共通ユーザー・インターフェース構造の実施例は、実施されるとすべてのメディア・デバイスにわたって共通ユーザー・インターフェース経験(common user interface experience)(共通の「ユーザー経験(user experience)」とも呼ばれる)を提供する任意のメディア・デバイス上での表示のために拡大縮小することができる単一のユーザー・インターフェースを提供する。これにより、映画、動画、音楽及び写真などのメディア・コンテンツ用の複数のデバイスを持っているユーザーにとって、ユーザー経験が単純化される。共通ユーザー・インターフェース構造は、パーソナル・メディア・プレイヤー、テレビ・クライアント装置のためのディスプレイ装置、携帯通信装置(例えば、携帯電話、PDA及び/又は組み合わせ(combination)メディア・プレイヤー)、デスクトップ・コンピューター又はポータブル・コンピューターなどのコンピューターベースの装置及び/又は任意の他の種類のメディア・デバイスなど、様々なメディア・デバイスのうちの任意のものにおける表示のために拡大縮小することができる。共通ユーザー経験に加えて、共通ユーザー・インターフェース構造は、同じメディア・コンテンツを再生又はレンダリングするためにユーザーが様々なメディア・デバイス間で切り替えを行う場合など、シームレスな遷移(seamless transition)を提供する。
共通ユーザー・インターフェース構造のための説明されるシステム及び方法の特徴及び概念は、任意の数の異なる環境、システム及び/又は様々な構成において実施することができるが、共通ユーザー・インターフェース構造の実施例は以下の例示的なシステム及び環境のコンテキストにおいて説明される。
図1は、様々なメディア・デバイス102上での表示のために実施することができる共通ユーザー・インターフェース構造100の例示的な実施例を示す。共通ユーザー・インターフェース構造100は、実施されるとすべてのメディア・デバイスにわたって共通ユーザー経験を提供する任意のメディア・デバイス上での表示のために拡大縮小することができる、単一のユーザー・インターフェースである。これにより、動画、音楽及び/又は写真メディア・デバイス104(例えば、パーソナル・メディア・プレイヤー)のような複数のデバイスを持つユーザーにとって、ユーザー経験が単純化される。
共通ユーザー・インターフェース構造100は、メディア・デバイス104、テレビ・クライアント装置108のためのディスプレイ装置106、携帯通信装置110(例えば、携帯電話、PDA及び/又は組み合わせメディア・プレイヤー)、並びにデスクトップ・コンピューター、ポータブル・コンピューター、電気器具装置(appliance device)及び/又は任意の他の種類のメディア・デバイスなどのコンピューターベースの装置112のうちの任意のものにおける表示のために拡大縮小することができる。共通ユーザー・インターフェース構造100は、同じメディア・コンテンツを要求するためにユーザーが様々なメディア・デバイス102間で切り替えを行う場合などに、共通ユーザー経験及びシームレスな遷移を提供する。本明細書全体にわたって言及されるように、「メディア・コンテンツ」(及び/又は記録されたメディア・コンテンツ)は、任意の種類のメディア・コンテンツ・ソースから受け取られる任意の種類の音声、動画及び/又は画像メディア・コンテンツを含み得る。
共通ユーザー・インターフェース構造100は、メディア・デバイス102のうちの任意のものにおける表示のため共通ユーザー・インターフェース構造100を拡大縮小するために調節することができる比例幾何学変数を用いて実施される。実施例において、共通ユーザー・インターフェース構造100は、114におけるディスプレイ高さ変数「y」を含み、これは、他の比例幾何学変数が導出され得る寸法制御変数である。例えば、共通ユーザー・インターフェース構造100は、ディスプレイ高さ変数「y」の3/4として定義される116におけるディスプレイ幅変数「x」を含む(すなわち、「x=0.75y」)。別の実施例において、116におけるディスプレイ幅変数「x」は、他の比例幾何学変数が導出され得る寸法制御変数であってもよい。例えば、114におけるディスプレイ高さ変数「y」は、ディスプレイ幅変数「x」の4/3として定義することができる(すなわち、「y=4x/3」)。
共通ユーザー・インターフェース構造100はまた、ディスプレイ高さ変数「y」の1/8として定義される領域高さ変数「n」(すなわち、「n=y/8」又は「n=0.125y」)を各々が有するメニュー項目領域118(1−7)を含む。メニュー項目領域118のうち任意のものは、ユーザー選択可能なコンテンツ・リンク122として、任意の種類のテキスト、画像、グラフィックス及び/又はデータを表示するために実施することができる。例えば、メニュー項目領域118(3)は映画タイトルのテキストを含んでもよく、メニュー項目領域118(4)は写真画像を含んでもよく、メニュー項目領域118(5)は音楽コンピレーション用のアートワークを含んでもよい。実施例において、音楽アートワーク、写真画像及び映画タイトルのテキストのうちのいずれも、選択されると、音楽を聞いたり、映画を観たり、写真を見たりするためにメディア・コンテンツを再生又はレンダリングすべくメディア・デバイスを開始する、ユーザー選択可能なコンテンツ・リンク122となり得る。
共通ユーザー・インターフェース構造100はまた、領域高さ変数「n」の1/2として定義される境界領域高さ(すなわち、「n/2」又は「0.5n」)を各々が有する2つの境界領域124を含んでいる。この例において、境界領域124は、メニュー項目領域118(1−7)の上端及び下端に接するように示される。さらに、共通ユーザー・インターフェース構造100は、この例において、メニュー項目領域118(1−7)の各々と交差する垂直の列として示される、ナビゲーション制御領域126を含む。ナビゲーション制御領域126は、128において「n」の領域幅変数を有する(すなわち、ナビゲーション制御領域126の幅はメニュー項目領域118(1−7)の高さによって定義される)。
比例幾何学変数が様々なメディア・デバイス102の異なるサイズの表示画面に対して拡大縮小される場合、共通ユーザー・インターフェース構造100は、メディア・デバイス102のうちの任意のものにおける表示のために生成することができる。例えば、共通ユーザー・インターフェース構造100は、4インチの垂直スクリーン寸法(vertical screen dimension)を有し得るメディア・デバイス104の表示画面130上での表示のために生成することができる。その後、メディア・デバイス104に表示された共通ユーザー・インターフェースは、4インチのディスプレイ高さ(すなわち、114におけるディスプレイ高さ変数「y」)、3インチのディスプレイ幅(すなわち、116における「x=0.75y」)、各々が1/2インチのディスプレイ高さを有するメニュー項目領域118(1−7)(すなわち、120における「n=y/8」)、各々が1/4インチのディスプレイ高さを有する境界領域124(すなわち、「0.5n」)及び1/2インチのディスプレイ幅を有するナビゲーション制御領域126(すなわち、128における「n」)を有することになる。
共通ユーザー・インターフェース構造100のための比例幾何学変数は、同様に、メディア・デバイス104及び携帯通信装置110のような小さな表示画面を有する任意のメディア・デバイスのために拡大縮小することができ、又は、テレビ・クライアント装置108及びコンピューターベースの装置112のためのディスプレイ装置106のようなより大きな表示画面を有する任意のメディア・デバイスのために拡大縮小することができる。「小さな」及び「より大きな」なる語は、メディア・デバイス102上の表示画面のサイズについて説明するために使用される場合、共通ユーザー・インターフェース構造100についての比例幾何学変数を様々なメディア・デバイス102の任意のサイズの表示画面に対して拡大縮小することができることを単に説明することに関連するものであることが理解される。
例示的な共通ユーザー・インターフェース構造100において、ナビゲーション制御領域126は、選択されて第1の方向134及び/又は第2の方向136に移動(又は、そうでなければ「ナビゲート」)させることができるナビゲーション制御部132を含み、メニュー項目領域においてテキスト、画像、グラフィック又はデータの選択可能なコンテンツ・リンク122が選択可能であることを示すためにメニュー項目領域内にナビゲーション制御部132を配置する。例えば、メディア・デバイス104のユーザーは、メディア・デバイス上の選択可能な制御部138を介するなどしてナビゲーション入力を入力して、上方に又は共通ユーザー・インターフェース構造100の上端に向かって(すなわち、第1の方向134に)ナビゲーション制御部132を移動させることを開始することができ、及び/又は、ナビゲーション入力もしくは選択は、下方に又は共通ユーザー・インターフェース構造100の下端に向かって(すなわち、第2の方向136に)ナビゲーション制御部132を移動させるために開始することができる。別の実施例では、共通ユーザー・インターフェース構造100は、テキスト、画像、グラフィック又はデータのコンテンツ・リンクが選択可能であることを示すために、メニュー項目領域118における選択可能なコンテンツ・リンク122の近くや、その上や、それより上や、そうでなければそれに近接して配置することができる任意の種類のフォーカス又は表示(例えば、ハイライト、ポインター、強調など)を含み得る。
共通ユーザー・インターフェース構造100の表現は、共通ユーザー・インターフェースの1つの実施例を示す単なる例である。実際、メニュー項目領域118(1−7)、境界領域124及び/又はナビゲーション制御領域126の境界(例えば、線又は特徴的な端)は、メディア・デバイス102上での共通ユーザー・インターフェース構造100の表示に現れなくてもよい。さらに、共通ユーザー・インターフェース構造100は、単に7つのメニュー項目領域118(1−7)を有するように示される。しかし、実施例において、ナビゲーション入力が第1の方向134及び/又は第2の方向136のいずれかにナビゲーション制御部132を移動させるために受け取られると、メニュー項目領域は、表示画面上の共通ユーザー・インターフェース構造100にわたってスクロールする。例えば、追加のテキスト、画像、グラフィック及び/又はデータの選択可能なコンテンツ・リンク122は、ナビゲーション制御部132がメニュー項目領域118(7)を過ぎて第2の方向136に移動される場合に、他のメニュー項目領域において順に表示され続ける。
図2は、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例を実施することができる例示的なシステム200を示す。この例において、システム200は、表示画面130を含むメディア・デバイス104(例えば、パーソナル・メディア・プレイヤー)などの様々なメディア・デバイス102のコンポーネント表現を含む。メディア・デバイス102は、テレビ・クライアント装置、電気器具装置、ゲームコンソール、携帯通信装置、コンピューターベースの装置、及び/又は任意の種類のメディア・コンテンツ・ソースから受け取られる任意の種類の音声、動画及び/又は画像メディア・コンテンツを再生又はレンダリングするために実施され得る任意の他の種類のメディア・デバイスのうちの任意の1つ又は組み合わせとして実施されてもよい。
様々な実施例において、メディア・デバイス102は、図5に示す例示的な装置に関連してさらに説明されるように、異なるコンポーネントの任意の数及び組み合わせにより実施することができる。様々なメディア・デバイス102のうちのいずれも、「装置」がユーザー、ソフトウェア及び/又は他のコンポーネントを含み得る論理的な装置を表現するように、ユーザーもしくは視聴者(すなわち、人)、及び/又は装置を動作させるエンティティに関係付けられてもよい。
例示的なシステム200において、メディア・デバイス102は、1つ以上のプロセッサー202(例えば、マイクロプロセッサー、コントローラーなどのうちのいずれか)、メディア・コンテンツ入力204、及びメディア・コンテンツ206(例えば、受信されたメディア・コンテンツ、受信されているメディア・コンテンツ、ユーザー・インターフェース・データ、共通ユーザー・インターフェース構造などのうちのいずれか)を含む。メディア・コンテンツ入力204は、ワイヤレス、放送及び/又は無線(over-the-air)の入力など、それを介してメディア・コンテンツ206が受信される任意の種類の通信インターフェース及び/又はデータ入力を含んでもよい。さらに、メディア・デバイス102は、ユーザー・インターフェース・データ、及び、メディア・コンテンツ入力204を介した任意の1つ以上のコンテンツ配信部208からの他の種類の音声、動画及び/又は画像メディア・コンテンツを受信することができる。
メディア・デバイス102は、IPベースのネットワーク210、無線ネットワーク212及び/又は通信ネットワーク214を介した様々なコンテンツ配信部208との通信のために構成することができる。IPベースのネットワーク210及び無線ネットワーク212は、コンテンツ配信部208とメディア・デバイス102及びメディア・デバイス104などの任意の数のメディア・デバイスとの間のメディア・コンテンツ配信及びデータ通信を容易にする通信ネットワーク214の一部として実施することができる。通信ネットワーク214は、任意の種類のネットワークトポロジー及び/又は通信プロトコルを使用するメディア・コンテンツ配信システムの一部として実施することができ、2つ以上のネットワークの組み合わせとして表わされるか、そうでなければ実施することができる。
メディア・デバイス102はまた、通信ネットワーク214の双方向のデータ通信リンク216を介して任意の数のコンテンツ配信部208と通信することができる。通信ネットワーク214とともに、任意の1つ以上の矢印の付いた通信リンク216及びネットワーク210が、メディア・デバイス102からコンテンツ配信部208に対して及びその逆になど、双方向のデータ通信を容易にする。メディア・デバイス102は、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例及び/又は特徴を実施するためにデバイス・マネージャー(例えば、制御アプリケーション、ソフトウェア・アプリケーションなど)を含んでもよい。デバイス・マネージャーは、選択可能な入力(例えば、視聴者の選択、ナビゲーション入力など)を監視及び/又は受信するために実施することができる。
メディア・デバイス102はまた、コンピューター実行可能命令として実施することができ、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例及び/又は特徴を実施するためにプロセッサー202によって実行することができる、ユーザー・インターフェース・アプリケーション218を含んでもよい。実施例において、ユーザー・インターフェース・アプリケーション218は、メディア・デバイス104上での表示のため共通ユーザー・インターフェース構造100を生成するために実施することができる。別の実施例において、ユーザー・インターフェース・アプリケーション218は、メディア・デバイス104上での表示のために共通ユーザー・インターフェース構造100を生成するため、共通ユーザー・インターフェース構造データを受信して処理するために実施することができる。ユーザー・インターフェース・アプリケーション218は(例えば、メディア・デバイス102の独立したコンポーネントとしての)単一のアプリケーションとして示され説明されるが、ユーザー・インターフェース・アプリケーション218は、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例を実施するために分散された、いくつかのコンポーネント・アプリケーション又はモジュールとして実施することができる。
コンテンツ配信部208は、配信ネットワーク及び通信ネットワークを介して任意の数の様々なメディア・デバイス102にメディア・コンテンツ220、共通ユーザー・インターフェース構造222及び/又はユーザー・インターフェース・データ224を配信することができる。コンテンツ配信部208はまた、共通ユーザー・インターフェース構造222及び/又は共通ユーザー・インターフェース構造における表示用のユーザー・インターフェース・データ224を生成し管理するために実施することができる共通ユーザー・インターフェース・システム226などの、共通ユーザー・インターフェース構造の実施例を実施するために様々なコンポーネントを含み得る。
実施例において、共通ユーザー・インターフェース・システム226は、共通ユーザー・インターフェース構造100としての表示のために共通ユーザー・インターフェース構造222をメディア・デバイス102へ通信するかそうでなければ提供するために実施することができる。表示のために共通ユーザー・インターフェース構造100を処理し生成するためにメディア・デバイス102が実施されるのではなく、コンテンツ配信部208における共通ユーザー・インターフェース・システム226は、メディア・デバイス102から共通ユーザー・インターフェース構造を求める要求を受信し、共通ユーザー・インターフェース構造を生成し、要求された共通ユーザー・インターフェース構造を共通ユーザー・インターフェース構造100としての表示のためにメディア・デバイス102に通信してもよい。
実施例において、メディア・デバイス102は、共通ユーザー・インターフェース構造100を求める要求が開始されるときに、表示画面130のサイズについての寸法制御変数をコンテンツ配信部208へ通信することができる。例えば、メディア・デバイス102は、ディスプレイ高さ変数「y」(図1の114)及び/又はディスプレイ幅変数「x」(図1の116)を通信することができ、これらの一方は、他の比例幾何学変数が導出され得る寸法制御変数として参照することができる。別の実施例において、共通ユーザー・インターフェース・システム226は、共通ユーザー・インターフェース構造222の各々が異なる表示画面寸法に対して拡大縮小され、メディア・デバイスからの要求が受信されるまで配信のために維持されるように、異なるディスプレイ高さ変数及び/又はディスプレイ幅変数に基づき、いくつかの共通ユーザー・インターフェース構造222を生成するために実施することができる。
この例示的なシステム200では、コンテンツ配信部208はまた、メディア・コンテンツ220、共通ユーザー・インターフェース構造222及び/又はユーザー・インターフェース・データ224を格納又は維持するために記憶媒体228を含む。さらに、コンテンツ配信部208は、装置がコンテンツ配信部として実施される場合、図5に示される例示的な装置に関してさらに説明されるように、任意の数の異なるコンポーネント及び異なるコンポーネントの組み合わせにより実施することができる。
一般に、本明細書に記載される機能、方法、手続及びモジュールのいずれも、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(例えば、固定論理回路)、マニュアル処理又はその任意の組み合わせを使用して実施することができる。機能、方法、手続、コンポーネント又はモジュールのソフトウェアによる実施は、コンピューターベースのプロセッサー上で実行されるときに指定されたタスクを実行するプログラムコードを表す。図3及び図4のそれぞれに関して説明される例示的な方法300及び400はコンピューター実行可能命令の一般的なコンテキストにおいて説明され得る。一般に、コンピューター実行可能命令は、特定の機能を実行し又は抽象データ型を実施する、アプリケーション、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、手続、モジュール、関数などを含み得る。
方法はまた、通信ネットワークを介してリンクされる遠隔処理デバイスによって機能が実行される分散コンピューティング環境において実行されてもよい。分散コンピューティング環境では、コンピューター実行可能命令は、メモリー記憶装置を含むローカル及び遠隔のコンピューター記憶媒体の両方に位置してもよい。さらに、技術が様々なプロセッサーを有する様々なコンピューティング・プラットフォーム上で実施されてもよいように、本明細書に記載された特徴はプラットフォームに依存しない。
図3は、共通ユーザー・インターフェース構造の例示的な方法300を示す。当該方法が説明される順序は限定として解釈されるように意図されるものではなく、任意の数の記載された方法ブロックは、本方法又は代替的な方法を実施するために任意の順序で組み合わせることができる。
ブロック302において、各々が異なるサイズの表示画面を有するメディア・デバイスにおいて共通ユーザー・インターフェース構造を表示するために拡大縮小される比例幾何学変数を有する、共通ユーザー・インターフェース構造が提供される。例えば、各々が異なるサイズの表示画面を有するメディア・デバイス102(図1)のうちのいずれも、メディア・デバイス102のうちの任意のものの上での表示のため共通ユーザー・インターフェース構造100を拡大縮小するために調節することができる、比例幾何学変数を有する共通ユーザー・インターフェース構造100を与える。実施例において、比例幾何学変数は、114におけるディスプレイ高さ変数「y」、116におけるディスプレイ幅変数「x」、120における領域高さ変数「n」、124における境界領域高さ、及び128におけるナビゲーション制御領域幅変数「n」を含む。
ブロック304において、共通ユーザー・インターフェース構造の寸法制御変数が決定され、比例幾何学変数がこれから導出される。例えば、メディア・デバイス104は、メディア・デバイス表示画面130のディスプレイ高さとして寸法制御変数を決定する。この実施例において、114におけるディスプレイ高さ変数「y」は寸法制御変数として決定され、他の比例幾何学変数がこれから導出される。代替的に、メディア・デバイス104は、メディア・デバイス表示画面130のディスプレイ幅として寸法制御変数を決定する。この代替の実施例において、116におけるディスプレイ幅変数「x」は寸法制御変数として決定され、他の比例幾何学変数がこれから導出される。別の実施例において、メディア・デバイス104は、メディア・デバイス表示画面130について拡大縮小する共通ユーザー・インターフェース構造100を生成するコンテンツ配信部208に寸法制御変数を通信し、メディア・デバイス104はコンテンツ配信部208から共通ユーザー・インターフェース構造100を受信する。
ブロック306において、比例幾何学変数は表示のために共通ユーザー・インターフェース構造を拡大縮小するように決定される。例えば、メディア・デバイス104は、114におけるディスプレイ高さ変数「y」(例えば、1つの実施例における寸法制御変数)に基づいて比例幾何学変数を導出して、メディア・デバイス表示画面130上での表示のために共通ユーザー・インターフェース構造100を拡大縮小する。ディスプレイの高さに基づいた共通ユーザー・インターフェース構造の比例幾何学変数の決定は、ディスプレイの高さの3/4として定義される116におけるディスプレイ幅変数「x」を決定すること;ディスプレイの高さの1/8として定義されるメニュー項目領域の120における領域高さ変数「n」を決定すること;領域高さ変数の1/2として定義される境界領域124の境界領域高さ変数を決定すること;及び、共通ユーザー・インターフェース構造100のナビゲーション制御領域126について128におけるナビゲーション領域幅変数「n」を決定することを含む。
別の例において、メディア・デバイス104は、メディア・デバイス表示画面130上での表示のため共通ユーザー・インターフェース構造100を拡大縮小するために、116におけるディスプレイ幅変数「x」(例えば、1つの実施例における寸法制御変数)に基づいて比例幾何学変数を導出する。ディスプレイ幅に基づいた共通ユーザー・インターフェース構造の比例幾何学変数の決定は、ディスプレイ幅の4/3として定義される114におけるディスプレイ高さ変数「y」を決定すること;ディスプレイ高さ変数の1/8として定義されるメニュー項目領域の120における領域高さ変数「n」を決定すること;領域高さ変数の1/2として定義される境界領域124の境界領域高さ変数を決定すること;及び共通ユーザー・インターフェース構造100のナビゲーション制御領域126について128におけるナビゲーション領域幅変数「n」を決定することを含む。
ブロック308において、メニュー項目領域は、メディア・コンテンツのレンダリングを開始するために選択可能なコンテンツ・リンクを含むよう表示され、メニュー項目領域は、比例幾何学変数が拡大縮小される場合に、共通ユーザー・インターフェース構造における表示のためのサイズにされる。例えば、メニュー項目領域118(1−7)は、各々がディスプレイ高さ変数「y」の1/8として定義される120における領域高さ変数「n」を有する。メニュー項目領域118のうちのいずれも、ユーザー選択可能なコンテンツ・リンク122として、任意の種類のテキスト、画像、グラフィックス及び/又はデータを表示するために実施することができる。
ブロック310において、ナビゲーション制御部は共通ユーザー・インターフェース構造において表示され、ブロック312において、ナビゲーション選択はメニュー項目領域に近接してナビゲーション制御部を配置するために受信される。メニュー項目領域に近いナビゲーション制御部の位置は、メディア・コンテンツのレンダリングを開始するためにメニュー項目領域における選択可能なコンテンツ・リンクを選択することができることを示す。例えば、ナビゲーション制御領域126は、メニュー項目領域におけるテキスト、画像、グラフィック又はデータの選択可能なコンテンツ・リンク122が選択可能であることを示すため、メニュー項目領域内にナビゲーション制御部132を配置するために選択され移動させることができるナビゲーション制御部132を含む。メディア・デバイス104のユーザーは、ナビゲーション選択入力を開始するために、選択可能な制御部138を介するなどしてナビゲーション入力を入力することができる。
図4は、共通ユーザー・インターフェース構造の例示的な方法400を示す。本方法が説明される順序は限定として解釈されることを意図されるものではなく、本方法又は代替の方法を実施するために任意の数の説明される方法ブロックを組み合わせることができる。
ブロック402において、共通ユーザー・インターフェース構造を求める要求がメディア・デバイスから受信される。例えば、コンテンツ配信部208(図2)における共通ユーザー・インターフェース・システム226は、(メディア・デバイス104を代表する)メディア・デバイス102から共通ユーザー・インターフェース構造100を求める要求を受信する。
ブロック404において、メディア・デバイスの表示画面についての寸法制御変数が受信される。例えば、コンテンツ配信部208における共通ユーザー・インターフェース・システム226は、表示画面130のサイズに対する寸法制御変数を受信する。メディア・デバイスは、ディスプレイ高さ変数「y」(図1の114)及び/又はディスプレイ幅変数「x」(図1の116)を通信することができ、その一方は、共通ユーザー・インターフェース構造の他の比例幾何学変数を拡大縮小するために共通ユーザー・インターフェース・システム226によって寸法制御変数として参照することができる。
ブロック406において、要求された共通ユーザー・インターフェース構造は寸法制御変数に基づいて生成され、ブロック408において、要求された共通ユーザー・インターフェース構造は、表示のためにメディア・デバイスに通信される。例えば、コンテンツ配信部208における共通ユーザー・インターフェース・システム226は、メディア・デバイスから受信されたディスプレイ高さ変数「y」(図1の114)及び/又はディスプレイ幅変数「x」(図1の116)に基づいて、要求された共通ユーザー・インターフェース構造を生成する。その後、コンテンツ配信部208は、表示画面130上での表示のために、要求された共通ユーザー・インターフェース構造をメディア・デバイス104に対して通信する。
図5は、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例を実施するために、任意の形式の計算装置、電子装置、電気器具装置又は他のメディア・デバイスとして実施することができる、例示的な装置500の様々なコンポーネントを示す。例えば、装置500は、図1及び/又は図2に示されるようなメディア・デバイス及び/又はコンテンツ配信部として実施することができる。
装置500は、インターネット・プロトコル(IP)入力を含み得る1つ以上のメディア・コンテンツ入力502を含み、IP入力を介してメディア・コンテンツのストリームがIPベースのネットワークによって受信される。装置500は、シリアル及び/又はパラレルインターフェース、無線インターフェース、任意の種類のネットワークインターフェース、モデム、及び任意の他の種類の通信インターフェースのうち任意の1つ又は複数として実施することができる通信インターフェース504をさらに含む。ネットワークインターフェースは装置500と通信ネットワークとの間の接続を提供し、これにより、他の電子装置及び計算装置は装置500とデータを通信することができる。
同様に、シリアル及び/又はパラレルインターフェースは、装置500と他の電子装置又は計算装置との間のデータ通信を直接的に提供する。モデムはまた、従来の電話回線、DSL接続、ケーブル及び/又は他の種類の接続を介して他の電子装置及び計算装置との通信を容易にする。無線インターフェースは、装置500が、入力装置、(携帯電話などの)携帯のコンピューターベースの装置、又は別の赤外線(IR)、802.11、Bluetooth(登録商標)もしくは同様のRF入力装置から、制御入力コマンド及び他のデータを受信することを可能にする。
装置500はまた、1つ以上のプロセッサー506(例えば、マイクロプロセッサー、コントローラーなどのうちの任意のもの)を含み、プロセッサー506は、装置500の動作を制御し、他の電子装置及び計算装置と通信し、共通ユーザー・インターフェース構造の実施例を実施するために、様々なコンピューター実行可能命令を処理する。装置500は、1つ以上のメモリー・コンポーネントなどのコンピューター読み取り可能媒体508により実施することができ、その例は、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、不揮発性メモリー(例えば、読み取り専用メモリー(ROM)、フラッシュ・メモリー、EPROM、EEPROMなどのうちの任意の1つ以上)及びディスク記憶装置を含む。ディスク記憶装置は、ハードディスクドライブ、記録可能及び/又は書き換え可能なコンパクトディスク(CD)、任意の種類のディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)などの、任意の種類の磁気記憶装置又は光学記憶装置を含み得る。
コンピューター読み取り可能媒体508は、メディア・コンテンツ510のほか、装置アプリケーション512及び装置500の動作態様に関連する任意の他の種類の情報及び/又はデータを格納するためのデータ記憶機構を提供する。例えば、オペレーティング・システム514は、コンピューター読み取り可能媒体508によりコンピューター・アプリケーションとして維持され、プロセッサー506上で実行することができる。装置アプリケーション512は、デバイス・マネージャー516、ユーザー・インターフェース・アプリケーション518及び/又はメディア・アプリケーション520を含んでもよい。装置アプリケーション512はこの例において、共通ユーザー・インターフェース構造の様々な実施例を実施するためのソフトウェア・モジュールとして示される。メディア・アプリケーション520は、メディア・コンテンツ510及び/又は視聴のためにレンダリング及び/又は表示することができる他の音声、動画、及び/又は画像メディア・コンテンツの再生及びレンダリングを制御するための、メディア制御アプリケーションとして実施することができる。
装置500はまた、音声レンダリング及び/又は表示システム524に音声データ及び/又は動画データを提供する音声及び/又は動画出力522を含む。音声レンダリング及び/又は表示システム524は、音声、動画及び画像データを処理し、表示し、及び/又はそうでなければレンダリングする任意の装置を含み得る。動画信号及び音声信号は、RF(無線周波数)リンク、S動画(S-video)リンク、合成動画リンク、コンポーネント動画リンク、DVI(デジタル動画インターフェース)、アナログ音声接続又は他の同様の通信リンクを介して装置500から表示装置へ通信することができる。あるいは、音声レンダリング及び/又は表示システム524は、例示的な装置500の統合されたコンポーネントとして実施することができる。
共通ユーザー・インターフェース構造の実施例が特徴及び/又は方法に特有の用語において説明されたが、添付の特許請求の範囲の主題が記載された特定の特徴又は方法に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。より正確に言えば、特定の特徴及び方法は共通ユーザー・インターフェース構造の例示的な実施例として開示されている。