JP2011500018A - ケージ中で一時的リンカーを用いて細胞構造体を形成する方法 - Google Patents

ケージ中で一時的リンカーを用いて細胞構造体を形成する方法 Download PDF

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Abstract

細胞構造体を形成する方法において、ケージによって部分的に囲われた容積に細胞および一時的リンカーを供給する。リンカーは、隣接する細胞どうしの初期付着を促進して細胞凝集体を形成させる。ケージは、細胞凝集体を保持する大きさの分散した開口を画定する。細胞培地を含む流体を容積に供給する。開口を介して容積から流体を抜く。容積中に保持された凝集細胞を培養して細胞構造体を形成する。導管および導管中のケージを含む細胞培養装置を提供する。流体が導管中を流れる。流体は、細胞、一時的リンカー、および細胞培地を含む。ケージは、流体中で形成された凝集細胞を保持し、流体を通過させるための分散した開口を画定する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2007年10月11日出願の米国特許仮出願第60/960,743号の恩典を主張する。この出願の全内容が参照により本明細書に組み入れられる。
発明の分野
本発明は、細胞構造体の形成に関し、特に、三次元(3D)細胞構造体を形成する方法および装置に関する。
発明の背景
三次元(3D)細胞構造体は、2D細胞培養物よりも忠実にインビボでの細胞挙動を模倣することができるため、重要である。たとえば、インビボ組織に対する高い忠実度を有する3Dインビトロ組織モデルは、組織工学および病理モデル開発において重要な用途を有し、潜在的治療剤の効果および機序を研究し、試験するために使用することができる。
3D細胞構造体を形成する従来技術における難点は、細胞培地のような物質の、3D細胞構造体の内部領域を通しての効率的な輸送を提供することである。細胞構造体を通しての物質の輸送は一般的にかん流による輸送であるため、細胞構造体が大きな体積を有するほど、物質を細胞構造体を通して輸送することがより困難となる。いくつかの従来技術においては、マイクロスケールの細胞構造体を形成するために、細胞構造体のための3D細胞外マトリックス(ECM)支持体を提供する細胞外支持体、たとえばハイドロゲルまたはマトリックスの薄層中に細胞を封入する。この細胞外支持体は、細胞への物質の輸送を制限するバリヤを形成する。
したがって、細胞構造体を通しての物質の輸送を促進する環境において、細胞構造体を形成することが望ましい。流体導管中で、一時的リンカーおよびケージを用いてマイクロスケール細胞構造体を効率的に形成することができるということが見いだされた。一時的リンカーは、初めは細胞どうしを連結して細胞凝集体を形成させるが、細胞へあるいは細胞から行き来する物質の輸送を制限する永久的なバリヤを形成しない。ケージは、凝集細胞を保持するが、形成された細胞構造体中の様々な領域を通しての物質の輸送を促進するための分散した開口を有する。ケージは、実質的にU字形のパターンに配設された複数のマイクロピラーを含むことができ、隣接するピラー間の間隙は、流体連通を可能にするが、凝集細胞を保持する大きさである。
本発明の局面にしたがって、細胞構造体を形成する方法が提供される。方法は、ケージによって部分的に囲われた容積に細胞および一時的リンカーを供給することを含む。リンカーは、隣接する細胞どうしの初期付着を促進して細胞凝集体を形成させる。ケージは、細胞凝集体を保持する大きさの分散した開口を画定する。細胞培地を含む流体を容積に供給する。開口を介して容積から流体を抜く。容積中に保持された凝集細胞を培養して細胞構造体を形成する。流体を容積に供給する前に、細胞を流体中に懸濁させることができ、リンカーを流体中に溶解させることができる。容積を通過する流体の流れを維持することができる。流体中の細胞は約5〜約600万個/mlの密度を有することができ、流体中の一時的リンカーは約6〜約8μMの濃度を有することができる。開口は、細胞構造体を通過する細胞培地のかん流を促進するように分散させうる。ケージを導管中に配置させることができ、導管を通過して流体を流すことができる。導管は、底および底から延びる対向する側壁を含みうる。ケージは、側壁の間に底から延びる複数の突起を含みうる。突起はマイクロピラーを含みうる。マイクロピラーは実質的にU字形のパターンに配設されうる。二つの隣接するマイクロピラー間の間隙は約10〜約50マイクロメートルでありうる。リンカーは、ポリエチレンイミン主鎖および主鎖に結合したヒドラジド基を含みうる。リンカーは約2000〜約20000ダルトンの分子量を有しうる。細胞はHepG2細胞またはラット骨髄幹細胞を含みうる。細胞はアルデヒド基を含むことができる。細胞は、表面にアルデヒド基を形成するように修飾された細胞を含むことができる。分散した開口の下流で引き抜き力を加えることにより、流体の流れを始動することができる。
本発明のもう一つの局面にしたがって、細胞培養装置が提供される。装置は、導管、導管中を流れる流体であって、細胞、一時的リンカー(隣接する細胞どうしの初期付着を促進して細胞凝集体を形成させる)および細胞培地を含む、流体、ならびに流体中で形成された凝集細胞を保持するための導管中のケージであって、流体を通過させる分散した開口を画定するケージを含む。ケージは、実質的にU字形のパターンに配設された複数の突起を含むことができる。突起はマイクロピラーを含むことができる。導管は、底および底から延びる対向する側壁を有することができ、突起は底から延びていることができる。流体中の細胞は約5〜約600万個/mlの密度を有することができ、流体中の一時的リンカーは約6〜約8μMの濃度を有することができる。細胞は流体中に懸濁していることができる。リンカーは流体中に溶解していることができる。リンカーは、ポリエチレンイミン主鎖および主鎖に結合したヒドラジド基を含むことができる。リンカーは約2000〜約20000ダルトンの分子量を有することができる。細胞はアルデヒド基を含むことができる。細胞はHepG2細胞またはラット骨髄幹細胞を含むことができる。流体は、分散した開口の下流で加えられる引き抜き力によって始動されることができる。
本発明の他の局面および特徴は、本発明の特定の態様に関する以下の説明を添付図面と併せて考察することにより、当業者に明らかになるであろう。
図面は本発明の態様を例としてのみ示す。
本発明の態様を例示する、細胞培養構造体を形成するための流体導管の斜視図である。 使用中の図1の流体導管の平面図である。 使用中の図1の流体導管の平面図である。 本発明の態様にしたがって形成された代表的な3D細胞凝集体の共焦点画像である。 本発明の態様にしたがって形成された代表的な3D細胞凝集体の走査電子顕微鏡写真(SEM)である。 本発明の態様にしたがってマイクロ流体チャネル中に形成された代表的な細胞構造体の透過光画像である。 図6のマイクロ流体チャネル中で、ただし異なる条件下で形成された比較細胞構造体の透過光画像である。 図8〜11は、異なる流速で形成された代表的な細胞構造体の共焦点画像である。 図8〜11は、異なる流速で形成された代表的な細胞構造体の共焦点画像である。 図8〜11は、異なる流速で形成された代表的な細胞構造体の共焦点画像である。 図8〜11は、異なる流速で形成された代表的な細胞構造体の共焦点画像である。 流速に対する生細胞の割合の依存性を示す棒グラフである。 本発明の態様にしたがって形成された、流体チャネル中のHepG2細胞のかん流細胞培養物の共焦点画像である。 図13の細胞培養物の透過光画像である。 本発明の態様にしたがって形成された、流体チャネル中の初代ラット骨髄幹細胞のかん流細胞培養物の共焦点画像である。 図15の細胞培養物の透過光画像である。 本発明の態様を例示する、細胞培養物を形成するための代替流体導管を示す略図である。 本発明の態様を例示する、細胞培養物を形成するためのさらなる流体導管の斜視図である。
詳細な説明
図1、2、および3は、本発明の態様を例示する、細胞構造体を形成し培養するための流体導管100を示す。流体導管100は、流体装置を形成するか、または流体装置の一部であることができ、装置中に流体チャネルを提供することができる。装置は、装置を特定の用途で使用する場合に必要になりうる機能性を提供するための、図1、2、および3には示されていない他のコンポーネントまたは特徴を有しうる。
流体導管100は、底102、底102から延びる対向する側壁104、入口106、出口108、およびカバー(図示せず)を有する。入口106は、流体を導管100に供給するための流体供給源(図示せず)と連通している。出口108は、流体を導管100から抜くための流体受容器(図示せず)と連通している。入口106および出口108はまた、異なる入力および出力導管(図示していないが、図17を参照されたい)を介して別の流体供給器または受容器とそれぞれ連通していることもできる。カバーは、導管100の上部を覆って囲いを提供する。
導管100によって画定される流体チャネルの形状およびサイズは、形成される細胞培養物構造体の形状およびサイズを含む具体的な用途に依存して選択することができる。マイクロスケール細胞培養物を形成する場合、導管100中の流体チャネルの幅および高さは1mm未満でありうる。たとえば、いくつかの態様において、導管100は、ほぼ長方形の断面を有することができ、高さが約50〜約500マイクロメートルの範囲であることができる。
導管100は、具体的な用途に依存して適当な材料で形成されることができる。たとえば、底102および側壁104(ならびに上部)は、ガラス、プラスチック、もしくはポリマー材料、またはそれらの組み合わせで形成されることができる。適当なポリマーは、ポリカーボネート、ポリアクリル、厚いフォトレジストエポキシ樹脂(たとえば、MicroChem Inc. MA, USからのSU-8シリーズの化合物)、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、マイラー、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、フルオロシリコーン、またはそれらの組み合わせおよび混合物を含む。ポリマーは、モノマー、オリゴマー構成単位、または適当な前駆体分子を含むことができる適当な重合性材料を使用して形成することができる。導管100の異なる部分が、同じまたは異なる材料で形成されてもよい。
複数のマイクロピラー110が導管100中に配置され、実質的にU字形のパターンに配設され、側壁104から離間している。U字形のパターンの開口端が入口106に面し、U字形のパターンの部分的に閉じた端部が出口108に面している。隣接するマイクロピラー110間の間隙は約10〜約50マイクロメートルの範囲でありうる。間隙のサイズは、以下さらに説明するように、間隙を通り抜ける所望のかん流速度を提供するように選択することができる。マイクロピラー110は適当な断面形状を有することができる。マイクロピラー110の幅は、たとえば10〜50マイクロメートルの範囲で異なることができる。ピラーの高さは、形成される所望の細胞構造体に依存して選択することができる。いくつかの態様において、たとえば、ピラーの高さは約10〜約500マイクロメートルで異なることができる。いくつかの態様において、ピラーは導管100の全高さに及ぶことができる。
マイクロピラーは、導管100と同じ材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。
マイクロピラー100は、図1および2で破線によって描写されるような、部分的に囲われた容積または細胞成長領域112を画定する。
場合によっては、ピラー100は、導管100の上部カバーまで延びることもできる。または、クロスバー(図示せず)を設けて、対向するピラー110の対の上端どうしを接続してもよく、クロスバーは導管100の上部カバーから離間していてもよい。
一つの態様において、底102はガラスでできており、側壁104、ピラー110、および上部カバーを含む導管100の他の部分は同じポリマーから形成されている。側壁104、ピラー110、および上部カバーは、一体ユニットとして形成されてもよい。この場合、ピラー110は上部カバーからガラス底102まで延びる。導管110のポリマー部分は、成形によって形成することができる。型は、マイクロ加工されたシリコン型であることができる。ポリマー部分をガラス底102に固着させ、囲われた流体チャネルを形成することができる。ポリマーとガラスは、永久的な化学結合によって、またはクランプのような着脱可能な留め具を使用して、互いに接着させることができる。
もう一つの態様において、導管100は、全体として、一体化ユニットで形成されることもできる。ユニットは、プラスチック、ポリマーなどで形成されることができる。
導管100およびマイクロピラー110は、任意の適当なマイクロ加工技術を使用して製作することができる。流体導管100およびマイクロピラーの表面を公知の技術によって処理して、所与の用途における性能を改善することもできる。たとえば、マイクロピラー110を含む流体導管100は、マイクロ加工技術、たとえばマイクロ機械加工、レプリカ成形、ソフトリソグラフィー、反応性イオンエッチング(RIE)、または深掘り反応性イオンエッチング(DRIE)などを使用して製作することができる。
一つの態様において、導管100は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を使用して形成することができる。まず、深掘り反応性イオンエッチングによってシリコンテンプレートを形成することができる。次いで、PDMS材料をシリコンテンプレート中で成形する。そして、成形されたPDMS構造を酸素プラズマ中でたとえば約1分間酸化させて、PDMS構造をカバープレート(図示せず)、たとえばガラスカバースリップに化学結合させる。装置を使用前に滅菌処理してもよい。
使用においては、図2および3でより良く示すように、流体114を流して導管100および細胞成長領域112に通す。
流体114は、細胞培地と、はじめに細胞どうしを連結して細胞凝集体を形成させるための一時的リンカーとを含有する。一時的リンカーは、一時的に細胞に結合するだけであり、隣接する細胞どうしが細胞凝集体を形成したのち細胞から解離する。リンカーは、一時的な細胞間ポリマー(TIP)リンカーであることができる。リンカーは流体144中に溶解していることができる。所望の細胞構造体を形成するための細胞116は流体114中に懸濁している。流体114は、TIPおよび他の成分をその中に溶解し、運ぶための運搬溶媒を含むことができる。流体114は、当業者には公知である適当な調製技術を使用して調製することができる。
当業者によって理解されるように、細胞培地は、使用される特定の細胞を培養するのに適した物質を含有することができる。たとえば、培地は、細胞成長および培養に必要または望ましい栄養分を含むことができる。たとえば、細胞培地は、ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)、最低必須培地(MEM)、F-10 Nutrient Mixture、F-12 Nutrient Mixture、Roswell Park Memorial Instituteによって開発された培地(RPMI培地)、IMDM(Iscove's Modified Dulbecco's Medium)、グルコース、ウシ胎児血清(FCS)、ペニシリン/ストレプトマイシン、CO2、成長因子、または他の物質を含有することができる。
細胞116は、一時的リンカーを介して細胞凝集体を形成することができる細胞であることができ、一つまたは複数の細胞タイプを含むことができる。たとえば、NaIO4によって修飾されていることができるシアル酸残基を有する細胞が適当でありうる。いくつかの態様において、シアル酸がより高度に発現した細胞を使用することができる。たとえば、HepG2ヒト肝細胞系、A549ヒト肺上皮細胞系、HeLaヒト子宮頸細胞系、ヒトグリオーマ細胞系U87およびU251などのような細胞系が適当でありうる。ラット骨髄間葉幹細胞およびブタ幹細胞などの初代細胞も適当でありうる。
細胞は、流体114が導管100を通過して流れるとき細胞成長領域112に接種されることができるように選択することができる。細胞116は、一時的リンカーを介して凝集するように表面修飾されていてもよい。たとえば、細胞116は、アルデヒド基を含有する細胞またはアルデヒド基を含有するように修飾された細胞であってもよい。細胞116は、HepG2細胞(ヒト肝細胞系)、初代ラット骨髄幹細胞(BMSC)、A549ヒト肺上皮細胞系、HeLaヒト子宮頸細胞系、ヒトグリオーマ細胞系U87およびU251、初代ブタ肝細胞、または他のタイプの細胞から修飾されたものであることができる。
HepG2およびBMSC細胞を培養する場合、細胞培地は、DMEM、10% FCSおよびグルコースを含むことができる。細胞培地中のグルコース含量は、HepG2細胞の場合には高め、たとえば約4.5g/Lであり、BMSC細胞の場合には低め、たとえば約1.0g/Lでありうる。
一つの態様において、導管100中に所望の流速を維持することができるよう、壁面への細胞の実質的な付着を防ぐことが望ましい場合がある。付着は、特定の壁面に付着しない細胞を選択することによって、または実質的な付着が起こらないよう導管100中の流体流速を調節することによって、回避することができる。
培地は、骨形成性であることができ、100nMデキサメタゾン、0.05mMアスコルビン酸2−ホスフェートおよび10mMβグリセロホスフェートを用いて基本培地から調製することができる。
一時的リンカーは、はじめに細胞116どうしを連結して互いに付着させ、細胞凝集体122を形成させるように選択される。リンカーは、細胞間の直接的な接触を確立し、細胞を凝集させて3D細胞凝集体を形成させることができるように選択することができる。リンカー分子は、一時的に細胞116と結合するだけであり、細胞が互いに付着したのち付着細胞から解離することができる。細胞表面に付着したリンカーの半減期は、約1〜約5日の範囲であることができる。一つの態様において、半減期は約12時間またはそれ以下であることができる。
たとえば、表面アルデヒド基を有する細胞の場合、リンカーは、ヒドラジド末端基を含有することができ、それがアルデヒド基と反応して細胞の凝集を生じさせることができる。一つの態様において、ヒドラジド基は、ポリエチレンイミン(PEI)主鎖のようなポリマー主鎖に接合または結合していることができる。様々な態様において、他の直鎖状ポリマーリンカー、デンドリマーリンカー、2ステップリンカーなどを使用することもできる。いくつかの適当な一時的リンカーが、たとえば、Zhao et al., "Dendrimer hydraides as multivalent transient inter-cellular linkers," Biomaterials, 29 (2008) 3693-3702およびDe Bank et al., "Surface engineering of living myoblasts via selective periodate oxidation," Biotechnology and bioengineering, vol. 81, 2003, pp. 800-808に開示されている。
一時的リンカーは、細胞が凝集体を形成したのち細胞から解離する。好都合にも、一時的リンカーは、細胞の周囲に永久的なバリヤを形成することはない。これが、細胞へおよび細胞からの効率的な物質輸送を可能にする。さらには、これは、細胞が自然な細胞間相互作用を確立し、ECMを分泌し、細胞−マトリックス相互作用を確立することを可能にし、それが3D細胞間支持体に望ましいものでありうる。
リンカーは、非毒性低分子量PEIに基づくことができる。一つの態様において、リンカーは約2000〜約20000ダルトンの分子量を有することができる。PEIアーム上の第一級アミン基を修飾してヒドラジドを生成することができ、それが化学的に修飾された細胞表面上のアルデヒドハンドルと反応して細胞を凝集させることができる。リンカーは、約2日の半減期で細胞表面上に一時的に存在することができる。リンカーは、足場依存性細胞が、物質輸送を潜在的に阻害する外来性生体材料を取り込むことなく、3D支持のためにそれ自体の自然な環境を生み出すことを可能にするように選択することができる。そのようなものとして、細胞は、支持のためにそれ自体のECMを分泌し、蓄積することができる。
いくつかの細胞は、生存し、成長し、増殖するために、基質によって支持されるか、または基質に固着される必要があり、そのような細胞は足場依存性細胞と呼ばれる。たとえば、哺乳動物細胞(初代細胞および細胞系)は足場依存性である。足場依存性細胞は、ひとたび凝集し、細胞成長領域に閉じ込められると、隣接する細胞によって支持されるため、本発明の態様で好都合に使用することができる。したがって、細胞を、ゲルのような外部マトリックス支持体に固着させる必要はない。
流体の温度は、具体的な細胞を培養するのに適したレベルに維持することができる。一つの態様において、温度は約37℃であることができる。導管100中の温度は、加熱装置(図示せず)および温度制御装置(図示せず)を使用して制御することができる。いくつかの態様において、ヒータ(図示せず)が、導管100が提供されている流体装置に埋め込まれてもよい。
導管100を通過する流体流の流速は、細胞116が、はじめにTIPリンカーによって連結されて細胞凝集体118を形成することができるように制御される。流束(単位面積あたりの流体流の速度)は、細胞の生存性を維持するために、マイクロピラー110によって捕らえられた凝集細胞への細胞培地の十分な供給を維持しながらも流体流によって細胞に加えられる衝撃力を減らすまたは最小限にするように選択されるべきである。いくつかの態様において、マイクロピラー110によって画定された分散した開口の下流で引き抜き力を加えることによって流体流を始動するならば、流れ衝撃を減らすことができる。たとえば、入口106で始動力を加える代わりに、流体ポンプを使用するなどして出口108を介してアクティブな引き抜き力を加えることができる。
導管100中の流体流の局所流束は均一でなくてもよく、チャネル中の異なる領域および異なる時点で異なってもよいことが理解されるべきである。たとえば、細胞凝集体が細胞成長領域112中に蓄積するにつれ、細胞成長領域112の内側またはマイクロピラー110間の間隙を通り抜ける流体流は時間とともに減速する。導管100を通して一定の全流速が維持されるならば、細胞成長領域112の外側の流体流は時間とともに速くなりうる。しかし、いくつかの態様および用途において、導管100を通過する全流速または流束を調節することにより、細胞成長領域112中またはピラー110間の間隙中の物質輸送または拡散速度を制御することも可能である。
理解することができるように、より高い流束は、成長領域中でより速い拡散を提供することができるが、細胞に対するせん断応力を増すおそれもある。したがって、所望のバランスを達成するように全流束を調節し、最適化することができる。
インサイチューで形成される細胞凝集体がピラー110によって閉じ込められるのに十分な大きさであり、かつ流体チャネルの目詰まりを防ぐのに十分な小ささになるよう、流速または流束および他の作動パラメータを最適化することもできる。細胞凝集体のサイズは、流体中の細胞密度および細胞間リンカー濃度によって変えることができる。いくつかの態様において、細胞密度は約5〜約600万個/mlであることができ、細胞間リンカー濃度は約6〜約8μMであることができる。一つの態様において、細胞密度は約600万個/mlであることができ、細胞間リンカー濃度は約6μMであることができる。細胞密度およびリンカー濃度が高すぎる場合、入口106で実質的な目詰まりが起こるおそれがある。細胞密度およびリンカー濃度が低すぎる場合、細胞の凝集が遅すぎて、細胞を細胞成長領域112中に効率的に閉じ込めることができなくなる。
マイクロピラー110間の間隙は、流体114および個々の細胞116を通り抜けさせるが、細胞凝集体118を細胞成長領域112内に保持するように選択されるサイズを有する。約10〜約50マイクロメートルの範囲の間隙が一部の細胞に好適であることがわかった。
流体114が導管110を通過し、マイクロピラー110間の間隙を通り抜けるにしたがって、細胞凝集体118は成長し続け、最終的に細胞構造体120を形成し、その形状および寸法は一般に、マイクロピラー110の場所および形状によって決まり、細胞成長領域112に適合する。理解することができるように、マイクロピラー110を使用して、細胞凝集体を閉じ込めて一貫した寸法の細胞構築物を形成することができる。
細胞構造体120は、具体的な用途に依存して、所望の期間、たとえば数週間まで、培養することができる。入力される流体114および細胞培地の内容は、形成および培養プロセスの様々な段階で調節または変更することができる。
導管100中の細胞成長を観察またはモニタリングすることができる。たとえば、培養中、細胞凝集体または細胞構造体の画像を撮ることができる。このために、導管100の少なくとも一つの側部が透明であってもよい。細胞の画像は、共焦点イメージング、透過光イメージング、SEMなどのような適当な技術を使用して得ることができる。
イメージング、標識または他の目的のために、細胞を、たとえばFアクチン染色、Eカドヘリンの免疫染色、フォンコッサ染色などによって染色することもできる。染色は、適切な染色材料を入力流体114に加えることを含めて、入力流体114の内容を変えることによりインサイチューで実施することができる。
場合によっては、細胞培養プロセスで使用される細胞培地を再循環させてもよい。閉ループ循環システム(図示せず)を提供し、多チャンネルぜん動ポンプを使用して、細胞培地を運ぶ流体を循環させることができる。
上記プロセスにしたがって形成された代表的な細胞凝集体および細胞構造体の画像および試験結果が、以下さらに説明するように、図4〜16に示されている。
理解されるように、マイクロピラー110間の開口または間隙を好都合に利用して、培地をかん流させて細胞構造体120の様々な領域に通して、構造体へのおよび構造体における物質輸送を高めることができる。
効果的なことに、マイクロピラー110は、流体導管100中に、流体114中で形成した凝集細胞118を保持するためのケージを形成する。
他の態様において、凝集細胞を保持するためのケージは、異なるように形成されることもできる。たとえば、ケージは、ピラー、バー、ワイヤなど、またはそれらの組み合わせで形成されることができる。ケージは一つまたは複数の開口側を有することができる。いずれにしても、ケージによって容積が部分的に囲われる。この容積が、保持される細胞から形成される細胞構造体の形状を実質的に決定する。ケージは、流体を通過させ、容積を通過する物質のかん流を促進するための分散した開口を画定するべきである。しかし、少なくとも、流体をケージから抜くための開口は、凝集細胞を保持する大きさであるべきである。分散した開口は、ケージの二つまたはそれ以上の側部に設けられることができる。ケージは、囲われた容積が所望の形状を有するように形成されることができる。いくつかの態様において、ケージは、図1に示すように、開口した側部を有することができる。他の態様において、ケージは、すべての側部で少なくとも部分的に閉じていることができる。ケージの一つまたは複数の側部が完全に閉じていてもよい(たとえば、図1の導管100の底102を参照)。理解することができるように、細胞、一時的リンカー、および細胞培地は、部分的に閉じた側の分散した開口を介して、またはケージの開口側を介して、囲われた容積に供給されることができる。いくつかの態様において、入力流体は、ケージの底または上部の開口を介して容積に供給されることができる。
いくつかの態様において、ケージは、剛性材料で形成されることができる。他の態様においては、ケージの一部分が可撓性材料で形成されることもできる。たとえば、ケージの側の一つが、ネットまたは膜のような可撓性材料で形成されることもできる。いくつかの用途において、ネットまたは膜は、流体流およびケージ中に保持された凝集細胞によって加圧されたとき既定のプロファイルを有することができる。
ケージは、完全または部分的に閉じた上部を有することができる。
ケージは、導管中で形成または配置されることができる。導管は、チャネルまたはチャンバなどの形状を有することができる。分散した開口を有するケージの側は、開口を介する効率的な連通を可能にするために、導管の壁から離間していることができる。ケージは、細胞培地を運ぶ流体に完全または部分的に浸漬することができる。
今や理解することができるように、図1〜3に示す配置を変更しても、本明細書で述べた恩典または利点のいくつかを達成することができる。
たとえば、図17は、底202、側壁204、入口106、出口208、およびピラー210を有する流体導管200を示す。先に説明した流体導管100と同じく、流体214が導管200を通過して流れる。それにより、細胞218が細胞凝集体218を形成し、最終的に細胞構造体220を形成する。入口206は三つの入力導管、すなわち中央導管222および二つの側方導管224と連絡している。同様に、出口208は、三つの出力導管、すなわち中央導管226および二つの側方導管228と連絡している。
一つの態様において、導管200は、約10mmの長さ、約0.6mmの幅、および約0.1mmの高さを有することができる。各マイクロピラー210は、図示するような楕円形の断面を有することができ、長軸が約0.5mmであり、短軸が約0.03mmである。隣接するピラー間の間隙は約0.02mm幅であることができる。U字形のパターンの閉鎖端と開放端との距離は約0.2mmであることができる。この配置の場合、接種流体中の細胞密度は、細胞サイズに依存して細胞約150万〜約1000万個/mlであることができる。大きめの細胞の場合、最適な細胞密度は低めになりうる。
楕円形のピラーはいくつかの用途において有利であることができる。しかし、ピラーは、様々な用途または態様において他の断面形状を有することができる。
使用において、中央導管222を、細胞216を導管200に供給するための細胞貯蔵所(図示せず)に接続することができる。側方導管224を、培地を導管200に供給するための培地供給源に接続することができる。一時的リンカーは、培地中に溶解させることができる。流体流を制御し、様々な物質を導管200に送るための4方向弁(図示せず)が入口206に提供されてもよい。たとえば、中央導管222に接続された弁は、はじめは開いており、その後、十分な細胞が導管200に供給されたのち、閉じることができる。
細胞が導管200に供給されているとき、シリンジポンプ(図示せず)を使用するなどして、流体214を側方導管228を介して導管200から抜くことができる。細胞構造体220の培養中に、流体214を導管226および228のすべてから抜くことができる。
図1に示す態様のさらなる変形において、マイクロピラー110を、部分的に囲われた容積および分散した開口を画定するケージ構造に代えてもよい。たとえば、図18に示すように、ピラーの代わりに、離間したスロットまたは開口をその中に有するケージ壁を提供してもよい。
図18に示す流体導管300は、図1の流体導管100に類似しており、底302、側壁304、入口306、および出口308を有している。凝集細胞を保持するために、ケージ壁310が提供されてピラー110に代わっている。分散した開口312が壁310に設けられ、培地がそれを通り抜けることを可能にしている。
もう一つの態様において、ケージ構造は、フェンス状のスクリーンまたは別のタイプのろ過装置を含むことができ、流体をスクリーンまたはろ過装置に通して抜き取りながら、凝集細胞を保持する。
マイクロピラーはまた、導管の底壁から延びる他の突起に代えることができる。たとえば、2006年5月18日に公開された「Cell Culture Device」と題するYuらへのWO2006/052223に開示されているマイクロピラーアレイおよびマイクロ流体装置を製作する技術を改変し、本発明の態様で使用される適当な装置を形成する際の使用に適合させることができる。流体装置の製作に関連するWO2006/052223の内容は参照により本明細書に組み入れられる。
ケージが配置される導管またはチャネルは、様々な態様において様々な形状およびサイズを有することができる。たとえば、側壁104が平行である必要はない。
いくつかの態様において、導管は、チャンバの形状を有することもできる。チャンバは、ほぼ長方形、円柱形、または球形を有することができる。導管はまた、保持ケージに加えて、他の流体要素または装置を収容するための形状またはサイズを有してもよい。導管の入口および出口は、チャンバ中の所望の場所に提供されることができる。また、流体ポートが導管の壁、たとえば底壁、側壁、または上壁に設けられて、連通のための代替または追加的出入り口を提供してもよい。
一時的リンカーを使用する細胞凝集体の形成を促進するために、細胞は、細胞表面に反応性ハンドルを有することができるか、または有するように修飾されることができる。一時的リンカーは、反応性ハンドルと反応して細胞どうしを「接着」させるための対応する末端基を有することができる。細胞表面は、遺伝子的に、酵素処理により、または化学的に修飾されて、反応性ハンドルを生成することができる。細胞表面を修飾するための例示的技術は、たとえば、B. Kellam et al., "Chemical modification of mammalian cell surfaces," Chem. Soc. Rev., 2003, vol. 32, pp. 327-337、E. Saxon et al., "Chemical and biological strategies for engineering cell surface glycosylation," Annu. Rev. Cell. Dev. Biol., 2001, vol. 17, pp. 1-23、S-M. Ong et al., "Transient inter-cellular polymeric linker," Biomaterials, 2007, vol. 28, pp. 3656-3667(以下、「Ong」と呼ぶ)に開示されている。これらそれぞれの全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
TIPリンカーを形成するのに適した技術がOngに開示されている。また、他のTIPリンカーまたはTIPリンカーを形成するための技術を使用してもよい。
本明細書で説明される態様および改変は、例示目的のためであり、網羅的なものではない。他の改変が可能である。
本明細書に記載される例示的態様は、多くの用途で有利に使用することができる。
たとえば、一時的リンカーとマイクロピラーアレイとの併用により、3D細胞構造体を速やかに、たとえば約5分以内に、正確な形状および寸法で形成することができる。形成プロセスは比較的実行しやすい。
細胞を支持するために永久的な細胞外マトリックスまたはバルク材料が使用されないため、細胞構造体中の様々な領域を通過する十分かつ効率的な物質輸送が可能である。ピラー間の間隙を通り抜ける連通のおかげで、細胞構造体を通過する継続的なかん流が、形成中および形成後の両方で可能である。細胞を封入するハイドロゲルマトリックスのような永久的な外部支持体の不在および継続的な流体流が、酸素および栄養分などの物質の細胞への輸送ならびに代謝排出物などの物質の細胞からの輸送を可能にする。
改善された物質輸送は、特定の用途の間、たとえば薬物試験または生物学的実験において、細胞構築物への生物学的薬剤の送達に有用であることができる。
外来性生体材料を組み込んでインビボ血管新生を模倣するかん流培養を利用することなく、細胞がそれ自体のECMを分泌し、蓄積して自然な微小環境を生成することを可能にすることにより、高レベルの生体模倣を達成することができる。より高度な生体模倣は、潜在的に、薬物試験または生物学的実験などにおいてインビボ細胞応答からのより予測的な結果の獲得を支援することができる。
本発明の態様にしたがって形成されるマイクロスケール3D細胞構造体は、マクロスケール細胞構造体に対して多くの利点を示すことができる。たとえば、マイクロスケール3D細胞構造体は、サイズがよりコンパクトであり、より高い使い捨て性を有することができ、より高速の平行分析を提供することができ、多くの用途で求められる試薬量を減らすことができる。
本出願の態様は、薬物試験用途のための生体模倣マイクロチップとともに使用することができる。一つまたは複数の細胞タイプをマイクロチャネル中で凝集させることにより、様々な組織を生成することができる。細胞支持のための永久的なハイドロゲルに代わる一時的細胞間リンカーの使用は、細胞が、支持のために外来性生体材料に頼るのではなく、自然なECMを分泌し、蓄積することを可能にする。したがって、この細胞構築物は、インビボ細胞挙動をより良く模倣する。
薬物試験の場合など、ハイスループットを提供するために、多数の流体チャネルを提供することができる。マイクロチャネルを勾配ジェネレータに接続すると、異なるマイクロチャネル中での細胞構造体における一定範囲の濃度の薬物の同時試験を可能にすることができる。勾配ジェネレータは、線形、S字状、または指数関数的であるように設計されることができ、それにより、ユーザの必要に応じて融通性を提供することができる。このような多重化性は、既存の集積流体回路を改変して、ハイスループット薬物試験用途のための流体の効率的な操作を提供する場合に有用であることができる。
多数の流体チップを直列に接続して、本明細書に記載される方法を実施することもできる。様々なチップを使用して、様々な組織類似体を表す様々な細胞タイプを培養することができる。または、様々な細胞タイプを、一つのチップ上で、マイクロ流体チャネルによって接続された異なるチャンバ中で培養することもできる。治療剤を組織類似物中に循環させることができ、全身レベルにおけるその効果を試験することができる。このような配置は、組織応答よりも一桁高い全身性応答に基づいて治療剤の候補物質を評価する場合に潜在的に有益である。これは、多くの異なるマイクロ流体装置で潜在的用途を有する。
透明な導管材料(たとえばガラスの底)を用いると、マイクロチャネル中に形成されるマイクロメートルスケール3D細胞培養物を、既存のイメージングモダリティを使用して高解像度で容易にイメージングすることができる。たとえば、細胞培養物は、位相差顕微鏡法、共焦点レーザ走査顕微鏡法、または2光子レーザ顕微鏡法を使用してイメージングすることができる。これは、たとえば様々な動的細胞プロセス、たとえば上皮細胞分極、タンパク質輸送、エンドサイトーシス、経細胞輸送、増殖、アポトーシスなどの研究のために生理学的3D微小環境中で培養される細胞のリアルタイムイメージングを可能にする。特に、薬物試験を含む様々な用途のための3D微小環境における単細胞の高含量スクリーニングを可能にする。本発明の態様は、細胞の周囲の微小環境流体流を制御しながらも、3Dで培養された哺乳動物細胞のイメージングを可能にすることができる。
本発明の態様はまた、様々なインビトロ疾病発生、たとえば発ガン、肝および肺線維症、またはウイルス感染をモデル化するために使用することもできる。様々な細胞タイプまたは疾病原因物質を導入することにより、疾病予後の様々な段階を表す一連のモデルを開発することができる。そのようなモデルは、疾病発生の基礎にある機序を研究し、疾病治療のための潜在的治療剤を試験する場合に有用である。
実施例
実施例I
HepG2細胞(ヒト肝細胞系)の細胞表面を修飾するため、NaIO4を管中の細胞懸濁液に加え、得られた混合物を15分間インキュベートすることにより、NaIO4を使用して細胞表面にアルデヒドハンドルを生成した。
修飾された細胞を培地中に懸濁させた。細胞密度は約5〜約600万個/mlであった。培地は、DMEM、グルコース、FCS、およびペニシリン/ストレプトマイシンを含むものであった。
また、TIPリンカーを培地中に溶解した。TIPリンカーは、ポリエチレンイミン(PEI)主鎖に接合した多数のヒドラジドで形成されたポリマー分子であった。リンカー濃度は約6〜約8μMであった。
細胞およびTIPリンカーを含む培地の溶液を、室温で、図17に示すマイクロチャネルに通した。マイクロ流体チャネルは、1cm(長さ)×0.6mm(幅)×0.1mm(高さ)の寸法を有するものであった。マイクロ流体チャネルは二つの入口および一つの出口を有するものであった。0.03mm×0.05mmの楕円マイクロピラーのアレイ(間隙0.02mm)をマイクロ流体チャネルの中央に配置して、0.2mm幅である細胞滞留コンパートメント(成長領域)を画定した。
溶液を様々な流速でチャネルに通した。マイクロチャネルの出口端での流体の引き抜きによって流体流を駆動した。
細胞の凝集が細胞成長領域に形成されたことが認められた。代表的な細胞凝集体の共焦点画像を図4に示す。細胞表面上のリンカーの存在を視覚化するために、蛍光染料と接合したリンカーを使用した。リンカーは、図4では、細胞の周囲の白い円形領域として示されている。図4に見てとれるように、多くの細胞がリンカー分子によって封入され、それらの封入細胞のいくつかが互いに接触しており、リンカーによって実現された三次元細胞間支持を示している。
細胞凝集体のSEM画像が図5に示されている。一時的リンカーは存在するが、眼には見えない。
約5分後、マイクロピラーによって画定された細胞成長領域中に細胞構造体が形成された。約0.03ml/hの流速でマイクロチャネル中に形成された代表的な細胞構造体の透過光画像が図6に示されている。
接種が完了したのち、TIPリンカーおよび細胞を含まない培地を流体チャネルに流した。ほぼ長方形の断面を有するバー形状の細胞構造体が形成された。
実施例II
凝集条件が異なることを除き、実施例Iにおけるようにして比較細胞構造体を形成した。特に、所与の細胞密度およびTIPリンカー濃度に対して、流速が比較的低かった。図7はこの細胞構造体の透過光画像を示す。見てとれるように、これらの条件下では、ピラー間の間隙が細胞凝集体によって目詰まりしている。その結果、形成した構造体は、十分に画定された形状および寸法を有しなかった。
実施例III
試験される特定の装置および細胞試料に最適なかん流流速を決定するために流速を変化させたことを除き、実施例Iにおけるようにして細胞構造体を形成した。
0.01、0.03、0.06、または0.22ml/hrから選択される流速で1日間、細胞培地を流すことによって各細胞構築物を形成した。
得られた構造体を蛍光生死判別染色によって評価した。生細胞をカルセインAMで染色した。死細胞をヨウ化プロピジウムで染色した。
図8、9、10、および11は、0.01、0.03、0.06、および0.22ml/hrでそれぞれ形成された代表的な細胞構造体の共焦点画像を示す。
様々な流速における細胞の生存能が図12に示されている。見てとれるように、この具体的な配置およびこれらの細胞の場合、生存能は0.03ml/hrの流速で最高(約80%)であった。他の流速では、生存能は約50%であった。
いかなる特定の理論にも限定されることなく、流速が高すぎると、細胞に加わる高いせん断または圧力が生存能の低下を生じさせている可能性があり、流速が低すぎると、不十分な物質輸送(栄養分の)が生存能の低下を生じさせる可能性があると予想することができる。
実施例IV
実施例Iに記載した手順と同様な手順で、細胞構造体を形成するため、0.03ml/hrの流速で足場依存性細胞(HepG2およびラット骨髄幹細胞)を使用して、3または14日間培養した。2週間までの期間にわたり3D細胞構造体がマイクロチャネル中で十分に支持されることが認められた。
蛍光生死判別染色を使用して細胞の生存能を評価した。Fアクチン染色を使用して構造体の3D形態の維持を評価した。
結果は、それぞれ3または14日間の培養後、優れた生存能および3D形態の維持を示した。
図13は、3日間の培養後に形成されたHepG2細胞の代表的な細胞構造体の共焦点画像である。図14は、マイクロチャネル中の同じ細胞構造体のSEM画像である。
図15は、14日間の培養後に形成された初代ラットBMSC細胞の代表的な細胞構造体の共焦点画像である。図16は、マイクロチャネル中の同じ細胞構造体のSEM画像である。
また、試料細胞構造体のアクチン染色の共焦点画像(図示せず)が、試料構造体中の皮質アクチン分布が3D形態に典型的であることを示した。
上記では明示的には述べられなかった本明細書に記載された態様の他の特徴、恩典、および利点は、本明細書および図面から当業者によって理解されることができる。
当然、上記態様は、例を示すためのものであり、決して限定的なものではない。記載された態様は、形態、部品の配設、詳細および動作の順序の多くの変更を受けることができる。本発明は、むしろ、請求の範囲によって定義されるように、その範囲内のそのような変更をすべて包含するものと解釈される。

Claims (30)

  1. 細胞構造体を形成する方法であって、
    ケージによって部分的に囲われた容積に細胞および一時的リンカーを供給する工程であって、該リンカーが、隣接する細胞どうしの初期付着を促進して細胞凝集体を形成させ、該ケージが、該細胞凝集体を保持する大きさの分散した開口を画定する、工程、
    細胞培地を含む流体を該容積に供給する工程、
    該開口を介して該容積から該流体を抜く工程、ならびに
    該容積中に保持された凝集細胞を培養して細胞構造体を形成する工程、
    を含む方法。
  2. 流体を容積に供給する前に、細胞を該流体中に懸濁し、リンカーを該流体中に溶解させる、請求項1記載の方法。
  3. 容積を通過する流体の流れを維持する工程を含む、請求項1または請求項2記載の方法。
  4. 流体中の細胞が約5〜約600万個/mlの密度を有し、該流体中の一時的リンカーが約6〜約8μMの濃度を有する、請求項3記載の方法。
  5. 開口が、細胞構造体を通過する細胞培地のかん流を促進するように分散している、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. ケージが導管中に配置され、流体が該導管を通過して流れる、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 導管が、底および該底から延びる対向する側壁を含む、請求項6記載の方法。
  8. ケージが、側壁の間で底から延びる複数の突起を含む、請求項7記載の方法。
  9. 突起がマイクロピラーを含む、請求項8記載の方法。
  10. マイクロピラーが実質的にU字形のパターンに配設されている、請求項9記載の方法。
  11. 二つの隣接するマイクロピラー間の間隙が約10〜約50マイクロメートルである、請求項10記載の方法。
  12. リンカーが、ポリエチレンイミン主鎖および該主鎖に結合したヒドラジド基を含む、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
  13. リンカーが約2000〜約20000ダルトンの分子量を有する、請求項12記載の方法。
  14. 細胞がアルデヒド基を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. 細胞が、表面にアルデヒド基を形成するように修飾された細胞を含む、請求項14記載の方法。
  16. 細胞がHepG2細胞またはラット骨髄幹細胞を含む、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。
  17. 分散した開口の下流で引き抜き力を加えることにより、流体の流れを始動させる、請求項3または請求項4記載の方法。
  18. 導管、
    該導管中を流れる流体であって、細胞、一時的リンカー、および細胞培地を含み、該リンカーが、隣接する細胞どうしの初期付着を促進して細胞凝集体を形成させる、流体、ならびに
    該流体中で形成された凝集細胞を保持するための該導管中のケージであって、該流体を通過させる分散した開口を画定するケージ、
    を含む、細胞培養装置。
  19. ケージが、実質的にU字形のパターンに配設された複数の突起を含む、請求項18記載の装置。
  20. 突起がマイクロピラーを含む、請求項19記載の装置。
  21. 導管が、底および該底から延びる対向する側壁を有し、突起が該底から延びている、請求項19または請求項20記載の装置。
  22. 流体中の細胞が約5〜約600万個/mlの密度を有し、該流体中の一時的リンカーが約6〜約8μMの濃度を有する、請求項18〜21のいずれか一項記載の装置。
  23. 細胞が流体中に懸濁されている、請求項18〜22のいずれか一項記載の装置。
  24. リンカーが流体中に溶解されている、請求項18〜23のいずれか一項記載の装置。
  25. リンカーが、ポリエチレンイミン主鎖および該主鎖に結合したヒドラジド基を含む、請求項18〜24のいずれか一項記載の装置。
  26. リンカーが約2000〜約20000ダルトンの分子量を有する、請求項25記載の装置。
  27. 細胞がアルデヒド基を含む、請求項18〜26のいずれか一項記載の装置。
  28. 細胞が、表面にアルデヒド基を形成するように修飾された細胞を含む、請求項27記載の装置。
  29. 細胞がHepG2細胞またはラット骨髄幹細胞を含む、請求項18〜28のいずれか一項記載の装置。
  30. 流体が、分散した開口の下流で加えられる引き抜き力によって始動される、請求項18〜29のいずれか一項記載の装置。
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