JP2011519930A - 末梢性オピオイドアンタゴニストの経口投与 - Google Patents

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Abstract

末梢性オピオイドアンタゴニストが、好都合な投薬スケジュールでオピオイド投与の副作用を治療するために経口投与され得る。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2008年5月7日に出願された米国仮出願第61/126,868号の35 U.S.C. §119(e)下の優先権の利益を主張し、この開示は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを投与することによって、オピオイドの末梢作用を阻害するための方法に関する。本発明は、薬理学及び医学の分野に関係する。
中枢神経系中の受容体に対するそれらの作用によって、外因性オピオイドは疼痛を効果的に和らげ;しかし、オピオイドはまた、腸神経系中の受容体にも作用し、それによって、正常な胃腸機能が乱される。非特許文献1及び2を参照のこと。便秘は、オピオイド使用に伴う一般的な潜在的に消耗性の副作用である。研究される個体群及び使用される定義に依存して、オピオイドを利用する患者の15%〜90%に便秘が生じる。非特許文献1を参照のこと。オピオイド誘発性便秘(OIC)は、患者のクオリティー・オブ・ライフに著しく影響を与え、ヘルスケア利用を増加させ;OICを有する患者は、OICを有さないオピオイド治療患者と比べて顕著により頻繁に医者を訪れる。非特許文献3及び4を参照のこと。便秘は一般的にオピオイド誘発性腸機能障害(OBD)の主な構成要素である一方、オピオイドを利用する患者は、胃食道逆流、腹部痙攣、及び鼓脹を含む、様々な他の厄介な胃腸影響を経験し得る。非特許文献1を参照のこと。
ナロキソンは、ヘロイン又はモルヒネ過量などの、オピオイド過量の効果を無効にするために、具体的には、中枢神経系及び呼吸器系の生命を脅かす機能低下を阻止するために使用される薬物である。ナロキソンは、ナルカン、ナロン(Nalone)、及びナルカンティ(Narcanti)を含む種々の商標で市販されている。しかし、ナロキソンは、オピオイドの鎮痛効果も同様に打ち消すことなしには、オピオイド投与の副作用を治療することができない。
メチルナルトレキソン(methylnatrexone)(RELISTOR(登録商標)、Wyeth Pharmaceuticals Inc., Philadelphia PA)及びアルビモパンは、末梢腸受容体に限定された活性を有するオピオイドアンタゴニストである。両方の薬物ともが、痛覚消失を逆転させることなく、オピオイド誘発性イレウスを逆転させる能力を有する。アルビモパンは経口投与され得、それは、胃粘膜を介して吸収されない。ナルトレキソンの第4級誘導体である、メチルナルトレキソンは、血液脳関門を通過せず、選択的末梢オピオイド受容体アンタゴニストとして作用する。
ポリエチレングリコール結合ナロキソール(PEG−ナロキソール)化合物は、オピオイドアンタゴニストナロキソンの化学誘導体であり、これもまた、腸神経系内でオピオイド受容体の末梢オピオイドアンタゴニストとして作用する(特許文献1、2、3及び4を参照のこと、これらの各々は、参照により本明細書に組み入れられる)。PEG化(これは、1つ又はそれ以上のPEG部分の結合による化合物の化学的誘導体化として記載された)は、動物モデルにおいて実証されたように、非誘導体化化合物と比較して、血液脳関門を横切っての誘導体化化合物の透過を妨げる。非特許文献4を参照のこと。前臨床試験において、PEG−ナロキソールは、モルヒネ誘発性便秘の齧歯動物モデルにおいて、中枢痛覚消失を維持したまま、胃腸通過時間を改善した。同文献。原理証明第1相試験において、末梢性オピオイドアンタゴニストの単回経口投与は、胃腸通過時間のモルヒネ誘発遅延をアンタゴナイズし、しかし、瞳孔測定によって測定されたように、中枢オピオイド効果を維持した。非特許文献5を参照のこと。
末梢性オピオイドアンタゴニストの出現は、オピオイド使用に伴う副作用の治療について大きな将来性を提供する一方、最大の治療効果までそれらが使用されることを可能にし得るこれらの将来有望な薬剤の新規の投薬形態及び投与方法についての必要性が残っている。本発明は、これら及び他の要求を満たす。
米国特許出願公開第2005/0136031号 米国特許出願公開第2006/0105046号 PCT特許出願公開第WO 2007/124114号 PCT特許出願公開第WO 2008/057579号
Panchal et al. (2007) Int J Clin Pract. 61(7):1181-1187 Thomas (2008) J Pain Symptom Manage 35(1):103-113 Bell et al. (2007) J Pain. 8(4):S75, Abstract 897 Eldonら (2007)、the Annual Meeting of the American Academy of Pain Management; Las Vegas, Nevada, September 27-30で発表されたポスター、ポスター28 Neumannら (2007)、the Annual Meeting of the American Academy of Pain Management; Las Vegas, Nevada, September 27-30で発表されたポスター、ポスター27
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、方法が提供され、該方法は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを1日2回以下だけ個体に経口投与する工程を含む。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイドで治療された患者において1つ又はそれ以上のオピオイド誘発性副作用(例えば、オピオイド誘発性腸機能障害)を治療又は予防するための方法であって、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを1日2回以下だけ経口投与する工程を含み、好ましくは、ここで、該用量が、少なくとも10時間、治療効果(例えば、オピオイド誘発性腸機能障害の治療又は予防)を提供する、方法。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、方法が提供され、該方法は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含み、ここで、末梢性オピオイドアンタゴニストは1日1回のみ投与される。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、方法が提供され、該方法は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含み、ここで、末梢性オピオイドアンタゴニストは、メチルナルトレキソン、アルビモパン、及び本明細書に記載の式Iによって包含される化合物からなる群より選択される。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、方法が提供され、該方法は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含み、ここで、治療有効用量は、以下の範囲:5mg〜100mg/日;10mg〜100mg/日;25mg〜100mg/日;及び5mg〜50mg/日の1つ又はそれ以上の内の用量である。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、オピオイドを利用する患者に対して、少なくとも10時間、治療効果をもたらす、経口投与可能なオピオイドアンタゴニストの薬学的製剤の単位投与形態であって、ここで、単位投与形態が、該オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害のない、オピオイド誘発性腸機能障害の治療又は予防のために投与される、単位投与形態。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、治療有効用量のオピオイド及び治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを含む、単位投与形態が提供される。本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、単位投与形態は、単位投与形態が個体に投与されると、該単位投与形態の過量を受容する個体において、前記オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害が生じるような量で、前記末梢性オピオイドアンタゴニストを含む。本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、単位投与形態は、単位投与形態が投与されると、該単位投与形態の液化形態(例えば、懸濁剤又は液剤)を注射する個体において、前記オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害が生じるような量で、前記末梢性オピオイドアンタゴニストを含む。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、個体におけるオピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイド誘発性便秘に罹患するオピオイド治療個体において排便を誘発するための方法であって、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを経口投与する工程を含み、ここで、該オピオイドアンタゴニストが、好ましくは、該投与工程の3時間以内に該個体においてそのCmaxに達する、方法。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、個体におけるオピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイドで治療された個体においてオピオイド誘発性腸機能障害を治療又は予防するための方法であって、140時間 x ng/mL〜1300時間 x ng/mLの範囲内の、0〜12時間の曲線下面積を提供するに好ましくは十分な、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを経口投与する工程を含む、方法。
本発明の1つ又はそれ以上の実施態様において、本発明は、10時間を超えるヒトにおける半減期を有する、経口投与可能な、末梢性オピオイドアンタゴニストを提供する。
第8日、全ての処置、対数−線形スケール(n=6)についての平均(±SEM)血漿中化合物1濃度−時間プロフィールを示すグラフである。
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、本明細書に具体的に記載された活性薬剤に限定されないことが理解され、何故ならば、このような活性薬剤は、本発明によって包含される活性薬剤の例であるためである。例えば、現在は公知でないが、特許請求の範囲に記載されるのと同一の特徴を有する他の活性薬剤もまた、本発明によって包含される。
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、単数形「ア(a)」、「アン(an)」、及び「ザ(the)」は、文脈において明確に規定されない限り、複数の指示物を含むことが、注意されなければならない。
本発明を説明及び特許請求する際に、以下の用語が、下記の定義に従って使用される。
「PEG」、「ポリエチレングリコール」及び「ポリ(エチレングリコール)」は、本明細書において使用される場合、任意の水溶性ポリ(エチレンオキシド)を包含するように意図される。典型的に、薬学の文脈における使用についてのPEGは、以下の構造を含む:「-O(CH2CH2O)m-」、ここで、(m)は2〜4000である。本明細書において使用される場合、PEGはまた、末端酸素が置換されるか否かに依存して、「-CH2CH2-O(CH2CH2O)m-CH2CH2-」及び「-(CH2CH2O)m-」を含む。PEGがスペーサー部分(下記により詳細に説明される)をさらに含む場合、スペーサー部分を構成する原子は、水溶性ポリマーセグメントへ共有結合される場合、酸素−酸素結合(即ち、「-O-O-」又は過酸化物結合)を形成しない。本明細書及び特許請求の範囲にわたって、用語「PEG」は、種々の末端基又は「末端キャッピング」基などを有する構造を含むことが留意されるべきである。用語「PEG」はまた、-CH2CH2O- モノマーサブユニットを大部分、即ち、50%を超えて含むポリマーを意味する。具体的な形態に関して、PEGは、種々の分子量の任意の数、並びに、下記により詳細に説明される、「分枝鎖」、「直鎖」、「フォーク状(forked)」、「多官能性」などの構造又は形状をとり得る。
「有機基」は、本明細書において使用される場合、例えば、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、及び置換アリールを含む。
「アルキル」は、典型的に長さが約1〜20個の原子の範囲の、炭化水素鎖を指す。このような炭化水素鎖は、好ましくは、しかし必ずしもではないが、飽和であり、典型的に直鎖が好ましいが、分枝鎖又は直鎖であり得る。例示的なアルキル基としては、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、3−メチルペンチルなどが挙げられる。本明細書において使用される場合、「アルキル」は、3個以上の炭素原子が参照される場合はシクロアルキル、及び低級アルキルを含む。
「低級アルキル」は、メチル、エチル、n−ブチル、iso−ブチル、及びtert−ブチルによって例示されるように、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を指し、直鎖又は分枝鎖であり得る。
「シクロアルキル」は、好ましくは3〜約12個の炭素原子、より好ましくは3〜約8個で構成された、架橋、融合、又はスピロ環式化合物を含む、飽和又は不飽和環式炭化水素鎖を指す。
例えば、「置換アルキル」におけるような、用語「置換」は、1つ又はそれ以上の水素原子について、これらに限定されないが、C3−C8シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど;ハロ、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード;シアノ;アルコキシ、低級フェニル(例えば、0〜2置換フェニル);置換フェニルなどの、1つ又はそれ以上の非干渉置換基で置換された部分(例えば、アルキル基)を指す。
本明細書において使用される場合、「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含む、長さが1〜15個の原子の分枝鎖又は非分枝鎖炭化水素基、例えば、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル、テトラデセニルなどを指す。
用語「アルキニル」は、本明細書において使用される場合、少なくとも1つの三重結合を含む、長さが2〜15個の原子の分枝鎖又は非分枝鎖炭化水素基、エチニル、n−ブチニル、イソペンチニル、オクチニル、デシニルなどを指す。
「薬学的に許容される賦形剤」又は「薬学的に許容される担体」は、本発明の組成物中に含まれ得、個体(即ち、患者)に対して有意な有害な毒物学的効果をもたらさない賦形剤を指す。
「治療有効量」は、血流中又は標的組織中において活性薬剤の所望のレベルを提供するために必要とされる活性薬剤(例えば、末梢性オピオイドアンタゴニスト及びオピオイドアゴニスト)の量を指す。正確な量は、多数の因子、例えば、特定の活性薬剤、薬学的調製物の成分及び物理的特性、意図される患者個体群、患者考慮などに依存し、本明細書に提供される情報に基づいて、当業者によって容易に決定され得る。
用語「患者」及び「個体」は、交換可能であり、末梢性オピオイドアンタゴニストの投与によって予防又は治療され得る状態に罹患するか又はこの状態になりやすい生きている生物を指し、ヒト及び動物の両方を含む。本明細書において使用される場合、中枢鎮痛作用への参照は、オピオイド治療個体(即ち、1つ又はそれ以上のオピオイド鎮痛薬の投与によってオピオイドに基づく痛覚消失を受容する個体)に関連する中枢鎮痛作用を意味することが理解される。
「場合による」及び「場合により」は、続いて記載される状況が生じても又は生じなくてもよいことを意味し、従って、該記載は、状況が生じる場合及びそれが生じない場合を含む。
前述したように、本発明は、末梢性オピオイドアンタゴニストを患者へ経口投与する個工程を含む種々の方法を(他のものの中でも特に)提供する。典型的に、患者は、患者に中枢鎮痛作用をもたらすための1つ又はそれ以上のオピオイド鎮痛薬の投与によってオピオイドに基づく療法を既に受けており、しかし、オピオイドに基づく療法が同時に又は末梢性オピオイドアンタゴニストの経口投与に続いて開始される場合もまた考えられる。
例示的な末梢性オピオイドアンタゴニストは、包含される化合物を含み、ここで、水溶性オリゴマーが、オピオイド受容体でアンタゴニズムを有する部分へ共有結合されている。例えば、米国特許出願公開第2003/0124086号に開示される化合物を参照のこと。
なおさらなる化合物、このような化合物としては、ほんの一例として、以下の式Iによって包含されるものが挙げられる。
Figure 2011519930
式中、
R1はH又は有機基(好ましくはH)であり;
R2はH又はOH(好ましくはOH)であり;
R3はH又は有機基であり(好ましくは、R3は、H、又は有機基、例えば、C1-6アルキル、置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、C2-6アルケニル、置換C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換C2-6アルキニル、より好ましくはCH2-CH=CH2である);
点線(「---」)は、場合による二重結合を表わし;
Y1はO又はS(好ましくはO)であり;
(n)は、3〜20(好ましくは3〜10)の整数である、
及びその全ての立体異性体、及び上記の全てのものの薬学的に許容される塩。
好ましい末梢性オピオイドアンタゴニストは化合物Iであり、これは、以下の式を有する化合物である:
Figure 2011519930
末梢性オピオイドアンタゴニストの半減期の例示的な範囲としては、以下が挙げられる:8時間超;9時間超;10時間超;11時間超;8時間超かつ24時間未満;10時間超かつ24時間未満;11時間超かつ24時間未満。
中枢鎮痛作用を達成するために、患者にオピオイドアゴニストが典型的に投与される。オピオイドアゴニストは、例えば、注射(静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、及び皮下を非限定的に含む)、経口、経頬、経鼻、経粘膜、局所、眼科用製剤、及び吸入を含む、任意の好適な手段によって患者へ投与され得る。オピオイドアゴニストの投与は、個体による自己投与によって並びに別の人によって達成され得る。オピオイドアゴニストの治療有効用量(その投薬頻度を含む)は、特定のオピオイドに関連し、例えば、Drug Facts and Comparisons (2003) 57th Edition, Kenneth Killion, Ed., Facts and Comparison, St. Louis, MOにおいて入手可能の、従来の投与スキームに典型的に従う。
「オピオイドアゴニスト」は、部分アゴニスト(即ち、全部に満たないオピオイド受容体タイプに対して活性を示す化合物)及びアゴニスト−アンタゴニスト(即ち、一方の受容体タイプでアゴニスト及び別の受容体タイプでアンタゴニスト活性を示す化合物)を含む、1つ又はそれ以上のオピオイド受容体タイプを活性化する、アヘンの任意の天然若しくは合成アルカロイド又は構造誘導体である。オピオイドアゴニストは、天然アルカロイド、例えば、フェナントレン(penanthrene)(例えば、モルヒネ)若しくはベンジルイソキノリン(例えば、パパベリン)、半合成誘導体(例えば、ヒドロモルホン)、又は種々のクラスの合成誘導体のいずれか(例えば、フェニルピペリジン、ベンゾモルファン、プロピオンアニリド(priopionanilide)、及びモルフィナン)であり得る。例示的なオピオイドアゴニストとしては、1−α−アセチルメタドール、アルフェンタニル、アルファプロジン、アニレリジン、ブレマゾシン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、シクラゾシン、デゾシン、ジアセチルモルヒネ(即ち、ヘロイン)、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン(即ち、ペチジン)、メタドン、メトトリメプラジン、モルヒネ、ナルブフィン、ネホパム、ノルモルヒネ(normophine)、ノスカピン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベリン、ペンタゾシン、ペチジン、フェナゾシン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、テバイン及びトラマドール、並びに前述のものの各々の薬学的に許容される塩が挙げられる。好ましいオピオイドアゴニストの構造を以下に提供する:
Figure 2011519930
前述したように、外因性オピオイドは患者に痛覚消失という利益を与える一方、それらは、非常に頻繁に、同時に、末梢性副作用をもたらす。末梢性オピオイドアンタゴニストを経口投与することによって、利便性(例えば、注射する必要がないこと)並びに1つ又はそれ以上のオピオイド誘発性副作用の逆転の両方の利益が達成され得る。例えば、一実施態様において、本発明の方法は、オピオイド誘発性腸機能障害に罹患する患者において使用され得る。別の例示的な実施態様において、本発明の方法は、排便の誘発の必要が示されるオピオイド療法を受けている患者において使用され得る。全ての場合において、好ましい患者はヒト患者である。
末梢性オピオイドアンタゴニストの経口送達について、投薬形態は単位投与形態の形態あることが好ましい。本発明のある実施態様において、単位投与形態は、末梢性オピオイドアンタゴニスト及びオピオイドアゴニストの両方を含む。
さらに他の実施態様において、単位投与形態は、末梢性オピオイドアンタゴニスト及びオピオイドアゴニストの両方を含み、ここで、オピオイドアンタゴニストは、該単位投与形態の液化形態を注射する個体において、該オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害が生じるような量で存在する。このようにして、単位投与形態の乱用の可能性が、最小限にされ得る。理論に拘束されることを望まないが、末梢性オピオイドアンタゴニストは−−十分で、比較的高い量で存在する場合−−、血液脳関門フィルタリング機構を圧倒し、続いて中枢神経系中へ透過し得る。中枢神経系に入ると、オピオイドアンタゴニストは、オピオイドアゴニストの効果を打ち消し得、従って、オピオイドアゴニストを乱用する常用者の試みを阻止し得る。
末梢性オピオイドアンタゴニスト(並びに、経口経路が使用される場合のオピオイドアゴニスト)を含む経口投与される薬物について、好適な経口単位投与形態は、液体、半固体又は固体の形態であり得る。例示的な液体としては、懸濁液、溶液、乳濁液、及びシロップが挙げられる。例示的な半固体としては、「そのまま」投与されるか又は患者への投与用に(例えば、ゲルカップへ)処方され得るゲルが挙げられる。例示的な固体としては、顆粒、ペレット、ビーズ、粉末が挙げられ、これらは、「そのまま」投与されるか又は患者への投与用に以下の1つ又はそれ以上へ処方され得る:錠剤;カプセル剤;カプレット;ゲルカップ及びトローチ剤。好適な薬学的組成物及び単位投与形態は、薬学的製剤の当業者に公知であって、関連のテキスト及び文献に、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences: 18th Edition, Gennaro, A. R., Ed. (Mack Publishing Company; Easton, Pennsylvania; 1990) に記載される、従来の方法を使用して作製され得る。
錠剤及びカプセル剤は、最も好都合な経口投薬形態を代表する。錠剤は、標準的な錠剤加工手順及び装置を使用して製造され得る。錠剤を形成するための好ましい技術としては、直接圧縮及び造粒が挙げられる。活性薬剤に加えて、錠剤は、一般的に、不活性な、薬学的に許容される担体材料、例えば、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、充填剤、安定剤、界面活性剤、着色剤などを含有する。結合剤は、錠剤へ凝集性を与え、従って錠剤が完全なままであることを確実にするために使用される。好適な結合剤材料としては、デンプン(トウモロコシデンプン及びアルファ化デンプンを含む)、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、デキストロース及びラクトースを含む)、ポリエチレングリコール、ろう、並びに天然及び合成ゴム、例えば、アカシア アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系ポリマー(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどを含む)、並びにVeegumが挙げられるが、これらに限定されない。滑沢剤は、錠剤製造、粉末流動促進、及び圧力が取り除かれる際の粒子キャッピング(即ち、粒子破損)防止を容易にするために使用される。有用な滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸である。崩壊剤は、錠剤の崩壊を促進するために使用され、一般的に、デンプン、クレイ、セルロース、アルギン、ゴム、又は架橋ポリマーである。充填剤としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、アルミナ、タルク、カオリン、粉末セルロース及び微結晶性セルロースなどの材料、並びにマンニトール、尿素、スクロース、ラクトース、デキストロース、塩化ナトリウム及びソルビトールなどの可溶性材料が挙げられる。安定剤は、当技術分野において周知であるように、例えば酸化反応を含む薬物分解反応を阻害するか又は遅延させるために使用される。
ある場合において、錠剤は、均一錠剤の形態であり得る。均一錠剤において、錠剤の作製において使用される製剤は、活性薬剤及び1つ又はそれ以上の薬学的賦形剤(例えば、希釈剤)の実質的に均質な混合物である。次いで、製剤は、好適な打錠プロセスを使用して錠剤を作製するために使用され、それによって、錠剤にわたって実質的に均質である錠剤が得られる。
なお別の場合において、錠剤はまた、(1、2、3又はそれ以上の層の)層状錠剤の形態をとり得る。層状錠剤を製造するための方法は、2つの異なる製剤(例えば、オピオイドアゴニストを含有する一方の製剤、及びポリマー−オピオイド結合体を含有する別のもの)を合わせる工程、及び2つを一緒に圧縮し錠剤を形成させる工程を含み得る。3つ以上の層の多層状錠剤もまた可能であり、これは、例えば、3つ以上の異なる製剤を合わせ、続いて圧縮することによって、同様の様式で形成され得る。
場合により、バリア層が層状錠剤中に含まれ得る。バリア層を含めるための1つのアプローチは、第1製剤(例えば、第1活性薬剤を含有する製剤)の圧縮された第1層を形成する工程、ここで、圧縮層は、1つの露出された表面を有する;露出された表面を材料(例えば、実質的に不透過性であり、それによって隣接層間の物理的相互作用を防止する材料)でコーティングし、コーティングされた表面を形成させる工程;及びコーティングされた表面を第2製剤(例えば、第2活性薬剤を含有する第2製剤)と接触させる工程;及び第2製剤及びコーティングされた表面を圧縮し、その中にバリア層を含ませた層状錠剤を形成させる工程を含む。
カプセル剤もまた、好ましい経口投薬形態であり、この場合、組成物は、液体、半固体又は固体(微粒子、例えば、顆粒、ビーズ、粉末又はペレットを含む)の形態でカプセル化され得る。好適なカプセル剤は、硬質又は軟質のいずれかであり得、一般的に、ゼラチン、デンプン、又はセルロース系材料から作製され、ゼラチンカプセル剤が好ましい。ツーピース硬質ゼラチンカプセル剤は、ゼラチンバンドなどで、好ましくは封をされる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(上記)を参照のこと;これには、カプセル化された医薬品を作製するための材料及び方法が記載されている。
例示的な賦形剤としては、非限定的に、炭水化物、無機塩、抗菌剤、抗酸化剤、界面活性剤、緩衝剤、酸、塩基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択されるものが挙げられる。
炭水化物、例えば、糖、誘導体化糖、例えば、アルジトール、アルドン酸、エステル化糖、及び/又は糖ポリマーが、賦形剤として存在し得る。具体的な炭水化物賦形剤としては、例えば、単糖類、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D−マンノース、ソルボースなど;二糖類、例えば、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースなど;多糖類、例えば、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなど;及びアルジトール、例えば、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール(グルシトール)、ピラノシルソルビトール、ミオイノシトールなどが挙げられる。
賦形剤はまた、無機塩又は緩衝剤、例えば、クエン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせを含み得る。
調製物はまた、微生物増殖を防止又は阻止するための抗菌剤を含み得る。本発明に好適な抗菌剤の非限定的な例としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、塩化セチルピリジウム、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、チメロサール(thimersol)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
抗酸化剤もまた、調製物中に存在し得る。抗酸化剤は、酸化を防止し、それによって、調製物の結合体又は他の成分の劣化を防止するために使用される。本発明における使用に好適な抗酸化剤としては、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次亜リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
界面活性剤が、賦形剤として存在し得る。例示的な界面活性剤としては、以下が挙げられる:ポリソルベート、例えば、「Tween 20」及び「Tween 80」、及びプルロニック、例えば、F68及びF88(これらは両方ともBASF, Mount Olive, New Jerseyから入手可能である);ソルビタンエステル;脂質、例えば、リン脂質、例えば、レシチン及び他のホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン(しかし、好ましくはリポソーム形態でない)、脂肪酸及び脂肪酸エステル;ステロイド、例えば、コレステロール;並びにキレート剤、例えば、EDTA、亜鉛、及び他のこのような好適なカチオン。
酸又は塩基が、調製物中において賦形剤として存在し得る。使用され得る酸の非限定的な例としては、塩酸、酢酸、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、ギ酸、トリクロロ酢酸、硝酸、過塩素酸、リン酸、硫酸、フマル酸、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される酸が挙げられる。好適な塩基の例としては、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、フマル酸カリウム(potassium fumerate)、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される塩基が挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的調製物は、全てのタイプの製剤を包含する。組成物中の活性薬剤(即ち、オピオイドアゴニスト及びポリマー−オピオイドアンタゴニスト結合体)の量は、多数の因子に応じて変化するが、組成物が単位投与形態で保存される場合、最適には、各活性薬剤の治療有効用量である。各活性薬剤についての治療有効用量は、臨床医によって決定されるような臨床的に望ましい終点をどの量が生じさせるかを決定するために、漸増する量の活性薬剤を繰り返し投与することによって、実験的に決定され得る。
組成物中の任意の個々の賦形剤の量は、賦形剤の活性、及び組成物の特定の要求に応じて変化する。典型的に、任意の個々の賦形剤の最適量は、型通りの実験によって、即ち、種々の量の賦形剤(低から高までの範囲)を含有する組成物を作製し、組成物の安定性及び他のパラメータを検査し、次いで、有意な副作用なしに最適な成績が得られる範囲を測定することによって、決定される。
しかし、一般的に、賦形剤は、約1質量%〜約99質量%、好ましくは約2質量%〜98質量%、より好ましくは約5〜95質量%の賦形剤の量で組成物中に存在し、30質量%未満の濃度が最も好ましい。
これら前述の薬学的賦形剤及び他の賦形剤は、“Remington: The Science & Practice of Pharmacy”, 19th ed., Williams & Williams, (1995)、“Physician's Desk Reference”, 52nd ed., Medical Economics, Montvale, NJ (1998)、及びKibbe, A.H., Handbook of Pharmaceutical Excipients, 3rd Edition, American Pharmaceutical Association, Washington, D.C., 2000に記載されている。
本発明は、その好ましい具体的な実施態様と共に説明してきたが、前述の説明及び以下の実験は、本発明を説明することを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものでないと、当然ながら理解すべきである。
本発明の範囲内の他の側面、利点及び改変は、本発明が属する分野の当業者に明らかである。
本明細書において参照される全ての論文、書籍、特許、特許公報及び他の刊行物は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
実施例1において使用されるように、化合物1は、以下に与えられる構造を有する化合物を指す。
Figure 2011519930
化合物Iは、米国特許出願公開第2005/0136031号、第2006/0105046号及びPCT特許出願第WO 2007/124114号に記載されるように製造され得る。
実施例1
化合物Iの経口投与剤の安全性、忍容性、及び薬物動態を評価するために、二重盲検・ランダム化・プラセボ対照・反復投与試験を行った。
32人の健常な男性及び女性ボランティアを、このランダム化・二重盲検・プラセボ対照・反復投与・用量漸増試験に登録した。主な選択基準は以下であった:(i)年齢≧18かつ≦65歳;(ii)ボディマス指数(BMI)≧18かつ≦30kg/m2;(iii)薬物又はアルコール乱用の病歴のない非喫煙者;(iv)前月中の正常な排便頻度;及び(v)女性の被験者は、閉経後であるか、又は外科的に不妊となった状態でなければならなかった。16人の男性及び16人の女性被験者が試験に参加した。被験者の年齢は25〜65歳の範囲にあった。BMI(メートル単位の身長の二乗で割ったキログラム体重)は19〜29の範囲にあった。
被験者を、7日間(第8日は単回投与)、1日2回(12時間ごと)の、化合物I経口液剤又はプラセボ経口液剤に、3:1にランダム化した。被験者を4つのコホートの1つに割り当てた:1日2回、25mg、60mg、125mg、又は250mg。各コホートは8人の被験者からなり;6人を活性薬物で処置し、2人にプラセボを投与した。各コホートは、4人の男性及び4人の女性の被験者を含んだ。被験者は、試験中、オピオイド療法を受けなかった。有害事象、バイタルサイン、心電図記録、並びに血液、血清生化学及び尿検査を含む臨床検査パラメータをモニタリングすることによって、安全性を評価した。
検証されたLC−MS/MS法を介して血漿中の化合物I及び化合物I−グルクロニド濃度の測定のために、血液サンプルを採取した。サンプリング時間の関数としての、個々の及び平均の血漿中の化合物I及び化合物I−グルクロニド濃度を、線形及び対数−線形スケール上にプロットした。個々の薬物動態パラメータを、ノンコンパートメンタル分析によって誘導し、処置別に要約した。定常状態の達成、用量比例性、及び性別比較を、グラフによって評価した。
死亡、重篤な有害事象、又は早期の試験中止はなかった。一般的に、有害事象率は、プラセボ群及び処置群において類似した;プラセボ群において8人中6人の被験者(75%)、処置群において24人中18人(75%)が、少なくとも1つの有害事象を経験した。表1及び2は、試験において観察された処置により発現した有害事象を要約する。
薬物関連有害事象を、治験責任医師の見解で試験薬物に「恐らく関連する」又は「確実に関連する」と考えられる有害事象と定義した;試験薬物に確実に関連するとみなされた薬物関連有害事象はなかった。薬物関連有害事象の大部分は、軽度のものであり;69個の薬物関連有害事象のうち、62個(90%)は軽度と評価され、7個(10%)は中等度と評価された。めまいという可能性のある例外はあったが、有害事象は、用量に関連しないようであった。25−又は60−mg用量群においては、被験者はめまいを経験しなかった。125−mg群においては6人中2人の被験者、250−mg群においては6人中3人の被験者が、めまいを経験した。しかし、プラセボ群中の8人のうちの2人の被験者もまた、めまいを経験した。臨床的に有意な薬物関連臨床検査毒性又は心電図変化は、観察されなかった。
Figure 2011519930
Figure 2011519930
全ての用量レベルでの血漿中化合物I濃度の急激な増加によって証明されたように、化合物Iは迅速に吸収された。最初のピークに続いての第2の化合物I濃度−時間プロファイルピーク又はショルダーが、特に低用量で、高い頻度で観察された。最大化合物I血漿中濃度(Cmax)及び血漿中化合物I濃度−時間曲線下面積(AUC)値は、投与の日1及び日8に線形(用量比例)であった(表3及び4)。多相動態(multi-phasic kinetics)が、日8における血漿中化合物I濃度−時間プロファイルから明らかであった(図1)。
Figure 2011519930
Figure 2011519930
用量とは無関係に、観察されたターミナル化合物I半減期は、約11時間であった。定常状態は、一般的に、二、三回の用量内で(within a few doses)到達された。血漿中化合物I−グルクロニド濃度は、血漿中化合物I濃度よりも約100倍低かった。グルクロン酸抱合は、用量レベル又は投与期間によって影響されなかった。
これらの結果は、経口の化合物Iが、重篤な又は重度の有害事象なしに、かつ毒性のための中止なしに、1日2回、250mgまでの用量で、一般的に十分に認容され、安全であることを示している。化合物Iは、用量投与後、血漿中に迅速に現れ、このことは、経口薬としてのそのバイオアベイラビリティーを証明しており;薬物動態は、線形(用量比例)であり、観察されたターミナル血漿中化合物I半減期は、用量とは無関係に、約11時間であった。
結果はまた、経口投与された、末梢性オピオイドアンタゴニストが、OIC及びOBDの他の発現について治療するための治療有効用量で投与され得ることを示す。従って、本発明は、オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイドで治療される患者においてオピオイド誘発性腸機能障害を治療又は予防するための方法であって、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを1日2回以下だけ経口投与する工程を含み、ここで、該用量が、一日につき少なくとも10時間、治療効果をもたらす方法を提供する。前記の証明が示すように、化合物Iは、約11時間の血清中半減期を有し、比較的高い用量で安全に投与され得る。従って、アンタゴニストが化合物I又は同様のPEG−オピオイドアンタゴニストである、本発明の一実施態様において、治療有効用量は、25mg〜250mg/日の範囲内にあり(さらに低い用量、例えば5mg、10mg、12mg、15mg、及び20mg/日もまた有効であり得る)、これは、1日1回投与されてもよく、又は1日全体で投与される2回又はそれ以上の用量に分割されてもよい(例えば、オピオイドが患者へ投与されるのと同一の投与スケジュールで)。実施態様において、一日量は、5、10、12、15、20、25、50、及び100mg/日である。投与量は、分子量/バイオアベイラビリティー/活性などで化合物Iとは有意に相違するPEG−オピオイドアンタゴニスト化合物に応じて適宜調節され得る。
本発明はまた、オピオイドを摂取する患者に少なくとも10時間の治療効果をもたらす経口投与可能なオピオイドアンタゴニストの薬学的製剤の単位投与形態を提供し、ここで、該治療効果は、該オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害のない、オピオイド誘発性腸機能障害の治療又は予防である。一実施態様において、アンタゴニストは、メチルナルトレキソン、アルビモパン、及びPEG−オピオイドアンタゴニストからなる群より選択される。一実施態様において、アンタゴニストは、化合物I又は同様のPEG−オピオイドアンタゴニストであり、治療有効用量は、25mg〜250mg/日の範囲内にあり(さらに低い用量、例えば5mg、10mg、12mg、15mg、及び20mg/日もまた有効であり得る)、これは、1日1回投与されてもよく、又は1日全体で投与される2回又はそれ以上の用量に分割されてもよい(例えば、オピオイドが患者に投与されるのと同一の投薬スケジュールなど)。種々の実施態様において、治療有効用量は、5、10、12、15、20、25、50、及び100mg/日である。投与量は、分子量/バイオアベイラビリティー/活性などで化合物Iとは有意に相違するPEG−オピオイドアンタゴニスト化合物に応じて適宜調節され得る。
本発明の別の実施態様において、単位投与形態は、治療有効用量のオピオイドをさらに含み、場合によりここで、該オピオイドアンタゴニストは、過量の該単位投与形態を投与する個体において、該オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害が生じるような量で存在する。一実施態様において、オピオイドアンタゴニストは、前記単位投与形態の液化形態を注射する個体において、前記オピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害が生じるような量で存在する。上述の試験においてテストした高用量である幾人かの患者らによって経験されためまいは、高用量でのPEG−オピオイドアンタゴニストによる血液脳関門の多少の透過に、一部分、起因し得る。従って、患者が本発明のオピオイドアンタゴニスト/オピオイド組み合わせ単位投与形態を(例えば、液化(liquefication)及び注射によって)乱用しようと試みる場合、吸収された高用量のアンタゴニストは、血液脳関門の透過、及びオピオイドの鎮痛効果の付随的なブロックをもたらし、乱用者の目的を阻止し、さらにはオピオイドのより安全な投与形態を提供する。
前記の結果はまた、本発明が、患者においてオピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイド誘発性便秘に罹患する患者において排便を誘導するための方法を提供することを示し、該方法は、治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを経口投与する工程を含み、ここで、該オピオイドアンタゴニストは、該投与工程の3時間以内に該患者においてそのCmaxに達する。一実施態様において、アンタゴニストは、1日2回以下だけ投与される。一実施態様において、アンタゴニストは、1日1回のみ投与される。一実施態様において、アンタゴニストは、メチルナルトレキソン、アルビモパン、及びPEG−オピオイドアンタゴニストからなる群より選択される。一実施態様において、アンタゴニストは、化合物I又は同様のPEG−オピオイドアンタゴニストであり、治療有効用量は、25mg〜250mg/日の範囲内にあり(さらに低い用量、例えば5mg、10mg、12mg、15mg、及び20mg/日もまた有効であり得る)、これは、1日1回投与されてもよく、又は1日全体で投与される2回又はそれ以上の用量に分割されてもよい(例えばオピオイドが患者に投与されるのと同一の投与スケジュールで)。種々の実施態様において、治療有効用量は、5、10、12、15、20、25、50、及び100mg/日である。投与量は、分子量/バイオアベイラビリティー/活性などで化合物Iとは有意に相違するPEG−オピオイドアンタゴニスト化合物に応じて適宜調節され得る。一実施態様において、本発明のオピオイドアンタゴニストを服用する患者は、1週間当たり7回以上の排便を有し、しかしこのような治療がなされない場合、1週間当たり3回以下の排便しか有さない。
本発明はまた、患者におけるオピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイドで治療される患者においてオピオイド誘発性腸機能障害を治療又は予防するための方法を提供し、該方法は、25、60、125、及び250mg用量群について、前記の表3及び4に示される範囲内の0〜12時間の曲線下面積の値をもたらすのに十分な、治療有効用量の化合物I又は式Iに包含される化合物を経口投与する工程を含む。
本発明のこれら及び他の側面及び実施態様は、本開示を考慮するときに、当業者に明らかであろう。

Claims (25)

  1. 治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを1日2回以下だけ個体に経口投与する工程を含む方法。
  2. 1つ又はそれ以上の末梢介在(peripherially mediated)オピオイド誘発性副作用に罹患する個体の治療において使用される、請求項1に記載の方法。
  3. オピオイド誘発性腸機能障害に罹患する個体の治療において使用される、請求項1に記載の方法。
  4. オピオイド誘発性便秘に罹患する個体の治療において使用される、請求項1に記載の方法。
  5. 1つ又はそれ以上の末梢介在オピオイド誘発性副作用の予防において使用される、請求項1に記載の方法。
  6. 治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストの個体への投与の24時間以内に、治療有効用量のオピオイドが個体に投与される、請求項5に記載の方法。
  7. 末梢性オピオイドアンタゴニストが1日1回投与される、請求項1に記載の方法。
  8. 末梢性オピオイドアンタゴニスト1日2回投与される、請求項1に記載の方法。
  9. 末梢性オピオイドアンタゴニストの総一日量が、10mg〜100mgである、請求項1に記載の方法。
  10. 末梢性オピオイドアンタゴニストの総一日量が、25mg〜100mgである、請求項9に記載の方法。
  11. 末梢性オピオイドアンタゴニストの治療有効用量が、5mg〜50mgである、請求項1に記載の方法。
  12. 治療有効用量が、一日につき少なくとも10時間、治療効果をもたらす、請求項1に記載の方法。
  13. 治療効果が、個体におけるオピオイド誘発性副作用の予防、及びオピオイド誘発性副作用に罹患する個体の治療からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 末梢性オピオイドアンタゴニストが、以下の式:
    Figure 2011519930
    式中、
    R1はH又は有機基であり;
    R2はH又はOHであり;
    R3はH又は有機基であり;
    点線(「---」)は、場合による二重結合を表わし;
    Y1はO又はSであり;そして
    (n)は、3〜20の整数である、
    及びその全ての立体異性体、及び上記の全てのものの薬学的に許容される塩
    を有する、請求項1に記載の方法。
  15. オピオイドが、1−α−アセチルメタドール、アルフェンタニル、アルファプロジン、アニレリジン、ブレマゾシン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、シクラゾシン、デゾシン、ジアセチルモルヒネ、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、メトトリメプラジン、モルヒネ、ナルブフィン、ネホパム、ノルモルヒネ、ノスカピン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベリン、ペンタゾシン、ペチジン、フェナゾシン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、テバイン、トラマドール、及び上記のものの各々の薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  16. 以下の工程:
    (i)治療有効量のオピオイドを個体に投与し、中枢鎮痛作用をもたらす工程;
    (ii)工程(i)の前、工程(i)と同時、又は工程(i)の後に、治療有効量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程、ここで、該末梢性オピオイドアンタゴニストの用量は:(a)少なくとも10時間、治療効果をもたらし;(b)中枢鎮痛作用の有意な阻害を引き起こさない;
    を含む、方法。
  17. 個体に投与するとき、少なくとも10時間、治療効果をもたらすのに十分な用量の経口投与可能なオピオイドアンタゴニストを含む、単位投与形態。
  18. 個体が中枢鎮痛作用を経験している、請求項17に記載の単位投与形態。
  19. 単位投与形態が、治療有効用量のオピオイドをさらに含む、請求項18に記載の単位投与形態。
  20. 個体が中枢鎮痛作用を経験していない、請求項17に記載の単位投与形態。
  21. 治療効果が、オピオイド誘発性副作用の個体における治療又は予防である、請求項17に記載の単位投与形態。
  22. 10時間を超えるヒトにおける半減期を有する、経口投与可能な、末梢性オピオイドアンタゴニスト。
  23. 治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含む方法であって、ここで、該個体におけるオピオイドの中枢鎮痛作用の有意な阻害なしに、オピオイド療法を受容し、オピオイド誘発性便秘に罹患する個体において排便を誘導する、上記方法。
  24. 治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含む方法であって、ここで、該末梢性オピオイドアンタゴニストが、該投与の3時間以内に該個体においてそのCmaxに達する、上記方法。
  25. 治療有効用量の末梢性オピオイドアンタゴニストを個体に経口投与する工程を含む方法であって、ここで、該末梢性オピオイドアンタゴニストが、140時間 x ng/mL〜1300時間 x ng/mLの範囲の、投与後0〜12時間の曲線下面積をもたらす、上記方法。
JP2011508513A 2008-05-07 2009-05-07 末梢性オピオイドアンタゴニストの経口投与 Pending JP2011519930A (ja)

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