JP2011511194A - 接着表面を有する多層発泡性防火バリア - Google Patents

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Abstract

接着シート又はテープの連続ロールの形態の発泡性防火バリアが提供される。このバリアは、発泡性材料と、補強母材と、感圧性接着剤と、剥離ライナーと、の積層体を備える。発泡性材料は、構造用鋼の基材に接着剤によって貼り付けられ、火災の間に元の厚さの少なくとも10倍に膨張して基材を防火する。防火バリアの複数の層は、互いの上に取付けられてもよい。この貼り付け方法により、吹付け式の防火塗膜と比較して、取付け時間が劇的に短縮される。
【選択図】 図1a

Description

本発明は、発泡性防火バリアに関する。より具体的には、本発明は、建築物又は他の構造物における防火に有用な、発泡性材料及び接着材料の別個の層を備える多層接着テープ、シート、又はラップに関する。
支柱、梁、大梁、及び他の鋼製の組立て物などの構造用鋼を火災の損傷効果から保護する必要性は、現代の建築物設計の重要な一部となっている。鋼は燃焼しないが、高温で強度を失うことがある。その結果、鋼が約538℃の温度に到達するのに要する時間を、各地方の防火法規に応じて一般に少なくとも2時間延長するために、多様な防火システムが開発され、火炎の影響から鋼が防護されてきた。
発泡性塗膜とは、熱の影響を受けて反応し、元の厚さの10倍〜100倍に膨張して、塗膜が塗布された基材を火災の影響から保護する断熱チャー(insulating char)を生じる塗膜である。発泡性塗膜は、他の種類の断熱材料で同様の防火評定を得るのに必要となる厚さと比較して、相対的に薄い厚さで塗布されるという事実により、構造物の防火に対してますます好ましい選択肢となっている。発泡性塗膜のもう1つの魅力的な特徴は、それらの仕上げが滑らかでかつ審美的に満足のいくものであることである。したがって、薄膜の発泡性塗膜により、建築技術者及び設計者は、構造用鋼の創造的な設計可能性を最大限にすることができる。
典型的な発泡性塗膜は通常、少なくとも4つの構成成分、つまり、典型的にはポリリン酸アンモニウムである鉱酸触媒源と、典型的にはペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールである炭素源と、典型的にはメラミンである発泡剤と、典型的には熱可塑性樹脂である結合剤と、を含む。発泡性塗膜が熱に曝されると、一連の反応が発生する。ポリリン酸アンモニウムは分解してポリリン酸を生じ、ペンタエリスリトールの脱水を触媒してチャーを生じる。発泡剤も、炭化チャーを発泡させる不燃性ガスを発しながら分解し始め、したがって、基材を熱から防護するのに非常に効果的なメレンゲ様の構造を生じる。結合剤の基本的な働きは、発泡性塗膜の構成成分が基材に塗布され、火災の状況でその働きを発揮することが求められるまで基材との密な接触を保ち得るように、発泡性塗膜の構成成分を互いに結合することである。更に、融解した結合剤は、分解する発泡剤から発せられたガスを閉じ込めるのに役立ち、したがって、チャーの膨張の抑制を確実なものにするので、結合剤は、一様な気泡質の発泡構造を形成することに寄与する。
発泡性塗膜は一般に、水系、溶媒系、及びエポキシ系の3つの種類に分類される。水系及び溶媒系の発泡性塗膜が、最も広く使用されている製品である(北米市場において80%超の使用率)。これらの塗膜は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、フェノール樹脂、又はアクリル樹脂などの熱可塑性の結合剤を利用している。結合剤の熱可塑性特性により、塗膜は、(発泡剤で)著しく膨張し、元の塗膜の10倍〜100倍の厚さのチャーを形成する。したがって、比較的薄い膜のみが、水系又は溶媒系の塗膜で必要となる。しかしながら、これらの種類の塗膜の重大な欠点は、取付けに伴う時間である。だれ又ははがれなしに、1回の塗布で限られた厚さ(通常、1日あたり40〜50ミル又は1.0〜1.2mm)しか吹付けることができないので、防火に必要な塗膜の厚さに応じて、2日間から1週間超にわたってプロジェクトが続くことがある。塗膜は、第2の層が塗布できる前に乾燥させられなければならず、全体的な取付け時間が長引くことになる。湿度などの環境条件が、塗膜の乾燥時間に影響を与えることがある。加えて、一様な厚さで確実に塗布されるように、熟練の塗布者が塗膜を塗布しなければならない。溶媒系の場合、塗布者は、特殊な安全上の問題、例えば吸入による害毒及び引火性を認識していなければならない。最後に、吹付け式の塗膜は汚くなり、導入に続いて作業現場を広範囲にわたって清掃することが必要となる。当該技術分野におけるこれらの問題のうちのいくつか又はすべてを解決するために、改善された防火バリアが求められている。
エポキシ系の塗膜(例えば、PPG社のPitt−Char(登録商標)及びアクゾノーベル(Akzo Nobel)社のChartek(登録商標)システム)は、高度な耐久性を有しており、海上プラットフォーム又は工業プラントなどの屋外用途に最も広く使用されている。エポキシ樹脂の熱硬化性により、エポキシ系の塗膜は、加熱の際に十分に膨張せず(元の厚さのわずか数倍)、結果として、望ましい防火評定を得るために、より多量に塗布することが必要となる。エポキシによるシステムのコストは通常、水系及び溶媒系によるシステムよりも高く、つまり、全体的なプロジェクトのコストは、屋内用途には極めて高いものとなる。加えて、より厚い塗膜厚さが必要となることが原因で、審美的な仕上げが損なわれる。
塗膜は多くの場合、例えば、塗布の間に塗膜と混合されたガラス繊維の短尺片を使用して補強される。塗膜の全体に混合された繊維の不規則な方向は強化に役立ち、だれが生じる可能性を減じ、また、塗布される全体的な塗膜の厚さをより厚くして、補強材なしで達成され得る以上に防火評定を向上させることを可能にする。しかしながら、ガラス繊維補強材の使用は面倒なものであり、吹付け式の塗膜の他の欠点を緩和するものではない。
グラファイト(別の発泡性材料)と呼ばれる炭素の一形態を含浸させた、ガラス繊維製の断熱バトン(insulating baton)が、特定の防火用途においてラップとして使用されている。これらのラップは、一般に、基材に貼り付けられている面に沿った連続的な接着層を含んでいない。ラップは、時には、ラップの一部分をラップ自体に接着するために接着ストリップを用いることがあるが、ラップはその場合、摩擦によって基材と接触した状態を維持するに過ぎない。ラップと火災から保護される材料との間に密な接触を欠くことは、炭化の際、発泡性材料が、基材から尚早に分離する可能性が高まり、それによって防火性が損なわれることを意味する。
発泡性材料が、角部の周りに又は丸みの付いた外表面に(例えば中空管に又は構造用I形鋼に)適用されている場合、火災の間に材料が膨張すると亀裂が発生することがある。これらの亀裂は、基材まで伝播し、それによって、火災の状況において材料が尚早に露出することにつながり得る。したがって、亀裂が基材材料へ伝播する可能性を減じることが望ましい。
米国特許第5,851,663号(パーソンズ(Parsons)ら)には、混ぜ合わされた発泡性材料を含む感圧性接着剤組成物が開示されている。この発泡性材料は、テープが接着される基材の防火バリアとして機能するためよりもむしろ、テープ自体の耐火性を向上させるために添加される。発泡性材料及び接着剤の別個の層を備える多層防火バリアは開示されていない。加えて、報告されている組成物の最大膨張率は7.5倍であり、これは一般に、防火バリアの用途での使用には不十分であると考えられる。
米国特許第6,866,928号(コーベ(Kobe)ら)及び米国特許公開第2003/0175497号(フィッシャー(Fischer)ら)には共に、伸縮性の剥離層を備える難燃性テープが記載されている。これらのテープは、発泡性材料の層を備えておらず、火災の間に膨張を示すことがほとんどあるいは全くない。したがって、これらのテープは、発泡性防火バリアとしての使用には適していない。
韓国特許公開第2002034134号(チョ、J.Y.(Cho, J.Y.))には、熱膨張性の難燃性テープが開示されており、この難燃性テープは、テープを貫通する複数のスリットを有する薄い鋼板を備え、この鋼板は、難燃性材料と混合されたオレフィンポリマーからなる合成ゴム組成物でコーティングされている。したがって、難燃性材料は別個の層に設けられるのではない。この鋼板はまた、テープの可撓性を妨げると共に重量を増加させ、防火バリアとして適用することを困難にしている。
米国特許第5,681,640号(カイサー(Kiser))には、金属の耐火性材料及び発泡性材料の折り畳み層を備える防火バリアが開示されている。これらの層は、火災の間に広がって発泡性材料の膨張を可能にするように設計されている。防火バリアは、接着テープのストリップを使用して基材に付着されてもよい。多孔質の連続的な補強母材は開示されていない。折り畳まれているという性質により、このバリアは、多層での順次的な貼り付けには適していない。
米国特許第4,058,643号(マーシャル(Marshall)ら)には、プラスチックの外装に接着剤で接合されたガラス繊維の断熱材料を備える防火バリアが記載されている。この接着剤は、外装が融解しガラス繊維の断熱材の中に逃げ込む(wicking)ことを防止するために、火災の間に膨張する発泡性材料を含んでいる。別個の発泡層及び接着層は存在せず、また接着剤による基材への付着もない。
したがって、バリアを基材に付着させるための接着層を備える、改善された発泡性防火バリアが、依然として求められている。
本発明の一態様によれば、発泡性材料を含んだ第1の層と、連続的な補強母材を含んだ第2の層と、感圧性接着剤を含んだ第3の層と、第3の層に取り外し可能に接着された剥離ライナーを含んだ第4の層と、を備える、多層防火バリアが用意される。
本発明の別の態様によれば、建築物要素を火災による損傷から保護する方法であって、先に説明したような多層防火バリアを用意する工程と、第4の層を防火バリアから取り外して第3の層を露出させる工程と、第3の層の感圧性接着剤を建築物要素の表面に貼り付けて、防火バリアを建築物要素に接着剤によって付着させる工程と、を含む方法が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、多層防火バリアを製作する方法であって、感圧性接着剤を塗布された剥離ライナーの連続ストリップを用意する工程と、連続長の補強母材を用意する工程と、発泡性材料を補強母材に沿って吹付け塗りする工程と、感圧性接着剤を補強母材に接着する工程と、を含む方法が提供される。
発泡性材料は、補強母材と密接に混ぜ合わされることができる。一実施形態において、補強母材は、発泡性材料が貼り付けられる表面を形成してもよい。別の実施形態において、補強母材は多孔質であってもよく、発泡性材料は、補強母材と混ぜ合わされてもよい。発泡性材料が補強母材に浸透してもよく、補強母材は、部分的に又は完全に発泡性材料の中に位置してもよい。補強母材は、織布であっても不織布であってもよく、また、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、又はポリアラミド材料でできたスクリーン、ウェブ、スクリム、又はベールなどの繊維状の熱可塑性材料を含んでもよい。
従来の防火塗膜を用いた場合よりも厚い発泡材が、本発明の防火バリアの単層で貼り付けられることができる。0.25〜3mm、好ましくは0.5〜1mmの厚さの発泡材が、単層で用いられることができる。これによって、有利にも、施工時間が短縮され、従来の吹付け塗りの場合よりも多量の発泡性材料を角部の周りに貼り付けることが可能となる。加えて、多層の防火バリアが、先の層が硬化するのを待たずに取付けられることができ、これによって、単層の防火バリアの厚さよりも厚い全体的な発泡材の厚さを必要とするプロジェクトに対して、取付けの時間及びコストが劇的に減じられる。任意の所望の発泡性塗膜の厚さが、このようにして得られる。
驚くべきことに、接着剤によってもたらされる防火バリアと基材との密な接触により、発泡材は、膨張が開始した後、接着剤が破損する温度を超えても、基材表面に強固にしがみつくことが判明した。したがって、構造用鋼が破損するときに発生する高温に耐える接着剤は特に必要とされず、好適な接着剤の一例は、アクリル感圧性接着剤である。これは、ラップ及び他の類似の材料とは対照的であり、ラップ及び他の類似の材料は、基材との密な接触を示すことがなく、発泡性塗膜の膨張が開始すると遊離し、防火性を損なう。
上記の本発明により、多くの有用な利点がもたらされる。他の発泡性防火バリアよりも、審美的に満足のいく塗膜が得られる。均一な厚さで貼り付けることができ、複数の層を、先の層が硬化するのを待つことなく、相次いで取付けることができる。これによって、取付け時間が劇的に短縮される。本発明では、特に訓練された人員が取付けに必要とされず、また、安全上の問題が、溶媒系の発泡性塗膜と比較して軽減される。湿度が与える影響は、吹付け式の塗膜と比較して、ごくわずかである。吹付け式の塗膜と比べて、取付けの間に生じる汚れは、はるかに少なくなる。防火バリアと保護されている基材の表面との密な接触により、ラップ又はバトン(battons)で問題となり得る、火災中の尚早な分離の可能性が低下する。本発明は、角部の周り及び丸みの付いた表面上への貼り付けに特に好適である。
本発明について要約したが、これから、本発明の好ましい実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
織布繊維の補強母材を有する、本発明による防火バリアの分解図。 不織布繊維の補強母材を有する、本発明による防火バリアの分解図。 円形の横断面を有する管に貼り付けられたバリアの上面断面図。 発泡性材料が火災の間に膨張した、図2aのバリア。 矩形の横断面を有する管の平坦な表面に順次的に貼り付けられている、本発明の複数の防火バリアを示す側面断面図。 発泡性材料が膨張する間に亀裂が生じた、図3aのバリア。亀裂は様々なバリア上の様々な箇所に位置している。 図2bのバリア。火災の間に補強母材が破損して、発泡性材料が複数の方向に膨張することが可能となっている。 図2bのバリア。火災の間に補強母材が破損せず、そのため、連続する各防火バリアの補強母材を貫いて発泡性材料が膨張することが抑制されている。 矩形の横断面を有する中空管の断面の角部。複数の防火バリアが中空管に貼り付けられており、亀裂の伝播が、破損した補強ウェブの断片によって制限されている。 10℃/分の加熱速度で実施された、本発明による防火バリアでの使用に好適な接着剤の熱重量分析。
図1a及び1bを参照すると、本発明による防火バリアが、第1の発泡性材料を含んだ第1の層1と、連続的な多孔質の補強母材を含んだ第2の層2と、感圧性接着剤を含んだ第3の層3と、感圧性接着剤に取り外し可能に接着された剥離ライナーを含んだ第4の層4と、を備えている。図1aの防火バリアは織布繊維の補強母材を含んでいるのに対し、図1bの防火バリアは不織布繊維の補強母材を含んでいる。図1bの不織布の母材は、不規則に配向された繊維からなっていてもよい。これは、製造の目的に、また亀裂の伝播を防止する上で有利となり得る。
第1の層1の発泡性材料は、少なくとも4つの構成成分、つまり、鉱酸触媒と、炭素源と、発泡剤と、結合剤と、を含んでいる。上記の好ましい例には、触媒としてのポリリン酸アンモニウム、炭素源としてのペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトール、発泡剤としてのメラミン、及び結合剤としての熱可塑性樹脂又はラテックス樹脂が挙げられる。発泡性材料は、約200℃の温度で膨張し始め、元の厚さの少なくとも10倍、好ましくは少なくとも15倍、より好ましくは元の厚さの少なくとも20倍に膨張する。発泡性材料の元の厚さは、0.25〜3mm、好ましくは0.5〜1mmである。バリアの外表面は、多様な装飾仕上げに応じる審美的に満足のいく仕上げを有しており、所望により特定の実施形態において彩色されてもよい。
補強母材は、好ましくは多孔質であり、そのため、組み付けられると、第1の層1の発泡性材料は、第2の層2に入り込み、第2の層2と混ざり合うことができる。補強母材は、織布であっても不織布であってもよく、好ましくは、25〜250μmの厚さを有する繊維状の熱可塑性のウェブ、スクリーン、スクリム、又はベールである。補強母材は好ましくは、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、又はポリアラミド材料でできている。
補強母材は、発泡性材料の発泡温度よりも高い破損温度を有していてもよいが、好ましい実施形態では、補強母材は、バリアの最終的な防火評定(一般に、鋼に対し約500〜550℃)よりも低い温度で破損するように設計される。説明の目的で、破損は、補強母材内で物理的分離を生じさせるのに十分な構造一体性の損失として定義される。例えば、補強母材は、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で破損し得る。このため、有利にも、火災の初期の段階の間にはバリアが構造的に支持される一方で、火災の間の後の時点では補強母材が破損することが可能となり、それによって、発泡性材料の更なる膨張が可能となり、それによって、防火性の向上が特に多層による貼り付けにおいてもたらされる。留意されたいこととして、補強母材は防火バリアの内部に位置するので、発泡性材料の膨張により、通常、補強母材が炎の先から一時期遮蔽され、その結果、補強母材の破損温度が発泡性材料の破損温度と同程度である場合でも、破損は依然として発泡の後に生じるようになる。
好ましい接着剤は、発泡性材料の発泡温度よりも高い破損温度を有するが、その破損温度は、バリアの最終的な防火評定よりも低いものである。接着剤は、約400℃未満の破損温度を有してもよい。説明の目的で、破損温度は、熱重量分析(TGA)曲線から判断して、接着剤の開始温度と同等となっている。「開始温度」という用語は、当業者には既知であり、理解されるものである。
好ましい接着剤は、200〜380℃、205〜350℃、又は210〜330℃の破損温度を有する。10℃/分の加熱速度で実施された、好適な接着剤の熱重量分析が、図6に示されている。開始温度は約320℃として示されており、約320℃にて、接着剤の原重量の約90%が残存している。留意されたいこととして、本発明による接着剤は、鋼の破損温度(約500℃)に達するまで接着強度を維持することを求められるものではなく、このため、防火バリアと基材表面との密な接触をなすことなく、より廉価でかつより一般的に入手可能な接着剤を選択することが可能となる。
接着剤は、感圧性接着剤、例えばUV硬化性のアクリル接着剤であってよい。特に好適な感圧性接着剤の一例は、3M 200MP(商標)である。接着層3の厚さは、25〜75μmであってよい。第2及び第3の層2、3は、実質的に同じ長さ及び幅を有しており、その結果、接着剤は、基材の表面の全体にわたってバリアを基材に貼り付けるために利用可能となっている。これにより、バリアと基材との付着が良好なものとなり、尚早に分離する可能性が減じられる。
剥離層4は、選択された接着剤に適合することが当業者に既知である好適な材料を含んでいる。剥離層4は通常、接着層3を保護するのに好適な厚さのコート紙材料を備えている一方で、防火バリアの取付けのために依然として容易に引き剥がされる。
本発明による防火バリアは、テープの製造に好適な技法を用いて製造されてもよい。これらの技法は、補強母材の連続ストリップを供給すると共に、一方の側に発泡性材料を、反対側に接着剤を吹付け塗りすることによって開始してよい。別の手法は、接着剤を塗布された剥離ライナーを供給し、補強母材を形成するためにランダム繊維を接着剤に吹付けることである。次いで、発泡性材料が補強母材に塗膜されることができる。接着剤及び/又は発泡材は、所望により、例えば熱又は紫外線を用いて硬化されてもよい。剥離層は、接着層と共に設けられることができ、又は、接着剤と補強母材とが互いに付着された後に設けられることができる。仕上がったテープは、ロールに巻かれる。連続ロールにてテープを製造することが可能なこれらの技法及び機械類は当業者には周知であり、例えば、参照によって本願に組み込まれる、ドナタス・サータス(Donatas Satas)編集のHandbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology 3rd edition,1999に記載されている。
図2aを参照すると、本発明の防火バリアは、図示のように円形の横断面を有する中空の構造用断面材(HSS)の管系への適用、正方形若しくは長方形の横断面を有する管系への適用、山形鋼への適用、又はI形鋼への適用に特に好適となっている。バリアは、剥離層4を引き剥がして接着層3を露出させ、パイプ6に対して接着層3を一様に押し付けることによって貼り付けられる。それによって、接着層3は、実質的にバリアの全表面にわたって、バリアをパイプ6と密に接触させて配置する。バリアの端部は、当接されるか又はわずかに重ね合わされ、バリアは、貼り付けが容易となるように、任意の所望の長さに容易に切断される。図2bを参照すると、加熱に際して、発泡性層1は、元の厚さの少なくとも10倍に膨張して、一定の期間にわたって火災の影響からパイプ6を防護する。自己支持するチャーが生成されるが、このチャーは、驚くべきことに、火災の後の段階の間、基材との密な接触を維持するために、接着剤による基材との付着をほとんど又は全く必要としない。密な接触の結果として、火災の間に基材から尚早に分離する可能性のより低いチャーが生じ、これにより、バリアでもたらされる防火をなすことができる。
図3aを参照すると、図2a及び2bを参照して上述した方法を繰り返して、複数の防火バリアを鋼基材7に順次的に貼り付けることが可能となっている。これにより、所望の防火評定を達成するために必要な発泡性材料の厚さが、防火バリアを1枚のみ貼り付ける厚さを超える場合、より多量の発泡材を貼り付けることが可能となる。このように貼り付けられる順次的な防火バリアにおいて使用される発泡性材料は、同一であってもよく、又は、種々の層に種々の発泡温度をもたらすために、異なっていてもよい。図3bを参照すると、本発明の複数の防火バリアは順次的に貼り付けられてもよいので、あるバリアに亀裂8が生じた場合でも、隣接するバリアの同じ場所にも生じる可能性は低くなる。つまり、亀裂8が外側から複数の防火バリアを完全に貫いて伝播することが原因で、基材7が露出することはほとんどない。加えて、亀裂8の伝播は、補強母材2によって抑制される傾向があり、したがって、特定の亀裂の貫通深さは、個々の発泡層1の厚さに制限される。
図示の基材7は、正方形又は長方形の横断面を有するHSSの管の平坦面である。亀裂は通常、丸みの付いた表面又は角部上でバリアが膨張する際に生じるが、正方形の横断面を有するHSSの管が不均質に加熱されることにより、防火バリアのうちの熱源に最も近い部分が最初に膨張し、それによって、バリアの熱源の反対側の残部が引っ張られることになる。次に、このことにより、図3bに示すように、熱源から離れた平坦面に亀裂が形成されることになり得る。本発明のバリアは、平坦面上、丸みの付いた表面上、又は角部上での亀裂の伝播を防止するのに効果的である。
図4a及び4bを参照すると、多数の順次的に貼り付けられた防火バリアが、特に非平坦面上において膨張に対処し得る方法が、少なくとも2つ考えられる。図4aを参照すると、一実施形態において、円形の横断面を有する基材40は、第1の外側バリア50及び第2の内側バリア60によって保護されている。第1のバリア50の補強母材52は、第2の内側バリア60の発泡層61が発泡した際に破損するように設計されている。これにより、発泡層61は、膨張の際に補強母材52に拘束されることなく、完全に膨張することができる。補強母材52は、例えば、融解、燃焼、又は分離によって破損してよい。そのとき、補強母材52の断片が膨張の後に発泡性材料内に存在する。これらの断片は、発泡性材料を幾分か補強し、材料を貫いてむき出しの金属を露出させる亀裂の伝播を制限することができる。補強母材52は通常、バリアの発泡温度よりも高いが基材40の最終的な防火評定よりも低い温度で破損するように設計される。この実施形態において、補強母材52は、250〜400℃の温度で破損する。図4bを参照すると、別の実施形態において、円形の横断面を有する基材140は、第1の外側バリア150及び第2の内側バリア160によって保護されている。第1のバリア150の補強母材152は、第2の内側バリア160の発泡層161が発泡した際に破損するようには設計されていない。この実施形態において、補強母材152は、耐熱材料、例えば鋼のメッシュ又はセラミック繊維材料である。発泡層161は、多孔質の補強母材152を貫いて膨らみ、第1の外側バリア150の発泡層151と結合するように強制される。いずれの手法も、特定の用途において効果的に使用され得る。
図5を参照すると、長方形の横断面を有する中空管の断面の角部が、複数の防火バリアが貼り付けられた基材9を形成している。各防火バリアは補強母材2を含んでいる。火災が原因で膨張すると、各バリアの発泡性材料1は、隣接するバリアの発泡性材料と混ざり合い、少なくとも外側のバリアの補強母材が、不規則な形式で破損して断片10を形成する。発泡性材料の膨張が原因で角部に形成された亀裂8は、発泡性材料1を貫いて伝播する際、断片10の存在によって抑制される。亀裂8は完全に発泡性材料1を完全に貫いては伝播し得ないので、むき出しの金属が火災の間に露出することがなく、これは、全体的な防火時間の増加につながる。
発泡性塗膜と補強母材の両方を同じ防火バリアに使用することにより、亀裂の伝播が減少することに関連する驚くべき相乗効果がもたらされる。特に丸みの付いた又は角をなす表面上に貼り付けられるとき、発泡材の乾燥塗膜の厚さが同じである、吹付け式の塗膜と同等かそれ以上の防火評定を、本発明の防火バリアを使用して得ることができる。接着剤の使用は、それによって、全体的な施工時間及び表面処理時間が短縮されると共に、環境条件及び施工者の技術レベルに対する依存性が減じられるという点で重要である。これらの驚くべき利点は、本発明の多層構造によって付与される。
(実施例1)
市販されている構成要素を使用して発泡性材料を調製した。その発泡性材料は、表1に示す構成要素を含んでいた。
表1:発泡性材料の組成
Figure 2011511194
7g/mの重量及び0.06mmの厚さを有する不織布ポリエステルベール(ニューヨーク州ニューバーグ(Newburg)のテクニカルファイバープロダクツ社(Technical Fibre Products)によるOptimat(商標))の層を用意し、これに発泡性材料を均一に塗布した。次いで、発泡性材料を20℃の温度で24時間、続いて70℃で更に8時間にわたって乾燥させた。次いで、乾燥した複合材に、0.05mmの厚さを有する3M 200MP(商標)接着フィルム(ミネソタ州セントポール(St. Paul)のスリーエム社(3M Company))を積層した。剥離ライナーを、供給元から入手した接着層に含め、完成した製品に含めた。防火バリアの最終的な厚さは、0.5〜1mmの範囲であり、30cm(12インチ)の幅を有していた。
30×30×0.625cm(12インチ×12インチ×1/4インチ)の寸法を有する鋼板をサンドブラスト仕上げし、下塗りした。防火バリアの3枚の連続層を、連続する層の間である程度重ね合わせて貼り付けた。防火バリアの全体的な平均厚さは2.75mmであった。しかしながら、バリアは補強ウェブと接着層の両方を含むものであったので、バリアの発泡性材料の等価な乾燥塗膜厚さ(DFT)は2.42mmであると計算された。施工時間は数分間であった。
同じ寸法を有する比較対照用の板を、標準的な技法を用いて用意した。その対照用の板をサンドブラスト仕上げし、下塗りし、次いで乾燥させた。表1を参照して説明した発泡性材料の3枚の被膜を鋼板に施した。各被膜を1日にわたって乾燥させた後に、次の被膜を施した。全体的な施工時間は3日間であった。全体的な乾燥塗膜の厚さ(DFT)は2.92mmであった。
板をそれぞれ、標準的なASTM E119でシミュレートした炎に曝した。温度を30分後に843℃、1時間後に927℃、2時間後に1010℃に上昇させるプログラム可能な加熱炉にて炎をシミュレートした。この試験は、鋼の平均温度が、構造用鋼の破損温度であると考えられる538℃に達すると終了する。この試験の結果が表2に示されている。
表2:鋼板に対するASTM E119防火試験の結果
Figure 2011511194
表2から分かるように、本発明の防火バリアで保護された板は、125分後に538℃の温度に達しており、これは、比較対照用の板が同じ温度に達するのに要する時間(129分)と同等である。これらの結果が同等であることは、本発明のDFTが対照のDFTよりも0.5mm薄い(約17%薄い)ことを考慮すれば、特に驚くべきものである。試験前後のDFTに基づいて計算した発泡性材料の膨張率は、2つの材料で同等であった。目視観察では、平板上に亀裂の形成又は層間剥離がほとんど又は全く認められず、したがって、試験結果は、発泡性塗膜に関してむき出しの鋼が露出されたことによる悪影響を受けていない。
板を反転させた姿勢で懸下して試験を繰り返し、本発明が試験の後に良好な接着性を呈することを確認した。これもまた、高温(538℃)の試験条件に曝された後に接着層によってほとんど又は全く付着性がもたらされていないという点において驚くべきことである。したがって、本発明のバリアによって形成されるチャーは、発泡性材料の膨張の後に、自己支持すると共に基材に自己接着する。
(実施例2)
本発明による防火バリアを実施例1に従って調製した。公称寸法が7.6×12.7×0.95cm(3インチ×5インチ×3/8インチ)、長さが120cm(4フィート)である長方形の横断面を有する中空断面鋼(HSS)の支柱の全長を洗浄したが、サンドブラスト又は下塗りはしなかった。これらの表面処理工程を省略することにより、全体的な施工時間が劇的に短縮される。3層〜4層のバリアを、連続したテープロールから支柱の周りに巻き付けた。厚さを複数の箇所で測定し、平均値を算出すると2.54mmであった。バリア内の発泡性材料のDFTを算出すると、2.21mmであった。このプロセスは1時間程度要した。
等価な寸法の比較対照用のHSSの支柱を、サンドブラスト仕上げ及び下塗りすることによって用意した。下塗り剤を乾燥させた後、実施例1を参照して先に説明した組成を有する発泡性塗膜を、通常の吹付け塗りの技法を用いて塗布した。3つの連続する被膜を、2.6mmの平均厚さに塗布した。各被膜を乾燥させた後に、次の被膜を施した。全体的なプロセスは、完了するのに約3日間を要した。
支柱を、実施例1にて説明したASTM E119でシミュレートした炎に曝した。この試験の結果が表3に示されている。
表3:HSSの支柱、薄いDFTに対するASTM E119防火試験の結果
Figure 2011511194
表3から分かるように、本発明による防火バリアを有するHSSの支柱は、58分後に538℃の温度に達しており、これは、比較対照用の板が同じ温度に達するのに要する時間(62分)と同等である。これらの結果が同等であることは、本発明のDFTが対照のDFTよりも0.4mm薄い(約20%薄い)ことを考慮すれば、特に驚くべきものである。両者の膨張比は同等であった。試験後の両者の目視観察により、際立った亀裂の形成が、特にHSSの管の角部に見られた。比較対照用の板において、亀裂は、吹付けられた被膜を完全に貫いて伝播して、むき出しの鋼を露出させたが、本発明で生じた亀裂は、バリアを完全に貫いて伝播することはなかった。DFTが薄く、試験の期間が比較的短いがために、むき出しの鋼が露出することは、対照物の防火評定に重大な悪影響を与えないようであった。
推測されることとして、本発明で生じる比較的表面近くにある亀裂は、連続的な亀裂の形成を抑制する自己補強構造を生じさせるために、火災の間に不規則に破損する補強ウェブの連続層を使用する結果として生じるものである。この結果、吹付け式の被覆と比較して、同等の(又はわずかに減じられた)DFTに対し、防火評定がより高いものとなる。構造用途では一般に、2時間の防火評定を得るために、より厚いDFTが必要とされるので、亀裂の形成の緩和、及びその結果としての性能の改善が認められたことは、予期しない驚くべき性能上の利点を本発明にもたらすものである。施工時間が劇的に短縮されることと併せて考慮すると、この優れた性能は、更に予想を上回るものであり、重要な商業的利点をもたらす。
上記の実施形態は、本発明を例示するものであり、非限定的な意味で解釈されることを意図したものである。当業者には理解されるように、本発明の更なる特徴、変形、及び副次的な組み合わせが、本明細書で説明した本発明の趣旨から逸脱することなく提供されることができ、以下の特許請求の範囲に包含されることが、本発明者らによって意図されている。

Claims (25)

  1. 多層防火バリアであって、
    a)発泡性材料を含んだ第1の層と、
    b)連続的な補強母材を含んだ第2の層と、
    c)感圧性接着剤を含んだ第3の層と、
    d)前記第3の層に取り外し可能に接着された剥離ライナーを含んだ第4の層と、
    を備える、多層防火バリア。
  2. 前記補強母材は多孔質であり、前記第2の層は前記第1の層と混ざり合う、請求項1に記載の防火バリア。
  3. 前記第2の層は完全に前記第1の層内にある、請求項2に記載の防火バリア。
  4. 前記第3の層は、前記第2の層と同じ長さ及び幅を有する、請求項1に記載の防火バリア。
  5. 前記発泡性材料は、炭化剤と、炭化触媒と、発泡剤と、熱可塑性結合剤と、を含む、請求項1に記載の防火バリア。
  6. 前記触媒はポリリン酸アンモニウムを含み、前記炭素源はペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールを含み、前記発泡剤はメラミンを含み、前記結合剤は熱可塑性樹脂又はラテックス樹脂を含む、請求項5に記載の防火バリア。
  7. 前記補強母材は、不織布繊維の熱可塑性材料を含む、請求項1に記載の防火バリア。
  8. 前記補強母材は、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、又はポリアラミド材料でできた繊維状のスクリーン、ウェブ、スクリム、又はベールを含む、請求項1に記載の防火バリア。
  9. 前記発泡性材料は、ある発泡温度を有し、前記補強母材は、前記発泡温度よりも高い破損温度を有する、請求項1に記載の防火バリア。
  10. 前記発泡温度は少なくとも200℃である、請求項9に記載の防火バリア。
  11. 前記補強母材は400℃未満の破損温度を有する、請求項9に記載の防火バリア。
  12. 前記発泡性材料の厚さは0.25mm〜3mmである、請求項1に記載の防火バリア。
  13. 前記発泡性材料は、ある発泡温度を有し、前記接着剤は、前記発泡温度よりも高い破損温度を有する、請求項1に記載の防火バリア。
  14. 前記接着剤は400℃未満の破損温度を有する、請求項13に記載の防火バリア。
  15. 前記感圧性接着剤はアクリル接着剤化合物を含む、請求項1に記載の防火バリア。
  16. 前記発泡性材料は、火災の間に元の厚さの少なくとも10倍に膨張する、請求項1に記載の防火バリア。
  17. 前記発泡性材料は、自己支持型のチャーを膨張の後に形成する、請求項1に記載の防火バリア。
  18. 建築物要素を火災による損傷から保護する方法であって、
    a)多層防火バリアであって、
    i)発泡性材料を含んだ第1の層と、
    ii)連続的な補強母材を含んだ第2の層と、
    iii)感圧性接着剤を含んだ第3の層と、
    iv)前記第3の層に取り外し可能に接着された剥離ライナーを含んだ第4の層と、
    を備える、多層防火バリアを用意する工程と、
    b)前記第4の層を前記防火バリアから取り外して前記第3の層を露出させる工程と、
    c)前記第3の層の前記感圧性接着剤を前記建築物要素の表面に貼り付けて、前記防火バリアを前記建築物要素に接着によって付着させる工程と、
    を含む方法。
  19. 前記接着剤は、前記バリアを、前記建築物要素の前記表面と密に接触させて配置する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記方法は、複数の前記防火バリアを前記建築物要素に順次的に貼り付けるために反復される、請求項18に記載の方法。
  21. 前記発泡性材料の初期の膨張の後、前記補強母材は火災の間に破損して、前記発泡性材料を貫く亀裂の伝播を防止する、請求項18に記載の方法。
  22. 所与の乾燥塗膜厚さ(DFT)の前記発泡性材料を貼り付けるのに必要な時間が、同じDFTの前記発泡性材料を吹付け塗りの技法で塗布するのに必要な時間と比較して短縮される、請求項18に記載の方法。
  23. 多層防火バリアを製作する方法であって、
    a)感圧性接着剤を塗布された剥離ライナーの連続ストリップを用意する工程と、
    b)連続長の補強母材を用意する工程と、
    c)発泡性材料を前記補強母材に沿って吹付け塗りする工程と、
    d)前記感圧性接着剤を前記補強母材に接着する工程と、
    を含む方法。
  24. 前記発泡性材料は、前記感圧性接着剤を前記発泡性材料に接着するのに先立って硬化される、請求項23に記載の方法。
  25. 工程a)に先立って前記接着剤を前記剥離ライナーに塗布する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
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