JP2011503268A - ナノ粒子変性ポリイソシアネート - Google Patents

ナノ粒子変性ポリイソシアネート Download PDF

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Abstract

本発明は、特別なシロキサン成分によって変性されており、従って、使用のために改良された特性および改良された貯蔵安定性を有するナノ粒子変性ポリイソシアネートに関する。

Description

本発明は、特別なシロキサンユニットによって変性され、その結果として性能特性および更に貯蔵安定性が改良されたナノ粒子変性ポリイソシアネートに関する。
US 6593417は、ナノ粒子以外にポリシロキサンも含むポリオール成分ベースのコーティング組成物を開示している。このポリシロキサンがポリイソシアネートを変性するのに好適な範囲は記述されていない。
EP−A 1690902は、表面にポリシロキサンユニットが共有結合している表面変性ナノ粒子を記述している。ナノ粒子を含むポリシロキサン変性バインダーは記述されていない。
一連の特許が、フィルム形成樹脂に対して潜在的に反応性の基を有する表面官能化粒子、およびコーティングにおけるその使用を記述している(EP−A 0872500、WO 2006/018144、DE−A 102005034348、DE−A 19933098、DE 10247359)。問題となっているシステムは、ブロックトイソシアネート基を有するナノ粒子、およびその分散体を含み、バインダーとのブレンドにおいて使用される。
EP−A 0872500およびWO 2006/018144は、例えば、ナノ粒子表面がアルコキシシランの共有結合を用いて変性されているコロイド金属酸化物を開示している。変性に使用されるアルコキシシランは、アミノアルコキシシランとブロックトモノマーイソシアネートとの付加生成物である。次に、このように変性された金属酸化物をバインダーおよび硬化剤と混合し、コーティング材料の製造のためのイソシアネート成分として使用する。この発明で重要なことは、アルコキシ基の加水分解のための製造プロセスと次の共有結合を生じる粒子表面における縮合における水およびアルコールの存在である。この発明で同様に重要なことは、水およびアルコール溶媒との反応を防ぐための遊離NCO基のブロッキングである。従って、ここで問題となっているシステムは、変性ナノ粒子であって、ナノ粒子含有ポリイソシアネートではない。従って、反応において、ナノ粒子は共有結合的にフィルム形成マトリクスに組み込まれ、従ってフィルム形成マトリクスに影響を及ぼし、経験的に可撓性の減損をもたらす。更に、水およびアルコール溶媒の使用を必要とするこのプロセスのために、非ブロックトポリイソシアネートを使用することができないことが不利である。ポリシロキサンユニットの使用は記述されていない。
WO 2007/025670およびWO 2007/025671は、ヒドロキシル官能性ポリジメチルシロキサンを、ポリウレタンコーティング材料のポリオール成分の一部として開示している。そのようなヒドロキシル官能性ポリジメチルシロキサンがポリイソシアネートを変性するのに好適な量は記述されていない。本出願の優先日に公開されていなかったドイツ出願第102006054289号は、ポリイソシアネートをアミノアルコキシシランで変性し、ナノ粒子を添加することによって得られるナノ粒子含有ポリイソシアネートを開示している。
意外なことに、この種類のナノ粒子含有ポリイソシアネートがヒドロキシル官能性ポリジメチルシロキサンによって有利に変性され、それから製造されるコーティング組成物の性能特性の大きな改良を達成することを可能にすることがわかった。
従って、本発明は、
(A)ポリイソシアネートを、
(B)式(I)
Q−Z−SiX3−a (I)
〔式中、
Qは、イソシアネート反応性基であり、
Xは、加水分解性基であり、
Yは、同一であるかまたは異種のアルキル基であり、
Zは、C〜C12アルキレン基であり、
aは、1〜3の整数である。〕
のアルコキシシラン、
(C)数平均分子量200〜3000g/molおよび平均OH官能価1.8以上の式(II)
Figure 2011503268
〔式中、
Xは、任意に分枝していてもよいC〜C10脂肪族基、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル基、より好ましくはメチル基、または
Si−[−[O−CH−CHZ]−O−]ユニット(式中、Z=Hまたはメチル、好ましくはHであり、n=1〜12、好ましくは1〜5である。)、
または非常に好ましくは、
[−CH−O−(CH−]−Siユニット(式中、r=1〜4、好ましくはr=3である。)であり、
Rは、次式
Figure 2011503268
(式中、x=3〜5、好ましくは5である。)
のヒドロキシ官能性カルボン酸エステルであるか、
または好ましくは、−CH(OH)Y基(式中、Yは、−CH−N(R)基(式中、Rは、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基であり、Rは、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基である。)である。)であり、
は、同一であっても異なっていてもよく、水素または任意にヘテロ原子を含んでいてもよいC〜C10炭化水素基であり、
nは、1〜40である。〕
のヒドロキシル含有ポリシロキサン、
(D)要すれば、ブロッキング剤、
と反応させ、次に、
(E)分散体中で動的光散乱によって測定される平均粒度(Z平均)200nm未満の、表面変性されていてもよい無機粒子
を分散によって混和する、ナノ粒子変性ポリイソシアネートの製造方法を提供する。
本発明の方法を無水で行うことが重要である。すなわち、水を例えばこのプロセスにおける成分としても、溶媒としても、分散媒体としても、単独で添加しないことが重要である。従って、好ましくは、本発明の方法における水の量は、好ましくは用いられる成分(A)〜(E)の総量に対して、0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
(A)としては、原則的に、1分子あたり1を超えるNCO基を有し、それ自体当業者に既知のあらゆるNCO官能性化合物を使用することが可能である。この化合物は、好ましくはNCO官能価2.3〜4.5、NCO基含量11.0重量%〜24.0重量%、および好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満のモノマージイソシアネート含量を有する。
この種類のポリイソシアネートは、単純な脂肪族、脂環式、芳香脂肪族および/または芳香族ジイソシアネートの変性によって得られ、ウレトジオン、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオンおよび/またはオキサジアジントリオン構造を含んでいてよい。更に、そのようなポリイソシアネートをNCO含有プレポリマーとして使用することも可能である。この種類のポリイソシアネートは、例えば、Laas等(1994年),J.prakt.Chem.336,185〜200またはBock(1999年),Polyurethane fuer Lacke und Beschichtungen,Vincentz Verlag,ハノファー,21〜27頁に記載されている。
そのようなポリイソシアネートの製造に好適なジイソシアネートは、分子量140〜400g/molのジイソシアネートであって、ホスゲン化によって得られるか、またはホスゲンフリー法によって、例えばウレタンの熱開裂によって、得られ、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族および/または芳香族に結合されたイソシアネート基を有する所望のジイソシアネートであり、例えば1,4−ジイソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン(HDI)、2−メチル−1,5−ジイソシアナトペンタン、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,10−ジイソシアナトデカン、1,3−および1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−および1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、1−イソシアナト−1−メチル−4(3)イソシアナトメチルシクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、1,3−および1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン(TMXDI)、2,4−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)、2,4’−および4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)、1,5−ジイソシアナトナフタレンまたはそのようなジイソシアネートの所望の混合物である。
(A)として、好ましくは、IPDI、MDI、TDI、HDIまたはそれらの混合物ベースの上記種類のポリイソシアネートが使用される。HDIおよびIPDIベースの脂肪族ポリイソシアネートの使用が特に好ましい。
好ましくは、式(I)において、基Xは、アルコキシまたはヒドロキシル基、より好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシである。
好ましくは、式(I)中のYは、直鎖または分枝C〜Cアルキル基、好ましくはメチルまたはエチルである。
式(I)中のZは、好ましくは直鎖または分枝C〜Cアルキレン基である。
好ましくは、式(I)中のaは、1または2である。
好ましくは、式(I)において、基Qは、ウレタン、ウレアまたはチオウレアを生じるイソシアネートに対して反応性の基である。これらは、好ましくはOH、SHまたは第1級もしくは第2級アミノ基である。
好ましいアミノ基は、式−NHR〔式中、Rは、水素、C〜C12アルキル基もしくはC〜C20アリール基または式ROOC−CH−CH(COOR)−(式中、RおよびRは、好ましくは同一であるかまたは異種の、炭素原子を1〜22個、好ましくは1〜4個有し、必要に応じて、更に分枝されていてもよいアルキル基である。)のアスパラギン酸エステル基である。〕のアミノ基である。特に好ましくは、RおよびRは、それぞれメチル基またはエチル基である。
そのようなアルコキシシラン官能性アスパラギン酸エステルは、US 5364955に記述されているように、常套の方法でアミノ官能性アルコキシシランとマレイン酸エステルまたはフマル酸エステルとの付加反応によって得られる。
式(I)の化合物として使用される種類のアミノ官能性アルコキシシランまたはアルコキシシリル官能性アスパラギン酸エステルの製造用のアミノ官能性アルコキシシランは、例えば、2−アミノエチルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシランである。
(B)における式(I)の第2級アミノ基を有するアミノアルコキシシランとして、更に、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(ガンマトリメトキシシリルプロピル)アミン、N−ブチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ブチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−エチル−3−アミノイソブチルトリメトキシシラン、N−エチル−3−アミノイソブチルトリエトキシシランまたはN−エチル−3−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、N−エチル−3−アミノイソブチルメチルジエトキシシランも可能である。
アスパラギン酸エステルの製造に好適なマレイン酸エステルまたはフマル酸エステルは、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジ−n−ブチルマレエートおよびこれらに対応するフマル酸エステルである。ジメチルマレエートおよびジエチルマレエートが特に好ましい。
アスパラギン酸エステルの製造に好ましいアミノシランは、3−アミノプロピルトリメトキシシランまたは3−アミノプロピルトリエトキシシランである。
マレイン酸および/またはフマル酸エステルとアミノアルキルアルコキシシランとの反応は、0〜100℃の温度範囲で行われ、それらの割合は、一般的に、出発化合物が1:1のモル比で使用されるように選択される。この反応は、バルクにおいて、または、例えばジオキサンのような溶媒の存在下において行われる。しかしながら、溶媒の併用はあまり好ましくない。当然のことながら、各種3−アミノアルキルアルコキシシランの混合物をフマル酸および/またはマレイン酸エステルの混合物と反応させてもよい。
ポリイソシアネートの変性に好ましいアルコキシシランは、上記タイプの第2級アミノシラン、より好ましくは上記タイプのアスパラギン酸エステル、および更にジ−および/またはモノアルコキシシランである。
上記アルコキシシランは変性のために単独で使用しても混合物で使用してもよい。
変性において、変性されるイソシアネートの遊離NCO基と式(I)のアルコキシシランのNCO反応性基Qとの比は、好ましくは、1:0.01〜1:0.75、より好ましくは1:0.02〜1:0.4、最も好ましくは1:0.05〜1:0.3である。
原則的に、もちろん、より高い割合のNCO基を上記アルコキシシランで変性することも可能であるが、架橋に利用可能な多くの遊離NCO基が満足な架橋に十分なままであることを確実にするように注意しなければならない。
アミノシランとポリイソシアネートとの反応を、0℃〜100℃、好ましくは0℃〜50℃、より好ましくは15℃〜40℃において行う。必要なら、発熱反応を冷却によって制御する。
一般式(II)のヒドロキシル含有シロキサン(C)は、対応エポキシ官能性ポリオルガノシロキサンとヒドロキシアルキル官能性アミンとを、好ましくはエポキシ基とアミノ基との化学量論比で、反応させることによって得られる。
このために使用されるエポキシ官能性シロキサンは、1分子あたり、好ましくは1〜4個のエポキシ基、より好ましくは2個のエポキシ基を含む。加えて、その数平均分子量は、150〜2000g/mol、好ましくは250〜1500g/mol、非常に好ましくは250〜1250g/molである。
好ましいエポキシ官能性シロキサンは、式(III)
Figure 2011503268
〔式中、
Xは、任意に分枝していてもよいC〜C10脂肪族基、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル基、より好ましくはメチル基、または
[−CH−O−(CH]−Siユニット(式中、r=1〜4、好ましくはr=3)であり、
は、同一であっても異なっていてもよく、水素または任意にヘテロ原子を含んでいてもよいC〜C10炭化水素基であり、
nは、1〜40である。〕
のα,ω−エポキシシロキサンである。
式(II)および(III)におけるRは、好ましくはフェニル、アルキル、アラルキル、フルオロアルキル、アルキルエチレン−co−プロピレンオキシド基または水素であり、フェニル基またはメチル基が特に好ましい。とりわけ好ましいRはメチル基である。
式(III)の好適な化合物は、例えば、式(IIIa)および(IIIb)
Figure 2011503268
〔式中、nは、4〜12の整数、好ましくは6〜9の整数である。〕
の化合物である。
このシリーズの市販品の例は、例えば、CoatOsilTM2810(ドイツ国レーフエルクーゼン在Momentive Performance Materials)またはTegomerTME−Si2330(ドイツ国エッセン在Tego Chemie Service GmbH)である。
好適なヒドロキシアルキル官能性アミンは、一般式(IV)
Figure 2011503268
〔式中、
は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基であり、
は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基である。〕
の化合物である。
好ましいヒドロキシアルキルアミンは、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、エチルエタノールアミン、プロピルエタノールアミンおよびシクロヘキシルエタノールアミンである。ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンまたはシクロヘキシルエタノールアミンが特に好ましい。ジエタノールアミンがとりわけ好ましい。
成分(C)を製造するには、一般式(III)のエポキシ官能性シロキサンを、所望により、溶媒中に導入し、次に必要な量のヒドロキシアルキルアミン(IV)または2種類以上のヒドロキシアルキルアミン(IV)の混合物と反応させる。反応温度は、典型的には20〜150℃であり、遊離エポキシ基が検出されなくなるまで継続する。
エポキシ官能性ポリオルガノシロキサンとヒドロキシアルキルアミンとの上記反応によって得られた式(II)のヒドロキシアルキル官能性シロキサン(C)を使用することが特に好ましい。
特に好ましいポリオルガノシロキサン(C)は、例えば、式(Ia)〜(Ih)
Figure 2011503268
〔式中、n=4〜12、好ましくは6〜9である。〕
のポリオルガノシロキサンである。
例えば式(V)
Figure 2011503268
〔式中、
mは、5〜15であり、
Zは、Hまたはメチル、好ましくはHであり、
n、oは、1〜12、好ましくは1〜5である。〕
のヒドロキシアルキル官能性シロキサン(α,ω−カルビノール)も同様に、成分(C)として好適である。
式(V)のヒドロキシアルキル−官能性シロキサン(α,ω−カルビノール)の数平均分子量は、好ましくは250〜2250g/mol、より好ましくは250〜1500g/mol、非常に好ましくは250〜1250g/molである。上記タイプの市販のヒドロキシアルキル官能性シロキサンの例は、GE−Bayer Silicones(ドイツ国レーフエルクーゼン)製のBaysiloneTMOF−OH 502 3および6%である。
成分(C)に一致する好適なヒドロキシ官能性ポリオルガノシロキサンの別の製造経路は、上記式(V)のα,ω−カルビノールタイプのヒドロキシルアルキル官能性シロキサンと環状ラクトンとの反応である。好適な環状ラクトンは、例えばε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトンまたはバレロラクトンである。
これは、OH基対ラクトン官能基の比1:2〜2:1、好ましくはOH基対ラクトン官能基の化学量論比において行われる。このようにして得られるヒドロキシアルキル官能性シロキサン(C)が好ましい。このような化合物の例は、一般式(VI)
Figure 2011503268
〔式中、
mは、5〜15であり、
yは、2〜5、好ましくは5である。〕
のポリオルガノシロキサン(C)である。
式(II)において、Rは、好ましくは次式
Figure 2011503268
〔式中、x=3〜5、好ましくは5である。〕
のヒドロキシ官能性カルボン酸エステル、または次式
Figure 2011503268
〔式中、
は、脂肪族直鎖、分枝または環状ヒドロキシアルキル基であり、
は、水素であるか、または基Rの定義に一致する。〕
のヒドロキシアルキル官能性アミノ基である。
式(II)において、Rは、特に好ましくは、上記種類のヒドロキシアルキル官能性アミノ基である。
式(II)および(III)において、Rは、好ましくは、フェニル、アルキル、アラルキル、フルオロアルキル、アルキルエチレン−co−プロピレンオキシド基または水素であり、フェニルおよびメチルが特に好ましい。Si原子上の2つのR置換基は異なっていてもよい。とりわけ好ましいRは、メチル基であり、従って問題になっているユニットは、純粋なジメチルシリルユニットである。
上記のように得られる成分(C)のヒドロキシル含有シロキサンの数平均分子量は、好ましくは250〜2250g/mol、より好ましくは250〜1500g/molである。
変性との関連で、(A)において使用される変性されるポリイソシアネートの遊離NCO基と式(II)のヒドロキシル含有ポリジメチルシロキサンのNCO反応性OH基との比は、好ましくは1:0.001〜1:0.4、より好ましくは1:0.01〜1:0.2である。
シランおよびポリジメチルシロキサン変性に続いて、そのようにして変性されたポリイソシアネートの遊離NCO基を更に変性してもよい。これは、例えば、それ自体当業者に既知のブロック剤を用いる遊離NCO基の部分的または完全なブロックである(イソシアネート基のブロックに関しては、DE−A 10226927、EP−A 0576952、EP−A 0566953、EP−A 0159117、US−A 4482721、WO 97/12924またはEP−A 0744423参照。)。例としては、ブタノンオキシム、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトオキシム、マロン酸エステル、第2級アミン、および更にトリアゾール誘導体およびピラゾール誘導体が挙げられる。
ナノ粒子を混和する前のNCO基のブロックは、これをベースとするナノ粒子変性ポリイソシアネートが遊離NCO基を有する同様の生成物に比べて後に架橋に利用可能なNCO基のレベルとの関連でより良好な安定性を有する傾向があるという利点を有する。
ポリイソシアネートの変性は、好ましくは下記順序で行われる:ポリジメチルシロキサン、シランおよびブロック剤。
ヒドロキシル官能性ポリジメチルシロキサンとポリイソシアネートとの反応は、0〜100℃において、好ましくは10〜90℃において、より好ましくは15〜80℃において行われる。適切な場合、R−OHとNCOとの反応を触媒する一般的な触媒を使用することが可能である。
本発明の方法において、原則として、任意の時点において、それ自体当業者に既知であり、NCO基に対して不活性である溶媒を添加することが可能である。NCO基に対して不活性な溶媒は、例えば、酢酸ブチル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、酢酸エチル、トルエン、キシレン、溶媒ナフサ、およびそれらの混合物のような溶媒である。
ポリイソシアネートの変性中または変性後に、場合により表面変性されているナノ粒子(E)を導入する。これは、粒子の単純な撹拌混和によって行われる。しかしながら、例えば超音波、ジェット分散またはローター−ステーター原理に基づく高速撹拌操作によるような高い分散エネルギーの使用もまた考えられる。単純な機械的撹拌混和が好ましい。
原則として、粒子は、パウダーの形態で使用されるだけではなく、好適な、好ましくはイソシアネートに対して不活性な、溶媒中の懸濁体または分散体の形態でも使用されうる。有機溶媒中の分散体の形態で粒子を使用することが好ましい。
オルガノゾルに好適な溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、および更にポリウレタンケミストリーにおいて一般的な溶媒、例えば酢酸ブチル、酢酸エチル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、トルエン、2−ブタノン、キシレン、1,4−ジオキサン、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトンまたはそのような溶媒の所望の混合物である。
この関連で好ましい溶媒は、ポリウレタンケミストリーにおいて一般的な溶媒、例えば酢酸ブチル、酢酸エチル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、トルエン、2−ブタノン、キシレン、1,4−ジオキサン、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトンまたはそのような溶媒の所望の混合物である。
特に好ましい溶媒は、アルコールフリーおよびケトンフリーの溶媒、例えば酢酸ブチル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、エチルアセテート、トルエン、キシレン、溶媒ナフサおよびそれらの混合物である。
後の架橋に利用可能なNCO基のレベルとの関連で、粒子分散体用の溶媒としてのケトンまたはアルコールの使用を避けるだけでなく、ポリイソシアネート変性中の処理溶媒としての使用も避けることが有利であることが証明された。なぜなら、ケトンまたはアルコールを溶媒として使用する場合、それから製造されるナノ粒子変性ポリイソシアネートの貯蔵中に比較的高いNCO基のレベルの低下が観測されるからである。ポリイソシアネートを追加の工程でブロックする場合、溶媒の中で、ケトンまたはアルコールを使用してもよい。
本発明のある好ましい態様は、(E)の粒子として、周期表の主族II〜IVの元素および/またはランタノイドを含む遷移族I〜VIIIの元素の無機酸化物、混合酸化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、炭化物、ホウ化物および窒化物を使用する。成分(E)の特に好ましい粒子は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化ニオブおよび酸化チタンである。酸化ケイ素ナノ粒子がとりわけ好ましい。
(E)において使用される粒子の、Z平均として分散体中で動的光散乱によって決定される平均粒度は、好ましくは5〜100nm、より好ましくは5〜50nmである。
(E)において使用される全ての粒子の好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、非常に好ましくは少なくとも95%が上で定義されるサイズを有する。
粒子は、好ましくは表面変性の形態で使用される。(E)において使用される粒子が表面変性される場合、その粒子を、例えば変性ポリイソシアネートに混和される前に、シラン化で反応させる。この方法は文献で知られており、例えば、DE−A 19846660またはWO 03/44099に記述されている。
更に、表面を、例えばWO 2006/008120およびFoerster,S.& Antonietti,M.,Advanced Materials,10,no.3,(1998年)195に記述されているように、粒子表面またはブロックコポリマーに対する相互作用に対応するヘッド基を有する界面活性剤によって吸着/会合で変性してもよい。
好ましい表面変性は、アルコキシシランおよび/またはクロロシランを用いるシラン化である。問題となっているとりわけ好ましいシランは、アルコキシル基、不活性アルキルまたはアラルキル基に加えて、他の官能基を有さない。
(E)に好適な種類の市販の粒子分散体の例は、OrganosilicasolTM(米国在Nissan Chemical America Corporation)、NanobykTM3650(ドイツ国ヴェーゼル在BYK Chemie)、Hanse XP21/1264またはHanse XP21/1184(ドイツ国ハンブルク在Hanse Chemie)、HIGHLINKTMNanO G(ドイツ国ズルツバハ在Clariant GmbH)である。好適なオルガノゾルの固形分は、10重量%〜60重量%、好ましくは15重量%〜50重量%である。
(E)において使用される粒子の量(固体として計算)は、変性ポリイソシアネートおよび粒子を含有するシステム全体に対して、典型的には1重量%〜70重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、より好ましくは25重量%〜55重量%である。
本発明のナノ粒子含有ポリイソシアネートの固形分は、20重量%〜100重量%、好ましくは40重量%〜90重量%、より好ましくは40重量%〜70重量%である。
本発明は、更に、本発明によって得られるナノ粒子変性ポリイソシアネートおよび更にそれを含有するポリウレタンシステムも提供する。
この種類のポリウレタンシステムは、本発明のポリイソシアネートのNCO基がブロックされているか否かに依存して1成分または2成分PUシステムとして処方されうる。
本発明のナノ粒子変性ポリイソシアネート以外に、本発明のポリウレタンシステムは、架橋のためにポリヒドロキシおよび/またはポリアミンコンパウンドを含有する。加えて、本発明のポリイソシアネートと異なる別のポリイソシアネートおよび更に存在する助剤および添加剤も存在しうる。
好適なポリヒドロキシル化合物の例は、それ自体コーティング技術において典型的な三−および/または四−官能性アルコールおよび/またはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよび/またはポリアクリレートポリオールである。
更に、それぞれウレタンまたはウレア基中に存在する活性水素原子に基づいてポリイソシアネートと架橋可能なポリウレタンまたはポリウレアを架橋のために使用することも可能である。
同様に、アミノ基がブロックされているポリアミン、例えばポリケチミン、ポリアルジミンまたはオキサゾラン、の使用が可能である。
本発明のポリイソシアネートの架橋のために、ポリアクリレートポリオールおよびポリエステルポリオールを使用することが好ましい。
使用しうる助剤および添加剤としては、酢酸ブチル、酢酸エチル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、トルエン、2−ブタノン、キシレン、1,4−ジオキサン、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような溶媒またはそのような溶媒の所望の混合物が挙げられる。好ましい溶媒は、酢酸ブチル、酢酸2−エチルおよびジアセトンアルコールである。
更に、無機または有機顔料、光安定剤、コーティング添加剤、例えば分散剤、流れ調整剤、増粘剤、脱泡剤および別の助剤、接着剤、殺カビ剤、殺菌剤、安定剤または抑制剤および触媒もまた助剤および添加剤として存在しうる。
本発明のポリウレタンシステムの支持体への塗布を、コーティング技術に典型的な塗布技術、例えばスプレー、フローコーティング、浸漬、スピンコーティングまたはナイフコーティング、によって行う。
別途言及しない限り、百分率は重量%であると理解される。
DesmophenTMA 870: ポリアクリレートポリオール;酢酸ブチル中70%、OH価97、OH含量2.95%、23℃における粘度約3500mPas、Bayer MaterialScience AG(ドイツ国レーフエルクーゼン)の市販品
DesmodurTMN 3300: ヘキサメチレンジイソシアネートトリマー;NCO含量21.8+/−0.3重量%、23℃における粘度約3000mPas、Bayer MaterialScience AG(ドイツ国レーフエルクーゼン)
DesmodurTMN 3390 BA: 酢酸ブチル中のヘキサメチレンジイソシアネートトリマー;NCO含量19.6+/−0.3重量%、23℃における粘度約500mPas、Bayer MaterialScience AG(ドイツ国レーフエルクーゼン)
DesmodurTMVP LS 2253: HDIベースの3,5−ジメチルピラゾールブロックトポリイソシアネート(トリマー);SN 100/MPA(17:8)中75%、23℃における粘度約3600mPas、ブロックトNCO含量10.5%、当量400、Bayer MaterialScience AG(ドイツ国レーフエルクーゼン)
OrganosilicasolTMMEK−ST: メチルエチルケトン中に分散されたコロイドシリカ、粒度10〜15nm(製造業者のデータ)、SiO 30wt%、HO 0.5wt%未満、粘度5mPas未満、Nissan Chemical America Corporation(米国)
CoatosilTM 2810: エポキシ変性シリコーン流体、エポキシド含量11.4%、Momentive Performance Materials(ドイツ国レーフエルクーゼン)
BaysiloneTM−Lackadditiv OL 17: 流れ調整助剤、Borchers GmbH(ドイツ国ランゲンフェルト)
BYKTM070: 脱泡剤、BYK−Chemie GmbH(ドイツ国ヴェセル)
TinuvinTM123: HALSアミン、Ciba Specialty Chemicals(スイス連邦バーゼル)
TinuvinTM384−2: 紫外線吸収剤、Ciba Specialty Chemicals(スイス連邦バーゼル)
SolventnaphthaTM100: 芳香族化合物含有溶媒混合物、Bayer MaterialScience AG(ドイツ国レーフエルクーゼン)
ヒドロキシル価(OH価)は、DIN 53240−2に従って測定した。
粘度は、DIN EN ISO 3219に従ってHaake(ドイツ国)製の「Roto Visco 1」回転式粘度計を使用して測定した。
酸価は、DIN EN ISO 2114に従って測定した。
カラーナンバー(APHA)は、DIN EN 1557に従って測定した。
NCO含量は、DIN EN ISO 11909に従って測定した。
DIN EN ISO 1522「振子型減衰試験(Pendulum attenuation testing)」に準拠した振子型ダンピング(Koenig)
DIN EN ISO 2812−5「コーティング・マテリアル−液体に対する耐性の測定−パート5:温度勾配オーブン(Gradient Oven)を用いる方法」に準拠した耐薬品性
DIN EN ISO 20566「コーティング・マテリアル−実験室用洗浄ユニットを使用するコーティングシステムの耐引掻き性の試験−」に準拠した耐引掻き性、実験室用洗浄ユニット(湿式表面損傷)
粒度の測定
HPPS粒度分析器(英国ウスターシア在Malvern)を使用する動的光散乱によって粒度を測定した。Dispersion Technology Software 4.10を用いて評価を行った。多重散乱を防ぐために、ナノ粒子の高希釈分散体を製造した。分散体と同じ溶媒約2mLを含むセルに希ナノ粒子分散体(約0.1%〜10%)を1滴入れ、振とうし、HPPS分析器中で20〜25℃において測定した。当業者には常識であるが、分散媒体に関連するパラメータ(温度、粘度および屈折率)を予めソフトウェアに入力しておいた。有機溶媒の場合、ガラスセルを使用した。得られた結果は、強度/または容積/粒径プロットおよび更に粒径に関するZ平均である。多分散度が0.5未満であることに注意を払った。
耐溶剤性の測定
この試験を使用して硬化コーティングフィルムが種々の溶媒に耐える能力を測定した。これは、所定の時間、コーティング面に溶媒を作用させることによって行われる。次に、視覚的におよび手で触ることによって、試験しているエリアに変化が起こっているか否か、および、変化が起こっている場合、どのような変化が起こっているかを評価する。コーティングフィルムは、一般的にガラスプレート上に配置されるが、別の支持体も同様に可能である。溶媒キシレン、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、酢酸エチルおよびアセトン(下記参照。)を有する試験管台を、脱脂綿栓を有する試験管の口がフィルム上に位置するようにコーティング面に置く。重要な因子は、溶媒によって生じるコーティング面の濡れである。所定の溶媒暴露時間(1分および5分)後、試験管台をコーティング面からはずす。次に、溶媒の残留物を吸取紙または織布によって迅速に取り除く。次に試験した領域を、指の爪で注意してこすった後に、変化を迅速に目視検査する。次の等級に分類する:
0=変化なし
1=ごくわずかに変化 可視変化のみ
2=わずかに変化 指の爪でわかる軟化が確認される
3=明らかに変化 著しい軟化が指の爪で確認される
4=激しく変化 指の爪が支持体に届く
5=破壊 コーティング面が外部暴露なしに破壊する
上記溶媒について得られた評価等級を下記順序で記録する:
例 0000 (変化なし)
例 0001 (アセトンの場合可視変化のみ)
ここで、数字の順番は、試験溶媒の順番(キシレン、メトキシプロピルアセテート、酢酸エチル、アセトン)を表している。
ハンマー試験による耐引掻き性の測定(乾式表面損傷)
平坦面がスチールウールまたは研磨紙を備えるハンマー(重量:柄を除いて800g)を使用して表面損傷を行う。ハンマーを慎重に被覆面に直角に置き、傾けたり付加的な物理力を加えたりせずにコーティング上の経路に沿って移動させる。10往復のストロークを行う。表面損傷媒体への暴露後に、試験した領域を軟らかい布で拭き、次にDIN EN ISO 2813による光沢を表面損傷の方向に対して直角に測定する。測定される領域は均質でなければならない。
例1
US−A 5364955の実施例5の教示に従って、等モル量の3−アミノプロピルトリメトキシシランとジエチルマレエートとを反応させることによって、ジエチルN−(3−トリメトキシシリルプロピル)アスパラギン酸エステルを製造した。
例2a:ヒドロキシル官能性ポリジメチルシロキサン
WO 2007025670に従って、エポキシ官能性ポリジメチルシロキサンCoatsosilTM2810
Figure 2011503268
を770g導入し、80℃に予熱し、ジエタノールアミン231gと混合した(当量比エポキシド/アミン1:1)。次にこの混合物を100℃において2時間撹拌した。生成物は、エポキシド含量0.01%未満、OH価約365mgKOH/g(11.1%)および23℃における粘度約2900mPasを有した。
例2b〜2c
例2aと同様に、各種アミンを用いてビスエポキシドの反応を行った。反応が収束した後、エポキシド含量は0.01%未満であった。ある場合は、合成を酢酸ブチルの存在下において行った。
Figure 2011503268
例2d
PDMSビスヒドロキシドTegomer H−Si2111(OH含量3.9%、分子量876g/mol;ドイツ国エッセン在Degussa AG)438g(2当量)をカプロラクトン57g(1当量)およびDBTL0.05w/w%と混合し、150℃において6時間撹拌した。OH価が113mgKOH/gの透明生成物を得た。
例3
2LフラスコにOrganosilicasolTMMEK−ST 500gおよび酢酸ブチル500gを投入した。この分散体をロータリーエバポレーターにより60℃および120mbarにおいて濃縮し、残留物を再度酢酸ブチル500gで処理した。分散体のメチルエチルケトン含量が0.1重量%未満に低下するまでこの手順を繰り返した(GC−FIDによって測定。)。
例3において使用するOrganosilicasolTMMEK−STおよび酢酸ブチルの両方および生じる酢酸ブチル中の分散体は、それぞれ4Aモレキュラーシーブを使用して乾燥した。
生じる酢酸ブチル中のシリカオルガノゾルの含水量は440ppmであった。固形分を30重量%に調節した。動的光散乱を用いて測定されるZ平均は23nmであった。
例5:DE 102006054289による比較ポリイソシアネート
標準的撹拌装置に、酢酸ブチル85g中のDesmodurTMN3300(ヘキサメチレンジイソシアネートトリマー;NCO含量21.8+/−0.3重量%、23℃における粘度約3000mPas、ドイツ国レーフエルクーゼン在Bayer MaterialScience AG)192.7g(1当量)を60℃において投入した。次に、例1のアルコキシシラン70.3g(0.2当量)を慎重に滴下し、温度を60℃以下に保持した。反応の終了後(IR分光法による恒常性に関するNCO含量の試験)、このバッチを室温に冷却し、1,3−ジメチルピラゾール(DMP)76.9gを慎重に添加し、IR分光計におけるNCOピークが消失するまで温度を50℃に保持した。
これにより下記特徴を有する無色の液体ブロックトポリイソシアネートが生じた:固形分80重量%、23℃における粘度3440mPas、およびDMPベースのブロックトNCO含量7.91%。
例6a:本発明の必須シラン−およびシロキサン−変性PIC
標準的撹拌装置に、酢酸ブチル250g中のDesmodurTMN3300 275.85g(1当量)を80℃において投入し、2L/時間の窒素でガスシールした。次に、例2aのシロキサンブロックコポリオール4.41g(0.02当量)を80℃において添加し、この温度を4時間保持した。理論的に予想されるNCO含量を滴定によって試験し、次にこのバッチを室温に冷却した。3時間にわたって、例1のアルコキシシラン112.88g(0.2当量)および更に酢酸ブチル250gを添加し、氷冷によって温度を40℃以下に保持した。理論NCO含量を試験した後、このバッチを室温に冷却し、温度を40℃以下に調節しながら約15分にわたってジメチルピラゾールブロック剤106.87g(0.78当量)を添加した。IR分光計においてNCOピークが消失するまで温度を40℃に保持した。
これにより下記特徴を有する透明な液体ブロックトポリイソシアネートが生じた:固形分48.7重量%およびDMPベースのブロックトNCO含量4.67%
例6b〜6h
例6aと同様に、本発明に必須の別の変性PICを製造した。使用したポリイソシアネートはDesmodur N3300である。場合により、ポリシロキサンユニットを酢酸ブチル50gと混合した。PIC/ポリシロキサン/シラン/ブロック剤当量比を、1/0.02/0.2/0.78になるように選択した。透明な貯蔵安定生成物を得た。
Figure 2011503268
例7:アミノシロキサン変性なしの比較シロキサン変性ポリイソシアネート
標準的撹拌装置に、酢酸ブチル250g中のDesmodurTMN3300 332.73g(1当量)を80℃において投入し、2L/時間の窒素でガスシールした。次に例2のシロキサンブロックコポリオール5.31g(0.02当量)を80℃において添加し、この温度を4時間保持した。理論的に予想されるNCO含量を滴定によって試験し、次にこのバッチを室温に冷却し、酢酸ブチル250gを添加した。理論NCO含量を試験した後、このバッチを室温に冷却し、約15分にわたって、40℃を超えないように温度を調節しながらジメチルピラゾールブロック剤161.95g(0.98当量)を添加した。IR分光計におけるNCOピークが消失するまで温度を40℃に保持した。
これにより、下記特性を有する、濁った凝集ブロックトポリイソシアネートが生じた:固形分49.7重量%およびDMPベースのブロックトNCO含量7.08%
例8a:ナノ粒子を含む比較ポリイソシアネート
例5の生成物344.2gを標準的撹拌装置に投入し、OrganosilicasolTMMEK−ST955.8gと30分間にわたって混合した。生じた変性ポリイソシアネートは、NCO含量2.1重量%と固形分42.7重量%とを有していた。この分散体中のSiOナノ粒子の割合は22重量%であり、固形物中50.8重量%であった。生成物はわずかに曇っており、若干黄みがかっていた。
次にロータリーエバポレーターにより60℃および120mbarの減圧のもとで溶媒262gをこの生成物845gから除去した。得られた固形分は62.3%であり、NCO含量は3.01%であった。
例8b:ナノ粒子を含む比較ポリイソシアネート
例5の生成物344.2gを標準的撹拌装置に投入し、例3のOrganosilicasol 955.8gと30分間にわたって混合した。生じた変性ポリイソシアネートは透明であり、NCO含量1.8重量%であり、固形分37.1重量%であった。分散体中のSiOナノ粒子の割合は22.1重量%であり、固形物中51重量%であった。生成物は透明であり、若干黄みがかっていた。
次にロータリーエバポレーターにより60℃および120mbarの減圧のもとで溶媒374gをこの生成物895gから除去した。得られた固形分は65.0%であり、NCO含量は3.13%であった。
例9:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
例6aの生成物187.57gを標準的撹拌装置に投入し、例3によるOrganosilicasol 312.43gと30分間にわたって混合した。生じた変性ブロックトポリイソシアネートは液体で透明であり、固形分37.01重量%であり、ブロックトNCO含量が1.81重量%であった。分散体中のSiOナノ粒子の割合は18.7重量%であり、固形物中50.6重量%であった。貯蔵安定性は3ヶ月を超えた。
例10:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
例6の生成物1487.5gを標準的撹拌装置に投入し、Organosilicasol MEK−ST(Nissan Chem.Corp.)2512.48gと30分間にわたって混合した。生じる変性ブロックトポリイソシアネートは液体で透明であり、固形分37.44重量%でブロックトNCO含量1.74重量%を有していた。この分散体中のSiOナノ粒子の割合は18.8重量%であり、固形物中50.4重量%であった。
例11:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
ロータリーエバポレーターにより60℃および120mbarにおいて、例9の生成物340.3gから溶媒140.3gを除去した。生じたナノ粒子含有ポリイソシアネートは透明であり、固形分67.1重量%でブロックトNCO含量3.18重量%を有していた。この分散体中のSiOナノ粒子の割合は31.8重量%であり、固形物中50.6重量%であった。23℃における粘度は1620mPasであった。貯蔵安定性は3ヶ月を超えた。
例12:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
ロータリーエバポレーターにより60℃および120mbarにおいて、例10の生成物771.3gから溶媒289gを除去した。生じたナノ粒子含有ポリイソシアネートは透明であり、固形分61.5重量%でブロックトNCO含量2.86重量%を有していた。分散体中のSiOナノ粒子の割合は30.9重量%であり、固形物中50.4重量%であった。
例13a〜g:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
例9と同様に、ナノ粒子を含む別の本発明のポリイソシアネートを製造し、適切な場合、溶媒を蒸留によって除去した。これは透明な液体生成物を生じた。
Figure 2011503268
例14:DE 102006054289による比較ポリイソシアネート
標準的撹拌装置に、室温において酢酸ブチル80g中のDesmodurTMN3300 453.6g(1当量)を投入し、2L/時間において窒素でガスシールした。次に、室温において3時間にわたって酢酸ブチル80g中の例1のアルコキシシラン186.5g(0.2当量)を滴下した。
これにより、下記特性を有する無色の液体ポリイソシアネートが生じた:固形分80重量%、NCO含量9.58%。
例15:比較シロキサン含有ポリイソシアネート
標準的撹拌装置に、80℃において酢酸ブチル250g中のDesmodurTMN3300 492.1g(1当量)を投入し、2L/時間の窒素でガスシールした。次に、80℃において例2aのシロキサンブロックコポリオール7.86g(0.02当量)を添加し、この温度を4時間保持した。理論的に予想されるNCO含量を滴定によって試験し、次にこのバッチを室温に冷却し、酢酸ブチル250gを添加した。
これにより、下記特性を有する透明のポリイソシアネートが生じた:固形分50.3重量%およびNCO含量10.4%。
例16:本発明の必須のシラン−およびシロキサン変性PIC
標準的撹拌装置に、酢酸ブチル250g中のDesmodurTMN3300 350.8g(1当量)を80℃において投入し、2L/時間の窒素でガスシールした。次に、例2aのシロキサンブロックコポリオール5.60g(0.02当量)を80℃において添加し、この温度を4時間保持した。理論的に予想されるNCO含量を滴定によって試験し、次にこのバッチを室温に冷却した。3時間にわたって、例1のアルコキシシラン143.6g(0.2当量)および更に酢酸ブチル250gを添加し、氷冷によって温度を40℃未満に保持した。理論NCO含量を試験した後、このバッチを室温に冷却した。
これにより、下記特性を有する透明な液体ポリイソシアネートが生じた:固形分50.6重量%およびNCO含量5.75%。
例17:ナノ粒子を含む比較ポリイソシアネート
酢酸ブチル77.8g中の例14の生成物129.6gを標準的撹拌装置に投入し、OrganosilicasolTMMEK−ST(Nissan Chemicals Corp.)392.7gと30分間にわたって混合した。生じたナノ粒子変性ポリイソシアネートは液体で透明であり、固形分37.2重量%でNCO含量1.76重量%を有していた。この分散体中のSiOナノ粒子の画分は19.6重量%であり、固形中53.2重量%であった。
例18:ナノ粒子を含む比較のポリイソシアネート
例15の生成物136.3gを標準撹拌装置に投入し、例3のOrganosilicasol 363.7gと30分間にわたって混合した。生じる変性ブロックトポリイソシアネートは半透明であり、固形分36.2重量%でNCO含量が2.81重量%であり、1日後にゲル化を行った。この分散体中のSiOナノ粒子の割合は21.8重量%であり、固形物中61重量%であった。
例19:ナノ粒子を含む本発明のポリイソシアネート
例16の生成物173.4gを標準的撹拌装置に投入し、例3のOrganosilicasol 326.6gと30分間にわたって混合した。生じる変性ブロックトポリイソシアネートは透明であり、固形分37.5重量%でNCO含量1.94重量%であった。分散体中のSiOナノ粒子の割合は19.6重量%であり、固形物中52.8重量%であった。ゲル化までの貯蔵安定性は約1ヶ月であった。
ブロックトポリイソシアネートの性能試験:
例9の本発明のポリイソシアネートを、DesmophenTMA870 BAとNCO/OH比1.0でおよびコーティング添加剤としてのBaysilone OL 17(MPA中の固形分/バインダー固形分10%強度溶液)0.1%、BYK 070(供給されたままの形態/バインダー固形分)2.0%、Tinuvin 123(供給されたままの形態/バインダー固形分)1.0%、Tinuvin 384−2(供給されたままの形態/バインダー固形分)1.5%およびDBTL(MPA中の固形分/バインダー固形分、10%強度溶液)0.5%とブレンドし、これらの成分を共に十分に撹拌した。コーティング材料の固形分は、40%〜50%であり、適切な場合、1:1MPA/SN溶媒混合物で調節した。加工前にコーティング材料を10分間脱気した。次に1.5クロス−パス(cross−passes)における重力供給カップ型ガンを使用してコーティング材料を準備した支持体に塗布した(空気圧3.0〜3.5bar、ノズル:1.4〜1.5mmφ、ノズル/支持体距離:約20〜30cm)。15分の蒸発分離時間後に、コーティング材料を140℃において30分間焼き付けた。ドライフィルムの厚さはそれぞれ30〜45μmであった。結果を表2にまとめる。
比較のために、DesmophenTMA 870およびDesmodurTMVP LS 2253および更に例5および6の比較のポリイソシアネートを含有する常套のコーティングシステムをコーティング添加剤と共に処方し(表1)、同様に塗布した。結果を同様に表2にまとめる。
Figure 2011503268
例9の本発明によって変性されたSiOナノ粒子含有ブロックトPICは、例5および6の変性ポリイソシアネートおよび更にDMP−ブロックトポリイソシアネートLS 2253と比較して、耐溶剤性、耐水性および還流の前と後の両方における乾式および湿式表面損傷が改良されている。他の特性は保持された。
別のシリーズの試験では、アミノシラン変性ナノ粒子含有ポリイソシアネート(DE 102006054289)を、本発明のアミノ−およびポリシロキサン−変性ナノ粒子含有ポリイソシアネートと比較した。これを行う手順は、上記の手順と類似していた。硬化を、Desmophen A870対NCO比1:1で行った。しかしながら、コーティング材料は、MPA/NS100(1:1)によって流出粘度20〜25秒に調節され、固形分は調節されなかった。このことは、スプレー固形分40%〜60%をもたらした。乾燥を室温において30分間、次に140℃において30分間、続いて60℃において16時間行った。結果を表2bに示す。
Figure 2011503268
用いた処方において、例12の本発明によって変性されたナノ粒子含有ポリイソシアネートは、DE 102006054289(例8a)に対応するアミノシラン変性ナノ粒子含有ポリイソシアネートと比較して、改良された耐引掻き性、振子硬度および更に流動性、光沢および曇り度を示す。例3のオルガノゾルを使用することによって、例8bによると、実際、DE 102006054289に対応するポリイソシアネートの耐引掻き性および振子硬度の明確な改良を達成することが可能であったが、本発明のポリイソシアネートのレベルに到達することはできなかった。原則的に、ナノ粒子なしの比較例と比較して、乾式耐引掻き性および耐溶剤性が本発明のポリイソシアネートによって改良される。
Figure 2011503268
本発明のナノ粒子含有ポリイソシアネートは、標準と比較して、明確に向上した耐引掻き性および振子硬度を示す。
非ブロックトポリイソシアネートの性能試験:
一般条件MMT 79−72/1、2、5、6および更にMMT 79−57/6:
A 870 BA、触媒なし、40〜50%スプレー固形分、140℃において25分+60℃において16時間の焼き付け条件、クリアコートフィルム厚35〜52μm、クリアコーティング材料、視覚的に十分。
性能試験
例16の本発明のポリイソシアネートをNCO/OH比1:0においてDesmophenTMA 870 BAおよび更にコーティング添加剤とブレンドし(表3)、これらの成分を共に完全に撹拌した。コーティング材料の固形分は40〜50%であり、必要なら、1:1 MPA/SN溶媒混合物で調節した。加工前にこのコーティング材料を10分間脱気した。次にこのコーティング材料を、1.5クロス−パスの重力供給カップ型ガンを使用して準備した支持体に塗布した(空気圧3.0〜3.5bar、ノズル:1.4〜1.5mmφ、ノズル/支持体距離:約20〜30cm)。15分間の蒸発分離時間後に、コーティング材料を140℃において25分間焼き付けた。ドライフィルム厚は、いずれの場合も30〜45μmであった。60℃における16時間の状態調節/エージング後に、コーティング試験を行った。結果を表4にまとめる。
比較のために、DesmophenTMA 870およびDesmodurTMN 3390を含有する常套のコーティングシステムおよび更に例12〜14のナノ粒子なしの変性ポリイソシアネートをコーティング添加剤とともに処方し(表3)、同じ方法で塗布した。結果を同様に表4にまとめる。
表3 添加剤の使用量
標準的2K[2成分]PUコーティング材料:
Baysilone OL 17(固形分/バインダー固形分)0.1%、MPA中の10%強度溶液として使用
BYK 070(供給されたままの形態/バインダー固形分)2.0%
Tinuvin 123(供給されたままの形態/バインダー固形分)1.0%
Tinuvin 384−2(供給されたままの形態/バインダー固形分)1.5%
Figure 2011503268
例18のSiOナノ粒子を含む本発明によって変性されるポリイソシアネートは、純粋なポリイソシアネート(標準的2K)と比較して、耐水性および乾式表面損傷が、還流前および還流後の両方において改良されている。還流前の湿式表面損傷も同様に改良された。DE 102006054289(例16)と比較して、耐溶剤性および振子硬度を改良することが可能であった。

Claims (16)

  1. (A)ポリイソシアネートを、
    (B)式(I)
    Q−Z−SiX3−a (I)
    〔式中、
    Qは、イソシアネート反応性基であり、
    Xは、加水分解性基であり、
    Yは、同一であるかまたは異種のアルキル基であり、
    Zは、C〜C12アルキレン基であり、
    aは、1〜3の整数である。〕
    のアルコキシシラン、
    (C)数平均分子量200〜3000g/molおよび平均OH官能価1.8以上を有する式(II)
    Figure 2011503268
    〔式中、
    Xは、任意に分枝していてもよいC〜C10脂肪族基、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル基、より好ましくはメチル基、またはSi−[−[O−CH−CHZ]−O−]ユニット(式中、Z=Hまたはメチル、好ましくはH、およびn=1〜12、好ましくは1〜5である。)または、非常に好ましくは、[−CH−O−(CH−]−Siユニット(式中、r=1〜4、好ましくはr=3である。)であり、
    Rは、次式
    Figure 2011503268
    (式中、x=3〜5、好ましくは5である。)
    のヒドロキシ官能性カルボン酸エステルであるか、または好ましくは、
    −CH(OH)Y基
    (式中、Yは、−CH−N(R)基(式中、Rは、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基であり、Rは、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル基である。)である。)
    であり、
    は、同一であっても異なっていてもよく、水素または任意にヘテロ原子を含んでいてもよいC〜C10炭化水素基であり、
    nは、1〜40である。〕
    のヒドロキシル含有ポリシロキサン、
    (D)所望により、ブロック剤
    と反応させ、次に、
    (E)分散体中で動的光散乱によって測定される平均粒度(Z平均)200nm未満の、表面変性されていてもよい無機粒子
    を分散によって混和する、ナノ粒子変性ポリイソシアネートの製造方法。
  2. (A)として、ウレトジオン、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオンおよび/またはオキサジアジントリオン構造を有するポリイソシアネートを使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. (A)として、IPDI、MDI、TDI、HDIまたはそれらの混合物ベースのポリイソシアネートを使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 式(I)中のaが1または2であり、基Qがウレタン、ウレアまたはチオウレアを生じるイソシアネート基に対して反応性の基である場合、式(I)において、基Xがアルコキシまたはヒドロキシル基であり、Yが直鎖または分枝C〜Cアルキル基であり、Zが直鎖または分枝C〜Cアルキレン基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. (B)において式(I)の化合物としてアルコキシシリル含有アスパラギン酸エステルを使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 式(II)のヒドロキシル含有ポリシロキサンにおいて、Rが次式
    Figure 2011503268
    〔式中、xは3〜5である。〕
    のヒドロキシル官能性カルボン酸エステルまたは次式
    Figure 2011503268
    〔式中、
    は、脂肪族直鎖、分枝または環状ヒドロキシアルキル基であり、
    は、水素であるかまたは基Rの定義に一致する。〕
    のヒドロキシアルキル官能性アミノ基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式(II)のヒドロキシル含有ポリジメチルシロキサンの数平均分子量が250〜2250g/molであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 変性のために(A)において使用されるポリイソシアネートのNCO基対式(II)のヒドロキシル含有ポリシロキサンのNCO反応性OH基の比が1:0.001〜1:0.4であり、変性のために(A)において使用されるポリイソシアネートのNCO基対式(I)のアルコキシシランのNCO反応性基Qが1:0.01〜1:0.75であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(D)において、残留遊離イソシアネート基をブロックすることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程(E)において、ナノ粒子を有機溶媒中の分散体の形態で加えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 使用される有機溶媒がアルコールフリーおよびケトンフリーの溶媒であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 工程(E)において使用されるナノ粒子が酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ニオブまたは酸化チタン、酸化亜鉛であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. (E)において使用されるナノ粒子が表面変性されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法によって得られるナノ粒子変性ポリイソシアネート。
  15. 請求項14に記載のナノ粒子変性ポリイソシアネートを含有するポリウレタンシステム。
  16. 請求項15に記載のポリウレタンシステムを使用して得られるコーティング、接着層または成形品。
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