JP2011512392A - 医薬 - Google Patents

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Abstract

対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、ならびに炎症性皮膚疾患を防止および/または治療するためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。

Description

本発明は、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、例えば皮膚障害、特にアトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患の防止および/または治療に用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体に関する。本発明はまた、例えば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、例えば皮膚障害、特にアトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患の防止および/または治療に用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物および栄養製品に関する。
炎症性皮膚疾患などの皮膚障害は、大人、子供および幼児を含め、世界中の人々に広がっている。例えば、アトピー性皮膚炎(アトピー性湿疹としても知られる)は、患者の皮膚を刺激物、食品および環境アレルゲンに対して容易かつ異常に反応させ、細菌によって惹起される表面感染に対して攻撃を受けやすくなる、慢性炎症性皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎は、今のところ、例えば、何がアレルギー反応を開始させるかの学習、薬物療法を介して、予防を組み合わせることで処理される。もう一つ別の治療形態は、患部組織に局所的な免疫制御効果をもたらすと考えられる、広帯域または狭帯域紫外線放射に曝すことを含む。しかしながら、紫外線放射は、種々の型の皮膚癌とも関連付けられる、危険が無いわけではない。
もう一つ別の慢性炎症性皮膚疾患は乾癬であり、それには複数の型がある。最も一般的な型が尋常性乾癬であり、それは炎症領域であって、皮膚過剰産生を意味する、鱗状の紅斑(乾癬性プラーク)を皮膚に出現させる。他の型として、屈曲性乾癬(flexural psoriasis)、滴状乾癬、膿疱性乾癬、爪乾癬、乾癬性紅皮症および乾癬性関節炎が挙げられる。
慢性炎症性皮膚疾患などの皮膚障害は弱体化しているが、患者にて不安、寿命喪失およびうつ病を引き起こしうる。かかる皮膚障害は、その長期管理および治療を困難とする、通常の治療の後で再発することが多い。したがって、慢性炎症性皮膚疾患などの皮膚障害は重大な問題を患者に提示し、効果的な治療が至急提示する必要がある。
アトピー背皮膚炎および乾癬などの炎症性皮膚疾患の原因は十分に理解されておらず、多くの因子が関与していると考えられている。これらの因子は患者の皮膚細胞が増殖し、再生し、分化する工程にて、ならびに免疫介在工程(すなわち、異常な免疫応答)での異常が関与していると考えられる。多くの因子が関与することで効果的な治療が困難となり、当業者にチャレンジするものである。
皮膚障害に対する現行の治療法は、特に長期治療に関して効果がなく、望ましくない副作用を生じさせ、および/または一連のかかる障害を治療するのに適していない。かくして、単独で、または現行の治療法と組み合わせて用いることのできる、皮膚障害に対する新規かつ効果的な治療法を見つけることの、未だ満たされていない要求が存在する。かかる治療では、わずかな毒性および副作用を示す一方で、広範囲に及ぶ皮膚障害の効果的な防止および/または治療を提供することが望ましい。
本願発明者らは、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を用いる、皮膚障害(特に、炎症性皮膚疾患、とりわけアトピー性皮膚炎)の新規かつ効果的な治療、ならびにかかる治療にて用いることのできる新規な医薬組成物および滋養製品を提供する。このような医薬組成物、滋養製品および治療は知られていない。
米国2006/0204552は、パントテン酸、ニコチンアミド、ヒスチジン、イノシトールおよびコリンを含む、ペット用食材を開示する。この文献には、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物の開示はない。
Dave V K およびAnthon B.、Acta. Venereol(Stockn) 1987; 67: 274-275は、水性クリームBPまたはホワイトソフトパラフィンのいずれかにL−ヒスチジンを2%で、ヒドロコルチゾンを1%で含む組成物を開示し、乾癬およびニッケル誘導性皮膚炎の治療におけるその局所的使用を開示する。この文献には、アトピー性皮膚炎を治療するためのヒスチジンおよび/またはその誘導体のアトピー性皮膚炎の使用に関する開示、あるいは経口投与用に処方したヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む医薬組成物に関する開示はない。
加えて、ヒスチジンを含む栄養補助品が知られているが、かかる補助食品は医薬組成物として処方されていないし、皮膚障害を治療し、皮膚のバリア機能の維持および/または改善にて用いることを意図としていない。
米国2006/0204552
Dave V K およびAnthon B.、Acta. Venereol(Stockn) 1987; 67: 274-275
本発明によれば、対象の皮膚のバリア機能の維持および/または改善にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。さらに、対象の皮膚のバリア機能の維持および/または改善にて用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用が提供される。
本発明によれば、さらにその必要とする対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善する方法であって、該対象に治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することを含む方法が提供される。
原文中に図面の簡単な説明に相当する記載なし
皮膚のバリア機能の維持とは、健康な対象にて見られるような、皮膚のバリア機能の維持を、すなわち、実質的に「正常な」皮膚のバリア機能を意図とする。皮膚のバリア機能の改善とは、健康な対象において認められるバリア機能に近づきまたは達するように、バリア機能を改善することを意図とする。皮膚のバリア機能は、皮膚の水分含量を保持するのに、ならびに皮膚が微生物、ウイルス、アレルゲン、トキシン、刺激物および他の外因性病原性因子の侵入を拮抗するのに重要である。皮膚バリア機能が異常であると、経表皮水分喪失量(TEWL)が増加し、微生物、ウイルス、アレルゲン、トキシン、刺激物および他の外因性病原性因子の侵入が増加する。
医薬とは、例えば、本願明細書に記載されるような、医薬組成物の形態の医薬を含め、適当な形態での医薬をいう。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象における皮膚障害の防止および/または治療にて用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象での皮膚障害の防止および/または治療にて用いるための医薬の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象での皮膚障害の防止および/または治療方法であって、該対象に治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することを含む方法が提供される。
皮膚障害は、アトピー性皮膚炎、あらゆる型の乾癬(尋常性、屈曲性、滴状、膿疱性、爪、光感受性、乾癬性紅皮症および乾癬性関節炎を含む)、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害などの炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)であってもよい。特に、皮膚障害は、アトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害などの炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)であってもよい。さらには、皮膚障害は、アトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害などの炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)であってもよい。さらに具体的には、皮膚障害はアトピー性皮膚炎であってもよい。本願明細書中、乾癬とは、特記しない限り、あらゆる型の乾癬をいう。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための医薬の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療方法であって、該対象に治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することを含む方法が提供される。
かくして、本発明によれば、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供され、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される。さらに、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための医薬の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供され、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎である)より選択される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療方法であって、該対象に治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することを含む方法が提供され、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される。
さらには、本発明によれば、対象でのアトピー性皮膚炎の防止および/または治療において用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象でのアトピー性皮膚炎の防止および/または治療において用いるための医薬の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象でのアトピー性皮膚炎の防止および/または治療方法であって、該対象に治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することを含む方法が提供される。
本願発明者らは、炎症性皮膚疾患(例えば、アトピー性皮膚炎)などの皮膚障害において、皮膚バリア機能が害され、皮膚バリア機能が害されることで該障害の原因となると考えている。したがって、本願発明者らは、皮膚のバリア機能を維持し、および/または改善することが望ましいと考えている。
皮膚バリア機能は、存在する蛋白、およびその存在する環境(例えばpH)を含む、多数の因子により制御される。本発明者らはさらに、皮膚バリア機能を害する原因の一つがフィラグリン(filaggrin)の欠如によるものと考える。フィラグリン(すなわち、フィラグリン凝集蛋白)は、ケラチノサイト(表皮細胞の主たる型)の最終分化および皮膚バリア機能に密に関与する構造蛋白である。フィラグリンはケラチンに結合して、表皮バリア機能にて重要な役割を果たす、平坦なスクアルン(squarnes)を生成する(Lynley AMおよびDale BA, Biochim. Biophys. Acta. 1983; 14; 744; 28-35)。
さらには、フィラグリン(「ヒスチジンに富む蛋白」としても知られている)はプロテイナーゼにより破壊され、多量の構成ヒスチジン残基を放出する。ついで、ヒスチジン残基はヒスチダーゼにより脱アミノ化され、トランスウロカニン酸(trans-UCA)を形成する。フィラグリン代謝経路が図1に示される。トランス−UCAは角質層の主たるプロトン供与分子である(Krein PMおよびKermici M., J. Invest. Dermatol. 2000, 115: 414-20を参照のこと)。正常な皮膚において、バリア形成に関与する多くの蛋白はpH依存性であり、表皮上層/角質層のUCA−創製酸性環境下で活性であるにすぎない(Schmid-Wendtner MHおよびKorting HC, Skin Pharmacol. Physiol. 2006: 19: 296-302を参照のこと)。この恒常性の維持に加えて、角質層のpHの低下は微生物の感染および成長を直接阻害する(Rippkeら、Am. J. Clin. Dermatol. 2004; 5: 217-23を参照のこと)。本願発明者らは、フィラグリンの欠損がアミノ酸含量の減少をもたらし、特に角質層におけるヒスチジンのレベルの低下をもたらし、それが順次、トランス−UCAのレベルの低下および異常に高いpHをもたらすと考える。角質層で最適pHよりも高いpHは、pH依存性脂質プロセッシング酵素(例えば、β−グルコセレブロシダーゼ)を減少させ、バリア機能および修繕を傷つけると考えられる(Mauroら、Arch. Dermatol. Res. 1998; 290: 215-22およびRippkeら、Am. J. Clin. Dermatol. 2004; 5: 217-23を参照のこと)。
かくして、本発明は皮膚障害を患っている患者のフィラグリンの欠損の問題を解決すると考えられる。理論に拘るものではないが、本発明の用途、すなわち医薬組成物および栄養製品における活性成分としてのヒスチジンおよび/またはその誘導体は、フィラグリンの欠損、および皮膚障害の患者に伴うバリア機能の問題を補償する可能性があり、その結果として患者の皮膚でのヒスチジンおよびトランス−UCAのレベルを増加させるかもしれない。このことは、同様に皮膚が必要とするpHを回復し、表皮のバリア機能を維持かつ修復して、皮膚障害を防止および/または治療することに至るかもしれない。しかしながら、ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、もちろん、別の経路によって作用し、表皮のバリア機能を維持かつ修復して、皮膚障害を防止および/または治療する結果を達成するものであってよい。これまで、アトピー性皮膚炎などの皮膚障害を防止および/または治療し、これらの障害を患っている患者においてフィラグリンの欠損の問題を解決する手段はない。
その上、ヒスチジンおよびその誘導体は対象(例えば、動物、とりわけ人間などの温血動物)に対する毒性がほとんどまたは全くなく、一般的な用量で副作用は報告されていない。ヒスチジンおよびその誘導体の活性成分としてのかかる特性は、例えば、現在使用されている別の薬物と比べて、広範囲の患者母体における、長期の治療計画での使用において、患者のアクセスのし易さ、患者のコンプライアンスの改善、および有効成分の利用可能性の向上を含む利点を提供する。その上さらに、ヒスチジンおよびその誘導体は、患者の体全体の表面を治療するにおいて有用であり、広範囲に及ぶ皮膚障害(特に炎症性皮膚疾患)に対して効果的であると考えられる。ヒスチジンおよびその誘導体はまた、皮膚の金属(例えば、ニッケル)などのアレルゲンに対する過敏性を軽減または防止する用途もある。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、本願明細書に記載されるように、例えば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善し、および/または皮膚障害(例えば、炎症性皮膚疾患、とりわけアトピー性皮膚炎)の防止および/または治療において、例えば本願明細書に記載されるようないずれか適当な形態にて用いられてもよい。例えば、ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、経口または局所投与用形態にて用いられてもよい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、単独療法にて、あるいは皮膚障害(例えば、炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療のための通常療法と組み合わせて用いてもよい。この適当な通常療法は、ステロイド(例えば、局所投与用ステロイド)を用いる治療、および/または適当な脂質を用いる治療、および/または光線療法での治療を包含する。例えば、ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、光線療法と組み合わせて用いてもよく、所望により炎症性皮膚疾患(特に、アトピー性皮膚炎)などの皮膚障害の防止および/または治療のためのさらなる通常療法と組み合わせて用いてもよい。
本発明のもう一つ別の態様によれば、炎症性皮膚疾患などの皮膚障害の防止および/または治療用の通常療法と組み合わせて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。例えば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、および/または本願明細書に記載の炎症性皮膚疾患などの皮膚障害(特に、アトピー性皮膚炎)を防止および/または治療するためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、炎症性皮膚疾患(特に、アトピー性皮膚炎)などの皮膚障害の防止および/または治療のための通常療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供されてもよい。
本発明のもう一つ別の態様によれば、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。例えば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、および/または本願明細書に記載の炎症性皮膚疾患などの皮膚障害(特に、アトピー性皮膚炎)を防止および/または治療するためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供されてもよい。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、光線療法と組み合わせて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用が提供される。
さらに、その必要とする対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善する方法であって、光線療法の前に、および/またはその間に、および/またはその後に(特に、前および/または間に)治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を該対象に投与することを含む方法も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の皮膚障害の防止および/または治療にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、光線療法と組み合わせて用いられるヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象の皮膚障害の防止および/または治療するのに用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用が提供される。
さらに、その必要とする対象の皮膚障害の防止および/または治療する方法であって、光線療法の前に、および/またはその間に、および/またはその後に(特に、前および/または間に)治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を該対象に投与することを含む方法も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療に用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、光線療法と組み合わせて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療に用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療する方法であって、光線治療の前に、および/またはその間に、および/またはその後に(特に、前および/または間に)治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を該対象に投与することを含む方法も提供される。
かくして、本発明によれば、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、ここで、該炎症性皮膚疾患が1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害、とりわけ、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害、特にアトピー性皮膚炎)より選択され、光線療法と組み合わせて用いられるヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療にて用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、ここで、該炎症性皮膚疾患が1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害、とりわけ、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害、特にアトピー性皮膚炎)より選択され、光線療法と組み合わせて用いられるヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、光線療法の前に、および/またはその間に、および/またはその後に(特に、前および/または間に)治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を該対象に投与することを含む、その必要とする対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療する方法であって、ここで、該炎症性皮膚疾患が1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害、とりわけ、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害、特にアトピー性皮膚炎)より選択される、方法が提供される。
さらには、本発明によれば、対象のアトピー性皮膚炎の防止および/または治療にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体であって、光線療法と組み合わせて用いられるヒスチジンおよび/またはその誘導体が提供される。また、対象のアトピー性皮膚炎の防止および/または治療するのに用いるための医薬の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、光線療法と組み合わせて用いられる、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、その必要とする対象のアトピー性皮膚炎を防止および/または治療する方法であって、光線療法の前に、および/またはその間に、および/またはその後に(特に、前および/または間に)治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を該対象に投与することを含む方法も提供される。
本発明のこれらの態様において、どの適当な光線療法を用いてもよい。例えば、該光線療法は、対象を紫外線放射、特に狭帯域の紫外線−B放射(例えば、フィリップTL−01)に曝すことを含んでいてもよい。光線療法への言及は、本願明細書において、光化学療法(例えば、PUVAとして知られるPsoralen plus UVA photochemotherapy)を包含する。局所または全身光線療法を用いてもよい。ヒスチジンおよび/またはその誘導体で治療する前に、その間に、および/またはその後に、対象を光線療法で処理してもよい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、例えば、本願明細書に記載されるように、通常療法、例えば光線療法(光化学療法を含む)と組み合わせて用いてもよい。例えば、ヒスチジンおよび/またはその誘導体は経口または局所投与用の形態にて用いられてもよい。経口剤形(例えば、経口投与用の医薬組成物または栄養製品)を用いてもよく、かかる経口剤形は光線療法の前の、その間の、および/またはその後の(特に前の)適当な時期に対象に投与されてもよい。局所剤形(例えば、局所投与用の医薬組成物)を用いてもよく、かかる局所剤形は光線療法の前の、その間の、および/またはその後の(特に前の)適当な時期に対象の皮膚に塗布されてもよい。
対象の皮膚を紫外線放射に曝すと、トランス−UCAは波長依存性光異性化を受けてシス−異性体;シス−UCAとなる(Gibbsら、J. Rapid Communication, Photochem. Photobiol. 1993;57:584-590およびMcLooneら、J. Invest. Dermatol. 2005;124:1071-4を参照のこと)。トランス−UCAはUVB−誘発の光免疫抑制において重要であると考えられ (De Fabo ECおよびNoonan FP, J. Exp. Med. 1983;157, 84-98)、シス−UCAは接触および遅延型過敏症の感作および惹起期の両方を抑制しうること、炎症疾患、皮膚および他の同種移植片拒絶反応および対宿主移植片疾患に対して耐性を示すことが示されている (Norval MおよびEl-Ghorr AA、Methods 2002;28:63-70およびKammeyer Aら、Photochem. Photobiol. 2004;80:72-7を参照のこと)。かくして、トランス−UCAおよびシス−UCAは、皮膚障害(例えば、本願明細書に記載されるように炎症性皮膚疾患)の治療にて有用であると考えられる。上記したように、本願発明者らは、かかる治療を必要とする患者にヒスチジンおよび/またはその誘導体を投与することは、皮膚におけるトランス−UCAのレベルを増加させ、それが所望のpHおよびバリア機能を修復し、皮膚障害を防止および/または治療する手助けとなる可能性があると考える。本願発明者らは、さらにヒスチジンおよび/またはその誘導体を光線療法と組み合わせて投与することにより、トランス−UCAおよびシス−UCAのレベルをさらに増加させ、その結果、防止および/または治療がさらに改善されると考える。言い換えれば、本発明の医薬組成物、栄養製品および使用は、光線療法に対する応答を改善すると考える。このことは、結果として、光線療法の時間を減らし、患者のコンプライアンスを改善し、治療費用を軽減させる。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、例えば、単独で投与される形態を含め、適当な形態にて上記した使用に提供されてもよく、および/または医薬組成物または栄養製品(または栄養補助品)として処方されてもよい。かくして、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いられる、および/または皮膚障害(例えば、本願明細書に記載の炎症性皮膚疾患、特にアトピー性皮膚炎)の防止および/または治療用のヒスチジンおよび/またはその誘導体が医薬組成物(例えば、上記した医薬組成物)の形態にて提供される。さらには、本願明細書に記載の用途としてのヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む医薬組成物(例えば、上記した医薬組成物)が提供される。
対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、および/または皮膚障害(例えば、本願明細書に記載の炎症性皮膚疾患、特にアトピー性皮膚炎)を防止および/または治療するためのヒスチジンおよび/またはその誘導体が、栄養製品(例えば、本願明細書に記載の栄養製品(または栄養補助品))の形態にて提供される。さらには、本願明細書に記載されるように用いるための、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む栄養製品(例えば、栄養製品(または栄養補助品)も提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、有効成分として、治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体と、医薬上許容される希釈剤または担体とを組み合わせて含む医薬組成物が提供される。
医薬組成物とは、医学的障害または症状を治療および/または防止するのに、患者に投与するのに適する有効成分を含む組成物を意味する。有効成分とは、障害に対して効果的であって、障害を患っている対象に投与した場合に、該障害を軽減、やわらげ、退行させる薬剤である。別の言葉で、有効成分は、障害を軽減、やわらげ、退行させることで該障害を治療するのに効果的である。有効成分はまた、典型的には、対象に投与した場合に、障害を防止するのに、すなわち該障害の発症を防止および/または遅らせるのに効果的である。
本発明の医薬組成物は有効成分として(すなわち、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を、例えば本願明細書に記載されるような障害を患っている対象に投与した場合に、該障害の防止、軽減、緩和および/または退行を生じさせる)ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む。特に、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が唯一の有効成分である医薬組成物が提供される。さらには、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体と、医薬上許容される希釈剤または担体とを組み合わせて含み、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が医薬組成物中の唯一の有効成分である、医薬組成物が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体と、医薬上許容される希釈剤または担体とからのみなる、医薬組成物が提供される。
本発明は、意外にも、治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を皮膚にデリバリーするのに用いることのできる医薬組成物が提供される。当業者といえども、どのようにしてかかる医薬組成物が得られるかは明らかではない。当業者であれば、血流のヒスチジンレベルを上昇させるのに、かかる有効成分を経口投与することを考えるかもしれないが、このことが本願明細書に記載されるような皮膚障害を治療するのに皮膚における十分なレベルをもたらすとは考えない。同様に、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の局所投与が、有効成分の無傷の皮膚バリアへの透過を可能とし、皮膚のバリア機能を維持および/または改善し、皮膚障害を治療するのに十分なレベルで存在するとは、当業者にとって意外なことである。加えて、当業者はヒスチジンおよび/またはその誘導体の投与(例えば、経口または局所的投与)が、皮膚恒常性(例えば、pH)をバリア機能および修復が最適化される狭い生理学的範囲内にあるように、その制御機構を提供するとは考えない。
さらには、アトピー性皮膚炎などの皮膚障害の防止または治療にて用いることを意図とする医薬組成物にてヒスチジンおよび/またはその誘導体を含めるは直感でわかるものではない。ヒスチジンはヒスタミンへの分解性が理解され、それはアレルギー反応の主たる媒体であり、アトピー性皮膚炎などの多数の皮膚障害に付随する痒みを悪化させると考えられているため、当業者はヒスチジンおよび/またはその誘導体がアレルギー反応を惹起させるか、または悪化させる可能性があると考えるであろう(Stander SおよびSteinhoff M.、 Exp Dermatol. 2002;11:12-24を参照のこと)。
また、ヒスチジンは疎水性アミノ酸であるため、ヒスチジンの皮膚への投与が経表皮水分喪失を防止するとは考えられない。その上、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が皮膚障害の防止または治療において活性成分として単独で作用するのは、当業者にとって意外なことである。上記したように、US2006/0204552に記載されているペット用の食品などのヒスチジンを含む既知の製品は、ヒスチジンを他の活性成分と組み合わせて含んでいる。
本発明の医薬組成物にはいずれの適当な医薬上許容される希釈剤または担体を含めてもよく、その希釈剤または担体は当業者に周知である。個々の希釈剤または担体の選択は、有効成分の用量、組成物の投与経路および有効成分の安定性を含む、種々の要素に依存する。その医薬上許容される希釈剤または担体は十分な量の有効成分を皮膚にデリバーするように選択されるべきである。
適当な医薬担体として、不活性な固形希釈剤または充填剤、滅菌水溶液および種々の有機溶媒が挙げられる。固形担体の例が、ラクトース、白土、シュークロース、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはセルロースの低級アルキルエーテルである。液体担体の例が、シロップ、落花生油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン、ミリスチン酸イソプロピルまたは水である。同様に、担体または希釈剤として、グリセロールモノステアラートまたはグリセロールジステアラートを単独で、またはワックスと混合した、当該分野で知られている徐放性材料が挙げられる。
本発明の医薬組成物は従来の経路による投与用に処方されてもよい。例えば、医薬組成物は経口投与に適する形態(例えば、錠剤、ロゼンジ、ハードまたはソフトカプセル、水性または油性懸濁液、エマルジョン、分散性散剤または顆粒、シロップまたはエリキシル)、局所投与に適する形態(例えば、クリーム、軟膏、ゲルあるいは水性または油性溶液または懸濁液、あるいは経皮デリバリーによる形態)、吸入による投与に適する形態(例えば、微細粉末として)、または非経口投与に適する形態(例えば、静脈内、皮下、筋肉内投与用の滅菌水性または油性溶液、または経直腸投与用の坐剤として)であってもよい。
本発明のもう一つ別の態様によれば、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を、医薬上許容される希釈剤または担体と組み合わせて含む医薬組成物であって、経口投与用に処方されている医薬組成物が提供される。そのような経口投与用に処方される医薬組成物は、上記したように、医薬組成物中に、唯一の有効成分として、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含んでいてもよい。
好ましい投与経路は、治療されるべき対象の総合的な状態および年齢、治療されるべき障害の特性および選択される有効成分に依存するであろう。
経口投与用医薬組成物は、カプセル、錠剤、糖衣錠、ピル、ロゼンジ、散剤および顆粒などの固形剤形であってもよい。固形剤形は、矯味矯臭剤、滑沢剤、安定剤、沈殿防止剤、充填剤、滑剤、圧縮助剤、結合剤または錠剤崩壊剤としても作用しうる、1または複数の物質を含みうる。散剤において、ビヒクルは微細化した固体であり、有効成分と混合した状態にある。錠剤において、有効成分は、適当な割合で必要な圧縮特性を有するビヒクルと混合され、所望の形および大きさに圧縮される。適当な固形ビヒクルは、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、澱粉、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリドン、低融点ワックスおよびイオン交換樹脂を包含する。
必要に応じて、固形剤形は、当該分野にて周知の方法に従って、腸溶性コーティング剤などのコーティング剤を用いて調製されてもよく、あるいは徐放性または長期放出のように、もしくはボーラス投与のように有効成分の制御放出を行うように、処方されてもよい。
また、経口投与用医薬組成物は液体形態であってもよい。液体担体は、溶剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシルおよび圧縮組成物の形態であってもよい。有効成分は、水(所望により、フレーバーが添加されていてもよい)、有機溶媒、その両者の、あるいは医薬上許容される油脂との混合物などの医薬上許容される液体ビヒクルに溶かすか、または懸濁させることができる。液体ビヒクルは、可溶化剤、乳化剤、緩衝剤、保存剤、甘味剤、矯味矯臭剤、沈殿防止剤、濃化剤、着色剤、粘度調節剤、安定剤または浸透圧調節剤などの他の適当な医薬添加剤を含有しうる。経口投与用の液体ビヒクルの適当な例は、水(上記したように、部分的に添加剤、例えばセルロース誘導体、好ましくはカルボキシメチルセルロース溶液を含有する)、アルコール(一価アルコールまたは多価アルコール、例えばグリコールを含む)およびその誘導体、および油状物(例えば、分別ヤシ油またはアラキス油)を包含する。
本発明の医薬組成物は、所定量の有効成分を含有する単位剤形の形態にて投与され得る。このような単位剤形は生物学的活性の所望のレベルを達成するように選択され得る。
一の態様において、本発明の医薬組成物は、経口投与用に、例えば錠剤またはカプセルの形態の分離した単位として、その各々が所定量の有効成分および適当な医薬上許容される担体または希釈剤を含有するように処方されてもよい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、カプセルに組み入れるための散剤、顆粒または半固体として処方されてもよい。半固体の形態にて投与される場合、ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、ポリエチレングリコールなどの粘性の液体または半固体のビヒクルに、またはグリコール(例えば、プロピレングリコールまたはグリセロール)などの液体担体に、あるいは植物または魚油(例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、サフラワー油、月見草油、大豆油、タラ肝油、ニシン油等)に溶かすか、または懸濁されてもよい。ついで、これをハードゼラチンまたはソフトゼラチン型のカプセル、あるいはハードまたはソフトゼラチン代替品より製造されたカプセルに充填してもよく、ここでソフトゼラチンまたはソフトゼラチン等価物カプセルが種々の液体または半固体を充填するのに好ましい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体は、適当な液体担体に溶解または懸濁させるのに散剤として処方されてもよい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体の散剤形態は、フリーズドライ法またはスプレードライ法を含む、適当な方法により調製することができ、典型的には、市販の供給源より入手可能であり、例えば望ましい適性製造基準(GMP)に従って製造される。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体の散剤形態は、遅延放出カプセルの中に、または摂取されて、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を腸に長期間にわたって放出することのできる装置の中に組み入れられてもよい。
ヒスチジンおよび/またはその誘導体はマイクロカプセル化されてもよい。例えば、カプセル化は、カルシウム−アルギナートゲルのカプセル形成によるものであってもよい。κ−カラゲナン、ジェランガム、ゼラチンおよび澱粉をマイクロカプセル用の賦形剤として用いてもよい。
もう一つ別の態様において、本発明の医薬組成物は、対象の皮膚、例えば治療を必要とする領域への直接投与を含め、局所投与用に処方されていてもよい。局所投与用に処方されるかかる医薬組成物は、上記したように、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を唯一の有効成分として医薬組成物中に含んでいてもよい。
局所投与用の医薬組成物は、例えば、溶液、クリーム、軟膏、ゼリー、ゲル、スプレー、泡沫体、散剤、リポソームあるいは水性または油性溶液もしくは懸濁液の形態であってもよい。適当な希釈剤および担体は、例えば、落花生油、水、エチルココエート、オクチルココエート、ポリオキシエチレン化硬化ヒマシ油、流動パラフィン、イソプロパノール、グリセロール、プロピレングリコール、パラフィン、セルロース、パラベン、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、イソプロピルミリステートおよいフェノキシエタノールを包含する。
頭皮に局所投与する場合には、該医薬組成物はシャンプーとして処方されてもよい。皮膚に局所投与する場合には、該医薬組成物は洗浄水、例えば風呂水等への添加物(例えば、バスまたはシャワー用ゲルまたはクリームの形態にて)として処方されてもよい。局所投与用のかかる医薬組成物は、化粧品への使用にも適する希釈剤または担体を含んでいてもよい。
皮膚に塗布することによる局所投与用医薬組成物は、保湿剤および日焼け用ローションおよびクリームを含んでいてもよい。
局所投与用医薬組成物は、1滴または2滴を皮膚に直接投与するためにピペットなどの適当な容器にて、例えばイヌまたはネコなどのペットに投与するための適当な容器にて提供されてもよい。例えば、ピペットは、スナップオフ式の蓋を備えており、ピペットの1滴または2滴の全用量を皮膚に直接投与することで所望の用量の有効成分が提供されるように、単回用量の有効成分を含有する。
皮膚への塗布による局所投与用医薬組成物の場合には、希釈剤または担体は、有効成分が皮膚バリアを横切って移動することを助けるように選択されなければならず、角質層を横切る能力を有する必要がある。この目的に適する希釈剤/担体の例は、ジメチルスルホキシドおよび酢酸を包含する。局所塗布用の医薬組成物を製造する多数の方法が知られている。例えば、有効成分を、本願明細書に記載するように、既知の担体と混合してもよい。
適当な局所投与用医薬組成物はまた、既知の化学吸収プロモータを含んでいてもよい。吸収プロモータの一例が、例えばジメチルアセトアミド(米国特許第3472931号)、トリクロロエタノールまたはトリフルオロエタノール(米国特許第3891757号)、特定のアルコールおよびその混合物(GB−1001949)である。無傷の皮膚に局所塗布するための担体材料がGB−1464975にも記載されており、それは40−70%(v/v)のイソプロパノールおよび0−60%(v/v)のグリセロールを含み、そのバランスは、仮に含まれるとしても、希釈剤の不活性な成分が溶媒の容量全体の40%を越えることはない、溶媒のみからなる担体材料を開示する。
別法として、当業者は局所投与が局所注射、例えば皮内注射により達成され得ることを理解するであろう。
別法として、当業者は局所投与が適当な物質からあるいは適当な物質を介して皮膚に拡散させることで達成されうること、すなわち、皮膚と接触すると有効成分を皮膚に放出するように、放出可能に該物質に含有されるか、または該物質に塗布されていることを理解するであろう。例えば、適当な物質は、手袋、靴下またはタイツなどの衣服の形態にて提供されてもよく、対象が衣服を着用すると、それにより皮膚との接触が達成される。このような適当な衣服の一例が、例えば米国特許第5614202号に開示されている。
有効成分は治療上有効な量にて医薬組成物に配合される。「治療上有効な量」は、その有効成分が効果的である障害を患っている対象に投与した場合に、該障害の防止、軽減、緩和および/または退行を惹起する有効成分の量(例えば、本願明細書に記載されるように、医薬組成物に含まれる量)である。
単回剤形を生成するのに医薬上許容される希釈剤または担体と組み合わされる有効成分の治療上有効量は、医薬の周知の原則に従って、必然的に、治療される障害(例えば皮膚障害)の特性および重度、治療される個々の患者、および個々の投与経路に応じて変化するであろう。例えば、ヒトに経口投与するのに処方された組成物は、一般に、0.5mgないし7g、例えば0.1gないし7gの有効成分(より適当には、1gないし7g、例えば2.5gないし5gの有効成分)を含有し、その有効成分を、組成物全体の約5重量%から約98重量%まで変化しうる、希釈剤/担体の適切かつ従来の量と混ぜ合わせる。
典型的には、経口投与用の単位剤形、例えば錠剤およびカプセルは、有効成分として約0.5mgないし1g(例えば、約0.5mgないし0.5g)のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含有するであろう。経口投与用の単位剤形、例えば、錠剤およびカプセルは、有効成分として約0.2mgないし1g(例えば、約0.2mgないし0.5g)のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含有してもよい。
典型的には、局所投与用組成物(例えば、クリーム)は、有効成分として、組成物全体の約0.5ないし80重量%、より具体的には約0.5ないし50重量%、さらにより具体的には約1ないし25重量%のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含有するであろう。
本発明の医薬組成物は、当該分野にてよく知られた、従来の医薬上許容される希釈剤または担体を用いる従来の方法により得られてもよい。
本発明の医薬組成物は、本願明細書に記載のいずれかの使用のために、例えば本願明細書に記載の対象の皮膚のバリア機能の維持および/または改善にて用いるために提供されてもよい。本発明の医薬組成物は、本願明細書に記載の対象における皮膚障害(例えば、炎症性皮膚疾患、とりわけアトピー性皮膚炎)を防止および/または治療するために提供されてもよい。
本発明によれば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いられる医薬組成物であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物が提供される。また、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための医薬組成物の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む治療上有効量の医薬組成物を投与することを含む、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の皮膚障害を防止および/または治療するのに用いられる医薬組成物であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物が提供される。また、対象における障害の防止および/または治療にて用いるための医薬組成物の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象の皮膚障害を防止および/または治療する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む治療上有効量の医薬組成物を投与することを含む、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療するのに用いられる医薬組成物であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物が提供される。また、対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療にて用いるための医薬組成物の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む治療上有効量の医薬組成物を投与することを含む、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための、有効成分として治療上有効な量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む医薬組成物であって、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される、医薬組成物が提供される。さらに、対象での炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための医薬の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、ここで該炎症性皮膚疾患が、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎である)より選択される、使用が提供される。
本発明によれば、その必要とする対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療するための、該対象に有効成分として治療上有効な量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む治療上有効な量の医薬組成物を投与することを含む、方法であって、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象のアトピー性皮膚炎を防止および/または治療するのに用いられる医薬組成物であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、医薬組成物が提供される。また、対象におけるアトピー性皮膚炎の防止および/または治療にて用いるための医薬組成物の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象におけるアトピー性皮膚炎を防止および/または治療する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む治療上有効量の医薬組成物を投与することを含む、方法が提供される。
本願明細書に記載のヒスチジンおよび/またはその誘導体は、栄養製品または栄養補助品として対象に投与されるように処方されてもよい。かかる製品は、主食として、ならびに臨床的必要性がある環境下で用いられてもよい。例えば、該製品はペットフードとして用いられてもよい。
したがって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を栄養製品(または栄養補助品)が提供される。特に、本発明の栄養製品(または栄養補助品)において、ヒスチジンおよび/またはその誘導体が唯一の有効成分であってもよい。
本発明の一の態様によれば、有効成分として、治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む栄養製品(または栄養補助品)であって、そのヒスチジンおよび/またはその誘導体が栄養製品(または栄養補助品)の唯一の有効成分である、栄養製品(または栄養補助品)が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、有効成分および食料として、治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体のみからなる栄養製品(または栄養補助品)が提供される。
本発明の栄養製品(または栄養補助品)は、本願明細書に記載される使用のために、例えば本願明細書に記載されるように、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるために提供されてもよい。本発明の栄養製品(または栄養補助品)は、本願明細書に記載されるように対象の皮膚障害(例えば、炎症性皮膚疾患、とりわけアトピー性皮膚炎)を防止および/または治療のために提供されていもよい。
本発明によれば、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いられる栄養製品(または栄養補助品)であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品が提供される。また、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための栄養製品(または栄養補助品)の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善する方法であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、治療上有効量の栄養製品(または栄養補助品)を該対象に投与することを含む、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の皮膚障害を防止および/または治療するのに用いられる栄養製品(または栄養補助品)であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品が提供される。また、対象の皮膚障害を防止および/または治療するのに用いるための栄養製品(または栄養補助品)の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象の皮膚障害を防止および/または治療する方法であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、治療上有効量の栄養製品(または栄養補助品)を該対象に投与することを含む、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療に用いるための栄養製品(または栄養補助品)であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品(または栄養補助品)が提供される。また、対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療に用いるための栄養製品(または栄養補助品)の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象の炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療する方法であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、治療上有効量の栄養製品(または栄養補助品)を該対象に投与することを含む方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるためもので、有効成分として治療上有効な量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品(または栄養補助品)であって、ここで該炎症性皮膚疾患は、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される、栄養製品が提供される。さらに、対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)の防止および/または治療において用いるための栄養製品(または栄養補助品)の製造における、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用であって、ここで該炎症性皮膚疾患が、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎である)より選択される、使用が提供される。
本発明によれば、その必要とする対象における炎症性皮膚疾患(特に、慢性炎症性皮膚疾患)を防止および/または治療する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効な量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、治療上有効な量の栄養製品(または栄養補助品)を投与し、ここで該炎症性皮膚疾患が、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害(特に、1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より、さらには1または複数のアトピー性皮膚炎、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、光線皮膚症および乾燥肌障害より、とりわけアトピー性皮膚炎)より選択される、方法が提供される。
本発明のもう一つ別の態様によれば、対象におけるアトピー性皮膚炎の防止および/または治療に用いるための栄養製品(または栄養補助品)であって、有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品が提供される。また、対象におけるアトピー性皮膚炎の防止および/または治療に用いるための栄養製品(または栄養補助品)の製造におけるヒスチジンおよび/またはその誘導体の使用も提供される。
本発明によれば、その必要とする対象におけるアトピー性皮膚炎を防止および/または治療する方法であって、該対象に有効成分として治療上有効な量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、治療上有効な量の栄養製品(または栄養補助品)を投与することを含む方法が提供される。
栄養製品は、飲料または飲み物、粉末または混合粉末、フードバーまたは他の固形食品などの適当な形態とすることができ、付加的な適当な成分ならびに有効成分を含んでもよい。かかる付加的な成分は、栄養的または医学的理由のために、あるいは味を改善するために添加されてもよい。例えば、ヒスチジンおよび/またはその誘導体の粉末形態などの固形形態は、フードバー(例えば、フルーツバー、ナッツバーまたはシリアルバー)などの固形食品に組み込まれていてもよい。フードバーの形態のプレゼンテーションでは、粉末は1または複数の、日干しトマト、干しブドウ、スルタナなどの乾燥果物、粉砕したナッツまたはオート麦および小麦などのシリアルより選択される成分と混合され得る。飲料または飲み物の形態のプレゼンテーションでは、粉末は1または複数の、水、果汁および/またはフレーバーなどの成分と混合され得る。ヒスチジンおよび/またはその誘導体の、粉末の形態などの固形形態は、対象による消費用の液体に添加するための1または複数のさらなる成分(例えば、サッシェなどの適当な包装中の成分)と所望により混合されるように提供されてもよい。
栄養製品のヒスチジンおよび/またはその誘導体の治療上有効量は、上記されるように、医薬組成物に関連する、特に経口投与用に処方された医薬組成物に関連する量であってもよい。
適当な栄養製品は:
(a)透明で、粘性が小さく、水のようで、安定して、すぐに飲め、ボトルに入った、炭酸または非炭酸の飲み物;またはヒスチジンおよび/またはその誘導体含有の復元用の濃縮透明液体;
(b)ヒスチジンおよび/またはその誘導体含有の、飲料液体として水または他の経口摂取可能な液体を用いて復元される粉末/顆粒の混合物;
(c)食料(例えば、フードバー等)と混合される粉末/顆粒の混合物
を含んでもよい。
当業者に公知の一般的操作を用いて、液体飲料、混合粉末および食料の形態などの、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む、栄養製品または栄養補助品を創作してもよい。
対象が必要とする有効成分の量は、例えば、日用量として、生物学的活性および生体利用能により決定され、それらは、結局は、処方、投与方法、有効成分の物理化学特性、および有効成分が単独療法として、または併用療法にて用いられるかどうかに依存する。一般に、成人の日用量は、有効成分(処方化されていないが)において0.1gと100gの間にあり、より好ましくは1gと30gの間(例えば、必要に応じて、約5g、10gまたは15g)にある。
投与頻度はまた、上記の因子、特に治療される対象内での有効成分の半減期によって変化するであろう。例えば、半減期は対象の健康状態、腸運動性、および他の因子の影響を受けるであろう。
日用量は単回投与で(例えば、毎日一錠、一カプセルまたは液体懸濁液として、あるいは経口消費用栄養製品として)付与されてもよい。また、一日の間に2回またはそれ以上の回数で用量を付与してもよい。
本発明の医薬組成物または栄養製品は、単独療法として適用されてもよく、あるいは従来の療法、例えばステロイド(例えば、局所投与用ステロイド)および/または適当な脂質での治療、および/または上記した光線療法と組み合わせて適用されてもよい。例えば、本発明の医薬組成物または栄養製品は、上記したように、中程度ないし重度の成人アトピー性皮膚炎の治療に広く使用されている狭帯域UVB光線療法などの光線療法と組み合わせて適用されてもよい。
本発明の有効成分および/または医薬組成物および/または栄養製品(または栄養補助品)が投与されるべき「対象」は動物であり、それは哺乳類および鳥類を包含する。特に、対象は温血動物、例えば家畜またはヒト、特にヒトである。
ヒスチジンは、化学名が2−アミノ−3−(3H−イミダゾール−4−イル)プロパン酸のアミノ酸である。ヒスチジンは、下記するように、2つのエナンチオマー形態、L−ヒスチジンおよびD−ヒスチジンの形態で存在する。
Figure 2011512392
本願明細書で一般名「ヒスチジン」に対する言及は、エナンチオマーのスカレミック(scalemic)またはラセミ混合物(ここでスカレミック混合物はエナンチオマーを相対割合で含有し、ラセミ混合物はエナンチオマーを50:50の割合で含有する)、ならびにL−ヒスチジンおよび/またはD−ヒスチジンを包含する。本願明細書で個々のエナンチオマーに対する言及はそのエナンチオマーに対してのみ特異的である。スカレミック混合物が提供される場合、その混合物はD−ヒスチジンよりもL−ヒスチジンを含むことが好ましく、その混合物は大部分がL−ヒスチジンを含むことがより好ましい。例えば、スカレミック混合物は、少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%のL−ヒスチジンを含む。本願明細書で一般名「ヒスチジン」に対する言及はまた、すべての鏡像異性体の形態を包含する。好ましくは、ヒスチジンはL−ヒスチジンおよび/またはその誘導体である。L−ヒスチジンは天然で存在し、天然源より容易に入手できる。
ヒスチジンは有機化学の標準操作を用いて適当な出発物質より合成されてもよく、あるいは周知の操作を用いて天然の供給源より単離されてもよい。ヒスチジンの個々のエナンチオマーの合成または単離は当該分野にて周知の有機化学の標準的方法により実施されてもよく、例えば光学活性な出発物質より合成されても、例えば適当な周知方法によりラセミ形態を分割することで実施されてもよい。
L−ヒスチジンは、例えば、肉、鶏肉、牛乳、魚、米、小麦およびライ麦などの適当な供給源より単離されてもよい。
ヒスチジンは、固体または半固体として、好ましくは粉末として提供されてもよい。
ヒスチジンの適当な誘導体は、該誘導体が医薬組成物に含めるのに適していること、上記した所望の薬理作用を付与することを条件に、本発明に用いてもよい。ヒスチジンと、その適当な誘導体との組み合わせを用いてもよい。ヒスチジンの誘導体は有機化学の標準操作を用いて適当な出発物質より合成されてもよく、あるいは周知の操作を用いて天然の供給源より単離されてもよい。
ヒスチジンの適当な誘導体は、優勢的に、ヒスチジン核の官能基を少し修飾したヒスチジン核からなっていてもよい。例えば、本願明細書でのヒスチジンの誘導体への言及は、ヒスチジンより誘導される化合物(すなわち、ヒスチジン核を有する化合物)であって、そのヒスチジン核のカルボン酸またはアミノ基が置換基または別の官能基を含むように誘導体化されている化合物を包含する。例えば、カルボン酸のヒドロキシ基が誘導体化されている適当な誘導体はエステル(カルボン酸とアルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールまたはブタノールとの反応により形成されるエステルなど)を包含する。アミノ基が誘導体化されている適当な誘導体はジアルキル−またはトリアルキル−アミン(アミノ基とハロゲン化アルキルとの反応により形成されるジアルキル−またはトリアルキル−アミンなど)を包含する。
ヒスチジンのさらなる適当な誘導体は、2個またはそれ以上のヒスチジンユニット、例えば2ないし20個のヒスチジンユニット、特に2ないし10個のヒスチジンユニットまたは7個ないし10個のヒスチジンユニット、あるいは例えば20個またはそれ以上のヒスチジンユニットを含むペプチドなどの、ヒスチジンのペプチドを包含する。特に、かかる誘導体はヒスチジンのジ−およびトリ−ペプチドであってもよい。
ヒスチジンのさらなる適当な誘導体は、ヒスチジンと、1個または複数の付加アミノ酸のペプチド、例えば2個またはそれ以上のヒスチジン/付加アミノ酸ユニット、例えば2ないし20個のヒスチジン/付加アミノ酸ユニット、特に2ないし10個のヒスチジン/付加アミノ酸ユニット、または7個ないし10個のヒスチジン/付加アミノ酸ユニット、あるいは例えば20個またはそれ以上のヒスチジン/付加アミノ酸ユニットを含むペプチドを包含する。特に、かかる誘導体は、ヒスチジンとベータ−アラニン(別に、カルノシンとしても公知)のジペプチドなどのジ−およびトリ−ペプチドであってもよい。
さらなる適当な誘導体は、例えば、ヒスチジンの医薬上許容される塩またはプロドラッグおよび上記した官能基を付与した化合物またはポリペプチドを包含してもよい。「プロドラッグ」なる語は、対象の中で、例えばヒトなどの温血動物の中で破壊されて、ヒスチジンおよび/またはその誘導体を放出する化合物を意味する。プロドラッグの例として、上記したようなインビボ切断エステル誘導体が挙げられる。適当な医薬上許容される塩およびプロドラッグは、望ましくない薬理活性がなく、過度の毒性もなく、対象、例えばヒトなどの温血動物に投与するのに適するとの合理的な医学的判断に基づくものである。適当な医薬上許容される塩として、例えば、無機または有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付加塩が挙げられる。
本願明細書に記載の本発明のあらゆる態様において、ヒスチジンの誘導体は、ヒスチジンの1または複数のペプチド(特にヒスチジンのジ−およびトリ−ペプチド)、ヒスチジンと1個または複数個の付加アミノ酸のペプチド(特にジ−およびトリ−ペプチド、例えばカルノシン)、およびヒスチジンの医薬上許容される塩から選択されるのが好ましい。ヒスチジンの誘導体は、1個または複数個のヒスチジンのジ−およびトリ−ペプチド、ヒスチジンのジ−およびトリ−ペプチドと1個または複数個の付加アミノ酸(例えば、カルノシン)、およびヒスチジンの医薬上許容される塩より選択されるのが好ましい。さらに好ましくは、ヒスチジンの誘導体はヒスチジンの医薬上許容される塩である。
最も好ましくは、本願明細書に記載の本発明のあらゆる態様において、有効成分はヒスチジン、より好ましくはL−ヒスチジンである。言い換えれば、本発明は、好ましくは、対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるための、および上記したように、皮膚障害(特に、炎症性皮膚疾患、より具体的には慢性炎症性皮膚疾患、さらにより具体的にはアトピー性皮膚炎)の防止のためのヒスチジン(より好ましくは、L−ヒスチジン)、ならびに本願明細書に記載されるヒスチジン(より好ましくはL−ヒスチジン)を含む医薬組成物および栄養製品を提供する。
本発明を以下の実施例を用いて説明する。
実施例1
典型的な局所投与用軟膏は、以下:
Figure 2011512392
を含有しうる。
実施例2
典型的な局所投与用軟膏は、以下:
Figure 2011512392
を含有しうる。
実施例3
典型的な局所投与用軟膏は、以下:
Figure 2011512392
を含有しうる。
実施例4
典型的な局所投与用軟膏は、以下:
Figure 2011512392
を含有しうる。
実施例5
従来の錠剤化法(例えば、圧縮)によって調製されうる、典型的な錠剤は、以下:
Figure 2011512392
を含有しうる。
実施例6
サシェでの包装に適当である易流動性粉末製剤の形態の栄養製品(5.0gのL−ヒスチジン含有)を調製した。皮膚疾患に罹患している患者が必要とする場合には、粉末混合物を好みに合わせて希釈し、飲用にしてもよい。
粉末製剤を、5.0gのL−ヒスチジン末と0.2gの香味剤の標準スプレー乾燥混合物を合することによって調製した。
実施例7
サシェでの包装に適当である易流動性粉末製剤の形態の栄養製品(3.0gのL−ヒスチジン含有)を調製した。皮膚疾患に罹患している患者が必要とする場合には、粉末混合物を好みに合わせて希釈し、飲用にしてもよい。
粉末製剤を、3.0gのスプレー乾燥L−ヒスチジンを0.5gクエン酸末、26.3gのグラニュー糖および0.2gの香味剤の標準スプレー乾燥混合物と合することによって調製した。
実施例8
オレンジ飲料の形態の栄養製品(3.0gのL−ヒスチジン含有)を以下のように調製した:
(a)3.5gの凍結乾燥L−ヒスチジン(粉末)を100mlのオレンジジュース(あるいはオレンジジュース濃縮物および水)で溶解した;または
(b)2.5gの凍結乾燥L−ヒスチジン(粉末)を100mlのオレンジジュース(あるいはオレンジジュース濃縮物および水)で溶解した。
後で摂取するために冷凍保存されるかあるいは長期保存のためにボトルまたはカートンに密封された、オレンジ飲料製剤(aまたはb)は、すぐに対象によって摂取されてもよい。当然のことながら、オレンジジュースは口当たりのよい代替物に容易に置き換えられうる。
実施例9
ランダム化二重盲検プラセボ対照研究を以下のように行った:
中等症から重症の慢性アトピー性皮膚炎を伴う成人(すなわち、年齢18歳以上)患者は、患者からの試験および米国作業部会の診断基準(UK Working Party’s Diagnostic criteria)を用いて確認されたアトピー性皮膚炎の診断に補充された(Williamsら,Br.J.Dermatol.1994;131:383−96を参照のこと)。除外基準は、以下:年齢18歳未満の患者、妊娠または授乳、肝疾患、自然的または人工的紫外線照射、疾患または薬剤による免疫抑制および試験前3ヵ月内の漢方薬であった。患者は、試験中強力な局所ステロイドの使用を止めるように頼まれた。疾患重症度は、既知のSCORADシステムを用いて調査看護師によって定量化され(Schmittら,European Dermato−Epidemiology Network,J.Allergy Clin.Immunol.,2007;120:1389−98を参照のこと)、POEMを用いて患者によって自己評価された(患者指向型湿疹測定(Patient−Oriented Eczema Measure);Charmanら,J.Arch.Dermatol.2004;140−1513−9を参照のこと)。皮膚バリア機能は、経表皮水分喪失量を定量化するVapometer(登録商標)を用いて評価された(TEWL;Fluhrら,Exp.Dermatol.,2006;15:483−92を参照のこと)。
アトピー性皮膚炎患者を無作為に各2群に分類し、2週間の「洗い出し(washout)」後、4.0gのL−ヒスチジン末または4.0gのプラセボ(天然食物甘味料、エリトリトール)末のいずれかを4週間毎日投与した。患者は、フルーツジュースでL−ヒスチジンまたはプラセボのいずれかを溶解するように指示された。患者も医療スタッフも投与治療の同一性に気付いていなかった。
得られた結果は、以下のとおりである:
Figure 2011512392
結果は、4週の1日4.0gのL−ヒスチジンが、臨床医スコア疾患活性(SCORAD)を22%、経表皮性水分喪失量(TEWL)を50%、および患者スコア疾患活性を25%減少させたことを示す。対照的に、プラセボ群では、臨床医スコア疾患活性(SCORAD)および経表皮性水分喪失量(TEWL)の減少は見られず、患者スコア疾患活性の最小限の減少(5%)は見られた。
実施例10
2重量%のL−ヒスチジンを含む、以下のゲルを調製した:
Figure 2011512392
鱗屑性、紅斑性、掻痒性(かゆい)皮膚炎を伴う男性対象は、19日間ゲル(2重量%のL−ヒスチジン含有)の1日2回適用を受けた。治療の結果は、図2A、2B、2Cおよび2D(1日目、6日目、13日目および19日目のゲルの適用)として添付された写真に示される。
ゲル適用の開始時、掻痒性、鱗屑性および紅斑性であった顕著な皮膚炎が存在していた(図2Aの円内)。適用6日後、落屑および痒みが治まり、残りの紅斑だけが残った(図2Bの円内)。毎日の2%L−ヒスチジンゲルの適用の13日目までに、皮膚炎の落屑または紅斑特徴の痕跡はほとんど残らず(図2Cを参照のこと)、痒みがなくなった。該治療の19日後、すべての皮膚の皮膚炎の兆候および症状は完全に消散した(図2Dを参照のこと)。
実施例11
ランダム化二重盲検プラセボ対照研究を以下のとおりに行った:
中等症から重症の慢性アトピー性皮膚炎を伴う成人(すなわち、年齢18歳以上)患者は、患者からの試験および米国作業部会の診断基準を用いて確認されたアトピー性皮膚炎の診断に補充される(Williamsら,Br.J.Dermatol.1994;131:383−96を参照のこと)。除外基準は、以下:年齢18歳未満の患者、妊娠または授乳、肝疾患、自然的または人工的紫外線照射、疾患または薬剤による免疫抑制および試験前3ヵ月内の漢方薬である。疾患重症度は、既知のSCORADシステムを用いて調査看護師によって定量化され(Schmittら,European Dermato−Epidemiology Network,J.Allergy Clin.Immunol.,2007;120:1389−98を参照のこと)、POEMを用いて患者によって自己評価される(患者指向型湿疹測定;Charmanら,J.Arch.Dermatol.2004;140−1513−9を参照のこと)。皮膚バリア機能は、経表皮水分喪失量を定量化するVapometer(登録商標)を用いて評価され(TEWL;Fluhrら,Exp.Dermatol.,2006;15:483−92を参照のこと)、皮膚pHは適当な計測器を用いて測定される(Ehlersら,Skin Res.Technol.2001;7:84−9を参照のこと)。患者は、試験中強力な局所ステロイドの使用を止め、群4および5のみにおいて、非UVB吸収皮膚軟化剤、例えば、乳化軟膏または水性クリームを使用するように頼まれている(Reynoldsら,Lancet 2001:357:2012−6を参照のこと)。
アトピー性皮膚炎患者を無作為に各5群に分類し、2週間の「洗い出し」後、以下に示すように局所または経口治療を開始する:





Figure 2011512392

アトピー性皮膚炎におけるトランス−ウロカニン酸(トランス−UCA)の皮膚レベルが、アトピー性皮膚炎患者におけるフィラグリン遺伝子(FLG)の機能の喪失と相関するどうかを決定するために、補充されたアトピー性皮膚炎患者の初期皮膚UCAレベルを測定する。UCAは、標準的非侵襲的方法を用いて中背部から抽出される(Jansenら,Acta Derm.Venereol.1991;71:143−154およびMcLooneら,J.Invest.Dermatol.2005;124:1071−4を参照のこと)、UCA異性体レベルはHPLCによって評価された(Gibbsら,J.Rapid Communication,Photochem.Photobiol.1993;57:584−590を参照のこと)。UCA異性体のレベルは、POEM測定疾患重症度と相関する。
局所ヒスチジンがアトピー性皮膚炎患者の皮膚バリア機能に優れた効果を奏するかどうかを決定するために、2週間の洗い出し後、群1の患者は、「左側」または「右側」のいずれかに印が付いた包装のプラセボおよび医薬品グレードL−ヒスチジンの局所製剤を供給される。すべての対象は、4週間1日2回(無作為に選ばれた)左腕または右腕のいずれかに通常の皮膚軟化剤の代わりに局所製剤を適用するよう勧められている。毎週の試験の間、対象はPOEMフォームを完成させるように頼まれている。プラセボ対有効成分の腕における皮膚UCAレベル、pHおよびTEWLの比較測定値は、皮膚バリア機能の局所ヒスチジンの優れた効果を決定するために用いられる。
経口ヒスチジンがアトピー性皮膚炎患者に優れた効果を奏するかどうかを決定するために、2週間の洗い出し後、群2および3に無作為に分類された患者は、500mg医薬品グレードL−ヒスチジンまたはプラセボのいずれかを含有する同一のカプセルを供給される。対象は、4gのL−ヒスチジンまたはプラセボ(カプセル、錠剤または粉末形態のいずれか)を毎日服用するよう勧められている。8週間後、プラセボを服用する患者が逆に有効成分を服用し始めるように、経口治療は交差される。4週ごとに、疾患重症度および皮膚バリア機能における経口L−ヒスチジンの優れた効果を決定するために、群2と3の間のSCORAD、皮膚UCAレベル、pHおよびTEWLの比較測定を行う。加えて、毎週の試験の間、対象は疾患重症度のより一般的な対策としてPOEMフォームを完成させるように頼まれている。
経口ヒスチジンが光線療法の効果を増強するかどうかを決定するために、2週間の洗い出し後、群4および5の患者は、500mg医薬品グレードL−ヒスチジンまたはプラセボのいずれかを含有する同一のカプセルを供給される。すべての対象は、4gのL−ヒスチジンまたはプラセボを毎日服用するよう勧められている。次いで、それらは、マンチェスター皮膚科学センター(Manchester Dermatology Centre)で実施されるTL−01光線療法の標準コースを開始する。4週ごとに、光線療法に対するアトピー性皮膚炎の反応における経口L−ヒスチジンの優れた効果を決定し、また皮膚バリア機能におけるL−ヒスチジンおよび光線療法の任意の組み合わせ効果を記録するために、群4と5の間のSCORAD、皮膚UCAレベル、pHおよびTEWLの比較測定を行う。加えて、毎週の試験の間、対象は、疾患重症度のより一般的な対策としてPOEMフォームを完成させるように頼まれている。

Claims (20)

  1. 対象の皮膚のバリア機能を維持および/または改善するのに用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  2. 対象の炎症性皮膚疾患の防止および/または治療に用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  3. 炎症性皮膚疾患が、1または複数のアトピー性皮膚炎、乾癬、座瘡、魚鱗癬、接触皮膚炎、湿疹、光線皮膚症および乾燥肌障害より選択される、請求項2にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  4. 炎症性皮膚疾患がアトピー性皮膚炎である、請求項2または3にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  5. 光線療法と組み合わせて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  6. ヒスチジンおよび/またはその誘導体が光線療法と組み合わせて用いるためである、請求項1ないし4のいずれか一項にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  7. ヒスチジンおよび/またはその誘導体が医薬組成物として処方される、請求項1ないし6のいずれか一項にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  8. ヒスチジンおよび/またはその誘導体が栄養製品として処方される、請求項1ないし6のいずれか一項にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  9. 誘導体が、1または複数の、ヒスチジンのペプチド、ヒスチジンおよび1個または複数個の付加アミノ酸のペプチド、およびヒスチジンの医薬上許容される塩から選択される、請求項1ないし8のいずれか一項にて用いるためのヒスチジンおよび/またはその誘導体。
  10. 請求項1ないし8のいずれか一項にて用いるためのヒスチジン(好ましくはL−ヒスチジン)。
  11. 有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体と、医薬上許容される希釈剤または担体とを組み合わせて含む医薬組成物であって、ここで該ヒスチジンおよび/またはその誘導体が該医薬組成物の唯一の有効成分である、医薬組成物。
  12. 有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体と、医薬上許容される希釈剤または担体とを組み合わせて含む医薬組成物であって、経口投与用に処方される、医薬組成物。
  13. 誘導体が、1または複数の、ヒスチジンのペプチド、ヒスチジンおよび1個または複数個の付加アミノ酸のペプチド、およびヒスチジンの医薬上許容される塩から選択される、請求項11または12記載の医薬組成物。
  14. 有効成分がヒスチジン、好ましくはL−ヒスチジンである、請求項11または12記載の医薬組成物。
  15. 請求項1ないし6のいずれか一項にて用いるための、請求項11ないし14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  16. 有効成分として治療上有効量のヒスチジンおよび/またはその誘導体を含む栄養製品であって、ここで該ヒスチジンおよび/またはその誘導体が該栄養製品の唯一の有効成分である、栄養製品。
  17. 誘導体が、1または複数の、ヒスチジンのペプチド、ヒスチジンおよび1個または複数個の付加アミノ酸のペプチド、およびヒスチジンの医薬上許容される塩から選択される、請求項16記載の栄養製品。
  18. 有効成分がヒスチジン、好ましくはL−ヒスチジンである、請求項16または17記載の栄養製品。
  19. 請求項1ないし6のいずれか一項にて用いるための、請求項16ないし18のいずれか一項に記載の栄養製品。
  20. 本願明細書に略記載の使用、医薬組成物または栄養製品。
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