JP2011520787A - ソマトスタチン受容体2アンタゴニスト - Google Patents
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Abstract
SSTR2選択的アンタゴニストを含む、ソマトスタチン受容体の受容体アンタゴニストであるソマトスタチン類似体を本明細書で述べる。放射性核種と錯化または結合したアンタゴニストを含む、関連化合物、キットおよび方法ならびにそれらの使用に関する。本発明のアンタゴニストは、腫瘍性および非腫瘍性哺乳動物疾患を診断し、治療するうえで有用である。
Description
[関連出願]
本出願は、2006年10月16日出願の米国特許仮出願第60/829,637号の優先権を主張して、どちらも2007年10月15日に出願されたPCT出願第PCT/US2007/081430号および米国特許出願第11/872,367号の一部継続出願である、2008年4月16日出願の米国特許出願第12/104,318号の優先権を主張する、特許協力条約(PCT)に基づく出願である。これらの出願の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、2006年10月16日出願の米国特許仮出願第60/829,637号の優先権を主張して、どちらも2007年10月15日に出願されたPCT出願第PCT/US2007/081430号および米国特許出願第11/872,367号の一部継続出願である、2008年4月16日出願の米国特許出願第12/104,318号の優先権を主張する、特許協力条約(PCT)に基づく出願である。これらの出願の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[政府支援]
本明細書で述べる内容は、国立衛生研究所(National Institute of Health)によって授与された助成金番号第DK−59953号の下で政府支援を受けた。政府は本発明に一定の権利を有し得る。
本明細書で述べる内容は、国立衛生研究所(National Institute of Health)によって授与された助成金番号第DK−59953号の下で政府支援を受けた。政府は本発明に一定の権利を有し得る。
環状テトラデカペプチドであるソマトスタチン−14(SRIF)は、最初は視床下部から単離され、下垂体前葉からの成長ホルモン(GH)放出の生理的阻害剤として特徴づけられた。このテトラデカペプチドは、3位と14位の2つのシステイニルアミノ酸残基のスルフヒドリル基の間に架橋または環化結合を有する。SRIFおよびSRIF関連類似体は多くの細胞プロセス、特にGH放出に関連するプロセスに影響を及ぼし、また特定の腫瘍の増殖も阻害する。類似体[D−Trp8]−SRIFは、たとえばアミノ酸配列:(シクロ3−14)H−Ala−Gly−Cys−Lys−Asn−Phe−Phe−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−Ser−Cys−OHを有し、GHの放出を阻害する、SRIFよりもはるかに高い効力を有する。
SRIFは、膜結合した、構造的に類似する受容体のファミリーと相互作用することによってその生物学的作用を誘導する。5種類のSRIF受容体がクローニングされ、SSTR1〜5と称されている。5種類の受容体すべてが、高い親和性でSRIFおよび28アミノ酸のSRIFペプチド、SRIF−28(ブタ胃腸管ならびにブタおよびヒツジ視床下部に由来)に結合する。様々なSSTRに対するアゴニストおよびアンタゴニストが同定されている。
ソマトスタチンペプチドおよび類似体は、個々のSSTRの選択的結合を可能にするように修飾されうる。そのようなペプチドおよび類似体は、たとえば個々の受容体の個々のシグナル伝達機能を区別するうえで有用である。受容体特異的ペプチドおよび類似体の使用は、異なる受容体サブタイプが体内でSRIFの別個の機能を媒介するという概念を導いた。
たとえばSSTR2およびSSTR5に対して選択的なアゴニストが同定され、これら受容体の異なる機能を明らかにするために使用されてきた。これら2種類の受容体は末梢組織において優勢なサブタイプであると考えられている。SSTR2は、成長ホルモンであるグルカゴンおよび胃酸分泌の阻害を媒介すると考えられている。アゴニストであるオクトレオチドは、SSTR2に対してある程度の特異性を示す。これに対し、SSTR5は、主としてインスリンおよびアミラーゼ放出の制御に関与すると思われる。それぞれSSTR2およびSSTR5に対して特異性を有する類似体が挙げられている。
SSTR3は胃平滑筋収縮の阻害を媒介する。SSTR3に特異的に結合するソマトスタチン類似体が公知である。
SSTR4は、その他のSRIF受容体を実質的に排除して、下垂体、肺、胃腸管、腎臓および特定腫瘍において認められる。SSTR4はSRIFによる結合後に活性化されると考えられている。SSTR4およびSSTR1特異的リガンドは、たとえば内皮細胞を治療するための方法において使用されてきた。SSTR4に特異的な受容体選択的ソマトスタチンペプチド類似体は当分野において公知である。
ソマトスタチン受容体は、病的な状態、特に胃腸管の神経内分泌腫瘍において発現される。ソマトスタチン標的組織を起源とする大部分のヒト腫瘍は、保存されたソマトスタチン受容体を有する。ソマトスタチンシグナル伝達の作用は、成長ホルモン産生腺腫およびTSH産生腺腫において最初に観察された;内分泌非活性腺腫の約半分がソマトスタチン受容体を示す。カルチノイドの90パーセントおよび膵島細胞癌の大部分が、それらの転移を含めて、高い密度のソマトスタチン受容体を通常は有する。しかし、結腸直腸癌の10パーセントだけはソマトスタチン受容体を含まず、外分泌性膵癌はソマトスタチン受容体を全く含まない。腫瘍におけるソマトスタチン受容体は、たとえば、インビトロ結合法を用いてまたはインビボ画像化技術を用いて同定でき、後者は、患者において腫瘍およびその転移の正確な局在化を可能にする。胃腸膵腫瘍におけるソマトスタチン受容体は機能性であるので、それらの同定は、患者において過剰のホルモン放出を阻害する類似体の治療効果を評価するために使用できる。
診断および治療標的としての使用を考慮すると、SSTR2に強く結合するが、同時に、その他の4種類の受容体に結合する傾向を最小限にしか示さないソマトスタチンペプチドアンタゴニストに対する必要性が存在する。診断的画像化剤としての使用のために、そのようなアンタゴニストは、好ましくはインターナライズされないという点でSSTR2選択的アゴニストに比べて有利である。
新規SSTR2特異的アンタゴニストに関連する組成物および上記アンタゴニストを使用するための方法が本明細書において説明される。
1つの実施形態は、(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2から成る群から選択される、SSTR2に結合するソマトスタチンアンタゴニストを対象とする。特定実施形態では、該アンタゴニストは、SSTR2を発現する細胞に有意にインターナライズされず、かつ、オクトレオチドによって誘導されるSSTR2のインターナリゼーションを低減する。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストは、キレート化剤、錯化剤、コンジュゲート剤または標識をさらに含む。特定実施形態では、アンタゴニストは、他の組織に比べて腫瘍によって優先的に取り込まれる。特定実施形態では、アンタゴニストは、他の組織に比べて腫瘍によって優先的に取り込まれる。特定実施形態では、腫瘍細胞におけるアンタゴニストの取込みと腎細胞におけるアンタゴニストの取込みの比率は、投与の4時間後に測定して、少なくとも約2.0である。
1つの実施形態は、(a)ソマトスタチンアンタゴニストおよび放射性核種を含有する組成物を投与するステップと、(b)該放射性核種を検出するステップとを含み、該ソマトスタチンアンタゴニストが、(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2から成る群から選択される、がんを放射性画像化する方法を対象とする。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストはSSTR2に結合する。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストはSSTR2に選択的に結合する。
1つの実施形態は、がんを治療するための薬剤を製造するための組成物の使用を対象とし、該使用において、組成物は本明細書で述べるソマトスタチンアンタゴニストおよび放射性核種を含有する。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストはSSTR2に選択的に結合する。
1つの実施形態は、がんの診断的放射性画像化のためのキットであって、該キットは、(a)適切な容器中の、本明細書で述べるソマトスタチンアンタゴニスト、但し、該ソマトスタチンアンタゴニストは、(i)少なくとも1つの放射性核種で標識されている;(ii)標識されておらず、標識のために少なくとも1つの放射性核種が適切な容器中で提供される;または(iii)標識されておらず、その後少なくとも1つの放射性核種で標識され得る、のいずれかである;および(b)使用のための指示書を含む。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストはSSTR2に選択的に結合する。
1つの実施形態は、がんの治療のためのキットを対象とし、該キットは、(a)適切な容器中の、本明細書で述べるソマトスタチンアンタゴニスト、但し、該ソマトスタチンアンタゴニストが放射性核種で標識された後、アンタゴニストはがんの治療のための治療有効量で存在し、そしてソマトスタチンアンタゴニストは、(i)少なくとも1つの放射性核種で標識されている、(ii)標識されておらず、標識のために少なくとも1つの放射性核種が適切な容器中で提供される、または(iii)標識されておらず、その後少なくとも1つの放射性核種で標識され得る、のいずれかである;および(b)使用のための指示書を含む。特定実施形態では、ソマトスタチンアンタゴニストはSSTR2に選択的に結合する。
1つの実施形態は、本明細書で述べるソマトスタチンアンタゴニストに結合した放射性核種の有効量を含有する、がんを放射性画像化するかまたは治療するための化合物を対象とする。特定実施形態では、アンタゴニストはSSTR2に選択的に結合し、SSTR2を発現する細胞に有意にインターナライズされず、そしてSSTR2のオクトレオチド誘導性インターナリゼーションを低減する。
本明細書で使用される、「a」または「an」は、1つだけを意味することが特に指示されない限り、1またはそれ以上を意味する。
本明細書で使用される「投与」は、患者に物質を提供するすべての適切な手段を包含する。一般的な経路は、経口、舌下、経粘膜、経皮、直腸、膣、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、髄腔内、カテーテルを介して、移植によって、等を含む。一部の実施形態では、組成物は、たとえば腫瘍内への直接注入によって、またはたとえば腫瘍が血液の腫瘍である場合は血液中への注入によって、腫瘍の近傍にまたは腫瘍に直接投与される。
本明細書で使用される「患者」は、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、鳥類、イヌ、ネコおよび霊長動物種を含む、あらゆる脊椎動物を包含する。患者は、たとえばヒトであり得る。当業者は、ある1つの種に関して考察される特定の免疫共刺激分子、シグナル伝達分子、細胞マーカー、細胞型、病原体等が、異なる種において対応する類似体を有し得ること、そしてそのような類似体ならびに対応し、かつ関連する種におけるそれらの使用は本発明に包含されることを認識する。
本明細書で使用される「腫瘍」は、固形および非固形腫瘍、ならびに前がん性病変および良性腫瘍からのがん性、悪性および転移性腫瘍への腫瘍進行の種々の段階を包含する。
本明細書で使用される場合、たとえばSSTR2アンタゴニストに関して、「取込み」は、腫瘍に付随して認められるアンタゴニストの量を指し、分子が細胞内環境に入り込む能力のような個々の細胞のレベルでの活動を指す「インターナリゼーション」とは区別される。したがって、本発明の様々な実施形態は、高い取込みを有するが、インターナライズをするのではない。
本明細書で使用される場合、すべての温度は℃であり、すべての割合は容積比である。液状物質のパーセンテージも容積比である。
本明細書における「選択的に結合する」または「選択的結合」という用語は、アンタゴニストの特定結合パートナーへの優先的結合を指し、たとえば、SSTR2に選択的に結合するアンタゴニストはSSTR2に強く結合するが、他のSSTR2または結合パートナーには弱い結合を示すかまたは全く結合を示さない。典型的には、「選択的」アンタゴニストは、その選択的受容体に対して、他の受容体に対するよりも約10倍、約100倍、または約1000倍(またはそれ以上)強く結合する。
本発明は、特定の修飾が、その他のクローニングされたSRIF受容体と異なり、SSTR2に対して選択的なSRIFのペプチド類似体を作製するために有効であるという予想外の発見に関する。高度にSSTR2選択的なソマトスタチンペプチド類似体のクラスが発見された。これらのペプチド類似体はソマトスタチンのアンタゴニストであり、SSTR2受容体を有する細胞にはインターナライズされないが、これらの類似体は、匹敵する受容体選択的ソマトスタチンペプチドアゴニストよりも高い量で取り込まれる。これらのペプチドは、受容体を活性化することなくクローニングされたSSTR2に選択的に結合し、またこれらのペプチド類似体は、ヨウ素化または放射性標識された場合、それらの望ましい生物学的性質を保持する。従って、これらの新規ペプチドは、SSTR2受容体の組織分布および細胞発現を測定するために、ならびに、これまでSRIFを投与する場合に特有であった副作用を伴わずに特定の薬理学的機能を調節するために有用である。これらのSRIFペプチドアンタゴニストは、放射性標識された場合、たとえば、インビトロまたはインビボのいずれかで、SPECTまたはPETを使用して、これらの受容体を発現する腫瘍を位置づけるためのシンチグラフィーにおいて使用できる。放射性標識以外の標識、たとえば蛍光標識は、当分野において公知であり、選択的に使用できる。ペプチド類似体が適切なキレート化放射性核種を含む場合、これらの類似体は、腫瘍の治療における放射性核種療法に適した放射性医薬品としての機能を果たすことができる。
SRIF受容体SSTR2に対して選択的親和性を有するSRIFペプチドアンタゴニストが提供され、それらはまた、好ましくはSSTR2に対して高い親和性、たとえば約10nMまたはそれ以下のKDに等しい親和性を有する。これらのペプチドは、環部分が6残基だけに短縮され、N末端に1つの残基が存在し、好ましくはC末端にも1つの残基が付加されている、SRIFの短縮環状類似体を包含する。言い換えると、1位、4位、5位、6位、11位、12位および13位の残基が14残基の天然SRIFから欠失して、様々なヘプタペプチドを作製する。これらのヘプタペプチドは、C末端に付加されてオクタペプチドを形成する1つの残基、たとえば残基15を有し得る。
標準的な3文字略語によってα−アミノ酸残基が同定され、アミノ酸残基が異性体を有する場合、それは、明白に指示されない限り、表されるアミノ酸のL型である(たとえばSer=L−セリン)。「L」または「D」は、特定アミノ酸のD異性体およびL異性体のいずれかを指す。以下でペプチド内の位置に言及する場合、番号づけは、天然の14残基ソマトスタチン(SRIF)ペプチドの対応する位置に関して行われる。
SSTR2に対して所望の特異性を示す代表的ペプチドアンタゴニストの例としては、たとえば、1位、4〜6位および11〜13位の残基が、好ましくは除去されているアンタゴニストを含む。例としては、(シクロ3−14)Xaa1−Xaa2−D−Xaa3−Xaa4−Xaa5−Xaa6−Xaa7−Xaa8−Xaa9−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15[式中、Xaa1はdes−Xaaであり;Xaa2は、Trp(A)、Phe(B)、NalまたはTyrであり(Aは、H、Cl、F、Br、Me、NO2、OMeまたはN−ホルミルであり、そしてBは、H、ハロゲン、CH3、NO2またはOCH3である);D−Xaa3は、D−Cys、D−Pen、D−HCysまたはSH側鎖を有する別のD−異性体α−アミノ酸であり;Xaa4、Xaa5およびXaa6はdes−Xaaであり;Xaa7は、Aph(Q1)、Ala(チエニル)、Tyr、ITyrまたはTrp(A)であり(Q1は、Cbm、OH−Cbm、CH3−Cbm、OCH3−Cbm、OEt−Cbm、Cbm−Et(OEt)2またはHorである);Xaa8は、D−Trp(A)、Trp(A)、Tyr、D−Tyr、Phe(B)、D−Phe(B)、LまたはD−BzlHis、LまたはD−(DNP)His、LまたはD−Aph(Cbm)であり;Xaa9は、Lys、NαMeLys、hLys、NαMehLys、OrnまたはNαMeOrnであり;Xaa10は、Thr、SerまたはValであり;Xaa11、Xaa12およびXaa13はdes−Xaaであり;Xaa14は、Cys、Pen、hCysまたはSH側鎖を有する別のL−異性体α−アミノ酸であり;そしてXaa15は、2Nal、D−2Nal、Aph(Q2)、D−Aph(Q2)、(R1)Cha、(R1)D−Cha、(R1)Leu、(R1)D−Leu、Tyr、D−Tyr、Trp、D−Trpまたはdes−Xaaである(R1はHまたはCαMeであり、そしてQ2はCbm、OH−Cbm、CH3−Cbm、OCH3−CbmまたはOEt−Cbmである)]を含む。加えて、2位のTyrを、ペプチド類似体のN末端残基のα−アミノ基に直接またはリンカーを介して結合した物質に放射性ヨウ素化、錯化、複合体化またはキレート化することができる。物質は、たとえば放射性の核種、すなわち放射性核種をペプチドに連結するように機能し得る。たとえば、大環状キレート化剤、たとえばDOTAを、Xaa2に直接連結するかまたはGABA(γアミノ酪酸、たとえば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,022,523号参照)もしくはβAlaなどのリンカーを使用して間接的に結合することによってN末端に付加することができる。
SRIF類似体のもう1つの例は、アミノ酸配列(シクロ3−14)Xaa1−Xaa2−D−Xaa3−Xaa4−Xaa5−Xaa6−Xaa7−Xaa8−Lys−Thr−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Cy[式中、Xaa2はPheで置換されていて;D−Xaa3はD−Cysであり;Xaa7は、Aph(Q1)、TyrまたはITyrであり;そしてXaa8は、D−TrpまたはD−Aph(Cbm)であり;そして残りのXaa基は本明細書で述べたとおりである]を含む。
本明細書で使用される、「Trp」および「D−Trp」は、非置換残基ならびにTrp上の5位または6位のいずれかで水素の単一置換が為されている残基を指す。これらの位置の置換基は、たとえばクロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、ニトロおよびメトキシを含み、クロロ、フルオロおよびブロモ、またはホルミルはインドールNの水素を置換する。
本明細書で使用される、「Nal」は、β炭素原子上でナフチルによって置換されたアラニンの異性体を指し、ナフタレンへの結合は、好ましくは環上の2位または場合により1位に対してである。
本明細書で使用される、「Aph」は、アミノフェニルアラニンを指し、この場合アミノ基は、好ましくはフェニル環の4位に結合しているが、2位または3位での結合は一般に等価である。本明細書で使用される、「Aph(Cbm)」は、4−ウレイド−フェニルアラニンを指す。Aph(OH−Cbm)は、4−(3−ヒドロキシ)−ウレイド−フェニルアラニンを意味する。本明細書で使用される、「Aph(CH3−Cbm)」は、4−(3−メチル)−ウレイド−フェニルアラニンを指す。本明細書で使用される、「Aph(OCH3−Cbm)」は、4−(3−メトキシ)−ウレイド−フェニルアラニンを指す。本明細書で使用される、「Aph[(EtO)2Et−Cbm]」は、4−{3−[2−(2−エトキシ−エトキシ)−エチル]}−ウレイド−フェニルアラニンを指す。本明細書で使用される、「ITyr」は、ヨウ素化L−チロシンを指す。本明細書で使用される、「Cpa」は、クロロ−Phe、たとえば4−ClPheを指す。本明細書で使用される、「Aph(Hor)」は、4−[(2,6−ジオキソ−ヘキサヒドロ−ピリミジン−4−カルボニル)−アミノ]−フェニルアラニンを指す。本明細書で使用される、「SRIF」は、14残基の環状ソマトスタチンペプチドを指す。本明細書で使用される、「Cha」は、シクロヘキシルアラニンを指す。本明細書で使用される、「Pen」は、ペニシラミン(β−メルカプトバリン)を指す。本明細書で使用される、「hLys」または「hCys」は、側鎖内に1個の付加的なCH2基を有するα−アミノ酸を指す。
C末端は通常アミド化されているが、等価物、たとえばGly−OHも使用できる。ペプチドのN末端は、結合親和性に有意に有害な影響を及ぼすことなく様々な方法で修飾できる。これらの環状ペプチドに対する修飾はすべて、本発明全体のペプチドの一部として包含されるとみなされる。様々な付加を、たとえばN末端アミノ酸に対して、その後所望の部分をペプチドに連結するかまたは標識化を提供するために使用できる、錯化剤またはコンジュゲート剤(Z)の形態で実施し得る。そのような部分Zは、一般に、すべて場合により放射性同位体と錯化した、DOTAおよびDTPAベースのキレート化剤、NOTAベースのキレート化剤、カルボニル化合物、2−ヒドラジノニコチンアミド(HYNIC)、N4キレート化剤、デスフェリオキサミンおよびNxSyキレート化剤、ハロゲン化のためのチロシン(Tyr)、蛍光染料またはビオチンから成る群から選択され得る。Cpaはまた、トリチウム化のための前駆体として機能し得る。たとえばDTPA、DOTA、HYNICおよびP2S2−COOHなどのキレート化剤を結合することができる。キレート化剤は、たとえばp−NH2−Bz−DOTA(2−p−アミノベンジル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸)およびDOTA−p−NH2−アニリド[1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸モノ(p−アミノアニリド)]を含む。あるいは、キレート化剤は、所望する場合は、適切なリンカー(L)を介してN末端に共有結合連結することができる。適切なリンカーは、たとえばチロシン、リシン、ジアミノ酪酸、ジアミノプロピオン酸、ポリエチレングリコール、脂肪酸およびそれらの誘導体、β−アラニン、5−アミノ吉草酸、サルコシンおよびグルクロン酸を含む。TyrがN末端に存在する場合、それを放射性ヨウ素化または標識することができる。N末端残基はまた、所望する場合は、選択性を喪失することなくかさの高い成分でアシル化できるので、約20個以下のアミノ酸を有するアシル基もN末端に存在し得る。
本発明の類似体ペプチドのSSTR2への結合についての選択性は、クローニングされた5種類の異なるヒトSRIF受容体との相互作用を試験することによって明らかにされた。一般に、受容体を発現する組換え細胞を洗浄し、均質化して、適切な緩衝液中の粗タンパク質ホモジネートを調製する。典型的なアッセイでは、細胞ホモジネートからの一定量のタンパク質を、適切なpHの小容量の適切なアッセイ緩衝液に入れる。潜在的SRIFアゴニストおよびアンタゴニストのような候補物質を好都合な濃度で混合物に添加し、候補物質と受容体ポリペプチドとの間の相互作用を観測する。SSTR2に結合するが、他の受容体に対しても親和性を示す受容体アンタゴニストは、キットを含む本発明の様々な組成物および方法、ならびに腫瘍の画像化および治療のための組成物および方法において有用であり得る。好ましい実施形態では、本発明のペプチドは、SSTR2に対してのみ実質的に強く結合し、それらの結合は高い親和性を示す。
受容体結合アッセイは、クローニングされたSRIF受容体に関して実施され、競合アッセイは、結合部位の50%から測定される標的リガンドの飽和濃度を置換するために必要な競合リガンドの濃度を指示するIC50値を求めるために使用される。
本発明はまた、ヒトの体内で、健常状態では実質的な量のSSTR2を含まない組織において手術中に悪性腫瘍を検出する方法を対象とする。その方法は、たとえば、(i)ガンマ検出プローブによる検出のために十分な量でSSTR2選択的ペプチドを含有する組成物をそのようなヒトに投与するステップと、ここで、ペプチドは、たとえば99mTc、161Tb,90Y、177Lu、123Iまたは125Iで放射性に標識されており、(ii)活性物質を結合させ、腫瘍に取り込ませた後、かつ、血中の放射能クリアランス後に、前記ヒトを、ガンマ検出プローブを使用することにより身体の関連領域において放射能検出技法に供するステップとを含む。
1つの実施形態では、本発明のSRIFアンタゴニストはSSTR2に対して高度に選択的であり、それらは、SSTR2に対して部分的にのみ特異的である他の公知のSRIFペプチドアゴニストよりも高い量で取り込まれる。より重要な点として、SRIFアンタゴニストは、SSTR2を発現する腫瘍細胞を治療するうえで有用であると考えられる。そのような治療は、たとえば放射線治療を含み得るが、その成功は腫瘍によって取り込まれる放射線の量に直接依存する。本発明のアンタゴニストは、それらが腫瘍細胞によって取り込まれ、必ずしもインターナライズされないので、そのため、腫瘍の放射線治療のための公知のアゴニストよりも有効である。
本発明のアンタゴニストはまた、身体全体にわたってSSTR2を発現する細胞および組織の分布を測定するためのシンチグラフィーにおいても有用である。放射性スキャニングまたは磁気共鳴による体外画像化の使用は、体内での半定量的検出を可能にする。
本発明のアンタゴニストはまた、SSTR2によって媒介される薬理学的作用の一部を選択的にブロックするためにも有用である。SRIFの多くの作用が、公知であるかまたは当分野において公知である。
放射性標識アンタゴニストは、ヒトの体内で、健常状態では実質的な量のSSTR2を含まない組織における悪性腫瘍の治療的処置のために有用である。放射性標識したSSTR2選択的ペプチドアンタゴニストを、シンチグラフィーのためまたは腫瘍に対抗するかもしくは腫瘍を抑制するために有効な量を含有する組成物中で投与することができる。放射性標識ペプチドは、たとえば186Re、188Re、111In、113mIn、71As、90Y、67Cu、99mTc、169Er、121Sn、127Te、142Pr、143Pr、66Ga、67Ga、68Ga、72Ga、127Te、195Pt、211At、198Au、199Au、161Tb、109Pd、165Dy、149Pm、151Pm、153Sm、157Gd、159Gd、166Ho、172Tm、169Yb、175Yb、177Lu、105Rh、114Ag、124Iまたは131Iで標識することができる。
標識SRIF類似体は、SSTR2に高い親和性で結合し、極めて有効なアンタゴニストである新しい有効なペプチドおよび非ペプチド物質をスクリーニングするための薬剤スクリーニングアッセイにおいて有用である。SSTR2受容体に選択的である、本明細書で述べるリガンドを使用して、組換え生産された受容体に対する基線活性を得ることができる。次に、相対的結合親和性を測定するために標識リガンドと候補物質に関するSSTR2についての競合結合アッセイを実施できる。あるいは、阻害剤または調節剤のための有望な候補物質、たとえば受容体機能のアンタゴニストを、受容体へのそのような候補物質の作用を測定するためにアッセイ混合物に直接組み込むことができる。次に、候補物質の存在下または不在下での受容体活性の程度を比較することにより、受容体の正常な機能に対する候補物質の作用についての情報を得ることができ、従って、公知のSSTR2選択的類似体と比較して、アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかとしてのその機能を判定することができる。以下の実施例で述べる環状SRIFペプチドはアンタゴニストであり、それらはSSTR2の正常な機能を媒介するために使用できる。
本明細書で述べるペプチドは古典的溶液合成によって合成できるが、アミド化ペプチドは、好ましくは、当分野で公知のように、メチルベンズヒドリルアミン(MBHA)樹脂またはBHA樹脂上のような固相技術によって合成される。遊離カルボキシルC末端を有するペプチドは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,019,109号において教示されるように合成できる。アミド化C末端を有するペプチドは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,874,227号において教示されるように合成できる。固相合成は、C末端から始まって段階的に鎖にアミノ酸を付加する方法で実施される。当分野で公知の側鎖保護基が、特に反応性の高い側鎖を有するアミノ酸の一部として含まれ、場合により、そのようなアミノ酸が樹脂上に構築される鎖に結合される、Trpのような他の場合にも使用できる。そのような合成は、完全に保護された中間体ペプチド樹脂を提供する。保護基は一般に分離され、ペプチドは樹脂支持体から切断された後、Cys側鎖の間にジスルフィド結合を作製するために酸化される。
本明細書で述べるSRIF類似体はまた、ソマトスタチンの調節剤のような、治療適応のためにも有用である。この用途では、類似体は一般に、約100μg/kg体重未満、約1000μg/kg体重未満、約100μg/kg体重未満、約10μg/kg体重未満、または約1μg/kg体重未満のレベルで有効である。持続作用のためには、約0.1〜約2.5mg/kg体重の用量レベルを使用することが望ましいと考えられる。これらの類似体は水溶性であり、従って投与用の比較的濃縮された溶液として調製できる。
本発明のペプチドは、SSTR2に結合するためのより選択的なリガンドを提供するのみならず、標識ペプチド、たとえば本明細書で述べる放射性標識形態のペプチドの使用は、さらに一層有効なアンタゴニストについての薬剤スクリーニングを促進し得る。
当分野で公知のスクリーニングアッセイは、組換え宿主から受容体ポリペプチドSSTR2を直接使用でき、他の受容体の活性化やブロッキングから生じ得るホルモンの望ましくない局面を排除しつつ、所望に応じてソマトスタチンの特定の局面をブロックするかまたは再現するのに有用な物質を同定するために使用できる。これに関して、スクリーニングのために放射性ヨウ素化類似体を所望する場合は、TyrをDOTAの代わりにN末端に付加するか、またはTyrをCpaの代わりに2位で使用するか、または適切な放射性リガンドをDOTAキレート化剤によって結合することができる。候補物質との競合結合アッセイは、最初に高い結合親和性を探索するためにSSTR2に関して実施し、次に、所望する場合は、多数のSRIF受容体をスクリーニングすることにより、この受容体だけに対する選択的結合が存在するか否かを確認することができる。非放射性標識ペプチドは、肺、胃腸管および腎臓を含む、SSTR2を発現することが公知のすべての器官の疾患を治療するために使用し得る。
SRIF類似体のN末端への付加は選択的結合に有害な影響を及ぼさないと思われるので、アポトーシスを所望する腫瘍または他の組織にその物質を運搬するために、これらの化合物を放射性核種と錯化できることは明らかなはずである。たとえば、DOTAまたはDTPAその他のような適切なキレート化剤を使用して、先に示したような高度放射性金属とSRIF類似体を錯化することができる。放射性金属原子をキレート化するための適切なキレート基の一部の例は、テトラデンテートキレート化剤またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)から誘導される基、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、シクロヘキシル1,2−ジアミン四酢酸(CDTA)、エチレングリコール−0,0’−ビス(2−アミノエチル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、N,N−ビス(ヒドロキシベンジル)−エチレンジアミン−N,N’−二酢酸(HBED)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N”,N”’−四酢酸(DOTA)、ヒドロキシエチルジアミン三酢酸(HEDTA)、1,4,8,11−テトラアザシクロ−テトラデカン−N,N’,N”,N”’−四酢酸(TETA)、置換DTPA、置換EDTAである。他のキレート化剤ならびに放射性物質は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第95/22341号および同第04/082722号ならびに米国特許出願公開第2004/0242842号および同第2005/0070470号に開示されている。キレート化剤は、たとえばEDTAおよびDOTAから誘導できる。一部の適切な塩は、111In−オキシント、99mTc−酒石酸塩であり、これらは一般に、ペプチドアンタゴニストに対して有害でない条件下で簡単に形成され得る。
SRIFアンタゴニストの溶解度は、たとえばヒドロオロチン酸(Hor)等のような親水性化合物を使用してN末端アミノ基をアシル化することによって、またはメチルイソシアネートもしくはイソプロピルイソシアネートのような適切なイソシアネートと反応させてN末端に尿素部分を作製することによって改善され得る。当分野で公知のようにSRIFアンタゴニストの作用期間を延長させる他の作用物質もN末端に連結できる。
医薬組成物を形成するために医薬的または獣医学的に許容される担体と組み合わせた、これらのSRIFアンタゴニストまたはその非毒性の塩は、ヒトおよび他の哺乳動物を含む動物に、静脈内、皮下、筋肉内、経皮的、たとえば鼻内、脳脊髄内または経口的のいずれかの経路で投与し得る。組織において、転移を含む悪性ヒト腫瘍を検出するために使用されるように設計されたそのような医薬組成物は、医薬的に許容される担体物質および任意の医薬的に許容されるアジュバントに加えて、活性物質としての標識ペプチドアンタゴニストを、体外画像化のため、ガンマ検出プローブによる検出のためまたは腫瘍に対抗するかもしくは腫瘍を抑制するために十分な量で含有し得る。ペプチドアンタゴニストは、少なくとも約90%純粋であるべきであり、好ましくは少なくとも約98%の純度を有するべきであるが、より低い純度も有効であり、ヒト以外の哺乳動物に関して十分に使用し得る。この純度は、意図されるペプチドが、存在するすべての同様のペプチドおよびペプチドフラグメントの、明記される重量%を構成することを意味する。ヒトへの投与は、特定の腫瘍およびがんに対抗するため、またはSSTR2受容体が調節機能を及ぼす他の状態、たとえばSRIFの増殖抑制作用を媒介するようにチロシンホスファターゼの刺激が行われ得るためのこの酵素への結合などを媒介するために、医師の管理下で行われるべきである。必要な用量は、治療される特定の状態、状態の重症度および所望の治療期間によって異なる。
腫瘍は、しばしばいくつかのタイプのペプチド受容体を発現する(Reubi,J.and Waser,B.,Eur.J.Nucl.Med.Molec.Imaging,30:781−793,2003)。多数のペプチド受容体のそのような群は、sst2受容体のみならず、ボンベシン受容体、CCK受容体、VIP受容体、GLP−1受容体、ニューロテンシン受容体、セクレチン受容体、ニューロメジンB受容体、CRF受容体等を含み得る。そのような場合、これらの様々な受容体に対する1またはそれ以上の放射性標識アンタゴニストと、カクテルとして組み合わせたSSTR2アンタゴニストの投与は、そのような腫瘍のインビボターゲティングを極めて実質的に改善するはずである。
そのようなペプチドアンタゴニストは、酸添加塩のような医薬的または獣医学的に許容される非毒性の塩、または、たとえば亜鉛、鉄、カルシウム、バリウム、マグネシウム、アルミニウム等との金属錯体の形態でしばしば投与される。例示的なそのような非毒性の塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、タンニン酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、アルギン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩等である。
これらのSRIFアンタゴニストを長期間にわたって、たとえば単回投与後1週間から1年間にわたって送達することも望ましいと考えられ、当分野で周知のように徐放性、デポー剤またはインプラント投与形態が利用され得る。投与形態は、たとえば、体液に低い溶解度を有する、化合物の医薬的に許容される非毒性の塩、たとえば多塩基酸との酸付加塩、多価金属カチオンとの塩または2つの塩の組合せを含有し得る。比較的不溶性の塩も、ゲル、たとえばステアリン酸アルミニウムゲル中に製剤し得る。適切な注射用の徐放性デポー製剤はまた、たとえば米国特許第3,773,919号に記載されている、ポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのような緩やかに分解する非毒性または非抗原性ポリマーに分散または封入されたSRIFアンタゴニストまたはその塩を含有し得る。
ペプチドアンタゴニストの治療有効量は医師の指導下で投与されるべきであり、医薬組成物は通常、該ペプチドを従来の医薬的または獣医学的に許容される担体と共に含有する。治療有効量は、所望の効果を達成するように計算された所定量であるとみなされる。必要な用量は、特定の治療および所望の治療期間によって異なるが、約10μg〜約1mg/kg体重/日の用量が治療的処置のために使用されると予想される。そのような化合物を先に述べたようなデポー剤または持続作用性形態で投与することは特に好都合であると考えられる。治療有効量は、典型的には、生理的に許容される組成物中で末梢的に、たとえば静脈内投与される場合、約0.1μg/ml〜約100μg/ml、約1μg/ml〜約50μg/ml、または少なくとも約2μg/ml(通常5〜10μg/ml)の血漿濃度を達成するのに十分な、SRIFアンタゴニストの量である。これらの量で、SRIFアンタゴニストは、胃酸分泌に望ましい影響を及ぼすために使用され得る。
組成物が画像化または治療的処置のために使用される場合、放射性標識化合物の短い貯蔵寿命および/または放射性核種の短い半減期は、使用者が臨床病院または研究室において放射性核種との標識化反応を実施することを必要とし得る。そのような場合、様々な反応成分が「キット」の形態で使用者に提供され得る。所望の反応を実施するために必要な操作は、使用者が、通常使用できる設備を利用してキットから放射性標識組成物を調製できるようにできるだけ簡単であるべきである。従って、組織において悪性腫瘍およびそれらの転移を検出し、局在化するための、放射性医薬組成物を調製するためのキットは、(i)SSTR2選択的ペプチド、任意のアジュバントを伴う不活性の医薬的に許容される担体および/または製剤化物質、(ii)放射性金属同位体の塩またはキレートの溶液、ならびに(iii)キット中に存在する成分を反応させるための処方箋を伴う使用のための指示書を含み得る。
そのようなキットの成分として使用されるペプチドアンタゴニストは、キレート化剤との反応によって誘導体化できる。生じるペプチドコンジュゲートは、放射性核種を簡単に強く結合するための手段を提供する。先に述べた化合物のような、N含有二酢酸または多酢酸またはそれらの誘導体は、111Inおよび113mInなどの様々な金属放射性核種をペプチド分子に結合するのに著明に適することが明らかになった。使用者に供給されるキットはまた、使用のための指示書と共に、上記で定義したその他の成分を含み得るが、限られた貯蔵寿命を有する放射性核種の塩またはキレートの溶液は、使用者に別途に供給されてもよい。
99mTc、186Reまたは188Reで標識された放射性医薬組成物を調製するためのキットは、たとえば、上記(i)および(ii)で定義した成分に加えて、還元剤および、所望する場合は、キレート化剤、ならびに(iii)キットの成分を、過テクネチウム酸塩溶液の形態の99mTcと、または過レニウム酸塩溶液の形態の186Reまたは188Reと反応させるための処方と共に、使用のための指示書を含み得る。所望する場合は、キットの様々な成分を、それらが適合性であることを条件として、組み合わせてもよい。キットは、過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩を還元するための還元剤、たとえば亜ジチオン酸塩、金属還元剤または錯体安定化還元剤、たとえばSnCl2、酒石酸スズ(II)、ホスホン酸もしくはピロリン酸スズSn(II)、またはグルコヘプトン酸スズ(II)を含むべきである。過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩溶液は、適切な供給元から容易に入手できる。放射性核種がキット自体の中に存在する場合は、ペプチドとの錯体形成反応は、単に中性溶媒中の成分を組合せ、それらを反応させることによって生じさせ得る。そのために、放射性核種を、前述したような比較的弱いキレート化剤に結合したキレートの形態のペプチドと反応させ得る。
キットが、前記で定義した誘導体化ペプチドを含み、99mTc、186Reまたは188Reで標識された放射性医薬組成物の調製を意図されている場合、放射性核種は、好ましくは過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩溶液の形態で別途に加えられる。その場合キットは、適切な還元剤および、所望する場合は、キレート化剤を含み、前者は過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩を還元するためである。還元剤として、たとえば亜ジチオン酸塩または金属還元剤を使用し得る。成分は、それらが適合性であることを条件として、場合により組み合わせてもよい。組み合わせた成分が、好ましくは凍結乾燥されている、そのような単一成分キットは、使用者により、放射性核種溶液と反応させるのに適する。金属還元剤、たとえばSn(II)、Ce(III)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)またはSb(III);Sn(II)も使用し得る。キットのペプチド成分は、溶液として、たとえば生理食塩水の形態でまたは何らかの緩衝液中で供給され得るが、好ましくは乾燥状態で、たとえば凍結乾燥状態で存在する。注射液のための成分として使用される場合は、無菌でなければならない。成分が乾燥状態である場合、使用者は滅菌生理食塩水を溶媒として使用すべきである。所望する場合は、成分を適切な安定剤、たとえばアスコルビン酸、ゲンチジン酸またはこれらの酸の塩により従来の方法で安定化し得る。
本発明をその好ましい実施形態に関して説明したが、当業者に明らかなように、付属の特許請求の範囲で示される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行い得ることが理解されるべきである。特許請求の範囲は、ペプチド配列の観点から本発明を様々に定義するが、それは、その完全な等価物であることが周知であり、最も頻繁に投与されるその非毒性の塩を包含することが意図されていることが理解されるべきである。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を明らかにするために含まれるものである。以下の実施例で開示される技術は、本発明の実施において良好に機能することが発明人によって発見された技術であり、従ってその実施のための好ましい方法を構成するとみなし得ることが当業者に認識されるべきである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、開示される特定実施形態に多くの変更を加えることができ、そしてそれでもなお本発明の精神および範囲から逸脱することなく同様のまたは類似の結果を入手し得ることを認識すべきである。すべての特許、出願および参考文献の本明細書における開示は、参照により明白に本明細書に組み込まれる。
[実施例]
以下の実施例は、本発明の様々な特徴を具体化する多くのSRIFペプチドアンタゴニストの提供を示すものである。各々のペプチドにおいて、3位と14位(SRIFに従った番号づけ)のシステイン残基は環化ジスルフィド結合によって連結され、「(シクロ3−14)」または「c[ ]」と注記され得る。
以下の実施例は、本発明の様々な特徴を具体化する多くのSRIFペプチドアンタゴニストの提供を示すものである。各々のペプチドにおいて、3位と14位(SRIFに従った番号づけ)のシステイン残基は環化ジスルフィド結合によって連結され、「(シクロ3−14)」または「c[ ]」と注記され得る。
以下の構造:(シクロ3−14)DOTA−Cpa−D−Cys−Tyr−D−4Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−2Nal−NH2を有するソマトスタチン類似体、DOTA−des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,Tyr7,D−4Aph(Cbm)8]−SRIF−2Nal−NH2を合成する。(ペプチド28)。一般に‘277特許の「実施例II」に記載されているように、BOC方式を用いた固相法を使用して、MBHA樹脂上で段階的にオクタペプチドを合成した。Boc−D−4Aph(Cbm)−OHをあらかじめ作製し、8位で連結した。
ペプチドを樹脂から切断し、同時にHFによって側鎖保護基を除去した後(LysからのFmocを除く)、メタノール中のヨウ素の10%溶液を、生じた溶液が橙色を呈したままになるまで添加し、その後40分間撹拌して、アスコルビン酸でクエンチングすることにより、ペプチドを75%酢酸溶液中で酸化して、ジスルフィド架橋を作製した。粗ペプチドを、100ml/分の流速で基線%Bから1分当たり1%Bの上昇の直線勾配を使用する(溶離液A=0.1%TFA、溶離液B=60%CH3CN、40%A)、分取RP−HPLCによって精製した。次に、DMF( 1ml)中のDOTA−NHS.3TFA.HPF6(Macrocyclics,Dallas,TX)(198mg、約20μM)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(36μl、約22μM)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、3.5ml)中の精製ペプチド(32mg、約20μM)に添加することにより、DOTAをキレート化剤としてN末端に連結した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応の進行を分析HPLCによって追跡し、MS分析は、所望の生成物である純粋なDOTA−des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,Tyr7,D−4Aph(Cbm)8,Lys(Fmoc)9]−SRIF−2Nal−NH2が得られたことを示した。反応の完了後、Lys9側鎖からのFmoc保護基の除去を、DMF中の20%ピペリジンの溶液4mlを添加し、30分間放置することによって達成した。DOTA−des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,Tyr7,D−4Aph(Cbm)8]−SRIF−2Nal−NH2を、上述と同じ条件を使用して分取RP−HPLCによって脱塩した。最終的な環状DOTA−ペプチドコンジュゲートの純度を分析CZEによって測定した。純度は94%であった。
MS分析は、1583.72Daの[M+H]+質量を示し、これは1583.62Daの計算質量に極めて良好に匹敵する。このペプチドを以下ではペプチドNo.28と称する。
実施例1で述べた初期合成を、2つの変更を加えて反復した。4Aph(Cbm)およびD−Trpを7位および8位で使用して、オクタペプチド樹脂:des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,4Aph(Cbm)7,D−Trp8,Lys(Fmoc)9]−SRIF−2Nal−MBHA樹脂を生成した。
ペプチドをアミドとして樹脂から切断し、同時にHFによってアミノ酸の側鎖から保護基を除去した後(LysからのFmocを除く)、メタノール中のヨウ素の10%溶液を、生じた溶液が橙色を呈したままになるまで添加し、その後40分間撹拌して、アスコルビン酸でクエンチングすることにより、ペプチドを75%酢酸溶液中で酸化して、ジスルフィド架橋を作製した。粗ペプチドを、100ml/分の流速で基線%Bから1分当たり1%Bの上昇の直線勾配を使用する(溶離液A=0.1%TFA、溶離液B=60%CH3CN、40%A)、分取RP−HPLCによって精製した。無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、3.5ml)中の精製ペプチド(34mg、約24μM)に、DMF( 150μl)中のDOTA−NHS.3TFA.HPF6(Macrocyclics,Dallas,TX)(24mg、24.2μM)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(40μl、24μM)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応の進行を分析HPLCによって追跡し、反応の完了後、ピペリジン1mlを反応混合物に添加して、Lys9側鎖からFmoc保護基を30分間除去し、式:(シクロ3−14)DOTA−Cpa−D−Cys−4Aph(Cbm)−D−Trp−Lys−Thr−Cys−2Nal−NH2を有する、DOTA−des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,4Aph(Cbm)7,D−Trp8]−SRIF−2Nal−NH2を生成した。
このペプチドを上記と同じ条件を使用して分取RP−HPLCによって脱塩した。最終的な環状DOTA−ペプチドコンジュゲートの純度は、分析CZEによって約98%純粋であると測定された。MS分析は、1606.50Daの[M+H]+質量を示し、これは1606.64Daの計算値に良好に匹敵する。これをペプチドNo.14と称する。
実施例1で述べた初期合成を、C末端の2Nalを削除し、Tyr7の代わりに4Aph(Hor)を使用して反復した。Boc−4Aph(Hor)−OHを、記述されているように(Jiang,G.et al.,J.Med.Chem.,44:453−467)あらかじめ作製した。ペプチドの切断、脱保護、環化および精製を実施例1におけるように実施した。精製環状ペプチドは、式:(シクロ3−14)DOTA−Cpa−D−Cys−4Aph(Hor)−D−4Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−NH2を有する。このペプチドは、CZEで約98%の純度を有していた。これをペプチドNo.33と称する。MS分析は、1525.68Daの[M+H]+質量を示し、これは1525.58Daの計算値に良好に匹敵する。
実施例1で述べた合成を、1つの変更を加えて、すなわちN末端のpCl−Pheの代わりにpNO2−Pheを使用して、反復した。ペプチドの切断、脱保護、環化および精製を実施例1におけるように実施した。精製環状ペプチドは、式:(シクロ3−14)DOTA−pNO2−Phe−D−Cys−Tyr−D−4Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−2Nal−NH2を有する。このペプチドは、CZEで約98%の純度を有していた。これをペプチドNo.5と称する。MS分析は、1594.17Daの[M+H]+質量を示し、これは1594.65Daの計算値に良好に匹敵する。
実施例1で述べた初期合成を、1つの変更を加えて反復した。Aph(Hor)を7位のTyrの代わりに使用して、オクタペプチド樹脂:des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,4Aph(Hor)7,D−Aph(Cbm)8,Lys(Fmoc)9]−SRIF−2Nal−MBHA樹脂を生成した。次に実施例2で述べたように反応を実施して、式:(シクロ3−14)DOTA−Cpa−D−Cys−4Aph(Hor)−D−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−2Nal−NH2を有する、DOTA−des−AA1,4,5,6,11,12,13[Cpa2,D−Cys3,4Aph(Hor)7,D−Aph(Cbm)8]−SRIF−2Nal−NH2(ペプチド30)を生成した。
最終的な環状DOTA−ペプチドコンジュゲートの純度は、分析CZEによって約98%純粋であると測定された。MS分析は、1722.56Daの[M+H]+質量を示し、これは1722.65Daの計算値に良好に匹敵する。
実施例5で述べた合成を、C末端の2NalをD−Tyrに置き換えて反復した。ペプチドの切断、脱保護、環化および精製を実施例1におけるように実施した。精製した環状ペプチドは、式:(シクロ3−14)DOTA−Cpa−D−Cys−4Aph(Hor)−D−4Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−D−Tyr−NH2を有する。このペプチドは、CZEで約98%の純度を有していた。これをペプチドNo.31と称する。MS分析は、1688.83Daの[M+H]+質量を示し、これは1688.64Daの計算値に良好に匹敵する。
実施例4で述べた合成を、C末端の2NalをD−Tyrに置き換えて反復した。ペプチドの切断、脱保護、環化および精製を実施例1におけるように実施した。精製した環状ペプチドは、式:(シクロ3−14)DOTA−pNO2−Phe−D−Cys−Tyr−D−4Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys−D−Tyr−NH2を有する。このペプチドは、CZEで約98%の純度を有していた。これをペプチドNo.3と称する。MS分析は、1560.63Daの[M+H]+質量を示し、これは1560.83Daの計算値に良好に匹敵する。
実施例7で述べた合成を、2つの変更を加えて反復した。ITyrを7位で使用し、D−Trpを8位で使用して、オクタペプチド樹脂:des−AA1,4,5,6,11,12,13[pNO2−Phe2,D−Cys3,ITyr7,D−Trp8,Lys(Fmoc)9]−SRIF−D−Tyr−MBHA樹脂を生成した。
ペプチドをアミドとして樹脂から切断し、概して実施例2で述べたように反応を実施した後、式:(シクロ3−14)DOTA−pNO2−Phe−D−Cys−ITyr−D−Trp−Lys−Thr−Cys−D−Tyr−NH2を有するペプチドを得た(ペプチド32)。最終的な環状DOTA−ペプチドコンジュゲートの純度は、分析CZEによって約98%純粋であると測定された。MS分析は、1667.74Daの[M+H]+質量を示し、これは1667.52Daの計算値に良好に匹敵する。
インビトロバイオアッセイ:様々なソマトスタチン類似体の作用を、CHO−K1細胞およびCCL39細胞上で発現される単離されたクローン化受容体に結合するそれらの能力に関してインビトロで試験した。複数のソマトスタチン受容体サブタイプをコードする遺伝子の分子クローニングは、哺乳動物細胞におけるこれらの受容体の個別発現およびそれぞれの薬理学的プロフィールの特徴づけを可能にした。SSTR1〜SSTR5と称される、5種類の受容体サブタイプがクローニングされた(Raynor,K.et al.,Mol.Pharmacol.,43:838−844,1993;Raynor,K.et al.,Mol.Pharmacol.,44:385−392,1993)。これらの参考文献は、特定SRIF類似体が5種類の受容体型の1またはそれ以上に選択的に結合するか否か、また、それらが高いまたは低い親和性でそのような受容体型に結合するか否かを測定するために使用できる結合アッセイを述べている。各々の受容体サブタイプは、SRIFの、異なるが重複する生理的作用を媒介し得る。結果として、たとえばSSTR2受容体に選択的に結合する化合物は、他のSRIF受容体によって媒介されるSRIFの別の生理的機能から生じる望ましくない作用を潜在的に及ぼすことなく、SRIFの特定の生理的機能を調節するために使用できる。
CHO−K1細胞をハムF−12培地で、およびCCL39細胞をダルベッコ改変イーグル培地/ハムF−12(1:1)混合物中で、それぞれ10%胎仔ウシ血清、100 U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシンを添加して、5%CO2を含む加湿空気中、37℃で増殖させた。細胞を氷冷0.05Mトリス−HCl(pH7.4)で2回洗浄し、その中にこすり取って、遠心分離によって収集し、同じ緩衝液中で回転子/固定子系を使用して均質化した。120g、4℃で5分間の遠心分離後、上清を収集し、再び48,000g、4℃で30分間遠心した。生じたペレットを氷冷トリス緩衝液に再懸濁し、微量遠心管に移して、20,000g、4℃で15分間遠心した。上清の除去後、膜ペレットを−80℃で保存した。
受容体のオートラジオグラフィーを、膜ペレットの20μm厚さの凍結切片に関して実施し、顕微鏡のスライドガラスに載せて、その後、−20℃で保存した。試験化合物の各々について、5種類の受容体すべてに強い親和性で結合する万能ソマトスタチンリガンド、放射性リガンド125I−[Leu8,D−Trp22,Tyr25]−ソマトスタチン28を用いて完全な置換実験を実施した。漸増濃度の非標識ペプチドを0.1〜1000nMにわたって使用した。非標識ソマトスタチン28を、対照として、同じ漸増濃度を使用して並行して試験した。当分野で公知のようにコンピュータ支援画像処理システムを使用してデータを定量化した後、IC50値を計算した。
100nMの濃度で、ペプチドNo.28は、SSTR1、SSTR3、SSTR4およびSSTR5へのSRIF−28放射性リガンドの結合にごくわずかな影響を及ぼした。これに対し、このペプチドはSSTR2には選択的に結合し、約1.8nMのIC50値でヒトSSTR2への放射性リガンドの結合を置換した。
様々なクローン化ヒトSRIF受容体への125I−[Leu8,D−Trp22,Tyr24]SRIF−28の放射性リガンド結合を阻害する一部のSRIF類似体の効力を以下の表1に示し、IC50値をナノモル濃度で提示する。括弧内の数字は特定結合試験を実施した回数を示す。
さらに、試験したが、表1で報告したペプチドはすべて、オクトレオチド誘導性インターナリゼーションに拮抗しつつ、細胞内への有意のインターナリゼーションを示さなかった。ペプチドNo.28、5、30、31、3および32は、インビボで非常に良好な結合特性および卓越した腫瘍ターゲティング特性、すなわち4時間後および24時間後のsst2腫瘍への大量の取込み、および卓越した腫瘍対腎臓比を示した。前記は、過剰の非標識ペプチドによってブロックされ得る。
<ヌードマウスにおけるHEK−sst2細胞の移植>
動物をスイス法令(認可789)のガイドラインに従って飼育し、処置し、世話をした。胸腺欠損雌性ヌードマウスに、滅菌PBS中に新鮮懸濁した1,000万個のHEK−sst2細胞を皮下的に移植した。接種の10〜14日後、マウスは触知可能な固形腫瘍塊(腫瘍重量60〜150mg)を示し、これらのマウスをインビボでの生体分布実験に使用した。
動物をスイス法令(認可789)のガイドラインに従って飼育し、処置し、世話をした。胸腺欠損雌性ヌードマウスに、滅菌PBS中に新鮮懸濁した1,000万個のHEK−sst2細胞を皮下的に移植した。接種の10〜14日後、マウスは触知可能な固形腫瘍塊(腫瘍重量60〜150mg)を示し、これらのマウスをインビボでの生体分布実験に使用した。
トランスフェクトした腫瘍が実際にsst2だけを発現していることの確認を、サブタイプ選択的リガンドを使用したソマトスタチン受容体オートラジオグラフィーによってインビトロで試験した切除腫瘍試料において得た。
<111In標識アンタゴニストおよびアゴニストのインビボ生体分布>
マウスに対し、NaCl溶液0.1 ml(0.9%、0.1%BSAを含む)中の111In放射性標識ペプチド10pmol(約0.15〜0.2MBq)を尾静脈に注射した。注射から4時間後または24時間後に生体分布を検討した。対象器官を収集し、拭って乾燥させ、計量して、それらの放射能を測定し、グラム当たりの注入活性のパーセンテージ(%IA/g)を計算した。
マウスに対し、NaCl溶液0.1 ml(0.9%、0.1%BSAを含む)中の111In放射性標識ペプチド10pmol(約0.15〜0.2MBq)を尾静脈に注射した。注射から4時間後または24時間後に生体分布を検討した。対象器官を収集し、拭って乾燥させ、計量して、それらの放射能を測定し、グラム当たりの注入活性のパーセンテージ(%IA/g)を計算した。
1つの実験では、111In標識ペプチドNo.28(5μCi)を、試料群につき3〜4匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに注射した。2000倍(molベース)の非標識化合物の存在は結合を阻害した。生体分布の結果を表2に提示する。
111In標識ペプチドNo.14(5μCi)を、試料群につき3匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに注射した場合、以下の生体分布(表3)が認められた。
177Lu標識ペプチドNo.14(試料群につき3匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに5μCi)に関する同様の実験は、腫瘍:器官におけるシグナルの比率として表した、以下の分布(表4)を示した。
比較すると、111In標識ペプチドNo.33は、試料群につき4匹のマウスの割合で、HEK−sst2およびsst3腫瘍を有するヌードマウスに5μCiを注射した後、以下の生体分布(表5)を示した。1000倍(molベース)の非標識化合物の存在は結合を阻害した。
sst2腫瘍に関する生体分布を表6に示す。
111In標識ペプチドNo.5は、試料群につき3〜4匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに5μCiを注射した後、以下の生体分布(表7)を示した。2000倍(molベース)の非標識化合物の存在は結合を阻害した。
ペプチドNo.30をさらに詳細に検討した。111In標識ペプチドNo.30は、試料群につき4匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに5μCiを注射した後、以下の生体分布(表8)を示した。2000倍過剰の非標識ペプチドはブロッキング効果を示した。
177Lu標識ペプチドNo.30は、試料群につき4匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに5μCiを注射した後、以下の生体分布(表9)を示した。
111In標識ペプチドNo.31は、試料群につき3〜4匹のマウスの割合で、HEK−sst2腫瘍を有するヌードマウスに5μCiを注射した後、以下の生体分布(表10)を示した。
同じプロトコールの下で、111In標識ペプチドNo.3は表11の分布を示した。
本発明のペプチドは、SSTR2に結合するためのより選択的なリガンドを提供するのみならず、標識ペプチド、たとえば放射性標識形態のペプチドNo.28の使用は、さらに一層有効なアンタゴニストについての薬剤スクリーニングを促進する。
出発物質。0.3〜0.4ミリ当量/gの能力を有するMBHA樹脂を固相合成において使用した。側鎖保護を有するすべてのBoc−Nα−アミノ酸:Cys(Mob)、Lys(ε−2Cl−Z)、Lys(Fmoc)、Thr(Bzl)、Tyr(2Br−Z)およびITyr(3Br−Bzl)が、Boc−Aph(Cbm)−OH、Boc−DAph(Cbm)−OH、Boc−Aph(Cbm−OCH3)−OH、Boc−Aph(Cbm−OH)−OH、Boc−Aph(Hor)−OH、Fmoc−D/L−Agl(NMe,Boc)−OH(Jiang,G.et al.,Prot.Pep.Lett.,3:219−224,1996)、Fmoc−D−Agl(Boc)−OH(Sypniewski,M.et al.,J.Org.Chem.,65:6595−6600,2000)、Boc−5F−Trp−OH、Boc−5F−DTrp−OHを除き、商業的に入手可能であり(Bachem Inc.,Torrance,CA;Chem Impex,Wood Dale,IL;Reanal,Budapest,Hungary)、前記の商業的に入手できなかったものは研究室において合成した。1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸モノ(N−ヒドロキシスクシンイミド)・エステル・3CH3COOH・HPF6(DOTA−NHS)は、Macrocyclics Inc.(Dallas,TX,USA)より購入した。すべての試薬および溶媒はACSグレードであり、さらなる精製を行わずに使用した。
ペプチド合成。ペプチドを、手操作またはCS−Bio Peptide Synthesizer CS536型のいずれかで固相アプローチによって合成した。樹脂の最初の置換に基づき3当量過剰のBoc−アミノ酸(1.2mmol)を各々のカップリングのために使用した。ペプチドカップリングをジメチルホルムアミド(DMF)中のDIC/HOBt(1.2mmol/1.8mmol)によって1時間媒介し、定性的ニンヒドリン試験によって観測した(Kaiser,E.et al.,Anal.Biochem.,34:595−598,1970)。Boc除去を、トリフルオロ酢酸(TFA)(CH2Cl2、1〜2%エタンジチオールまたはm−クレゾール中60%)で20分間実施した。イソプロピルアルコール(1%m−クレゾール)で洗浄し、続いてTFAで処理して、その後トリエチルアミン(TEA)溶液(CH2Cl2中10%)、メタノール、トリエチルアミン溶液、メタノールおよびCH2Cl2で連続的に洗浄して、一連の中和を完了した。13のN末端のウレイド基(Cbm)を樹脂上で導入した。完全に構築されたペプチドのN末端Boc基をTFAで脱保護し、中和後、N−メチルピロリジノン(NMP)(4mL)および最初の樹脂のグラム当たり3mLの氷酢酸中のNaOCN(100mg、0.65mmol)でカルバモイル化を進行させた。混合物を室温で30分間撹拌し、ニンヒドリン試験は完全な反応を示した。次に、完成したペプチドを脱保護し、スカベンジャーであるアニソール(10% v/v)および硫化メチル(5% v/v)を含有するHFによって0℃で60分間樹脂から切断した。ジエチルエーテルで沈殿させた粗ペプチドを、安定な橙色が出現するまでヨウ素(メタノール中の10%溶液)を添加することにより、75%酢酸(200mL)中で環化した。40分後、アスコルビン酸を添加して過剰のヨウ素をクエンチングした。
9の合成のために、未分割のFmoc−D/L−Agl(NMe,Boc)−OHを使用し、2つのジアステレオマーは標準的なHPLC精製工程の間に容易に分離された(Miller,C and Rivier,J.,Biopolymers,40:265−317,1996)、2つのジアステレオマーの光学構成を、暫定的に、公知の光学構成のジアステレオマーとして別途に合成した類似体とのHPLC溶出挙動の比較から推測した。簡単に述べると、7位にFmoc−DAgl(Boc)−OHをカップリングした後、側鎖保護Boc基を60%TFAで除去し、洗浄して、中和し、ジクロロメタン中で膨潤させたペプチド樹脂0.9g(0.36mmol/g)に、Dod−Cl(130mg;0.5mmol)をDIEPA(500μL)と共に添加した。混合物を1時間振とうしてアルキル化を完了させた。樹脂を洗浄し、NMP(18mL)および酢酸(100μL)中のホルムアルデヒド(2mL、37%溶液)を添加した後、振とうした。5分後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(300mg)を添加し、混合物を60分間振とうした。TFA(60%)でDod基を30分間除去した後、塩化ベンゾイル(500μL)を使用して側鎖の遊離第二級アミノ基をアシル化した(Kaljuste K.and Unden,A.,Int.J.Pept.Prot.Res.,42:118−124,1993)。NMP中の20%ピペリジンによる2回の連続する5分間および15分間の処理でNα−Fmoc保護基を除去し、続いて、ペプチドが完成するまで標準的な伸長プロトコールを実施した。ペプチドを切断し、脱保護して、環化した。HPLCで、このD立体配置ジアステレオマーは、未分割アミノ酸で実施した合成からの先に溶出するジアステレオマーと共溶出し、そのため、より緩やかに溶出するペプチド(9)を、類似体を含むL−Agl(NMe,ベンゾイル)7と暫定的に同定した。
一般に、DOTA−ペプチドコンジュゲートの合成のために、Lys9の側鎖を、HF切断後も残るFmoc保護基で保護した。無水DMF(800μL)中のRP−HPLC精製した[Lys(Fmoc)9]sst2−アンタゴニスト(約20μM)の溶液に、DMF(160μL)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(40μL、24μM)中のDOTA−NHS−エステル(38mg、48μM)の溶液を添加した。混合物を室温で5時間撹拌した。反応の進行を分析HPLCによって追跡した。反応の完了後、分取RP−HPLC精製を実施し、DOTA−[Lys(Fmoc)]9−sst2−アンタゴニストを生成した。Lys側鎖からのFmoc保護基の除去を20%ピペリジン/DMF溶液で実施し、DOTA−sst2−アンタゴニストを得て、それを分取RP−HPLCによってさらに精製した。
ペプチドの精製。粗凍結乾燥ペプチドを、研究室において逆相300Å Vydac C18シリカ(粒径15〜20μm)を充填した、5×30cmカートリッジでの分取RP−HPLCによって精製した。ペプチドを、基線%Bから3分当たり1%Bの上昇の直線勾配を使用して(溶離液A=0.25N TEAP pH2.25、溶離液B=60%CH3CN、40%A)100mL/分の流速で溶出した。すべてのペプチドを、基線%Bから1分当たり1%Bの上昇の直線勾配を使用して同じカートリッジで、溶離液A=水中0.1%TFAおよび溶離液B=60%CH3CN/40%Aを用いて実施する2回目の精製工程に供した。精製の分析HPLCスクリーニングを、Rheodyneインジェクター、2つのWaters501型ポンプ、System Controller Programmer、Kratos 750 UV検出器およびHouston Instruments D−5000ストリップチャートレコーダーに接続したVydac C18カラム(0.46×25cm、粒径5μm、孔径300Å)で実施した。生成物を含有する画分をプールし、凍結乾燥に供した。
SRIF類似体の特徴づけ(図4)。最終ペプチドの純度を、Vydac C18カラム(0.21×15cm、粒径5μm、孔径300Å)、Controller362型およびThink Jetプリンターに接続したHewlett−Packard Series II 1090液体クロマトグラフで、0.1M TEAP pH2.5を溶離液Aとし、60%CH3CN/40%Aを溶離液Bとして使用する直線勾配で実施した分析RP−HPLCによって測定した。キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)分析を実施した。各々のペプチドは、HPLCおよびCZEによって>95%の純度を有することが認められた。質量スペクトル(MALDI−MS)をABI−Perseptive DE−STR装置で測定した。この装置は、窒素レーザー(337nm)を20Hzの繰返し速度で使用する。適用した加速電圧は20kVであった。スペクトルを遅延引き出しモード(300ns遅延)で記録した。すべてのスペクトルをポジティブリフレクターモードで記録した。スペクトルは100レーザーショットの合計であった。マトリックスであるα−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸を0.3%トリフルオロ酢酸および50%アセトニトリル中の飽和溶液として調製した。認められた各々のペプチドのモノアイソトピック(M+H)+値は、計算上の(M+H)+値と一致した。
試薬。すべての試薬は入手し得る最良のグレードであり、一般的な供給業者から購入した。[Tyr3]−オクトレオチド(Reubi,J.,Neurosci.Lett.,49:259−26,1984)はNovartis Inc.(Basel,Switzerland)から購入した。Coy−14(Rajeswaran,W.et al.,J.Med.Chem.,44:1305−1311,2001)を含むすべての他のペプチドはSalk Instituteで合成された。sst2A受容体に対するR2−88抗体は、先に記述されているように生成し、広く特徴づけた(Gu,Y.and Schonbrunn,A.,Mol.Endocrinol.,11:527−537,1997)。二次抗体Alexa Fluor 488ヤギ抗ウサギIgG(H+L)はMolecular Probes,Inc.(Eugene,OR)から、モノクローナル抗T7抗体はNovagen(Madison,WI)から、ヤギ抗マウスIgGホースラディッシュペルオキシダーゼ複合体はBio−Rad Laboratories,Inc.(Hercules,OR)から購入した;Fluo−4NWカルシウムアッセイキットはMolecular Probes,Inc.(Eugene,OR)から、ホースラディッシュペルオキシダーゼに対する基質混合物(ABTS)はBio−Rad Laboratories,Inc.(Hercules,OR)から、ラクトアルブミン加水分解物はHyClone(Logan,UT)からであった。
細胞株。クローニングされた5種類のヒトsstsを安定に発現するCHO−K1、CCL39細胞、およびT7エピトープ標識ヒトsst2A受容体を発現するHEK293細胞株(HEK−sst2)を本明細書で述べたように増殖させた。すべての培養試薬はGibco BRL,Life Technologies(Grand Island,NY)からであった。
受容体オートラジオグラフィー。細胞膜ペレットを先に述べたように調製し、−80℃で保存した。受容体オートラジオグラフィーを、膜ペレットの20μm厚さの凍結切片(Microm HM 500,Walldorf,Germany)に関して実施し、顕微鏡のスライドガラスに載せて、その後−20℃で保存した。試験化合物の各々について、15,000cpm/100μLおよび0.1〜1000nMにわたる漸増濃度の非標識ペプチドを使用して、万能SRIF放射性リガンド[Leu8,D−Trp22,125I−Tyr25]−SRIF−28(125I−[LTT]−SRIF−28)(2,000Ci/mmol;Anawa,Wangen,Switzerland)による完全な置換実験を実施した。対照として、非標識SRIF−28を、同じ漸増濃度を使用して並行して試験した。切片を、内因性プロテアーゼを阻害するための1%BSA、40mg/Lバシトラシンおよび10mmol/L MgCl2を含む170mmol/L トリス−HCl緩衝液(pH8.2)中、室温で2時間、125I−[LTT]−SRIF−28と共にインキュベートした。インキュベートした切片を、0.25%BSAを含む低温の170mmol/L トリス−HCl(pH8.2)中で5分間2回洗浄した。短時間蒸留水に浸して過剰の塩を除去した後、切片を迅速に乾燥させ、Kodak BioMax MRフィルムに1週間露光した。コンピュータ支援画像処理システムを使用してデータを定量化した後、IC50値を計算した。組織等価リガンド濃度に交差較正した、既知量の同位体を含む組織標準品(オートラジオグラフィー[125I]マイクロスケール、GE Healthcare;Little Chalfont,UK)を定量化のために使用した(Reubi,J.,J.Nucl.Med.,36:1846−1853,1995)。
免疫蛍光に基づくsst2インターナリゼーションアッセイ。sst2特異的抗体R2−88を使用して、免疫蛍光顕微鏡検査に基づくsst2についてのインターナリゼーションアッセイをHEK−sst2に関して実施した。HEK−sst2細胞を、ビヒクル単独で、100nMの濃度のsst2アゴニスト[Tyr3]−オクトレオチドで、過剰([Tyr3]−オクトレオチドの濃度の100倍)の被検SRIF類似体の存在下に100nMの濃度の[Tyr3]−オクトレオチドで、または10μMの濃度の被検SRIF類似体単独で処理し、その後免疫蛍光顕微鏡検査のために処理した。
sst2インターナリゼーションに関する定量的アッセイ(ELISA)。受容体のインターナリゼーションを、細胞表面のT7エピトープで標識したヒトsst2を定量するELISAを用いて測定した。HEK−sst2細胞をポリ−D−リシン(20μg/mL)被覆24穴プレートで増殖培地に接種し(250,000細胞/穴)、37℃、5%CO2で1日間培養した。アッセイの当日、細胞を1:3000希釈のモノクローナル抗T7抗体と共に、5g/Lラクトアルブミン加水分解物+20mM HEPES、pH 7.4を含有するDMEM(DMEM−LH)中、室温で2時間インキュベートして、細胞表面受容体を標識した。DMEM−LHで洗浄して非結合抗体を除去した後、指示されている濃度で添加したリガンドと共にまたはリガンドなしで、細胞を37℃、5%CO2で30分間インキュベートした。プレートを氷浴に入れてインキュベーションを終了させた。次に細胞を冷PBSで2回洗浄し、PBS中の3%パラホルムアルデヒド(pH7.4)で室温にて10分間固定した。1%ウシ血清アルブミン(BSA;Fraction V;SERVA,Heidelberg,Germany)を含有するPBSと共に細胞を室温で60分間インキュベートすることによって非特異的結合部位をブロックした。細胞を、次に、1%BSAを含有するPBS中のヤギ抗マウスIgGホースラディッシュペルオキシダーゼ複合体(1:1000)と共に室温で60分間インキュベートした。PBSでさらに3回洗浄した後、ホースラディッシュペルオキシダーゼに対する基質混合物0.3mL(ABTS)を添加することによって抗体結合を測定した。室温で約30分間インキュベートした後、OD405を測定した。リガンド処理後に細胞表面に残存するsst2の量を、未処理細胞における吸光度のパーセンテージとして表した、処理細胞において測定された吸光度として計算した。HEK293−sst2細胞を抗T7抗体なしでインキュベートした実験において非特異的吸光度を測定した。
各々のデータ点は、二重に実施した3回の実験の平均±SEMを表す。
カルシウム放出アッセイ。先に述べられているように(Magrys,A.et al.,J.Clin.Immunol.,27:181−192,2007;Michel,N.et al.,Mol.Biol.Cell.,17:3578−3590,2006)Fluo−4NWカルシウムアッセイキットを使用して、HEK−sst2において細胞内カルシウム放出を測定した。簡単に述べると、HEK−sst2細胞をポリ−D−リシン(20μg/mL)被覆96穴プレートに接種し(25,000細胞/穴)、培地中、37℃、5%CO2で1日間培養した。実験の当日、2.5mMプロベネシドを含有するアッセイ緩衝液(1×HBSS、20mM HEPES)で細胞を洗浄し、次に、2.5mMプロベネシドを含有するアッセイ緩衝液中の100μL/穴のFluo−4NW染料を37℃、5%CO2で30分間、その後室温でさらに30分間負荷した。被検SRIF類似体による刺激後の細胞内カルシウム動員を測定するため、染料負荷した細胞をSpectraMax M2e(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)に移した。細胞内カルシウム動員を、指示されている濃度の類似体の存在下に520nmでの蛍光発光(λex=485nm)を観測する、室温で60秒間の反応速度で(in a kinetic for 60s)記録した。25μMイオノマイシンの添加後に最大蛍光(Fmax)を測定した。基線(対照)測定を、染料負荷した未処理細胞に関して実施した。データはFmaxのパーセンテージ(%Fmax)として示している。すべての実験を三重で少なくとも3回反復した。
図4に示す類似体すべてを、Boc方式で、アミド結合形成のためにジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を使用し、Boc除去のためにトリフルオロ酢酸(TFA)を使用してMBHA樹脂上で手操作または自動で合成した。ペプチド樹脂をスカベンジャーの存在下にフッ化水素(HF)で処理して、完全に脱保護された粗線形ペプチドを遊離させた。酸性媒質中のヨウ素によってシステインの環化を媒介した。複数のHPLC工程を使用して精製を行った。DOTAを溶液中のLys(Fmoc)9保護された類似体に連結した。ペプチドの純度をHPLC、キャピラリーゾーン電気泳動および質量分析によって特徴づけた。認められた各々のペプチドのモノアイソトピック(M+H)+値は、計算上の質量(M)値と一致する。
それらのssts結合特性を調べるため、ペプチドを、5種類のヒトsstsを発現する細胞の膜ペレットからの凍結切片に結合する能力に関して試験した(図5)。試験化合物の各々について、0.1〜1000nMにわたる漸増濃度の非標識ペプチドを使用して、万能SRIF放射性リガンド[Leu8,D−Trp22,125I−Tyr25]−SRIF−28による完全な置換実験を実施した。非標識SRIF−28を、対照として同じ漸増濃度を使用して並行して試験した。
オクトレオチド骨格(H−DPhe2−c[Cys3−Phe7−DTrp8−Lys9−Thr10−Cys14]−Thr15オール、SRIF番号づけ)の2位および3位のキラリティーを逆転させることは、SRIFアゴニストをアンタゴニストに変換する鍵となる構造修飾であることが報告された。さらなる置換は、部分的に選択的なアンタゴニスト、アセチル−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2またはH−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2を生じた。これらのアンタゴニストはsst2に対して選択的に高い結合親和性を示し、sst3、sst4およびsst5にはより低い親和性を示すかまたは全く親和性を示さない。いずれの類似体もsst1には結合しない。これらのリード化合物を使用して、これまでに報告されたものよりも親和性で(>3倍)、よりsst2選択的であるSRIFアンタゴニストを設計した(Bass,R.et al.,Mol.Pharmacol.,50:709−715,1996;Hocart,S.et al.,J.Med.Chem.,42:1863−1871,1999)。
アセチル−pNO2Phe2−c[DCys3−Tyr7−DTrp8−Lys9−Thr10−Cys14]−DTyr15−NH2(1)およびH−Cpa2−c[DCys3−Tyr7−DTrp8−Lys9−Thr10−Cys14]−2Nal15−NH2(7)のようなアンタゴニストの類似体を合成し、結合親和性、受容体サブタイプ選択性、全体的親水性ならびにアゴニスムとアンタゴニスムへの種々の置換の影響を検討した。
1におけるDOTAによるN末端アセチル基の置換(IC50=sst2で3.6nM)は、IC50=1.5nMでsst2に結合する2を生じ、インビボターゲティングのための111In、90Yまたは177Luによる放射性標識化に極めて重要なDOTA部分が、sst2によって良好に耐容されることを示唆した(図5)。
2においてDTrp8の代わりにDAph(Cbm)8を導入すると3を生じた(IC50=0.75nM)。これらの2つの置換は累積的であり、そのため、その他の受容体のいずれに対しても測定可能な結合親和性を有さない、このシリーズで最も強力なsst2アンタゴニストを生じることは注目に値する。2Nal15による3内のDTyr15のさらなる置換は、sst2に対して同様の結合親和性(IC50=1.3nM)を有する5を生じた。5と同じ配列を有するが、そのN末端にDOTAを有さないペプチドである類似体4は、まだsst2に卓越した結合親和性を有していたが(IC50=2.6 nM)、同時にsst3にも測定可能に結合した(IC50=384nM)。Aph(Hor)による7位のTyrの置換は6を生じ、親4と比較した場合、sst2結合親和性および選択性には影響を及ぼさなかった(それぞれ、IC50=sst2で2.6および2.7nM、sst3で384nMおよび451nM、その他の3つの受容体では結合親和性なし)(図5)。
H−Cpa2−c[DCys3−Tyr7−DTrp8−Lys9−Thr10−Cys14]−2Nal15−NH2(7)も、sst2選択的アンタゴニストのための2番目のリード化合物として使用した。このアンタゴニストは、26、93および48nMの報告されている値と比較して、結合アッセイにおいてそれぞれsst2/3/5で5.7、112および218nMに等しいIC50値を有する。アッセイでは、7は、sst2で報告されたものよりも5倍強力であり、sst5では同じ倍数でより弱い。
7におけるLys9のNα−メチル化は8を生じ、sst2での結合親和性を5倍上昇させ(Ki=それぞれ26nMおよび5.51nM)、sst3またはsst5での改善を伴わなかった(Ki=約50〜100nM)が、sst2でそのような改善を示さない本明細書の結果はこの所見を裏付けず、その結果、さらなるsst2選択的類似体の設計においてはこの置換を使用しなかった。その代わりに、7位の側鎖の配向を制約する目的でL−Agl(NMe,ベンゾイル)7を有する9を合成した。そのようなアミノグリシン誘導体(betides)の使用は、sst3選択的アンタゴニストの設計において利用されたことがあった。9は7と比較してsst2に対する結合親和性を幾分(3倍)喪失したが、sst3およびsst5に対しても同等に結合親和性を喪失した。この所見はさらに、7位が3つのsst2,3,5すべてにとって決定的に重要であることを示唆する。実際に、D−Agl(NMe,ベンゾイル)7を有する10はsst2での結合親和性を喪失したが、sst3/4/5では7と同様の結合親和性を保持し、従って何らかの特定の受容体(この場合はsst2)への結合の責任を担う残基/立体配座を同定するという目標の1つが達成された。
7において7位でLeuによってPheを置換すると11を生じ、11はsst2に対する結合親和性および選択性を10倍喪失したが、Aph(Cbm)による置換は12を生じ、12は5つのsst2で7と同様の結合親和性および選択性を示した。12のN末端カルバモイル化は13を生成し、12と比較してsst3/4での結合親和性をわずかに改善し、sst2に対する結合親和性を幾分喪失した。12へのDOTAの付加は14を生じ、そのsst2結合親和性は12と同様であり、sst2に対する選択性は上昇した。興味深いことに、DOTAと、15におけるβAlaおよび16におけるPegのようなオクタペプチドとの間の、14内のスペーサーの付加は、sst2結合親和性に関して予想外に有害であったが、sst3には有益であり、sst1/4/5では中立的であった(Chen,X.et al.,J.Nucl.Med.,45:1776−1783,2004;Antunes,P.et al.,Eur.J.Nucl.Med.Mol.Imaging,34:982−983,2007)。
2Nal15がsst3、sst4およびsst5結合ポケットに寄与し得るという所見から、17(この残基を欠く)を合成し、親12と比較した場合、同様の結合親和性を有することを認めた。18におけるCha、19におけるAph(Hor)、20におけるDAph(Cbm)および21におけるAph(Cbm)のような異なる他の残基による12内の2Nal15の置換は、sst2での親和性または選択性に著明な影響を及ぼさなかった。これは、C末端アミノ酸がそれぞれDまたはL立体配置である20(D立体配置およびIC50=5.4nM)および21(L立体配置およびIC50=15nM)に関してsst2での結合親和性に3倍しか差がないという点で注目すべきである。これは、DTyr(1および2におけるように)または2Nal(4および5におけるように)がどちらも等しく受け入れられるという先の所見を支持する。他方で、22におけるようなグリシン−OHによる20の配列の伸長は、すべての受容体において親和性の有意の喪失を導く。
7(7位にTyrを有する)の全体的親水性を調節するため、以下のカルバメート、(Aph(Cbm)7)12、(Aph(CONH−OCH3)7)23および(Aph(CONH−OH)7)24を7位に導入した。これらの類似体に対する結合親和性は親7と差がなかったが、中性pHのHPLCでのこれらの類似体の溶出の順序は、24(RT=31.6分)が7(RT=34.8分)、12(RT=31.9分)および23(RT=34.2分)より親水性であり得ることを示唆する。親水性は、臨床的に適切な放射性リガンドについての極めて重要な判定基準であり得るので、臨床候補物を選択する場合に構造上の微妙な相違がこれらの類似体の1つに有利に働く可能性がある。12、23および24がsst2結合親和性および選択性に関して7を上回らないという事実は、残基7がsst2薬理作用団への重要な寄与因子ではないという所見を裏付ける。
次に8位の置換の影響を検討した。5F−TrpはTrp8についての好ましい置換である可能性がある(Meyers,C.et al.,Biochemistry,172326−2330,1978)。12に導入した場合、25および26を生成し、3つのsst2/3/5に対する結合親和性のわずかな改善が、5F−DTrpを含有する25に関しては予想どおりに、対応するL異性体を含有する26については予想よりも低い度合で認められた。選択性の上昇は、しかしながら、どちらの類似体に関しても見られなかった。
27を生じる、DAph(Cbm)8による7内のDTrp8の置換がsst2選択性に関して明らかに優れ、改善された結合親和性を伴うことが見出されたことは有意義であった。N末端のDOTAの付加によるさらなる誘導体化は、sst2への結合親和性の付加的な上昇および他のすべての受容体で500倍超の選択性を有する28を生じた。
Aph(Hor)による27および28内のTyr7の置換は29および30を生成した。29はsst2での高い結合親和性を保持したが、同時にsst3に対しても中等度の結合親和性を示した。sst3での結合親和性はDOTAの導入後に失われた(30)。ITyrによる2内のTyr7の置換は32を生じ、その結合親和性はsst2での2の親和性と同様であった。
次に、30における2Nal15をDTyr15によって置換して31を生成した。この実施例で提示する類似体のうちで、31は(その親水性により、RT=13.2分)、結合アッセイにおいて等しく強力であり、選択性である3(RT=13.6分)、5(RT=26.1分)、28(RT=26.7分)、29(RT=27.7分)または32(RT=25.0分)に比べて生体分布および最終的な臨床検討のための好ましい候補物であり得る。29〜31において認められるジペプチド配列−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−が、ターン構造を安定化し、作用期間を延長させるうえで重要な役割を果たすゴナドトロピン放出ホルモンアンタゴニスト、デガレリクス(degarelix)(Fe−200486)で認められるものと同一であることは注目に値する。
大局的にみると、この実施例で提示する最も親和性のあるDOTA含有アンタゴニスト(3および31)は、その他の4つのsst2のいずれにおいても検出可能な結合親和性を伴わずにSRIF−28よりも3〜4倍高い結合親和性を有し、従って臨床使用のための潜在的な候補物である。
この実施例で試験した類似体はすべて、ヒトsst2を安定に発現するHEK293細胞でのカルシウム放出アッセイにおいてアンタゴニストである。それらを単独で試験すると、10μMまではカルシウム放出には影響を及ぼさない。しかし、sst2アゴニスト[Tyr3]−オクトレオチドは、個々に適用した100倍過剰の類似体の各々と競合的に拮抗し得る。図1は、カルシウム放出アッセイを使用してsst2アンタゴニストの一部の拮抗特性を例示する。
類似体3、31および32のアンタゴニスト特性も、ヒトsst2を安定に発現するHEK293細胞に関する免疫蛍光ベースのインターナリゼーションアッセイにおいて確認された(Cescato,R.et al.,J.Nucl.Med.,47:502−511,2006)。図2は、対照アゴニスト[Tyr3]−オクトレオチドはsst2インターナリゼーションを誘導し得るが、試験したsst2選択的アンタゴニストは、単独で与えた場合10μMの濃度でも作用を及ぼさないことを示す。さらに、それらは[Tyr3]−オクトレオチドによって誘導されるsst2インターナリゼーションを妨げる。図3は、ELISAインターナリゼーションアッセイにおける別の類似体(32)のアンタゴニスト特性を示す。
結論として、この実施例で報告した類似体の大部分は、sst2に対してナノモル範囲で高い親和性結合を有し、しばしばsst2に対する高い選択性も有する。最良の化合物は3および31(1nM未満のIC50値)であり、次いで32、5、28、2および29である。これらのアンタゴニストのすべてがDOTA部分を含むので、それらすべてが特に興味深く、それらをインビボでの腫瘍ターゲティングのための候補物とする。
この実施例における特定類似体への言及は以下のとおりである:
(1)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(2)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(3)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(4)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(5)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(6)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(7)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(8)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(9)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(10)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(11)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(12)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(13)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(14)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(15)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(16)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(17)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(18)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(19)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(20)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(21)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(22)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(23)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(24)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(25)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(26)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(27)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(28)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(29)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(30)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(31)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(32)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−ITyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2。
(1)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(2)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(3)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(4)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(5)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(6)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(7)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(8)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(9)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(10)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(11)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(12)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(13)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(14)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(15)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(16)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(17)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(18)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(19)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(20)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(21)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(22)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(23)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(24)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(25)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(26)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(27)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(28)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(29)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(30)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(31)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(32)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−ITyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2。
さらなるペプチド類似体を合成し、様々な時点でHEKsst2におけるそれらの生体分布を測定するためにアッセイにおいて使用した。取込みデータを図6AおよびBを示す。
類似体の名称は以下のとおりである:
JR11:DOTA−Cpa−[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
LM3:DOTA−Cpa−[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
LM4:DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2。
JR11:DOTA−Cpa−[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
LM3:DOTA−Cpa−[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
LM4:DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2。
本明細書において開示し、特許請求する組成物および方法はすべて、本開示に照らして過度の実験を必要とせずに作製し、実施することができる。本発明の組成物および方法を好ましい実施形態に関して説明したが、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で述べた組成物および/または方法ならびに本明細書で述べた方法の工程または工程の順序に変化を適用し得ることは当業者に明白である。より具体的には、化学的または生理的に関連する特定の物質を本明細書で述べる物質の代わりに使用して、同じまたは類似の結果を達成し得ることは明らかである。当業者に明らかなすべてのそのような類似の置換基および修飾は、本発明の精神、範囲および概念内であるとみなされる。
Claims (17)
- (i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、SSTR2に結合するソマトスタチンアンタゴニスト。 - 前記アンタゴニストが、SSTR2を発現する細胞に有意にインターナライズされず、かつ、オクトレオチドによって誘導されるSSTR2のインターナリゼーションを低減する、請求項1に記載のソマトスタチンアンタゴニスト。
- キレート化剤、錯化剤、コンジュゲート剤または標識をさらに含む、請求項1に記載のソマトスタチンアンタゴニスト。
- 前記アンタゴニストが他の組織に比べて腫瘍によって優先的に取り込まれる、請求項1に記載のソマトスタチンアンタゴニスト。
- 前記アンタゴニストが他の組織に比べて腫瘍によって優先的に取り込まれる、請求項1に記載のソマトスタチンアンタゴニスト。
- 腫瘍細胞におけるアンタゴニストの取込みの腎細胞におけるアンタゴニストの取込みに対する比率が、投与の4時間後に測定して、少なくとも約2.0である、請求項1に記載のソマトスタチンアンタゴニスト。
- (a)ソマトスタチンアンタゴニストと、
放射性核種と
を含有する組成物を投与するステップと、
(b)前記放射性核種を検出するステップと
を含み、前記ソマトスタチンアンタゴニストが、
(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、がんを放射性画像化する方法。 - 前記ソマトスタチンアンタゴニストがSSTR2に結合する、請求項7に記載の方法。
- 前記ソマトスタチンアンタゴニストがSSTR2に選択的に結合する、請求項8に記載の方法。
- がんを治療するための薬剤を製造するための組成物の使用であって、前記組成物がソマトスタチンアンタゴニストおよび放射性核種を含有し、前記ソマトスタチンアンタゴニストが、
(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、前記組成物の使用。 - 前記ソマトスタチンアンタゴニストがSSTR2に選択的に結合する、請求項13に記載の方法。
- がんの診断的放射性画像化のためのキットであって、
(a)適切な容器中のソマトスタチンアンタゴニストと、ここで、前記ソマトスタチンアンタゴニストは、
(i)少なくとも1つの放射性核種で標識されているか、
(ii)標識されておらず、標識のために少なくとも1つの放射性核種が適切な容器中で提供されるか、または
(iii)標識されておらず、その後少なくとも1つの放射性核種で標識され得るか
のいずれかであり、
(b)使用のための指示書と
を含み、前記ソマトスタチンアンタゴニストが、
(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、キット。 - 前記ソマトスタチンアンタゴニストがSSTR2に選択的に結合する、請求項12に記載のキット。
- がんの治療のためのキットであって、
(a)適切な容器中のソマトスタチンアンタゴニストと、ここで、前記ソマトスタチンアンタゴニストが放射性核種で標識された後、前記アンタゴニストはがんの治療のための治療有効量で存在し、そして前記ソマトスタチンアンタゴニストは、
(i)少なくとも1つの放射性核種で標識されているか、
(ii)標識されておらず、標識のために少なくとも1つの放射性核種が適切な容器中で提供されるか、または
(iii)標識されておらず、その後少なくとも1つの放射性核種で標識され得る
のいずれかであり、
(b)使用のための指示書と
を含み、前記ソマトスタチンアンタゴニストが、
(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−Aph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、前記キット。 - 前記ソマトスタチンアンタゴニストがSSTR2に選択的に結合する、請求項14に記載のキット。
- がんを放射性画像化するかまたは治療するための化合物であって、前記化合物はソマトスタチンアンタゴニストに結合した放射性核種の有効量を含有し、前記アンタゴニストはSSTR2に結合し、
(i)DOTA−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(ii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iii)H2N−pNO2Phe−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(iv)H2N−Cpa−c[DCys−L−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(v)H2N−Cpa−c[DCys−D−Agl(NMe.ベンゾイル)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vi)H2N−Cpa−c[DCys−Leu−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(vii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(viii)Cbm−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(ix)DOTA−βAla−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(x)DOTA−Peg−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−NH2;
(xii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Cha−NH2;
(xiii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Hor)−NH2;
(xiv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−NH2;
(xv)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−Aph(Cbm)−NH2;
(xvi)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DAph(Cbm)−GlyOH;
(xvii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OCH3)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xviii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(CONH−OH)−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xix)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xx)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Cbm)−5F−Trp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxi)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxii)H2N−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxiii)Ac−pNO2Phe−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxiv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−Lys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxv)H2N−Cpa−c[DCys−Tyr−DTrp−NMeLys−Thr−Cys]−2Nal−NH2;
(xxvi)DOTA−Cpa−c[DCys−Aph(Hor)−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;
(xxvii)DOTA−Cpa−c[DCys−Tyr−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]−DTyr−NH2;および
(xxviii)DOTA−Cpa−[DCys−Pal−DAph(Cbm)−Lys−Thr−Cys]DTyr−NH2
から成る群から選択される、前記化合物。 - 前記アンタゴニストがSSTR2に選択的に結合し、SSTR2を発現する細胞に有意にインターナライズされず、かつ、オクトレオチドによって誘導されるSSTR2のインターナリゼーションを低減する、請求項16に記載の化合物。
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