JP2011519380A - インク、方法および使用 - Google Patents

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Abstract

像を基材上に印刷するための方法であって、以下の成分:i)顔料コアおよび架橋分散剤シェルを含む封入顔料;ii)少なくとも5000の重量平均分子量を有し、ポリウレタンであるかポリウレタンを含むバインダー;およびiii)液状ビヒクル;ここにおいて、該バインダーは、シェル中の分散剤とは化学的に異なる、を含むインクを、インクジェット印刷機により基材に施用することを含む、前記方法。本方法は、良好な蛍光ペン耐汚れ性を有する印刷物を提供する。インクは良好に印刷され、特に安定である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク、特にインクジェット印刷(IPJ)インクおよびインクジェット印刷の方法に関する。
インクは、用いる着色剤のタイプに応じて2つのタイプの一方であることが多い。染料に基づくインクは、液状ビヒクルに溶解している染料を含むことが多い。顔料に基づくインクは、液状ビヒクルに分散している顔料を含む。顔料に基づくインクは、染料に基づくインクより良好な耐オゾン堅牢度および耐光堅牢度を有する傾向がある。しかしながら、顔料が液状ビヒクルに分散しているので、インクの貯蔵中および/またはインクの使用中(例えば印刷中)に顔料粒子が集塊(agglomerate)または凝集(flocculate)する傾向がある。インクが基材上に印刷される前のそのような集塊または凝集は、とりわけ、印刷機のノズルが非常に小さく、あらゆる大きすぎる粒状物質による閉塞の影響を受けやすいインクジェット印刷のインクにおいて、非常に望ましくない。したがって、インクジェット分野では、顔料分散物およびこれを含有するインクのコロイド安定性を向上させる試みに多大な尽力がなされてきた。
顔料に基づくインクであって、紙、とりわけ普通紙の上に印刷したときに、良好な耐久性、特に、良好な摩擦堅牢度、湿潤堅牢度および蛍光ペン堅牢度(highlighter pen fastness)をもたらすインクを提供することも望ましい。われわれは、蛍光ペンによる顔料の汚れ(smearing)がわずかであっても、特に顔料が暗色、例えば黒のものである場合、ヒトの目がこれに対し非常に敏感であることを見いだした。蛍光ペンインクはpHおよび組成が多種多様である。蛍光ペンインクは中性であることができるが、より一般には酸性またはアルカリ性である。蛍光ペンインクは、紙の湿潤を補助するための水混和性有機溶媒および界面活性剤を含有することができる。したがって、さまざまな範囲の蛍光ペンインクの全体にわたり良好な湿潤堅牢度および蛍光ペン堅牢度を示す印刷をもたらす、安定なインクジェット印刷インクを提供することは難しい。
われわれ独自の研究において、良好な分散安定性、良好なインクジェット印刷機の発射特性および上記蛍光ペン堅牢度を同時に有し、顔料に基づくインクを提供することは、とりわけ難しい目的であることが判明している。
PCT特許出願公開WO03/062331号には、表面改質顔料、ポリウレタン分散物および水を含有する耐汚れ性(smear resistant)インクジェット印刷インクが記載されている。
米国特許出願公開US2004/0061753号には、水および顔料、ならびに、全ポリマーに基づき重量で25%未満の親水性モノマーを含有し、水性媒体に分散するが溶解しないポリマーバインダー、ならびに、少なくとも1つの界面活性剤および湿潤剤を含有する、耐水性インクジェット印刷インクが記載されている。
PCT特許出願公開WO03/062331号 米国特許出願公開US2004/0061753号
われわれは、上記従来技術文書は耐水堅牢度および顔料の分散安定性の問題にある程度対処しているが、さらなる改善がなお望ましいことを見いだした。
したがって、インクおよび特に上記利点を有するインクジェット印刷インクを提供することが、必要とされている。
本発明の第1の観点にしたがって、像を基材上に印刷するための方法であって、以下の成分:
i)顔料コアおよび架橋分散剤シェルを含む封入顔料;
ii)少なくとも5000の重量平均分子量を有し、ポリウレタンであるかポリウレタンを含むバインダー;および
iii)液状ビヒクル、
ここにおいて、該バインダーは、シェル中の分散剤とは化学的に異なる、
を含むインクを、インクジェット印刷機により基材に施用することを含む、前記方法を提供する。
定義
適している場合、特記しない限り、“1つ(a)”および“1つ(an)”という単語は、“少なくとも1つ”を意味する。例えば、“1つ”の封入顔料は“少なくとも1つ”の封入顔料を意味し、“1つ”のバインダーは“少なくとも1つ”のバインダーを意味する。
顔料
封入顔料のコアを形成する顔料は、実質的に液状ビヒクルに溶解しないあらゆる着色剤材料であることができる。好ましい顔料は、水およびアセトンなどのさまざまな液状ビヒクルに実質的に溶解しない。顔料は無機物(有機金属を含む)または有機物であることができる。好ましい有機顔料としては、例えば、Colour Index International、第3版(1971)、およびこれに続くその改訂版、およびその補遺の“Pigments”という見出しの章に記載されている顔料のクラスのいずれかが挙げられる。
有機顔料の例は、アゾ(ジスアゾおよび縮合アゾを含む)、チオインジゴ、インダントロン、イソインダントロン、アンタントロン、アントラキノン、イソジベンズアントロン、トリフェンジオキサジン、キナクリドン、ならびにフタロシアニン系列、特に銅フタロシアニンおよびその核ハロゲン化誘導体、ならびに酸性、塩基性および媒染染料のレーキに由来するものである。好ましい有機顔料は、フタロシアニン顔料、特に銅フタロシアニン顔料、アゾ顔料、インダントロン、アンタントロン、キナクリドン顔料である。
好ましい無機顔料としては、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、二酸化ケイ素、および特にカーボンブラックが挙げられる。
水分散性基(例えばカルボキシおよびスルホ基)が顔料の表面に共有結合するように、顔料は表面処理されていないことが好ましい。これらの種類の顔料は、分散剤の非存在下であっても水に分散しうるので、自己分散性顔料(SDP)または表面改質顔料(SMP)とよばれることが多い。われわれは、SDP/SMPを含有するインクが、バインダー、すなわち本発明の第1の観点で定義した成分ii)と混合したときに、凝集および集塊に対し十分に安定ではないことを見いだした。
カーボンブラックの場合、これらは、カーボンブラックの表面の一部が酸化基(例えば、カルボキシおよび/またはヒドロキシ基)を有するように調製することができる。しかしながら、そのような基の量は、カーボンブラックが分散剤の補助なしで水に分散することができるように、多くないことが好ましい。
顔料は、シアン、マゼンタ、黄色または黒色顔料、またはこれらの2種以上を含む混合物であることが好ましい。
顔料は、単一の化学種または2以上の化学種を含む混合物(例えば、2以上の異なる顔料を含む混合物)であることができる。
封入顔料
われわれは、バインダーはしばしば顔料分散物をコロイド的に不安定にする傾向があることを見いだした。より具体的には、バインダーは、時間とともに顔料の凝集および集塊を促進する傾向があることが多く、このことが、インクから得られるインクジェット印刷品質の望ましくない低下をもたらす可能性がある。われわれは、本発明の第1の観点で定義した封入顔料、バインダーおよび液状ビヒクルの組合わせがとりわけコロイド的に安定であり、より高い割合のバインダーが存在する場合であっても、このことが当てはまることを見いだした。
本発明の方法で用いる封入顔料は調製することができ、または商業的に得ることができる。
そのような封入顔料は、顔料および液体媒体の存在下で分散剤を架橋することにより調製することが好ましい。
“液体媒体”という単語は、封入顔料が架橋反応により調製されているときに存在する液体成分をさす。
このタイプの好ましい封入顔料は、PCT特許公開WO2006/064193号に記載されている。
封入顔料は、好ましくは分散物、より好ましくは均一の分散物の形にある。
封入顔料は、好ましくは1ミクロン未満、より好ましくは50nm〜500nm、特に50nm〜300nmの平均粒子サイズを有する。平均粒子サイズは、光散乱技術により、例えばMastersizer計測器を用いて測定することが好ましい。平均粒子サイズは、体積またはz−平均サイズであることが好ましい。
架橋分散剤シェル
シェルを形成する架橋分散剤は、好ましくは架橋ポリマーを含み、より好ましくは架橋ポリマーである。架橋分散剤は、架橋ポリウレタン、架橋ポリエステルまたはより好ましくは架橋ポリビニル分散剤を含むことが好ましく、より好ましくはこれらである。
架橋ポリビニル分散剤は、架橋(メタ)アクリレート、スチレン系または(メタ)アクリレート−コ−スチレン系コポリマーであるか、これを含むことが好ましい。
架橋分散剤は、単一の架橋分散剤を含むことができ、または2以上の異なる架橋分散剤を含むことができる。
架橋分散剤は水分散性基を含有することが好ましい。
水分散性基は、カチオン性、非イオン性、および特にアニオン性基であることが好ましい。
好ましいアニオン性基としては、ホスホン酸基、スルホン酸基、および特にカルボン酸基が挙げられる。アニオン性基は遊離酸の形にあることができるが、より好ましくは塩の形にある。アニオン性基に好ましい塩は、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アミンおよび有機アルカノールアミンを有するものである。カチオン性基に好ましい塩は、硫酸塩、ハロゲン化物(例えばCl、F、I)および特に硝酸塩である。
上記のように、架橋分散剤シェルを含む封入顔料は、顔料および液体媒体の存在下で分散剤を架橋することにより調製することが好ましい。
分散剤は、1以上のカルボン酸基、例えばメタクリル酸を含有する少なくとも1つのモノマー反復単位を含むことが好ましい。
分散剤がポリマーである場合、それはホモポリマーであることができるが、好ましくはコポリマーである。
好ましいコポリマー分散剤は、少なくとも1つの親水性モノマーと少なくとも1つの疎水性モノマーを共重合することにより調製する。
親水性モノマーは、イオン性または非イオン性基であることができる親水性基を含むモノマーである。イオン性基はカチオン性であることができるが、アニオン性であることが好ましい。両性の安定化を得るために、カチオン性およびアニオン性基の両方を分散剤中に存在させてもよい。好ましアニオン性基は、先に記載したように遊離酸または塩の形にあることができるフェノキシ、スルホン酸、硫酸、ホスホン酸、ポリリン酸およびリン酸基である。好ましいカチオン性基は、第四級アンモニウム、ベンザルコニウム、グアニジン、ビグアニジンおよびピリジニウムである。カチオン性基は、先に記載したように塩の形にあることができる。1以上のイオン性基を含有するコポリマー分散剤は、1以上のイオン性基を含有するモノマーまたはマクロマーと共重合することにより調製することが好ましい。コポリビニル分散剤の場合、アニオン性基を含有する好ましいモノマーは、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、より好ましくは、メタクリル酸、アクリル酸およびベータカルボキシエチルアクリレートから選択する。これらのうち、メタクリル酸が好ましい。好ましい非イオン性基は、グルコシド、サッカリド、ポリピロリドン、ポリアクリルアミド、ならびに特にヒドロキシおよびポリ(エチレンオキシド)基である。好ましいポリ(エチレンオキシド)基は、式−(CHCHO)Hまたは−(CHCHO)1−4−アルキル[式中、nは3〜200(好ましくは4〜20)である]のものである。分散剤は、単一の非イオン性基か、分散剤の全体でいくつかの非イオン性基か、または非イオン性基を含有する1以上のポリマー鎖を含有することができる。ヒドロキシ基は、1以上のヒドロキシ基を含有するモノマーと共重合するか、例えばポリビニルアルコール、ポリヒドロキシル官能性アクリル系誘導体またはセルロースを含有するマクロマーと共重合することにより、組み込むことができる。エチレンオキシ基は、ポリエチレンオキシド鎖を含有するモノマーまたはマクロマーと共重合することにより、組み込むことができる。
疎水性モノマーは、疎水性基を含むモノマーである。
好ましい疎水性基は、主に、3個未満の親水性基を含むか、より好ましくは親水性基を含まない、炭化水素、フルオロカーボン、ポリC3−4−アルキレンオキシおよびアルキルシロキサンである。疎水性基は、側基であるか疎水性モノマーを含む鎖中にあることができるC−C50炭化水素基またはプロピレンオキシドであることが好ましい。
コポリマー分散剤は、ランダムポリマー(統計的に短いブロックまたはセグメントを有する)であることが好ましいが、ブロックまたはグラフトコポリマー(より長いブロックまたはセグメントを有する)を含むことができる。コポリマー分散剤は、交互コポリマー(例えば、ABABABABAコポリマー)を含むこともできる。
コポリマー分散剤が2以上のセグメントを有する態様では、互い対して、少なくとも1つのセグメントが疎水性であり、少なくとも1つのセグメントが親水性であることが好ましい。分散剤が少なくとも1つの親水性セグメントおよび少なくとも1つの疎水性セグメントを有する場合、架橋性基(1以上)は、疎水性セグメント、親水性セグメント、または両方に位置していることができる。
ポリビニル分散剤は、任意の適した方法により作製することができる。ポリビニル分散剤の好ましい作製方法は、ビニルモノマー、特に(メタ)アクリレート、ならびに芳香族基を含有するビニルモノマー、例えば、ビニルナフタレンおよび特にスチレンモノマーのラジカル重合である。適したラジカル重合法としては、限定されるものではないが、懸濁重合、乳化重合、分散重合、および好ましくは溶液重合が挙げられる。ビニル重合は、水、水混和性有機溶媒、または水と水混和性有機溶媒の混合物を含む液体組成物中で実施することが好ましい。
好ましいポリビニル分散剤は、1以上の(メタ)アクリレートモノマー反復単位を含む。
親水性および疎水性モノマーの両方からの反復単位を含有するコポリビニル分散剤は、ランダムまたは統計(stastical)構造を有することが好ましい。コポリビニル分散剤は例えばラジカル共重合法により作製することができ、該方法では、セグメントの長さがしばしば統計的に非常に短いか、事実上存在しない。そのようなコポリマーは、しばしば“ランダム”コポリマーとよばれる。セグメントを有するコポリビニル分散剤は、基移動共重合、原子移動共重合、マクロモノマー共重合、グラフト共重合およびアニオンまたはカチオン共重合などの共重合法により作製することができる。
適した親水性ビニルモノマーとしては、非イオン性およびイオン性ビニルモノマーが挙げられる。
好ましい非イオン性ビニルモノマーは、サッカリド、グルコシド、アミド、ピロリドン、ならびに特にヒドロキシおよびエトキシ基を含有するものである。
非イオン性ビニルモノマーの好ましい例としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、エトキシ化(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
適したイオン性ビニルモノマーはカチオン性であることができるが、好ましくはアニオン性である。
好ましいアニオン性ビニルモノマーは、遊離酸の形にあるか塩であることができるホスホン酸基、スルホン酸基および特にカルボン酸基を含むものである。好ましい例は、スチレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリロイルオキシアルキルスルホン酸(例えば、アクリロイルオキシメチルスルホン酸、アクリロイルオキシエチルスルホン酸、アクリロイルオキシプロピルスルホン酸およびアクリロイルオキシブチルスルホン酸)、メタクリロイルオキシメチルスルホン酸、メタクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、およびメタクリロイルオキシブチルスルホン酸)、2−アクリルアミド−2−アルキルアルカンスルホン酸(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸)、2−メタクリルアミド−2−アルキルアルカンスルホン酸(例えば、2−メタクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および2−メタクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸)、モノ−(アクリロイルオキシアルキル)ホスフェート(例えば、モノ(アクリロイルオキシエチル)ホスフェートおよびモノ(3−アクリロイルオキシプロピル)ホスフェート)、およびモノ(メタクリロイルオキシアルキル)ホスフェート(例えば、モノ(メタクリロイルオキシエチル)ホスフェートおよびモノ(3−メタクリロイルオキシプロピル)ホスフェート)、アクリル酸、ベータカルボキシエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、および特にメタクリル酸である。
好ましいカチオン性ビニルモノマーは、第四級アミン、ピリジニウム、グアニジンおよびビグアニジン基を含むものである。
好ましい疎水性ビニルモノマーは親水性基を有さない。好ましい疎水性ビニルモノマーとしては、C1−20−ヒドロカルビル(メタ)アクリレート、ブタジエン、スチレンおよびビニルナフタレンが挙げられる。特に好ましいものは、C4−20−ヒドロカルビル(メタ)アクリレート、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ラウリルアクリレートおよびステアリルアクリレートである。とりわけ好ましい疎水性ビニルモノマーは、2−エチルヘキシルメタクリレートである。これらの疎水性ビニルモノマー中のヒドロカルビル基は、枝分かれしているか、線状であることができる。
ポリエステル分散剤は、典型的には、ジカルボン酸とジオールとのエステル化により作製される。カルボン酸の代わりに、酸塩化物、無水物または酸のアルキル(典型的にはメチルまたはエチル)エステルを用いることができる。少量の単官能性および/または三官能性以上のモノマーが、エステル化モノマー混合物中に存在していてもよい。カルボン酸および/またはアルコールの混合物を用いることができる。ポリエステルの他の調製ルートは、カプロラクトンのような環状ラクトンの周知の開環である。カプロラクトンを重合すると、ポリエステルおよびポリウレタンの両方の合成に用いることができるジオールを得ることができる。
ポリエステルを作製するのに好ましい疎水性モノマーは、C1−50−ヒドロカルビレン、より好ましくはC4−50−ヒドロカルビレン、特にC6−20−ヒドロカルビレン基を含有するエステル、酸、酸塩化物、無水物および環状ラクトンおよびアルコールである。これらのヒドロカルビレン基は、アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、アラルキレンおよび/またはアルカリーレン基を含むことが好ましい。疎水性モノマーは、ポリエステルの共重合に必要なものを除き親水性基を含有しないことが好ましい。他の好ましい疎水性モノマーとしては、C3−4−アルキレンオキシ(特にプロピレンオキシ)、フルオロカーボンおよびシロキサンを含有するものが挙げられる。カルボン酸またはヒドロキシ基を、それらがポリエステル中に組み込まれうるように含有する疎水性ウレタン、ポリカーボネートおよびポリビニルを、調製することができる。
ポリエステルを作製するのに好ましい親水性モノマーは、ヒドロキシ基および/または未反応の酸基、またはエチレンオキシ基を含有する。ポリエチレンオキシジオールが特に好ましい。
ポリエステルの作製に適した親水性モノマーは、ヒドロキシを有するスルホン酸および/またはカルボン酸基、例えば、イオン化スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を含む。ソジオ−5−スルホイソフタル酸(SSIPA)が、とりわけ好ましい。容易にエステル縮合反応を経る2以上の基を有し、1以上のスルホン酸基を有する他の有用なモノマーは、少なくとも1つのスルホン酸基を有するジヒドロキシアリールモノマーである。
親水性残基を導入するための他の方法は、保護された親水性基(シリル化ヒドロキシ基など)を含有するポリエステルモノマーを組み込むことであり、該親水性基は重合後に脱保護される。保護/脱保護の利点は、分子量と残存する酸/ヒドロキシ官能基を別個に制御することができる点である。
ポリウレタン分散剤は、ジイソシアネートとジオールとの縮合により作製することが好ましい。少量の単官能性および/または三官能性以上のモノマーが、縮合モノマー混合物中に存在していてもよい。イソシアネートおよび/またはアルコールの混合物を用いることができる。
ポリウレタンを作製するのに好ましい疎水性モノマーとしては、イソシアネートと、C1−50−ヒドロカルビレン、より好ましくはC4−50−ヒドロカルビレン、特にC6−20−ヒドロカルビレン基を含むアルコールが挙げられる。ヒドロカルビレン基は、アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、アラルキレンおよび/またはアルカリーレン基を含むことができる。疎水性モノマーは、ウレタンの重合に必要なものを除き親水性基を含有しないことが好ましい。ポリウレタンを作製するのに好ましい他の疎水性モノマーは、シロキサンおよびフルオロカーボン基を含有する。イソシアネートまたはヒドロキシ基を、それらがポリウレタン中に組み込まれうるように含有する疎水性ポリカーボネート、ポリエステルおよびポリビニルを、調製することができる。
適切な疎水性イソシアネートの例としては、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル−メタンジイソシアネートおよびその水素化誘導体、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその水素化誘導体、ならびに1,5−ナフチレンジイソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートの混合物、とりわけ、トルエンジイソシアネートの異性体混合物またはジフェニルメタンジイソシアネート(もしくはそれらの水素化誘導体)の異性体混合物、および、ウレタン、アロファネート、尿素、ビウレット、カルボジイミド、ウレトンイミンまたはイソシアヌレート残基の導入により修飾されている有機ポリイソシアネートを、用いることができる。
好ましい疎水性アルコールは、C3−4−アルキレンオキシ(特にプロピレンオキシ)、フルオロカーボン、シロキサン、ポリカーボネートおよびC1−20−ヒドロカルビルポリ(メタ)アクリレート基を含有する。
ポリウレタンを作製するための疎水性ジオールの好ましい例としては、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、プロピレンオキシジオール、ポリカプロラクトンからのジオール、ポリバレロラクトンからのジオール、ポリC1−20−アルキル(メタ)アクリレートジオール、シロキサンジオール、フルオロカーボンジオール、およびアルコキシ化ビスフェノールAジオールが挙げられる。
ポリウレタン分散剤を作製するのに好ましい親水性モノマーは、エチレンオキシ、スルホン酸、リン酸、第四級アンモニウムおよび特にカルボン酸基、およびこれらの組合わせから選択される1以上の基を含有する。スルホン酸基を含有するモノマーの好ましい例は、ビス(2−ヒドロキシエチル)−5−ソジオスルホイソフタレートである。第四級アンモニウム基を含有するモノマーの好ましい例は、第四級アンモニウム塩ジオール、例えば、ジメタノールジエチルアンモニウムブロミドである。酸性および/または第四級アンモニウム基は、上記のような塩の形で用いることができる。エチレンオキシ基を含有する好ましいポリウレタンモノマーは、ポリエチレンオキシドジオールおよび特に欧州特許EP317258号に記載されているようなポリオキサルキエン(polyoxalkyene)アミンであり、該特許の教示を本明細書中に援用する。ポリウレタン分散剤は、ジヒドロキシアルカン酸、特にジメチロールプロピオン酸反復単位を含むことが、もっとも好ましい。
親水性基は、得られる親水性ポリウレタンが重合後に未反応ヒドロキシ基を有するように、イソシアネート基に対し過剰なヒドロキシ基を用いることによりポリウレタン中に導入することができる。また、保護された親水性基、例えばシリル化ヒドロキシ基を含有するモノマーを、用いることができる。前記保護基は、重合後に脱保護することができる。
分散剤は、封入顔料を調製するための方法に用いられる液体媒体と、封入顔料が用いられることになるあらゆる最終的に意図されたインク(例えばIJPインク)に用いられる液状ビヒクルに、適合するように選択することが好ましい。したがって、例えば、封入顔料を水性インクジェット印刷インクに用いる場合、架橋分散剤シェル中の分散剤は主に親水性の特徴を有することが好ましい。同様に、封入顔料を油に基づく(非水性)インクに用いる場合、架橋シェル中の分散剤は主に疎水性の特徴を有することが好ましい。
シェル中の架橋分散剤の酸価(AV)は、好ましくは50〜300、より好ましくは75〜200mg KOH/gの架橋分散剤シェルである。
分散剤は、顔料の周囲で架橋する前に、好ましくは500〜100000、より好ましくは1000〜50000、特に1000〜35000の数平均分子量を有する。分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(“GPC”)により測定することが好ましい。
分散剤は、比較的安定な分散物が形成するように、架橋前に顔料上に吸着することが好ましい。その後、この分散物を架橋する。分散剤は自己架橋性であることができる、すなわち、分散剤自体が架橋に必要なすべての基を含有する。しかしながら、分散剤は架橋剤と架橋することが、より好ましい。
とりわけ好ましい態様では、封入顔料を、顔料および液体媒体の存在下で分散剤を架橋することにより調製し、ここにおいて、架橋反応はエポキシ官能性架橋剤によりもたらされる。この態様において、分散剤は好ましくはカルボキシおよび/またはヒドロキシ基を含有する。この態様は、PCT特許公開WO2006/064193号に記載されているとおりであることが好ましい。
同じ種類の分散剤を用いる場合、あまり望ましくないが、架橋をもたらすためにイソシアネート、カルボジイミドおよびオキサゾリン官能性架橋剤を用いることが可能である。
封入顔料は、米国特許第6262152号、PCT特許公開WO2005/056700号またはWO2005/061087号に記載されているとおりであることができる。
バインダー
バインダーはポリウレタンであるかポリウレタンを含み、例えば、バインダーはポリウレタンおよびポリウレタンに共有結合している1以上の他の成分を含むことができる。他の成分もバインダーであることが好ましく、より好ましくは、他の成分はポリビニルバインダーである。
より好ましくは、バインダーは1以上のポリウレタンからなる、すなわち、バインダーはポリウレタンのみを含み、他の化学的分類のバインダーを含まない(例えばポリビニルまたはポリエステルバインダーを含まない)。バインダーは分散性であることが好ましく、より好ましくは液状ビヒクルに溶解する。より好ましくは、バインダーは、とりわけ中和および8〜10のpHに調整した場合、水に溶解する。バインダーは、上記のように中和した場合、水に対し少なくとも1重量%の溶解度を有することが好ましい。溶解度は20℃で測定することが好ましい。1より多くのバインダーがインク中に存在する場合、インク中に存在するバインダーのすべてが液状ビヒクルに溶解することが好ましい。われわれは、バインダーが液状ビヒクルに対し良好な溶解度を有する場合、得られたインクを、インクジェット印刷機のノズルが時間とともに汚損または目詰まりする傾向が大幅に低下した状態で、インクジェット印刷機から印刷することができることを見いだした。これに加えて、そのようなインクから得られる印刷は、良好な蛍光ペン耐汚れ性(highlighter smear resistance)を有する。固着剤を含まない普通紙であっても、このことは当てはまる。
バインダーが分散性である(しかし可溶性ではない)場合、それは、好ましくは500nm以下、より好ましくは10〜200nmの平均粒子サイズを有する。平均粒子サイズは、光散乱技術または光子相関分光法(PCS)により測定することが好ましい。平均粒子サイズは、体積またはZ−平均サイズであることができる。
バインダーは、好ましくは5000〜500000、より好ましくは5000〜300000、特に20000〜300000、もっとも特に20000〜100000の重量平均分子量を有する。分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定することが好ましい。GPCに好ましい溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)である。
バインダーは架橋していないことが好ましく、より好ましくは、インクはあらゆる種類の架橋バインダーを含有しない。
バインダーは、グラフト、星形または枝分かれ構造を有することができるが、線状であることが好ましい。
バインダーは、好ましくはカチオン性、非イオン性、およびより好ましくはアニオン性基を含有する。
バインダーがアニオン性またはカチオン性基を含有する場合、これらは塩の形にあることが好ましい。塩は、分散剤に関し先に記載したとおりである。
所望の場合、バインダーを、インクジェット印刷インク中の着色剤に用いられる方法と類似の方法により精製することができる。例えば、バインダーと水の混合物を、イオン交換、逆浸透、透析、限外濾過、またはそれらの組合わせにより精製することができる。このようにして、重合に用いた水混和性有機溶媒、低分子量塩、不純物および未反応モノマーを除去することができる。
バインダーは、任意の適した方法により調製することができる。
好ましくは、バインダーは、PCT特許公開WO2006/027544号に記載されているとおりである。
バインダーは、ジヒドロキシアルカン酸、特にジメチロールプロピオン酸からの反復単位を含むことが好ましい。
バインダーは、ポリウレタンプレポリマーを調製し、該ポリウレタンプレポリマーを単官能性末端キャッピング剤と反応させて部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマーを生じさせ、該部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマーの鎖を延長してポリウレタンバインダーを生じさせることにより、調製することが好ましい。
ポリウレタンプレポリマーは、成分:
i)少なくとも1つのポリイソシアネート;および
ii)少なくとも2つのイソシアネート反応性基を有する少なくとも1つの化合物、
を含む混合物の反応から得ることができる。
ポリウレタンプレポリマーは、成分i)およびii)を適した方法で反応させることにより調製することができる。実質的に無水条件が好ましい。30℃〜130℃の温度が好ましく、反応は、成分i)のイソシアネート基と成分ii)のイソシアネート反応性基との反応が実質的に完了するまで継続させる。
成分i)およびii)の相対量は、イソシアネート基とイソシアネート反応性基のモル比が、好ましくは2:1〜1.2:1、より好ましくは1.3:1〜2:1、特に1.4:1〜2:1になるように選択する。結果として、ポリウレタンプレポリマーは、好ましくは2:1〜1.2:1、より好ましくは1.3:1〜2:1、特に1.4:1〜2:1のNCO/OH比を有する。
ポリウレタンプレポリマーは、例えば、溶液中で、または溶融物として、調製することができる。
所望の場合、ポリウレタンプレポリマーの形成を補助するために触媒を用いてもよい。適切な触媒としては、ブチルスズジラウレート、オクタン酸第一スズおよび当分野で公知のような第三級アミンが挙げられる。
好ましい態様において、本方法では触媒を使用しないか、または本方法では金属を含まない触媒を使用する。この態様は、得られるポリウレタンが金属含有触媒からの金属で汚染されるのを回避する利点を有する。触媒に一般に用いられているような金属は、インクジェット印刷ヘッド、とりわけサーマルインクジェット印刷機に用いられる印刷ヘッドに、悪影響を及ぼす可能性がある。
ポリイソシアネートは、2以上のイソシアネート基を有する任意の化合物、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族または芳香脂肪族ポリイソシアネートである。適切なポリイソシアネートの例としては、エチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル−メタンジイソシアネートおよびその水素化誘導体、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその水素化誘導体、ならびに1,5−ナフチレンジイソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートの混合物、とりわけ、トルエンジイソシアネートの異性体混合物またはジフェニルメタンジイソシアネート(もしくはそれらの水素化誘導)の異性体混合物、および、ウレタン、アロファネート、尿素、ビウレット、カルボジイミド、ウレトンイミンまたはイソシアネート残基の導入により修飾されている有機ポリイソシアネートを、用いてもよい。
好ましいポリイソシアネートとしては、脂環式ポリイソシアネート、特にイソホロンジイソシアネート、および脂肪族イソシアネート、特に1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートまたは水素化4,4−ジフェニルメチルジイソシアネートが挙げられる。
成分i)に存在するすべてのポリイソシアネートの重量基準での大部分は、ジ−イソシアネートであることが好ましい。
少量のトリ−以上のイソシアネートが成分i)の一部として包含されていてもよいが、この量は成分i)の全重量に対し5重量%を超えないことが好ましい。好ましい態様において、成分i)は、95〜100%の1以上のジイソシアネートと、0〜5%(好ましくは0%)の1以上のトリ−以上のイソシアネートとの混合物からなり、ここにおいて、百分率は、成分i)に存在するすべてのポリイソシアネートの重量に対する重量に基づく。
成分ii)に関し、イソシアネート反応性基は成分i)のイソシアネート(−NCO)基と反応することができ、好ましいイソシアネート反応性基は、−SH、−NH、−NH−、および特に−OHから選択される。成分ii)に存在するすべてのイソシアネート反応性基の好ましくは少なくとも50モル%、より好ましくは少なくとも80モル%、特に少なくとも90モル%は、−OH基である。イソシアネート反応性基のすべてが−OH基であることが、もっとも好ましい。
成分ii)に存在するすべてのイソシアネート反応性化合物の重量基準での大部分は、ジ−イソシアネート反応性化合物であることが好ましい。
3以上のイソシアネート反応性基を有するイソシアネート反応性化合物が、好ましくは成分ii)の全重量に対し5重量%を超えない低レベルで存在していてもよい。成分ii)は、95〜100%の1以上のジイソシアネート反応性化合物および0〜5%(好ましくは0%)の1以上のトリ−以上のイソシアネート反応性化合物からなることが好ましく、ここにおいて、百分率は、成分ii)に存在するすべてのイソシアネート反応性化合物に対する重量に基づく。
水分散性基が、成分i)中か、より好ましくは成分ii)中に存在していてもよい。そのような基を組み込むと、最終的なバインダーを水散逸性にするのを促進することができる。分散性基は、水性インク中のポリウレタンバインダーに自己分散性または溶解性という便宜をもたらす。水分散性基は、イオン性、非イオン性、またはイオン性および非イオン性分散性基の混合物であることができる。好ましいイオン性水分散性基としては、カチオン性第四級アンモニウム基、スルホン酸基、およびカルボン酸基が挙げられる。
イオン性水分散性基は、適切なイオン性水分散性基を持つ低分子量ポリオールまたはポリアミンの形で、ポリウレタン中に組み込むことができる。分散性基を提供する好ましいイソシアネート反応性化合物は、1以上のカルボン酸基を有するジオール、より好ましくはジヒドロキシアルカン酸、特に2,2−ジメチロールプロピオン酸である。
カルボン酸基およびスルホン酸基を続いて塩基またはカチオン電荷含有化合物で完全または部分的に中和して、塩を生じさせてもよい。カルボン酸基またはスルホン酸基を非イオン性水分散性基と組み合わせて用いる場合、中和は必要でない可能性がある。任意の遊離酸基から対応する塩へ転化は、ポリウレタンの調製中および/または最終的なインクの調製中に達成することができる。
任意の酸水分散性基を中和するために用いられる塩基は、アンモニア、アミンまたはアルカリ金属塩基であることが好ましい。適したアミンは、第三級アミン、例えば、トリエチルアミンまたはトリエタノールアミンである。適したアルカリ金属塩基としては、アルカリ金属の水酸化物および炭酸塩、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムが挙げられる。第四級アンモニウム水酸化物、例えばN(CHOHを用いることもできる。一般に、ポリウレタンから調製されるインクに望ましい必須の対イオンを与える塩基が用いられる。例えば、適切な対イオンとしては、Li、Na、K、NH および置換アンモニウム塩が挙げられる。
非イオン性水分散性基は、鎖中の基または側基であることができる。非イオン性分散性基は、好ましくはポリオキシアルキレン側基、より好ましくはポリオキシエチレン側基である。非イオン性基は、非イオン性分散性基および少なくとも2つのイソシアネート反応性基を持つ化合物の形で、ポリウレタンバインダーに導入することができる。
成分ii)は、500〜3000の数平均分子量(Mn)を有するポリアルキレングリコールであることが好ましい。
ポリウレタンプレポリマー中の分散性基の性質および量は、最終的な水散逸性ポリウレタンの散逸時に溶液、分散液、乳濁液または懸濁液が形成するか否かに影響を与える。十分な水分散性基が最終的なポリウレタンバインダー中に存在し、これにより、先に記載したようにバインダーが水に溶解することが好ましい。
部分的に末端がキャップされたされたポリウレタンプレポリマーは、イソシアネート末端基を有するポリウレタンプレポリマーを、単官能性末端キャッピング剤、例えば、モノヒドラジド、モノチオール、モノアルコールおよび/またはモノアミンと反応させることにより、調製することができる。テトラメチルスルホンおよび/またはアセトンを含むかそれからなる溶媒を用いることが好ましい。20〜110℃、特に30〜90℃の温度が好ましい。反応時間は、所望の末端キャッピングの程度に依存する。
ポリウレタンプレポリマーの部分的末端キャッピングに適したモノアルコールとしては、C1−6−モノアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびヘキサノール)およびグリコールのC1−6−アルキルエーテル(例えば、エチレン、プロピレンまたはブチレングリコールエーテル)およびグリコールエステル、例えば、エチレン、プロピレンまたはブチレングリコールエステル、ならびに特に、ジエチレングリコールモノメチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。
ポリウレタンプレポリマーの部分的末端キャッピングに適したモノアミンとしては、第一級および第二級アミン、特に、1または2個のC1−4−アルキル基を有するアミン(例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミンおよびシクロヘキシルアミン)が挙げられる。モノアルコールの混合物、モノアミンの混合物、およびモノアルコールとモノアミンとの混合物を、部分的末端キャッピングに用いることもできる。
部分的末端キャッピングは、ポリウレタンプレポリマーを100%未満の理論量の単官能性末端キャッピング剤と反応させることにより、達成することができる。末端キャッピングの百分率はモル基準で表される。
ポリウレタンプレポリマーとモノアルコールおよび/またはモノアミンとの反応は、好ましくは5〜95%の末端がキャップされた、より好ましくは5〜75%の末端がキャップされた、特に5〜60%の末端がキャップされたポリウレタンプレポリマーをもたらす。他の態様において、ポリウレタンプレポリマーは、1〜10%の末端がキャップされている。
部分的末端キャッピングの程度は、以下の式を用いて、末端キャッピングの前(B)および後(A)のポリウレタンプレポリマーの残存末端基(例えばイソシアネート)の値を決定することにより、測定することができる:
末端キャッピング%=100×((B)−(A))/(B)
鎖延長は、水性液体中で実施することが好ましい。5〜80℃、より好ましくは15〜60℃の温度が好ましい。鎖延長を行う時間は、バインダーに必要なMnにある程度依存する。
鎖延長に用いることができるジアミノ化合物は、2〜10個の炭素原子を有する脂肪族、飽和、開鎖または環状ジアミンであることが好ましい;例えば、シクロヘキシレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、プロピレン−1,2−または−1,3−ジアミン、ヘキサメチレンジアミンならびに2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキシレン−1,6−ジアミンであり、そのうち、2〜6個の炭素原子を有するより低分子量の開鎖ジアミン、詳細には、プロピレン−1,3−ジアミンおよびプロピレン−1,2−ジアミン、ならびにイソホロンジアミンが好ましく、またはヒドラジンさえ好ましく、後者は、水和物の形で利用することが好ましい。
鎖延長は、ポリウレタンバインダーに望ましいMnが達成されるように実施する。所望のMnが達成したか否かは、ゲル透過クロマトグラフィー(“GPC”)により評価することができる。鎖延長に望ましい場合、ジアミノ化合物の代わりにジオール、例えばC2−6−アルカンジオールを利用してもよい。適切なジオールの例としては、トリメチレングリコール、エタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジアメチロール(cyclohexanediamethylol)、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、パラキシリレンジオール、およびそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
鎖延長は、鎖延長剤としてヒドラジンおよび/またはジアミンを用いて実施することが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、>20mg KOH/gおよび<100mg KOH/gの酸価を有することが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、−0.5〜+2.0のlogPの計算値を有することが好ましい。LogPの値は、ポリウレタンバインダーのモノマー成分の重量分率への寄与に基づき計算することができる。Advanced Chemical Development LabsソフトウェアACD/LogPバッチを用いてLogPの値を計算することが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、ポリ(アルキレンオキシド)(特にポリ(プロピレンオキシド))、ジヒドロキシアルカン酸(特にジメチロールプロピオン酸)、およびイソホロンジイソシアネートからの反復単位を含むことが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、ポリ(アルキレンオキシド)からの反復単位を10〜40重量%含有することが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、ジヒドロキシアルカン酸からの反復単位を5〜20重量%含有することが好ましい。
ポリウレタンバインダーは、イソホロンジイソシアネートからの反復単位を20〜60重量%含有することが好ましい。
ポリウレタンは枝分かれしていてもよいが、好ましくは線状である。
上記優先傾向を考慮に入れると、好ましいポリウレタンバインダーでは:
(a)末端キャッピング反応を、ポリアルキレングリコールモノC1−4−アルキルエーテルを用いて実施する;
(b)鎖延長を、C2−4−アルキレンジアミンを用いて実施する;
(c)ポリオールは、500〜3000のMnを有するポリプロピレングリコールおよびジメチロールプロピオン酸からなる;
(d)ポリイソシアネートはイソホロンジイソシアネートである;そして
(e)最終的なポリウレタンバインダーは、水溶性であり、少なくとも20000のMw、20〜100mg KOH/gのバインダーの酸価を有する。
バインダーは分散剤とは化学的に異なっており、例えば、バインダーおよび分散剤はともにポリウレタンであってもよいが、異なる化学組成を有する。一態様において、分散剤およびバインダーは同じモノマー反復単位を含むが、比率が異なる。他の態様において、分散剤およびバインダーは、分散剤とバインダーの両方に見いだされることはない少なくとも1つのモノマー反復単位を有する点で異なる。
しかしながら、分散剤は、ポリウレタン(例えばポリビニルまたはポリエステル分散剤)以外のものであることが、より好ましい。先に述べたように、ポリビニル分散剤がもっとも好ましい。
少ない割合のバインダーしか封入顔料上に吸着しないことが好ましい。したがって、封入顔料とバインダーの大部分は、液状ビヒクルにより分離されていることが好ましい。
液状ビヒクル
液状ビヒクルは、インク(例えばインクジェット印刷インク)の液体成分である。これは液体媒体と同一であってもよいが、一般には異なっている(液体媒体は先に定義したとおりである)。
液状ビヒクルは、水であるか水を含むことが好ましい。液状ビヒクルは、重量基準で好ましくは1〜100%、より好ましくは50〜100%、特に60〜95%、さらに特に60〜90%の水を含む。残りは、1以上の水混和性有機液体であることが好ましい。
液状ビヒクル中に包含させるのに好ましい水混和性有機液体としては、C1−6−アルカノール、好ましくは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール 、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロペンタノールおよびシクロヘキサノール;線状アミド、好ましくは、ジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド;水混和性エーテル、好ましくは、テトラヒドロフランおよびジオキサン;ジオール、好ましくは、2〜12個の炭素原子を有するジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびチオジグリコール、ならびに、オリゴ−およびポリ−アルキレングリコール、好ましくは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;トリオール、好ましくは、グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール;ジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、好ましくは、2〜12個の炭素原子を有するジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、特に、2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)−エタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2−[2−(2−エトキシエトキシ)−エトキシ]−エタノールおよびエチレングリコールモノアリルエーテル;環状アミド、好ましくは、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、カプロラクタムおよび1,3−ジメチルイミダゾリドンが挙げられる。
液状ビヒクルは、水および1以上、特に2〜8種の水混和性有機液体を含むことが好ましい。
特に好ましい水混和性有機液体は、環状アミド、特に、2−ピロリドン、N−メチル−ピロリドンおよびN−エチル−ピロリドン;ジオール、特に、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、チオジグリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコール;ならびに、ジオールのモノ−C1−4−アルキルおよびC1−4−アルキルエーテル、より好ましくは、2〜12個の炭素原子を有するジオールのモノ−C1−4−アルキルエーテル、特に、2−メトキシ−2−エトキシ−2−エトキシエタノール;ならびにグリセロールである。
液状ビヒクルが1より多くの液体を含む場合、前記液状ビヒクルは多相液体(例えば液−液乳濁液)の形にあることができるが、単相(均質)液体の形にあることが好ましい。
インク
本発明の第1の観点で定義したインクの粘度は、25℃の温度において、好ましくは30mPa.s未満、より好ましくは20mPa.s未満、特に5mPa.s未満である。インクの粘性挙動は、ニュートン粘性挙動であることが好ましい。
本発明の第2の観点に従って、本発明の第1の観点で定義したインクを提供し、ここにおいて、該インクは25℃で30mPa.s未満の粘度を有する。
インクは、0.1重量%〜10重量%のバインダーを含有することが好ましい。われわれは、インクが1〜10重量%、特に1〜7重量%、もっとも特に2〜5重量%のバインダーを含有するときに、とりわけ良好な蛍光ペン耐汚れ性が得られることを見いだした。さらに、われわれは、本発明に用いられるインクが、PCT特許公開WO2003/062331号に記載されているポリウレタンと表面改質顔料との公知の組合わせと比較して、改善された貯蔵安定性および印刷機の操作性を有することを見いだした。
われわれは、インク中のバインダーの量が増大するにつれ、本発明に用いられるインクの優れたコロイド安定性がさらに明白になることを見いだした。例えば、本発明で定義するインクが約3重量%のバインダーを含有する場合、インクはコロイド的に安定であり、良好にインクジェット印刷される。対照的に、封入顔料を表面改質顔料で置き換えた対応するインクは、配合後間もなく沈殿し、インクジェット印刷することができない。
好ましいインクは、
a)0.1〜20部、より好ましくは1〜10部の封入顔料;
b)1〜10部、より好ましくは2〜5部のバインダー;および
c)70〜98.9部、より好ましくは85〜97部の液状ビヒクル;
を含み、ここにおいて、部はすべて重量基準であり、部数の合計a)+b)+c)は100である。
インクのpHは、好ましくは4〜11、より好ましくは7〜10である。
インクを濾過または遠心分離して、サイズが1ミクロンを超える粒子サイズを有するあらゆる粒状物質を除去することが好ましい。
封入顔料は、直径が1ミクロンを超えるサイズの粒子を、重量基準で好ましくは10%未満、より好ましくは2%未満、特に1%未満含む。
インクは、金属キレート化剤、殺生剤、染料および界面活性剤から選択される1以上の添加剤を追加的に含むことが好ましい。
インクは、先に記載した封入顔料ではない顔料を含有しないことが好ましい。
インクは、封入顔料以外に分散物の形にある成分を含有しないことが好ましい。
好ましい態様では、インクおよび/またはインクを調製するために用いられる封入顔料を精製して、あらゆる低分子量の種、例えば塩など除去する。適した精製方法としては、限外濾過、ナノ濾過、透析、逆浸透、遠心分離とこれに続く純粋な液状ビヒクル中での再分散などが挙げられる。これらのうち、限外濾過が特に好ましい。
インクをインクジェット印刷インクとして用いる場合、インクは、好ましくは百万部あたり500部未満、より好ましくは百万部あたり100部未満の濃度のハロゲン化物イオンを有する。上記で用いた百万部あたりの部数は、インクの全重量に対する重量部をさす。われわれは、インクを精製してこれらの望ましくないイオンの濃度を低下させると、インクジェット印刷ヘッド、とりわけサーマルインクジェット印刷機の印刷ヘッドにおいて、ノズルの閉塞が低減することを見いだした。
基材
本発明の第3の観点に従って、本発明の第2の観点に従ったインクで、または本発明の第1の観点に従った方法により、印刷された基材を提供する。
基材は、制限なくあらゆる種類のものであることができる。基材は、インクが基材中に浸透しないようなものであることができる。そのような基材の例としては、ガラス、金属、セラミックおよびプラスチック基材が挙げられる。基材は、インクによる浸透を可能にする表面を有するものであることが好ましい。基材は、多孔質または膨潤性の外層を有することが好ましい。
基材は、生地、インクジェット受容体層でコーティングされたポリマーフィルム、または紙であることが好ましい。
適したポリマーフィルムとしては、ポリエステル(特にポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、セルロースジアセテートおよびセルローストリアセテートフィルムが挙げられる。
基材は、好ましくは紙、より好ましくは普通紙である。
一態様において、基材は固定剤を含有しない。
本発明のとりわけ有利な点は、本インクが、固定剤を有さない基材上に印刷することができる一方、良好な光学濃度および蛍光ペン耐汚れ性をなお提供する点である。
多くの固着剤は事実上カチオン性であり、例としては、第四級アミン、グアニド、ビグアニド、ポリアミンおよびポリイミンが挙げられる。

基材上に印刷される像は、あらゆる種類のものであることができる。像は、文章、絵、表、グラフ、写真、バーコードなど、およびそれらの組合わせの形であることができる。
カートリッジ
本発明の第4の観点に従って、チャンバーおよびインクを含むインクジェット印刷機用カートリッジであって、該インクがチャンバー内に存在し、該インクが本発明の第2の観点に記載したものである、前記インクジェット印刷機用カートリッジを提供する。
印刷機
本発明の第5の観点に従って、本発明の第4の観点に従ったインクジェット印刷機用カートリッジを含むインクジェット印刷機を提供する。
インクジェット印刷機は、制限なくあらゆる種類のものであることができる。好ましいインクジェット印刷機としては、音響式(acoustic)、圧電式および特にサーマル式のインクジェット印刷機が挙げられる。
使用
本発明の第6の観点に従って、改善された蛍光ペン耐汚れ性を達成する技術的目的のための、印刷基材を作製するための本発明の第1の観点に従った方法の使用を提供する。
本発明を以下の非限定的な例によりさらに例示する。ここにおいて、すべての部は、別に示されない限り重量に基づく。
実施例1
分散剤(1)の調製
モノマー供給組成物を、メタクリル酸(236.5部)、メタクリル酸メチル(413.5部)、メタクリル酸2−エチルヘキシル(350部)およびイソプロパノール(375部)を混合することにより調製した。開始剤供給組成物を、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(22.05部)およびイソプロパノール(187.5部)を混合することにより調製した。
イソプロパノール(187.5部)を反応器内で80℃に加熱し、継続的に攪拌し、窒素ガス雰囲気でパージした。モノマー供給組成物および開始剤供給組成物を反応器に徐々に供給する一方、内容物を攪拌し、温度を80℃で維持し、窒素雰囲気を維持した。モノマー供給物および開始剤供給物を、両方とも2時間かけて反応器に供給した。反応器の内容物を80℃でさらに4時間維持した後、25℃に冷却した。その後、得られた分散剤を、減圧下での回転蒸発により反応器の内容物から単離した。これを分散剤(1)とした。分散剤(1)は、17119の数平均分子量、30048の重量平均分子量、1.8の多分散性(ゲル透過クロマトグラフィー−GPCにより測定して)および154mg KOH/gの酸価を有するアクリルコポリマーであった。
分散剤溶液(1)の調製
分散剤(1)を水に加え、水酸化カリウム水溶液で中和し、そのまま溶解させた。これにより、pHが約10で約20重量%の分散剤(1)を含有する分散剤溶液(1)が得られた。
ミルベース(1)
顔料(カーボンブラック−Degussaから得たNipexRTM170IQ)(20部)を分散剤溶液(1)(41部)および脱イオン水(39部)と混合した。その後、混合物を数分間撹拌して、予備分散物を形成した。その後、予備分散物をビーズ微粉砕媒体(直径0.5mm)と一緒にLabstarビーズミルに入れ、6時間にわたり微粉砕した。その後、ビーズをふるい分けして除去し、これによりミルベース(1)を得た。ミルベース(1)中の顔料粒子は、MastersizerRTM測定器により測定して約100nmのD90V平均粒子サイズを有していた。
封入顔料分散物(1)の調製
上記で調製したミルベース(1)(20部)、ホウ酸(0.11部)および水(79.4部)を25℃で約16時間にわたり攪拌して、混合物を形成した。
約526の数平均分子量を有するポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(すなわち架橋剤)(0.45部、Aldrichにより供給され、カタログNo.47569−6を有するもの)を約25℃の温度で混合物に徐々に加えた後、混合物を加熱し、70℃の温度で6時間にわたり攪拌した。該混合物を25℃に冷却した。これにより、pHが約11でMastersizerRTM測定器により測定して約100nmのD90V平均粒子サイズを有する封入顔料分散物の調製物が得られた。この段階で、封入顔料分散物は大量の塩および他の低分子量不純物を含有していた。
封入顔料分散物(上記で調製したもの)を、5重量%の封入顔料を含有するようになるまで水で希釈した。その後、希釈した封入顔料分散物を、0.1ミクロンの細孔サイズを有するポリエチルスルホンカセットを取り付けたSartocon Slice 200ユニットを用いて限外濾過した。限外濾過は、分散物中の封入顔料の濃度が大体一定である状態で実施した。封入顔料の濃度は、脱イオン(DI)水の定期的な添加によりほぼ一定に保った。DI水の定期的な添加は、約20回の洗浄分の体積のDI水が封入顔料分散物を通過するまで継続した。このようにして、塩および他の低分子量成分などの不純物を、封入顔料分散物から実質的に除去した。さらなるDI水は加えず、その後、限外濾過器を用いて、封入顔料分散物が約15重量%の封入顔料を含有するようになるまで、封入顔料分散物を濃縮した。これを封入顔料分散物(1)とした。
比較顔料分散物(1)
比較カーボンブラック顔料分散物(CAB−O−JETTM 300)をCabot corpから得た。CAB−O−JETTM 300は、カルボン酸官能性で、水に分散している表面改質(封入されていない)顔料であった。顔料の含量は約15%w/wであった。
ポリウレタンバインダー分散物(1)の調製
段階1−ポリウレタンプレポリマー(1)の調製
1リットルの丸底反応器に、機械的櫂形撹拌機、熱電対および水冷冷却器を取り付けた。以下の工程を窒素ブランケット下で実施した。
ポリプロピレングリコール1000(215.34部)、ジメチロールプロピオン酸(90部)およびテトラメチレンスルホン(323.08部)を19〜22℃で反応器に入れた後、イソホロンジイソシアネート(294.66部)を撹拌しつつ加えた。その後、反応混合物を、外部イソマントル(external isomantle)を用いて約10分間にわたり95℃に加温した。
95℃において発熱が観察され、これを外部氷浴を用いて制御した。その後、反応器を95℃でさらに2時間維持した後、イソシアネートの定量のために試料を取り出した。イソシアネートの定量は、イソシアネートの理論値を実験値と比較することにより反応の完了を確認するために、滴定法により実施した(実験値3.8%および理論値4.00%)。これによりポリウレタンプレポリマー(1)を調製した。
段階2−部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマー(1)の調製
トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル(末端キャッピング剤)(12.86部)を、均圧式(pressure equalizing)滴下漏斗に通して反応器に加えた。その後、反応器を、なお窒素ブランケット下にしつつ95℃でさらに60分間維持した。滴定法を用いてイソシアネートを定量するために試料を抽出した。末端キャッピングの程度は7.5%であった。これにより、部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマー(1)を調製した。
段階3−ポリウレタンバインダー分散物(1)の調製
エチレンジアミン(9.64部)、水性水酸化カリウム10%w/w(384.94部)および脱イオン水(1481.24部)を10リットルのじゃま板付き丸底反応器に加えて、混合物を形成した。該混合物を25℃の温度に加温した。
段階2で生じた部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマー(1)(871.3部)を75〜80℃に冷却した後、攪拌を用いて上記混合物中に分散させた。
攪拌は、分散プロセスの始めから終わりまで、そしてその後数時間にわたり維持した。部分的に末端がキャップされたポリウレタンプレポリマーの分散中の温度は、外部氷浴の使用により40℃未満に保った。pHが8〜9の範囲にあることを確認した後、生成物を52ミクロンのクロスに通して濾過すると、pHが8.32、固形分が22.05%である所望のポリウレタンバインダー分散物(1)が得られた。
分散物中のポリウレタンバインダーは、ジメチロールプロピオン酸(14.44%)、ポリプロピレングリコール1000(34.55%)、イソホロンジイソシアネート(47.28%)、トリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル(2.07%)およびエチレンジアミン(1.66%)の残留物を含んでいた。
該ポリウレタンバインダーは、GPCにより測定して36600の数平均分子量および36600の重量平均分子量を有していた。
インクビヒクル
インクビヒクル(1)を、2−ピロリドン(10.91部)、グリセロール(54.44部)、1,2−ヘキサンジオール(15.55部)、エチレングリコール(18.18部)およびSurfynolTM465(1.82部、Air Productsから得た)を混合することにより調製した。
インクビヒクル(2)を、2−ピロリドン(15.63部)、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル(31.25部)、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル(50部)およびSurfynolTM465(3.13部)を混合することにより調製した。
インク
インク(1)〜(4)の調製
インク(1)〜(4)を、表1に記載する成分を混合することにより調製した。インクビヒクル、ポリウレタンバインダー分散物(1)および脱イオン水を、一緒に混合した。この混合物を、封入顔料分散物(1)を加えつつ攪拌した。その後、該混合物を密封ボトルに入れ、30分間にわたりローラー上で回転させた。
比較インク(1)〜(4)の調製
比較インク(1)〜(4)を、表2に記載した成分を混合することにより調製した。インクビヒクル、存在する場合はポリウレタンバインダー分散物(1)、および脱イオン水を、一緒に混合した。この混合物を、封入顔料分散物(1)または比較顔料分散物(1)を加えつつ攪拌した。その後、該混合物を密封ボトルに入れ、30分間にわたりローラー上で回転させた。
比較インク(5)〜(8)の調製
比較インク(5)〜(8)を、表3に記載した成分を混合することにより調製した。インクビヒクル、存在する場合はポリウレタンバインダー分散物(1)、および脱イオン水を、一緒に混合した。この混合物を、封入顔料分散物(1)または比較顔料分散物(1)を加えつつ攪拌した。その後、該混合物を密封ボトルに入れ、30分間にわたりローラー上で回転させた。
縞模様の試験試料の作製
上記で調製したインクおよび比較インクを、以下の方法を用いてHP高級IJ紙に施用した:
i)100マイクロリットルのインクを紙の表面上に正確にピペットで移した;
ii)その後、インクを、K−コントロールK−バー(K-control K-bar)(No1、6ミクロン湿潤フィルム)を用いて紙の表面の全体にわたり均一に引き下ろした。この工程により、紙上にインクの縞が得られた;
iii)その後、インクを紙上に24時間にわたり放置して乾燥させた。
これにより、試験試料(1)〜(4)および比較試験試料(1)〜(8)を作製した。参照番号は、紙上に付着させたインクおよび比較インクに正確に対応している。
試験方法
蛍光ペン耐久性
蛍光ペン耐久性を、試験試料の同じ部分を蛍光ペンで2回横断して塗ることにより試験した。蛍光ペンの2回の通過のそれぞれは、縞模様の領域の約2.5cm内側(インクまたは比較インクが施用されているところ)から開始し、縞の約2.5cm外側まで(インクまたは比較インクが施用されていない領域内へ)直線で継続させた。
2つの異なる種類の偽蛍光ペンを、上記耐久性試験に用いた。各偽ペンはHPLCバイアルを含んでおり、該バイアルは、2つの蛍光ペンインクの一方で満たされ、Teibow Co Ltdから購入した幅4.6mmのファイバーニブ(fibre nib)が取り付けられていた。
アルカリ性偽蛍光ペンはアルカリ性蛍光ペンインクを含有しており、該インクは、20%のスクロース、0.2%のProxelRTM GXLを含有し、NaOHでpHが10.5に調整されており、100%にするのに要する残量が脱イオン水で補われていた。
酸性偽蛍光ペンは酸性蛍光ペンインクを含有しており、該インクは、20%のグリセロール、0.2%のProxelRTM GXLを含有し、酢酸でpHが5に調整されており、100%にするのに要する残量が脱イオン水で補われていた。
湿潤摩擦耐久性
ニトリルゴム製の診察用手袋を手に着用し、手袋の人差し指を脱イオン水で濡らした。過剰な水を静かに振り落とした。その後、人差し指を用いて、縞の約2.5cm内側から開始し、縞の約2.5cm外側まで直線で継続して、縞をこすった。摩擦は、縞/紙の同じ部分で3回繰り返した。
耐久性の測定
蛍光ペンおよび湿潤摩擦耐久性試験の両方において、最初の縞模様の領域からインクまたは比較インクが施用されていない領域に移動したインクは、インクが施用されていない領域に暗いまたは汚れた外観を生じさせた。
汚れの量を視覚的に定量化した。ここにおいて:
5=汚れは見られない
4=わずかな汚れ
3=著しい汚れ
2=甚だしい汚れ
1=強烈/劇的な汚れ
これに加えて、Gretag Macbeth Spectrolino光濃度計(photodensitometer)を用いて、耐久性試験後に汚れが現れるかもしれない領域の反射率光学濃度(OD)を測定した。用いたODの値は、12回の測定(各試験で4回測定し、各試験を合計3回実施)の平均値であった。言うまでもなく、より低い値のODは、より少ない汚れ、したがって、より良好な耐久性能に相当する。
すべての耐久性の結果に関し、同じインクビヒクルタイプのインク(例えばグリセロールまたはグリコールエーテル含有インク)中で得られた最も高いODを、当該インクのODで割ることにより、改善率を計算した。より高い改善率は、より良好な耐久性と同等である。
結果
グリセロールを含有するインクおよび比較インク
SM−表面改質(すなわち、CABO−JETTM300)顔料
E−封入顔料(すなわち、封入顔料分散物(1))
表4は、本発明のグリセロール含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善した湿潤摩擦耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(4)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
表5は、本発明のグリセロール含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善したアルカリ性蛍光ペン耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(4)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
表6は、本発明のグリセロール含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善した酸性蛍光ペン耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(4)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
グリコールエーテルを含有するインクおよび比較インク
表7は、本発明のグリコールエーテル含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善した湿潤摩擦耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(8)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
表8は、本発明のグリコールエーテル含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善したアルカリ性蛍光ペン耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(8)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
表9は、本発明のグリコールエーテル含有インクが、表面改質顔料に基づくかポリウレタンバインダーを含有しない同等のインクと比較して、大幅に改善した酸性蛍光ペン耐久性をもたらしたことを示している。比較インク(8)は不安定で、試験用紙に十分に施用することができなかった。
われわれは、HP Colorlok、Xerox 4200、4CC artおよびEpson Crispia IJ paperを用いて、先に示した結果と同様の結果を得た。
上記結論は、湿潤摩擦、アルカリ性および酸性蛍光ペン耐久性における改善を、本発明の第1の観点に従った方法で用いることができるインクから得たことを、はっきり示している。(1)われわれは、封入顔料は顔料の周囲に架橋している“バインダー様”の分散剤をすでに有するので、ポリウレタンバインダーによって益を得ることはないであろうと予測していた、(2)われわれは、封入顔料が、ポリウレタンバインダーの存在に対し表面改質顔料より著しく良好な安定性を有するとは予測していなかった、そして(3)われわれは、ほんの少量のポリウレタンバインダーが、耐久性においてそのような著しい改善をもたらすとは予測していなかったため、これらの結論は意外であった。

Claims (21)

  1. 像を基材上に印刷するための方法であって、以下の成分:
    i)顔料コアおよび架橋分散剤シェルを含む封入顔料;
    ii)少なくとも5000の重量平均分子量を有し、ポリウレタンであるかポリウレタンを含むバインダー;および
    iii)液状ビヒクル、
    ここにおいて、該バインダーは、シェル中の分散剤とは化学的に異なる、
    を含むインクを、インクジェット印刷機により基材に施用することを含む、前記方法。
  2. バインダーが5000〜500000の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の方法。
  3. バインダーが20000〜300000の重量平均分子量を有する、請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  4. バインダーが、単官能性物質で部分的に末端がキャップされた後鎖が延長されているポリウレタンプレポリマーであるか、該ポリウレタンプレポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. バインダーが、ポリ(プロピレンオキシド)、ジメチロールプロピオン酸およびイソホロンジイソシアネートからの反復単位を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. シェル中の分散剤が架橋ビニルポリマーであるか、架橋ビニルポリマーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. バインダーが水に溶解する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. バインダーが架橋していない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. インクが1〜10重量%のバインダーを含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. インクが、
    a)0.1〜20部の封入顔料;
    b)1〜10部のバインダー;
    c)98.9〜70部の液状ビヒクル;
    ここにおいて、部はすべて重量基準であり、部数の合計a)+b)+c)は100部である、
    を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 液状ビヒクルが水であるか水を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 以下の成分:
    i)顔料コアおよび架橋分散剤シェルを含む封入顔料;
    ii)少なくとも5000の重量平均分子量を有し、ポリウレタンであるかポリウレタンを含むバインダー;および
    iii)液状ビヒクル、
    を含むインクであって、該バインダーがシェル中の分散剤とは化学的に異なり、該インクが25℃において30mPa.s未満の粘度を有する、前記インク。
  13. インクおよび/またはインクを調製するために用いられる封入顔料が、限外濾過により精製されている、請求項12に記載のインク。
  14. 1〜10重量%のバインダーを含む、請求項12または13に記載のインク。
  15. 以下:
    a)0.1〜20部の封入顔料;
    b)1〜10部のバインダー;および
    c)98.9〜70部の液状ビヒクル;
    ここにおいて、部はすべて重量基準であり、部数の合計a)+b)+c)=100部である、
    を含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載のインク。
  16. 分散剤シェルが架橋ビニルポリマーであるか、架橋ビニルポリマーを含む、請求項12〜15のいずれか一項に記載のインク。
  17. 金属キレート化剤、殺生剤、染料および界面活性剤から選択される1以上の添加剤を追加的に含む、請求項12〜16のいずれか一項に記載のインクを含むインクジェット印刷インク。
  18. チャンバーおよびインクを含むインクジェット印刷機用カートリッジであって、該インクがチャンバー内に存在し、該インクが請求項17に記載したものである、前記インクジェット印刷機用カートリッジ。
  19. 請求項18に記載のインクジェット印刷機用カートリッジを含むインクジェット印刷機。
  20. 請求項12〜16のいずれか一項に記載のインクで、または請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法により、印刷された基材。
  21. 改善された蛍光ペン耐汚れ性を達成する技術的目的のための、印刷基材を作製するための請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法の使用。
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