JP2011517287A - 注入可能な注射針形状の薬剤およびワクチンを投与する装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、固形化された注入可能な注射針形状の薬、ワクチンおよび他の薬剤を投与するための手動使い捨て装置に関する。装置は、ユーザが装置に圧力をかけ続けたときであっても、自動的に注射ロッドを後退させる機構を内蔵する。装置は、製造および操作を容易にするシースまたはカートリッジに注入可能な注射針を内蔵してもよい。これらの注入可能な注射針は、1回しか使用できず、装置の使用により形態が変化して操作不可となり、患者の組織に触れた部分との接触を防止する。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、固形化された注入可能な注射針形状の薬剤およびワクチンを投与するための、手動かつ使い捨ての装置に関する。本装置は、従来の針および注射器に代わるものであり、薬剤およびワクチンの投与において、再構築(reconstitution)、冷却および訓練された人材を必要としない。
〔背景技術〕
多くの薬剤およびワクチンは、医療技術を有する者による注射によって非経口投与される。この投与は、注射用蒸留水を用いて薬剤を再構築する第一ステップと、溶解した適量の薬剤を注射器に充填する第二ステップと、注入のために消毒針を組み立てる第三ステップと、注射器を用いて患者に投与する第四ステップと、使用済みの装置を安全に処分する最終ステップと、を含む。この注入工程は、特に物資が限られる地域においては問題となり得る。具体的には、薬剤の多くは、運搬および保存時に冷却する必要があり、コールドチェーンを維持できなかった場合、多くを無駄にしてしまう可能性がある。さらに、蒸留水を用いて再構築する必要がある場合、微生物が混入したり、不適切な再構築量にて再構築してしまうと、問題となり得る。その上、注射器および針の再利用は、肝炎やHIVなどの病原菌の感染の危険性による世界的に深刻な健康問題となる。これらの問題は、後進国におけるワクチン投与において特に重大であり、世界保健機構は長年に渡って従来の投与方法に代わる方法の必要性を認識してきた(Jodar L. et al. 1998. Revolutionising Immunisations. Gen. Eng. News 18-4)。
薬剤投与において提案されている代替方法は、注入が可能な十分な強度および硬度をもつ固形化された注入可能な注射針の投与を含む。これらの針を注射すると、針が溶解または分解されて薬剤を放出する。特許文献WO03023773および特許文献US6102896には、これらの注入可能な注射針の例が示されている。注入可能な注射針を適切に構成すれば、薬剤の投与において、冷却、再構築および従来のステンレス鋼製の皮下注入可能な注射針の使用は必要としない。
固形化された注入可能な注射針形状の薬剤投与には、適切な装置が必要である。これらの例は、特許文献US5542920に記載されたような、鋭い先端をもち皮膚を貫通するのに十分な硬度をもつ注入可能な注射針の投与のための簡易装置を含む。さらに、特許文献US6102896には、注入を容易にする破壊可能なタブを内蔵する注入可能な注射針の投与のための注射器が記載されている。上記文献に記載された装置を用いた注入可能な注射針の注射は、作動装置を用いてユーザが直接手動で圧縮動作を行うことにより実行される。これらの装置は、注射ロッドを後退させるためには、ユーザが注入時に印加した装置への圧力を解放させるか、または皮膚と直接接触している装置を皮膚から離す必要があるため、不便である。このため、注射ロッドが必要以上に長く体内に留まり、不要な痛みが生じる可能性がある。さらに、これらの装置は再利用され得る。また、患者の皮膚を貫通した注射ロッドと偶発的に接触した場合、第三者汚染してしまう事故が生じ得る。さらに、上記文献のいずれもが、注入可能な注射針の注射器への装着を容易にする方法または設計について記載していない。
より最近のものでは、特許文献WO/03023773が、固形の可溶性先端部と、それに続く液状、ペースト状または固形状の薬剤を有する注入可能な注射針を提案している。上記装置は、使い捨てのヘッドおよび再利用可能な本体を有する。これらの装置では、ユーザが装置を伸ばして内ばねを圧縮させることによって装置を装着する。装置を作動させることにより、ばねが伸び、注射ロッドに接続されたピストンと他のピストンとが衝突する。これにより、薬剤を含む注入可能な注射針が前に押し出される。装置は、注射ロッドを少し後退させることができる簡易構造を有しており、その実施において、注射ロッドは、注入可能な注射針を表皮に挿入するのにちょうどいいように皮膚を貫通する構成をとると記載されている。この設計の限界は、深い深さには注入可能な注射針を注射できないことにある。これは、殆どのワクチンの投与に最適な深さが10mm〜25mmであることから、より深い注射が必要な薬剤の投与において深刻な問題となり得る。さらに、当該発明は、交換可能なヘッドを用いることにより再利用が可能な精密機器に焦点を当てているが、当該機器は高コストであると推定される。
概して、従来の設計では、深く注射でき、注射ロッドを自動で後退させることのできる簡易な使い捨て装置は不可能である。当該簡易な使い捨て装置があれば、装置の再利用の可能性、注射ロッドとの偶発的な接触を介して第三者への感染を起こす可能性を回避しながら、効果的で迅速、無痛の注射が可能となる。
したがって、所望の深さにて薬剤を含む注入可能な注射針を注射するための簡易な使い捨て装置であって、a)注射器への注入可能な注射針の製造および取り付けを容易にする、b)注入可能な注射針を前方に押し出す注射ロッドを迅速に挿入および後退させる機構を有し、c)装置の再利用および第三者による汚染の危険性を回避する機構を内蔵する装置を製造することが望ましい。
〔要約〕
簡易装置を用いた注入可能な注射針形状の薬剤投与では、訓練を受けた人材、コールドチェーン、注射用蒸留水による再構築、ならびに針および注射器の再利用の可能性を回避する。これは、ヒトの健康において、特に後進国、または薬剤の自己投与が必要な状況において特に関心事となる。本発明は、固形化された注入可能な注射針形状の薬剤を投与するための、簡易な使い捨て装置である。装置は、25mmまでの深さへの注入可能な注射針の投与を可能にし、注入完了直後の注射ロッドの自動後退を可能にし、装置を動作停止させる設計機構を内蔵する。また、装置は、注入針を含むとともにその操作および製造を容易にするシース(sheath)を内蔵するように構成されていてもよい。
〔図面の簡単な説明〕
図1A〜図1Gは、注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示し、装置は、タブによって生じる内部プランジャの回転後に、自動的に後退する後退可能注射ロッドを有する。
図1A〜図1Cは、使用時の異なる段階での注射器を示す正方形セクションの両角間の縦断面図である。図1Aは、ユーザが作動装置101に力を加えることにより操作を開始する前の装置を示す。図1Bは、注射ロッド104および注入可能な注射針108が皮膚100に最も深く貫入した時点を表しており、内部プランジャ103が回転し、内部プランジャ103および注射ロッド104の矢印方向への後退を可能にするばね105が解放されている。図1Cは、ばね105が伸び、内部プランジャ103および注射ロッド104が後退した後の装置における異なる部材の最終位置を表す。この位置では、装置は動作停止しており、廃棄準備ができている。図1Dおよび図1Eは、タブ109レベルでの装置の横断面図である。図1Dは、図1Aに示したような、使用前の装置におけるタブ109および内部プランジャ103の位置を表す。図1Eは、図1Bに示したような注射ロッド104の最深貫入点を表し、この最深貫入点では、矢印方向に内部プランジャ103が回転し、タブ109から解放される。
図1F〜図1Gは、内部プランジャ103の配置、注射器本体106、ならびにタブ110および111の配置を示す。図1Fは、傾斜した縦断面を有するタブ110および111の相互作用の直前の瞬間を表す。矢印は、内部プランジャ103の垂直運動の方向を表す。図1Gは、図1Bに示したような注射ロッド104が最も深く貫入した時点の、内部プランジャ103の矢印方向への回転メカニズムを示す。この回転は、内部プランジャ103の下降運動、およびタブ110と111との相互作用によって引き起こされる。
図2A〜図2Fは、ガイドによって引き起こされる内部プランジャの回転の後に自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。
図2A〜図2Cは、使用時の異なる段階でのタブ209と一致する注射器の縦断面図を表す。図2Aは、ユーザが作動装置201に力を加えることにより操作を開始する前の装置を示す。図2Bは、注射ロッド204および注入可能な注射針208が皮膚200に最も深く貫入した時点を表しており、内部プランジャ203が回転し、内部プランジャ203および注射ロッド204の矢印方向への後退を可能にするばね205が解放されている。図2Cは、ばね205が伸び、内部プランジャ203および注射ロッド204が後退した後の装置における異なる部材の最終位置を表す。この位置では、装置は動作不能になっており、廃棄準備ができている。図2Dおよび図2Eは、タブ209レベルでの装置の横断面図であり、内部プランジャ203、ガイド211および注射器本体206における縦開口部210を示す。図2Dは、図2Aに示したような使用前の装置の横断面図であり、内部プランジャ203に当接するタブ209の配置を示す。図2Eは、図2Bに示したような注射ロッド204が最深貫入点に達した時点を表し、この最深貫入点では、内部プランジャ203がガイド211によって矢印方向に回転させられ、タブ209から解放される。図2Fは、注入可能な注射針208を覆う管状シース207および隔壁212を内蔵する注射器本体206の縦断面図である。
図3A〜図3Fは、タブの変形後に自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。
図3A〜図3Cは、使用時の異なる段階での注射器の縦断面図を示す。図3Aは、ユーザが作動装置301に力を加えることにより操作を開始する前の装置を示す。図3Bは、注射ロッド304および注入可能な注射針308が皮膚300に最も深く貫入した時点を表しており、タブ310が変形または破裂し、内部プランジャ303および注射ロッド304の矢印方向への後退を可能にするばね305が解放されている。図3Cは、ばね305が伸び、内部プランジャ303および注射ロッド304が後退した後の装置における異なる部材の最終位置を表す。この位置では、装置は動作停止しており、廃棄準備ができている。
図3Dおよび図3Eは、タブ310レベルでの装置の横断面図であり、内部プランジャ303、ロッド309、タブ310およびばね305を示す。図3Dは、図3Aに示したような使用前の装置を示し、タブ310の配置により内部プランジャ303の後退が妨げられる。図3Eは、図3Bに示したような、注射ロッド304が最深貫入点に達した時点を表し、この最深貫入点では、タブ310が破壊または変形され、ロッド309を解放し、ばね305の作用によって内部プランジャ303が自動的に後退することができる。
図3Fおよび図3Gは、タブ310レベルでの装置の縦断面図を示す。図3Fは、図3Aおよび図3Dに示したような、装置の使用前のタブ310およびウェッジ311の配置を示す。図3Gは、図3Bおよび図3Eに示したような、注射ロッド304が最深貫入点に達した時点でのタブ310およびウェッジ311の配置を表す。この時点では、タブ310は、ウェッジ311と接触して矢印方向に破損または変形して、ロッド309を解放し、内部プランジャ303の後退を可能にする。
図4A〜図4Eは、作動装置における開口部を介して自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。
図4A〜図4Cは、使用時の異なる段階での注射器の縦断面図を表す。図4Aは、ユーザが作動装置401に力を加えることにより操作を開始する前の装置を示す。図4Bは、注射ロッド404および注入可能な注射針408が皮膚400に最も深く貫入した時点の装置を表し、円錐形の凸部(elevation)411によって開口部410が変形し、内部プランジャ403がタブ409から解放される。矢印方向は、内部プランジャ403および注射ロッド404がタブ409から解放されたときに起こる、ばね405により生ずる内部プランジャ403および注射ロッド404の後退運動を示す。図4Cは、ばね405が伸び、内部プランジャ403および注射ロッド404が後退した後の、装置における異なる部材の最終位置を表す。この位置では、装置は動作停止しており、その廃棄の準備ができている。
図4D〜図4Eは、タブ409のレベルでの装置の横断面図であり、内部プランジャ403、作動装置401、タブ409および開口部410を示す。図4Dは、図4Aに示したような使用前の装置を示しており、タブ409の配置により内部プランジャ203が後退しないように構成されている。図4Eは、図4Bに示されたような、注射ロッド404が最深貫入点に達した時点を表し、この最深貫入点では、凸部411により、作動装置401の開口部410が変形して開口し、内部ピストン403がタブ409から解放される。
〔詳細な説明〕
本発明は、25mm以下の深さに注入可能な注射針形状の薬剤を投与するための簡易な使い捨て装置を含む。これらの装置に設けられた注入可能な注射針は、薬剤を含むように構成されており、皮膚に挿入するために十分に丈夫で硬い。これらの針は、非晶質固体または結晶質固体から構成されていてもよく、程度の差はあるが可溶性を有するように構成されている。注入可能な注射針の直径と長さとの比は1:15〜1:5であり、直径は0.2mm〜1mm、長さは1mm〜10mmである。
本装置は、皮膚との直接接触による圧縮によって手動操作される。本装置は、注入可能な注射針を押す注射ロッドの自動後退のための簡易機構を有する。ユーザが装置の作動装置に圧力を加え続けたとしても、注射ロッドが迅速かつ制御されて後退することによって注射ロッドの自動後退が起こる。これにより、注射ロッドが必要以上に患者の体内に留まらない。さらに、これらの構造により、使用後には使用不可になるとともに、患者の組織と直接接触した装置部分が第三者に接触する可能性を回避する装置を提供することができる。操作が容易であることから、訓練を受けていない者による固形化された注入可能な注射針として構成された薬剤の投与、および自己投与に役立つ。
図1A〜図1G、図2A〜図2F、図3A〜図3Gy図4A〜図4Eに限定せずに例示された本発明に係る装置は、ユーザによって与えられた直圧を受けて内部プランジャ103、203、303または403を前進させる作動装置101、201、301または401を有し、内部プランジャ103、203、303または403には注射ロッド104、204、304、または404が設けられている。注射ロッド104、204、304または404を用いて注入可能な注射針108、208、308または408を25mmの深さまで患者の組織100、200、300または400に挿入する。装置は、内部プランジャ103、203、303または403を前進させるときに圧縮するばね105、205、305または405を有する。注入が完了すると、圧縮されたばねが注射ロッド104、204、304、または404を後退させる。図1A〜図1Gに示された本発明の実施形態では、プランジャ101は、タブ109を用いて、ユーザが与えた力を内部プランジャ103に伝達する。内部プランジャ103がその経路の末端に移動すると、傾斜した縦断面110y111をもつタブによって与えられた内部プランジャ103の回転運動により、内部プランジャ103がタブ109から解放される。内部プランジャ103の解放により、ばね105が伸び、内部プランジャ103および注射ロッド104がすばやく後退する。使用後のその最終位置では、注射器は動作停止し、注射ロッドは注射器本体内部に隠れるように配置される。この実施形態では、ばね105が圧縮される間、装置がばね105を横方向に支持するのと同時に、注射器の正方形セクションの角で作動装置101の前進を許容する。
図2A〜図2Fに示された本発明に係る他の実施形態では、注射器本体206の外側に同心円上に配置された作動装置201が、縦開口部210を通って注射器本体206を通り抜けるタブ209を用いて、ユーザによって与えられた力を内部プランジャ203に伝達する。内部プランジャ203が経路の末端に移動すると、注射器本体206上のガイド211による内部プランジャの回転運動によって、内部プランジャ203がタブ209から解放される。内部プランジャ203がタブ209から解放されることにより、ばね205が伸び、内部プランジャ203および注射ロッド204がすばやく後退する。使用後の最終位置では、注射器は動作停止し、注射ロッド204は注射器本体206の内部に配置される。
図3A〜図3Gに示された本発明に係る他の実施形態では、作動装置301が、ロッド309を用いて、ユーザによって与えられた力を内部プランジャに伝達する。ロッド309は、内部プランジャ303を通り抜けて、変形可能タブ310によって内部プランジャ303に接続される。内部プランジャ303が経路の末端に移動すると、タブは、注射器本体に設けられたウェッジ311の動作により横方向に変形もしくは破損する。これにより、内部プランジャ303が解放され、ばね305が伸び、内部プランジャおよび注射ロッド304が後退する。使用後の最終位置では、注射器は動作停止し、注射ロッド304は注射器本体306内に配置される。
図4A〜図4Eに示された本発明のさらなる他の実施形態では、開口部410の変形によって内部ピストン403がタブ409および作動装置401から解放される。開口部410の変形は、内部プランジャ403がとる経路の末端での作動装置401と円錐形の凸部411との相互作用によって生じる。タブ409から内部プランジャ403を解放することにより、ばね405が伸びて、内部プランジャ403および注射ロッド404がすばやく後退する。使用後の最終位置では、注射器は動作停止し、注射ロッド404は注射器本体406内に隠れるように配置される。
本発明に係る好適な実施形態では、装置はタブ102、202、302または402を含んでいてもよい。タブ102、202、302または402は、使用前の装置を固定し、ユーザが手動で十分な圧力を加えるまでアクチュエータ101、201、301または401の運動を妨げる。
さらに、本発明に係る他の実施形態では、装置は、注入可能な注射針108、208、308または408を含むシース107、207、307または407を有していてもよい。本発明に係る一実施形態では、シース107、207、307または407は、注入可能な注射針108、208、308または408の製造時にモールドとして機能する。これにより、製造時の最終組立てにおいて装置に注入可能な注射針108、208、308または408を取り付けるのを容易にする。さらに、シースは、装置の使用前に注入可能な注射針108、208、308または408をシース107、207、307または407の内部に保持するとともに、注入時に注射器に貫通される隔壁212を含む。
以下の例に限定するものではないが、本発明に記載したような装置により、図示したような薬剤を含む注入可能な注射針の注射が可能となる。装置は、予め充填されており、訓練されていない操作者が装置に手で圧力を加えて使用する簡易なものである。薬、ワクチンおよび他の薬剤を予め充填した装置の使用は、後進国において特に関心事となっている。
〔例1:注射ロッドの自動後退および装置の動作停止のための機構を有する注射器を用いて、カルシウム塩を含む注入可能な注射針を注射する〕
図1A〜図1Gに示されたプロトタイプは、0.5Mのde リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)1ml中での、リン酸テトラカルシウム0.7g(Ca4PO4O2)とリン酸水素カルシウム(CaHPO4)1.8gとの反応によって得られるセメント混合物による注入可能な注射針を装着する。モデル薬剤としてクリスタルバイオレットを含むように混合物を生成した。硬化の前に、内径0.4mmおよび外径1.57mmのテフロン(登録商標)チューブに混合物を注入する。このテフロンチューブは、モールドとして使用され、混合物を凹面ピストンで軽く圧迫して鋭い先端部に適合させる。
そして、モールド内の硬化した針の容器を、注射器のヘッドにおける1.57mmの孔に挿入する。注射器の操作により、モデルのヒト組織に25mmの深さまで注入可能な注射針を注射することができた。
図1A〜図1Gは、注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。 図2A〜図2Fは、ガイドによって引き起こされる内部プランジャの回転の後に自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。 図3A〜図3Gは、タブの変形後に自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。 図4A〜図4Eは、作動装置における開口部を介して自動的に後退する後退可能注射ロッドを備えた注入可能な注射針を注射するための装置の実施形態を示す。

Claims (12)

  1. 作動装置(101、201、301、401)へ手動により直接圧力をかけることによって動物またはヒトの組織(100、200、300、400)に、薬剤を含んで固形化された注入可能な注射針(108、208、308、408)を注入するためのものであり、上記作動装置(101、201、301、401)が、上記注入可能な注射針(108、208、308、408)を上記組織に注入する注射ロッド(104、204、304、404)を駆動させるように構成されている注射器において、
    上記作動装置(101、201、301、401)に圧力を与え続けた場合であっても、上記作動装置(101、201、301、401)によって駆動された上記注射ロッド(104、204、304、404)が最深貫入点に達すると、上記注射ロッド(104、204、304、404)を自動的に後退させる手段を有し、上記注射ロッド(104、204、304、404)を自動的に後退させる手段が、上記作動装置(101、201、301、401)からプランジャ(103、203、303、403)を解放することにより、使用済みの上記注射器を使用不可能とする手段をさらに有することを特徴とする注射器。
  2. 上記注射ロッド(104、204、304、404)を自動的に後退させる手段として、上記作動装置(101、201、301、401)によって駆動される上記プランジャ(103、203、303、403)に接続されたばね(105、205、305、405)をさらに有する、請求項1に記載の注射器。
  3. 上記プランジャ(103、203)を解放する手段が、上記プランジャ(103、203)を押すためのタブ(109、209)を有する上記作動装置(101、201)と、上記プランジャ(103、203)を回転させる手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の注射器。
  4. 上記プランジャ(103)を回転させる手段が、上記プランジャ(103)の移動経路の末端にて上記本体(106)に固定されたタブ(111)と協働する上記プランジャ(103)に固定されたタブ(110)を有することを特徴とする請求項3に記載の注射器。
  5. 上記プランジャ(203)を回転させる手段が、上記プランジャ(203)の移動経路の末端にて軸方向から逸れる軸方向ガイド(211)を有することを特徴とする請求項3に記載の注射器。
  6. 上記プランジャ(303)を解放する手段が、タブ(310)での作動により上記プランジャ(303)を駆動させるロッド(309)を有する上記作動装置(301)を備え、上記タブ(310)は、上記プランジャ(303)の移動経路の末端に位置するウェッジ(311)と協働すると直ちに変形することができることを特徴とする請求項1または2に記載の注射器。
  7. 上記プランジャ(403)を解放する手段が、上記プランジャ(403)を駆動させるタブ(409)を有する上記作動装置(401)を備え、上記作動装置(401)は、上記プランジャ(403)の移動経路の末端に位置する円錐形の凸部(411)と協働すると直ちに変形することができることを特徴とする請求項1または2に記載の注射器。
  8. 薬剤を含む上記固形化された注入可能な注射針(108、208、308、408)がシース(107、207、307、407)に密封されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の注射器。
  9. 上記シース(107、207、307、407)が、上記注入可能な注射針(108、208、308、408)の注入時に破壊可能である隔壁(202)をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の注射器。
  10. 上記注入可能な注射針(108、208、308、408)の直径:長さの比が1:15〜1:5であり、直径が0.2mm〜1mm、長さが1mm〜10mmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の注射器。
  11. 上記注入可能な注射針(108、208、308、408)が可溶性であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の注射器。
  12. 上記注射器(108、208、308、408)がカルシウム塩を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の注射器。
JP2010547100A 2008-02-18 2009-02-18 注入可能な注射針形状の薬剤およびワクチンを投与する装置 Pending JP2011517287A (ja)

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