JP2011509144A - 表面着色されたタングステン合金縫合針 - Google Patents

表面着色されたタングステン合金縫合針 Download PDF

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Abstract

タングステン合金を含み、かつ青色、黄色、又は黒色の表面着色を有する、医療器具、特に縫合針。

Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明は縫合針に関するものであり、具体的には、剛性及び強度の望ましい組み合わせ並びに堅固な表面着色を有するタングステン合金縫合針に関する。より具体的には、本発明は、青色、黄色、又は黒色の表面着色を呈するタングステン合金縫合針と、これらの縫合針に表面着色をもたらす方法とに関する。
〔発明の背景〕
縫合針は、外科医が針を視覚的に区別するのを支援するため、及び外科医が手術を行っている外科手術野において針の先端を視覚的に位置決めするのを支援するために、しばしば着色される。例えば、外科手術野が流体で満たされている場合、外科医は、流体を背景として、あるいは食塩水又は血液のような流体に囲まれた組織を背景として、銀色の針を見ることが困難である場合がある。加えて、特定の手術、特に冠状動脈バイパス手術では、小径の縫合針の使用を伴わねばならず、これらの針はサイズが小さいために手術野で視覚的に区別することが困難である。縫合針を手術野から視覚的に区別することの必要性に応え、毒性のクロムを含む溶液を要求する着色プロセスを使用してステンレススチール針を黒色に着色することが行われてきた。縫合針からの毒性溶液の完全な除去を確実に行うために特別の工程がとられる上、毒性のために特別の取り扱い及び廃棄手順が必要とされる。
更に、小径を有する縫合針を利用するとき、そのような針は非常に高い曲げ剛性及び強度を有することが望ましい。特に、このタイプの手術は、縫合針の通り道を厳しく制御することを要求する。針が組織に進入するにつれて、あるいは針が例えば血管などの内面を貫通するにつれて、針が再び現れる前に針が過度にたわむと、針の不適切な配置、並びに組織及び患者への深刻な外傷が生じる場合がある。使用の際、針を組織(例えば血管など)に挿し込んで通すために用いられる力は、組織を貫通する摩擦抵抗を克服するために十分でなくてはならないので、縫合針はかなりの応力に曝される。針の貫通に抵抗するこれらの力は、冠状動脈疾患により石灰化又は硬化した組織を呈する心臓血管手術患者では一般に増強される。これらの手順では、縫合針は、血管だけでなく血管ルーメンの周囲に沿って存在する場合のある硬く石灰化した任意の組織もまた、貫通しなくてはならない。適合する針は、組織貫通の間に弾力的にたわんで、結果的に配置制御を損失させる。したがって、好ましくは、針は、変形力に曝されたときに比較的高い曲げ剛性、すなわち低い屈曲傾向及び高い形態保持傾向を有するべきである。したがって、曲げ剛性は、縫合針の取り扱い及び性能にとって必須の性状である。剛性の針は弾性たわみに抵抗するので、意図するように方向づけることができ、高レベルの制御を提供することができる。
米国特許第5,415,707号は、小径を有する縫合針、特に曲線状針の製造において有用であることが見出された、非常に高い剛性を有するタングステン合金を記述している。タングステン合金の強度は、その高い転移密度と、応力の付加に伴い転移と転移の相互作用によって生じる変形に対抗するその元来の抵抗性によってもたらされる。合金の再結晶化温度未満の温度で曲線状針を熱処理すれば、ワイヤ及び直線状針形状におけるそのようなタングステン合金の非常に高い剛性を、曲線状タングステン合金針で再現できることが見出された。この熱処理に曝された曲線状針は、高い曲げ強度及び高い曲げ剛性のような望ましい曲げ性状を呈する。
米国特許第5,415,707号に記述されているタングステン合金針は色を呈さず、むしろ、ほとんどの研磨済み金属合金に固有の金属的な銀色の外観を呈する。したがって、堅固な表面着色を呈するタングステン合金縫合針の必要、特に小径針を要する手術手順での必要は、なお存在する。
〔発明の概要〕
本発明が目的とするのは、タングステン合金を含み、かつ青色、黄色、又は黒色の表面着色を有する、縫合針などの医療器具である。
タングステンレニウム(レニウム26%)合金から製造された直径0.203mm(.008”)の縫合針の曲げ性能を、4310ステンレススチール合金から製造された同等の縫合針と比較したグラフ。 タングステンレニウム(レニウム25.75%)縫合針の曲げ性能を、0.5時間の持続時間での熱処理温度の関数として示すグラフ。 タングステン合金縫合針の電気化学処理のプロセス図。
〔発明の詳細な説明〕
本明細書に記述する医療器具は、整形外科器具、縫合留め金、カニューレ、縫合針、又は医療用途に使用される任意の器具であることができ、タングステン合金で作製することができる。好ましくは、この医療器具は縫合針である。
本発明の医療器具は、タングステンの合金から形成される。このタングステン合金は、レニウム、オスミウム、タンタル、又はモリブデンからなる群から選択される1つ以上の金属を含むことができる。好ましくは、この合金はタングステンレニウム合金であり、微量を超えて存在する他の元素を有さない。タングステン以外の金属は、合金の約30重量%までの量で存在することができ、より好ましくは、合金の約20重量%〜約26重量%の範囲の量で存在する。
好ましくは、この医療器具は縫合針であり、好ましくは、細かい手術で満足できる使用を可能にするために効果的な直径を有する。典型的に、直径は約1.5mm(約60ミル)(2.54cm(1インチ)の千分の1)未満であり、好ましくは約0.38mm(約15ミル)未満であり、少なくとも約0.025mm(約1ミル)であり、好ましくは約0.036〜約0.3mm(約1.4〜約12ミル)である。縫合針は円形の本体断面を有することができ、また、針は非円形の断面形(三角形、台形、矩形、六角形、楕円形、又は、矩形の短い方の対向端が半円形に丸められた矩形など)であってもよいことが認識されるであろう。本明細書でいう「直径」とは、(4A/π)の平方根を意味し、式中Aは断面積である。米国特許第4,799,484号に記述されているように、針には、対向する1式の平らな側部又は矩形若しくは「I梁(I-beam)」形を伴う「リボン」形、又は、ポイントから円形断面まで滑らかに至り、更に、丸みを帯びてから鋭くなる角を有する矩形断面に至る断面を伴う「リボン」形が提供されてよい。
縫合針は直線状でも曲線状でもよい。好ましくは、針は、一定である必要はないが好ましくは一定である曲率半径を経る曲線形である。したがって、本発明の針のより好ましい形は、4分の1円弧、8分の3円弧、半円弧、又は8分の5円弧のような部分円を含む。
タングステン合金ワイヤの最終図面から、最終的に望まれる直径にしたがい、針の一端には、望ましい形を有する先端が与えられ、この先端は、研削のような任意の技術によって提供される。所望により、本体は、圧縮又は研削動作によって多様な形に形成できる。次に、典型的には、望ましい曲率半径のマンドレルの周囲で圧延することによって針に望ましい湾曲をもたらすことができる。針の反対の端には、開口部が与えられるか、又は、加締めなどのような工程によって縫合糸の端を針に取り付けることができる他の手段が与えられる。
本明細書に記述した改善された曲げ強さ及び剛性を、特に針を曲線状にした後に縫合針に与えるために、曲線状針をタングステン合金の再結晶化温度未満の温度に加熱する。ここで注意すべきことは、本開示の目的上、再結晶化温度が、新しい亜粒界組織の形成によってタングステン合金縫合針のミクロ構造を変更できる任意の温度として定義されることである。好ましくは、縫合針は約700〜約1900℃の範囲の温度に加熱される。本発明の1実施形態では、縫合針を不活性又は還元性の雰囲気中で約0.5時間、約800〜約1150℃の範囲の温度で加熱して、手術用針に曲げ剛性をもたらす。また、針をテープ又は他のコンベア材料に付着させて熱源の近くを過渡的に通過させてもよい。剛性をもたらす望ましい影響を達成するには、より高温かつより短時間にすることが効果的であると認識されるであろうから、このようにして、昇温への曝露時間が制限される。不活性又は還元性の雰囲気の例としては、真空、アルゴンガス、窒素ガス、水素ガス、又はこれらのガス混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の縫合針は、曲げ剛性、強度、及び延性の望ましい組み合わせによって特徴付けられる。本発明の針では、ワイヤ引張降伏強度は概して少なくとも約1723.7Gpa(約250,000ksi)である。高いワイヤ引張降伏強度は、本発明の針が恒久的変形を受けずに潜在的な変形応力に耐える能力を示すので、有用である。
また、本発明の針の作製に使用するワイヤは、概して少なくとも約400GPaである一意的な高い弾性ヤング率を呈する。この高いヤング率は、より高い剛性の可能性と、本発明の針が過度にたまわずに形を保持して潜在的な変形応力に耐える能力とを反映するものであるゆえ、望ましい。しかし、実際には、上述したように、ワイヤの高ヤング率のみでは、曲線状縫合針の高い曲げ剛性に直接つながらない。そこで上述のように、材料固有の剛性を生かすために、曲線状縫合針に熱処理を施す。
水溶液中での電気化学プロセスを利用して、本明細書に記述したようなタングステン合金縫合針などの医療器具に堅固な粘着性の表面着色をもたらす。より具体的には、縫合針を陽極に接続し、7以下のpHを有する水溶液中に浸して、1〜40VDCの範囲のDC又はAC電位に曝すことができる。このようにして、青色、黄色、及び/又は黒色の表面着色をもたらす。これらの表面色は、多様なタングステン酸化物が呈する色に対応する。
黄色から青色への表面色の変化は、〜20VDC(室温でpH<7)で生じる。この電位未満では針の表面に化学量論的黄色酸化物(WO)を形成することができ、この電位より高いと、非化学量論的青色酸化物(WO<3)を形成できる。図2に図示するように、酸化物の化学量論及び針の着色は、印加される電位に依存する。
溶液中にタングステンがイオンとして存在することは報告されていないが、WO4−タングステン酸塩イオンはアルカリ溶液中に一般に形成する(リラード(Lillard)ら)。タングステン合金縫合針の洗浄又は針先端の先鋭化を目的として塩基性溶液中でタングステン合金縫合針を電気研磨することによって、微量の表面物質が有利に除去されることが観察された。具体的には、電気研磨及び物質除去は、塩基性溶液中で針全体に電位を印加することによって実行された。例えば、約1重量%〜25重量%のNaOH濃度で水酸化ナトリウムと水とを混合した溶液が電気研磨及び物質除去に効果的であることが発見された。グリセロール又は他の有機添加物をこの溶液に含めることによって、電気研磨プロセスを行う間の物質除去の制御を助けることができる。この溶液を、室温より高いが100℃未満である温度に更に加熱して、塩基性電気研磨溶液の性状を更に改良することができる。そのようにして、縫合針の着色のために効果的である溶液のpHに制限を加えることができる。pH7を超すと、表面酸化物は持続せず、むしろ、物質が除去されて針が「銀色」の外観を有するようになることが発見された。
最後に、所望により、既知の技法に従って、コーティング、例えばポリマーコーティング、を針に施すことも可能である。次に、針を縫合糸に取り付け、ここでも従来の技法に従って、包装及び滅菌する。
本発明の縫合針の性状を以下の例において図示するが、これらは例示を目的として提供されているのであって、いかなる場合にも、本明細書に添付した請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
(実施例1)
ASTM規格F1840−98a(2004年に再認可された)は外科手術用縫合針の標準用語を提供し、ASTM規格1874−98(2004年に再認可された)は外科縫合に使用される針の曲げ試験の標準試験方法の詳細を提供する。どちらのASTM規格も参照により本明細書に組み込まれる。手術用縫合針の強度の2つの異なる測定値、すなわち降伏曲げモーメント(曲げ試験中の塑性変形を開始するために要するモーメントの量)と、最大曲げモーメント(曲げ試験中に針に付加される最大モーメント)を使用する。後者の最大曲げモーメントの値は、通常、針に実質的な塑性変形が起きたポイントで測定され、概して降伏曲げモーメント又は塑性変形が開始するポイントより高い。塑性変形が開始する偏向ポイント、又はより正式にはASTM規格に従うと降伏曲げモーメントが生じる角度は、降伏曲げ角度と呼ばれる。
針の曲げ強度及び針の曲げ剛性は、両方とも、縫合針の取り扱い特性並びに貫通性能及び効力に影響する。ここで重要なことは、ほぼ全ての状況において、降伏曲げモーメントを超えない用途で縫合針を使うべきであることであり、なぜならば、この値を超すと針が塑性屈曲して元の形を失い、意図したように機能しなくなるからである。したがって、縫合針の望ましい特性が、縫合針の曲げ強度の現れである高い降伏曲げモーメントであることは明白である。降伏曲げモーメント未満では、縫合針の曲げ抵抗は針の曲げ剛性によって最もよく特徴付けられる。針の曲げ剛性は、弾性に対する抵抗、すなわち針のたわみが降伏曲げ角度に達する前の縫合針の回復可能な曲げの重要な尺度であり、降伏曲げモーメントを降伏曲げ角度で割ることによって算出できる。直線状又は曲線状縫合針が低い曲げ剛性値を有する場合、与えられた曲げモーメントに対して針の実質的な曲げが生じるが、直線状又は曲線状縫合針が高い曲げ剛性値を呈する場合、与えられた曲げモーメントに対して生じる針の弾性曲げは比較的少ない。外科医の手の動きが針の先端に直接に反映されないので、外科医は弾性曲げの度合いが高いことをコントロールの損失又は乏しい貫通性能として感知する傾向がある。したがって、針の曲げ剛性はほとんどの外科手術用途において針の性能の典型的な尺度として認識される場合がある。
タングステンレニウム合金(レニウム26%)製の直径0.203mm(.008”)の曲線状縫合針と、縫合針の製造に使用される市販の4310ステンレススチール合金製の同等の曲線状縫合針とで、曲げ性能を比較したグラフを図1に提供する。全ての試験はASTM規格F1874−98に従って行った。降伏曲げモーメント及び降伏曲げ角度をグラフに記す。タングステンレニウム合金縫合針の降伏曲げモーメントまでの傾斜は曲げ剛性を表し、同等の4310ステンレススチール合金製がもたらす曲げ剛性より明らかに大きい。
(実施例2)
ある範囲の温度にかけて0.5時間熱処理した後のタングステンレニウム合金(レニウム25.75%)で作製された直径0.203mm(.008”)の曲線状縫合針の曲げ性能を比較したグラフを図2に示す。熱処理は、不活性非酸化性雰囲気を維持するためにアルゴンガス下で行われた。全ての試験はASTM規格F1874−98に従って行った。熱処理の適用によって曲げ剛性の明らかな増加が生じる。最大の曲げ剛性は1000℃で0.5時間熱処理して得られる。1000℃を超す温度及びそれ未満の温度では、降伏曲げモーメントの低下が生じる。
より高温でのより短い持続時間の熱処理によって同様の結果を達成することができ、結果的に最適な熱処理温度が高くなる場合があることを認識しておくべきである。同様に、より低温でのより長い持続時間の熱処理もまた効果的であり、最適な処理温度の低下をもたらす場合がある。
(実施例3)
タングステン及びその合金は、WOの化学量論で黄色酸化物を形成することができ、約WO2.5〜WO2.9の化学量論範囲では青色酸化物を形成することができる。本研究で観察されたタングステン合金針の色は、針の表面の黄色又は青色酸化物の形成によるものである。表面酸化物の形成へのpH及びDC電位の影響をまとめたプロセス図を図3に図示する。
本研究では、タングステンレニウム(レニウム25.75%)針を、下表1に示す多様な溶液中で室温にて処理した。酸化物形成のための最大pHは、4%NaCl溶液中で7と観察された。
Figure 2011509144
Figure 2011509144
針は個別に処理し、陽極に接続し、〜2.54cm(〜1”)沈下させて溶液に浸した。
色は目視検査によって決定して報告したもので、色相が暗い又は明るい場合がある。更に、〜20VDCの過渡電位での青又は黄の間の境界的色については、最善の目視判断を行った。異なる検査者によって、同じ色が暗い紫あるいは黒と解釈される場合がある。
水溶液からの表面酸化物の形成の機構を以下に提案する。
Figure 2011509144
例えば塩酸(HCl)及び塩(NaCl)水など、化学組成中に酸素を含有しない酸を含む多様な水溶液中で着色プロセスが有効であるという事実は、表面酸化物形成のこの単純な機構を支援する。
また、針の表面に形成される酸化物/水酸化物が絶縁性であり、いったん形成された後は、電流の通過又は電位が減少することに注意すべきである。更なるポイントとして、不活性又は酸化性のいずれかの雰囲気中で針を再加熱することは、水を放出すると同時に酸化物表面着色を改善すること、又は水酸化物から酸化物への変性の際に色相を修正することができる。
〔実施の態様〕
(1) タングステン合金を含み、かつ青色、黄色、又は黒色の表面着色を有する、医療器具。
(2) 前記タングステン合金が、レニウム、タンタル、オスミウム、又はモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の金属を含む、実施態様1に記載の医療器具。
(3) 前記タングステン合金がレニウムを含む、実施態様2に記載の医療器具。
(4) 前記タングステン合金が、30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む、実施態様3に記載の医療器具。
(5) 前記タングステン合金が、約20重量%〜約26重量%のレニウムと、残りを成すタングステンとを含む、実施態様4に記載の医療器具。
(6) 前記器具が、整形外科器具、縫合留め金、カニューレ、及び縫合針からなる群から選択される、実施態様1に記載の医療器具。
(7) 前記器具が縫合針である、実施態様5に記載の医療器具。
(8) 前記縫合針が曲線状である、実施態様7に記載の医療器具。
(9) 縫合針を作製する方法であって、(1)30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む針ブランクから縫合針を形成する工程と、(2)前記縫合針を7以下のpHの水溶液に浸しつつ、1〜40VDCの範囲のDC又はAC電位に曝し、黄色、青色、又は黒色の表面着色を前記針にもたらす工程と、を含む、方法。
(10) 前記電位が約20ボルトより大きく、前記表面着色が青色である、実施態様9に記載の方法。
(11) 前記電位が約20ボルト未満であり、前記表面着色が黄色である、実施態様9に記載の方法。
(12) 前記電位が約20ボルトであり、前記表面着色が黒色である、実施態様9に記載の方法。
(13) 前記溶液が、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、酢酸、水、又は塩水からなる群の1つ以上を含む、実施態様9に記載の方法。
(14) 縫合針の先端を研磨及び先鋭化する方法であって、(1)30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む針ブランクから縫合針を形成する工程と、(2)前記縫合針を7以上のpHの水溶液に浸しつつ、DC又はAC電位に曝す工程と、を含む、方法。

Claims (14)

  1. タングステン合金を含み、かつ青色、黄色、又は黒色の表面着色を有する、医療器具。
  2. 前記タングステン合金が、レニウム、タンタル、オスミウム、又はモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の金属を含む、請求項1に記載の医療器具。
  3. 前記タングステン合金がレニウムを含む、請求項2に記載の医療器具。
  4. 前記タングステン合金が、30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む、請求項3に記載の医療器具。
  5. 前記タングステン合金が、約20重量%〜約26重量%のレニウムと、残りを成すタングステンとを含む、請求項4に記載の医療器具。
  6. 前記器具が、整形外科器具、縫合留め金、カニューレ、及び縫合針からなる群から選択される、請求項1に記載の医療器具。
  7. 前記器具が縫合針である、請求項5に記載の医療器具。
  8. 前記縫合針が曲線状である、請求項7に記載の医療器具。
  9. 縫合針を作製する方法であって、(1)30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む針ブランクから縫合針を形成する工程と、(2)前記縫合針を7以下のpHの水溶液に浸しつつ、1〜40VDCの範囲のDC又はAC電位に曝し、黄色、青色、又は黒色の表面着色を前記針にもたらす工程と、を含む、方法。
  10. 前記電位が約20ボルトより大きく、前記表面着色が青色である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記電位が約20ボルト未満であり、前記表面着色が黄色である、請求項9に記載の方法。
  12. 前記電位が約20ボルトであり、前記表面着色が黒色である、請求項9に記載の方法。
  13. 前記溶液が、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、酢酸、水、又は塩水からなる群の1つ以上を含む、請求項9に記載の方法。
  14. 縫合針の先端を研磨及び先鋭化する方法であって、(1)30重量%までのレニウムと、残りを成すタングステンとを含む針ブランクから縫合針を形成する工程と、(2)前記縫合針を7以上のpHの水溶液に浸しつつ、DC又はAC電位に曝す工程と、を含む、方法。
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