JP2011508118A - バリア表面材を有する吸音材 - Google Patents

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Abstract

吸音材は、2つの主表面を有する吸音材料のコア、およびコアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材を含む。表面材は、凝集表面を有し、孔径約100nm〜約20,000nm、平均孔径約20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む。表面材の使用により、約1200Hz未満の周波数での周囲音の吸音が改善される。表面材は、水分、および微生物を含む粒子に対するバリアを提供するため、吸音材は清浄さが重要な環境内で使用するのに適している。

Description

本発明は、一般に、吸音材、特に建築物内部で使用される吸音材に関する。
建築物内部などの所与の空間内で騒音および/又は残響の量を低減するために使用される吸音材料が当該技術分野で既知である。吸音材料、即ち、高い吸音率を有する材料は、音響エネルギーを吸収することによって騒音を低減する。様々な種類の吸音材料がある。最も一般的な種類の1つは、繊維材料を使用して、繊維間の空隙内で摩擦により音響エネルギーを消散させる。一般に、吸音材の厚さが大きいほど、且つ吸音材の密度が高いほど、特に低周波数での、例えば、約500Hz未満での吸音材の吸音が大きい。従って、低周波数でかなりの吸音を達成するための既知の解決策は、費用がかかる傾向がある。既知の多くの吸音材料は、圧縮繊維、リサイクル繊維又はショディ材料、ガラス繊維又は鉱物繊維バット(batts)およびフェルトを含む、圧密化されていない又は部分的に圧密化された嵩高い繊維材料で形成されており、繊維材料のコアを収容する表面材を必要とする。繊維をベースにする吸音材は一般に安価であり、広い周波数領域にわたる吸音のための有効な解決策であるが、その場所を清浄にすることができない場合、それらは、空気中に粒子を放出し得ること、塵埃を捕集し得ること、および、それらの表面および空隙内などが細菌やカビが住処となり得ることなどの固有の欠点がある。他の既知の吸音コア材料としては、フォーム、ハニカム構造を有する材料、吸音のための更なる空気層を使用する穿孔および微細穿孔された材料を挙げることができる。また、既知の吸音材もほとんど、建築物内部で使用するために保護および/又は装飾表面材も必要とする。
吸音材コア材料を被覆する表面材は、取り扱い、使用および維持管理中に、デリケートなコア構造を保護する耐久性被覆材の役割をする。吸音材によって提供される吸音を向上させるために、吸音材料を被覆する表面材が音響的に透明であるか又は吸音性であることが望ましい。音響反射性である表面材は周囲騒音に寄与し、望ましくない。吸音材料を被覆する既知の表面材には、不透過性薄膜および多孔質膜の2種類がある(例えば、D.A.Bies and C.H.Hansen Engineering Noise Control. Theory and Practice. Second edition, E & FN Spoon.London,New York,p.249を参照されたい)。薄い、一般に6〜35マイクロメートルの不透過性フィルム表面材は、低周波数および中間周波数で音響的に透明であるが、それらは高周波数では音響反射性であるため、それらは音波を透過させない。薄膜表面材にはまた、毎日の使用に耐えるのに十分な耐久性がないという重大な欠点があり、音響的に透明な固体表面で更に保護されなければならない。残念ながら、これによって構造が複雑になり、解決策の費用が高くなる。一般的な表面材の例としては、布帛、不織布シート、紙、フィルム、および穿孔された固体表面(パネル)が挙げられる。
米国特許第6,197,403号明細書に開示されているものなどの、吸音材が防水性又は不透過性フィルムで被覆されている防水性吸音材が当該技術分野で既知である。しかし、フィルム表面材には、吸音物品の仕上げ面として使用するには耐久性が不十分であるという欠点がある。また、フィルム表面材は、最も望ましい音声周波数領域である比較的高い周波数で十分な吸音を提供しない。
また、含浸された織布が、吸音材の防水性表面材として使用されてきた。Alpha Associates製のビニルコーティングされたガラス繊維、スタイル3478−VS−2は、含浸された防水性表面材の一例である。Carnegie Fabricsから入手可能なXorel(登録商標)は、高密度にカレンダー加工されたポリオレフィン織布である音響表面材料の一例である。含浸された布帛は、一般に製造に費用がかかり、厚く、重く、中間周波数および高周波数で音響反射性であり、揮発性有機化合物が気化し放出される傾向があり、追加の添加剤を使用しない限り、カビや細菌の増殖を促進する。
米国特許出願公開第2006/0065482号明細書は、低表面張力の液体をはじくように処理された不織布層を含む不織布遮音材料を開示している。不織布層に使用することが開示されている特定の不織布材料は、メルトブロー法、スパンボンド法、エアレイ法およびカードウェブ法から得られる布帛又はウェブである。米国特許第5,824,973号明細書は、多孔質遮音基材、および、200〜1210レイルの通気抵抗を有する紙、布帛又は有孔フィルム表面材シートを含む吸音積層体を開示している。これらの既知の表面材料には、水、塵埃、カビ、および微生物が侵入しやすいという欠点があり、従って、空気の質が重要である屋内での使用に関してそれらの用途が制限される。ヒトの音声周波数領域の吸音能力を妨げることなく、耐久性や防水性があり、低アレルギー性で、清浄可能であり、毛羽立ちがなく、気体の放出がなく、水分、塵埃、カビ、および微生物の侵入に対して抵抗性がある表面材を有する、様々な重要な環境内で使用するのに適した吸音材料を有することが望ましい。また、厚さ、密度および費用を著しく大きくすることなく、低周波数で有効な、吸音性の高い材料を有することも望ましい。更に、このような吸音材料にグラフィック画像および/又はテキストを印刷できることも望ましい。
一実施形態によれば、本発明は、
2つの主表面を有する吸音材料のコア、および
コアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材であって、凝集(coherent)表面を有し、坪量約140g/m2以下であり、孔径約100nm〜約20,000nm、平均孔径約20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む表面材、
を含む吸音物品に関する。
他の実施形態によれば、本発明は、音響透過性硬質外被に収容された吸音物品、吸音間仕切りおよび吸音性建築用表面被覆材を含むアセンブリに関する。
更に別の実施形態によれば、本発明は、
(a)凝集表面を有し、坪量約140g/m2以下であり、孔径約100nm〜約20,000nm、平均孔径約20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートの表面材によって被覆された吸音材料のコアを含む吸音物品を提供する工程と、
(b)周囲音が物品に吸収されるように環境内に物品を配置する工程と、
を含む、環境内での吸音を改善する方法に関する。
フラッシュ紡糸不織布シートの吸音率、音響反射率および音響透過率を示すグラフである(遮断測定)。 フラッシュ紡糸不織布シートの吸音率、反射率および音響透過率を示すグラフである(無響測定)。 表面材のない1つの吸音材と、本発明による表面材を有する2つの吸音材の吸音率を比較したグラフである。
「吸音性」および「吸音」の用語は、本明細書では、一般に、材料の入射音波を吸収する能力を指す。
本発明の吸音物品は、吸音コア、およびコアの少なくとも一面を被覆する不織布表面材を含む。表面材は、優れたバリア性を提供するが、吸音コアの吸音を妨げない。更に、不織布表面材は、低域周波数および中間域周波数での物品の吸音を更に向上させる。不織布表面材は、凝集表面を有するフラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む。「凝集表面(coherent surface)」は、シートの表面が圧密化されている又は結合されていることを意味する。結合方法は、当該技術分野で既知のいずれかの方法であってもよく、熱カレンダー加工、スルーガス(through−gas)結合、点結合が挙げられるが、これらに限定されない。コアと表面材は、接着剤結合、溶剤結合、超音波結合、サーマルボンド、又はステッチボンド等の既知のいずれかの適した結合法で互いに結合されていてもよい。
吸音コアは、既知のいずれかの吸音材料および/又は空気層を含む。コアは、ASTM C423、取り付けA(空気層なし)により測定した場合、騒音低減率(NRC)は約0.3〜約0.9である。適した吸音材料としては、スパンボンド不織布、カード不織布、ニードルパンチ不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、スパンレース不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド複合不織布などの不織布、織布、編布、三次元メッシュ、例えば、ハニカム構造およびフォーム、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。「不織布」の用語は、多数のランダムに分布した繊維を含むウェブを意味する。繊維は、ステープル繊維であっても又は連続繊維であってもよい。繊維は、単一の材料又は多数の材料を、異なる繊維の組み合わせとして、又はそれぞれが異なる材料からなる類似の繊維の組み合わせとして含むことができる。コアとして使用するのに適した他の材料は、連続気泡メラミンフォーム、ポリイミドフォーム、ポリオレフィンフォーム、およびポリウレタンフォームなどのフォームおよび有孔シートである。本発明の好ましい実施形態によれば、コアは揮発性有機化合物(VOCs)を実質的に含まない。好ましい材料の1つは、ホルムアルデヒドを含まないガラス繊維バット(batting)である。表面材で被覆された空気層は、吸収コアの役割を果たすことができる。
吸音材と一緒に使用される音響的に透明な表面材は、当該技術分野で既知である。このような表面材は、吸音の必要性に応じて、孔面積、即ち、全表面積に対する表面の細孔又は穴の面積が、典型的には約5%〜約50%である。高周波数の吸音が必要ではない場合、5%〜15%の孔面積が適切である(M.D.Egan Architechtural Acoustics)。孔面積率および穴の直径は、臨界周波数を決定することによって音響的透明性に影響を与えるが、臨界周波数を過ぎると、吸音が急速に低下する。
既知の音響的に透明な表面材の例としては、メッシュ織物(woven meshes)、低密度の布帛、不織スクリム、および穿孔された固体表面が挙げられる。このような表面材の欠点は、バリア、例えば、水、塵埃、および/又は微生物の侵入に対する抵抗性が非常に低いことである。
本発明の吸音材に使用される表面材は、水、および微生物を含む微粒子の侵入に対する抵抗性が高い。意外なことに、本発明の表面材は、非常に多孔質である。以前は、高いバリア性と気孔率は相反し、同じ構造中では実現できないと考えられた。表面材の空隙率(全気孔率)、即ち、1から固体分率を減じたものは、約0.5〜約0.7である。表面材の孔径は、水銀圧入測孔法(H.M.Rootare.“A Review of Mercury Porosimetry”,from Advanced Experimental Techniques in Powder Metallurgy.Plenum Press,1970,pp.225−252)で測定した場合、約100nm〜約20,000nm、更には約100nm〜約1500nmである。本発明の目的では、細孔は、繊維内細孔と繊維間細孔を含む。繊維内細孔は、繊維内部全体にランダムに分布しており、平均孔径が約20nm〜約500nmである。繊維間細孔は、プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシート内の繊維間にランダムに分布した間隙である。プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートの多孔質構造は、機械的に穿孔された従来技術の表面材に見られる貫通穴構造ではなく、曲がりくねった細孔構造を形成するその2つのタイプの細孔からなる。本発明の表面材の平均孔径は、約20,000nm未満、更には約5,000nm未満、更には約2,000nm未満、更には約1,000nm未満、更には約10nm〜約1,000nmである。吸音材料が塵埃又は微生物の増殖を促進する栄養を含有しない場合などの幾つかの用途では、構造を開放するために、および臨界周波数値を増加させるために、表面材を機械的に穿孔することが望ましいことがある。
幾つかの用途では、吸音材の表面材が細菌、ウイルス、およびカビを含む微生物に対するバリアを提供することが望ましい。表面材は、ASTM F2638−07およびASTM F1608に準拠して測定した場合、微生物ろ過の尺度である対数減少値(LRV)が少なくとも約2、又は更には少なくとも約4である。既知のラミネート紙の場合のように、表面材が安定なバリア効率を有し、使用中、経時でバリアを増強しないように、表面材が流量又は時間依存LRVを有していないことが望ましい。表面材は、更に、細菌、酵母、および真菌を含む微生物の増殖を促進する栄養を含まず、追加の抗菌又は抗真菌処理が施されない。
本発明の吸音材に使用される不織布表面材は、フラッシュ紡糸によって形成されたプレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含み、これは、本明細書では同義的にフラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシート又はフラッシュ紡糸シートとも称される。本発明の不織布表面材は、軽量で、薄く、強度がある。表面材の坪量は、約140g/m2未満、更には約34g/m2〜約120g/m2である。表面材の厚さは、約1mm以下、更には約0.02mm〜約0.40mm、更には約0.10mm〜約0.25mmである。以前使用された薄い不透過フィルム表面材料は、中間周波数および高周波数での音響エネルギー透明性を確実にするために、非常に薄く、例えば、約0.035mm未満であった。それらは、中間周波数および高周波数での吸音が非常に小さく、本発明の表面材と比較的して強度および耐久性のレベルが著しく低かった。本発明によるフラッシュ紡糸表面材は、製品の製造および取り扱い並びに安定な長期性能に重要な、高い等方性強度および耐久性を付与する。縦方向と横方向の両方での表面材の好ましい引張強度は、ASTM D5035で測定した場合、約20N/2.54cm以上である。
一般に、有効な吸音のためには、材料はかなりの厚さ、密度、および気孔率を有していなければならないと考えられてきた。図1から、音響管で遮断配置で試験した場合、不織布表面材として使用されるフラッシュ紡糸プレキシフィラメント状シートでは、音響反射率はほぼ1.0であり、吸音は検出されないことが分かる。対照的に、図2に示すように、無響配置で(音響管内のシートの背後に空気層を配置して)試験した場合、同じフラッシュ紡糸プレキシフィラメント状シートは、意外なことに、低域および中間域周波数、例えば、200〜1200Hzで0〜0.2の吸音率によって示される広帯域の吸音、および、比較的低い音響反射を示す。以前は、表面材の背後に閉鎖した空気層がある個々の穴の共鳴周波数の近傍で吸音材(Helmholtz共鳴器)の役割をすることができるのは、厚い材料および連続貫通穴を有する厚い有孔表面材だけであると考えられた。意外なことに、貫通穴を有しておらず、市販の典型的な有孔表面材よりずっと薄いが、一般に使用されている不透過性フィルム表面材ほど薄くない吸音材の表面材は、図2および図3に示すように、低域および中間域周波数の比較的広い領域で吸音を向上させ、ほぼ音声周波数領域で音響的に透明であることが分かった。
フラッシュ紡糸シートは、米国特許第3,860,369号明細書にも開示されているように、以下の一般的プロセスで製造される。フラッシュ紡糸プロセスは、蒸気除去ポート、および、このプロセスで製造されたシート材料を取り出す開口部を有するチャンバ内で実施される。ポリマー溶液が高温高圧で調製され、チャンバに供給される。溶液の圧力は、均質な1相混合物を形成する紡糸溶剤にポリマーが完全に溶解する最も低い圧力である曇り点圧力より大きい。1相ポリマー溶液は、減圧(letdown)オリフィスを通過して低圧(又は減圧)チャンバに入り、そこで、溶液は2相液−液分散体に分離する。分散体の一方の相は、主に紡糸溶剤を含む紡糸溶剤リッチ相であり、分散体の他方の相は、ポリマーのほとんどを含有するポリマーリッチ相である。この2相液−液分散体は紡糸口金を通り、圧力がずっと低い(好ましくは大気圧の)領域に入り、そこで、紡糸溶剤が非常に急速に蒸発し(瞬間蒸発し(flashes))、ポリオレフィンが紡糸口金からプレキシフィラメントとして吐出され、堆積されてフラッシュ紡糸シートを形成する。瞬間蒸発プロセス中、不純物は紡糸溶剤と一緒に瞬間蒸発するため、得られるフラッシュ紡糸シートは不純物を含まない。
本明細書で使用される場合、プレキシフィラメント状又はプレキシフィラメントの用語は、長さが不揃いで、平均フィブリル厚さ約4マイクロメートル未満、幅の中央値約25マイクロメートル未満の複数の細いリボン状のフィルム−フィブリルの三次元一体網目構造を指す。プレキシフィラメント状構造では、フィルム−フィブリルは、一般に、構造の長軸と同一の広がりを持って整列しており、それらは、構造の長さ、幅、および厚さ全体にわたって様々な位置で不規則な間隔で間欠的に結合および分離し、連続的な三次元網目構造を形成する。このような構造は、米国特許第3,081,519号明細書および同第3,227,794号明細書に更に詳細に記載されている。
シートは圧密化されており、それは、ベルトと圧密ロールの間でシートを圧縮し、チャンバの外側で取り扱うのに十分な強度を有する構造にすることを含む。次いで、シートをチャンバの外側で巻取ロールに捕集する。次いで、型押し結合またはエンボス加工を含む、サーマルボンド、スルーガス結合、および点結合などの当該技術分野で既知の方法を使用してシートを結合することができる。凝集表面を形成する限り、シートを様々な程度に結合することができる。
フラッシュ紡糸表面材のフィルム−フィブリルの直径、即ち、約4マイクロメートル〜約25マイクロメートルは、超音波波長の領域に入る。約100Hz〜約1600Hzの周波数では、音の波長は、フィルム−フィブリルの直径より数桁大きい。それにもかかわらず、本発明による表面材の細いプレキシフィラメント状フィルム−フィブリルは、意外なことに、約100Hz〜約1600Hz、更には約100Hz〜約1200Hzでの吸音材の吸音を向上させる。これは、機械装置および人の音声が最も頻繁に発する、従って建築物内部で望ましくない騒音として最も頻繁に生じる周波数領域である。理論に制約されることを望まないが、シートをコアの少なくとも一面に表面材として使用したとき、フラッシュ紡糸シートのプレキシフィラメント状フィルム−フィブリルの孔径分布は、音波に曲がりくねった通路を提供し、吸音材料の吸音コア又は空気層の吸音を向上させると考えられる。更に意外なことには、フラッシュ紡糸シートは、従来技術の多孔質表面材よりずっと高い、きわめて高い通気抵抗を示すことが分かった。
本発明による吸音物品の表面材を製造できるポリマーとしては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、およびポリブチレン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−ブタジエン、スチレン−無水マレイン酸、ビニルプラスチック(例えば、ポリ塩化ビニル(PVC))、アクリル、アクリロニトリルベースの樹脂、アセタール、パーフルオロポリマー、ハイドロフルオロポリマー、ポリアミド、ポリアミド−イミド、ポリアラミド、ポリアクリレート(polyarylate)、ポリカーボネート、ポリエステル、(例えば、ポリエチレンナフタレート(polyethylene napthalate)(PEN))、ポリケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィドおよびポリスルホンが挙げられる。ポリマーの中で好ましいのは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレンである。本明細書で使用する場合、ポリエチレンの用語は、エチレンの単独重合体だけでなく、繰り返し単位の少なくとも85%がエチレンに由来する共重合体も含む。好ましいポリエチレンは、融点範囲の上限が約130℃〜137℃であり、0.94〜0.98g/cm3の範囲の密度、および0.1〜100、好ましくは0.1〜4のメルトインデックス(ASTM D−1238−57T,Condition Eによって定義される)を有する直鎖状高密度ポリエチレンである。ポリプロピレンの用語は、本明細書で使用する場合、プロピレンの単独重合体だけでなく、繰り返し単位の少なくとも85%がプロピレン単位に由来する共重合体も含む。
不織布表面材は、更に、不織布基材の繊維のポリマー内に既知の紫外線安定剤、帯電防止剤、顔料、および/又は難燃剤が分散されていてもよい。
本発明の表面材は、バリア、即ち、水、塵埃、および/又は微生物の侵入に対する抵抗性と気孔率の望ましい組み合わせを有し、その結果、不透過性フィルムより高い空気流量又は通気度および良好な音響性能が得られる。吸音は、音響インピーダンスの関数であり、それは、音響抵抗と音響リアクタンスの複雑な組み合わせによって決定される。音響リアクタンスは主に材料の厚さに支配されるが、音響抵抗は材料を通る空気流量に支配される。音響的に透明な表面材にはかなりの気孔率が必要である。他方、表面材の粒子および液体抵抗性のためには、バリア性が必要である。
吸音が損なわれなければ、本発明による表面材は単層又は多層のフラッシュ紡糸シートを含むことができる。多層シートの実施形態は、また、不均一なシート厚さ又はシート繊維の方向性による単一のシートの不均一性を平均化するのに有用である。2枚以上のシートをフェイス・ツウ・フェイスに配置し、例えば、1対以上のニップローラ間でシートを圧延することなどにより、加圧してシートを軽く熱融着することによって、多層積層体を製造することができる。好ましくは、感圧接着剤などの接着剤でシートを一緒に接着することによって、シートの積層体を製造する。また、表面材と吸音コアの間に接着剤を使用してもよい。有用な接着剤は、通常の取り扱い及び使用中に積層体の十分な構造的一体性を維持するものである。有用な接着剤としては、湿分硬化性ポリウレタン、溶媒和ポリウレタン接着剤、および水性アクリルが挙げられるが、これらに限定されない。
不織布表面材を金属化することができ、これは、ある一定の美的外観、光の反射率、および/又は敏感な装置又はセキュリティ物品の電磁遮蔽を付与するために望ましいことがある。代表的な金属としては、アルミニウム、スズ、ニッケル、鉄、クロム、銅、銀、金、亜鉛、又はこれらの合金が挙げられ、アルミニウムが好ましい。真空下で熱により金属を蒸発させた後、不織布シートの一面に約(amount)15nmより大きい厚さで堆積させる既知の真空蒸着法で金属を堆積させてもよい。金属を、単層に約15nm〜約1マイクロメートルの厚さで、又は、複数の層を使用して1マイクロメートルより大きい厚さで堆積させてもよい。例えば、米国特許第4,999,222号明細書では、フラッシュ紡糸ポリオレフィンシートの真空蒸着が既知である。この実施形態では、不織布シートの全厚を実質的に変化させることなく、不織布シートの一面に薄い鏡面反射層が追加される。米国特許第7,157,117号明細書に記載のものなどの既知の方法で金属層上に蒸着される厚さ約0.2マイクロメートル〜2.5マイクロメートルの有機ポリマー、有機オリゴマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料(例えば、ポリアクリレートポリマーおよびオリゴマー)の外側有機コーティング層で金属層を保護することができる。
表面材は、更に、例えば、帯電防止処理、着色層、光沢層、抗菌層又は光反応層などの機能性表面コーティング層又は表面処理を含むことができる。
本発明の吸音材を有効に使用して、建築空間などの密閉空間内の音響エネルギーを吸収および/又は低減することができる。吸音材を、壁又は天井、被覆材、間仕切り、又は、部屋などの三次元空間内に配置される建築物内部構成材(柱など)などの建築物内部表面として使用することができる。本発明の吸音材は、激しい物理的酷使から保護されるように、多孔質で音響的に透明な枠又はケージ内に配置することができる。吸音材を、床、壁、および天井等の一般的な建築物構成材、並びに自動車、列車、および航空機等の移動する乗り物の構成材と組み合わせて、又は、産業設備、可動部分を有する機器、およびコンピュータの構成材として使用することができる。本発明の吸音材は、屋内の空気の質および清浄度が重要な屋内環境で、例えば、学校、病院、およびクリーンルーム等で、特に有用である。表面材のフラッシュ紡糸中の瞬間蒸発プロセスの結果として、得られる表面材は不純物を含まず、表面材では揮発性化合物の気化・放出(off−gassing)が起こらない。更に、表面材は、シート構造内の1つ1つのフィルム−フィブリルが高度に圧密化されているため、粒子又は繊維を放出しないという点で、毛羽立ちがない。更に、吸音コアは、好ましくは、実質的にVOCを含有しない。
表面材は、拭く又は洗浄することによって清浄にすることができる。また、溶液清浄化、物理的エネルギー放射、又はガス滅菌を含む既知の方法で表面材を滅菌することができる。表面材の清浄化および滅菌が好都合でない場合、フラッシュ紡糸表面材を廃棄し、最小限の費用と労力で取り替えることができる。
前述したように、既知のいずれかの結合法でフラッシュ紡糸表面材を更に結合させることができる。結合後、表面材は、様々な程度の表面平滑性を有してもよい。表面材は非常に平滑で、例えば、Parker表面平滑性が5マイクロメートル未満であってもよく、又は、表面材は粗く、Parker表面平滑性が6マイクロメートル以上であってもよい。粗い表面は、表面材の表面全体にランダムに又は特定の配置で分布した様々な三次元表面特徴を有してもよい。
更に、意図された用途に美的外観が望ましいように、吸音材の表面材に画像および/又はテキストなどのグラフィックデザインを印刷することができる。画像および/又はテキストを変えるために表面材を取り替えられることが好都合である。表面材を変えることによって、吸音材の美的外観を容易に且つ安価に変えることができる。
本発明は、更に、吸音材を保護し、収容する音響透過性硬質外被を含むことができる。外被は、有孔金属、有孔プラスチック、又は有孔の固体充填樹脂材料、例えば、アルミナ三水和物(ATH)で充填されたアクリルマトリックスを含む、E,I.du Pont de Nemours and Company(DuPont)(Wilmington,Del.)から入手可能なCorian(登録商標)材料などであってもよい。
本発明は、更に、(i)複数の細孔を有するフラッシュ紡糸シートの表面材によって被覆された吸音コア材料のコアを含む吸音物品を提供する工程であって、細孔の直径が約100nm〜約20,000nm、更には約100nm〜約1500nmであり、細孔の平均孔径が約20,000nm未満、更には約5,000nm未満、更には約2,000nm未満、更には約1,000nm未満、更には約10nm〜約1,000nmである工程;および(ii)周囲音が物品に吸収されるように、物品を環境内に配置する工程を含む、環境内での吸音を改善する方法を含む。
試験方法
坪量は、ASTM D 3776の方法で測定し、試料サイズに関して変更を行い、g/m2の単位で報告した。
引張強度は、ASTM D5035に準拠して測定し、N/25.4cmの単位で報告した。
Gurley Hill気孔率は、TAPPI T460に準拠して測定し、秒で報告した。
Frazier通気度は、ASTM D737−75に準拠して、差圧が125Paの時、CFM/ft2で測定した。
静水頭は、AATCC TM 127、DIN EN 20811に準拠して、毎分H2O60cmの試験速度で測定した。
Parker表面平滑性は、TAPPI 555に準拠して、1.0MPaのクランプ圧で測定し、マイクロメートルで報告する。
単位面積当たりの通気抵抗は、サンプルの両面間の空気圧差をサンプルの外側で測定された空気流の線速度で除したものに等しく、Ns/m3で報告する。本明細書で報告される値は、以下のように通気度測定値に基づいて決定された。体積空気流量Qは、次の式を使用して、差圧が125Paの時のサンプルの通気度をサンプルの面積(38cm2)で除することによって算出された。
Q(単位:m3/s)=0.000471947×(通気度(単位:CFM/ft2)/面積(単位:ft2))
通気度が比較的低い材料では、Gurley Hill気孔率(単位:秒)を使用した。101g/m2未満のフラッシュ紡糸シートでは、Frazier通気度0.6m3/分/m2(2ft3/分/ft2))は約3.1秒に相当し、従って、本明細書ではサンプルのFrazier通気度(単位:CFM/ft2)は、3.1/Gurley Hill気孔率(単位:秒)と概算された。
次に、差圧を空気流量Qで除することによって、通気抵抗(単位:Pa−s/m3)を算出した。最後に、通気抵抗をサンプルの面積で除することによって、単位面積当たりの通気抵抗(単位:Ns/m3)を算出した。
図1および図2に報告する透過率、反射率、および吸音率は、ASTM E1050およびISO 10534に準拠して、無響の音響管配置と遮断された音響管配置で測定した。
図3に報告する吸音率は、ASTM C423に従った残響室、ASTM E795に準拠した試料取り付けA(空気層なし)を含む実験室設定を使用して測定した。残響室の床の高さ1インチのアルミニウム試験枠内に吸音材を配置した。側面が接触することによる(flanking)騒音をなくすために、ダクトテープを使用して枠の縁を床に封止した。80〜5,000Hzにわたって1/3オクターブ帯域で吸音測定を行った。どのマイクロフォン位置についても10の減衰測定を行った。
騒音低減率は、ASTM C423に準拠して測定される250、500、1000、2,000、および4,000Hzでの吸音率の平均として算出した。
気孔率および孔径分布データは、H.M.Rootareによって、「A Review of Mercury Porosimetry」,from Advanced Experimental Techniques in Powder Metallurgy,pp.225−252,Plenum Press,1970に開示されている既知の水銀圧入測孔法で得られる。
全気孔率は、次のように、坪量、厚さ、および固体密度から推定した。
気孔率=1−(坪量/固体の密度×厚さ)
微生物ろ過効率は、ASTM F2638−07およびASTM F1608に準拠して測定された。対数減少値又はLRVは、膜のバリア効率を特徴付け、試験から決定される。試験では、膜を調べるためにポリスチレン粒子と実際の胞子の両方を使用することができる。
AATCC TM 127、DIN EN 20811に準拠して静水頭を測定し、H2Oのcmで報告した。
実施例1〜2
厚さ13mm、坪量9.4kg/m3、単位面積当たりの通気抵抗120レイルの連続気泡メラミンフォーム(Illbruck Acoutic Inc.(Minneapolis,Minnesota)製)の層を使用して、本発明による吸音材コアを形成した。厚さ0.1mm、坪量17g/m2のナイロン6,6スパンボンドスクリムをフォームの両面に配置し、約11cm×11cmのダイヤモンドのパターンを使用してスクリムとフォームを一緒にキルティング加工した。後述の積層プロセスで実施例の吸音材を作製した。酢酸ビニル水ベースの接着剤(efi Polymers(Denver,Colorado)から入手可能なWA2173)をローラーで、キルティング加工されたフォーム層の一面に約0.3kg/m2の割合で塗布した。厚さ20mm、坪量0.33kg/m2、単位面積当たりの通気抵抗130レイルのメルトブローポリエステル不織布層を、キルティング加工されたフォーム層に積層して、吸音材コアを形成した。DuPont(商標)Tyvek(登録商標)スタイル1055Bの商品名でDuPontから入手可能なフラッシュ紡糸不織布表面材をコアの周囲に巻き付けて、実施例1の吸音材を形成した。DuPont(商標)Tyvek(登録商標)スタイル1443Rの商品名でDuPontから入手可能なフラッシュ紡糸不織布表面材をコアの周囲に巻き付けて、実施例2の吸音材を形成した。各実施例の吸音材の全厚は約25mmであった。製品仕様(AATCC TM 127, DIN EN 20811に従って、毎分H2O60cmの試験速度で試験した)によれば、実施例1のフラッシュ紡糸表面材は静水頭が少なくともH2O180cmであり、実施例2の表面材は静水頭が少なくともH2O24cmである。表は、実施例の吸音材に使用した表面材の特性を記載する。
実施例1および2のGurley Hill気孔率は実験により測定したが、それは、仕様による両方のTyvek(登録商標)スタイルに関してフラッシュ紡糸不織布が取る典型的な範囲とよく一致する。Gurley Hill気孔率およびFrazier通気度で測定される通気度は、構造の全体的な気孔率又は開放性を特徴付ける。様々なタイプの不織布構造の通気度の範囲は非常に広い。典型的には、不織布は全て、構造の開放性がずっと大きく、Frazier通気度が約50cfm以上である。中実のフィルムは非常に閉鎖した中実の構造を有し、そのためフィルムは不透過性と称され、Gurley Hill気孔率は10,000秒をはるかに上回る。フラッシュ紡糸表面材の通気度を、実施例1のような約4,000秒のGurley Hill範囲から、Frazier通気度約30cfmまで変化させ、約31,000,000〜800レイルの単位面積当たりの通気抵抗範囲を得ることができる。
表面材の坪量、厚さ、およびポリマーの密度から構造の全気孔率をおおまかに推定することができる。ポリエチレンの密度が約0.98g/cm3と分かっている場合、全気孔率は、実施例1の表面材では約0.6、実施例2の表面材では約0.7であると推定できる。これは、水銀圧入測孔法で測定した全気孔率とよく一致している。孔径範囲は、水銀圧入測孔法で測定した場合、実施例1では10nm〜約8,000nm、実施例2では10nm〜約10,000nmであった。平均孔径は、実施例1と実施例2の両方で約2,000nmであった。中実のフィルムの全気孔率は約0であり、これは、それらが構造内に空隙又は細孔を有していないことを意味する。このため、中実のフィルムは、きわめて良好なバリア性を有する。非常に多孔質であるにもかかわらず、本発明のフラッシュ紡糸表面材は、静水頭で測定した場合、中実の不透過性フィルムの耐水性と類似の耐水性範囲を示す。本発明の表面材の静水頭の典型的な範囲は、実施例1および2で示されるように、H2O約24〜約230cmである。
表から分かるように、本発明のフラッシュ紡糸表面材は、Parker表面平滑性で測定されたように、様々な表面特徴を有する。実施例1はParker表面平滑性が約4.5マイクロメートルであり、従って、それは印刷用紙と類似の平滑な表面を示す。対照的に、実施例2はParker表面平滑性が約8マイクロメートルであり、三次元特徴、この場合、リボン状の特徴を有する粗面を示す。広範囲のParker表面平滑性は、様々な建築空間の設計を引き立てる美しい表面の製造を可能にする。本発明の表面材は、更に、グラフィック画像を含むことができる。
Figure 2011508118
比較の吸音材をフラッシュ紡糸表面材なしで同様に作製した。比較の吸音材の厚さは約25mmであった。
実施例および比較の吸音材を、製造後、室温で少なくとも2週間、および、音響試験前に制御された条件(温度23℃、相対湿度60%)で24時間調整した。各吸音材に関して吸音率データを得た。
図3で分かるように、曲線1および2で表される実施例1および実施例2の吸音材は、400Hz〜1200Hzの周波数領域で、曲線Cで表される比較例と比較した場合、連続的に改善された吸音を提供する。表面材を有する吸音材では、表面材なしの吸音材と比較して少なくとも5%高く改善される。また、実施例1および2から、一般に使用される不透過性フィルム表面材よりずっと厚く、典型的な有孔表面材より単位面積当たりの通気抵抗がずっと高いにもかかわらず、本発明の表面材は、比較的高い音声領域周波数で音響エネルギーを実質的に反射しないことが分かる。

Claims (24)

  1. 2つの主表面を有する吸音材料のコア、および
    前記コアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材であって、凝集表面を有し、坪量140g/m2以下であり、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む表面材、
    を含む吸音物品。
  2. 前記吸音材のコアの騒音低減率が0.3〜0.9であり、前記吸音材料が繊維バット、フォーム、ハニカム、空気層、有孔材料およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の物品。
  3. 前記表面材が、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径5,000nm未満の複数の細孔を有する、請求項1に記載の物品。
  4. 前記表面材が、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径2,000nm未満の複数の細孔を有する、請求項1に記載の物品。
  5. 前記表面材が、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項1に記載の物品。
  6. 前記表面材の厚さが1mm以下であり、前記コアの厚さが少なくとも5mmである、請求項1に記載の物品。
  7. 前記表面材のParker表面平滑性が6マイクロメートル以上である、請求項1に記載の物品。
  8. 前記表面材にグラフィック画像が印刷されている、請求項1に記載の物品。
  9. 前記表面材の引張強度が少なくとも20N/2.54cmである、請求項1に記載の物品。
  10. 前記表面材が、微生物の増殖を促進する栄養を含まない、請求項1に記載の物品。
  11. 前記表面材の対数減少値が少なくとも4である、請求項1に記載の物品。
  12. 1200Hz未満の周波数での物品の吸音が、前記表面材のない物品の吸音より少なくとも5%高い、請求項1に記載の物品。
  13. 前記表面材が更に穿孔されており、穴が前記表面材を貫通して突出している、請求項1に記載の物品。
  14. 前記穴の直径が1mm未満である、請求項13に記載の物品。
  15. 前記表面材が、金属化層、帯電防止層、着色層、光沢層、抗菌層および光反応層からなる群から選択されるコーティングを更に含む、請求項1に記載の物品。
  16. 前記表面材と前記コアの少なくとも1つの主表面の間に配置された接着剤層を更に含む、請求項1に記載の物品。
  17. a)2つの主表面を有する吸音材料のコア、
    b)前記コアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材であって、凝集表面を有し、坪量140g/m2以下であり、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む表面材、および
    c)前記コアおよび少なくとも1つの主表面上の表面材を収容するための音響透過性硬質外被、
    を含む、アセンブリ。
  18. 前記音響透過性硬質外被が、有孔金属、有孔プラスチック、および有孔の固体充填樹脂材料からなる群から選択される、請求項17に記載のアセンブリ。
  19. 約1200Hz未満の周波数での前記アセンブリの吸音が、前記表面材のないアセンブリの吸音より少なくとも5%高い、請求項17に記載のアセンブリ。
  20. 2つの主表面を有する吸音材料のコア、および
    前記コアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材であって、凝集表面を有し、坪量140g/m2以下であり、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む表面材、
    を含む、吸音間仕切り。
  21. 1200Hz未満の周波数での前記間仕切りの吸音が、前記表面材のない間仕切りの吸音より少なくとも5%高い、請求項20に記載の間仕切り。
  22. 2つの主表面を有する吸音材料のコア、および
    前記コアの少なくとも1つの主表面を被覆する表面材であって、凝集表面を有し、坪量140g/m2以下であり、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートを含む表面材、
    を含む、吸音性建築用表面被覆材。
  23. 1200Hz未満の周波数での前記被覆材の吸音が、前記表面材のない被覆材の吸音より少なくとも5%高い、請求項22に記載の被覆材。
  24. (a)凝集表面を有し、坪量140g/m2以下であり、孔径100nm〜20,000nm、平均孔径20,000nm未満の複数の細孔を含む多孔質フラッシュ紡糸プレキシフィラメント状フィルム−フィブリルシートの表面材によって被覆された吸音材料のコアを含む吸音物品を提供する工程と、
    (b)周囲音が前記物品に吸収されるように環境内に前記物品を配置する工程と、
    を含む、環境内の吸音を改善する方法。
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