JP2011520765A - 非対称の気孔構造を有する多孔質セラミック板およびその製造方法 - Google Patents

非対称の気孔構造を有する多孔質セラミック板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明に係る、非対称の気孔を含む多孔質セラミック板の連続製造方法は、第1速度にてセラミック粒子および膨張剤を搬送する間、発泡炉において上記セラミック粒子および上記膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する工程と、上記第1速度よりも速い第2速度にて上記多孔質セラミック板を搬送する間、アニール用徐冷釜において、上記多孔質セラミック板を冷却することによって上記多孔質セラミック板をアニール処理し、上記多孔質セラミック板を伸張および冷却する工程と、を含む。

Description

本発明は、多孔質セラミック製品(例えば、発泡ガラス板などの多孔質セラミック板)の連続的な製造方法および製造装置に関する。また、本発明は、上記製造方法によって得られた多孔質セラミック製品に関する。
発泡工程を含む多孔質セラミック材料の製法として、様々な方法がある。例えば以下の方法が挙げられる:
a)低粘度の溶融物中にガスを挿入し(例えば、注入などによる取り込み)、機械的に配合する。
b)真空下における低粘度の溶融物中にてガスを放出および膨張させる。
c)溶融物中に発泡剤を挿入(取り込み)する。
d)ガラス粉末を発泡剤と混合し、続いて加熱する。
最後のガラス発泡法の場合、通常、製造装置は、ガラス粉末および発泡体を搬送するベルトを有する発泡炉、および、粉末の負荷機器を備えている。発泡工程には厚板または薄板を発泡する工程が含まれる。
本発明は、製造過程で多孔質セラミック製品(例えば発泡ガラス)を伸張させることにより、多孔質セラミック製品(例えば発泡ガラス)の断熱性のような最終材料の物理特性に変化が生じることから見出されたものである。これにより、種々の物理特性を改良することが可能である。これは、顧客のニーズ(例えば、熱伝導率をより低くする、すなわち、絶縁特性を改善する)に合わせたガラスの特性を可能とするような点で有益である。
第一の形態において、本発明は多孔質セラミック板(例えば、1枚型のセラミック板)の連続製造方法に関する。上記製造方法は:
a)第1速度にてセラミック粒子および膨張剤を搬送する間、発泡炉において上記セラミック粒子および上記膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する工程と、
b)上記第1速度よりも速い第2速度にて上記多孔質セラミック板を搬送する間、アニール用徐冷釜において、上記多孔質セラミック板を冷却することによって上記多孔質セラミック板をアニール処理し、上記多孔質セラミック板を伸張および冷却する工程とを含む。
上記第一の形態において、本発明は工程(b)の前に、中間コンベアを介して、上記発泡炉からアニール用徐冷釜へ上記第2速度より速いまたは同一速度の第3速度にて、(1枚型の)多孔質セラミック板を搬送する方法に係る。これにより、比較的高い温度に対して耐性のあるアニール処理用コンベア(第2コンベア)を必要とせず、比較的高い温度領域において多孔質セラミック板を伸張させることができる点で有益である。比較的低い温度で伸張を行うと、比較的高い温度での伸張よりも発泡体中でより大きな応力が生じる。
アニール処理用コンベアよりも短い(例えば、非常に短い)中間コンベアのみを比較的高い温度に対して耐性を持たせるように変更することが好ましい。アニール処理には比較的長いコンベアが必要であるため、比較的高い温度に対して耐性を持たないアニール処理用コンベアを使用することは経済的である(例えば、中間コンベアを使用するとき、第2コンベアの耐性は上限温度が600℃であれば十分であり、長いアニール用徐冷釜において、耐性の上限温度が800℃または900℃である第2コンベアを使用する必要はない)。
上記第一の形態において、本発明に係る方法は、上記第2速度と第1速度との差が第1速度の25%以下であり、1%以上、25%以下であることが好ましく、2%以上、20%以下であることがより好ましく、3%以上、15%以下であることが最も好ましい。上記の範囲にて伸張を行うことによって、同時に破損量を比較的低く保ちながら、断熱性(より低いK‐値)を改善することができる。通常、大きな速度差による破損を低減させるために、伸張する温度を高くすることが有用である。
上記第一の形態において、本発明に係る方法は、上記第3速度と第2速度との差が0%以上、10%以下(または1%以上、10%以下)であり、0%以上、5%以下(1%以上、5%以下)であることが好ましい。1枚型の多孔質セラミック板をある程度事前に伸張させることにより、アニール処理の間、上記多孔質セラミック板を収縮させることができ、応力を開放して割れを生じ難くできるため有益である。
上記第一の形態において、本発明は、上記伸張が3%以上、15%以下である方法に関する。伸張が上記範囲であることにより、他の伸張されていない同一の多孔質セラミック板と比較して許容される圧縮強度および改善された断熱特性を同時に有するように、多孔質セラミック板を形成することができる点で有益である。上記第一の形態では、本発明に係る方法は、上記多孔質セラミック板が発泡ガラス板であってもよい。
発泡工程では、開放気泡または独立気泡を生成してもよい。絶縁の観点からは独立気泡がより好ましい。発泡ガラスの場合、結晶性材料(例えば、TiOのような)を非晶質のガラス粉末に添加することによって開放気泡が得られる。例えば、上記ガラスを(例えばボールミル中で)粉砕する間、約1%のTiOを添加することにより、ガラス発泡体中に100%の開放気泡を生じさせることができる。独立気泡が必要なときは、TiOまたは類似の結晶性材料の添加を避けることが好ましい。
第二の形態において、本発明に係る多孔質セラミック板の連続製造装置は:
a)第1速度にて搬送を行う間、セラミック粒子および膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する発泡炉と、
b)上記第1速度よりも速い第2速度にて上記多孔質セラミック板を搬送する間、上記多孔質セラミック板を冷却することによって、上記多孔質セラミック板をアニール処理し、上記多孔質セラミック板を伸張および冷却するアニール用徐冷釜とを含む。
換言すると、本発明に係る多孔質セラミック板の連続製造装置の第二形態は:
a)セラミック粒子および膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する発泡炉を含み、
上記セラミック粒子および膨張剤を加熱し、上記多孔質セラミック板を形成する間、第1速度(換言すると線速度)での搬送に適合された第1コンベアを上記発泡炉は含み、
b)上記多孔質セラミック板を冷却することによって、上記多孔質セラミック板をアニール処理するアニール用徐冷釜を含み、
上記アニール用徐冷釜は、上記発泡炉から下流に位置しており、上記第1速度よりも速い第2速度(換言すると線速度)での上記多孔質セラミック板の搬送に適合された第2コンベアを含む。
第1線速度よりも速い第2線速度を得るためには、上記第1コンベアおよび第2コンベアに独立駆動手段が備えられていてもよい。第2の形態において、上記装置は、第2コンベアの前に、上記第1コンベア(例えば、発泡炉から)から上記第2コンベアへ(例えば、アニール用徐冷釜から)上記多孔質セラミック板を移動させる中間コンベアをさらに含んでいる。上記第1コンベアと第2コンベアとの間に上記中間コンベアが存在することによって、第1コンベアに第2コンベアが直接隣接する場合よりも、より低い熱耐性の第2コンベアを使用することができる。中間コンベアと比較した場合、第2コンベアの方が比較的長い点を考慮すると、第2コンベアの単位長さ当たりのコストを低減できる観点から特に好ましいといえる。
中間コンベアが存在する第2の形態では、中間コンベアは、上記第2速度より速いまたは同一速度の第3線速度に適合されていてもよい。換言すると、中間コンベアは上記第2速度より速いまたは同一速度の第3速度にて作動することが可能である。これにより、比較的高い温度に対して耐性のあるアニール処理用コンベア(第2コンベア)を必要とせず、比較的高い温度領域において多孔質セラミック板の伸張を行うことが可能である点で有益である。比較的高い温度で伸張を行うことにより、比較的低い温度で伸張を行う場合よりも応力を小さくすることができる。上記第2速度よりも速い第3線速度を実現するために、独立駆動手段が第3コンベアに備られていてもよい。
本発明の第二の形態において、上記第2速度と第1速度との差が第1速度の25%以下であり、好ましくは1%以上、25%以下であり、より好ましくは2%以上、20%以下であり、最も好ましくは3%以上、15%以下となるように、上記第1コンベアおよび第2コンベアが駆動するように適合されていてもよい。
換言すると、上記第2速度と第1速度との差が第1速度の25%以下であり、好ましくは1%以上、25%以下となるように、第1コンベアおよび第2コンベアが駆動してもよい。上記第2速度と第1速度との差が、5%以上、25%以下である実施形態も可能である。
上記中間コンベアが存在する第二の形態では、上記第3速度と第2速度との差が0%以上、10%以下であり、0%以上、5%以下であることが好ましい。
本発明に係る第二の形態において、上記第1コンベアは、第2コンベアよりも高い温度耐性に適合されていてもよい。発泡領域での温度はアニール処理領域での温度よりも高いため、本構成は有益である。
本発明に係る第二の形態において、上記第1コンベアは、上限が800℃、好ましくは上限が900℃の温度耐性に適合されていてもよい。また、第2コンベアは上限が600℃の温度耐性に適合されていてもよい。これらの温度は、通常、発泡工程およびアニール処理工程それぞれでの最大温度である。
本発明に係る第二の形態において、中間コンベアはロールで構成されていてもよい。2つのロール間における好ましい距離は、多くの物性の作用に応じて変更可能であり、試行錯誤することによって好ましく設定される。通常、上記距離は、0.2m以上、1.5m以下とすることが可能である。また、上記2つのロール間における距離を0.2m以上、0.4m以下とする実施形態も可能である。実施形態において、2つのロール間における距離は少なくとも0.8m以上、1.5m以下とすることも可能である。
上記の範囲内であることにより、ロールの数を減少させ、多孔質セラミック板とコンベアとの間の摩擦領域における数を減少させることができる程度に、上記距離を十分長い距離とできる。この摩擦により塵が生じる。2つのロール間の距離が大きくなるほど、多孔質セラミック板が破損した場合における停滞の危険性が非常に大きくなる。ロールコンベアは好ましく、ベルトコンベアよりも作製が容易であり、比較的高い温度(特に発泡ガラスでは450℃)で使用されたときに、破損した多孔質セラミック板の停滞がより生じ難い。
本発明に係る第二の形態において、上記中間コンベアはアニール用徐冷釜の先頭部、または、発泡炉とアニール用徐冷釜との間に配置された中間徐冷釜中に配置されていてもよい。
例えば、中間(第3)コンベアが存在しない場合、第1コンベアと第2コンベアとの間にて、または、中間コンベアが存在する場合、第1コンベアと中間(第3)コンベアとの間にて、伸張が生じる上記装置の領域において(例えば、搬送方向に対して少なくとも垂直に)、実質的に温度勾配がないように、上記装置を適合させることが有益である。このように、製造中または製造後における上記多孔質セラミック板の破砕が最小限に抑えられる。
中間コンベアが存在する本発明に係る第2の形態において、中間(第3)コンベアが、600℃以上、800℃以下の範囲にて、好ましくは600℃以上、900℃以下の範囲にて温度耐性を有してもよい。
これにより、第1コンベアと第2コンベアとの間にて、中間(第3)コンベアがより高い信頼性で移行(transition)することができる。
第三の形態において、本発明は、気孔構造を有する多孔質セラミック板に関する。上記多孔質セラミック板は、気孔構造を有するためそれぞれの気孔は非対称であり、それぞれの気孔は例えば細長い。
実施形態において、気孔の最も長い寸法(例えば、長さ)の平均は、気孔の最も短い寸法(例えば、多孔質セラミック板の表面に対して垂直な方向の寸法(高さ))よりも長くともよい。本発明の形態において、気孔の平均最大寸法と気孔の平均最小寸法との比率は、1.2以上、2.5以下であってもよい。絶縁特性と機械特性とのトレードオフ関係を両立させることができる条件として、平均の比率は1.2以上、1.6以下であることが見出されている。
本発明の目的のために、上記平均最大寸法と上記平均最小寸法との長さの差は、超音波測定法にて測定される。例えば、高さ方向(ガラス発泡体の表面に対して垂直)にて測定される超音波発信時間に対する長さ方向(超音波発信時間での搬送および伸張の方向)にて測定される超音波発信時間の比率は、ガラス発泡体が密度115kg/mにて10℃における0.042W/mKの熱伝導率を示すためには、約1.4であることが見出されている。
第三の形態において、多孔質セラミック板は非対称の気孔構造を有していてもよく、本発明の第1の形態に係る方法のいずれかによって得られたものであってもよい。
第三の形態において、多孔質セラミック板はガラス発泡体および/または独立気泡発泡体であってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る装置を概略的に示している。
本発明について特定の具体例に関して説明するが、本発明は上記特定の形態に限定されるものではない。正確には、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。特許請求の範囲における、‘含む’は他の要素または工程の存在を排除するものではない。さらに、種々の特徴点は異なる請求項に含まれているが、これらは好ましく組み合わせることが可能であり、異なる請求項に含めることを可能および/または好適でないと意味しない。さらに、単独の関係は、複数の関係を排除するものではない。したがって、‘単数形の表記’、‘第1’、‘第2’などの表記は、複数表現を排除するものではない。さらに、請求項の部材番号は、範囲を限定するものではない。
定義:
‘多孔質セラミック’の種類は、炭素発泡体に限定されるものではなく、ガラス発泡体および気泡コンクリートが含まれる。ガラス発泡体は独特の特性を複合して有しており、剛性、圧縮強度、断熱性、不燃性、化学的不活性、水/蒸気耐性、虫/げっ歯類への耐性を有しており、通常軽量である。ガラス発泡体は、通常、ガス発生剤(例えば、発泡)によって形成される。上記ガラス発生剤は粉末ガラス(例えば、ガラス粒子)と混合される。この混合物は、軟化ガラスの内部にて発泡剤からのガスの放出が生じる温度に加熱される。
放出されたガスにより、最終物であるガラス発泡体における気孔(例えば、細孔)を形成する気泡が生じる。本発明に係る多孔質セラミックは、そのままの(非多孔質の)セラミックに相当する密度の2%以上、45%以下、好ましくは3%以上、25%以下、最も好ましくは4%以上、10%以下の密度を有する。発泡ガラスの場合、上記ガラスの密度は、好ましくは50Kg/m以上、1000Kg/m以下、より好ましくは75Kg/m以上、600Kg/m以下、最も好ましくは90Kg/m以上、250Kg/m以下、または、100Kg/m以上、250Kg/m以下である。
例えば、多孔質セラミック板に関連し、ここで他に規定がなければ、文言‘板’は、3次元的な物体に関するものであり、厚さおよびいかなる長さよりも幅が広いものである。本発明に係る第1の形態との関係において、文言‘板’は、アニール処理工程の後または最後に切断されるまでの連続した1枚型の板に係るものである。また、本発明に係る上記第三の形態に関連して使用される文言‘板’は、上記連続した1枚型の板、または、上記連続板を横方向に切断した後における短板の一方に係るものである。
コンベアに適用される温度に関して、ここで他に規定がなければ、文言‘耐性がある’とは、長期間、上記温度に晒されるとき、コンベアが実質的に変形しないことを意味する。例えば、コンベアがベルトコンベアである場合、上記ベルトの伸びは、上記温度での120日間条件下において、1%以下であることが好ましい。
本発明にて開示内容にて使用されている上記文言の発泡炉は、多孔質セラミック(例えば、発泡ガラス)が製造される炉を意味する。
第一の形態において、本発明は多孔質セラミック板(1枚型のセラミック板)の連続製造方法に関する。上記連続製造は、例えば、成形法などのバッチ式の製造方法と対照的に、1枚型の(連続した)多孔質セラミック板の製造を意味する。
本発明の第一の形態に係る連続製造方法では、アニール処理工程の最後またはアニール処理工程の後において、1枚構造の多孔質セラミック板は、特定の長さの板に切断されて製造される。
本発明に係る実施の形態において、上記製造方法は:
(a)発泡炉において上記セラミック粒子および上記膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する工程と、
(b)アニール用徐冷釜において、上記多孔質セラミック板を冷却することによって上記多孔質セラミック板をアニール処理する工程とを含む。好ましい実施形態では、多孔質セラミック板は発泡ガラス板である。
実施の形態において、熱処理によって、多孔質セラミック材料を形成させるために十分高い温度にまでセラミック粒子および膨張剤の温度を高める。例えば、発泡ガラス板の場合、この温度は650℃以上、850℃以下であり、好ましくは700℃以上、800℃以下である。上記セラミック粒子は、多孔質セラミック体を製造することができると当業者に公知であるどのような形状、大きさまたはアスペクト比であってもよい。
Brunauter Emmett Teller(BET)分析によって測定されたセラミック粒子の比表面積であることが好ましい。本発明に係る第一の形態において使用可能な発泡剤には、多孔質セラミック体の製造が技術的に使用可能である公知の発泡剤が含まれる。これらの発泡剤は、カーボンブラックおよび炭酸塩(例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム)を含むが、これらに限定されるものではない。
セラミック粒子に対する発泡剤の割合は、多孔質セラミック体の製造が技術的に可能な公知の任意の割合とすることができる。好ましくは、0.1%以上、2%以下である。カーボンブラックの場合、0.2%以上、0.6%以下であることが好ましく、特に好ましくは0.3%以上、0.5%以下である。炭酸塩の場合、好ましくは0.7%以上、1.3%以下であることが好ましく、より好ましくは0.8%以上、1.2%以下である。
本発明に係る実施形態において、アニール処理工程は、規定された温度プロファイルに従ってゆっくりと温度を減少させる工程であってもよい。
これは本発明の目的ではないが、全体的な発泡工程およびアニール処理工程の温度プロファイルは、上述した伸張処理によって得られた発泡ガラス生成物における欠陥の状態に影響を及ぼす。この温度プロファイルの微調整は、試行錯誤により解決する問題であり、当業者の知識範囲で過度の実験労力を必要とせずに解決するものである。通常、これらの温度プロファイルの目的は、小さな温度勾配にて残留歪を減少させるように緩和することにある。異なる区域において、緩やかな温度変化がなされることは有効である。
本発明に係る第一の形態の好ましい態様において、工程(a)は、第1速度にてセラミック粒子および膨張剤を搬送する間になされ、多孔質セラミック板を形成する工程であることが好ましい。また、工程(b)は、上記第1速度よりも速い第2速度にて、工程(a)で得られた上記多孔質セラミック板を搬送する間になされ、上記多孔質セラミック板を伸張および冷却する工程であることが好ましい。
発泡されたセラミック材料および製造された上記板の厚さに依存するが、上記第1速度は、例えば、1cm/分以上、100cm/分以下の範囲とすることができる。また、一例として、ある実施形態では1cm/分以上、15cm/分以下とすることができる。本発明に係る実施形態では、第1発泡領域において発泡体を搬送する第1コンベアを使用し、アニール処理領域において、上記第1速度より速い第2速度にて発泡体を搬送する第2コンベアを使用することによって、多孔質セラミック発泡体、例えば、ガラス発泡体を伸張することが可能である。
本発明の実施形態において、第2コンベアの速度、すなわち、アニール処理用コンベアの速度は、発泡用コンベア(すなわち、第1コンベア)の速度よりも速い。特に、製造開始の間(例えば、製造が中断され、再開が必要なとき)、上記発泡領域における第1コンベアよりも、上記徐冷釜における第2コンベアの速度を非常に速く(例えば、3%以上、20%以下速く、好ましくは4%以上、20%以下速く、より好ましくは7%以上、20%以下速く、例えば、8%以上速く)することが大変好ましい。
製造が開始した後、第2コンベアの速度を、例えば約3%に落とすことができる。第1速度と第2速度との差は、好ましくは25%以下であり、より好ましくは3%以上、25%以下、または、5%以上、25%以下である。一例として、上限を20%まで、例えば、10%として製造を行うと、途切れのないガラス発泡体の糸を伸張することによって、K‐値の減少および圧縮強度の低下が見られる。本発明に係る実施形態において、伸縮は好ましくは3%以上、25%以下(例えば、5%以上、25%以下)でなされることが好ましい。
本発明に係る実施形態において、上記発泡体の伸張は、発泡用コンベアと発泡ガラスのアニール処理用コンベアとの別々のコンベアを使用することによってなされる。
本発明に係る第一の形態の態様において、工程(b)の前、工程(a)の後に、上記発泡炉から上記アニール処理用徐冷釜へ、中間コンベアによって多孔質板を搬送する。好ましくは、上記中間コンベアは、上記第2速度より速いまたは同一速度である第3速度にて搬送が行われる。好ましくは、上記第3速度と上記第2速度との差は第2速度の0%以上、10%以下である。
本発明に係る他の実施形態において、中間コンベアの線速度を第2コンベアの線速度と等しくするように、中間コンベア(例えば、中間コンベアがロールを含む場合は、中間コンベアのロール)を、第2コンベアと連結させてもよい。結果として、第1コンベア(例えば、発泡用ベルト)と中間コンベア(例えば、中間コンベアの第1ロール)との間のより温度の高い場所にて伸張が起こる。
付随する特徴として、中間コンベアの速度を用いることによって、第1コンベアと中間コンベアとの間で上記発泡体を事前に伸張することができる上記中間コンベアの速度は、第2速度の数%以下の値(例えば、1%から10%の間、例えば5%)である。上記第2速度はアニール処理用徐冷釜での値よりも速い。これにより、徐冷釜において上記発泡体を収縮させることができ、最終の伸張は、第1コンベアと第2コンベアとの速度差による伸張である。上記徐冷釜における上記多孔質セラミック材料の収縮によって応力および破損が低減される。
本発明に係る第一の形態での全ての態様にとって、多孔質セラミック板の幅方向の温度分布は、伸張が起こる領域において可能な限り均一であることが好ましい。多孔質セラミック板の幅方向における温度分布は、伸張が起こる上記領域において20℃以下に及ぶ。このことは以下のようにして分かる。例えば、他の装置(ドラフト(例えば、ガスの流れを換気および排気する)以外)から上記領域を隔離させることによって、および/または、ヒーターの位置を個々の温度制御部に適合させることによって分かる。
実施形態において、局所的に最低限の流れが当たるように、伸張が起こる領域(例えば、第1コンベアと中間コンベアとの間の領域)は適合される。この手法によれば、伸張が起こる上記領域から上流または下流に複数の領域が直接配置される。これにより、伸張が起こる上記領域よりも多くの風を当てることができる。
第二の形態において、本発明は多孔質セラミック板の連続製造方法に用いられる装置に関する。この装置は、第一の形態に係る製造工程を行うように適合している。上記本発明に係る装置は、発泡炉およびアニール処理用徐冷釜を含んでいる。上記発泡炉は、セラミック粒子および膨張剤の熱処理に適している。処理温度は、使用される粒子の性質に応じて変更すればよい。ガラス粒子の場合、上記処理温度を、発泡工程の大部分の間、600℃以上、950℃以下、好ましくは650℃以上、800℃以下とすることができる。上記アニール処理用徐冷釜は、制御された手法において、多孔質セラミック板を冷却することによる、多孔質セラミック板のアニール処理に適している。上記アニール処理用徐冷釜は、上記発泡炉から上流または下流にある。また、上記装置は少なくとも2つのコンベア:第1コンベアおよび第2コンベアを含んでいる。発泡に使用されるコンベアを以下第1コンベアと称する。第1コンベアは発泡領域(例えば、発泡領域は上記発泡炉を含む)に配置される。この目的に適切なコンベアは、適切なセラミック材料で開口が充填されたエンドレス金属ベルトである。上記アニール処理で使用されるコンベアを以下第2コンベアと称する。上記第2コンベアは、アニール処理用徐冷釜に含まれる。アニール処理用徐冷釜に適切なコンベアを、例えばベルトまたはロールとすることができる。
発泡用コンベアの長さは、例えば(ガラス発泡体の場合)、35m以上、75m以下、例えば、45m以上、55m以下とすることができる。アニール処理用コンベアの長さは、例えば(ガラス発泡体の場合)、150m以上、300m以下とすることができ、好ましくは200m以上、280m以下とすることができる。通常、これらの寸法は、それぞれの搬送速度を遅くまたは速くすることによって短くまたは長くなる。そのため、非常に短い(後述する実施例の試験サイズラインを参照)または非常に長い寸法を使用できる。本発明に係る実施形態において、第2コンベアの長さと第1コンベアの長さとの比率は、2以上、8以下である。
本発明に係る第二の形態の好ましい態様において、第2コンベアが上記第1速度よりも速い第2速度にて搬送をするよう適合されている間、第1コンベアは第1速度にて搬送するよう適合されている。好ましくは、上記第2速度と第1速度との差が第1速度の25%以下であり、好ましくは1%以上、25%以下であり、最も好ましくは3%以上、5%以下となるように、第1コンベアおよび第2コンベアが駆動されるように適合されている。
実施例において、この差を5%以上、25%以下とすることができる。本発明に係る実施の形態では、伸張には、第1コンベアの速度よりも速い第2コンベアの速度であることを含み、そのため、伸張しない場合よりも徐冷釜をより長くすることができる。20%の伸張が必要な場合、20%長い第2コンベアを使用することが好ましい。換言すると、コンベアの長さは、必要とされる伸張に比例していることが好ましい。
本発明に係る第二の形態の態様において、上記第1コンベアは、第2コンベアよりも高い温度耐性に適合されていることが好ましい。また、上記第1コンベアは、上限が800℃、さらに上限が900℃または上限が950℃の温度耐性を有するように適合されていてもよい。好適な第1コンベアは、例えば、適切なセラミック(例えば、実質的に収縮することなく上記温度に耐性があるセラミック)が充填された金属メッシュベルトであってもよい。
第1コンベアと第2コンベアとの間に中間コンベアを使用しない場合、上記第2コンベアは上限が800℃、好ましくは900℃の高温に対して耐性を有していることがさらに好ましい。また、第1コンベアと第2コンベアとの間に中間コンベアを使用する場合、上記第2コンベアは低温(例えば、上限が600℃)に対して耐性を有していることがさらに好ましい。中間コンベアが使用される実施形態において、第2コンベアは上限が600℃の温度に対して耐性を有するように適合されていてもよい。
第2コンベアは比較的長く、発泡領域の終部(例えば、発泡炉)での温度は、比較的高い(ガラス発泡体板の場合、上限が800℃、または、さらに上限が900℃または上限が950℃)。比較的高い温度(例えば、600℃以上、800℃以下)に対する耐性を有する中間コンベアが発泡領域とアニール処理用コンベアとの間にある場合、有利である。ここで、本発明に係るある実施形態では、第1コンベアと第2コンベアとの間に1または複数の中間コンベアが使用されていることが好ましい。本発明に係る第2の実施形態に係る態様では、上記装置は、第3コンベア(以下の記載において、(1または複数の)中間コンベアとして称される)をさらに含んでいる。
1つの中間コンベアが使用されることが好ましく、以下の記載では1つの中間コンベアについて言及するが、必要な変更を加えて複数の中間コンベアとすることができる。中間コンベアが存在することによって、低い耐熱性であってよく、そのため、安価な第2コンベア(例えば、ガラス発泡体板の製造において、600℃以下の耐熱性のみを有するもの)を使用することが可能である。これは、第2コンベアの長さが比較的長く、そのため、コストが高いことを考えると特に有効である。上記中間コンベアは、上記第2速度より速いまたは同一速度である第3速度にて搬送を行うように適合されていることが好ましい。本発明に係る実施形態において、分離分割システム(separate driving system) が上記中間コンベアに備えられている(例えば、中間コンベアのロール)。結果として、上記設備は、第1コンベアまたは第2コンベアの速度と比べて異なる中間コンベアの線速度を生じさせることができる。より好ましくは、上記第3速度と上記第2速度との差は0%以上、10%以下であり、好ましくは0%以上、5%以下である。
本発明に係る好ましい実施形態において、ロールを含む中間コンベアが、第1コンベアと第2コンベアとの間で使用されているとき、上記ロールは中間コンベアの搬送速度と同一または第2コンベアの搬送速度よりも上限が10%速い速度、好ましくは5%速い速度にて駆動してもよい。上記中間コンベアは、600℃以上、800℃以下の範囲、すなわち、上限が800℃であり、好ましくは上限が850℃である温度に対して耐性があることが好ましい。
中間コンベアの長さは、例えば、第2コンベアの長さの2%以上、30%以下であり、好ましくは、第2コンベアの長さの3%以上、20%以下であってもよい。上記中間コンベアはロールを含んでいることが好ましい。これにより、セラミック(例えば、ガラス)が、十分に高い粘弾性となる温度にあるとき、形成が容易かつ安価となり、ロールを含むことにより破損を生じ難くなる。2つのロール間の好ましい距離は、多数の物性を考慮して試行錯誤により決定することが好ましい。通常、0.2m以上、1.2m以下とすることができる。好ましい距離は、0.2m以上、0.4m以下であり、ある実施形態では0.6m以上、1.5m未満にて使用が可能であり、他の実施形態では、0.8m以上、1.2m未満が用いられる。さらに、他の実施形態では、0.9mおよび1.2mが使用可能である。
ある実施形態では、好適な値は0.3mであることが見出されており、他の実施形態では、好適な値は1mであることが見出されている。上記中間(第3)コンベアは、第2コンベアより前(例えば、上流)に配置され、アニール処理用徐冷釜の先頭部に、または、発泡領域/炉とアニール処理用徐冷釜との間に配置された中間徐冷釜内に位置していることが好ましい。上記中間コンベアは、上記発泡炉からアニール処理用徐冷釜へ多孔質セラミック板を搬送するものとして適している。
本発明に係る実施形態では、伸縮が起こる横方向の温度勾配(多孔質セラミック板に亘る温度差)が生じないことが好ましい。伸縮が起こる横方向の温度勾配(多孔質セラミック板に亘る温度差)は20℃以下であることが好ましい。この状態は、例えば、適切な位置に別個の温度制御装置を有するヒーターを設置することによって達成できる。
第三の形態において、本発明は、非対称の気孔構造を有する多孔質セラミック板に関する。第一の形態に係る方法において得られた多孔質セラミック板は、1枚型の連続した板である。上記1枚型の連続板は、アニール処理工程の後またはアニール処理工程の終了時に所望の寸法に切断されてもよい。伸張によって、最終材料における特性は、伸張していない多孔質セラミック板のものとは異なる。多孔質セラミック板(例えば、ガラス発泡体)が有する上記気孔の寸法および形状は、本発明の実施形態に従って次のように伸張する:気孔の平均直径は1mmよりも小さく、気孔の形状は平均して、ある寸法が他の寸法よりも大きい非対称である。ある寸法は他の寸法よりも、超音波発信時間により1.2倍以上、1.6倍以下、好ましくは1.3倍以上、1.5倍以下、例えば約1.4倍大きい。第3の形態において、本発明は、本発明に係る第1の形態における何れの製造方法によっても得られる多孔質セラミック板に関する。
〔実施例1:試験ライン〕
本発明の第一の形態に従って、ガラス発泡体板を製造した。一例として、粉末負荷装置を含む装置の使用により種々のガラス発泡体板を製造した。上記装置は、第1コンベア、中間(第3)コンベアを含む中間領域、および、第2コンベアを含むアニール処理用徐冷釜を含んでいる。ガラス粉末は8000cm/gの量にて発泡用コンベアに置かれている。発泡オーブンの長さは10mである。
第1コンベアは、耐熱性のセラミック材料を含んだ、粉末が密集した耐熱性のスチールベルトである。上記ベルトの線速度は、約3cm/分であった。発泡炉の先頭部における温度は650℃以上、670℃以下であり、発泡炉の終部は750℃以上、770℃以下であった。上記中間(第3)コンベアは一連の水冷式ロールであった。上記中間領域における温度は、中間領域の先頭部で650℃以上、680℃以下であった。また、上記中間領域における温度は、中間領域の先頭部と終部との間で最大800℃に達し、中間領域の終部で約700℃であった。
中間コンベアの長さは1メートルであった。中間コンベアのロールを、第2コンベアの速度よりも約5%速い速度にて駆動させた。上記第2コンベアは、他の一連のロール(ベルトを使用することが適切である)であり、アニール処理用徐冷釜における温度は、上記徐冷釜の先頭部で約600℃、上記徐冷釜の終部で室温(20℃〜40℃)に下がった。第2コンベアの長さは22mであった。上記第2コンベアの線速度は第1コンベアの速さを5%以上、10%以上および15%以上超える速度であり、これにより、105Kg/mの密度の発泡ガラス板をそれぞれ5%、10%および15%伸張した。ガラス発泡板は、その後、側面方向、水平方向または横方向に切断可能である。
これらの実施例における第1コンベア、第2コンベアおよび中間コンベアの速度は、以下の通りであった:
第1速度は常に約3cm/分であった。5%、10%または15%伸張するために、第2速度は、第1速度よりもそれぞれ5%、10%または15%速い。第3速度(すなわち、中間コンベアの速度)は、第2速度よりも5%速い速度であった。15%まで伸張に関して、以下の表1における下記結果を得た。
Figure 2011520765
表1の結果は、伸張によってK‐値が減少し、圧縮強度も減少することを示している。密度またはセラミックスを他のものとすると異なる結果が得られる。
発明者らは、第2コンベアの速度を発泡炉における搬送速度よりも20%速い速度とすることにより、機械特性を改良できることを見出した。これにより、20%の伸縮が可能となる。この方法において、120kg/mで厚さが約16cmの発泡体を得た。
中間コンベアが、第2コンベアよりも速い速度で使用され、その結果、最終的な伸張に付随する、第1値、例えば25%までの事前の伸張は、第1値よりも低い第2値、例えば20%と等しくなる。それにより、第1コンベアの速度が3.18cm/分にて、徐冷釜を破損させず、10%しか後発性の破損を生じず、底部に欠陥も生じさせずに、密度が120kg/mで厚さが16cmの発泡ガラスシートをアニール処理することが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る装置を概略的に示している。この図では、第1コンベア1、第2コンベア2および中間コンベア5が示されている。第1コンベアは、発泡炉3を通って発泡ガラスを搬送し、中間コンベア5に発泡体ガラスリボンを搬送する。中間コンベア5は、中間徐冷炉6を通じて発泡ガラスリボンを搬送し、第2コンベア2に発泡体ガラスリボンを搬送する。第2コンベア2は、アニール処理用徐冷炉4を通じて発泡体ガラスリボンを搬送する。

Claims (17)

  1. a)第1速度にてセラミック粒子および膨張剤を搬送する間、発泡炉(3)において上記セラミック粒子および上記膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する工程と、
    b)上記第1速度よりも速い第2速度にて上記多孔質セラミック板を搬送する間、アニール用徐冷釜(4)において、上記多孔質セラミック板を冷却することによって上記多孔質セラミック板をアニール処理し、上記多孔質セラミック板を伸張および冷却する工程と、
    を含む多孔質セラミック板の連続製造方法。
  2. 工程(b)の前に、中間コンベアを介して、上記発泡炉(3)からアニール用徐冷釜(4)へ上記第2速度より速いまたは同一速度の第3速度にて、多孔質セラミック板を搬送する請求項1に記載の多孔質セラミック板の連続製造方法。
  3. 第1速度と第2速度との差が、25%以下であり、
    より好ましくは3%以上、25%以下である請求項1または2に記載の多孔質セラミック板の連続製造方法。
  4. 上記第3速度と上記第2速度との差が第2速度の0%以上、10%以下である請求項2または3に記載の多孔質セラミック板の連続製造方法。
  5. 上記多孔質セラミック板がガラス発泡板である請求項1〜4の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造方法。
  6. a)セラミック粒子および膨張剤を熱処理し、多孔質セラミック板を形成する発泡炉(3)を含み、
    上記セラミック粒子および膨張剤を加熱し、上記多孔質セラミック板を形成する間、第1速度での搬送に適合された第1コンベア(1)を上記発泡炉(3)は含み、
    b)上記多孔質セラミック板を冷却することによって、上記多孔質セラミック板をアニール処理するアニール用徐冷釜(4)を含み、
    上記アニール用徐冷釜(4)は、上記発泡炉(3)から下流に位置しており、上記第1速度よりも速い第2速度での上記多孔質セラミック板の搬送に適合された第2コンベア(2)を含む多孔質セラミック板の連続製造装置。
  7. 第2コンベア(2)の前に、上記発泡炉(3)から上記アニール用徐冷釜(4)へ上記多孔質セラミック板を移動させる中間コンベア(5)をさらに含んでいる請求項6に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  8. 上記中間コンベアが、上記第2速度より速いまたは同一速度の第3速度に適合されている請求項7に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  9. 上記第2速度と第1速度との差が第1速度の25%以下であり、好ましくは、3%以上、25%以下となるように、上記第1コンベア(1)および第2コンベア(2)が駆動するように適合されている請求項6〜8の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  10. 上記第3速度と第2速度との差が、第2速度の0%以上、10%以下であり、好ましくは0%以上、5%以下である請求項8または9に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  11. 上記第1コンベアは、第2コンベアよりも高い温度耐性に適合されている請求項7〜10の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  12. 上記第1コンベアは、上限が900℃の温度耐性を有するように適合されており、
    上記第2コンベアは、上限が600℃の温度耐性を有するように適合されている請求項11に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  13. 上記中間コンベアがロールを含んでいる請求項7〜12の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  14. 上記中間コンベアが、アニール処理用徐冷釜の先頭部に、または、発泡炉とアニール処理用徐冷釜の先頭部との間に配置された中間徐冷釜中に配置されている請求項7〜13の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  15. 上記中間コンベアが600℃以上、800℃以下の範囲で温度耐性を有する請求項7〜14の何れか1項に記載の多孔質セラミック板の連続製造装置。
  16. 気孔構造を有する多孔質セラミック板であって、
    気孔は、ある寸法が他の寸法よりも1.2倍以上、2.8倍以下である非対称である多孔質セラミック板。
  17. 非対称の気孔構造を有し、
    請求項1〜5の何れか1項の多孔質セラミック板の連続製造方法によって得られる多孔質セラミック板。
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