JP2011510580A - ハンドオーバ制御 - Google Patents

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Abstract

移動ユニットに利用可能な信号強度を定期的に監視して(21)、信号強度が閾値X(オフ)よりも小さくなった場合に、別のネットワークにおける信号強度が値Y(オン)よりも大きいかどうかを、ハンドセットが決定する(40)。このような接続が利用可能である場合に、ハンドオーバの試みが開始される(3)。ハンドオーバの試み(3)が失敗した場合に(ステップ4)、失敗の原因に応じて、関連する閾値X(オフ)とY(オン)とを上昇させて(40)、同じ条件で、将来のハンドオフが試みられないようにする。これらの状況で呼が失敗した場合は、発呼者は、新たな呼を確立しなければならない(ステップ1)。ハンドオーバが成功した場合は(ステップ5)、ハンドオーバの閾値(X(オフ)、Y(オン))の一方又は両方を下げて(ステップ51)、将来のハンドオーバを更に早急に行なうことができるようにする。低下は、上昇よりも、小さなインクリメントで、又はより少ない頻度で行なってもよい。経験に基づいて閾値を変えることによって、永久値を予め設定するよりも、より効率的にハンドオーバを達成することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マルチモードの無線デバイス、即ち、2つ以上の無線インターフェイスをサポートすることができるデバイスに対するハンドオーバ制御に関する。
これらのデバイスのうちの幾つかは、セッション又は呼を中断することなく、1つの無線インターフェイスから別の無線インターフェイスへ、データ接続又は音声呼をハンドオーバすることができる。WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)のような局所的な広帯域幅システムと、より広い地域に浸透しているが、例えば帯域幅における機能がより制限されている公衆セルラネットワークとの両者で動作することができるハンドセットにおいて、このような構成は特に便利である。
現在のインターフェイスとハンドオーバ候補との両者における1つ以上のパラメータ、例えば信号強度を監視することによって、ハンドオーバする時を、通常はデバイスが決定する。従って、現在使用しているインターフェイスよりも良いインターフェイスの可用性(availability)を示す所定の閾値に達した場合に、現在の無線インターフェイスから別のより良い無線インターフェイスへのハンドオーバが開始される。信号強度の差が所定値を超えた場合にのみ、ハンドオーバを開始して、信号強度がほぼ同じである時の頻繁過ぎるハンドオーバを回避することが知られている。更に、例えば、より安価な又は機能の豊富なサービスが他のサービスよりも有利であるように、閾値に加重することが知られている。
ハンドオーバするかどうかを決定するために、通常は、1つのパラメータを測定して、ハンドオーバの閾値を選択するが、複数のパラメータを監視して、複数のパラメータと1つ以上の閾値とに基づくアルゴリズムを使用する場合もある。
同じネットワーク中の1つの基地局と別の基地局との間におけるハンドオーバの失敗に応えて、ハンドオーバの基準を変更することが知られている。この状況では、ハンドセットと基地局とが、近隣基地局の可用性に関するデータを交換し続けているので、ハンドオーバは直ちに開始される。しかしながら、1つのネットワークと別のネットワークとの間における切り替えが要求されている場合に、基地局は互いに連携していないので、ハンドセットのみが必要な情報を全て有している。実際に、恐らく、各運営者の商業的関心には、他のネットワークからの移動ユニットの制御の掌握がある。
任意の利用状況に対してハンドオーバの信頼度があまり下がり過ぎることなく、ハンドセットが最適ネットワークに対する受信可能範囲を最大化するように、ネットワークの運営者は、多くの時間と、努力と、資金とを費やして、ハンドオーバの閾値を最適化している。ハンドオーバを試みるのが遅過ぎて、ハンドオーバが不成功にならないようにするために、ハンドオーバの閾値を設定する。しかしながら、ネットワーク間で切り替える場合は、ハンドオーバの閾値の選択はより重要である。その理由は、特に、第2のインターフェイスへの接続がより費用がかかるか、又は第1のインターフェイスで利用可能な能力が第2のインターフェイスにない場合、或いは一方又は両方のネットワークにおける信号品質の変化のために、第2のインターフェイスが提供する効果が一時的である場合に、必要以上に早くハンドオーバを試みると、不利になることがあるからである。
現在、ハンドオーバの決定は、パラメータに対する1組の固定の閾値に基づいて行なわれている。これらは、図1のフローチャートに示されているように、ハンドオーバを開始するかどうかを決定するために、アルゴリズムにおいて組み合わされている。この図では、第1のネットワークにおける呼の開始(1)の後で、ハンドオーバするかどうかを決定するために、評価(2)を定期的に行なっている。ハンドオーバすると決定された場合に、ハンドオーバが行なわれる(3)。ハンドオーバが不成功である場合に、呼は失敗する(4)。さもなければ、次の定期的な評価(2)まで、呼は継続する(5)。ハンドセットが現在接続されているネットワークによって、再検査期間(6)は異なり得ることに注意すべきである。英国特許出願GB2337184号は、デフォルトの閾値の条件を適用した移動ユニットであって、条件が向上した場合に、そのデフォルトの閾値の条件を止めることができ、コンタクトが失われた場合に、そのデフォルトの閾値の条件に戻る移動ユニットを開示している。
本発明によると、第1の通信ネットワークから第2の通信ネットワークへの無線通信デバイスの接続のハンドオーバを制御するハンドオーバプロセッサと、前記第1の通信ネットワークと前記第2の通信ネットワークとのうちの少なくとも一方から現在利用可能な信号品質の1つ以上の測度値を決定し、前記信号品質の1つ以上の測度値が、前記ネットワークに対して設定された閾値を満たしているかどうかを決定する信号品質評価システムと、を有し、前記閾値が満たされている場合に、ハンドオーバプロセッサがハンドオーバの試みを開始し、前記ハンドオーバの試みが成功するか又は失敗するかに従って、前記閾値の1つ以上を調節する閾値設定ユニット、を更に有する、無線通信デバイスが提供される。
更に、本発明は、第1の通信ネットワークと第2の通信ネットワークとの間における、2つの協働するデバイス間の接続のハンドオーバを制御するプロセスであって、前記第1の通信ネットワークと前記第2の通信ネットワークとのうちの少なくとも一方における、信号品質の1つ以上の測度値を決定して、前記信号品質の1つ以上の測度値と、前記ネットワークに対して設定された閾値とを比較する、プロセスを提供する。前記閾値が満たされている場合に、ハンドオーバの試みを開始して、前記ハンドオーバの試みが成功するか又は失敗するかに従って、前記閾値の1つ以上を調節する。
通信ネットワークのうちの一方が、他方に優先して使用されるが、他方がユビキタスな可用性を有する場合は、その好ましいシステムに対する閾値を測定するだけでよい。ハンドオーバプロセスの失敗が頻繁になり過ぎるのを回避するために、ハンドオーバが成功した場合における周波数又は大きさの閾値の調節を、ハンドオーバが失敗した結果として行われる調節よりも、制限することができる。
本発明は、ハンドセットが開始するハンドオーバと、ネットワークが開始するハンドオーバとの両者に使用することができる。
本発明は、ハンドオーバの閾値に対する最適設定を経験から学習する反復プロセスを取り入れたことにより、既存のシステムと異なる。全てのデバイス及び環境に対して控えめな(conservative)閾値を使用するのではなく、使用されている実際の装置と、その使われ方とに対して、ハンドオーバの閾値を最適化できることが、本発明の利点である。
本発明は、ネットワーク又はハンドセットにインストールする最適のハンドオーバの閾値を決定するのに、ネットワークの運営者又はハンドセットの製造業者が費やしている現在のコストを相当に低減する。その代わりに、ハンドセット又はネットワークは、多くの様々な利用状況に対して、使用する受信可能範囲を自動的に最適化する。
本発明の実施形態は、図面を参照して例示的に記載されている。
既に記載した先行技術のハンドオーバプロセスを示す図である。 本発明に従って、改良されたハンドオーバプロセスを示す図である。 本発明に従って、別の改良されたハンドオーバプロセスを示す図である。 本発明を適用することができる無線ハンドセットデバイスの要素を示す概略図である。
ハンドセット7はユーザインターフェイス41を具備し、ユーザインターフェイス41は、オーディオ又はキーボード入力のような入力を処理して、オーディオ又はテキスト表示のような出力を生成する。2つの異なるネットワーク8、9との通信を可能にするために、これらの入力と出力は、無線(RF)インターフェイス42によって符号化/復号され、変調/復調される。ネットワーク間のハンドオーバは、ハンドオーバプロセッサ43が担当する。これは、信号品質測定システム44と比較プロセッサ45とを含む。比較プロセッサ45は、測定された信号品質と、記憶されている閾値46とを比較する。比較プロセッサ45の出力により、閾値が満たされている場合に、ハンドオーバプロセッサ43はハンドオーバの試みを開始する。ネットワークインターフェイスユニット47は、位置の更新のような、ネットワークとの相互作用を担当し、更に、ネットワークとのコンタクトが失われているかを検出する。ハンドオーバの成功又は失敗は、ネットワークインターフェイス47によって閾値設定ユニット48に報告される。閾値設定ユニット48は、個々のハンドオーバの試みの成功又は失敗に従って、記憶されている閾値46を調節する。
図2のフローチャートと図3のフローチャートは、ハンドセット(図4の参照番号7)で行なわれる実施形態を示している。この実施形態は、802.11b WLAN(ワイファイ)(8)とGSM(セルラ)無線システム(9)との両者における、呼をサポートする。既に記載したように、本発明は、ネットワークが開始するハンドオーバを制御するために、移動ネットワークの一定のインフラストラクチャでも実施できる。図2のフローチャートは、本発明のシナリオを示している。呼(1)はWLAN(8)で始まり、次に、WLANの信号強度が定期的に監視される(21)。信号強度以外の特性、例えば、信号品質、信号対雑音比、ビット誤り率又はパケット誤り率、或いはこのような特性の組み合わせも、閾値として使用され得る。信号強度が値X(オフ)よりも小さくなると、ハンドセット7は、GSM接続9が利用可能であるかどうかを決定する(22)。これは、信号強度が値Y(オン)よりも大きいかどうかを決定することによって行われる。このような接続が利用可能である場合に、ハンドオーバの試みが開始される(3)。
ハンドセットがハンドオーバを試みている接続9の品質が十分でないために(ブランチ40x)、又はより一般的に、ハンドオーバ完了前に、現在の接続8の品質が、接続が失われる程度まで更に悪化したために(ブランチ40y)、ハンドオーバの試み(3)が失敗することがある(ステップ4)。このようなことが起こると、関連する閾値X(オフ)とY(オン)とを上昇させて(40)、同じ条件で、将来のハンドオフを試みないようにする。宛先ネットワーク9の閾値Y(オン)を上昇させると、このような低い信号強度を示すネットワークに対して、将来のハンドオフを試みるのを防ぐことになる。これに対して、元のネットワーク8の閾値X(オフ)を上昇させると、信号強度が悪化し過ぎてハンドオーバを完了できなくなる前に、ハンドオーバの開始をより早く始めさせることになる。
他の故障モードは、両者の閾値の修正を必要とする場合がある。
ハンドオーバが成功した場合は(ステップ5)、ハンドオーバの閾値(X(オフ)、Y(オン))の一方又は両方を下げる(ステップ51)。これにより、将来のハンドオーバがあまり早急に行なわれなくなり、不要なハンドオーバを回避できる。閾値の設定を低くし過ぎる結果(呼の失敗)は、閾値の設定を高くし過ぎる結果(効率の低下又は余分な費用)よりも、重大であるので、閾値を下げるときには、より注意が必要である。従って、閾値を下げる条件は、閾値を上げる条件よりも、厳しくすべきである。これは、閾値を上げるのに使用されるインクリメントよりも小さなインクリメントで閾値を下げることによって達成することができる(図2に示されているように、インクリメントは1のステップであるが、低下は0.5のステップである)。更に、図2に示されているように、ハンドオーバが連続的に成功した場合に、両者の閾値を一緒にインクリメントするのではなく、交互にインクリメントしてもよい。その代わりに、閾値を更新する前に、幾つかのハンドオーバの成功を達成することを要求してもよい(ステップ50、図3)。これは、呼が失敗した場合(4)の動作と対照的である。呼が失敗した場合(4)は、閾値X(オフ)、Y(オン)のうちの少なくとも一方を直ちに修正する(ステップ40)。どちらを修正するかの選択は、ハンドオーバが失敗した特徴によって決めるのが好ましい。
図2と図3とに点線によって示されているように、ハンドオーバが失敗した場合に、ユーザ端末は直ちに再接続を試みることができる。このような再接続は、当然により高い閾値を使用するので、成功するであろう。
図3に示されているように、呼がGSMネットワーク9で行なわれている場合に、プロセスは、図2に示されているやり方と同じやり方で行われ得るが、異なる閾値基準を使用する。図3の例において、GSMの信号強度が値Y(オフ)よりも低くなると、利用可能なWLANの信号強度が(又は、特性の組み合わせのうち、どの特性が使用されても)、値X(オン)よりも大きい場合に、呼はWLAN8にハンドオーバする。しかしながら、図3において、WLAN接続8はGSMネットワーク9よりも好ましいので、GSMの強度に関わらず、このネットワークの信号強度が閾値X(オン)を超えている場合は(テスト22)、常に、WLANへのハンドオーバ3を試みることができる。従って、ハンドオーバを行なうべきかどうかを決定するのに、現在の(GSM)接続の信号品質は重要な点ではなく、現在のネットワークの品質を評価するステップ(21、図2)は不要である。ハンドオーバの試み(3)の結果に従って、上述(40、51)のように閾値を修正する。
コスト、利用可能な機能、等の理由で、一方のネットワークを使用するか、又は他方のネットワークを使用するかについての好みを考慮するために、通常、異なるネットワークに対する最初の閾値X(オン)、Y(オン)、X(オフ)、Y(オフ)は異なり、これらの好みを混乱させる更新を防ぐために、これらの閾値に対する最大値と最小値とを特定することができる。
本発明は、ネットワークが開始するハンドオーバプロセスにおいても用いることができる。定められた基地局に対する適切なハンドオーバの閾値は、状況によって影響され得る。状況は、例えば、物理的な障害物の存在、送信機の範囲、様々なRF干渉環境、区域内におけるユーザの移動速度、及び他の要因である。これらの要因のうちの幾つかは、時間と共に変化し得る。例えば、基地局が、高速トラフィックのために設計された道の近くにあるが、周波数の輻輳の影響を受けている場合、潮の干満のような地形の変化、或いは葉の茂った木のようなより長い期間の要因又は無線受信の特徴を変化させる一時的な構造といったものである。このような変化に適応するために、本発明は、(同じ又は異なるネットワークトポロジの中の)各基地局に対してハンドオーバを開始すべき閾値を決定することができる。
7・・・ハンドセット、8、9・・・ネットワーク。

Claims (9)

  1. 第1の通信ネットワークから第2の通信ネットワークへの無線通信デバイスの接続のハンドオーバを制御するハンドオーバプロセッサと、
    前記第1の通信ネットワークと前記第2の通信ネットワークとのうちの少なくとも一方から現在利用可能な信号品質の1つ以上の測度値を決定し、前記信号品質の1つ以上の測度値が、前記ネットワーク対して設定された閾値を満たしているかどうかを決定する信号品質評価システムと、を有し、
    前記閾値が満たされている場合に、ハンドオーバプロセッサがハンドオーバの試みを開始し、
    前記ハンドオーバの試みが成功するか又は失敗するかに従って、前記閾値の1つ以上を調節する閾値設定ユニット、を更に有する、
    無線通信デバイス。
  2. ハンドオーバが成功した場合における周波数又は大きさの前記閾値の調節が、ハンドオーバが失敗した結果として行なわれる調節よりも制限される、請求項1に記載の無線通信デバイス。
  3. 携帯型無線ハンドセットである、請求項1又は2に記載の無線通信デバイス。
  4. 固定基地局である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の無線通信デバイス。
  5. 第1の通信ネットワークと第2の通信ネットワークとの間における、2つの協働するデバイス間の接続のハンドオーバを制御するプロセスであって、
    前記第1の通信ネットワークと前記第2の通信ネットワークとのうちの少なくとも一方における、信号品質の1つ以上の測度値を決定して、
    前記信号品質の1つ以上の測度値と、前記ネットワークに対して設定された閾値とを比較して、
    前記閾値が満たされている場合に、ハンドオーバの試みを開始して、
    前記ハンドオーバの試みが成功するか又は失敗するかに従って、前記異なるネットワークに対する前記閾値の1つ以上を調節する、
    プロセス。
  6. ハンドオーバが成功した場合における前記閾値の調節の大きさが、ハンドオーバが失敗した結果として行われる調節よりも小さい、請求項5に記載のプロセス。
  7. ハンドオーバの成功が所定数に達した場合にのみ、前記ハンドオーバの成功に応じて、前記閾値を調節する、請求項5又は6に記載のプロセス。
  8. 前記ハンドオーバがハンドセットによって開始される、請求項5乃至7の何れか1項に記載のプロセス。
  9. 前記ハンドオーバが基地局によって開始される、請求項5乃至8の何れか1項に記載のプロセス。
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