴ字形状をしており、これらの断面は、それぞれ、この場合において定義されるＬ字形状の要素を有している。このタイプにおける少なくともＬ字形状の断面は、特にそのウエブ部が、クリップ、翼羽根に、および／またはその脚部が表面部または表面重ね板によって、効果的に接続され得る。しかしながら、とりわけ、少なくともＬ字形状の断面が接続されるためには、Ｌ字、Ｃ字、Ｚ字、またはＴ字形状の標準継手部材に接続されることなしでは困難である。

本発明の複合体のさらに好ましい実施形態によれば、接続部は、推進翼またはクリップ、特にフォーマアングルブラケットを固定するためのマウント部を有している。

本発明の構造体の好ましい実施形態によれば、標準継手部材は、Ｌ字、Ｃ字、Ｚ字、またはＴ字形状の断面を有している。好ましくは、標準継手部材は、おおよそ一定の断面で構成されている。このタイプの継手部材は、一般的に使用することができ、他の部材、例えば比較的強固な表面部材に接続するのに好都合な配置を有している。

本発明の構造体の好ましい実施形態によれば、ストリンガーは、更なる接続部材によって標準継手部材に接続される。ストリンガーと、更なる接続部材は、本発明の更なる複合体を形成する。本発明によれば、以下の配列（オメガ形状ストリンガー−接続部材−標準継手部材−接続部材−オメガ形状ストリンガー）に従って、構造体が形成される。

本発明の構造体のさらに好ましい実施形態によれば、フォーマは凹部を有し、それを通して標準継手部材が案内される。部材を案内するために、凹部が、必ずしも、特に最適な断面を有していなくても良い。

本発明の構造体のさらに好ましい実施形態によれば、フォーマは接続部のマウント部、またはアングルブラケットによる更なる接続部へ接続される。アングルブラケットは、マウント部の良好なアクセス性のおかげで、労力なく、接続部のマウント部に接続される。

好ましくは、オメガ形状ストリンガーおよび／または接続部材は、重ね板によって平面部に接続される。

好ましくは、オメガ形状ストリンガー、接続部材、標準継手部材、フォーマ、平面部、重ね板および／またはアングルブラケットは、繊維複合物質、特にＣＦＲＰを含んでいる。

本発明について、以下に、実施形態および添付図面により詳細に説明を行う。
図１は、本発明の一実施形態に係る複合体の斜視図である。 図２は、図１のＡ−Ａ断面図である。 図３は、図１のＢ−Ｂ断面図である。 図４は、図１のＣ−Ｃ断面図である。 図５は、図１のＤ−Ｄ断面図である。 図６は、図１のＥ−Ｅ断面図である。 図７は、本発明の一実施形態に係る構造で、図６からの配置および標準継手部材である。 特に規定のない限り、図面の参照符号は、同一の、または機能的に似た要素を示している。

図１は、本発明の一実施形態に係る複合体１の断面図である。

本発明の一実施形態に係る複合体１は、繊維複合物質で作られた機体外殻２を有し、同様に繊維複合物質で作られたオメガ形状ストリンガー３に、特にリベット締結か接着をされることで供給される。例えば、機体外殻２は、機体の胴体（詳細には図示していない）の一部を形成している。本実施形態では、オメガ形状ストリンガー３は、機体外殻２の縦方向３ｃに伸びている。

オメガ形状ストリンガー３は、脚部４，５と、台形で、脚部４，５に相互接続している冠部６を有している。その中央部分３ａでは、オメガ形状ストリンガー３は、その脚部４，５により、機体外殻２に直接に接続されており（図２に示す）、その端部分３ｂでは、オメガ形状ストリンガー３は、その脚部４，５により、機体外殻２に、同様に繊維複合部材で形成された重ね板２を介して接続されている（図３に示す）。重ね板２の目的は、複合体１を更に補強するためである。オメガ形状ストリンガー３の中央部分３ａと端部分３ｂとの境界領域では、段（図示せず）を有していることが、重ね板２ａを収容するためには好ましい。

接続部材８は、オメガ形状ストリンガー３の冠部の中の開口７に挿入される。図４に示すように、接続部材８は、少なくともオメガ形状ストリンガー３に伸びる第１領域９では、Ｉ形状の断面１０が、ウエブ部１３を介して接続されている上側フランジ１１と下側フランジ１２とを有している。傘１４および１５は、上側フランジ１１に一体成型され、例えば上側フランジ１１に対して約６０°の傾斜で伸びていることが好ましい。上側フランジ１１は、オメガ形状ストリンガー３の冠部６の天井部１６に接続されており、傘１４，１５は、冠部６の傾斜部１７および１８に、一部が重なって、それぞれ接続されている。重量を抑えるために、下側フランジ１２は、図１に示すように、第１領域９でスイープ１９を伴っていることが好ましい。すなわち、下側フランジ１２は、一方のサイドに向かって傾斜状にトリミングされている。

第１領域９の下流側、すなわちオメガ形状ストリンガー３の一方の端部から離れる方向に、複合体１は第２領域２０を有している。複合体１の断面は、第２領域２０では、図５に示すようになっている。接続部材８の断面は、第２領域２０では、断面がＩ形状に「低減されている」。すなわち、第１に、接続部材８とオメガ形状ストリンガー３の冠部６との密着を良好にするための傘１４，１５が、重量低減の理由で、小出しにされている。

第３領域２１は、第２領域２０につながっており、第３領域２１では、上側フランジ１１（図１を参照）の端部１１ａが、傾斜２２によって、ウエブ部１３の所までトリミングされている。さらに、下側フランジ１２は、端部１１ａとは反対側のその端部１２ａで、傾斜２３によって、ウエブ部１３の所までトリミングされている。

このようにして、接続部材８は、第３領域２１の下流で加工された第４領域２４で、Ｚ形状の断面２５（図６に示す）を形成している。図６で見ることができるように、継手部材８の下側フランジ１２とウエブ部１３は、接続部材８の断面２５を、完全なＬ字形状を含むように形成してある。好ましくは、接続部材８は、第４領域に、固定部３５を含み、固定部によって、アングルブラケットを型（図示せず）に接続するために、例えばリベット締めや接着により、接続部材８は、シンプルに固定されることができる。

好ましくは、接続部材８は、一つの継手から形成され、引き続いて、上側フランジ１１ と下側フランジ１２を形成する繊維プリスをカットする。

重ね板２ａは、接続部の下側フランジ１２を機体外殻２に、連続的に接続すると共に、図１に見えるように、およそ下側フランジ１２に沿うようにカットする。

図７に示すように、接続部材８のＺ形状となっている断面２５部は、とてもシンプルに標準継手部材２６に接続されることができ、例えば、接着またはリベット２７，２８によって、構造体２８ａとなる。

本実施形態の標準継手部材２６は、Ｃ字形状の断面を有している。標準継手部材２６と接続部材８は、対応する面２９，３０および３１，３２を有しており、安定した接続を促している。本実施形態の継手部材２６のウエブ部３３は、接続部材８のウエブ部１３に接続され、継手部材２６の脚部３４は、継手部材８の下側フランジ１２に接続されている。

継手部材２６は、ストリンガー、特にオメガ形状ストリンガー６を含む更なる複合体（不図示）および追加的な接続部材８へ、ごく単純に接続されることができ、もし複合体１が更なる複合体とフラッシュしなければ、Ｚ軸（図７に示す）についての撓みやすさの結果としての許容公差の補償を生成する。例えば、２つの胴体（図示しない）のそれぞれが、複合体１を有することで、このように単純な方法で相互接続され得る。

本発明は、上述した実施形態を参照にして述べてきたが、これらの実施形態に限定されるものではなく、様々に改変することができる。

特に、機体（胴体）構造への適用に限定されるものではない。替わりに、他のどのようなベアリングおよび非ベアリング構造に適用することができる。

本発明は、特に航空機や宇宙航行機の分野における複合体を提供するものであり、冠部を有するオメガ形状ストリンガー、一端がオメガ形状ストリンガーの冠部に接続され、その他端で標準継手部材に接続される接続部材を有している。本発明の基礎となっているアイデアは、オメガ形状ストリンガーを、一方では、オメガ形状ストリンガーの冠部に接続し、比較的高負荷を変換することを可能にし、他方が、オメガ形状ストリンガーを他のストリンガーに、例えばＴ形状ストリンガーまたはオメガ形状ストリンガーを接続する時に、このタイプの標準継手部材のアドバンテージを利用するように標準継手部材に接続され得る 接続領域に形成することにある。

１…複合体
２…機体外殻
２ａ…重ね板
３…オメガ形状ストリンガー
３a…中央領域
３b…端領域
３ｃ…縦方向
４，５…脚部
６…冠部
７…開口
８…接続部材
９…領域
１０…Ｉ形状断面
１１…上側フランジ
１１a…エッジ
１２…下側フランジ
１２a…エッジ
１３…ウエブ部
１４，１５…傘
１６…天井部
１７，１８…傾斜部
１９…スイープ
２０…第２領域
２１…第３領域
２２，２３…傾斜
２４…第４領域
２５…Ｚ字形状断面
２６…標準継手部材
２７…リベット
２８a…構造体
２９〜３２…対応する面
３３…ウエブ部
３４…脚部
３５…マウント部

Claims (9)

1. 特に航空機や宇宙航行機の分野における複合体（１）であって、
   冠部（６）を有するオメガ形状ストリンガー（３）と、
   Ｉ形状の断面（１０）を有する一端（９）が、前記オメガ形状ストリンガー（３）内に伸びて前記オメガ形状ストリンガー（３）の前記冠部（６）に接続されていると共に、他端（２４）が標準継手部材（２６）に接続可能になっている接続部（８）と、を有することを特徴とする複合体（１）。
2. 前記接続部（８）の前記一端（９）における前記Ｉ形状の断面（１０）は、２つのフランジ部（１１，１２）と、これらを接続するウエブ部（１３）とを有し、
   一方の前記フランジ部（１１）が、前記オメガ形状ストリンガー（３）の前記冠部（６）に接続されていることを特徴とする請求項１に記載の複合体。
3. 前記オメガ形状ストリンガー（３）の前記冠部（６）は、天井部（１６）と、前記天井部（１６）の対向端に接続されている２つの傾斜部（１７，１８）で構成され；
   １つの前記フランジ部（１１）が、全幅で、前記天井部（１６）に覆われるように接続されており、前記フランジ部（１１）に一体成型された傘（１４，１５）が、前記傾斜部（１７，１８）の一部と重なるように接続されていることを特徴とする請求項２に記載の複合体。
4. 前記複合体（１）は、平面部（２）をさらに有し；
   前記オメガ形状ストリンガー（３）は、前記冠部（６）の反対側の端部に２つの脚部（４，５）を備えており、実質的に相互に反対側に配置されており；
   前記オメガ形状ストリンガー（３）の前記脚部（４，５）と、前記接続部（８）の前記フランジ部（１２）とが、前記平面部（２）に、特に重ね板（２ａ）によって接続されていることを特徴とする請求項２または３に記載の複合体。
5. 前記接続部（８）は、前記他端（２４）で、前記脚部（４，５）と共に前記平面部（２）に接続される少なくともＬ形状の断面部（２５）と、
   少なくとも前記Ｌ形状の断面部（２５）が、前記Ｉ形状の断面（１０）をトリミングすることにより形成さているウエブ部（１３）とを有することを特徴とする請求項４に記載の複合体。
6. 前記接続部（８）は、推進翼または連結板、特に角形成ブラケットを固定するための固定部（３５）を有することを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の複合体。
7. 上記の請求項の少なくとも１つに記載の複合体（１）と、
   ストリンガーと；
   前記複合体の前記接続部（８）を、前記ストリンガーに接続する標準継手部材（２６）とを有し、特に機体に用いられる構造体（２８ａ）。
8. 前記標準継手部材（２６）が、Ｌ字、Ｃ字、Ｚ字、またはＴ字形状の断面を有していることを特徴とする上記の請求項の少なくとも１つに記載の構造体。
9. 前記ストリンガーは、更なる接続部材によって、前記標準継手部材（２６）に接続されており、
   前記ストリンガーと前記更なる接続部材は、請求項１〜６のいずれかに記載の更なる複合体を構成していることを特徴とする上記の請求項の少なくとも１つに記載の構造体。

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