JP2011514308A - 改変クロストリジウム毒素を用いる泌尿生殖器神経学的障害の治療方法 - Google Patents

改変クロストリジウム毒素を用いる泌尿生殖器神経学的障害の治療方法 Download PDF

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Abstract

本明細書は、改変クロストリジウム毒素、かかる毒素を含む組成物およびかかる改変クロストリジウム毒素および組成物を用いて哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法を開示する。

Description

本特許出願は、2007年10月23日出願の米国仮特許出願第 60/982,021号、および2008年6月27日出願の米国仮特許出願第 61/076,228 号からの35 U.S.C. § 119(e)にしたがう優先権を主張し、そのそれぞれは引用によりその全体を本明細書に含める。
クロストリジウム毒素、例えば、ボツリヌス神経毒(BoNT)、BoNT/A、BoNT/B、BoNT/C1、BoNT/D、BoNT/E、BoNT/FおよびBoNT/G、ならびに破傷風(Tetanus)神経毒 (TeNT)が神経伝達を阻害する能力は、多種多様な治療および美容用途に用いられており、例えば、William J. Lipham, COSMETIC AND CLINICAL APPLICATIONS OF BOTULINUM TOXIN (Slack, Inc., 2004)を参照されたい。医薬組成物として市販されているクロストリジウム毒素としては、BoNT/A 調製物、例えば、BOTOX(登録商標)(Allergan、Inc.、Irvine、CA)、Dysport(登録商標)/Reloxin(登録商標)、(Beaufour Ipsen、Porton Down、England)、Linurase(登録商標) (Prollenium、Inc.、Ontario、Canada)、Neuronox(登録商標) (Medy-Tox,Inc.、Ochang-myeon、South Korea)、BTX-A (Lanzhou Institute Biological Products、China)およびXeomin(登録商標) (Merz Pharmaceuticals、GmbH.、Frankfurt、Germany);ならびにBoNT/B 調製物、例えば、MyoBloc(商標)/NeuroBloc(商標) (Elan Pharmaceuticals、San Francisco、CA)が挙げられる。一例として、BOTOX(登録商標) は以下の適応症のために1以上の国で現在認可されている: アカラシア、成人性痙縮、裂肛、背部痛、眼瞼痙攣、歯ぎしり、痙性斜頚、本態性振戦、眉間のしわまたは運動過多の顔のしわ、頭痛、片側顔面痙攣、膀胱の運動亢進、多汗症、若年性脳性麻痺、多発性硬化症、ミオクローヌス性障害、鼻から唇へのしわ、攣縮性発声障害、斜視および VII 神経障害。
クロストリジウム毒素治療法は多くの適応症への使用が成功している。一般に、クロストリジウム毒素治療の投与は良好に耐用される。しかし、いくつかの用途における毒素投与は、有益な効果を達成するためにより多い用量が必要とされるために挑戦的でありうる。より多い用量は、毒素が身体の間質液および循環系、例えば、心血管系およびリンパ系を介して移動する可能性を上昇させ得、その結果、毒素治療の標的ではない領域への望ましくない毒素の分散が起こりうる。かかる分散は、望ましくない副作用、例えば、治療標的ではない神経細胞における神経伝達物質放出の阻害または治療標的ではない筋肉の麻痺を導きうる。例えば、治療的に有効量のBoNT/A 治療を斜頸のために頚の筋肉に投与された患者は、中咽頭への毒素の分散のために嚥下障害を起こしうる。別の例として治療上有効量のBoNT/A治療を過活動膀胱のために膀胱に投与された患者はドライマウスおよび/またはドライアイを発症しうる。したがって、治療部位において有効であるが、毒素治療の標的ではない領域においては無視できるか最小の効果しか有さない改善されたクロストリジウム毒素に対する要求がいまだに存在する。
クロストリジウム毒素処置は、神経伝達物質をシナプス間隙へと分泌するために用いられるエキソサイトーシスプロセスを破壊することによって神経伝達物質放出を阻害する。医薬品業界によって、感覚神経に基づく病気、例えば、様々な種類の慢性疼痛、神経性炎症および泌尿生殖障害(urogentital disorder)、ならびにその他の障害、例えば、膵炎の治療のための現在のその筋弛緩用途を超えるクロストリジウム毒素治療の使用を拡大することが大きく望まれている。クロストリジウム毒素に基づく治療を拡大するために現在用いられている1つのアプローチは、クロストリジウム毒素を改変することを伴い、それにより、改変毒素が非クロストリジウム毒素標的細胞のための変化した細胞ターゲティング能力を有するようにすることである。この再標的化能力は、クロストリジウム毒素の天然ターゲティングドメインを非クロストリジウム毒素標的細胞に存在する受容体に対する選択的結合活性を示すターゲティングドメインによって置換することにより達成される。ターゲティングドメインに対するかかる改変の結果、非クロストリジウム毒素標的細胞 (再標的化(re-targeted))に存在する非クロストリジウム毒素受容体 (標的受容体)に選択的に結合することが出来る改変毒素が生じる。非クロストリジウム毒素標的細胞へのターゲティング活性を有する改変クロストリジウム毒素は、非クロストリジウム毒素標的細胞に存在する受容体に結合し、細胞質へと転位置し、そしてその非クロストリジウム毒素標的細胞のSNARE複合体に対するタンパク分解効果を発揮することができる。
本明細書は、侵害受容感覚ニューロンに媒介される泌尿生殖器障害を患う個体の治療のための改変クロストリジウム毒素組成物および方法を開示する。これは必要とする個体に治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与することによって達成される。開示される方法は、泌尿生殖器-神経学的障害の治療のために、安全かつ安価で、外来患者に基づく治療を提供する。
したがって、本発明の側面は、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を提供する。かかる組成物の開発に有用な改変クロストリジウム毒素は、例えば、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Non-Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,075号(Jul. 11、2007); Dolly, J.O. et al., Activatable Clostridial Toxins、米国特許出願第11/829,475号 (Jul. 27、2007); Foster, K.A. et al., Fusion Proteins、国際特許出願公開 WO 2006/059093 (Jun. 8、2006);および Foster, K.A. et al., Non-Cytotoxic Protein Conjugates、国際特許出願公開 WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)において記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。改変クロストリジウム毒素を含む組成物は医薬組成物でありうる。かかる医薬組成物は、改変クロストリジウム毒素に加えて、医薬用担体、医薬成分、またはその両方を含みうる。
本発明の別の側面は、哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法を提供し、該方法は、哺乳類に、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む治療上有効量の組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);および Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)に開示のものが含まれる。
本発明の別の側面は、哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素の使用を提供し、該使用は、哺乳類に、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む治療上有効量の組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);および Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006) に開示のものが含まれる。
本発明の別の側面は、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療のための改変クロストリジウム毒素を提供し、その使用は、哺乳類に治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); およびFoster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006) に開示のものが含まれる。
図1は、中枢および末梢神経細胞における神経伝達物質放出およびクロストリジウム毒素中毒の現在のパラダイムの模式図を示す。図1Aは、中枢および末梢神経細胞の神経伝達物質放出機構の模式図を示す。放出プロセスは2工程を含むものとして記載できる: 1)小胞ドッキング、ここで、神経伝達物質分子を含む小胞の小胞に結合したSNARE タンパク質が、細胞膜に位置する膜に結合した SNARE タンパク質と結合する;および、2) 神経伝達物質放出、ここで、小胞が細胞膜と融合し、神経伝達物質分子がエキソサイトーシスされる。図1Bは、中枢および末梢神経細胞における破傷風およびボツリヌス毒素活性についての中毒機構の模式図を示す。この中毒プロセスは、4工程を含むものとして記載できる: 1) 受容体結合、ここで、クロストリジウム毒素がクロストリジウム受容体系に結合し、中毒プロセスを開始する; 2) 複合体インターナリゼーション、ここで毒素結合の後毒素/受容体系複合体を含む小胞が細胞内にエンドサイトーシスされる; 3) 軽鎖転位置、ここで複数の事象が起こると考えられ、例えば、小胞の内部pHの変化、クロストリジウム毒素重鎖のHN ドメインを含むチャンネル孔の形成、クロストリジウム毒素軽鎖の重鎖からの分離、および活性軽鎖の放出; および 4) 酵素による標的改変、ここで、クロストリジウム毒素の活性軽鎖が、その標的SNARE基質、例えば、SNAP-25、VAMPまたはシンタキシンをタンパク分解により切断し、それにより小胞ドッキングおよび神経伝達物質放出が阻止される。 図2は、天然クロストリジウム毒素のドメイン編成を示す。一本鎖形態は、酵素ドメイン、転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含むアミノからカルボキシルへの直鎖状編成を示す。転位置および酵素ドメインの間に位置する二本鎖ループ領域を二重SSブラケットによって示す。この領域は、天然プロテアーゼ、例えば、内因性クロストリジウム毒素プロテアーゼまたは環境中にて生じた天然プロテアーゼによるタンパク分解切断時に、一本鎖形態の毒素を二本鎖形態に変換する内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含む。一本鎖形態の上に、クロストリジウム毒素結合ドメインのHCC 領域を示す。この領域は、β-三葉型ドメインを含み、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にてα-フォールド、β4/β5 ヘアピンターン、β-フォールド、β8/β9 ヘアピンターンおよびγ-フォールドを含む。 図3は、改変毒素のアミノ末端に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図3Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、結合要素、転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図3Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、結合要素、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。 図4は、他の2つのドメインの間に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図4Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、結合要素、および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、 転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、結合要素、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Cは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、結合要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Dは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、転位置要素、結合要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。 図5は、改変毒素のカルボキシル末端に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図5Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、転位置要素、および結合要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図5Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、治療要素、および結合要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。
本発明の側面は部分的には、改変クロストリジウム毒素を提供する。本明細書において用いる場合、「改変クロストリジウム毒素」とは、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含むあらゆる分子を意味する。本発明の側面の実施に有用な例示的な改変クロストリジウム毒素は、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)において開示されている。
クロストリジウム・ボツリヌス(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)(破傷風菌)、クロストリジウム・バラチイ(Clostridium baratii)およびクロストリジウム・ブチリクム(Clostridium butyricum)により生産されるクロストリジウム毒素は、ヒトおよびその他の哺乳類の治療および美容処置に非常に広く用いられている。クロストリジウム・ボツリヌスの株は、抗原的に異なるタイプの7種のボツリヌス毒素 (BoNT)を生産し、それらはヒト(BoNT/A、/B、/Eおよび/F)、動物(BoNT/C1および/D)におけるボツリヌス中毒大流行の調査によって同定されたか、あるいは土壌から単離された(BoNT/G)。BoNTは、互いにおよそ 35%のアミノ酸同一性を有し、同じ機能的ドメイン編成および全体構造を共有する。クロストリジウム毒素の各タイプ内で、それらのアミノ酸配列において、およびこれらタンパク質をコードする核酸において、なんらか異なるサブタイプが存在しうることが、当業者に認識されている。例えば、現在4つのBoNT/A サブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3およびBoNT/A4が存在し、特定のサブタイプは別のBoNT/A サブタイプと比較した場合およそ89%のアミノ酸同一性を示す。7つのすべてのBoNT血清型は類似の構造および薬理特性を有するが、それぞれはまた異質な細菌学的特徴を示す。一方、破傷風毒素 (TeNT)は、クロストリジウム・テタニ(破傷風菌)の均一な群により生産される。2つの別の種のクロストリジウムである、クロストリジウム・ バラチイおよびクロストリジウム・ブチリクムも、BoNT/FおよびBoNT/Eとそれぞれ類似の毒素であるBaNTおよび BuNTをそれぞれ生産する。
それぞれの成熟二本鎖分子は3つの機能的に異なるドメインを含む: 1)神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化する亜鉛依存性エンドペプチダーゼ活性を含むメタロプロテアーゼ領域を含むLC に位置する酵素ドメイン; 2)細胞内小胞から標的細胞の細胞質へのLCの放出を促進するHC (HN)のアミノ-末端半分に含まれる転位置ドメイン;および 3)標的細胞の表面に位置する受容体複合体への毒素の結合活性および結合特異性を決定するHC (HC)のカルボキシル-末端半分内にある結合ドメイン。HC ドメインは機能を示すおよそ同じサイズの2つの異なる構造特徴を含み、 HCN および HCC サブドメインと称される。表 1は例示的なクロストリジウム毒素にみられる各ドメインのおよその境界領域を示す。
表1.クロストリジウム毒素参照配列および領域
Figure 2011514308
これら3つの機能ドメインの結合、転位置および酵素活性はすべて毒性に必要である。このプロセスのすべての詳細はいまだに正確には知られていないが、クロストリジウム毒素が神経細胞に入り、神経伝達物質放出を阻害する、全体としての細胞中毒機構は、血清型またはサブタイプにかかわらず類似である。出願人は、以下の記載に限定されることを望まないが、中毒機構は少なくとも4工程を含むとして説明することができる: 1) 受容体結合、2) 複合体インターナリゼーション、3) 軽鎖転位置、および、4) 酵素による標的改変 (図1参照)。このプロセスは、クロストリジウム毒素のHC ドメインが、標的細胞の細胞膜表面に位置する毒素-特異的受容体系に結合すると開始する。受容体複合体の結合特異性は、部分的には、それぞれのクロストリジウム毒素受容体複合体を異なるように構成すると考えられるガングリオシドおよびタンパク質受容体の特定の組合せによって達成されると考えられている。いったん結合すると、毒素/受容体複合体はエンドサイトーシスによりインターナライズされ、インターナライズされた小胞は特定の細胞内経路へと選別される。転位置工程は、小胞区画の酸性化によりトリガーされるようである。このプロセスは、疎水性を上昇させ、毒素の二本鎖形態の形成を促進する2つの重要な pH-依存的構造再編成を開始させるようである。いったん活性化されると、毒素の軽鎖エンドペプチダーゼが細胞内小胞から細胞質ゾルへと放出され、ここでそれは特異的に神経伝達物質放出装置の3つの既知のコア成分の1つを標的化するようである。これらのコアタンパク質、小胞-結合膜タンパク質 (VAMP)/シナプトブレビン、25 kDaのシナプトソーム関連タンパク質 (SNAP-25)およびシンタキシンは、シナプス小胞ドッキングおよび神経終末での融合に必要であり、可溶性 N-エチルマレイミド-感受性 因子-付着タンパク質-受容体 (SNARE) ファミリーのメンバーを構成する。BoNT/AおよびBoNT/EはSNAP-25をカルボキシル末端領域にて切断し、それぞれ9または26のアミノ酸セグメントを放出し、BoNT/C1もSNAP-25をカルボキシル末端付近で切断する。ボツリヌス血清型BoNT/B、BoNT/D、BoNT/F およびBoNT/G、および破傷風毒素は、VAMPの保存された中央部分に対して作用し、VAMPのアミノ末端部分を細胞質ゾルへと放出する。BoNT/C1はシンタキシンを細胞質ゾル膜表面の近くの単一の部位にて切断する。シナプスの SNAREの選択的タンパク分解は、インビボでクロストリジウム毒素により起こる神経伝達物質放出の遮断の原因である。クロストリジウム毒素のSNARE タンパク質標的は様々な非神経細胞タイプにおけるエキソサイトーシスに共通である; これら細胞において、神経細胞におけるように、軽鎖ペプチダーゼ活性がエキソサイトーシスを阻害する、例えば、Yann Humeau et al., How Botulinum and Tetanus Neurotoxins Block Neurotransmitter Release, 82(5) Biochimie. 427-446 (2000); Kathryn Turton et al., Botulinum and Tetanus Neurotoxins: Structure, Function and Therapeutic Utility, 27(11) Trends Biochem. Sci. 552-558. (2002); Giovanna Lalli et al., The Journey of Tetanus and Botulinum Neurotoxins in Neurons, 11(9) Trends Microbiol. 431-437, (2003)を参照されたい。
本発明の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、クロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメイン」という用語は、中毒プロセスの酵素による標的改変工程を実行しうるあらゆるクロストリジウム毒素ポリペプチドを意味する。したがって、クロストリジウム毒素酵素ドメインはクロストリジウム毒素基質を特異的に標的化し、クロストリジウム毒素基質、例えば、SNAP-25 基質、VAMP 基質および シンタキシン基質などのSNARE タンパク質のタンパク分解切断を包含する。クロストリジウム毒素酵素ドメインの非限定的な例としては、例えば、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、およびBuNT 酵素ドメインが挙げられる。クロストリジウム毒素酵素ドメインのその他の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸 1-448、配列番号2のアミノ酸 1-441、配列番号3のアミノ酸 1-449、配列番号4のアミノ酸 1-445、配列番号5のアミノ酸 1-422、配列番号6のアミノ酸 1-439、配列番号7のアミノ酸 1-446、配列番号8のアミノ酸 1-457、配列番号9のアミノ酸 1-431、および配列番号10の アミノ酸 1-422が挙げられる。
クロストリジウム毒素酵素ドメインとしては、これらに限定されないが、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプ; 非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラ、その活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せが挙げられる。
本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、天然であれ非天然であれ、開示された参照配列 (表1)の対応する領域から少なくとも1アミノ酸の変化を有し、かかる参照配列の対応する領域に対するパーセント同一性において記載することが出来るクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。明示的に示さない場合、開示された態様の実施に有用なクロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、中毒プロセスの酵素による標的改変工程を実行する変異体である。非限定的な例として、配列番号1のアミノ酸 1-448を含むBoNT/A 酵素ドメイン変異体は、配列番号1の アミノ酸領域 1-448と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号2のアミノ酸 1-441を含むBoNT/B 酵素ドメイン変異体は、配列番号2のアミノ酸領域 1-441と比較して、少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号3のアミノ酸 1-449を含むBoNT/C1 酵素ドメイン変異体は、配列番号3のアミノ酸領域 1-449と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号4のアミノ酸 1-445を含むBoNT/D 酵素ドメイン変異体は、配列番号4のアミノ酸領域 1-445と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号5のアミノ酸 1-422を含むBoNT/E 酵素ドメイン変異体は、配列番号5のアミノ酸領域 1-422と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号6のアミノ酸 1-439を含む BoNT/F 酵素ドメイン変異体は、配列番号6のアミノ酸領域 1-439と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号7のアミノ酸 1-446を含むBoNT/G 酵素ドメイン変異体は、配列番号7のアミノ酸領域 1-446と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; および配列番号8のアミノ酸 1-457を含むTeNT 酵素ドメイン変異体は、配列番号8のアミノ酸領域 1-457と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する。
クロストリジウム毒素の各血清型において、そのアミノ酸配列、そしてかかるタンパク質をコードする核酸においていくらか相違する天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が存在し得ることが当業者に認識されている。例えば、現在5つのBoNT/A サブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5が存在し、特定の酵素ドメインサブタイプは別のBoNT/A 酵素ドメインサブタイプと比較した場合におよそ 95%のアミノ酸同一性を示す。本明細書において用いる場合、「天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、天然プロセスにより生産されるあらゆるクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味し、これらに限定されないが、選択的スプライシングされた転写産物から生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォーム、自然突然変異により生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプが挙げられる。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなりうる。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸 または100以上の アミノ酸、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性があり、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して 少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性または95%のアミノ酸同一性を有する。
天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例は、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォーム、例えば、BoNT/A 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/B 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/C1 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/D 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/E 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/F 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/G 酵素ドメインアイソフォーム、およびTeNT 酵素ドメインアイソフォームである。クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームは、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することが出来、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。
天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の別の非限定的な例は、クロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプ、例えば、サブタイプ BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/B1、BoNT/B2、BoNT/B 二価(bivalent)およびBoNT/B タンパク非分解性(nonproteolytic)からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/C1-1および BoNT/C1-2からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/E1、BoNT/E2およびBoNT/E3からの酵素ドメイン;および、サブタイプ BoNT/F1、BoNT/F2、BoNT/F3 およびBoNT/F4からの酵素ドメインである。クロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプ は、クロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。
本明細書において用いる場合、「非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、ヒトの操作の助けを借りて生産されたあらゆるクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、ランダム突然変異誘発または合理的設計を用いて遺伝子操作によって生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインおよび化学合成によって生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインが挙げられる。非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラ 変異体および活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、参照クロストリジウム毒素酵素ドメイン配列 (表1)からの元のアミノ酸のものと類似の少なくとも1つの 性質を有する別のアミノ酸またはアミノ酸 アナログによって少なくとも1つの アミノ酸が置換されたクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。性質の例としては、これらに限定されないが、類似のサイズ、トポグラフィー、電荷、疎水性、親水性、親油性、共有結合能、水素結合能、物理化学的性質等、またはそれらのあらゆる組合せが挙げられる。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、置換している可能性があり、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、および保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、1) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから欠失している; 2) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメインが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに付加している; または 3) 少なくとも1つの アミノ酸が参照クロストリジウム毒素酵素ドメイン配列(表1)からの元のアミノ酸のものと類似の性質を共有していない別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって置換されている、クロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから欠失している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して付加している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性があり、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、非-保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、および非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラ」という用語は、少なくともクロストリジウム毒素酵素ドメインの一部および少なくとも1つのその他のポリペプチドの少なくとも一部を含み、表1の参照クロストリジウム毒素酵素ドメインとは異なる少なくとも1つの 性質を有する毒素 酵素ドメインを形成しているポリペプチドを意味し、ただし、このクロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラは依然として神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化することができるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構全体を実行することに寄与することができるものである。かかるクロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラは例えば、Lance E. Steward et al., Leucine-based Motif and Clostridial Toxins、米国特許出願公開 2003/0027752 (Feb. 6、2003); Lance E. Steward et al., Clostridial Neurotoxin Compositions and Modified Clostridial Neurotoxins、米国特許出願公開 2003/0219462 (Nov. 27、2003);および Lance E. Steward et al., Clostridial Neurotoxin Compositions and Modified Clostridial Neurotoxins、米国特許出願公開 2004/0220386 (Nov. 4、2004)に記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。
本明細書において用いる場合、「活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片」という用語は、本発明の側面において有用であり得る酵素ドメインを含むあらゆる様々なクロストリジウム毒素断片を意味するが、ただし、かかる酵素ドメイン断片は、神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化できるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構の全体を実行することに寄与できるものである。クロストリジウム毒素の酵素ドメインはおよそ 420-460 アミノ酸の長さであり、酵素ドメインを含む(表1)。研究により、クロストリジウム毒素酵素ドメインの全長は、酵素ドメインの酵素活性に必要ではないことが示された。非限定的な例として、BoNT/A 酵素ドメインの最初の8のアミノ酸(配列番号1の残基1-8)は、酵素活性に必要ではない。別の非限定的な例として、TeNT 酵素ドメインの最初の8の アミノ酸(配列番号8の残基1-8)は、酵素活性に必要ではない。同様に、酵素ドメインのカルボキシル末端は活性に必要ではない。非限定的な例として、BoNT/A 酵素ドメインの最後の 32 アミノ酸 (配列番号1の残基 417-448)は酵素活性に必要ではない。別の非限定的な例として、TeNT 酵素ドメインの最後の 31 アミノ酸 (配列番号8の残基427-457)は酵素活性に必要ではない。したがって、この態様の側面は、例えば、少なくとも 350 アミノ酸、少なくとも 375 アミノ酸、少なくとも 400 アミノ酸、少なくとも 425 アミノ酸および少なくとも 450 アミノ酸の長さを有する酵素ドメインを含むクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。この態様の別の側面は、例えば、多くとも 350 アミノ酸、多くとも 375 アミノ酸、多くとも 400 アミノ酸、多くとも 425 アミノ酸および多くとも 450 アミノ酸の長さを有する酵素ドメインを含むクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。
様々な配列アラインメント方法のいずれを用いて天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体および非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体のパーセント同一性を決定してもよく、例えば、これらに限定されないが、グローバル(global)方法、ローカル(local)方法およびハイブリッド方法、例えば、セグメントアプローチ方法が挙げられる。パーセント同一性を決定するプロトコールは当業者の技術範囲内で本教示から常套の手順である。
グローバル方法では、分子の最初から最後まで配列をアラインし、個々の残基対のスコアを足すことにより、およびギャップペナルティを課すことにより最良のアラインメントを決定する。非限定的な方法としては、例えば、CLUSTAL W、例えば、Julie D. Thompson et al., CLUSTAL W: Improving the Sensitivity of Progressive Multiple Sequence Alignment Through Sequence Weighting, Position-Specific Gap Penalties and Weight Matrix Choice, 22(22) Nucleic Acids Research 4673-4680 (1994)参照;および反復リファインメント(iterative refinement)が挙げられ、例えば、Osamu Gotoh, Significant Improvement in Accuracy of Multiple Protein Sequence Alignments by Iterative Refinement as Assessed by Reference to Structural Alignments, 264(4) J. Mol. Biol. 823-838 (1996)を参照されたい。
ローカル方法では、入力配列のすべてによって共有される1以上の保存モチーフを同定することによって配列をアラインする。非限定的な方法としては、例えば、Match-box、例えば、Eric Depiereux and Ernest Feytmans, Match-Box: A Fundamentally New Algorithm for the Simultaneous Alignment of Several Protein Sequences, 8(5) CABIOS 501-509 (1992)参照; Gibbs sampling、例えば、C. E. Lawrence et al., Detecting Subtle Sequence Signals: A Gibbs Sampling Strategy for Multiple Alignment, 262(5131) Science 208-214 (1993)参照; Align-M、例えば、Ivo Van Walle et al., Align-M - A New Algorithm for Multiple Alignment of Highly Divergent Sequences, 20(9) Bioinformatics,:1428-1435 (2004)参照、が挙げられる。
ハイブリッド方法は、グローバルおよびローカルアラインメント方法の両方の機能的側面を組み合わせたものである。非限定的な方法としては、例えば、セグメント-対-セグメント比較、例えば、Burkhard Morgenstern et al., Multiple DNA and Protein Sequence Alignment Based 0n Segment-To-Segment Comparison, 93(22) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 12098-12103 (1996)参照; T-Coffee、例えば、Cedric Notredame et al., T-Coffee: A Novel Algorithm for Multiple Sequence Alignment, 302(1) J. Mol. Biol. 205-217 (2000)参照; MUSCLE、例えば、Robert C. Edgar, MUSCLE: Multiple Sequence Alignment With High Score Accuracy and High Throughput, 32(5) Nucleic Acids Res. 1792-1797 (2004)参照; および DIALIGN-T、例えば、Amarendran R Subramanian et al., DIALIGN-T: An Improved Algorithm for Segment-Based Multiple Sequence Alignment, 6(1) BMC Bioinformatics 66 (2005)参照、が挙げられる。
したがって、一つの態様において、本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素はクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームまたはクロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプを含む。この態様の別の側面において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは、非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素 キメラ 酵素ドメイン、活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/A 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/A 酵素ドメインは配列番号1のアミノ酸 1-448を含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、 天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/A アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/A サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1の天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、例えば、配列番号1のBoNT/A アイソフォームのアミノ酸 1-448または配列番号1のBoNT/A サブタイプのアミノ酸 1-448を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、BoNT/A キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/A 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1の非-天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、例えば、配列番号1の保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、配列番号1の非-保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、配列番号1の活性のBoNT/A 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-448、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1のアミノ酸 1-448に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90% または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1のアミノ酸 1-448に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸 1-448に対して、多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/B 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/B 酵素ドメインは配列番号2のアミノ酸 1-441を含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/B アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/B サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは配列番号2の天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、例えば、配列番号2のBoNT/B アイソフォームのアミノ酸 1-441または配列番号2のBoNT/B サブタイプのアミノ酸 1-441を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、BoNT/B キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/B 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、配列番号2の非-天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、例えば、配列番号2の保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、配列番号2の非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、配列番号2の活性のBoNT/B 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-441、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸 1-441に対して、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、配列番号2のアミノ酸 1-441に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加;または配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/C1 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは配列番号3のアミノ酸 1-449を含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメイン は、天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/C1 アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/C1 サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3の天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、例えば、配列番号3のBoNT/C1 アイソフォームのアミノ酸 1-449または配列番号3のBoNT/C1 サブタイプのアミノ酸 1-449を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは非-天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、BoNT/C1 キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/C1 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3の非-天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、例えば、配列番号3の保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、配列番号3の非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、配列番号3の活性のBoNT/C1 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-449、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3のアミノ酸 1-449に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3のアミノ酸 1-449に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは BoNT/D 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸 1-445を含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/D アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/D サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4の天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、例えば、配列番号4のBoNT/D アイソフォームのアミノ酸 1-445または配列番号4のBoNT/D サブタイプのアミノ酸 1-445を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、BoNT/D キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/D 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4の非-天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、例えば、配列番号4の保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、配列番号4の非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、配列番号4の活性のBoNT/D 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-445、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸 1-445に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸 1-445に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/E 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/E 酵素ドメインは配列番号5のアミノ酸 1-422を含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/E アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/E サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5の天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号5のBoNT/E アイソフォームのアミノ酸 1-422または配列番号5のBoNT/E サブタイプのアミノ酸 1-422を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、BoNT/E キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/E 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5の非-天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号5の保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号5の非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号5の活性のBoNT/E 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-422、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5のアミノ酸 1-422に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5のアミノ酸 1-422に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/F 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/F 酵素ドメインは配列番号6のアミノ酸 1-439を含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/F アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/F サブタイプからの 酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6の天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、例えば、配列番号6のBoNT/F アイソフォームのアミノ酸 1-439または配列番号6のBoNT/F サブタイプのアミノ酸 1-439を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、BoNT/F キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/F 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6の非-天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、例えば、配列番号6の保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、配列番号6の非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、配列番号6の活性のBoNT/F 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-439またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6のアミノ酸 1-439に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6のアミノ酸 1-439に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは BoNT/G 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/G 酵素ドメインは配列番号7のアミノ酸 1-446を含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/G アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/G サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7の天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、例えば、配列番号7のBoNT/G アイソフォームのアミノ酸 1-446 または配列番号7のBoNT/G サブタイプのアミノ酸 1-446を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、BoNT/G キメラ 酵素ドメイン、活性のBoNT/G 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7の非-天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、例えば、配列番号7の保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、配列番号7の非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、配列番号7の活性のBoNT/G 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-446、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7のアミノ酸 1-446に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7のアミノ酸 1-446に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはTeNT 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸 1-457を含む。この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、天然 TeNT 酵素ドメイン変異体、例えば、TeNT アイソフォームからの酵素ドメインまたはTeNT サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8の天然 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、例えば、配列番号8のTeNT アイソフォームのアミノ酸 1-457 または配列番号8のTeNT サブタイプのアミノ酸 1-457を含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、 非-天然 TeNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体、TeNT キメラ 酵素ドメイン、活性のTeNT 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8の非-天然 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、例えば、配列番号8の保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、配列番号8の非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、配列番号8の活性のTeNT 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-457、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸 1-457に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸 1-457に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBaNT 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BaNT 酵素ドメインは配列番号9のアミノ酸 1-431を含む。この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、 天然 BaNT 酵素ドメイン変異体、例えば、BaNT アイソフォームからの酵素ドメインまたはBaNT サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9の天然 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、例えば、配列番号9のBaNT アイソフォームのアミノ酸 1-431または配列番号9のBaNT サブタイプのアミノ酸 1-431を含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、非-天然 BaNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体、BaNT キメラ 酵素ドメイン、活性のBaNT酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9の非-天然 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、例えば、配列番号9の保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、配列番号9の非-保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、配列番号9の活性のBaNT酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-431、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9のアミノ酸 1-431に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBuNT 酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸 1-422を含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、天然 BuNT 酵素ドメイン変異体、例えば、BuNT アイソフォームからの酵素ドメインまたはBuNT サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10の天然 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号10のBuNT アイソフォームのアミノ酸 1-422 または配列番号10のBuNT サブタイプのアミノ酸 1-422を含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、非-天然 BuNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体、BuNT キメラ 酵素ドメイン、活性のBuNT 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10の非-天然 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号10の保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号10の非-保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号10の活性のBuNT 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-422、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して、多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸欠失を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸欠失を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
「転位置ドメイン」は、転位置活性を有するクロストリジウム神経毒素重鎖の部分を含む。「転位置」とは、小胞膜を介するポリペプチドの輸送を促進する能力を意味し、それによりポリペプチドのいくらかまたはすべてが細胞質に露出される。様々なボツリヌス神経毒素において、転位置は、エンドソーム内のpHの低下によって起こる重鎖のアロステリック立体配置変化を伴うと考えられている。この立体配置変化は重鎖のN 末端半分を伴い、それによって媒介されているようであり、その結果、 小胞膜において孔が形成される;この変化は、エンドソーム小胞内から細胞質へのタンパク分解性の軽鎖の移動を可能とする。例えば、Lacy、et al.、Nature Struct. Biol. 5:898-902 (October 1998)を参照。
ボツリヌス神経毒素重鎖の転位置-媒介部分のアミノ酸配列は当業者に公知である;さらに、この部分内のそれらアミノ酸残基は、転位置活性の付与に必須であることも知られている。それゆえ、例えば、様々な破傷風菌(Clostridium tetanus)またはクロストリジウム・ボツリヌス神経毒素サブタイプのいずれかの重鎖の天然 N-末端 ペプチド半分を転位置ドメインとして用いること、または、様々な重鎖のN-末端半分の一次配列をアラインし、コンセンサス一次転位置配列を、配列間の保存されたアミノ酸、極性、立体および疎水性特性に基づいて選択することにより、類似の転位置ドメインを設計することは、当業者の能力の範囲内であろう。
本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含む。 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメイン」という用語は、クロストリジウム毒素軽鎖転位置を媒介する中毒プロセスの転位置工程を実行することが出来るあらゆるクロストリジウム毒素 ポリペプチドを意味する。したがって、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、クロストリジウム毒素 軽鎖の膜を横切る移動を促進し、移動は、クロストリジウム毒素 軽鎖の膜を介する細胞内小胞から細胞の細胞質への移動を含む。クロストリジウム毒素転位置ドメインの非限定的な例としては、例えば、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、およびBuNT 転位置ドメインが挙げられる。クロストリジウム毒素転位置ドメインのその他の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸 449-873、配列番号2のアミノ酸 442-860、配列番号3のアミノ酸 450-868、配列番号4のアミノ酸 446-864、配列番号5のアミノ酸 423-847、配列番号6のアミノ酸 440-866、配列番号7のアミノ酸 447-865、配列番号8のアミノ酸 458-881、配列番号9のアミノ酸 432-857、および配列番号10のアミノ酸 423-847が挙げられる。
クロストリジウム毒素転位置ドメインとしては、これらに限定されないが、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプ; 非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素転位置ドメイン キメラ、それらの活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せが挙げられる。
本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、 天然であれ非天然であれ、開示された参照配列 (表1)の対応する領域から少なくとも1つの アミノ酸変化を有し、その参照配列の対応する領域に対してパーセント同一性において記載できるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。明示的に示さない場合、開示された態様の実施に有用なクロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、クロストリジウム毒素軽鎖の転位置を媒介する中毒プロセスの転位置工程を実行する変異体である。非限定的な例として、配列番号1のアミノ酸 449-873を含むBoNT/A 転位置ドメイン変異体 は、配列番号1のアミノ酸領域 449-873と比較して 少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号2のアミノ酸 442-860を含むBoNT/B 転位置ドメイン変異体は、配列番号2のアミノ酸領域 442-860と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号3のアミノ酸 450-868を含む BoNT/C1 転位置ドメイン変異体は、配列番号3のアミノ酸領域 450-868と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号4のアミノ酸 446-864を含むBoNT/D 転位置ドメイン変異体は、配列番号4 のアミノ酸領域 446-864と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号5のアミノ酸 423-847を含むBoNT/E 転位置ドメイン変異体は、配列番号5のアミノ酸領域 423-847と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号6のアミノ酸 440-866 を含む BoNT/F 転位置ドメイン変異体は、配列番号6のアミノ酸領域 440-866 と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号7のアミノ酸 447-865を含むBoNT/G 転位置ドメイン変異体は、配列番号7のアミノ酸領域 447-865と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号8のアミノ酸 458-881を含む TeNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号8のアミノ酸領域 458-881と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号9のアミノ酸 432-857を含む BaNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号9 のアミノ酸領域 432-857と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;および、配列番号10のアミノ酸 423-847 を含む BuNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号10のアミノ酸領域 423-847と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する。
クロストリジウム毒素の各血清型のなかに、アミノ酸配列において、およびかかるタンパク質をコードする核酸においてもなんらか相違する天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が存在しうることが当業者に認識されている。例えば、現在5つのBoNT/A サブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5があり、特定の転位置ドメイン サブタイプは別のBoNT/A 転位置ドメイン サブタイプと比較した場合におよそ87%のアミノ酸同一性を示す。本明細書において用いる場合、「天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、天然プロセスによって生産されたあらゆるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、選択的スプライシングされた転写産物から生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム、自然突然変異により生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプが挙げられる。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体 は、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることができる。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸 または100以上の アミノ酸、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。
天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例は、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム、例えば、BoNT/A 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/B 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/C1 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/D 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/E 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/F 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/G 転位置ドメインアイソフォーム、TeNT 転位置ドメインアイソフォーム、BaNT 転位置ドメインアイソフォーム、およびBuNT 転位置ドメインアイソフォームである。 クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム は、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において 参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることが出来る。
天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の別の非限定的な例は、クロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプ、例えば、サブタイプ BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/B1、BoNT/B2、BoNT/B 二価(bivalent) および BoNT/B タンパク非分解性(nonproteolytic)からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/C1-1および BoNT/C1-2からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/E1、BoNT/E2およびBoNT/E3からの転位置ドメイン;およびサブタイプ BoNT/F1、BoNT/F2、BoNT/F3およびBoNT/F4からの転位置ドメインである。クロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプ は、クロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることが出来る。
本明細書において用いる場合、「非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、ヒトの操作の助けを借りて生産されたあらゆるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、ランダム突然変異誘発または合理的設計を用いて遺伝子操作によって生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインおよび化学合成によって生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインが挙げられる。非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素転位置ドメイン キメラ 変異体および活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、参照クロストリジウム毒素転位置ドメイン配列 (表1)からの元のアミノ酸のものと類似の少なくとも1つの 性質を有する別のアミノ酸またはアミノ酸 アナログによって少なくとも1つの アミノ酸が置換されたクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。性質の例としては、これらに限定されないが、類似のサイズ、トポグラフィー、電荷、疎水性、親水性、親油性、共有結合能、水素結合能、物理化学的性質等、またはそれらのあらゆる組合せが挙げられる。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと代わることが出来る。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、および保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、1) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから欠失している; 2) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメインが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに付加している; または 3) 少なくとも1つの アミノ酸が参照クロストリジウム毒素転位置ドメイン配列(表1)からの元のアミノ酸のものと類似の性質を共有していない別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって置換されている、クロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において、参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと代わりうる。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから欠失している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して付加している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、非-保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、および非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、および非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体が挙げられる。
本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメイン キメラ」という用語は、少なくともクロストリジウム毒素転位置ドメインの一部および少なくとも1つのその他のポリペプチドの少なくとも一部を含み、表1の参照クロストリジウム毒素転位置ドメインとは異なる少なくとも1つの 性質を有する毒素 転位置ドメインを形成しているポリペプチドを意味し、ただし、このクロストリジウム毒素転位置ドメイン キメラは依然として神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化することができるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構全体を実行することに寄与することができるものである。
本明細書において用いる場合、「活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片」という用語は、本発明の側面において有用であり得る転位置ドメインを含むあらゆる様々なクロストリジウム毒素断片を意味するが、ただし、かかる活性の断片は、LCの細胞内小胞から標的細胞の細胞質への放出を促進することができるものであり、 したがって、クロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構の全体を実行することに寄与できるものである。クロストリジウム毒素の重鎖からの転位置ドメインはおよそ 410-430 アミノ酸の長さであり、転位置ドメインを含む(表1)。研究により、クロストリジウム毒素重鎖からの転位置ドメインの全長は、転位置ドメインの転位置活性に必要ではないことが示された。したがって、この態様の側面は、例えば、少なくとも 350 アミノ酸、少なくとも 375 アミノ酸、少なくとも 400 アミノ酸および少なくとも 425 アミノ酸の長さを有する転位置ドメインを含むクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。この態様の別の側面は、例えば、多くとも 350 アミノ酸、多くとも 375 アミノ酸、多くとも 400 アミノ酸 および多くとも 425 アミノ酸の長さを有する転位置ドメインを含むクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。
様々な配列アラインメント方法のいずれを用いて天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体および非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体のパーセント同一性を決定してもよく、例えば、これらに限定されないが、グローバル(global)方法、ローカル(local)方法およびハイブリッド方法、例えば、セグメントアプローチ方法が挙げられる。パーセント同一性を決定するプロトコールは当業者の技術範囲内で本教示から常套の手順である。
したがって、一つの態様において、本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素 はクロストリジウム毒素転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームまたはクロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプを含む。この態様の別の側面において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素 キメラ 転位置ドメイン、活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/A 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/A 転位置ドメインは配列番号1のアミノ酸 449-873を含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/A アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/A サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1の天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 449-873、例えば、配列番号1のBoNT/A アイソフォームのアミノ酸 449-873または配列番号1のBoNT/A サブタイプのアミノ酸 449-873を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、BoNT/A キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/A 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1の非-天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、例えば、配列番号1の保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、配列番号1の非-保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、配列番号1の活性のBoNT/A 転位置ドメイン断片のアミノ酸 449-873、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1のアミノ酸 449-873に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1のアミノ酸 449-873に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/B 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/B 転位置ドメインは配列番号2のアミノ酸 442-860を含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/B アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/B サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2の天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、例えば、配列番号2のBoNT/B アイソフォームのアミノ酸 442-860または配列番号2のBoNT/B サブタイプのアミノ酸 442-860を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、BoNT/B キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/B 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2の非-天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、例えば、配列番号2の保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、配列番号2の非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、配列番号2の活性のBoNT/B 転位置ドメイン断片のアミノ酸 442-860、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2のアミノ酸 442-860に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2のアミノ酸 442-860に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/C1 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは配列番号3のアミノ酸 450-868を含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/C1 アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/C1 サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3の天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、例えば、配列番号3のBoNT/C1 アイソフォームのアミノ酸 450-868または配列番号3のBoNT/C1 サブタイプのアミノ酸 450-868を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、BoNT/C1 キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/C1 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3の非-天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、例えば、配列番号3の保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、配列番号3の非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、配列番号3の活性のBoNT/C1 転位置ドメイン断片のアミノ酸 450-868、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3のアミノ酸 450-868に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3のアミノ酸 450-868に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/D 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸 446-864を含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/D アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/D サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4の天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864 、例えば、配列番号4のBoNT/D アイソフォームのアミノ酸 446-864または配列番号4のBoNT/D サブタイプのアミノ酸 446-864を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、BoNT/D キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/D 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4の非-天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864、例えば、配列番号4の保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864、配列番号4の非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864 、配列番号4の活性のBoNT/D 転位置ドメイン断片のアミノ酸 446-864、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸 446-864に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸 446-864に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/E 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸 423-847を含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/E アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/E サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5の天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847 、例えば、配列番号5のBoNT/E アイソフォームのアミノ酸 423-847または配列番号5のBoNT/E サブタイプのアミノ酸 423-847を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、BoNT/E キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/E 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5の非-天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号5の保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号5の非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号5の活性のBoNT/E 転位置ドメイン断片のアミノ酸 423-847、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸 423-847に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸 423-847に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/F 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸 440-866を含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/F アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/F サブタイプからの転位置ドメインを含む。 この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6の天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866 、例えば、配列番号6のBoNT/F アイソフォームのアミノ酸 440-866または配列番号6のBoNT/F サブタイプのアミノ酸 440-866を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、BoNT/F キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/F 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6の非-天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866、例えば、配列番号6の保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866、配列番号6の非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 440-866 、配列番号6の活性のBoNT/F 転位置ドメイン断片のアミノ酸 440-866、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸 440-866に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸 440-866に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/G 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7のアミノ酸 447-865を含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/G アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/G サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7の天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865 、例えば、配列番号7のBoNT/G アイソフォームのアミノ酸 447-865または配列番号7のBoNT/G サブタイプのアミノ酸 447-865を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、BoNT/G キメラ 転位置ドメイン、活性のBoNT/G 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7の非-天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、例えば、配列番号7の保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、配列番号7の非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、配列番号7の活性のBoNT/G 転位置ドメイン断片のアミノ酸 447-865、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7のアミノ酸 447-865に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、TeNT 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸 458-881を含む。この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、天然 TeNT 転位置ドメイン変異体、例えば、TeNT アイソフォームからの転位置ドメインまたはTeNT サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8の天然 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、例えば、配列番号8のTeNT アイソフォームのアミノ酸 458-881または配列番号8のTeNT サブタイプのアミノ酸 458-881を含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、非-天然 TeNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、TeNT キメラ 転位置ドメイン、活性のTeNT 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8の非-天然 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、例えば、配列番号8の保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、配列番号8の非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、配列番号8の活性のTeNT 転位置ドメイン断片のアミノ酸 458-881、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸 458-881に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸 458-881に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BaNT 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸 432-857を含む。この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、天然 BaNT 転位置ドメイン変異体、例えば、BaNT アイソフォームからの転位置ドメインまたはBaNT サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9の天然 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、例えば、配列番号9のBaNT アイソフォームのアミノ酸 432-857または配列番号9のBaNT サブタイプのアミノ酸 432-857を含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、非-天然 BaNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、BaNT キメラ 転位置ドメイン、活性のBaNT転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9の非-天然 BaNT 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 432-857、例えば、配列番号9の保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、配列番号9の非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、配列番号9の活性のBaNT転位置ドメイン断片のアミノ酸 432-857、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸 432-857に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸 432-857に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BuNT 転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸 423-847を含む。この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、天然 BuNT 転位置ドメイン変異体、例えば、BuNT アイソフォームからの転位置ドメインまたはBuNT サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10の天然 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号10のBuNT アイソフォームのアミノ酸 423-847または配列番号10のBuNT サブタイプのアミノ酸 423-847を含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、非-天然 BuNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体、BuNT キメラ 転位置ドメイン、活性のBuNT 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10の非-天然 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号10の保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号10の非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号10の活性のBuNT 転位置ドメイン断片のアミノ酸 423-847、またはそれらのいずれかの組合せを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸 423-847に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸 423-847に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、オピオイドペプチド結合ドメインを含む。「結合ドメイン」とは、生理的条件下で標的細胞に特徴的な細胞表面マーカーに優先的に結合することができるアミノ酸配列 領域を意味する。細胞表面マーカーは、ポリペプチド、多糖、脂質、糖タンパク質、リポタンパク質を含み得、またはこれらの1以上の構造的特徴を有しうる。「優先的に相互作用する」とは、細胞表面マーカーについての結合ドメインの解離定数 (Kd) が、あらゆる別の細胞表面マーカーについての結合ドメインのものより少なくとも一桁小さいことを意味する。好ましくは、解離定数は 少なくとも 2桁小さく、より好ましくは解離定数は神経毒素または改変神経毒素が曝されているあらゆるその他の細胞表面マーカーについての結合ドメインのものより、少なくとも 3桁小さい。結合ドメインの例は、例えば、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capability and Enhanced Targeting Activity、米国特許出願第11/776,043号 (Jul. 11、2007); Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,052号 (Jul. 11、2007); およびSteward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Non-Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,075号 (Jul. 11、2007)に記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。
本明細書に開示されるオピオイドペプチド結合ドメインの非限定的な例は、例えば、エンケファリン、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチンまたはヘモルフィンである。したがって、一つの態様において、結合ドメインはオピオイドペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドはエンケファリンペプチドを含む。この態様の側面において、エンケファリン ペプチドは、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリン MRGLまたはMet-エンケファリン MRFを含む。この態様の別の側面において、エンケファリン ペプチドは、 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。
この態様の別の側面において、エンケファリンは、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、エンケファリンは、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンケファリンは、例えば、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加;または配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンケファリンは、例えば、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加;または配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドは、ウシ副腎髄質-22 (BAM22) ペプチドを含む。この態様の側面において、BAM22 ペプチドは、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22) またはBAM22 ペプチド (1-22)を含む。この態様の別の側面において、BAM22 ペプチドは、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22を含む。
この態様の別の側面において、BAM22は、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BAM22 ペプチド 結合ドメイン は、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BAM22 ペプチドは、例えば、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加;または配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、BAM22 は、例えば、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加;または 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドは、エンドモルフィン ペプチドを含む。この態様の側面において、エンドモルフィン ペプチドは、エンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2を含む。この態様の別の側面において、エンドモルフィン ペプチドは、配列番号62または配列番号63を含む。
この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、配列番号62または配列番号63に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、エンドモルフィン は、配列番号62または配列番号63に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、例えば、配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加; または配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、例えば、配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加; または配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドは、エンドルフィン ペプチドを含む。この態様の側面において、エンドルフィン ペプチドは、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γを含む。この態様の別の側面において、エンドルフィン ペプチドは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69を含む。
この態様の別の側面において、エンドルフィンは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、エンドルフィンは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンドルフィンは、例えば、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加;または配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、エンドルフィンは、例えば、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加;または配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドは、ダイノルフィン ペプチドを含む。この態様の側面において、ダイノルフィン ペプチドは、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン)またはリモルフィンを含む。この態様の別の側面において、ダイノルフィン ペプチドは、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99または配列番号100を含む。
この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、ダイノルフィンは、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、例えば、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加;または配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、例えば、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加;または配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
別の態様において、オピオイドペプチドは、ノシセプチン ペプチドを含む。この態様の側面において、ノシセプチン ペプチドは、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド 1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3を含む。この態様の別の側面において、ノシセプチン ペプチドは、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。
この態様の別の側面において、ノシセプチンは、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、ノシセプチンは、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、ノシセプチンは、例えば、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加;または配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
この態様の別の側面において、ノシセプチンは、例えば、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加; または配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。
クロストリジウム毒素はそれぞれおよそ 150 kDaの一本鎖ポリペプチドとして翻訳され、それは次いで天然プロテアーゼによりジスルフィドループ内でタンパク分解切断により切断される(図18)。この切断は、ジスルフィド架橋を形成する2つのシステイン残基の間に作られる別々の二本鎖ループ領域内で起こる。この翻訳後プロセシングにより、およそ 50 kDaの軽鎖 (LC)およびおよそ 100 kDaの重鎖 (HC)が2つの鎖の間の一つのジスルフィド結合および非共有相互作用によって一緒になって含まれる二本鎖分子が生じる(図2)。改変クロストリジウム毒素の組換え生産を容易にするために、外来性プロテアーゼ切断部位を用いて、本明細書に開示される一本鎖ポリペプチド形態の改変クロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換することが出来る。例えば、それぞれを引用によりその全体を本明細書に含める、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Targeting Capabilities For Endogenous Clostridial Toxin Receptor Systems、米国特許出願公開US 2008/0096248 (Apr. 24、2008); Steward, L.E. et al., Activatable Clostridial Toxins、米国特許出願公開US 2008/0032930 (Feb. 7、2008); Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);およびFoster、前掲、WO 2006/059105 (2006)を参照。
あらゆるすべてのプロテアーゼ切断部位が、一本鎖ポリペプチド形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態へと変換するために用いることが出来ることが想定され、例えば、これらに限定されないが、内因性 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位および外来性プロテアーゼ切断部位が挙げられる。したがって、本発明の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、二本鎖ループ領域内の内因性プロテアーゼ切断部位を含む。本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、二本鎖ループ領域内の外来性プロテアーゼ切断部位を含む。本明細書において用いる場合、「二本鎖ループ領域」という用語は、一本鎖形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換するために用いられるプロテアーゼ切断部位を含むクロストリジウム毒素のアミノ酸配列を意味する。クロストリジウム毒素 二本鎖ループ領域の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸 430-454 を含むBoNT/Aの二本鎖ループ領域; 配列番号2のアミノ酸 437-446を含むBoNT/Bの二本鎖ループ領域;配列番号3の アミノ酸 437-453を含むBoNT/C1の二本鎖ループ領域;配列番号4のアミノ酸 437-450を含むBoNT/Dの二本鎖ループ領域;配列番号5のアミノ酸 412-426 を含むBoNT/Eの二本鎖ループ領域; 配列番号6のアミノ酸 429-445を含むBoNT/Fの二本鎖ループ領域; 配列番号7のアミノ酸 436-450を含むBoNT/Gの二本鎖ループ領域;および配列番号8 のアミノ酸 439-467を含むTeNTの二本鎖ループ領域が挙げられる(表2)。
表2. クロストリジウム毒素の二本鎖ループ領域
Figure 2011514308
本明細書において用いる場合、「内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位」という用語は、「天然二本鎖ループプロテアーゼ切断部位」と同義であり、天然クロストリジウム毒素の二本鎖ループ領域内にみられる天然プロテアーゼ切断部位を意味し、例えばこれらに限定されないが、天然 クロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位 変異体、例えば、クロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位アイソフォームおよびクロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位サブタイプが挙げられる。内因性プロテアーゼ切断部位の非限定的な例としては、例えば、BoNT/A 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/B 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/C1 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/D 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/E 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/F 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/G 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位および TeNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位が挙げられる。
上記のように、クロストリジウム毒素はおよそ 150 kDaの一本鎖ポリペプチドとして翻訳され、次いで天然プロテアーゼによりジスルフィドループ内にてタンパク分解切断により切断される。この翻訳後プロセシングにより、およそ 50 kDaの軽鎖 (LC)およびおよそ 100 kDaの重鎖 (HC)が一つのジスルフィド結合および非共有相互作用によって一緒になって含まれる二本鎖分子が生じる。プロテアーゼの実体(identitiy)は現在知られていないが、多くのクロストリジウム毒素についての二本鎖ループプロテアーゼ切断部位が決定されている。BoNTにおいて、K448-A449での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Aを二本鎖形態へと変換する; K441-A442での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Bを二本鎖形態へと変換する; K449-T450での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/C1を二本鎖形態へと変換する; R445-D446での切断は一本鎖ポリペプチド形態の BoNT/Dを二本鎖形態へと変換する; R422-K423での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Eを二本鎖形態へと変換する; K439-A440での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Fを二本鎖形態へと変換する;およびK446-S447での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Gを二本鎖形態へと変換する。一本鎖ポリペプチド形態のTeNTの A457-S458でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。一本鎖ポリペプチド形態のBaNTのK431-N432でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。一本鎖ポリペプチド形態のBuNTのR422-K423でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。かかる二本鎖ループプロテアーゼ切断部位は改変クロストリジウム毒素にインフレームに作動可能に連結されて融合タンパク質とされる。しかし、二本鎖ループ内の付加的な切断部位も切断されるようであり、失われる小さいペプチド断片の生成をもたらすことに注意されたい。非限定的な例として、BoNT/A 一本鎖ポリペプチドの切断は、最終的には二本鎖ループ内の10アミノ酸断片の欠失をもたらす。
したがって、一つの態様において、内因性クロストリジウム毒素二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含むプロテアーゼ切断部位が一本鎖毒素の二本鎖形態への変換に用いられる。この態様の側面において、タンパク分解切断による二本鎖形態への変換は、例えば、BoNT/A 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/B 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/C1 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/D 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/E 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/F 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/G 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、TeNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BaNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、またはBuNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含む部位から起こる。
この態様の別の側面において、タンパク分解切断による二本鎖形態への変換は、例えば、配列番号1のアミノ酸 430-454を含むBoNT/Aの二本鎖ループ領域; 配列番号2のアミノ酸 437-446を含むBoNT/Bの二本鎖ループ領域;配列番号3のアミノ酸 437-453を含むBoNT/C1の二本鎖ループ領域;配列番号4のアミノ酸 437-450を含むBoNT/Dの二本鎖ループ領域;配列番号5のアミノ酸 412-426を含むBoNT/Eの二本鎖ループ領域;配列番号6のアミノ酸 429-445を含むBoNT/Fの二本鎖ループ領域;配列番号7のアミノ酸 436-450を含むBoNT/Gの二本鎖ループ領域; または、配列番号8のアミノ酸 439-467を含むTeNTの二本鎖ループ領域;配列番号9のアミノ酸 421-435を含むBaNTの二本鎖ループ領域; または配列番号10のアミノ酸 412-426を含むBuNTの二本鎖ループ領域を含む部位から起こる。
外来性プロテアーゼ切断部位もまた、本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を二本鎖形態へと変換するのに利用できると考えられる。本明細書において用いる場合、「外来性プロテアーゼ切断部位」という用語は、「非天然プロテアーゼ切断部位」または「非ネイティブプロテアーゼ切断部位」と同義であり、天然クロストリジウム毒素からの二本鎖ループ領域に通常は存在しないプロテアーゼ切断部位を意味するが、ただし、外来性プロテアーゼ切断部位はヒトプロテアーゼ切断部位ではなく、また、本明細書に開示される活性化可能ポリペプチドをコードするコンストラクトを発現する宿主細胞において発現されるプロテアーゼに感受性のプロテアーゼ切断部位ではない。あらゆるすべての外来性プロテアーゼ切断部位が一本鎖ポリペプチド形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換するのに利用でき、本発明の側面の実施に有用であると考えられる。外来性プロテアーゼ切断部位の非限定的な例としては、例えば、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、エンテロキナーゼ切断部位、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルス (TEV) プロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルス (TVMV) 切断部位、サブチリシン 切断部位、ヒドロキシルアミン 切断部位、または カスパーゼ 3 切断部位が挙げられる。
あらゆるすべての長さの外来性プロテアーゼ切断部位が本発明の側面において有用であり得ると考えられるが、ただし、外来性プロテアーゼ切断部位は、そのそれぞれのプロテアーゼによって切断されることができるものである。したがって、この態様の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、少なくとも 6 アミノ酸、少なくとも 7 アミノ酸、少なくとも 8 アミノ酸、少なくとも 9 アミノ酸、少なくとも 10 アミノ酸、少なくとも 15 アミノ酸、少なくとも 20 アミノ酸、少なくとも 25 アミノ酸、少なくとも 30 アミノ酸、少なくとも 40 アミノ酸、少なくとも 50 アミノ酸、または少なくとも 60 アミノ酸の長さを有しうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、多くとも 6 アミノ酸、多くとも 7 アミノ酸、多くとも 8 アミノ酸、多くとも 9 アミノ酸、多くとも 10 アミノ酸、多くとも 15 アミノ酸、多くとも 20 アミノ酸、多くとも 25 アミノ酸、多くとも 30 アミノ酸、多くとも 40 アミノ酸、多くとも 50 アミノ酸、または多くとも 60 アミノ酸の長さを有しうる。
一つの態様において、外来性プロテアーゼ切断部位は改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素は外来性プロテアーゼ切断部位を含み、例えば、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、非ヒトエンテロキナーゼプロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルスプロテアーゼ切断部位、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、サブチリシン 切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、SUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位、および非ヒト カスパーゼ 3 切断部位を含む。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様の一つの側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト エンテロキナーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号21を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 E-P5-P4-Y-P2-Q*-G (配列番号22)または E-P5-P4-Y-P2-Q*-S (配列番号23)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P2、P4およびP5 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32 または配列番号33を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、タバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 P6-P5-V-R-F-Q*-G (配列番号113) またはP6-P5-V-R-F-Q*-S (配列番号114)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P5およびP6 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号115、配列番号116、配列番号117、または配列番号118を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、タバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位 は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または 改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 P5-P4-L-F-Q*-G-P (配列番号34)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、 P4はG、A、V、L、I、M、SまたはTであり、P5はいずれのアミノ酸でもよく、DまたはEが好ましい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39または配列番号40を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位を含みうる。 この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、PRESCISSION(登録商標)によって切断されうる改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼを含みうる。この態様のさらに別の側面において、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 P6-P5-P4-P3-H*-Y (配列番号41)または P6-P5-P4-P3-Y-H* (配列番号42)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含み得、ここで、P3、P4および P5およびP6 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号43、配列番号44、または配列番号45を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、GENENASE(登録商標)によって切断されうる改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、サブチリシン切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、複数のジペプチド N*Gを含むヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号46、または配列番号47を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ヒドロキシルアミン切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 G-G*-P1’-P2’-P3’ (配列番号112) を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、 P1’、P2’、および P3’ はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号48を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、SUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
この態様の一つの側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト カスパーゼ 3 切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するマウス カスパーゼ 3 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列 D-P3-P2-D*P1’ (配列番号119)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト カスパーゼ 3 プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P3 はいずれのアミノ酸でもよいがEが好ましく、P2 はいずれのアミノ酸でもよく、P1’ はいずれのアミノ酸でもよいが、GまたはSが好ましい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、または配列番号125を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト カスパーゼ 3 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。
二本鎖ループ領域は天然 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を外来性プロテアーゼ切断部位により置換するよう改変される。この改変において、天然 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位は作動不可能とされ、したがってそのプロテアーゼによって切断されることができない。外来性プロテアーゼ切断部位のみがその対応する外来性 プロテアーゼによって切断されうる。このタイプの改変において、外来性 プロテアーゼ部位は改変クロストリジウム毒素と作動可能にインフレームに連結されて融合タンパク質とされ、この部位は、そのぞれぞれの外来性 プロテアーゼによって切断されることができる。内因性 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位の外来性プロテアーゼ切断部位による置換は、外来性部位が内因性部位の切断部位位置に近い位置において操作される部位の置換でありうる。内因性 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位の外来性プロテアーゼ切断部位による置換は、外来性 部位が内因性 部位の切断部位位置とは異なる位置において操作される外来性 部位の付加であり得、内因性 部位は作動不可能となるよう操作される。プロテアーゼ切断部位の位置および種類は重要であり得る。というのは、特定の結合ドメインは遊離のアミノ-末端またはカルボキシル-末端アミノ酸を必要とするからである。例えば、オピオイドペプチド結合ドメインが2つの別のドメインの間に配置される場合、例えば図4参照、プロテアーゼ切断部位の選択の基準は、その部位を切断するプロテアーゼが、結合ドメインのその受容体への選択的結合に必要な結合ドメインの遊離のアミノ-末端またはカルボキシル-末端を曝露する、平坦な切断(flush cut)を残すかどうかでありうる。
天然 プロテアーゼ切断部位は、天然 二本鎖ループプロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する少なくとも2アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされうる。より広範な変化を作ることが出来るが、ただし、二本鎖ループ領域の2つのシステイン残基はインタクトなまま残り、領域が依然としてジスルフィド架橋を形成できるものとする。アミノ酸変化の非限定的な例としては、アミノ酸の欠失またはもとのアミノ酸の異なるアミノ酸による置換が挙げられる。したがって、一つの態様において、天然 プロテアーゼ切断部位は、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。この態様の別の側面において、天然プロテアーゼ切断部位は、例えば、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも3 アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも4 アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも5アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも6アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも7アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも8アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも9アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも10アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも 15 アミノ酸; または天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも 20 アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。
この態様のさらに別の側面において、天然 二本鎖 プロテアーゼ切断部位は、例えば、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも3アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも4アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも5アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも6アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも7アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも8 アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも9アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも10アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも 15 アミノ酸; または天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも 20 アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。
本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素はさらに所望により可動性スペーサーを含む可動性領域を含んでいてもよいと理解される。可動性スペーサーを含む可動性領域は、 ポリペプチドの特徴、特質または性質を最適化するためにポリペプチド 領域の長さを調節するために用いることが出来る。非限定的な例として、1以上の 可動性スペーサーをタンデムに含むポリペプチド 領域はプロテアーゼ切断部位をより良好に曝露するために用いることが出来、それにより、プロテアーゼによるその部位の切断が促進される。別の非限定的な例として、1以上の 可動性スペーサーをタンデムに含むポリペプチド 領域は、オピオイドペプチド結合ドメインをよりよく提示するために用いることが出来、それにより、その結合ドメインのその受容体との結合が促進される。
ペプチドを含む可動性スペーサーは少なくとも1アミノ酸の長さであり、非荷電アミノ酸を小さい側鎖R基とともに含み、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはセリンが挙げられる。したがって、一つの態様において、可動性スペーサーは、例えば、少なくとも 1 アミノ酸、少なくとも 2 アミノ酸、少なくとも 3 アミノ酸、少なくとも 4 アミノ酸、少なくとも 5 アミノ酸、少なくとも 6 アミノ酸、少なくとも 7 アミノ酸、少なくとも 8 アミノ酸、少なくとも 9 アミノ酸、または少なくとも 10 アミノ酸の長さを有しうる。別の態様において、可動性スペーサーは、例えば、多くとも 1 アミノ酸、多くとも 2 アミノ酸、多くとも 3 アミノ酸、多くとも 4 アミノ酸、多くとも 5 アミノ酸、多くとも 6 アミノ酸、多くとも 7 アミノ酸、多くとも 8 アミノ酸、多くとも 9 アミノ酸、または多くとも 10 アミノ酸の長さを有しうる。さらに別の態様において、可動性スペーサーは例えば、1-3 アミノ酸の間、2-4 アミノ酸の間、3-5 アミノ酸の間、4-6 アミノ酸の間、または5-7 アミノ酸の間でありうる。可動性スペーサーの非限定的な例としては、例えば、G-スペーサー、例えば、GGG、GGGG (配列番号49)、およびGGGGS (配列番号50) またはA-スペーサー、例えば AAA、AAAA (配列番号51)およびAAAAV (配列番号111)が挙げられる。かかる可動性領域は作動可能にインフレームに改変クロストリジウム毒素に連結されて融合タンパク質とされる。
したがって、一つの態様において、本明細書において開示される改変クロストリジウム毒素は、さらに可動性スペーサーを含む可動性領域を含みうる。別の態様において、本明細書において開示される改変クロストリジウム毒素はさらに、複数の可動性スペーサーをタンデムに含む可動性領域を含みうる。この態様の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、少なくとも1のG-スペーサー、少なくとも 2のG-スペーサー、少なくとも 3のG-スペーサー、少なくとも 4のG-スペーサーまたは少なくとも 5のG-スペーサーを含みうる。この態様の別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、多くとも 1のG-スペーサー、多くとも 2のG-スペーサー、多くとも 3のG-スペーサー、多くとも 4のG-スペーサーまたは多くとも 5のG-スペーサーを含みうる。この態様のさらに別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、少なくとも 1のA-スペーサー、少なくとも 2のA-スペーサー、少なくとも 3のA-スペーサー、少なくとも 4のA-スペーサーまたは少なくとも 5のA-スペーサーを含みうる。この態様のさらに別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、多くとも 1のA-スペーサー、多くとも 2のA-スペーサー、多くとも 3のA-スペーサー、多くとも 4のA-スペーサーまたは多くとも 5のA-スペーサーを含みうる。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、1コピー以上の同じ可動性スペーサー、1コピー以上の異なる可動性スペーサー 領域、またはそれらのいずれかの組合せを含む可動性領域を含みうる。
この態様の別の側面において、可動性スペーサーを含む改変クロストリジウム毒素は、例えば、 改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTであり得る。
本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素はあらゆるすべての位置にて可動性スペーサーを含みうると考えられるが、ただし、改変クロストリジウム毒素は中毒プロセスを実行することができるものである。この態様の側面において、可動性スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。
この態様の別の側面において、可動性スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。
この態様のさらに別の側面において、可動性スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。
本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素は、オピオイドペプチド結合ドメインを、あらゆるすべての位置にて含みうると考えられるが、ただし、改変クロストリジウム毒素が中毒プロセスを実行することができるものとする。非限定的な例としては、 例えば、オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のアミノ末端に位置させる;オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のクロストリジウム毒素酵素ドメインと転位置ドメインとの間に位置させる;およびオピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のカルボキシル末端に位置させる。別の非限定的な例としては、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のクロストリジウム毒素酵素ドメインとクロストリジウム毒素転位置ドメインとの間に位置させる。天然クロストリジウム毒素の酵素ドメインはネイティブな開始メチオニンを含む。したがって、酵素ドメインがアミノ-末端 位置でないドメイン編成において、開始メチオニンを含むアミノ酸配列は、アミノ-末端 ドメインの前に位置させるべきである。同様に、オピオイドペプチド結合ドメインがアミノ-末端位置にある場合、開始メチオニンを含むアミノ酸配列およびプロテアーゼ切断部位は、オピオイドペプチド結合ドメインが遊離のアミノ末端を要求する状況においては作動可能に連結させるとよい。例えば、引用によりその全体を本明細書に含めるShengwen Li et al., Degradable Clostridial Toxins、米国特許出願第 11/572,512号 (Jan. 23、2007)参照。さらに、開始メチオニンを含む別のポリペプチドのアミノ末端に作動可能に連結したポリペプチドを付加する場合、もとのメチオニン残基は欠失させうることが当該技術分野において公知である。
したがって、一つの態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位および酵素ドメインを含みうる (図3A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。
別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、および転位置ドメインを含みうる (図3B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。
さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、および転位置ドメインを含みうる (図4A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメインおよびクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。
さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、および酵素ドメインを含みうる(図4B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。
別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、 外来性プロテアーゼ切断部位、および転位置ドメインを含みうる (図4C)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。
さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位および酵素ドメインを含みうる (図4D)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。
さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる(図5A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる。
さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる(図5B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。
本発明において有用な組成物は一般に、改変クロストリジウム毒素を含む医薬上許容される組成物として投与される。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される」という用語は、個体に投与された場合に有害な、アレルギー性またはその他の不都合なまたは望ましくない反応を生じさせないあらゆる分子実体または組成物を意味する。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される組成物」という用語は「医薬組成物」と同義であり、治療的に有効な濃度の活性成分、例えば、本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素のいずれかを意味する。改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物は、医学および獣医学用途のために有用である。医薬組成物は、患者に単独で、またはその他の補助的な活性成分、薬剤、薬物またはホルモンと組み合わせて投与されうる。医薬組成物は様々なプロセスのいずれを用いて製造してもよく、例えば、これらに限定されないが、常套の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、微粒子化、乳化、カプセル封入、捕捉、および凍結乾燥が挙げられる。医薬組成物は様々な形態のいずれをとってもよく、例えば、これらに限定されないが、滅菌溶液、懸濁液、乳濁液、凍結乾燥物、錠剤、丸剤、ペレット、カプセル、散剤、シロップ、エリキシルまたはその他のいずれかの投与に好適な投与形態が挙げられる。
本発明の側面は、部分的には、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を提供する。本明細書に開示されるいずれの組成物も、必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法において有用でありうると考えられるが、ただし、組成物は泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を防止または低減する。改変クロストリジウム毒素を含む組成物の非限定的な例としては、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素が挙げられる。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)に開示のものが挙げられる。2以上の異なる改変クロストリジウム毒素を別々の組成物または単一の組成物の一部として提供することができることも理解される。
改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物は、所望により活性成分の医薬上許容される組成物への加工を促進する医薬上許容される担体を含んでいてもよいと考えられる。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される担体」という用語は「医薬的担体」と同義であり、投与された場合に長期または永続的有害作用を実質的に有さないあらゆる担体を意味し、例えば、「薬学的に許容される媒体、安定化剤、希釈剤、添加剤、補助剤または賦形剤」といった用語を包含する。かかる担体は一般に活性化合物と混合されるか、活性化合物を希釈または封入することが許容され、固体、半固体または液体の剤であり得る。活性成分は可溶性であってもよいし、所望の担体または希釈剤中の懸濁液として送達されてもよいことが理解される。様々な医薬上許容される担体のいずれも使用することができ、例えば、これらに限定されないが、水性媒体、例えば、水、塩水、グリシン、ヒアルロン酸等; 固体担体、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等; 溶媒; 分散媒; 被覆; 抗細菌および抗真菌薬; 等張および吸収遅延 薬剤; またはあらゆるその他の不活性成分が挙げられる。医薬上許容される担体の選択は、投与形態に依存しうる。医薬上許容される担体が活性成分と適合しない場合を除き、その医薬上許容される組成物における使用が想定される。かかる医薬用担体の特定の使用の非限定的な例は、PHARMACEUTICAL DOSAGE FORMS AND DRUG DELIVERY SYSTEMS (Howard C. Ansel et al., eds., Lippincott Williams & Wilkins Publishers, 7th ed. 1999); REMINGTON: THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY (Alfonso R. Gennaro ed., Lippincott, Williams & Wilkins, 20th ed. 2000); GOODMAN & GILMAN’S THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS (Joel G. Hardman et al., eds., McGraw-Hill Professional, 10th ed. 2001);および HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL EXCIPIENTS (Raymond C. Rowe et al., APhA Publications, 4th edition 2003)にみることが出来る。これらのプロトコールは常套の手法であり、あらゆる改変が本明細書の開示から当業者の技術範囲内である。
さらに、本明細書に開示される医薬組成物は所望により、これらに限定されないが、その他の医薬上許容される成分(または医薬成分)を含んでいてもよいと考えられ、例えば、これらに限定されないが、緩衝剤、保存料、浸透圧調整剤、塩類、抗酸化剤、浸透圧調節剤、生理学的物質、薬学的物質、増量剤、乳化剤、湿潤剤、甘味料または芳香剤等が挙げられる。様々な緩衝剤およびpH調整手段が本明細書に開示する医薬組成物の調製のために利用できるが、ただし、結果として得られる調製物は医薬上許容されるものである。かかる緩衝剤としては、これらに限定されないが、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、中性緩衝食塩水、リン酸緩衝食塩水およびホウ酸緩衝剤が挙げられる。酸または塩基を必要に応じて組成物のpHを調整するために用いることが出来ることが理解される。医薬上許容される抗酸化剤としては、これらに限定されないが、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられる。有用な保存料としては、これらに限定されないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、安定化オキシクロロ組成物、例えば、PURITE(登録商標)およびキレート化剤(chelant)、例えば、DTPAまたはDTPA-ビスアミド、カルシウム DTPA、およびCaNaDTPA-ビスアミドが挙げられる。医薬組成物に有用な浸透圧調整剤としては、これらに限定されないが、塩類、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールまたはグリセリンおよびその他の医薬上許容される浸透圧調整剤が挙げられる。医薬組成物は塩として提供してもよく、多くの酸により形成することが出来、例えば限定されないが、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸などが挙げられる。塩は、対応する遊離の塩基形態と比較して水性またはその他のプロトン性溶媒においてより可溶性である傾向がある。薬学分野において公知のこれらおよびその他の物質は本発明において有用な医薬組成物に含めることができることが理解される。
一つの態様において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物である。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物はさらに、医薬的担体、医薬成分、または医薬的担体と医薬成分との両方を含む。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物はさらに、少なくとも一つの医薬的担体、少なくとも一つの医薬成分、または少なくとも一つの医薬的担体および少なくとも一つの医薬成分を含む。
本発明の側面は、部分的には、泌尿生殖器-神経学的障害を提供する。本明細書において用いる場合、「泌尿生殖器-神経学的障害」という用語は、処置される少なくとも一つの基礎となる症状が、侵害感覚神経に基づく病因、例えば、仙骨反射弓の痙攣性機能不全および/または 変性に起因する泌尿生殖器に根付いた障害を意味する。泌尿生殖器-神経学的障害の非限定的な例としては、例えば、これらに限定されないが、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、その他の泌尿生殖器障害を伴うかまたは伴わない前立腺障害、その他の泌尿生殖器障害を伴うかまたは伴わない子宮障害、および神経因性機能障害を伴う泌尿生殖器障害(例えば、パーキンソン病、多発性硬化症、脊椎披裂、横断性脊髄炎、脳卒中、脊髄損傷、反射痙攣(spasm reflex)、および脊髄または脳の神経学的病変に伴う泌尿生殖器障害)、およびその他のかかる侵害感覚神経に基づく病因の泌尿生殖器障害が挙げられる。
個体の尿をためておき、随意調節(continence)を維持する能力は、下部尿路、腎臓、および神経系の正常機能に依存する。個体はまた、排尿する本能を認識し、それに適切に応答する身体的および心理的能力を有していなければならない。膀胱が尿を満たして保存する能力は、機能的な括約筋 (これは尿の体外への流出を制御する)および安定な膀胱壁の筋肉 (排尿筋)を必要とする。正常な膀胱機能は、膀胱が満たされたことを感知する神経および尿を空にするまたは保持する筋肉の動きをトリガーする神経に依存する。排尿のプロセスは2相を伴う: 1)膀胱を満たすことおよび貯蔵すること、および 2)膀胱を空にすること。満たすことおよび貯蔵することの相の際に、膀胱は増加する量の尿を保持することが出来るように伸びる。平均的なヒトの膀胱は350 mLから550 mL の尿を保持することが出来る。一般に、排尿するための反射神経は個体の膀胱においておよそ200 mLの尿が膀胱に集まった際にトリガーされる。空にする相は、排尿筋が収縮し、尿道を介して膀胱の外に尿を押し出すことを必要とする。括約筋は同時に弛緩しなければならず、それにより尿が体外に流れ出ることが出来る。膀胱、内括約筋、および外括約筋はすべて、膀胱機能における異常をもたらす侵害感覚神経に基づく障害によって影響を受けうる。傷害は、膀胱の低活動をもたらし得、その場合、膀胱は収縮することが出来ず、完全に空にすることができないか、またはそれは過活性となり得、その場合、膀胱は過剰に迅速または頻繁に収縮する。
一つのタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は尿失禁である。尿失禁は尿の通過の制御の不能である。これには時折の尿漏れからまったく尿を保持できないことにまでの範囲がありうる。尿失禁は膀胱能力における異常または膀胱の貯蔵機能に重要な膀胱頸部および/または外尿道括約筋などの制御機構の機能不良によってもたらされうる。多くのタイプの尿失禁がある。
腹圧性尿失禁は、排尿の制御を助ける筋肉(尿道括約筋)の強度が、膀胱および尿道を支持する骨盤筋の弱まりの結果、あるいは尿道括約筋の機能不良のために低下する尿失禁のタイプである。かかる弱まりは、尿道領域に対する以前の傷害、神経損傷、いくらかの医薬によって、前立腺または骨盤領域の手術後に引き起こされうる。括約筋は、咳、くしゃみ、笑い、または運動といった特定の活動の際などに腹部からの圧力が上昇する場合に尿流を阻止することが出来ない。腹圧性尿失禁は女性におけるもっとも一般的なタイプの尿失禁である。研究により、全ての女性の約 50% が時折の尿失禁を経験していることが示されており、10%もの女性が頻繁に失禁を経験していることが示されている。75歳を超える女性の 20%近くが毎日尿失禁を経験している。腹圧性尿失禁は、複数回の妊娠および経膣分娩を経ており、その膀胱、尿道、または直腸壁が 膣の空間内へつきだしている (骨盤脱出(pelvic prolapse))女性においてしばしばみられる。
切迫性尿失禁は、強く、急激な排尿の必要性を伴い、次いで、即時の膀胱収縮および無意識の尿の排出が起こり、漏れにつながるタイプの尿失禁である。切迫性尿失禁を患う個体が排尿する要求を認識する時と排尿が実際に起こる時との間に十分な時間がない。切迫性尿失禁は、不適切に収縮する膀胱筋肉に起因する尿の漏れである。しばしば、これらの収縮は膀胱内にある尿の量とは無関係に起こる。切迫性尿失禁は、神経損傷 (例えば、脊髄損傷または脳卒中)、神経機能障害 (例えば、パーキンソン病および多発性硬化症)、感染、膀胱癌、膀胱結石、膀胱炎症、または膀胱出口閉塞に起因しうる。男性において、切迫性尿失禁は、神経疾患または前立腺肥大症 (BPH)によって起こる膀胱の変化または肥大した前立腺からの膀胱出口閉塞に起因しうる。切迫性尿失禁の症例の大多数は突発性であり、それは特定の原因が同定できないことを意味する。切迫性尿失禁は誰にでもいずれの年代にでも起こりうるが、それは女性および老人においてより一般的である。切迫性尿失禁は、膀胱刺激症状、痙攣性(spasmodic)膀胱、および不安定(unstable)膀胱としても知られる。
溢流性尿失禁は、既に満杯である膀胱からの少量の尿が漏れる場合に起こる。老人男性において、これは通常、肥大した前立腺によって膀胱からの尿の流れがブロックされた場合に起こりうる。それは前立腺肥大の初期症状、例えば、頻尿が現れた場合に医薬によって予防することが出来ることがある。糖尿病のいくらかの人々も溢流性失禁を有する。混合性尿失禁は、個体が腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁との両方に伴う症状を示す障害をいう。持続性尿失禁は持続性の尿漏れの愁訴である。
したがって、一つの態様において尿失禁を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物によって治療され、かかる投与は、尿失禁に伴う症状を低減させる。 この態様のある側面において、腹圧性尿失禁を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、腹圧性尿失禁に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、切迫性尿失禁を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、切迫性尿失禁に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、溢流性尿失禁を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、溢流性尿失禁に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、混合性尿失禁を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、混合性尿失禁に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、持続性尿失禁を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、持続性尿失禁に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は過活動膀胱である。過活動膀胱は尿意逼迫の上昇であり、急迫性尿失禁を伴うかまたは伴わず、通常頻度および夜間頻尿を伴う。個体は、尿意逼迫 (すぐに排尿したいという突然の強い欲求)、頻尿 (正常よりも多くの回数排尿する必要性)、夜尿 (いずれかの失禁)、多尿症、夜間頻尿、および/または 尿失禁の症状を報告する可能性がある。したがって、過活動膀胱は、必要であるよりもよりしばしば収縮する膀胱をいい、それによってヒトは必要より頻繁におよび/または緊急に排尿する必要性を感じ、制御できない、尿の膀胱からの頻繁な排出によって特徴づけられる。過活動膀胱は通常、かならずしも常にではないが、尿失禁をもたらす。過活動膀胱の個体は非常に頻繁にトイレに行くことがあり、例えば、日夜2時間毎に、そして、寝小便をすることさえありうる。しばしば、強い尿意がほんの少量の尿が膀胱にある場合に経験される。膀胱の能力が低下し、尿の排出が不完全である場合がありうる。過活動膀胱は仙骨の上に起こる膀胱への神経経路における妨害によって引き起こされうる。例えば、痙性膀胱は膀胱の排尿筋が適切な量の尿が蓄積するまで排出性の収縮を阻害する能力を有さないことによって引き起こされうる。したがって、過活動膀胱はしばしば、尿力学において観察される膀胱筋肉収縮のパターンである排尿筋過活性を伴う。過活動膀胱は、尿路感染、流出障害および腹圧性尿失禁によっても引き起こされうる。原因が見いだせない場合もあり、かかる特発性の症例は不安または加齢に起因しうる。症状には、日夜にわたって何度も排尿する必要性があること、すぐに排尿する必要があると感じること、および/または膀胱からの突然の尿漏れが含まれる。
膀胱とは外因性の疾患が過活動膀胱の症状を引き起こすこともあり得る。男性患者において、過活動膀胱にもっともしばしば責任のある外因性障害は膀胱出口閉塞 (BOO)である。女性患者における膀胱に対して外因性の障害には、尿道憩室、後傾子宮、骨盤脱(pelvic prolapse) (膀胱脱を含む)、妊娠子宮、およびエストロゲンの欠損または低下が含まれる。男性と女性に共通の膀胱に対して外因性の障害には骨盤内腫瘤、生理的夜間利尿、および多尿症が挙げられ、水分の過剰摂取、利尿薬の使用、または糖尿病といった因子により起こる。神経筋疾患も過活動膀胱の原因となりうる。感覚神経に対する神経傷害に起因する神経原性疾患も過活動膀胱を引き起こし得、例えば、限定されないが、パーキンソン病、多発性硬化症、脊椎披裂、頸管狭窄、脊髄損傷、糖尿病性神経障害、骨盤内手術、または椎間板ヘルニア(invertebral disc herniation)、水頭症、脳卒中、脊髄傷害および脊髄または脳の病巣が挙げられる。膀胱加齢もこれらの症状の原因となりうる。患者の骨盤外傷、骨盤部照射、または膀胱、前立腺、あるいは尿道の手術の経歴も過活動膀胱の病因を決定することを求める場合には考慮すべきである。
したがって一つの態様において、過活動膀胱を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、過活動膀胱に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、失禁を軽減する。この態様のある側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は頻尿を軽減する。この態様のさらなる側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は尿意逼迫を軽減する。この態様のさらなる側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は夜尿を軽減する。この態様のさらなる側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は多尿症を軽減する。この態様のさらに別の側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は夜間頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、過活動膀胱を患う哺乳類は治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は尿失禁を軽減する。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は排尿筋機能異常であり、例えば、限定されないが、排尿筋過活性、排尿筋不安定、および排尿筋-括約筋共同運動障害が挙げられる。排尿筋機能異常の一種は排尿筋過活性または不随意排尿筋収縮(以前は排尿筋過反射と称されていた)である。排尿筋過活性には、充満期の間の排尿筋筋肉の不随意収縮の上昇が伴い、それは自発的な場合もあるし、阻止できない膀胱収縮の結果として誘発される場合もある。排尿筋過活性の筋肉収縮パターンとしては、限定されないが、一過性排尿筋過活性および終末的排尿筋過活性が挙げられる。排尿筋過活性は特発性の性質であるか、または非神経性または神経性症状によりもたらされうるものでありうる。排尿筋過活性の症状としては、限定されないが、阻止できない(uninhibitable)膀胱収縮、尿意逼迫、頻尿、夜尿、多尿症、夜間頻尿、および/または尿失禁が挙げられる。別の種の排尿筋機能異常は排尿筋不安定である。排尿筋不安定には排尿筋筋肉の制御されない不随意収縮が伴い、その結果、膀胱能力にかかわりなく阻止できない膀胱収縮が起こる。排尿筋不安定の症状としては、限定されないが、阻止できない膀胱収縮、尿意逼迫、頻尿、夜尿、多尿症、夜間頻尿、および/または 尿失禁が挙げられる。別の種の排尿筋機能異常は排尿筋-括約筋共同運動障害 (DSD)である。排尿筋-括約筋共同運動障害は排尿筋筋肉組織の収縮が括約筋の弛緩と連係されない場合に起こり、それにより排尿の際の完全な尿道の弛緩が妨げられる。排尿筋-括約筋共同運動障害の症状としては、限定されないが、尿流妨害、排尿筋圧の上昇および/または尿貯留が挙げられる。DSDは神経学的症状、例えば、脊髄損傷または多発性硬化症の結果として引き起こされうる。
したがって一つの態様において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋機能異常に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、阻止できない膀胱収縮を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、頻尿を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿意逼迫を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、多尿症を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜間頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿失禁を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿流妨害を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋圧を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋機能異常を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され 、かかる投与は、尿貯留を軽減する。
別の態様において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋過活性に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、阻止できない膀胱収縮を軽減する 。この態様のさらなる側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、頻尿を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿意逼迫を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、多尿症を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜間頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋過活性を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿失禁を軽減する。
さらに別の態様において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋不安定に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、阻止できない膀胱収縮を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、頻尿を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿意逼迫を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、多尿症を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜間頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋不安定を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿失禁を軽減する。
さらに別の態様において、排尿筋-括約筋共同運動障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋-括約筋共同運動障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿筋-括約筋共同運動障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿流妨害を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿筋-括約筋共同運動障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿筋圧を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿筋-括約筋共同運動障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿貯留を軽減する。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は下部尿路機能障害 (LUTD)である。例えば、その内容全体を引用により本明細書に含めるPaul Abrams et al., The Standardisation of Terminology of Lower Urinary Tract Function: Reposrt from the Standardisation Subcommittee of the International Continence Society, 21 Neurourol Urodyn. 167-178 (2002)を参照されたい。下部尿路機能障害では3つの一般的なタイプの症状が現れる: 貯蔵、排尿、および排尿後(post-micturition)症状である。貯蔵症状は膀胱の貯蔵相の間に経験され、例えば、限定されないが、尿意逼迫、頻尿、夜尿、多尿症、夜間頻尿、膀胱感覚上昇、膀胱感覚低下、膀胱感覚不在、非特異的膀胱感覚、および/または尿失禁が挙げられる。排尿症状は排尿相の間に経験される。症状としては、限定されないが、尿流減少、尿のまき散らし(splitting)または散布、間欠性尿流、排尿困難、排尿の努力における困難、および/または尿の最後の滴りが挙げられる。排尿後症状は排尿の直後に経験され、例えば、限定されないが、不完全な排出の感覚および/または排尿後の滴りが挙げられる。
したがって一つの態様において、下部尿路機能障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、下部尿路機能障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、下部尿路機能障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、貯蔵症状を軽減する。この態様の側面において、軽減される貯蔵症状は、尿意逼迫、頻尿、夜尿、多尿症、夜間頻尿、膀胱感覚上昇、膀胱感覚低下、膀胱感覚不在、非特異的膀胱感覚、または尿失禁である。この態様のさらなる側面において、下部尿路機能障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿症状を軽減する。この態様の側面において、軽減する排尿症状は、尿流減少、尿のまき散らしまたは散布、間欠性尿流、排尿困難、排尿の努力における困難、または尿の最後の滴りである。この態様のさらに別の側面において、下部尿路機能障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿後症状を軽減する。この態様の側面において、軽減する排尿後症状は、不完全な排出の感覚または排尿後の滴りである。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は尿貯留である。尿貯留は膀胱から尿が通過することが出来ないことであり、急性または慢性症状であり得る。通常、排尿するための反射神経は膀胱がおよそ300-500 mL満たされた場合にトリガーされる。膀胱は次いで膀胱壁の収縮が尿道を介して尿を押し出した場合に空になる。膀胱、内括約筋、および外括約筋はすべて、尿貯留につながる膀胱機能における異常を作り出す障害によって影響されうる。尿貯留は、膀胱筋肉収縮能の喪失または膀胱筋肉と尿道括約筋との間の適切な共同の喪失から起こりうる。尿の括約筋を適切に弛緩させることができないことは、膀胱を空にすることを困難にし、それにより尿貯留が導かれうる。しばしば、強い尿意が、膀胱内にほんの少量の尿しかない場合に経験される。さらに、膀胱能力の低下および尿の不完全な排出が起こりうる。尿貯留はまた尿の括約筋の弛緩における困難によって引き起こされうる。というのは括約筋は痙攣性であり得るからである。あるいは、膀胱頸部が肥大しうる。尿貯留のその他の原因としては、仙骨の上にある膀胱への神経経路における妨害が挙げられる。この神経傷害は感覚および運動制御の喪失をもたらし、しばしば、脳卒中、パーキンソン病、脊椎披裂、糖尿病、骨盤内手術、または椎間板ヘルニア、およびほとんどの形態の脊髄傷害においてみられる。原因が不明の場合もあり、かかる特発性の症例は不安または加齢に起因しうる。尿貯留はまた、前立腺肥大または尿路結石による尿の流れの遮断によっても起こりうる。別のタイプの尿貯留障害は結石であり、個体の尿路を遮断することにより、尿流および/または感染の閉塞がもたらされる。慢性または急性の貯留は、満杯の膀胱からの尿の漏れに起因する失禁につながりうる。
したがって一つの態様において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿貯留に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿意逼迫を軽減する。この態様のさらなる側面において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、膀胱能力を上昇させる。この態様のさらに別の側面において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿失禁を軽減する。この態様のさらに別の側面において、尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は正常な尿流を回復させる。
別の態様において、急性尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、急性尿貯留に伴う症状を低減させる。さらに別の態様において、慢性尿貯留を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、慢性尿貯留に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は排尿困難である。排尿困難は、尿流の開始または維持における困難性である。この問題は、あらゆる年代の人々に影響し、男女両方において起こるが、もっとも一般的には前立腺が肥大した老人男性において起こる。排尿困難は通常、徐々に起こる。それは尿貯留 (完全に排尿することが出来ない)が膀胱における膨張と不快感とをもたらすまで気づかれずに進行することがある。ほとんどすべての老人男性はいくらかの程度の、排尿の開始における困難性、あとだれ、または尿流の力の低下を有している。排尿困難は良性前立腺過形成 (肥大した前立腺)、尿路感染によってもたらされ得、特に慢性および再発性の場合、前立腺炎 (前立腺の炎症または感染)、薬物 (いくつかの風邪治療薬、いくつかの鼻充血除去薬、三環系抗鬱薬、失禁に用いられ得る抗コリン作用薬)、若い人々における恥じらいまたははにかみ(shy or bashful)膀胱症候群(室内に別の人がいる場合に排尿することが出来ない)、および神経学的障害によってもたらされうる。
したがって一つの態様において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿困難に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿意逼迫を軽減する。この態様のさらなる側面において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、頻尿を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は膀胱能力を上昇させる。この態様のさらに別の側面において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、尿失禁を軽減する。この態様のさらに別の側面において、排尿困難を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は正常の尿流を回復させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は多尿症である。多尿症は人が異常に過剰の量の尿を毎日放出する場合である。成人にとっての過剰の量の排尿は毎日少なくとも2.5リットルの尿であろう。多尿症は非常に一般的な症状であり、夜中にトイレを使用するために起きる必要がある場合にしばしば気づかれる。したがって一つの態様において、多尿症を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、多尿症に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は夜間頻尿である。夜間頻尿は夜中の過剰な排尿であり、例えば、排尿するために夜中に数回起きることによる。通常、尿は夜中には量が低下し、より濃縮される。すなわち、ほとんどの人々は、排尿する必要なく、6から8時間睡眠することが出来る。しかし、夜間頻尿の人は排尿するために夜間に2回以上起きる。このため、夜中に過剰の排尿を有する人々は、しばしば睡眠サイクルが破壊されている。原因としては、良性前立腺過形成、利尿薬、強心配糖体、デメクロサイクリン、リチウム、メトキシフルラン、フェニトイン、プロポキシフェン、および過剰のビタミンDなどの特定の薬物、慢性または再発性尿路感染、慢性腎不全、鬱血性心不全、膀胱炎、糖尿病、就寝前の過剰の液体、特にコーヒー、カフェイン含有飲料またはアルコールの摂取、、および閉塞性睡眠時無呼吸ならびにその他の睡眠障害が挙げられる。したがって一つの態様において、夜間頻尿を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、夜間頻尿に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は慢性尿路感染症(再発性感染)である。慢性尿路感染症 (UTI)は、長期間持続する膀胱または下部尿路 (尿道)の細菌感染である。ほとんどの尿路感染は下部尿路において起こり、それには膀胱および尿道が含まれる。症状は正常では清潔な下部尿路が細菌によって感染され、炎症が起こる場合に現れる。尿路感染は非常に一般的である。ほとんどの場合、尿路感染の症状は治療開始後24-48時間以内に消失する。しかし、症状が6 ヶ月以内に3回以上起こり、2週間以上持続する場合、または通常の治療に応答しない場合、それは慢性であると考えられる。老人はかかる感染のリスクが高い。というのは、膀胱が、良性前立腺過形成、前立腺炎、および尿道狭窄などの症状のために完全に空にならないからである。その他の刺激性の症状には、痛みを伴う排尿 (排尿障害)が含まれ得、それは膀胱に長すぎる期間保持された尿によって起こる尿路感染 (UTI)の結果であり得る。発熱を伴うUTIは重篤な腎臓感染(腎盂腎炎)の可能性の症候であり、それは腎臓の永続的な損傷をもたらしうるため、より厄介な状況である。別のタイプの尿路感染は膀胱尿管逆流現象 (VUR)である。膀胱尿管逆流現象は、膀胱から腎臓への尿の異常な逆流であり、膀胱内部の高圧を緩和する手段として起こる。UTIは特に注目される。というのは、VURは感染した膀胱の尿を直接に腎臓へと輸送することにより、重篤な腎臓感染のかなりの危険に患者を置きうるためである。
したがって一つの態様において、慢性尿路感染症を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、慢性尿路感染症に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、排尿障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、排尿障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、膀胱尿管逆流現象を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、膀胱尿管逆流現象に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は前立腺障害に関連する障害である。前立腺は、射精の際に精子を運ぶ液を作る男性生殖器系の特に腺性かつ特に線維筋性の器官である。それは尿が体外へそれを通って出る管である尿道を囲っている。一つのタイプの前立腺障害は良性前立腺過形成 (BPH)である。加齢の際に、前立腺は肥大する傾向があり(肥大)、この肥大した前立腺はしばしば良性前立腺過形成 (BPH)または前立腺肥大症と称される。前立腺肥大は、尿道閉塞および排尿機能不全を導きうる。というのは肥大した腺は、尿道を圧迫しうるからである。BPHは癌ではなく、それは前立腺癌の危険性を高めるものではない。一つのタイプの前立腺障害は前立腺炎である。前立腺炎は前立腺の炎症である。前立腺炎には急性および慢性細菌性前立腺炎、および細菌感染によっては引き起こされない炎症(非細菌性前立腺炎) が含まれる。一つのタイプの前立腺障害は前立腺痛である。前立腺痛は細菌感染に起因しない一つのタイプの前立腺の炎症であり、この領域の異常な神経または筋肉によって引き起こされる可能性がある。前立腺痛は典型的には慢性であって、疼痛を伴う疾患である。症状 (例えば、悪寒、発熱、腰背部および生殖器部における疼痛、体の痛み、熱痛または痛みを伴う排尿、および頻繁かつ緊急の排尿する必要性) は特徴として前兆なしに消え去り、再び現れる。
したがって一つの態様において、前立腺障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、前立腺炎に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺炎に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、前立腺痛に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺痛に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。
別の態様において、前立腺障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、良性前立腺過形成を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、良性前立腺過形成に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、前立腺炎を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺炎に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、前立腺痛を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、前立腺痛に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は子宮障害に関連する障害である。子宮は、空洞状の筋肉で出来た洋梨形状の女性の生殖器であり、そのなかで受精卵が植え付けられ、胎児へと発達する。子宮は、2層の組織でできた体(corpus)、基底部、峡部、および雌の哺乳類の骨盤腔における膀胱と直腸との間に位置する頸部を含む。一つのタイプの子宮障害は子宮内膜症である。子宮内膜症は、子宮の内側を縁取る組織 (子宮内膜または子宮内膜ライニングと称される) が子宮の外部の他の領域 (一般的には、卵巣、卵管、子宮の外側表面、腸の外側表面、および骨盤の隣接する構造) において増殖していることがみられる症状である。この症状はしばしば下腹部および骨盤内の重篤な疼痛を引き起こし、毎月の月経に伴いうる。子宮内膜症の症状には、月経期の前および最中の疼痛、排卵時の疼痛、性的行為の最中または後の疼痛、重度または不規則な出血、疲労、月経時の腸運動に伴う疼痛、排尿に伴う疼痛が含まれる。別のタイプの子宮障害は月経困難症である。月経困難症は、月経期の最中または直前の疼痛または不快感 (月経痛)である。月経困難症には2つのタイプ、一次月経困難症および二次月経困難症がある。一次月経困難症は基礎となる病気を伴わない重篤な重症の激痛である。症状には、背痛、下肢痛、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、および目まいが含まれうる。この種の月経困難症は通常、月経開始から2年以内の若い女性に影響を及ぼし、毎月1または2日続く。二次月経困難症は別の医学的問題、例えば、子宮内膜症 (子宮の内張における異常)、腺筋症 (子宮の筋肉層への子宮内膜の非悪性の増殖)、骨盤内炎症性疾患、子宮筋腫、頸部狭窄、子宮位置異常、骨盤腫瘍またはIUD (子宮内避妊器具)によって引き起こされる月経痛である。この症状は通常、より年配の女性において起こる。
したがって一つの態様において、子宮障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、子宮障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、子宮内膜症を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、子宮内膜症に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、月経困難症を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、月経困難症に伴う症状を低減させる。
別のタイプの泌尿生殖器-神経学的障害は、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害である。したがって一つの態様において、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のある側面において、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、脳卒中に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、脳卒中に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらに別の側面において、反射痙攣に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、反射痙攣に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。この態様のさらなる側面において、脊髄または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器-神経学的障害を患う哺乳類は、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物により治療され、かかる投与は、脊髄または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器-神経学的障害に伴う症状を低減させる。
本発明の側面は、部分的には、哺乳類を提供する。哺乳類にはヒトが含まれ、ヒトは患者であり得る。本発明の別の側面は、部分的には、個体を提供する。個体にはヒトが含まれ、ヒトは患者であり得る。
本発明の側面は、部分的には、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与することを提供する。本明細書において用いる場合、「投与する」という用語は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を、臨床的に、治療的に、または実験的に有益な結果をもたらす可能性のある患者に提供するあらゆる送達機構を意味する。改変クロストリジウム毒素は、細胞取り込みアプローチを用いて患者に送達することができ、ここで、改変クロストリジウム毒素は細胞内にまたは遺伝子治療アプローチにより送達され、ここで改変クロストリジウム毒素は、発現ベクターから発現された前駆体RNAから発現される。
本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、細胞取り込みアプローチを用いて哺乳類に投与されうる。改変クロストリジウム毒素を含む組成物の細胞取り込みアプローチを用いる投与は、様々な経腸または非経口アプローチを含み、例えば、これらに限定されないが、いずれかの許容可能な形態、例えば、錠剤、液剤、カプセル、散剤等における経口投与; いずれかの許容可能な形態、例えば、ドロップ、スプレー、クリーム、ゲルまたは軟膏における局所投与;いずれかの許容可能な形態、例えば、静脈内ボーラス 注射、静脈内注入、動脈内ボーラス注射、動脈内注入および血管系へのカテーテル点滴における血管内投与; いずれかの許容可能な形態、例えば、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、皮下注入、眼内注射、網膜注射、または網膜下注射または硬膜外注射における組織周囲および組織内(peri- and intra-tissue) 投与; いずれかの許容可能な形態、例えば、カテーテル点滴における膀胱内投与; および配置機器、例えば、インプラント、パッチ、ペレット、カテーテル、浸透圧ポンプ、坐薬、生体内分解性送達系、非生体内分解性送達系またはその他の埋め込み延長または徐放系によるものが挙げられる。生分解性高分子および使用方法の例示的なリストは、例えば、Handbook of Biodegradable Polymers (Abraham J. Domb et al., eds., Overseas Publishers Association, 1997)に記載されている。
改変クロストリジウム毒素を含む組成物は当業者に公知の様々な方法によって哺乳類に投与することが出来、例えば、限定されないが、リポソーム中へのカプセル封入、イオン泳動、またはその他の媒体、例えば、ヒドロゲル、シクロデキストリン、生分解性ナノカプセル、および生体接着性ミクロスフェアへの封入、またはタンパク性ベクターによるものが挙げられる。改変クロストリジウム毒素を含む組成物を患者に投与するための送達機構は、例えば、Leonid Beigelman et al., Compositions for the Delivery of Negatively Charged Molecules、米国特許第6,395,713号 (May 28、2002);およびAchim Aigner, Delivery Systems for the Direct Application of siRNAs to Induce RNA Interference (RNAi) in vivo, 2006(716559) J. Biomed. Biotech. 1-15 (2006); Controlled Drug Delivery: Designing Technologies for the Future (Kinam Park & Randy J. Mrsny eds., American Chemical Association, 2000); Vernon G. Wong & Mae W. L. Hu, Methods for Treating Inflammation-mediated Conditions of the Eye、米国特許第6,726,918号 (Apr. 27、2004); David A. Weber et al., Methods and Apparatus for Delivery of Ocular Implants、米国特許出願公開US2004/0054374 (Mar. 18、2004); Thierry Nivaggioli et al., Biodegradable Ocular Implant、米国特許出願公開US2004/0137059 (Jul. 15、2004); Patrick M. Hughes et al., Anti-Angiogenic Sustained Release Intraocular Implants and Related Methods、米国特許出願第11/364,687号(Feb. 27、2006); およびPatrick M. Hughes et al., Sustained Release Intraocular Drug Delivery Systems、米国特許出願公開 2006/0182783 (Aug. 17、2006)において記載されており、これらそれぞれは引用によりその全体を本明細書に含める。
本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、泌尿生殖器-神経学的障害に寄与する神経に基づく病因学を示す細胞内での改変クロストリジウム毒素の発現による遺伝子治療アプローチを用いて患者に投与することも出来る。改変クロストリジウム毒素は発現ベクターに作動可能に連結した核酸分子から発現させることが出来、例えば、P. D. Good et al., Expression of Small, Therapeutic RNAs in Human Cell Nuclei, 4(1) Gene Ther. 45-54 (1997); James D. Thompson, Polymerase III-based expression of therapeutic RNAs、米国特許第6,852,535号 (Feb. 8、2005); Maciej Wiznerowicz et al., Tuning Silence: Conditional Systems for RNA Interference, 3(9) Nat. Methods 682-688m (2006); Ola Snoeve and John J. Rossi, Expressing Short Hairpin RNAi in vivo, 3(9) Nat. Methods 689-698 (2006); および Charles X. Li et al., Delivery of RNA Interference, 5(18) Cell Cycle 2103-2109 (2006)を参照されたい。当業者であればいずれの改変クロストリジウム毒素も適当な発現ベクターを用いて真核細胞において発現させることが出来ることを認識している。
改変クロストリジウム毒素を発現させることが出来る発現ベクターは、泌尿生殖器-神経学的障害に寄与する神経に基づく病因学を示す細胞における改変クロストリジウム毒素の永続的または安定な発現を提供することが出来る。あるいは、改変クロストリジウム毒素を発現させることが出来る発現ベクターは、泌尿生殖器-神経学的障害に寄与する神経に基づく病因学を示す細胞における改変クロストリジウム毒素の一過性の発現を提供することが出来る。かかる一過性に発現させるベクターは必要により繰り返して投与するとよい。改変クロストリジウム毒素を発現するベクターは上記の送達機構および投与経路によって投与してもよく、患者から取り出した標的細胞への投与、次いで、患者への再導入によってもよいし、所望の標的細胞への導入を可能とするその他のあらゆる手段を用いることが出来、例えば、Larry A. Couture and Dan T. Stinchcomb, Anti-gene Therapy: The Use of Ribozymes to Inhibit Gene Function, 12(12) Trends Genet. 510-515 (1996)を参照されたい。
改変クロストリジウム毒素を含む組成物を哺乳類に投与するために用いられる実際の送達機構は当業者によって、これらに限定されないが、泌尿生殖器-神経学的障害のタイプ、泌尿生殖器-神経学的障害の位置、泌尿生殖器-神経学的障害の原因、泌尿生殖器-神経学的障害の重篤度、望まれる軽減の程度、望まれる軽減の持続時間、用いる特定の改変クロストリジウム毒素、用いる改変クロストリジウム毒素の排出速度、用いる改変クロストリジウム毒素の薬力学、組成物に含めるその他の化合物の性質、特定の投与経路、患者の特定の特徴、病歴および危険因子、例えば、年齢、体重、全体的健康等またはそれらのいずれかの組合せといった因子を考慮することによって決定され得る。
一つの態様において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は治療すべき部位に注射によって投与される。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の注射は、例えば、筋肉内注射、皮下注射、または皮膚注射による。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の注射は下部尿路へのものであり、例えば、 膀胱壁、尿道括約筋または膀胱頸部が挙げられる。
改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、様々な経路を用いて哺乳類に投与することが出来る。本明細書に開示する泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法のために好適な投与経路には局所および全身性投与の両方が含まれる。局所投与の結果、哺乳類の身体全体と比較して特定の位置により有意に組成物が送達されるが、一方、全身性投与の結果、患者の実質的に身体全体に組成物が送達される。本明細書に開示する泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法に好適な投与経路には中枢および末梢投与の両方が含まれる。中枢投与の結果、組成物が患者の実質的に中枢神経系に送達され、例えば、髄腔内投与、硬膜外投与ならびに頭蓋注射またはインプラントが挙げられる。末梢投与の結果、中枢神経系の外側の患者の実質的にあらゆる領域に組成物が送達され、脊椎または脳への直接投与以外のあらゆる投与経路が含まれる。哺乳類に用いられる改変クロストリジウム毒素を含む組成物の実際の投与経路は、これらに限定されないが、泌尿生殖器-神経学的障害のタイプ、泌尿生殖器-神経学的障害の位置、泌尿生殖器-神経学的障害の原因、泌尿生殖器-神経学的障害の重篤度、望まれる軽減の程度、望まれる軽減の持続時間、用いる特定の改変クロストリジウム毒素、用いる改変クロストリジウム毒素の排出速度、用いる改変クロストリジウム毒素の薬力学、組成物に含めるその他の化合物の性質、特定の投与経路、哺乳類の特定の特徴、病歴および危険因子、例えば、年齢、体重、全体的健康等またはそれらのいずれかの組合せといった因子を考慮することによって当業者によって決定されうる。
一つの態様において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は全身性に哺乳類に投与される。別の態様において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は局所的に哺乳類に投与される。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は哺乳類の膀胱に投与される。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は哺乳類の前立腺に投与される。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は哺乳類の子宮に投与される。
本発明の側面は、部分的には、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与することを提供する。本明細書において用いる場合、「治療上有効量」という用語は「治療上有効用量」と同義であり、泌尿生殖器-神経学的障害の治療について用いられる場合、所望の治療効果を達成するために必要な改変クロストリジウム毒素の最小用量を意味し、泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を軽減するのに十分な用量を含む。この態様の側面において、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物は泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を、例えば、少なくとも 30%、少なくとも 40%、少なくとも 50%、少なくとも 60%、少なくとも 70%、少なくとも 80%、少なくとも 90%または少なくとも 100%軽減する。この態様の別の側面において、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物は泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を、例えば、多くとも 30%、多くとも 40%、多くとも 50%、多くとも 60%、多くとも 70%、多くとも 80%、多くとも 90% または多くとも 100%軽減する。この態様のさらに別の側面において、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物は泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を、例えば約 10% 〜 約 100%、約 10% 〜 約 90%、約 10% 〜 約 80%、約 10% 〜 約 70%、約 10% 〜 約 60%、約 10% 〜 約 50%、約 10% 〜 約 40%、約 20% 〜 約 100%、約 20% 〜 約 90%、約 20% 〜 約 80%、約 20% 〜 約 20%、約 20% 〜 約 60%、約 20% 〜 約 50%、約 20% 〜 約 40%、約 30% 〜 約 100%、約 30% 〜 約 90%、約 30% 〜 約 80%、約 30% 〜 約 70%、約 30% 〜 約 60%、または約 30% 〜 約 50%軽減する。本明細書において用いる場合、記載された事項、数、パーセンテージまたは項目の値を限定する場合の「約」という用語は、記載された事項、パーセンテージ、パラメーターまたは項目の値の+または−10%の範囲をいう。この態様のさらに別の側面において、治療上有効量の改変クロストリジウム毒素は、ニューロンの活動を、例えば、少なくとも1週間、少なくとも1ヶ月、少なくとも 2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも7ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも11ヶ月、または少なくとも12ヶ月阻害するのに十分な用量である。
哺乳類に投与すべき改変クロストリジウム毒素を含む組成物の実際の治療上有効量は、因子、例えば、これらに限定されないが、泌尿生殖器-神経学的障害のタイプ、泌尿生殖器-神経学的障害の位置、泌尿生殖器-神経学的障害の原因、泌尿生殖器-神経学的障害の重篤度、望まれる軽減の程度、望まれる軽減の持続時間、用いる特定の改変クロストリジウム毒素、用いる改変クロストリジウム毒素の排出速度、用いる改変クロストリジウム毒素の薬力学、組成物に含めるその他の化合物の性質、特定の投与経路、患者の特定の特徴、病歴および危険因子、例えば、年齢、体重、全体的健康等またはそれらのいずれかの組合せを考慮することにより当業者によって決定されうる。さらに、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の反復投与を用いる場合、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の実際の有効量はさらに、因子、例えば、これらに限定されないが、投与頻度、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の半減期、またはそれらのいずれかの組合せに依存するであろう。改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効量は、ヒトへの投与の前に、インビトロアッセイおよび動物モデルを用いるインビボ投与研究から外挿することが出来ることが当業者に公知である。必要有効量における広い変動が様々な投与経路の異なる効率を鑑みると予測される。例えば、経口投与は一般に静脈内投与または硝子体内注射よりもより高い用量レベルを要求することが予測される。これら用量レベルにおける変動は、最適化の標準的経験的ルーチンを用いて調整することが出来、それは当業者に周知である。正確な治療上有効な用量レベルおよびパターンは、好ましくは上記の因子を考慮して主治医によって決定される。
非限定的な例として、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を哺乳類に投与する場合、治療上有効量は一般に約 1 fg 〜約 3.0 mgの範囲内である。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効量は、例えば、約 100 fg 〜約 3.0 mg、約 100 pg 〜約 3.0 mg、約 100 ng 〜約 3.0 mg、または約 100 μg 〜約 3.0 mgであり得る。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効量は、例えば、約 100 fg 〜約 750 μg、約 100 pg 〜約 750 μg、約 100 ng 〜約 750 μg、または約 1 μg 〜約 750 μgでありうる。この態様のさらに別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の治療上有効量は、例えば、少なくとも 1 fg、少なくとも 250 fg、少なくとも 500 fg、少なくとも 750 fg、少なくとも 1 pg、少なくとも 250 pg、少なくとも 500 pg、少なくとも 750 pg、少なくとも 1 ng、少なくとも 250 ng、少なくとも 500 ng、少なくとも 750 ng、少なくとも 1 μg、少なくとも 250 μg、少なくとも 500 μg、少なくとも 750 μg、または少なくとも 1 mgでありうる。この態様のさらに別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の治療上有効量は、例えば、多くとも 1 fg、多くとも 250 fg、多くとも 500 fg、多くとも 750 fg、多くとも 1 pg、多くとも 250 pg、多くとも 500 pg、多くとも 750 pg、多くとも 1 ng、多くとも 250 ng、多くとも 500 ng、多くとも 750 ng、多くとも 1 μg、少なくとも 250 μg、多くとも 500 μg、多くとも 750 μg、または多くとも 1 mgでありうる。
別の非限定的な例として、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を哺乳類に投与する場合、治療上有効量は一般に約 0.00001 mg/kg 〜約 3.0 mg/kgの範囲内である。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効量は、例えば、約 0.0001 mg/kg 〜約 0.001 mg/kg、約 0.03 mg/kg 〜約 3.0 mg/kg、約 0.1 mg/kg 〜約 3.0 mg/kg、または約 0.3 mg/kg 〜約 3.0 mg/kgでありうる。この態様のさらに別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の治療上有効量は、例えば、少なくとも 0.00001 mg/kg、少なくとも 0.0001 mg/kg、少なくとも 0.001 mg/kg、少なくとも 0.01 mg/kg、少なくとも 0.1 mg/kg、または少なくとも 1 mg/kgでありうる。この態様のさらに別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の治療上有効量は、例えば、多くとも 0.00001 mg/kg、多くとも 0.0001 mg/kg、多くとも 0.001 mg/kg、多くとも 0.01 mg/kg、多くとも 0.1 mg/kg、または多くとも 1 mg/kgであり得る。
投与は単回用量または累積 (複数回用量) であり得、当業者によって容易に決定されうる。例えば、泌尿生殖器-神経学的障害の治療は有効用量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物の1回投与を含みうる。非限定的な例として、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効用量は、例えば、泌尿生殖器-神経学的障害の症状を示す部位でのまたはその付近での単回注射または沈積として患者に1回投与されうる。あるいは、泌尿生殖器-神経学的障害の治療は、ある範囲の期間にわたって実施される改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効用量の複数回投与を含み得、例えば、毎日、数日に1回、毎週、毎月または毎年であり得る。非限定的な例として、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は哺乳類に1年に1回または2回投与されうる。投与のタイミングは哺乳類によって変動し得、哺乳類の症状の重篤度などの因子に依存する。例えば、改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効用量は不定期間にわたって、または患者がもはや治療を必要としなくなるまで1ヶ月に1回哺乳類に投与されうる。当業者であれば哺乳類の症状は治療経過にわたってモニターすることが出来、投与される改変クロストリジウム毒素を含む組成物の有効量はそれにしたがって調整できることを認識しているであろう。
本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、治療の全体の治療効率を上昇させるためにその他の治療用化合物と組み合わせて哺乳類に投与することも出来る。複数の化合物の適応症の治療のための使用は、副作用の存在を低減しつつ有益効果を上昇させうる。
本発明の側面は以下にもまた記載されうる:
1.哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法は、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される。
2. 1の方法であって、改変クロストリジウム毒素が一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または 6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。
3. 1の方法であって、オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである。
4. 3の方法であって、エンケファリンが、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリン MRGLまたはMet-エンケファリン MRFである。
5. 3の方法であって、エンケファリンが配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。
6. 3の方法であって、BAM22 ペプチドが、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22)またはBAM22 ペプチド (1-22)である。
7. 3の方法であって、BAM22 ペプチドが、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号57のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号58のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号59のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号60のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22 または配列番号61のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22を含む。
8. 3の方法であって、エンドモルフィンがエンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2である。
9. 3の方法であって、エンドモルフィンが 配列番号62または配列番号63を含む。
10. 3の方法であって、エンドルフィンが、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γである。
11. 3の方法であって、エンドルフィンが、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68 または配列番号69を含む。
12. 3の方法であって、ダイノルフィンが、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン(leumorphin))またはリモルフィン(rimorphin)である。
13. 3の方法であって、ダイノルフィンが、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99または配列番号100を含む。
14. 3の方法であって、ノシセプチンが、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド 1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3である。
15. 3の方法であって、ノシセプチンが、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。
16. 1の方法であって、クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT 転位置ドメインである。
17. 1の方法であって、クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT 酵素ドメインである。
18. 1の方法であって、泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害、子宮障害に関連する泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害である。
19. 18の方法であって、尿失禁が、急迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、混合性尿失禁、または持続性尿失禁である。
20. 18の方法であって、排尿筋機能異常が、排尿筋過活性、排尿筋不安定、または排尿筋-括約筋共同運動障害である。
21. 18の方法であって、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害が、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器障害、前立腺炎に関連する泌尿生殖器障害、または前立腺痛に関連する泌尿生殖器障害である。
22. 18の方法であって、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害が、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器障害、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器障害、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器障害、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器障害、脳卒中に関連する泌尿生殖器障害、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器障害、反射痙攣に関連する泌尿生殖器障害、脊髄の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害、または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害である。
23.哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法は、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される。
24. 23の方法であって、改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。
25. 23の方法であって、オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである。
26. 25の方法であって、エンケファリンが、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリン MRGLまたはMet-エンケファリン MRFである。
27. 25の方法であって、エンケファリンが、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。
28. 25の方法であって、BAM22 ペプチドが、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22)またはBAM22 ペプチド (1-22)である。
29. 25の方法であって、BAM22 ペプチドが、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号57のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号58のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号59のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号60の アミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22 または配列番号61のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22を含む。
30. 25の方法であって、エンドモルフィンが、エンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2である。
31. 25の方法であって、エンドモルフィンが配列番号62または配列番号63を含む。
32. 25の方法であって、エンドルフィンが、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γである。
33. 25の方法であって、エンドルフィンが、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69を含む。
34. 25の方法であって、ダイノルフィンが、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン)またはリモルフィンである。
35. 25の方法であって、ダイノルフィンが、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99または配列番号100を含む。
36. 25の方法であって、ノシセプチンが、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド 1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3である。
37. 25の方法であって、ノシセプチンが、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。
38. 23の方法であって、クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT 転位置ドメインである。
39. 23の方法であって、クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT 酵素ドメインである。
40. 23の方法であって、外来性プロテアーゼ切断部位が、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、エンテロキナーゼ切断部位、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルス切断部位、サブチリシン切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、またはカスパーゼ 3 切断部位である。
41. 23の方法であって、泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害、子宮障害に関連する泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害である。
42. 41の方法であって、尿失禁が、急迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、混合性尿失禁、または持続性尿失禁である。
43. 41の方法であって、排尿筋機能異常が、排尿筋過活性、排尿筋不安定、または排尿筋-括約筋共同運動障害である。
44. 41の方法であって、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害が、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器障害、前立腺炎に関連する泌尿生殖器障害、または前立腺痛に関連する泌尿生殖器障害である。
45. 41の方法であって、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害が、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器障害、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器障害、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器障害、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器障害、脳卒中に関連する泌尿生殖器障害、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器障害、反射痙攣に関連する泌尿生殖器障害、脊髄の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害、または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害である。
46.必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含み、治療上有効量の医薬の哺乳類への投与が、泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される。
47. 46の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。
48. 46の使用であって、オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである。
49. 48の方法であって、エンケファリンが、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリン MRGLまたはMet-エンケファリン MRFである。
50. 48の方法であって、エンケファリンが、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。
51. 48の方法であって、BAM22 ペプチドが、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22)またはBAM22 ペプチド (1-22)である。
52. 48の方法であって、BAM22 ペプチドが、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号57のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号58のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号59のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号60のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22または配列番号61のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22を含む。
53. 48の方法であって、エンドモルフィンがエンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2である。
54. 48の方法であって、エンドモルフィンが配列番号62または配列番号63を含む。
55. 48の方法であって、エンドルフィンが、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γである。
56. 48の方法であって、エンドルフィンが、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69を含む。
57. 48の方法であって、ダイノルフィンが、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン) またはリモルフィンである。
58. 48の方法であって、ダイノルフィンが、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99または配列番号100を含む。
59. 48の方法であって、ノシセプチンが、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド 1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3である。
60. 48の方法であって、ノシセプチンが、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。
61. 46の使用であって、クロストリジウム毒素転位置ドメインが、 BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT 転位置ドメインである。
62. 46の使用であって、クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT 酵素ドメインである。
63. 46の使用であって、泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害、子宮障害に関連する泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害である。
64. 63の使用であって、尿失禁が、急迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、混合性尿失禁、または持続性尿失禁である。
65. 63の使用であって、排尿筋機能異常が、排尿筋過活性、排尿筋不安定、または排尿筋-括約筋共同運動障害である。
66. 63の使用であって、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害が、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器障害、前立腺炎に関連する泌尿生殖器障害、または前立腺痛に関連する泌尿生殖器障害である。
67. 63の使用であって、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害が、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器障害、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器障害、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器障害、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器障害、脳卒中に関連する泌尿生殖器障害、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器障害、反射痙攣に関連する泌尿生殖器障害、脊髄の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害、または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害である。
68.必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含み、治療上有効量の医薬の哺乳類への投与が、泌尿生殖器-神経学的障害の症状を低減させ、それにより哺乳類が治療される。
69. 68の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。
70. 69の使用であって、オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである。
71. 70の方法であって、エンケファリンが、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリン MRGLまたはMet-エンケファリン MRFである。
72. 70の方法であって、エンケファリンが、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。
73. 70の方法であって、BAM22 ペプチドが、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22)またはBAM22 ペプチド (1-22)である。
74. 70の方法であって、BAM22 ペプチドが、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号57の アミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号58の アミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号59のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22; 配列番号60のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22 または配列番号61のアミノ酸1-12、アミノ酸6-22、アミノ酸8-22またはアミノ酸1-22を含む。
75. 70の方法であって、エンドモルフィンが、エンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2である。
76. 70の方法であって、エンドモルフィンが、配列番号62または配列番号63を含む。
77. 70の方法であって、エンドルフィンが、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γである。
78. 70の方法であって、エンドルフィンが、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69を含む。
79. 70の方法であって、ダイノルフィンが、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン)またはリモルフィンである。
80. 70の方法であって、ダイノルフィンが、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99 または配列番号100を含む。
81. 70の方法であって、ノシセプチンが、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド 1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3である。
82. 70の方法であって、ノシセプチンが、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。
83. 68の使用であって、クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT 転位置ドメインである。
84. 68の使用であって、クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT 酵素ドメインである。
85. 68の使用であって、泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害、子宮障害に関連する泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害である。
86. 85の使用であって、尿失禁が、急迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、溢流性尿失禁、混合性尿失禁、または持続性尿失禁である。
87. 85の使用であって、排尿筋機能異常が、排尿筋過活性、排尿筋不安定、または排尿筋-括約筋共同運動障害である。
88. 85の使用であって、前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害が、良性前立腺過形成に関連する泌尿生殖器障害、前立腺炎に関連する泌尿生殖器障害、または前立腺痛に関連する泌尿生殖器障害である。
89. 85の使用であって、神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害が、パーキンソン病に関連する泌尿生殖器障害、多発性硬化症に関連する泌尿生殖器障害、脊椎披裂に関連する泌尿生殖器障害、横断性脊髄炎に関連する泌尿生殖器障害、脳卒中に関連する泌尿生殖器障害、脊髄損傷に関連する泌尿生殖器障害、反射痙攣に関連する泌尿生殖器障害、脊髄の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害、または脳の神経学的病変に関連する泌尿生殖器障害である。
90.必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療するための改変クロストリジウム毒素の使用であって、該使用が、必要とする哺乳類に治療上有効量の組成物を投与する工程を含み、ここで、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される。
91.必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療のための改変クロストリジウム毒素の使用であって、該使用が、必要とする哺乳類に治療上有効量の組成物を投与する工程を含み、ここで、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される。
以下の実施例は、特定の実施態様を記載することにより提供され、いかなるようにも本発明の範囲を限定する意図はない。
実施例 1
尿失禁の治療
69 歳の女性は、尿の通過を制御することができないことを訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する尿失禁であると診断する。女性は尿道鏡により(urethroscopically) 本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内(external and internal)尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または膀胱の周囲のその他の領域、例えば、尿道、尿管、泌尿生殖器隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、女性は尿の通過を制御する彼女の能力の改善を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は尿を通過させる彼女の能力についての制御の上昇が続いていることを示す。尿失禁症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
72 歳の女性は尿の通過を制御できないことを訴えており、漏れは特に彼女が、咳、くしゃみ、笑いまたは運動する場合に起こる。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する腹圧性尿失禁であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、特に彼女が、咳、くしゃみ、笑いまたは運動をする場合の尿の通過の制御能力の改善の存在を示し、1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は尿を通過させる能力の彼女の能力についての制御の上昇が続いていることを示す。腹圧性尿失禁症状のこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
62 歳の男性は、尿の通過を制御できないことを訴えており、排尿する緊急の必要性を経験している。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する急迫性尿失禁であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球(bulb)、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、この男性は、排尿する緊急の必要性の低下により、尿の通過の制御における彼の能力の改善の存在を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は尿を通過させる能力の彼の能力についての制御の上昇が続いていることを示す。急迫性尿失禁症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
58 歳の男性は漏れが起こることにより尿の通過を制御できないことを訴えている。医師はこの患者を閉塞を起こしている異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する溢流性尿失禁であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、この男性は、漏れの低下により、尿の通過を制御する彼の能力の改善の存在を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は尿を通過させる能力の彼の能力についての制御の上昇が続いていることを示す。溢流性尿失禁症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 2
過活動膀胱の治療
58 歳の男性は、尿意逼迫の増加を訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する過活動膀胱であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、この男性は彼の排尿する緊急性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、この男性は彼の排尿する緊急性の低下が続いていることを示す。過活動膀胱症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
66 歳の女性は排尿するために夜間に数回起きなければならないことを訴えている。医師はこれを夜間頻尿であると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する過活動膀胱であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は排尿するために夜間に数回起きる必要性が低下していることを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は彼女の排尿するための夜間に数回起きる必要の低下が続いていることを示す。過活動膀胱症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
47 歳の女性 は、一日数回排尿する必要があることを訴えている。医師はこれは多尿症であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する過活動膀胱であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は彼女の一日数回排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は彼女の一日数回排尿する必要性の低下が続いていることを示す。過活動膀胱症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
67 歳の男性は排尿する突然の必要性により尿の通過を制御できないことを訴えている。医師はこれは切迫性尿失禁であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する過活動膀胱であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、この男性は彼の排尿する緊急性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、この男性は彼の排尿する緊急性の低下が続いていることを示す。過活動膀胱症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 3
排尿筋機能異常の治療
44 歳の女性は、制御不能な膀胱収縮を訴えている。医師はこれは阻止できない膀胱収縮であると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は制御できない膀胱収縮の軽減を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の制御できない膀胱収縮の軽減が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは阻止できない膀胱収縮であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は制御できない膀胱収縮の軽減を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の制御できない膀胱収縮の軽減が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは阻止できない膀胱収縮であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は制御できない膀胱収縮の軽減を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の制御できない膀胱収縮の軽減が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
50 歳の女性は、排尿する緊急性を訴えている。医師はこれは尿意逼迫であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、排尿する緊急性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は彼女の排尿する緊急性の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは尿意逼迫であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は排尿する緊急性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は彼女の排尿する緊急性が低下し続けていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは尿意逼迫であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は排尿する緊急性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の排尿する緊急性の低下が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
59 歳の男性は、常時排尿する必要があると訴えている。医師はこれは頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、常時排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の常時排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、常時排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の常時排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、常時排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の常時排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
74 歳の男性は、失禁を訴えている。医師はこれは夜尿であると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、男性は、失禁の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の失禁の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは夜尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は 失禁の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の失禁の低下が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは夜尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は失禁の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の失禁の低下が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
63 歳の男性は、排尿するために夜間に数回起きなければならないことを訴えている。医師はこれは夜間頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは夜間頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは夜間頻尿であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿するために夜間に数回起きなければならない必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
61 歳の女性は、一日数回排尿する必要があることを訴えている。医師はこれは多尿症であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、女性は、一日数回排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の一日数回排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは多尿症であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、一日数回排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の一日数回排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは多尿症であると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、一日数回排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の一日数回排尿する必要性の低下が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
65 歳の女性は、尿の通過を制御できないことを訴えている。医師はこれは尿失禁であると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、女性は、彼女の尿の通過を制御する能力の改善を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、治療以来、彼女の尿の通過を制御する能力の改善が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは尿失禁であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋過活性であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、女性は、彼女の尿の通過を制御する能力の改善を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、治療以来、彼女の尿の通過を制御する能力の改善が続いていることを示す。排尿筋過活性症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
さらに別の状況において、医師はこれは尿失禁であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋不安定であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、女性は、彼女の尿の通過を制御する能力の改善を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、治療以来、彼女の尿の通過を制御する能力の改善が続いていることを示す。排尿筋不安定症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
55 歳の女性は、彼女が排尿する際の尿流の妨害を訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、尿流妨害の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、治療以来、彼女の尿流妨害の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋-括約筋共同運動障害であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、尿流妨害の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、治療以来、彼女の尿流妨害の低下が続いていることを示す。排尿筋-括約筋共同運動障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
53 歳の男性は、膀胱圧の上昇を訴えている。医師はこれは排尿筋圧上昇であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、膀胱圧の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、治療以来、彼の膀胱圧の低下が続いていることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは排尿筋圧上昇であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋-括約筋共同運動障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、膀胱圧の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、治療以来、彼の膀胱圧の低下が続いていることを示す。排尿筋-括約筋共同運動障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
75 歳の男性は、排尿することができないことを訴えている。医師はこれは尿貯留であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋機能異常であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿する能力が回復したことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿する能力が持続していることを示す。排尿筋機能異常症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
別の状況において、医師はこれは尿貯留であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿筋-括約筋共同運動障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿する能力が回復したことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿する能力が持続していることを示す。排尿筋-括約筋共同運動障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 4
下部尿路機能障害の治療
69 歳の男性は、突然に排尿する必要性があると訴えている。医師はこれは尿貯蔵問題であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する下部尿路機能障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿する突然の必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の排尿する突然の必要性の低下が続いていることを示す。下部尿路機能障害におけるこの軽減は、 改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。類似の状況において、この患者は下部尿路機能障害のその他の貯蔵症状、例えば、頻尿、夜尿、多尿症、夜間頻尿、 膀胱感覚上昇、膀胱感覚低下、膀胱感覚非存在、非特異的膀胱感覚、および/または尿失禁を訴えていた可能性がある。いずれ場合においても、下部尿路機能障害の診断の後、医師であれば上記のように患者を治療するであろうし、下部尿路機能障害貯蔵症状が低下するであろう。
70 歳の男性は排尿困難を有し、排尿するために努力する必要があることを訴えている。医師はこれは尿排尿問題であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する下部尿路機能障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿することがより容易であり、彼が排尿するためにそれほど努力する必要がないことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、依然として彼が排尿するのにより容易である経験を有していることを示す。下部尿路機能障害におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。類似の状況において、この患者は、下部尿路機能障害のその他の排尿症状、例えば、尿流減少、尿の撒き散らしまたは散布、間欠性尿流、排尿困難、および/または尿の最後の滴りを訴えていた可能性がある。いずれの場合においても、下部尿路機能障害の診断の後、医師は上記のように患者を治療するであろうし、下部尿路機能障害排尿症状が軽減するであろう。
77 歳の男性は、排尿終了後の尿の滴下を訴えている。医師はこれは尿排尿後問題であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する下部尿路機能障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は、排尿終了後の尿の滴下の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は彼が依然として排尿終了後の尿の滴下の低下を経験していることを示す。下部尿路機能障害におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。類似の状況において、患者は 下部尿路機能障害のその他の排尿後 症状、例えば、不完全な排出の感覚を訴えていた可能性がある。いずれの場合においても、下部尿路機能障害の診断の後、医師であれば上記のように患者を治療するであろうし、下部尿路機能障害排尿後症状が軽減するであろう。
実施例 5
尿貯留の治療
79 歳の女性は排尿することができないことを訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する尿貯留であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、彼女の排尿する能力が回復したことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は、彼女の排尿する能力の制御が可能であることが続いていることを示す。尿貯留症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 6
排尿困難の治療
78 歳の男性は排尿の開始および/または排尿の能力の維持における困難を有していることを訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する排尿困難であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は彼の排尿の開始および/または排尿する能力の維持における困難性が軽減していることを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、排尿の開始および/または排尿能力の維持における困難性の軽減を依然として彼が経験していることを示す。排尿困難症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 7
多尿症の治療
68 歳の男性は、一日中常に排尿する必要があることを訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する多尿症であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は治療前ほどは一日において何度も排尿する必要がないことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は依然として治療前ほどは一日中何度も排尿する必要がないことを示す。多尿症症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 8
夜間頻尿の治療
57 歳の女性は、排尿するために夜間に数回起きなければならないことを訴えている。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する夜間頻尿であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は、彼女は排尿するために夜間にそれほど何度も起きる必要がないことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は依然として彼女は、治療前のようには排尿するために夜間にそれほど何度も起きる必要がないことを示す。夜間頻尿症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 9
慢性尿路感染症の治療
76 歳の女性は常に尿路感染を有していることを訴えている。医師は慢性尿路感染は非細菌性であると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する泌尿生殖器(urogential)障害であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、医師は彼女は尿路感染を有さないことを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は治療以来尿路感染を経験していないことを示す。尿路感染症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
75 歳の女性は常に尿路感染を有していることを訴えている。医師は慢性尿路感染は膀胱尿管逆流現象に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する泌尿生殖器障害であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、治療から約 1-3日後、医師は膀胱から腎臓への異常な尿の逆行は患者において低下していると判定する。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は治療以来尿路感染を経験していないことを示す。尿路感染症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 10
前立腺障害に関連する泌尿生殖器障害の治療
78 歳の男性は、排尿の開始および/または排尿する能力の維持における困難性を有していると訴えている。医師は彼が良性前立腺過形成を有しており、この肥大が尿の正常な流れを妨害していると判定する。医師はこの患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する良性前立腺過形成に関連する排尿困難であると診断する。この男性は、本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を異常な感覚神経活性の位置に応じて前立腺および/または前立腺の周辺領域に注射することによって治療される。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-2週間後、男性は彼の排尿の開始および/または排尿する能力の維持における困難性が低下していることを示す。医師は前立腺の大きさが治療以来減少していることを判定する。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は依然として排尿の開始および/または排尿する能力の維持における困難性の低下を経験していることを示す。良性前立腺過形成に伴う排尿困難症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
実施例 11
神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害の治療
パーキンソン病と診断された81 歳の女性は、排尿する突然の必要性を有することを訴えている。医師はこの尿意逼迫は彼女のパーキンソン病に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は排尿する突然の必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は彼女の排尿する突然の必要性の低下の経験が続いていることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
多発性硬化症と診断された39 歳の女性は常に排尿する必要があることを訴えている。 医師はこの頻尿を彼女の多発性硬化症に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。女性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、女性は常時排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、女性は常に排尿する必要性の低下を依然として経験していることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
脊椎披裂と診断された12 歳の男性は、尿の通過を制御することができないことを訴えている。医師はこの尿失禁は彼の脊椎披裂に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。この少年は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、少年は、尿の通過の制御能力が上昇していることを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、少年は、尿の通過の制御能力の上昇を依然として経験していることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
脳卒中を経験した84 歳の男性は、排尿することができないことを訴えている。医師はこの尿貯留は彼の脳卒中に起因すると判定し、 患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は排尿することができることを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、排尿する能力を経験し続けていることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
自動車事故が原因の脊髄損傷を患う23 歳の男性は、尿の通過を制御できないことを訴えている。医師はこの尿失禁は彼の脊髄損傷に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、または下部骨盤筋へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は尿の通過の制御能力が上昇していることを示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、尿の通過の制御能力の上昇を依然として経験していることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
脳に癌の病巣を有する63 歳の男性は常に排尿する必要があることを訴えている。医師はこの頻尿は彼の病巣に起因すると判定し、患者を異常な感覚神経活性を伴う神経学的要素を有する神経因性機能障害に関連する泌尿生殖器障害であると診断する。この男性は尿道鏡により本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素を含む組成物を注射することにより治療される。異常な感覚神経活性の位置に応じて、毒素は、例えば、排尿筋、膀胱頸部、例えば、外および内尿道括約筋、三角部、膀胱円蓋 または膀胱壁のその他の領域、および/または 膀胱の周囲のその他の領域、例えば、 尿道、尿管、泌尿生殖器 隔壁、下部骨盤筋、前立腺、尿道球腺、球、下腿 または陰茎へと投与することができる。この患者の症状をモニターし、 治療から約 1-3日後、男性は常時排尿する必要性の低下を示す。1ヶ月および3ヶ月検査において、男性は、彼の常に排尿する突然の必要性の低下が続いていることを示す。神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害症状におけるこの軽減は、改変クロストリジウム毒素を含む組成物による治療の成功を示す。
本発明の上記の記載は例示および説明の目的の例示的なものである。本発明の精神と範囲から逸脱することなく変更および改変を行うことができることが当業者に明らかであろう。本明細書に引用するすべての文献は引用により本明細書に含める。以下の請求の範囲はすべてのかかる変更および改変を包含するように解釈されるべきであると意図される。

Claims (15)

  1. 哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法は、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、方法。
  2. 改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または、6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む、請求項 1の方法。
  3. オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである請求項 1の方法。
  4. クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT 転位置ドメインである請求項 1の方法。
  5. クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT酵素ドメインである請求項 1の方法。
  6. 泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に伴う泌尿生殖器障害、子宮障害に伴う泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害である請求項 1の方法。
  7. 哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法が、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、方法。
  8. 改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、または、6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む請求項 7の方法。
  9. オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22 ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチン またはヘモルフィンである請求項 7の方法。
  10. クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT転位置ドメインである請求項 7の方法。
  11. クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A 酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT酵素ドメインである請求項 7の方法。
  12. 外来性プロテアーゼ切断部位が、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、エンテロキナーゼ切断部位、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス 3C プロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルス切断部位、サブチリシン切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、またはカスパーゼ 3 切断部位である請求項 7の方法。
  13. 泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に伴う泌尿生殖器障害、子宮障害に伴う泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害である請求項 7の方法。
  14. 必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含み、治療上有効量の医薬の哺乳類への投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、使用。
  15. 必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、該使用が哺乳類に治療上有効量の組成物を投与する工程を含み、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、使用。
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